JP5651662B2 - 無線通信装置 - Google Patents

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Description

実施形態は、無線通信に関する。
従来、無線中継を利用する無線通信システムにおいて、ある無線中継装置に障害が生じた場合に代替経路を介して通信を継続する技法が提案されている。
ところで、例えば、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などに基づくある種の無線通信システムは、ネットワークの中心に相当する基地局(親機とも呼ばれる)と、基地局との間で無線リンクを形成する端末局(子機とも呼ばれる)とを含む。ここで、基地局は、Bluetoothにおけるマスターに相当し、無線LANにおけるAP(Access Point)に相当する。また、端末局は、Bluetoothにおけるスレーブに相当し、無線LANにおけるSTA(STAtion)に相当する。
一般に、係るネットワークにおいて、基地局に障害が生じた場合に通信を継続することは容易ではない。例えば、ある端末局が送信するパケットのパケットヘッダにおいて上記基地局を指定する宛先情報の代わりに他の端末局を指定する宛先情報を設定するという方策が想定されるが、係る方策が採られたとしても当該パケットを受信した他の端末局は基地局として動作できない。更に、基地局には複数の端末局との間の無線リンクの状態が良好であることが求められるが、係る条件を満たす端末局を速やかに特定することもまた容易ではない。
特開2003−229892号公報
実施形態は、基地局に障害が生じた場合にも通信を継続することを目的とする。
実施形態によれば、無線通信装置は管理部と設定部とを備える。管理部は、無線リンクの管理を行う。設定部は、システムパラメータを設定する。設定部は、通信のために使用されるメインネットワークの基地局との間の無線リンクの切断を判定すると、新たなネットワークの形成に関わる第1の信号を待ち受けるための期間を優先度に基づいて設定する。管理部は、期間が設定されると、期間が経過するまで第1の信号を待ち受ける。設定部は、期間が経過しても第1の信号が受信されなければ、動作モードを基地局モードに切り替える。管理部は、動作モードが基地局モードに切り替えられると、第1の信号を繰り返し送信する。
第1の実施形態に係る無線通信装置によって形成されるネットワークを例示する図。 図1のネットワークにおいて、無線通信装置101に障害が生じた場合に新たに形成されるネットワークを例示する図。 第1の実施形態に係る無線通信装置を例示するブロック図。 マスターとの間の無線リンクが切断された場合における図3の無線通信装置の動作を例示するフローチャート。 マスターに障害が発生した場合における第1の実施形態に係る無線通信装置の動作を例示するシーケンス図。 図5の変形例を示すシーケンス図。 第1の実施形態に係る無線通信装置がマスター候補優先度を自律的に決定する動作を例示する図。 代替ピコネットの説明図。 代替ピコネットのスレーブの動作を例示するフローチャート。 代替ピコネットのマスターの動作を例示するフローチャート。 図4の変形例を示すフローチャート。
以下、図面を参照しながら実施形態の説明が述べられる。
尚、以降の説明において、簡単化のために、Bluetoothシステムを前提とする実施形態が記述される。しかしながら、実施形態は、Bluetoothシステムに限られず同様のネットワークトポロジーを持つ他の無線通信システム(例えば、無線LANシステム)にも適用可能である。
また、各実施形態の説明は、ネットワークを形成する全ての無線通信装置が各実施形態に基づくものであるという前提で述べられるが、ネットワークを形成する一部の無線通信装置が本実施形態に基づかないものに置き換えられてもよい。
以降、説明済みの要素と同一または類似の要素には同一または類似の符号が付され、重複する説明は基本的に省略される。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る無線通信装置101,102,103及び104は、図1に例示されるように、通信に使用されるネットワーク(以降、メインネットワークと称される)を形成する。図1の例によれば、無線通信装置101はマスターとして動作しており、無線通信装置102,103及び104はスレーブとして動作している。
無線通信装置(スレーブ)102,103及び104は、図2に例示されるように、無線通信装置(マスター)101に障害(例えば、故障)が生じたとしても、新たなネットワークを自律的に形成することによって通信を継続できる。具体的には、無線通信装置(スレーブ)102,103及び104が後述されるように動作することによって、新たなマスター(図2の例によれば、無線通信装置103)が決定され、当該マスターを中心に新たなネットワークが形成される。
本実施形態に係る無線通信装置200(例えば、前述の無線通信装置101,102,103及び104に相当する)は、図3に例示されるように、アンテナ201と、RF部202と、ベースバンド部203と、リンク管理部206と、システム構成設定部207とを備える。ベースバンド部203は、送信処理部204及び受信処理部205を含む。無線通信装置200の動作モードは、スレーブモード及びマスターモードの間で切り替え可能である。
アンテナ201は、無線通信装置200に内蔵されてもよいし、無線通信装置200に外付けされてもよい。アンテナ201は、RF部202から入力した無線信号を空間に放射する。また、アンテナ201は、他の無線通信装置から放射された無線信号を受信し、受信無線信号をRF部202へと供給する。
RF部202は、無線通信において一般的なアナログ信号処理回路を備える。RF部202は、例えば、LNA(Low Noise Amplifier)、MIX(MIXer)、VCO(Voltage Cntrolled Oscillator)、PA(Power Amplifier)、ADC(Analog−to−Digital Converter)、フィルタなどを備えてよい。
RF部202は、アンテナ201からの受信無線信号を入力する。RF部202は、受信無線信号に対して、例えば、低雑音増幅、ダウンコンバート、フィルタリング、アナログ−デジタル変換などのアナログ信号処理を行うことによって、受信ベースバンド信号を生成する。RF部202は、受信ベースバンド信号を受信処理部205へと出力する。
RF部202は、送信処理部204からベースバンド信号を入力する。RF部202は、ベースバンド信号に対して、例えば、デジタル−アナログ変換、アップコンバート、フィルタリング、電力増幅などのアナログ信号処理を行うことによって、無線信号を生成する。RF部202は、無線信号をアンテナ201へと出力する。
送信処理部204は、パケット(例えば、制御パケット、データパケットなど)の送信処理を行う。具体的には、送信処理部204は、パケットに対して、例えば、CRC(Cyclic Redundancy Code)付加、暗号化、白色雑音化、誤り訂正符号化(FEC;Forward Error Correction)などの送信処理を行うことによって、ベースバンド信号を生成する。送信処理部204は、ベースバンド信号をRF部202へと出力する。
受信処理部205は、RF部202から受信ベースバンド信号を入力する。受信処理部205は、パケットの受信処理を行う。具体的には、受信処理部205は、受信ベースバンド信号に対して、例えば、相関検出、誤り訂正復号、逆白色雑音化、暗号解読、誤り検出などの受信処理を行うことによって、パケットを復元する。
リンク管理部206は、無線リンクの管理を行う。例えば、リンク管理部206は、無線リンクのセットアップを行ったり、無線リンクを制御したりする。また、リンク管理部206は、後述されるように、問い合わせを行ったり、問い合わせスキャンを行ったりしてもよい。更に、リンク管理部206は、例えば、パケット誤り率、受信電力などの伝搬路情報を測定することによって、無線リンクの状態を調査してもよい。
システム構成設定部207は、システムパラメータ(特に、リンク管理部206におけるシステムパラメータ)を設定する。例えば、システム構成設定部207は、無線通信装置200の動作モードをマスターモードとスレーブモードとの間で切り替える。
例えば、システム構成設定部207は、無線通信装置200がスレーブモードである時に、後述されるマスター候補優先度を保持し、当該マスター候補優先度に基づいて様々なシステムパラメータを制御してもよい。マスター候補優先度は、無線通信装置200のマスターとしての適性の評価値に相当する。マスター候補優先度は、オペレータまたはユーザによって手動で設定されてもよいし、後述されるようにネットワークを通じて自律的に設定されてもよい。システム構成設定部207は、無線通信装置200がマスターモードである時に、他の無線通信装置(スレーブ)のマスター候補優先度を決定してもよい。
無線通信装置200は、スレーブモードで動作している時にメインネットワークのマスターに障害が生じると、図4に例示されるように動作する。図4の例によれば、無線通信装置200は、無線リンクが切断されたと判定する(ステップS301)ことによって、メインネットワークのマスターに障害が生じたことを検出できる。
無線リンクの切断は、例えば、無線通信装置200とマスターとの間の無線リンクにおけるパケット誤り率が閾値を超えた場合にリンク管理部206によって判定されてもよいし、無線通信装置200からの信号の受信電力が閾値未満であった場合にリンク管理部206によって判定されてもよい。
ステップS301の後に、システム構成設定部207は、タイマーの設定時間を決定してから当該タイマーを開始させる(ステップS302)。タイマーの設定時間は、後述される問い合わせスキャン(ステップS303)の実行期間を定める。ここで、システム構成設定部207は、マスター候補優先度に基づいてタイマーの設定時間を決定してもよい。ステップS302の後に処理はステップS303へと進む。
ステップS303において、リンク管理部206は問い合わせスキャンを実行する。問い合わせスキャンは、マスターとして動作する他の無線通信装置から新たなネットワークの形成に関わる信号を待ち受ける動作を指す。この信号は、Bluetoothにおいて、問い合わせ(IQ;Inquiry)パケットと呼ばれる。マスターは、IQパケットを繰り返し送信する。スレーブは、問い合わせスキャンの実行中にIQパケットをマスターから受信すると、当該マスターに接続を試みる。
タイマーがタイムアウトする前に無線通信装置200がマスターへの接続に成功すると(ステップS304)、無線通信装置200は以後スレーブとして動作することになる(ステップS305)。他方、無線通信装置200がマスターへの接続に成功することなくタイマーがタイムアウトすれば(ステップS306)、処理はステップS307に進む。
ステップS307において、システム構成設定部207は、動作モードをマスターモードに切り替える。それから、リンク管理部206は、IQパケットを繰り返し送信する問い合わせを行う(ステップS308)。ステップS308において、他の無線通信装置(スレーブ)が無線通信装置200に接続すれば、無線通信装置200は以後マスターとして動作することになる(ステップS309)。
尚、いかなる他の無線通信装置(スレーブ)も無線通信装置200に接続することなくステップS308の実行期間が上限に達することも想定される。係る場合は、異常終了に相当するので何らかの例外処理が行われてよい。例えば、システム構成設定部207が動作モードをスレーブモードに切り替えてから処理がステップS302に戻ってもよいし、システム構成設定部207が動作モードをスレーブモードに切り替えてから図示されない処理が実行されてもよい。
図4の処理によれば、ステップS302におけるタイマーの設定時間(即ち、問い合わせスキャンの実行期間)が短いほど、無線通信装置200は早期にステップS307以降の処理を実行することになる。
故に、マスター候補優先度が高いほど、タイマーの設定時間を短い値に決定することが好ましい。例えば、無線通信装置200が最高のマスター候補優先度を持つならば、タイマーの設定時間が「0」に決定されてもよい。換言すれば、無線通信装置200は、最高のマスター候補優先度を持つ場合に、ステップS302〜ステップS306の処理を省略してもよい。尚、Bluetoothによれば、タイマーの設定時間は、Inquiry_Scan_Windowと呼ばれるパラメータを通じて制御することができる。
本実施形態に係る無線通信装置401,402,403及び404は、図5に例示されるように動作できる。図5の例において、無線通信装置401は初期時点ではマスターとして動作し、無線通信装置402,403及び404は初期時点ではスレーブとして動作しているものとする。
図5に示されるように、無線通信装置401,402,403及び404が通信を実行している間に、無線通信装置401は故障するものとする。無線通信装置402,403及び404は、無線通信装置401との間の無線リンクの切断を夫々判定することによって、無線通信装置401の故障を夫々検出する。それから、無線通信装置402,403及び404は、図4の処理を実行する。但し、無線通信装置402,403及び404は無線通信装置401の故障を個別に検出するので、無線通信装置402,403及び404における図4の処理の開始タイミングは必ずしも一致しない。
ここで、無線通信装置402,403及び404の間で、無線通信装置403が最も高いマスター候補優先度を持ち、無線通信装置404が2番目に高いマスター候補優先度を持ち、無線通信装置402が最も低いマスター候補優先度を持つとする。故に、ステップS302において、無線通信装置403は最も短い設定時間(T406)を決定し、無線通信装置404は2番目に短い設定時間(T407)を決定し、無線通信装置402は最も長い設定時間(T405)を決定するものとする。
この結果、無線通信装置403は、問い合わせスキャンの開始が最も遅れたにも関わらず、最も早期に問い合わせを行うことができる。そして、無線通信装置(マスター)403に、無線通信装置(スレーブ)404及び402が順次接続する。最終的には、無線通信装置403をマスターとする新たなネットワークが自律的に形成され、無線通信装置402,403及び404の間で通信を継続することが可能となる。
尚、図4及び図5の例によると、本実施形態に係る無線通信装置(例えば、無線通信装置200)は、新たなネットワークを自律的に形成するために、問い合わせスキャンを実行してから問い合わせを実行している。しかしながら、本実施形態に係る無線通信装置は、新たなネットワークを自律的に形成するために、問い合わせを実行してから問い合わせスキャンを実行してもよい。
具体的には、無線通信装置200は、スレーブモードで動作している時にメインネットワークのマスターに障害が生じると、図11に例示されるように動作してもよい。図11の例によれば、無線通信装置200は、無線リンクが切断されたと判定する(ステップS1001)ことによって、メインネットワークのマスターに障害が生じたことを検出できる。
ステップS1001の後に、システム構成設定部207は、動作モードをマスターモードに切り替える(ステップS1002)。それから、システム構成設定部207は、タイマーの設定時間を決定してから当該タイマーを開始させる(ステップS1003)。タイマーの設定時間は、問い合わせ(ステップS1004)の実行期間を定める。ここで、システム構成設定部207は、マスター候補優先度に基づいてタイマーの設定時間を決定してもよい。ステップS1003の後に処理はステップS1004へと進む。
ステップS1004において、リンク管理部206は問い合わせを実行する。前述の通り、問い合わせにおいて、無線通信装置200はIQパケットを繰り返し送信する。タイマーがタイムアウトする前に無線通信装置200がIQパケットに対する応答パケットを受信し、当該応答パケットの送信元(即ち、他の無線通信装置(スレーブ))が無線通信装置200に接続すると(ステップS1005)、処理はステップS1006に進む。
ステップS1006において、無線通信装置200及びステップS1005において無線通信装置200に接続した他の無線通信装置(スレーブ)は、役割切替を実行する(ステップS1006)。役割切替は、BluetoothにおいてRole Switchと呼ばれる。役割切替の結果、上記他の無線通信装置(スレーブ)は以後マスターとして動作し、無線通信装置200は以後スレーブとして動作し、両者の間で通信が継続されることになる(ステップS1007)。
但し、Bluetoothによれば、いずれの無線通信装置も同時に2以上のネットワーク(Bluetoothにおけるピコネットに相当する)のマスターとなることはできない。故に、上記他の無線通信装置(スレーブ)が既に何らかのピコネットのマスターであるならば、無線通信装置200は当該ピコネットにスレーブとして参加することになる。
他方、いかなる他の無線通信装置(スレーブ)も無線通信装置200に接続することなくタイマーがタイムアウトすれば(ステップS1008)、処理はステップS1009に進む。ステップS1009において、システム構成設定部207は、動作モードをスレーブモードに切り替える。それから、リンク管理部206は問い合わせスキャンを実行する(ステップS1010)。
無線通信装置200は、ステップS1010において、他の無線通信装置(マスター)からIQパケットを受信すると、当該他の無線通信装置(マスター)に接続を試みる。無線通信装置200及びステップS1010において無線通信装置200によって接続された他の無線通信装置(マスター)は、役割切替を実行する(ステップS1011)。役割切替の結果、上記他の無線通信装置(マスター)は以後スレーブとして動作し、無線通信装置200は以後マスターとして動作し、両者の間で通信が継続されることになる(ステップS1011)。
但し、前述の通り、Bluetoothによれば、いずれの無線通信装置も同時に2以上のピコネットのマスターとなることはできない。故に、ステップS1011において無線通信装置200が既に何らかのピコネットのマスターであるならば(換言すれば、ステップS1011が既に1回以上実行されているならば)、上記他の無線通信装置(マスター)は当該ピコネットにスレーブとして参加することになる。
更に、無線通信装置200は、ステップS1011の後に問い合わせスキャンを続行するか否かを判定する(ステップS1012)。問い合わせスキャンの続行が判定されれば処理はステップS1009に戻り、問い合わせスキャンの終了が判定されれば処理はステップS1013に進む。ステップS1013以後、無線通信装置200はマスターとして動作し、他の無線通信装置との間で通信が継続される。
ステップS1012において、好ましくは、無線通信装置200は周囲の全ての他の無線通信装置(スレーブ)が当該無線通信装置200に接続されてから問い合わせスキャンの終了を判定する。
無線通信装置200が適切に判定を行うために、例えば、メインネットワークのマスターとの間の無線リンクが切断される(ステップS1001)前に、当該メインネットワークにおいて稼働中の無線通信装置の総数を示す情報が当該無線通信装置200に通知されてもよい。
無線通信装置200は、通知された稼働中の無線通信装置の総数から「2」を減じた(即ち、無線通信装置200自身と、メインネットワークのマスターとを除外した)数だけ問い合わせスキャンを繰り返し実行すればよい。稼働中の無線通信装置の総数を示す情報は、閾値よりも高いマスター候補優先度を持つ無線通信装置に限って通知されてもよいし、マスター候補優先度に関わらず一部または全部の無線通信装置に通知されてもよい。
或いは、無線通信装置200は、試験的に問い合わせスキャンを繰り返してもよい。即ち、無線通信装置200は、応答パケットを受信できる限り問い合わせスキャンの続行を判定し続けて、応答パケットを受信できなくなると問い合わせスキャンの終了を判定してもよい。
図11の処理によれば、ステップS1003におけるタイマーの設定時間(即ち、問い合わせの実行期間)が短いほど、無線通信装置200は早期にステップS1009以降の処理を実行することになる。そして、無線通信装置200は一時的にスレーブとして動作するものの当該無線通信装置200がマスターに接続すると、役割切替が行われるので無線通信装置200は最終的にマスターとして動作できる。
故に、マスター候補優先度が高いほど、タイマーの設定時間を短く決定することが好ましい。例えば、無線通信装置200が最高のマスター候補優先度を持つならば、タイマーの設定時間が「0」に決定されてもよい。換言すれば、無線通信装置200は、最高のマスター候補優先度を持つ場合に、ステップS1002〜ステップS1008の処理を省略してもよい。
また、衝突回避の観点から、ステップS1010においてIQパケットを受信した場合に応答パケットを送信するまでの時間間隔は、一様乱数を用いて定められる。即ち、上記時間間隔が短いほど、無線通信装置200は役割切替(ステップS1011)を早期に実行できる。但し、上記時間間隔は乱数を用いて定められるので、当該時間間隔そのものを直接的に制御することはできない。しかしながら、乱数の上限値を通じて、上記時間間隔の期待値を制御することは可能である。故に、好ましくは、マスター優先度が高いほど、時間間隔を定めるために用いられる乱数の上限値が小さく設定される。
本実施形態に係る無線通信装置501,502,503及び504は、図6に例示されるように動作できる。図6の例において、無線通信装置501は初期時点ではマスターとして動作し、無線通信装置502,503及び504は初期時点ではスレーブとして動作しているものとする。
図6に示されるように、無線通信装置501,502,503及び504が通信を実行している間に、無線通信装置501は故障するものとする。無線通信装置502,503及び504は、無線通信装置501との間の無線リンクの切断を夫々判定することによって、無線通信装置501の故障を夫々検出する。それから、無線通信装置502,503及び504は、図11の処理を実行する。但し、無線通信装置502,503及び504は無線通信装置501の故障を個別に検出するので、無線通信装置502,503及び504における図11の処理の開始タイミングは必ずしも一致しない。
ここで、無線通信装置502,503及び504の間で、無線通信装置503が最も高いマスター候補優先度を持ち、無線通信装置504が2番目に高いマスター候補優先度を持ち、無線通信装置502が最も低いマスター候補優先度を持つとする。故に、ステップS1003において、無線通信装置503は最も短い設定時間(T506)を決定し、無線通信装置504は2番目に短い設定時間(T507)を決定し、無線通信装置502は最も長い設定時間(T505)を決定するものとする。
この結果、無線通信装置503は、問い合わせの開始が最も遅れたにも関わらず、最も早期に問い合わせスキャンを行うことができる。そして、無線通信装置(スレーブ)503は、無線通信装置(マスター)504及び502に順次接続してから役割切替を行う。最終的には、無線通信装置503をマスターとする新たなネットワークが自律的に形成され、無線通信装置502,503及び504の間で通信を継続することが可能となる。
前述のように、マスター候補優先度は、オペレータまたはユーザによって手動で設定されてもよいし、ネットワークを通じて自律的に設定されてもよい。後者に関して、マスター候補優先度は、図7に例示されるように設定されてもよい。図7の例において、無線通信装置601はマスターとして動作し、無線通信装置602,603及び604はスレーブして動作するものとする。図7の処理は、無線通信装置601を中心とするメインネットワークが形成されてから1度だけ実行されてもよいし、例えば無線通信装置(スレーブ)のメインネットワークへの参加またはメインネットワークからの離脱を契機に再度実行されてもよい。
無線通信装置(マスター)601は、調査開始依頼メッセージを無線通信装置(スレーブ)602,603及び604に送信する(605)。調査開始依頼メッセージは、ユニキャストを用いて送信されてもよいし、ブロードキャストまたはマルチキャストを用いて送信されてもよい。
無線通信装置602,603及び604は、夫々、調査開始依頼メッセージを受信するとネットワーク内の他の無線通信装置(スレーブ)との間の無線リンクの状態を調査する(606)。無線リンクの状態は、例えば受信電力、パケット誤り率などの伝搬路情報によって評価できるので、無線通信装置602,603及び604は受信電力またはパケット誤り率を調査することになる。
具体的には、無線通信装置(スレーブ)は、他の無線通信装置(スレーブ)によって送信されるパケットの受信電力を測定及び保持してもよい。尚、無線通信装置(スレーブ)は、パケットの送信元が未知である場合には、好ましくは、受信電力の測定時刻を併せて保持する。
また、無線通信装置(マスター)601によって指定された無線通信装置が指定された時間にIQパケットを送信し、他の無線通信装置(スレーブ)が当該IQパケットの受信電力を測定及び保持してもよい。
無線通信装置601によって指定された無線通信装置が指定された時間にマスターとして動作して一時的なネットワークを形成し、当該一時的なネットワーク内で無線通信装置(マスター)または無線通信装置(スレーブ)が、無線リンクにおけるパケット誤り率または受信電力を測定及び保持してもよい。
尚、Bluetoothによれば、パケット誤り率を測定するためには、パケットの送信元である無線通信装置のIDが必要である。従って、Bluetoothシステムにおいてパケット誤り率を測定するためには、例えば、無線通信装置601によって指定された無線通信装置が指定された時間にマスターとして動作して一時的なピコネットを形成すること、或いは、無線通信装置601がピコネット内の各無線通信装置に他の無線通信装置(スレーブ)のIDを予め通知することが必要である。
無線リンクの状態の調査(606)が完了すると、無線通信装置602,603及び604は調査結果を報告する(607)。無線通信装置601(具体的には、システム構成設定部207)は、報告された調査結果に基づいて無線通信装置602,603及び604のマスター候補優先度を決定する(608)。
尚、無線通信装置(スレーブ)は、未知の送信元からのパケットについて測定された受信電力を報告する場合には、好ましくは、受信電力の測定時刻も併せて報告する。係る仕組みによれば、無線通信装置601は、過去の通信履歴及び報告された測定時刻に基づいて、報告された受信電力がいずれの無線リンクにおいて測定されたものであるかを推定できる。
無線通信装置601は、例えば、対象の無線通信装置(スレーブ)と他の無線通信装置(スレーブ)との間の1以上の無線リンクにおける受信電力の中での最小値を当該対象の無線通信装置(スレーブ)の評価値として導出してもよい。そして、無線通信装置601は、当該評価値の大きい順に、無線通信装置(スレーブ)に与えられるマスター候補優先度を高い値に決定してもよい。
また、無線通信装置601は、対象の無線通信装置(スレーブ)と他の無線通信装置(スレーブ)との間の1以上の無線リンクにおけるパケット誤り率の中での最大値を当該対象の無線通信装置(スレーブ)の評価値として導出してもよい。そして、無線通信装置601は、当該評価値の小さい順に、無線通信装置(スレーブ)に与えられるマスター候補優先度を高い値に決定してもよい。
また、無線通信装置601は、対象の無線通信装置(スレーブ)と他の無線通信装置(スレーブ)との間の1以上の無線リンクに含まれる有効リンク数を当該当該対象の無線通信装置(スレーブ)の評価値として導出してもよい。そして、無線通信装置601は、当該評価値の大きい順に、無線通信装置(スレーブ)に与えられるマスター候補優先度を高い値に決定してもよい。
尚、有効リンク数は、対象の無線通信装置(スレーブ)と他の無線通信装置(スレーブ)との間の1以上の無線リンクにおける受信電力またはパケット誤り率と閾値との比較によって判定されてよい。例えば、無線通信装置601は、対象の無線通信装置(スレーブ)と他の無線通信装置(スレーブ)との間で受信電力が閾値を超える無線リンクの総数をカウントしてもよいし、対象の無線通信装置(スレーブ)と他の無線通信装置(スレーブ)との間でパケット誤り率が閾値未満である無線リンクの総数をカウントしてもよい。
更に、無線通信装置601は、対象の無線通信装置(スレーブ)の電源の種別または電池残量の情報を考慮してもよい。一般に、マスターはスレーブに比べて消費電力が高いので、電源の種別または電池残量の情報を考慮することによって、対象の無線通信装置(スレーブ)のマスターとしての適性を動作の安定性という観点から評価することができる。また、スレーブに接続された電源のインバータの位相をマスターに接続された電源のインバータの位相に同期させるというユースケースにおいて、マスターは参照タイミングの情報を提供する必要があるので商用電源によって駆動されることが好ましい。
従って、例えば、無線通信装置601は、対象の無線通信装置(スレーブ)が商用電源によって駆動される場合には、対象の無線通信装置(スレーブ)がバッテリによって駆動される場合に比べて、マスター候補優先度を高い値に決定してもよい。
更に、無線通信装置601は、対象の無線通信装置(スレーブ)がバッテリによって駆動される場合に、当該バッテリの電池残量が大きいほどマスター候補優先度を高い値に決定してもよい。
無線通信装置601は、無線通信装置602,603及び604に決定されたマスター候補優先度を通知する(609)。マスター候補優先度は、ユニキャストを用いて通知されてもよいし、ブロードキャストまたはマルチキャストを用いて通知されてもよい。無線通信装置602,603及び604は、夫々、通知されたマスター候補優先度を保持する。
尚、無線通信装置601は、必ずしも全ての無線通信装置(スレーブ)に対してマスター候補優先度を通知しなくてもよい。マスター候補優先度が閾値以上の値である無線通信装置(スレーブ)に限ってマスター候補優先度が通知されてもよいし、マスター候補優先度が高い順に所定個数の無線通信装置(スレーブ)に限ってマスター候補優先度が通知されてもよい。マスター候補優先度が通知されない無線通信装置(スレーブ)は、例えば図4または図11の処理を実行する場合に、自動的にスレーブとして動作してもよい。
前述の説明によれば、マスター候補優先度は、無線通信装置(スレーブ)間の評価値の比較に基づいて決定される相対的な値である。しかしながら、マスター候補優先度は、無線通信装置(スレーブ)の評価値そのものに対して一意に決定される絶対的な値であってもよい。
図7の例によれば、無線通信装置602,603及び604は調査開始依頼メッセージの受信後に無線リンクの状態を調査し始めるが、係る動作は変形可能である。例えば、無線通信装置602,603及び604は調査開始依頼メッセージを受信する前から例えば受信電力及び測定時刻を保持しておき、保持した受信電力及び測定時刻を調査開始依頼メッセージの受信後に報告してもよい。
以上説明したように、第1の実施形態に係る無線通信装置は、スレーブとしての動作時にメインネットワークのマスターに障害が生じた場合に、マスター候補優先度に基づいて問い合わせ及び問い合わせスキャンを実行することによって、自律的に新たなネットワークを形成する。従って、この無線通信装置によれば、マスター候補優先度の高いマスターを中心に新たなネットワークが形成され易く、通信を適切に継続することができる。
尚、本実施形態は、様々な変形が可能である。例えば、前述の図4及び図5の例に基づいて、本実施形態を無線LANシステムに適用することも可能である。基本的に、「マスター」は「AP」として、「スレーブ」は「STA」として置き換えて考えればよい。但し、無線LANにおいて、STAは、パッシブスキャンまたはアクティブスキャンのいずれを用いてもAPに接続できるので、以下の点に注意が必要である。
パッシブスキャンが採用される場合には、図4及び図5における「問い合わせスキャン」を「ビーコン受信」と置き換え、「問い合わせ」を「ビーコン送信」と置き換えて考えればよい。更に、「IQパケット」及び「応答パケット」は、「認証要求パケット」及び「認証応答パケット」として置き換えて考えればよい。また、ステップS302におけるタイマーの設定時間(即ち、ビーコン受信の実行期間)は、MaxChannelTimeと呼ばれるパラメータを通じて制御することができる。
アクティブスキャンが採用される場合には、STAはプローブ要求パケットを送信し、当該プローブ要求パケットに含まれるESSIDと一致するESSIDを持つAPがプローブ応答パケットを送信することになる。従って、アクティブスキャンが採用される場合には、無線通信装置(STA)は、プローブ要求パケットを生成するために、他の無線通信装置(STA)のESSIDを予め保持しておく必要がある。
アクティブスキャンが採用される場合には、無線通信装置は、ESSIDを含むプローブ要求パケットを繰り返し送信する。プローブ要求パケットを繰り返し送信する期間は、マスター候補優先度に基づいて決定されてもよい。タイマーがタイムアウトする前にプローブ応答パケットを受信できなければ、APモードに切り替わる。そして、無線通信装置は、APモードに切り替わった後に、当該無線通信装置と同じESSIDを含むプローブ要求パケットを受信すると、STAにプローブ応答パケットを送信する。それから、パッシブスキャンと同様に、STAが認証要求パケットを送信し、APが認証応答パケットを送信することによって、STAはAPに接続できる。
更に、マスター候補優先度は、問い合わせの実行期間または問い合わせスキャンの実行期間を定めるために用いられなくてもよい。例えば、メインネットワークのマスターに障害が生じた場合に、最も高いマスター候補優先度を持つ無線通信装置が自動的に問い合わせを行い、残りの無線通信装置が自動的に問い合わせスキャンを行うことによっても、新たなネットワークを自律的に形成することが可能である。
(第2の実施形態)
前述の第1の実施形態に係る無線通信装置は、スレーブとしての動作時にメインネットワークのマスターに障害が生じた場合に、自律的に新たなネットワークを形成する。第2の実施形態に係る無線通信装置は、スレーブとしての動作時にメインネットワークのマスターに障害が生じる前に代替ネットワークを自律的に形成しておくことによって、必要に応じて通信に使用されるネットワークを切り替えることを可能にする。
尚、本実施形態に係る無線通信装置は、図3の無線通信装置200と類似の構成を備えるので、以降の説明において同一の符号が用いられる。但し、本実施形態に係る無線通信装置は、図3の無線通信装置200と動作の一部において異なる。
具体的には、本実施形態に係る無線通信装置701,702,703及び704は、図8に例示されるように、メインネットワークを形成する。図8において、メインネットワークを形成する無線リンクは、実線矢印で描かれている。メインネットワークにおいて、無線通信装置701がマスターとして動作しており、無線通信装置702,703及び704はスレーブとして動作している。
更に、図8の例では、702,703及び704は、メインネットワークとは異なる代替ネットワークを自律的に形成する。図8において、代替ネットワークを形成する無線リンクは、破線矢印で描かれている。代替ネットワークにおいて、無線通信装置703がマスターとして動作しており、無線通信装置703及び704は、スレーブとして動作している。代替ネットワークは、メインネットワークのマスターである無線通信装置701に障害が生じる前に、無線通信装置702,703及び704によって自律的に形成される。
尚、Bluetoothによれば、1以上の共通の無線通信装置を含む複数のピコネットが共存することが許容されている。即ち、ある無線通信装置が同時に複数のピコネットにスレーブとして参加することは許容されている。係る複数のピコネットは、スキャッタネットと呼ばれる。以降の説明はBluetoothシステムを前提とするが、本実施形態はBluetoothと同様のネットワークトポロジーを持つ他の無線通信システムにも適用可能である。
本実施形態において、代替ネットワーク(以降、代替ピコネットと称される)のマスターは、好ましくは、最も高いマスター候補優先度を持つ無線通信装置である。また、複数の代替ピコネットが共存することも可能であるから、マスター候補優先度の高い順に選択された複数の無線通信装置が、係る複数の代替ピコネットのマスターとして動作してもよい。尚、マスター候補優先度は、第1の実施形態と同一または類似の技法によって決定されてもよい。
代替ピコネットは、メインネットワーク(以降、メインピコネットと称される)のマスターからの指示を契機に形成されてもよい。例えば、メインピコネットのマスターが、いずれかのスレーブ(例えば、最も高いマスター候補優先度を持つスレーブ)を指定し、指定されたスレーブが問い合わせを行うと共に他のスレーブが問い合わせスキャンを行うことによって形成されてもよい。或いは、メインピコネットのマスターは、問い合わせスキャンを行うスレーブ(例えば、最も高いマスター候補優先度を持つスレーブを除く他のスレーブ)を指定してもよい。或いは、メインピコネットのマスターが代替ネットワークの形成を全てのスレーブに指示すると、各スレーブが前述の第1の実施形態において説明されたように動作してもよい。
或いは、代替ピコネットは、メインピコネットのスレーブによって自律的に形成されてもよい。例えば、メインピコネットのスレーブは、メインピコネットのマスターからマスター候補優先度が通知された後に代替ピコネットを自律的に形成してもよい。例えば、最も高いマスター候補優先度が通知されたスレーブが問い合わせを行い、他のスレーブが問い合わせスキャンを行ってもよい。或いは、各スレーブが前述の第1の実施形態において説明されたように動作してもよい。
代替ピコネットは、好ましくは、メインピコネット上の通信をなるべく阻害しないように形成される。他方、メインピコネットは、代替ピコネットが形成される間に、例えば間欠的に通信を行うためのスニフモードで運用されてもよい。
代替ピコネットは、形成後には、最低限維持されればよい。従って、代替ピコネットの形成後には、メインピコネット上で通信が行われる一方、代替ピコネット上では同期を維持できる程度に可能な限り低い頻度で通信が行われる。
代替ピコネットの形成後に、当該代替ピコネットのスレーブは図9に例示されるように動作する。動作が開始すると(ステップS801)、リンク管理部206はメインピコネットのマスターとの間の無線リンクの状態を調査する(ステップS802)。ステップS802において、典型的には、パケット誤り率が測定されるが、代わりに受信電力が測定されてもよい。
システム構成設定部207は、ステップS802において調査された無線リンクの状態は劣悪であるか否かを判定する(ステップS803)。システム構成設定部207は、典型的には、パケット誤り率が閾値を超えていれば無線リンクの状態は劣悪であると判定し、そうでなければ無線リンクの状態は劣悪でないと判定する。閾値は、好ましくは、無線リンクの切断の判定条件よりも厳しく設定される。閾値が厳しく設定されれば、メインピコネットが使用不能となる兆候を検出することによって当該メインピコネットのマスターに実際に障害が生じる前にピコネットを切り替えることができる。或いは、システム構成設定部207は、受信電力が閾値未満であれば無線リンクの状態は劣悪であると判定し、そうでなければ無線リンクの状態は劣悪でないと判定してもよい。
ステップS803において、無線リンクの状態が劣悪であると判定されれば、処理はステップS804に進む。ステップS804において、無線リンクの状態が劣悪であることが代替ピコネットのマスターに通知され、処理はステップS806に進む。
ステップS803において、無線リンクの状態は劣悪でないと判定されると、処理は基本的にはステップS802に戻る。但し、代替ピコネットのマスターからピコネット切替報知メッセージを受信すると(ステップS805)、処理はステップS806に進む。
ステップS806において、リンク管理部206は、メインピコネットのマスターとの間の無線リンクを切断し、代替ピコネットを通信のために使用し始める。換言すれば、リンク管理部206は、代替ピコネットを新たなメインピコネットとして設定することで処理は終了する(ステップS807)。
代替ピコネットの形成後に、当該代替ピコネットのマスターは図10に例示されるように動作する。動作が開始すると(ステップS901)、リンク管理部206はメインピコネットのマスターとの間の無線リンクの状態を調査する(ステップS902)。ステップS902において、ステップS802と同一または類似の処理が行われてよい。
システム構成設定部207は、ステップS902において調査された無線リンクの状態は劣悪であるか否かを判定する(ステップS903)。ステップS903において、ステップS803と同一または類似の処理が行われてよい。
ステップS903において、無線リンクの状態が劣悪であると判定されれば、処理はステップS905に進む。ステップS905において、ピコネット切替報知メッセージが代替ピコネットの全スレーブに対して送信され、処理はステップS906に進む。
ステップS903において、無線リンクの状態が劣悪でないと判定されると、処理は基本的にはステップS902に戻る。但し、代替ピコネットのいずれかのスレーブから無線リンクの状態が劣悪であることが通知されると(ステップS905)、処理はステップS906に進む。
ステップS906において、リンク管理部206は、メインピコネットのマスターとの間の無線リンクを切断し、代替ピコネットを通信のために使用し始める。換言すれば、リンク管理部206は、代替ピコネットを新たなメインピコネットとして設定することで処理は終了する(ステップS907)。
以上説明したように、第2の実施形態に係る無線通信装置は、スレーブとしての動作時にメインピコネットのマスターに障害が生じる前に自律的に代替ピコネットを形成する。従って、この無線通信装置によれば、メインピコネットのマスターに障害が生じる兆候がある場合、或いは、メインピコネットのマスターに実際に障害が生じた場合にも迅速にピコネットを切り替えることができる。
上記各実施形態の処理は、汎用のコンピュータを基本ハードウェアとして用いることで実現可能である。上記各実施形態の処理を実現するプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納して提供されてもよい。プログラムは、インストール可能な形式のファイルまたは実行可能な形式のファイルとして記憶媒体に記憶される。記憶媒体としては、磁気ディスク、光ディスク(CD−ROM、CD−R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、半導体メモリなどである。記憶媒体は、プログラムを記憶でき、かつ、コンピュータが読み取り可能であれば、何れであってもよい。また、上記各実施形態の処理を実現するプログラムを、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ(サーバ)上に格納し、ネットワーク経由でコンピュータ(クライアント)にダウンロードさせてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
101,102,103,104,200,401,402,403,404,501,502,503,504,601,602,603,604,701,702,703,704・・・無線通信装置
201・・・アンテナ
202・・・RF部
203・・・ベースバンド部
204・・・送信処理部
205・・・受信処理部
206・・・リンク管理部
207・・・システム構成設定部

Claims (9)

  1. 無線リンクの管理を行う管理部と、
    システムパラメータを設定する設定部と
    を具備し、
    前記設定部は、通信のために使用されるメインネットワークの基地局との間の無線リンクの切断を判定すると、新たなネットワークの形成に関わる第1の信号を待ち受けるための期間を優先度に基づいて設定し、
    前記管理部は、前記期間が設定されると、当該期間が経過するまで前記第1の信号を待ち受け、
    前記設定部は、前記期間が経過しても前記第1の信号が受信されなければ、動作モードを基地局モードに切り替え、
    前記管理部は、前記動作モードが前記基地局モードに切り替えられると、前記第1の信号を繰り返し送信
    前記設定部は、前記優先度が高いほど前記期間を短い値に設定する、
    無線通信装置。
  2. 前記無線通信装置が商用電源によって駆動される場合の優先度は、前記無線通信装置がバッテリである場合の優先度に比べて高い値に決定される、請求項1の無線通信装置。
  3. 前記優先度は、前記無線通信装置と周囲の他の端末局との間の1以上の無線リンクにおける受信電力、パケット誤り率及び有効リンク数のうち少なくとも1つに基づいて決定される、請求項1の無線通信装置。
  4. 無線リンクの管理を行う管理部と、
    システムパラメータを設定する設定部と
    を具備し、
    前記設定部は、通信のために使用されるメインネットワークの基地局との間の無線リンクの切断を判定すると、動作モードを基地局モードに切り替え、新たなネットワークの形成に関わる第1の信号を繰り返し送信するための期間を優先度に基づいて設定し、
    前記管理部は、前記期間が設定されると、当該期間が経過するまで前記第1の信号を繰り返し送信し、
    前記設定部は、前記期間が経過しても前記第1の信号に対する応答に相当する第2の信号が受信されなければ、前記動作モードを端末局モードに切り替え、
    前記管理部は、前記動作モードが前記端末局モードに切り替えられると、前記第1の信号を待ち受け、
    前記管理部は、前記第1の信号を受信すると、前記第2の信号を送信し、役割切替を実行する、
    無線通信装置。
  5. 前記設定部は、前記優先度が高いほど前記期間を短い値に設定する、請求項4の無線通信装置。
  6. 前記管理部は、前記第1の信号を受信してから、乱数を用いて定められる時間間隔を隔てて前記第2の信号を送信し、
    前記設定部は、前記優先度が高いほど前記乱数の上限値を小さな値に設定する、
    請求項4の無線通信装置。
  7. 無線リンクの管理を行う管理部と、
    システムパラメータを設定する設定部と
    を具備し、
    前記設定部は、動作モードが端末局モードである時に通信のために使用されるメインネットワークとは異なる代替ネットワークを形成するために、新たなネットワークの形成に関わる第1の信号を待ち受けるための期間を優先度に基づいて設定し、
    前記管理部は、前記期間が設定されると、当該期間が経過するまで前記第1の信号を待ち受け、
    前記設定部は、前記期間が経過しても前記第1の信号が受信されなければ、動作モードを基地局モードに切り替え、
    前記管理部は、前記動作モードが前記基地局モードに切り替えられると、前記第1の信号を繰り返し送信し、
    前記設定部は、前記優先度が高いほど前記期間を短い値に設定し、
    前記設定部は、前記代替ネットワークが形成された後に前記メインネットワークの基地局との間の無線リンクの状態が劣悪であることを判定すると、当該無線リンクを切断する、
    無線通信装置。
  8. 前記管理部は、前記代替ネットワークが形成された後に前記メインネットワークの基地局との間の無線リンクの状態が劣悪であることを判定すると、前記代替ネットワークの基地局に当該無線リンクの状態が劣悪であることを通知する、請求項7の無線通信装置。
  9. 前記管理部は、前記代替ネットワークが形成された後に前記メインネットワークの基地局との間の無線リンクの状態が劣悪であることを判定する場合、ならびに、前記代替ネットワークのいずれかの端末局から前記メインネットワークの基地局との間の無線リンクの状態が劣悪であることが通知される場合に、前記代替ネットワークの全ての端末局にネットワーク切替のためのメッセージを報知する、請求項7の無線通信装置。
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