JP5652458B2 - 電力供給モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、負荷に電力を供給する絶縁体で封止された電力供給モジュールに関する。
負荷に電力を供給する絶縁体で封止された電力供給モジュールが、例えば、特表2004−524701号公報(特許文献1)と特開2011−77280号公報(特許文献2)に開示されている。
図14は、従来の電力供給モジュールの使用形態の一例を示す図で、機電一体型の電動コンプレッサに電力を供給する電力供給モジュール(インバータモジュール)20について、駆動モータ10のハウジング11aに被せるカバー11bへの組み付け構造を模式的に示した図である。
また、図15は、図14にあるコネクタ50の第2コネクタ端子50aの周りを拡大して示した断面図である。尚、図15は、図14と上下方向が逆転している。
近年の車両エアコンシステムにおける電動コンプレッサは、小型化のため、コンプレッサの駆動モータと該駆動モータへ電力を供給する電力供給モジュールが一組のハウジングに収容される、所謂、機電一体型の構造が採用されつつある。
図14に示すように、機電一体型の電動コンプレッサにおいて、コンプレッサを駆動する3相の駆動モータ10は、内部に冷媒が循環するハウジング11aに、密封して収容されている。このため、駆動モータ10への電力供給は、ハウジング11aを貫通する気密封止された3つの第1コネクタ端子T1を介して行われる。図示したように、第1コネクタ端子T1には、通常、円柱状のオス型が用いられる。
一方、負荷の駆動モータ10に電力を供給する電力供給モジュール20は、放熱部材30にネジで固定してプリント基板40に搭載され、カバー11bに取り付けられている。電力供給モジュール20は、トランスファーモールドによる絶縁体(モールド樹脂)で封止されており、モールド樹脂から突き出た出力端子等からなるリードフレームが、プリント基板40の配線パターンに半田付けで接合されている。また、第1コネクタ端子T1に嵌合するメス型の第2コネクタ端子50aを有したコネクタ50が、プリント基板40に搭載され、電力供給モジュール20の出力リードL1とコネクタ50の第2コネクタ端子50aに接続するリードL2とが、プリント基板40の配線パターンで電気接続されている。
そして、図14に示すように、プリント基板40が取り付けられたカバー11bを駆動モータ10のハウジング11aに被せることによって、第1コネクタ端子T1と第2コネクタ端子50aが嵌合し、電力供給モジュール20と駆動モータ10が電気接続される。尚、それと同時に、放熱部材30が、ハウジング11aに接触する。
図14と図15に示すように、負荷の第1コネクタ端子T1に嵌合するコネクタ50の第2コネクタ端子50aは、トランスファーモールドによる絶縁体(モールド樹脂)50bの中に収容されている。また、図14に示した組み付け構造では、第1コネクタ端子T1の中心軸と第2コネクタ端子50aの中心軸が、組み付け誤差等によって適正な嵌合位置からずれる場合がある。このため、図15に示すように、コネクタ50の絶縁体50bの下面には、第1コネクタ端子T1の挿入を容易にする誘いテーパ形状のガイド50cが、挿入穴50dの周りに設けられている。そして、このガイド50cに沿ってプリント基板40が全体的に変位することで、第1コネクタ端子T1と第2コネクタ端子50aの嵌合を容易にしている。
特表2004−524701号公報 特開2011−77280号公報
図14に示した電力供給モジュール20と駆動モータ10の接続構造では、電力供給モジュール20から負荷の駆動モータ10に至る電力供給ラインに、半田接続点が多数存在する。これらの半田接続点は、インピーダンスが高く、大電流通電時には、発熱部位となる場合がある。また、プリント基板40は、電力供給モジュール20とコネクタ50の搭載スペース、およびそれらを接続する配線スペースが必要で、大型化してしまう。これらの問題を解消する一つの方法として、プリント基板40を介することなく、負荷の第1コネクタ端子T1に嵌合する第2コネクタ端子だけで、負荷と電力供給モジュールを直接電気接続することが考えられる。しかしながらこの場合においても、図15で説明したガイド50cやプリント基板40の全体変位のように、第1コネクタ端子T1と第2コネクタ端子の組み付け誤差等に起因した適正な嵌合位置からのずれを吸収する、簡単で安価な機構が必要である。
そこで本発明は、負荷に電力を供給する絶縁体で封止された電力供給モジュールであって、負荷の第1コネクタ端子と電力供給モジュールの第2コネクタ端子の組み付け誤差等に起因した適正な嵌合位置からのずれを吸収することができ、さらには、上記第2コネクタ端子を介して負荷と当該電力供給モジュールを直接電気接続することができる、安価な電力供給モジュールを提供することを目的としている。
本発明に係る電力供給モジュールは、負荷に電力を供給する絶縁体で封止された電力供給モジュールであって、負荷の第1コネクタ端子を導入する貫通穴が、絶縁体に形成されてなり、貫通穴に導入される第1コネクタ端子に嵌合する第2コネクタ端子が、絶縁体から露出する電力供給用のフレームに接合されてなることを特徴としている。
上記電力供給モジュールにおいては、負荷の第1コネクタ端子を導入する貫通穴が、該電力供給モジュールを封止している絶縁体に形成されている。該貫通穴は、負荷の第1コネクタ端子を概略位置決めする機能を持たせることができ、第1コネクタ端子に嵌合する第2コネクタ端子を該貫通穴の上方または下方に配置することで、両端子の嵌合を容易にすることができる。また、該貫通穴が形成された電力供給モジュールでは、該貫通穴の周りの絶縁体が上記第2コネクタ端子の覆いとなるため、第2コネクタ端子の端子カバーを無くすことができる。尚、上記貫通穴は、当該電力供給モジュールの絶縁体の成形時において予め形成しておくことができるため、特別なコストアップにはならない。
また、当該電力供給モジュールでは、負荷の第1コネクタ端子に嵌合する第2コネクタ端子が、リード線やプリント基板等の電力供給ラインを介することなく、当該電力供給モジュールを封止している絶縁体から露出した電力供給用のフレームに直接接合される。該第2コネクタ端子は、絶縁体で封止された電力供給モジュールの本体に後付けして、絶縁体の外部に設置するため、負荷の第1コネクタ端子に合わせた形状選択の自由度が高い。
これにより、当該電力供給モジュールは、負荷に電力を供給する絶縁体で封止された電力供給モジュールであって、任意の負荷に対して、リード線やプリント基板を介することなく電気接続が可能な電力供給モジュールとすることができる。
上記電力供給モジュールを封止している絶縁体には、例えば広く用いられている、トランスファーモールドによるモールド樹脂であってよい。しかしながら、本発明に係る電力供給モジュールはこれに限らず、セラミックパッケージを封止絶縁体とする電力供給モジュールや、ポッティングによる樹脂で封止した電力供給モジュールであってもよい。
上記貫通穴における第1コネクタ端子の導入端には、第1コネクタ端子の導入を容易にする、テーパ形状のガイドが設けられてなることが好ましい。特に、第2コネクタ端子の端子カバーを無くす場合には、上記テーパ形状のガイドが必要となる。尚、上記ガイドについても、当該電力供給モジュールの絶縁体の成形時において予め形成しておくことができるため、特別なコストアップにはならない。
上記電力供給モジュールにおいて、絶縁体から露出した電力供給用のフレームに接合される第2コネクタ端子は、フレームに接合する接合部と、負荷の第1コネクタ端子に嵌合する嵌合部と、弾性変形可能で接合部と嵌合部を接続するアーム部と、で構成されてなることが好ましい。
接合部と嵌合部の間に弾性変形可能なアーム部を設けることで、第1コネクタ端子に対して嵌合時に位置ズレや角度ズレがあっても、当該第2コネクタ端子のアーム部の弾性変形で吸収することができる。従って、嵌合に際して位置ズレや角度ズレがあっても、接合部と嵌合部には予定外の応力を発生させることがなく、安定的な電気接続を維持することができる。
上記構成を有した第2コネクタ端子を安価に製造するためには、接合部、嵌合部、およびアーム部が、曲げ加工で一体成形されてなることが好ましい。
前述したように、第2コネクタ端子は、絶縁体で封止された電力供給モジュールに後付けして絶縁体の外部に設置するため、形状選択の自由度が高い。従って、負荷の第1コネクタ端子が、オス型の端子であり、電力供給用のフレームに接合される第2コネクタ端子が、オス型の第1コネクタ端子に対して一般的に複雑な形状となる、メス型の端子であってもよい。
尚、第2コネクタ端子をメス型の端子とする場合、該第2コネクタ端子の嵌合部は、オス型の第1コネクタ端子を導入する貫通穴の上記した誘いテーパ形状のガイドが形成される、導入端と反対側に配置する。
また、第2コネクタ端子をメス型の端子とする場合には、例えば、嵌合部が、一端で環状に連結するバネ性を有した4片からなる接触片部と、前記接触片部に被せる別体で形成された円筒部とで構成されてなる構造を採用することができる。これによれば、オス型の第1コネクタ端子との接線(コンタクトビーム)を4線にすることができ、コンタクトビームが2線の場合に較べて、使用可能な通電電流を高めることができる。
また、第2コネクタ端子をメス型の端子とする場合には、第2コネクタ端子に、オス型の第1コネクタ端子を挿入する際に絶縁体の一部に引っ掛かって嵌合部の変位を制限する、フック部が一体成形されてなることが好ましい。
オス型の第1コネクタ端子を引き抜く際には、電力供給モジュールを封止している絶縁体の所定部分を、第1コネクタ端子と嵌合する嵌合部の変位を制限する部位とすることができる。一方、第1コネクタ端子を挿入する際には、引き抜き時と逆方向の変位が嵌合部に発生する。従って、第1コネクタ端子を挿入する際に、嵌合部、アーム部および接合部に余分な応力を発生させないためには、上記フック部を一体成形で設けておくことが好ましい。
さらに、第2コネクタ端子をメス型の端子とする場合には、嵌合部における負荷の第1コネクタ端子の挿入端に、オス型の第1コネクタ端子の挿入を容易にする、テーパ形状のガイドが設けられてなることが好ましい。
上記電力供給モジュールにおいて、絶縁体から露出するフレームへの第2コネクタ端子の接合は、短時間で高い接合強度を有する、抵抗溶接であることが好ましい。
第2コネクタ端子を抵抗溶接でフレームへ接合する場合、例えば、抵抗溶接の一方の電極を挿入するための穴であって、第2コネクタ端子が接合されるフレームの露出面と反対側の面を露出する溶接用穴が、絶縁体に形成されてなる構造とする。これによれば、第2コネクタ端子を接合する電力供給用のフレームの絶縁体からの露出を、最小限にすることができる。
また、上記電力供給モジュールにおいては、前記電力供給用のフレームが、絶縁体から突き出て露出していてもよい。これによれば、第2コネクタ端子のフレームへの接合が容易になる。
以上のようにして、上記電力供給モジュールは、負荷に電力を供給する絶縁体で封止された電力供給モジュールであって、負荷の第1コネクタ端子と電力供給モジュールの第2コネクタ端子の組み付け誤差等に起因した適正な嵌合位置からのずれを吸収することができ、さらに、上記第2コネクタ端子を介して負荷と当該電力供給モジュールを直接電気接続することができる、安価な電力供給モジュールとすることができる。
従って、上記電力供給モジュールは、例えば、負荷が、自動車に搭載される電動コンプレッサの駆動モータであり、上記電力供給モジュールが該駆動モータに電力を供給するインバータモジュールである場合の、機電一体型の電動コンプレッサに好適である。
上記電力供給モジュールを用いることで、組み付け誤差等に起因した適正な嵌合位置からのずれを吸収して、負荷の第1コネクタ端子と電力供給モジュールの第2コネクタ端子を安定的に接続することができる。さらに、電力供給モジュールからの電力供給ラインにリード線やプリント基板が介在しないため、従来の電力供給モジュールで問題であったプリント基板とコネクタを介した電力供給ラインの半田接続点を無くすことができると共に、大幅に小型化することができる。
本発明に係る電力供給モジュールの使用形態の一例を示す図で、機電一体型の電動コンプレッサに電力を供給する電力供給モジュール80について、駆動モータ10のハウジング11cに被せるカバー11dへの組み付け構造を模式的に示した図である。 図1に示した電力供給モジュール80のより具体的な構成例を示す図で、(a)は、電力供給モジュール81の斜視図であり、(b)は、(a)の上方から視た図で、電力供給モジュール81の貫通穴8aの周りを拡大して示した図である。 第2コネクタ端子T2jを接合する前の、本体Hhの斜視図である。 第2コネクタ端子T2jを拡大して示した図で、(a),(b)は、それぞれ別角度から視た第2コネクタ端子T2jの全体の斜視図であり、(c)〜(f)は、それぞれ、(a),(b)の嵌合部Kaを分解してその構成要素を示した図である。 (a)は、貫通穴8aへの第1コネクタ端子T1の挿入状態を拡大して示した図である。(b)は、(a)の絶縁体1aを取り除いた図で、電力供給モジュール81のフレーム、第2コネクタ端子T2j、および第1コネクタ端子T1の組み付け関係を示した図である。 図2に示した電力供給モジュール81の変形例を示す図で、(a)と(b)は、それぞれ、電力供給モジュール82を上方と下方から視た斜視図である。 図6(a)の上方から視た図で、電力供給モジュール82の貫通穴8bの周りを拡大して示した図である。 第2コネクタ端子T2kを接合する前の電力供給モジュール82の本体Hiを示す図で、(a)と(b)は、それぞれ、本体Hiを上方と下方から視た斜視図である。 図6の電力供給モジュール82で用いられている第2コネクタ端子T2kを拡大して示した斜視図である。 (a)〜(c)は、図9の第2コネクタ端子T2kの製造過程を示した図である。 (a)〜(c)は、図9の第2コネクタ端子T2kの製造過程を示した図である。 図6に示した電力供給モジュール82の変形例を示す図で、電力供給モジュール83の第2コネクタ端子T2lの周りを図6(b)と同様の下方から視た斜視図である。 図12の電力供給モジュール83で用いられている、第2コネクタ端子T2lを拡大して示した斜視図である。 従来の電力供給モジュールの使用形態の一例を示す図で、機電一体型の電動コンプレッサに電力を供給する電力供給モジュール20について、駆動モータ10のハウジング11aに被せるカバー11bへの組み付け構造を模式的に示した図である。 図14にあるコネクタ50の第2コネクタ端子50aの周りを拡大して示した断面図である。
本発明に係る電力供給モジュールは、負荷に電力を供給する絶縁体で封止された電力供給モジュールであって、負荷の第1コネクタ端子を導入する貫通穴が、絶縁体に形成されてなる電力供給モジュールである。
以下、本発明に係る電力供給モジュールの実施形態を、図に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る電力供給モジュールの使用形態の一例を示す図で、機電一体型の電動コンプレッサに電力を供給する電力供給モジュール(インバータモジュール)80について、駆動モータ10のハウジング11cに被せるカバー11dへの組み付け構造を模式的に示した図である。尚、図1の構造において、図14に示した構造と同様の部分については、同じ符号を付した。
図14で説明したように、図1の機電一体型の電動コンプレッサにおいて、コンプレッサを駆動する3相の駆動モータ10は、内部に冷媒が循環するハウジング11cに、密封して収容されている。このため、駆動モータ10への電力供給は、ハウジング11cを貫通する気密封止された3つの第1コネクタ端子T1を介して行われる。図示したように、第1コネクタ端子T1には、通常、円柱状のオス型が用いられる。
一方、図1に示す電力供給モジュール80は、図14に示した従来の電力供給モジュール20と異なり、負荷の第1コネクタ端子T1を導入する貫通穴8が、該電力供給モジュール80を封止している絶縁体に形成されている。また、負荷の第1コネクタ端子T1に嵌合する第2コネクタ端子T2が、後で詳述するように、絶縁体から露出する電力供給用のフレームに接合されている。そして、電力供給モジュール80が取り付けられたカバー11dを駆動モータ10のハウジング11cに被せることによって、第1コネクタ端子T1と第2コネクタ端子T2が嵌合し、電力供給モジュール80と負荷の駆動モータ10が電気接続される。尚、それと同時に、電力供給モジュール80に固定された放熱部材31が、ハウジング11cに接触する。
図14に示した構造では、第1コネクタ端子T1の中心軸と第2コネクタ端子50aの中心軸が組み付け誤差等によって適正な嵌合位置からずれる場合がある。このため、図15に示すように、コネクタ50の絶縁体50bの下面には、第1コネクタ端子T1の挿入を容易にする誘いテーパ形状のガイド50cが、挿入穴50dの周りに設けられていた。
また、図14に示した従来の電力供給モジュール20は、モールド樹脂から突き出た出力端子等からなるリードフレームが、プリント基板40の配線パターンに半田付けで接合されていた。そして、第1コネクタ端子T1に嵌合するメス型の第2コネクタ端子50aを有したコネクタ50を、電力供給モジュール20と共にプリント基板40に搭載し、カバー11bをハウジング11aに被せることで、電力供給モジュール20と駆動モータ10を電気接続していた。このため、図14に示した従来の電力供給モジュール20を用いる構造においては、電力供給モジュール20から負荷の駆動モータ10に至る電力供給ラインに半田接続点が多数存在しており、これらの半田接続点は、インピーダンスが高く、大電流通電時には発熱部位となる場合がある。また、プリント基板40は、電力供給モジュール20とコネクタ50の搭載スペースおよびそれらを接続する配線スペースが必要で、大型化してしまうといった問題があった。
これに対して、図1に示す電力供給モジュール80は、負荷の第1コネクタ端子T1を導入する貫通穴8が、該電力供給モジュール80を封止している絶縁体に形成されている。該貫通穴8は、負荷の第1コネクタ端子T1を概略位置決めする機能を持たせることができ、第1コネクタ端子T1に嵌合する第2コネクタ端子T2を該貫通穴8の上方に配置することで、両端子の嵌合を容易にすることができる。また、該貫通穴8が形成された電力供給モジュール80では、該貫通穴8の周りの絶縁体が第2コネクタ端子T2の覆いとなるため、第2コネクタ端子T2の端子カバーを無くすことができる。尚、貫通穴8は、当該電力供給モジュール80の絶縁体の成形時において予め形成しておくことができるため、特別なコストアップにはならない。
また、図1に示す電力供給モジュール80は、負荷の第1コネクタ端子T1に嵌合する第2コネクタ端子T2が、プリント基板等の電力供給ラインを介することなく、該電力供給モジュール80を封止している絶縁体から露出した電力供給用のフレームに直接接合されている。
従って、図1に示した電力供給モジュール80を用いれば、図14に示した構造と異なり、リード線やプリント基板を介することなく、電力供給モジュール80と駆動モータ10を電気接続できる。このため、図14に示した従来の電力供給モジュール20を用いる構造で問題であった、プリント基板40における電力供給ラインの半田接続点を無くすことができる。尚、図1の構造においてもプリント基板41が使用されているが、このプリント基板41は、電力供給モジュール80への電源配線や通信配線等が形成された、小型のものである。また、図1の電力供給モジュール80における第2コネクタ端子T2は、絶縁体で封止された電力供給モジュール80の本体に後付けして絶縁体の外部に設置するため、負荷の第1コネクタ端子T1に合わせた形状選択の自由度が高い。
以上のようにして、図1に示した電力供給モジュール80は、負荷に電力を供給する絶縁体で封止された電力供給モジュールであって、負荷の第1コネクタ端子T1と電力供給モジュールの第2コネクタ端子T2の組み付け誤差等に起因した適正な嵌合位置からのずれを吸収することができ、さらに、第2コネクタ端子T2を介して負荷と当該電力供給モジュールを直接電気接続することができる、安価な電力供給モジュールとすることができる。
次に、本発明に係る電力供給モジュールの構造について、より詳細に説明する。
図2〜図5は、図1に示した電力供給モジュール80のより具体的な構成例を示す図で、電力供給モジュール81およびその構成要素を示した図である。
図2(a)は、電力供給モジュール81の斜視図であり、(b)は、(a)の上方から視た図で、電力供給モジュール81の貫通穴8aの周りを拡大して示した図である。尚、図2に示す電力供給モジュール81の斜視図は、図1の下方向(第1コネクタ端子T1側)から視た図に相当する。
図3は、第2コネクタ端子T2jを接合する前の、本体Hhの斜視図である。
図4は、第2コネクタ端子T2jを拡大して示した図で、(a),(b)は、それぞれ別角度から視た第2コネクタ端子T2jの全体の斜視図であり、(c)〜(f)は、それぞれ、(a),(b)の嵌合部Kaを分解してその構成要素を示した図である。
また、図5は、第1コネクタ端子T1と第2コネクタ端子T2jの嵌合状態を示す図で、(a)は、貫通穴8aへの第1コネクタ端子T1の挿入状態を拡大して示した図である。また、(b)は、(a)の絶縁体1aを取り除いた図で、電力供給モジュール81のフレーム、第2コネクタ端子T2j、および第1コネクタ端子T1の組み付け関係を示した図である。
図2(a)に示す電力供給モジュール81は、負荷(図1に示した駆動モータ10)に電力を供給する、トランスファーモールドによる絶縁体(モールド樹脂)1aで封止された電力供給モジュールである。図2の電力供給モジュール81においては、負荷の図1に示した第1コネクタ端子T1を導入する貫通穴8aが、該電力供給モジュール81を封止している絶縁体1aに形成されている。また、該貫通穴8aにおける第1コネクタ端子T1の導入端には、第1コネクタ端子T1の導入を容易にする、誘いテーパ形状のガイドGeが設けられている。さらに、電力供給モジュール81においては、オス型の第1コネクタ端子T1に嵌合するメス型の第2コネクタ端子T2jが、本体HhのガイドGeが設けられた面と反対側に配置されて、本体Hhの側面から突き出て絶縁体1aから露出する電力供給用のフレーム2eに接合されている。負荷の第1コネクタ端子T1は、図5(a),(b)に示すように、図2の上方から挿入されて絶縁体1aの貫通穴8aを貫通し、本体Hhの下方で第1コネクタ端子T1と第2コネクタ端子T2jが嵌合する。
図1でも説明したように、図2(a)の電力供給モジュール81に形成されている貫通穴8aは、負荷の第1コネクタ端子T1を概略位置決めする機能を持たせることができ、第2コネクタ端子T2jを該貫通穴8aの下方に配置することで、両端子の嵌合を容易にすることができる。また、該貫通穴8aが形成された電力供給モジュール81では、図1に示したように該貫通穴8aの周りの絶縁体1aが第2コネクタ端子T2jの覆いとなるため、第2コネクタ端子T2jの端子カバーを無くすことができる。尚、貫通穴8aは、当該電力供給モジュール81の絶縁体の成形時において予め形成しておくことができるため、特別なコストアップにはならない。
また、図2の電力供給モジュール81において、貫通穴8aにおける第1コネクタ端子T1の導入端に設けられているガイドGeは、特に、第2コネクタ端子T2jの端子カバーを無くす場合に必要となる。尚、ガイドGeについても、当該電力供給モジュール81の絶縁体の成形時において予め形成しておくことができるため、特別なコストアップにはならない。
図3に示すように、3相交流インバータの電力供給モジュール81の本体Hhは、絶縁体1aで封止されており、それぞれU相、V相、W相の出力に相当する電力供給用の3つのフレーム2eが、本体Hhの側面で絶縁体1aから突き出て露出している。尚、該フレーム2eは、絶縁体1aのトランスファーモールド工程における吊りフレームを兼ねている。
貫通穴8aの周りでは、図5(b)に示すように、該貫通穴8aに挿入される負荷の第1コネクタ端子T1と干渉しないように、内部の電気回路となるフレームパターン9が形成されている。また、別のフレーム等からなる放熱板が絶縁体1aに埋め込まれており、図3に示す放熱面3が、図の上方に固定される図1に示した放熱部材31に接触される。電源用や制御用のリードフレーム4は、L字状に曲げられており、図1に示したプリント基板41に接続される。
また、本体Hhの絶縁体1aから露出した電力供給用のフレーム2eに接合される第2コネクタ端子T2jは、図4(a),(b)に示すように、それぞれ別の機能を持った接合部Se、嵌合部Ka、アーム部Md、およびフック部Fbで構成されている。図4(a),(b)に示す第2コネクタ端子T2jの負荷への電流通電経路は、図3の電力供給用のフレーム2eに接合される接合部Seから、アーム部Mdを通って、負荷の第1コネクタ端子T1に嵌合する嵌合部Kaに至る経路である。
接合部Seは、図5(a),(b)に示すように、本体Hhの絶縁体1aから露出した電力供給用のフレーム2eに接合する部位である。フレーム2eと第2コネクタ端子T2jの接合部Seの接合には抵抗溶接が用いられ、プロジェクション溶接する場合には、接合部Seにプロジェクション溶接のための突起形状が予め作り込まれる。
嵌合部Kaは、負荷の第1コネクタ端子T1に嵌合する部位で、オス型の第1コネクタ端子T1に嵌合するメス型の構造を有している。また、第2コネクタ端子T2jの嵌合部Kaは、図4(c)に示す一端で連結する4片からなり、環状に成形された接触片部Ka1と、図4(d)に示す円筒状に成形されてバネ性を有してなり、前記接触片部Ka1に被せる別体の円筒バネ部Ka2とで構成されている。図4(c)の接触片部Ka1は、アーム部Md、接合部Se、およびフック部Fbと共に一枚板から打ち抜きプレスされ、曲げ加工で丸められて環状に成形されている。図4(c)において、4片の接触片を連結している底部から突き出た部分が、アーム部Mdと連結する部分である。図4(d)の円筒バネ部Ka2は、図4(e)に示すように、接触片部Ka1に被せられる。さらに、図4(e)のように組み付けられた接触片部Ka1と円筒バネ部Ka2に対して、図4(f)に示す樹脂製の円筒ガイド部Ka3が、図4(a),(b)のように被せられる。尚、円筒ガイド部Ka3における第1コネクタ端子T1の挿入端には、オス型の第1コネクタ端子T1の挿入を容易にして嵌合位置へ導く、誘いテーパ形状のガイドGaが設けられている。このガイドGaにより、本体HhのガイドGeでは誘いきれない嵌合位置のズレを最終補正する。そして、負荷の第1コネクタ端子T1を接触片部Ka1の中心に挿入することで、4接線(コンタクトビーム)の嵌合構造ができあがる。これによれば、後で示すコンタクトビームが2線の場合に較べて、使用可能な通電電流を高めることができる。
アーム部Mdは、弾性変形可能で、接合部Seと嵌合部Kaを接続する部位である。アーム部Mdは、嵌合部Kaが負荷の第1コネクタ端子T1と嵌合する際に、次のように、互いの中心位置ズレを補正する機能を有している。負荷の第1コネクタ端子T1は固定されているため、嵌合部Kaの位置がアーム部Mdの弾性変形を介して補正されることによって、スムーズな嵌合が行われる。より詳細に説明すると、負荷の第1コネクタ端子T1が嵌合部Kaに挿入される際には、接合部Seが溶接固定されていることから、嵌合部Kaの位置補正によって発生する変位は、アーム部Mdの弾性変形にて対処される。図4(a),(b)に示す第2コネクタ端子T2jは、嵌合部Kaの嵌合形状の変形よりも、アーム部Md及びフック部Fbの変形が優先される形状に設計されており、嵌合部Kaの接続信頼性と接続抵抗値が維持されることも特徴である。アーム部Mdの形状は、図3の電力供給用のフレーム2eに接合される接合部Seの位置と形状によって決定されるが、基本的にはS字に近い形状である。
以上のようにして、図4に示す第2コネクタ端子T2jでは、接合部Seと嵌合部Kaの間に弾性変形可能なアーム部Mdを設けることで、第1コネクタ端子T1に対して嵌合時に位置ズレや角度ズレがあっても、アーム部Mdの弾性変形で吸収することができる。従って、嵌合に際して位置ズレや角度ズレがあっても、第2コネクタ端子T2jの接合部Seと嵌合部Kaには予定外の応力を発生させることがなく、安定的な電気接続を維持することができる。
フック部Fbは、図5(a)に示すように、負荷のオス型の第1コネクタ端子T1を挿入する際に、本体Hhの絶縁体1aの一部に引っ掛かって、嵌合部Kaの変位を制限する部位である。第2コネクタ端子T2jのフック部Fbは、図4(c)の接触片部Ka1に一体成形されている。
オス型の第1コネクタ端子T1を引き抜く際には、図5(a)に示す本体Hhの絶縁体1aの下面の所定部分を、嵌合部Kaの変位を制限する部位とすることができる。すなわち、第1コネクタ端子T1を引き抜く際には、第2コネクタ端子T2jの嵌合部Kaの上面が本体Hhの絶縁体1aの下面に突き当たって、嵌合部Kaの上方向への変位が制限される。一方、第1コネクタ端子T1を挿入する際には、引き抜き時と逆方向の変位が嵌合部Kaに発生する。図4(a),(b)のフック部Fbがないと、嵌合部Kaの下方向への変位を制限するものがないため、嵌合部Ka、アーム部Mdおよび接合部Seに下方向への引っ張り応力が発生し、アーム部MdのS字の形状がほどけて、該アーム部Mdが弾性変形性を失う場合がある。従って、第1コネクタ端子T1を挿入する際に嵌合部Ka、アーム部Mdおよび接合部Seに余分な応力を発生させないためには、フック部Fbを一体成形で設けておくことが好ましい。
図6は、図2に示した電力供給モジュール81の変形例を示す図で、(a)と(b)は、それぞれ、電力供給モジュール82を上方と下方から視た斜視図である。
図7は、図6(a)の上方から視た図で、電力供給モジュール82の貫通穴8bの周りを拡大して示した図である。
図8は、第2コネクタ端子T2kを接合する前の電力供給モジュール82の本体Hiを示す図で、(a)と(b)は、それぞれ、本体Hiを上方と下方から視た斜視図である。尚、図8に示す電力供給モジュール82の本体Hiにおいて、図3に示した電力供給モジュール81の本体Hhと同様の部分については、同じ符号を付した。
また、図9は、図6の電力供給モジュール82で用いられている第2コネクタ端子T2kを拡大して示した斜視図である。
図6に示す電力供給モジュール82も、負荷(図1に示した駆動モータ10)に電力を供給する、トランスファーモールドによる絶縁体(モールド樹脂)1aで封止された電力供給モジュールである。図6の電力供給モジュール82においても、図2に示した電力供給モジュール81と同様に、次の図7と図8に示すように、負荷の図1に示した第1コネクタ端子T1を導入する貫通穴8bが、該電力供給モジュール82を封止している絶縁体1aに形成されている。また、該貫通穴8bにおける第1コネクタ端子T1の導入端には、第1コネクタ端子T1の導入を容易にする、誘いテーパ形状のガイドGeが設けられている。
一方、図2に示した電力供給モジュール81では、負荷のオス型の第1コネクタ端子T1に嵌合するメス型の第2コネクタ端子T2jが、本体Hhの側面から突き出て絶縁体1aから露出する電力供給用のフレーム2eに接合されていた。これに対して、図6の電力供給モジュール82では、負荷のオス型の第1コネクタ端子T1に嵌合するメス型の第2コネクタ端子T2kが、本体Hiの上下面から奥まって絶縁体1aから露出する電力供給用のフレーム2aに接合されている。負荷の第1コネクタ端子T1は、図6(a)の上方から第2コネクタ端子T2kに挿入されて、第1コネクタ端子T1と第2コネクタ端子T2kが嵌合する。
電力供給モジュール82の本体Hiには、図8(a)に示す溝9aが形成されており、この部分に第2コネクタ端子T2kが配置される。溝9aの間に存在する絶縁体1aは、隣接する第2コネクタ端子T2k間の沿面距離を確保する壁となる。
第2コネクタ端子T2kは、図6(b)において絶縁体1aから露出する電力供給用のフレーム2aに、抵抗溶接で接合される。このため、図6(a)と図7に示すように、本体Hiの反対側の面には、抵抗溶接の一方の電極を挿入するための溶接用穴5が、電極の挿入に必要な最小限の大きさで、フレーム2aの図6(b)と反対側の面を露出するように、絶縁体1aに形成されている。
図9に示すように、第2コネクタ端子T2kは、接合部Sa、嵌合部Kb、アーム部Ma、およびフック部Fbで構成されている。図9に示す第2コネクタ端子T2kは、図4に示した第2コネクタ端子T2jに対して、異なる構成の嵌合部Kbを有している。
図4に示した第2コネクタ端子T2jの嵌合部Kaは、図4(c)の一端で連結する4片からなり、環状に成形された接触片部Ka1と、図4(d)の円筒状に成形されてバネ性を有してなり、前記接触片部Ka1に被せる別体の円筒バネ部Ka2とで構成されており、4接線の嵌合構造を有していた。これに対して、図9の第2コネクタ端子T2kにおける嵌合部Kbは、2接線の嵌合構造を有しており、基本的には4接線の約半分の電流まで通電可能である。尚、図9に示す第2コネクタ端子T2kでは、第1コネクタ端子T1と接触する嵌合部Kbを長くすることで、接触抵抗が小さくなり、通電電流を高めることが可能である。また、図9に示す第2コネクタ端子T2kの嵌合部Kbにおける第1コネクタ端子T1の挿入端においても、オス型の第1コネクタ端子T1の挿入を容易にして嵌合位置へ導く、誘いテーパ形状のガイドGfが設けられている。このガイドGfにより、本体HiのガイドGeでは誘いきれない嵌合位置のズレを最終補正する。
一方、図9の第2コネクタ端子T2kは、図4の第2コネクタ端子T2jと異なり、接合部Sa、嵌合部Kb、アーム部Ma、およびフック部Fbの全体が、次に示すように、曲げ加工で一体成形されている。このため、図9の第2コネクタ端子T2kは、図4の第2コネクタ端子T2jと較べて、安価に製造することができる。
図10(a)〜(c)と図11(a)〜(c)は、図9の第2コネクタ端子T2kの製造過程を示した図である。
図9の第2コネクタ端子T2kは、図10(a)に示す展開形状へ打ち抜きプレスされたSnメッキ銅合金板の1枚から、以降の各段階の曲げ加工を介して成形される。
最初に、図10(a)に示すように、第2コネクタ端子T2kの母材が、図の形状で打ち抜き加工される。次に、図中の矢印の向きへ曲げ加工され、嵌合部が一次成形される。
図10(b)は、上記嵌合部が一次成形された状態である。次に、図中の矢印の向きへ曲げ加工され、アーム部Maが90°曲げ成形される。また、嵌合部の形状を保持するために上下に設けられたT字状の架かり部が、図中の矢印の向きへ曲げ加工され、対向する凹部に架けられる。
図10(c)は、嵌合部Kbが最終成形された状態である。次に、フック部を形成するため、嵌合部Kbとの接続部が、図中の矢印の向きへ曲げ加工されて一次成形される。
図11(a)は、上記接続部が一次成形された状態である。次に、接合部が、図中の矢印の向きへ90°曲げ加工される。
図11(b)は、接合部Saが成形された状態である。次に、フック部が、図中の矢印の向きへ曲げ加工される。
図11(c)が、上記フック部Fbが成形された状態である。これで、成形が完了し、図9の第2コネクタ端子T2kが製造される。
第2コネクタ端子T2kの本体Hiへの溶接工程は、以下のように行われる。
まず、第2コネクタ端子T2kを、図6に示すように本体Hiに対して差し込んで位置合わせし、本体Hiの所定位置にセットする。この状態で、図7に示すように、フック部Fbが本体Hiの絶縁体1aの一部に引っ掛かかるように、第2コネクタ端子T2kが配置される。また、図6(b)に示す反対面では、図の奥に隠れた接合部Saが絶縁体1aから露出した図8(b)の電力供給用のフレーム2aの所定位置上にくるように、第2コネクタ端子T2kが配置される。
第2コネクタ端子T2kの接合部Saとフレーム2aの接合には、抵抗溶接が用いられる。2本の溶接電極のうち、一方の溶接電極は、図6(b)に示す側から、先端が第2コネクタ端子T2kの接合部Saに形成されたプロジェクション(突起)の位置を押圧するようにセットする。もう一方の溶接電極は、図6(a)に示す側から、先端が本体Hiに設けられた溶接用穴5から露出する図7のフレーム2aを押圧するようにセットする。そして、2本の溶接電極で第2コネクタ端子T2kの接合部Saとフレーム2aを両側から挟み込み、溶接継手部であるフレーム2aの表面と接合部Saの接触部に、大きな電流を流す。これによって、上記接触部に発生する抵抗熱で該接触部を加熱溶融し、フレーム2aと第2コネクタ端子T2kの溶接を行う。
このように、本発明に係る電力供給モジュールにおいて、絶縁体から露出するフレームへの第2コネクタ端子の接合は、短時間で高い接合強度を有する、抵抗溶接であることが好ましい。しかしながらこれに限らず、例えば、半田付け等の別の接合方法を用いてもよい。
また、第2コネクタ端子を抵抗溶接でフレームへ接合する場合には、図6に示したように、第2コネクタ端子T2kの接合部Saが接合されるフレーム2aの露出面と反対側の面を露出する溶接用穴5が、絶縁体1aに形成されてなる構造とする。これによれば、第2コネクタ端子T2kを接合する電力供給用のフレーム2aの絶縁体1aからの露出を、最小限にすることができる。しかしながらこれに限らず、図2に示した電力供給モジュール81のように、本体からの電力供給用のフレームの露出形態を変えることで、2本の溶接電極のセットが容易な別の構造を採用することも可能である。
図12は、図6に示した電力供給モジュール82の変形例を示す図で、電力供給モジュール83の第2コネクタ端子T2lの周りを図6(b)と同様の下方から視た斜視図である。
また、図13は、図12の電力供給モジュール83で用いられている、第2コネクタ端子T2lを拡大して示した斜視図である。
図12の電力供給モジュール83では、図6の電力供給モジュール82と同じ図8の本体Hiが用いられており、電力供給用のフレーム2aに接合される第2コネクタ端子T2lだけが、図6の電力供給モジュール82における第2コネクタ端子T2kと異なっている。
図6の電力供給モジュール82で用いられている第2コネクタ端子T2kは、嵌合に際しての位置ズレや角度ズレがあった場合において、負荷のオス型の第1コネクタ端子T1に倣う構造を持たせるために、アーム部Maが設けられていた。
これに対して、図13に示す電力供給モジュール83の第2コネクタ端子T2lは、図9に示した電力供給モジュール82の第2コネクタ端子T2kの構造から、アーム部Maを省略した構造となっている。図12の電力供給モジュール83で用いられている第2コネクタ端子T2lは、負荷のオス型の第1コネクタ端子が嵌合位置に合わせて倣う構造を持つ場合において、適用可能である。
以上のようにして、上記した本発明に係る電力供給モジュールは、負荷に電力を供給する絶縁体で封止された電力供給モジュールであって、負荷の第1コネクタ端子と電力供給モジュールの第2コネクタ端子の組み付け誤差等に起因した適正な嵌合位置からのずれを吸収することができ、さらに、上記第2コネクタ端子を介して負荷と当該電力供給モジュールを直接電気接続することができる、安価な電力供給モジュールとすることができる。
従って、上記電力供給モジュールは、例えば、負荷が、自動車に搭載される電動コンプレッサの駆動モータであり、上記電力供給モジュールが該駆動モータに電力を供給するインバータモジュールである場合の、機電一体型の電動コンプレッサに好適である。
上記電力供給モジュールを用いることで、組み付け誤差等に起因した適正な嵌合位置からのずれを吸収して、負荷の第1コネクタ端子と電力供給モジュールの第2コネクタ端子を安定的に接続することができる。さらに、電力供給モジュールからの電力供給ラインにリード線やプリント基板が介在しないため、従来の電力供給モジュールで問題であったプリント基板とコネクタを介した電力供給ラインの半田接続点を無くすことができると共に、大幅に小型化することができる。
また、以上に示した電力供給モジュール80〜83の例では、いずれも、本体Hh,Hiを封止している絶縁体1aが、トランスファーモールドによるモールド樹脂であった。電力供給モジュールを封止している絶縁体1aには、トランスファーモールドによるモールド樹脂が広く用いられている。しかしながら、本発明に係る電力供給モジュールはこれに限らず、セラミックパッケージを封止絶縁体とする電力供給モジュールや、ポッティングによる樹脂で封止した電力供給モジュールであってもよい。
また、前述したように、第2コネクタ端子は、絶縁体で封止された電力供給モジュールに後付けして絶縁体の外部に設置するため、形状選択の自由度が高い。従って、上記した例のように、負荷の第1コネクタ端子がオス型の端子であり、電力供給用のフレームに接合される第2コネクタ端子が、オス型の第1コネクタ端子に対して一般的に複雑な形状となるメス型の端子であってよい。しかしながらこれに限らず、負荷の第1コネクタ端子を導入する貫通穴を有した本発明に係る電力供給モジュールは、負荷の第1コネクタ端子がメス型の端子であり、電力供給モジュール側の第2コネクタ端子がオス型の端子であってもよい。例えば、電力供給モジュールの絶縁体から突き出て露出している電力供給用のフレームを、オス型の第2コネクタ端子として利用し、筒状に形成されたメス型の負荷の第1コネクタ端子を、電力供給モジュールの絶縁体に設けた貫通穴を介して、先の第2コネクタ端子に導く。これによって、負荷の第1コネクタ端子と電力供給モジュールの第2コネクタ端子の組み付け誤差等に起因した適正な嵌合位置からのずれを吸収することができ、さらに、上記第1コネクタ端子と第2コネクタ端子を介して負荷と当該電力供給モジュールを直接電気接続することができる。
20,80〜83 電力供給モジュール
Hh,Hi 本体
1a 絶縁体(モールド樹脂)
8,8a 貫通穴
2a,2e (電力供給用の)フレーム
T2,T2j〜T2l 第2コネクタ端子
Sa,Se 接合部
Ka,Kb 嵌合部
Ma,Md アーム部
Fb フック部

Claims (13)

  1. 負荷に電力を供給する絶縁体(1a)で封止された電力供給モジュール(80〜83)であって、
    前記負荷の第1コネクタ端子(T1)を導入する貫通穴(8,8a)が、前記絶縁体に形成されてなり、
    前記貫通穴に導入される前記第1コネクタ端子に嵌合する第2コネクタ端子(T2j〜T2l)が、前記絶縁体から露出する電力供給用のフレーム(2a,2e)に接合されてなることを特徴とする電力供給モジュール。
  2. 前記絶縁体が、モールド樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の電力供給モジュール。
  3. 前記貫通穴における前記第1コネクタ端子の導入端に、第1コネクタ端子の導入を容易にする、テーパ形状のガイド(Ge)が設けられてなることを特徴とする請求項1または2に記載の電力供給モジュール。
  4. 前記第2コネクタ端子が、
    前記フレームに接合する接合部(Sa,Se)と、前記第1コネクタ端子に嵌合する嵌合部(Ka,Kb)と、弾性変形可能で前記接合部と嵌合部を接続するアーム部(Ma,Md)と、で構成されてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電力供給モジュール。
  5. 前記第1コネクタ端子が、オス型の端子であり、
    前記第2コネクタ端子が、メス型の端子であることを特徴とする請求項4に記載の電力供給モジュール。
  6. 前記接合部(Sa)、嵌合部(Kb)、およびアーム部(Ma)が、曲げ加工で一体成形されてなることを特徴とする請求項4または5に記載の電力供給モジュール。
  7. 前記嵌合部(Ka)が、
    一端で連結する4片からなり、環状に成形された接触片部(Ka1)と、
    円筒状に成形されてバネ性を有してなり、前記接触片部に被せる別体の円筒バネ部(Ka2)とで構成されてなることを特徴とする請求項5に記載の電力供給モジュール。
  8. 前記第2コネクタ端子に、前記第1コネクタ端子を挿入する際に前記絶縁体の一部に引っ掛かって前記嵌合部の変位を制限する、フック部(Fb)が一体成形されてなることを特徴とする請求項5または7に記載の電力供給モジュール。
  9. 前記嵌合部における前記第1コネクタ端子の挿入端に、第1コネクタ端子の挿入を容易にする、テーパ形状のガイド(Ga,Gf)が設けられてなることを特徴とする請求項5,7,8のいずれか一項に記載の電力供給モジュール。
  10. 前記接合が、抵抗溶接であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の電力供給モジュール。
  11. 前記抵抗溶接の一方の電極を挿入するための穴であって、前記第2コネクタ端子が接合される前記フレームの露出面と反対側の面を露出する溶接用穴(5)が、前記絶縁体に形成されてなることを特徴とする請求項10に記載の電力供給モジュール。
  12. 前記フレーム(2e)が、前記絶縁体から突き出て露出することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の電力供給モジュール。
  13. 前記負荷が、自動車に搭載される電動コンプレッサの駆動モータ(10)であり、
    前記電力供給モジュールが、前記駆動モータに電力を供給するインバータモジュールであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の電力供給モジュール。
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