JP5651971B2 - 加工部耐食性に優れたMg系合金めっき鋼材 - Google Patents

加工部耐食性に優れたMg系合金めっき鋼材 Download PDF

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Description

本発明は、めっき鋼材に関し、詳しくは、Mg系合金めっき鋼材に関する。
鋼材を防食する手段として、めっきが広く使用されている。めっき金属としては、ZnやAl合金が使用されることが多い。腐食環境が厳しい建材分野では、ZnにAl、Mgを含有し耐食性を向上させた、Zn-Al系、Zn-Al-Mg系合金めっきが使用されている。より長期に、鋼材を使用するため、これらのめっきの付着量を大きくしためっきが使用されている。
合金めっきは平面耐食性には優れるが、加工部の耐食性が劣るため問題となっている。合金めっきのようにめっき層中に金属間化合物(例えば、Zn-Al-Mg系合金めっきにおけるMgZn2)や過飽和固溶体(Zn-55%Al-1.5%Si合金めっきにおいてZn-Al系過飽和固溶体)を含むめっきは、塑性変形能が乏しいため、加工すると、めっき層が粗大に割れ、地鉄が外環境に剥き出しになるため、耐食性が低下する。また、Zn-Al系合金めっきは、Alを多く含有するため犠牲防食作用が小さく、また過飽和固溶体を形成するため、加工部では赤錆が容易に生じる。Zn-Al-Mg系合金めっきでは、塑性変形能が乏しい金属間化合物が割れの基点となって、めっき層が粗大に割れる傾向があり、地鉄が外環境に剥き出しになり、耐食性が低下するため、やはり加工部の耐食性が問題となっている。
本発明者らは、近年、耐食性元素であるMgを高濃度に含有した。Mg系溶融めっき(Mg-Zn系溶融めっき)を開発し、特許文献1において提案した。
Mg系合金めっきでも、Zn系めっきと同じように金属間化合物(Zn3Mg7、Mg4Zn7等)、もしくは塑性変形能に乏しいアモルファス相を形成するため、加工部での耐食性は、平面部ほど高くない。
Mg系合金めっきは、非平衡相であるアモルファス相、Zn3Mg7相(過去の文献報告によれば、Zn3Mg7は、Mg51Zn20と表記されることもあるが、本明細書中は、表記統一し、Zn3Mg7とする。)を含有することで優れた平面部耐食性を有している。
しかし、耐食性の発現に寄与するアモルファス相単相からなるめっき層、あるいは、めっき層中のアモルファス相の体積含有率が50%以上であるめっき層は塑性変形能に乏しく、加工によりめっき層が粗大に割れてしまうため、加工部においては耐食性が低下するという問題がある。
また、弾性変形能、塑性変形能に乏しいZn3Mg7相単相からなるめっき層は、凝固時の内部応力によって、加工を加えなくとも、既に、めっき層内部に亀裂等が発生しているため、これをさらに加工すると、めっき層剥離し、加工部耐食性低下への影響が大きく、特に問題となる。
Al、Si等を多量に含有するめっき層では、Zn3Mg7相が置換型固溶体を形成し、極めて加工性に乏しいため、剥離量が多くなり、さらに加工部耐食性が悪化する傾向がある。
図5は、Mg-30原子%Zn-1原子%Caめっき浴で、水冷して得ためっき層(結晶粒サイズ10μm以下)でXRDによる同定で、Zn3Mg7相が主相として検出されるめっき層の光学顕微鏡断面写真である。水冷時の内部応力により、めっき層中の結晶粒界に沿って、亀裂が生じている。
図6は、Mg-30原子%Zn-5原子%Al-1原子%Caめっき浴で水冷して得ためっき層(結晶粒サイズ10μm以下)で、XRDによる同定で、過飽和にAlを固溶しているZnMg相が主相として検出されるめっき層の光学顕微鏡断面写真である。急冷凝固時の内部応力により、めっき層内に亀裂が生じている。
Mg系合金めっきで、溶融金属からの凝固により、Zn3Mg7相が主相となるめっき層を得た場合は、このような亀裂を生じてしまうため、加工部でめっき層が剥離し、耐食性が悪くなるという問題点があった。このため、アモルファス相からなるめっきは、粗大な割れを防ぐこと、Zn3Mg7相からなるめっきでは、水冷時に発生する亀裂を防止し、加工部の耐食性を向上させることが急務であった。
このため、本発明者らは、Mg系合金めっきの加工部での耐食性をさらに向上させるべく、めっき層の組織制御を検討した。
特開2008-255464号公報
従来のMg系合金めっきでは、アモルファス相単相からなるめっき、あるいは、めっき層中のアモルファス相の体積含有率が50%以上であるめっきは、加工部でめっき層が粗大に割れることにより、またZn3Mg7相単相からなるめっきは、めっき層の凝固時の内部応力により、めっき層中に亀裂が生じ、加工部では、めっきが剥離して耐食性が悪くなるという問題点があった。
本発明は、Mg系合金めっきの加工部の耐食性を改善できるめっき層の構造を示し、これまで実現できなかった加工部の耐食性を飛躍的に向上させたMg系合金めっき鋼材の提供を目的とするものである。
本発明は、上記課題の解決を目的とするもので、アモルファス相、Zn3Mg7相を含有するMg系合金めっき鋼材の組織構成とその作製方法の変更を提案するもので、その要旨とするところは、以下のとおりである。
(1)鋼材表面に、Znを15〜50原子%、Caを0〜15原子%、残部がMgと不可避不純物から構成されるMg系合金めっき層を有するMg系合金めっき鋼材であって、前記めっき層の断面組織中の50%以上が、アモルファス相より析出した結晶粒サイズ5nm以上999nm未満の結晶粒より構成される微細結晶相であり、該微細結晶相がZn 3 Mg 7 またはMg 4 Zn 7 とMgZnであることを特徴とするMg系合金めっき鋼材。
)前記Mg系合金めっき層に、さらにAl、Siの少なくとも1種以上を合計で0.1〜15原子%、ただし、Siは5原子%以下含有することを特徴とする上記(1)に記載のMg系合金めっき鋼材。
上記()又は(2)に記載されたMg合金めっき鋼材の製造方法であって、めっき凝固時にめっき層中にアモルファス相を生成させ、かつめっき凝固後に熱処理することによって、前記アモルファス相から前記微細結晶粒を析出させることにより、前記微細結晶相を生成することを特徴とするMg系合金めっき鋼材の製造方法。
)前記めっき凝固後の熱処理の温度が90〜300℃未満であることを特徴とする上記()に記載のMg合金めっき鋼材の製造方法。
次に、本発明者らが上記知見を得るに至った経緯について説明する。
従来、アモルファス相を多量に含有するMg系合金めっきでは、めっき層が加工部で粗大に割れることにより、また、Zn3Mg7相を含有するMg系合金めっきでは、特に、めっき凝固時に発生する内部応力により、めっき層内部に亀裂が生じる場合があるため、加工部のめっき層が剥離することにより、いずれも耐食性が悪くなるという問題点があった。
前者は、アモルファス相が塑性変形能に乏しいこと、後者はZn3Mg7相が弾性変形能、塑性変形能に極めて乏しいため、めっき凝固時のわずかな内部応力でも亀裂が生じてしまうことが原因である。
アモルファス相は均質組織で、弾性変形能に優れ、塑性変形能に乏しい相である。このアモルファス相が加工部で粗大に割れる原因は、破壊の起点となる場所がないためである。耐食性劣化原因となる粗大な割れを防ぐため、まず、割れ間隔を細かくする必要があり、そのためには、均質状態にあるアモルファス相の優れた耐食性を悪化させることなく、弾性変形能を失わせる必要がある。割れ間隔が細かくなれば、鋼材剥き出し部の間隔が細かくなり、めっきの犠牲防食により、地鉄の腐食を抑制し、赤錆を抑制することが可能である。
一方、Zn3Mg7相は、めっき凝固時に生じる内部応力によって、めっき層内部に亀裂を生じ、加工部のめっきが剥離してしまうことによって耐食性劣化の原因となる。Zn3Mg7相は、アモルファス相と異なり、本来、加工後にはめっき層に細かい間隔で割れが発生し、犠牲防食により、地鉄の腐食を抑制できる状態にあるが、めっき凝固時に生じた亀裂から、めっき剥離を生じ、結果として地鉄が剥き出しになる面積と間隔が広くなり、赤錆が発生する。このようなめっき耐食性向上策としては、めっき層内部に亀裂がないめっきを作製することである。
本発明者らは、めっき層が、アモルファス相と一定量のZn3Mg7相が含まれるめっき層が作製されたとき、加工部耐食性が良くなる傾向があることを見出した。このめっき層では、加工部でのめっき層が、微細に割れており、長期に渡って地鉄が防食された。このめっき層を詳しく調べたところ、めっき層中に含まれる亀裂が少なく、また結晶相は5〜999nmの範囲の微細な結晶粒の集まりであった(5nmは、TEMの原子配列観察から判断できる結晶粒の最小の大きさ)。加工部耐食性が良くなる傾向がある複数のサンプルの調査により、めっき層断面中で、この微細な結晶粒組織の占める割合は、50%以上であった。
本発明者らは、これら加工部での耐食性向上効果に着目し、めっき層を5〜999nm程度の微細な結晶粒で構成することができれば、これらの問題が解決できると考えた。
すなわち、アモルファス相を含有するめっき層中でも、微細な結晶粒がめっき層中で50%以上を占めれば、破壊の起点となる結晶粒界も無数に分散して存在し、微細な間隔で破壊し、加工部の耐食性を向上させることができる。また成分偏析は少なく、組織の成分は均質で、アモルファス相に近い耐食性を得る事ができる。
この微細な結晶粒は、アモルファス相を結晶化温度直上の温度で熱処理によってZn3Mg7相を析出することにより、結晶成長を抑制した5〜500nmの結晶粒を生成させることができる。
ここで前述のように、Zn3Mg7相は、めっきの凝固時の内部応力によって、めっき層中に亀裂発生を起こしていたが、アモルファス相は、弾性変形能には優れているため、めっき凝固時に発生する内部応力では、めっき層内部に亀裂が生じることはほとんどない。
従って、まずめっきの凝固時にアモルファス相を多量に含有するめっき層を作製し、このアモルファス相より微細な結晶粒を析出させれば、めっき層中に亀裂を含まずに、Zn3Mg7相の高耐食性を利用しためっきが作製できると考えた。すなわち、従来の溶融金属の凝固により直接、Zn3Mg7相からなるめっき、特に、Al、Siを含有するMg系合金めっきを得た場合は、めっき層中に凝固時に生成する亀裂を回避することは、ほぼ不可能であったが、アモルファス相として一旦凝固した後で、アモルファス相から析出させた5〜999nmの微細なZn3Mg7相からなるめっき層は、亀裂発生から回避されている。
また、このMg系合金めっきに含まれるアモルファス相を、熱処理により、微細な結晶粒からなるZn3Mg7相を析出するには最適な温度範囲があることも本発明者らは見出した。
この微細な結晶粒からなるZn3Mg7相のMg系合金めっきは、加工部においても、非常に微細に割れるため、耐食性劣化レベルを極めて小さくすることができ、従来問題となっていた加工部の耐食性の問題を解決することができることを見出した。
また、Mg系合金めっきの組成、結晶化温度直上よりも、さらに高い加熱温度によっては、アモルファス相から、Zn3Mg7相を経て、さらにZn4Mg7、MgZn等を微細な結晶粒として析出させることもでき、このようなMg系合金めっきにおいても加工部の耐食性問題を解決することができることを見出した。
本発明のMg系合金めっき鋼材は、従来のMg系合金めっき鋼材で加工部耐食性が問題となって使用することができなかった産業分野に使用することが可能である。Mg系合金めっき鋼材は、耐食性に優れるため、鋼材の高寿命化、メンテナンス労力の低減をもって産業の発達に寄与することができる。
また、本発明の製法により、均一な結晶粒からなる加工部耐食性に優れたMg合金めっきを安定的に製造することができる。
Mg-30原子%Zn-5原子%Caめっきの示差熱分析曲線を示す。 Mg-30原子%Zn-5原子%Caめっきを150℃で10分保持した場合の示差熱分析曲線を示す。 本発明によりナノ結晶化し、熱処理前後での2T曲げ試験の外周部のめっき割れを比較した光学顕微鏡写真を示す。 Mg-30原子%Zn-5原子%Caめっきを再加熱し、再加熱温度と、断面組織を示す。 従来のZn3Mg7相が主相となるめっき層の光学顕微鏡写真を示す。 過飽和にAlを固溶したZnMg相が主相となるめっき層の光学顕微鏡断面写真を示す。
以下、本発明である、加工部耐食性に優れたMg系合金めっき鋼材について詳細に説明する。
本発明者らは、めっき層が、アモルファス相と一定量のZn3Mg7相が含まれるとき、加工部耐食性が改善される傾向があることを見出した。このめっき層では、加工部のめっき層が、細かい間隔に割れており、長期に渡って地鉄が防食された。この加工部耐食性が良くなる傾向がある複数のサンプルの調査したところ、めっき層中の組織の50%以上が5nm以上999nm未満の範囲の結晶粒であった。まためっき層中に含まれる亀裂も少なかった。微細な結晶粒がめっき層中で一定の量を占めれば、破壊の起点となる結晶粒界も無数に分散して存在し、微細な間隔で破壊し、加工部の耐食性を向上させることができる。また成分偏析は少なく、組織の成分は均質で、アモルファス相に近い耐食性を得る事ができる。
本発明者らは、Mg系合金めっきの加工部耐食性の改善手段として、5nm以上999nm未満の結晶粒からなる組織がめっき層断面中で50%以上となるMg系合金めっきへの改良を検討した。
まず、Mg系合金めっきの組成範囲について説明する。
Znは、Mgを鋼材に密着させるために必要な元素である。もともと、MgはFeとの反応性が極めて悪いため、Mgのみでは、鋼材に密着させることは不可能である。Mg系合金めっき層を鋼材に密着させるために必要な最低限のZn濃度は15原子%で、この濃度よりZnが少ないと、Mg系合金めっき層を鋼材に密着させることは不可能である。Zn濃度の上限は50原子%である。この上限を超えると、Mg系合金めっきの融点が高くなり、溶融めっきとして適用することは困難である。MgとZnは、Mg:70原子%、Zn:30原子%で共晶組成をとるため、Zn濃度が15原子%〜50原子%付近では、Mg系合金めっきの融点を低くすることが可能である。
Caは、Mgの発火を防止するために必要な元素であり、アモルファス形成能を向上させるために必要な元素である。Caは不活性雰囲気等でMg系合金めっきを作製する場合には必要ないが、添加により融点下降効果が得られるため、添加した方が好ましい。Mg、Zn、Caの3元共晶点が、Mg:67原子%、Zn:28原子%、Ca:5原子%付近に存在する。Ca濃度が15原子%以上となると共晶組成から組成が大きくずれ、Mg系合金めっきの融点が上昇し、溶融めっきとしての適用が困難となるため、Ca濃度の上限を15%とする。
Al、Siは、Mg系合金めっきにおいて、耐食性に効果がある元素である。めっき層中に0.1原子%程度以上含有されると、CCT試験、曝露試験等でのめっき層の腐食減量が小さくなる効果が確認できる。すなわち、Mg系合金めっきで、Al、Siを含有し、微細な結晶粒(ZnMg相)からなるめっき層は、平面部、加工部ともに耐食性が高い。Siは、耐食性に効果はあるが、融点の上昇を引き起こし、溶融めっきを困難とするため、添加上限を5原子%とする。
AlとSiの合計濃度が15原子%以上を超えると、アモルファス形成能が小さくなり、Cuプレス等の非常に冷却速度の早いアモルファスを形成することは困難となるため、Al、Siの上限濃度を合計で15原子%とする。
以上がMg系合金めっきの組成範囲である。Mg系合金めっきでは、冷却条件を変化させることで、めっきの構造を変化させることができる。
このZn、Mg、Ca、Al、Siからなる組成範囲は、共晶点をもとに設計された組成であるため、アモルファス相を得るのに都合のよい組成である。この組成範囲では、溶融めっき後、Cu鋳型の接触や、水冷、ミスト冷却等を使用することで、容易にアモルファス相単相のめっきを作製することが可能である。
以下、従来のMg系合金めっきの問題点、およびその解決方法を提示する。
例えば、組成がCaが3原子%で、Mgが68原子%、Znが29原子%の付近合金で溶融めっきし、水没冷却すると、めっき層の断面組織の50%以上がZn3Mg7相(5nm以上999nm未満)となり、残部がアモルファス相となり、めっき層内部の亀裂はほとんどない。
このめっき層では、Cuプレスで急冷して、アモルファス相単相とした同組成のめっき、または、ミスト冷却し、Zn3Mg7相が主相とした図5に示される同組成のめっきよりも、加工部の耐食性が優れている。
アモルファス相の単相からなるめっき層は、加工部が粗大に割れ、また、従来のZn3Mg7相が主相のめっき層は、加工部からのめっき層の剥離により、加工部の耐食性が悪化するが、アモルファス相と微細な結晶粒のZn3Mg7相の半々からなる組織は、破壊の起点が多くあり、微細に割れ、加工部の剥離が少なくなることが、加工部耐食性の向上原因であると考えられる。
加工部の耐食性向上効果を得るために必要な結晶相の割合は、めっき層の断面組織において、約50%以上必要である。この割合より少ないと、破壊の起点が十分にないため、めっき層が粗大に割れ、加工部耐食性の向上効果は少ない。このようなアモルファス相と微細な結晶粒からなる組織のめっき層は、Ca濃度の変化、またはめっき凝固時の冷却速度の大小を調整することで、上記に記載するMg合金めっきの組成範囲で得ることが可能である。
しかし、冷却速度やめっき成分調整によって、めっき層中に含有される結晶相の割合を調整するのは、製造上難しいことが多いため、本発明者らは、さらに容易に、アモルファス相中に微細結晶相を含有させる方法を検討した。これには、アモルファス相からの結晶化現象を利用する。
以下、微細結晶粒の析出において、アモルファス相を経た後に得た微細結晶が優位である点を記載する。
微細な結晶粒の析出は、アモルファス相を含むめっきを再加熱することにより可能となる。アモルファスは液体原子構造をもった固体で、溶融状態の原子構造と同じとみなすことができる。アモルファスは、結晶粒が成長する前の究極に小さい結晶粒とみなすことができる。このアモルファスを結晶化温度直上で保持すれば、金属の凝固点と同じような現象が起こる。しかも結晶化温度は、融点の約1/2〜3/4(ケルビン単位使用)であるので、結晶の成長速度が遅く、結晶の核生成速度が大きいため、微細化に都合が良い。
溶融金属から微細化した結晶組織を形成するためには、融点で結晶化が始まったら、成長する前に冷却を行えばよい。ただし融点では結晶化温度よりも高温であるため、結晶の核生成速度は小さくとも成長速度が大きいため、融点付近に保持される時間を短くしても、一部、大きな結晶粒が混ざることや、微細化の限度も、1μm程度でそれ以上の微細化させにくいことなどの問題がある。この点でアモルファス相を経た結晶化現象は、結晶粒サイズが、ほぼ統一され、容易に結晶粒を微細化できるので優位である。
アモルファスからの微細な結晶粒の析出は、結晶化温度に達したら、すぐに冷却すればよい。アモルファスの結晶化は、結晶の核生成速度は大きいが、核成長速度が小さいため、一定時間(数分以下)、結晶化温度付近に保持した後、冷却することで結晶粒のサイズを1μm以下にすることが可能である。
この結晶化温度は、Mg、Zn、Ca成分比により変化するが、Mg系アモルファスめっきでは、通常90〜150℃の範囲に存在する。この温度域では、結晶の核生成速度は大きいが、核成長速度が極めて小さい。図1はMg-30原子%Zn-5原子%Caめっきの示差熱分析(DSC)曲線を表す。水冷により作製した、アモルファス単相めっき層を450℃まで再加熱し、DSC曲線を描いたものである。このアモルファス相の場合、最初の120℃近辺の発熱ピークで、結晶相が析出を開始する。この際、結晶化に伴う発熱ピークが検出される。
また、Mg-30原子%Znの結晶化解析は、Z.Altounianらが解析を行っており、やはり90〜150℃で結晶相が析出すると報告している(Journal of materials science 17 (1982) 3268-3274)。
したがって、Mg系合金めっきにおいて、析出した結晶の相量とアモルファス相の残存量は、再加熱温度(90〜150℃程度)と保持時間によって変化する。例えば150℃に設定された乾燥炉に10分も保持すれば、残存するアモルファス相は、ほぼ0となる。すなわち、めっき層の断面組織で100%微細な結晶粒が得られる。
なお、アモルファス相からの微細な結晶粒の析出は、瞬間的に起こる反応であると考えられ、結晶化温度に達した時点で微細な結晶に変化する。したがって、結晶粒の割合とアモルファス相の割合を調整することは、この製造方法では困難である。
アモルファス相の残存の確認、結晶粒サイズの測定は、ミクロトーム法により試料を作製し、めっき層断面をTEM観察する。再加熱によってアモルファス相より析出した結晶粒サイズは5nm〜999nm範囲で、1μmを超える結晶粒はほとんどない。TEM観察試料より、めっき層の断面組織中に占める結晶相の割合(アモルファス相の残存率)を求める場合はTEM試料を作製し、例えば、直径2μmにおける視野において、視野10箇所以上から、コンピュータ画像解析等で結晶相の占める面積を算出し、平均化することが好ましい。
その他のアモルファス相の残存率の計算方法として、DSCを使用する。図2は、図1のめっきを150℃で10分保持したものである。残存するアモルファス相が0なら、図2に示すように、90〜150℃で観察される発熱ピークはほとんどなくなる。この発熱ピークの比較によるアモルファス相の残存率の計算は、上記TEM観察と誤差5%の範囲で、残存率を推定でき、容易にアモルファス相の残存率(断面組織中に占める結晶相の割合)を測定する手段として有用である。
なお、この再加熱に伴い、アモルファスめっき層中に存在していた内部応力も解放されていると考えられ、結晶粒析出の際に亀裂を生じさせることはない。アモルファス相からの結晶粒の析出を経て得られたZn3Mg7相のめっきは、従来作製することが困難であった、めっき層内部に亀裂が存在しないめっき層である。
以下、本発明の特殊な性能について示す。
曲げ加工を施すと、アモルファス相からなるめっきは粗大に割れるが、再加熱によって微細な結晶粒が一定量(めっき層の断面組織で50%)以上析出しためっきは、細かい間隔で割れる。このため、地鉄の剥き出し間隔の幅に差ができ、通常、微細な結晶粒を含有するめっきの方が、加工部の耐食性は優れている。
図3は、Mg-30原子%Zn-5原子%Caめっきを水冷して、単相のアモルファスめっき(熱処理前)を作製し、150℃で10分保持し、結晶化(5〜999nmの結晶粒の析出)したサンプルの、熱処理前後での2T曲げ試験(Tは曲げ加工時に曲げ試験片内側に挟んだ板厚を示す。1T=0.8mm)の外周部のめっき割れを比較した光学顕微鏡写真である。熱処理によって、めっき層の割れ間隔が細かくなっている。
溶融金属の凝固により直接Zn3Mg7相が含有されるめっきを得た場合は、図5、図6に示すように、水冷時に亀裂を含有することが多く、加工部ではめっき層が剥がれ落ち、例えば、曲げ頂上部では、付着しているめっきは僅かであり、極めて耐食性が悪い。しかし、このようなめっき層でも、Cuプレス冷却で大きな冷却速度を与え、アモルファス相単相にすれば、めっき層中に亀裂はなくなる。この原因は、アモルファス相は弾性変形能に優れているため、Zn3Mg7相に比べ内部応力による亀裂の発生を抑制できるためと考えられる。これを、熱処理し、このアモルファス単相を経て得られたZn3Mg7相からなるめっき層は、めっき層内部に亀裂がなく、剥離することもないため、溶融金属の凝固により直接得たZn3Mg7相からなるめっきよりも加工部耐食性が優れている。
また溶融金属凝固により直接得たZn3Mg7相は1μm以上の結晶粒が含まれたりするが、アモルファス相を経たZn3Mg7相からなるめっき層は、亀裂の含有がなく、結晶粒サイズが5〜999nmの範囲で、また結晶粒サイズのばらつきが少なく、さらに微細に割れる効果や、より均質な状態に近くなるため、めっき層としての耐食性も向上する。
この結晶粒の微細化効果による、加工部耐食性の向上は、結晶粒サイズが5〜999nm前後まで確認できる。結晶粒サイズが1μmを超え、その量が増えて、デンドライト組織等を形成すると、めっき層が粗大に割れ、加工部の耐食性向上効果が小さい。結晶粒サイズが5nm未満の結晶は、TEMで判別不可能であり、このような微細結晶は、結晶粒界と区別がつかない。
5nm以下の結晶が、めっき層中の主相を形成することは、まずない。アモルファス相からの結晶析出は、原子のわずかな移動によって、瞬間的に起こるため、アモルファス相は、少なくとも10nm以上の結晶に成長することが殆どで、5〜10nmの結晶は、結晶粒界と区別がつかず、めっき層中に占める割合も、わずかな量である。
Mg系合金めっきの濃度がMg:70原子%、Zn30原子%付近の濃度では、結晶化温度(90〜150℃)に保持されると、ZnMg相の析出から開始される。ZnMg相は、耐食性においては、アモルファス相と同等レベルの耐食性を備えており、また安定温度領域は常温〜200℃まで安定な相である。200℃を超える場合(図1において、第2発熱ピークより高い温度)は、不安定となる。
200℃以上でも微細に結晶を析出させることが可能である。これは、ZnMg相が分解し、さらに別相が析出すると考えられる。本発明者らは200℃以上で析出する結晶は、Zn4Mg7相、MgZn相であることをXRDによって確認しており、これらはZnMg相よりもZn成分濃度が高いため、耐食性に優れた相である。これらの相は平衡相で、300℃まで安定である。300℃を越えると、結晶相が急激に成長し、めっき層内にデンドライト組織が形成し、5〜999nmの結晶粒の時に得られていた細かい間隔の割れ形態等は得られにくくなる。Zn4Mg7相、MgZn相の析出温度は組成に依存し、Mg系合金めっきでZn濃度が高い場合は、150℃近辺から析出することもある。
図4に、図1に示すめっきと同じサンプルの水冷したMg-30原子%Zn-5原子%Caめっきを使用したときの再加熱温度と、断面組織を示す。水冷により、めっきまま状態では、めっき層は、アモルファス相単相となっている。150℃の加熱で、光学顕微鏡では、観察されないが、ナノサイズの結晶相(Zn3Mg7相)からなるめっき層となっている。再加熱温度275℃までは、微細な結晶相が維持されるが、300℃超えるとの温度では、デンドライト組織が成長する。
本発明鋼材の基材としての鋼材の材質には、特に限定はなく、Alキルド鋼、極低炭素鋼、高炭素鋼、各種高張力鋼、Ni、Cr含有鋼等が使用可能である。製鋼方法や、鋼の強度、熱間圧延方法、酸洗方法、冷延方法等の鋼材の前処理加工についても特に制限がない。
めっきの製造方法に関しては、ゼンジミア法、プレめっき法、2段めっき法、フラックス法等が適用可能である。本発明のMg系合金めっきをする前のプレめっきのめっきの種類としては、Niめっき、Cuめっき等が使用可能である。
真空又は不活性ガス雰囲気で、めっき鋼板を製造した方が好ましい。本発明のMg系合金めっきをする前のプレめっきや2段めっき法における1段目のめっきの種類としては、ZnめっきやSn-Znめっき等が使用可能である。
めっき浴を最初に製造する際は、予め不活性ガス雰囲気等で置換されたるつぼ内で所定比に混合されたMgとZnを溶解すれば、Mgの発火点を気にすることなくMg-Znのめっき浴を作製することが可能である。
市販の難燃性Mgを利用する方法もある。この場合は所定量の難燃性MgとZnを混合して、600℃近傍で溶融すればよい。ただし、難燃性MgにAlやCaが添加されている場合があるので、この場合はめっき浴にAl、Caが含まれることになる。Ca、Al又はSiの添加は、めっき浴中に、純金属の添加(粒状、粉状)によって行うことができる。
Mg系合金めっきは、アモルファス形成能が高いため、例えば、溶融めっき後、めっき表層で約100〜10000℃/秒程度の冷却速度が得られる、至近距離からのミスト冷却、溶融めっき直後に水没することによる水冷、Cuプレス(Cu鋳型の接触)等で冷却することにより、容易に単一相のアモルファス相を得ることが可能である。冷速を大きくするためには、めっき層、鋼材の厚みをなるべく薄くすることも重要である。
めっき層中のアモルファス相、結晶相の検出には一般的なX線回折法が有効である。めっき層がアモルファス相単相であれば、ハローパターンが検出される。結晶相の同定には、JCPDSカード記載データを使用する。
粒径の測定には、光学顕微鏡による観察が最も容易であるが、ナノサイズの結晶粒の観察には、TEMを使用して、原子配列を確認することが好ましい。
耐食性は、CCT試験を使用することが好ましい。CCT試験は、曝露試験結果に近い耐食性データが得られるためである。加工部の耐食性は、めっき鋼板を180度曲げし、そのままCCT試験にかけ、曲げ外周頂上部の赤錆発生時間を確認することによって判断することが可能である。
表1に示す、めっき浴を作製し、板厚0.175mmの冷延鋼板を基材として、表面処理鋼材を作製した。冷延鋼板は、100mm×70mmに切断した後に、自社製のバッチ式の溶融めっき試験装置でめっきした。
めっき浴の浴温は、めっき浴融点より80℃高く保持した。エアワイピングで目付け量を調節した。
溶融金属の凝固により、直接アモルファス相と微細な結晶相の混合相となるめっき層を得る場合は、エアワイピング直後のめっき層溶融状態で水冷した。ワイピング通過時間、めっき層の厚みを制御することで、めっき層中に含有される5〜999nmサイズの結晶粒からなる相の割合を変化させた。
比較材として、エアワイピング直後のめっき層溶融状態でCuプレスし、アモルファス相単相のめっき鋼板(No.33)と、ミスト冷却し、ZnMg相単相(結晶粒が大きく、亀裂も含有される)のめっき鋼板(No.35、36)も作製した。
微細な結晶粒を析出させるための、アモルファスめっき鋼板の作製には、めっき層を十分に冷却するため、エアワイピング直後のめっき層溶融状態でCuプレスを行いアモルファス単相のめっきを作製した。この方法で作製したサンプルを一部、比較材として使用した。
比較材として、急冷により、めっき溶融状態から直接Zn3Mg7相を得る場合は、水冷によってめっきを作製した。この場合、1μm未満の結晶粒は少なく、めっき層に亀裂が生じる。
再加熱し、微細な結晶粒を析出させるには、乾燥炉で所定の温度に再加熱し10分保持して、5〜999nmに結晶相を析出させた。
めっき層断面における5〜999nmの結晶粒からなる結晶相の割合(ナノサイズ結晶相割合)の測定は、各サンプルより、めっき層中心部からミクロトーム法で3つのTEM観察試料を作製し、各々のTEM観察試料から、2μmの視野を10箇所選び写真撮影して、計30箇所の断面写真から、5〜999nmサイズの結晶粒の占める割合を計算し、平均化したものを値とした。ナノサイズの結晶相の割合が50%以上のものを、表1中で「○」とした。また、1μm以上の組織が混在し、ナノサイズの結晶相の割合が20%未満のものを、表1中で「×」とした。
結晶相の同定には、Cuターゲットを使用したXRDで行った。検出された金属間化合物は表1中に「○」で示した。ハローパターンが検出された場合はアモルファス相を「○」とした。
作製しためっき鋼板より、めっき付着部分、100×50mmを5等分し、めっき層断面を光学顕微鏡で観察した。めっき付着面、片面の5視野のうち、めっき層内部に1μm以上の長さの亀裂が10箇所以上観察された場合は「×」、観察されなかったものは、「−」を示した。
結晶粒サイズは、TEMを使用して確認した。5nm以上100nm以下の平均結晶サイズを「◎」、100〜999nmの平均結晶サイズを「○」とした。デンドライト組織等を含み平均結晶サイズが1μm以上の場合は「×」とした。XRDで結晶相の存在が確認できず、アモルファス相である場合は、「−」とした。
加工部耐食性は、30×60mmに切断しためっき鋼板を180度曲げし、裸試験片として複合サイクル腐食試験に供した。CCT試験(塩水噴霧(0.5%NaCl、35℃)6時間→乾燥(50℃、45%RH)3時間→湿潤(50℃、95%RH)14時間→乾燥(50℃、45%RH)1時間)を112サイクル実施した。
曲げ部頂上部からの赤錆発生期間を測定し、112サイクルで赤錆なしを「◎」、84〜112サイクルでの赤錆発生を「○」、56〜84サイクルでの赤錆発生を「◇」、42〜56サイクルでの赤錆発生を「△」、42サイクル以下での赤錆発生を「×」とした。
本発明のMg系合金めっき鋼材は、従来のMg系合金めっき鋼材で加工部耐食性が問題となって使用することができなかった産業分野に使用することが可能である。Mg系合金めっき鋼材は、耐食性に優れるため、鋼材の高寿命化、メンテナンス労力の低減をもって産業の発達に寄与することができる。
また、本発明の製法により、均一な結晶粒からなる加工部耐食性に優れたMg合金めっきを安定的に製造することができる。

Claims (4)

  1. 鋼材表面に、Znを15〜50原子%、Caを0〜15原子%、残部がMgと不可避不純物から構成されるMg系合金めっき層を有するMg系合金めっき鋼材であって、前記めっき層の断面組織中の50%以上が、アモルファス相より析出した結晶粒サイズ5nm以上999nm未満の結晶粒より構成される微細結晶相であり、該微細結晶相がZn 3 Mg 7 またはMg 4 Zn 7 とMgZnであることを特徴とするMg系合金めっき鋼材。
  2. 前記Mg系合金めっき層に、さらにAl、Siの少なくとも1種以上を合計で0.1〜15原子%、ただし、Siは5原子%以下含有することを特徴とする請求項1に記載のMg系合金めっき鋼材。
  3. 請求項1又は2に記載されたMg合金めっき鋼材の製造方法であって、めっき凝固時にめっき層中にアモルファス相を生成させ、かつめっき凝固後に熱処理することによって、前記アモルファス相から結晶粒を析出させることにより、前記微細結晶相を生成することを特徴とするMg系合金めっき鋼材の製造方法。
  4. 前記めっき凝固後の熱処理の温度が90〜300℃未満であることを特徴とする請求項3に記載のMg合金めっき鋼材の製造方法。
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