JP5651375B2 - トラスコアを用いた加圧マガジン - Google Patents
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Description
また、トラスコア組立体は、上記のようなトラスコアを2枚重ね合わせてなるから、一方のトラスコアの突起と突起の間の隙間が他方のトラスコアの突起により埋められることになり、シート部材に対して上下方向(面に対して垂直方向)の外力を受けたときの耐力が倍加する。
そして、上記トラスコア組立体において、2枚のトラスコアのそれぞれにおいて、前記突起を形成する三角錐は正三角形により形成され、また前記突起は、前記シート部材の片面の全体にわたって、鱗繋模様状に配設することができる。このような構成にすると、2枚のトラスコアを上記のように重ね合わせたことにより、一方のトラスコアの1つの突起(第1突起とする)に隣接して他方のトラスコアの突起(第2突起とする)が位置し、且つ第1突起の稜線と第2突起の稜線とが相接する位置関係が現出される。このため、シート部材に対して上下方向(面に対して垂直方向)の巨大な外力を受けたとき、一方の突起(例えば第1突起)が変形しようとしても、稜線が相接する部位において他方の突起(第2突起)が反対方向に変形しようとして互いに相手の変形を阻止ないしは抑止する作用を及ぼすことになり、巨大な外力であっても押しつぶされることなく耐えながら弾性変形することが可能である。さらに上述のような外力に対する抵抗作用が複数の突起において現出され、且つ各突起についてみれば、その突起に加わった外力に対応して弾性変形するから、トラスコア組立体の面全体にわたって均一な反力を生じることができる。さらに2枚のトラスコアは重ねられた状態にあって完全一体構造となっているものではないため、トラスコア組立体が外力を受けて変形する際には横方向(シート部材の面に対して水平方向)への変位(或いは変形)受け入れることができる。
かかる構成により、この加圧マガジンにおいては、上記トラスコア組立体の持つ技術的な特性を充分に適用しつつ押え板部材の面に作用力を及ぼすから、押え板部材は、その面全体にわたって均一な力を被加圧物に与えることができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るトラスコアの平面図である。この実施の形態に係るトラスコア1は、平面状のシート部材2と、このシート部材2の片面の全体にわたって、当該片面から立ち上がって設けられた複数の三角錐形状の突起3とから成る。図1中で、符号4は三角錐の頂点である。シート部材2及び突起3を含むトラスコア1全体は、塩化ビニール、ポリプロピレンなどの合成樹脂から成り、通常はこれらの素材をプレス加工等して成形される。したがって、突起3の内部は底板部のない中空に形成されている。三角錐の各面を形成する三角形は二等辺三角形、その他の三角形など特に決められる必要はないが、この実施の形態においては、突起3を形成する三角錐の各面は正三角形に形成されている。突起3はまた、前記シート部材2の片面の全体にわたって、鱗繋模様状に配設されている。
図1はまた、本発明の第2の実施の形態としてのトラスコア組立体の説明にも用いられる。この第2の実施の形態に係るトラスコア組立体5は上記第1の実施の形態として示したトラスコア1を2枚重ね合わせて成る。この第2の実施の形態においては、2枚のトラスコア1は図1において上下関係に重ね合わせられ、そのうちの一方である第1のトラスコア(1aとする)は、下側に載置されて突起(3aとする)を上側(図1の紙面に対して表側)に向けて配置される。また、他方である第2のトラスコア(1bとする)は、上側に載置されて突起(3bとする)を下側(図1の紙面に対して裏側)に向けて配置される。第1のトラスコア1aと第2のトラスコア1bはそれぞれ、突起3a、3bが設けられた面を対向させ、且つ、第1のトラスコア1aの突起3aの頂点と第2のトラスコア1bの突起3bの頂点とがオフセットとなるように重ね合わされる。したがって、図1において、破断線Lによって区画分けされたAゾーンとBゾーンのうち、Aゾーンは第1のトラスコア1aを表し、Bゾーンは第2のトラスコア1bを表す。そして、Bゾーンにおいて黒く塗りつぶした三角形(3個)はそこに第2のトラスコア1bの突起3bがあることを示す。これに対し、Aゾーンにおいて白抜きで表された三角形(複数個)はそこに何もない(単なる空間である)ことを示す。また、図1において、Aゾーン、Bゾーン共に突起3a、3bの集合はごく一部の区域にしか表されていないが、これは簡易表示によるものであり、実際にはそれぞれのシート部材2a、2bのほぼ全面にわたって鱗繋模様状に配設されている。また、互いに重ね合わせられた第1のトラスコア1aと第2のトラスコア1bは、4隅の結合部20において接着固定されている。結合部20以外の部分においては接着されていないが、第1のトラスコア1aと第2のトラスコア1bの重ね合わせにより突起3aと突起3bとがオフセット状態で互いに食い込む形態で結合するので互いにずれて外れることはない。また、接着箇所は上述のように4隅でなくても任意の部分で接着されていてもよく、また全面で接着されていてもよい。しかし、全面にわたり接着されるよりも部分的に接着されている方が、第1のトラスコア1aと第2のトラスコア1bとの間で面と平行な方向に幾分変位する余裕(すなわち、遊び)ができて好都合である。
δ1=δ2
である。これにより稜線6aと稜線6bとは互いに反対側へ同じ力で押し合う(すなわち、せり合う)ことになって釣り合いトラスコア1a、1bの強度を増大させる。また、第1突起3aまたは第2突起3bの高さ寸法にばらつきがあって無荷重状態でトラスコア組立体5の厚さ方向(上下方向)寸法が不均一であった場合は、上記トラスコア1a、1bの面と平行な方向の変位の余裕(すなわち、遊び)により隙間が埋められ、均一性を取り戻させることができる。よってトラスコア組立体5が上下方向の外力を受けて変形する場合、横方向(シート部材の面に対して水平方向)への変位(或いは変形)受け入れることができ、トラスコア組立体5は全体的に平面状態を維持する。さらに上述のような外力に対する抵抗作用が複数の突起3a、3bにおいて現出され、且つ各突起3a、3bについてみれば、その突起3a、3bに加わった外力に対応して弾性変形するから、トラスコア組立体5の押圧面全体にわたって均一な反力を生じることができる。
次に、本発明の第3の実施の形態として上記トラスコア組立体5を用いた加圧マガジンについて説明する。この実施の形態に係る加圧マガジンは、上記第2の実施の形態において説明したトラスコア組立体5を基本構成要素として、これに押え板部材を取り付けて成るものである。図3及び図4はこの第3の実施の形態で用いられる押え板部材8を示す斜視図である。これらの図のうち、図3は押え板部材8の内側面(トラスコア組立体5が配置される側の面)を示す斜視図、図4は押え板部材8の外側面(被加圧物が配置される側の面)を示す斜視図である。上記押え板部材8は図3、図4に示されるように、概略平板形状に成形され、トラスコア組立体5の両面にそれぞれ1枚ずつ、内側面81をトラスコア組立体5に対接させて配置されることにより加圧マガジン7を構成する。この場合、押え板部材8の、トラスコア組立体5に対接する面である内側面81は全体的に平坦面から成り、当該平坦面にトラスコア組立体5を位置決め保持するための突状のガイド811が設けられる。なお、ここでは、突状のガイド811がトラスコア組立体5の外形に合せて四角形の枠状に形成されているが、この形状はトラスコア組立体5の外形に応じて適宜変更されるものである。また、この場合、トラスコア組立体5に対接する面にトラスコア組立体5が嵌合可能な凹部を形成して、この凹部をトラスコア組立体5を位置決め保持するためのガイドとしてもよい。また、トラスコア組立体5の対接面と反対側の面である外側面82は全体的に平坦面から成り、当該平坦面に被加圧物を位置決め保持するための突状のガイド821が設けられる。なお、ここでは、突状のガイド821が被加圧物の外形に合せて一対の略コ字形になっているが、この形状は被加圧物の外形に応じて適宜変更されるものである。また、この場合、被加圧物に対接する面に被加圧物が嵌合可能な凹部を形成して、この凹部を被加圧物を位置決め保持するためのガイドとしてもよい。
ここで、サンプルとして実際にトラスコアを2枚作成して上述のように重ね合わせてトラスコア組立体を作製した。上記トラスコアのスペック(寸法関係などの仕様)は下記の通りである。
材質:ポリプロピレン
シート部材の厚さ:約0.1mm(ミリメートル)
突起の高さ:約5mm(ミリメートル)
突起のピッチ(図1参照):約9mm(ミリメートル)
2 シート部材
20 結合部
3 突起
4 頂点
5 トラスコア組立体
6a 稜線
6b 稜線
7 加圧マガジン
8 押え板部材
81 内側面
811 ガイド
82 外側面
821 ガイド
Claims (1)
- 平面状のシート部材と、前記シート部材の片面の全体にわたって、当該片面から立ち上がって設けられた複数の三角錐形状の突起とから成り、前記三角錐形状の突起の内部は中空に形成されるトラスコアを2枚、それぞれ突起が設けられた面を対向させ、且つ一方のトラスコアの突起の頂点と他方のトラスコアの突起の頂点とがオフセットとなるように重ね合わせて成るトラスコア組立体と、
前記トラスコア組立体の両面にそれぞれ対接して配置された複数の平板形状の押え板部材と、
を備え、
前記押え板部材の、前記トラスコア組立体に対接した面は平坦面から成り、前記トラスコア組立体を位置決め保持するためのガイドが設けられ、前記対接した面と反対側の面は平坦面から成り、被加圧物を位置決め保持するためのガイドが設けられる、
ことを特徴とするトラスコアを用いた加圧マガジン。
Priority Applications (1)
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JP2010123767A JP5651375B2 (ja) | 2010-05-31 | 2010-05-31 | トラスコアを用いた加圧マガジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010123767A JP5651375B2 (ja) | 2010-05-31 | 2010-05-31 | トラスコアを用いた加圧マガジン |
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JP2011245815A JP2011245815A (ja) | 2011-12-08 |
JP5651375B2 true JP5651375B2 (ja) | 2015-01-14 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010123767A Active JP5651375B2 (ja) | 2010-05-31 | 2010-05-31 | トラスコアを用いた加圧マガジン |
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2010
- 2010-05-31 JP JP2010123767A patent/JP5651375B2/ja active Active
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