JP5654157B2 - 半導体ウェハ表面保護用粘着テープ - Google Patents
半導体ウェハ表面保護用粘着テープ Download PDFInfo
- Publication number
- JP5654157B2 JP5654157B2 JP2014086918A JP2014086918A JP5654157B2 JP 5654157 B2 JP5654157 B2 JP 5654157B2 JP 2014086918 A JP2014086918 A JP 2014086918A JP 2014086918 A JP2014086918 A JP 2014086918A JP 5654157 B2 JP5654157 B2 JP 5654157B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- meth
- semiconductor wafer
- sensitive adhesive
- pressure
- acrylate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
- Adhesive Tapes (AREA)
Description
半導体ウェハの薄厚化および大径化の流れは、特に、NAND型やNOR型が存在するフラッシュメモリの分野や、揮発性メモリであるDRAMなどの分野で、顕著な傾向を示している。例えば、直径12インチの半導体ウェハを用いて、150μmの厚さ以下まで研削することも珍しくない。大口径の半導体ウェハを薄厚まで研削する場合、半導体ウェハ表面保護用粘着テープの剥離力が大きすぎるとテープを無理やり剥がすことになりウェハ割れが発生してしまう。
(1)基材フィルム上に感圧型粘着剤の粘着剤層を有し、該粘着剤層がエマルジョン系粘着剤からなり、該粘着剤層が、モノマー成分の少なくとも1つが、アルコール部にエポキシ基またはオキセタン基が置換した(メタ)アクリル酸エステルである(メタ)アクリル系ポリマーの共重合体を含み、硬化剤を含有しない粘着剤層であって、該粘着剤層の厚みが10μm以上であり、該粘着剤層の表面の表面自由エネルギーγsが30〜35mN/mであって、ジヨードメタンに対する接触角θl Iが54°〜60°であり、23℃でのSUS280研磨面に対する粘着力が0.8〜4.3N/25mmであって、かつ50℃における加熱剥離時のSUS280研磨面に対する粘着力が23℃での剥離時での粘着力と比較して50%以下であることを特徴とする半導体ウェハ表面保護用粘着テープ。
(2)前記(メタ)アクリル系ポリマーの共重合体が、前記(メタ)アクリル酸エステルと、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルおよび(メタ)アクリル酸から選択されるモノマー成分からなる共重合体であることを特徴とする(1)に記載の半導体ウェハ表面保護用粘着テープ。
(3)前記(メタ)アクリル系ポリマーの共重合体が、前記(メタ)アクリル酸エステルと、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−ブチルおよび(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルをそれぞれ含む少なくとも4種のモノマー成分の共重合体であることを特徴とする(1)または(2)に記載の半導体ウェハ表面保護用粘着テープ。
(4)アルコール部にエポキシ基またはオキセタン基が置換した前記(メタ)アクリル酸エステルが、アクリル酸グリシジルまたはメタクリル酸グリシジルであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の半導体ウェハ表面保護用粘着テープ。
(5)前記(メタ)アクリル系ポリマーの共重合体が、2種類以上の界面活性剤の存在下で重合されてなることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の半導体ウェハ表面保護用粘着テープ。
(6)前記界面活性剤が、ポリプロピレングリコール化合物およびアリル基を付加させたポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの少なくとも2種類であることを特徴とする(5)に記載の半導体ウェハ表面保護用粘着テープ。
粘着剤層は、1種類の粘着剤からなるものでも、異なる2種類以上の粘着剤が積層されていてもよいが、積層された粘着剤層はいずれも感圧型粘着剤である。
粘着剤が紫外線硬化型である場合は、ラジカル等を発生させるための光反応開始剤を含有させることが必須となる。しかし、半導体ウェハ表面がプラズマクリーニングなどにより活性化してしまうと光反応開始剤と反応してしまう場合があり、半導体ウェハ表面と反応してしまうため剥離の際に糊残りの問題を発生させたり、剥離不良問題を発生させたりしてしまうことが多く、様々な半導体ウェハに対応できない。一方、感圧型粘着剤は光反応開始剤等の反応性物質が入っていないため、活性面に対する相性が比較的よく、接着現象などを起こしにくい。
本発明において、粘着剤層表面のジヨードメタンに対する接触角は、54度(°)以上60度(°)以下であり、好ましくは54.5〜58°である。
表面自由エネルギーγsを得るには、Zisman法、Fowkse法、Owens and Wendt法、Van Oss法等が知られているが、本発明においては、Owens and Wendt法により求めた値である。
具体的には、下記<式1>における式(1)、式(2)の連立方程式から、表面自由エネルギーγsを求める。ここで、<式1>は、Fowkes式を拡張したOwens式、およびYoungの式から求めるものである。
表面自由エネルギーγsは、上記式(2)において、表面張力γl、表面張力極性成分(γl p)、表面張力分散成分(γl d)が既知である2種の液体を用いて、これらの液体における接触角θlを測定し、これにより上記連立方程式を解くことで求められる。
水の表面張力γl、表面張力極性成分γl p、表面張力分散成分γl dは、それぞれ順に、72.8mN/m、51.0mN/m、21.8mN/mであり、ジヨードメタンの表面張力γl、表面張力極性成分γl p、表面張力分散成分γl dは、それぞれ順に、50.8mN/m、1.3mN/m、49.5mN/mである。
従って、純水の場合は、上記式(2)にこれらの値を組み込んだ下記式(2a)となり、ジヨードメタンの場合は下記式(2b)となる。
γs=γi+γlcosθl (3)
Dupre式(エネルギー保存の関係式)
W=γs+γl−γi (4)
Dupre式は、固体−液体の界面を固体−気体、液体−気体の2つの界面に分割するのに必要な仕事である付着仕事Wにおいて、上記式(4)の関係が成立するとするものである。
上記式(3)と(4)から、下記式(5)のYoung−Dupre式が導かれる。
W=2φ(γs×γl)1/2 (6)
W=Wp+Wd (7)
表面自由エネルギーの成分わけ(Fowkes−Owens式)
γs=γs p+γs d (8)
水とジヨードメタンは水素結合の有無、電気陰性度の差が異なっており、前記のように、極性成分、分散成分が異なるため、これらの表面張力は異なっている。ここで、水の特質は極性成分の割合が大きいことにあり、これは水素結合する水酸基を有することに起因している。
SUS280研磨面に対する粘着力が小さすぎると研削時にダストや研削水が浸入してしまい、半導体ウェハを汚してしまう。特にスクライブラインが半導体ウェハエッジまで切れ込んでいる半導体ウェハはその傾向が顕著となる。一方、粘着力が大きすぎると、凝集破壊による糊残りや有機物汚染などが発生しやすくなり、剥離力も高くなるため薄膜ウェハではウェハ割れが起こってしまう。
通常、感圧型表面保護テープは剥離される際に50℃程度の熱がかけられる。加熱された際に粘着力を低下させることで剥離を容易にすることができる。従って、50℃における加熱剥離時のSUS280研磨面に対する粘着力が通常剥離時での粘着力と比較して50%以下となれば容易に剥離可能である。
すなわち、粘着テープから幅25mm×長さ300mmの試験片1を3点採取し、それをJIS R 6253に規定する280番の耐水研磨紙で仕上げたJIS G 4305に規定する厚さ1.5mm〜2.0mmのSUS304鋼板2上に2kgのゴムローラを3往復かけ圧着し、1時間放置後、測定値がその容量の15〜85%の範囲に入るJIS B 7721に適合する引張試験機3を用いて粘着力を測定する。測定は、180度引きはがし法であり、測定条件は、引張速さが300mm/minであり、測定温度は23℃、測定湿度は50%である。
本発明において、粘着剤層の主成分は(メタ)アクリル系ポリマーの共重合体であることが好ましく、(メタ)アクリル系ポリマーとすることによって粘着力の制御が容易になり、ゲル分率等をコントロールできるため、糊残りや有機物による汚染を少なくすることができる。ここで、本発明においては、主成分とするとは(メタ)アクリル系ポリマーの共重合体を90質量%以上、好ましくは95質量%以上99.9質量%以下であることを言う。
また、(メタ)アクリル系ポリマーのように、(メタ)アクリルとは、アクリルとメタクリルのいずれをも包括するものであり、アクリルとメタクリルのそれぞれ単独でも、これらの混合でもよいことを意味する。
例えば、特開2003−82307号公報に記載のように(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマー混合物と、ラジカル重合性官能基を含みエチレンあるいはプロピレンオキサイド平均付加モル数が15以下のノニオンアニオン系反応性乳化剤と、レドックス系重合開始剤によるエマルジョン重合により得られるアクリルエマルジョン系重合体を主成分とすることもできる。
このため、本発明では、エマルジョン系粘着剤を使用する。
アルコール部にエポキシ基、オキセタン基、ヒドロキシル基を置換基として有する(メタ)アクリル酸の置換アルキルエステルとしては、例えばアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピルが挙げられる。
(メタ)アクリル酸を含むエチレン不飽和基を有する有機酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸が挙げられる。
これら以外のエチレン性不飽和基を有するモノマーとしては、酢酸ビニル、スチレンや(メタ)アクリル酸アミド、例えば、N,N−ジエチルアクリル酸アミド、N,N−ジエチルアクリル酸アミド、N−イソプロピルアクリル酸アミド、N−アクリロイルモルホリンなどが挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明においては水分散性架橋剤を用いることなくアクリルエマルジョン系共重合体を重合することが好ましく、残留した架橋剤による汚染を無くすことができる。このため、本発明においては粘着剤層にイソシアネート系および/またはエポキシ系の架橋剤を実質的に含んでいないことが好ましい。
本発明では、これら単独に加え、これらの群から選ばれる2種以上が混合されたものもしくは複層化されたものでもよい。
本発明では、基材フィルムは、これらのうち、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。
基材フィルムの厚さは50〜200μmが好ましい。
本発明の半導体ウェハ表面保護用粘着テープを適用しうる半導体ウェハの薄さはメモリ系デバイスのウェハ加工などについては好ましくは100μm以下であり、金バンブの付いたLSD系ウェハやディスクリート系デバイスのウェハ加工などについては好ましくは150μm以下である。ウェハの径は特に制限はないが、大径のものにも好ましく用いることができ、例えば200mm(8インチ)〜300mm(12インチ)のものが好ましい。
脱イオンを行った純水中に界面活性剤としてアリル基を付加させたポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル化合物およびポリプロピレングリコール化合物を加え、重合開始剤として過硫酸アンモニウムを加えて加熱しながら攪拌した。次いでメタクリル酸メチルを17質量部、アクリル酸n−ブチルを40質量部、アクリル酸2−エチルヘキシルを41質量部、メタクリル酸グリシジルを2質量部、攪拌溶液に滴下し、さらに攪拌を続け重合を行い、アクリルエマルジョン粘着剤組成物を得た。
25μmのポリエチレンフタレート(PET)セパレータ上に粘着剤組成物を塗布し、乾燥させて、厚み120μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)フィルム上に貼り合わせることで積層し、膜厚52μm厚の粘着剤層を積層して半導体ウェハ表面保護用粘着テープを作製した。
実施例1において、メタクリル酸メチルの使用量を30質量部、アクリル酸n−ブチルの使用量を39質量部、アクリル酸2−エチルヘキシルの使用量を39質量部に、それぞれ変更し、粘着剤層の膜厚を48μmに変更した以外は、実施例1と同様にして半導体ウェハ表面保護用粘着テープを作製した。
実施例1において、メタクリル酸メチルの使用量を16質量部、アクリル酸2−エチルヘキシルの使用量を40質量部にそれぞれ変更し、さらにメタクリル酸を2質量部した以外は、実施例1と同様にして、アクリルエマルジョン粘着剤組成物を得た。
このアクリルエマルジョン粘着剤組成物を、EVAフィルムの厚みを165μmに変更し、粘着剤層の膜厚を41μmに変更した以外は、実施例1と同様にして、半導体ウェハ表面保護用粘着テープを作製した。
実施例1において、界面活性剤のアリル基を付加させたポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル化合物を、アリル基を付加させたポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステルのアンモニウム塩化合物に変更し、メタクリル酸メチルの使用量を15質量部、アクリル酸n−ブチルの使用量を30質量部、アクリル酸2−エチルヘキシルの使用量を43質量部に、それぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして、アクリルエマルジョン粘着剤組成物を得た。
このアクリルエマルジョン粘着剤組成物を、厚み430μmのPETとEVAの積層フィルム上のEVA側に貼り合わせることで積層して粘着剤層の膜厚を12μmに変更した以外は、実施例1と同様にして、半導体ウェハ表面保護用粘着テープを作製した。
アクリル酸2−エチルヘキシルを69質量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを29質量部、メタクリル酸を2質量部、酢酸エチル中で重合を行い、アクリル系共重合体を得た。重合したアクリル系共重合体にアダクト系イソシアネート系架橋剤コロネートL(商品名、日本ポリウレタン社製)を2.5質量部配合し、塗工し易い粘度に調整するために酢酸エチルで調整し、粘着剤組成物を得た。
この粘着剤組成物を、EVAフィルムの厚みを165μmに変更し、粘着剤層の膜厚を42μmに変更した以外は、実施例1と同様にして、半導体ウェハ表面保護用粘着テープを作製した。
比較例1において、アダクト系イソシアネート系架橋剤の使用量を0.5質量部に変更し、粘着剤層の膜厚を36μmに変更した以外は、比較例1と同様にして、半導体ウェハ表面保護用粘着テープを作製した。
アクリル系共重合体であるATR−340(サイデン化学社製)にアダクト系イソシアネート系架橋剤コロネートL(商品名、日本ポリウレタン社製)を1.0質量部配合し、塗工し易い粘度に調整するために酢酸エチルで調整し、粘着剤組成物を得た。
この粘着剤組成物を、EVAフィルムの厚みを100μmに変更し、粘着剤層の膜厚を27μmに変更した以外は、比較例1と同様にして、半導体ウェハ表面保護用粘着テープを作製した。
アクリル系共重合体をMS−300(サイデン化学社製)に、アダクト系イソシアネート系架橋剤の使用量を2.0質量部に変更し、粘着剤層の膜厚を33μmに変更した以外は、比較例3と同様にして、半導体ウェハ表面保護用粘着テープを作製した。
アクリル酸2−エチルヘキシルを69質量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを29質量部、メタクリル酸を2質量部、酢酸エチル溶液の中で重合させたアクリル系共重合体に二重結合の付加を行い、紫外線硬化型のアクリル系共重合体を得た。重合したアクリル系共重合体にアダクト系イソシアネート系架橋剤コロネートL(商品名、日本ポリウレタン社製)を1.5質量部、光重合開始剤としてイルガキュア184(商品名、チバジャパン社製)を5質量部配合し、塗工し易い粘度に調整するため、酢酸エチルで調整し、粘着剤組成物を得た。
この粘着剤組成物を使用し、粘着剤層の膜厚を14μmに変更した以外は、比較例3と同様にして、半導体ウェハ表面保護用粘着テープを作製した。
比較例5において、69質量部のアクリル酸2−エチルヘキシルを81質量部のアクリル酸エチルに変更し、アクリル酸2−ヒドロキシエチルの使用量を18質量部に変更し、アダクト系イソシアネート系架橋剤の使用量を0.5質量部に、光重合開始剤の使用量を3質量部にそれぞれ変更した以外は、比較例5と同様にして、粘着剤組成物を得た。
粘着剤組成物をこの粘着剤組成物に変更し、粘着剤層の膜厚を86μmに変更した以外は、比較例5と同様にして、半導体ウェハ表面保護用粘着テープを作製した。
アクリル酸2−エチルヘキシル60質量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル38質量部、メタクリル酸を2質量部の共重合体であるアクリル系共重合体100質量部に対してアダクト系イソシアネート系架橋剤コロネートL(商品名、日本ポリウレタン社製)を4質量部、オリゴマーとして光重合性炭素−炭素二重結合を有するペンタエリスリトールのテトラアクリレート150質量部、光重合開始剤としてイルガキュア184(商品名、チバジャパン社製)を5質量部配合し、塗工し易い粘度に調整するため酢酸エチルで調整し、粘着剤組成物を得た。
粘着剤組成物をこの粘着剤組成物に変更し、粘着剤層の膜厚を4μmに変更した以外は、比較例5と同様にして、半導体ウェハ表面保護用粘着テープを作製した。
貼り付け機として日東精機株式会社製DR8500II(商品名)を用いて、8インチで、半導体ウェハの厚さが725μm上に約7μm厚のポリイミド膜を形成し、更に幅200μm、深さ5μmスクライブラインを形成した半導体ウェハに実施例および比較例で作製した半導体ウェハ表面保護用粘着テープを貼合した。その後、インライン機構を持つグラインダー(株式会社ディスコ製DFG8760(商品名))を使用して厚さ80μm厚みまでそれぞれ25枚の半導体ウェハの研磨を行った。また、半導体ウェハの強度向上のため、ドライポリッシュにて最終仕上げを行い、以下の基準で評価した。
A:エッジクラック(ウェハ端の割れ)がほとんどなく、25枚全ての半導体ウェハで研削できたもの
B:エッジクラックが若干見られるものの半導体ウェハに割れはなく研削できたもの、もしくは25枚の半導体ウェハ中割れが1枚〜2枚であったもの
C:半導体ウェハが3枚以上割れたもの
A:スクライブラインにダストもしくは研削水が浸入しなかったもの
C:スクライブラインにダストもしく研削水が浸入したもの
研削実験で80μm厚まで研削したウェハを、インライン機構を持つマウンターRAD2700(商品名、リンテック(株)製)で剥離実験を行った。剥離の際、感圧型粘着剤を適用した表面保護テープについては50℃での加熱剥離を、紫外線硬化型粘着剤を使用した表面保護テープについては紫外線を照射量:500mJの照射を行った後、剥離を行った。
C:剥離エラー(ヒートシール接着不良やテープ切断による剥離エラー)や剥離できなかったもの
剥離実験で剥離を行った半導体ウェハ表面を光学顕微鏡で観察し、目視で糊残りの有無を評価した。
A:糊残り無し
C:糊残り有り
図3の説明図に示す方法により、粘着剤層表面のジヨードメタンおよび純水の接触角(θl I、θl H)を測定した。
まず、基材フィルム11上に粘着剤層12が形成された実施例および比較例の粘着剤層表面にセパレータ13を貼合する(図3(a))。次に、平らな面で測定を行う必要があるため、基材フィルム11の粘着剤層12が設けられていない方の面を、両面テープ14を用いて、表面が平らの半導体ウェハ15に固定した(図3(b))。次に、紫外線硬化型粘着剤を用いた半導体ウェハ表面保護用テープについてはセパレータ13側からUV照射を500mJ/cm2となるように照射した(図3(c))。その後、1時間放置してからセパレータ13を剥離し、ジヨードメタン16を滴下し、接触角θl Iを協和化学(株)製FACE接触角計CA−S150型を用いて測定した(図3(d))。また、純水の場合も同様にして、ジヨードメタンを純水に置き換えて、同様にして、接触角θl Hを測定した。
このうち、ジヨードメタンに対する接触角(θl I)を下記表1および2に示した。
また、これらの測定した接触角の値より、前述の<式2>に従って表面自由エネルギーγsを計算し、下記表1および2に示した。
実施例および比較例の粘着テープから幅25mm×長さ300mmの試験片を3点採取し、その試料について、図2に示す方法と同様にして、JIS R 6253に規定する280番の耐水研磨紙で仕上げたJIS G 4305に規定する厚さ1.5mm〜2.0mmのSUS鋼板上に2kgのゴムローラを3往復かけ圧着し、1時間放置後、測定値がその容量の15〜85%の範囲に入るJIS B 7721に適合する引張試験機を用いて粘着力を測定した。測定は、180度引きはがし法で行なった。測定条件は、引張速さが300mm/minであり、測定温度は23℃、測定湿度は50%である。
上記方法と同様の手順で測定温度50℃に加熱しながら剥離を行った時の粘着力を測定した。なお、比較例5〜7は紫外線照射による硬化(粘着力低下)を実施しているので、加熱剥離については実施しなかった。
2 SUS鋼板
3 引張試験機
11 基材フィルム
12 粘着剤層
13 セパレータ
14 両面テープ
15 表面の平らな半導体ウェハ
16 ジヨードメタン
20 粘着テープ
21 基材フィルム
22 粘着剤層
23 半導体ウェハ
Claims (6)
- 基材フィルム上に感圧型粘着剤の粘着剤層を有し、該粘着剤層がエマルジョン系粘着剤からなり、該粘着剤層が、モノマー成分の少なくとも1つが、アルコール部にエポキシ基またはオキセタン基が置換した(メタ)アクリル酸エステルである(メタ)アクリル系ポリマーの共重合体を含み、硬化剤を含有しない粘着剤層であって、該粘着剤層の厚みが10μm以上であり、該粘着剤層の表面の表面自由エネルギーγsが30〜35mN/mであって、ジヨードメタンに対する接触角θl Iが54°〜60°であり、23℃でのSUS280研磨面に対する粘着力が0.8〜4.3N/25mmであって、かつ50℃における加熱剥離時のSUS280研磨面に対する粘着力が23℃での剥離時での粘着力と比較して50%以下であることを特徴とする半導体ウェハ表面保護用粘着テープ。
- 前記(メタ)アクリル系ポリマーの共重合体が、前記(メタ)アクリル酸エステルと、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルおよび(メタ)アクリル酸から選択されるモノマー成分からなる共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウェハ表面保護用粘着テープ。
- 前記(メタ)アクリル系ポリマーの共重合体が、前記(メタ)アクリル酸エステルと、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−ブチルおよび(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルをそれぞれ含む少なくとも4種のモノマー成分の共重合体であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体ウェハ表面保護用粘着テープ。
- アルコール部にエポキシ基またはオキセタン基が置換した前記(メタ)アクリル酸エステルが、アクリル酸グリシジルまたはメタクリル酸グリシジルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体ウェハ表面保護用粘着テープ。
- 前記(メタ)アクリル系ポリマーの共重合体が、2種類以上の界面活性剤の存在下で重合されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体ウェハ表面保護用粘着テープ。
- 前記界面活性剤が、ポリプロピレングリコール化合物およびアリル基を付加させたポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの少なくとも2種類であることを特徴とする請求項5に記載の半導体ウェハ表面保護用粘着テープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014086918A JP5654157B2 (ja) | 2014-04-18 | 2014-04-18 | 半導体ウェハ表面保護用粘着テープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014086918A JP5654157B2 (ja) | 2014-04-18 | 2014-04-18 | 半導体ウェハ表面保護用粘着テープ |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012268817A Division JP5653990B2 (ja) | 2012-02-17 | 2012-12-07 | 半導体ウェハ表面保護用粘着テープの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014160852A JP2014160852A (ja) | 2014-09-04 |
JP5654157B2 true JP5654157B2 (ja) | 2015-01-14 |
Family
ID=51612292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014086918A Active JP5654157B2 (ja) | 2014-04-18 | 2014-04-18 | 半導体ウェハ表面保護用粘着テープ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5654157B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5718515B1 (ja) * | 2014-01-23 | 2015-05-13 | 古河電気工業株式会社 | 半導体ウエハ表面保護用粘着テープおよび半導体ウエハの加工方法 |
KR101856607B1 (ko) * | 2016-12-30 | 2018-05-14 | 세메스 주식회사 | 시뮬레이션 방법 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2919601B2 (ja) * | 1990-11-21 | 1999-07-12 | 三井化学株式会社 | ウエハ加工用フィルム |
JPH10158617A (ja) * | 1996-11-29 | 1998-06-16 | Nitto Denko Corp | 再剥離用水分散型感圧性接着剤組成物とこれを用いた再剥離用感圧性接着シ―ト類 |
JP4054113B2 (ja) * | 1998-06-25 | 2008-02-27 | 三井化学株式会社 | 半導体ウエハの裏面研削用粘着フィルム及びそれを用いる半導体ウエハの裏面研削方法 |
JP4663081B2 (ja) * | 2000-09-06 | 2011-03-30 | 三井化学株式会社 | 半導体ウェハ裏面研削用粘着フィルム及びそれを用いる半導体ウェハ裏面研削方法 |
JP4054219B2 (ja) * | 2002-05-22 | 2008-02-27 | 三井化学株式会社 | 半導体ウェハ表面保護用粘着フィルム及び該粘着フィルムを用いる半導体ウェハ保護方法 |
-
2014
- 2014-04-18 JP JP2014086918A patent/JP5654157B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014160852A (ja) | 2014-09-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2013122060A1 (ja) | 半導体ウェハ表面保護用粘着テープ | |
JP5950869B2 (ja) | 半導体ウエハ表面保護用粘着テープ | |
JP5718515B1 (ja) | 半導体ウエハ表面保護用粘着テープおよび半導体ウエハの加工方法 | |
JP5117630B1 (ja) | 半導体ウェハ表面保護用粘着テープおよびそれを用いた半導体ウェハの製造方法 | |
JP6085076B2 (ja) | 粘着シートおよび半導体ウエハの加工方法、半導体チップの製造方法 | |
JP3740451B2 (ja) | 半導体ウエハ表面保護用粘着フィルム及びそれを用いる半導体ウエハの保護方法 | |
JP5727688B2 (ja) | エネルギー線硬化型重合体、エネルギー線硬化型粘着剤組成物、粘着シートおよび半導体ウエハの加工方法 | |
JP2016072546A (ja) | 半導体ウエハ表面保護用粘着テープおよび半導体ウエハの加工方法 | |
JP5100902B1 (ja) | 半導体ウエハ表面保護用粘着テープ | |
TWI719178B (zh) | 半導體加工用片 | |
JP2007100064A (ja) | ダイシング用粘着テープ | |
WO2017046869A1 (ja) | 半導体ウエハ表面保護用粘着テープ | |
JP5138102B1 (ja) | 半導体ウエハ表面保護用粘着テープ | |
JP2009242776A (ja) | 半導体ウエハ表面保護用粘着テープ | |
JP6046073B2 (ja) | 半導体ウエハ表面保護用粘着テープ | |
JP5654157B2 (ja) | 半導体ウェハ表面保護用粘着テープ | |
JP5653990B2 (ja) | 半導体ウェハ表面保護用粘着テープの製造方法 | |
JPWO2015122465A1 (ja) | 半導体ウェハ表面保護用粘着フィルム、並びに粘着フィルムを用いる半導体ウェハの保護方法及び半導体装置の製造方法 | |
JP5546232B2 (ja) | 感圧型半導体ウエハ表面保護用粘着テープ | |
WO2020153499A1 (ja) | 半導体ウェハ加工用紫外線硬化型粘着テープ及び半導体チップの製造方法並びにこのテープの使用方法 | |
JP2013229563A (ja) | 半導体ウェハ表面保護用粘着テープ | |
JP2007158025A (ja) | 半導体加工用感圧型テープ | |
TWI598427B (zh) | Semiconductor wafer surface protection with adhesive tape | |
JP2004035585A (ja) | 半導体ウェハ裏面研削用粘着フィルム | |
JP2004235395A (ja) | 半導体ウェハ裏面研削用粘着フィルム及びそれを用いる半導体ウェハ裏面研削方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20140731 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140805 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141006 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141028 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141119 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5654157 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |