JP5653126B2 - ビームスキャニング照射装置 - Google Patents

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本発明は、荷電粒子ビームをスキャニングし照射対象に照射する、ビームスキャニング照射装置に関するものである。
従来の荷電粒子ビームのスキャニング照射装置は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1の荷電粒子ビームのスキャニング照射装置は、照射対象における照射領域のスキャンニング方向毎に、1組のスキャンニング電磁石を回転させ、所定の位置で停止させた後に、荷電粒子ビームを照射する。スキャニング照射装置に入射された荷電粒子線ビームはまず上流側のスキャニング電磁石によって一定角度だけ曲げられた後、再び磁場方向が逆で、強度と有効磁界の長さが同じある下流側のスキャニング電磁石によって同じ角度だけ反対方向に曲げられ、元の荷電粒子線ビームと平行なビームとして照射対象に照射される。
1組のスキャンニング電磁石が所定の回転位置(回転角)に設定された状態で、1組のスキャンニング電磁石の磁場強度を変更すると、スキャンニング方向における直線状の掃引軌跡が得られる。1組のスキャンニング電磁石がモータ等の回転手段によって、回転軸の回りを回転させられることによって、照射対象において2次元照射領域(スライスにおける照射野)を実現していた。荷電粒子線ビームの強度と断面形状が一定の場合には、照射領域において回転軸が通る中心部はその外側と比べて、単位面積当たりにより多くの粒子を受け入れることになる。掃引軌跡に沿って掃引速度を荷電粒子線ビームが入射軸からスキャニングされる距離に反比例するように、1組のスキャニング電磁石の電流を制御し、また回転によるスキャニングの回転ステップを十分細かくすることで、照射領域において均一な照射粒子数密度分布を得るようにしていた。
特開平11−114078号公報(0026段〜0030段)
従来のスキャニング照射装置は、照射領域の一平面上(スライス)において電粒子ビームを均一に照射するために、1組のスキャンニング電磁石の回転の開始と停止を多数繰り返し実施しなければならなかった。したがって、1組のスキャンニング電磁石を所定の回転位置にするために、回転の開始と停止を行うので、所定の回転位置にする動作の時間が長くなり、結果として照射対象の全ての照射領域を照射する照射時間が長引くという問題点があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、照射時間の大幅な短縮を実現するビームスキャニング照射装置を得ることを目的とする。
荷電粒子ビームを一軸方向に偏向する1組の偏向電磁石が構造体に固定されたスキャナ電磁石装置と、スキャナ電磁石装置を一軸方向に垂直な回転軸を中心に回転させるモータと、1組の偏向電磁石を制御するスキャナ電磁石電源と、モータの回転を制御するモータ回転速度制御装置と、モータ、スキャナ電磁石電源及びモータ回転速度制御装置に制御データを送信する制御指令送信装置とを備える。制御指令送信装置は、荷電粒子ビームの照射中に、スキャナ電磁石装置を所定の速度で回転させながら、1組の偏向電磁石の励磁量を変更する制御データを送信する。
本発明に係るビームスキャニング照射装置は、荷電粒子ビームの照射中に、荷電粒子ビームを一軸方向に偏向する1組の偏向電磁石が構造体に固定されたスキャナ電磁石装置を所定の速度で回転させながら、1組の偏向電磁石の励磁量を変更して照射野を形成するので、照射時間の大幅な短縮を実現することができる。
本発明のビームスキャンニング照射装置を示す図である。 本発明の実施の形態1による照射方法を説明する図である。 本発明の実施の形態4による照射方法を説明する図である。 図3のビーム照射軌跡を説明する図である。
実施の形態1.
図1は本発明のビームスキャンニング照射装置を示す図である。ビームスキャンニング照射装置40は、荷電粒子ビーム9を出射する荷電粒子ビーム出射装置1と、荷電粒子ビーム9を偏向するスキャナ電磁石装置2と、スキャナ電磁石装置2を回転させるモータ3と、スキャナ電磁石装置2の回転角度を検出するロータリーエンコーダ4と、パターンメモリユニット(制御指令送信装置)5、上流スキャナ電磁石電源6と、下流スキャナ電磁石電源7と、モータ回転速度制御装置8とを備える。スキャナ電磁石装置2は、荷電粒子ビーム9の上流側に位置する上流側偏向電磁石2aと、荷電粒子ビーム9の下流側に位置する下流偏向電磁石2bと、円筒構造体(構造体)2cを有する。1組の偏向電磁石である上流側偏向電磁石2a及び下流偏向電磁石2bは円筒構造体2cに固定される。
荷電粒子ビーム出射装置1は、イオン源で発生した陽子線等の粒子線である荷電粒子ビームをシンクロトロン等の加速器にて所定のエネルギーまで加速させ、スキャナ電磁石装置2に、荷電粒子ビームを出射する。スキャナ電磁石装置2は、モータ3により回転し、上流側偏向電磁石2a及び下流偏向電磁石2bは一体となって連動して回転する。ロータリーエンコーダ4は、スキャナ電磁石装置2の回転角度を検出し、回転角度に応じてパルス信号を出力する。パターンメモリユニット5は、ロータリーエンコーダ4のパルス信号出力を受け取り、スキャナ電磁石装置2の回転角度を判定し、所定の回転角度毎に、内部に蓄えられたパターンデータpdata1、pdata2、pdata3、pdata4を出力する。パターンデータpdata1、pdata2、pdata3、pdata4は、0及び1の情報を有するデータである。パターンメモリユニット5は、パターンデータpdata1を荷電粒子ビーム出射装置1に送り、パターンデータpdata2をモータ回転速度制御装置8に送り、パターンデータpdata3を上流スキャナ電磁石電源6に送り、パターンデータpdata4を下流スキャナ電磁石電源7に送る。
上流スキャナ電磁石電源6は、パターンメモリユニット5からパターンデータpdata3を受け取り、パターンデータpdata3にしたがって上流側偏向電磁石2aに所定の励磁電流を流し、上流側偏向電磁石2aを制御する。流スキャナ電磁石電源7は、パターンメモリユニット5からパターンデータpdata4を受け取り、パターンデータpdata4にしたがって流側偏向電磁石2に所定の励磁電流を流し、流側偏向電磁石2を制御する。荷電粒子ビーム出射装置1は、パターンメモリユニット5からパターンデータpdata1を受け取り、パターンデータpdata1にしたがって荷電粒子ビーム9をON及びOFFする、すなわち荷電粒子ビーム9の出射及び停止を制御する。モータ回転速度制御装置8は、パターンメモリユニット5からパターンデータpdata2を受け取り、パターンデータpdata2にしたがってモータ3の速度を制御する。
ビームスキャンニング照射装置40により、照射領域の一平面(スライス)を照射する基本原理を、図2を用いて説明する。図2はビームスキャンニング照射装置の照射方法を説明する図である。図2(a)はスキャナ電磁石装置2を側面から見た図であり、図2(b)はスキャナ電磁石装置2が描く閉曲線14a(ビーム入射方向から見た図)を示す図であり、図2(c)はスキャナ電磁石装置2が描く閉曲線14b(ビーム入射方向から見た図)を示す図である。
荷電粒子ビーム出射装置1から出射された荷電粒子ビーム9は、スキャナ電磁石装置2に内蔵される上流側偏向電磁石2aに入射され、軌道を曲げられる。次に荷電粒子ビーム9は、スキャナ電磁石装置2に内蔵される下流側偏向電磁石2bにて軌道を曲げ戻される。1組の偏向電磁石である上流側偏向電磁石2a及び下流偏向電磁石2bは荷電粒子ビーム9を一軸方向(回転軸12を含む径方向)に偏向する。上流偏向電磁石2a及び下流偏向電磁石2bにおける励磁電流の設定値をそれぞれ一定に保ったまま、スキャナ電磁石装置2が回転方向13の向きに回転することによって、上流偏向電磁石2a及び下流偏向電磁石2bの回転軸12を中心に、図2(b)に示すように任意の半径の位置にビームを照射することができる。すなわち、任意の半径の円である閉曲線14aを描くように照射できる。なお、図2(b)に示した点p1〜p8は、スキャナ電磁石装置2が45°毎に回転した際の荷電粒子ビーム9の閉曲線14aにおける照射位置を示している。1〜8の番号は、回転方向13に移動していく順番を示している。
スキャナ電磁石装置2に内蔵されている上流側偏向電磁石2aと下流側偏向電磁石2bを連動して一定速度で回転させ、それぞれの偏向電磁石2a、2bの励磁電流を回転角度に合せて変化させると、図2(c)に示すように任意の形状の閉曲線14bを描くように照射できる。この任意の形状の閉曲線14bを回転周回毎に狭めるように(照射野の内側方向に)、又は広げるように(照射野の外側方向に)照射していくと、平面状の任意の形状に照射できる。照射領域の一平面(スライス)における荷電粒子ビーム9のビーム照射軌跡11は、上述の閉曲線14bを複数有する(複数描く)ことで得られたものである。荷電粒子ビーム9が照射されたビーム照射軌跡11は照射対象の照射領域(照射野)となる。なお、図2(c)に示した点q1〜q8は、スキャナ電磁石装置2が45°毎に回転した際の荷電粒子ビーム9の閉曲線14bにおける照射位置を示している。1〜8の番号は、回転方向13に移動していく順番を示している。
このように実施の形態1のビームスキャンニング照射装置40は、照射領域の一平面(スライス)において、上流側偏向電磁石2aと下流側偏向電磁石2bの連動した回転を停止することなく照射するので、1組のスキャンニング電磁石の回転の開始と停止を多数繰り返して照射野を形成していた従来とは異なり、照射領域の一平面における照射時間を大幅に短縮できる。
次に図1を用いてビームスキャンニング照射装置40の動作を説明する。患者毎に作成された治療計画に基づき生成されたビームスキャンニング照射装置40の制御データは、パターンメモリユニット5に保存される(制御データ設定手順)。制御データは、スキャナ電磁石装置2の回転角度に対する各装置の制御指令である。上流スキャナ電磁石電源6への制御指令は、上流スキャナ電磁石電源6の励磁電流値である。下流スキャナ電磁石電源7への制御指令は、下流スキャナ電磁石電源7の励磁電流値である。荷電粒子ビーム出射装置1への制御指令は、荷電粒子ビーム9を出射及び停止を制御するON/OFF信号である。モータ回転速度制御装置8への制御指令は、モータ3のモータ回転速度値である。
パターンメモリユニット5は、図示しない照射開始部から照射開始指令を受けると、モータ回転速度制御装置8、上流スキャナ電磁石電源6、下流スキャナ電磁石電源7に、それぞれ制御データにおける最初のデータからパターンデータpdata2(モータ回転速度値)、パターンデータpdata3(上流スキャナ電磁石電源6の励磁電流値)、パターンデータpdata4(下流スキャナ電磁石電源7の励磁電流値)を送る。上流スキャナ電磁石電源6及び下流スキャナ電磁石電源7は、それぞれパターンデータpdata3、pdata4にしたがって上流側偏向電磁石2a、下流偏向電磁石2bを制御する。モータ回転速度制御装置8は、パターンデータpdata2にしたがってモータ3を制御し、スキャナ電磁石装置2を円筒構造体2cごと、所定の回転速度で回転させる(初回照射準備手順)。
ロータリーエンコーダ4は、スキャナ電磁石装置2の回転角度を検出し、回転角度に応じてパルス信号をパターンメモリユニット5に出力する。パターンメモリユニット5は、ロータリーエンコーダ4からのパルス信号を受けて、スキャナ電磁石装置2の回転角度を判定し、制御データにおける最初のデータに指定されたスキャナ電磁石装置2の回転角度になった場合に、荷電粒子ビーム出射装置1に最初のデータからパターンデータpdata1(ON信号)を送る。荷電粒子ビーム出射装置1は、パターンデータpdata1にしたがって荷電粒子ビーム9を出射する(初回照射手順)。
荷電粒子ビーム出射装置1から出射された荷電粒子ビーム9は、上流側偏向電磁石2aにて軌道を曲げられ、下流側偏向電磁石2bにて曲げ戻され、スキャナ電磁石装置2の回転軸の任意の半径位置に照射される。ロータリーエンコーダ4は、スキャナ電磁石装置2の回転角度を検出し、回転角度に応じてパルス信号をパターンメモリユニット5に出力する。パターンメモリユニット5は、ロータリーエンコーダ4からのパルス信号による情報からスキャナ電磁石装置2の回転角度を判定し、保存された制御データにおける次のデータ(パターンデータセット)に指定されたスキャナ電磁石装置2の回転角度になった場合に、当該データ(パターンデータセット)を1個づつポップアップし、パターンデータpdata1、pdata2、pdata3、pdata4を、それぞれ荷電粒子ビーム出射装置1、モータ回転速度制御装置8、上流スキャナ電磁石電源6、下流スキャナ電磁石電源7に出力する(パターンデータ変更手順)。
新たに送信されたパターンデータpdata1、pdata2、pdata3、pdata4にしたがって、荷電粒子ビーム出射装置1、モータ回転速度制御装置8、上流スキャナ電磁石電源6、下流スキャナ電磁石電源7は、荷電粒子ビーム9をスライスの所定の位置に導くように制御する(ビーム制御手順)。
パターンデータ変更手順とビーム制御手順を繰り返し、照射領域のスライスに荷電粒子ビーム9を照射する。すなわち、スライスにおける照射野を形成する(スライス照射野形成手順)。
照射対象の最初のスライスにおいて、荷電粒子ビーム9の照射が完了したら、次のスライスに対応して荷電粒子ビーム9のエネルギーを変更する。荷電粒子ビーム9のエネルギーの変更は、荷電粒子ビーム出射装置1にて、加速器の設置を変えて実現する。所定のエネルギーになった場合に、上述した初回照射準備手順、初回照射手順、パターンデータ変更手順、ビーム制御手順、スライス照射野形成手順を実行する。
このようにして、実施の形態1のビームスキャンニング照射装置40は、スキャナ電磁石装置2の回転を停止せずに照射でき、照射時間の大幅な短縮を実現することができる。
なお、パターンメモリユニット5は、ロータリーエンコーダ4からのパルス情報からス
キャナ電磁石装置2の回転角度を判定し、保存された制御データに指定されたスキャナ電磁石装置2の回転角度になった場合に、当該データ(パターンデータセット)を1個づつポップアップし、各機器にパターンデータpdata1、pdata2、pdata3、pdata4を出力する例で説明したが、ロータリーエンコーダ4にメモリを内蔵し、ロータリーエンコーダ4の出力信号生成部に角度判定回路を設けて、所定の角度になった場合に、パターンメモリユニット5にパルス(トリガ信号)を出力するようにしてもよい。メモリには、パターンメモリユニット5に保存された制御データに対応して、パターンセットに設定されたスキャナ電磁石装置2の回転角度が保存される。ロータリーエンコーダ4はメモリに保存された回転角度になった場合に、パルス(トリガ信号)を出力する。判定する指定回転角度を次のデータに設定し、次の指定回転角度になった場合に、パルス(トリガ信号)を出力する。このようにすることで、パターンメモリユニット5において、スキャナ電磁石装置2の回転角度を判定する角度判定部を設けないので、構成を少なくでき、小型にすることができる。
以上のように実施の形態1のビームスキャンニング照射装置40は、荷電粒子ビーム9を一軸方向に偏向する1組の偏向電磁石2a、2bが構造体2cに固定されたスキャナ電磁石装置2と、スキャナ電磁石装置2を一軸方向に垂直な回転軸12を中心に回転させるモータ3と、1組の偏向電磁石2a、2bを制御するスキャナ電磁石電源6、7と、モータ3の回転を制御するモータ回転速度制御装置8と、モータ3、スキャナ電磁石電源6、7及びモータ回転速度制御装置8に制御データpdata2〜4を送信する制御指令送信装置5とを備え、制御指令送信装置5は、スキャナ電磁石装置2を所定の速度で回転させながら、1組の偏向電磁石の励磁量を変更する制御データpdata2〜4を送信するので、スキャナ電磁石装置2を所定の速度で回転させながら、1組の偏向電磁石2a、2bの励磁量を変更して照射野を形成でき、照射時間の大幅な短縮を実現することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、上流側偏向電磁石2aと下流側偏向電磁石2bの連動した回転をスライスにおける照射中は一定速度としたが、実施の形態2では、スライスにおける内周側になるほど、回転を早くする。すなわち、回転軸12に近い側にて荷電粒子ビーム9を照射する内周側照射を実施する場合に、内周側照射よりも外周側にて荷電粒子ビーム9を照射する外周側照射を実施する場合よりもキャナ電磁石装置2を早い回転速度で回転させる。スキャナ電磁石装置2の回転が一定速度の場合は、内周側の閉曲線の方が、単位回転当りのビームの照射位置の移動量が小さいため、大きい照射線量となってしまう。これとは異なり、内周側になるほど、回転を早くすることにより、外周側、内周側で単位面積当たりに同一の照射線量となるようにできる。
実施の形態2のビームスキャンニング照射装置40は、実施の形態1よりもスライスにおける荷電粒子ビーム9の単位面積当たりの照射線量を均一にすることができる。
実施の形態3.
実施の形態1及び2では、スキャナ電磁石装置2の1回転による閉曲線を描く間は、一定の回転速度としていた。実施の形態3では、回転速度当りの上流側偏向電磁石2aと下流側偏向電磁石2bの励磁変化量が大きいほど回転速度が遅くなるよう回転速度に変調をかける。スキャナ電磁石装置2が一定の回転速度で回転する場合、回転速度当りの励磁変化量(励磁量変化率)が大きいとビームの移動速度が速くなってしまうため、単位面積当たりの照射線量が低くなってしまう。これとは異なり、回転速度当りの上流側偏向電磁石2aと下流側偏向電磁石2bの励磁変化量が大きいほど回転速度が遅くなるよう回転速度に変調をかける方法により、ビームの移動速度が一定となり、均一な線量分布を得ることができる。
実施の形態3のビームスキャンニング照射装置40は、実施の形態1及び2よりも、ビームの移動速度が一定となり、均一な線量分布を得ることができる。
実施の形態4.
実施の形態1乃至3では、スキャナ電磁石装置2の1回転中に上流側偏向電磁石2aと下流側偏向電磁石2bの励磁量を変化させることで任意の形状に照射していた。実施の形態4では、同一のスライスにおいて荷電粒子ビーム9をON及びOFF(出射及び停止)する、すなわち間欠照射を行うことで、任意形状に照射する。図3は本発明の実施の形態4による照射方法を説明する図であり、図4はビーム照射軌跡を説明する図である。同一のスライスにおいて荷電粒子ビーム9をON及びOFF(出射及び停止)することで、図3及び4に示すビーム照射軌跡11(11b)を得る。
図4にて、破線30で囲われたON領域30は、荷電粒子ビーム9がONとなる(実際に出射される)領域である。ON領域30内の実線で示した実軌跡31は、荷電粒子ビーム9が実際に出射されて形成されたビーム軌跡である。ON領域30外の破線で示した仮想軌跡32は、荷電粒子ビーム9がOFFとなる(停止される)ためにビーム軌跡は描かれないが、仮に荷電粒子ビーム9がONとなる(実際に出射される)場合に描かれる仮想のビーム軌跡である。
1回転中は、上流側偏向電磁石2aと下流側偏向電磁石2bの励磁量(励磁電流の設定値)を一定とし、荷電粒子ビーム9をON及びOFF(出射及び停止)する。こうすることで、実軌跡31及び仮想軌跡32は実施の形態1に示したように、所定の半径を有する円形状になる。実際のビーム軌跡は実軌跡31となる円周断片である。荷電粒子ビーム9の照射範囲や仮想範囲を回転周回毎に狭めるように(照射野の内側方向に)、又は広げるように(照射野の外側方向に)照射していくと、図4に示すように平面状の任意の形状に照射できる。なお、図4のビーム照射軌跡11(11b)は、ビーム入射方向から見た図でなく、斜めから見た図である。
実施の形態4のビームスキャンニング照射装置40は、上流側偏向電磁石2aと下流側偏向電磁石2bの励磁変化速度、小さくて済み、上流側偏向電磁石2a、下流側偏向電磁石2bそれぞれの電源の定格出力電圧を下げることができる。上流側偏向電磁石2a、下流側偏向電磁石2bそれぞれの電源の定格出力電圧を下げることができるので、小型に装置を構成できる。
また、実施の形態2と同様に内周側になるほど、回転速度を早くすると、実施の形態2と同様に、照射線量を均一にできる効果がある。また、実施の形態3と同様に回転速度当りの上流側偏向電磁石2aと下流側偏向電磁石2bの励磁変化量が大きいほど回転速度が遅くなるよう回転速度に変調をかけると、実施の形態3と同様に、照射線量を均一にできる効果がある。
1…荷電粒子ビーム出射装置、2…スキャナ電磁石装置、2a…上流側偏向電磁石、2b…流側偏向電磁石、2c…円筒構造体、3…モータ、4…ロータリーエンコーダ、5…パターンメモリユニット、6…上流スキャナ電磁石電源、7…下流スキャナ電磁石電源、8…モータ回転速度制御装置、9…荷電粒子ビーム、12…回転軸、40…ビームスキャンニング照射装置、pdata1、pdata2、pdata3、pdata4…パターンデータ。

Claims (8)

  1. 加速器により加速された荷電粒子ビームを走査し照射対象に照射するビームスキャニング照射装置であって、
    前記荷電粒子ビームを一軸方向に偏向する1組の偏向電磁石が構造体に固定されたスキャナ電磁石装置と、
    前記スキャナ電磁石装置を前記一軸方向に垂直な回転軸を中心に回転させるモータと、
    前記1組の偏向電磁石を制御するスキャナ電磁石電源と、
    前記モータの回転を制御するモータ回転速度制御装置と、
    前記モータ、前記スキャナ電磁石電源及び前記モータ回転速度制御装置に制御データを送信する制御指令送信装置とを備え、
    前記制御指令送信装置は、前記荷電粒子ビームの照射中に、前記スキャナ電磁石装置を所定の速度で回転させながら、前記1組の偏向電磁石の励磁量を変更する制御データを送信することを特徴とするビームスキャニング照射装置。
  2. 前記制御指令送信装置は、前記荷電粒子ビームの照射中に、前記スキャナ電磁石装置を所定の一定速度で回転させながら、前記1組の偏向電磁石の励磁量を変更する制御データを送信することを特徴とする請求項1記載のビームスキャニング照射装置。
  3. 前記制御指令送信装置は、前記回転軸に近い側にて前記荷電粒子ビームを照射する内周側照射を実施する場合に、前記内周側照射よりも外周側にて前記荷電粒子ビームを照射する外周側照射を実施する場合よりも前記スキャナ電磁石装置を早い回転速度で回転させる制御データを送信することを特徴とする請求項1または2に記載のビームスキャニング照射装置。
  4. 前記制御指令送信装置は、前記1組の偏向電磁石の励磁量を前記スキャナ電磁石装置の回転速度で除した励磁量変化率が大きくなるにしたがって、前記スキャナ電磁石装置の回転速度を遅くする制御データを送信することを特徴とする請求項1または2に記載のビー
    ムスキャニング照射装置。
  5. 加速器により加速された荷電粒子ビームを走査し照射対象に照射するビームスキャニング照射装置であって、
    前記荷電粒子ビームを出射及び停止させる荷電粒子ビーム出射装置と、
    前記荷電粒子ビームを一軸方向に偏向する1組の偏向電磁石が構造体に固定されたスキャナ電磁石装置と、
    前記スキャナ電磁石装置を前記一軸方向に垂直な回転軸を中心に回転させるモータと、
    前記1組の偏向電磁石を制御するスキャナ電磁石電源と、
    前記モータの回転を制御するモータ回転速度制御装置と、
    前記荷電粒子ビーム出射装置、前記モータ、前記スキャナ電磁石電源及び前記モータ回転速度制御装置に制御データを送信する制御指令送信装置とを備え、
    前記制御指令送信装置は、前記スキャナ電磁石装置を所定の一定速度で回転させながら、前記スキャナ電磁石装置の1回転中は前記1組の偏向電磁石の励磁量を第1の一定値にして前記荷電粒子ビームを出射及び停止を行いながら間欠照射を行い、かつ前記間欠照射の後に前記1組の偏向電磁石の励磁量を第2の一定値にして前記荷電粒子ビームを出射及び停止を行いながら間欠照射を行うことを特徴とするビームスキャニング照射装置。
  6. 前記制御指令送信装置は、前記回転軸に近い側にて前記荷電粒子ビームを照射する内周側照射を実施する場合に、前記内周側照射よりも外周側にて前記荷電粒子ビームを照射する外周側照射を実施する場合よりも前記スキャナ電磁石装置を早い回転速度で回転させる制御データを送信することを特徴とする請求項5記載のビームスキャニング照射装置。
  7. 前記制御指令送信装置は、前記1組の偏向電磁石の励磁量を前記スキャナ電磁石装置の回転速度で除した励磁量変化率が大きくなるにしたがって、前記スキャナ電磁石装置の回転速度を遅くする制御データを送信することを特徴とする請求項5または6に記載のビームスキャニング照射装置。
  8. 前記スキャナ電磁石装置の回転角度を検出するロータリーエンコーダを備え、
    前記制御データは、前記スキャナ電磁石装置の回転角度毎に設定された複数のパターンデータを有し、
    前記制御指令送信装置は、前記ロータリーエンコーダからのパルス情報に基づいて前記パターンデータを送信することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のビームスキャニング照射装置。
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