JP5658083B2 - 温度変更システム - Google Patents

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本発明は、半導体ウェハーなどの基板を加熱するベークプレートの温度を変更する高速温度変更システムに関する。
半導体処理技術は種々の半導体デバイスやシステムの製造に用いられている。ある種の半導体処理技術は、半導体ウェハーなどの基板をプレートに載置して処理を行う。このような処理には、化学処理、プラズマ誘導処理、エッチング処理、蒸着処理などが含まれる。一般にこれらの諸処理は温度に依存するものであり、処理中に基板の加熱および冷却が行われる。例えば、特許文献1には、プレートに基板を載置して加熱および冷却を行う技術が開示されている。
特開2008−141163号公報
半導体処理のスループットを高めるためには、基板の加熱および/または冷却を短くするとともに、プレートなどの装置の温度変更をも短時間で行うことが望まれる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ベークプレート部の温度変更に要する時間を短くすることができる温度変更システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、温度変更システムにおいて、熱拡散部、前記熱拡散部に連結されたヒータ基台、および、前記ヒータ基台に連結されたヒータ層、を備えたベークプレート部と、冷却プレートおよび前記冷却プレートに連結されたサーマルパッドを備えて前記ベークプレート部に近接配置された受動冷却機構と、前記受動冷却機構に近接配置された能動冷却機構と、を備え、前記受動冷却機構は前記ヒータ層と物理的に接触するように移動可能であるとともに、前記能動冷却機構と物理的に接触するように移動可能であり、前記冷却プレートには吸着孔が形成されるとともに、前記サーマルパッドには前記吸着孔に適合する位置に吸着チャネルが形成され、前記受動冷却機構が前記ヒータ層と接触したときには真空吸着によって前記ベークプレート部の形状に追従するように前記サーマルパッドの形状が変形することを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る温度変更システムにおいて、前記ベークプレート部は、前記熱拡散部に連結された吸着パッドをさらに備えることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2の発明に係る温度変更システムにおいて、前記吸着パッドは前記熱拡散部に真空吸着によって連結されていることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1の発明に係る温度変更システムにおいて、前記熱拡散部は、少なくとも銅またはアルミニウムを含む厚さ5mm以上10mm以下のプレートを備えることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1の発明に係る温度変更システムにおいて、前記ヒータ基台は、アルミナを含む厚さ2mm以上5mm以下のプレートを備えることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1の発明に係る温度変更システムにおいて、ベークプレート真空吸着機構をさらに備え、前記熱拡散部と前記ヒータ基台とは前記ベークプレート真空吸着機構を用いて連結されることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項1の発明に係る温度変更システムにおいて、前記サーマルパッドは前記冷却プレートに真空吸着によって連結されていることを特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項1の発明に係る温度変更システムにおいて、前記サーマルパッドは前記冷却プレートに結合材を用いて連結されていることを特徴とする。
また、請求項9の発明は、請求項1の発明に係る温度変更システムにおいて、前記受動冷却機構は前記能動冷却機構と前記ベークプレート部との間に配置されることを特徴とする。
また、請求項10の発明は、請求項1の発明に係る温度変更システムにおいて、前記ヒータ層は複数の独立して制御されるゾーンを備えることを特徴とする。
また、請求項11の発明は、請求項10の発明に係る温度変更システムにおいて、前記複数の独立して制御されるゾーンのうちの1つのゾーンは他のゾーンと重なり合うことを特徴とする。
また、請求項12の発明は、請求項11の発明に係る温度変更システムにおいて、前記複数の独立して制御されるゾーンのうちの前記1つのゾーンは前記他のゾーンよりも熱出力が大きいことを特徴とする。
本発明によれば、基板加熱装置(例えば、ベークプレート部)の温度を第1の設定温度から第2の設定温度に短時間で昇温または降温することができる高速温度変更(RTC:Rapid temperatuer change)が可能となる。例えば、±50℃の温度変更を行うのに要する時間は1分未満とすることができる。
また、本発明によれば、高速温度変更システムが提供される。本発明に係る高速温度変更システムは、熱拡散部、前記熱拡散部に連結されたヒータ基台、および、前記ヒータ基台に連結されたヒータ層、を備えたベークプレート部と、冷却プレートおよび前記冷却プレートに連結されたサーマルパッドを備えて前記ベークプレート部に近接配置された受動冷却機構と、前記受動冷却機構に近接配置された能動冷却機構と、を備え、前記受動冷却機構は前記ヒータ層と物理的に接触するように移動可能であるとともに、前記能動冷却機構と物理的に接触するように移動可能である。
本発明によれば、多くの利点を得ることができる。そのような利点として、受動冷却機構とヒータ層との間の熱的接触を均一にすることができるとともに、ヒータ層に与える機械的衝撃を軽減することができる。また、受動冷却機構と能動冷却機構とを高速で熱的に接触させることでき、冷却水温度の影響を少なくして熱的な不均一性を低減することができる。さらに、電気配線等を少なくしてベークプレート部の組み立てを容易なものとすることができる。
以下、多くの利点および特徴をともなう本発明の実施形態について、図面を参照しつつより詳細に説明する。
基板の温度変化を示す図である。 本発明に係る高速温度変更システムの概略構成を示す図である。 本実施形態の熱拡散部およびヒータ基台の上方からの斜視図である。 熱拡散部およびヒータ基台の下方からの斜視図である。 本実施形態のマルチゾーンベークプレートのゾーン毎のRTD温度変化を示す図である。 受動冷却プレートを示す図である。 ヒータシールドを示す図である。 サーマルパッドに形成された吸着チャネルを示す図である。 本実施形態の真空吸着機構の連結構造を示す図である。
図1は、基板の温度変化を示す図である。図1に示すように、基板の中央部の冷却速度は端縁部や中間部よりも遅い。複数のゾーンを備えたマルチゾーンベークプレートであれば、ゾーンごとに異なる冷却速度で冷却することができる。ベークプレートの底部の平坦度やベークプレートの冷却に使用された熱をどのように取り扱うかによって、異なるゾーンの温度が異なる降温挙動を示す。よって、あるゾーンについては、設定温度をオーバーシュートしてその設定温度以下にまで降温するように温度コントローラがパワーを増加する必要がある。また、別のゾーンについては、緩やかに設定温度に降温するように温度コントローラがパワーをより少なくする必要がある。本発明によれば、そのような繁雑な温度制御の負担を軽減することができる。以下、本発明に係る高速温度変更(RTC:Rapid temperatuer change)システムについて詳細に説明する。
図2は、本発明に係る高速温度変更システムの概略構成を示す図である。この高速温度変更システムは、ベークプレート部205および冷却プレート部207を備え、ベークプレート部205の温度を短時間のうちに高速温度変更することができる。サーマルパッド210は、ベークプレート部205と冷却プレート部207との間の柔軟性を有する層であり、それらの間の熱伝導の均一性を増す機能を有する。サーマルパッド210としては、例えば3M製の製品型名「5506S」の熱伝導パッドを用いることができる。サーマルパッド210の厚さは例えば0.5mm〜2mmとすれば良い。
ベークプレート部205は、熱拡散部222に真空吸着された吸着パッド220を備える。吸着パッド220の上面にはプロキシミティピンを設けるようにしても良い。熱拡散部222には真空源225からベークプレート用真空吸着機構232を介して負圧が与えられる。図2では、真空吸着機構を簡略化して描いているが、このような機構としては種々の組み合わせが考えられる。すなわち、1つまたは複数の真空システムを単独でまたは組み合わせて用いることができる。例えば、サーマルパッド210を受動冷却プレート240に吸着するための冷却プレート用真空吸着機構230のみを採用するようにしても良い。また、別の例では、サーマルパッド210を平坦にする吸着機構および/または基板吸着機構と組み合わせて冷却プレート用真空吸着機構230を用いることができる。さらに別の例では、本実施形態のように、これらの真空吸着機構をベークプレート用真空吸着機構232と組み合わせて用いることができる。これらについては、当業者であれば種々の変形やバリエーションを理解することができる。
熱拡散部222は吸着パッド220とヒータ層224との間に高い熱伝導性を与える。ヒータ層224は、7個のゾーンヒータと1個のブースターヒータとを備える。このような複数のゾーンのそれぞれにヒータを設けたマルチゾーンベークプレートについては、例えば米国特許第7427728号明細書に記載している技術を適用することができる。本実施形態では、独立して制御される7個の通常ゾーンにブースターゾーンを重ね合わせてヒータ層224を構成している。7個の通常ゾーンのそれぞれには個別にゾーンヒータが設けられる。ブースターゾーンにはブースターヒータが設けられる。複数の通常ゾーンおよびブースターゾーンはそれぞれ個別に独立して制御される。また、ブースターゾーンは他の通常ゾーンよりも熱出力が大きい。本実施形態におけるヒータ層224の通常ゾーン数は典型的には7個であるが、これに限定されるものではなく、例えば6個であっても良い。ある例では、7個の通常ゾーンとして、1つの中央ゾーン、4つの周辺ゾーンおよび当該中央ゾーンを囲む2つの中間ゾーンを含む。また別の例では、2つの中間ゾーンを中央ゾーンを囲む2つの同心円としても良い。
熱拡散部222は、高い熱伝導率を有する好適な材料(例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)など)にて形成されたプレートであり、少なくともアルミニウムまたは銅のいずれかを含む。ヒータ基台226は熱拡散部222とヒータ層224との間に挟み込まれたプレートである。ヒータ基台226は機械的にベークプレート部205をサポートする。このため、ヒータ基台226には、高い強度を有する材料(例えば、アルミナ(Al23)、炭化ケイ素(SiC)など)を含ませるのが好ましい。例えば、アルミニウムは熱伝導の観点からは良好な材料であるが強度に乏しい。一方、アルミナ(Al23)は高い強度を有するものの熱伝導率が低い。本実施形態では、これら双方の材料の長所を利用し、熱拡散部222をアルミニウムなどで形成して高い熱伝導率を与えるとともに、ヒータ基台226をアルミナで形成して高強度を付与している。
ヒータ基台226の厚さは、低い熱伝導率にもかかわらずより高速での温度変更を可能にするために、薄い方が好ましい。同時に、ヒータ基台226の強度は機械的な剛性を確保するのに十分なものでなければならない。例えば、吸着パッド220の材質としてはカプトン(登録商標)などのポリイミドフィルムが用いられる。また、典型的には、マスク技術およびエッチング技術を用いて上面にプロキシミティピンを形成した吸着パッド220の初期厚は100μmである。
典型的には、プレート状の熱拡散部222の厚さは5mm以上10mm以下(例えば、6mm)とすれば良い。また、典型的には、プレート状のヒータ基台226の厚さは2mm以上5mm以下とすれば良い。その結果、ベークプレート部205の全体の厚さは10mm程度となる。
半導体処理への許容度が大きくなれば、新しい設定温度に到達するのに要する時間は短くなる。ベークプレートを設定温度に加熱するために、マルチゾーンベークプレートの複数ゾーンから供給される出力は限定される。ゾーン間の変動を小さくするためには、各ゾーンの精細な制御が好ましい。本実施形態では、ベークプレートの温度を急速に上昇させるために、全てのゾーンについて温度上昇を増加させることができるブースターゾーンを設けている。ブースターゾーンは複数の通常ゾーンと重ね合わせて配置され、全て通常ゾーンと同時に加熱する。このように、ブースターゾーンを設けることにより、各ゾーンを精密に制御しつつベークプレートの全体を急速に加熱することができる。
図2を参照し、冷却プレート部207の受動RTCプレート(受動冷却プレート)240は鉛直方向に沿って昇降移動可能にエアシリンダ248に接続されている。受動冷却プレートを昇降移動させる他の他の機構を用いることもできる。受動冷却プレート240の最上部にはサーマルパッド210が設けられており、これを介してベークプレート部205の底部を構成するヒータ層224と受動冷却プレート240とが接触することができる。このように、受動冷却プレート240は上下に移動してベークプレート部205と熱的接触が出来るように構成されている。受動冷却プレート240は、アルミニウムまたはニッケルメッキされた銅合金を用いて作成することができ、その厚さは約10mmである。
このような受動冷却プレート240がベークプレート部205に接触することによる熱移動については、例えば米国特許第7274005号明細書に記載されている技術を用いることができる。すなわち、冷却された受動冷却プレート240がエアシリンダ248によって上昇し、ベークプレート部205の底部を構成するヒータ層224とサーマルパッド210とが接触することにより、ベークプレート部205の熱がサーマルパッド210を介して受動冷却プレート240に伝わり、ベークプレート部205の温度が急速に降温する。
システムの各要素間(基板201、ベークプレート部205の要素および冷却プレート部207の要素を含む)の熱伝導を高めるとともに、熱的接触における表面平坦度を増すために、真空吸着機構が幾つかの段階にて設けられている。ベークプレート用真空吸着機構232は熱拡散部222とヒータ基台226との間に継続的に負圧を与えるために設けられている。ベークプレート用真空吸着機構232が負圧を与えることによって、熱拡散部222とヒータ基台226とを真空吸着により連結することができる。また、真空吸着によってベークプレート部205の要素の平坦度を改善できるとともに、ベークプレート部205と受動冷却プレート240との間の平坦度および/または熱伝導率を高くすることもできる。その結果、異なるゾーン間での熱伝導の程度の相違は図1に示した例よりも小さくなる。
ベークプレート部205は、吸着パッド220に対して基板201を真空吸着するための基板吸着ポート234を備えている。例えば、基板吸着ポート234は約7kPaの圧力を与える。約7kPa程度での動作であれば、吸着パッド220の長寿命を保証することができる。また、例えば、熱拡散部222に対して吸着パッド220を真空吸着するためのパッド吸着ポート236は約14kPaの圧力を与える。なお、他の負圧を与えることも可能である。パッド吸着ポート236によって熱拡散部222に吸着パッド220を真空吸着することにより、吸着パッド220が熱拡散部222に連結される。
冷却プレート用真空吸着機構230はサーマルパッド210と受動冷却プレート240との間の平坦度および/または熱伝導率を高めるために設けられている。冷却プレート用真空吸着機構230が負圧を与えることによって、サーマルパッド210は受動冷却プレート240に真空吸着により連結される。図2では、ベークプレート用真空吸着機構232および冷却プレート用真空吸着機構230の双方が真空源225に連通接続されているが、異なる真空源を用いるようにしても良い。また、サーマルパッド210には吸着チャネル212が形成されてサーマルパッド210とヒータ層224との間に良好なシール性を与える。なお、サーマルパッド210を受動冷却プレート240に結合材を用いて連結するようにしても良い。
受動冷却プレート240は上下に移動して能動RTCプレート(能動冷却プレート)242とも接触する。すなわち、受動冷却プレート240は、能動冷却プレート242とベークプレート部205との間に配置されており、エアシリンダ248によって上昇されてベークプレート部205と接触するとともに、下降されて能動冷却プレート242と接触する。能動冷却プレート242は、冷却水供給口244と冷却水排出口246とを備えた水冷式の冷却プレートである。なお、図2では図示を省略しているが、ヒータ層224のクローズループ制御を行うためのRTD(測温抵抗体)センサーおよびヒータ層224の複数のゾーンに通電するための開口が受動冷却プレート240および能動冷却プレート242に形成されている。
システムの動作中において、基板201を加熱するときには、受動冷却プレート240が能動冷却プレート242と熱的に接触している。図2の例では、受動冷却プレート240が降下して能動冷却プレート242と物理的に接触する。これにより、冷却水によって強制的に冷却されている能動冷却プレート242と同じ温度に受動冷却プレート240も冷却されることとなる。
ベークプレート部205の設定温度を高温から低温に下げるために、受動冷却プレート240がエアシリンダ248によって上昇してベークプレート部205の下面と係合する。上昇した受動冷却プレート240はサーマルパッド210を挟み込むようにしてベークプレート部205の下面のヒータ層224と接触する。これにより、ベークプレート部205のヒータ層224からサーマルパッド210を介して受動冷却プレート240への熱伝導が生じ、ベークプレート部205が急速に冷却される。上述したように、ヒータ層224および受動冷却プレート240の平坦度の変動はサーマルパッド210によって補償されている。ヒータ層224についての電極およびカバーがサーマルパッド210による補償の対象となる平坦度の変動の要因である。ヒータ層224の形状に追従するようにサーマルパッド210が変形することにより、ベークプレート部205と受動冷却プレート240との密着性が高まり、ベークプレート部205の冷却に要する時間が短くなる。サーマルパッド210の圧縮性は典型的には材料の特性によって制限される。材料の柔軟性を増すためには、サーマルパッド210を構成する微粒子(例えば、グラファイト)の密度を低くすれば良いのであるが、そうすると熱伝導率も低下する。このように、高い柔軟性と高い熱伝導率との間にはバランスの問題が生じる。
本実施形態においては、ベークプレート部205に基板201を加熱するときには、受動冷却プレート240を下降させて能動冷却プレート242と物理的に接触させることにより、能動冷却プレート242によって受動冷却プレート240を強制的に冷却している。そして、ベークプレート部205の設定温度を高温から低温に変更するときに、冷却されていた受動冷却プレート240を上昇させてベークプレート部205のヒータ層224と物理的に接触させることにより、ベークプレート部205の熱を受動冷却プレート240に移動させて、ベークプレート部205の温度変更に要する時間を短くしているのである。
本発明の実施形態は、ベークプレート部205の形状に追従するようにサーマルパッド210の形状を変形されるために真空吸着を用いる点において従来技術とは異なる。本明細書の全体にわたって述べているように、吸着パッド220の形状をベークプレート部205に接触させて変形させるために真空吸着機構を用いている。真空吸着は受動冷却プレート240に連結されたサーマルパッド210の表面プロファイルを変形させるためにも用いられる。典型的には、真空吸着は真空吸着チャックから分離された対象物(例えば、基板)の形状を変えるために用いられる。ここでは、チャックから分離された何かの形状を変えるためにチャックに負圧を作用させるのに代えて、サーマルパッド210の形状を変形するために受動冷却プレート240に負圧を作用させている。受動冷却プレート240には吸着孔が形成されており、吸着チャネル212はその吸着孔に適合する位置に形成されている。
サーマルパッド210に吸着チャネル212を形成するに際しては、吸着チャネル212内の減圧を維持するためにサーマルパッド210を十分厚くするということと良好な熱伝導を維持するためにサーマルパッド210を十分薄くするという2つの対立する設計上の制約がある。本発明者等は接触領域を改善することによって、冷却による温度不均一性を12℃から2℃未満に低減できるとともに、冷却時間も45%低減できることを究明した。例えば、一般には140℃から90℃に降温するのに要する時間は約150秒(冷却100秒+安定化50秒)である。本発明に係る技術によれば、50℃降温するのに要していた時間が93秒からわずか50秒とすることができる(すなわち、45%向上)。加えて、安定化に要する時間も70%程度低減できることが期待される。
集約すると、図2に示したベークプレート部205には幾つかの真空吸着機構が適用されている。すなわち、吸着パッド220が熱拡散部222に真空吸着され、また基板201を真っ直ぐにするために真空吸着が用いられ、さらにはヒータ基台226も熱拡散部222に真空吸着される。チャックの吸着は、チャックの端部に設けられ、チャックの上面に形成されたチャネルに繋がる吸着ポート(基板吸着ポート234と連通接続されている)によって実現される。本実施形態では、基板201を真空吸着するために6個の吸着ポートが設けられている。熱拡散部222は、その上面および下面の双方に吸着チャネルを備える。上面の吸着チャネルは吸着パッド220を吸着するためのものであり、下面の吸着チャネルはヒータ基台236を吸着するためのものである。吸着パッド220、熱拡散部222およびヒータ基台226を熱的に接触させるために真空吸着を用いると、従来技術に比較して平坦度を高めるとともにコスト削減もできるという利益を享受することができる。また、これらの要素を互いにネジ止めする従来の技術に比較して、真空吸着は機械的な締結による湾曲を低減することができる。
図3は、本実施形態の熱拡散部222およびヒータ基台226の上方からの斜視図である。図4は、熱拡散部222およびヒータ基台226の下方からの斜視図である。図3および図4に示すように、吸着チャネル310,312が熱拡散部222の上面および下面にそれぞれ形成されている。
図5は、本実施形態のマルチゾーンベークプレートのゾーン毎のRTD温度変化を示す図である。図5に示すように、ベークプレートの温度を第1の設定温度から第2の設定温度に降温するのに必要な時間が93秒から50秒に短くなっている。加えて、ゾーン間の均一性も著しく改善されている。図5に示すように、ヒータゾーン間の温度差は2℃未満であり、冷却時間は45%向上している。
図6は、受動冷却プレート240を示す図である。図7は、ヒータシールド510を示す図である。なお、ヒータシールド510は必須の要素ではない。受動冷却プレート240にはリフトピンや電気配線が通るための通過孔が設けられている。ヒータシールド510はステンレススチール製であり、その内面は研磨されている。
図8は、サーマルパッド210に形成された吸着チャネル212を示す図である。図9は、本実施形態の真空吸着機構の連結構造を示す図である。
本発明は上記の例や実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更を行うことが可能である。
201 基板
205 ベークプレート部
207 冷却プレート部
210 サーマルパッド
212 吸着チャネル
220 吸着パッド
222 熱拡散部
224 ヒータ層
225 真空源
226 ヒータ基台
230 冷却プレート用真空吸着機構
232 ベークプレート用真空吸着機構
234 真空吸着ポート
236 パッド吸着ポート
240 受動冷却プレート
242 能動冷却プレート
248 エアシリンダ

Claims (12)

  1. 熱拡散部、前記熱拡散部に連結されたヒータ基台、および、前記ヒータ基台に連結されたヒータ層、を備えたベークプレート部と、
    冷却プレートおよび前記冷却プレートに連結されたサーマルパッドを備えて前記ベークプレート部に近接配置された受動冷却機構と、
    前記受動冷却機構に近接配置された能動冷却機構と、
    を備え、
    前記受動冷却機構は前記ヒータ層と物理的に接触するように移動可能であるとともに、前記能動冷却機構と物理的に接触するように移動可能であり、
    前記冷却プレートには吸着孔が形成されるとともに、前記サーマルパッドには前記吸着孔に適合する位置に吸着チャネルが形成され、前記受動冷却機構が前記ヒータ層と接触したときには真空吸着によって前記ベークプレート部の形状に追従するように前記サーマルパッドの形状が変形することを特徴とする温度変更システム。
  2. 請求項1記載の温度変更システムにおいて、
    前記ベークプレート部は、前記熱拡散部に連結された吸着パッドをさらに備えることを特徴とする温度変更システム。
  3. 請求項2記載の温度変更システムにおいて、
    前記吸着パッドは前記熱拡散部に真空吸着によって連結されていることを特徴とする温度変更システム。
  4. 請求項1記載の温度変更システムにおいて、
    前記熱拡散部は、少なくとも銅またはアルミニウムを含む厚さ5mm以上10mm以下のプレートを備えることを特徴とする温度変更システム。
  5. 請求項1記載の温度変更システムにおいて、
    前記ヒータ基台は、アルミナを含む厚さ2mm以上5mm以下のプレートを備えることを特徴とする温度変更システム。
  6. 請求項1記載の温度変更システムにおいて、
    ベークプレート真空吸着機構をさらに備え、
    前記熱拡散部と前記ヒータ基台とは前記ベークプレート真空吸着機構を用いて連結されることを特徴とする温度変更システム。
  7. 請求項1記載の温度変更システムにおいて、
    前記サーマルパッドは前記冷却プレートに真空吸着によって連結されていることを特徴とする温度変更システム。
  8. 請求項1記載の温度変更システムにおいて、
    前記サーマルパッドは前記冷却プレートに結合材を用いて連結されていることを特徴とする温度変更システム。
  9. 請求項1記載の温度変更システムにおいて、
    前記受動冷却機構は前記能動冷却機構と前記ベークプレート部との間に配置されることを特徴とする温度変更システム。
  10. 請求項1記載の温度変更システムにおいて、
    前記ヒータ層は複数の独立して制御されるゾーンを備えることを特徴とする温度変更システム。
  11. 請求項10記載の温度変更システムにおいて、
    前記複数の独立して制御されるゾーンのうちの1つのゾーンは他のゾーンと重なり合うことを特徴とする温度変更システム。
  12. 請求項11記載の温度変更システムにおいて、
    前記複数の独立して制御されるゾーンのうちの前記1つのゾーンは前記他のゾーンよりも熱出力が大きいことを特徴とする温度変更システム。
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