JP5651080B2 - 基地局及び通信制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、干渉を制御するための干渉制御情報を基地局間通信により他の基地局に送信する基地局及び通信制御方法に関する。
高速・大容量の通信を実現する移動通信システムとして、標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、LTE(Long Term Evolution)、及びLTEを高度化したLTE Advancedの標準化が行われている。
これらの3GPP規格には、セル間干渉調整(ICIC)を実現するために、隣接する基地局間で、干渉を制御するための干渉制御情報を送受信するLoad Indicationプロシージャが規定されている。
Load Indicationプロシージャにおいて、基地局は、干渉制御情報を情報要素(IE)として含むLoad Informationメッセージを、隣接基地局(他の基地局)との間に設定されたX2インターフェイス上で送信する。X2インターフェイスとは、基地局間通信を実現するためのものである。
Load Informationメッセージを受信した基地局は、Load Informationメッセージに含まれる干渉制御情報に基づいて、ICICのための制御、例えば、無線リソースである物理リソースブロック(PRB)の割り当て制御(いわゆる、スケジューリング)や、送信電力制御を行う。
3GPP規格には、スケジューリングポリシーの設定方法、ICIC実現方法、アルゴリズムなどは規定されておらず、ベンダー依存となっているが、通信環境の変化に追従するために、干渉制御情報を定期的に通知することが想定されている。
3GPP技術仕様 「TS 36.423 V8.8.0」
ところで、基地局間で干渉が生じ易い状況下では、干渉制御情報を頻繁に通知することで、ICICの効果を高めることが要求される。これに対し、基地局間で干渉が生じ難い状況下では、干渉制御情報を余り通知しないことで、基地局間トラフィックを削減することが要求される。
しかしながら、現行の3GPP規格においては、基地局が固定的な周期で干渉制御情報を通知することが想定されているため、上述した要求に応えることができない問題があった。
そこで、本発明は、干渉制御情報の送信周期を状況に応じて適切に変更できる基地局及び通信制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。
まず、本発明に係る基地局(基地局eNB)の特徴は、無線リソースを使用して無線端末(無線端末UE)との無線通信を行う無線通信部(無線通信部110)と、他の基地局(隣接基地局eNB)との基地局間通信を行う基地局間通信部(ネットワーク通信部120)と、前記無線通信部及び前記基地局間通信部を制御する制御部(制御部140)と、を有し、前記基地局間通信部は、前記他の基地局との間の干渉を制御するための干渉制御情報を前記他の基地局に送信する送信部(送信部120a)と、前記他の基地局における無線リソースの使用量を示す情報を前記他の基地局から受信する受信部(受信部120b)と、を含み、前記制御部は、前記無線通信部における無線リソースの使用量を取得し、前記無線通信部における無線リソースの使用量、及び/又は前記他の基地局における無線リソースの使用量に応じて、前記干渉制御情報の送信周期を変更する、ことを要旨とする。
このような基地局によれば、無線通信部(すなわち、自局)における無線リソースの使用量、及び/又は他の基地局における無線リソースの使用量に応じて、当該他の基地局への干渉制御情報の送信周期を変更する。これにより、干渉制御情報の送信周期を状況に応じて変更できる。
本発明に係る基地局の他の特徴は、上述した特徴において、前記干渉制御情報は、前記他の基地局に接続する無線端末から前記無線通信部が受ける干渉レベルを示す情報であり、前記制御部は、前記他の基地局における無線リソースの使用量が増加したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を短くし、前記他の基地局における無線リソースの使用量が減少したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を長くする、ことを要旨とする。
このような特徴によれば、他の基地局における無線リソースの使用量が増加した場合には、他の基地局に接続する無線端末から無線通信部(すなわち、自局)が受ける干渉レベルが上昇すると考えられ、ICICの効果を高めることが要求されるため、干渉制御情報(干渉レベルを示す情報)の送信周期を短くする。これにより、干渉による通信品質の劣化を抑制できる。
これに対し、他の基地局における無線リソースの使用量が減少した場合には、他の基地局に接続する無線端末から無線通信部(すなわち、自局)が受ける干渉レベルが低下すると考えられ、ICICの効果を高めることが要求されないため、干渉制御情報(干渉レベルを示す情報)の送信周期を長くする。これにより、基地局間トラフィックを削減できる。
本発明に係る基地局の他の特徴は、上述した特徴において、前記干渉制御情報は、前記無線通信部が使用する無線リソースについての干渉感度を示す情報であり、前記制御部は、前記無線通信部における無線リソースの使用量が増加したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を短くし、前記無線通信部における無線リソースの使用量が減少したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を長くする、ことを要旨とする。
このような特徴によれば、無線通信部(すなわち、自局)における無線リソースの使用量が増加した場合には、干渉感度が高い(すなわち、干渉の影響を受け易い)無線リソースを割り当てざるを得なくなり、ICICの効果を高めることが要求されるため、干渉制御情報(干渉感度を示す情報)の送信周期を短くする。これにより、干渉による通信品質の劣化を抑制できる。
これに対し、無線通信部(すなわち、自局)における無線リソースの使用量が減少した場合には、干渉感度が高い(すなわち、干渉の影響を受け易い)無線リソースの割り当てを避けることができ、ICICの効果を高めることが要求されないため、干渉制御情報(干渉感度を示す情報)の送信周期を長くする。これにより、基地局間トラフィックを削減できる。
本発明に係る基地局の他の特徴は、上述した特徴において、前記干渉制御情報は、前記無線通信部が使用する無線リソースについての送信電力規制を示す情報であり、前記制御部は、前記無線通信部における無線リソースの使用量が増加したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を長くし、前記無線通信部における無線リソースの使用量が減少したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を短くする、ことを要旨とする。
このような特徴によれば、干渉制御情報(送信電力規制を示す情報)の送信周期を長くする。これにより、基地局間トラフィックを削減できる。
これに対し、無線通信部(すなわち、自局)における無線リソースの使用量が減少した場合には、送信電力規制が可能な無線リソースが多くなり、送信電力規制を示す情報を通知する必要性が高くなるため、干渉制御情報の送信周期を短くする。これにより、干渉による通信品質の劣化を抑制できる。
本発明に係る通信制御方法の特徴は、無線リソースを使用して無線端末との無線通信を行う無線通信部を有する基地局における通信制御方法であって、他の基地局との間の干渉を制御するための干渉制御情報を前記他の基地局に送信するステップと、前記他の基地局における無線リソースの使用量を示す情報を前記他の基地局から受信するステップと、前記無線通信部における無線リソースの使用量を取得するステップと、前記無線通信部における無線リソースの使用量、及び/又は前記他の基地局における無線リソースの使用量に応じて、前記干渉制御情報の送信周期を変更する周期変更ステップと、を有することを要旨とする。
本発明に係る通信制御方法の他の特徴は、上述した特徴において、前記干渉制御情報は、前記他の基地局に接続する無線端末から前記無線通信部が受ける干渉レベルを示す情報であり、前記周期変更ステップは、前記他の基地局における無線リソースの使用量が増加したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を短くするステップと、前記他の基地局における無線リソースの使用量が減少したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を長くするステップと、を含むことを要旨とする。
本発明に係る通信制御方法の他の特徴は、上述した特徴において、前記干渉制御情報は、前記無線通信部が使用する無線リソースについての干渉感度を示す情報であり、前記周期変更ステップは、前記無線通信部における無線リソースの使用量が増加したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を短くするステップと、前記無線通信部における無線リソースの使用量が減少したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を長くするステップと、を含むことを要旨とする。
本発明に係る通信制御方法の他の特徴は、上述した特徴において、前記干渉制御情報は、前記無線通信部が使用する無線リソースについての送信電力規制を示す情報であり、前記周期変更ステップは、前記無線通信部における無線リソースの使用量が増加したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を長くするステップと、前記無線通信部における無線リソースの使用量が減少したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を短くするステップと、を含むことを要旨とする。
本発明によれば、干渉制御情報の送信周期を状況に応じて適切に変更できる基地局及び通信制御方法を提供できる。
第1実施形態〜第3実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。 第1実施形態〜第3実施形態に係る移動通信システムに適用されるフレーム構成図である。 第1実施形態〜第3実施形態に係る基地局のブロック図である。 Load Indicationプロシージャのシーケンス図である。 Resource Status Reportingプロシージャのシーケンス図である(その1)。 Resource Status Reportingプロシージャのシーケンス図である(その2)。 第1実施形態に係る基地局の動作フロー図である。 第2実施形態に係る基地局の動作フロー図である。 第3実施形態に係る基地局の動作フロー図である。
図面を参照して、本発明の第1実施形態〜第3実施形態、及びその他の実施形態を説明する。以下の各実施形態における図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付す。
[第1実施形態]
(移動通信システムの構成)
図1は、第1実施形態に係る移動通信システム1の全体構成図である。移動通信システム1は、3GPPで仕様が策定されているLTE(Long Term Evolution)又はLTE−Advancedに基づいて構成される。
図1に示すように、移動通信システム1は、複数の無線端末UEと、複数の基地局eNBと、複数のモビリティ管理装置MME/ゲートウェイ装置S−GWと、保守監視装置OAMと、を有する。
各無線端末UEは、ユーザが所持する可搬型の無線通信装置である。無線端末UEは、基地局eNBに接続し、該基地局eNBを介して通信先との通信を実行可能に構成される。
各基地局eNBは、オペレータによって設置される固定型の無線通信装置であり、無線通信エリアの最小単位であるセルを1つ又は複数形成し、自セル内の無線端末UEとの無線通信を行うように構成される。
各基地局eNBは、他の基地局eNBとの通信、及びモビリティ管理装置MME/ゲートウェイ装置S−GWとの通信を、バックホールを介して行う。複数の基地局eNBは、無線アクセスネットワークであるE−UTRAN(Evolved−UMTS Terrestrial Radio Access Network)を構成する。
隣接する各基地局eNBは、基地局間通信のためのX2インターフェイスにより相互接続される。また、各基地局eNBは、S1インターフェイスによりモビリティ管理装置MME及びゲートウェイ装置S−GWに接続される。
モビリティ管理装置MMEは、無線端末UEが在圏するエリアを管理しており、無線端末UEに対する各種モビリティ管理を行うように構成される。
ゲートウェイ装置S−GWは、無線端末UEが送受信するユーザデータの転送制御を行うように構成される。
移動通信システム1において、基地局eNBと無線端末UEとの間の無線通信には、下りリンクの多重方式としてOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式が、上りリンクの多重方式としてSC−FDMA(Single−Carrier Frequency Division Multiple Access)方式がそれぞれ適用される。また、複信方式としてFDD(Frequency Division Duplex)方式又はTDD(Time Division Duplex)方式が適用される。
図2は、移動通信システム1に適用されるフレーム構成図である。図2に示すように、無線フレームは、10個のサブフレームで構成され、各サブフレームは2個のスロットで構成される。また、各スロットは、時間軸方向(time domain)で複数のOFDMシンボルを含み、周波数軸方向(frequency domain)で複数の物理リソースブロック(PRB)を含む。各PRBは12個のサブキャリアを含む。
(基地局の構成)
次に、基地局eNBの構成について説明する。図3は、基地局eNBのブロック図である。
図3に示すように、基地局eNBは、アンテナ101と、無線通信部110と、ネットワーク通信部120と、記憶部130と、制御部140と、を有する。
アンテナ101は無線信号の送受信に使用される。無線通信部110は、アンテナ101を介し、PRBを使用して無線通信を行うように構成される。送信については、無線通信部110は、制御部140から入力されるベースバンド信号のアップコンバート及び増幅等を行って無線信号をアンテナ101から出力する。受信については、無線通信部110は、アンテナ101から入力される受信信号の増幅及びダウンコンバート等を行った後、ベースバンド信号を制御部140に出力する。
ネットワーク通信部120は、S1インターフェイスを用いて、コアネットワークに含まれるゲートウェイ装置S−GW及びモビリティ管理装置MMEとの通信を行う。
また、ネットワーク通信部120は、X2インターフェイスを用いて、1又は複数の隣接基地局との通信(基地局間通信)を行う。第1実施形態において、ネットワーク通信部120は、他の基地局との基地局間通信を行う基地局間通信部に相当する。
ネットワーク通信部120は、送信部120a及び受信部120bを含む。送信部120aは、隣接基地局との間の干渉を制御するための干渉制御情報を当該隣接基地局に送信する。第1実施形態では、干渉制御情報の一種であるUL Interference Overload Indication(以下、「OI情報」と称する)を主として説明する。受信部120bは、隣接基地局におけるPRB使用量(使用率の概念を含む)を示す無線リソース状態情報を当該隣接基地局から受信する。OI情報及び無線リソース状態情報の詳細については後述する。
記憶部130は、例えばメモリを用いて構成されており、制御部140による制御等に用いられる各種の情報を記憶する。第1実施形態では、記憶部130は、後述する各種の閾値を記憶する。
制御部140は、例えばCPUを用いて構成されており、基地局eNBの各種の機能(無線通信部110やネットワーク通信部120など)を制御する。第1実施形態では、制御部140は、ネットワーク通信部120の受信部120bが隣接基地局から受信する無線リソース状態情報によって示される、当該隣接基地局におけるPRB使用量に応じて、干渉制御情報としてのOI情報の送信周期を変更する。
(Load Indicationプロシージャ)
次に、Load Indicationプロシージャについて説明する。Load Indicationプロシージャは、ICICを実現するために、隣接する基地局eNB間で干渉制御情報を送受信するものである。
図4は、Load Indicationプロシージャのシーケンス図である。以下においては、相互に隣接する各基地局eNBの一方を基地局eNBと称し、他方を隣接基地局eNBと称する。
図4に示すように、基地局eNBは、X2インターフェイスを用いて、干渉制御情報を含んだLoad Informationメッセージを隣接基地局eNBに送信する。隣接基地局eNBは、X2インターフェイスを用いて、当該Load Informationメッセージを受信する。
表1は、Load Informationメッセージに含まれる各情報要素(IE)を示す。
Figure 0005651080
表1に示すように、Load Informationメッセージは、当該メッセージの種別を識別するメッセージタイプと、当該メッセージの送信元基地局のセルを識別するセルIDと、UL High Interference Indication(以下、「HII情報」と称する)と、当該メッセージの送信先基地局のセルを識別するターゲットセルIDと、を必須IEとして含む。
また、Load Informationメッセージは、OI情報と、Relative Narrowband Tx Power(以下、「RNTP情報」と称する)と、をオプションのIEとして含む。
OI情報、HII情報、及びRNTP情報のそれぞれは、干渉制御情報に相当する。なお、OI情報及びHII情報は、上りリンクのセル間干渉を制御するための干渉制御情報であり、RNTP情報は、下りリンクのセル間干渉を制御するための干渉制御情報である。
(OI情報)
次に、OI情報について説明する。OI情報は、干渉制御情報の一種であって、隣接基地局eNBに接続する無線端末UEから無線通信部110が受ける干渉レベルを示す。OI情報は、OI情報は隣接基地局eNBにより受けた干渉を通知するものであるため、リアクティブ(反応的)な干渉制御情報である。
Figure 0005651080
表2に示すように、OI情報は、PRB毎の干渉レベルを示す情報である。なお、OI情報は、PRB毎に上りリンクの干渉レベル(高干渉、中干渉、低干渉など)を示すリストとして構成され、リスト中の位置はPRB番号と対応付けられている。
OI情報を受信した隣接基地局eNBは、基地局eNBにおいて高干渉を受けているPRBを避けるようにスケジューリングを行う。あるいは、基地局eNBにおいて高干渉を受けているPRBについての送信電力を下げるように送信電力制御を行う。これにより、例えば基地局eNBに接続するセルエッジ端末が上りリンクにおいて隣接基地局eNBから受ける干渉の影響を低減できる。
(Resource Status Reportingプロシージャ)
次に、Resource Status Reportingプロシージャについて説明する。Resource Status Reportingプロシージャは、SON(Self Organizin Network)を実現するために、隣接する基地局eNB間で各種のリソース情報を送受信するものである。例えば、一方の基地局eNBのリソースが逼迫し、他方の基地局eNBのリソースに余裕がある場合、当該一方の基地局eNBに接続する無線端末UEを当該他方の基地局eNBにハンドオーバさせるといった用途が想定されている(例えば、3GPP技術レポート「TR 36.902」参照)。
図5及び図6は、Resource Status Reportingプロシージャのシーケンス図である。
図5に示すように、基地局eNBは、X2インターフェイスを用いて、リソース情報の送信要求を含んだResource Status Requestメッセージを隣接基地局eNBに送信する。隣接基地局eNBは、X2インターフェイスを用いて、当該Resource Status Requestメッセージを受信する。
表3は、Resource Status Requestメッセージに含まれる各IEを示す。
Figure 0005651080
表3に示すように、Resource Status Requestメッセージは、隣接基地局eNBに対して測定対象項目を指定するためのReport Characteristics IEを含む。
測定対象項目に含まれる「Radio Resource Status」は、時間周波数リソースの割り当て単位であるPRBの使用量であり、「TNL Load Indicator」は、基地局とコアネットワークとの間のバックホールの負荷であり、「HW Load Indicator」は、基地局のハードウェア負荷である。
本実施形態では、基地局eNBは、Resource Status Requestメッセージにおいて、Radio Resource Status(PRBの使用量)を測定対象項目として指定する。
なお、Resource Status Requestメッセージは、測定結果の報告を行う周期を、Reporting Periodicity IEにより指定可能に構成されている。
図5に示すように、隣接基地局eNBは、X2インターフェイスを用いて、Resource Status Requestメッセージに対する肯定応答であるResource Status Responseメッセージを基地局eNBに送信する。基地局eNBは、X2インターフェイスを用いて、当該Resource Status Responseメッセージを受信する。
なお、隣接基地局eNBは、Resource Status Requestメッセージで指定された測定対象項目の何れも受理できない場合には、Resource Status Responseメッセージに代えてResource Status Failureメッセージを送信する。
図6に示すように、Resource Status Responseメッセージを送信した隣接基地局eNBは、Resource Status Requestメッセージで指定された条件に従って測定を行い、測定結果を示すResource Status Updateメッセージを定期的に基地局eNBに送信する。
表4は、Resource Status Updateメッセージに含まれる各IEを示す。
Figure 0005651080
表4に示すように、Resource Status Updateメッセージは、指定されたセルについての測定結果であるCell Mesurement Resultを含む。Cell Mesurement Resultは、指定されたセルのセルIDと、指定されたリソース情報(Radio Resource Status、TNL Load Indicator、又はHW Load Indicator)と、を含む。
本実施形態では、基地局eNBは、Resource Status Requestメッセージにおいて、Radio Resource Statusを測定対象項目として指定しているため、Cell Mesurement Resultは、Radio Resource Status IE(以下、「Radio Resource Status情報」と称する)を含む。
(Radio Resource Status情報)
次に、Radio Resource Status情報について説明する。表5は、Radio Resource Status情報に含まれる各IEを示す。
Figure 0005651080
表5に示すように、Radio Resource Status情報は、DL GBR PRB使用量と、UL GBR PRB使用量と、DL non−GBR PRB使用量と、UL non−GBR PRB使用量と、Total PRB使用量と、の各IEを含む。ここで、「DL」は下りリンクを意味し、「UL」は上りリンクを意味し、「GBR」はビットレート保証であることを意味する。
(第1実施形態に係る基地局の動作)
次に、第1実施形態に係る基地局eNBの動作について説明する。図7は、第1実施形態に係る基地局eNBの動作フロー図である。なお、基地局eNBは、本動作フローに先立ち、Resource Status Requestメッセージを隣接基地局eNBに送信しているとする。
図7に示すように、ステップS11において、ネットワーク通信部120の受信部120bは、隣接基地局eNBからのResource Status UpdateメッセージをX2インターフェイス上で受信する。Resource Status Updateメッセージは、Radio Resource Status情報を含む。
ステップS12において、制御部140は、ステップS11で受信したRadio Resource Status情報によって示されるPRB使用量を閾値1と比較し、当該PRB使用量が閾値1以上である場合には処理をステップS14に進め、当該PRB使用量が閾値1未満である場合には処理をステップS13に進める。
ステップS13において、制御部140は、ステップS11で受信したRadio Resource Status情報によって示されるPRB使用量を閾値2と比較し、当該PRB使用量が閾値2以上である場合には処理をステップS15に進め、当該PRB使用量が閾値2未満である場合には処理をステップS16に進める。なお、閾値2は、閾値1よりも低く設定されている。
ステップS14において、制御部140は、OI情報の送信周期を短周期に設定する。その結果、OI情報を含んだLoad Informationメッセージは、高い頻度で送信されるようになる。
ステップS15において、制御部140は、OI情報の送信周期を中周期に設定する。その結果、OI情報を含んだLoad Informationメッセージは、標準の頻度で送信されるようになる。
ステップS16において、制御部140は、OI情報の送信周期を長周期に設定する。その結果、OI情報を含んだLoad Informationメッセージは、低い頻度で送信されるようになる。
(第1実施形態の作用・効果)
隣接基地局eNBにおけるPRB使用量が増加した場合、隣接基地局eNBに接続する無線端末UEから基地局eNBが受ける干渉レベルが上昇すると考えられ、ICICの効果を高めることが要求される。
このため、隣接基地局eNBにおけるPRB使用量が増加した場合、基地局eNBは、OI情報の送信周期を短くすることによって、上りリンクのセル間干渉による通信品質の劣化を抑制できる。
これに対し、隣接基地局eNBにおけるPRB使用量が減少した場合、隣接基地局eNBに接続する無線端末UEから基地局eNBが受ける干渉レベルが低下すると考えられ、ICICの効果を高めることが要求されない。
このため、隣接基地局eNBにおけるPRB使用量が増加した場合、基地局eNBは、OI情報の送信周期を長くすることによって、基地局eNBと隣接基地局eNBとの間の基地局間トラフィックを削減できる。
[第2実施形態]
第2実施形態では、基地局eNBは、HII情報の送信周期の送信周期を変更する。以下の第2実施形態では、第1実施形態との相違点を主として説明し、重複する説明を省略する。
(HII情報)
ここで、HII情報について説明する。HII情報は、干渉制御情報の一種であって、基地局eNBが使用するPRBについての干渉感度を示す。HII情報は、例えばセルエッジに居る無線端末UE(以下、「セルエッジ端末」と称する)に割り当てるPRBを隣接基地局に通知するものであるため、プロアクティブ(先行的)な干渉制御情報である。
Figure 0005651080
表6に示すように、HII情報は、上りリンクのPRB毎に高干渉感度であるか低干渉感度であるかを示す情報である。例えば、セルエッジ端末に割り当てるPRBは、干渉の影響を受け易く、高干渉感度である。これに対し、基地局eNB近傍に居る無線端末UEに割り当てるPRBは、干渉の影響を受け難く、低干渉感度である。HII情報は、高干渉感度であるPRBを“1”で示し、低干渉感度であるPRBを“0”で示すビット列として構成され、ビットの位置はPRB番号と対応付けられている。
HII情報を受信した隣接基地局eNBは、基地局eNBにおいて高干渉感度であるPRBを避けるようにスケジューリングを行う。あるいは、基地局eNBにおいて高干渉感度であるPRBについての送信電力を下げるように送信電力制御を行う。これにより、例えば基地局eNBに接続するセルエッジ端末が上りリンクにおいて隣接基地局eNBから受ける干渉の影響を低減できる。
(第2実施形態に係る基地局の動作)
次に、第2実施形態に係る基地局eNBの動作について説明する。図8は、第2実施形態に係る基地局eNBの動作フロー図である。基地局eNBは、本動作フローを定期的に実行する。なお、基地局eNBが複数のセルを形成する場合には、本動作フローを基地局eNBのセル毎に実行してもよい。
図8に示すように、ステップS21において、制御部140は、自局のPRB使用量を計算する。なお、基地局eNBがResource Status Requestメッセージを受信している場合には、ここで計算した自局のPRB使用量を、Resource Status Updateメッセージに含めて基地局eNBに送信してもよい。
ステップS22において、制御部140は、ステップS21で計算した自局のPRB使用量を閾値3と比較し、当該PRB使用量が閾値3以上である場合には処理をステップS24に進め、当該PRB使用量が閾値3未満である場合には処理をステップS23に進める。
ステップS23において、制御部140は、ステップS21で計算した自局のPRB使用量を閾値4と比較し、当該PRB使用量が閾値4以上である場合には処理をステップS25に進め、当該PRB使用量が閾値4未満である場合には処理をステップS26に進める。なお、閾値4は、閾値3よりも低く設定されている。
ステップS24において、制御部140は、HII情報の送信周期を短周期に設定する。その結果、HII情報を含んだLoad Informationメッセージは、高い頻度で送信されるようになる。
ステップS25において、制御部140は、HII情報の送信周期を中周期に設定する。その結果、HII情報を含んだLoad Informationメッセージは、標準の頻度で送信されるようになる。
ステップS26において、制御部140は、HII情報の送信周期を長周期に設定する。その結果、HII情報を含んだLoad Informationメッセージは、低い頻度で送信されるようになる。
(第2実施形態の作用・効果)
基地局eNBにおけるPRB使用量が増加した場合、基地局eNBは、干渉感度が高い(すなわち、干渉の影響を受け易い)PRBを割り当てざるを得なくなり、ICICの効果を高めることが要求される。
このため、基地局eNBにおけるPRB使用量が増加した場合、基地局eNBは、HII情報の送信周期を短くすることによって、上りリンクのセル間干渉による通信品質の劣化を抑制できる。
これに対し、基地局eNBにおけるPRB使用量が減少した場合、干渉感度が高い(すなわち、干渉の影響を受け易い)PRBの割り当てを避けることができ、ICICの効果を高めることが要求されない。
このため、基地局eNBにおけるPRB使用量が減少した場合、基地局eNBは、HII情報の送信周期を長くすることによって、基地局eNBと隣接基地局eNBとの間の基地局間トラフィックを削減できる。
[第3実施形態]
第3実施形態では、基地局eNBは、RNTP情報の送信周期の送信周期を変更する。以下の第3実施形態では、第1実施形態との相違点を主として説明し、重複する説明を省略する。
(RNTP情報)
ここで、RNTP情報について説明する。RNTP情報は、干渉制御情報の一種であって、基地局eNBが使用するPRBについての送信電力規制を示す。RNTP情報は送信電力を低減することを隣接基地局eNBに通知するものであるため、HII情報と同様に、プロアクティブ(先行的)な干渉制御情報である。
Figure 0005651080
表7に示すように、RNTP情報は、下りリンクのPRB毎に送信電力がRNTP閾値未満に規制されるか否かを示す情報(RNTP Per PRB)と、当該RNTP閾値を示す情報と、を含む。
RNTP Per PRBは、下りリンクの送信電力がRNTP閾値未満に規制されるPRBを“0”で示し、下りリンクの送信電力がRNTP閾値未満に規制されないPRBを“1”で示すビット列として構成され、ビットの位置はPRB番号と対応付けられている。
RNTP情報を受信した隣接基地局eNBは、基地局eNBにおいて下りリンクの送信電力がRNTP閾値未満に規制するPRBを、例えば隣接基地局eNBに接続するセルエッジ端末に優先的に割り当てる。これにより、隣接基地局eNBに接続するセルエッジ端末が下りリンクにおいて基地局eNBから受ける干渉の影響を低減できる。
(第3実施形態に係る基地局の動作)
次に、第3実施形態に係る基地局eNBの動作について説明する。図9は、第3実施形態に係る基地局eNBの動作フロー図である。基地局eNBは、本動作フローを定期的に実行する。なお、基地局eNBが複数のセルを形成する場合には、本動作フローを基地局eNBのセル毎に実行してもよい。
図9に示すように、ステップS31において、制御部140は、自局のPRB使用量を計算する。なお、基地局eNBがResource Status Requestメッセージを受信している場合には、ここで計算した自局のPRB使用量を、Resource Status Updateメッセージに含めて基地局eNBに送信してもよい。
ステップS32において、制御部140は、ステップS31で計算した自局のPRB使用量を閾値5と比較し、当該PRB使用量が閾値5以上である場合には処理をステップS34に進め、当該PRB使用量が閾値5未満である場合には処理をステップS33に進める。
ステップS33において、制御部140は、ステップS31で計算した自局のPRB使用量を閾値6と比較し、当該PRB使用量が閾値6以上である場合には処理をステップS35に進め、当該PRB使用量が閾値6未満である場合には処理をステップS36に進める。なお、閾値6は、閾値5よりも低く設定されている。
ステップS34において、制御部140は、RNTP情報の送信周期を長周期に設定する。その結果、RNTP情報を含んだLoad Informationメッセージは、低い頻度で送信されるようになる。
ステップS35において、制御部140は、RNTP情報の送信周期を中周期に設定する。その結果、RNTP情報を含んだLoad Informationメッセージは、標準の頻度で送信されるようになる。
ステップS36において、制御部140は、RNTP情報の送信周期を短周期に設定する。その結果、RNTP情報を含んだLoad Informationメッセージは、高い頻度で送信されるようになる。
(第3実施形態の作用・効果)
基地局eNBにおけるPRB使用量が増加した場合、基地局eNBは、RNTP情報の送信周期を長くすることによって、基地局eNBと隣接基地局eNBとの間の基地局間トラフィックを削減できる。
これに対し、基地局eNBにおけるPRB使用量が減少した場合、送信電力規制が可能なPRBが多くなり、RNTP情報を通知する必要性が高くなる。
このため、基地局eNBにおけるPRB使用量が減少した場合、基地局eNBは、RNTP情報の送信周期を短くすることによって、下りリンクのセル干渉による通信品質の劣化を抑制できる。
[その他の実施形態]
上記のように、本発明は各実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
上述した第1実施形態〜第3実施形態は、別個独立に実施する場合に限らず、相互に組み合わせて実施してもよい。例えば、OI情報、HII情報、及びRNTP情報のそれぞれの送信周期を一括して変更してもよい。
上述した第1実施形態〜第3実施形態では、PRB使用量と閾値との比較結果に応じて、干渉制御情報(OI情報、HII情報、又はRNTP情報)の送信周期を段階的に変更していた。しかしながら、閾値と比較する構成に限らず、PRB使用量をパラメータとして送信周期を計算するための数式を予め記憶しておき、当該数式により、干渉制御情報(OI情報、HII情報、又はRNTP情報)の送信周期を線形的に変更してもよい。また、PRB使用量が0の場合はLoad Informationメッセージを送信しないとしてもよい。
上述した第3実施形態においては、基地局eNBは、基地局eNBにおけるPRB使用量が増加した場合には、RNTP情報の送信周期を長くし、基地局eNBにおけるPRB使用量が減少した場合には、RNTP情報の送信周期を短くしていた。しかしながら、これとは逆の制御を行ってもよい。詳細には、基地局eNBは、基地局eNBにおけるPRB使用量が増加した場合には、RNTP情報の送信周期を短くし、基地局eNBにおけるPRB使用量が減少した場合には、RNTP情報の送信周期を長くしてもよい。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。
MME…モビリティ管理装置、OAM…保守監視装置、S−GW…ゲートウェイ装置、UE…無線端末、eNB…基地局、1…移動通信システム、101…アンテナ、110…無線通信部、120…ネットワーク通信部、120a…送信部、120b…受信部、130…記憶部、140…制御部

Claims (8)

  1. 無線リソースを使用して無線端末との無線通信を行う無線通信部と、
    他の基地局との基地局間通信を行う基地局間通信部と、
    前記無線通信部及び前記基地局間通信部を制御する制御部と、
    を有し、
    前記基地局間通信部は、
    前記他の基地局との間の干渉を制御するための干渉制御情報を前記他の基地局に送信する送信部と、
    前記他の基地局における無線リソースの使用量を示す情報を前記他の基地局から受信する受信部と、
    を含み、
    前記制御部は、前記無線通信部における無線リソースの使用量を取得し、前記無線通信部における無線リソースの使用量、及び/又は前記他の基地局における無線リソースの使用量に応じて、前記干渉制御情報の送信周期を変更する、
    ことを特徴とする基地局。
  2. 前記干渉制御情報は、前記他の基地局に接続する無線端末から前記無線通信部が受ける干渉レベルを示す情報であり、
    前記制御部は、
    前記他の基地局における無線リソースの使用量が増加したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を短くし、
    前記他の基地局における無線リソースの使用量が減少したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を長くする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  3. 前記干渉制御情報は、前記無線通信部が使用する無線リソースについての干渉感度を示す情報であり、
    前記制御部は、
    前記無線通信部における無線リソースの使用量が増加したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を短くし、
    前記無線通信部における無線リソースの使用量が減少したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を長くする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  4. 前記干渉制御情報は、前記無線通信部が使用する無線リソースについての送信電力規制を示す情報であり、
    前記制御部は、
    前記無線通信部における無線リソースの使用量が増加したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を長くし、
    前記無線通信部における無線リソースの使用量が減少したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を短くする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  5. 無線リソースを使用して無線端末との無線通信を行う無線通信部を有する基地局における通信制御方法であって、
    他の基地局との間の干渉を制御するための干渉制御情報を前記他の基地局に送信するステップと、
    前記他の基地局における無線リソースの使用量を示す情報を前記他の基地局から受信するステップと、
    前記無線通信部における無線リソースの使用量を取得するステップと、
    前記無線通信部における無線リソースの使用量、及び/又は前記他の基地局における無線リソースの使用量に応じて、前記干渉制御情報の送信周期を変更する周期変更ステップと、
    を有することを特徴とする通信制御方法。
  6. 前記干渉制御情報は、前記他の基地局に接続する無線端末から前記無線通信部が受ける干渉レベルを示す情報であり、
    前記周期変更ステップは、
    前記他の基地局における無線リソースの使用量が増加したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を短くするステップと、
    前記他の基地局における無線リソースの使用量が減少したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を長くするステップと、
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の通信制御方法。
  7. 前記干渉制御情報は、前記無線通信部が使用する無線リソースについての干渉感度を示す情報であり、
    前記周期変更ステップは、
    前記無線通信部における無線リソースの使用量が増加したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を短くするステップと、
    前記無線通信部における無線リソースの使用量が減少したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を長くするステップと、
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の通信制御方法。
  8. 前記干渉制御情報は、前記無線通信部が使用する無線リソースについての送信電力規制を示す情報であり、
    前記周期変更ステップは、
    前記無線通信部における無線リソースの使用量が増加したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を長くするステップと、
    前記無線通信部における無線リソースの使用量が減少したことに応じて、前記干渉制御情報の送信周期を短くするステップと、
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の通信制御方法。
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