WO2024047859A1 - 異常検知装置、異常検知方法、および、異常検知プログラム - Google Patents

異常検知装置、異常検知方法、および、異常検知プログラム Download PDF

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Abstract

異常検知装置(100)は、設備の異常を検知する。モデル生成部(110)は、制御信号時系列データ(143)の特徴量を訓練データとして抽出し、前記訓練データに基づいて、制御信号の時系列データから制御信号毎の異常度合いを出力する制御信号モデル(144)を生成する。信頼性算出部(120)は、センサ信号において検知された異常検知結果の特定時刻範囲における制御信号の時系列データを検証データとして制御信号モデル(144)に入力することにより、特定時刻範囲における制御信号の信頼性を算出する。異常診断部(130)は、特定時刻範囲における制御信号の信頼性を、特定時刻範囲における異常検知結果に付加した情報を異常診断結果(146)として出力する。

Description

異常検知装置、異常検知方法、および、異常検知プログラム
 本開示は、異常検知装置、異常検知方法、および、異常検知プログラムに関する。
 発電プラントといった設備では、故障等の要因による停止に莫大なコストがかかる。このため、異常検知装置の導入による予知保全の実現が進められている。ここで、発電プラントといった設備に対する異常検知では、異常発生時のデータが著しく少ないため、外れ値検知という手法が利用される。
 外れ値検知では、異常を含まないデータまたはほぼ含まないデータである訓練データから、異常度合いの算出式と異常を判定するためのしきい値とで構成されるモデルが生成される。そして、異常か正常か不明なデータである検証データをモデルに適用することで異常度合いを算出し、異常度合いがしきい値以上の場合に異常と判定する。
 発電プラントといった設備は、多様なモードを持つ。多様なモードとは、例えば発電プラントであれば、発電プラントの起動、停止、発電量が一定の状態、および発電量を100%から80%に切り替える遷移状態といった制御状態であり、正常あるいは異常とは無関係なものを指す。
 多様なモードを持つ設備では、モード毎のデータ量に不均衡があり、一部のモードのデータ量が極端に少ないことがある。結果として、モードのデータが少ない場合に、外れ値検知の性質から正常な設備の検証データを異常と誤検知する事がある。
 特許文献1に記載の技術では、設備が出力する起動・停止あるいはアラートの発生といったイベントと、その発生時間との組のデータに基づき、訓練データおよび検証データをモード毎に時系列方向に分割する。そして、特許文献1に記載の技術は、分割したデータを用いてモデルを生成し、分割したデータの十分性により、しきい値を調整する。
特開2015-172945号公報
 以降の説明では、設備に取り付けられたセンサに関するデータをセンサ信号、設備を制御するための指示値に関するデータを制御信号、設備が出力する起動・停止あるいはアラートの発生といったイベントとその発生時間の組に関するデータをイベント信号と記載する。
 発電プラントといった設備に異常が発生し、設備を点検する際は、設備を停止する必要がある。設備を停止すると、停止に伴うコストあるいは設備停止による機会損失が発生する。そのため、異常検知装置の結果を人が精査し、最終的な停止判断は人が行う必要がある。
 特許文献1に記載の方法では、モード毎の訓練データにおけるデータ量の十分性をモデルの生成時にのみ利用している。よって、異常検知装置の異常検知結果が異常である場合に、検証データのモードと同一のモードである訓練データが十分にある場合に異常と判断されたのか、訓練データが極端に少ない場合に異常と判断されたのかを説明することができない。よって、停止判断を行う人は、上記を判断するためデータ分析を行う必要があり、判断コストが大きいという課題がある。
 本開示では、モードを示す制御信号の時系列データに対して、センサ信号の異常検知に利用する外れ値検知と同一の手法を適用して、制御信号の異常度合いを算出するための制御信号モデルを生成する。これにより、本開示では、制御信号の異常度合いからセンサ信号の時系列データを基に判定された異常検知結果の信頼性を算出することを目的とする。
 本開示に係る異常検知装置は、センサを備え、制御信号により制御される設備における異常を検知する異常検知装置において、
 前記センサから得られるセンサ信号により検知された異常検知結果の特定時刻範囲における制御信号の時系列データを検証データとして、過去の制御信号の時系列データの特徴量である訓練データに基づいて生成され、制御信号の時系列データから制御信号毎の異常度合いを出力するモデルである前記制御信号モデルに入力することにより、前記特定時刻範囲における制御信号の異常度合いを取得し、前記異常度合いに基づいて前記特定時刻範囲における制御信号の信頼性を算出する信頼性算出部と、
 前記特定時刻範囲における制御信号の信頼性を、前記特定時刻範囲における前記異常検知結果に付加した情報を異常診断結果として出力する異常診断部とを備える。
 本開示に係る異常検知装置では、モードを示す制御信号の時系列データに対して、制御信号の異常度合いを算出するための制御信号モデルを用いる。制御信号モデルは、過去の制御信号の時系列データの特徴量である訓練データに基づいて生成され、制御信号の時系列データから制御信号毎の異常度合いを出力するモデルである。よって、本開示に係る異常検知装置によれば、センサ信号の時系列データを基に判定された異常検知結果の信頼性を制御信号の異常度合いから算出することができる。これにより、本開示に係る異常検知装置によれば、異常検知装置で診断しているセンサ信号の時系列データについて、データ量が十分なモードにて異常と判断されたのか、データ量が極端に少ないモードにて異常と判断されたのかを即座に判断することができる。
実施の形態1に係る異常検知装置のハードウェア構成例を示す図。 実施の形態1に係る異常検知装置の機能構成例を示す図。 実施の形態1に係る対応関係情報の構成例を示す図。 実施の形態1に係る異常検知手法情報の構成例を示す図。 実施の形態1に係る制御信号時系列データの構成例を示す図。 実施の形態1に係る異常検知結果情報の構成例を示す図。 実施の形態1に係るモデル生成部の動作を示すフロー図。 実施の形態1に係る図3の対応関係情報と図4の異常検知手法情報とを結合した状態を示す図。 は、本実施の形態に係る信頼性算出部の動作を示すフロー図。 実施の形態1に係る異常診断部による異常診断結果の求め方の例を示す図。 実施の形態1に係る異常診断部の動作を示すフロー図。 実施の形態1に係る異常検知処理のうち制御信号モデルを生成するための学習処理を示すフロー図。 実施の形態1に係る異常検知処理のうち制御信号モデルから異常度合いを求める推定処理を示すフロー図。 実施の形態1の変形例2に係る異常検知装置の構成例を示す図。 実施の形態2に係る対応関係情報の構成例を示す図。 実施の形態2に係る異常検知手法情報の構成例を示す図。 実施の形態2に係る対応関係情報と異常検知手法情報とを結合した結果の例を示す図。 実施の形態2に係る異常診断部による異常診断結果の求め方の例を示す図。 実施の形態2に係る異常診断部の動作を示すフロー図。 実施の形態3に係る異常検知装置の機能構成例を示す図。 実施の形態3に係るイベント信号情報の構成例を示す図。 実施の形態3に係るイベント信号情報を図21とした場合のモード分割の例を示す図。 実施の形態3に係るモード分割部による動作を示すフロー図。 実施の形態3に係る制御信号モデルを生成するための学習時の処理を示すフロー図。 実施の形態3に係る制御信号モデルから異常度合いを求める推定時の処理を示すフロー図。
 以下、本実施の形態について、図を用いて説明する。各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。図中の矢印はデータの流れまたは処理の流れを主に示している。
 実施の形態1.
***構成の説明***
 図1は、本実施の形態に係る異常検知装置100のハードウェア構成例を示す図である。
 図2は、本実施の形態に係る異常検知装置100の機能構成例を示す図である。
 異常検知装置100は、設備における異常を検知する。設備は、センサを備え、制御信号により制御される。異常検知装置100は、センサから得られるセンサ信号により設備における異常を検知し、異常を検知した際の検知結果の信頼性を判断する。
 異常検知装置100は、コンピュータである。異常検知装置100は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921および補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
 異常検知装置100は、機能要素として、モデル生成部110と信頼性算出部120と異常診断部130と記憶部140とを備える。
 記憶部140には、対応関係情報141と異常検知手法情報142と制御信号時系列データ143と制御信号モデル144と異常検知結果情報145と異常診断結果146とが記憶される。
 異常検知装置100は、記憶部140に記憶されているデータを基に、設備に関する異常検知結果の信頼性を算出する装置である。
 モデル生成部110と信頼性算出部120と異常診断部130の機能は、ソフトウェアにより実現される。記憶部140は、メモリ921に備えられる。なお、記憶部140は、補助記憶装置922に備えられていてもよいし、メモリ921と補助記憶装置922に分散して備えられていてもよい。
 プロセッサ910は、異常検知プログラムを実行する装置である。異常検知プログラムは、モデル生成部110と信頼性算出部120と異常診断部130の機能を実現するプログラムである。
 プロセッサ910は、演算処理を行うICである。プロセッサ910の具体例は、CPU、DSP、GPUである。ICは、Integrated Circuitの略語である。CPUは、Central Processing Unitの略語である。DSPは、Digital Signal Processorの略語である。GPUは、Graphics Processing Unitの略語である。
 メモリ921は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ921の具体例は、SRAM、あるいはDRAMである。SRAMは、Static Random Access Memoryの略語である。DRAMは、Dynamic Random Access Memoryの略語である。
 補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDDである。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)メモリカード、CF、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬の記憶媒体であってもよい。なお、HDDは、Hard Disk Driveの略語である。SD(登録商標)は、Secure Digitalの略語である。CFは、CompactFlash(登録商標)の略語である。DVDは、Digital Versatile Diskの略語である。
 入力インタフェース930は、マウス、キーボード、あるいはタッチパネルといった入力装置と接続されるポートである。入力インタフェース930は、具体的には、USB端子である。なお、入力インタフェース930は、LANと接続されるポートであってもよい。USBは、Universal Serial Busの略語である。LANは、Local Area Networkの略語である。
 出力インタフェース940は、ディスプレイといった出力機器のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCDである。出力インタフェース940は、表示器インタフェースともいう。HDMI(登録商標)は、High Definition Multimedia Interfaceの略語である。LCDは、Liquid Crystal Displayの略語である。
 通信装置950は、レシーバとトランスミッタを有する。通信装置950は、LAN、インターネット、あるいは電話回線といった通信網に接続している。通信装置950は、具体的には、通信チップまたはNICである。NICは、Network Interface Cardの略語である。
 異常検知プログラムは、異常検知装置100において実行される。異常検知プログラムは、プロセッサ910に読み込まれ、プロセッサ910によって実行される。メモリ921には、異常検知プログラムだけでなく、OSも記憶されている。OSは、Operating Systemの略語である。プロセッサ910は、OSを実行しながら、異常検知プログラムを実行する。異常検知プログラムおよびOSは、補助記憶装置922に記憶されていてもよい。補助記憶装置922に記憶されている異常検知プログラムおよびOSは、メモリ921にロードされ、プロセッサ910によって実行される。なお、異常検知プログラムの一部または全部がOSに組み込まれていてもよい。
 異常検知装置100は、プロセッサ910を代替する複数のプロセッサを備えていてもよい。これら複数のプロセッサは、異常検知プログラムの実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ910と同じように、異常検知プログラムを実行する装置である。
 異常検知プログラムにより利用、処理または出力されるデータ、情報、信号値および変数値は、メモリ921、補助記憶装置922、または、プロセッサ910内のレジスタあるいはキャッシュメモリに記憶される。
 モデル生成部110と信頼性算出部120と異常診断部130の各部の「部」を「回路」、「工程」、「手順」、「処理」、あるいは「サーキットリー」に読み替えてもよい。異常検知プログラムは、モデル生成処理と信頼性算出処理と異常診断処理を、コンピュータに実行させる。モデル生成処理と信頼性算出処理と異常診断処理の「処理」を「プログラム」、「プログラムプロダクト」、「プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体」、または「プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体」に読み替えてもよい。また、異常検知方法は、異常検知装置100が異常検知プログラムを実行することにより行われる方法である。
 異常検知プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に格納されて提供されてもよい。また、異常検知プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
***機能の説明***
 次に、本実施の形態に係る異常検知装置100の各機能要素の概要について説明する。
 センサ信号とは、設備に取り付けられたセンサから取得されるデータである。制御信号とは、設備を制御するための指示値を示すデータである。また、イベント信号とは、設備が出力する起動・停止およびアラートの発生といったイベントとその発生時間の組を示すデータである。
 本実施の形態に係る異常検知装置100は、多様なモードを持つ設備から取得されるセンサ信号による多次元時系列データを入力として設備の異常を判断する。また、異常検知装置100は、設備の異常検知結果に対して、多様なモードを実現するための設備制御に関する制御信号の時系列データに基づき、設備の異常検知結果に対する信頼性を算出する。
 モデル生成部110は、制御信号のデータから特徴量を抽出し、異常度合いを算出するためのモデルである制御信号モデル144を生成する。
 信頼性算出部120は、制御信号モデル144に基づき制御信号の時系列データから特定期間における異常検知結果の信頼性を求める。
 異常診断部130は、センサ信号の特定期間の異常検知結果に対して、その異常検知結果の信頼性を基にユーザへの出力内容を生成する。
 図3は、本実施の形態に係る対応関係情報141の構成例を示す図である。
 対応関係情報141は、センサ信号と制御信号との対応関係を示すデータである。対応関係情報141では、センサ信号と、そのセンサ信号に影響を与える制御信号とが対応付けられている。対応関係情報141は、例えば、異常診断部130にて、センサ信号に対応した制御信号を選択するために用いられる。
 対応関係情報141は、1つ以上のセンサ信号IDおよび1つ以上の制御信号IDの組を含んでいればどのようなデータでもよい。
 図3の例では、センサ信号S0001、センサ信号S0002、センサ信号S0003、およびセンサ信号S0004と、制御信号C0001、制御信号C0002、および制御信号C0003とに対応関係があることを示している。
 図4は、本実施の形態に係る異常検知手法情報142の構成例を示す図である。
 異常検知手法情報142は、センサ信号の異常を検知する手法を示すデータである。
 異常検知手法情報142は、1つ以上のセンサ信号、異常検知手法、入力データ、入力データの次元、開始時刻、終了時刻、および異常検知手法のパラメータを含んでいればどのようなデータであってもよい。
 図4の例では、センサ信号S0001、センサ信号S0002、センサ信号S0003、およびセンサ信号S0004のセンサ信号に対して、isolate-forestによる異常検知を行うことを示している。また、異常検知手法への入力データには、特定時刻の時系列値が採用されている。また、入力データの次元は、センサ信号のIDの数と設定されている。図4の例では入力データの次元は4となる。また、isolate-forestのパラメータの1つである決定木数は100である。
 なお、開始時刻は時系列値の開始時刻であり、終了時刻は時系列値の終了時刻である。
 図5は、本実施の形態に係る制御信号時系列データ143の構成例を示す図である。
 制御信号時系列データ143は、制御信号の時系列データである。
 制御信号時系列データ143は、制御信号を一意に特定するためのデータ、設備からデータを計測した時刻および各時刻にて計測した指令値を含んでいる。なお、計測した時刻が障害等による欠損を除いて等間隔である必要がある。
 図5の例では、発電プラントにおけるボイラを対象に、ボイラの温度に対する指示値を1分単位で記録したデータを示している。例では制御信号を一意に特定するためのデータがC0001である1つの時系列データを記載しているが、複数の制御信号を保存していてもよい。
 制御信号モデル144は、制御信号の異常度合いを算出するためのモデルである。制御信号モデル144は、モデル生成部110により、制御信号時系列データ143に対してセンサ信号の異常検知に利用する異常検知手法と同一の異常検知手法を適用することにより生成される。
 制御信号モデル144は、制御信号毎に保存されているモデルを一意に特定できる情報とモデルを含んでいればどのようなデータであってもよい。
 図6は、本実施の形態に係る異常検知結果情報145の構成例を示す図である。
 異常検知結果情報145には、センサ信号の特定期間の異常検知結果が保存される。
 異常検知結果情報145に保存されるデータは、センサ信号を一意に特定するデータ、異常と判定された開始時刻、および異常と判定された終了時刻を含んでいればどのようなデータであってもよい。
 図6の例では、センサ信号S0001が「2021-06-01 00:00:00」から「2021-06-01 00:15:00」の期間で異常が発生したことを示している。
 異常診断結果146は、異常診断部130により生成され、ユーザに対して提示される。異常診断結果146については後述する。
***動作の説明***
 次に、本実施の形態に係る異常検知装置100の動作について説明する。異常検知装置100の動作手順は、異常検知方法に相当する。また、異常検知装置100の動作を実現するプログラムは、異常検知プログラムに相当する。
<モデル生成処理>
 図7は、本実施の形態に係るモデル生成部110の動作を示すフロー図である。
 モデル生成部110は、制御信号の時系列データである制御信号時系列データ143の特徴量を抽出し、その特徴量に基づいて制御信号毎の異常度合いを算出するためのモデルである制御信号モデル144を生成する。
 以下に、モデル生成処理の概要を説明する。
 モデル生成部110は、過去の制御信号の時系列データを訓練データとして、前記訓練データに基づいて、制御信号の時系列データから制御信号の異常度合いを出力する制御信号モデル144を生成する。
 モデル生成部110は、対応関係情報141と異常検知手法情報142と制御信号時系列データ143とに基づいて、対応関係情報141に設定されている制御信号に適用する異常検知手法を決定する。そして、モデル生成部110は、異常検知手法に入力するセンサ信号のデータ形式を過去の制御信号の時系列データに含まれる制御信号のデータ形式に置き換えることにより異常検知手法に入力する訓練データを生成する。モデル生成部110は、生成した訓練データを異常検知手法に入力することにより制御信号モデル144を生成する。
 ここで、対応関係情報141は、センサ信号と前記センサ信号に影響を与える制御信号とを対応付けた情報である。異常検知手法情報142は、センサ信号と前記センサ信号に適用する異常検知手法と前記異常検知手法に入力する前記センサ信号のデータ形式とが設定された情報である。制御信号時系列データ143は、過去の制御信号の時系列データである。
 具体的には、以下の通りである。
 ステップS001において、モデル生成部110は、制御信号時系列データ143から制御信号モデル144を生成するために利用する異常検知手法を決定する。異常検知手法の決定には、対応関係情報141に記載のセンサ信号IDおよび制御信号IDのデータと、異常検知手法情報142に記載のセンサ信号ID、入力データ、および入力データの次元のデータとを利用する。
 具体的には、モデル生成部110は、対応関係情報141のデータと異常検知手法情報142のデータとをセンサ信号IDで結合、すなわち紐付ける。これにより、モデル生成部110は、制御信号時系列データ143の制御信号IDに紐づけられた異常検知手法を決定する。
 なお、モデル生成部110は、対応関係情報141に含まれるすべての制御信号の組について異常検知手法を決定する。制御信号の組は、制御信号が1つの場合もある。
 図8は、本実施の形態に係る図3の対応関係情報141と図4の異常検知手法情報142とを結合した状態を示す図である。
 図8より、制御信号C0001、制御信号C0002および制御信号C0003には異常検知手法としてIsolate-forestを適用する。
 図3の対応関係情報141では、センサ信号S0001,S0002,S0003,S0004の組と、制御信号C0001,C0002,C0003の組が対応している。また、図4の異常検知手法情報142では、センサ信号S0001,S0002,S0003,S0004に対して同じ異常検知手法が対応している。図4の異常検知手法情報142ではセンサ信号S0001,S0002,S0003,S0004に対して同じ異常検知手法が対応しているので、制御信号C0001,C0002,C0003の組に対して1つの異常検知手法が決定される。
 一方、例えばセンサ信号S0001とS0002の各々に異なる異常検知手法が対応する場合は、次のように処理される。
 説明を簡単にするために、センサ信号をS0001とS0002だけに絞って記載する。
 例えばセンサ信号S0001とS0002の各々に異なる異常検知手法が対応する場合がある。具体的には、異常検知手法情報142に、「センサ信号S0001,S0002」、「センサ信号S0001」、および「センサ信号S0002」の情報があれば、各々に対して異なる異常検知手法、すなわち3つの異常検知手法が設定される。
 このような場合は、対応関係情報141に則って、全ての手法を適用する。例えば、対応関係情報141に、「センサ信号S0001,S0002と制御信号C0001」、「センサ信号S0001と制御信号C0001」、および「センサ信号S0002と制御信号C0001」の3つの組がある場合は以下の通りである。制御信号C0001に対して、各センサ信号の組で選択されている3つの異常検知手法が適用される。
 ステップS002において、モデル生成部110は、異常検知手法への入力を生成するために、制御信号時系列データ143から、ステップS001で生成したデータを基に、入力データを生成する。
 図8の例では、特定時刻の時系列値が入力となるため、制御信号C0001、制御信号C0002および制御信号C0003の各時刻のデータを結合した3次元ベクトルを時刻数分生成する。
 図8の例では、入力データの次元がセンサ信号IDの数であるため、入力データの次元を制御信号IDの数に読み替える。よって、入力データは制御信号の組における同一時刻の時系列値のベクトル集合となる。入力データの集合に含まれるベクトル数は、開始時刻と終了時刻に基づいて下記のよう定義される。
入力データの集合に含まれるベクトル数=(終了時刻-開始時刻)/時系列値におけるデータの取得単位
 ここで、時系列値におけるデータの取得単位は、具体的には、1分、2分、あるいは3分といった単位である。
 図8の入力データでは、制御信号iをCi、制御信号iの時刻tの時系列値をCi[t]、開始時刻をstart,終了時刻をend,ベクトルを<>とすると、入力データは以下の通りである。
<CC0001[start],CC0002[start],CC0003[start]>,<CC0001[start+1],CC0002[start+1],CC0003[start+1]>,・・・,<CC0001[end],CC0002[end],CC0003[end]>
 ステップS003では、モデル生成部110は、ステップS001で決定した異常検知手法に対して、ステップS002で生成した入力データを入力することにより、制御信号モデル144を生成する。
 例えば、ステップS001で生成したデータが図8の情報である場合、モデル生成部110は、異常検知手法としてIsolate-forestを利用する。モデル生成部110は、Isolate-forestのパラメータの1つである決定木数を100として、100個の決定木と異常のしきい値を生成する。決定木の生成に利用する入力データはステップS002で生成したデータである。
 このように、100個の決定木と異常のしきい値とから構成された、制御信号毎の制御信号モデル144が生成される。
 ステップS004では、モデル生成部110は、制御信号モデル144を記憶部140に記憶する。
<信頼性算出処理>
 図9は、本実施の形態に係る信頼性算出部120の動作を示すフロー図である。
 信頼性算出部120は、特定期間の異常検知手法が出力する異常検知結果に対して、異常検知結果を求める上でモード毎の訓練データが十分であったかを示す信頼性を算出する。
 以下に、信頼性算出処理の概要を説明する。
 信頼性算出部120は、センサ信号により検知された異常検知結果の特定時刻範囲における制御信号の時系列データを検証データとして制御信号モデル144に入力する。信頼性算出部120は、検証データを制御信号モデル144に入力することにより、特定時刻範囲における制御信号の異常度合いを取得し、異常度合いに基づいて特定時刻範囲における制御信号の信頼性を算出する。
 信頼性算出部120は、対応関係情報141と異常検知手法情報142と制御信号モデル144と異常検知結果の特定時刻範囲における制御信号時系列データ143とに基づいて、異常検知結果の特定時刻範囲における制御信号時系列データ143から検証データを生成する。
 具体的には、以下の通りである。
 ステップS101では、信頼性算出部120は、対応関係情報141に記載のセンサ信号IDおよび制御信号IDのデータと、異常検知手法情報142に記載のセンサ信号ID、入力データ、および入力データの次元、開始時刻、および終了時刻のデータとをセンサ信号IDで結合する。
 ステップS102では、信頼性算出部120は、異常検知手法の入力を生成するために、制御信号時系列データ143から、ステップS101で生成したデータを基に、制御信号毎の入力データを生成する。本手順はステップS002と同様である。
 信頼性算出処理では、開始時刻、および終了時刻を、図6の異常検知結果情報145における「異常開始日時」から「異常終了日時」に読み替える。信頼性算出処理では、「異常開始日時」から「異常終了日時」までを特定時刻範囲とする。図6の例では、入力データの集合に含まれるベクトル数は、異常開始時刻と異常終了時刻に基づいて下記のよう定義される。
入力データの集合に含まれるベクトル数=(異常終了時刻-異常開始時刻)/時系列値におけるデータの取得単位
 モデル生成処理で生成される入力データは、機械学習における訓練データであった。一方、信頼性算出処理の入力データは、推定データ、すなわち検証データである。データの作成方法は、時系列データの期間が異なること以外は同様である。
 ステップS103では、信頼性算出部120は、制御信号モデル144と、ステップS102で生成した入力データとを利用して、制御信号毎の開始時刻から終了時刻までの特定時刻範囲における異常度合いを算出する。なお、制御信号毎には、制御信号組毎の意味を含むものとする。
 制御信号毎の特定時刻範囲における制御とは、モードを実現するための各設備の細かい制御である。すなわち、制御信号毎の特定時刻範囲における異常度合いは、モード毎の異常度合いを意味する。
 例えば、異常検知手法がIsolate-forestの場合、信頼性算出部120は、制御信号モデル144に記憶してある決定木に対して、ステップS102で生成した入力データを入力し、全決定木の結果の平均を制御信号毎の特定時刻範囲における異常度合いとする。
 ここで、制御信号とモードの関係の具体例を発電プラントの設備で記述する。
 モードとは、発電プラントにおける、停止、発電量80%、発電量100%といった状態を指す。制御信号は、停止を行う際に、プラントの各部品がどのように動くべきかを指し示す指示値の時系列データである。例えば、発電プラントを停止させる場合は、燃料の供給を止めるため、様々なバルブを閉める。この際、バルブの弁に「閉めろ」というような指示値を送る。この例における「停止」がモードであり、バルブの弁への「閉めろ」という動作を表す数値が制御信号となる。
 信頼性算出処理における特定時刻範囲は、異常検知結果情報145に記載のセンサ信号にて異常と判断した範囲となる。本実施の形態に係る異常検知装置は、制御信号の時系列データを使って、センサ信号の時系列データから求めた「異常か否か」という判定の信頼性を求める機能を有する。よって、特定時刻範囲は、基本的にセンサ信号に対する異常検知手法の訓練データの期間と、検証データで「異常」と判断された期間とになる。信頼性算出処理の特定時刻範囲は、センサ信号に対する異常検知手法が検証データで「異常」と判断した期間になる。
 ステップS104では、信頼性算出部120は、ステップS103で求めた異常度合いに基づき、制御信号毎における特定時刻範囲毎の信頼性を算出する。信頼度の算出方法の例として、異常度合いをamn、異常度合いを異常と判断するしきい値をthrとし、以下の式により算出する。以下の式は異常度合いが異常のしきい値より小さければ信頼性は1以上となり、異常度合いが異常のしきい値より大きければ信頼性は1以下となる。
 信頼性=1/(amn/thr)
 また、信頼精度の算出方法の別の例として、以下の式のように定義してもよい。その場合、異常度合いが異常のしきい値より大きければ信頼性は1以上となり、異常度合いが異常の閾値より小さければ信頼性は1以下となる
 信頼性=anm/thr
<異常診断処理>
 異常診断部130は、対応関係情報141に基づき、センサ信号の異常検知結果情報145に保存されたセンサ信号の異常検知結果と信頼性算出部120で算出した異常診断の信頼性から異常診断結果を生成する。
 異常診断部130は、特定時刻範囲における制御信号の信頼性を、特定時刻範囲における異常検知結果に付加した情報を異常診断結果として出力する。
 具体的には、以下の通りである。
 図10は、本実施の形態に係る異常診断部130による異常診断結果の求め方の例を示す図である。
 図11は、本実施の形態に係る異常診断部130の動作を示すフロー図である。
 図10において、異常検知結果および信頼性は同一の期間の結果を表しているものとする。
 ステップS201では、異常診断部130は、対応関係情報141から、センサ信号と制御信号の対応関係を取得する。図10の例ではセンサ信号S0001、S0002、S0003、およびS0004の組と、制御信号C0001、C0002、およびC0003の組である。
 ステップS202では、異常診断部130は、ステップS201で取得したデータを基に、センサ信号の異常検知結果情報145からセンサ信号の異常検知結果を取得する。また、異常診断部130は、信頼性算出部120が出力する信頼性から制御信号の信頼性を取得する。図10の例では、センサ信号は異常、制御信号は信頼性が0.3となる。
 ステップS203では、センサ信号と制御信号の対応関係、および、センサ信号の異常検知結果および制御信号の信頼性から、あるセンサ信号の異常検知結果に対して、その信頼性がどの程度であるかを判断する。もし信頼性が1以下であれば、異常検知結果の接頭辞に「訓練データが極端に少ない制御状態の」という言葉を追加する。図10の例では、信頼性が0.3であるため、異常検知結果の接頭辞に「訓練データが極端に少ない制御状態の」を付ける必要があると判断している。
 ステップS204では、ステップS203の結果を利用した、各センサ信号、異常検知結果、信頼性の組みで構成される異常診断結果を生成し、出力する。図10の例では、センサ信号S0001、S0002、S0003、およびS0004の組は、訓練データが極端に少ないモード時に異常と検知されており、異常検知の信頼性が0.3であることを示している。
***本実施の形態の効果の説明***
 本実施の形態に係る異常検知装置では、モデル生成部が、制御信号の時系列データである制御信号時系列データの特徴量を抽出し、前記特徴量に基づいて制御信号毎の異常度合いを算出するためのモデルである制御信号モデルを生成する。また、信頼性算出部が、前記制御信号モデルに制御信号の時系列データを入力することで、前記センサから取得されるセンサ信号に適用した1つの異常検知手法による検知結果の期間に対して、過去データが十分であったかを示す信頼性を算出する。また、異常診断部が、前記センサ信号に対する異常検知結果を保存する異常検知結果情報に基づいて、前記信頼性と前記センサ信号に適用した1つの異常検知手法による異常検知結果を組合せ、前記センサ信号に適用した1つの異常検知手法の異常検知結果を信頼性により修正する。そして、異常診断部が、前記信頼性を前記異常検知結果に付加して、異常診断結果として出力する。
 また、本実施の形態に係る異常検知装置では、モデル生成部は、対応関係情報と、異常検知手法情報と、前記制御信号時系列データとに基づいて、異常検知手法毎に信頼性を算出するために入力する制御信号の組を前記対応関係情報から決定する。そして、モデル生成部は、前記制御信号の組に対して前記異常検知手法を基に前記制御信号モデルを生成する。対応関係情報は、前記制御信号と前記制御信号の影響をうける前記センサ信号とを対応付けた情報である。異常検知手法情報は、前記設備の異常検知手法と前記異常検知手法に入力する前記センサ信号との組み合わせを保存する情報である。
 また、本実施の形態に係る異常検知装置では、信頼性算出部は、対応関係情報と、異常検知手法情報と、制御信号モデルと、制御信号時系列データに基づき、制御信号モデルに入力する入力データを生成し、入力データを制御信号モデルに入力することにより信頼性を算出する。
 このように、本開示に係る異常検知装置では、モードを示す制御信号の時系列データに対して、センサ信号の異常検知に利用する外れ値検知と同一の手法を適用して、制御信号の異常度合いを算出するための制御信号モデルを生成する。よって、本開示に係る異常検知装置によれば、センサ信号の時系列データを基に判定された異常検知結果の信頼性を制御信号の異常度合いから算出することができる。これにより、本開示に係る異常検知装置によれば、異常検知装置で診断しているセンサ信号の時系列データについて、データ量が十分なモードにて異常と判断されたのか、データ量が極端に少ないモードにて異常と判断されたのかを即座に判断することができる。
 本実施の形態に係る異常検知装置では、信頼性算出部にて、制御信号の異常度合いからモードが稀であるかを判定し、制御の影響を受けるセンサ信号の異常検知結果の信頼性を算出する。モードが稀であるかを判定するとは、「あるモードの」訓練データが極端に少ないかを判定することである。つまり、複数のモードを含む訓練データ全体に対して、あるモードの訓練データだけ極端に少ないまたは無いことを判定することである。
 また、本実施の形態に係る異常検知装置では、異常診断部130にて、人に出力するセンサ信号の異常診断結果を信頼性に基づいて修正する。これにより、制御が発生する機器の異常検知にて、過去に発生していた制御か否かを検出し、異常検知の結果に反映できる。よって、異常検知装置で診断しているセンサ信号の時系列データについて、データ量が十分なモードにて異常と判断されたのか、データ量が極端に少ないモードにて異常と判断されたのかを即座に判断することができる。
 ***他の構成***
<変形例1>
 本実施の形態に係る変形例1では、図7,9,11で説明した異常検知装置100の処理フローの変形例について説明する。
 異常検知装置100の処理は、制御信号モデル144を生成するための学習処理と、制御信号モデル144から異常度合いを求める推定処理との2つの処理フローとして表すことができる。
 制御信号モデル144を生成するための学習処理は、上述のモデル生成処理に相当する。
 制御信号モデル144から異常度合いを求める推定は、上述の信頼性算出処理に相当する。
 図12は、本実施の形態に係る異常検知処理のうち制御信号モデル144を生成するための学習処理を示すフロー図である。
 図13は、本実施の形態に係る異常検知処理のうち制御信号モデル144から異常度合いを求める推定処理を示すフロー図である。図13では、異常診断処理も含めている。
 図12に示す学習フローでは、モデル生成部110、対応関係情報141、異常検知手法情報142、制御信号時系列データ143、および制御信号モデル144を用いている。
 ステップS301において、モデル生成部110は、対応関係情報141からセンサ信号の組と制御信号の組の関係を取得する。
 ステップS302において、モデル生成部110は、異常検知手法情報142から特定のセンサ信号に対して適用した異常検知手法、入力に関する情報、および異常検知手法のパラメータを取得する。
 ステップS303において、モデル生成部110は、制御信号時系列データ143から制御信号の時系列データを取得する。
 ステップS304において、モデル生成部110は、ステップS301、ステップS302およびステップS303から取得したデータを基に、制御信号の組毎にモデルを生成する。生成するためのフローチャートはモデル生成部110にて説明した図7と同様である。
 ステップS305において、モデル生成部110は、ステップS304で求めた全てのモデルを制御信号モデル144として記憶部140に保存する。
 図12の処理は図7の処理に相当する。
 図13に示す推定フローでは、信頼性算出部120、対応関係情報141、異常検知手法情報142、制御信号時系列データ143、制御信号モデル144、異常検知結果情報145、および異常診断結果146を用いている。
 ステップS401において、信頼性算出部120は、対応関係情報141からセンサ信号の組と制御信号の組との関係を取得する。
 ステップS402において、信頼性算出部120は、異常検知手法情報142から特定のセンサ信号に対して適用した異常検知手法、入力に関する情報、および異常検知手法のパラメータを取得する。
 ステップS403において、信頼性算出部120は、制御信号時系列データ143から制御信号の時系列データを取得する。
 ステップS404において、信頼性算出部120は、制御信号モデル144から制御信号に対応するモデルを取得する。
 ステップS405において、信頼性算出部120は、ステップS401、ステップS402、ステップS403およびステップS404から取得したデータを基に、対応関係情報141に記載の、制御信号の組に対応したセンサ信号の組の異常検知結果に対して信頼性を算出する。信頼性を算出するためのフローチャートは、図9の信頼性算出処理にて説明したものと同様である。
 ステップS406において、異常診断部130は、センサ信号の異常検知結果情報145からセンサ信号毎の異常検知結果を取得する。
 ステップS407において、異常診断部130は、ステップS401、ステップS405およびステップS406から取得した情報を基に全センサ信号の異常検知結果を変換し、センサ信号、異常診断結果および信頼性の組で構成された異常診断結果146を生成する。異常診断結果を生成するためのフローチャートは、異常診断部130にて説明した図11と同様である。
 図13の処理は図9および図11の処理に相当する。
<変形例2>
 本実施の形態では、モデル生成部110と信頼性算出部120と異常診断部130の機能がソフトウェアで実現される。変形例として、モデル生成部110と信頼性算出部120と異常診断部130の機能がハードウェアで実現されてもよい。
 具体的には、異常検知装置100は、プロセッサ910に替えて電子回路909を備える。
 図14は、本実施の形態の変形例2に係る異常検知装置100の構成例を示す図である。
 電子回路909は、モデル生成部110と信頼性算出部120と異常診断部130の機能を実現する専用の電子回路である。電子回路909は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略語である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略語である。
 モデル生成部110と信頼性算出部120と異常診断部130の機能は、1つの電子回路で実現されてもよいし、複数の電子回路に分散して実現されてもよい。
 別の変形例として、モデル生成部110と信頼性算出部120と異常診断部130の一部の機能が電子回路で実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。また、モデル生成部110と信頼性算出部120と異常診断部130の一部またはすべての機能がファームウェアで実現されてもよい。
 プロセッサと電子回路の各々は、プロセッシングサーキットリとも呼ばれる。つまり、モデル生成部110と信頼性算出部120と異常診断部130の機能は、プロセッシングサーキットリにより実現される。
 実施の形態2.
 本実施の形態では、主に、実施の形態1と異なる点および実施の形態1に追加する点について説明する。
 本実施の形態において、実施の形態1と同様の機能を有する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
 本実施の形態では、異常検知手法が単信号に対するものであり、1つのセンサ信号が複数の制御信号の影響を受ける場合の態様について説明する。
***構成の説明***
 本実施の形態では、対応関係情報141と異常検知手法情報142のデータ形式が実施の形態1と異なる。
 その他の構成は、図1および図2で説明した構成と同様である。
 図15は、本実施の形態に係る対応関係情報141の構成例を示す図である。
 対応関係情報141に保存されるデータは、1つのセンサ信号ID、1つ以上の制御信号IDおよび信頼性算出に利用する条件の組を含んでいればどのようなデータでもよい。
 図15の例では、センサ信号S0001と制御信号C0001、センサ信号S0002と制御信号C0001およびC0002に対応関係があることを示している。また、センサ信号S0002と制御信号C0001およびC0002については、異常検知結果の信頼性判定として、信頼性の組合せ方法および信頼性出力内容が保存されている。組合せ方法は論理和であり、信頼性出力内容は最小である。
 図16は、本実施の形態に係る異常検知手法情報142の構成例を示す図である。
 異常検知手法情報142に保存されるデータは、1つのセンサ信号、異常検知手法、入力データ、入力データの次元、異常検知手法のパラメータを含むデータである。図16の例では、センサ信号S0001およびセンサ信号S0002の各々に対してk-近傍法による異常検知を行っている。また、異常検知の入力は、センサ信号S0001が時系列データであるのに対して、センサ信号S0002は高周波成分である。双方のセンサ信号共に入力データの次元数は10である。パラメータである近傍数についてセンサ信号S0001は2であり、センサ信号S0002は3である。
 なお、図16の異常検知手法情報142では、開始時刻および終了時刻を省略している。しかし、図16の異常検知手法情報142においても、実施の形態1と同様に開始時刻および終了時刻の情報を有する。
***動作の説明***
 次に、本実施の形態に係る異常検知装置100の動作について説明する。異常検知装置100の動作手順は、異常検知方法に相当する。また、異常検知装置100の動作を実現するプログラムは、異常検知プログラムに相当する。
 本実施の形態では、対応関係情報141には、1つのセンサ信号と制御信号の組とが対応付けられているとともに、制御信号の組における信頼性の組合せ方法が設定されている。モデル生成部110は、制御信号の組の各制御信号に対してセンサ信号に対応する異常検知手法を適用して制御信号モデル144を生成する。
 信頼性算出部120は、信頼性の組合せ方法を用いて、制御信号の組の信頼性を算出する。
 具体的には、以下の通りである。
<モデル生成処理>
 モデル生成部110は、制御信号時系列データ143に保存された制御信号の時系列データから異常の度合いを示す異常度合いを算出するための制御信号モデル144を生成する。モデル生成部110の基本的な処理フローは、実施の形態1で説明した図7と同様であるが、実施の形態1と異なる点について以下に説明する。
 ステップS001では、モデル生成部110は、制御信号のモデルを生成するために利用する異常検知手法を決定する。決定には、対応関係情報141に記載のセンサ信号IDおよび制御信号ID、および異常検知手法情報142に記載のセンサ信号ID、入力データ、入力データの次元のデータが利用される。具体的には、モデル生成部110は、各記憶領域のデータをセンサ信号IDで結合し、結合したデータの制御信号IDと異常検知手法から決定する。
 図17は、本実施の形態に係る対応関係情報141と異常検知手法情報142とを結合した結果の例を示す図である。
 図17より、制御信号C0001に対してセンサ信号S0001の異常検知手法が対応し、制御信号C0001、C0002に対してセンサ信号S0002の異常検知手法が対応する。ただし、制御信号C0001およびC0002は2つの信号に対する異常検知になっているので、1つの制御信号となるように分離する。よって、制御信号C0001に対しては、センサ信号S0001に対して実施した異常検知手法と、センサ信号S0002に対して実施した異常検知手法の双方で異常検知を実行する。
 なお、上述したように図17においても開始時刻および終了時刻を省略している。
 ステップS002では、モデル生成部110は、異常検知手法の入力を生成するために、制御信号時系列データ143に保存されたデータから、前段で結合したデータの情報を基に、入力データを抽出する。図17の例では、モデル生成部110は、制御信号C0001に対して10次元の部分時系列データを抽出し、制御信号C0001、制御信号C0002に対して10次元の高周波成分を抽出する。
 ステップS003では、モデル生成部110は、異常検知手法に対して、ステップS002で生成したデータを入力してモデルを生成する。異常検知手法のパラメータは、ステップS001で生成したデータに記載されたパラメータを利用する。ステップS001で生成したデータが図17の情報である場合に、制御信号IDがC0001の信号に対して生成されるモデルについての例を説明する。異常検知手法としてk-近傍法を利用する。また、制御信号IDがC0001の信号には、入力データが10次元の時系列データのものと、10次元の高周波成分のものを利用する。入力データが時系列データのk-近傍法では、パラメータの1つである近傍数を2、入力データが高周波成分のk-近傍では、パラメータの1つである近傍数を3とする。これによって、10次元空間上に入力データをマッピングしたモデルと異常のしきい値を生成する。
 ステップS004では、モデル生成部110は、ステップS003で生成したモデルを制御信号モデル144として記憶部140に記憶する。
<信頼性算出処理>
 信頼性算出部120の動作フローは、実施の形態1と同様である。ただし、ステップS101については、モデル生成部110のステップS001と同様に、1つのセンサ信号に対して2つ以上の制御信号がある場合、制御信号が1つになるように分離する。
<異常診断処理>
 異常診断部130は、対応関係情報141に基づき、センサ信号の異常検知結果情報145と信頼性算出部120で算出した異常診断の信頼性とから、異常診断結果を生成する。
 図18は、本実施の形態に係る異常診断部130による異常診断結果の求め方の例を示す図である。
 図19は、本実施の形態に係る異常診断部130の動作を示すフロー図である。
 図18において、異常検知結果および信頼性は同一の期間の結果を表しているものとする。
 ステップS201では、異常診断部130は、対応関係情報141に保存されたデータから、センサ信号と制御信号の対応関係を取得する。図18の例ではセンサ信号S0001が制御信号C0001に、センサ信号S0002が制御信号C0001,C0002に対応する。
 ステップS201の処理は、図11で説明したステップS201と同様である。
 ステップS202では、ステップS201で取得したデータを基に、異常診断部130は、センサ信号の異常検知結果情報145からセンサ信号の異常検知結果および信頼性算出部120が出力する信頼性からセンサ信号の異常検知結果毎の制御信号の信頼性を取得する。
 図18の例では、センサ信号S0001は正常、センサ信号S0002は異常、センサ信号S0001の異常検知手法を用いた制御信号C0001の信頼性は1.2、センサ信号S0002の異常検知手法を用いた制御信号C0001の信頼性は1.4、センサ信号S0002の異常検知手法を用いた制御信号C0002の信頼性は0.3である。
 ステップS202の処理は、図11で説明したステップS202と同様である。
 ステップS203aでは、異常診断部130は、制御信号の信頼性を論理値に変換する。ここでは、信頼性が十分である1以上の場合を0、十分でない1以下の場合は1に変換する。図18の例では、センサ信号S0001の異常検知手法を用いた制御信号C0001の論理値は0、センサ信号S0002の異常検知手法を用いた制御信号C0001の論理値は0、センサ信号S0002の異常検知手法を用いた制御信号C0002の論理値は1である。
 ステップS203bでは、異常診断部130は、センサ信号と制御信号の対応関係、センサ信号の異常検知結果およびステップS203aの結果から、あるセンサ信号の異常検知結果の信頼性が十分であるか判断する。具体的には、各センサ信号に対応する制御信号の信頼性の論理値に対して、信号間の対応関係に記載の組合せ方法で判定した結果が1であれば、異常検知結果の接頭辞に「訓練データが極端に少ない制御状態の」という言葉を追加する。図18の例では、センサ信号S0001の訓練データの十分性の結果が0、センサ信号S0002の訓練データの十分性の結果が1である。よって、センサ信号S0002の異常検知結果の接頭辞に「訓練データが極端に少ない制御状態の」を付ける必要があると判断している。
 ステップS203aおよびステップS203bの処理が、図11で説明したステップS203に対応する。本実施の形態では、制御信号の信頼性を論理値に変換する点が実施の形態1と異なっている。
 ステップS204では、異常診断部130は、ステップS204の結果を利用した、各センサ信号、異常検知結果、信頼性の組で構成される異常診断結果を生成し、出力する。図18の例では、センサ信号S0001は訓練データが十分なモード時に正常と判断しており、センサ信号S0002は訓練データが極端に少ないモード時に異常と判断している。信頼性に関しては、センサ信号S0001は制御信号C0001の信頼性をそのまま出力する。センサ信号S0002は制御信号C0001と制御信号C0002を比較して、最小である制御信号C0002の信頼性を出力している。
 ステップS204の処理は、図11で説明したステップS204と同様である。
 異常検知装置100は、モデルを生成するための学習とモデルから異常度合いを求める推定の2つのフローが存在する。学習および推定フローは実施の形態1と同様である。
***本実施の形態の効果の説明***
 本実施の形態に係る異常検知装置では、対応関係情報において、制御信号とセンサ信号に対する組合せ方法を既存のデータに追加している。また、本実施の形態に係る異常検知装置では、異常検知手法の入力に関する制約が1つの信号だけであり、センサ信号と制御信号が1対多である場合に、制御信号毎に異常検知手法に基づき制御信号モデルを生成する。
 また、本実施の形態に係る異常検知装置では、信頼性算出部は、前記組合せ方法を基に前記制御信号モデルから求めた信頼性を束ねて、異常検知結果に対応する信頼性を生成する。このように、本実施の形態に係る異常検知装置では、特定のセンサ信号に対応する制御信号が異常検知手法の入力に関する制約を満たさない場合でも、既存の異常検知手法の制御信号のモデルを束ねることで、過去データの十分性を判定可能である。
 本実施の形態に係る異常検知装置によれば、異常検知手法が単信号に対するものであり、1つのセンサ信号が複数の制御信号の影響を受ける場合でも実施の形態1と同様の効果を得ることが可能である。
 実施の形態3.
 本実施の形態では、主に、実施の形態1,2と異なる点および実施の形態1,2に追加する点について説明する。
 本実施の形態において、実施の形態1,2と同様の機能を有する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
 本実施の形態では、モード間に不均衡が生じている場合の態様について説明する。
***構成の説明***
 本実施の形態のハードウェア構成は、実施の形態1で説明した図1と同様である。
 図20は、本実施の形態に係る異常検知装置100の機能構成例を示す図である。
 本実施の形態に係る異常検知装置100は、実施の形態1の機能要素に加え、モード分割部150を備える。モード分割部150は、データを制御内容により分割する。
 また、本実施の形態に係る異常検知装置100は、記憶部140に、実施の形態1の構成に加え、イベント信号情報147を記憶する。イベント信号情報147には、イベント信号のログデータが保存されている。
 記憶部140において、制御信号モデル144には、モデル生成部110により生成された制御信号モデルが記憶される。一方、対応関係情報141、異常検知手法情報142、制御信号時系列データ143、センサ信号の異常検知結果情報145、およびイベント信号情報147については、異常検知装置100の実行前に該当するデータが保存されている必要がある。また、対応関係情報141、異常検知手法情報142、制御信号時系列データ143、センサ信号の異常検知結果情報145については、実施の形態1または実施の形態2と同等である。
 モデル生成部110にて生成される制御信号モデルを保存する制御信号モデル144は、制御信号とモードにより保存されているモデルを一意に特定できる情報とモデルを含んでいればどのようなデータであってもよい。
 図21は、本実施の形態に係るイベント信号情報147の構成例を示す図である。
 イベント信号情報147に保存されるデータは、制御内容、警告等のイベント情報に加えて、イベントが発生した日時の組を含んでいればどのようなデータであってもよい。図21は、発電プラントを対象とした保存されるデータの例である。図21の例では、2020年1月1日1時に発電量の調整が開始され、2020年1月1日1時30分に発電量の調整が終了し、2020年1月1日12時にボイラ温度で警告が発生し、2020年1月2日12時に発電量の調整が再度開始されていることを示している。
 イベント信号は、制御信号より大きい単位での指示値を表わす。例えば、発電プラントを停止させる場合、「発電プラントを停止」といったログが該当する。よって、イベント信号は、制御信号のように、等間隔(例えば1分間隔)で記録されるような時系列データではなく、不定期に記録されるログデータになる。このように、制御信号は、「発電プラントが停止する際の設備ごとの細かい制御」を示し、モードは「発電プラントの停止」といった大きな制御のくくりを示している。
***動作の説明***
 次に、本実施の形態に係る異常検知装置100の動作について説明する。異常検知装置100の動作手順は、異常検知方法に相当する。また、異常検知装置100の動作を実現するプログラムは、異常検知プログラムに相当する。
 本実施の形態では、異常検知装置は、設備の制御状態あるいはアラートを表すイベント信号のログデータを保存するイベント信号情報に基づいて、制御状態別に制御信号の時系列データを分割するモード分割部150を備える。
 モデル生成部110は、モード別に制御信号の時系列データから制御信号モデル144を生成する。
 具体的には、以下の通りである。
 モデル生成部110によるモデル生成処理は、実施の形態1または実施の形態2と同様である。
 信頼性算出部120による信頼性算出処理は、実施の形態1または実施の形態2と同様である。
 異常診断部130により異常診断処理は、実施の形態1または実施の形態2と同様である。
<モード分割処理>
 図22は、本実施の形態に係るイベント信号情報147を図21とした場合のモード分割の例を示す図である。
 図23は、本実施の形態に係るモード分割部150による動作を示すフロー図である。
 モード分割部150は、イベント信号情報147に保存されたデータに基づき、特定のモード毎にデータを分割する。
 ステップS501では、モード分割部150は、イベント信号情報147に保存されたデータから、モードを特定するためのイベント情報のみを抽出する。図21の例では、警告はモードを特定する情報とは異なるため、これを除外する。結果的に、残るのは発電量調整に関するログのみとなる。
 ステップS502では、モード分割部150は、ステップS501で抽出したモードを特定するためのイベント情報とその時刻を利用して、特定のモードが存在する期間を求める。
 図22の例では、発電量調整が開始される2020年1月1日1時から終了するまでの2020年1月1日1時30分まで、さらに発電量調整が終了した2020年1月1日1時30分から発電量調整が開始される2020年1月2日12時までを期間として抽出する。
 ステップS503では、各期間の開始時のイベント情報に基づき、各期間のモードを特定する。図21では、2020年1月1日1時から2020年1月1日1時30分までの期間は開始日時のイベント情報が発電量調整の開始であるため、発電量調整が行われている遷移期間に該当する。同様に、2020年1月1日1時30分から2020年1月2日12時までの期間は発電量調整が終了し、100%の発電量で動作する期間に該当する。
 異常検知装置100は、制御信号モデル144を生成するための学習と、制御信号モデル144から異常度合いを求める推定の2つのフローが存在する。
 制御信号モデル144を生成するための学習は、上述のモデル生成処理に相当する。
 制御信号モデル144から異常度合いを求める推定は、上述の信頼性算出処理に相当する。
 本実施の形態に係るモード分割処理は、モデル生成処理と信頼性算出処理の各処理の前に実施される。
 図24は、本実施の形態に係る制御信号モデル144を生成するための学習時の処理を示すフロー図である。
 ステップS601において、モード分割部150は、イベント信号情報147からデータを取得する。
 ステップS602において、モード分割部150は、ステップS601で取得したデータを基にモード分割を実施する。モード分割処理は、図23と同様である。
 ステップS301において、モデル生成部110は、対応関係情報141からセンサ信号の組と制御信号の組の関係を取得する。
 ステップS302において、モデル生成部110は、異常検知手法情報142から特定のセンサ信号に対して適用した異常検知手法、入力に関する情報、および異常検知手法のパラメータを取得する。
 ステップS303において、モデル生成部110は、制御信号時系列データ143から制御信号の時系列データを取得する。
 ステップS301からステップS303については、図12と同様である。
 ステップS304aは図12のステップS304に相当し、ステップS305aは図12のステップS305に相当する。
 ステップS304aにおいて、モデル生成部110は、ステップS602、ステップS301、ステップS302およびステップS303から取得したデータを基に、モード毎に各制御信号のモデルを制御信号モデル144として生成する。
 ステップS305aにおいて、モデル生成部110は、制御信号モデル144にステップS304aで求めた、モード毎の全制御信号に対する制御信号モデル144を記憶部140に保存する。
 ステップS304aとステップS305aについては、全てのモードに対して繰り返し実施する(ステップS603)。
 図25は、本実施の形態に係る制御信号モデル144から異常度合いを求める推定時の処理を示すフロー図である。
 ステップS601およびステップS602は、図24のステップS601およびステップS602と同様である。
 ステップS401において、信頼性算出部120は、対応関係情報141からセンサ信号の組と制御信号の組の関係を取得する。
 ステップS402において、信頼性算出部120は、異常検知手法情報142から特定のセンサ信号に対して適用した異常検知手法、入力に関する情報、および異常検知手法のパラメータを取得する。
 ステップS403において、信頼性算出部120は、制御信号時系列データ143から制御信号の時系列データを取得する。
 ステップS401からステップS403については、図13と同様である。
 ステップS404aは図13のステップS404に相当し、ステップS405aは図13のステップS405に相当する。
 ステップS404aにおいて、信頼性算出部120は、制御信号モデル144から制御信号に対応するモード毎のモデルを取得する。
 ステップS405aにおいて、信頼性算出部120は、ステップS602、ステップS401、ステップS402、ステップS402およびステップS404aから取得したデータを基に全センサ信号の異常検知結果に対してモード毎に信頼性を算出する。
 ステップS406およびステップS407は、図13のステップS406およびステップS407と同様である。
***本実施の形態の効果の説明***
 本実施の形態に係る異常検知装置は、前記設備の制御状態あるいはアラートを表すイベント信号のログデータを保存するイベント信号情報に基づいて、制御状態別に前記制御信号時系列データを分割するモード分割部を備える。モデル生成部は、モード別に前記制御信号からモデルを生成する。
 本実施の形態に係る異常検知装置によれば、モード間に不均衡が生じている場合でも、実施の形態1および実施の形態2と同様の効果を得ることが可能である。
 以上の実施の形態1から3では、異常検知装置の各部を独立した機能ブロックとして説明した。しかし、異常検知装置の構成は、上述した実施の形態のような構成でなくてもよい。異常検知装置の機能ブロックは、上述した実施の形態で説明した機能を実現することができれば、どのような構成でもよい。また、異常検知装置は、1つの装置でなく、複数の装置から構成されたシステムでもよい。
 例えば、異常検知装置がモデル生成部を搭載していなくてもよい。モデル生成部はサーバあるいは別の装置に搭載され、サーバあるいは別の装置で制御信号モデルを生成してもよい。あるいは、異常検知装置は予め用意されている制御信号モデルを使用してもよい。
 また、実施の形態1から3のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、これらの実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
 すなわち、実施の形態1から3では、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
 なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本開示の範囲、本開示の適用物の範囲、および本開示の用途の範囲を制限することを意図するものではない。上述した実施の形態は、必要に応じて種々の変更が可能である。例えば、フロー図あるいはシーケンス図を用いて説明した手順は、適宜に変更してもよい。
 100 異常検知装置、110 モデル生成部、120 信頼性算出部、130 異常診断部、140 記憶部、150 モード分割部、141 対応関係情報、142 異常検知手法情報、143 制御信号時系列データ、144 制御信号モデル、145 異常検知結果情報、146 異常診断結果、147 イベント信号情報、909 電子回路、910 プロセッサ、921 メモリ、922 補助記憶装置、930 入力インタフェース、940 出力インタフェース、950 通信装置。

Claims (8)

  1.  センサを備え、制御信号により制御される設備における異常を検知する異常検知装置において、
     前記センサから得られるセンサ信号において検知された異常検知結果の特定時刻範囲における制御信号の時系列データを検証データとして、過去の制御信号の時系列データの特徴量である訓練データに基づいて生成され、制御信号の時系列データから制御信号毎の異常度合いを出力するモデルである制御信号モデルに入力することにより、前記特定時刻範囲における制御信号の異常度合いを取得し、前記特定時刻範囲における制御信号の信頼性を算出する信頼性算出部と、
     前記特定時刻範囲における制御信号の信頼性を、前記特定時刻範囲における前記異常検知結果に付加した情報を異常診断結果として出力する異常診断部と
    を備える異常検知装置。
  2.  前記異常検知装置は、
     前記過去の制御信号の時系列データの特徴量を前記訓練データとして抽出し、前記訓練データに基づいて前記制御信号モデルを生成するモデル生成部を備える請求項1に記載の異常検知装置。
  3.  前記モデル生成部は、
     前記センサ信号と前記センサ信号に影響を与える前記制御信号とを対応付けた対応関係情報と、前記センサ信号と前記センサ信号に適用する異常検知手法と前記異常検知手法に入力する前記センサ信号のデータ形式とが設定された異常検知手法情報と、前記制御信号の時系列データと、に基づいて、前記対応関係情報に設定されている制御信号毎に適用する異常検知手法を決定し、前記異常検知手法に入力する前記センサ信号のデータ形式を前記制御信号のデータ形式に置き換えることにより前記異常検知手法に入力する前記訓練データを生成し、前記訓練データを前記異常検知手法に入力することにより前記制御信号モデルを生成する請求項2に記載の異常検知装置。
  4.  前記信頼性算出部は、
     前記対応関係情報と、前記異常検知手法情報と、前記制御信号モデルと、前記制御信号の時系列データと、前記異常検知結果の特定時刻範囲とに基づいて、前記検証データを前記制御信号の時系列データから生成し、前記検証データを前記制御信号モデルに入力することにより前記制御信号の異常度合いを取得する請求項3に記載の異常検知装置。
  5.  前記モデル生成部は、
     前記対応関係情報において、1つのセンサ信号と制御信号の組とが対応付けられているとともに、前記制御信号の組の組合せ方法が設定されている場合、前記制御信号の組の各々に対してセンサ信号に対応する異常検知手法を適用して前記制御信号モデルを生成し、
     前記信頼性算出部は、
     前記制御信号の組の組合せ方法を用いて、前記制御信号の組の信頼性を算出する請求項3または請求項4に記載の異常検知装置。
  6.  前記異常検知装置は、
     前記設備の制御状態あるいはアラートを表すイベント信号のログデータを保存するイベント信号情報に基づいて、制御状態別に前記制御信号の時系列データを分割するモード分割部を備え、
     前記モデル生成部は、モード別に前記制御信号の時系列データから前記制御信号モデルを生成する請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の異常検知装置。
  7.  センサを備え、制御信号により制御される設備における異常を検知する異常検知装置に用いられる異常検知方法において、
     コンピュータが、前記センサから得られるセンサ信号において検知された異常検知結果の特定時刻範囲における制御信号の時系列データを検証データとして、過去の制御信号の時系列データの特徴量である訓練データに基づいて生成され、制御信号の時系列データから制御信号毎の異常度合いを出力するモデルである制御信号モデルに入力することにより、前記特定時刻範囲における制御信号の異常度合いを取得し、前記特定時刻範囲における制御信号の信頼性を算出し、
     コンピュータが、前記特定時刻範囲における制御信号の信頼性を、前記特定時刻範囲における前記異常検知結果に付加した情報を異常診断結果として出力する異常検知方法。
  8.  センサを備え、制御信号により制御される設備における異常を検知する異常検知装置に用いられる異常検知プログラムにおいて、
     前記センサから得られるセンサ信号において検知された異常検知結果の特定時刻範囲における制御信号の時系列データを検証データとして、過去の制御信号の時系列データの特徴量である訓練データに基づいて生成され、制御信号の時系列データから制御信号毎の異常度合いを出力するモデルである制御信号モデルに入力することにより、前記特定時刻範囲における制御信号の異常度合いを取得し、前記特定時刻範囲における制御信号の信頼性を算出する信頼性算出処理と、
     前記特定時刻範囲における制御信号の信頼性を、前記特定時刻範囲における前記異常検知結果に付加した情報を異常診断結果として出力する異常診断処理と
    をコンピュータに実行させる異常検知プログラム。
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