JP5657209B2 - ノベルティ検出 - Google Patents

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Description

本発明は、装置又はシステムに関係付けられている物理的パラメーター測定値の極値を使って、監視されているシステムの装置の異常(又は「ノベルティ」)を検出するための装置と方法に関する。
中心極限定理は、多数のi.i.d.(独立し識別されて分布している)確率変数の平均の確率分布関数について説明している。観測されるi.i.d.変数が多い場合、母分布の如何に関わらず、平均の確率分布関数はガウス分布に近付く。その様なi.i.d.変数の最大値についても、結果は同様であり、即ち、最大値の確率分布関数も極限式に近付く。
最大値の極限分布は、確率変数のサンプルの最大値を見つけ出し、それを多くのサンプルに繰り返し、ヒストグラムを作成することによって、経験的に推定することができる。サンプルサイズが大きいほど最大値は大きくなる傾向があるので、サンプルサイズが大きくなると、ヒストグラムはより高い値へとシフトする。
極値理論(EVT)は、発生データ分布から極大値又は極小値の分布をモデル化し、その分布のテールを効果的にモデル化する統計学の分野である。
ノベルティ検出では、正規モデルは「正常な」データから作られ、そのモデルから大きくずれていれば「異常」と分類される。この方法は、多量の正常なデータに比べて異常なデータが数例しかないデータセットには、特に良く適している。代表的には、長い期間の正常な作動に比べて故障は稀である、(ガスタービンエンジンの様な)完全度の高いシステムの状態監視などに使われる。その様なシステムは、非常に複雑である場合が多く、発生し得る故障モードは多岐に亘る。正常なシステム挙動をモデル化することにより、以前には見られなかった、又は十分に表示されなかった故障モードを識別することができる。
或る関数D(x)に従って分布し、最大値xmax=Max(x)である、m個の(mは整数)i.i.d.データの「正常な」トレーニングセット、X={x、x、…x}を考えてみよう。xmaxの分布関数は
Figure 0005657209
と定義され、これは、(範囲xに亘る)分布Dから抽出されたm個のデータの最大値が、Hでモデル化されるという考えを示している。
mが無限大になるにつれてHが縮退するのを回避するため、以下の変換式に従って収束しなければならず、
Figure 0005657209
ここに、或る位置パラメーターμ(実数)、尺度パラメータσ(正の実数)で、収束は弱い分布の収束である。更に、どの様な基本的なデータ分布Dでも、極限分布は、以下の正規化された式を取ることになり、
Figure 0005657209
ここに、y=(x−μ)/σは、「減少変量」と呼ばれる。
周知のフィッシャー・ティペット定理によれば、Hは、一般化された極値分布から導き出される以下の3系統の極値確率分布(EVD)の何れかに属していなければならない。
Figure 0005657209
Figure 0005657209
Figure 0005657209
ここに、FrechetとWeibullの分布は、正の実数である形状パラメーターαを有している。
次に、片側標準ガウスのD〜|N(0,1)|に従って分布し、極値ではGumbel分布に収束するデータを考えてみよう。データが与えられていれば、或るxmax=xを観測する確率は、P(xmax=x|X)又は簡単にP(x|X)であり、以下のGumbelの式で与えられ、
Figure 0005657209
ここに、モデルパラメーターθ={μ、σ}は、減少変量y=(x−μ)/σからの位置と尺度のパラメーターであり、Xから導き出される。関係付けられた確率密度関数は、以下の微分によって見出される。
Figure 0005657209
「精度」は、λ -2と定義される。古典的なEVTは、位置と尺度のパラメーターが、整数値mだけに従属していると想定しており、これは、m=2、…、1000についてモンテカルロ・シミュレーションによって証明されている。この場合の位置と尺度のパラメーターは、以下の式となる。
Figure 0005657209
Figure 0005657209
図1は、様々なデータサンプルセットサイズ(m)に関するGumbel極値確率分布(EVD)関数をグラフで示している。図1では、分布D=|N(0、1)|が、その増加するmに対応するEVDと共に示されており、位置と尺度のパラメーターは、先に述べた様に型式Iの式を使って計算したものを使っている。なお、m=1に対するEVDは、|N(0、1)|分布自体で与えられている。図は、我々が、分布Dから抽出するデータの数mが大きくなると、それらのm値の期待最大値が大きくなることを示している。これは、我々が、分布Dからもっと多くのデータを抽出すれば、最大値がもっと大きくなりそうだという直覚と一致する。
ノベルティ検出方式は、最終的に、数値xが「正常」か「異常」かを決めなければならず、そのため、xの決定境界線を確定しなければならない。これが、ノベルティ閾値である。図2は、増加するm値に上記のGumbelのEVDを使って計算したノベルティ閾値P(x|X)=0.95であることを示している。図2は、図1のGumbelEVDを使って定義した異常/ノベルティ検出閾値の推移を示している。整数値mが増すと、ノベルティ閾値は単調に増大する。つまり、古典的なEVTをこの様に使用すると、観測するトレーニングデータの数(同じ分布Dから抽出される)が大きくなるほど、ノベルティ閾値は高くなる。
分かり易くするために、指数確率分布関数に従って分布する以下のデータの例を考えてみよう。指数分布の累積分布は、以下の式で与えられる。
Figure 0005657209
最大値の累積分布xmax=Max{x、…x}は、m個のデータ値それぞれがxより小さくなる確率であり、以下の式で与えられる。
Figure 0005657209
位置パラメーターと尺度パラメーターの値が分かれば、減少変量yの分布関数が極限式になるように、変数xを減少変量に変換することができる。この例では、適した位置パラメーターは1n(m)であり、尺度パラメーターは1である。従って、以下の式で与えられる。
Figure 0005657209
極限分布は、Gumbelであり、x=1n(m)にピークがある。最大値の極限分布は、未知の分布を有する確率変数のサンプルの最大値を見つけ出し、多くのサンプルについて繰り返し、ヒストグラムを作成することによって、経験的に推定することもできる。「最大尤度」方法は、通常、実際に観測されたものを観測する確率を最大にするEDVの尺度と位置を決めるのに用いられる。例えば、Gumbel EVDに関係付けられている確率密度関数は、以下の式で与えられる。
Figure 0005657209
独立して観測された最大値xのデータセットがX={x、x、…x}であれば、そのデータセットを観測する尤度(L)は、以下の式で与えられ、
Figure 0005657209
これは「尤度関数」として知られている。Gumbel分布の尺度と位置のパラメータは、この尤度関数を最大にするように決められる。
上記方法は、今日までノベルティ検出に古典的なEVTが用いられてきた方法である。しかしながら、前記方法は、ノベルティ検出システムが最も敏感である(即ち、ノベルティ閾値が最低である)のは、少数のトレーニングデータのみが観測されたときであるという、直覚とは逆の挙動を示すことになる。観測するデータが増える(mが増える)と、このノベルティ検出システムは感度が悪くなる(即ち、そのノベルティ閾値が高くなる)。
本発明は、上に論じた限界に取り組むために使用される方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明は、1つの態様では、極値確率分布関数(EVD)を作成するときに、取得した全ての測定値の主な/全部のデータサンプルセットのサイズを適用する場合、ノベルティ検出に古典的なEVTを使用する先の方法は、決定境界線を設定して正常なデータと異常なデータを分類するには不適切であることが分かっているという認識に基づいている。逆の言い方をすれば、本発明のこの態様は、EVDを、ノベルティ検出に、測定された物理的パラメーター値の主なデータサンプルセットから純理的に抽出されたサブサンプルデータセットのサイズを使って適用する。その結果、EVDの位置は、当該装置/システムの監視中に測定される物理的パラメーター値が多くなるにつれ、生来的に値が増加し続けるということは無くなる。従って、EVDを使って定義される検出閾値も、ノベルティ検出に既存のEVDを適用する際の特徴であったように、生来的に値が上がり続けることにはならない(即ち、ますます保守的になる)。
従って、第1の態様では、本発明は、装置又はシステム(例えば、装置/システムの作動特性又は機能)の異常を検出するための方法を提供しており、本方法は、
物理的パラメーターの測定をn回繰り返すことによって作成された、装置又はシステムに付帯する、n個の測定された物理的パラメーターの値を備えているデータサンプルセットを提供する段階と、
データサンプルセットの中から、極値的な測定されたパラメーター値を選択する段階と、
選択されたパラメーター値を、位置パラメーターと尺度パラメーターを有する極値確率分布関数に適用することによって、選択されたパラメーター値を観測する(例えば、選択されたパラメーター値を超えない値を観測する)確率を求める段階であって、位置パラメーターの値と尺度パラメーターの値は、それぞれ、(例えば、m個の前記測定されたパラメーター値を備えているサブサンプルデータセットのサイズを純理的に表している)整数値mを使って構成されており、mはnより小さい(即ち、m<n)、確率を求める段階と、
前記確率の値に従って、選択されたパラメーター値が異常であることを、条件付で表示する段階と、を含んでいる。
整数mは、要素がn個であるデータサンプルセットから抽出できるサブサンプルデータセットの要素の数を純理的に表している。
極値確率分布関数は、累積確率分布関数でもよく、選択されたパラメーター値を観測する確率は、選択された値を極値確率分布関数に直接適用して、選択されたパラメーター値を超えない値を観測する確率を求めることによって求めることができる。極値確率分布関数は、2つの限界点間の確率密度関数の積分でもよく、2つの限界(上限又は下限)の内の一方は、選択されたパラメーター値である。
異常なパラメーター値を条件付で表示する段階には、選択されたパラメーター値を観測する確率を所定の閾値と比較する段階と、確率値が閾値を超える状態であれば、それを表示する段階と、が含まれる。例えば、閾値は、0.95以上又は0.95から1.0の間の閾確率値であり、それと、選択されたパラメーター値を超えない値を観測する累積確率が比較される。
表示は、可視的及び/又は可聴的表示であるのが望ましい。表示には、異常の図形的表示が含まれているのが望ましい。表示は、アラーム信号又は警告の形態であってもよい。
前記サブサンプルデータセットのデータの値(データサンプルセットから抽出される場合又は時)の度数分布は、しばしば、メインデータサンプルセットよりもガウス分布に良好に近似する傾向にあることが分かっている。近似の程度は、抽出されるデータサブサンプルの数(m)(即ち、サブサンプルデータセットのサイズ)に依ることが分かっており、適切なサブサンプルのサイズ(整数m)は、この近似を最適化するように選択される。データセットがガウス分布に良好に近似するほど、データセットから抽出された極値が単一のEVDに従って分布するという仮定が正しくなる。従って、EVDを構築する際に適切な値(整数m)を使用すると、EVDの式(例えば、位置と尺度)が更に適切になる。m個の測定されたパラメーター値の分布は、異なるサイズの、望ましくはどの様な異なるサイズも、その様なサブサンプルデータセットの値の分布よりも遙かにガウス分布に近似している。適切なサブサンプルセットのサイズは、具体例毎に試行錯誤を行って選択され、最適なサブサンプリング方式とサブサンプルセットのサイズ(m)が特定される。
例えば、サブサンプルデータセットは、極値を含んでいるのが望ましい。n個の測定されたパラメーター値の内のm個を備えており、且つ極値を含んでいる、サイズがmのサブサンプルデータセットの測定されたパラメーター値は、好適にも、或る(又はどの様な)異なるサイズのその様なサブサンプルセットの分布よりも遙かに良くガウス分布に近似している分布(例えば、度数分布、ヒストグラムなど)と一致している。サブサンプリング体制は、極値を抽出するのに加えて、データサンプルセットの異なる又は様々な部分からサンプリングする段階を伴っていてもよい。データサンプルセットの最高m値(即ち、最大/最高値、次に高い値、その次に高い値、というように、m個のサンプルが抽出されるまで)又は最低m値(即ち、最小/最低値、次に低い値、その次に低い値、というように、m個のサンプルが抽出されるまで)を選択することによってサブサンプリングすることで、この点について効果的なサブサンプリング体制ができることが分かっている。サブサンプルデータセットの測定されたパラメーター値それぞれは、値が、サブサンプルデータセットに含まれていないデータサンプルセットの測定された何れのパラメーター値よりも大きい。サブサンプリング体制が、EVDを定義する際に使用されるサブサンプルデータセットサイズに適した値(m)を一旦特定すると、EVDが定義されてから監視されている装置又はシステムのノベルティ検出については、更なるサブサンプリングを行う必要は無い。
極値確率分布(EVD)関数は、以下の式のGumbel(型式I)分布でもよく、
Figure 0005657209
ここに、
Figure 0005657209
であり、xは極値的なデータ値であり、yは「減少変量」であり、μはEVDの位置パラメーターであり、σはEVDの尺度パラメーターである。下付き文字mは、位置と尺度のパラメーターが整数値mを使って決められることを示している。型式II(Frechet)又は型式III(Weibull)EVDを採用してもよいが、極値を抽出しようとするデータがガウス式に近似する分布に従って分布している場合は、型式I(Gumbel)EVDが特に適している。
極値は、データサンプルセットの最大値(例えば、j個の値xのデータセット{x、…、x}のMax{x、…、x})、又は最小値(例えば、j個のデータ値xのデータセットx={x、…、x}のMin{x、…、x})である。最小値を観測する確率を求めるのに利用される方法は、最初に、データサンプルセット(又はサブサンプルデータセット)の各データサンプル値を、その大きさを変えずにその符号を変えることによって、正のオリジナル値xが、同じ大きさの負の値zに変換され、負のオリジナル値xが、同じ大きさの正の値yに変換されるように、変換する段階を含んでいる。つまり、z=−x、i=1からj、である。その結果、オリジナルデータ値のセットX内の小さな値(例えば最小値)は、変換されたデータ値のセットZ(Z={z、…、z})内の大きな値(例えば、最大値)に対応している。従って、Max[z、…、z]=Min[x、…、x]である。ここに述べている方法は、本発明の何れの態様でも、当該値が異常であるか否かを条件付で表示する目的で値Max[z、…、z]を観測する確率を求めるために、適用することができる。
本方法は、極値確率分布関数の位置パラメーター(μ)を、以下の式に従って構築する段階を含んでいる。
Figure 0005657209
位置パラメーター値(μ)は、最小極値を表すEVDで用いられる場合は、以下の式に従って構築される。
Figure 0005657209
本方法は、極値確率分布関数の尺度パラメーター(σ)を、以下の式に従って構築する段階を含んでいる。
Figure 0005657209
値(m)(例えば、サブサンプルデータセットのサイズ)は、3から10の整数から選択される値である。値(m)は、3、4、又は5である(m=3か、m=4か、m=5)。
本方法は、装置又はシステムに関係付けられている物理的パラメーターの測定をn回(nは整数)繰り返し、前記n個の測定されたパラメーター値を備えた前記データサンプルセットを作成する段階を含んでいる。
本発明は、最も一般的なその態様の内の1つで、EVTを、監視されている装置から取得した観測したデータ値の極値の分布の表示における不確実性を定量化し考慮する枠組みの中で、装置又はシステムにおけるノベルティ検出に適用することを提案している。例えば、帰納的なベイズの不確実性の枠組みを利用すれば、監視しているシステムから取得されるデータ値が多くなるので、不確実性の定量化を修正又は更新することができる。
第2の態様では、本発明は、装置又はシステム(例えば、装置/システムの作動特性又は機能)の異常を検出するための方法を提供しており、本方法は、
物理的パラメーターの測定を複数回繰り返すことによって作られる、装置又はシステムに関係付けられている複数の測定された物理的パラメーター値を備えているデータサンプルセットを提供する段階と、
サンプルセットの中から、極値的な測定されたパラメーター値を選択する段階と、
選択されたパラメーター値を、それぞれが位置パラメーターと尺度パラメーターを有する複数の極値確率分布関数の加重和を備えている確率分布関数に適用することによって、選択されたパラメーター値を観測する(例えば、選択されたパラメーター値を超えない値を観測する)確率を求める段階であって、位置パラメーターの値と尺度パラメーターの値は、その確率の推定に従って求められる、確率を求める段階と、
選択されたパラメーター値を観測する前記確率の値に従って(例えば、選択されたパラメーター値を観測する確率をノベルティ閾値と比較することによって)、選択されたパラメーター値は異常であることを条件付で表示する段階と、を含んでいる。前記加重和内の所与の極値確率分布関数に関係付けられている加重値は、推定に従って求めることもできる。本方法は、本発明の第2の態様では、装置又はシステムに関係付けられている物理的パラメーターの測定を複数回繰り返して、前記複数の測定されたパラメーター値を備えている前記データサンプルセットを作成する段階を含んでいる。
これは、監視されている装置又はシステムの正常性(即ち、「正常」な環境下で目にすることを期待される、測定された物理的パラメーター値)の表示を、構築し適用する段階を表している。その中には、不確実性の表示が、EVDの加重和の形で入っている。その様なEVDそれぞれの構成(例えば、位置と尺度)は、加重和内の加重を決める。それに対して、既存の方法は、単一のEVDを採用しているので、その単一のEVDの式又は構成が正確又は適正であるという想定で、不確実性を考慮していない。
監視されている装置/システム内で観測されるデータサンプルが少数であるときは、装置又はシステムの正常性の表示における不確実性は、一般に最も高くなるで、本発明の第2の態様は、感度の悪い(高い)ノベルティ閾値を提供して、偽陽性の「異常」分類を行わないようにする。つまり、データサンプルセットのサイズが小さい場合は、ノベルティ閾値が最も高くなる。
同様に、定義上は「正常」な部類に入る傾向にあるデータサンプルを多く観測するほど、正常性の表示における不確実性は少なくなり、より感度の良いノベルティ閾値に合った許容誤差を作ることができる。つまり、データサンプルセットサイズが大きくなれば、ノベルティ閾値は下がる。
既存の方法では、データサンプルセットは、先に論じた様に、式X〜|N(μML、λML)|の最大尤度(ML)分布から作るように想定されている。しかしながら、これでは、データサンプルセットサイズが小さい場合には特に、真の基本的なデータ分布Dの推定を巧く行えない(ことも多い)。しかしながら、観測するデータを多くすると、ノベルティ閾値が必ず上がるというものでもない。むしろ、Dの推定における確実性が増して、ノベルティ閾値が、当初の(以前の)保守的な推定値から下げることができるようになる。
本発明のこの態様では、データが、ML分布ではなく、様々な分布の或る範囲によって作られてきたことを考慮して、この様になっている。つまり、データは|N(μ、λ)|で分布し、ここに、μ=μML、λ=λML、そしてEVDを構成するのにそのML分布だけを使用していると仮定するのではなく、本発明のこの態様は、多数の又は全ての可能なθ=(μ、σ)ペア(位置パラメーター、尺度パラメーター)をEVD全体に与えるよう考慮している。本方法は、位置及び尺度パラメーターペアθの全ての候補に亘って以下の様に積分することにより、EVD全体p(x|X)を構成する段階を含んでいる。
Figure 0005657209
上記式の第1被積分関数(EVD所与のモデルパラメーターθ)は、例えば、GumbelEVDの場合は以下の式で与えられ、
Figure 0005657209
ここに、精度
Figure 0005657209
である。第2被積分関数は、パラメーターθの中の不確実性の推定値を表している。
本方法は、データサンプルセットからの複数の測定された物理的パラメーター値を使って推定値を作成し、以前のその様な推定値を帰納的に更新する段階を含んでいる。例えば、本発明のこの態様は、古典的なEVTをベイズの枠組み内に設定し、Dの表示における不確実性を定量化し、上で論じた欠点を克服する方法を提供する。
本発明のこの態様によれば、観測されたデータセットXが与えられると、候補のパラメーター
Figure 0005657209
に関する確率分布を定義して、θが基本のデータ分布Dの真のパラメーターであるという考えをモデル化することができる。定義によれば、MLペアθ=θMLがこの確率分布のピークであるが、データセットのサイズが小さい場合には特に、他のペアθが、Dの真のパラメーターになる確率も相当ある。
上記確率の第2被積分関数、即ち、
Figure 0005657209
は、結合分布
Figure 0005657209
である。ベイズの定理は、本発明のこの態様では、結合分布p(μ、λ|X)を事後分布として表すのに活用される。例えば、結合分布p(μ、λ|X)は、ガウス尤度分布又は他の適した尤度分布の様な尤度分布p(X|μ、λ)とパラメーター(μ、λ)の事前推定値p(μ、λ)の項で以下の様に表すことができ、
p(μ、λ|X)∝p(X|μ、λ)p(μ、λ
展開すると、以下のm個のデータを観測した後の帰納的なベイズ更新方程式になる。
p(μ、λ|x、…、x)∝p(x|μm-1、λm-1)p(μm-1、λm-1|x、…、xm-1
本方法は、位置パラメーターの値の第1成分確率分布関数と、尺度パラメーターの値の第2成分確率分布関数との積を含む結合事後確率分布関数を作成する段階と、結合事後確率分布関数を使って前記推定値を作成する段階と、を含んでいる。
例えば、上記帰納的ベイズの更新方程式の繰り返しm-1の事後分布が、繰り返しmの事前分布として用いられるようにするため、その関数式を作り変える必要があり、つまり、尤度を掛けると、事前分布は、事後分布と同じ関数式を持つ。これが共役事前分布である。
例えば、データ尤度がガウス分布であり、λが既知の場合、共役事前分布p(μ|X)もガウス〜N(μ|μ、[λ]-1)であると示すことができる。同様に、μが既知であれば、共役事前分布p(λ|X)は、形状a、尺度bのハイパーパラメーターを有するガンマ分布Gam(λ|a、b)であると示すことができる。μとλの両方が未知の場合は、共役事前分布は、以下の正規ガンマ分布である。
Figure 0005657209
一般的には、P(μ、λ)=P(μ|λ)P(λ)と書くことができ、これは、上記の例と比べて、共役事前分布が、
・精度がλの関数であるガウス分布を有する平均値μと、
・ガンマ分布を有する精度λと、を有していることを示している。
本方法は、データサンプルセットの中から複数の測定されたパラメーター値を選択する段階と、そのように選択された測定された値を使って、結合事後確率分布関数のハイパーパラメーター値を作成する段階と、を含んでいる。本方法は、以前の又は前のその様な推定値を使って、上記推定値を作成する段階を含んでおり、及び/又は、1つ又は複数の独立している他のデータサンプルセットからの複数の測定された物理的パラメーター値を使って推定値を作成する段階を含んでおり、このデータサンプルセットは、それぞれが、前記物理的なパラメーターの前記測定を相当回数繰り返すことによって作られる複数の前記物理的パラメーター値を備えている。
本方法は、データサンプルセットのj個の測定されたパラメーター値を備えているサンプルデータセットのサイズを表す整数値jを使って、結合事後確率分布関数のハイパーパラメーターに関する値を作成する段階を含んでいる。整数値jは、データサンプルセットのサイズを表わす整数値nより小さく(即ち、j<n)、サンプルデータセットは、サブサンプルデータセットでもよい。本方法は、整数値jを使って、各ハイパーパラメーターの値を作成する段階を含んでいる。
結合事後確率分布関数のハイパーパラメーターは、第1成分確率分布関数の平均値でもよい。本方法は、データサンプルセットの中から選択された複数の測定されたパラメーターの値を使って、前記平均値を作成する段階を含んでいる。
結合事後確率分布関数のハイパーパラメーターは、第2成分確率分布関数の尺度パラメーターの値であってもよい。本方法は、データサンプルセットの中から選択された複数の測定されたパラメーターの値を使って、第2成分確率分布関数の尺度パラメーターの値を作成する段階を含んでいる。
第2成分確率分布関数は、ガンマ確率分布関数で、第1成分確率分布関数は、ガウス確率分布関数であり、その分散の値は、結合事後確率分布関数の尺度パラメーター(λ)の値によって決まる。
事後分布を、データの尤度関数(ガウス又は他)と事前分布(例えば共役事前分布)の積と等しいと置くと、ハイパーパラメーターに関する結果方程式が解けて、データ値の指定された数(例えば、全部でm個)を観測することに関係付けられているハイパーパラメーターの値に関する帰納的な更新方程式が求められる。例えば、データの尤度が、先に論じたようにガウス分布であれば、以下の方程式、即ち、
Figure 0005657209
の解は、m個のデータ全部を観測した後でハイパーパラメーター値μ、β、a、bの値を求めるのに使用される下記の更新方程式を提供し、
Figure 0005657209
Figure 0005657209
Figure 0005657209
Figure 0005657209
ここに、a、b、β、及びμは、予め定義された定数である。
なお、整数mは、測定又は観測されたデータ値(x)の全累積数を表している。例えば、第1データサンプルセットが提供され、そこからj個(jは整数)の値が抽出される(例えば、サブサンプルデータセットを定義する)場合、値x(i=1、...、j)が、上記更新方程式の累積和、平方和などに用いられ、mの値は、値jと等しい(m=j)。その後のデータサンプルセットが提供され、そこからj’個(j’は整数)の値が抽出される(例えば、他のサブサンプルデータセットを定義する)場合、値x’(i=1、…、j’)が、第1サブサンプルデータセットで取得された初期のx(i=1、…、j’)値と共に、上記更新方程式の累積和などに用いられる。更に、mの値は、値j+j’と等しくなる(m=j+j’)ように更新される。この繰り返しの累積的な更新は、それぞれの新しいデータサンプルセットと、そこから抽出されたそれぞれの新しいj個のサンプル(例えば、サブサンプルデータセット)を取得する度に、行われる。
上記更新方程式は、観測されたデータの累積和及び平方和の項だけで表され、個々の値x、…、xを記憶する必要は無い。これは、メモリ制約がデータセット全体の記憶を禁じているオンラインのノベルティ検出には有用である。
結合事後確率分布のハイパーパラメーターは、第1成分確率分布関数の平均と分散を含んでいてもよい。本方法は、第1成分確率分布関数の平均(μ)と分散(「σ)を、データサンプルセットのm個(mは整数)の測定されたパラメーター値(x;i=1、…、m)を使って、以下の方程式に従って作成する段階を含んでおり、
Figure 0005657209
、及び
Figure 0005657209
ここに、βとμは事前に定義された定数であり、β=β+mである。結合事後確率分布のハイパーパラメーターは、第2成分確率分布関数の形状と尺度のパラメーターを含んでいてもよい。本方法は、第2成分確率分布関数の形状ハイパーパラメーター値(a)と尺度ハイパーパラメーター値(b)を、データサンプルセットのm個(mは整数)の測定されたパラメーター値(x;i=1、…、m)を使って、以下の方程式に従って作成する段階を含んでおり、
Figure 0005657209
Figure 0005657209
ここに、a、b、β及びμは事前に定義された定数である。
先に述べた様に、これらの更新方程式の整数値mは、以前の及び現在の繰り返しにおいてハイパーパラメーターを作成/更新するのに用いられている独立したデータセット(例えば、サブサンプルデータセット)のサイズを表す整数値jの和である。同様に、測定されたパラメーター値(x)の合計は、以前の及び現在の繰り返しにおいてハイパーパラメーターを作成/更新するのに用いられている独立しているデータセット(例えば、サブサンプルデータセット)からの測定されたパラメーター値の和である。つまり、例えば、k番目の繰り返し/更新の場合のm=(j+j+j+...+j)では、既に利用されている(j+j+j+...+jk-1)データサンプルから独立しているjの追加データ値を使用して行われる。
従って、本発明のこの態様によって監視される装置又はシステムの「正常性」の表示における不確実性の尺度を定量化するための手段を利用することによって、ハイパーパラメーター値は、ノベルティ閾値を決めるのに用いられるEVDの加重和において、何が最も適したEVDセットであるか、及び何が最も適したその加重セットであるか、を変え、開発する(又は「学習する」)ものと理解されたい。観測されるデータが多くなると、ハイパーパラメーター値は、最も適した1つ又は複数のEVDのハイパーパラメーター値に落ち着く。これにより、監視されている装置/システムが故意に変えられると、ハイパーパラメーター値を再度学習することができるようになり、「正常性」の古い表現に基づく擬陽性の「異常性」の表示を回避するため、新しい「正常性」を学習しなければならない。
この効果を示すために、図5a、図5b、図5cは、m=0(ゼロ)(図5a参照)、m=10(図5b参照)、m=25(図5c参照)の、データを観測した後で上記更新方程式を使って更新されている、測定された物理的パラメーター値を使って作成された正規ガンマ結合事後確率分布を図形表示している(x軸はμ、Y軸はλ)。ML座標ペア(MML、λML)は、この分布のピークで生じていることに注目されたい。観測するデータが多くなる(mが増す)ほど、データ分布の範囲はデータの減少を作り出す傾向にあるので、分布p(μ、λ)は、MLパラメーターの回り及びそれ向かってピークになる。m→∞につれ、事後のp(μ、λ)は、単一の最も代表的な座標ペア(μ、λ)に位置する、ディラックのデルタ関数になる傾向にある。
観測されたパラメーター値のメインデータサンプルセットから抽出されたサブサンプルデータセットのデータ値の度数分布は、メインデータサンプルセットよりも、ガウス分布に近似することが多いということは分かっている。近似の程度は、抽出されるデータサブサンプルの数(即ち、サブサンプルデータセットのサイズ)次第であることも分かっており、この近似を最適化するため適切なサブサンプルサイズ(整数j)が選択される。データセットがガウス分布に近似するほど、そのデータセットから抽出される極値は数個又は1つのEVDに従って分布するという想定が妥当になる。従って、ハイパーパラメーターを構成する際に適切な値(整数j)を使用すると、結合事後分布は、EVDの式(例えば、位置と尺度)が、先に述べた加重和で使用するのにより適切なものになる。j個の測定されたパラメーター値の分布は、それとは(例えば、任意の)異なるサイズのサブサンプルデータセットの値の分布よりも、ずっとガウス分布に近似している。適切なサブサンプルセットのサイズは、具体例毎に試行錯誤を行って選択され、最適なサブサンプリングのサンプリング方式とサブサンプルセットのサイズ(j)が特定される。
例えば、サブサンプルデータセットは、極値を含んでいるのが望ましい。値jは、n個の測定されたパラメーター値の内のj個を備えており、且つ極値を含んでいるサイズがjのサブサンプルデータセットの測定されたパラメーター値が、望ましくは、或る(又はどの様な)異なるサイズのその様なサブサンプルの分布よりも遙かに良くガウス分布に近似している分布と一致するように選択される。サブサンプリング体制は、極値を抽出するのに加えて、データサンプルセットの異なる又は様々な部分からサンプリングする段階を伴っていてもよい。サブサンプリングは、データサンプルセットの最高j値(即ち、最大/最高値、次に高い値、その次に高い値、というように、j個のサンプルが抽出されるまで)又は最低j値(即ち、最小/最低値、次に低い値、その次に低い値、というように、j個のサンプルが抽出されるまで)を選択することであり、この点について効果的なサブサンプリング体制を提供することが分かっている。サブサンプルデータセットの測定されたパラメーター値それぞれは、値が、サブサンプルデータセットに含まれていないデータサンプルセットの測定された何れのパラメーター値より大きい。サブサンプリング体制が、ハイパーパラメーターを更新する際に使用するためのサブサンプルデータセットサイズに適した値(j)を一旦特定すると、更にサブサンプリングを行う必要は無いが、先に論じた様に、その後、結合事後分布のハイパーパラメーターを更新するのに更なるデータサブセットの観測を使用する場合は、同じ数(j)をサブサンプリングしてもよい。測定された物理的パラメーターの値と、連続する観測の中で観測され、連続するサブサンプルデータセットを形成する数は、ハイパーパラメーター値の更新方程式の累積和に加えられ/貢献する。つまり、更新方程式内のmに亘る和は、j個のデータ項目の連続する(連続して更新する)サブサンプルデータセットの内容に亘る和である。
加重和における各極値確率分布関数は、以下の式のGumbel(型式I)分布であり、
Figure 0005657209
ここに、
Figure 0005657209
で、xは極値的なデータ値であり、yは「減少変量」であり、μはEVDの位置パラメーターであり、σは、EVDの尺度パラメーターである。上記更新方程式では、下付き文字mは、位置と尺度のパラメーターが、整数値mとm個の累積の測定されたパラメーター値を使って決められることを示している。型式II(Frechet)又は型式III(Weibull)EVDを採用してもよいが、極値を抽出しようとするデータが、ガウス形に近似する分布に従って分布している場合は、型式I(Gumbel)EVDが特に適している。
一般に、本方法は、結合事後確率分布関数(正規ガンマであるか否かを問わず)の確率変数の座標空間内の点の座標を選択する段階を含んでおり、座標は、結合事後確率分布関数のピークの位置に対応する座標を取り囲んでいる、所定の有限の複数の異なるその様な座標の中から選択され、選択された座標の値を使って、前記極値確率分布関数の位置パラメーターの値と、尺度パラメーターの値が求められる。
前記加重和の中の、所与の極値確率分布(EVD)関数に関係付けられている加重の値は、所与のEVDの位置と尺度のパラメーターの値に対応している、その変数の座標における、結合事後確率分布関数の値である。
本方法によれば、前記座標空間内には、複数の別々の領域が画定され、各領域は、その領域内に、結合事後確率分布関数に従って共通の関係付けられた確率質量を有しており、所与の前記選択される座標は、所与の前記領域内の確率質量の中心の座標になるように選択される。前記領域の近傍は、連続している。
例えば、先の例で論じた様に、データ尤度がガウス分布であれば、第2被積分関数の式p(μ、λ|X)が与えられる。最終積分は以下の式である。
Figure 0005657209
この積分には、閉じた式は見つけだせないが、正確な近似値は、kペアθ=(μ、λ)を使って離散化することによって与えられる。
Figure 0005657209
これは、kEVDの加重和であり、ここに、i番目の加重値は、確率P(θ|X)であり、パラメーターペアθ=(μ、λ)が真のパラメーターである。ノベルティ閾値は、EVD全体の累積確率分布を作成することによって設定され、上記式を積分することによって求められ、
Figure 0005657209
これは、或る一定の確率P(x)でEVD全体のノベルティ閾値を提供する。
加重和を実行するために、結合事後分布に亘るSxSメッシュのサンプル(ここでS=K)(例えば、等蓋然性サンプル)は、次の様に定義される。p(μ、λ|X)を、面積が1/KであるSxSの領域(例えば、等蓋然性領域)に区分けし、各領域を表す1つのサンプルペア(μ、λ)を選択する。S=9である例を図6に示しており、9x9サンプルのメッシュ(x軸はμ、y軸はλ)を使って、結合事後確率p(μ、λ|X)の等蓋然性サンプリングが示されている。勿論、9以外の任意の整数値Sを選択してもよい(例えば、S=3、4、又は5など)。定義された各領域について選定されたサンプル(座標ペア(μ、λ))は、その領域の確率質量の中心に現れる。その様な例では、そのように定義された領域は、所定の領域内で定義された結合事後関数のボリューム(例えば、所与の領域のみに亘る全座標(μ、λ)の積分)が、その様に定義されたその様な領域全てに共通しているという意味で、蓋然性が等しい。結合事後分布の値のピークの中心に位置する構造的、規則的、又は一様な座標ペア(μ、λ)の列を構成するように、複数の座標ペア(μ、λ)を選択するのに、別のサンプリング方法を用いてもよい。
例えば、結合事後分布(座標ペア(μ、λ))の等蓋然性サンプルのサンプリングメッシュを作る際は、以下のステップに従って、各軸(μ軸とλ軸)を独立して取り扱ってもよい。
ステップ1:
面λ=λML、即ち、p(μ、λ)のピークを通っているμ軸に平行な面、に沿ってS個の等蓋然性のサンプルを見つけ出す。
ステップ2:
ステップ1で見つかった各サンプルSについて、面μ=S、即ち、μ=Sを通っているλ軸に平行な面、に沿って、S個の等蓋然性のサンプルを見つけ出す。
ステップ1で、先ず、Cが一定の場合、面λ=Cの方程式を次のように定義し、
Figure 0005657209
この方程式の累積分布(即ち、正規/ガウス分布)を、間隔/増分μでサンプリングすることにより、ステップ1のS個のサンプルを計算し、このμは、サンプリングされている累積分布の値の規則的な又は等しい増分/間隔(例えば、S個のサンプルでは、間隔は1/(S+1))に対応する。増分μは、その最小値(例えば、ゼロ)と最大値(例えば、1)の間に間隔を空けて(規則的/一様に)配置されている累積分布の値に対応するように間隔を空けられている。累積分布は以下の式で表せ、
Figure 0005657209
ここに、Cが一定の場合は、λ=Cである。この累積分布のS個のサンプルのi番目のサンプルのサンプリングは、
Figure 0005657209
となるので、各サンプルは、蓋然性が等しいと言える。
ステップ2で、先ず、Cが一定の場合、面μ=Cの方程式を次のように定義し、
Figure 0005657209
ここに、
Figure 0005657209
である。ステップ2のS個のサンプルを作成するのに用いられる、対応する累積分布は、上記式を積分することによって求めることができる
Figure 0005657209
ここに、Г(x)はガンマ関数である。本方法は、この累積分布を、間隔/増分λでサンプリングすることによって、ステップ2のS個のサンプルを計算する段階を含んでおり、このλは、サンプリングされている累積分布の値の規則的又は等しい増分/間隔(例えば、S個のサンプルでは、間隔は1/(S+1))に対応する。増分λは、その最小値(例えば、ゼロ)と最大値(例えば、1)の間に間隔を空けて(例えば、規則的/一様に)配置されている累積分布の値に対応するように間隔を空けられている。この累積分布のS個のサンプルのi番目のサンプルのサンプリングは、
Figure 0005657209
となるので、各サンプルは、蓋然性が等しいと言える。
このように、サンプルメッシュ全体は、EVDの加重和のハイパーパラメーターと、その加重それぞれの値と、を作成する際に用いるために作成される。その後、全体の極値確率分布関数が作成され、それによって、先に論じた様に、ノベルティ閾値が定義される。選択された極値的な測定された物理的パラメーター値をこれに適用して、選択された値が「正常」か「ノベル」かが決められる。
ノベルティ閾値は、以下のように設定され、
Figure 0005657209
ここで、先に論じた様に、
Figure 0005657209
である。
極値は、データサンプルセットの最大値(例えばj個の値xのデータセット{x、…、x}のMax{x、…、x})、又は最小値(例えば、j個のデータ値xのデータセットX={x、…、x}のMin{x、…、x})である。最小値を観測する確率を求めるのに利用される方法は、最初に、データサンプルセット(又はサブサンプルデータセット)の各データサンプル値を、その大きさを変えずに、その符号を変えることによって、正のオリジナル値xが、同じ大きさの負の値zに変換され、負のオリジナル値xが、同じ大きさの正の値zに変換されるように、変換する段階を含んでいる。つまり、z=−x、iが1からj、である。その結果、オリジナルデータ値のセットX内の小さな値(例えば最小値)は、変換されたデータ値のセットZ(Z={z、…、z})内の大きな値(例えば、最大値)に対応している。従って、Max[z、…、z]=Min[x、…、x]である。ここに述べた方法は、本発明の何れの態様でも、当該値が異常であるか否かを条件付で表示する目的で値Max[z、…、z]を観測する確率を求めるために、適用することができる。
サブサンプルデータセットのサイズの値(j)は、3から10の整数の中から選択される。サブサンプルデータセットのサイズの値(j)は、3か、4か、5でもよい(j=3か、j=4か、j=5)。
本発明は第1の様態では、その方法を実施するよう作られた装置で実現され、その様な装置は、本発明の範囲に含まれるものと理解されたい。従って、本発明は、第3の態様では、本発明の第1の態様を具現したものであり、本発明の第1態様に関係して上に述べた幾つかの、あらゆる、又は全ての随意的な或いは追加の方法の特徴を具現したものは、以下に述べる装置の対応する機能として、包含される。
例えば、本発明は、第3の態様では、装置又はシステムの(例えば、装置/システムの作動特性又は機能における)異常を検出するための装置を提供しており、同装置は、
物理的パラメーターの測定をn回(nは整数)繰り返すことによって作成された、装置又はシステムに関係付けられているn個の測定された物理的パラメーターの値を備えているデータサンプルセットを取得するためのデータ取得手段と、
データサンプルセットの中から、極値的な測定されたパラメーター値を選択するための選択手段と、
選択されたパラメーター値を、位置パラメーターと尺度パラメーターを有する極値確率分布関数に適用することにより、選択されたパラメーター値を観測する(例えば、選択されたパラメーター値を超えない値を観測する)確率を求めるための計算手段であって、位置パラメーターの値と尺度パラメーターの値は、それぞれ整数値mを使って構成されており(例えば、m個の前記測定されたパラメーター値を備えているサブサンプルデータセットのサイズを純理的に表している)、mはnより小さい(即ち、m<n)、計算手段と、
選択されたパラメーター値は、選択されたパラメーター値を観測する前記確率の値によれば、異常であることを条件付で表示するための表示手段と、を含んでいる。
極値確率分布関数は、累積確率分布関数でもよく、計算手段は、選択された値を極値確率分布関数に直接適用して、選択されたパラメーター値を超えない値を観測する確率を求めることにより、選択されたパラメーター値を観測する確率を求めるように、作られている。極値確率分布関数は、2つの限界点間の確率密度関数の積分でもよく、2つの限界(上限又は下限)の内の一方は、選択されたパラメーター値である。計算手段は、その積分を然るべく求めるように作られている。
表示手段は、選択されたパラメーター値を観測する確率を所定の閾値と比較し、確率値が閾値を上回る状態であれば、異常なパラメーター値を条件付で表示するように作られている。例えば、閾値は、0.95以上又は0.95から1.0の間の閾確率値であり、それと、選択されたパラメーター値を超えない値を観測する累積確率が比較される。
表示手段は、可視及び/又は可聴表示を作成するように作られている。表示には、異常の図形的表示が含まれているのが望ましい。表示は、アラーム信号又は警告の形態であってもよい。
整数値mは、望ましくはサイズmのサブサンプルデータセットのm個の測定されたパラメーター値の分布が、異なるサイズ(例えば、どの様な異なるサイズ)のその様なサブサンプルデータセット値の分布よりも遙かにガウス分布に近似しているような整数値であるのが望ましい。サブサンプルデータセットは、極値を含んでいてもよい。サブサンプルデータセットの測定されたパラメーター値それぞれは、値が、サブサンプルデータセットに含まれないデータサンプルセットの測定された何れのパラメーター値より大きいのが望ましい。
サブサンプリング(実行するために装置が配置されている)は、極値を抽出するのに加えて、データサンプルセットの異なる又は様々な部分からサンプリングする段階を伴っていてもよい。データサンプルセットの最高m値(即ち、最大/最高値、次に高い値、その次に高い値、というように、m個のサンプルが抽出されるまで)又は最低m値(即ち、最小/最低値、次に低い値、その次に低い値、というように、m個のサンプルが抽出されるまで)を選択することによってサブサンプリングすることで、この点について効果的なサブサンプリング体制ができることが分かっている。サブサンプルデータセットの測定されたパラメーター値それぞれは、値が、サブサンプルデータセットに含まれていないデータサンプルセットの測定された何れのパラメーター値よりも大きい。装置のサブサンプリング体制が、EVDを定義する際に使用されるサブサンプルデータセットサイズに適した値(m)を一旦特定すると、EVDが定義されてから監視されている装置又はシステムのノベルティ検出については、更なるサブサンプリングを行う必要は無い。
計算手段は、選択されたパラメーター値を、以下の式のGumbel(型式I)極値確率分布関数に適用するために配置されており、
Figure 0005657209
ここに、
Figure 0005657209
であり、xは極値的なデータ値であり、yは「減少変量」であり、μはEVDの位置パラメーターであり、σは、EVDの尺度パラメーターである。下付き文字mは、位置と尺度のパラメーターが、整数値mを使って求められることを示している。型式II(Frechet)又は型式III(Weibull)EVDを採用してもよい。
選択手段は、データサンプルセットの最大値(例えば、j個の値xのデータセット{x、…、x}のMax{x、…、x})、又は最小値(例えば、j個のデータ値xのデータセットX={x、…、x}のMin{x、…、x})の形の極値を選択するように作られている。計算手段は、最初に、データサンプルセット(又はサブサンプルデータセット)の各データサンプル値を、その大きさを変えずにその符号を変えることによって変換することにより、最小値を観測する確率を求めるように作られている。而して、正のオリジナル値xは、同じ大きさの負の値zに変換され、負のオリジナル値xは、同じ大きさの正の値zに変換される。つまり、z=-x、i=1からj、である。その結果、オリジナルデータ値のセットX内の小さな値(例えば最小値)は、変換されたデータ値のセットZ(Z={z、…、z})内の大きな値(例えば、最大値)に対応している。従って、Max[z、…、z]=Min[x、…、x]である。計算手段は、当該値が異常であるか否かを条件付で表示する目的で値Max[z、…、z]を観測する確率を求めるように作られている。
計算手段は、極値確率分布関数の位置パラメーター(μ)を以下の式に従って構築するように作られている。
Figure 0005657209
位置パラメーター値(μ)は、最小極値を表示するEVDに採用されている場合は、計算手段によって、以下の式に従って構築される。
Figure 0005657209
計算手段は、極値確率分布関数の尺度パラメーター(σ)を以下の式に従って構築するように作られている。
Figure 0005657209
値(m)は、3から10の整数から選択され、例えば3、4、又は5である(m=3か、m=4か、m=5)。
データ取得手段は、システムの装置に関係付けられている物理的パラメーターの測定をn回(nは整数)繰り返して、前記n個の測定されたパラメーター値を備えた前記データサンプルセットを作成するように作られている。
本発明は、第2の態様では、本方法を実施するために配置されている装置で実現され、その様な装置も本発明の範囲に包含されるものと理解されたい。従って、本発明は、第4の態様では、本発明の第2の態様を具現しており、本発明の第2の態様に関係して先に述べた幾つかの、あらゆる、又は全ての随意的な或いは追加の方法の特徴を具現したものは、以下に述べる装置の対応する機能として、本発明に包含される。
本発明は、第4の態様では、装置又はシステムの(例えば、装置/システムの作動特性又は機能の)異常を検出するための装置を提供しており、同装置は、
物理的パラメーターの測定を複数回繰り返すことによって作成され、装置又はシステムに関係付けられている複数の測定された物理的パラメーターの値を備えているデータサンプルセットを取得するためのデータ取得手段と、
データサンプルセットの中から、極値的な測定されたパラメーター値を選択するための選択手段と、
選択されたパラメーター値を、それぞれが位置パラメーターと尺度パラメーターを有する複数の極値確率分布関数の加重和を備えている確率分布関数に適用することにより、選択されたパラメーター値を観測する(例えば、選択されたパラメーター値を超えない値を観測する)確率を求めるための計算手段であって、位置パラメーターの値と尺度パラメーターの値は、その確率の推定値に従って求められる、計算手段と、
選択されたパラメーター値が、前記確率の値によれば異常であることを条件付で表示するための表示手段と、を含んでいる。
計算手段は、データサンプルセットからの複数の測定された物理的パラメーター値を使って、選択されたパラメーター値を観測する前記確率を求めて、以前の前記推定値を帰納的に更新するように作られている。
例えば、本発明のこの態様は、古典的なEVTをベイズの枠組み内に設定し、正常性の表示における不確実性を定量化し、而して、本発明の第2の態様で先に述べた方法を実施又は実現して、先に論じた欠点を克服する。
計算手段は、データサンプルセットとは独立した、物理的パラメーターの測定を対応する複数回繰り返すことにより作成された複数の物理的パラメーターの値を備えている、別のデータサンプルセットからの複数の測定された物理的パラメーター値を使って、推定値を作成するように作られている。
計算手段は、推定に従って、前記加重和の所与の極値確率分布関数に関係付けられている加重値を求めるように作られている。
計算手段は、推定値を作成するように作られている。これは、接合事後確率分布関数を使って行われる。結合事後確率分布は、位置パラメーターの値に関する第1成分確率分布関数と、尺度パラメーターの値に関する第2成分確率分布関数との積を備えている。
計算手段は、結合事後確率分布関数の確率変数の座標空間内の点の座標を選択し、選択された座標値を使用して、前記極値確率分布関数の位置パラメーターの値と尺度パラメーターの値を求めるように作られている。座標は、所定の、有限の複数の異なるその様な座標の中から選択される。これらは、結合事後確率分布関数のピークの位置に対応する座標を取り囲んでいる座標である。
計算手段は、前記座標空間内に、各領域がその領域内に、結合事後確率分布関数に従って共通の関係付けられた確率質量を有するように複数の別々の領域を画定して、前記領域内の確率質量の中心を求めるために配置されており、その際、所与の選択される座標は、所与のその様な領域内の確率中心の座標になるように選択される。
その様な領域の近傍は連続している。計算手段は、複数の測定されたパラメーター値をデータサンプルセットの中から選択し、その様に選択された測定された値を使って、結合事後確率分布関数のハイパーパラメーターの値を作成するように作られている。
計算手段は、データサンプルセットのn個(nは整数)の測定されたパラメーター値の内のj個を備えているサンプルデータセットのサイズを表す整数値(j)を使って、結合事後確率分布関数のハイパーパラメーターの値を作成するように作られている。
整数値jは、サンプルデータセットがサブサンプルデータセットとなるように、データサンプルセットに含まれている測定されたパラメーター値の数を表す整数値nより小さくて(即ち、j<n)もよい。
計算手段は、整数値jを使って各ハイパーパラメーター値を作成するように作られている。
結合事後確率分布関数のハイパーパラメーターは、第1成分確率分布関数の平均の値でもよい。計算手段は、データサンプルセットの中から選択される複数の測定されたパラメーターの値を使って、平均の値を作成するように作られている。
結合事後確率分布関数のハイパーパラメーターは、第2成分確率分布関数の尺度パラメーターの値でもよい。計算手段は、データサンプルセットの中から選択される複数の測定されたパラメーター値の値を使って、第2成分確率分布関数の尺度パラメーターの値を作成するように作られている。
第2成分確率分布関数は、ガンマ確率分布関数でもよい。第1成分確率分布関数は、ガウス確率分布関数でもよい。計算手段は、結合事後確率分布関数の尺度パラメーターの値(λ)に従って分散の値を求めるように作られている。
結合事後確率分布のハイパーパラメーターは、第1成分確率分布関数の平均と分散を含んでいてもよい。計算手段は、βとμを所定の定数として以下の式に従って、m個(mは整数)の測定されたパラメーター値(x;i=1、…、m)を使って、第1成分確率分布関数の平均(μ)と分散(「σ)を作成するように作られている。
Figure 0005657209
、及び
Figure 0005657209
ここに、β=β+mである。
結合事後確率分布のハイパーパラメーターは、第2成分確率分布関数の形状と尺度のパラメーターを含んでいてもよい。計算手段は、a、b、β及びμを所定の定数として以下の式に従って、m個(mは整数)の測定されたパラメーター値(x;i=1、…、m)を使って、第2成分確率分布関数の形状ハイパーパラメーター値(a)と尺度ハイパーパラメーター値(b)を作成するように作られている。
Figure 0005657209
Figure 0005657209
先に述べた様に、これらの更新方程式の整数値mは、以前の及び現在の繰り返しにおいてハイパーパラメーターを作成/更新するのに用いられる独立したデータセット(例えば、サブサンプルデータセット)のサイズを表す整数値jの和である。同様に、測定されたパラメーター値(x)の合計は、以前の及び現在の繰り返しにおいてハイパーパラメーターを作成/更新するのに用いられる独立したデータセット(例えば、サブサンプルデータセット)からの測定されたパラメーター値の和である。
サブサンプルデータセットは、極値を含んでいるのが望ましい。サブサンプルデータセットのJ個の測定されたパラメーター値の分布は、或る(又は望ましくはどの様な)異なるサイズ(例えば、データのサブサンプルの数)のその様なサブサンプルデータセットの値の分布よりも遙かにガウス分布に近似しているのが望ましい。
サブサンプルデータセットの測定されたパラメーター値それぞれは、値が、サブサンプルデータセットに含まれていないデータサンプルセットの何れの測定されたパラメーター値より大きいのが望ましい。
サブサンプルセットの適切なサイズは、装置によって、又は装置を使って、具体例毎に試行錯誤を行って選択され、最適なサブサンプリング方式とサブサンプルセットのサイズ(j)が特定される。
値jは、n個の測定されたパラメーター値の内のj個を備えており、且つ極値を含んでいるサイズjのサブサンプルセットの測定されたパラメーター値が、或る(又はどの様な)異なるサイズのその様なサブサンプルの分布よりも遙かにガウス分布に近似している分布と一致するように選択されるのが望ましい。サブサンプリング体制は、極値を抽出するのに加えて、データサンプルセットの異なる又は様々な部分からサンプリングする段階を伴っていてもよい。データサンプルセットの最高j値(即ち、最大/最高値、次に高い値、その次に高い値、というように、j個のサンプルが抽出されるまで)又は最低j値(即ち、最小/最低値、次に低い値、その次に低い値、というように、j個のサンプルが抽出されるまで)を選択することによってサブサンプリングすることで、この点について効果的なサブサンプリング体制を提供できることが分かっている。
極値確率分布関数は、Gumbel(型式I)分布でもよい。計算手段は、選択されたパラメーター値を、以下の式のGumbel(型式I)の極値確率分布関数に適用するように作られている。
Figure 0005657209
ここに、
Figure 0005657209
であり、xは極値的なデータ値であり、yは「減少変量」であり、μはEVDの位置パラメーターであり、σは、EVDの尺度パラメーターである。型式II(Frechet)又は型式III(Weibull)EVDを採用してもよい。
装置(例えば、計算手段)は、(正規ガンマであるか否かに関わらず)結合事後確率分布関数の確率変数の座標空間内の点の座標を、結合事後確率分布関数のピーク位置に対応する座標を取り囲んでいる所定の有限の複数の異なるその様な座標の中から選択し、選択された座標の値を使って、前記極値確率分布関数の位置パラメーターの値と尺度パラメーターの値を求めるように作られている。
前記加重和の中の、所与の極値確率分布(EVD)関数に関係付けられている計算手段によって作成される加重の値は、結合事後確率分布関数の、その変数の、所与のEVDの位置と尺度のパラメーターの値に対応している座標における値である。
計算手段は、複数の別々の領域を、その領域内の結合事後確率分布関数による共通の関係付けられた確率質量を有している前記座標空間内に定義し、その際、所与の前記選択される座標は、計算手段によって、所与の前記領域内の確率質量の中心の座標になるように選択される。前記領域の近傍は、連続している。計算手段は、本発明の第2の態様で先に論じた何れかの方法によって、このタスクを実行するように作られている。
例えば、結合事後確率分布(座標ペア(μ、λ))の等蓋然性のサンプルのサンプリングメッシュを構成する際に、計算手段は、以下のステップに従って、各軸(μ軸とλ軸)を独立して取り扱うことができる。
ステップ1:
面λ=λML、即ち、p(μ、λ)のピークを通過するμ軸に平行な面に沿って、S個の等蓋然性のサンプルを見つけ出す。
ステップ2:
ステップ1で見つかった各サンプルSに関し、面μ=S、即ち、μ=Sを通過するλ軸に平行な面に沿って、等蓋然性のサンプルを見つけ出す。
ステップ1で、計算手段は、先ず、Cを定数として、面λ=Cの式を以下のように定義し、
Figure 0005657209
この式の累積分布(即ち、正規/ガウス分布)を、間隔/増分μでサンプリングすることにより、ステップ1のS個のサンプルを計算し、ここに、μは、サンプリングされる累積分布の値の規則的又は均等な増分/間隔(例えば、S個のサンプルでは、間隔は1/(S+1))に対応する。増分μは、その最小値(例えば、ゼロ)と最大値(例えば、1)の間に間隔を空けて(例えば、規則的/一様に)配置されている累積分布の値に対応するように間隔を空けられている。累積分布式は、以下のようになり、
Figure 0005657209
ここに、Cが一定の場合は、λ=Cである。この累積分布のS個のサンプルのi番目のサンプルのサンプリングは、
Figure 0005657209
となるので、各サンプルは、蓋然性が等しいと言える。
ステップ2で、計算手段は、先ず、Cを一定として、面μ=Cの式を以下のように定義し、
Figure 0005657209
ここに、
Figure 0005657209
である。それに対応する、ステップ2のS個のサンプルを作成するのに用いられる累積分布は、上記式を積分することによって、以下のように求めることができる。
Figure 0005657209
ここに、Г(x)はガンマ関数である。計算手段は、この累積分布を、間隔/増分λでサンプリングすることによって、ステップ2のS個のサンプルを計算し、ここに、λは、サンプリングされる累積分布の値の規則的又は均等な増分/間隔(例えば、S個のサンプルでは、間隔は1/(S+1))のことである。増分λは、その最小値(例えば、ゼロ)と最大値(例えば、1)の間に間隔を空けて(例えば、規則的/一様に)配置されている累積分布の値に対応するように間隔を空けられている。この累積分布のS個のサンプルのi番目のサンプルのサンプリングは、
Figure 0005657209
となるので、各サンプルは、蓋然性が等しいと言える。
このように、サンプルメッシュ全体は、EVDの加重和のハイパーパラメーターと、その加重それぞれの値と、を作成する際に用いるために作成される。その後、計算手段によって全体の極値確率分布関数が作成され、それにより、先に論じた様に、ノベルティ閾値が定義される。選択された極値的な測定された物理的パラメーター値を、次にそれに適用して、選択された値が「正常」か「ノベル」か定められる。計算手段は、以下のようにノベルティ閾値を設定するために配置されており、
Figure 0005657209
ここで、先に論じた様に、
Figure 0005657209
である。
選択手段は、データサンプルセットの最大値(例えば、j個の値xのデータセット{x、…、x}のMax{x、…、x})、又は最小値(例えば、j個のデータ値xのデータセットX={x、…、x}のMin{x、…、x})の形をした極値を選択するように作られている。計算手段は、先ず、データサンプルセット(又はサブサンプルデータセット)の各データサンプル値を、その大きさを変えること無くその符号を変えることによって変換することにより、最小値を観測する確率を決めるように作られている。従って、正のオリジナル値xは、同じ大きさの負の値zに変換され、負のオリジナル値xは、同じ大きさの正の値zに変換される。つまり、z=−x、i=1からj、である。その結果、オリジナルデータ値のセットXの小さな値(例えば最小値)は、変換されたデータ値のセットZ(Z={z、…、z})の大きな値(例えば、最大値)に対応している。従って、Max[z、…、z]=Min[x、…、x]である。計算手段は、当該値が異常であるか否かを条件付で表示する目的で、Max[z、…、z]を観測する確率を求めるように作られている。極値は、データサンプルセットの最大値、又は最小値である。
サブサンプルデータセットのサイズの値(j)は、3か、4か、5(j=3か、j=4か、j=5)のように、3から10の整数から選択される。
データ取得手段は、装置又はシステムに関係付けされている物理的パラメーターの測定を複数回繰り返して、前記複数の測定されたパラメーター値を備えた前記データサンプルセットを作成するように作られている。
データ取得手段は、前記物理的パラメーターの値を測定するように作られているデータ測定手段を含んでいる。データ取得手段は、データを受信し、受信されたデータを検索できるように記憶するように作られているデータ記憶手段を含んでいるのが望ましい。計算手段は、コンピューター手段であってもよい。
表示手段は、異常な測定されたパラメーター値の出現を視覚的に条件付で表示するように作られている。
別の態様では、本発明は、本発明の第3又は第4の態様の何れかによる装置を含む、装置又はシステムの異常を検出するための検出器を提供する。
別の態様では、本発明は、エンジンを、エンジンの作動特性の異常を検出するように作られている上記検出器と組み合わせて提供する。
先に述べた何れの方法も、コンピューターで実施されるのが望ましい。
別の態様では、本発明は、上記方法の何れかを実施するためコンピューターで実行できるコンピュータープログラム命令の入ったコンピューター手段を提供する。
別の態様では、本発明は、上記方法の何れかを実施するためコンピューター手段で実行できるコンピュータープログラム命令を含むコンピュータープログラム製品を提供する。
別の態様では、本発明は、上記方法の何れかを実施するためのコンピューター又はコンピューターシステム/装置又はコンピューター手段の使用法を提供する。
別の態様では、本発明は、望ましくは上記の第1の態様及び第2の態様それぞれの随意的な及び/又は好適な特徴の何れか一部又は全てを含め、本発明の第1の態様及び/又は第2の態様の方法を実施するように作られている装置を提供する。
本発明の何れの態様においても、物理的パラメーター値は、限定するわけではないが、例えば、機械的、電気的、磁気的、電磁特性/量;回転数、速度、度数、位置、加速、角度、力、質量、重量、振幅、温度、時間又は間隔、電流、電荷、電圧、振動、照度、量又は成分、密度、圧力、放射性から選択された、或る型式の何れの物理的に測定可能な量を示す値であってもよいし、上記の中から選択された特性を示す値であってもよい。
様々なデータサンプルセットサイズに関するGumbel極致確率分布(EVD)関数をグラフで示している。 図1のGumbel EVDを使って定義された異常/ノベルティ検出閾値の推移をグラフで示している。 ノベルティ検出器を、その検出器で監視されているエンジンと組み合わせて概略的に示している。 図4aは、データサンプルセットの度数ヒストログラムを、図4bはサンプルデータサブセットの度数ヒストログラムをグラフで示しており、サンプルデータサブセットのデータは、データサンプルセットから抽出されている。 0個の(図5a)、10個(図5b)、及び25個(図5c)の測定された物理的パラメーター値を使って作成された正規ガンマ結合事後確率分布をグラフで示している。 図5a、図5b、図5cに示されている型式の正規ガンマ結合事後確率分布に、81個の連続する蓋然性が等しい領域を定義しているメッシュを重ね合わせてグラフで示しており、各領域は、当該領域の確率質量の中心に対応する座標点を含んでいる。 図6の結合事後分布に図示されている座標点の選択をグラフで示している。 図8aは、データサンプルセットの度数ヒストログラムを、図8bはサンプルデータサブセットの度数ヒストログラムをグラフで示しており、サンプルデータサブセットのデータは、データサンプルセットから抽出されている。 3つの極値方法のそれぞれに従って計算される異常/ノベルティ検出閾値の展開をグラフで示している。 飛行中の作動時におけるジェットエンジンの物理的パラメーターの測定に関係する複数のデータサンプルセットの値と、同じエンジンの、以前の飛行中の以前のその様な測定に従って計算された、関係付けられたノベルティ検出上方閾値と、をグラフで示している。 飛行中の作動時におけるジェットエンジンの物理的パラメーターの測定に関係する複数のデータサンプルセットの値と、同じエンジンの、図11に関係付けられた飛行を含む以前の飛行中の以前のその様な測定に従って計算された、関係付けられたノベルティ検出の上方閾値と、をグラフで示している。 飛行中の作動時におけるジェットエンジンの物理的パラメーターの測定に関係する複数のデータサンプルセットの値と、同じエンジンの、以前の飛行中の以前のその様な測定に従って計算された、関係付けられた上方及び下方のノベルティ検出閾値と、をグラフで示している。
限定するわけではないが、以下、図面を参照しながら本発明の例を説明する。
図面では、同様な項目には、同様な参照記号を割り当てている。
以下、極値統計学を、正常性の表現を構成する作業に適用することについて説明する。事例では、これは、正常性の表現の中に不確実性の表現を組み込むことに及んでおり、ジェットエンジン振動データのノベルティ検出における、従来の技術に勝る利点について解説する。
極値理論(EVT)は、母データ分布に対して極大又は極小値の分布を表すことに関する。極値理論を適用すると、一組の正常なデータに対して異常に大きな値を観測する確率の有効値を作成することができる。異常に小さい値を観測する確率の対応する値は、方法論の簡単な修正を必要とする。
図3は、本発明の或る例による、ノベルティ検出器20によって監視されるエンジンの様な装置10を概略的に示している。この装置は、装置の機能、作動、又は特性に関係付けられた物理的パラメーターを測定できるものであれば、どの様な装置でもよい。例えば、監視対象の装置は、航空機エンジンの様なエンジンでもよく、ノベルティ検出器が測定する物理的パラメーターは、エンジンの回転又は可動部分の回転速度又は振動でもよい。ノベルティ検出器20は、振動速度の様なエンジンの指定された物理的作動パラメーターを測定し、物理的作動パラメーターの測定値を表すデータ値を作成するように作られているセンサー22を含んでいる。センサー22は、データ伝送リンク24を介して、分析手段25に作動的に接続されており、分析手段は、センサー22から受信した測定データを分析し、エンジン10の測定された作動特性の異常を、受信したその様な測定データを使って条件付で表示する。
分析手段は、データ記憶ユニット26を含んでおり、データ記憶ユニット26は、データ値を検索可能に記憶する(例えば、デジタル式で)のに適したどの様な適した電子又は光学データ記憶装置でもよく、センサー22からの測定データを受信し、中に記憶するように作られている。更に、データ記憶ユニットは、コマンド伝送リンク30を介してデータ検索コマンドを受信するように配置されており、それに応答して、その様なコマンドに指定されている記憶された測定データを検索し、出力データ伝送リンク28を介して、検索されたデータを出力する。
コンピューターの中央プロセッサユニットなどの様な計算及び制御手段32は、分析手段内に設けられ、データ記憶ユニット26及びセンサー22と通信している。計算及び制御手段は、必要に応じて、データ検索コマンドを作成し、それをデータ記憶ユニット26へ、同手段をデータ記憶ユニットに接続しているコマンド伝送リンクを介して送り、データ取得コマンドを、別のコマンド伝送リンク(31と24)を介して、センサー22へ送る。
センサー22は、その様なデータ取得コマンドに応答し、指定された物理的パラメーターの測定を実行し、その結果をデータ記憶ユニットへ送信する。代替実施形態では、センサー22は、測定を自動的に又は計算及び制御手段とは独立して実行し、取得したデータを、センサー内に随意的に設けられているメモリ記憶手段内に記憶し、そのデータを、データサンプルセットとしてデータ記憶ユニット26に転送するように作られている。
本例では、計算及び制御手段は、連続するデータ取得コマンドの中の事前に選択されたn個を発行して、センサーに連続して物理的パラメーターの測定を繰り返させ、複数(n個)の測定された物理的パラメーター値が取得されるように作られている。データ記憶ユニットは、データサンプルセットXn={x、…、x}の複数の値を記憶するように作られている。
計算及び制御手段は、所与のデータサンプルxにアクセスするか、又はそれをデータ記憶ユニットから検索した後で、データサンプルセットから2つの極値を選択するように作動することができ、即ち、同手段は、サンプルxmax=Max(X)とxmin=Min(X)=Max(y)、但し、Y={−x、−x、…、−x}=−X、を選択するように作られている。計算及び制御手段は、xminを選択する前に、データサンプルセット内の測定された各パラメーター値の符号を、正の値が負の値になるか、又はその逆になるように逆転/反転させて(大きさを変えることなく)、反転されたデータサンプルセットYを生成するように作られている。
計算及び制御手段32は、次いで、2つの選択された極値(xmax、xmin)のそれぞれを、別々に極値確率分布関数に適用して、選択された当該極値を超えない測定されたパラメーター値(反転された)を観測するそれぞれの確率を求めるように作られている。計算及び制御手段は、次いで、その様な確率を、最高の累積確率を表している各ノベルティ閾値と比較するように作られており、前記累積確率を下回ると、「正常」なデータ値観測は、無効とみなされる(例えば、0.95、0,99など)。求められた確率を比較した際にその関係付けられたノベルティ閾値を超えている場合は、計算及び制御手段32は、ノベルティ検出器(例えば、視覚ディスプレイユニット)に設けられている表示手段36へのコマンド34を作成し、ノベルティ閾値を上回っていることを表示するよう表示手段を制御するように作られている。表示手段は、どの様な適した視覚的表示によって、ノベルティ検出を表示してもよい。代わりに、表示手段は、単に、警告信号を生成するための手段であってもよいし、例えば、第三者に伝えるために、ノベルティ検出の表示を伝達するための手段であってもよい。
データサンプルセットxから選択された極値(xmax又はxmin)を極値確率分布関数に適用する際の、計算及び制御手段の機能と作動に替わる2つの案について、以下に説明する。
第1代替案を、最大尤度極値理論案(「ML−EVT2」)、第2代替案を「ベイズのEVT」案と呼ぶことにする。計算及び制御手段は、何れかの方法論を実施するように作られている。
ML−EVT2
この実施形態によれば、計算及び制御手段32は、以下の式のGumbel(型式I)極値分布関数(EVT)を定義するように作られている。
Figure 0005657209
ここに、
Figure 0005657209
であり、以下の式で定義される位置パラメーター値μと尺度パラメーターσを有している。
Figure 0005657209
Figure 0005657209
ここに、mは、データ記憶ユニット26内に記憶されている測定されたパラメーター値のデータサンプルセットから抽出された、又は抽出可能なサブサンプルデータセットの純理的なサイズ(即ち、入っているデータ値の数)を表す整数値である。従って、整数値mは、データサンプルセットのサイズを表す整数値nより小さい。整数mの値は、極値を含めm個の測定されたパラメーター値を備えている適切にサンプリングされたサイズmのその様なサブサンプルデータセットが、その様な何らかの異なるサイズのサブサンプルデータセットのデータ値の分布よりも遙かにガウス分布に近似する分布と一致するように、事前に選択されている。本例では、適したサブサンプリング体制は、データサンプルセット内で観測される最上位のj個(j=m)の測定されたパラメーター値を選択することであるが、整数値jは、サンプルが、図4aと図4bに概略的に示されているようにガウス分布に最も近似するように分布されるようなサブサンプルデータセットを生成するような値が見つかるまで、試行錯誤して調整される。次に、整数値mは、この最適値jに設定され、この値は、先に定義されたEVDの位置と尺度のパラメーターを専ら定義するのに用いられる。従って、最もガウス分布に類似したサブサンプルデータセットのサイズが、EVDを一義的に定義するのに用いられる。
図4aと図4bを更に詳しく見ると、図4aは、所与のデータサンプルセット内の測定されたパラメーター値の分布を概略的に示している。このデータサンプルセットから、最上位の「j個」のデータサンプルが選択される。これには、極値的なデータ値、データサンプルセットの次に高いデータ値、その次に高いデータサンプル、というように、「j」個の連続するデータサンプルが選択されるまで、選択されることが伴う。「j」の適切な値が分かっている場合は、サブサンプルデータセット内のサブサンプルデータ値の分布(図4b)は、ガウス分布に最も近い。勿論、このサブサンプリング手順が、連続するデータサンプルセットに繰り返されて、それぞれのデータサンプルが、何れかの他のデータサンプルセットで取得する際に行われる測定に関係なく測定されたエンジン10の一組の測定されたパラメーター値を備えている場合は、累積されたサブサンプルデータセットの観測された分布は、図4bに概略的に示されているような、サブサンプルデータセットに共通する基本的な分布(42)を目に見えるように表示するか又は示す。このように、より多くのデータサンプルセットを取得し、累積サブサンプルデータセットの基本的な分布をより良く示すことができるほど、最適な整数値「j」は精製される。
この特定の例を図8aと図8bに示している。図8aは、航空機エンジンの或る構成要素の狭い範囲の振動速度内の振動データの典型的な分布を示している。分布は、双峰分布であり、航空機エンジンの65回の独立した飛行で取得されたデータを備えている。従って、図8aに示されているデータは、65個の独立したデータサンプルセットに関する振動振幅値の分布を表している。65個の独立したデータサンプルセットの内のそれぞれ1つから、各データサンプルセット内で観測される最上位の3つの振動振幅値をサブサンプリングし、サイズm=3の65個のサブサンプルデータセットを作成した。これらの65個のサブサンプルデータセットのそれぞれのデータを組み合せて、図8bに示す分布を生成した。この分布は、セットのサイズがそれぞれ異なる(即ち、m=3ではない)65個のサブサンプルデータセットから成る累積サブサンプルデータセットの対応する分布より、ガウス分布に近似している、ということが分かった。
従って、値m=3を、Gumbel EVDの位置と尺度のパラメーターを定義する上記方程式に代入すると、
Figure 0005657209
Figure 0005657209
となり、μ=0.5968であり、σ=0.6746である。当該極値が最小値である場合は、μ=−0.5968である。
データサンプルセットを取得し、そこから極値を選択する場合、計算及び制御手段32は、位置と尺度のパラメーターに関する所定の値を使って、次の減少変量を作成し、
Figure 0005657209
(この場合m=3)、この減少変量をGumbel EVDに適用すると、極値を越えない測定されたパラメーター値を観測する確率が生成される。次にこの確率は、P(x)=0.95の様なノベルティ閾値と比較され、もし上回っていれば、計算及び制御手段は、コマンドを表示手段36へ送り、ノベルティ事象の検出を表示させる。
ベイズのEVT
この実施形態によれば、計算及び制御手段32は、EVD全体は、それぞれが位置パラメーターλと尺度パラメーターσを有しているGumbel EVDの加重和であると定義するように作られており、この位置パラメーターλと尺度パラメーターσは、それらのパラメーター(λ、σ)が真のパラメーターであるという確率の推定値に従って決まる。加重和の中の個別のGumbel EVDそれぞれの加重も、同じ推定値に従って決まる。推定値は、センサー22を介してエンジン10から採取された当該物理的パラメーターの測定値が入っている初期の/他の独立して取得されたデータサンプルセットを使って作成された以前のその様な推定値を帰納的に更新するため、所与のデータサンプルセットからの複数の測定された物理的パラメーター値を使って作成される。
具体的には、第1データサンプルセットに、例えば、n個の測定されたパラメーター値Xn=(x、…、x)が入っているとすれば、計算及び制御手段は、データサンプルセット内の「j」個の最上位データ値が入ったサブサンプルデータセットを作成するように作られており、この値「j」は、サブサンプルデータセットの要素の基本的な分布が、他のその様な異なるサイズのサブサンプルデータセットの分布よりも遙かにガウス分布に近似するように、事前に選択される。図4aと図4b、図8aと図8b、及びそれらの図面に関する上記議論を参照する。この点で、このベイズのEVTの実施形態で採用されているサブサンプリング体制は、先に述べたML−EVT2の実施形態で採用されているものと同じである。
計算及び制御手段は、サブサンプルデータセットのデータ値と、そのサイズを表す整数を使用して、以下のハイパーパラメーターを計算するように作られており、
Figure 0005657209
β=β+m
Figure 0005657209
Figure 0005657209
ここに、a、b、β及びμは所定の定数である。
これらの定数(a、b、β及びμ)の初期値は、被試験システムの実際の分析前の「最良の推測」である。この最良の推測は、既に分析が完了している同じ型式の他のシステム(例えば、エンジン)の知識から得たものでもよい。実際、これは、アルゴリズムの「出発点」であり、典型的には、アルゴリズムは、実際のデータが被試験システムから測定されると、そこから直ぐに移動する。
値m=jの場合、jは、最もガウス分布に似たサブサンプルデータ分布になるよう、先に論じたように決められた最適なサブサンプルデータセットサイズになるように事前に選択される。第2データサンプルセットが取得され、そこから、サイズjの第2サブサンプルデータセットが取得されると、第2サブサンプルデータセットからの追加のj個のデータ要素が、上記の第1サンプルデータセットを使って先に計算されたハイパーパラメーターの既存の和、立法和などに加えられる。従って、ハイパーパラメーターμ、β、a及びbの方程式内の値「m」は、m=2jとなる。同様に、ハイパーパラメーター値は、各連続するデータサンプルセット(例えば、連続するエンジン運転/飛行に関する各セットの測定されたデータ)と、関係付けられているその最上位の「j」個の値のサブサンプルデータセットと、が取得されると、更新される。一般的に、連続するk個のデータサンプルセット(例えば、k回の連続するエンジン飛行から取得された)では、m=kxjで、各飛行は、j個の新しいサブサンプルデータセット値を使って、ハイパーパラメーターを、更新することができる。
計算及び制御手段は、ハイパーパラメーター値が作成されると、以下の正規ガンマ結合事後分布関数のピークの位置(μML、λML)を求めるように作られており、
Figure 0005657209
(1)累積分布からS個(S=整数、例えば、この例では9だが、他の任意の整数値を用いてもよい)の蓋然性が等しいサンプルμ(μ=μ、…、μ)を求め、
Figure 0005657209
であり、
Figure 0005657209
である。
(2)累積分布からS個(S=整数、例えば、この例では9だが、他の任意の整数値を用いてもよい)の蓋然性が等しいサンプルλ(λ=λ、…、λ)を求める。
Figure 0005657209
ここに、C=b+β(C−μ/2であり、Cは、上記のステップ(1)で導き出された9個のサンプル値(μ、…、μ)の内の1つから選定されたサンプル値μであり、
Figure 0005657209
である。
図7は、計算及び制御手段のサンプルに累積分布P(μ)又はP(λ)を与える方法を、概略的に示している。以下の対応する9個の値のP(μ)又はP(λ)となる9個の独立変数の値[P(μ)では変数μ、P(λ)では変数λ]が選定される:P(μ又はλ)=0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9。
図6は、81個の選択された座標ペア(μ、λ)をグラフで示しており、ここに、l=1、…、9、j=1、…、9で、その様に決められている(アイテム60)。その様な座標ペアのそれぞれは、正規ガンマ関数61の対応する領域62の確率質量の中心位置に対応し、その様な各領域の確率質量は、その様な81個全ての連続する領域に共通している。
計算及び制御手段は、81個の選択された座標ペア(μ、λ)(即ち、81=SxSで、S=9、但し、Sは他の任意の整数値を用いてもよい)を使って、81個の選択された、μ=μ、[σ]=[λ]−1で与えられる座標ペア(μ、λ)のそれぞれの座標値を定義する位置(λ)と尺度(σ)のパラメーターを有する、81個のGumbel EVDそれぞれを作成するように作られている。また、計算及び制御手段は、81個の座標ペアそれぞれを以下の結合事後確率分布関数に適用することによって、選択された位置と尺度のパラメーター値θ=(μ、λ)の確率の推定値P(θ|X)を作成するように作られている。
Figure 0005657209
これは、加重和の81個のGumbel EVDそれぞれの加重を提供する。
次にこれらの値を用いて、極値が観測された極値「x」を超えない確率P(x|X)を以下のように求める。
Figure 0005657209
ここに、
Figure 0005657209
である。
作成されたこの確率は、計算及び制御手段によってノベルティ閾値(例えば、P=0.95)と比較され、P(x|X)がこの閾値を上回る場合は、計算及び制御手段が活動して、表示手段36が異常/ノベルティを表示する。
以下の例は、上記方法及び装置を、最新の航空宇宙用ガスタービンエンジンから測定された振動データの分析に適用したものを示しており、開発段階の飛行データにおけるエンジン故障の先駆事象が識別されている。以下に、エンジン開発業者が使用している既存のEVTの実施及び既存の方法と比較している。以下に述べる事例のデータは、航空機エンジンの72回の開発段階の飛行中に、ケースに取り付けられた振動センサーから収集されたものである。エンジン開発業者は、飛行{1…65}を「正常」な飛行と表示し、飛行{66…72}を「異常」と表示した。遡及エンジン分析は、エンジンの構成要素が、66回目の飛行中に緩み、71回目の飛行中に遂にエンジンの故障に至り、72回目の飛行はデータ収集実験として実行されたことを示している。
各飛行の終わりに、(追跡順序として知られている)基本振動数におけるエンジン振動の大きさを或る範囲のエンジン速度に亘って要約する振動の識別特性が作られた。エンジン速度範囲[0から100]%は、更に、B=20の均等なサブレンジに分割されたので、識別特性は、B=20ビンで構成され、各ビンには、飛行中にその速度サブレンジで発生した全ての振動測定値が含まれている。各ビンで、「正常」なデータの限界を決めるために、ノベルティ閾値が作成された。
振動の識別特性における閾値を設定するための既存の方法は、発見的である。エンジン開発業者は、平均値がμの一組の「正常」なトレーニングデータXであれば、試験データxのノベルティスコアz(x)を以下のように定義する。
z(x)=(x−μ)/(Max(x)−μ)
すると、ノベルティ閾値hは、z(x)について、z(x)>h、但し、通常h=1、2、の場合は試験データが「異常」と分類されるように定義される。
エンジン振動データに関する本分析は遡及的に行われたが、飛行毎のノベルティ検出は、各連続的飛行からのデータを使って、EVD又はEVD全体と、得られるノベルティ閾値とを更新することによりシミュレートされた。閾値を設定する各方法毎に、n回目の飛行は、その方法が「正常」とみなす以前の飛行{1…n−1}のトレーニングセットを使って作られた正常性のモデルに対して試験された。
これまで論じてきたEVTの公式は、データがガウス分布になると想定してきた。しかしながら、図8aは、事例速度ビン内の振動データの典型的な分布を示しており、双峰分布である。各ビン毎に、我々は、トレーニングセットの各飛行からの3つの最大振動振幅から形成された新しいデータセットを作ることもできる(例えば、図4aではセットj=3)。この最大値のデータセットは、各速度ビンで、ガウス分布に近似しており(図4b参照)、その一例が、ジェットエンジン振動データに関して図8bに示されており、EVTを使ってノベルティ閾値を設定するのに用いられる。
ノベルティ閾値を設定する(P(x)=0.95で)際に、3つのEVT法を比較すると、以下のようになる。
・ML−EVT1:上記既存の方法で用いられるEVT法であり、mはデータサンプルセット全体のサイズとなるように選択される。
・ML−EVT2:位置と尺度のパラメーターが、データサンプルセットから抽出されたサブサンプルデータセットのサイズを表す整数値m=3だけを使って作成されるEVT法。
・ベイズのEVT:個別のEVDの加重和で構成されているEVD全体の構造を累積的に更新するために、データサンプルセットの3個の最も大きな値を備えているサブサンプルデータセットが、連続するデータサンプルセットから抽出される。
(EVTモデルを作るのに最大値のデータセットを用いる場合)各飛行は、速度ビン毎に3つの最大値を備えた識別特性に帰着し、ML−EVT2とベイズのEVTは、正常性のモデルに関して、これらの3つのデータの期待最大値を推定するために、整数値3を使用することに注目して頂きたい。この方法では、この整数値を決めるのに、先にML−EVT1で使用したデータ(トレーニング)サンプル全体のサイズではなく、サブサンプルデータ(試験)セットのサイズを使用する。つまり、ベイズのEVTでは、トレーニングデータを用いて、「正常性」の推定における基本的な不確実性を推定するのに対して、ベイズのEVTとML−EVT2で求められるEVTベースの閾値は、その分布から抽出される試験データの数に依存する。EVTが、分布から抽出される一組のデータの期待最大値のこの推定を提供し、我々は、試験セットのサイズを使って、EVDのハイパーパラメーターを作る。
3つの方法それぞれを用いて、先に述べたB=20分布それぞれのノベルティ閾値を求めた。或る方法は、B=20ビンの何れかに「異常」なデータが含まれていれば(即ち、振動データが、その方法によってそのビンに設定されたノベルティ閾値を超えていれば)、飛行識別特性を「異常」と分類するように見受けられる。
結果が表1に示されている。各方法は、真の陽性(TP)、偽陽性(FP)、真の陰性(TN)、及び偽陰性(FN)の分類を示している。それぞれに、ノベルティ検出方法を評価するために用いられている2つの一般的な基準である感度(TP/TP+FN)と正の予測値(PPV=TP+FP)、並びに、各方法が「異常」と分類した最初の飛行番号が示されている。
Figure 0005657209
発見的方法は、トレーニングセットで観測される1つの最大値に依存しているために、感度が低い。
ML−EVT1、即ち、以前使用されていたEVT実施策は、感度が非常に低く、PPVも悪かった。これは、先に述べた様に、モデルの不確実性が高いと、ノベルティ閾値は低い値から出発し、その後、観測されるデータが増えると、ノベルティ閾値が高くなるという性質に依るものである。このことが図9に示されており、同図は、利用する飛行データが増えていくときの、3つのEVT法全てのノベルティ閾値の推移を示している。ML−EVT1、ML−EVT2、及びベイズのEVTを使って設定されるノベルティ閾値を、72回の試験飛行について示している(x軸は飛行回数、y軸は[トレーニングセットデータの]標準偏差の閾値)。
ML−EVT2は、(ノベルティ閾値が全体的に低いために)感度は良いが、モデルの不確実性が高いときには、一連の試験の開始付近での偽陽性のノベルティ検出のために、PPVが低い。
ベイズのEVTは、感度が良く、7個の異常エピソードの内の6個を検出しているだけでなく、他の方法より遙かに高いPPVを備えている。モデルの不確実性が高い(飛行データ数が少ない)ときに、ノベルティ閾値を高い値に設定すると、偽陽性のノベルティ検出に対して頑強になる。本方法は、不確実性が小さくなるにつれて、閾値を小さくすることにより、最終的に故障に至る先駆事象が現れていた最後の2回の飛行及びその前の4回の飛行でも、異常を検出できるだけの感度を保持している。
図10と図11は、「正常性」と「ノベルティ」の視覚的/グラフ表示を備えている、表示手段の出力例を示している。グラフは、「Trent-900」ロールスロイス製航空機エンジンが、100の均等な幅のローター速度値ビンのそれぞれに入る回転速度で回転しているときの、そのエンジンのローターで測定された振動振幅の平均値(100)、最大値(110)、最小値(105)を含んでいる表示手段によって作成されている。ビンは、最大ローター速度の0%から1%の範囲に亘るビンから、最大ローター速度の99%から100%の範囲に亘るビンまで広がっており、即ち、100個のビンは、全て各幅が最大ローター速度値の1%となっている。
P=0.999のノベルティ閾値は、上記ベイズのEVT法を使って、100個の速度ビンのそれぞれで個別に設定され、対応するノベルティ振幅閾値としてグラフ線102で表示されており、グラフ線102は、100個の別々のその様な計算されたノベルティ振幅閾値を備えており、連続するノベルティ閾値線102を提供するため補間されている。
従って、所与の速度ビンに関して、ノベルティ振幅閾値の位置は、測定された振幅x(i)の値として、i番目のビンでは、P=0.999の様に示されている。エンジン運転時に新たに測定された振動振幅のデータセットで観測された最大値110が、i番目のビンを定義しているローター速度範囲内のx(i)を超えると、表示手段が、これを視覚的に表示し、最大値のグラフ線(110)の高さが、ノベルティ振幅閾値102の高さを超えることになる。その様なノベルティ事象は、線100、105、110、118を作るデータを測定した飛行では起こっていない。
しかしながら、その後の飛行で、ローター振動振幅の別のデータサンプルセットが取得された。これらのデータを、上記ベイズのEVT法に従って使用して、図10のノベルティ振幅閾値102を定義するのに使用される確率分布関数を更新すると、その結果、図11の更新されたノベルティ振幅閾値102bとなった。ローターの速度範囲全体に亘って先の閾値(102)と更新後の閾値(102b)の位置に認識できるほどの違いはなく、ベイズのEVT法は、ローター振動振幅に関する限り、航空機エンジンの「正常性」を表すのに最も適した表現を「学習」したことが図に示されていることに注目頂きたい。これを、後続の飛行の閾値102bを先行する飛行の閾値102bより高くすることになる既存の方法と比べてみる。
後続の飛行では、表示手段の出力は、ノベルティ事象が、最大ローター速度の64%から80%のローター速度で起こったことを示している。その後のTrent-900航空機エンジンの分析によれば、ローターブレードは、恐らくは航空機の過酷な着陸のために後続の飛行で損傷したことが示された。ノベルティは、線110b(各速度ビンのデータサンプルセット内の最大振幅を表す点が補間されている)で示されており、線110bは更新されたノベルティ振幅閾値102bと交差している。線100bと105bは、後続の飛行で100個の速度ビンそれぞれに関して取得された、データサンプルセットの平均値と最大値をそれぞれ表している。
図12は、航空機エンジン飛行データサンプルセットに関して表示手段によって作成された、「最大」ノベルティ振幅閾値123、並びに、最大閾値を定義するのと同じデータを使って定義されたが、先に述べた様に符号が逆にされた形の「最小」ノベルティ振幅閾値124を備えている(即ち、符号が逆のデータZ={z、…、zj}、但し、z=−x、の要求される最大値は、Max[z、…、zj]=Min[x、…、xj]となるように、データサンプルセットX=(x、…、xj)の最小値のノベルティ閾値を計算するのに用いられる)同様なその様なグラフを示している。
平均観測値(120)、最大観測値(121)、及び最小観測値(122)は、表示手段によってグラフで表示されており、エンジン運転中に当該データサンプルセットを作り出すようなノベルティ事象が起こらなかったことを示している。図12の極値的なノベルティ値(123、124)に関して、ノベルティ閾値は、確率P=0.99を使って定義されることに注目されたい。図10、図11、図12のそれぞれに示されているノベルティ閾値(102、102b、123、124)は、計算及び制御手段によって作られたハイパーパラメーターに以下の値の定数a、b、β、及びμ、を使って作成された。
=5.0
=6.0
β=0.1
μ=0.5
更に、図12に示されている最小及び最大のノベルティ閾値(124、123)を作成する際に使用される結合事後分布(図6参照)からサンプリングされた、選択された座標パラメーターペア(μ、λ)の数のサイズ「SxS」は、SxS=9であった(即ち、S=3)ことに注目されたい。しかしながら、図10と図11に示されているノベルティ閾値(102、102b)を作成する際に使用される結合事後分布(図6参照)からサンプリングされた、選択された座標パラメーターペア(μ、λ)の数のサイズ「SxS」は、SxS=25であった(即ち、S=5)。図10、図11、及び図12に示されている最小及び最大のノベルティ閾値(124、123、102、102b)を作成する際に用いられるハイパーパラメーター値を作成するのに使用される各サンプルデータセットのサイズ「j」は、j=3であった。
本例は、極値統計学を使っているノベルティ検出分野の既存の方法について説明し、その欠点を解説する。これらの欠点の原因は、その公式の中にパラメーターの不確実性を含んでいないことと、EVDのハイパーパラメーターを作るのに用いられる整数(m)パラメーターを不適切に使用していることにある。本例は、正常性のモデルにおける不確実性をより良く表すため、ベイズの学習の枠組みの中で適用されるノベルティ検出を含んでいる。ジェットエンジン振動データを使用した準備的な研究により、既存の方法を変更して性能を改良できることが示されており、ベイズ方式の拡張は、最終的なシステム故障の先駆現象である「異常」な事象を正しく検出しながら、ノベルティ検出の実用的なシステムに望ましい頑強性を追加する。
本発明は、ノベルティ閾値を自動的に設定するのに頑強な方法を提供する。正常なデータを学習するほど(例えば、航空機が飛行するほど)、正常であると想定されているモデル内の確実性は高まり、それに従ってノベルティ閾値が変わる。頑強な警告には最小の定量化された数の偽警告が設けられており、不確実性をモデル化することによって、擬陽性活動に対する頑強な保護機構が設けられている。工学技術の知識の再使用は、技術者にとって、新しいエンジンクラス、そしてしばしばそのエンジンクラス内の新しいエンジンそれぞれに対する、全ての特徴検出器を再訓練することに直面したときに、重要な推進因子となる。本発明は、以前のエンジン構築から得られた工学技術を再使用して「先行知識」モデルを提供することができるようにし、更に、試験中のエンジンがより多くの飛行を完了するたびに洗練される、システムを提供する。この方法は、更に、工程の遙かに初期から監視するためにモデルを積極的に用いることができる(例えば、一回目の飛行から)。
ここでは、先に述べた実施形態は、本発明を航空機エンジンの振動及び性能データに適用している。本発明は、どの様な形式の数字に基づくデータでも、ノベルティ閾値を設定する場合に適用することができる。例えば、どの様な技術的なシステムの数字に基づく表示にでも適用することができる。可能性のある適用範囲は広範であり、例えば、製造工程の監視、構造的な健康管理の構築、医療的な健康管理が含まれる。
上記例は、限定を課す意図はなく、当業者には自明であるような上記例の変更、修正、及び代替は、本発明に包含されるものと理解されたい。
10 装置又はシステム
20 ノベルティ検出器
22 センサー
24 データ伝送リンク
25 分析手段
26 データ記憶ユニット
28 出力データ伝送リンク
30、31 コマンド伝送リンク
32 計算及び制御手段
34 コマンド
36 表示手段
40 所与のデータサンプルセットの測定されたパラメーター値の分布
42 サブサンプルデータセットに共通する基本的な分布
60 アイテム
61 正規ガンマ関数
62 正規ガンマ関数に対応する領域
100 エンジンのローターで測定された振動振幅の平均値
102 ノベルティ振幅閾値
105 エンジンのローターで測定された振動振幅の最小値
110 エンジンのローターで測定された振動振幅の最大値
100b 100の更新後の値
102b 102の更新後の値
110b 110の更新後の値
120 平均観測値
121 最大観測値
122 最小観測値
123 最大ノベルティ振幅閾値
124 最小ノベルティ振幅閾値

Claims (82)

  1. 装置又はシステムの異常を検出するための方法において、
    物理的パラメーターの測定をn回繰り返すことによって作成された、前記装置又はシステムと関係付けられているn個の測定された物理的パラメーターの値を備えているデータサンプルセットを提供する段階と、
    前記データサンプルセットの中から、極値的な測定されたパラメーター値を選択する段階と、
    前記選択されたパラメーター値を、位置パラメーターと尺度パラメーターを有する極値確率分布関数に適用することによって、前記選択されたパラメーター値を観測する確率を求める段階であって、前記位置パラメーターの値と前記尺度パラメーターの値は、それぞれ、整数値mを使って作られ、ここに、m(例えば、m個の前記測定されたパラメーター値を備えているサブサンプルデータセットのサイズを純理的に表している)はnより小さい(即ち、m<n)、確率を求める段階と、
    前記確率の値に従って、前記選択されたパラメーター値が異常であることを条件付で表示する段階と、から成る方法。
  2. m個の前記測定されたパラメーター値を備えており、且つ極値を含んでいるサイズmのサブサンプルデータセットの前記測定されたパラメーター値は、異なるサイズのその様なサブサンプルデータセット値の分布よりも遙かにガウス分布に近似している分布と一致する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記サブサンプルデータセットの前記測定されたパラメーター値それぞれは、値が、前記サブサンプルデータセットに含まれていない前記データサンプルセットの何れの測定されたパラメーター値よりも大きい、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記極値確率分布関数は、Gumbel(型式I)分布である、請求項1から3の何れかに記載の方法。
  5. 前記極値は、前記データサンプルセットの最大値である、請求項1から4の何れかに記載の方法。
  6. 前記極値は、前記データサンプルセットの最小値である、請求項1から5の何れかに記載の方法。
  7. 前記整数値(m)は、3から10の整数から選択された値である、請求項1から6の何れかに記載の方法。
  8. 前記値(m)は3である(m=3)、請求項1から7の何れかに記載の方法。
  9. 前記極値確率分布関数の前記位置パラメーター(μ)を、方程式
    Figure 0005657209
    に従って与えられた大きさを使って作る段階を含んでいる、請求項1から8の何れかに記載の方法。
  10. 前記極値確率分布関数の前記尺度パラメーター(σ)を、方程式
    Figure 0005657209
    に従って作る段階を含んでいる、請求項1から9の何れかに記載の方法。
  11. 前記システムの装置又に関係付けられている物理的パラメーターの測定をn回繰り返して、前記n個の測定されたパラメーター値を備えた前記データサンプルセットを作成する段階を含んでいる、請求項1から10の何れかに記載の方法。
  12. 前記nは複数であり、
    前記選択されたパラメーター値を観測する確率を求める段階は、前記選択する段階において選択された前記パラメーター値を、それぞれが位置パラメーターと尺度パラメーターを有する複数の極値確率分布関数の加重和を備えている確率分布関数に適用することによって、前記選択されたパラメーター値を観測する確率を求める段階であって、前記位置パラメーターの値と前記尺度パラメーターの値は、その確率の推定に従って求められる、
    請求項1に記載の方法。
  13. 前記データサンプルセットからの複数の測定された物理的パラメーター値を使って、前記推定値を作成して、先行する前記推定値を帰納的に更新する段階を含んでいる、請求項12に記載の方法。
  14. 前記データサンプルセットから独立しており、且つ、前記物理的パラメーターの前記測定を複数回繰り返すことによって作成された対応する複数の前記物理的パラメーター値を備えている、別のデータサンプルセットからの複数の測定された物理的パラメーター値を使って、前記推定値を作成する段階を含んでいる、請求項12又は13に記載の方法。
  15. 前記加重和における所与の極値確率分布関数と関係付けられている加重の値は、前記推定値に従って求められる、請求項12に記載の方法。
  16. 前記位置パラメーターの値の第1成分確率分布関数と、前記尺度パラメーターの値の第2成分確率分布関数との積を備えている結合事後確率分布関数を作成する段階と、前記結合事後確率分布関数を使って前記推定値を作成する段階とを含んでいる、請求項12から15の何れかに記載の方法
  17. 前記結合事後確率分布関数の確率変数の座標空間内の点の座標を選択する段階であって、前記座標は、前記結合事後確率分布関数のピークの位置に対応する座標を取り囲んでいる所定の有限の複数の異なるその様な座標の中から選択される、座標を選択する段階と、前記選択された座標の値を使って、前記極値確率分布関数の位置パラメーターの値と尺度パラメーターの値を求める段階と、を含んでいる、請求項16に記載の方法。
  18. 前記座標空間内に複数の別々領域を定義する段階であって、前記領域は、前記結合事後確率分布関数に従って関係付けられている共通の確率質量を前記領域内に有しており、所与の前記選択される座標は、所与の前記領域内の確率質量の中心の座標になるように選択される、複数の別々領域を定義する段階を含んでいる、請求項17に記載の方法。
  19. 前記領域の近傍は連続している、請求項18に記載の方法。
  20. 前記データサンプルセットの中から複数の前記測定されたパラメーター値を選択する段階と、前記結合事後確率分布関数のハイパーパラメーター値を、そのように選択された前記測定された値を使って作成する段階と、を含んでいる、請求項16から19の何れかに記載の方法。
  21. 前記結合事後確率分布関数のハイパーパラメーターの値を、前記データサンプルセットの前記測定されたパラメーター値の内のj個を備えているサンプルデータセットのサイズを表す整数値(j)を使って作成する段階を含んでいる、請求項16から20の何れかに記載の方法。
  22. 前記整数値jは、前記データサンプルセットのサイズを表わす整数値nより小さく(即ち、j<n)、前記サンプルデータセットは、サブサンプルデータセットである、請求項21に記載の方法。
  23. 各ハイパーパラメーター値を、前記整数値jを使って作成する段階を含んでいる、請求項21又は22に記載の方法。
  24. 前記結合事後確率分布関数のハイパーパラメーターは、第1成分確率分布関数の平均値であり、前記データサンプルセットの中から選択された複数の測定されたパラメーター値の値を使って、前記平均値を作成する段階を含んでいる、請求項16から23の何れかに記載の方法。
  25. 前記結合事後確率分布関数のハイパーパラメーターは、第2成分確率分布関数の尺度パラメーターの値であり、前記データサンプルセットの中から選択された複数の測定されたパラメーター値の値を使って、第2成分確率分布関数の前記尺度パラメーターの値を作成する段階を含んでいる、請求項16から24の何れかに記載の方法。
  26. 前記第2成分確率分布関数は、ガンマ確率分布関数であり、前記第1成分確率分布関数は、ガウス確率分布関数であり、その分散値は、前記結合事後確率分布関数の前記尺度パラメーター(λ)の値に従って求められる、請求項16から25の何れかに記載の方法。
  27. 前記結合事後確率分布のハイパーパラメーターは、前記第1成分確率分布関数の平均と分散を含んでおり、前記第1成分確率分布関数の平均(μ)と分散(「σ)を、m個(mは整数)の測定されたパラメーター値(x;i=1、…、mを使って、以下の方程式、
    Figure 0005657209
    と、
    Figure 0005657209
    ここに、βとμは所定の定数、β=β+m、
    に従って作成する段階を含んでいる、請求項26に記載の方法。
  28. 前記結合事後確率分布のハイパーパラメーターは、第2成分確率分布関数の形状と尺度のパラメーターを含んでおり、前記第2成分確率分布関数の形状ハイパーパラメーター値(a)と尺度ハイパーパラメーター値(b)を、m個(mは整数)の測定されたパラメーター値(x;i=1、…、m)を使って、以下の方程式、
    Figure 0005657209
    Figure 0005657209
    ここに、a、b、β及びμは所定の定数、
    に従って作成する段階を含んでいる、請求項26又は27に記載の方法。
  29. 前記サブサンプルデータセットは極値を含んでおり、その前記j個の測定されたパラメーター値の分布は、異なるサイズのその様なサブサンプルデータセット値の分布よりも遙かにガウス分布に近似している、請求項22に従属している場合の請求項23〜28の何れかに記載の方法。
  30. 前記サブサンプルデータセットの前記測定された各パラメーター値は、値が、前記サブサンプルデータセットに含まれていない前記データサンプルセットの何れの測定されたパラメーター値よりも大きい、請求項22に従属している場合の請求項23〜29の何れかに記載の方法。
  31. 前記極値確率分布関数は、Gumbel(型式I)分布である、請求項12から30の何れかに記載の方法。
  32. 前記極値は、前記データサンプルセットの最大値である、請求項12から31の何れかに記載の方法。
  33. 前記極値は、前記データサンプルセットの最小値である、請求項12から31の何れかに記載の方法。
  34. 前記サブサンプルデータセットのサイズの値(j)は、整数3から10の中から選択された値である、請求項22に従属している場合の請求項12から33の何れかに記載の方法。
  35. 前記サブサンプルデータセットのサイズの値(j)は、3、4、又は5である(j=3、j=4、又はj=5)、請求項22に従属している場合の請求項12から34の何れかに記載の方法。
  36. 前記装置又はシステムに関係付けられている物理的パラメーターの測定を複数回繰り返して、前記複数の測定されたパラメーター値を備えている前記データサンプルセットを作成する段階を含んでいる、請求項12から35の何れかに記載の方法。
  37. 装置又はシステムの異常を検出するための装置において、
    物理的パラメーターの測定をn回繰り返すことによって作成された前記装置又はシステムに関係付けられているn個(nは整数)の測定された前記物理的パラメーター値を備えているデータサンプルセットを取得するためのデータ取得手段と、
    極値的な測定されたパラメーター値を、前記データサンプルセットの中から選択するための選択手段と、
    前記選択されたパラメーター値を、位置パラメーターと尺度パラメーターを有する極値確率分布関数に当て適用することによって、前記選択されたパラメーター値を観測する確率を求めるための計算手段であって、前記位置パラメーターの値と前記尺度パラメーターの値は、それぞれ、整数値m(例えば、m個の前記測定されたパラメーター値を備えているサブサンプルデータセットのサイズを純理的に表している)を使って構成されており、mはnより小さい(即ち、m<n)、計算手段と、
    前記選択されたパラメーター値は前記確率の値に従って異常であることを条件付で表示するための表示手段と、を含んでいる装置。
  38. m個の前記測定されたパラメーター値を備えており、且つ前記極値を含んでいる、サイズmのサブサンプルデータセットの前記測定されたパラメーター値は、異なるサイズのその様なサブサンプルデータセットの値の分布よりも遙かにガウス分布に近似している分布と一致する、請求項37に記載の装置。
  39. 前記サブサンプルデータセットの前記測定されたパラメーター値それぞれは、値が、前記サブサンプルデータセットに含まれていない前記データサンプルセットの何れの測定されたパラメーター値よりも大きい、請求項37又は38に記載の装置。
  40. 前記極値確率分布関数は、Gumbel(型式I)分布である、請求項37から39の何れかに記載の装置。
  41. 前記極値は、前記データサンプルセットの最大値である、請求項37から40の何れかに記載の装置。
  42. 前記極値は、前記データサンプルセットの最小値である、請求項37から41の何れかに記載の装置。
  43. 前記整数値(m)は、整数3から10の中から選択された値である、請求項37から42の何れかに記載の装置。
  44. 前記整数値(m)は、3、4、又は5である(j=3、j=4、又はj=5)、請求項37から43の何れかに記載の装置。
  45. 前記計算手段は、前記極値確率分布関数の前記位置パラメーター(μ)を、以下の方程式、
    Figure 0005657209
    に従って与えられる大きさを使って、構成するように作られている、請求項37から44の何れかに記載の装置。
  46. 前記計算手段は、前記極値確率分布関数の前記尺度パラメーター(σ)を、以下の方程式、
    Figure 0005657209
    に従って構成するように作られている、請求項37から45の何れかに記載の装置。
  47. 前記データ取得手段は、前記システムの装置に関係付けられている物理的パラメーターの測定をn回繰り返して、前記n個の測定されたパラメーター値を備えている前記データサンプルセットを作成するように作られている、請求項37から46の何れかに記載の装置。
  48. 前記nは複数であり、
    前記計算手段は、前記選択されたパラメーター値を、それぞれが位置パラメーターと尺度パラメーターを有する複数の極値確率分布関数の加重和を備えている確率分布関数に適用することによって、前記選択されたパラメーター値を観測する確率を求めるための計算手段であって、前記位置パラメーターの値と前記尺度パラメーターの値は、その確率の推定値に従って求められる、請求項37に記載の装置。
  49. 前記計算手段は、前記データサンプルセットからの複数の測定された物理的パラメーター値を使って前記推定値を作成し、先行する前記推定値を帰納的に更新するように作られている、請求項48に記載の装置。
  50. 前記計算手段は、前記データサンプルセットから独立しており、且つ前記物理的パラメーターの前記測定を複数回繰り返すことによって対応する複数の前記物理的パラメーター値を備えている、別のデータサンプルセットからの複数の測定された物理的パラメーター値を使って、前記推定値を作成するように作られている、請求項48又は49に記載の装置。
  51. 前記計算手段は、前記加重和において所与の極値確率分布関数と関係付けられている加重の値を、前記推定値に従って求めるように作られている、請求項48から50の何れかに記載の装置。
  52. 前記計算手段は、前記位置パラメーターの値の第1成分確率分布関数と、前記尺度パラメーターの値の第2成分確率分布関数との積を備えている結合事後確率分布関数を使って、前記推定値を作成するように作られている、請求項48から51の何れかに記載の装置。
  53. 前記計算手段は、前記結合事後確率分布関数の確率変数の座標空間内の点の座標を、前記結合事後確率分布関数のピークの位置に対応する座標を取り囲んでいる所定の有限の複数の異なるその様な座標の中から選択し、前記選択された座標の値を使って、前記極値確率分布関数の位置パラメーターの値と尺度パラメーターの値とを求めるように作られている、請求項52に記載の装置。
  54. 前記計算手段は、前記座標空間内に、前記結合事後確率分布関数に従って関係付けられている共通の確率質量を領域内に有している複数の別々領域を定義し、各領域内の確率質量の中心を求めるように作られており、所与の前記選択される座標は、所与の前記領域の確率質量の中心の座標になるように選択される、請求項53に記載の装置。
  55. 前記領域の近傍は連続している、請求項54に記載の装置。
  56. 前記計算手段は、前記データサンプルセットの中から複数の前記測定されたパラメーター値を選択し、前記結合事後確率分布関数のハイパーパラメーターの値を、その様に選択された前記測定された値を使って作成するように作られている、請求項52から55の何れかに記載の装置。
  57. 前記計算手段は、前記結合事後確率分布関数のハイパーパラメーターの値を、n個の前記測定されたパラメーター値の内のj個を備えているサンプルデータセットのサイズを表す整数値(j)を使って作成するように作られている、請求項52から56の何れかに記載の装置。
  58. 前記整数値jは、前記サンプルデータセットが或るサブサンプルデータセットであるように、前記データサンプルセットに含まれている測定されたパラメーター値の数を表わす整数値nより小さい(即ち、j<n)、請求項57に記載の装置。
  59. 前記計算手段は、各ハイパーパラメーターの値を、前記整数値jを使って作成するように作られている、請求項57に記載の装置。
  60. 前記結合事後確率分布関数のハイパーパラメーターは、前記第1成分確率分布関数の平均値であり、前記計算手段は、前記平均の値を、前記データサンプルセットの中から選択された複数の測定されたパラメーター値の値を使って作成するように作られている、請求項52から59の何れかに記載の装置。
  61. 前記結合事後確率分布関数のハイパーパラメーターは、前記第2成分確率分布関数の前記尺度パラメーターの値であり、前記計算手段は、前記第2成分確率分布関数の前記尺度パラメーターの値を、前記データサンプルセットの中から選択された複数の測定されたパラメーター値の値を使って作成するように作られている、請求項52から60の何れかに記載の装置。
  62. 前記第2成分確率分布関数は、ガンマ確率分布関数であり、前記第1成分確率分布関数は、ガウス確率分布関数であり、その分散の値を、前記計算手段は、前記結合事後確率分布関数の前記尺度パラメーター(λ)の値に従って求めるように作られている、請求項52から61の何れかに記載の装置。
  63. 前記結合事後確率分布のハイパーパラメーターは、前記第1成分確率分布関数の平均と分散を含んでおり、前記計算手段は、前記第1成分確率分布関数の前記平均(μ)と前記分散(「σ)を、前記データサンプルセットのm個(mは整数)の測定されたパラメーター値(x;i=1、…、m)を使って、以下の方程式、
    Figure 0005657209
    と、
    Figure 0005657209
    ここに、βとμは所定の定数、β=β+m、に従って作成するように作られている、請求項52から61の何れかに記載の装置。
  64. 前記結合事後確率分布のハイパーパラメーターは、前記第2成分確率分布関数の前記形状と尺度のパラメーターを含んでおり、前記計算手段は、前記第2成分確率分布関数の形状ハイパーパラメーター値(a)と尺度ハイパーパラメーター値(b)を、前記データサンプルセットのm個(mは整数)の測定されたパラメーター値(x;i=1、…、m)を使って、以下の方程式、
    Figure 0005657209
    Figure 0005657209
    ここに、a、b、β及びμは所定の定数、
    に従って作成するように作られている、請求項62又は63に記載の装置。
  65. 前記サブサンプルデータセットは極値を含んでおり、その前記j個の測定されたパラメーター値の分布は、異なるサイズのその様なサブサンプルデータセットの値の分布よりも遙かにガウス分布に近似している、請求項58に従属している場合の請求項60から64の何れかに記載の装置。
  66. 前記サブサンプルデータセットの前記測定された各パラメーター値それぞれは、値が、前記サブサンプルデータセットに含まれていない前記データサンプルセットの任意の測定されたパラメーター値よりも大きい、請求項58に従属している場合の請求項60から64の何れかに記載の装置。
  67. 前記極値確率分布関数は、Gumbel(型式I)分布である、請求項48から66の何れかに記載の装置。
  68. 前記極値は、前記データサンプルセットの最大値である、請求項48から67の何れかに記載の装置。
  69. 前記極値は、前記データサンプルセットの最小値である、請求項48から67の何れかに記載の装置。
  70. 前記サブサンプルデータセットのサイズの前記値(j)は、整数3から10の中から選択された値である、請求項58に従属している場合の請求項60から69の何れかに記載の装置。
  71. 前記サブサンプルデータセットのサイズの前記値(j)は、3、4、又は5である(j=3、j=4、又はj=5)、請求項58に従属している場合の請求項60から70の何れかに記載の装置。
  72. 前記装置又はシステムに関係付けられている物理的パラメーターの測定を複数回繰り返して、前記複数の測定されたパラメーター値を備えている前記データサンプルセットを作成することを含んでいる、請求項48から71の何れかに記載の装置。
  73. 前記計算手段はコンピューター手段である、請求項37から72の何れかに記載の装置。
  74. 前記表示手段は、視覚的な前記条件付き表示を提供するように作られている、請求項37から73の何れかに記載の装置。
  75. 前記データ取得手段は、データを受け取り、受け取ったデータを検索できるように記憶するように作られたデータ記憶手段を含んでいる、請求項37から74の何れかに記載の装置。
  76. 前記データ取得手段は、前記物理的パラメーターの値を測定するように作られたデータ測定手段を含んでいる、請求項37から75の何れかに記載の装置。
  77. 請求項37から76の何れかに記載の装置を含む装置又はシステムの異常を検出するための検出器。
  78. エンジンの作動特性の異常を検出するように作られている、請求項77に記載の検出器と組み合わせられているエンジン。
  79. 請求項1から36の何れかに記載のコンピューターで実施する方法。
  80. 請求項1から36の何れかに記載の方法を実施するためにコンピューターで実行できるコンピュータープログラム命令が入っているコンピューター手段。
  81. 請求項1から36の何れかに記載の方法を実施するためにコンピューター手段で実行できるコンピュータープログラム命令が入っているコンピュータープログラム製品。
  82. 請求項1から36の何れかに記載の方法従って装置又はシステムの異常を検出するためのコンピューターシステムの使用。
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