JP5658080B2 - サッシ - Google Patents
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引違いサッシの下枠では、室外側枠材に外障子を案内するための外レールと躯体に取付けるための躯体取付フィンが設けられ、室内側枠材に内障子を案内するための内レールが設けられる。特許文献1記載のもののように、室外側枠材と室内側枠材を室内外方向の同じ位置に配置された2本の連結材で連結する場合には、躯体取付フィンと内レールとの間の距離を近付けることができず、そのため断熱材を介在しない一体成形の下枠や、室外側枠材と室内側枠材間に断熱材を注型して連結した下枠と、躯体取付フィンと内外レールの位置関係を共通化するのが困難で、特殊な障子を製作したり、躯体への収まりを変更したりしなければならず、既存の他のサッシと互換性を持たせられない不都合があった。
断熱材3a,3bは、内周側の断熱材3aが外周側の断熱材3bよりも室外側に位置するように、室内外方向に位置をずらして配置してある。両断熱材3a,3bの室内外方向にずれている量は、断熱材3a,3bの室内外方向の寸法の約半分である。断熱材3a,3bは、非収縮性の硬質樹脂材、例えばフェノール樹脂やポリエステル樹脂をガラス繊維で強化したものを用いている。断熱材3a,3bの室外側と室内側の端部は、断面略三角形状に膨らんだ形になっている。
室内側枠材2は、室外側端部に内障子12を案内する内レール20を内周側に突出して有し、室内側面の外周側に躯体に取付けるための躯体取付フィン21を室内側に突出して有している。室内側枠材2の室外側面には、室外側枠材1と同様に、内周側と外周側とに断熱材3a,3bの室内側端部が嵌合する連結溝4c,4dが、室内外方向に位置をずらして段違い状に形成してあり、連結溝4c,4d間に傾斜部19bを有している。
各連結溝4a,4b,4c,4dは、溝の底側に向かって溝幅が次第に広くなったアリ溝状になっており、連結溝4a,4b,4c,4dの入口側が少し広がった状態で連結溝4a,4b,4c,4d内に断熱材3a,3bの端部を差し入れた後、図5に示すように、下枠15の内周側と外周側からかしめローラー22a,22bを押付けて、内周側と外周側の連結溝4a,4b,4c,4dの開口縁部5a,5d,5e,5hをかしめることで、連結溝4a,4b,4c,4d内に断熱材3a,3bの端部が強固に嵌合保持されている。
図4−1(a)は、内周側の断熱材3aの室外側の端部が挿入される連結溝4aの内周側の開口縁部5aにはナーリング加工27を施さず、それ以外の全ての開口縁部5b,5c,5d,5e,5f,5g,5hにナーリング加工27を施している。
図4−1(b)は、内周側の断熱材3aの室外側の端部が挿入される連結溝4aの内周側の開口縁部5aに加え、外周側の断熱材3bの室内側端部が挿入される連結溝4dの外周側の開口縁部5hにもナーリング加工27を施さず、それ以外の開口縁部5b,5c,5d,5e,5f,5gにナーリング加工27を施している。
図4−1(c)は、内周側の断熱材3aの室外側及び室内側の端部が挿入される連結溝4a,4cの内周側の開口縁部5a,5eにはナーリング加工27を施さず、それ以外の開口縁部5b,5c,5d,5f,5g,5hにナーリング加工27を施している。
図4−2(d)は、内周側の断熱材3aの室外側及び室内側の端部が挿入される連結溝4a,4cの内周側の開口縁部5a,5eと、外周側の断熱材3bの室外側及び室内側の端部が挿入される連結溝4b,4dの外周側の開口縁部5d,5hにはナーリング加工27を施さず、それ以外の開口縁部5b,5c,5f,5gにナーリング加工27を施している。
図4−2(e)は、内周側の断熱材3aの室外側及び室内側の端部が挿入される連結溝4a,4cの内周側の開口縁部5a,5eと、外周側の断熱材3bの室外側及び室内側の端部が挿入される連結溝4b,4dの内周側の開口縁部5c,5gにはナーリング加工27を施さず、それ以外の開口縁部5b,5d,5f,5hにナーリング加工27を施している。
図4−2(f)は、内周側の断熱材3a用の連結溝4a,4cの開口縁部5a,5b,5e,5fの全てにナーリング加工27を施さず、外周側の断熱材3b用の連結溝4b,4dの開口縁部5c,5d,5g,5hの全てにナーリング加工27を施している。
図4−3(g)は、内周側の断熱材3aの室外側及び室内側の端部が挿入される連結溝4a,4cの外周側の開口縁部5b,5fにだけナーリング加工27を施し、それ以外の開口縁部5a,5c,5d,5e,5g,5hにはナーリング加工27を施していない。
図4−3(h)は、外周側の断熱材3bの室外側及び室内側の端部が挿入される連結溝4b,4dの内周側の開口縁部5c,5gにだけナーリング加工27を施し、それ以外の開口縁部5a,5b,5d,5e,5f,5hにはナーリング加工27を施していない。
図4−3(i)は、外周側の断熱材3bの室外側及び室内側の端部が挿入される連結溝4b,4dの外周側の開口縁部5d,5hにだけナーリング加工27を施し、それ以外の開口縁部5a,5b,5c,5e,5f,5gにはナーリング加工27を施していない。
図5に示すように、左右のかしめローラー22a,22bをオフセットした配置にすると、内周側の断熱材3aの室外側の端部が挿入される連結溝4aの内周側の開口縁部5aは、反対側のかしめローラー22aから外れた位置になるため、この開口縁部5aのかしめ強さを十分確保できないおそれがあるが、この開口縁部5aにナーリング加工が施してないことで、サッシ枠内周側の水28(図1(a)参照)がナーリング加工の溝から下枠15の内部に浸入するのを防ぐことができる。
外周側の断熱材3bの室内側の端部が挿入される連結溝4dの外周側の開口縁部5hも、反対側のかしめローラー22bから外れた位置になるため、この開口縁部5hも同様にかしめ強さを十分確保できないおそれがあるが、図4−1(b),図4−2(d),図4−3(g),(h)は、この開口縁部5hにナーリング加工がしてないことで、サッシ枠外周側の水29(図1(a)参照)がナーリング加工の溝から下枠15の内部に浸入するのを防ぐことができる。
図4−1〜3の(a)〜(i)の何れも、室外側枠材1と室内側枠材2に少なくとも一箇所ずつナーリング加工27を施した開口縁部があるため、そのナーリング加工27を施した開口縁部が断熱材3a,3bに食い込むことで断熱材3a,3bの滑りが規制され、下枠15の強度を十分確保できる。
内周側の断熱材3aの室内側の端部が挿入される連結溝4cと、外周側の断熱材3bの室外側の端部が挿入される連結溝4bは、左右のかしめローラー22a,22bで挟まれる位置にあるため、これらの連結溝4c,4bの開口縁部5c,5d,5e,5fにナーリング加工27がしてあると、嵌合強度を高めるのに効果的である(図4−1(a),(b),(c),図4−2(d),(e))。特に図4−1(b)と図4−2(d)は、内周側の断熱材3aの室外側の端部が挿入される連結溝4aの内周側の開口縁部5aと外周側の断熱材3bの室内側の端部が挿入される連結溝4dの外周側の開口縁部5hにナーリング加工27が施してないので、内周側からの水の浸入も外周側からの水の浸入も阻止でき、且つ高い嵌合強度を確保できる。
図4−2(d)は、下枠15の内周側面と外周側面に位置する開口縁部5a,5d,5e,5hの全てにナーリング加工27を施さず、これらと対向する開口縁部5b,5c,5f,5gの全てにナーリング加工27を施したことで、防水性に優れ且つ強度も高い下枠15となる。
竪枠16は、図3に示すように、アルミニウム合金の押出形材よりなる一体成形の枠となっており、室内側に樹脂製のアングル材33を取付けることで、室内側の結露を防止している。
2 室内側枠材
3a,3b 断熱材
4a,4b,4c,4d 連結溝
5a,5b,5c,5d,5e,5f,5g,5h 連結溝の開口縁部
18 躯体取付フィン
20 内レール(障子用レール)
27 ナーリング加工
Claims (1)
- 躯体取付フィンを有する室外側枠材と、障子用レールを有する室内側枠材と、室外側枠材と室内側枠材を連結する内周側と外周側の断熱材を備え、両断熱材は、室外側枠材と室内側枠材とにかしめて固定してあり、内周側の断熱材が外周側の断熱材よりも室外側に位置するように、内周側と外周側の断熱材の位置を室内外方向にずらしてあることを特徴とするサッシ。
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