JP5653814B2 - 内視鏡用高周波処置具 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡を利用して高周波電流により止血等の処置を行う内視鏡用高周波処置具に関する。
内視鏡用高周波処置具としての例えばバイポーラ止血鉗子は、内視鏡の処置具案内管に通されるシースの先端に配置された一対の高周波電極の開閉を、シースの後端に設けられた操作部により操作し、該高周波電極で血管等の生体組織を把持した状態で高周波電流を流すことにより、該把持部近傍の組織を焼灼凝固させ、止血を行うために用いられる装置である。電極は目的とする生体組織に対する位置決めのため、シースの軸線周りに回転できる必要があり、また電極に対する高周波電流の供給のため、往復で2本の配線が必要である。
このようなバイポーラ止血鉗子としては、例えば、特許文献1および特許文献2に記載のように、それぞれ先端に電極を有する一対の弾性開閉部材を、シースに挿通された筒状可撓軸の先端に略ハの字状に開脚させて配置し、該筒状可撓軸をシース内でスライドさせて、該弾性開閉部材をシース内に引き込むことによって閉脚させ、押し出すことによって開脚させるようにしたものが知られている。また、各電極への通電は、筒状可撓軸内に互いに絶縁された一対の導電線を通し、それぞれの遠位端を対応する電極に電気的に導通させることにより行っている。
特許3967560号公報 特許4495354号公報 特開2009−142513号公報 特開2010−68981号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の技術では、弾性開閉部材を閉脚させる際には、該弾性開閉部材をシース内に引き込むことにより、行うようにしており、必然的に、弾性開閉部材の位置がその引き込んだ分だけ移動(後退)するので、目的組織を把持する際に、この移動量を考慮して操作する必要があり、操作性が悪い。なお、弾性開閉部材に対してシースを押し出すように操作すれば、弾性開閉部材の位置は移動しないので、そのような問題は生じないが、シースは生体内で適宜に湾曲された状態の内視鏡の処置具案内管内に挿入されて使用されるものなので、当該処置具案内管の内面との接触に伴う摩擦抵抗や他の処置具との干渉等により、シースの近位端における操作量(押し込み量)に対して、シースの遠位端の移動量が不十分となって閉脚が不十分となったり、あるいはその応答性が悪化するため、やはり操作性が悪いという問題がある。また、弾性開閉部材が進退するだけの構成であるため、回転して使用することができず、生体組織の形状等によっては把持操作が行い難いという問題もある。
ところで、一対の電極のそれぞれをシースの遠位端に回転可能に軸支し、各電極を一対のワイヤーを介して操作部にそれぞれ接続し、一対のワイヤーのスライド操作により、一対の電極の双方を回転させて開閉させるようにした技術として、特許文献3および特許文献4に記載のような技術が知られている。これらでは、電極に高周波電流を供給するための一対の電線(ワイヤー)の一方を回転伝達性の高いトルクワイヤーとして、該トルクワイヤーをシース内で回転させることにより、電極をシースの軸線周りに回転させるようにしている。
これらの特許文献3および特許文献4に記載の技術は、電極に高周波電流を供給するための一対の電線(ワイヤー)の一方を回転伝達性の高いトルクワイヤーとする技術を用いているため、回転操作性を向上できる可能性がある。
しかしながら、特許文献3および4に記載のものでは、比較的に大径のトルクワイヤーに比較的に小径の非トルクワイヤーを巻き付け、あるいは並設した構成であるので、一方のワイヤー(トルクワイヤー)による回転力の伝達を他方のワイヤー(非トルクワイヤー)が阻害し、電極のシース軸線周りの回転操作の応答性(操作部における回転操作に対する電極回転の追従性)が不十分であるとともに、シースの湾曲の状態によってこの応答性が変化するため、やはり操作性が悪いという問題がある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、操作性の向上を図ることができる内視鏡用高周波処置具を提供することを目的とする。
本発明に係る内視鏡用高周波処置具は、絶縁性のアウターシースと、前記アウターシースに挿通された導電性のインナーシースと、前記インナーシースに挿通され、その周囲に絶縁性の被覆を有する導電性の駆動ワイヤーと、前記アウターシースの近位端に接続されたアウター受けと、前記駆動ワイヤーの近位端が接続され、前記アウター受けにスライド可能および回転可能に保持されたスライダーと、前記インナーシースの近位端に接続され、前記スライダーにスライド可能に保持されたベースと、前記駆動ワイヤーの遠位端に取り付けられた絶縁性の電極支持部材と、互いに略ハの字状に開脚した状態で前記電極支持部材に取り付けられ、前記インナーシースの遠位端の内側に内没されることにより閉脚する、弾性を有する第1脚部材および第2脚部材とを備え、前記第1脚部材は、その先端部近傍の前記第2脚部材に対向する部分に前記駆動ワイヤーに電気的に導通された第1電極部を有するとともに、前記インナーシースの遠位端との相対位置にかかわらず該インナーシースから絶縁されるように絶縁被覆部を有し、前記第2脚部材は、その先端部近傍の前記第1脚部材に対向する部分に前記駆動ワイヤーから電気的に絶縁された第2電極部を有するとともに、前記閉脚時に前記インナーシースの遠位端に接触して該第2電極部を該インナーシースに電気的に導通させる導通部を有する。
本発明の内視鏡用高周波処置具では、駆動ワイヤーに対してインナーシースが押し出されるように、スライダー部に対してベース部をスライドせることによって、第1脚部材および第2脚部材を閉脚することができ、インナーシースはアウターシース内に挿通されているから、円滑にスライド動作および回転動作を行うことができ、スライド量の不足や応答の遅れが少ないので、高い操作性を実現することができる。また、高周波回路は駆動ワイヤー、第1脚部材の第1電極部、第2脚部材の第2電極部、およびインナーシースによって形成され、従来技術のような専用の電線によって給電する構成のものと比較して、その構成を簡略化することができる。さらに、従来のような電線がないため、駆動ワイヤーはそのような電線から干渉を受けることがなく、インナーシース内で回転でき、駆動ワイヤーによる回転力の伝達がそのような電線によって阻害されることはない。従って、電極の回転操作の応答性(操作部における回転操作に対する電極回転の追従性)を向上することができるとともに、シースの湾曲の状態による応答性の変化も少なくなり、高い操作性を実現することができる。
本発明の実施形態の内視鏡用高周波処置具の全体構成を示す平面図である。 図1のA−A線に沿った断面図である。 本発明の実施形態の内視鏡用高周波処置具の操作部の構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態の内視鏡用高周波処置具の操作部の構成を示す切断斜視図である。 本発明の実施形態の内視鏡用高周波処置具の遠位端近傍の構成を示しており、第1脚部および第2脚部を開脚した状態を示す平面図である。 本発明の実施形態の内視鏡用高周波処置具の遠位端近傍の構成を示しており、第1脚部および第2脚部を開脚した状態を示す側面図である。 図6のB−B線に沿った断面図である。 本発明の実施形態の内視鏡用高周波処置具の遠位端近傍の構成を示しており、第1脚部および第2脚部を閉脚した状態を示す平面図である。 本発明の実施形態の内視鏡用高周波処置具の遠位端近傍の構成を示しており、第1脚部および第2脚部を閉脚した状態を示す側面図である。 図9のC−C線に沿った断面図である。 本発明の実施形態の内視鏡用高周波処置具の遠位端近傍の構成を示しており、アウターシース内に第1脚部および第2脚部を収納した状態を示す平面図である。 本発明の実施形態の内視鏡用高周波処置具の操作部の構成を示す断面図であり、第1脚部および第2脚部を開脚する場合を示している。 本発明の実施形態の内視鏡用高周波処置具の操作部の構成を示す断面図であり、第1脚部および第2脚部をアウターシース内に収納する場合を示している。 本発明の実施形態の内視鏡用高周波処置具の操作部の構成を示す断面図であり、第1脚部および第2脚部を閉脚する場合を示している。
以下、本発明の実施形態に係る内視鏡用高周波処置具としてのバイポーラ止血鉗子について、図面を参照して具体的に説明する。但し、本発明はバイポーラ止血鉗子には限定されず、開閉可能な一対の高周波電極を備える切開用バイポーラ挟鉗子等にも適用可能である。なお、以下では、便宜的に、後述するアウター受け23、スライダー22、ベース21が互いに対してスライドする方向をスライド方向ということがある。
図1に示すように、本実施形態のバイポーラ止血鉗子は、シース部1、操作部2および鉗子部3を概略備えて構成されている。シース部1の近位端に操作部2が設けられ、シース部1の遠位端に鉗子部(把持部)3が設けられている。
操作部2はベース21および該ベース21にスライド可能に取り付けられたスライダー22を備え、鉗子部3は略ハの字状に配置された一対の脚部(第1脚部31および第2脚部32)を有し、第1脚部31はその先端部内側に第1電極部31aを、第2脚部32はその先端部内側に第2電極部32aを有している。操作部2において、スライダー22に対してベース21を引き出す側(図1において上側)にスライドさせることにより鉗子部3(第1脚部31および第2脚部32)を開くことができ、逆にスライダー22に対してベース21を押し入れる側(図1において下側)にスライドさせることにより鉗子部3を閉じることができるようになっている。また、操作部2は、一対の電線(ケーブル)24a,24bおよびその先端に設けられたプラグ24を備えており、これらの電線24a,24bがプラグ24を介して、図外の高周波電源装置と電気的に接続され、高周波電流の供給を受けるようになっている。後に詳述するように、電線24aは第1電極部31aに電気的に接続され、電線24bは第2電極部32aに電気的に接続される。
シース部1は、図2に示されているように、チューブ状のアウターシース11、同じくチューブ状のインナーシース12、および駆動ワイヤー13を備えている。アウターシース11は可撓性を有する中空チューブからなり、本実施形態では絶縁性の樹脂から形成されたチューブを用いている。アウターシース11を形成する樹脂材料としては、電気絶縁材料が好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、フッ素樹脂等を用いることができる。
インナーシース12は可撓性を有する中空チューブからなり、本実施形態では導電性のコイルチューブを用いている。コイルチューブとしては、金属(ステンレス)等からなる長尺平板を螺旋状に巻回してなる平線コイルチューブを用いることができる。但し、丸線コイルチューブまたは内面平コイルチューブを用いてもよい。インナーシース12としては、ワイヤーチューブを用いてもよい。ワイヤーチューブは、例えば金属(ステンレス)等からなる複数本のワイヤー(ケーブル)を中空となるように螺旋状に撚ってなる中空撚り線からなるチューブである。インナーシース12としては、主としてワイヤーチューブを用い、その先端側の一部のみをコイルチューブとしたものを用いてもよい。
駆動ワイヤー13はインナーシース12内に挿通され、インナーシース12はアウターシース11内に挿通されている。駆動ワイヤー13はインナーシース12内でその軸線周りの回転および摺動(軸線方向に沿う方向のスライド移動)が可能となっている。
駆動ワイヤー13は可撓性および導電性を有するワイヤー(トルクワイヤー)からなり、駆動ワイヤー13としては、ステンレス等の金属からなる単一の線材を用いることができる。但し、駆動ワイヤー13としては、ワイヤーロープやワイヤーチューブを用いてもよい。ここで、ワイヤーチューブは、インナーシース12について説明したものと同様のものを用いることができる。また、ワイヤーロープは、ステンレス等の金属からなる複数本のワイヤーを中空となるように螺旋状に撚ってなる中空撚り線からなるチューブである。駆動ワイヤー13は鉗子部3を開閉するためのスライド力を伝達し、および鉗子部3をその姿勢調整のためにシース軸線周りに回転させる回転力を伝達する動力伝達部材として機能するものである。また、その詳細は後述するが、駆動ワイヤー13の近位端は操作部2の電線24aに電気的に接続されており、遠位端は第1脚部31の第1電極部31aに電気的に接続されることにより、高周波回路を形成する導電部材(導電線)として機能するものである。駆動ワイヤー12の周囲には、インナーシース12から電気的に絶縁するための絶縁性の樹脂からなる絶縁被覆部14が形成されている。
インナーシース12は、鉗子部3の開閉のためのスライド力を伝達する動力伝達部材として機能するものである。また、詳細は後述するが、インナーシース12の近位端は操作部2の電線24bに電気的に接続されており、遠位端は鉗子部3の閉脚時に第2脚部32の第2電極部32aに電気的に接続されることにより、高周波回路を形成する導電部材(導電線)として機能するものである。
操作部2の具体的構成は、図3および図4に示されている。ベース21、スライダー22およびアウター受け23は、主として絶縁性の樹脂から形成されている。アウターシース11の近位端はアウター受け23の先端部に接続されている。アウターシース11は、その軸線周りに回転可能となるようにアウター受け23に支持されているとともに、アウター受け23がスライド方向にスライドされた場合には一体的にスライドするようにアウター受け23に支持されている。
アウター受け23は、略円筒状の部材からなり、その基端部側には一対のバネ収容部が設けられ、該一対のバネ収容部内に板バネ23aがそれぞれ収容されている。アウター受け23は、互いに略相対する形状を有する半割部材からなり、適宜に配置された複数の嵌合穴およびこれらに嵌合する複数の嵌合突起が互いに嵌合することにより一体化されるようになっている。
駆動ワイヤー13の近位端は、スライダー22に不図示のスリーブを介して一体的にネジ止め固定されている。したがって、駆動ワイヤー13はスライダー22がその軸線周りに回転された場合には該スライダー22と一体的に回転するとともに、スライダー22がスライド方向にスライドされた場合には一体的にスライドされる。スライダー22の内側には、一対のバネ収容部が形成されており、これらのバネ収容部にそれぞれ板バネ22aが収容されている。スライダー22は、互いに略相対する形状を有する半割部材からなり、適宜に配置された複数の嵌合穴およびこれらに嵌合する複数の嵌合突起が互いに嵌合することにより一体化されるようになっている。また、図示は省略しているが、駆動ワイヤー13の近位端はスライダー22の不図示のスリーブとのネジ止め部において、電線24aに電気的に接続されている。
スライダー22にはベース外筒25が取り付けられており、ベース外筒25は略円筒状の部材から構成されている。ベース外筒25がアウター受け23にスライド可能に内挿されることにより、スライダー22がアウター受け23にスライド可能に保持されている。ベース外筒25は、スライダー22に嵌合固定されており、スライダー22がスライド方向にスライドされた場合には一体的にスライドするようになっている。
アウター受け23は、スライダー22(ベース外筒25)に対して、先端側に移動した位置と基端側に移動した位置との2つの位置の間で位置決め可能にスライドし得るようになっている。すなわち、ベース外筒25には、その基端部近傍に位置決め溝25aaが、先端部近傍に位置決め溝25bが形成されており、アウター受け23のバネ収容部に収容された板バネ23aが、これらの位置決め溝25aまたは25bに弾性的に係合するようになっている。
アウター受け23を、スライダー22に対して、ベース外筒25の先端部側にスライドさせた際には、位置決め溝25bに板バネ23aが弾性的に係合して位置決めがなされ、ベース外筒25の基端部側にスライドさせた際には、位置決め溝25aに板バネ23aが弾性的に係合して位置決めがなされるようになっている。
インナーシース12の近位端は、ベース21の先端部の略中央に接続されている。インナーシース12はその軸線周りに回転可能となるようにベース21の先端部に支持されているとともに、ベース21がスライド方向にスライドされた場合にはこれと一体的にスライドされるように支持されている。また、図示は省略しているが、インナーシース12の近位端はベース21への支持部において、電線24bに電気的に接続されている。
ベース21の基端部側は先端部側に対して回転可能な回転指輪部となっている。ベース21の先端部近傍はスライド方向にスライド可能となるように、スライダー22およびベース外筒25の嵌合穴に内挿保持されている。これにより、例えば、スライダー22の凹陥した部分を人差し指と中指で挟持した状態で、ベース21の回転指輪部に親指を挿入し、人差し指および中指に対して親指を近接または離間するように動かすことによって、スライダー22に対するベース21のスライド操作を片手で容易に行うことができるようになっている。
ベース21にはスライド方向に互いに異なる位置に位置決め溝21aおよび21bが形成されている。スライダー22のバネ収容部に収容された一対の板バネ22aが、ベース21のスライド位置に応じて位置決め溝21a,21bのいずれか一方に弾性的に係合することにより、ベース21に対してスライダー22を、2つの位置(開脚位置および閉脚位置)で位置決めができるようになっている。
開脚位置は鉗子部3の第1脚部31および第2脚部32が開放(開脚)される位置であり、スライダー22に対してベース21を引き抜く方向にスライドさせた位置である。閉脚位置は鉗子部3の第1脚部31および第2脚部32が閉脚される位置であり、スライダー22に対してベース21を押し込む方向にスライドさせた位置である。
鉗子部3は、図5〜図11に示されているように、一対の高周波電極を構成する第1脚部31および第2脚部32、電極支持部材33、ツナギ部材34、および先端円筒部材35等を備えて構成されている。
第1脚部31は、ステンレス等の金属からなる導電性および弾性を有する電極部材31bの周囲をその先端部近傍の第1電極部31aとなるべき部分(第2電極部32aと対向する内面部分)を除いて適宜に絶縁性の樹脂からなる絶縁材料で被覆して絶縁被覆部31cを形成して構成されている。なお、第1脚部31の電極部材31bは、図7において、黒太線で表示された絶縁被覆部31bの内側の白抜きで表示されている部分および第1電極部32aの部分を含んで構成されている。
同様に、第2脚部32は、ステンレス等の金属からなる導電性および弾性を有する電極部材32bの周囲をその先端部近傍の第2電極部32aとなるべき部分(第1電極部31aと対向する内面部分)、これに連続する両側面および外面部分32dを除いて適宜に絶縁性の樹脂からなる絶縁材料で被覆して絶縁被覆部32cを形成して構成されている。なお、第2脚部32の電極部材32bは、図7において、黒太線で表示された絶縁被覆部32bの内側の白抜きで表示されている部分、第1電極部32aおよびその周囲の部分(両側面および外面部分32d)を含んで構成されている。
これらの第1脚部31および第2脚部32は、外力が作用しない状態において互いに略ハの字状に開脚した状態で、その基端部が絶縁性の樹脂からなる略円柱状の電極支持部材33の遠位端側に一体的に固定されている。電極支持部材33の近位端側には凹陥する穴が形成されている。駆動ワイヤー13の遠位端にはステンレス等の金属からなるツナギ部材34が一体的に固定されており、このツナギ部材34が電極支持部材33の該穴に挿入されて相互に一体的に固定されている。
第1脚部31の電極部材31bの基端部はツナギ部材34にまで至っており、相互に電気的に導通されている。第2脚部32の電極部材32bの基端部はツナギ部材34には至っておらず、第2脚部32の電極部材32bはツナギ部材34から絶縁された状態となっている。先端円筒部材35はステンレス等の金属からなる略円筒状の部材からなり、インナーシース12の遠位端に電気的に導通された状態で固定されている。
第1脚部31においては、その電極部材31bの先端部近傍の第2脚部32(第2電極部32a)に対向する部分が第1電極部31aとなっており、その余の部分は絶縁被覆部31cによって絶縁被覆されている。すなわち、絶縁被覆部31cは第1電極部31aの外面側の部分にも形成されており、したがって、インナーシース12が駆動ワイヤー13に対して押し出されて、第1脚部31及び第2脚部32が閉脚される際に、先端円筒部材35とは常に電気的に絶縁された状態を保つようになっている。
これに対し、第2脚部32においては、その電極部材32bの先端部近傍の第1脚部31(第1電極部31a)に対向する部分が第2電極部32aとなっており、この第2電極部32aを含む電極部材32bの先端部近傍の全周部分(両側面および外面部分32d)を除いたその余の部分が絶縁被覆部32cによって絶縁被覆されている。すなわち、絶縁被覆部32cは第2電極部32aの外面側の部分32dには形成されておらず、したがって、インナーシース12が駆動ワイヤー13に対して押し出されて、第1脚部31および第2脚部32が閉脚される途中においては、先端円筒部材35とは電気的に絶縁された状態となっており、完全に閉脚された際には、先端円筒部材35と電気的に導通された状態となるようになっている。
以下、このバイポーラ止血鉗子の動作について、図12〜図14を参照して説明する。まず、図12に示されているように、アウター受け23をベース外筒25がアウター受け23内に押し込まれるように(図12において上側に)スライドさせて、位置決め溝25aに板バネ23aを弾性的に係合させた状態とする。また、ベース21をスライダー22から引き出すように(図12において上側に)スライドさせて、ベース21の位置決め溝21aに板バネ22aを弾性的に係合させた状態とする。これにより、図5〜図7に示されるように、アウターシース11がインナーシース12に対して引き込まれて、アウターシース11の先端からインナーシース12の先端が僅かに突出した状態となるとともに、インナーシース12の先端から第1脚部31および第2脚部32が突出して自己の弾性により略ハの字状に開脚した状態となる。
このバイポーラ止血鉗子を内視鏡の処置具案内管(不図示)に挿入する際には、図12に示された状態から、図13に示されるような状態とする。すなわち、アウター受け23をベース外筒25から抜き出されるように(図13において下側に)スライドさせて、位置決め溝25bに板バネ23aを弾性的に係合させた状態とする。これにより、図11に示されるように、アウターシース11の先端が鉗子部3に対して押し出されて、鉗子部3がアウターシース11の先端部内に収納された状態となる。
この状態で、当該処置具案内管に適宜に挿入して、鉗子部3が止血すべき生体組織の近傍に達したならば、図12に示されるように、アウター受け23をベース外筒25に対してスライドさせて、位置決め溝25aに板バネ23aを弾性的に係合させた状態とし、再度図5〜図7に示した状態(鉗子部3が開脚した状態)を得る。
次いで、第1脚部31および第2脚部32のシース軸線周りの回転方向の姿勢を調整する場合には、アウター受け23に対してスライダー22を回転させる(スライダー22を回転させるとベース21も一体的に回転する)ことにより調整することができる。このとき、インナーシース12の近位端はベース21の先端部に回転可能に支持されているため、インナーシース12から制約を受けることなく、駆動ワイヤー13を回転させることができる。
第1脚部31および第2脚部32の姿勢調整が済んだならば、図14に示されているように、スライダー22の位置をなるべく動かさないようにして、ベース21をスライダー22内に押し込むように(図14において下側に)スライドさせて、位置決め溝21bに板バネ22aを弾性的に係合させた状態とする。これにより、図8〜図10に示されるように、インナーシース12が駆動ワイヤー13に対して押し出され、インナーシース12の遠位端の先端円筒部材35によって第1脚部31および第2脚部32が押圧されて閉脚する。この操作により、目的の生体組織を第1電極部31aおよび第2電極部32aによって把持する。このとき、第2脚部32の電極部材32bの第1電極部32aの外面部分32dがインナーシース12の遠位端の先端円筒部材35に接触して、電極部材32b(第2電極部32a)が先端円筒部材35を介してインナーシース12に電気的に導通された状態となる(図10参照)。
この状態で、高周波電源装置をオンして高周波電流を供給することにより、電線24a、駆動ワイヤー13、ツナギ部材34、電極部材31b、第1電極部31a、第2電極部32a、電極部材32b、外面部分32d、先端円筒部材35、インナーシース12、および電線24bを介して高周波電流が流れ、第1電極部31aおよび第2電極部32aによって把持されている生体組織を焼灼凝固させ、止血することができる。
止血処置が終了したならば、図13に示されるように、アウター受け23をベース外筒25から引き出されるように(図13において下側に)スライドさせて、位置決め溝25bに板バネ23aを弾性的に係合させた状態とする。これにより、図11に示されるように、アウターシース11の先端が鉗子部3に対して押し出されて、鉗子部3がアウターシース11の先端部内に収納されるので、この状態で、内視鏡の処置具案内管から抜き出して、一連の作業(処置)を終了する。
上述した実施形態によると、駆動ワイヤー13に対してインナーシース12が押し出されるように、スライダー22に対してベース21をスライドさせることによって、第1脚部31および第2脚部32を閉脚させることができる。また、スライダー22をアウター受け23に対して回転させることにより、第1脚部31および第2脚部32をシース軸線周りに回転させることができる。このとき、インナーシース12はアウターシース11内に挿通されているから、インナーシース12は内視鏡の処置具案内管の内壁や他の処置具から直接的に干渉されることがなく、円滑なスライドおよび回転が実現されるので、操作部2における操作量(スライド量、回転量)が鉗子部3に十分にかつ速やかに反映される。したがって、応答の遅れも少なく、高い操作性を実現することができる。
また、高周波回路は、駆動ワイヤー13、ツナギ部材34、第1脚部31の電極部材31b(第1電極部31a)、第2脚部32の電極部材32b(第2電極部32a)、先端円筒部材35、およびインナーシース12によって形成され、インナーシース12は動力伝達部材としての機能と、導電部材としての機能を併せ持っているため、従来技術のように、動力伝達部材とは別に専用の電線によって高周波回路を形成する構成のものと比較して、その構成を簡略化することができる。
さらに、従来のような電線がないため、駆動ワイヤー13はそのような電線から干渉を受けることがなく、インナーシース12内で回転でき、駆動ワイヤー13によるスライド力や回転力の伝達がそのような電線によって阻害されることはない。従って、第1脚部31および第2脚部32の開閉操作およびシース軸線周りの回転操作の応答性(操作部2における操作に対する鉗子部3の追従性)を向上することができるとともに、シースの湾曲の状態による応答性の変化も少なくなり、高い操作性を実現することができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上述した実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
1…シース部、
11…アウターシース、
12…インナーシース、
13…駆動ワイヤー、
14…絶縁被覆部、
2…操作部、
21…ベース、
21a,21b…係合溝、
22…スライダー、
22a…板バネ、
23…アウター受け、
23a…板バネ、
24…プラグ、
24a,24b…電線、
25…ベース外筒、
25a,25b…係合溝、
3…鉗子部、
31…第1脚部、
31a…第1電極部、
31b…電極部材、
31c…絶縁被覆部、
32…第2脚部、
32a…第2電極部、
32b…電極部材、
32c…絶縁被覆部、
33…電極支持部材、
34…ツナギ部材、
35…先端円筒部材。

Claims (1)

  1. 絶縁性のアウターシースと、
    前記アウターシースに挿通された導電性のインナーシースと、
    前記インナーシースに挿通され、その周囲に絶縁性の被覆を有する導電性の駆動ワイヤーと、
    前記アウターシースの近位端に接続されたアウター受けと、
    前記駆動ワイヤーの近位端が接続され、前記アウター受けにスライド可能および回転可能に保持されたスライダーと、
    前記インナーシースの近位端に接続され、前記スライダーにスライド可能に保持されたベースと、
    前記駆動ワイヤーの遠位端に取り付けられた絶縁性の電極支持部材と、
    互いに略ハの字状に開脚した状態で前記電極支持部材に取り付けられ、前記インナーシースの遠位端の内側に内没されることにより閉脚する、弾性を有する第1脚部材および第2脚部材とを備え、
    前記第1脚部材は、その先端部近傍の前記第2脚部材に対向する部分に前記駆動ワイヤーに電気的に導通された第1電極部を有するとともに、前記インナーシースの遠位端との相対位置にかかわらず該インナーシースから絶縁されるように、該第1電極部を除くその余の部分に設けられた絶縁被覆部を有し、
    前記第2脚部材は、その先端部近傍の前記第1脚部材に対向する部分に前記駆動ワイヤーから電気的に絶縁された第2電極部を有するとともに、該第2電極部の外面側の部分に設けられ、前記第1脚部材および前記第2脚部材が閉脚した時に前記インナーシースの遠位端に接触して該第2電極部を該インナーシースに電気的に導通させる導通部を有することを特徴とする内視鏡用高周波処置具。
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