以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係る複合機Aは、電子写真方式に基づいてカラー画像を形成するカラー方式の画像形成装置であり、図1に示すように、操作表示部1、画像読取部2、画像データ記憶部3、画像形成部4、通信部5及び演算制御部6を備える。
操作表示部1は、操作キー及びタッチパネルを備えており、ユーザーと複合機Aとを関係付けるマンマシンインターフェイスとして機能する。操作表示部1は、操作キーまたはタッチパネルに表示された操作ボタンに対するユーザーの操作指示を操作信号として演算制御部6に出力するとともに、演算制御部6から入力される制御信号に基づいてタッチパネルに種々の情報を表示する。
画像読取部2は、演算制御部6から入力される制御信号に基づいてADF(Automatic document feeder:自動原稿送り装置)により自動給紙される原稿またはプラテンガラス上に載置された原稿の表面画像(原稿画像)をラインセンサーで読み取って原稿画像データに変換し、この原稿画像データを画像データ記憶部3に出力する。
画像データ記憶部3は、半導体メモリーまたはハードディスク装置等であり、演算制御部6から入力される制御信号に基づいて、原稿画像データ、通信部5が外部のクライアントコンピューターから受信するプリント画像データ及び通信部5が外部のファクシミリ装置から受信するファクシミリ画像データを記憶すると共に、これら画像データを演算制御部6から入力される制御信号に基づいて読み出して画像形成部4に出力する。
画像形成部4は、演算制御部6から入力される制御信号に基づいて、給紙カセット45から取り出した記録紙Pに画像データ記憶部3から読み出した画像データに基づくトナー画像を画像形成するものである。この画像形成部4は、ベルトローラー41、中間転写ベルト42、トナーの各色(Y,M,C,K)に対応する4つの画像形成ユニット43Y,43C,43M,43K、1次転写ローラー44Y,44C,44M,44K、給紙カセット45、ピックアップローラー46、搬送ローラー47、レジストローラー48、2次転写ローラー49、定着ローラー50、排紙ローラー51及び排紙トレイ52を備えている。
ベルトローラー41は、図示するように、離間して配設された3つのローラー、つまり駆動ローラー41a、従動ローラー41b及びテンションローラー41cからなる。すなわち、駆動ローラー41aと従動ローラー41bとは水平方向に一定距離を空けて配置され、テンションローラー41cは、このような駆動ローラー41aと従動ローラー41bとの間かつ若干上方に変位した位置に配置されている。中間転写ベルト42は、このようなベルトローラー41(駆動ローラー41a、従動ローラー41b、テンションローラー41c)に架け渡された無端ベルトであり、駆動ローラー41aによって矢印で示す方向に走行する。
すなわち、中間転写ベルト42は、駆動ローラー41aと従動ローラー41bとの間においては水平方向に走行する。また、上述した駆動ローラー41aは、駆動力を発生するモーターが軸結合されたローラーであり、モーターの動力によって中間転写ベルト42を矢印方向に走行させる。上記従動ローラー41bは、自由回転するように設けられたフリーローラーであり、中間転写ベルト42を駆動ローラー41aの動力に従って案内する。また、上記テンションローラー41cは、回転軸が可動可能に設けられ、所定の付整力で中間転写ベルト42を押圧することにより一定のテンション(張力)を中間転写ベルト42に付与するローラーである。
画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kは、図示するように、上述した中間転写ベルト42の水平走行部位に所定間隔を空けて設けられている。これら画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kのうち、画像形成ユニット43Yは、イエロー(Y)のトナー画像を形成するユニットであり、従動ローラー41bに最も近い位置に設けられている。画像形成ユニット43Cは、シアン(C)のトナー画像を形成するユニットであり、上記画像形成ユニット43Yの次に従動ローラー41bに近い位置に設けられている。画像形成ユニット43Mは、マゼンダ(M)のトナー画像を形成するユニットであり、上記画像形成ユニット43Cの次に従動ローラー41bに近い位置に設けられている。画像形成ユニット43Kは、ブラック(K)のトナー画像を形成するユニットであり、駆動ローラー41aに最も近い位置に設けられている。
このような画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kは、各々に感光体ドラムay,ac,am,ak、帯電部by,bc,bm,bk、レーザースキャニングユニットcy,cc,cm,ck、現像ユニットdy,dc,dm,dk及びクリーナーey,ec,em,ekを構成要素としている。
すなわち、画像形成ユニット43Yは、感光体ドラムay、帯電部by、レーザースキャニングユニットcy、現像ユニットdy及びクリーナーeyから構成され、画像形成ユニット43Cは、感光体ドラムac、帯電部bc、レーザースキャニングユニットcc、現像ユニットdc及びクリーナーecから構成され、画像形成ユニット43Mは、感光体ドラムam、帯電部bm、レーザースキャニングユニットcm、現像ユニットdm及びクリーナーemから構成され、画像形成ユニット43Kは、感光体ドラムak、帯電部bk、レーザースキャニングユニットck、現像ユニットdk及びクリーナーekから構成されている。
各感光体ドラムay,ac,am,akは、周面が所定の感光体材料(例えばアモルファスシリコン)で形成された円筒部材である。各帯電部by,bc,bm,bkは、各感光体ドラムay,ac,am,akの周面(感光面)を均一に帯電させるものである。各レーザースキャニングユニットcy,cc,cm,ckは、帯電状態の上記感光面にレーザー光を照射することにより、感光面に静電潜像を形成するものである。
各現像ユニットdy,dc,dm,dkは、内部に所定の量のトナーを収容すると共に当該トナーを感光面に供給することにより当該感光面に形成された静電潜像をトナー画像として現像する。このような各現像ユニットdy,dc,dm,dkは、図2に示すように、装置本体Hに対して着脱自在に装着される交換ユニットである。装置本体Hには、各現像ユニットdy,dc,dm,dkの装着先である本体側装着部53Y,53C,53M,53Kが各現像ユニットdy,dc,dm,dkに対応して設けられている。
すなわち、現像ユニットdyの正規の装着位置は、装置本体Hにおいて最も右側に設けられた本体側装着部53Yであり、現像ユニットdcの正規の装着位置は、装置本体Hにおいて右から2番目の位置に設けられた本体側装着部53Cであり、現像ユニットdmの正規の装着位置は、装置本体Hにおいて右から3番目(左から2番目)に設けられた本体側装着部53Mであり、また現像ユニットdkの正規の装着位置は、装置本体Hにおいて最も左側に設けられた本体側装着部53Kである。このような現像ユニットdy,dc,dm,dkは、各本体側装着部53Y,53C,53M,53Kに装着されることにより、装置本体Hと機械的かつ電気的に接続される。
各現像ユニットdy,dc,dm,dkは、図2に示すように、抵抗値が互いに異なるユニット側抵抗素子dy1,dc1,dm1,dk1と、トナー各色に応じた現像バイアスに関する設定情報等が現像ユニットdy,dm,dc,dkの個体情報として記憶された不揮発性メモリーdy2,dc2,dm2,dk2(応答手段)とを備える。各ユニット側抵抗素子dy1,dc1,dm1,dk1は、一端が本体側装着部53Y,53C,53M,53Kに各々接続され、他端が各々接地されている。また、ユニット側抵抗素子dy1の抵抗値は例えば「20kΩ」であり、ユニット側抵抗素子dc1の抵抗値は例えば「30kΩ」であり、ユニット側抵抗素子dm1の抵抗値は例えば「40kΩ」であり、ユニット側抵抗素子dm1の抵抗値は例えば「50kΩ」である。上記不揮発性メモリーdy2,dc2,dm2,dk2は、例えばEPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)である。
上記本体側装着部53Y,53C,53M,53Kは、各現像ユニットdy,dc,dm,dkの装着時にユニット側抵抗素子dy1,dc1,dm1,dk1の一端に各々接続されるアナログ接続端子y1,c1,m1,k1と、不揮発性メモリーdy2,dc2,dm2,dk2及び演算制御部6に各々接続され、アドレスが個別に割り当てられたデジタル接続ポートy2,c2,m2,k2とを備える。各アナログ接続端子y1,c1,m1,k1は、本体装置Hにおいて、各ユニット側抵抗素子dy1,dc1,dm1,dk1と異なる抵抗値つまり「10kΩ」を有する本体側抵抗素子54の一端及び演算制御部6の入力端に接続されている。なお、本体側抵抗素子54の他端は、図示するように例えば「3.3V」の基準電圧を有する電源に接続されている。
すなわち、各現像ユニットdy,dc,dm,dkが本体装置Hに装着された状態において、各ユニット側抵抗素子dy1,dc1,dm1,dk1と本体側抵抗素子54とは、一端同士が現像ユニットdy,dc,dm,dk毎に1つのアナログラインで相互接続されることによって抵抗分圧回路を構成する。この抵抗分圧回路は、上述した基準電圧「3.3V」を抵抗分圧した分圧電圧を演算制御部6の入力端に供給する。
上述した4つのデジタル接続ポートy2,c2,m2,k2のうち、デジタル接続ポートy2には例えば「00」がアドレスとして割り当てられ、デジタル接続ポートc2には例えば「01」がアドレスとして割り当てられ、デジタル接続ポートには例えば「10」がアドレスとして割り当てられ、デジタル接続ポートk2には例えば「11」がアドレスとして割り当てられている。
すなわち、各現像ユニットdy,dc,dm,dkが本体装置Hに装着された状態において、本体装置H内の演算制御部6は、「00」〜「11」の何れかのアドレスを識別符号として指定することによってデジタル接続ポートy2,c2,m2,k2を介して各不揮発性メモリーdy2,dc2,dm2,dk2から各現像ユニットdy,dc,dm,dkの個体情報を取得する。なお、この個体情報は、例えば個々の現像ユニットdy,dc,dm,dkに固有に設定される現像バイアスの設定情報である。
1次転写ローラー44Y,44C,44M,44Kは、図示するように画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kに対応して4つ設けられており、各々に中間転写ベルト42を挟んだ状態で各画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kの感光体ドラムay,ac,am,akに対向配置されている。また、各1次転写ローラー44Y,44C,44M,44Kには1次転写バイアス(高電圧)が印加されており、各1次転写ローラー44Y,44C,44M,44Kは、この1次転写バイアスの作用によって各画像形成ユニット43Y,43C,43M,43Kの感光体ドラムay,ac,am,akにそれぞれ形成された各色のトナー像を中間転写ベルト42に転写(1次転写)させる。
給紙カセット45は、A4サイズやB5サイズ等、所定形状の記録紙Pを複数枚重ねた状態で収容する容器である。ピックアップローラー46は、給紙カセット45の上部において記録紙Pに圧接するように設けられ、給紙カセット45内の記録紙Pを1枚づつ取り出して搬送ローラー47に送り出すローラーである。搬送ローラー47は、ピックアップローラー46から給紙された記録紙Pをレジストローラー48に向けて搬送するローラーである。レジストローラー48は、搬送ローラー47から供給された記録紙Pを所定のタイミングで2次転写ローラー49に供給するローラーである。
2次転写ローラー49は、中間転写ベルト42を挟んで駆動ローラー41aに対向配置されたローラーであり、中間転写ベルト42上のトナー画像を記録紙Pに転写(2次転写)させるものである。この2次転写ローラー49には、2次転写バイアス(高電圧)が印加されており、2次転写ローラー49は、この2次転写バイアスの作用によって中間転写ベルト42上のトナー画像を記録紙Pに転写(2次転写)させる。
定着ローラー50は、内部にヒータを備えた加熱ローラー50aと、当該加熱ローラー50aに圧接する加圧ローラー50bとから構成されている。この定着ローラー50は、加熱ローラー50aと加圧ローラー50bとで各色のトナー画像が転写された記録紙Pを挟み込むことにより記録紙Pを加熱及び加圧して、各色のトナー画像を記録紙P上に定着させる。排紙ローラー51は、定着ローラー50から供給された記録紙Pを排紙トレイ52に向けて搬送するローラーである。排紙トレイ52は、排紙ローラー51から供給された記録紙Pを収容・保持する収容部である。
通信部5は、演算制御部6から入力される制御信号に基づいて、電話回線を介して外部の複合機あるいはファクシミリ装置と通信を行うと共に、LAN(Local Area Network)を介してクライアントコンピューター等と通信を行うものである。すなわち、この通信部5は、G3等のファクシミリ規格に準拠した通信機能とイーサネット(登録商標)等のLAN規格に準拠した通信機能とを兼ね備えたものである。
演算制御部6は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及び電気的に相互接続された各部と各種信号の送受信を行うインターフェイス回路等から構成されている。この演算制御部6は、上記ROMに記憶された制御プログラムに基づいて各種の演算処理を行うと共に各部と通信を行うことにより複合機Aの全体動作を制御する。
この演算制御部6は、特徴的な制御処理として、各現像ユニットdy,dc,dm,dkが装置本体Hに新たに装着された際に、各現像ユニットdy,dc,dm,dkの誤装着を検知する。例えば、演算制御部6は、現像ユニットdy,dm,dc,dkを装置本体Hから取り外すためのレバーが操作されると、上述した抵抗分圧回路の分圧電圧及び予め内部に記憶している分圧電圧に関する制御テーブル(図3参照)並びにデジタル接続ポートy2,c2,m2,k2を介した各不揮発性メモリーdy2,dc2,dm2,dk2との通信に基づいて、新たに装着された現像ユニットdy,dm,dc,dkが正しい本体側装着部53Y,53C,53M,53Kに装着されたか否かを検知し、誤装着が発生した場合には、操作表示部1に現像ユニットdy,dm,dc,dkの誤装着を通知する画像を表示させる。
なお、このような誤装着検知処理の詳細については後述するが、当該誤装着検知処理は複合機Aの主電源スイッチがOFF状態で行われる。しかしながら、複合機Aでは、主電源スイッチがOFF状態であってもバッテリ等の補助電源によって演算制御部6が誤装着検知処理を行い得るように電源系が構成されている。
次に、このように構成された複合機Aの動作について説明する。
最初に本複合機Aの全体動作を説明する。例えばユーザーがADFに原稿をセットし、また操作表示部1を操作することによって原稿の複写(コピー)を指示すると、当該指示に関する操作信号は操作表示部1から演算制御部6に入力される。この結果、演算制御部6は、画像読取部2に原稿の頁毎に原稿画像を順次読み取らせると共に、当該原稿画像の原稿画像データを画像データ記憶部3に記憶させる。そして、演算制御部6は、上記原稿画像データに基づいて各トナー色に対応するビットマップ画像データをそれぞれ生成し、これらビットマップ画像データに基づいて原稿画像の画像形成処理を画像形成部4に実行させる。
すなわち、演算制御部6は、ピックアップローラー46を駆動させて給紙カセット45内の記録紙Pを1枚づつ取り出して搬送ローラー47に送り出させると共に当該搬送ローラー47を駆動させて記録紙Pをレジストローラー48に向けて搬送させる。また、演算制御部6は、駆動ローラー41aを駆動させて中間転写ベルト42を走行状態とすると共に、各画像形成ユニット43Y,43M,43C,43Kを駆動させ、上述した各ビットマップ画像データに基づいて各色のトナー像を各感光体ドラムay,ac,am,akの感光面(周面)に形成させる。そして、演算制御部6は、各1次転写ローラー44Y,44M,44C,44Kに1次転写バイアスを印加させることによって、各感光体ドラムay,ac,am,akのトナー像を中間転写ベルト42上に1次転写させる。
そして、演算制御部6は、画像形成ユニット43Y,43M,43C,43Kにおける各色の画像形成の処理タイミングに合わせてレジストローラー48を駆動させると共に2次転写ローラー49に2次転写バイアスを印加させることによって、記録紙Pの所望位置に中間転写ベルト42上のトナー画像(原稿画像)を2次転写させる。そして、演算制御部6は、定着ローラー50及び排紙ローラー51を駆動させて、記録紙P上のトナー画像を定着させると共に排紙トレイ52に排出させる。
ここで、このような本複合機Aにおける画像形成処理では、各現像ユニットdy,dc,dm,dk内に収納された各色のトナーは徐々に消費され、最終的には残量がなくなるので、交換の必要が生じる。また、各現像ユニットdy,dc,dm,dkに何らかのトラブルが発生した場合にも現像ユニットdy,dc,dm,dkを交換する必要が生じ得る。このような各現像ユニットdy,dc,dm,dkの交換は、サービスマンあるいは複合機Aを使用しているユーザー自らが行うことになる。
例えば、ユーザーが各現像ユニットdy,dc,dm,dkの全ての交換を行う場合、装置本体の前面に設けられた前扉(図示略)を閉じた状態から開放状態とし、装置本体に装着された状態の各現像ユニットdy,dc,dm,dkを複合機Aの前方側(前扉側)に引き出して順次取り外す。そして、ユーザーは、別途入手した新たな現像ユニットdy,dc,dm,dkを前方から後方に押し込むことによって装置本体に順次装着する。これら現像ユニットdy,dc,dm,dkの正規の装着位置は、前方側から見て現像ユニットdyが最も右側で、現像ユニットdcが右から2番目、現像ユニットdmが右から3番目、また現像ユニットdkが右から4番目(つまり最も左側)である。
ユーザーは、これら4つの現像ユニットdy,dc,dm,dkを例えば現像ユニットdy→現像ユニットdc→現像ユニットdm→現像ユニットdkの順で装置本体に装着するが、図2に示すように最初の現像ユニットdyを最も右側の本体側装着部53Y(正規位置)に装着した場合、演算制御部6は、抵抗分圧回路の分圧電圧として「2.2V」を検出する。そして、演算制御部6は、この分圧電圧と図3に示す分圧電圧に関する制御テーブルとを比較することにより、図3(a)に示すように第1色目として現像ユニットdyが本体側装着部53Y,53C,53M,53Kのいずれかに接続されたことを検知する。
すなわち、演算制御部6は、本体側抵抗素子54の抵抗値(10kΩ)と現像ユニットdyのユニット側抵抗素子dy1の抵抗値(20kΩ)とによって基準電圧(3.3V)が抵抗分圧されて得られた分圧電圧(2.2V)を図3(a)〜(d)の各制御テーブルとを比較参照し、第1色目の分圧電圧が「2.2V」になっている図3(a)の制御テーブルを特定し、当該制御テーブルに基づいて第1色目として「Y」、つまり現像ユニットdyが本体側装着部53Y,53C,53M,53Kのいずれかに接続されたことを検知する。
続いて、演算制御部6は、デジタル接続ポートy2を介して現像ユニットdyの不揮発性メモリーdy2にアクセスすることにより、現像ユニットdyが本来装着されるべきデジタル接続ポートy2に接続されているか否かを判定する。すなわち、演算制御部6は、アドレス「00」を指定してデジタル接続ポートy2にアクセスし、現像ユニットdy内の不揮発性メモリーdy2から個体情報が得られた場合は、現像ユニットdyが正規位置(本体側装着部53Y)に装着されていると判定する。
なお、現像ユニットdyが本体側装着部53Y(正規位置)に装着されなかった場合には、アドレス「00」を指定してデジタル接続ポートy2にアクセスしても現像ユニットdyから個体情報を取得することができないので、演算制御部6は、現像ユニットdyが本体側装着部53Y以外の本体側装着部53C,53M,53Kの何れかに誤装着されていると判定する。そして、この誤装着の場合、演算制御部6は、現像ユニットdyが誤装着されていること、また現像ユニットdyの正しい装着位置を示す画像を操作表示部1に表示させる。ユーザーは、この画像を確認することによって現像ユニットdyを正規の本体側装着部53Yに装着し直す。
続いて、ユーザーが2つ目の現像ユニットとして例えば現像ユニットdcを右から2番目の本体側装着部53C(正規位置)に装着した場合、抵抗分圧回路の分圧電圧として「1.8V」を検出する。すなわち、現像ユニットdcを本体側装着部53Cに装着することによって、この現像ユニットdcのユニット側抵抗素子dc1(抵抗値=30kΩ)と先に本体側装着部53Y(正規位置)に装着された現像ユニットdyのユニット側抵抗素子dy1(抵抗値=20kΩ)とが並列接続される。
この結果、現像ユニットdcのユニット側抵抗素子dc1(抵抗値=30kΩ)と現像ユニットdyのユニット側抵抗素子dy1(抵抗値=20kΩ)との並列接続回路(抵抗値=12kΩ)と本体側抵抗素子54(抵抗値=10kΩ)とによって抵抗分圧回路が構成される。このような抵抗分圧回路によって基準電圧「3.3V」を分圧すると、その分圧電圧は「1.8V」となる。演算制御部6は、このような分圧電圧「1.8V」を図3(a)の制御テーブルと比較参照することにより、現像ユニットdcが残りの本体側装着部53C,53M,53Kの何れかに接続されたことを検知する。
続いて、演算制御部6は、デジタル接続ポートc2を介して現像ユニットdcの不揮発性メモリーdc2にアクセスすることにより、現像ユニットdcが本来装着されるべきデジタル接続ポートc2に接続されているか否かを判定する。すなわち、演算制御部6は、アドレス「01」を指定してデジタル接続ポートc2にアクセスし、現像ユニットdc内の不揮発性メモリーdc2から個体情報が得られた場合は、現像ユニットdcが正規位置(本体側装着部53C)に装着されていると判定する。
なお、この場合も、現像ユニットdcが本体側装着部53C(正規位置)に装着されなかった場合には、アドレス「01」を指定してデジタル接続ポートc2にアクセスしても現像ユニットdcから個体情報を取得することができないので、演算制御部6は、現像ユニットdcが本体側装着部53C以外の本体側装着部53M,53Kの何れかに誤装着されていると判定する。そして、このような誤装着の場合、演算制御部6は、現像ユニットdcが誤装着されていること、また現像ユニットdcの正しい装着位置を示す画像を操作表示部1に表示させる。ユーザーは、この画像を確認することによって現像ユニットdcを正規の本体側装着部53Cに装着し直す。
続いて、ユーザーが3つ目の現像ユニットとして例えば現像ユニットdmを右から3番目の本体側装着部53M(正規位置)に装着した場合、抵抗分圧回路の分圧電圧として「約1.58V」を検出する。すなわち、現像ユニットdmを本体側装着部53Mに装着することによって、この現像ユニットdmのユニット側抵抗素子dm1(抵抗値=40kΩ)と先に装着された現像ユニットdyのユニット側抵抗素子dy1(抵抗値=20kΩ)及び現像ユニットdcのユニット側抵抗素子dc1(抵抗値=30kΩ)とが並列接続される。
この結果、現像ユニットdmのユニット側抵抗素子dm1(抵抗値=40kΩ)と現像ユニットdcのユニット側抵抗素子dc1(抵抗値=30kΩ)と現像ユニットdyのユニット側抵抗素子dy1(抵抗値=20kΩ)との並列接続回路(合成抵抗値≒9.23kΩ)と本体側抵抗素子54(抵抗値=10kΩ)とによって抵抗分圧回路が構成される。このような抵抗分圧回路によって基準電圧「3.3V」を分圧すると、その分圧電圧は「約1.58V」となる。演算制御部6は、このような分圧電圧「約1.58V」を図3(a)の制御テーブルと比較参照することにより、現像ユニットdmが残りの本体側装着部53M,53Kの何れかに接続されたことを検知する。
続いて、演算制御部6は、デジタル接続ポートm2を介して現像ユニットdmの不揮発性メモリーdm2にアクセスすることにより、現像ユニットdmが本来装着されるべきデジタル接続ポートm2に接続されているか否かを判定する。すなわち、演算制御部6は、アドレス「10」を指定してデジタル接続ポートm2にアクセスし、現像ユニットdm内の不揮発性メモリーdm2から個体情報が得られた場合は、現像ユニットdmが正規位置(本体側装着部53M)に装着されていると判定する。
なお、この場合も、現像ユニットdmが本体側装着部53M(正規位置)に装着されなかった場合には、アドレス「10」を指定してデジタル接続ポートm2にアクセスしても現像ユニットdmから個体情報を取得することができないので、演算制御部6は、現像ユニットdcが本体側装着部53M以外の本体側装着部53Kに誤装着されていると判定する。そして、このような誤装着の場合、演算制御部6は、現像ユニットdmが誤装着されていること、また現像ユニットdmの正しい装着位置を示す画像を操作表示部1に表示させる。ユーザーは、この画像を確認することによって現像ユニットdmを正規の本体側装着部53Mに装着し直す。
続いて、ユーザーは4つ目の現像ユニットdkを空いている最も左側の本体側装着部53K(正規位置)に装着する。この場合、これまでに3つの現像ユニットdy,dc,dmが正規位置に装着されているので、4つ目の現像ユニットdkは確実に本体側装着部53K(正規位置)に装着されるが、演算制御部6は、4つ目の現像ユニットdkが装着された場合の抵抗分圧回路の分圧電圧として「約1.45V」を検出する。
すなわち、4つ目の現像ユニットdkが本体側装着部53Kに装着されることによって、この現像ユニットdkのユニット側抵抗素子dk1(抵抗値=50kΩ)と先に装着された現像ユニットdmのユニット側抵抗素子dm1(抵抗値=40kΩ)と現像ユニットdyのユニット側抵抗素子dy1(抵抗値=20kΩ)と現像ユニットdcのユニット側抵抗素子dc1(抵抗値=30kΩ)とが並列接続される。
この結果、これら4つユニット側抵抗素子dy1,dc1,dm1,dk1の並列接続回路(合成抵抗値≒7.79kΩ)と本体側抵抗素子54(抵抗値=10kΩ)とによって抵抗分圧回路が構成され、この分圧電圧は「約1.45V」となる。演算制御部6は、このような分圧電圧「約1.45V」を図3(a)の制御テーブルと比較参照することにより、現像ユニットdkが本体側装着部53Kに接続されたことを検知する。
なお、この4つ目の現像ユニットdkを装着する場合においては、残っている本体側装着部は本体側装着部53Kのみなので、現像ユニットdkは確実に本体側装着部53K(正規位置)に装着される。しかしながら、演算制御部6は、演算制御部6は、アドレス「11」を指定してデジタル接続ポートk2にアクセスし、現像ユニットdk内の不揮発性メモリーdk2から個体情報を取得することにより現像ユニットdkが本来装着されるべきデジタル接続ポートm2に接続されていることを確認する。
なお、以上では、4つの現像ユニットdy,dm,dc,dkを現像ユニットdy→現像ユニットdc→現像ユニットdm→現像ユニットdkの順で装置本体Hに装着した場合について説明したが、それ以外の順番で装着した場合でも、演算制御部6は、図3(a),(b),(c),(d)の制御テーブルに基づいてユーザーが装着した現像ユニットの種別(トナー色)を判定する。
すなわち、最初に現像ユニットdcが装置本体Hに装着された場合、演算制御部6は、抵抗分圧回路の分圧電圧が「2.48V」になるので、図3(b)の制御テーブルに基づいて現像ユニットの種別を判定し、一方、最初に現像ユニットdmが装置本体Hに装着された場合には、抵抗分圧回路の分圧電圧が「2.64V」になるので、図3(c)の制御テーブルに基づいて現像ユニットの種別を判定し、一方、最初に現像ユニットdkが装置本体Hに装着された場合には、抵抗分圧回路の分圧電圧が「2.75V」になるので、図3(d)の制御テーブルに基づいて現像ユニットの種別を判定する。
このような本実施形態によれば、従来のようにテスト用トナー像を形成することなく、また各現像ユニットdy,dm,dc,dkについて本体側抵抗素子54とユニット側抵抗素子dy1,dm1,dc1,dk1とを接続する1つのアナログライン及びデジタル接続ポートy2,c2,m2,k2を用いた不揮発性メモリーdy2,dc2,dm2,dk2との通信によって現像ユニットdy,dm,dc,dkの誤装着を検知する。したがって、本実施形態によれば、1つのアナログラインを用いて短時間で交換ユニットの誤装着を検知することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、例えば以下のような変形が考えられる。
(1)上記実施形態では、不揮発性メモリーdy2,dc2,dm2,dk2を応答手段として用いるが、本発明はこれに限定されない。応答手段は、不揮発性メモリーdy2,dc2,dm2,dk2でなくても、外部からのアクセスに対して所定の応答情報を返信するものであればよい。
(2)上記実施形態では、現像ユニットdy,dm,dc,dkの誤装着を検知した場合に演算制御部6が操作表示部1に現像ユニットdy,dm,dc,dkの誤装着を通知する画像を表示させるが、本発明はこれに限定されない。例えば、現像ユニットdy,dm,dc,dkが装置本体Hの正規位置に装着された場合に、現像ユニットdy,dm,dc,dkが正規位置に装着されたこと通知する画像を操作表示部1に表示させてもよい。また、このような画像に代えて、音声によって誤装着を報知してもよい。
(3)上記実施形態では、各現像ユニットdy,dm,dc,dkの誤装着を検知するものであるが、本発明はこれに限定さない。例えば、各感光体ドラムay,am,ac,akが各々に対応する帯電部by,bm,bc,bkとユニット化された感光体ユニットにユニット側抵抗素子及び応答手段を設け、上述した現像ユニットdy,dm,dc,dkと同じ処理をしてもよい。