JP5658597B2 - 省エネ行動評価システム - Google Patents

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Description

本発明は、エネルギー消費量を評価し、消費者に対し省エネルギー行動のための適切な助言を行う省エネ行動評価システムに関する。
エネルギー消費量を評価し、これを省エネルギー性能の評価に用いるものとして、下記の特許文献1に示すものがある。
特許文献1に記載のエネルギー消費量評価システムは、熱負荷算出手段、理論エネルギー消費量算出手段、熱環境維持率算出手段、及び、修正エネルギー消費量算出手段を備え、建物のエネルギー消費量を数値化する構成であり、これにより建物の断熱性能のバランスを判断(評価)し、建物の快適性を考慮した省エネルギー性能を明確化するものである。
特開2002−269172号公報
エネルギー消費量を評価し、消費者に対し省エネのための消費行動を評価するにあたっては、その消費者である各家庭のエネルギー消費量がそもそも何に起因するのかを考慮しなければ、省エネ行動をとっても効果がない場合や、著しく生活レベルを落とさなければならない場合があるのではないかと考えられる。例えば、家の断熱性が悪いため空調必要量が多い場合や、日当たりが良すぎて夏場の冷房需要が多い場合等、環境にエネルギー消費量が増加する原因がある場合、消費者の省エネ行動を支援するだけでは限界があると考えられる。
このように、建物の立地条件や建物の断熱性等により、省エネ行動を促すだけでは省エネルギーの目的を達成できない事情がある場合、そのような事情も消費者に提示することが、結果的に省エネルギーの目的に適うものとなり、望ましいと考えられる。
ここで、エネルギー消費に影響する要因としては、以下の3つを挙げることができる。
(1)気候要因、即ち気候・周辺環境によるもの。これは、引越ししない限り、変えることは難しい。
(2)建物要因、例えば建物の断熱性能によるもの。これは、改善が可能ではあるが、改善に比較的時間を要する。
(3)行動要因、即ち消費者のエネルギー消費傾向によるもの。これは、比較的改善に要する時間が短い。
上記特許文献1では、主として(2)の建物の省エネ傾向を論じた技術となっている。一方、一般的に省エネアドバイスという場合、(3)の行動を制限することによる省エネを推奨する例が多い。
しかしながら、上述したように、省エネ行動を適切に評価するためには、「省エネを頑張っているのに建物の性能でこれ以上は省エネできない」、「日当たりが良すぎて夏場省エネを頑張りきれない」など、行動に影響を与えている気候や建物による環境要因を考慮した上で省エネ行動を評価する必要がある。
以上より、本発明は、建物の性能や気候に依存する環境要因を適切に評価しつつ、消費者の省エネ行動について適切な評価を与えることのできる省エネ行動評価システムを提供することをその目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る省エネ行動評価システムは、各家庭のエネルギー消費量についてコンピュータによる統計処理を行い、各家庭の消費行動を環境要因に従って分析する省エネ行動評価システムであって、
各家庭の少なくとも単位時間別のエネルギー消費量および室温を取得し、当該各家庭の識別IDとともに計測データベースに保持する計測データ取得手段と、
前記識別ID毎に、各家庭の建物位置を保持する建物情報データベースと、
少なくとも前記建物位置が属するエリア毎に、単位時間別の外気温を保持する気温情報データベースと、
前記識別ID毎に、前記計測データベースに保持された単位時間別の室温、前記建物情報データベースに保持された前記建物位置、及び、前記気温情報データベースに保持された当該建物位置の単位時間別の外気温情報を読み出し、当該単位時間別の室温、及び、外気温に基づき、建物の断熱性指標を算出する断熱性指標算出手段と、
少なくとも前記断熱性指標を説明変数とし、前記単位時間別のエネルギー消費量を所定の時間帯別に累積することで得られる累積エネルギー消費量を目的変数として、重回帰分析を行い、重回帰パラメータを決定する重回帰分析手段と、
前記重回帰分析手段により求められた重回帰式に基づき、各家庭の前記断熱性指標に応じた標準のエネルギー消費量を推定する標準エネルギー消費量推定手段と、
前記推定された標準エネルギー消費量と実際のエネルギー消費量との差に基づき、各家庭の消費行動を判別ならびに評価する消費行動判定手段とを備えることを第1の特徴とする。
上記第1の特徴の本発明に係る省エネ行動評価システムは、更に、前記断熱性指標算出手段は、所定の第1時間区分における平均の外気温と、前記第1時間区分の開始時刻における室温の当該平均の外気温との温度差を求め、当該室温と当該平均の外気温との温度差に対する前記第1時間区分における室温の変化量の比に基づき前記断熱性指標を算出することが好ましい。
上記第1の特徴の本発明に係る省エネ行動評価システムは、更に、前記断熱性指標算出手段は、前記第1時間区分における室温の変化量の比を、開始時刻が異なる複数の前記第1時間区分につき統計処理をとることにより、前記断熱性指標を算出することが好ましい。
上記第1の特徴の本発明に係る省エネ行動評価システムは、更に、前記断熱性指標算出手段は、前記第1時間区分における室温の変化量の比を、開始時刻が異なる複数の前記第1時間区分につき統計処理をとることにより、前記断熱性指標を算出することが好ましい。
上記第1の特徴の本発明に係る省エネ行動評価システムは、更に、各家庭の単位時間別の日射量を取得または推定し、前記識別ID毎に、前記計測データベースに保持する日射量取得手段を備え、
前記重回帰分析手段は、前記断熱性指標に加えて、前記単位時間別の日射量を所定の第2時間区分において累積することで得られる累積日射量を説明変数とし、前記時間帯毎の累積エネルギー消費量を目的変数として、重回帰分析を行い、重回帰パラメータを決定し、
標準エネルギー消費量推定手段は、前記重回帰分析手段により求められた重回帰式に基づき、各家庭の前記断熱性指標および前記累積日射量に応じた標準のエネルギー消費量を推定することを特徴とする。
即ち、上記目的を達成するための本発明に係る省エネ行動評価システムは、各家庭のエネルギー消費量についてコンピュータによる統計処理を行い、各家庭の消費行動を環境要因に従って分析する省エネ行動評価システムであって、
各家庭の少なくとも単位時間別のエネルギー消費量を取得し、当該各家庭の識別IDとともに計測データベースに保持する計測データ取得手段と、
各家庭の単位時間別の日射量を取得または推定し、前記識別ID毎に、前記計測データベースに保持する日射量取得手段と、
前記単位時間別のエネルギー消費量を所定の時間帯別に累積することで得られる時間帯毎の累積エネルギー消費量を目的変数とし、少なくとも前記単位時間別の日射量を所定の第2時間区分において累積することで得られる累積日射量を説明変数として、重回帰分析を行い、重回帰パラメータを決定する重回帰分析手段と、
前記重回帰分析手段により求められた重回帰式に基づき、各家庭の前記累積日射量に応じた標準のエネルギー消費量を推定する標準エネルギー消費量推定手段と、
前記推定された標準エネルギー消費量と実際のエネルギー消費量との差に基づき、各家庭の消費行動を判別ならびに評価する消費行動判定手段とを備えることを第2の特徴とする。
上記第2の特徴の本発明に係る省エネ行動評価システムは、更に、前記計測データ取得手段は、各家庭の少なくとも前記単位時間別のエネルギー消費量と併せて、各家庭に備えられた太陽光発電設備の単位時間別の発電量を取得して、前記識別IDとともに前記計測データベースに保持し、
前記日射量取得手段は、前記計測データベースに保持された前記太陽光発電設備の前記単位時間別の発電量から、前記単位時間別の日射量を推定することが好ましい。
上記第1または第2の特徴の本発明に係る省エネ行動評価システムは、更に、前記識別ID毎に、家族数等の家族構成に係る情報が保持される属性データベースを備え、
前記重回帰分析手段は、説明変数に前記家族構成に係る情報を加え、前記時間帯毎の累積エネルギー消費量を目的変数として、重回帰分析を行い、重回帰パラメータを決定し、
前記標準エネルギー消費量推定手段は、前記重回帰分析手段により求められた重回帰式に基づき、各家庭の実際の家族構成に応じた標準のエネルギー消費量を推定することが好ましい。
上記第1または第2の特徴の本発明に係る省エネ行動評価システムは、更に、前記消費行動判定手段は、前記標準エネルギー消費量推定手段により推定された標準エネルギー消費量と前記実際のエネルギー消費量との差に応じたメッセージを、各家庭に設けられた表示手段に表示させることを第3の特徴とする。
上記第3の特徴の本発明に係る省エネ行動評価システムは、更に、前記消費行動判定手段は、複数のメッセージ群の中から、前記表示手段に表示させる前記メッセージ群を、前記説明変数の平均値からのずれに応じて選択し、当該メッセージ群のうち何れかの前記メッセージを、前記推定された標準エネルギー消費量と前記実際のエネルギー消費量との差に応じて選択し、前記表示手段に表示させることが好ましい。
上記第3の特徴の本発明に係る省エネ行動評価システムは、更に、前記標準エネルギー消費量推定手段により推定された標準エネルギー消費量、或いは、前記推定された標準エネルギー消費量と前記実際のエネルギー消費量との差の少なくとも何れかを前記表示手段に表示することが好ましい。
上記第1乃至第3の何れかの特徴の本発明に係る省エネ行動評価システムは、更に、前記目的変数としての前記累積エネルギー消費量は、1日総量の累積エネルギー消費量、又は、前記単位時間別のエネルギー消費量を朝昼夜の何れかの時間帯で累積した累積エネルギー消費量を含むことが好ましい。
上記第1乃至第3の何れかの特徴の本発明に係る省エネ行動評価システムは、更に、前記目的変数としての前記累積エネルギー消費量は、夏期、冬期、および中間期の3つの気候別に前記単位時間別のエネルギー消費量を所定の時間帯で累積した累積エネルギー消費量を含むことが好ましい。
上記第1の特徴の省エネ行動評価システムに依れば、断熱性指標算出手段が各家庭の建物の断熱性指標を算出し、当該断熱性指標を説明変数として、重回帰分析手段が重回帰分析を行い、標準エネルギー消費量推定手段が、当該断熱性指標に応じた標準のエネルギー消費量を推定するので、各家庭の建物要因である建物の断熱性能を考慮した上で、省エネ行動を評価することが可能になる。
上記第2の特徴の省エネ行動評価システムに依れば、日射量取得手段が各家庭の日射量を算出し、累積日射量を説明変数として、重回帰分析手段が重回帰分析を行い、標準エネルギー消費量推定手段が、当該累積日射量に応じた標準のエネルギー消費量を推定するので、各家庭の気候要因である日当たりの影響を考慮した上で、省エネ行動を評価することが可能になる。尚、上記日射量については、太陽光発電設備が設けられている場合、当該太陽光発電設備の発電量により見積ることが可能である。
尚、上記断熱性指標による標準エネルギー消費量の推定、及び、上記累積日射量による標準エネルギー消費量の推定は、双方を説明変数として重回帰分析手段が重回帰分析を行うことで、当該断熱性指標、及び、当該累積日射量に応じた標準のエネルギー消費量を推定することができ、各家庭の建物要因と気候要因を考慮した上で、省エネ行動を評価することが可能になる。
加えて、家族構成(例えば、家族数・子供の数・男女比など)を説明変数として重回帰分析を行うことで、当該家族構成に応じた標準のエネルギー消費量を推定することができ、より仔細に省エネ行動を評価することが可能になる。
そして、上記第3の特徴の省エネ行動評価システムに依れば、推定された標準エネルギー消費量と実際の各家庭のエネルギー消費量の差に基づいて、省エネ行動の評価結果、及び、省エネ行動を支援するためのメッセージを各家庭に設けられた表示手段に表示させることができる。更に、環境要因(断熱性指標、及び、累積日射量)の影響度に応じてメッセージを変更することで、消費者は、自宅の環境要因についての情報を知ることができ、省エネ行動の参考にすることができる。
以上より、本発明の省エネ行動支援システムに依れば、建物の性能や気候に依存する環境要因を適切に評価しつつ、消費者の省エネ行動について適切な評価を与えることのできる省エネ行動評価システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る省エネ行動評価システムの一例を示す構成図 計測データ取得手段により取得された、ある日(冬期)の一日の室温及び外気温の時間変化を示す図 計測データ取得手段により取得された、ある日(夏期)の一日の室温及び外気温の時間変化を示す図 断熱性指標算出手段による断熱性指標HI(冬期)の算出方法について説明するための図 断熱性指標算出手段による断熱性指標HI(夏期)の算出方法について説明するための図 消費行動判定手段により表示される省エネ行動の評価メッセージの一例 消費行動判定手段により表示される省エネ行動の評価メッセージの一例
以下に、本発明の一実施形態に係る省エネ行動評価システム(以降、適宜「本発明システム1」と称す)につき、図面を参照して説明する。図1は、本発明システム1の構成の一例を示す図である。図1に示されるように、本発明システム1は、計測データ取得手段11、計測データベース12、日射量取得手段13、建物情報データベース14、気温情報データベース15、断熱性指標算出手段16、重回帰分析手段17、属性情報データベース18、標準エネルギー消費量推定手段19、及び、消費行動判定手段20を備える省エネ行動判定装置21と、各家庭に備えられた表示手段23、及び太陽光発電設備24を備える。省エネ行動判定装置21は、各家庭と電気通信回線10を介して接続され、計測器22及び表示手段23との通信が可能に構成されている。尚、計測データ取得手段11、日射量取得手段13、断熱性指標算出手段16、重回帰分析手段17、標準エネルギー消費量推定手段19、及び、消費行動判定手段20は、夫々、同一のサーバコンピュータ内に設けられ、各部の処理をコンピュータで各別に処理するプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現される。また、計測データベース12、建物情報データベース14、気温情報データベース15、及び、属性情報データベース18は、当該サーバコンピュータ内に設けられた、或いはローカルネットワークを介してアクセス可能な所定の記憶装置の所定の記憶領域に夫々構築されている。
計測データ取得手段11は、各家庭に設けられた計測器22により測定される各家庭の単位時間別のエネルギー消費量および室温を取得し、当該各家庭の識別IDとともに計測データベース12に保持する。好適には、計測データ取得手段11は、HEMS(Home Energy Management System)技術を用いてエネルギー消費量や室温を取得することができる。本実施形態では、計測データ取得手段11は、各家庭に備えられた太陽光発電設備24の単位時間別の発電量を併せて取得し、識別IDとともに計測データベースに保持している。
日射量取得手段13は、各家庭の単位時間別の日射量を取得または推定し、識別ID毎に、計測データベース12に保持する。本実施形態では、日射量取得手段13は、計測データベース12に保持された太陽光発電設備24の単位時間別の発電量に基づき、当該太陽光発電設備24の発電効率を考慮の上、単位時間別の日射量を推定する。
建物情報データベース14は、識別ID毎に、各家庭の建物位置(住所)を保持している。
気温情報データベース15は、建物情報データベース14が保持する建物位置が属するエリア毎に、単位時間別の外気温を保持している。尚、当該エリア毎の外気温は、例えば気象庁のアメダスにより取得することが可能である。あるいは、計測器22が単位時間毎に外気温を計測し、計測したデータを気温情報データベース15に保持するように構成してもよい。この場合、外気温は建物位置毎(各家庭毎)に気温情報データベース15に保持される。
断熱性指標算出手段16は、識別ID毎に、計測データベース12に保持された単位時間別の室温、建物情報データベース14に保持された建物位置、及び、気温情報データベース15に保持された当該建物位置の単位時間別の外気温情報を読み出して、当該単位時間別の室温、及び、外気温に基づき、建物の断熱性指標を算出する。
以下に、断熱性指標の算出方法の一例について説明する。図2及び図3に、計測データ取得手段11が取得し、計測データベース12に保持された単位時間別(ここでは、1時間毎)のある日の2つの家庭の室温および外気温の時間変化の例を示す。尚、図2は冬期、図3は夏期の場合の例である。本実施形態では、所定の第1時間区分(深夜など、外気温の変化が少なく、空調が稼動していない時間帯が望ましい)における室温の変化率に基づき、建物の断熱性能を評価することができる。
〈冬期の場合〉
単位時間iを時刻ti−1から時刻tまでの期間とし、単位時間別の室温をRT(i)、単位時間別の外気温をOT(i)とする。当該第1時間区分nが当該単位時間のm倍の期間であり、時刻tn−mから時刻tまでの時間区分とする。第1時間区分nにおける外気温の平均値OTav(n)は、下記の数1で与えられる。
[数1]
OTav(n)={OT(n−m)+OT(n−m+1)+ …
+OT(n)}/(m+1)
第1時間区分nにおける室温の変化量はRT(n−m)−RT(n)であり、当該変化量の、室温と平均の外気温との比を求め、断熱性指標とする。即ち、下記の数2により、第1時間区分毎の断熱性指標HI(n)を算出する。HI(n)は、室温と外気温の温度差が1℃あるとした場合、室温はどの程度変化するかを表す量である。
[数2]
HI(n)=(RT(n)−RT(n−m))/|RT(n−m)−OTav(n)|
断熱性指標算出手段16は、当該HI(n)のうち、所定の統計処理期間(ここでは、直前の4日間)内において、外気温よりも室温が高く(暖房済みと推測される)、室温が下降中で(暖房中ではないと推測される)、且つ、数2の分母が0にならない条件、即ち下記の数3に示す条件を満たすものを取り出して、平均値HIav、標準偏差HIdivを求める。そして、下記の数4により、冬期の断熱性指標HIを算出する。
[数3]
RT(n−j)>OT(n)、j=0〜m
RT(n−j)≧RT(n−j+1)、j=1〜m、かつ、RT(n−m)>RT(n)
RT(n−m)≠OTav(n)
[数4]
HI=HIav − HIdiv×2
図4に、m=1として、上記数3、数4により算出される断熱性指標HIの算出結果を示す。外気温に対して図2(a)の室温変化を示す家庭の場合の断熱性指標HIの算出結果が図4(a)であり、HI=−0.24と算出される。外気温に対して図2(b)の室温変化を示す家庭の場合の断熱性指標HIの算出結果が図4(b)であり、HI=−0.15と算出される。尚、図4(a,b)において、断熱性指標の下の各数値は、上記において平均値および標準偏差の計算に用いられた数3の条件を満たす第1時間区分毎の断熱性指標HI(n)の一部を、数値が小さなものから順に並べたものである。
当該断熱性指標HIの絶対値が大きいほど、冬期における建物の断熱性能に優れているため、断熱性指標HIを算出することで、図2(a)よりも、図2(b)の室温変化を示す建物の方が、断熱性に優れていることを定量的に判断できる。
〈夏期の場合〉
単位時間iを時刻ti−1から時刻tまでの期間とし、単位時間別の室温をRT(i)、単位時間別の外気温をOT(i)とする。当該第1時間区分nが当該単位時間のm倍の期間であり、時刻tn−mから時刻tまでの時間区分とする。冬期の場合と同様、第1時間区分nにおける外気温の平均値OTav(n)を、数1により求め、数2により、第1時間区分毎の断熱性指標HI(n)を算出する。
断熱性指標算出手段16は、当該HI(n)のうち、所定の統計処理期間(ここでは、直前の4日間)内において、外気温よりも室温が低く(冷房済みと推測される)、室温が上昇中で(冷房中ではないと推測される)、且つ、数2の分母が0にならない条件、即ち下記の数5に示す条件を満たすものを取り出して、平均値HIav、標準偏差HIdivを求める。そして、下記の数6により、夏期の断熱性指標HIを算出する。
[数5]
RT(n−j)<OT(n)、j=0〜m
RT(n−j)≦RT(n−j+1)、j=1〜m、かつ、RT(n−m)<RT(n)
RT(n−m)≠OTav(n)
[数6]
HI=HIav + HIdiv×2
図5に、m=1として、上記数5、数6により算出される断熱性指標HIの算出結果を示す。外気温に対して図3(a)の室温変化を示す家庭の場合の断熱性指標HIの算出結果が図5(a)であり、HI=1.31と算出される。外気温に対して図3(b)の室温変化を示す家庭の場合の断熱性指標HIの算出結果が図5(b)であり、HI=1.33と算出される。尚、図5(a,b)において、断熱性指標の下の各数値は、上記において平均値および標準偏差の計算に用いられた数5の条件を満たす第1時間区分毎の断熱性指標HI(n)を、数値が大きなものから順に並べたものである。
重回帰分析手段17は、上記断熱性指標算出手段16が算出した断熱性指標、上記日射量取得手段13が取得または推定した日射量、及び、属性情報データベース18に保持された家族構成に係る情報を説明変数とし、エネルギー消費量を目的変数として重回帰分析を行い、重回帰パラメータを決定する。
具体的には、計測データベース12に保持されている単位時間別のエネルギー消費量を所定の時間帯別に累積し、その結果得られる累積エネルギー消費量を算出し、目的変数とする。ここで、当該時間帯別の累積エネルギー消費量として、例えば、朝(6時〜12時)の累積エネルギー消費量、昼間(12時〜18時)の累積エネルギー消費量、夜間(18時〜翌日6時)の累積エネルギー消費量、及び、1日(0時〜24時)の累積エネルギー消費量の4種類の累積エネルギー消費量を目的変数とすることができる。更に、当該累積エネルギー消費量は、冬期(日平均気温が14℃未満)、夏期(日平均気温が24度以上)、及び、中間期(日平均気温が14℃以上24℃未満)に分けて考えることができる。また、消費されるエネルギーとして、ガス、及び電気の2種類を考えることができる。従って、目的変数としての累積エネルギー消費量は、時間帯別に4通り、季節別に3通り、エネルギー種別で2通りが存在し、計24種類が考えられる。
同様に、説明変数である日射量についても、朝(6時〜12時)の累積日射量、昼間(12時〜18時)の累積日射量、夜間(18時〜翌日6時)の累積日射量、及び、1日(0時〜24時)の累積日射量の4種類を考えることができる。一方、説明変数である断熱性指標については、上述した冬期、および夏期の断熱性指標の2通りである。説明変数として用いる家族構成に係る情報としては、例えば家族数を用いることができる。
重回帰分析手段17は、重回帰分析を行い、上述した24種の累積エネルギー消費量(目的変数)に対して、夫々、説明変数の偏回帰係数を求め、重回帰式を決定する。
標準エネルギー消費量推定手段19は、後述するように、重回帰分析手段17により求められた重回帰式に基づき、各家庭の実際の断熱性指標、日射量、及び家族構成に応じた標準のエネルギー消費量を推定する。
そして、消費行動判定手段20は、標準エネルギー消費量推定手段19により推定された標準エネルギー消費量と実際のエネルギー消費量との差に基づき、各家庭の消費行動を判別ならびに評価した上で、当該評価結果をメッセージとして、各家庭に設けられた表示手段23に表示させる。
以下に、重回帰分析手段17による重回帰分析の方法、標準エネルギー消費量推定手段19による標準エネルギー消費量の推定、及び、消費行動判定手段20による消費行動の判定について、詳細に説明する。重回帰分析手段17により求められる、累積日射量(朝昼夜、一日の4種類)の偏回帰係数をA、断熱性指標(冬期および夏期の2種類)の偏回帰係数をB、家族数の偏回帰係数をC、及び、定数項をDとする。各A〜Dは、目的変数に応じて、24種類が存在しうる。以下に、当該目的変数に応じた省エネ行動の判定評価について、詳細に説明する。
〈冬期、1日総量の場合〉
重回帰分析手段17が、累積日射量(0時〜24時)、冬期の断熱性指標、及び家族数を説明変数として、ガス消費量(0時〜24時の総量)、または電力消費量(0時〜24時の総量)を目的変数として、重回帰分析を行い、偏回帰係数A〜Dを求める。
そして、標準エネルギー消費量推定手段19は、
A×累積日射量(0時〜24時)+B×断熱性指標(冬期)+C×家族数+D
を、当該累積日射量、当該断熱性指標、及び、当該家族数に応じた標準のエネルギー消費量として推定する。
消費行動判定手段20は、上記推定された標準エネルギー消費量と実際のエネルギー消費量を比較し、省エネ行動を評価し、評価結果を各家庭に設けられた表示手段23に表示させる。評価にあたって、消費行動判定手段20は、重回帰分析手段17により算出される各説明変数(累積日射量(0時〜24時)、冬期の断熱性指標)の平均値と標準偏差を参照し、日射量、冬期の断熱性能が平均的か否かを判定する。例えば、説明変数のその平均値からのずれが1標準偏差以内に収まる場合、当該説明変数が平均的と、平均値からのずれが1標準偏差を超える場合、当該説明変数が平均的でないと判定する。そして、判定結果に応じて、表示手段23に表示させるメッセージを変更する。
例えば、説明変数が全て平均的である場合を考える。この場合、消費行動判定手段20は、実際のエネルギー消費量が、推定された標準エネルギー消費量に対して多い場合、
「まだまだエネルギー削減が可能です」、或いは、
実際のエネルギー消費量が、推定された標準エネルギー消費量に対して少ない場合、
「とてもよく頑張っています」
の何れかのメッセージを表示手段23に表示させる。
図6に表示手段23に表示されるメッセージの一例を示す。図6に示す例では、実際のエネルギー消費量が、推定された標準エネルギー消費量に対して少ない場合の例であり、当該推定された標準エネルギー消費量(標準ガス消費量)と実際のエネルギー消費量(実績ガス消費量)、及び、その差(省エネルギー達成量)を併せて表示することで、消費者の省エネ行動に係るモチベーションを高めることができる。
一方、日射量が平均と比べて多い場合を考える。この場合、消費行動判定手段20は、実際のエネルギー消費量が、推定された標準エネルギー消費量に対して多い場合、
「まだまだエネルギー削減しろがあります」、或いは、
実際のエネルギー消費量が、推定された標準エネルギー消費量に対して少ない場合、
「この条件下ではとてもよく頑張っています」
の何れかのメッセージを表示手段23に表示させる。
更に、消費行動判定手段20は、累積日射量の平均値を上述の重回帰式に代入し、日射量が平均的な場合の標準のエネルギー消費量を求める。そして、「平均的な日射量であれば○○まで減らせます」とのメッセージを表示手段23に表示させ、消費者に省エネを頑張りきれない気候要因の存在を提供する。
断熱性能が平均と比べて低い場合も同様であり、消費行動判定手段20は、実際のエネルギー消費量を、推定された標準エネルギー消費量と比較し、「まだまだエネルギー削減しろがあります」「この条件下ではとてもよく頑張っています」の何れかのメッセージを表示手段23に表示させる。更に、消費行動判定手段20は、断熱性指標の平均値を上述の重回帰式に代入し、日射量が平均的な場合の標準のエネルギー消費量を求める。そして、「平均的な断熱性能であれば○○まで減らせます」とのメッセージを表示手段23に表示させ、消費者に省エネを頑張りきれない建物要因の存在を提供する。
図7に、日射量が平均と比べて多く、断熱性能が平均と比べて低い場合の表示手段23に表示されるメッセージの一例を示す。
〈冬期、朝総量の場合〉
重回帰分析手段17が、累積日射量(6時〜12時)、冬期の断熱性指標、及び家族数を説明変数として、ガス消費量(6時〜12時の総量)または電力消費量(6時〜12時の総量)を目的変数として、重回帰分析を行い、偏回帰係数A〜Dを求める。
そして、標準エネルギー消費量推定手段19は、
A×累積日射量(6時〜12時)+B×断熱性指標(冬期)+C×家族数+D
を、当該累積日射量、当該断熱性指標、及び、当該家族数に応じた標準のエネルギー消費量として推定する。
以降の、消費行動判定手段20による省エネ行動の評価方法、ならびに表示手段13に表示されるメッセージの内容については、基本的に上述した一日総量の場合と同様であり、説明を割愛する。
冬期の昼総量(12時〜18時)、冬期の夜総量(18時〜翌日6時)の場合については、説明変数としての累積日射量ならびに目的変数としてのガス消費量または電力消費量に、夫々対応する時間帯のものを用いて、冬期の朝総量と同様の方法で重回帰分析を行えばよく、消費行動判定手段20による省エネ行動の評価方法、ならびに表示手段13に表示されるメッセージの内容についても、基本的に上述した一日総量の場合と同様であり、説明を割愛する。
〈中間期、1日総量の場合〉
冬期と夏期の間の中間期では、空調を行わないとみなして、建物の断熱性能は評価しないとする。従って、重回帰分析において、断熱性指標を説明変数としない。即ち、重回帰分析手段17が、累積日射量(0時〜24時)と家族数を説明変数とし、ガス消費量(0時〜24時の総量)または電力消費量(0時〜24時の総量)を目的変数として、重回帰分析を行い、偏回帰係数A、B、Dを求める。
そして、標準エネルギー消費量推定手段19は、
A×累積日射量(0時〜24時)+C×家族数+D
を、当該累積日射量、及び、当該家族数に応じた標準のエネルギー消費量として推定する。
以降の、消費行動判定手段20による省エネ行動の評価方法、ならびに表示手段13に表示されるメッセージの内容については、断熱性能に対する判定を行わないことを除いて、基本的に上述した冬期の一日総量の場合と同様であり、説明を割愛する。
中間期の朝総量(6時〜12時)、中間期の昼総量(12時〜18時)、及び、中間期の夜総量(18時〜翌日6時)の場合については、説明変数としての累積日射量ならびに目的変数としてのガス消費量または電力消費量に、夫々対応する時間帯のものを用いて、中間期の一日総量と同様の方法で重回帰分析を行えばよく、消費行動判定手段20による省エネ行動の評価方法、ならびに表示手段13に表示されるメッセージの内容についても、基本的に上述した一日総量の場合と同様であり、説明を割愛する。
〈夏期の場合〉
上述した冬期の場合において、冬期の断熱性指標に代えて夏期の断熱性指標を用いる点を除いて、冬期の場合と同様であるので説明を割愛する。
上記の本発明システム1では、各家庭のエネルギー消費について、建物の性能や気候に依存する環境要因を考慮にいれた上で、消費者の省エネ行動について適切な評価を与えることが可能になる。
以下に、別実施形態について説明する。
〈1〉上記実施形態に係る本発明システム1は、累積日射量、及び、断熱性指標の両方を説明変数として重回帰分析を行い、建物の立地や断熱性能に応じた標準エネルギー消費量を推定し、省エネ行動を評価する構成であるが、少なくとも何れか一方を説明変数として重回帰分析を行うことで、当該説明変数に応じた標準エネルギー消費量を推定し、省エネ行動を評価することが可能である。
〈2〉上記実施形態では、数3〜数6に基づき、空調が稼動していない期間を推測し、統計処理により断熱性指標HIを算出する例を説明したが、更に、単位時間別のエネルギー消費量を計測データベース12から参照し、エネルギー消費量が一定値以下の期間のみを取り出して統計処理を行うことで、暖房(冷房)がされている可能性を排除できる。
或いは、空調の稼動に係る情報を室温と共に計測データベース12に保存しておき、断熱性指標算出手段16が、空調が稼動していない期間の室温情報を参照して断熱性指標HIの算出に用いる構成としてもよい。その場合、計測データ取得手段11が、空調が稼動中か否かの情報を、単位時間別に、HEMSを介して取得し、エネルギー消費量および室温とともに計測データベース12に保持しておくとよい。
〈3〉上記実施形態では、省エネ行動判定装置21の構成要素である計測データ取得手段11、日射量取得手段13、断熱性指標算出手段16、重回帰分析手段17、標準エネルギー消費量推定手段19、及び、消費行動判定手段20の夫々が、同一のサーバコンピュータ内に設けられている場合を説明したが、うち計測データ取得手段11、日射量取得手段13、断熱性指標算出手段16、及び消費行動判定手段20については、パーソナルコンピュータ等により、各家庭に設けることが可能である。この場合、計測データベース12は、各家庭に設けられ、家庭毎に計測データ取得手段11が取得した室温、日射量取得手段13が取得した日射量を保持する構成とし、断熱性指標算出手段16が自家庭の断熱性指標を算出し、電気通信回線10を介して重回帰分析手段17に送信する構成とするとよい。そして、消費行動判定手段20が、標準エネルギー消費量推定手段19から推定された標準エネルギー消費量を受信し、省エネ行動を評価する構成とすることができる。
〈4〉上記実施形態では、家族構成に係る情報のうち、家族数を説明変数として重回帰分析を行う方法を例示したが、本発明はこれに限られるものではなく、説明変数として用いる家族構成に係る情報としては、家族数のほか、子供の数や、男女の構成比を説明変数とすることも可能である。
本発明は、消費者の標準のエネルギー消費量を推定し、省エネルギーのための助言を与えるシステムに利用可能である。
1: 本発明に係る省エネ行動評価システム
10: 電気通信回線
11: 計測データ取得手段
12: 計測データベース
13: 日射量取得手段
14: 建物情報データベース
15: 気温情報データベース
16: 断熱性指標算出手段
17: 重回帰分析手段
18: 属性情報データベース
19: 標準エネルギー消費量推定手段
20: 消費行動判定手段
21: 省エネ行動判定装置
22: 計測器
23: 表示手段
24: 太陽光発電設備

Claims (13)

  1. 各家庭のエネルギー消費量についてコンピュータによる統計処理を行い、各家庭の消費行動を環境要因に従って分析する省エネ行動評価システムであって、
    各家庭の少なくとも単位時間別のエネルギー消費量および室温を取得し、当該各家庭の識別IDとともに計測データベースに保持する計測データ取得手段と、
    前記識別ID毎に、各家庭の建物位置を保持する建物情報データベースと、
    少なくとも前記建物位置が属するエリア毎に、単位時間別の外気温を保持する気温情報データベースと、
    前記識別ID毎に、前記計測データベースに保持された単位時間別の室温、前記建物情報データベースに保持された前記建物位置、及び、前記気温情報データベースに保持された当該建物位置の単位時間別の外気温情報を読み出し、当該単位時間別の室温、及び、外気温に基づき、建物の断熱性指標を算出する断熱性指標算出手段と、
    少なくとも前記断熱性指標を説明変数とし、前記単位時間別のエネルギー消費量を所定の時間帯別に累積することで得られる累積エネルギー消費量を目的変数として、重回帰分析を行い、重回帰パラメータを決定する重回帰分析手段と、
    前記重回帰分析手段により求められた重回帰式に基づき、各家庭の前記断熱性指標に応じた標準のエネルギー消費量を推定する標準エネルギー消費量推定手段と、
    前記推定された標準エネルギー消費量と実際のエネルギー消費量との差に基づき、各家庭の消費行動を判別ならびに評価する消費行動判定手段とを備えることを特徴とする省エネ行動評価システム。
  2. 前記断熱性指標算出手段は、所定の第1時間区分における平均の外気温と、前記第1時間区分の開始時刻における室温の当該平均の外気温との温度差を求め、当該室温と当該平均の外気温との温度差に対する前記第1時間区分における室温の変化量の比に基づき前記断熱性指標を算出することを特徴とする請求項1に記載の省エネ行動評価システム。
  3. 前記断熱性指標算出手段は、前記第1時間区分における室温の変化量の比を、開始時刻が異なる複数の前記第1時間区分につき統計処理をとることにより、前記断熱性指標を算出することを特徴とする請求項2に記載の省エネ行動評価システム。
  4. 各家庭の単位時間別の日射量を取得または推定し、前記識別ID毎に、前記計測データベースに保持する日射量取得手段を備え、
    前記重回帰分析手段は、前記断熱性指標に加えて、前記単位時間別の日射量を所定の第2時間区分において累積することで得られる累積日射量を説明変数とし、前記時間帯毎の累積エネルギー消費量を目的変数として、重回帰分析を行い、重回帰パラメータを決定し、
    標準エネルギー消費量推定手段は、前記重回帰分析手段により求められた重回帰式に基づき、各家庭の前記断熱性指標および前記累積日射量に応じた標準のエネルギー消費量を推定することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の省エネ行動評価システム。
  5. 各家庭のエネルギー消費量についてコンピュータによる統計処理を行い、各家庭の消費行動を環境要因に従って分析する省エネ行動評価システムであって、
    各家庭の少なくとも単位時間別のエネルギー消費量を取得し、当該各家庭の識別IDとともに計測データベースに保持する計測データ取得手段と、
    各家庭の単位時間別の日射量を取得または推定し、前記識別ID毎に、前記計測データベースに保持する日射量取得手段と、
    前記単位時間別のエネルギー消費量を所定の時間帯別に累積することで得られる時間帯毎の累積エネルギー消費量を目的変数とし、少なくとも前記単位時間別の日射量を所定の第2時間区分において累積することで得られる累積日射量を説明変数として、重回帰分析を行い、重回帰パラメータを決定する重回帰分析手段と、
    前記重回帰分析手段により求められた重回帰式に基づき、各家庭の前記累積日射量に応じた標準のエネルギー消費量を推定する標準エネルギー消費量推定手段と、
    前記推定された標準エネルギー消費量と実際のエネルギー消費量との差に基づき、各家庭の消費行動を判別ならびに評価する消費行動判定手段とを備えることを特徴とする省エネ行動評価システム。
  6. 前記消費行動判定手段は、前記標準エネルギー消費量推定手段により推定された標準エネルギー消費量と前記実際のエネルギー消費量との差に応じたメッセージを、各家庭に設けられた表示手段に表示させることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の省エネ行動評価システム。
  7. 前記消費行動判定手段は、複数のメッセージ群の中から、各家庭に設けられた表示手段に表示させる前記メッセージ群を、前記説明変数の平均値からのずれに応じて選択し、当該メッセージ群のうち何れかの前記メッセージを、前記推定された標準エネルギー消費量と前記実際のエネルギー消費量との差に応じて選択し、前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の省エネ行動評価システム。
  8. 各家庭のエネルギー消費量についてコンピュータによる統計処理を行い、各家庭の消費行動を環境要因に従って分析する省エネ行動評価システムであって、
    各家庭の少なくとも単位時間別のエネルギー消費量を取得し、当該各家庭の識別IDとともに計測データベースに保持する計測データ取得手段と、
    各家庭の単位時間別の日射量を取得または推定し、前記識別ID毎に、前記計測データベースに保持する日射量取得手段と、
    前記単位時間別のエネルギー消費量を所定の時間帯別に累積することで得られる時間帯毎の累積エネルギー消費量を目的変数とし、少なくとも前記単位時間別の日射量を所定の第2時間区分において累積することで得られる累積日射量を説明変数として、重回帰分析を行い、重回帰パラメータを決定する重回帰分析手段と、
    前記重回帰分析手段により求められた重回帰式に基づき、各家庭の前記累積日射量に応じた標準のエネルギー消費量を推定する標準エネルギー消費量推定手段と、
    前記推定された標準エネルギー消費量と実際のエネルギー消費量との差に基づき、各家庭の消費行動を判別ならびに評価する消費行動判定手段とを備え、
    前記消費行動判定手段は、複数のメッセージ群の中から、各家庭に設けられた表示手段に表示させる前記メッセージ群を、前記説明変数の平均値からのずれに応じて選択し、当該メッセージ群のうち何れかの前記メッセージを、前記推定された標準エネルギー消費量と前記実際のエネルギー消費量との差に応じて選択し、前記表示手段に表示させることを特徴とする省エネ行動評価システム。
  9. 前記標準エネルギー消費量推定手段により推定された標準エネルギー消費量、或いは、前記推定された標準エネルギー消費量と前記実際のエネルギー消費量との差の少なくとも何れかを前記表示手段に表示することを特徴とする請求項6〜8の何れか一項に記載の省エネ行動評価システム。
  10. 前記計測データ取得手段は、各家庭の少なくとも前記単位時間別のエネルギー消費量と併せて、各家庭に備えられた太陽光発電設備の単位時間別の発電量を取得して、前記識別IDとともに前記計測データベースに保持し、
    前記日射量取得手段は、前記計測データベースに保持された前記太陽光発電設備の前記単位時間別の発電量から、前記単位時間別の日射量を推定することを特徴とする請求項4、5及び8の何れか一項に記載の省エネ行動評価システム。
  11. 前記識別ID毎に、家族数等の家族構成に係る情報が保持される属性データベースを備え、
    前記重回帰分析手段は、説明変数に前記家族構成に係る情報を加え、前記時間帯毎の累積エネルギー消費量を目的変数として、重回帰分析を行い、重回帰パラメータを決定し、
    前記標準エネルギー消費量推定手段は、前記重回帰分析手段により求められた重回帰式に基づき、各家庭の実際の家族構成に応じた標準のエネルギー消費量を推定することを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載の省エネ行動評価システム。
  12. 前記目的変数としての前記累積エネルギー消費量は、1日総量の累積エネルギー消費量、又は、前記単位時間別のエネルギー消費量を朝昼夜の何れかの時間帯で累積した累積エネルギー消費量を含むことを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の省エネ行動評価システム。
  13. 前記目的変数としての前記累積エネルギー消費量は、夏期、冬期、および中間期の3つの気候別に前記単位時間別のエネルギー消費量を所定の時間帯で累積した累積エネルギー消費量を含むことを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載の省エネ行動評価システム。
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