JP5653248B2 - 船外機の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は船外機の制御装置に関し、より詳しくは船外機に搭載された内燃機関の駆動力を制御してシフトレバー操作時の操船者の操作荷重を低減させるようにした装置に関する。
従来、船外機の制御装置において、操船者によるシフトレバーの操作に応じてクラッチを変位させることで、シフトポジションが前後進ギヤに係合させられて内燃機関の駆動力をプロペラに伝達するインギヤ位置と、前記係合が解除されて駆動力の伝達を遮断するニュートラル位置との間で切り替え自在とした技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、特許文献1記載の技術にあっては、シフトレバーにスイッチを設け、シフトポジションがインギヤ位置からニュートラル位置へ切り替えられるニュートラル操作がスイッチによって検出されるとき、内燃機関の点火カットを行って駆動力の低下制御を実行することで、クラッチと前後進ギヤの係合(インギヤ)を解除し易くし、シフトレバー操作時の操船者の操作荷重を低減させるようにしている。尚、シフトポジションがニュートラル位置になったことがスイッチによって検出されると、上記した駆動力の低下制御を終了するようにしている。
特開平3−79496号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術の如く構成すると、例えばシフトポジションがニュートラル位置になって駆動力の低下制御を終了した直後に再びインギヤ位置になった場合、内燃機関の運転が安定しない状態のまま負荷が作用することとなるため、内燃機関がストールするなどの不具合が生じる恐れがあった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、内燃機関の駆動力を低下させてシフトレバー操作時の操船者の操作荷重を低減させると共に、内燃機関のストールを防止するようにした船外機の制御装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1にあっては、シフトポジションが前後進ギヤに係合させられて内燃機関の駆動力をプロペラに伝達するインギヤ位置と前記駆動力の伝達を遮断するニュートラル位置との間で切り替え自在な船外機において、前記シフトポジションが前記インギヤ位置から前記ニュートラル位置へ切り替えられるニュートラル操作と前記シフトポジションが前記ニュートラル位置から前記インギヤ位置へ切り替えられるインギヤ操作とをそれぞれ検出する操作検出手段と、前記ニュートラル操作が検出されるとき、前記内燃機関の駆動力を低下させる駆動力低下制御を実行する駆動力制御手段とを備え、前記駆動力制御手段は、前記駆動力低下制御の実行が終了した後に前記インギヤ操作が検出されるとき、前記低下させた駆動力を上昇させると共に、前記駆動力低下制御の実行が終了してからの時間を計測する時間計測手段を備え、前記時間計測手段は、前記計測された時間が所定値に達した場合、前記インギヤ操作が検出されるときも、前記駆動力制御手段による駆動力の上昇を禁止する如く構成した。
請求項に係る船外機の制御装置にあっては、前記駆動力制御手段は、前記内燃機関の点火カットと点火時期の遅角と燃料噴射量の低減のうちの少なくともいずれかを介して前記内燃機関の駆動力を低下させる如く構成した。
請求項1に係る船外機の制御装置にあっては、ニュートラル操作とインギヤ操作をそれぞれ検出すると共に、ニュートラル操作が検出されるとき、内燃機関の駆動力を低下させる駆動力低下制御を実行するように構成したので、前後進ギヤの係合(インギヤ)を解除し易くなり、よってシフトレバー操作時の操船者の操作荷重を低減させることができる。
また、駆動力低下制御の実行が終了した後にインギヤ操作が検出されるとき、低下させた駆動力を上昇させるように構成したので、例えばシフトポジションがニュートラル位置になって駆動力の低下制御を終了した直後に再びインギヤ位置になった場合、即ち、駆動力低下制御終了直後に内燃機関に負荷が作用するような場合であっても、内燃機関の駆動力を予め上昇させることで、内燃機関のストールを防止(回避)することができる。
また、駆動力低下制御の実行が終了してからの時間を計測すると共に、計測された時間が所定値に達した場合、インギヤ操作が検出されるときも、駆動力制御手段による駆動力の上昇を禁止するように構成したので、駆動力の上昇が不要に実行されるのを回避することができる。即ち、駆動力低下制御によって内燃機関の運転状態は一時的に不安定となるが、制御が終了してからの時間が所定値に達すると、前記運転状態は復帰して安定する。従って、そのような安定した状態のときは駆動力を上昇させる必要がないため、上記の如くインギヤ操作が検出されるときであっても駆動力制御手段による駆動力の上昇を禁止することで、駆動力の上昇が不要に行われるのを回避することができる。
請求項に係る船外機の制御装置にあっては、駆動力制御手段は、内燃機関の点火カットと点火時期の遅角と燃料噴射量の低減のうちの少なくともいずれかを介して内燃機関の駆動力を低下させるように構成したので、上記した効果に加え、内燃機関の駆動力を確実に低下でき、よってシフトレバー操作時の操船者の操作荷重を効率良く低減させることができる。
この発明の実施例に係る船外機の制御装置を船体も含めて全体的に示す概略図である。 図1に示す船外機の部分断面拡大側面図である。 図1に示す船外機の拡大側面図である。 図2などに示す内燃機関の概略図である。 図2に示す第2のシフトシャフト付近を上方から見たときの平面図である。 図2に示す第2のシフトシャフトとシフトアームを取り出して示す拡大側面図である。 図6に示す第2のシフトシャフトとシフトアームの拡大平面図である。 図5に示すニュートラルスイッチとシフトスイッチがオン信号を出力する作動範囲(オン範囲)を説明するための説明図である。 図1に示す電子制御ユニットのエンジン制御動作を示すフロー・チャートである。 図9に示すシフト回動位置判定処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。 図9に示すシフト荷重低減制御判定処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。 図9に示すエンスト回避制御判定処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。 図9から図12のフロー・チャートでの処理の一部を説明するタイム・チャートである。
以下、添付図面に即してこの発明に係る船外機の制御装置を実施するための形態について説明する。
図1はこの発明の実施例に係る船外機の制御装置を船体も含めて全体的に示す概略図、図2は図1に示す船外機の部分断面拡大側面図、図3は船外機の拡大側面図である。
図1から図3において、符号1は船外機10が船体(艇体)12に搭載されてなる船舶を示す。船外機10は、船体12の後尾(船尾)12aに取り付けられる。
図1に示すように、船体12の操縦席14の付近には、操船者(図示せず)によって回転操作自在なステアリングホイール16が配置される。ステアリングホイール16のシャフト(図示せず)には操舵角センサ18が取り付けられ、操船者によって入力されたステアリングホイール16の操舵角に応じた信号を出力する。
操縦席14付近にはリモートコントロールボックス(以下「リモコンボックス」という)20が配置され、そこには操船者の操作自在に配置されるシフトレバー(シフト・スロットルレバー)22が設けられる。シフトレバー22は、初期位置から前後方向に揺動操作自在とされ、操船者からのシフトチェンジ指示(フォワード(前進)/リバース(後進)/ニュートラル(中立)切り替え指示)と、エンジンに対する加速/減速指示を含むエンジン回転数の調節指示を入力する。リモコンボックス20の内部にはレバー位置センサ24が取り付けられ、シフトレバー22の位置に応じた信号を出力する。
操舵角センサ18とレバー位置センサ24の出力は、船外機10に搭載された電子制御ユニット(Electronic Control Unit。以下「ECU」という)26に入力される。ECU26はCPUやROM,RAMなどを備えたマイクロ・コンピュータからなる。
船外機10は、図2に良く示す如く、スイベルケース30、チルティングシャフト32およびスターンブラケット34を介して船体12に装着される。
スイベルケース30の上部には、スイベルケース30の内部に鉛直軸回りに回転自在に収容されるスイベルシャフト36を駆動する転舵用電動モータ(アクチュエータ。図3にのみ示す)40が配置される。転舵用電動モータ40の回転出力は減速ギヤ機構(図示せず)、マウントフレーム42を介してスイベルシャフト36に伝達され、よって船外機10はスイベルシャフト36を転舵軸として左右に(鉛直軸回りに)転舵される。
船外機10の上部には、内燃機関(原動機。以下「エンジン」という)44が搭載される。エンジン44は火花点火式のV型6気筒ガソリンエンジンで、排気量3500ccを備える。エンジン44は水面上に位置し、エンジンカバー46によって覆われる。
エンジン44の吸気管50には、スロットルボディ52が接続される。スロットルボディ52はその内部にスロットルバルブ54を備えると共に、スロットルバルブ54を開閉駆動するスロットル用電動モータ(アクチュエータ)56が一体的に取り付けられる。
スロットル用電動モータ56の出力軸は減速ギヤ機構(図示せず)を介してスロットルバルブ54に接続され、スロットル用電動モータ56を動作させることでスロットルバルブ54が開閉され、エンジン44の吸入空気量が調整される。
図4は図2などに示すエンジン44の概略図である。
図4を参照しつつエンジン44の説明を続けると、吸気管50には、スロットルバルブ54の上流側と下流側とを連通してスロットルバルブ54をバイパスするバイパス通路(2次空気通路)60が接続される。バイパス通路60の途中には、エンジン44がアイドル状態にあるときの吸入空気量を調整するための2次空気量調整バルブ62が設けられる。2次空気量調整バルブ62には、2次空気量調整用電動モータ(アクチュエータ)64が図示しない減速ギヤ機構を介して接続され、電動モータ64を動作させることで2次空気量調整バルブ62が開閉されてバイパス通路60の空気量が調整される。
吸気管50においてスロットルバルブ54の下流側の吸気ポート付近にはインジェクタ66が配置され、スロットルバルブ54および2次空気量調整バルブ62で調整された吸入空気にガソリン燃料を噴射する。噴射された燃料は吸入空気と混合して混合気を形成し、混合気は、吸気バルブ68が開弁されるとき、燃焼室70に流入する。
燃焼室70に流入した混合気は、点火プラグ(図示せず)で点火されて燃焼し、ピストン72を図4において下方に駆動してクランクシャフト74を回転させる。燃焼によって生じた排ガスは、排気バルブ76が開弁されるとき、排気管78を流れてエンジン44の外部に排出される。尚、船外機10はエンジン44に取り付けられたバッテリなどの電源(図示せず)を備え、それから各電動モータなどに動作電源が供給される。
船外機10は、図2に示す如く、鉛直軸と平行に配置されて回転自在に支持されるドライブシャフト80と、水平軸回りに回転自在に支持されると共に、その一端にプロペラ82が取り付けられるプロペラシャフト84とを備える。
ドライブシャフト80の上端にはエンジン44のクランクシャフト74(図2で見えず)が接続される一方、下端にはピニオンギヤ86が設けられる。プロペラシャフト84には、前進ギヤ(前進ベベルギヤ)90と後進ギヤ(後進ベベルギヤ)92が回転自在に設けられる。前進ギヤ90と後進ギヤ92は、上記したピニオンギヤ86と係合(噛合)され、相反する方向に回転させられる。また、前進ギヤ90と後進ギヤ92の間には、プロペラシャフト84と一体に回転するクラッチ94が配置される。
クラッチ94は、シフトレバー22の操作に応じて変位させられ、例えば前進ギヤ90に係合させられるとき、ドライブシャフト80の回転がピニオンギヤ86と前進ギヤ90を介してプロペラシャフト84に伝達され、プロペラ82が回転して船体12を前進させる方向の推力(推進力)を生じる。これにより、フォワード位置が確立される。
一方、クラッチ94が後進ギヤ92に係合させられると、ドライブシャフト80の回転がピニオンギヤ86と後進ギヤ92を介してプロペラシャフト84に伝達され、プロペラ82が前進時とは逆方向に回転して船体12を後進させる方向の推力を生じる。これにより、リバース位置が確立される。また、クラッチ94が前進ギヤ90および後進ギヤ92のいずれとも係合させられなければ、ドライブシャフト80の回転のプロペラシャフト84への伝達が遮断され、これによりニュートラル位置が確立される。
このクラッチ94を変位させてシフトポジションを切り替え自在とした構成について具体的に説明すると、クラッチ94は、鉛直方向と平行に回転自在に支持された第1のシフトシャフト96の下端にシフトスライダ100を介して接続される。第1のシフトシャフト96の上端は、エンジンカバー46の内部空間に位置させられると共に、その上端付近には鉛直方向と平行に回転自在に支持された第2のシフトシャフト102が配置される。
第1のシフトシャフト96の上端には第1のギヤ104が取り付けられる一方、第2のシフトシャフト102の下端には第2のギヤ106が取り付けられると共に、第1のギヤ104と第2のギヤ106は噛合される。
図5は、図2に示す第2のシフトシャフト102付近を上方から見たときの平面図である。尚、図5においては、理解の便宜上および図示の簡略化のため、第2のギヤ106などを省略する。また、図5の紙面下方が船体12側となるようにして示す。
図5に示す如く、第2のシフトシャフト102の上端にはシフトアーム110が固定して取り付けられる。また、船外機10の適宜位置には、長孔112aが穿設されたシフトリンクブラケット112が設置されると共に、長孔112aにはリンクピン114が摺動自在に配置される。
リンクピン114は、プッシュプルケーブル116を介して前記した船体12のシフトレバー22に接続される。リンクピン114はさらに、上面視略L字状を呈するリンク118を介してシフトアーム110の一端110aに回転自在に接続される。
このように構成することで、操船者によってシフトレバー22が操作されると、プッシュプルケーブル116が動作してリンクピン114は長孔112aを摺動させられ、それに伴ってリンク118が変位し、シフトアーム110は第2のシフトシャフト102を回動軸として回動させられる。
第2のシフトシャフト102の回動は、図2に示す第2のギヤ106、第1のギヤ104を介して第1のシフトシャフト96に伝達されて回動させると共に、第1のシフトシャフト96の回動に応じてシフトスライダ100およびクラッチ94が適宜に変位させられ、それによって前述の如く、シフトポジションがフォワード位置、リバース位置、ニュートラル位置の間で切り替えられる。尚、図5においては、シフトポジションがニュートラル位置にあるときを実線で示すと共に、フォワード位置にあるときを一点鎖線、リバース位置にあるときを二点鎖線で示す。
このように、第2のシフトシャフト102は、操船者の操作に応じて回動してシフトポジションを前後進ギヤ90,92に係合させてエンジン44の駆動力(出力)をプロペラ82に伝達するインギヤ位置(具体的には、フォワード位置およびリバース位置)と前記駆動力の伝達を遮断するニュートラル位置との間で切り替える。
第2のシフトシャフト102の近傍には、ニュートラルスイッチ(接触スイッチ)120とシフトスイッチ(接触スイッチ)122がシフトシャフト102を挟むように配置されて固定される。
図6は図2に示す第2のシフトシャフト102とシフトアーム110を取り出して示す拡大側面図、図7は図6に示す第2のシフトシャフト102とシフトアーム110の拡大平面図である。
図5から図7を参照しつつ説明すると、ニュートラルスイッチ120は、前記したシフトアーム110の回動に応じて作動点が設定されて出力(オン信号)を生じる。詳しくは、シフトアーム110において一端110aのシフトシャフト102を挟んで反対側の他端110bは、上面視略円弧状を呈するカム形状とされる。シフトアーム110の他端110bに対向する位置には、プレート124(図5にのみ示す)が配置される。
プレート124は、一端124aが船外機10の適宜位置に固定される一方、他端124bがニュートラルスイッチ120に当接(接触)自在に位置される。また、プレート124の中央部においてシフトアーム110の他端110bと対向する面には、凸部(突起)124cが形成される。プレート124は薄板ばね(弾性材)からなり、凸部124cをシフトアーム110の他端110b方向に押圧する。これにより、凸部124cは他端110bと常に当接させられることとなる。
シフトアーム110の他端110bには、凸部124cを嵌合可能な形状を呈する凹部110b1が形成される。以下、他端110bにおいて凹部110b1以外の残余の部位(略円弧状の部位)を「第1の円弧部」といい、符号110b2で示す。
上記した凹部110b1は、図5に示す如く、第2のシフトシャフト102の回動角度(回動位置)がニュートラル位置を示す範囲にあるとき(例えば図5に実線で示す状態のとき)、凸部124cが嵌合されるような位置に形成される。一方、第2のシフトシャフト102の回動角度がニュートラル位置以外、具体的にはフォワード位置またはリバース位置を示す範囲にあるとき(例えば図5に一点鎖線または二点鎖線で示す状態のとき)、凸部124cが凹部110b1に嵌合されないように設計される、別言すれば、凸部124cと他端110bの第1の円弧部110b2が当接するように設計される。
これにより、操船者のシフトレバー操作に応じて第2のシフトシャフト102が回動し、その回動角度がニュートラル位置を示す範囲にあるときは、プレート124の凸部124cが他端110bの凹部110b1に嵌合するため、プレート124の他端124bが紙面下方に移動し、ニュートラルスイッチ120に接触してオン信号を出力させる。
他方、第2のシフトシャフト102の回動角度がニュートラル位置以外を示す範囲にあるときは、凸部124cが第1の円弧部110b2に当接するため、プレート124の他端124bは、図5に一点鎖線で示す如く、後退させられてニュートラルスイッチ120に接触しなくなって出力(オン信号)を生じない、即ち、オフされることとなる。このように、シフトアーム110はニュートラルスイッチ120を作動させるためのカムとしても機能する。
図8は、ニュートラルスイッチ120とシフトスイッチ122がオン信号を出力する作動範囲(オン範囲)を説明するための説明図である。尚、図8にあっては、理解の便宜のため、第2のシフトシャフト102に突起を設けて回動角度(回動位置)を模式的に示すようにする(実際に突起があるわけではない)。
図8に示す如く、第2のシフトシャフト102の回動角度においてニュートラル位置を示す範囲、即ち、ニュートラルスイッチ120がオン信号を出力する範囲を「第1の作動範囲」といい、具体的には約25度とされる。また、第2のシフトシャフト102は、ニュートラル位置を示す第1の作動範囲の両側に約30度ずつ回動可能、具体的にはフォワード側に約30度、リバース側に約30度の合計約85度の範囲で回動可能となるように設定される。
図5から図7に戻ってシフトスイッチ122について説明すると、シフトスイッチ122は、第2のシフトシャフト102のシフトアーム110の下部に同軸に設けられたシフトスイッチ用のカム130の動作に応じて作動点が設定されて出力(オン信号)を生じる。
詳しくは、カム130は第2のシフトシャフト102に固定されると共に、上面視略円弧状を呈する第2の円弧部130aを備える。第2の円弧部130aの近傍には、当接(押圧)されるときにシフトスイッチ122からオン信号を出力させるスイッチ部122aが配置される。
第2の円弧部130aは、第2のシフトシャフト102の回動角度が第1の作動範囲とその両側に連続する追加範囲とからなる第2の作動範囲内にあるとき、スイッチ部122aに当接するように設計される。
第2の作動範囲について図8を参照して説明すると、第1の作動範囲の両側に例えば約5度の追加範囲を設定し、第1の作動範囲(25度)と両側の追加範囲(5度)の計35度の範囲を「第2の作動範囲」とする。
これにより、操船者のシフトレバー操作に応じて第2のシフトシャフト102が回動し、その回動角度が第2の作動範囲内にあるときは、カム130の第2の円弧部130aがシフトスイッチ122のスイッチ部122aに当接(押圧)してオン信号を出力させる。他方、回動角度が第2の作動範囲以外にあるときは、カム130の第2の円弧部130aはシフトスイッチ122のスイッチ部122aに当接しなくなって出力(オン信号)を生じない、即ち、オフされることとなる。
以上の如く、ニュートラルスイッチ120は、第2のシフトシャフト102の回動角度がニュートラル位置を示す第1の作動範囲内にあるときに出力を生じると共に、シフトスイッチ122は、第2のシフトシャフト102の回動角度が第1の作動範囲とその両側に連続する追加範囲とからなる第2の作動範囲内にあるときに出力を生じる。
図3に示すように、スロットルバルブ54の付近にはスロットル開度センサ132が配置され、スロットル開度TH[度]を示す出力を生じると共に、2次空気量調整バルブ62の付近にもスロットル開度センサ134が配置され、2次空気量調整バルブ62の開度を示す信号を出力する。また、エンジン44のクランクシャフト74の付近にはクランク角センサ136が取り付けられ、所定のクランク角度ごとにパルス信号を出力する。上記した各スイッチやセンサの出力は、ECU26に入力される。
ECU26は、入力されたセンサ出力に基づいて転舵用電動モータ40の動作を制御し、船外機10の操舵を行う。また、ECU26は、入力された各センサ出力およびスイッチ出力に基づいてスロットル用電動モータ56や2次空気量調整用電動モータ64の動作を制御し、スロットルバルブ54や2次空気量調整バルブ62を開閉させて吸入空気量を調整する。
さらに、ECU26は、各センサ出力とスイッチ出力に基づいてエンジン44の燃料噴射量と点火時期を決定し、インジェクタ66を介して決定された噴射量の燃料を供給すると共に、点火装置140(図3に示す)を介して決定された点火時期に従って噴射された燃料と吸気の混合気を点火する。
このように、この実施例に係る船外機の制御装置は、シフトチェンジを除き、操作系(ステアリングホイール16やシフトレバー22)と船外機10の機械的な接続が断たれたDBW(Drive By Wire)方式の制御装置である。
図9は、ECU26のエンジン制御動作を示すフロー・チャートである。図示のプログラムは、ECU26によって所定の周期(例えば100msec)ごとに実行される。
以下説明すると、先ずS10において、現在の第2のシフトシャフト102の回動角度、換言すれば、今回のプログラムループにおけるシフトシャフト102の回動位置(以下「シフト回動位置」ともいう)を判定するシフト回動位置判定処理を実行する。
図10はその処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。同図に示す如く、先ずS100において前回のプログラム実行時に設定された今回シフト回動位置(後述)を前回シフト回動位置とすることにより、前回シフト回動位置を更新する。
次いでS102に進み、第2のシフトシャフト102の回動位置をニュートラルスイッチ120とシフトスイッチ122の出力に基づいて判定する。具体的には、ニュートラルスイッチ120とシフトスイッチ122が共に出力(オン信号)を生じるとき、図8に示すように、シフトシャフト102の回動位置(即ち、図8のシフトシャフト102の突起の回動位置(角度))は第1の作動範囲にあってシフトポジションはニュートラル位置であると判定し、S104に進み、今回シフト回動位置を「ニュートラル」と設定する。
また、S102においてニュートラルスイッチ120とシフトスイッチ122が共に出力を生じていないとき、即ち、オフされるとき、シフトシャフト102の回動位置は第2の作動範囲の外側にあってシフトポジションはインギヤ位置であると判定し、S106に進んで今回シフト回動位置を「インギヤ」とする。
さらに、シフトスイッチ122が出力(オン信号)を生じる一方、ニュートラルスイッチ120が出力を生じないとき、シフトシャフト102の回動位置は図8の追加範囲にあると判断し、S108に進んで今回シフト回動位置を「シフト切替範囲」とする。ここで「シフト切替範囲」と称したのは、シフト回動位置が追加範囲にあるときはシフトポジションがインギヤ位置からニュートラル位置に、あるいはニュートラル位置からインギヤ位置に切り替わる状態にあると判断できるためである。
図9の説明に戻ると、次いでS12に進み、エンジン44の駆動力を低下させてシフトレバー操作時の操船者の操作荷重を低減させるシフト荷重低減制御を行うか否か判定するシフト荷重低減制御判定処理を実行する。
図11はそのシフト荷重低減制御判定処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。
図11に示す如く、S200においてニュートラルスイッチ120の出力に基づき、現在のシフトポジションがニュートラル位置か否か判断する。S200で否定されるときはS202に進み、シフト荷重低減制御終了フラグ(後述)のビットが0か否か判断する。
このフラグは初期値が0とされるため、最初のプログラムループにおいてS202の判断は通例肯定されてS204に進み、後述するシフト荷重低減制御開始フラグのビットが0か否か判断する。
シフト荷重低減制御開始フラグのビットも初期値が0に設定されるため、最初のプログラムループにおいてS204の判断は通例肯定されてS206に進む。S206では、前回シフト回動位置がインギヤか否か、換言すれば、前回プログラム実行時のシフトポジションがフォワード位置あるいはリバース位置であったか否か判定する。
S206で否定されるときは以降の処理をスキップする一方、肯定されるときはS208に進み、タイマT(後述)の値を0にリセットし、次いでS210に進んで今回シフト回動位置がシフト切替範囲か否か判断する。S210で否定されるときはそのままプログラムを終了する一方、肯定されるとき、即ち、シフトレバー22が操船者によって操作されてシフト回動位置がインギヤからシフト切替範囲に動作したとき(換言すれば、ニュートラルスイッチ120とシフトスイッチ122の出力に基づき、シフトポジションがインギヤ位置からニュートラル位置へ切り替えられるニュートラル操作が検出されるとき)はS212に進み、エンジン44の駆動力を低下させてシフトレバー22の操作荷重を低減させるシフト荷重低減制御(駆動力低下制御ともいう)を実行(開始)する。
S212の処理は具体的には、エンジン44の点火カット、点火時期の遅角、燃料噴射量の低減のうちの少なくともいずれかを行い、それを介してエンジン44の駆動力を低下、より具体的にはエンジン回転数NEを変動させつつ徐々に低下させるようにする。これにより、クラッチ94と前後進ギヤ90,92の係合を解除し易くなり、よって操船者のシフトレバー22の操作荷重が低減される。
尚、S212において点火カットおよび点火時期の遅角を行う場合は次回点火を予定していた気筒から実施し、燃料噴射量を低減する場合は次回噴射を予定していた気筒から行うようにする。
次いでS214に進み、シフト荷重低減制御を実行した回数、具体的には点火カットなどを行った回数をカウントし、S216に進んでシフト荷重低減制御開始フラグのビットを1にセットする。即ち、このフラグは、シフト荷重低減制御が開始されるとき1にセットされる一方、それ以外のとき0にリセットされる。
シフト荷重低減制御開始フラグのビットが1にセットされた後のプログラムループにあっては、S204で否定されてS218に進む。S218では、クランク角センサ136の出力パルスをカウントしてエンジン回転数NEを検出(算出)し、S220に進み、検出されたエンジン回転数NEが、エンジン44がストールするのを回避できる限界の値(エンスト限界回転数NEa。下限値)以下か否か判定する。このエンスト限界回転数NEaは、例えばエンジン44の通常制御時に始動モードから通常モードへの切り替え判定しきい値として用いられる回転数と同じ値、具体的には500rpmに設定される。
S220で肯定されるときはS222に進み、シフト荷重低減制御回数のカウンタ値を0にリセットし、S224に進んでシフト荷重低減制御終了フラグのビットを1にセットする。
シフト荷重低減制御終了フラグのビットが1にセットされると、次回のプログラムループにあってはS202で否定されてS226に進み、シフト荷重低減制御を終了する。即ち、エンジン回転数NEがエンスト限界回転数NEa以下のときにシフト荷重低減制御、具体的にはエンジン44の点火カットなど駆動力を低下させる制御を継続すると、エンジン44がストールする恐れがあるため、シフト回動位置にかかわらず、制御を中止するようにした。
他方、S220で否定されるときはS228に進み、シフト荷重低減制御回数が所定回数(後述)以上か否か判断する。S228で否定されるときは以降の処理をスキップする一方、肯定されるときはS230に進み、シフト荷重低減制御回数のカウンタ値を0にリセットし、S232に進んでシフト荷重低減制御終了フラグのビットを1にセットする。これにより、次回のプログラムループにおいてS202で否定されてS226に進み、シフト荷重低減制御は終了させられることとなる。
このS228からS232は、シフト荷重低減制御が長時間に亘って行われるのを防止するための処理である。即ち、例えばシフトレバー22がゆっくり操作される場合などシフトレバー22の動きによっては第2のシフトシャフト102の回動位置が比較的長い時間、シフト切替範囲に止まることもあるが、その間点火カットなどの制御を継続すると、エンジン44の運転(燃焼状態)が不安定、具体的にはエンジン回転数NEが不安定になるなどの不具合が生じることがある。
そこで、この実施例に係る船外機の制御装置においては、上記制御によって操船者のシフトレバー22の操作荷重が十分に低減されたと判断できる時点(具体的には、制御開始から約2秒経過した時点)で制御を終了(中止)するようにした。従って、前記した所定回数は、操船者のシフトレバー22の操作荷重が十分に低減されたと判断できると共に、点火カットなどがそれ以上実行されると、エンジン44の運転が不安定になる可能性のある値、例えば10回とされる。
また、シフトレバー22が操船者によって操作されてシフトポジションがニュートラル位置に完全に切り替えられると、S200で肯定されてS234に進んでシフト荷重低減制御を終了すると共に、S236に進み、後述するエンスト回避制御を終了する。
次いでS238,S240に進み、シフト荷重低減制御開始フラグおよびシフト荷重低減制御終了フラグのビットを共に0にリセットしてプログラムを終了し、S242に進んでタイマTをスタートさせる。即ち、タイマTは、シフトポジションがニュートラル位置となってシフト荷重低減制御(駆動力低下制御)の実行が終了してからの時間を計測するタイマである。尚、シフトポジションがニュートラル位置にあるときは、図示しないプログラムにおいて、エンジン回転数NEをアイドル回転数に維持するように、スロットル用電動モータ56と2次空気量調整用電動モータ64の動作が制御される。
図9の説明に戻ると、次いでS14に進み、低下させたエンジン44の駆動力を上昇させてエンジン44がストールするのを回避するエンスト回避制御を行うか否か判定するエンスト回避制御判定処理を実行する。
図12はその処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。
図12に示す如く、S300においてタイマTの値が所定値Ta以上か否か判断する。この所定値Taは、上記した駆動力を低下させる制御によって一時的に不安定となっていたエンジン44の運転状態が、制御終了後に復帰して安定した状態になるまで(例えばエンジン回転数NEがアイドル回転数で安定するまで)の時間を示す値とされ、例えば2secに設定される。
S300で否定されるときはS302に進み、前回シフト回動位置がニュートラルか否か判定する。S302で肯定されるときはS304に進んで今回シフト回動位置がシフト切替範囲か否か判断する。
S302またはS304で否定されるときは以降の処理をスキップする一方、肯定されるとき、即ち、シフトレバー22が操船者によって操作されてシフト回動位置がニュートラルからシフト切替範囲に動作したとき(換言すれば、ニュートラルスイッチ120とシフトスイッチ122の出力に基づき、シフトポジションがニュートラル位置からインギヤ位置へ切り替えられるインギヤ操作が検出されるとき)はS306に進み、低下させたエンジン44の駆動力を上昇させるエンスト回避制御(駆動力上昇制御ともいう)を実行する。
S306の処理は具体的には、スロットル用電動モータ56もしくは2次空気量調整用電動モータ64の動作を制御し、スロットルバルブ54や2次空気量調整バルブ62の開度を調整して吸入空気量を増加させることで、エンジン44の駆動力を上昇させる、より具体的にはエンジン回転数NEがインギヤ操作によって負荷が作用してもストールしないような値(例えば700rpm)となるようにする。また、S212において点火時期の遅角によってエンジン44の駆動力を低下させた場合は、S306では点火時期を通常より進角させることで、駆動力を上昇させるようにする。
一方、S300で肯定されるときはS308に進み、上記したようなエンスト回避制御、具体的にはエンジン44の駆動力の上昇させる制御の実行を禁止する。即ち、駆動力低下制御の実行が終了してからの時間が所定値Taに達した場合、シフト回動位置に関わらず(具体的にはインギヤ操作が検出されるときも)、駆動力を上昇させる制御を禁止する(駆動力上昇制御を実施しない)。
図13は図9から図12のフロー・チャートでの処理の一部を説明するタイム・チャートである。尚、図13においては、シフト回動位置がフォワード(インギヤ)からシフト切替範囲を経てニュートラルに動作し、その後ニュートラルからシフト切替範囲を経由してリバース(インギヤ)に動作する場合を例にとる。
図13に示すように、先ず時刻t0からt1においては、ニュートラルスイッチ120とシフトスイッチ122が共に出力を生じていないため(オフされているため)、第2のシフトシャフト102の回動位置はインギヤであると判定する(S106)。
シフトレバー22がフォワードからニュートラルに向けて操作され、時刻t1でシフト回動位置がインギヤからシフト切替範囲に動作してシフトスイッチ122がオン、ニュートラルスイッチ120がオフされるとき、別言すれば、ニュートラル操作が検出されるとき、エンジン44の駆動力を低下させるシフト荷重低減制御を開始する(S108,S206,S210,S212)。それにより、エンジン回転数NEは変動しつつ徐々に低下し、よってクラッチ94と前進ギヤ90の係合を解除し易くなり、操船者のシフトレバー22の操作荷重が低減する。
次いでシフトレバー22がさらにニュートラルに向けて操作され、時刻t2でシフト回動位置がシフト切替範囲からニュートラルに動作してニュートラルスイッチ120とシフトスイッチ122が共に出力(オン信号)を生じるとき、シフト荷重低減制御を終了する(S200,S234)。尚、時刻t2のときタイマTをスタートさせる(S242)。
その直後にシフトレバー22がニュートラルからリバースに向けて操作され、時刻t3でシフト回動位置がニュートラルからシフト切替範囲に動作してニュートラルスイッチ120のみがオフされるとき、換言すれば、インギヤ操作が検出されるとき、低下させた駆動力を上昇させるエンスト回避制御を行う(S300からS306)。それにより、エンジン回転数NEは徐々に上昇し、よって時刻t4でシフト回動位置がインギヤに完全に切り替わってクラッチ94と後進ギヤ92が係合してエンジン44に負荷が作用しても、ストールすることはない。
尚、図13に想像線で示す如く、時刻t2以降、シフト回動位置がニュートラルのままであり、かつタイマTの値が所定値Taに達した場合(時刻ta)、その後シフトレバー22がリバースに向けて操作され、時刻tbでインギヤ操作が検出されるときであっても、低下させた駆動力を上昇させるエンスト回避制御の実行を禁止する(S300,S308)。
以上の如く、この発明の実施例にあっては、シフトポジションが前後進ギヤ90,92に係合させられて内燃機関(エンジン)44の駆動力をプロペラ82に伝達するインギヤ位置と前記駆動力の伝達を遮断するニュートラル位置との間で切り替え自在な船外機10において、前記シフトポジションが前記インギヤ位置から前記ニュートラル位置へ切り替えられるニュートラル操作と前記シフトポジションが前記ニュートラル位置から前記インギヤ位置へ切り替えられるインギヤ操作とをそれぞれ検出する操作検出手段と(ニュートラルスイッチ120,シフトスイッチ122,ECU26。S10からS14,S100からS108,S206,S210,S302,S304)、前記ニュートラル操作が検出されるとき、前記内燃機関44の駆動力を低下させる駆動力低下制御を実行する駆動力制御手段と(ECU26。S12,S206,S210,S212)を備えると共に、前記駆動力制御手段は、前記駆動力低下制御の実行が終了した後に前記インギヤ操作が検出されるとき、前記低下させた駆動力を上昇させる如く構成した(S14,S302からS306)。
このように、ニュートラル操作とインギヤ操作をそれぞれ検出すると共に、ニュートラル操作が検出されるとき、エンジン44の駆動力を低下させる駆動力低下制御を実行するように構成したので、前後進ギヤ90,92の係合(インギヤ)を解除し易くなり、よってシフトレバー操作時の操船者の操作荷重を低減させることができる。
また、駆動力低下制御の実行が終了した後にインギヤ操作が検出されるとき、低下させた駆動力を上昇させるように構成したので、例えばシフトポジションがニュートラル位置になって駆動力の低下制御を終了した直後に再びインギヤ位置になった場合、即ち、駆動力低下制御終了直後にエンジン44に負荷が作用するような場合であっても、エンジン44の駆動力を予め上昇させることで、エンジン44のストールを防止(回避)することができる。
また、前記駆動力低下制御の実行が終了してからの時間を計測する時間計測手段(タイマT,ECU26。S12,S242)を備え、前記時間計測手段は、前記計測された時間が所定値Taに達した場合、前記インギヤ操作が検出されるときも、前記駆動力制御手段による駆動力の上昇を禁止する(S14,S300,S308)如く構成したので、駆動力の上昇が不要に実行されるのを回避することができる。
即ち、駆動力低下制御によってエンジン44の運転状態は一時的に不安定となるが、制御が終了してからの時間が所定値Taに達すると、前記運転状態は復帰して安定する。従って、そのような安定した状態のときは駆動力を上昇させる必要がないため、上記の如くインギヤ操作が検出されるときであっても駆動力制御手段による駆動力の上昇を禁止することで、駆動力の上昇が不要に行われるのを回避することができる。
また、前記駆動力制御手段は、前記内燃機関(エンジン)44の点火カットと点火時期の遅角と燃料噴射量の低減のうちの少なくともいずれかを介して前記内燃機関44の駆動力を低下させる如く構成したので、エンジン44の駆動力を確実に低下でき、よってシフトレバー操作時の操船者の操作荷重を効率良く低減させることができる。
尚、上記においては、原動機としてエンジンを例にとって説明したが、電動モータでも良く、さらにはエンジンと電動モータのハイブリッドであっても良い。
また、船外機を例にとって説明したが、船内外機についても本発明を適用することができる。また、所定値Ta、エンスト限界回転数NEa、所定回数やエンジン44の排気量などを具体的な値で示したが、それらは例示であって限定されるものではない。
10 船外機、26 ECU(電子制御ユニット)、44 エンジン(内燃機関)、82 プロペラ、90 前進ギヤ、92 後進ギヤ、120 ニュートラルスイッチ(操作検出手段)、122 シフトスイッチ(操作検出手段)

Claims (2)

  1. シフトポジションが前後進ギヤに係合させられて内燃機関の駆動力をプロペラに伝達するインギヤ位置と前記駆動力の伝達を遮断するニュートラル位置との間で切り替え自在な船外機において、前記シフトポジションが前記インギヤ位置から前記ニュートラル位置へ切り替えられるニュートラル操作と前記シフトポジションが前記ニュートラル位置から前記インギヤ位置へ切り替えられるインギヤ操作とをそれぞれ検出する操作検出手段と、前記ニュートラル操作が検出されるとき、前記内燃機関の駆動力を低下させる駆動力低下制御を実行する駆動力制御手段とを備え、前記駆動力制御手段は、前記駆動力低下制御の実行が終了した後に前記インギヤ操作が検出されるとき、前記低下させた駆動力を上昇させると共に、前記駆動力低下制御の実行が終了してからの時間を計測する時間計測手段を備え、前記時間計測手段は、前記計測された時間が所定値に達した場合、前記インギヤ操作が検出されるときも、前記駆動力制御手段による駆動力の上昇を禁止することを特徴とする船外機の制御装置。
  2. 前記駆動力制御手段は、前記内燃機関の点火カットと点火時期の遅角と燃料噴射量の低減のうちの少なくともいずれかを介して前記内燃機関の駆動力を低下させることを特徴とする請求項1記載の船外機の制御装置。
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