JP5651166B2 - 歯列矯正用ワイヤとの制御係合を提供する歯列矯正用連結器 - Google Patents

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Description

本発明は、歯科矯正治療の過程で使用される歯列矯正用連結器及び関連アセンブリに関する。より詳細には、本発明は、口腔内でワイヤを咬合矯正装置、フォースモジュール又は他の歯列矯正補助装置に連結するための、歯列矯正用連結器及び関連アセンブリを目的とする。
歯科矯正学は、管理、指導、及び歯列弓内の適切な位置への歯の矯正を伴う、歯科分野の専門領域である。矯正治療は、一般に、歯を適切な咬合構造、つまり噛み合わせへと移動させるために、弱い連続した力を慎重に印加することを伴う。「固定式装置」治療として知られている治療方法の1つは、患者の前歯、犬歯、及び小臼歯に固着される、ブラケットと呼ばれる一連の非常に小さいスロット付き装置を使用して行われる。治療の初めに、弾性歯列矯正用ワイヤ(又はアーチワイヤ)が、ブラケットスロットのそれぞれに受容される。ワイヤの端部は、典型的には、患者の臼歯に固着されているバッカルチューブと呼ばれる装置に固定される。
ブラケット及びバッカルチューブの中に最初に設置されるとき、ワイヤはその元の形状から撓むが、その後、治療している間に徐々に元の弓形形状に戻る。このようにして、治療目的の弱い力を印加して、不正咬合(又は「歯並びが悪い」)位置から、歯科矯正学的に正しい位置に、歯を移動させる。ブラケット、バッカルチューブ、及びワイヤはまとめて、一般に「ブレース(braces)」と呼ばれる。ブレースは、多くの場合、改善された歯及び顔の審美性をもたらし、噛み合わせ(咬合)及び咀嚼を改善し、より良好な歯科衛生を促進するために処方される。
様々な歯科矯正器具及びアセンブリが、歯科矯正医の経験及び専門的知識に基づいて、治療の過程において処方され得る。1つの歯科矯正器具を別のものに連結する歯列矯正用連結器は、これら器具及びアセンブリが矯正力を歯に対して適切に向けることができるようにするために、重要な役割を果たす。治療する不正咬合に応じて、これら連結器は、力を、上側又は下側歯列弓内の歯の間、上側歯列弓と下側歯列弓との間、又は更には1本以上の歯と一次的固定器具(例えば顎骨に埋め込まれたねじ)との間に向けるのを補助することができる。
歯列矯正用連結器に関して特に困難な応用例のいくつかは、歯列矯正補助装置(付属器具)の分野に見られる。歯列矯正補助装置としては、顎を閉じたときに、下顎第1大臼歯が上顎第1大臼歯に対して過度に遠位(後方向)に位置する、II級不正咬合を矯正するための口腔内装置が挙げられる。他の代表的な補助装置としては、これとは逆のIII級不正咬合として知られる不正咬合を矯正するための装置が挙げられ、III級不正咬合は、顎を閉じたときに、下顎第1大臼歯が上顎第1大臼歯に対して過度に近心(前方向)に位置する場合に生じる。II級及びIII級不正咬合は共に、上側歯列弓及び下側歯列弓の歯の間の不適切な整列を引き起こす。
II級及びIII級不正咬合を矯正するための種々の口腔内補助装置が、当該技術分野において報告されている。例えば、米国特許第5,964,588号(Cleary)は、第1の部材と、第1の部材に摺動自在に受容される第2の部材とを備えた口腔内咬合矯正装置を記載している。第2の部材及び第1の部材を互いに離れる方向に付勢するために、第2の部材の周囲にバネが延びている。第3の部材は、第2の部材に摺動自在に受容される。これら部材は、一緒になって、フォースモジュール装置を提供し、このフォースモジュール装置は、噛み合わせを改善するために、下側歯列弓を上側歯列弓に対して前方方向又は後方方向のいずれかに付勢する。
これらのような口腔内矯正装置は、典型的には、可撓性リンケージを備えた連結器を使用して歯に連結され、この可撓性リンケージは、患者の顎が開いたり閉じたりするときに、この連結器が歯に対して旋回するのを可能にする。これらの口腔内矯正装置を使用して患者を治療する際のある特定の問題は、器具の一部分が、咀嚼中に、隣接する口腔組織に向かって又は咬合の中に、不注意に旋回する可能性があることである。そのことにより、口腔刺激が引き起こされ、又は患者が器具を噛んでしまい、その結果、患者の不快感、器具破損、又はその両方が引き起こされる可能性がある。歯列矯正用矯正装置の関連構成要素のそのような不当な回転運動に対処するために、様々な試みがなされてきた。
例えば、係属中の米国公開出願第2009/0035715号(Cleary)は、回転防止特徴部を有する歯列矯正用咬合矯正装置を記載している。開示された連結は、弾力的なスナップ式保持動作でバッカルチューブの通路に受容されるシャンク、及びシャンクが通路に受容されると動作位置に移動する回転止め具を使用する。回転止め具は、咬合矯正装置が隣接する口腔組織に接触せず、刺激を引き起こさないように、関連咬合矯正装置の枢動運動を制限する働きをする。しかしながら、ある種の不正咬合を治療する際には、歯科矯正医が、咬合矯正装置をバッカルチューブに接続するのを避けるのを好むことがある。
代案として、バッカルチューブに連結する代わりに、口腔内矯正装置の一方又は両方の端部は、ワイヤに直接連結されてもよい。米国特許第7,070,410号(Cacchiottiら)は、例えば、ワイヤにクリップで留まる可撓性部材を備えた歯科矯正器具を記載しており、この歯科矯正器具は、フォースモジュールを受容かつ保持するキャップ部分を含む。これら可撓性部材は、キャップ部分がワイヤの上に設置され、かつ所定位置に圧入されると移動させられて、ワイヤが可撓性部材の間に捕捉されるのを可能にする。しかしながら、これら可撓性部材は、ワイヤの長手方向軸を中心とした器具の回転制御を提供しない。
多様な歯列矯正用装置及び補助装置と共に使用することができ、簡単に設置及び取り外すことができ、治療の間中これら補助装置を、正確で制御された様式で固定することができる歯列矯正用連結器が必要とされている。本発明は、剛性構成要素及び可撓性構成要素の両方が、独立してワイヤに係合する連結器を提供することによって、これら必要性に答える。剛性構成要素と可撓性構成要素の組み合わせによって、連結器がワイヤと容易に係合及び係合離脱することが可能となり、それと同時に、取り付けられた補助装置が、ワイヤの長手方向軸を中心に過度に回転するのを防止する。この回転を制限することにより、ひいては、咬合への補助装置の転がり込み(これは器具を破損する恐れがある)、又は患者の頬への補助装置の転がり込み(これは刺激を引き起こす)を防止する。
一態様において、本発明は、一連のブラケットと、ブラケットに連結されるワイヤと、歯列矯正補助装置をワイヤに連結するための連結器と、を含む、歯科矯正アセンブリを目的とし、連結器は、本体と、本体を横切って延びるスロットと、本体に連結されるクリップと、を含み、クリップは、ワイヤをスロットの中に解放可能に保持し、スロットは、ワイヤの長手方向軸を中心とした連結器本体の回転を制限する一対の剛性で対向する壁を含む。
別の態様において、本発明は、ワイヤを歯列矯正補助装置に連結するための連結器を含む歯科矯正アセンブリを目的とし、連結器は、舌側を有する本体と、本体の舌側を横切って延びるスロットと、ワイヤをスロットの中に解放可能に保持するために本体に連結されるクリップと、を含み、スロットは、ワイヤがスロットの中に保持された状態で、連結器本体が本体に対してワイヤの長手方向軸を中心に回転するのを制限する、一対の剛性で対向する壁を含む。
更に別の態様において、本発明は、本体と、本体を横切って延びるスロットと、ワイヤをスロットの中に解放可能に保持するために本体に連結されるクリップと、を含む、歯列矯正用連結器を目的とし、スロットは、ワイヤがスロットの中に保持された状態で、連結器本体が本体に対してワイヤの長手方向軸を中心に回転するのを制限する、一対の剛性で対向する壁を含み、更に、連結器は、連結器を歯の表面に取り付けるのに適している結合ベースを欠いている。
更に別の態様において、本発明は、フォースモジュールをワイヤに連結する方法を目的とし、当該方法は、連結器に連結されたフォースモジュールを提供する工程と、連結器をワイヤに向かう方向に移動させる工程と、連結器の一対の剛性で対向する壁をワイヤの対向する両側に沿って摺動させる工程と、ワイヤの両側が剛性の壁に隣接するように、ワイヤを連結器の少なくとも1つの弾性クリップと係合させることによって、連結器をワイヤに連結する工程と、を含む。
本発明のこれら及びその他の態様は、以下の段落により詳細に記載され、添付図面に図示される。
固定された歯列矯正用装置で歯列弓に設置されたときの、本発明の一実施形態による歯科矯正アセンブリの側面図。 舌側、近心側、及び歯肉側を見た、図1の歯科矯正アセンブリの連結器の斜視図。 顔面側、近心側、及び歯肉側を見た、図2の連結器の斜視図。 分解組立形態で示されている図2及び図3の連結器の斜視図。 遠位側、舌側、及び歯肉側を見た、本発明の別の実施形態による連結器の斜視図。 咬合側を見た、図5の連結器の咬合図。 舌側を見た、図5及び図6の連結器の顔面側の図。 本発明の別の実施形態による歯科矯正用アセンブリの側面図。
定義
本明細書で使用する場合、
「近心」は、患者の湾曲した歯列弓の中央に向かう方向を意味する。
「遠心側」は、患者の湾曲した歯列弓の中央から離れる方向を意味する。
「咬合側」は、患者の歯の外側先端部に向かう方向を意味する。
「歯肉側」は、患者の歯茎又は歯肉に向かう方向を意味する。
「顔面側」は、患者の唇又は頬に向かう方向を意味する。
「舌側」は、患者の舌に向かう方向を意味する。
以下に更に記載されるのは、歯列矯正用ワイヤを歯列矯正補助装置に連結するために使用される歯科矯正器具及びアセンブリである。本明細書で使用されるとき、用語「歯列矯正補助装置」は、歯科矯正治療の際に力の印加を容易にする、任意の付属装置又は装具である。主要な補助装置は、口腔内の2個所以上の位置の間に治療的力を加える、咬合矯正装置又はフォースモジュールを含む。II級及びIII級矯正で使用される補助装置は、例えば、上側歯列弓及び下側歯列弓に位置する装置の間に作用するフォースモジュールを用いることが多い。しかしながら、補助装置はまた、同じ歯列弓内の2つの異なる部分の間に力を及ぼす及び/又は向けることができる。更なる代替としては、補助装置は、ワイヤとブラケットなどの固定式装置との間、又はブラケットとミニスクリューインプラントなどの一次的固定器具との間に力を向ける及び/又は及ぼすことができる。
本発明の代表的な実施形態が図1に示されている。この図は歯科矯正アセンブリを描いており、本明細書では参照番号100で示されている。アセンブリ100は、患者の上顎及び下顎の左側に設置されており、横からの眺めが図示されている。示されるように、上顎の歯は、上側中央10と、上側側部12と、上顎犬歯14と、上側の第1の小臼歯16と、上側の第2の小臼歯18と、上側の第1の臼歯20と、上側の第2の臼歯22とを含む。同様に、下顎の歯は、下側中央24と、下側側部26と、下顎犬歯28と、下側の第1の小臼歯30と、下側の第2の小臼歯32と、下側の第1の臼歯34と、下側の第2の臼歯36とを含む。
結合された歯列矯正用装置は、上側歯列弓及び下側歯列弓の両方のそれぞれの歯に固着されている。上側の歯列弓に取り付けられた装置は、上側の中央ブラケット38と、上側の側部ブラケット40と、上顎犬歯ブラケット42と、上側の第1の小臼歯ブラケット43と、上側の第2の小臼歯ブラケット44と、上側の第1のバッカルチューブ46とを含む。下側の歯列弓に取り付けられた装置は、下側の前面ブラケット48と、下顎犬歯ブラケットと50、下側の第1の小臼歯ブラケット52と、下側の第2の小臼歯ブラケット54と、下側の第1のバッカルチューブ56とを含む。ブラケット及びバッカルチューブのそれぞれは、装置を対応する歯の顔面側表面に結合するためのベースを含む。示されるように、各ブラケットは、顔面側方向に向けられた開口部を有するアーチワイヤスロットを更に含む。
上側装置のそれぞれは、上側ワイヤ58に連結され、下側装置のそれぞれは、下側ワイヤ60に連結される。この例では、上側ワイヤ58及び下側ワイヤ60は共に、それらの長手方向軸に対して垂直な平面において、略矩形断面を有する。エラストマーOリング結紮線57は、各ワイヤ58、60をそのアーチワイヤスロット内に保持するように、各ブラケットのタイウイングの周りに延びている。任意に、ワイヤ58、60の遠位端は、それぞれのバッカルチューブ46、56の遠位側に隣接した位置で、図1に示されるように屈曲される。
アセンブリ100は、上側歯列弓と下側歯列弓との間に治療的力を加える際に協動する要素の組み合わせを含む。示される実施形態では、アセンブリ100は、連結器102とフォースモジュール108とを含み、これらはそれぞれ、上側58及び下側ワイヤ60に連結される。一方の端部では、連結器102は、上側の第2の小臼歯ブラケット44と上側のバッカルチューブ46との間で上側ワイヤ58に連結される。反対側の端部では、フォースモジュール108は、下顎犬歯ブラケット50と下側の第1の小臼歯ブラケット52との間で下側ワイヤ60に連結される。
より詳細には、連結器102は本体104を含み、この器具が歯列弓の左側で使用されることが意図されていることを伝えるために、「L」と標識されている。本体104の咬合側から、環状の取り付けループ106が外方に延びており、これによって、連結器102を隣接構成要素に連結するための手段を提供する。取り付けループ106に変わる方法として、フック、クリンプ、ラッチ、又は任意のその他の好適な連結具を使用してもよい。ブラケット及びバッカルチューブとは異なり、連結器102は、連結器102を歯の表面に取り付けるように適合された結合ベースを欠いている。具体的には、連結器102は、凸状の歯の表面と一致する凹状の結合ベース外部表面を欠いており、歯の表面への結合を強化するための材料、例えば、溝、粒子、凹部、アンダーカット又は化学結合増強材などを欠いている。
任意に及び示されるように、略「D」字型リンケージ107が、取り付けループ106をフォースモジュール108に連結する。リンケージ107は、図1に示されるように、使用中に略遠位方向に延在し、概ね顔面側−舌側方向に延びる基準軸を中心とした方向に、及びフォースモジュール108の長手方向軸に略平行な基準軸を中心とした方向に取り付けループ106に対して旋回するフォースモジュール108に、制限された自由度を提供する。リンケージ107に関連した更なる詳細は、同時係属中の米国特許仮出願第61/168,960号(2009年4月14日出願)に記載されている。旋回運動の更なる制限が望ましい場合は、取り付けループ106を別の方法でフォースモジュール108に直接連結してもよい。
好ましくは、フォースモジュール108は、米国特許第5,964,588号(Cleary)に記載の咬合矯正装置と共通の形態を有する。簡潔には、フォースモジュール108は、第1の細長い管状部材と、第1の部材に摺動伸縮関係で受容される第2の細長い管状部材と、第2の部材に受容される第3の部材110とを含む。圧縮コイルバネ112は、第1の管状部材の周りに延び、第1の部材に固定されたフォースモジュール108の遠位端キャップ114を支える外端を有する。ばね112の反対側の端部は、第2の部材の外端部にしっかり固着された環状フィッティング116を支える。任意に、第3の部材110の外側近心端部は、図1に示されるように、下側ワイヤ60の一部分の周りに延びるループ型形状に形成される。ループ型形状の更なる例は、米国特許第6,669,474号(Vogt)に記載されている。フォースモジュールを歯列矯正用ワイヤに連結するための他の構成は、同時係属中の米国特許仮出願第61/168,946号(2009年4月14日出願)に記載されている。いくつかの実施形態では、第3の部材110の外端はまた、外端部を下側ワイヤ40の周囲に屈曲させるのを容易にするのを目的として、厚さの減少した凹部又は他の領域といった脆弱線を含む。好適な市販のフォースモジュール108の例は、3M Unitek Corporation(Monrovia,CA)のFORSUSブランドの耐疲労性II級矯正装置に含まれている。
アセンブリ100が、上記の様式でワイヤ58、60に連結されると、圧縮コイルバネ112は、連結器102及び第3の部材110を互いに離れる方向に付勢する。その結果、連結器102は、バッカルチューブ46の近心側に押し当てられるまで、ワイヤ58に沿って遠位方向に摺動し、第3の部材110は、ブラケット50の遠位側に押し当てられるまで、ワイヤ60に沿って近心方向に摺動する。アセンブリ100を動作させる他の態様は、交付済米国特許第6,558,160号(Schnaitterら)に記載の装置の態様と同様である。
アセンブリ100の連結器102は、同様に他の種類のフォースモジュールと共に使用されてもよく、また、その使用は、示されるフォースモジュール108のような入れ子式フォースモジュールに限定される必要はない。例えば、連結器102の取り付けループ106は、交付済米国特許第5,752,823号(Vogt)に開示されているような形状記憶合金から作製された板バネに連結されてもよい。同様に、連結器102は、その長手方向軸に垂直な基準軸を中心に円弧状に屈曲する任意のその他の細長い弾性本体に連結されてもよい。
連結器102は、それぞれ概ね舌側及び顔面側方向から見た連結器102の態様を示す図2及び図3に、より詳細に示されている。図4は、その構成部品の態様を更に明らかにするために、分解組立構成の連結器102を更に示している。
図2に示されるように、連結器102は、噛み合い係合で接合されている外側部分120と内側部分122とを含む。外側部分120は、内側部分122の顔面側全体を横切って延び、内側部分122の対応の近心側及び遠位側に沿って舌側方向に延びる近心端部材121と遠位端部材123とを更に含む。長手方向軸に対して直角な部分において略「U」字型構成を有する細長いワイヤスロット124は、内側部分122の舌側を横切って延びる。内側部分122は、部分122から、スロット124の長手方向軸に対して平行な軸に沿って、近心方向及び遠位方向に外方に延びる一対の突出部126を更に含む。示されるように、突出部126の舌側は、スロット124の底部と同一平面上にある。末端部材121、123の舌側縁部は、切欠き部136を含み、この切欠き部136は突出部126と相補的である。切欠き部136は、内側部分122の突出部126の外端を受容して接合面を提供し、それによって部分120、122が正確に互いに位置合わせされる。
内側部分120は、一対の略矩形のポスト125を更に含み、このポスト125は、連結器本体104から舌側方向に突出し、それによって、剛性で対向する壁127(図2に示される)を有するワイヤスロット124を提供する。スロット124の剛性で対向する壁127は、ワイヤがスロット124の中に保持された状態で、連結器本体104が矩形のワイヤ58(図1に示されるようなもの)の長手方向軸を中心に相対回転するのを有利に制限する。連結器本体104の回転自由度を制限することにより、この構成は、これまでの手法を超える実質的な改善を示す。回転制限によって、咀嚼及び他の種類の顎運動の間などに、フォースモジュール108の口腔内位置を正確に制限することができるようになる。このことは結果として、フォースモジュール108が咬合の中に回転して入るのを防止しながら、患者の快適性を改善するように、連結器102がフォースモジュール108に対して最適に配向されるのを可能にする。
好ましくは、壁127の間の距離は、スロット124がフルサイズの矩形ワイヤを容易に収容することが可能であるように十分に大きく、連結器102が設置後にワイヤの長手方向軸を中心に有意に回転するのを防止するように十分に狭い。ほとんどの場合、壁127の間のこの距離は、治療に使用される固定式装置のスロット寸法とほぼ等しい。例えば、「022スロット」を備える歯列矯正用ブラケットは、咬合−歯肉方向の高さが0.022インチであるスロット124を備える連結器102と共に使用されてもよく、「018スロット」を備えるブラケットは、咬合−歯肉方向の高さが0.018インチであるスロット124を備える連結器102と共に使用されてもよい。しかしながら、スロット124の咬合−歯肉高さは、連結器102がワイヤ58の長手方向軸を中心にある程度回転可能であるように、0.01又は0.02ミリメートルだけ意図的に大きくされてもよい。必要に応じて、スロット124への入り口は面取りされた壁部を更に含み、それによってテーパ形状(又は漏斗状)の導入部を提供して、スロット124の中にワイヤ58を受容し易くしてもよい。
部分120、122は、ステンレス鋼合金で作製され、かつMIM(金属射出成形)過程を使用して形成されるのが好ましい。しかしながら、例えばミリング、従来の成形、又は焼き流し鋳造などのその他の製造方法もまた使用されてもよい。必要に応じて、これら部品の1つ以上はまた、セラミックス又はポリマー複合材料といった他の種類の材料から製造されてもよい。
連結器102は一対のクリップ128を更に含み、これらクリップ128は略「C」字型構成を有し、内側部分122と外側部分120との間に形成された凹部の中に位置する。各クリップ128は一対のアーム部分130を含み、これらアーム部分130は、舌側方向に延びた後、互いに向かって内向きに屈曲する。クリップ128の内側は、スロット124と位置合わせされるワイヤ受容領域132である。内側部分122の突出部126は、クリップ128を通ってワイヤ受容領域132に面する位置まで延び、それによって、クリップ128を本体104の中に保持する。
一対のクリップ128は、連結器102の近心側及び遠位側のそれぞれに隣接して配置され、図1に示されるようにアセンブリ100が動作中のときに、ワイヤ58(図2〜図4に示されず)をスロット124の中に解放可能に保持する。2つからなるクリップ構造を使用することにより、ワイヤ58に沿って2個所の係合点を利用することで、単一クリップを使用するよりも改善された安定性がもたらされる。2個所の係合点を有することで、連結器102が咬合−歯肉軸を中心に回転するのを防止するのを助け、それによってより安全な連結具が得られる。
図2、図3、及び図4では、垂直で弛緩した向きにあるクリップ128が示されている。しかしながら、ワイヤ受容領域132の中にワイヤ58を入れることが望ましい場合にそうするために、各クリップ128のアーム部分130は、互いから離れて移動可能である。アーム部分130の滑らかな外側縁部により、各クリップ128は、アーム部分130の湾曲した外側縁部に対してワイヤ58押圧することによってワイヤを受容することが可能となっている。圧力がワイヤ58によって湾曲した縁部に加えられると、アーム部分130は、ワイヤ58をワイヤ受容領域132の中に入れるために、互いから離れて撓む。
ワイヤ58がワイヤ受容領域132に受容されると、各クリップ128の固有弾性により、アーム部分130は、ワイヤスロット124内にワイヤ58を保持するために、互いに向かって、図2、図3、及び図4に示されるような通常の弛緩した形状に、バネ弾性で戻ることが可能である。いくつかの実施形態では、ワイヤ受容領域132は、咬合−歯肉基準軸に沿った方向、並びに顔面側−舌側基準軸に沿った方向の両方にワイヤの断面よりもいくらか大きく、それによって、各クリップ128とワイヤ58との間の堅い接触を回避する。
各クリップ128とワイヤ58との間のスペースは、「受動的(passive)」クリップと呼ばれるものを提供する。ワイヤ58がスロット124の中に保持されると、受動的クリップにより連結器102はワイヤ58に沿って自由に摺動することが可能になる。必要に応じて、クリップ128とワイヤ58との間のスペースを排除して「能動的(active)」クリップを得るために、クリップ128の寸法を変更してもよい。1つ以上の「能動的」クリップを使用する場合、クリップは、連結器102がワイヤの長手方向軸に沿った方向に動くのを防止するのに十分な圧縮力を、ワイヤ58に印加することができる。任意に、クリップ128とワイヤとの間の固定されている非摺動連結(non-sliding connection)を容易にするために、クリップ128の内表面は、粗面化されても、刻み付けされても、又は鋸歯状の縁、溝、若しくはその他の構造が設けられてもよい。
能動的クリップの使用は、いくつかの理由で有利であり得る。連結器102とワイヤ58の間の摺動運動が防止されると、フォースモジュールは、バッカルチューブ46ではなくワイヤ58を圧迫する。歯科矯正医が意図する治療計画にもよるが、臨床的利点を目的として、例えば、下側の歯列弓に対して上歯の全てを一斉に移動させるために、このような力の再方向付けを使用することができる。別の潜在的利益として、摺動の欠如は、上側歯列弓と下側歯列弓との間に、より予測可能な力ベクトルをもたらす。最後に、連結器102をワイヤ58に固定することは、治療中に連結器102とブラケット44又はバッカルチューブ46とが衝突する可能性を効果的に排除する。その結果、これらの衝突に起因する装置結合の失敗は排除されることになる。
各クリップ128(アーム部分130を含む)は、ワイヤが連結器102に及ぼす力が略顔面側方向(又はワイヤスロット124へのワイヤの挿入方向とは反対の方向)の特定の最小値より小さい限り、治療過程中にワイヤをワイヤスロット124の中に保持するだけ十分堅い。しかしながら、ワイヤが連結器102に同じ方向に及ぼす力が最小値を超えるときはいつでも、アーム部分130は、互いから離れて移動して、クリップ128を開き、ワイヤスロット124からワイヤを解放することができる。そのようなクリップ力に関する更なる詳細が、上記米国特許第6,302,688号(Jordanら)及び同第6,582,226号(Jordanら)に記載されている。
各クリップ128は、ワイヤが連結器102に同じ方向に、約0.2ポンド(0.1kg)〜約11ポンド(5kg)の範囲、より好ましくは約0.4ポンド(0.2kg)〜約5.5ポンド(2.5kg)の範囲、最も好ましくは約0.75ポンド(0.34kg)〜約3.0ポンド(1.4kg)の範囲の力を及ぼすときにはいつでも、ワイヤをワイヤスロット12から略顔面側方向に解放するのが好ましい。好ましくは、最小値は、ワイヤが歯科矯正処置の通常の過程中にワイヤスロット124から誤って解放されるのを防止するだけ十分に高いものである。したがって、フォースモジュール108は、治療計画を実施して、結合している歯を要望通りに移動させる十分なだけの拡張力を、連結器102及び第3の部材110に及ぼすことがでる。
各クリップ128を解放する力を決定するために、ワイヤスロット124の横断面積と相補的な(即ち、実質的に満たす)面積を有するワイヤの部分が、長手方向横断面に選択される。次に、スリングが構成され、ワイヤ部分の末端部材121、123に密接しているがこれらと接触しない位置に連結される。任意に、スリングはワイヤ部分に溶接又はロウ付けされる。次に、ワイヤ部分の長手方向軸がワイヤスロット124の長手方向軸に対して傾かないように注意して、連結器102が静止位置に保持された状態で、スリングが連結器102から引き離される。各クリップ128を解放する力は、0.5インチ/分(1.3cm/分)のクロスヘッド速度を使用する、スリングに連結されたインストロン試験機を使用して決定することができる。あるいは、繰り返し試験器(Carlsbad,CaliforniaのAPC DynamicsによるModel 300など)が、力変換器(ニューヨーク州バッファローのPCBによるModel 208C01など)と共に使用されて、力が測定されてもよい。
任意に、クリップ128のそれぞれは、金属ストック材料の平坦部分から切断される。好適な金属材料としては、ニチノール及びβ−チタンの合金のような形状記憶合金が挙げられる。クリップ128、は、鍛造、打抜き、化学的エッチング、EDM(放電加工)、レーザー切断又は水ジェット切断処理を使用して、素材から切断されてよい。別の選択肢として、クリップ128は成形されて、次いでその形状を固定させるように熱処理され得る。クリップ128はまた、交付済米国特許第7,070,410号(Cacchiottiら)に記載されているような好適なプラスチックから作製されてもよい。その他の好適なクリップ及び可能な任意の特徴は、交付済米国特許第7,252,505号(Laiら)及び同第7,367,800(Laiら)号で与えられている。
外側部分120、内側部分122、及びクリップ128を組み立てて連結器102を形成するやり方は、図4にこれら構成要素の空間的配置によって示されている。1つの代表的な方法では、組み立ては2つの工程で行われる。第1に、クリップ128を、内側部分122の各近心及び遠位突出部126の近くに位置合わせする。第2に、突出部126が切欠き部136に受容され、クリップ128が、内側部分122と外側部分120の末端部材121、123との間に捕捉されるように、内側部分122及びクリップ128を、外側部分120と接合する。好ましくは、クリップ128が干渉なしに屈曲して開閉するだけの十分なスペースが、クリップ128の顔面側表面と、外側部分120の隣接する舌側表面との間に存在する。
いくつかの実施形態では、内側部分及び外側部分120、122は、その後、抵抗溶接又はレーザー溶接法を使用して、互いに対して溶接される。あるいは、部分120、122は、例えば、化学硬化性重合性エポキシ又はアクリル樹脂を使用して、互いに接着結合又は化学結合されてもよい。さらなる代替案として、部分120、122は、その後の分離が生じないように、プレス嵌め、スナップ嵌め又は締まり嵌め関係で接合されてもよい。締まり嵌めが望ましい場合には、部分120、122の一方又は両方は、部分120、122が互いに完全に嵌合すると噛み合う、嵌め合い噛み合い構造を有してもよい。
前述の通り、歯科矯正アセンブリ100は、歯列弓の左側に矯正力を適用する。しかしながら、図1〜図4に示される構造の鏡像もまた同様に、歯列弓の右側を治療するために想到されることが理解される。一般に、II級不正咬合を治療する場合、一対の歯科矯正アセンブリ100が、患者の歯列弓の左側及び右側に対称的に配置される。しかしながら、患者の特定の治療計画に応じて、歯科矯正医は、アセンブリ100を歯列弓の一方の側のみに使用することを選択してもよい。別の選択肢として、歯科矯正医は、上述のように一対のアセンブリ100を使用するが、フォースモジュール108を歯列弓の左側及び右側に非対称的に作動させるように処方することができる。
連結器102の構成は、歯科矯正医にいくつかの利点を与える。まず、連結器102の構成は、簡単で便利な「スナップ式」機構を提供し、この機構は、ねじ、結紮線、又はレンチなどの緩い補助片を使用することなく、アセンブリ100の遠位端をワイヤ58に解放可能に連結する。連結器102は、Weingartプライヤ又はHowプライヤなどの、一対の標準的で実用的な歯列矯正用プライヤを使用して、ワイヤ58と容易に係合する又はワイヤ58から容易に係合離脱することが可能である。販売されている他のII級矯正装置の設置過程と比較すると、この設置モードは便利であり、歯科矯正医の時間を節約する。
第2の利点として、この係合機構は、ワイヤ58に対する設置された連結器102の位置を制約することによって、高度の制御及び予測可能性をもたらす。ワイヤの寸法が既知であるならば、フォースモジュールの許容可能な顔面側の回転及び旋回範囲は、剛性で対向する壁127の間のスペースの寸法に基づいて正確に制限されてもよい。3番目に、クリップ128は、患者の頬から離れた舌側方向に向けられるだけでなく、内側部分120と外側部分122との間の境界の中で保護されており、それによって、治療中にクリップの縁部が原因となって起こる組織刺激の危険性を最小限に抑える。
第3の利点として、連結器102がワイヤ58と係合する方向は、改善された回転制御をもたらす。スロット124の開口部は、舌側方向に面している、又はワイヤ58の短い咬合−歯肉寸法に面しているので、剛性で対向する壁127は、長い顔面側−舌側寸法の全長に沿ってワイヤ58と水平に係合することができる。ワイヤ58の短寸側でなく、長寸側に沿って嵌合することにより、連結器102は、ワイヤ58の長手方向軸を中心とした高度の回転制御からの恩恵を受ける。ワイヤ58を舌側方向から嵌合することにはまた、設置する歯科矯正医に都合のよい接近角を提供する。
本発明の代替の実施形態が、図5、図6、及び図7に図示されている。これらの図は連結器200を、それぞれ斜視図、咬合図、及び顔面側の図で示している。連結器200は、図1〜図4の連結器102といくつかの点で類似している。例えば、連結器200は、連結器本体202と、本体202から咬合方向に突出する取り付けループ201と、連結器本体202を横切って近心−遠位方向に延びるワイヤスロット204と、ワイヤをスロット204の中に解放可能に保持するための一対の「C」字型クリップ206とを有する。
この実施形態に特有なものとしては、スロット204が一対のポスト208、210のそれぞれの間に延在するように、一対の近心ポスト208及び一対の遠位ポスト210が、本体202の舌側から外方に延びている。ポスト208、210のスロット204に隣接する側は、対向する壁212を提供する。202の舌側及び壁212は、一緒になって、スロット204の三方を画定し、この三方は剛性であり、ワイヤがスロット204の中に保持された状態で、本体202の矩形のワイヤの長手方向軸に対する回転を制限する。
クリップ206は、本体202から突き出ており、かつ対応のクリップ206のそれぞれを通って延びる突出部214によって、本体202に接して保持される。各突出部214は、特大のエンドキャップ218と共に終端する。エンドキャップ218は、本体202の近心側及び遠位側に沿ってクリップ206を保持し、突出部214の長手方向軸に沿ったクリップ206の望ましくない摺動運動を防止する。
カバープレート216は、本体202の顔面側を横切って延在する。任意に及び図6に示されるように、カバープレート216は、連結器200の近心−遠位幅全体を横切って延在する。確実な取り付けを目的として、カバープレートは、本体202の顔面側に沿って各エンドキャップ218の顔面側に溶接又は接着結合されるのが好ましい。更に好ましくは、カバープレート216の顔面側は、患者の快適性を目的として、滑らかで丸い輪郭を有する。図5〜図7に示されるように、カバープレート216は、クリップ206の顔面側に重なり合い、それによって、クリップ206が突出部214から外れて顔面側方向へと滑り落ちるのを防止する。好ましくは及び示されるように、各クリップ206の顔面側とカバープレート216との間には隙間220が存在して、クリップ206が開位置と閉位置との間で自由に屈曲するための余地を与える。
他の変形が可能である。例えば、交付済米国特許第7,252,505号(Lai)、同第7,217,125号(Laiら)、及び同第7,377,777号(Laiら)に記載されているように、カバープレート216は完全に省略されて、クリップ206は自己保持クリップで置き換えられてもよい。そのようなクリップは、クリップの顔面側への付加構造を必要とせずに、連結器本体202の突出部214の上に機械的に保持されてもよい。連結器200の他の態様は、連結器102の態様と同様であり、ここでは繰り返さない。
図8は、本発明の別の実施形態による歯科矯正アセンブリ300を示す。アセンブリ300は、上側ワイヤ306及び下側ワイヤ307に連結されて示されており、弾性クリップを使用して下側ワイヤ307に解放可能に連結された近心連結器304を含んでいる点が、アセンブリ100と異なる。第3の部分308の末端部の近心ループは、近心連結器304と係合するために、やや異なって配向されている。有利には、遠位連結器302及び近心連結器304は共に、対応の上側ワイヤ306及び下側ワイヤ307に弾性的にカチッと嵌って、更に改善された使い易さを提供する。アセンブリ300の他の態様は、上記態様と同様である。
代替の実施形態では、上記歯科矯正アセンブリの1つ以上は、III級不正咬合の矯正に適合される。そのような矯正は、例えば、アセンブリの一端を、ワイヤ58の上顎犬歯42と上側第1の小臼歯43との間に、またアセンブリの他端を、ワイヤ60の下側の第1のバッカルチューブ56より遠位に、連結することによって達成され得る。III級不正咬合を治療するための同様の構成が、交付済米国特許第6,558,160号(Schnaitterら)に記載されている。
更なる代替の実施形態では、連結器102、202は、上側歯列弓又は下側歯列弓の一部分のみに沿って延びる歯列矯正用ワイヤの区域に連結される。歯列矯正用ブラケットは、これらの構成に存在する必要はない。例えば、連結器は、矩形のワイヤの短い区域に連結されてもよく、この区域の両端は、2つの隣接する歯の顔面側表面に接着結合される。別の例として、連結器は、歯の表面に結合された固定式装置から突出している、矩形断面を有するワイヤの区域に連結されてもよい。
更なる代替の実施形態では、上記アセンブリの1つ以上は、同じ歯列弓内の2つの異なる位置への連結に適している。
顔面側方向でなく他の方向から連結器がワイヤと係合する、上記器具及びアセンブリの更なる変形が考えられる。これら器具及びアセンブリは、例えば、連結器に連結され、かつ咬合方向又は歯肉方向のいずれかからワイヤと係合する1つ以上のクリップで実施される。これが所望の場合には、クリップの寸法は、ワイヤの長寸側(顔面側−舌側寸法)を収容するように適切に変更されなければならない。このような連結器は、フォースモジュールの近心端又は遠位端のいずれかで有利に使用されて、全体的に、より薄型の装置を提供することができる。
上記特許及び特許出願の全ては、本明細書において参照により明示的に援用される。前述の諸実施形態は、本発明の実例であり、他の構造も可能である。したがって、本発明は、以上で詳細に記載し添付図面に示した諸実施形態だけに限定されるものと見なされるべきではなく、以下の請求項及びそれらの均等物の正当な範囲によってのみ制限される。

Claims (4)

  1. ワイヤを歯列矯正補助装置に連結するための連結器を含み、該連結器が、
    舌側を有する本体と、
    前記本体の前記舌側を横切って延びるスロットと、
    ワイヤを前記スロットの中に解放可能に保持するために前記本体に連結されるクリップと、を含み、前記クリップが開口部を有し、前記スロットが、前記ワイヤが前記スロットの中に保持された状態で、前記本体が前記ワイヤの長手方向軸を中心に回転するのを制限する一対の剛性で対向する壁を含み、使用中、前記開口部が前記ワイヤから舌側方向に向けられ
    前記連結器が、前記連結器を歯の表面に取り付けるのに適している結合ベースを欠いている、歯科矯正アセンブリ。
  2. 前記本体から延びる取り付けループを更に備え、前記歯列矯正補助装置が該取り付けループに連結される、請求項1に記載の歯科矯正アセンブリ。
  3. リンケージを更に含み、該リンケージが、前記歯列矯正補助装置及び取り付けループを互いに対して連結する、請求項1又は2に記載の歯科矯正アセンブリ。
  4. 歯列矯正用連結器であって、
    本体と、
    前記本体を横切って延びるスロットと、
    ワイヤを前記スロットの中に解放可能に保持するために前記本体に連結されるクリップと、を含み、前記スロットが、前記ワイヤが前記スロットの中に保持された状態で、前記本体が前記ワイヤの長手方向軸を中心に回転するのを制限する、一対の剛性で対向する壁を含み、更に、前記歯列矯正用連結器が、前記歯列矯正用連結器を歯の表面に取り付けるのに適している結合ベースを欠いている、歯列矯正用連結器。
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