JP5658786B2 - 高圧ガス容器用カバー - Google Patents

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Description

本発明は、高圧ガス容器の設置箇所において容器の上部を覆うように設けられる、高圧ガス容器用カバーに関するものである。
水素等の高圧ガスを充填するための容器として、近年、充填圧力が350気圧またはそれ以上のものが普及している。それは従来のような鋼製のものではなく、一般に、アルミ等の軽量金属製容器の外周に炭素繊維等を巻き付けた複合容器である。そのような容器を用いてガスを高圧充填することができると、ガス輸送等における効率を大きく向上させることが可能になる。
上記のような高圧充填の可能な容器を用いてガスを輸送等できる車両は、たとえば下記の特許文献1に記載されている。同文献1に記載された車両は図9に示すもので、荷台5の上に、下部のベース16と前後の隔壁17とを有する架台15が載せられ、その架台15上に、水平方向および上下方向に複数の高圧ガス容器Aが搭載されている。
特表平8−510428号公報
上記のような高圧ガス容器を車両上に搭載し、または特定の置き場に設置する場合、容器が過度に温度上昇しないよう配慮する必要がある。とくに夏季においては、直射日光等を受けて高圧ガス容器が高温になりがちであるため、その対策をとる必要がある。すなわち、容器の上を板やシートで覆ったり、必要な場合には容器への散水を行いやすくしたりするなど、何らかの対策が望まれる。
しかしながら、容器を屋根等で覆うとその容器に散水等することは一般的に難しくなるため、適切な対策をすることは容易でない。上記の特許文献1にも、そのような対策は記載されていない。
請求項に係る発明は、上記のような課題を解決するために行ったものであり、高圧ガス容器を覆って日光の直射を遮ることができるとともに容器への散水等も困難なく行える、高圧ガス容器用の適切なカバーを提供するものである。
発明のカバーは、高圧ガス容器の上部に設けられる高圧ガス容器用カバーであって、
・ 左右一対の板が縁部を突き合わせた状態で上記容器を覆うとともに、それらの板が左右に移動して離れたうえ上記容器の外側位置で縦向きに姿勢を変えることにより上記容器の上部を開放できるよう構成されている
ことを特徴とする。
図7および図8に示すカバー30はその一例であって、板31が高圧ガス容器Aを覆う一方、図中の矢印にしたがって左右に移動し、さらに容器の外側位置で縦向きに姿勢を変える。
発明のカバーによれば、左右一対の板が縁部を突き合わせた状態で上記容器を覆っているときは、上方からの日光の直射を遮ることができるため、夏季等にも容器が過度に温度上昇することを防止できる。
一方、上記一対の板が左右に移動して離れたうえ外側位置で縦向きの姿勢になったときは、容器の上部を大きく開放することができるので、開放したその上部から散水をして容器を冷却することができる。その際、容器カバーの板は、左右に移動して離れるだけでなく、容器の外側位置で縦向きに姿勢を変えることから、容器上部を開放した際にも、左右に大きく板が張り出すことがなく占有スペースが拡大しない。占有スペースが拡大しないなら、容器の設置場所を選択しやすいため有利である。
なお、発明のカバーは、1枚のみではなく左右一対の板を使用するため、容器が左右に広く設置されている場合にも、無理なくその全域を覆うことができる。
発明による上記カバーについては、
・ 上記の板の下面に、上記移動方向に延びた直線歯(直線状の歯)が取り付けられるとともに、その直線歯と噛み合う回転歯が定位置に取り付けられていて、
・ 上記の板のそれぞれが、上記回転歯が回転するとき上記直線歯とともに移動し、上記直線歯と回転歯とが噛み合う状態を保ったまま自身の重量バランスにしたがって上記のとおり姿勢を変える(逆向きにも姿勢を変え移動する)
ものであると好ましい。
上記した直線歯と回転歯との組み合わせは、ラック&ピニオンのほか、チェーン(を直線状にしたもの)とスプロケット、歯付きベルト(を直線状にしたもの)とそのベルト車等との組み合わせを採用することができる。
図7・図8の例では、板31の下面にチェーン32を取り付けるとともに、それに噛み合うスプロケット33を定位置に取り付けている。
板と直線歯および回転歯が上記のような関係に組み付けられていると、特定の方向に回転歯が回転するとき、
1) 回転歯と噛み合っているために連動する直線歯とともに、板が左右に(つまり他方の板から離れる向きに)移動し、
2) 板の移動量が所定値を超えることにより板の重量バランスが変わると(つまり、図8のように回転歯より外側に出る部分が増えて当該部分の重量が他の部分の重量を超えると)、板が容器の外側位置で縦向きに姿勢を変える。
そしてその後、上記とは逆の向きに回転歯が回転するときは、
1) 回転歯に連動する直線歯とともに板が上向きに移動してその重量バランスが上記とは逆になることにより、板が横向き(水平またはそれに近い向き)に姿勢を変え、
2) さらに、直線歯とともに、板が左右に(つまり他方の板と突き合わされる向きに)移動する。
以上のように、回転歯が回転するだけで、上記の板が移動するとともに姿勢を変え、もって容器の上部を覆ったり開放したりすることができるわけである。
上記の板が、手動でハンドルが操作されることにより駆動力を得て上記のとおり移動し姿勢を変えるものであれば、さらに好ましい。
図8の例でも、ハンドル36を手動で回転させることにより回転歯(スプロケット)33が回転して、直線歯(チェーン32)を有する板31に駆動力を伝えるようになっている。
手動のハンドルにて板が操作されるのであれば、低コストで、故障の少ないものとしてカバーが構成される。
上記一対の板における互いに突き合わせられる側の縁部に、
・ 突き合わせられた状態で、気体が上下に通過し得るものの雨滴が下方へ通過することのないラビリンス状の障壁を構成する、組み合わせ可能な屈曲部材が
それぞれ設けられていると好ましい。
図8における符号38A・38Bの各部材が、上にいう組み合わせ可能な屈曲部材の例である。
板の上記縁部に上記のような屈曲部材が設けられていると、左右一対の板を突き合わせたとき、その突き合わせた部分を気体が上下に通過し得るため、効果的に換気が行われて夏季にも高圧ガス容器の温度上昇が抑制されやすい。その一方、突き合わせた上記の部分から雨滴が通過することがないため、高圧ガス容器やその支持手段等に雨水が降りかかることがなく、錆や腐食等の進行が防止される。
上記容器カバーにおける左右一対の板は、不燃性の高断熱材であるのが好ましい。
板が不燃性のものであれば、高圧水素容器の取扱いに関して安全性が高く、また、板の断熱性が高い方が、高圧水素容器を覆っているとき容器の温度上昇を抑制しやすいからである。
上記のような高圧ガス容器用カバーが、水素を充填された高圧ガス容器を搭載し、走行するとともに水素ステーションとして留置される水素ステーション留置用車両に取り付けられていると、有用性がとくに高い。
上記のような水素ステーション留置用車両は、高圧水素容器を搭載して、走行するとともに一定箇所に留置される。そのため、走行中を含む通常時には容器を板で覆う一方、夏季の高温時等には適宜に上部を開放して容器への散水等を容易にする上記のようなカバーが、きわめて有用なわけである。
発明の高圧ガス容器用カバーによれば、高圧ガス容器を板で覆って日光の直射を遮ることができるとともに、容器の上部を大きく開放して容器への散水等を容易ならしめることができる。また、容器の上部を開放した際にも左右に占有スペースが拡大せず、したがってカバーがつねにコンパクトである。
回転歯を回転させるだけで上記の板に必要な動作をさせて、容器上部を覆ったり開放したりするよう構成することも可能である。
図1(a)は水素トレーラ1等を示す側面図であり、同(b)は水素トレーラ1の内部を示す側面図(側部のパネル等を取り除いて示す図)である。 図2(a)・(b)・(c)のそれぞれは、水素トレーラ1の架台10等を示す側面図、平面図、背面図である。図2(a)および(b)は、架台10の分解状態をも示している。 図3(a)・(b)のそれぞれは、図1(a)におけるIIIa−IIIa矢視図およびIIIb−IIIb断面図である。また、図3(c)・(d)・(e)・(f)のそれぞれは、図3(a)におけるc−c、d−d、e−e、f−fの矢視図または断面図である。 図4(a)は容器Aの固定装置20を示す正面図、同(b)はその固定装置20の側面図である。 図5は、図4の固定装置20にて使用されるゴムパッド26の横断面図である。 容器Aを固定する際にゴムパッド26に作用する面圧の分布を示す模式図である。 水素トレーラ1における容器用カバー30等を示す正面図である。図3(d)または(e)を拡大表示した図でもある。 容器用カバー30の動作とその駆動機構を示す部分拡大正面図である。 水素トレーラとして使用され得る従来の(特許文献1に記載の)車両を示す側面図である。
図1〜図8に、発明の一実施例である水素トレーラ1等を示す。なお、以下の説明において「前」「後」は水素トレーラ1の進行方向にいう前・後をいい、「左」「右」は、その進行方向に向かっての左・右をさすものとする。
図示の水素トレーラ1は、水素を燃料とする水素自動車(燃料電池自動車を含む)に水素を供給等するための手段であり、水素を充填した高圧水素容器Aを搭載して水素ステーションまで輸送し、また水素ステーションに留置されて水素自動車への水素の供給を行うものである。輸送の際は、図1(a)のようにトラクター2に牽引されることによって走行する。
水素トレーラ1は、その台車1a上に前後2組の架台10を搭載し、それぞれの架台10に、図1(b)のように高圧水素容器Aを複数本ずつ取り付けている。高圧水素容器Aは、アルミ合金等の軽量金属製容器の外側に炭素繊維等の繊維層を積層した略円筒形状の複合容器であり、内部に350気圧以上の圧力で水素を充填することができる。
高圧水素容器Aを固定する上記2組の架台10のそれぞれは、図2のように構成したものである。すなわち、前後左右の位置に鉛直に立てた4本の支柱13に対し、水平な支持部材12を有する棚状のフレーム11を、各段ごとに取付け・取外しが可能なように3段取り付けている。各段のフレーム11を支柱13に対して取外し可能に連結すべく、図2(a)のように両者の継手同士をボルトナットで締結することとし、フレーム11の位置がずれ動くことのないよう、ターンバックルを含む連結ロッド14によっても接続している。
各段のフレーム11には、図2(b)・(c)のように4本の高圧水素容器Aを、軸心が前後を向いて平行になるよう並べて取り付けている。フレーム11には左右に延びた水平な支持部材12が平行に4本設けてある(図3(b)参照)ため、各容器Aはその支持部材12上に、後述の固定装置20を用いて固定している。
各架台10には、上記のようなフレーム11を上下3段に積み重ねるので、架台10の1組には合計12本の容器Aを搭載することになる。上記のように各段のフレーム11が取り外し可能であるため、下段・中段のフレーム11に容器Aを固定することも困難なく行うことができる。
水素トレーラ1上に設けた上記架台10の位置、および各架台10上の高圧水素容器Aの向きについては、図1(b)および図2(b)のようにしている。すなわち、容器Aは架台10ごとに同じ向きに揃えて固定することとし、前方の架台10上の容器Aは元弁Aaの側を後ろ向きにし、後方の架台10上の容器Aは元弁Aaの側を前向きにする。つまり、前方の架台10上のすべての容器Aと、後方の架台10上のすべての容器Aとが、元弁Aa側同士が向かい合わせになるように配置している。そして、前後各組の容器Aの間に、作業員が入れるだけの操作用スペース55ができるように前後の各架台10間に間隔をとっている。
各容器Aの元弁Aaの側では、水素の供給・停止に関するバルブ操作を行う必要があるが、上のようにしたことにより、前後両組の全容器Aについての上記のようなバルブ操作を、上記1箇所の操作用スペース55において能率的に行うことができる。とくに大型の水素トレーラでは3組以上の架台に容器Aを固定する場合があり得るが、そのような場合も、前後に隣接するいずれか2組について容器Aの元弁Aa側同士が操作用スペースをはさんで向かい合うように配置するとよい。なお、容器Aの元弁Aa側とは反対側の端部Abには、通常、安全弁(図示省略)への引回し配管が取り付けられている。。
架台10におけるフレーム11上に高圧水素容器Aを固定するためには、図4(a)・(b)に示す固定装置20を使用している。固定装置20は、下部に脚部21bを有する金属帯製のフレキシブルな環状のバンド21にて容器Aの胴部を縛るものである。脚部21bは事前にフレーム11(支持部材12)上に取り付けておくことから、バンド21を胴部に巻いて締め付けた時点で、容器Aを固定することができる。ただし、容器Aの胴部は外周に炭素繊維層を有していて傷付きやすいことから、バンド21の内側のほぼ全周にゴムパッド26をはさむ。ゴムパッド26としては、周長方向に複数箇所(図4の例では8箇所)で分割したものを使用している。その方が、バンド21の内側に挿入しやすいうえ、消耗時の交換を低コスト化できるからである。
上記のバンド21には、連結可能な切れ目21aを1箇所、図4(a)のように容器Aの真上の位置から側方へ45°だけ傾いた位置に設けている。そしてこの切れ目21aをはさむバンド21の両端にそれぞれフランジ22を一体に設け、両フランジ22にボルト23(ナット24付き)を通すことにより、切れ目21aの連結手段としている。容器Aの胴部にバンド21を巻いたのちボルト23によって切れ目21a(のフランジ22同士)を連結し、さらにバンド21の巻き付け力を適切に調整すれば、容器Aの胴部を適切に(つまり、外周部の繊維層を傷付けることがなく、かつ、容器Aがずれ動くことがないように)固定することができる。
切れ目21aの位置を上記のように45°傾いた上方位置に設けたうえ、図2(b)のように左右に隣接するバンド21の位置を前後に異ならせていることから、隣接する容器Aをきわめて接近させて配置することができる。容器A同士をそのように接近させて密に配置しても、隣接するバンド21の位置が異なっているとともに、切れ目21aが容器Aの真横でも真上でもない位置にあるため、バンド21の巻き付けやその解除のための作業を円滑に行えるのである。
バンド21の巻き付け力の調整手段としては、切れ目21aをはさむ上記一対のフランジ22における対向面間に、枚数および厚さを変更できるように座金25をはさむこととしている。座金25の枚数や厚さは、容器Aの周長とバンド21の長さとの各実測値に基づき、巻き付け力が適切な値になるよう事前に決めておく。それにより、トルク測定をすることなく上記ボルト23を(ナット24に対して)締め込むだけで、バンド21の巻き付け力を適切にすることができる。
脚部21bを上記のようにフレーム11に取り付けるためには、セレーションボルト27を使用している。セレーションボルト27は、頭部を脚部21b側に向けて使用し、頭部付近を当該脚部21bのボルト穴に密に挿入する。それにより、ナット28を締め付ける際のボルト27の供回りを防止することができる。
バンド21と容器Aの胴部との間にはさむゴムパッド26としては、図5に示す横断面形状のものを使用している。すなわち、内側の面には、容器Aの胴部周面に添う円筒状の平坦面26aを有し、外側の面には、容器Aの長さ方向に延びた山と谷とを含む凹凸面26bを有するものである。このような形状のゴムパッド26をバンド21と容器Aとの間にはさんで使用すると、容器Aの胴部に局部的に大きな圧力が作用することが避けられ、容器Aの表面にある繊維層等の損傷が効果的に防止される。
バンド21を締め付けたときゴムパッド26の内側面に作用する圧力(面圧。容器Aの外周面に作用する圧力と等しい)の分布(発明者による解析結果)を図6に示す。幅方向の中ほどにおいて面圧が高くなる傾向があり、また、外側の凹凸面26bの形状にしたがって面圧の変化が規則的に表れることが認められるが、特定の部位に極端な面圧が発生することはない。
前後の架台10の上部には、図7に示す容器カバー30をそれぞれ設けている。カバー30は、不燃性の高断熱材のボードを鋼製の枠に取り付けた板31を、2枚一組にして架台10の上部に取り付けたものである。2枚の板31をほぼ水平(外側がやや下がるように傾斜を付ける)にし、内側の縁部を互いに突き合わせた状態にすると、架台10に取り付けた高圧水素容器Aのすべてを覆うことができる。容器Aを覆うことによって日光を遮り、夏季等における容器Aの温度上昇を抑制するのである。
容器カバー30の各板31は可動式のもので、図7・図8に仮想線で示すように互いに左右へ離れるように移動し、さらに架台10の左右外側において縦向きに姿勢を変えることができる。そのように板31が移動して姿勢を変えると、架台10の上部すなわち容器Aの上方を大きく開放することができ、上からの散水等によって容器Aを冷却等することが可能になる。
板31に上記のような動作をさせるべく、図8のとおり、板31の下面にはチェーン(直線歯)32を直線状に延ばして取り付け、それに噛み合うスプロケット(回転歯)33を架台10上に取り付けている。スプロケット33の軸34には、伝動チェーン35等の伝動手段を介して操作ハンドル36を接続した。また、板31用の移動案内枠37を架台10の上部に取り付け、当該案内枠37を、軸34と同一の軸心の回りに揺動可能なようにした。
板31が架台10上の中央付近にあって縁部を突き合わせている状態で、操作ハンドル36を回転させると、伝動チェーン35等を介してスプロケット33が回転し、それに噛み合うチェーン32とともに板31が案内枠37に沿って左右に移動する。板31が移動して、自身の重心が軸34の位置よりも左右外側へ移ったとき、板31は、移動案内枠37とともに揺動し、図示仮想線のように縦向き姿勢(上部をやや内側にしたほぼ鉛直な姿勢)に変化する。一方、板31が縦向き姿勢にある状態で操作ハンドル36を上記と逆向きに回転させると、まず板31はチェーン32とともに上昇し、軸34の位置よりも内側へ重心が移ることにより揺動して略水平に姿勢を変える。その後さらに操作ハンドル36を回転させると、板31は架台10の中央寄りに移動して他方の板31と突き合わせられるに至る。板31同士が縁部を突き合わせた状態になると、手動開閉式の連結具であるパチン錠を連結して、振動等にて板31同士が離れることを防止する。
容器カバー30を構成する一対の板31における、互いに突き合わせられる側の縁部には、図8に示す屈曲部材38A・38Bをそれぞれ取り付けている。屈曲部材38A・38Bは、前後方向に長い鋼板やL形鋼などを溶接等して構成したものである。板31同士が縁部を突き合わせたときには、一方の板31の屈曲部材38Aの内側空間内に他方の板31の屈曲部材38Bの一部が入り込んで、雨水等が下へ通り抜けることのないラビリンス状の障壁を構成する。ただし、その状態で、屈曲部材38A・38Bの間を空気が上下に通り抜けることは可能であるため、雨水を防ぎながらも換気の特性を確保することができる。
トレーラ1上の架台10は、高圧水素容器Aの保護等のために、図1または図3(a)・(b)のように周囲を保護板40等で覆っている。そして、内部を点検・整備等する必要のある部分には、固定配置した保護板40に代えて(またはそれとともに)、開閉可能なパネル(または扉)41・42・43・44を配置している。夏季等に内部の温度が上昇しないよう、固定配置の保護板40にはベンチレータやガラリを取り付け、パネル41・42・43・44には、通気孔のあるパンチングメタル板を採用している。
各高圧水素容器Aの元弁Aaは、図7に示すように接続配管52を介して、架台10に固定された固定配管52に接続している。それら固定配管52は、トレーラ1の後部に設けた配管系50(図3(f))に接続し、この配管系50のユニット内に各種の計器や操作バルブ、さらには水素取出し用のワンタッチカプラ構造のノズル(もしくはレセプタクル)等を集めて配置している。
その配管系50は、図1のように、後方の架台10のすぐ後ろであってトレーラ1の台車1aの後端縁部から数十cm以上内側(前方)に入った位置に取り付けている。また図3(f)に示すように、配管系50は、台車1の側縁部からも内側に数十cmの間隔をおいて機器を配置している。これは、配管系50の後部に作業員によるバルブ等の操作用スペース56を確保することと、交通事故等によっても配管系50が損傷しないこととを配慮したものである。
接続配管52を含む上記の配管系50に関しては、以下のような工夫を施してもいる。すなわち、
a) 接続配管52には、図7のとおり螺旋状の部分を含めている。高圧水素容器Aが水素の充填状態に応じて膨張・収縮すること等に起因して、その元弁Aaの位置が変わり得るからである。
b) 接続配管52は、固有振動数がトレーラ1の実測振動数(10〜30Hz)を超える50Hz程度になるように、管の太さや長さ、取り付け位置等を定めている。
c) 配管系50の中に、一定の温度以上でガスを遮断する緊急遮断弁(図示省略)を設けている。また、その弁を開閉駆動するエネルギー源として、図3(f)に示す窒素ボンベ53を設置している。ガスの温度が上昇したとき、防爆特性に優れる窒素ガスの力で緊急遮断弁を閉じて、安全性を確保するのである。
d) 上記の窒素ボンベ53は、配管系50の他の部分にも接続可能とし、配管内の窒素パージを行えるようにしている。バルブや計器類の交換時等に、配管内に空気が混入しないようにするためである。
e) 配管系50内には、配管のいずれかの部分から水素が大量に流出することを防止するために、過流防止弁(図示省略)を設けている。また、排気中の水素が燃焼し始めたときも火炎の逆流を防止するために、逆火防止器(図示省略)も、配管系50内に組み込んでいる。
以上、水素トレーラにおける発明の実施例を紹介した。ただし、発明は、この実施例に限定されることなく実施可能であり、たとえば、水素以外の高圧ガス容器用のカバーとして発明を構成することができる。高圧ガス容器が、車両等の輸送手段に搭載されるのでなく単に設置される場合に、その高圧ガス容器の上部に設けるカバーとして発明を構成粋ることも可能である。
1 水素トレーラ
10 架台
11 フレーム
12 支持部材
20 固定装置
21 バンド
21a 切れ目
25 座金
26 ゴムパッド
26a 平坦面
26b 凹凸面
30 容器カバー
31 板
32 チェーン(直線歯)
33 スプロケット(回転歯)
36 操作ハンドル
38A・38B 屈曲部材
40 保護板
41・42・43・44 パネル
50 配管系
52 接続配管
55・56 操作用スペース
A 高圧水素容器
Aa 元弁

Claims (6)

  1. 高圧ガス容器の上部に設けられる高圧ガス容器用カバーであって、
    左右一対の板が縁部を突き合わせた状態で上記容器を覆うとともに、それらの板が左右に移動して離れたうえ上記容器の外側位置で縦向きに姿勢を変えることにより上記容器の上部を開放できるよう構成されていること
    および、上記の板の下面に、上記移動方向に延びた直線歯が取り付けられるとともに、その直線歯と噛み合う回転歯が定位置に取り付けられていて、上記の板のそれぞれが、上記回転歯が回転するとき上記直線歯とともに移動し、上記直線歯と回転歯とが噛み合う状態を保ったまま自身の重量バランスにしたがって上記のとおり姿勢を変えること
    を特徴とする高圧ガス容器用カバー。
  2. 上記の板が、手動でハンドルが操作されることにより駆動力を得て、上記のとおり移動し姿勢を変えることを特徴とする請求項1に記載の高圧ガス容器用カバー。
  3. 上記一対の板が、互いに突き合わせられる側の縁部に、
    突き合わせられた状態で、気体が上下に通過し得るものの雨滴が下方へ通過することのないラビリンス状の障壁を構成する、組み合わせ可能な屈曲部材がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の高圧ガス容器用カバー。
  4. 上記一対の板が、不燃性の高断熱材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高圧ガス容器用カバー。
  5. 高圧ガス容器の上部に設けられる高圧ガス容器用カバーであって、
    左右一対の板が縁部を突き合わせた状態で上記容器を覆うとともに、それらの板が左右に移動して離れたうえ上記容器の外側位置で縦向きに姿勢を変えることにより上記容器の上部を開放できるよう構成されていること、
    および、水素を充填された高圧ガス容器を搭載し、走行するとともに水素ステーションとして留置される水素ステーション留置用車両に取り付けられること
    特徴とする高圧ガス容器用カバー。
  6. 水素を充填された高圧ガス容器を搭載し、走行するとともに水素ステーションとして留置される水素ステーション留置用車両に取り付けられることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の高圧ガス容器用カバー。
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