JPH07227435A - 三次元放射線治療装置 - Google Patents

三次元放射線治療装置

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JPH07227435A
JPH07227435A JP5337033A JP33703393A JPH07227435A JP H07227435 A JPH07227435 A JP H07227435A JP 5337033 A JP5337033 A JP 5337033A JP 33703393 A JP33703393 A JP 33703393A JP H07227435 A JPH07227435 A JP H07227435A
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JP
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charged particle
magnet group
particle beam
deflection magnet
beam axis
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JP5337033A
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English (en)
Inventor
Masaru Shioda
勝 塩田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/10X-ray therapy; Gamma-ray therapy; Particle-irradiation therapy
    • A61N5/1077Beam delivery systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N5/00Radiation therapy
    • A61N5/10X-ray therapy; Gamma-ray therapy; Particle-irradiation therapy
    • A61N5/1077Beam delivery systems
    • A61N5/1084Beam delivery systems for delivering multiple intersecting beams at the same time, e.g. gamma knives

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  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Radiation-Therapy Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 患者及び術者に不要な放射線被曝を回避し
て、高精度の正確な照射が可能である三次元放射線治療
装置を提供する。 【構成】 荷電粒子加速器11により発生された荷電粒
子線17の軌道を磁界が交番する第1偏向磁石群12で
ビーム軸18を含む平面内に広げた後、第2偏向磁石群
13により、同一平面内でかつ円弧部材14の球心16
がビーム軸18に一致する円弧面上に円弧の接線に直角
に入射させ、かつ、全体をビーム軸18を中心に回転さ
せて患部の三次元照射を可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、放射線を三次元的に
患部に照射することにより治療を行う三次元放射線治療
装置に関するものであり、特に、正常組織への影響を最
小限に抑えて脳腫瘍等の頭部疾患の治療を行う三次元放
射線治療装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の技術の先行例としては、従来、
図8に示すような三次元放射線治療装置が知られてい
る。この装置は、人体の頭部の放射線治療に使用される
もので、雑誌「新医療」1991年6月号32ページに
「ガンマユニット」という名称で記載されているもので
あり、コバルト60等からなる201個のラジオアイソ
トープ(以下「RI」と略記する)1を、ヘルメットを
取り巻くような形で半球状に配列し、このRI1から放
射された放射線をコリメータ2で平行にし、球心3で総
ての線束が交わるようにして、ほぼ球状の高線領域を形
成するようになっている。また、装置全体は、放射線が
外部に洩れるのを防止するための放射線シールド4によ
ってシールドされ、非使用時に放射線が外部に漏れるの
を防止するために放射線シールド扉5が設けられてい
る。この放射線シールド扉5は、点線の位置にある場合
に閉じられるようになっており、図示しない治療台と機
械的に連動し、治療台の装置内への移動に伴って開き、
外への移動により閉じる構造となっている。
【0003】ここで、コバルト60等からなる複数のR
I1を半球面上に分布配置して球心3に交わるようにす
るのは、できるだけ正常組織への被曝を少なくして患部
に集中的に放射線を照射するためであり、コリメータ2
を使用するのは、RI1は、全立体角に放射線を放射す
るので全てのRI1が球心3に向けて細い照射線ビーム
を放射するようにするためである。
【0004】次に、上記従来装置の動作について説明す
る。まず、治療に当たっては、コリメータヘルメットを
患者の頭部に被せてコリメータヘルメット内での照射位
置を合わせる。位置合わせに当たっては、患者の頭部に
ボルトで軽く固定することにより行う。その後に患者を
治療台に乗せて頭部を装置内へ導く。その上でコリメー
タ2を介してコリメータヘルメットの球心3に向けて細
い放射線ビームを放射して治療を行う。治療は1回の照
射で行うのが原則である。つまり、この装置による治療
は、放射線の高線領域に患部を移動させ短時間に大量の
線量を与えることにより実行される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の三次元
放射線治療装置は以上のような構成なので、放射線源と
して使用しているRI1からは常に放射線が放射されて
いる。そのため、治療時に、放射線シールド扉5を開い
て患者の頭部を装置内にセットするまでの間に、患者の
患部以外の場所にまで放射線により被曝することにな
る。また、術者にとっても、患者を装置内にまで導く間
に放射線シールド扉5が開いているために被曝してしま
うという問題もある。さらに、術者の放射線被曝を避け
るため、コリメータヘルメットが装置内の所定の位置に
正確にセットされたかどうかを現場で確認することがで
きないので、位置合わせに際して高度の精度を保つこと
ができないという問題点があった。
【0006】そこで、本発明は上記問題点を解消するた
めになされたものであり、放射線の発生を確実かつ容易
に制御して、患者及び術者に不要な放射線を被曝させる
ことなく、高精度の正確な照射が可能であり、かつ、高
品質、低コストで製造することができる三次元放射線治
療装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明による三次元放
射線治療装置は、第1には、荷電粒子を加速して、荷電
粒子線を発生させる荷電粒子加速器と、交番する磁界に
より励磁され、ビーム軸を含む平面内で荷電粒子線の軌
道を広げるように偏向させる第1偏向磁石群と、広げら
れた前記荷電粒子線の軌道をビーム軸上の所定点を通る
ように偏向させる第2偏向磁石群と、前記荷電粒子加速
器と第1偏向磁石群と第2偏向磁石群とをビーム軸を中
心として回転させる回転機構と、を有することを特徴と
するものである。
【0008】また、第2には、荷電粒子を加速して、荷
電粒子線を発生させ、所定位置に固定されている荷電粒
子加速器と、交番する磁界により励磁され、ビーム軸を
含む平面内で荷電粒子の軌道を広げるように偏向させる
第1偏向磁石群と、広げられた前記荷電粒子線の軌道を
ビーム軸上の所定点を通るように偏向させる第2偏向磁
石群と、前記固定された荷電粒子加速器と前記第1偏向
磁石群との間のビーム軸上に設けられた回転結合部と、
少なくとも前記第1偏向磁石群と第2偏向磁石群とをビ
ーム軸を中心として回転させる回転機構と、を有するこ
とを特徴とするものである。
【0009】また、第3には、上記第1又は第2の構成
において、三次元放射線治療装置が、さらに、第2偏向
磁石群の荷電粒子線出口側に回転しないカバー部材を有
することを特徴とするものである。
【0010】また、第4には、上記第1又は第2又は第
3の構成において、三次元放射線治療装置が、さらに、
第2偏向磁石群の荷電粒子線出口側の任意の入線位置に
設けられた変換素子を有し、入射される荷電粒子線と性
質の異なった放射線を生成し照射可能に構成されたこと
を特徴とするものである。
【0011】また、第5には、上記第1から第4の構成
のいずれかにおいて、第1偏向磁石群は、ビーム軸を含
む1つの平面に平行な平面内にある一対の磁石をビーム
軸方向に2組有し、上記2組の磁石は、それぞれ交番電
流により互いに逆励磁されるとともに、荷電粒子線を偏
向させて上記平面内でビーム軸に平行に広げるように等
しい強度の磁界を発生し、また、第2偏向磁石群は一対
の磁石を有し、各磁石はビーム軸を含む1つの平面に平
行な平面内にあってビーム軸を対称線とする位置に配置
されかつ互いに逆方向に直流励磁され、荷電粒子線を再
度偏向させて第2偏向磁石群の出口側における円弧面の
接線に直角に入射させることを特徴とするものである。
【0012】また、第6には、上記第5の構成におい
て、第1偏向磁石群における2組の磁石が、それぞれ正
弦振動電流で励磁されることを特徴とするものである。
【0013】
【作用】この発明による三次元放射線治療装置において
は、荷電粒子加速器が荷電粒子を加速し荷電粒子線を発
生する。第1偏向磁石群は交番する磁界により励磁され
ているので、ビーム軸を含む平面内で荷電粒子線の軌道
が広げられる。軌道が広げられた荷電粒子線は第2偏向
磁石群により偏向され、ビーム軸上の所定点を通過す
る。回転機構は荷電粒子加速器と第1偏向磁石群と第2
偏向磁石群とをビーム軸を中心に回転させるので、立体
角2π(rad)の三次元放射線治療が可能となる。
【0014】本発明においては、荷電粒子線の発生をオ
ンオフ制御できる荷電粒子加速器から出力される荷電粒
子線を線源として三次元放射線治療装置を構成するの
で、患者や術者の不要な被曝を防ぐことができる。ま
た、ラジオアイソトープに比べて大エネルギーの荷電粒
子線を照射できるので、照射時間を短くでき、よって、
治療時間を短縮することができる。
【0015】また、第2の構成においても、上記第1の
構成の場合と同様に、荷電粒子線を偏向させて所定点を
通るようにして三次元放射線治療を可能とするが、本構
成の場合には荷電粒子加速器を固定し、回転機構により
第1偏向磁石群と第2偏向磁石群とを回転させる。荷電
粒子加速器と第1偏向磁石群との間に回転結合部が設け
られているので、荷電粒子線を障害なく通過させること
ができる。この構成では、回転させられる部材が少なく
なり、回転機構の小型化を図ることができ低コスト化が
可能とある。
【0016】また、第3の構成においては、第2偏向磁
石群の荷電粒子線出口側に回転しないカバー部材を有す
るので、荷電粒子線をコリメートするためのコリメータ
等に接触する危険を防止することができ、また、治療中
に患者には回転する部分が見えないので、恐怖感を与え
ることがない。
【0017】また、第4の構成においては、変換素子に
より入射される荷電粒子線と性質の異なった放射線が生
成される。これにより患者にとって最適の放射線治療を
行うことができる。
【0018】また、第5の構成においては、第1偏向磁
石群が2組の磁石を有し、交番電流により互いに逆励磁
させることにより互いに逆向きの磁界を発生させ、荷電
粒子線を偏向させて平行に広げる。第2偏向磁石群は一
対の磁石を有し、ビーム軸を対称線とする位置に配置さ
れ、かつ、逆方向に直流励磁されるので、荷電粒子線を
再度偏向させて円弧面の接線に直角に入射させる。
【0019】また、第6の構成においては、第1偏向磁
石群の2組の磁石を正弦振動電流で励磁することにより
交番磁界を発生させる。この構成によれば、商用電源が
そのまま使用できるので、コストを低減することができ
る。
【0020】
【実施例】第1実施例. 以下、この発明の一実施例を図1について
説明する。本実施例における三次元放射線治療装置は、
図1に示すように構成され、荷電粒子加速器11と、第
1偏向磁石群12と、第2偏向磁石群13と、円弧部材
14と、を有している。また、前記荷電粒子加速器11
と第1偏向磁石群12と第2偏向磁石群13と円弧部材
14とは図示しない支持部材に固定され、この支持部材
は公知の回転機構(図示せず)により回転させることに
より荷電粒子加速器11と第1偏向磁石群12と第2偏
向磁石群13と円弧部材14とを一体にビーム軸18を
中心として回転させる構造となっている。この回転機構
は±185度回転可能となるように形成されている。ま
た、荷電粒子加速器11のビーム射出口から円弧部材1
4にまで至るビーム通過領域には、内部を真空に保つた
めに真空チャンバ(図示せず)が設けられている。ま
た、図1において、17−1〜17−nは、荷電粒子線
17の軌道、18はビーム軸、すなわち荷電粒子線17
の荷電粒子加速器11から出線する際の進行軸である。
【0021】ここで、荷電粒子加速器11はオンオフ動
作が可能で、荷電粒子線17を生成するものである。
【0022】また、第1偏向磁石群12は電磁石12a
と電磁石12bを有し、各電磁石12aと12bは、4
枚の磁石を組み合わせた略板状形状の電磁石の一対を真
空チャンバを挟むようにして配置したものである。この
電磁石12a、12bは、磁石幅がそれぞれL1 とL2
であり、距離Dだけ離して配置されている。この電磁石
12aと電磁石12bとは交番磁界により互いに逆励磁
される。つまり、一旦偏向させた荷電粒子線17を元の
平行な方向に戻すために、電磁石12aと電磁石12b
とは180度位相の異なる逆相の交番電流により励磁さ
れる。これは、電磁石12aが図面奥から手前方向(以
下、「手前方向という」)に励磁されている時には、電
磁石12bは図面手前から奥方向(以下、「奥方向」と
いう)に励磁され、逆に、電磁石12aが奥方向に励磁
されている時には、電磁石12bは手前方向に励磁され
ることを意味する。磁界の向きは図面に垂直の方向であ
る。
【0023】ここで、電磁石12aと電磁石12bに発
生させる磁界の強さは、荷電粒子線17を元の平行な方
向に戻すためにある時点における磁界の強さを同じとす
る。ここで、第1偏向磁石群12の領域を通過した際
に、荷電粒子線17の軌道がビーム軸18に平行となる
条件の一例としては、図1において、L1 =L2 の時
に、第1偏向磁石群12の2つの電磁石12a、12b
の磁界強度の絶対値を時間に対し等しくすればよい。距
離Dの値は任意の正の値でよい。なお、各電磁石12
a、12bの条件としては、磁石巾×磁界強度を2個の
磁石で等しくすれば良いので、磁石の形状と磁界強度に
対し各種の組み合せが可能であり、磁石形状を特に限定
する必要はない。
【0024】また、電磁石12a及び電磁石12bは交
番電流により励磁されているので、磁界の向きが手前方
向である半周期に荷電粒子線17がビーム軸の上に偏向
されるとすれば、次の磁界の方向が奥向きである半周期
には、荷電粒子線17がビーム軸の下側に偏向される。
つまり、例えば、荷電粒子線17が電子線の場合、フレ
ミング左手の法則により、奥方向に磁界が発生している
場合には下向きに偏向し、手前方向に磁界が発生してい
る場合には上向きに偏向する。荷電粒子線17の偏向量
は、励磁電流の大きさを変えて磁界の強さを変化させて
順次変えていく。以上のようにして、17−1の偏向位
置から17−nの偏向位置にまで荷電粒子線17を偏向
させていく。
【0025】次に、第2偏向磁石群13は、ビーム軸1
8を挟みかつ磁界の方向が逆である2つの直流励磁され
た磁石13aと磁石13bとを有し、各磁石13aと1
3bも真空チャンバを挟むように配置された一対の磁石
より構成され、該磁石13aと磁石13bの形状は、中
心部から外側に向かって徐々に厚みを増す肝臓のような
形状を呈し、両磁石13aと磁石13bの形状は、ビー
ム軸18を介して線対称の関係にある。磁石13aの磁
界の方向は奥方向であり、磁石13bの磁界の方向は手
前方向となっている。
【0026】この磁石13aと磁石13bの形状につい
てさらに詳述すると、図2に示すように、円弧部材14
の荷電粒子線17の入線位置において円弧部材14の円
弧に接線を引き、この接線上の任意の点を中心とする円
弧を引き、該円弧がビーム軸18に平行になる位置を磁
石13a及び13bのビーム入線側の外形線に位置させ
るようにしたものである。つまり、各荷電粒子線は17
−1の偏向位置から17−mの偏向位置までそれぞれ同
じ速度で入線するので、磁界内では同じ曲率で偏向する
ことから、磁界内の偏向カーブは同じ曲率の円弧に沿っ
たものとなる。この磁界内の偏向カーブは、磁界内への
入線位置ではビーム軸18に平行になり、磁界からの出
線位置では円弧部材14への入線方向に沿った方向とな
る。したがって、偏向カーブの曲率半径は任意であり、
この曲率半径の大きさによって磁石13aと13bの形
は図2に示す形以外に種々の形が考えられる。
【0027】なお、偏向された荷電粒子線17が球心1
6に集まるようにすれば、磁石13の形状は任意であ
る。すなわち、磁石13a、13bの出口側の形状を図
1、図2に示すように円弧部材14の円弧面に接するよ
うな形状にする必要は必ずしもなく、さらに、上下の磁
石13a、13bの磁界強度を等しくする必要も特にな
いなど、磁石の入口側、出口側において荷電粒子線17
の軌道に接する条件を与える磁石形状は無数に存在し、
磁石形状は限定されない。
【0028】次に、上記円弧状部材14は半球状を呈
し、また、図1に示すように断面が半リング形状を呈し
ており、重金属で形成され、多数の円筒状の穴が設けら
れている。上記円筒状の穴には、コリメータ15−1〜
15−nが設けられている。このコリメータ15−1〜
15−nは、各軸が球心16に交わるように配置されて
いる。なお、上記円弧部材14の外形は加工のし易さか
らして円弧状にするのが望ましいが、円弧に限らず、一
般の湾曲面とすることもできる。
【0029】上記構成の三次元放射線治療装置の動作に
ついて説明すると、荷電粒子加速器11は荷電粒子を高
速に加速し荷電粒子線17を生成する。照射能力として
は、1秒間に200発の照射が可能である。
【0030】次に、荷電粒子線17はビーム軸18に沿
って進行し、第1偏向磁石群12によって荷電粒子線1
7の軌道を広げる。すなわち、例えば、荷電粒子線が電
子線の場合、まず、手前方向の磁界を発生させて荷電粒
子線17を上向きに偏向させていき、その次に奥方向に
磁界を発生させて荷電粒子線17を下向きに偏向させ
る。偏向量は磁界の強さを変えていくことによって順次
変化させていく。電磁石12bでは、電磁石12aとは
逆向きに磁界が発生しているので、荷電粒子線17はビ
ーム軸18に平行な向きに戻る。以上のようにして、1
7−1の偏向位置から17−nの偏向位置にまで荷電粒
子線を偏向させていく。
【0031】次に、荷電粒子線17が第2偏向磁石群1
3の領域に進入し、第2偏向磁石群13によって円弧部
材14の接線に直角の方向に荷電粒子線を偏向させる。
ここで、磁石13aと磁石13bとは、上記のような形
状を呈しているので、荷電粒子線17は、円弧部材14
の接線に直角の方向に偏向する。
【0032】次に、コリメータ15−1〜15−nによ
り荷電粒子線17をコリメート(平行化)し、球心16
に誘導する。これにより、平面角π(rad)の二次元
放射線治療装置が構成される。次に、回転機構により、
ビーム軸18を中心にして装置全体を回転すると、回転
機構は±185度回転可能となるように形成されている
ので、立体角2π(rad)の三次元放射線治療装置が
構成されることになる。
【0033】本実施例によれば、放射線の発生を荷電粒
子加速器11のスイッチのオンオフ動作で確実かつ容易
に制御できるので、患者移動や患者の頭部の装置への位
置合わせ等の治療時以外において、放射線の発生を停止
できるので、患者や術者が放射線等の被曝を受けること
なく、また、装置への位置合わせに際して、術者が時間
を掛けて精密に行うことができるので、極めて精度の高
い治療が可能である。また、荷電粒子加速器11を使用
することにより、RIに比べて10〜1000倍の大エ
ネルギーの荷電粒子線を照射できるので、照射時間を短
くでき、治療時間を短縮することができる。
【0034】第2実施例.次に第2実施例について説明
する。実施例1では荷電粒子加速器11と第1偏向磁石
群12、第2偏向磁石群13を含む装置全体を回転して
いたが、本実施例は、図3に示すように、荷電粒子加速
器11を床面20に設けられた架台19の上に固定し、
第1偏向磁石群12より先の部分のみを回転機構により
回転させる構成である。すなわち、第1偏向磁石群12
と第2偏向磁石群13と円弧部材14とが図示しない支
持部材に固定され、この支持部材を回転させることによ
り第1偏向磁石群12と第2偏向磁石群と円弧部材14
を一体に回転させる構造となっている。
【0035】また、本実施例では、荷電粒子加速器11
と第1の偏向磁石群12との間のビーム軸18上に回転
結合部としての真空ロータリジョイント21を設けた構
成になっている。この真空ロータリージョイント21
は、径の異なる2つのパイプ状部材間に真空シール材を
設けた構造で、荷電粒子を障害なく通過させると同時
に、第1の偏向磁石群12以降の円滑な回転を保証する
ものである。このパイプ状部材はステンレスで形成され
る。真空チャンバは、荷電粒子線通過領域の真空を保つ
ために、回転側の上記パイプ状部材から円弧部材14の
領域に設けられる。
【0036】本実施例では、真空ロータリジョイント2
1より先の機器だけを回転させることにより、実施例1
と同様の三次元放射線治療装置を構成することができ
る。本実施例によれば、荷電粒子加速器11の部分が固
定されているので、回転させられる部材が少なくなり、
第1実施例と同様な効果が得られるほかに、回転機構の
小型化を図ることができ低コスト化が可能である。特
に、荷電粒子加速器11は大型になることがあるので、
回転機構への負荷を小さくできる。
【0037】第3実施例.続いて第3実施例について説
明する。上記第1実施例、第2実施例では、回転するコ
リメータ15−1〜15−nが患者の頭部(患部)を収
容する球心16を中心とした半球部に露出しているの
で、治療中に患者に接触して怪我をさせる危険がある。
また、円弧部材14も治療中に回転するので、患者に恐
怖感を与えることになる。そこで、本実施例では、図4
に示すように、回転する部分、すなわち、荷電粒子加速
器11と第1偏向磁石群12と第2偏向磁石群13とこ
れらを支持する支持部材を覆うカバー22を固定具23
で床面20に固定することにより、回転する部分が患者
側から見えないようになっている。このカバー22は、
荷電粒子線の減衰を少なくするために合成樹脂又はアル
ミニウムで形成される。
【0038】以上の構成により、コリメータ15−1〜
15−nが患部に接触する恐れを解消することができ、
また、患者へ不要な恐怖感を与えることがない。
【0039】第4実施例.次に、第4実施例について説
明する。前記各実施例では、高速の荷電粒子を直接放射
線として使用する構成となっていたが、図5に示すよう
に、円弧部材14の荷電粒子線の入線口付近に変換素子
24を設け、荷電粒子加速器11から放射される荷電粒
子線とは異なる性質の放射線に変換して使用することが
できるものである。例えば、高速に加速された荷電粒子
線を放射線変換素子としてのタングステンターゲットに
衝突させてX線に変換して使用することができる。
【0040】以上の構成により、本実施例では、1台の
装置により多様な放射線を発生させ、患部の状態に対応
して最適な放射線による治療を実施することができる。
【0041】第5実施例.本実施例は、上記第1実施例
における第1偏向磁石群12の交番電流として正弦振動
電流を用いて励磁したものである。本実施例では、励磁
電源として商用電源がそのまま使用できるので、励磁電
源が安価となる。
【0042】なお、図6は本実施例の一例を示すもの
で、荷電粒子線が10MeVで、磁石幅L1 =L2 = 300
mm、D= 0mmで磁界の強さが1100sinωt(ga
us)の場合で時間と平行変位量xの測定を行った。そ
の結果は、図7に示すように、角速度が0から1/2π
の範囲内では、磁界の強さが図中の「sinωt(参
考)」に示すようにサインカーブに沿って変化するにも
拘らず、角速度に対する変位量の変化について直線性が
保たれることがわかる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、常時
放射線を放射するラジオアイソトープを使用せず、荷電
粒子線の発生をオンオフ制御できる荷電粒子加速器から
出力される荷電粒子線を線源として三次元放射線治療装
置を構成するので、荷電粒子線の発生を確実かつ容易に
制御でき、患者の移動や患部への照準作業など治療時以
外において荷電粒子線の発生を停止できるので、患者や
術者が被曝を受けることなく患者の移動や患部への照準
作業を行うことができ、不要な被曝を防ぐことができ
る。また、術者が装置内での位置合わせに時間を費やす
ことができるので、より精度の高い位置合わせが可能と
なり、精度の高い治療が可能になる。
【0044】また、ラジオアイソトープに比べて10〜
1000倍の大エネルギーの荷電粒子線を照射できるの
で、照射時間を短くでき、治療時間を短縮することがで
きる。
【0045】また、荷電粒子加速器を固定し、回転機構
により第1偏向磁石群と第2偏向磁石群とを回転させる
ことにより、回転させる部材を少なくできるので、回転
機構の小型化を図ることができる。
【0046】また、回転部分をカバーで覆うことによ
り、荷電粒子線をコリメートするコリメータが患部に接
触する恐れを解消することができ、また、回転部分が患
者に見えないようにするため患者へ恐怖感を与えること
がない。さらに、変換素子を使用する場合には、1台の
装置により多様な放射線を発生させ、患部の状態に応じ
た最適な放射線による治療を実施することができる。さ
らに、正弦振動電流で励磁する場合には、商用電源がそ
のまま使用できるので、コストを低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく第1実施例の主要部の構成を示
す断面説明図である。
【図2】磁石13aの形状を説明するための説明図であ
る。
【図3】本発明に基づく第2実施例の主要部の構成を示
す断面説明図である。
【図4】本発明に基づく第3実施例の主要部の構成を示
す断面説明図である。
【図5】本発明に基づく第4実施例の主要部の構成を示
す断面説明図である。
【図6】本発明に基づく第5実施例の第1偏向磁石群の
構成を示す説明図である。
【図7】第5実施例における交流磁場の角速度と荷電粒
子の軌道の変位量との関係の計算例を示す説明図であ
る。
【図8】従来の三次元放射線治療装置の一例の断面説明
図である。
【符号の説明】
11 荷電粒子加速器 12 第1偏向磁石群 12a、12b 電磁石 13 第2偏向磁石群 13a、13b 磁石 14 円弧部材 15−1〜15−n コリメータ 16 球心 18 ビーム軸 21 真空ロータリジョイント 22 カバー 24 変換素子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子を加速して、荷電粒子線を発生
    させる荷電粒子加速器と、 交番する磁界により励磁され、ビーム軸を含む平面内で
    荷電粒子線の軌道を広げるように偏向させる第1偏向磁
    石群と、 広げられた前記荷電粒子線の軌道をビーム軸上の所定点
    を通るように偏向させる第2偏向磁石群と、 前記荷電粒子加速器と第1偏向磁石群と第2偏向磁石群
    とをビーム軸を中心として回転させる回転機構と、を有
    することを特徴とする三次元放射線治療装置。
  2. 【請求項2】 荷電粒子を加速して、荷電粒子線を発生
    させ、所定位置に固定されている荷電粒子加速器と、 交番する磁界により励磁され、ビーム軸を含む平面内で
    荷電粒子の軌道を広げるように偏向させる第1偏向磁石
    群と、 広げられた前記荷電粒子線の軌道をビーム軸上の所定点
    を通るように偏向させる第2偏向磁石群と、 前記固定された荷電粒子加速器と前記第1偏向磁石群と
    の間のビーム軸上に設けられた回転結合部と、 少なくとも前記第1偏向磁石群と第2偏向磁石群とをビ
    ーム軸を中心として回転させる回転機構と、を有するこ
    とを特徴とする三次元放射線治療装置。
  3. 【請求項3】 三次元放射線治療装置が、さらに、第2
    偏向磁石群の荷電粒子線出口側に回転しないカバー部材
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の三次
    元放射線治療装置。
  4. 【請求項4】 三次元放射線治療装置が、さらに、第2
    偏向磁石群の荷電粒子線出口側の任意の入線位置に設け
    られた変換素子を有し、入射される荷電粒子線と性質の
    異なった放射線を生成し照射可能に構成されたことを特
    徴とする請求項1又は2又は3に記載の三次元放射線治
    療装置。
  5. 【請求項5】 第1偏向磁石群は、ビーム軸を含む1つ
    の平面に平行な平面内にある一対の磁石をビーム軸方向
    に2組有し、上記2組の磁石は、それぞれ交番電流によ
    り互いに逆励磁されるとともに、荷電粒子線を偏向させ
    て上記平面内でビーム軸に平行に広げるように等しい強
    度の磁界を発生し、 また、第2偏向磁石群は一対の磁石を有し、各磁石はビ
    ーム軸を含む1つの平面に平行な平面内にあってビーム
    軸を対称線とする位置に配置されかつ互いに逆方向に直
    流励磁され、荷電粒子線を再度偏向させて第2偏向磁石
    群の出口側における円弧面の接線に直角に入射させるこ
    とを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載のの
    三次元放射線治療装置。
  6. 【請求項6】 第1偏向磁石群における2組の磁石が、
    それぞれ正弦振動電流で励磁されることを特徴とする請
    求項5に記載の三次元放射線治療装置。
JP5337033A 1993-12-20 1993-12-28 三次元放射線治療装置 Pending JPH07227435A (ja)

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