JP5659405B2 - 天板付き家具 - Google Patents

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Description

本発明は、配線を挿し通すことを可能にすべく天板に厚み方向に貫通する開口部を有する天板付き家具に関する。
従来、天板の全周を使用端縁として使用可能な天板付き家具において、天板の中央部に配線を挿し通すことが可能な開口部を設けてなるものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
前記特許文献1記載の天板付き家具においては、前記開口部に蓋体を着脱可能に装着するようにしている。また、蓋体には厚み方向に貫通する配線挿通孔を設けていて、天板上でパソコン等の機器を使用する際には、開口部に蓋体を装着した状態で電源ケーブルや情報ケーブル等の配線を前記配線挿通孔に挿し通すようにしている。そして、このような配線に接続するためのコンセントの出し入れを行う際には、蓋体を取り外して行うようにしている。
しかし、前記特許文献1記載の天板付き家具においては、上述したように、コンセントの出し入れを行う際に蓋体を取り外して行うようにしているので、コンセントの出し入れを完了した後に蓋体を紛失してしまう可能性がある。その一方で、蓋体を天板に装着したままコンセントを使用しようとする場合には、コンセントからの配線を配線挿通孔に挿通させてコンセントを天板上に露出させたまま使用するほかなく、この場合天板上が乱雑になるという別の不具合が発生しうる。
また、前記特許文献1記載の天板付き家具においては、蓋体の一部のみを切り欠いて前記配線挿通孔を形成しているため、特に複数名が同時に一つの配線挿通孔に配線を挿通させてそれぞれ別個の機器を使用している状態で、うち1名が使用している機器類ごと移動すると、配線が突っ張ってしまう不具合が発生することがある。
特開2008−119148号公報
本発明は、以上のような事情に着目してなされたもので、天板の任意の位置に着座する場合の機器類の使用の便を図りつつ、天板上が乱雑になることなく天板に蓋体を装着したまま配線を挿し通すことができるようにすることを抑制することを目的とする。
すなわち本発明に係る天板付き家具は、脚構造体に支持させてなり厚み方向に貫通する開口部を有する天板と、前記天板の開口部の開口端縁との間に配線挿通空間を形成しつつ開口部のその他の部分を閉塞可能な蓋体とを具備する天板付き家具であって、前記蓋体を、環状をなす前記配線挿通空間を形成する取付位置と前記配線挿通空間の一部の幅寸法が他の部分よりも大きな退避位置との間で高さ方向に移動可能かつ前記配線挿通空間の幅寸法が大きな箇所を全周における任意に変更可能に係留する係留機構を備えていることを特徴とする。
このようなものであれば、大型のタップ類を任意の箇所から開口を通過させて蓋体下方の空間に収納する操作を、係留機構により蓋体を係留したまま蓋体を退避位置に移動させて配線挿通空間の任意の箇所の幅寸法を大きくすることにより行うことができる。また、係留機構により蓋体を係留したまま蓋体を退避位置に移動させることによりこのような操作を行うことができるので、大型のタップ類の出し入れの際に蓋体が紛失する不具合を解消できる。なお、本発明において、「環状をなす配線挿通空間」とは、一部破断された環状をなす配線挿通空間も含む概念である。
前記係留機構が、前記退避位置にある蓋体を全方向に回動可能に脚構造体に支持させてなるものであれば、配線挿通空間の任意の位置の幅寸法を大きくすることができ、どの方向からも大型のタップ類を蓋体下方の空間に収納する操作を行うことができる。
前記係留機構が、前記脚構造体に設けてなる蓋受部材と、前記蓋体の下方に設けてなり前記蓋体を前記退避位置に位置付けた際に蓋受部材と係り合うことにより前記蓋体の抜け止めを行う係留部材とを備えている
このような係留機構を容易に実現するための構成として、前記係留部材の下端部に少なくとも一部が球面を有する係留部を設けているとともに、前記蓋受部材が前記ボールを全方向に回動可能な状態で保持可能であるものが挙げられる。
一方、どの方向からも配線挿通空間を有効に利用できるようにするための態様として、前記天板の開口部及び前記蓋体が、いずれも平面視円形状であるものが挙げられる。
前記係留機構が、前記脚構造体に設けてなる蓋受部材と、前記蓋体の下方に設けてなり前記蓋体を前記退避位置に位置付けた際に蓋受部材と係り合うことにより前記蓋体の抜け止めを行う係留部材とを備え、前記係留部材が蓋受部材に衝き当たることの可能な傾斜面を有するものであれば、蓋体を退避位置に移動させた状態で蓋体から手を離して放置した際に前記傾斜面が蓋受部材に衝き当たることにより蓋体及び係留部材が傾斜面により案内されて蓋体が自重により取付位置まで移動するようにできる。
また、前記係留機構が前記退避位置にある蓋体の傾斜を変更可能に支持するものであれば、蓋体の傾斜を変更させて前記配線挿通空間の一部の幅寸法をさらに大きくすることにより、より大型のタップ類を蓋体下方の空間に収納することができる。
さらに、前記係留機構に、前記蓋体が前記取付位置にある際に蓋体の回転を規制する回転規制機構を備えているものであれば、取付位置にある蓋体の上方に物品を載せ置いた際に蓋体が回転することにより物品が意図せず移動する不具合の発生を抑制することができる。また、前記天板の開口部と前記蓋体との少なくとも一方の形状が円形以外である場合には、前記蓋体が前記取付位置にある際に蓋体の回転に伴い前記配線挿通空間の形状が変化し見栄えが悪くなる不具合の発生も抑制することができる。
前記係留機構が、前記脚構造体に設けてなる蓋受部材と、前記蓋体の下方に設けてなり前記蓋体を前記退避位置に位置付けた際に蓋受部材と係り合うことにより前記蓋体の抜け止めを行う係留部材とを備え、前記蓋受部材に、前記係留部材に上方から衝き当たることにより前記蓋体の取付位置から退避位置への移動を規制する弾性爪を設けているものであれば、蓋体を退避位置から使用位置に移動させる際に蓋体を上方から下方に押し込む操作を行うと、前記弾性爪が係留部材に押されて一旦退避し、蓋体が使用位置に達した際に前記弾性爪が弾性復帰して前記係留部材に上方から衝き当たる状態となる。すなわち、蓋体を上方から押し込む簡単な操作により、蓋体を使用位置に保持させることができる。
本発明によれば、天板の開口部に蓋体を装着したまま配線を挿し通すようにしつつ、天板上の配線が乱雑になることを抑制することができる。
本発明の第一実施形態に係る天板付家具を示す斜視図。 同実施形態に係る天板付家具の側面図。 同実施形態に係る支柱、天板受け及び蓋体受けを示す分解斜視図。 同実施形態に係る蓋体受け、配線部材受具及び蓋体を示す分解斜視図。 同実施形態に係る天板受けの内方端部、配線部材受具、蓋体受け、蓋体及び天板の開口部を示す要部側断面図。 同実施形態に係る係留機構を示す作用説明図。 同実施形態に係る係留機構を示す作用説明図。 同実施形態に係る係留機構を示す作用説明図。 同実施形態に係る天板付家具の要部を示す斜視図。 同実施形態に係る天板付家具の要部を示す斜視図。 本発明の第二実施形態に係る蓋体受け、配線部材受具及び蓋体を示す分解斜視図。 同実施形態に係る天板受けの内方端部、配線部材受具、蓋体受け、蓋体及び天板の開口部を示す要部側断面図。 同実施形態に係る係留機構を示す作用説明図。 同実施形態に係る係留機構を示す作用説明図。 同実施形態に係るキャップを示す斜視図。 同実施形態に係るキャップを示す平面図。 同実施形態に係るキャップを示す底面図。 同実施形態に係る係留部材及び抜け止め部材を示す斜視図。
本発明の第一実施形態を、図面を参照して説明する。本実施形態に係る天板付家具を、図1ないし図10に示す。この家具は、物品を載置可能な家具用部材たる天板4を脚構造体に支持させてなる、いわゆる単柱テーブルである。
脚構造体は、直立する脚支柱1と、脚支柱1の下端部に結合する脚ベース2と、脚支柱1の上端部に結合する天板受け3とを構成要素とする。
支柱1は、図3に示すように、略等断面形状をなして鉛直に伸長した、例えばアルミ押出成形品である。支柱1は、その内部に、上下方向に延伸する配線通路14を有する。より具体的に述べると、支柱1は、断面視管状の図示しない中心軸から複数のリブが放射状に延出し、それらリブの先端にリブ同士を繋ぐ外壁13を接合している内部形状をなしており、中心軸及びリブによって隔てられる複数の部分空間を包有している。これら部分空間の少なくとも一つが、コード類を配線するための配線通路14として機能する。この支柱1の外壁13は概ね円筒状であるが、配線通路14に臨む一部を上下に亘り切り欠いて開口15を形成しており、その開口15を介して配線通路14を外側方に開放せしめている。外壁13の開口15には、着脱自在のキャップ17を装着してこれを遮蔽することができる。
ベース2は、放射方向に延伸する複数(図示例では、六本)の図示しない脚羽根と、各脚羽根の内方端部が集まる中央でこれら脚羽根を一体的に連結する図示しない上下のプレートと、脚羽根間に形成される平面視略部分円状の間隙を隠蔽する図1及び図2に示すようなカバー部材21とを具備する。カバー部材21は、全体として支柱1の外周を略全周に亘り包囲し、支柱1の周りの床を遮蔽するもので、脚羽根に対して着脱自在である。そして、このベース2の下面、すなわち前記脚羽根の下面には、アジャスタ22を設けている。
他方、天板受け3は、図3及び図5に示すように、放射方向に延伸する複数(図示例では、四本)のアーム31と、各アーム31の内方端部が集まる中央でこれらアーム31を一体的に連結する上下のプレート32、33と、アーム31間に形成される平面視略部分円状の間隙を埋めるトレイ34とを具備する。
アーム31の基体は、底壁311と、底壁311の両側縁から立ち上がる側壁312とを備えてなり、これら底壁311及び側壁312が上方に開放したチャネル形状をなす。但し、側壁312の内方端部は、底壁311の内方端よりも内方に延出している。
アーム31の外方端部には、天板4を下方から支持する天板支持部313を設けている。天板支持部313は、アーム31の基体から上方に伸長し、概ね角筒状をなしており、その上端部にて水平に屈曲した水平片315を有している。水平片315は、天板4の下面に当接する。
アーム31の側壁312は、内方端近傍で上縁が上プレート33の厚み分程度下方に凹んで退避し、また下縁が下プレート32の厚み分程度上方に凹んで退避している。側壁312の上縁付近には、トレイ34側の係止爪347が係合する係止孔314を複数(図示例では、二つ)、径方向に離間させて穿ち設けている。
各アーム31は、それぞれの内方端部を上下のプレート32、33で挟み、その状態で内方端部をプレート32、33に溶接等により固着して一体化する。このとき、径方向に対向するアーム31の側壁312の内方端近傍の下縁の凹欠に下プレート32が、上縁の凹欠に上プレート33がそれぞれ収まる。前記下プレート32には、周方向に沿って間欠的に複数(図示例では、六つ)のねじ挿通用開口321と、配線用開口322を切り欠いて設けている。一方、上プレート33には、周方向に沿って間欠的に複数(図示例では、六つ)のねじ挿通孔331を穿ってある。各ねじ挿通孔331は、平面視アーム31の底壁311と重ならないよう、底壁311の内方端よりも内方に所在しており、それぞれが各ねじ挿通用開口321と重なり合う。加えて、上プレート33の中心には、雌ねじ孔332を穿っている。雌ねじ孔332は、後述する蓋体受け6を固定するために利用される。
アーム31を支柱1に固定するには、下プレート32を支柱1の上端面に当接させ、上方から雄ねじ部材36をねじ挿通孔331及びねじ挿通用開口321に挿し通して、支柱1に形成したC字管16の上端部位に設けた雌ねじに螺合させればよい。
本実施形態では、アーム31を支柱1に固定した際に、特定の二本のアーム31間の間隙が配線通路14に直に連通するように構成している。そのために、当該二本のアーム31の(間隙に面する側の)側壁312を内方端部で屈折させて間隙の幅を確保するとともに、下プレート32に当該二本のアーム31の側壁312に沿って配線用開口322を切り欠き形成している。配線用開口322の外縁は、平面視支柱1の外壁13の開口と重なり、その開口幅は支柱1の外壁13の開口幅に略等しい。これにより、前記二本のアーム31間の間隙が、配線用開口322を介して配線通路14に連なる。
トレイ34は、天板4の下方にあって、天板4との間に配線具配置空間を形成する。即ち、給電コンセント、通信ネットワーク用ハブといった配線具や、その他各種の装置を配置する機能を提供する。トレイ34は、全体として丸盆状をなすもので、アーム31に対して着脱自在である。このトレイ34は、アーム31間の間隙の数と同数(図示例では、四枚)に分かたれている。各トレイ34の基体は、平面視略部分円状をなす底壁341と、底壁341の円弧状の外方端にて上下に拡張した周壁342と、底壁341の下面に形成したリブ343と、底壁341の周方向両側部において下方に垂下した垂下壁344とを備えてなる。底壁341は、略水平な薄板であり、その内方端が支柱1の外径よりも径の大きい円弧状の端縁を有し、かつその端縁の中間部を外方に向けて切り欠いてある。この切り欠きの内周には、トレイ34の一部をなす配線立ち上げカバー35を装着するようにしている。ここで、周壁342の下縁とリブ343の下縁とは、略同じ高さにある。各垂下壁344には、アーム31の側壁312に設けた係止孔314に弾性係合可能な複数(図示例では、二個)の係止爪347を設けている。
トレイ34をアーム31に装着するにあたっては、当該トレイ34をアーム31に載せ置くようにして垂下壁344をアーム31の基体内に挿入し、この垂下壁344をアーム31の側壁312に内接させて係止爪347を係止孔314に押し入れ係合させる。これら係止爪347及び係止孔314は、トレイ34をアーム31に取り付けて支持させるためのトレイ取付部としての役割を担う。トレイ取付部は、径方向に離間した複数箇所(図示例では、二箇所)に存在していることとなる。
各トレイ34を装着した状態では、周壁342及びリブ343の下縁がアーム31の側壁の上縁に当接しながら、トレイ34の周方向両側部がそれぞれアーム31に保定される。それとともに、一のトレイ34の底壁341の側端面が、隣接する他のトレイ34の底壁341の側端面に当接または極近接する。また、各トレイ34の周壁342が連続した輪状をなして、底壁341の直上の空間領域つまりは配線具配置空間を包囲する。トレイ34の底壁341の内方端と支柱1の外周との間は、平面視所定距離離間する。
トレイ34の内方端に取り付けるべき配線立ち上げカバー35は、上方に向かって径が拡大する略部分円錐状の支柱被覆体351と、支柱被覆体351の上端部から外側方に屈曲した被支持片352とを備えている。支柱被覆体351は、一のアーム31と他のアーム31との間隙内、両アーム31が交差する内方端近傍にあって、アーム31の内方端部、プレート32、33及び配線用開口332を外側方から被覆する。被支持片352は、トレイ34の内方端に成形した図示しない支持片に支持される部位である。
天板4は、図1、図2及び図4〜図8に示すように、平面視円形状をなすもので、天板支持部313(の水平片315)上に載置して固定し、脚支柱1の上端から上方に間隙を隔てて支持する。本実施形態にあって、天板4は、平面視略円形状の開口部41を有している。開口部41の内周には、内方に膨出した曲面状の内面を有した周縁部材411を取り付ける。周縁部材411は、弾性変形可能であってもよく、弾性変形不能であってもよい。
この天板4の下面には、図2及び図4〜図10に示すように、配線部材たる電源コンセント8を支持してなる配線部材受具7を着脱可能に取り付けている。この配線部材受具7は、箱状をなし、略矩形状をなす底壁71と、この底壁の各端縁からそれぞれ起立する側壁72と、この側壁72の上端から外方に延出し天板4の下面に添接する鍔部73を備えている。前記底壁71には、電源コンセント8を挿し通すための配線部材挿通孔71xを4箇所に設けている。この配線部材挿通孔71xは、底壁の各辺に沿って延びる矩形状をなす。また、前記底壁71には、通信ケーブルを通過させるための通信ケーブル挿通孔71yを設けている。前記鍔部73には、雄ネジ部材を通過させるためのネジ挿通孔73xを長手方向両端近傍に設けている。この配線部材受具7は、前記ネジ挿通孔73xを通過した雄ネジ部材を天板4の下面に螺着することにより天板4に取り付けることができる。
天板4の開口部41内には、図1、図2及び図4〜図8着脱自在の蓋体5を装着することができる。蓋体5は、開口部41の開口端縁即ち内周縁との間に平面視一周連続した環状の配線挿通空間42を形成しながら、開口部41の配線挿通空間42以外の部分を閉塞するものである。
前記蓋体5は、図5〜図8に示すように、平面視略円形状をなす外周を厚肉に、それよりも内側を薄肉に成形しており、その下面に係合爪51を平面視環状に突出させて設けている。また、この蓋体5を脚構造体に取り付けるべく、脚構造体に蓋体受け6を設けている。
蓋体受け6は、図3及び図5〜図8に示すように、脚構造体の上端部、換言すれば天板受け3の上プレート33の上面に固定する。蓋体受け6は、上下に延伸する筒状の接続部61と、接続部61の内周に溶接等により固着した内底板62と、接続部61の外周に溶接等により固着した鍔板63とを備える。内底板62の中心には、ねじ挿通孔621を穿っている。
しかして本実施形態では、前記蓋体5が、図5〜図8に示すように、前記天板4の開口部41の内周縁との間に全周に亘って等幅な環状をなす前記配線挿通空間42を形成する取付位置Pと前記配線挿通空間42の一部の幅寸法が大きな退避位置Qとの間で移動可能であるとともに、この蓋体5と前記蓋体受け6との間に、前記退避位置Qにある蓋体5の姿勢を変更可能に係留する係留機構9を備えている。
前記係留機構9は、図4〜図8に示すように、蓋体受け6の接続部61の上端に着脱可能に設けてなり上端部に鍔部911を有する蓋受部材たるキャップ91と、前記蓋体受け6の接続部61内に収納してなり前記キャップ91の鍔部911に衝き当たることによりそれ以上の上動が規制される下係留部たるボール921を下端に有し前記蓋体5の下面に対向する上係留部922を上端に有する係留部材92と、この係留部材92の上係留部922を収納するための上係留部収納空間94を蓋体5との間で形成する抜け止め部材93と、この抜け止め部材93を蓋体5に取り付けるための中心部材95とを備えている。
前記キャップ91は、図4〜図8に示すように、一部を切り欠いた円環状をなし中央部に中空部911xを有する鍔部911と、この鍔部911の下面から垂下して設けた装着部912とを具備する。前記鍔部911の外径は前記蓋体受け6の接続部61の外径より大きく、また、前記中空部911xの内径は前記蓋体受け6の接続部61の内径より小さくしている。一方、前記装着部912には、蓋体受け6の接続部61に設けたキャップ係止孔61xに弾性係合可能な係合爪912aを設けている。
前記係留部材92は、図4〜図8に示すように、その下端部に設けてなり前記キャップ91の鍔部911の中空部911xの内径よりも大きな外径を有する略球状のボール921と、このボール921から上方に延伸する接続部923と、この接続部923の上端に設けてなる上係留部922とを具備する。前記ボール921は、この係留部材92が一定量上方に移動した際に前記キャップ91の鍔部911に衝き当たりこの係留部材92のそれ以上の上動を禁止する機能を有するとともに、この係留部材92を全ての方向に傾斜可能に蓋体受け6に保持させる機能を有する。すなわち、このボール921と前記キャップ91とは協働してボールジョイントとして機能する。一方、前記上係留部922は、中心に向かって厚さ寸法を増す円板状をなし、前記抜け止め部材93と協働して蓋体5の上方への抜脱を禁止する機能を有する。
前記抜け止め部材93は、図4〜図8に示すように、円板状をなす抜け止め部材本体931と、この抜け止め部材本体931の外周縁から起立させて設けられ前記蓋体5の係合爪51の外側面に内面が接する側壁932と、この側壁932の上端縁から外方に延出し蓋体5の下面に添接する鍔部933とを有する。前記抜け止め部材本体931の下面からは、前記キャップ91の鍔部911に弾性係合可能な係合爪934を突出させて設けている。また、前記抜け止め部材本体931は、その中央部に前記係留部材92の接続部923を通過させるための係留部材挿通孔931xを有する。この抜け止め部材93を蓋体に装着した状態では該抜け止め部材93と蓋体との間に前記係留部材92の上係留部922を収納するための上係留部収納空間94が形成される。この抜け止め部材本体931の外径は前記上係留部922の外径よりも大きく、また、前記係留部材挿通孔931xの内径は前記係留部材92の接続部923の外径よりも大きい。すなわち、蓋体5にこの抜け止め部材93を装着し、上係留部収納空間94に上係留部922を収納した状態で、蓋体5と上係留部922とは互いにスライド移動可能である。この抜け止め部材本体931には、タッピングネジを通過させるためのネジ挿通孔931yを設けている。なお、蓋体5にこの抜け止め部材93を装着した状態では、前記側壁932により蓋体5の係合爪51の外方への移動が規制される。
前記中心部材95は、図4〜図8に示すように、円板状をなす部材である。この中心部材95は、外縁部が蓋体5の係合爪51に係り合った状態で蓋体5に保持される。この中心部材95の下面の複数箇所からは、タッピングネジを螺着させるための孔を内部に有するボス951を突出させて設けている。
前記蓋体5の蓋体受け6への装着は、例えば、以下に述べる手順で行う。まず、抜け止め部材93の係留部材挿通孔931xに前記係留部材92のボール921を通過させ、抜け止め部材93に係留部材92の上係留部922が対向する状態とする。次いで、中心部材95を蓋体5に装着し、抜け止め部材93のネジ挿通孔931yを通過させたタッピングネジを前記中心部材95のボス951に螺着する。その後、係留部材92のボール921をキャップ91の装着部912内に収納し、このキャップ91を蓋体受け6の接続部61の上端に挿入する。そして、抜け止め部材93の係止爪934をキャップ91の鍔部911に係り合わせると、図5に示すように、蓋体5は前記取付位置Pに取り付けられる。
本実施形態の天板付家具にコード類を配線する手順を述べると、まず、脚支柱1の開口15からキャップ17を取り外し、脚支柱1内の配線通路14を外部に開放する。次に、配線通路14の下方に位置するベース2のカバー部材24、並びに配線通路14の上方に位置するトレイ34を取り外して、カバー部材24が遮蔽している床上空間、トレイ34が遮蔽している配線具配置空間を露出させる。そして、床上空間から立ち上げるコード類の中間部を、配線通路14内に側方から挿入して配置する。しかる後、キャップ17、カバー部材24及びトレイ34をそれぞれ再装着して、配線通路14、床上空間及び配線具配置空間を隠蔽する。コード類は、必要に応じて、天板4の開口部41を介して天板4上に引き出し、またはトレイ34に載置した配線具等に接続する。
また、前記配線部材受具7上又は前記トレイ34上にコンセント等の配線具を配置する際、及び前記配線部材受具7上又は前記トレイ34上からコンセント等を取り除く際には、以下の手順で蓋体5を図5に示すような取付位置Pから図8に示すような退避位置Qまで移動させる。まず、蓋体5を上方に移動させる。このとき、中心部材95及び抜け止め部材93は蓋体5と一体的に取り付けられているので、抜け止め部材93を介して係留部材92の上係留部922が上方への作用を受け、係留部材92がつれて上方に移動する。次いで、係留部材92のボール921がキャップ91の鍔部911に衝き当たる図6に示すような状態とし、さらにコンセント等を挿入又は取り出す方向と反対側に蓋体5を移動させると、蓋体5は図7に示す退避位置Qをとり、配線挿通空間42の一部の幅寸法が大きくなり、ある程度大型のコンセント等の出し入れが可能になる。さらに大型のコンセント等の出し入れを行う場合には、蓋体5の前記コンセント等を挿入又は取り出す側の端縁を上方に持ち上げてこの蓋体5の傾斜を変更することにより、蓋体5が最終的に図8に示す位置まで移動し、配線挿通空間42の一部の幅寸法がさらに大きくなる。加えて、図示は省略するが、蓋体5をスライドさせることより配線挿通空間42の一部の幅寸法をさらに大きくすることもできる。コンセントの配置又は撤去の作業が終了した後には、この逆の手順により蓋体5を退避位置Qから取付位置Pまで移動させる。
以上に述べたように、本実施形態に係る天板付き家具の構成によれば、係留機構9により蓋体5を係留したまま蓋体5を退避位置Qに移動させ、配線挿通空間42の配線具を挿入すべき箇所の幅寸法を大きくし、配線挿通空間42の該当箇所に配線具を挿し通すことにより、配線具を蓋体5下方の空間、より具体的には前記配線部材受具7又は前記トレイ34に収納する操作を行うことができる。この操作を行うことにより、配線具を蓋体5下方の空間に収納しておけるので天板上の配線が乱雑になる不具合を解消でき、かつ、蓋体5は係留機構9により係留されたままであるので、配線具の出し入れの際に蓋体5が紛失する不具合も解消できる。
前記係留機構9が、前記退避位置Qにある蓋体5を全方向に回動可能に脚構造体に支持させてなるので、配線挿通空間42の任意の位置の幅寸法を大きくすることができ、どの方向からも大型の配線具を蓋体5下方の空間に収納する操作を行うことができる。このような効果は、天板4上にパーティションパネルを設けた場合に特に好適に得ることができる。
前記係留機構が、前記脚構造体に設けてなるキャップ91と、前記蓋体5の下方に設けてなり前記蓋体5を前記退避位置Qに位置付けた際にキャップと係り合うことにより前記蓋体5の抜け止めを行う係留部材92とを備えているので、簡単な構成でこの蓋体5を有効に全周における任意の方向に移動可能にできる。
前記係留部材92の下端部にボール921を設けているとともに、前記キャップ91が前記ボール921を全方向に回動可能な状態で保持可能であるので、上述した係留機構を容易に実現することができる。
前記天板4、前記天板4の開口部41及び前記蓋体5が、いずれも平面視円形状であるので、蓋体5を取付位置Pに位置付けた際に、どの方向からも前記配線挿通空間42を有効に利用できる。
前記係留機構9が、前記退避位置Qにある蓋体5の傾斜を変更可能かつスライド可能に支持しているので、蓋体5の傾斜の変更及びスライドの少なくとも一方を行うことにより前記配線挿通空間42の一部の幅寸法をさらに大きくすることができ、より大型の配線具を蓋体5下方の空間に収納することができる。
そして、前記天板4の下方に、配線部材を支持させてなる前記配線部材受具7及び前記トレイ34を取り付け可能であるので、配線具を配線部材受具7又はトレイ34に支持させておくことにより、このような配線具を有効に天板4の下方に収納しておくことができる。
次に、本発明の第二実施形態を、図11〜図18を参照して説明する。なお、第二実施形態については、第一実施形態との相違点についてのみ述べる。また、第一実施形態におけるものに対応する部位には、第一実施形態におけるものと同一の名称及び符号を付している。
本実施形態では、蓋体5が、図12〜図14に示すように、天板4の開口部41の内周縁との間に全周に亘って等幅な環状をなす前記配線挿通空間42を形成する取付位置Pと前記配線挿通空間42の一部の幅寸法が大きな退避位置Qとの間で移動可能であるとともに、この蓋体5と蓋体受け6との間に、前記退避位置Qにある蓋体5の姿勢を変更可能に係留する係留機構A9を備えている。
前記係留機構A9は、図11〜図14に示すように、蓋体受け6の接続部61の上端に着脱可能に設けてなり上端部に鍔部A911を有する蓋受部材たるキャップA91と、前記蓋体受け6の接続部61内に収納してなり前記キャップA91の鍔部A911に衝き当たることによりそれ以上の上動が規制される係留部A921を下端に有する係留部材A92と、この係留部材A92の上端部を支持する抜け止め部材A93と、この抜け止め部材A93を蓋体5に取り付けるための中心部材A95とを備えている。
前記キャップA91は、図11〜図17に示すように、円環状をなし中央部に中空部A911xを有する鍔部A911と、この鍔部A911の下面から垂下して設けた装着部A912とを具備する。前記鍔部A911の外径は前記蓋体受け6の接続部61の外径より大きく、また、前記中空部A911xの内径は前記蓋体受け6の接続部61の内径より小さくしている。また、この鍔部A911の内周には、歯A911aを間欠的に設けている。一方、前記装着部A912は円筒状をなすとともに、前記蓋体受け6の接続部61に設けたキャップ係止孔61xに弾性係合可能な係合爪A912cを備えた裏当て面部A912bを有する。この裏当て面部A912bの両側端は、前記装着部A912から外方に突出させて設けたリブA912aにより支持させている。なお、これらリブA912a、裏当て面部A912b及び係合爪A912cは、装着部A912の他の部位と一体に形成している。さらに、この装着部には、蓋体5が取付位置にある際に前記係留部材A92に上方から衝き当たることにより前記蓋体の取付位置から退避位置への移動を規制する弾性爪A912dを設けている。
前記係留部材A92は、図11〜図14及び図18に示すように、上面が球面である半球状の係留部A921と、前記抜け止め部材A93の下面に一体に設けられ前記ボール部材の上端部を支持する接続部A922とを有する。前記接続部A922の上端部の外周には、前記キャップA911の歯A911aと噛み合うことにより前記蓋体の回転を規制する回転規制機構として機能する歯A922aを備えている。また、前記接続部A922は、下方にいくにつれ径が小さくなる形状を有する。すなわち、この接続部A922の外周面は傾斜面であり、この傾斜面がキャップA911の中空部A911xの開口縁に衝き当たると、この係留部材A92及び蓋体5がこの傾斜面により案内されて取付位置Pに案内されるようにしている。
前記抜け止め部材A93は、図11〜図14及び図18に示すように、円板状をなす抜け止め部材本体A931と、この抜け止め部材本体A931の外周縁から起立させて設けられ前記蓋体5の係合爪51の外側面に内面が接する側壁A932と、この側壁A932の上端縁から外方に延出し蓋体5の下面に添接する鍔部A933とを有する。前記抜け止め部材本体A931の下面からは、前記係留部材A92を下方に突出させて一体に設けている。この抜け止め部材本体A931には、タッピングネジを通過させるためのネジ挿通孔A931yを設けている。なお、蓋体5にこの抜け止め部材A93を装着した状態では、前記側壁A932により蓋体5の係合爪51の外方への移動が規制される。
前記中心部材A95は、図11〜図14に示すように、円板状をなす部材である。この中心部材A95は、外縁部が蓋体5の係合爪51に係り合った状態で蓋体5に保持される。この中心部材A95の下面の複数箇所からは、タッピングネジを螺着させるための孔を内部に有するボスA951を突出させて設けている。
前記蓋体5の蓋体受け6への装着は、以下に述べる手順で行う。まず、中心部材A95を蓋体5に装着し、抜け止め部材A93のネジ挿通孔A931yを通過させたタッピングネジを前記中心部材A95のボスA951に螺着する。その後、係留部材A92の係留部A921をキャップA91の中空部A911xに挿入し、そのまま蓋体5を下方に移動させる。このとき、係留部A921がキャップA91の弾性爪A912dに衝き当たると、この弾性爪A912dが弾性変形して一旦外方に退避し、係留部A921の全体が弾性爪A912dの下方に移動し蓋体5が図12に示すように取付位置Pに達すると、弾性爪A912dが弾性復帰して上方から係留部A921に衝き当たった状態となる。このとき、弾性爪A912bにより係留部A921を含む係留部材A92、抜け止め部材A93、及び蓋体5の上方への移動が規制され、蓋体5は前記取付位置Pに保持される。また、本実施形態では、蓋体5から手を離した際には、接続部A922の外周面がキャップA911の中空部の開口縁に衝き当たり、前記外周面が前記開口縁に衝き当たったまま蓋体5、抜け止め部材A93及び係留部材A92が自重により下方に移動し、そのまま取付位置Pまで案内される。
また、前記配線部材受具7上又は前記トレイ34上にコンセント等の配線具を配置する際、及び前記配線部材受具7上又は前記トレイ34上からコンセント等を取り除く際には、以下の手順で蓋体5を図12に示すような取付位置Pから図14に示すような退避位置Qまで移動させる。まず、蓋体5を上方に移動させる。このとき、中心部材A95及び抜け止め部材A93は蓋体5と一体的に取り付けられているので、抜け止め部材A93を介して係留部材A92が上方への作用を受け、係留部材A92がつれて上方に移動する。このとき、係留部材A92の係留部A921が弾性爪A912dに衝き当たると、弾性爪A921dは係留部A921に押されて外方に弾性退避する。次いで、係留部材A92の係留部A921がキャップA91の鍔部A911に衝き当たる図13に示すような状態とし、さらにコンセント等を挿入又は取り出す方向と反対側に蓋体5を移動させると、蓋体5は図14に示す退避位置Qをとり、配線挿通空間42の一部の幅寸法が大きくなり、大型のコンセント等の出し入れが可能になる。コンセントの配置又は撤去の作業が終了した後には、この逆の手順により蓋体5を退避位置Qから取付位置Pまで移動させる。
本実施形態の天板付き家具の構成によっても、上述した第一実施形態に係る構成による主要な効果を得ることができる。すなわち、係留機構9により蓋体5を係留したまま蓋体5を退避位置Qに移動させ、配線挿通空間42の配線具を挿入すべき箇所の幅寸法を大きくし、配線挿通空間42の該当箇所に配線具を挿し通すことにより、配線具を蓋体5下方の空間、より具体的には前記配線部材受具7又は前記トレイ34に収納する操作を行うことができる。この操作を行うことにより、配線具を蓋体5下方の空間に収納しておけるので天板上の配線が乱雑になる不具合を解消でき、かつ、蓋体5は係留機構9により係留されたままであるので、配線具の出し入れの際に蓋体5が紛失する不具合も解消できる。
また、本実施形態の天板付き家具の構成によれば、以下に述べる効果も得ることができる。
すなわち、前記係留部材A92がキャップA91に衝き当たることの可能な傾斜面を有するので、上述したように、蓋体5を退避位置に移動させた状態で蓋体5から手を離して放置した場合でも、前記傾斜面がキャップA91に衝き当たることにより蓋体5、抜け止め部材A93及び係留部材A92が案内され、取付位置Pまで移動するようにできる。
さらに、前記係留機構A9に、前記蓋体5が前記取付位置Pにある際に蓋体5の回転を規制する回転規制機構を備えているので、取付位置Pにある蓋体5の上方に物品を載せ置いた際に蓋体5が回転することにより物品が意図せず移動する不具合の発生を抑制することができる。
そして、前記キャップA91に、前記係留部材A92の係留部A921に上方から衝き当たることにより前記蓋体5の上方への移動すなわち取付位置Pから退避位置Qへの移動を規制する弾性爪A912dを設けているので、上述したように、蓋体5を退避位置Qから使用位置Pに移動させる際に蓋体5を下方に移動させる操作を行うと、前記弾性爪A912bが係留部材A92に押されて一旦退避し、蓋体5が使用位置Pに達した際に前記弾性爪A912dが弾性復帰して前記係留部A921に上方から衝き当たる状態となる。すなわち、蓋体5を上方から押し込む簡単な操作により、蓋体5を使用位置Pに保持させることができる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
例えば、蓋体が取付位置にある場合の配線挿通空間の形状は、一部破断された環状をなすものであってもよい。
また、上述した実施形態では、係留機構が、脚構造体に設けてなる蓋受部材と、蓋体の下方に設けてなり前記蓋体を退避位置に位置付けた際に蓋受部材と係り合うことにより前記蓋体の抜け止めを行う係留部材とを備えているが、例えば、脚構造体の上端部に、弾性変形可能な蓋支持支柱と、この蓋支持支柱の上端に一体に設けてなり蓋体の下面に取り付けてなる蓋受部とを有する係留部材のみを利用して係留機構を形成する態様等を採用してもよい。
さらに、上述した実施形態では、係留部材の下端部にボールを設けているとともに、蓋受部材が前記ボールを全方向に回動可能な状態で保持可能である構成を採用することにより退避位置にある蓋体を全方向に回動可能にしているが、例えば、弾性材料により形成した蓋受け部材の鍔部に係留部材の下端部を保持させ、蓋体を水平方向に移動させた際に係留部材がつれて傾斜して前記鍔部が弾性変形する構成等、他の構成により退避位置にある蓋体を全方向に回動可能にしてもよい。
加えて、上述した実施形態では、前記天板、前記天板の開口部及び前記蓋体が、いずれも平面視円形状であるが、これらのうち一部又は全部の形状を、矩形状や、楕円形状や、その他の平面視円形状以外の形状に設定してもよい。
また、上述した実施形態では、係留機構が、退避位置にある蓋体をスライド可能に支持しているが、蓋体を係留部材の上端に固定する構成等、前記退避位置にある蓋体がスライド不能である構成を係留機構に採用してもよい。
そして、上述した実施形態では、天板の下方に、配線部材を支持させてなる配線部材受具を取り付け可能であるが、天板下方の床面に配線部材を載せ置くことを前提とした態様の天板付き家具や、床下から引き出した配線を天板上に引き出すことを前提とした態様の天板付き家具に本発明を適用してももちろんよい。
加えて、単柱テーブルのみならず、天板を複数の脚体に支持させるテーブルや机等の他の天板付き家具に本発明を適用してももちろんよい。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
4…天板
41…開口部
42…配線挿通空間
5…蓋体
9、A9…係留機構

Claims (9)

  1. 脚構造体に支持させてなり厚み方向に貫通する開口部を有する天板と、前記天板の開口部の開口端縁との間に配線挿通空間を形成しつつ開口部のその他の部分を閉塞可能な蓋体とを具備する天板付き家具であって、
    前記蓋体を、環状をなす前記配線挿通空間を形成する取付位置と前記配線挿通空間の一部の幅寸法が他の部分よりも大きな退避位置との間で高さ方向に移動可能かつ前記配線挿通空間の幅寸法が大きな箇所を全周における任意に変更可能に係留する係留機構を備えていることを特徴とする天板付き家具。
  2. 前記係留機構が、前記退避位置にある蓋体を全方向に回動可能に脚構造体に支持させてなる請求項1記載の天板付き家具。
  3. 前記係留機構が、前記脚構造体に設けてなる蓋受部材と、前記蓋体の下方に設けてなり前記蓋体を前記退避位置に位置付けた際に蓋受部材と係り合うことにより前記蓋体の抜け止めを行う係留部材とを備えている請求項2記載の天板付き家具。
  4. 前記係留部材の下端部に少なくとも一部が球面を有する係留部を設けているとともに、前記蓋受部材が前記係留部を全方向に回動可能な状態で保持可能である請求項3記載の天板付き家具。
  5. 前記天板の開口部及び前記蓋体が、いずれも平面視円形状である請求項1,2、3又は4記載の天板付き家具。
  6. 前記係留部材が蓋受部材に衝き当たることの可能な傾斜面を有する請求項又は記載の天板付き家具。
  7. 前記係留機構が、前記退避位置にある蓋体の傾斜を変更可能に支持する請求項1、2、3、4、5又は6記載の天板付き家具。
  8. 前記係留機構に、前記蓋体が前記取付位置にある際に蓋体の回転を規制する回転規制機構を備えている請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の天板付き家具。
  9. 前記蓋受部材に、前記係留部材に上方から衝き当たることにより前記蓋体の取付位置から退避位置への移動を規制する弾性爪を設けている請求項3、4又記載の天板付き家具。
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