JP5648268B2 - 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 - Google Patents

表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置に関するものである。
メモリー性を有するディスプレイとして電気泳動表示媒体が盛んに研究されている。本表示方式では、液体中に帯電した表示用粒子(電気泳動粒子)を用いて、電場付与によって泳動粒子をセル内(二枚の電極基板を重ねてその間に電気泳動材料を分散媒と共に封入した構成)の視野面及び背面へ交互に移動させることによって表示が行なわれる。
本技術では、前記表示用粒子(電気泳動粒子)が重要な要素になっており、様々な技術開発がなされている。例えば、表示用粒子に凝集力を付与し、画像維持性(所謂メモリー性)を付与する技術が種々提案されている(例えば、特許文献1乃至4)
特願2005−331859公報 特願2007−121570公報 特願2006−220969公報 特願2007−534006公報
本願の課題は、回転半径に変化が生じる高分子粒子を用いない場合に比べ、表示用粒子同士に可逆的な凝集力が付与された表示用粒子分散液を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
分散媒と、
前記分散媒に分散され、電界に応じて移動する表示用粒子と、
前記分散媒に分散され、刺激により回転半径が変化する線状高分子であって、非刺激時の回転半径が前記表示用粒子の粒径よりも小さい線状高分子と、
を具備する表示用粒子分散液。
請求項2に係る発明は、
前記線状高分子が、少なくとも一部が架橋された高分子ゲルである請求項1に記載の表示用粒子分散液。
請求項3に係る発明は、
前記線状高分子が、前記刺激として電界により回転半径が変化する線状高分子である請求項1に記載の表示用粒子分散液。
請求項4に係る発明は、
前記線状高分子の回転半径変化が生じる電界強度の絶対値が、表示用粒子が移動を開始する電界強度の絶対値よりも小さい請求項3に記載の表示用粒子分散液。
請求項5に係る発明は、
前記線状高分子が、刺激により回転半径が収縮する線状高分子である請求項1に記載の表示用粒子分散液。
請求項6に係る発明は、
少なくとも一方が透光性を有する一対の基板と、
前記一対の基板間に封入された、請求項1から5までのいずれか1項に記載の表示用粒子分散液と、
を備えた表示媒体。
請求項7に係る発明は、
少なくとも一方が透光性を有する一対の電極と、
前記一対の電極間に設けられた、請求項1から5までのいずれか1項に記載の表示用粒子分散液を有する領域と、
を備えた表示媒体。
請求項8に係る発明は、
請求項6に記載の表示媒体と、前記表示媒体の前記一対の基板間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記線状高分子の回転半径変化を生じさせる刺激を付与する刺激付与手段とを備えた、又は、請求項7に記載の表示媒体と、前記表示媒体の前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記線状高分子の回転半径変化を生じさせる刺激を付与する刺激付与手段とを備えた表示装置。
請求項9に係る発明は、
前記電圧印加手段が前記刺激付与手段を兼ねる請求項8に記載の表示装置。
請求項10に係る発明は、
前記線状高分子が、刺激により回転半径が収縮する線状高分子であり、
前記刺激付与手段が、前記表示用粒子が移動するときに刺激を付与して前記線状高分子の回転半径を収縮させる手段である請求項8に記載の表示装置。
請求項1に係る発明によれば、回転半径に変化が生じる線状高分子を用いない場合に比べ、表示用粒子同士に可逆的な凝集力が付与される。
請求項2に係る発明によれば、回転半径に変化が生じる線状高分子が線状高分子ゲルでない場合に比べ、表示用粒子同士に可逆的な凝集力が付与される。
請求項3に係る発明によれば、回転半径に変化が生じる線状高分子が電界以外の刺激により回転半径が変化する場合に比べ、簡易な構成で、表示用粒子同士に可逆的な凝集力が付与される。
請求項4に係る発明によれば、回転半径に変化が生じる線状高分子が刺激により回転半径が増加する場合に比べ、特定の線状高分子へ刺激を付与する時間が短く、表示用粒子同士に可逆的な凝集力が付与される。
請求項5に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、画像維持性(メモリー性)と共に、表示粒子の低電界駆動が実現される。
請求項6に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、画像維持性(メモリー性)と共に、表示粒子の低電界駆動が実現される。
請求項7に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、画像維持性(メモリー性)と共に、表示粒子の低電界駆動が実現される。
請求項8に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、画像維持性(メモリー性)と共に、表示粒子の低電界駆動が実現される。
請求項9に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、簡易な構成で、画像維持性(メモリー性)と共に、表示粒子の低電界駆動が実現される。
請求項10に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、簡易な構成で、画像維持性(メモリー性)と共に、表示粒子の低電界駆動が実現される。
本実施形態に係る表示装置の概略構成図である。 本実施形態に係る表示装置の表示媒体の基板間に電圧を印加したときの粒子群の移動態様を模式的に示す説明図である。 枯渇凝集の安定化エネルギー△Gを説明するための模式図である。 本実施形態に係る表示用粒子分散液の推定作用を説明するための模式図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(表示用粒子分散液)
本実施形態に係る表示用粒子分散液は、分散媒と、分散媒に分散され、電界に応じて移動する表示用粒子(その郡)と、分散媒に分散され、表示用粒子に対し非吸着性で、刺激により回転半径が変化する線状高分子と、を有する。線状高分子が表示用粒子に対し吸着性であっても飽和吸着量以上の領域では非吸着性としてふるまう。
なお、本実施形態に係る表示用粒子分散液において、線状高分子は、非刺激時の回転半径が前記表示用粒子の粒径よりも小さい線状高分子が適用される。
ここで、分散媒に線状高分子が分散された系において、当該系に表示用粒子を分散させた場合、線状高分子の広がりよりも小さい距離に表示用粒子が相互に接近すると、線状高分子は表示用粒子同士の間から排除され易くなり(逆を言えば線状高分子が表示用粒子同士の間に入り込み難くなり)、線状高分子が枯渇した領域が存在することとなる。このとき、接近した表示用粒子同士の間は、接近した表示用粒子同士の間に比べ分散媒が多く存在することから、表示用粒子同士は回りから押されて、凝集を引き起こし易くなる。これを枯渇効果と言い、生ずる凝集を枯渇凝集と言われている(例えば、上記特許文献1参照)。
この枯渇凝集の安定化エネルギー△Gを模式的に示すと、下記式で表される(図3参照)。ここで、下記式中、N:表示用粒子濃度、k:ボルツマン定数、T:温度、c:線状高分子濃度,Mn:線状高分子の数平均分子量、D:表示用粒子径、d:線状高分子の広がりの大きさ、r:粒子間距離である。
上記式に基づけば、枯渇凝集の安定化エネルギー△G、つまり表示用粒子間の引力エネルギー(凝集力)は、線状高分子の広がりの大きさdの3乗に比例することがわかる。
そこで、本実施形態に係る表示用粒子分散液では、線状高分子の広がりを変化させる、即ち刺激により線状高分子の回転半径を変化させることで、表示用粒子同士の凝集力の強弱を変化させる。具体的には、例えば、表示用粒子を静止させる場合(つまり、表示用粒子の移動時に比べ表示用粒子同士の凝集力を強めたい場合)には、線状高分子の回転半径(線状高分子の広がり)を大きくしたり(図4(B)参照)、表示用粒子を電界に応じて移動させたい場合(つまり、表示用粒子の静止時(非移動時)に比べ表示用粒子同士の凝集力を弱めたい場合)には、線状高分子の回転半径(線状高分子の広がり)を小さくする(図4(A))参照。なお、線状高分子の回転半径(線状高分子の広がり)を大きくしたり、小さくしたりするとは、線状高分子に刺激を付与しない状態を基準として大きくしたり、小さくしたりするとの意である。同様に、表示用粒子同士の凝集力を強めたり、弱めたりするとは、線状高分子に刺激を付与しない状態を基準として強めたり、弱めたりするとの意である。
したがって、本実施形態に係る表示用粒子分散液では、表示用粒子同士に可逆的な凝集力が付与される。無論、表示用粒子が2種以上有する場合でも、同様に可逆的な凝集力が付与される。
そして、本実施形態に係る表示用粒子分散液を、表示媒体や表示装置に適用すると、表示用粒子同士のみならず、上記同様の理由から表示用粒子と基板との間でも同様な可逆的な凝集力が付与されるため、画像維持性(メモリー性)と共に、表示粒子の低電界駆動が実現される。なお、本実施形態に係る表示用粒子分散液における、上記表示用粒子同士に対する可逆的な凝集力の付与は、原理的には帯電量によらないことから表示媒体や表示装置の構成自由度が増し、また粒子が多層状態であっても当該凝集力の付与がなされることから画像濃度向上も実現され得る。
本実施形態に係る表示用粒子分散液においては、表示用粒子と線状高分子とは、互いに独立して分散媒に分散された形態、具体的には例えば、互いに斥力的相互作用を及ぼし合う関係で分散媒に分散されている形態であることがよい。一方で、表示用粒子と線状高分子とが互いに引力的相互作用を及ぼし合う関係であっても、線状高分子を分散媒に一定濃度以上添加することで、引力的作用により表示用粒子の周囲に線状高分子が取り囲み、表示用粒子の周囲に取り囲みきれない線状高分子が存在することから、線状高分子により取り囲まれた表示粒子の当該線状高分子と、表示用粒子の周囲に取り囲みきれない線状高分子と、が斥力的引用作用を及ぼし合う。このため、見かけ上、表示用粒子と、線状高分子と、が斥力的引用作用を及ぼし合う関係で互いに独立して分散媒に分散された形態となり、本形態を適用してもよい。
ここで、斥力的相互作用、及び引力的相互作用は、例えば、酸塩基相互作用を利用することがよい。具体的には、例えば、斥力的相互作用を及ぼし合う関係とする場合、例えば、酸基及び塩基のうち、同じ種類の基を表示用粒子表面、及び線状高分子に持たせる。引力的相互作用を及ぼし合う関係とする場合、例えば、酸基及び塩基のうち、一方を表示用粒子表面に持たせ、他方を線状高分子に持たせる。斥力的相互作用、及び引力的相互作用は、酸塩基相互作用以外の相互作用を利用してもよい。
以下、線状高分子について詳細に説明する。
線状高分子は、刺激により回転半径が変化する線状高分子である。線状高分子は、糸まり状で分散媒に分散され、互いの線状高分子が独立して粒子状に分散されるものである。つまり、線状高分子が回転半径変化するとは、線状高分子の糸まり状態の径が広がったり、小さくなることを意味する。なお、高分子の大きさを示す場合、「回転半径」をよく用いられるが、この「回転半径」とは熱力学的に安定になるように折れ曲がった高分子における重心からの平均半径のことを指す。
線状高分子は、可逆的に回転半径が変化するものであり、刺激により回転半径が増加するものであってもよいし、回転半径が収縮するものであってもよいが、刺激により回転半径が収縮するものであることがよい。上記の如く、線状高分子の回転半径が小さいと、大きい場合に比べ、表示用粒子同士の凝集力が低減される点、表示用粒子が電界により移動する時間に比べ表示用粒子が静止(画像表示又は非表示)している時間が長い点から、表示用粒子が電界により移動するときに刺激を付与して線状高分子の回転半径を収縮させ、凝集力を低減させることで、線状高分子へ刺激を付与する時間が短く、表示用粒子同士に可逆的な凝集力が付与される。
また、線状高分子の回転半径変化を生じさせる刺激としては、例えば、電界、熱、光等が挙げられるが、電界であることがよい。表示用粒子が電界に応じ移動するものであることから、表示用粒子を移動させるために電界を付与する電界付与手段を、線状高分子の回転半径変化を生じさせる刺激を付与する刺激付与手段と兼ねることができ、表示装置構成が簡易となる。
なお、刺激として電界により回転半径変化が生じる線状高分子を適用する場合、当該回転半径変化が生じる電界強度(電極間に印加する電圧)の絶対値は、表示用粒子が移動を開始する電界強度(電極間に印加する電圧)の絶対値よりも小さいことがよい。これにより、表示用粒子移動への影響を抑制しつつ、電界により線状高分子の回転半径変化を生じさせられる。
線状高分子としては、具体的には以下に示すものが例示される。なお、「(メタ)アクリレート」等の記述は、「アクリレート」及び「メタクリレート」等のいずれをも含む表現である。以下、同様である。
電界により回転半径が変化する線状高分子:電解質系高分子材料が好ましく、ポリ(メタ)アクリル酸やその塩、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体やその塩、ポリマレイン酸やその塩、マレイン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体やその塩、ポリビニルスルホン酸やビニルスルホン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体、ポリビニルベンゼンスルホン酸やその塩、ビニルベンゼンスルホン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体やその塩、ポリアクリルアミドアルキルスルホン酸やその塩、アクリルアミドアルキルスルホン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体やその塩、ポリジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドやその塩酸塩、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドと(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体やその4級化物や塩、ポリジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドとポリビニルアルコールとの複合体やその4級化物や塩、ポリビニルアルコールとポリ(メタ)アクリル酸との複合体やその塩、カルボキシアルキルセルロース塩、ポリ(メタ)アクリロニトリルの部分加水分解物やその塩などが例示できる。また、電界付与にともなう電気化学反応によって刺激応答する材料としては、フェロセン誘導体、コバルトセニウム、ルテニウムなどの金属錯体、遷移金属、フラーレン誘導体、ポルフィリン、拡大ポルフィリン、ピロール系化合物、フェノチアジン、ビオロゲン誘導体、フェノチアジン誘導体、チオフェン系化合物、アニリン系化合物、カルバゾール誘導体、テトラチアフルバレン誘導体、ジアミン系化合物、フタロシアニン系化合物、ヒドラゾン系化合物、オキサジアゾール誘導体、ペリレン誘導体、ナフタレン誘導体等が挙げられ、その他ポルフィリンや酸化還元タンパクなどの生態由来物質などを官能基として有するゲル構造体やポリピロール、ポリアニリンなど高分子マトリックスが酸化還元する高分子が挙げられる。
また、電界付与による系内のイオンの移動によって回転半径変化をさせることができる。すなわち、電界によって線状高分子と同極イオンを泳動させればイオンが移動した側では線状高分子の回転半径は収縮する。逆に、電界によって線状高分子と異極イオンを泳動させればイオンが移動した側では線状高分子の回転半径は増加する。
熱により回転半径が変化する線状高分子:ポリエステル、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル系ポリマー、ポリスチレン及びその誘導体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、セルロース誘導体、フッ素系ポリマー、シリコーン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、ポリアセタール系ポリマー、ポリN−イソプロピルアクリルアミドなどのN−アルキル置換(メタ)アクリルアミドやN−アルキル置換(メタ)アクリルアミドと(メタ)アクリル酸及びその塩、又は(メタ)アクリルアミド、又は(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどの2成分以上の共重合体、ポリビニルメチルエーテル、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのアルキル置換セルロース誘導体、ポリ(メタ)アクリルアミドの架橋体とポリ(メタ)アクリル酸からなるIPN体、セミIPN体及びそれらの部分中和体(アクリル酸単位を部分的に塩化したもの)、ポリ(メタ)アクリルアミドを主成分とする共重合体とポリ(メタ)アクリル酸からなるIPN体、セミIPN体及びそれらの部分中和体などが挙げられる。より好ましくは、ポリN−アルキル置換アルキルアミド、ポリ(メタ)アクリルアミドとポリ(メタ)アクリル酸とのIPN体、セミIPN体及びそれらの部分中和体などが挙げられる。
光により回転半径が変化する線状高分子:トリアリールメタン誘導体やスピロベンゾピラン誘導体などの光によってイオン解離する基を有する高分子化合物が好ましく、その例として、ビニル置換トリアリールメタンロイコ誘導体、あるいは他の共重合体などが挙げられる。また、アゾ基(特にアゾベンゼン構造)を有する化合物などの光によってシス−トランス異性化を生じる基を有する高分子化合物が好ましい。その例としては、(メタ)アクリロイル基含有アゾベンゼン、あるいは他の共重合体などが挙げられる。
これら線状高分子から、表示用粒子と斥力的相互作用又は引力的相互作用を及ぼし合うものを選択したり、これらに表示用粒子と当該斥力的相互作用又は引力的相互作用を及ぼし合うように、例えば酸基又は塩基を導入したものを選択する。
また、線状高分子は、これらの少なくとも一部を架橋させた高分子ゲルであってもよい。高分子ゲルは、線状高分子に比べ回転半径を大きくすることが可能であることから、線状高分子の場合に比べ、強い凝集力が付与される。
ここで、線状高分子の一部を架橋させゲル化させる手法としては、例えば重合時に多官能モノマーを共重合させる手法、イソシアネート基を導入する方法、イオン配位による架橋、プラズマ照射によって架橋させる手法等が挙げられる。
線状高分子の回転半径変化率は、例えば1.1以上100以下であることがよく、望ましくは、1.5以上50以下、より望ましくは2以上10以下である。
線状高分子の大きさ(非刺激時の大きさ)は、表示用粒子よりも小さく、例えば0.1nm以上1000nm以下であることがよく、望ましくは、0.2nm以上800nm以下、より望ましくは0.5nm以上500nm以下である。
線状高分子の含有量は、例えば0.01%以上50%以下であることがよく、望ましくは、0.05%以上10%以下、より望ましくは0.1%以上5%以下である。
次に、表示用粒子について説明する。
また、表示用粒子は、その表面に帯電基を持つことがよい。この帯電基の種類に応じて、正帯電粒子、又は負帯電粒子となる。帯電基としては塩基又は酸基が挙げられる。そして、この塩又は基酸基を、表示又は酸基を、表示用粒子と線状高分子との斥力的相互作用又は引力的相互作用としての酸塩基相互作用を及ぼし合う基に利用することがよい。
帯電基として機能する塩基(以下、カチオン性基)又は酸基(以下、アニオン性基)のうち、帯電基として機能するカチオン性基は、例えば、アミノ基、4級アンモニウム基が挙げられ(これら基の塩も含む)、このカチオン基により粒子に正帯電極性が付与される。一方、帯電基としてのアニオン性基としては、例えば、フェノール基、カルボキシル基、カルボン酸塩基、スルホン酸基、スルホン酸塩基、リン酸基、リン酸塩基及びテトラフェニルボロン基が挙げられ(これら基の塩も含む)、このアニオン性基により粒子に負帯電極性が付与される。
なお、表示用粒子に高分子分散剤を付着させた場合、当該高分子分散剤が帯電基を付与することで、表示用粒子が帯電基を持たせる必要なないことがある。
表示用粒子に上記帯電基を付与するためには、表示用粒子を構成する高分子として、上記帯電基を含む高分子を適用することがよい。
表示用粒子を構成する高分子として、具体的には、例えば、帯電基を有する単量体の単独重合体、他の単量体(帯電基を持たない単量体)、又は、これらの共重合体が挙げられる。
帯電基を有する単量体としては、カチオン性基を有する単量体(以下、カチオン性単量体)、アニオン性基を有する単量体(以下、アニオン性単量体)が挙げられる。
カチオン性単量体としては、例えば、以下のものが挙げられる。具体的には、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ヒドロキシエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−オ クチル−N−エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレート等の脂肪族アミノ基を有する(メタ)アクリレート類、ジメチルアミノスチレン、ジエチルアミノスチレン、ジメチルアミノメチルスチレン、ジオクチルアミノスチレン等の含窒素基を有する芳香族置換エチレン系単量体類、
ビニル−N−エチル −N−フェニルアミノエチルエーテル、ビニル−N−ブチル−N−フェニルアミノエチルエーテル、トリエタノールアミンジビニルエーテル、ビニルジフェニルアミノエチルエーテル、N−ビニルヒドロキシエチルベンズアミド、m−アミノフェニルビニルエーテル等の含窒素ビニルエーテル単量体類、ビニルアミン、N−ビニルピロール等のピロール類、N−ビニル−2−ピロリン、N−ビニル−3−ピロリン等のピロリン類、N−ビニルピロリジン、ビニルピロリジンアミノエーテル、N−ビニル−2−ピロリドン等のピロリジン類、N−ビニル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、N−ビニルイミダゾリン等のイミダゾリン類、N−ビニルインドール等のインドール類、N−ビニルインドリン等のインドリン類、N−ビニルカルバゾール、3,6−ジブロム−N−ビニルカルバゾール等のカルバゾール類、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−メチル−5−ビニルピロジン等のピリジン類、(メタ)アクリルピペリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピペラジン等のピペリジン類、2−ビニルキノリン、4−ビニルキノリン等のキノリン類、N−ビニルピラゾール、N−ビニルピラゾリン等のピラゾール類、2−ビニルオキサゾール等のオキサゾール類、4−ビニルオキサジン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート等のオキサジン類などが挙げられる。
また、汎用性から特に好ましいカチオン性単量体としては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの脂肪族アミノ基を有する(メタ)アクリレート類が好ましく、特に重合前あるいは重合後に4級アンモニウム塩とした構造で使用されることが好ましい。4級アンモニウム塩化は、例えば、前記化合物をアルキルハライド類やトシル酸エステル類と反応することで得られる。
一方、アニオン性単量体としては、例えば、以下のものが挙げられる。
具体的には、アニオン性単量体のうち、カルボン酸モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、又はそれらの無水物及びそのモノアルキルエステルやカルボキシエチルビニルエーテル、カルボキシプロピルビニルエーテルの如きカルボキシル基を有するビニルエーテル類等がある。
スルホン酸モノマーとしては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリックアシッドエステル、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコニックアシッドエステル等及びその塩がある。また、その他2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸の硫酸モノエステル及びその塩がある。
リン酸モノマーとしては、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、アシッドホスホキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホキシプロピル(メタ)アクリレート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジオクチル−2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート等がある。
好ましいアニオン性単量体としては、(メタ)アクリル酸やスルホン酸を持ったものであり、より好ましくは重合前あるいは重合後にアンモニウム塩となった構造のものである。アンモニウム塩は、例えば、3級アミン類あるいは4級アンモニウムハイドロオキサイド類と反応させることで作製される。
また、他の単量体としては、非イオン性単量体(ノニオン性単量体)が挙げられ、例えば、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリルアミド、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレン、N−ジアルキル置換(メタ)アクリルアミド、スチレン、ビニルカルバゾール、スチレン、スチレン誘導体、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、イソプレン、ブタジエン、ビニルピロリドン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
ここで、高分子に、帯電基を有する単量体を用いる場合、その比率は例えば所望の粒子の帯電量に応じて適宜変更される。
高分子の重量平均分子量としては、1000以上100万以下が望ましく、より望ましくは1万以上20万以下である。
次に、着色剤について説明する。着色剤としては、有機若しくは無機の顔料や、油溶性染料等が挙げられ、例えば、マグネタイト、フェライト等の磁性紛、カーボンブラック、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、フタロシアニン銅系シアン色材、アゾ系イエロー色材、アゾ系マゼンタ色材、キナクリドン系マゼンタ色材、レッド色材、グリーン色材、ブルー色材等の公知の着色剤が挙げられる。具体的には、着色剤としては、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3、等が代表的なものとして例示される。
着色剤の配合量としては、帯電基を持つ高分子に対し10質量%以上99質量%以下が望ましく、望ましくは30質量%以上99質量%以下である。
次にその他の配合材料を説明する。その他の配合材料としては、例えば帯電制御材料、磁性材料が挙げられる。
帯電制御材料としては、電子写真用トナー材料に使用される公知のものが使用でき、例えば、セチルピリジルクロライド、BONTRON P−51、BONTRON P−53、BONTRON E−84、BONTRON E−81(以上、オリエント化学工業社製)等の第4級アンモニウム塩、サリチル酸系金属錯体、フェノール系縮合物、テトラフェニル系化合物、酸化金属微粒子、各種カップリング剤により表面処理された酸化金属微粒子が挙げられる。
磁性材料としては、必要に応じてカラーコートした無機磁性材料や有機磁性材料を使用する。また、透明な磁性材料、特に、透明有機磁性材料は着色顔料の発色を阻害せず、比重も無機磁性材料に比べて小さく、より望ましい。
着色した磁性材料(カラーコートした材料)として、例えば、特開2003−131420公報記載の小径着色磁性粉が用いられる。核となる磁性粒子と該磁性粒子表面上に積層された着色層とを備えたものが用いられる。そして、着色層としては、顔料等により磁性粉を不透過に着色する等適宜選定して差し支えないが、例えば光干渉薄膜を用いるのが好ましい。この光干渉薄膜とは、SiOやTiO等の無彩色材料を光の波長と同等な厚みを有する薄膜にしたものであり、薄膜内の光干渉により光の波長を選択的に反射するものである。
ここで、上記表示用粒子は、その表面に、高分子分散剤を付着(例えば結合又は被覆)させた粒子であってもよい。また、高分子分散剤に、上記各表示用粒子を構成する高分子同様の帯電基を持たせ、当該表示用粒子を構成する上記各高分子に代えて用いてもよい。
高分子分散剤としては、例えば、分散媒の種類に応じて、シリコーン系高分子や長鎖アルキル系高分子が挙げられる。
シリコーン系高分子は、例えば、シリコーン鎖を持つ高分子化合物であり、より具体的には主高分子化合物の主鎖に対して、シリコーン鎖(シリコーングラフト鎖)が側鎖として有する化合物であることがよい。
シリコーン系高分子の一つとしては、例えば、シリコーン鎖成分と、必要に応じて反応性成分、帯電基を持つ共重合成分、及びその他共重合成分(帯電基を持たない共重合成分)の少なくとも1種と、を共重合させた共重合体が好適に挙げられる。なお、当該共重合体における共重合成分(特に、シリコーン鎖成分)の原料は、モノマーを用いてもよいし、マクロモノマーを用いてもよい。この「マクロモノマー」とは、重合性官能基を持ったオリゴマー(重合度2以上300以下程度)あるいはポリマーの総称であり、高分子と単量体(モノマー)との両方の性質を有するものである。
シリコーン鎖成分としては、片末端に(メタ)アクリレート基を持ったジメチルシリコーンモノマー(例えば、チッソ社製:サイラプレーン:FM−0711,FM−0721,FM−0725等、信越シリコーン(株):X−22−174DX, X−22−2426, X−22−2475等)が挙げられる。
反応性成分としては、エポキシ基を有するグリシジル(メタ)アクリレート、イソシアネート基を有するイソシアネート系モノマー(昭和電工:カレンズAOI、カレンズMOI)などが挙げられる。
帯電基を持つ共重合成分、及びその他共重合成分(帯電基を持たない共重合成分)としては、上記帯電基を有する高分子で説明した帯電基を有する単量体、他の単量体(帯電基を持たない単量体)で挙げられたものが適用される。
シリコーン系高分子は、シリコーン鎖成分が、高分子全体に対して占める質量比で3%以上60%以下、望ましくは5%以上40%以下であることが望ましい。この範囲とすることで、粒子に安定した分散性及を付与しつつ、例えば他の特性(帯電極性付与や帯電量の制御)が実現される。
シリコーン系高分子としては、上記共重合体以外に、片末端にエポキシ基を持つシリコーン化合物(下記構造式1で示されるシリコーン化合物)も挙げられる。当該片末端にエポキシ基を持つシリコーン化合物としては、例えば、信越シリコーン社製:X−22−173DX等が挙げられる。

構造式1中、R’は、水素原子、又は炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。nは自然数(例えば1以上1000以下、望ましくは3以上100以下)を示す。xは1以上3以下の整数を示す。
シリコーン系高分子としては、片末端に(メタ)アクリレート基を持ったジメチルシリコーンモノマー(下記構造式2で示されるシリコーン化合物:例えば、チッソ社製:サイラプレーン:FM−0711,FM−0721,FM−0725等、信越シリコーン(株):X−22−174DX, X−22−2426,X−22−2475等)とグリシジル(メタ)アクリレート又はイソシアネート系モノマー(昭和電工:カレンズAOI、カレンズMOI)との少なくとも2成分からなる共重合体も好適に挙げられる。
構造式2中、Rは、水素原子、又はメチル基を示す。R’は、水素原子、又は炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。nは自然数(例えば1以上1000以下、望ましくは3以上100以下)、を示す。xは1以上3以下の整数を示す。
シリコーン系高分子の重量平均分子量としては、500以上100万以下が望ましく、より望ましくは1000以上100万以下である。
一方、長鎖アルキル系高分子としては、例えば上記したシリコーン系共重合体と類似した構成のもので、成分A.シリコーン鎖成分の代わりに長鎖アルキル成分として長鎖アルキル(メタ)アクリレートを用いたものが挙げられる。長鎖アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては炭素数4以上のアルキル鎖をもったものが望ましく、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、優れた反応性と界面活性能を持つという点から、長鎖アルキル(メタ)アクリレートとグリシジル(メタ)アクリレート、あるいはイソシアネート系モノマー(昭和電工:カレンズAOI、カレンズMOI)の少なくとも2成分からなる共重合体 が好適である。また、共重合体中の成分の組成比は前述のシリコーン系高分子と同様な範囲から選択される。
なお、長鎖アルキル系高分子の「長鎖」とは、例えば、炭素数4以上30以下程度のアルキル鎖を側鎖に有する高分子を意味する。
長鎖アルキル系高分子の重量平均分子量としては、1000以上100万以下が望ましく、より望ましくは1万以上100万以下である。
次に、分散媒について説明する。
分散媒としては、例えば、パラフィン系炭化水素溶媒、シリコーンオイル、フッ素系液体など石油由来高沸点溶媒が挙げられる。
シリコーンオイルとして具体的には、シロキサン結合に炭化水素基が結合したシリコーンオイル(例えば、ジメチルシリコーンオイル、ジエチルシリコーンオイル、メチルエチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、ジフェニルシリコーンオイル等)が挙げられる。これらの中も、安全性が高く、化学的に安定で長期の信頼性が良く、且つ抵抗率が高いといった観点から、ジメチルシリコーンが特に望ましい。
シリコーンオイルの粘度は、温度20℃の環境下において、0.1mPa・s以上20mPa・s以下であることが望ましく、より望ましくは0.1mPa・s以上2mPa・s以下である。粘度を上記範囲とすることで、粒子の移動速度、すなわち、表示速度の向上が図れる。なお、この粘度の測定には、東京計器製B−8L型粘度計を用いる。
パラフィン系炭化水素溶媒としては、炭素数20以上(沸点80℃以上)のノルマルパラフィン系炭化水素、イソパラフィン系炭化水素が挙げられるが、安全性、揮発性等の理由から、イソパラフィンを用いることが望ましい。具体的には、シェルゾル71(シェル石油製)、アイソパーO、アイソパーH、アイソパーK、アイソパーL、アイソパーG、アイソパーM(アイソパーはエクソン社の商品名)やアイピーソルベント(出光石油化学製)等が挙げられる。
次に、表示用粒子の製造方法について説明する。
次に、表示用粒子の製造方法について説明する。
上記いずれの形態の表示用粒子の製造方法は、例えば、高分子と着色剤と第1溶媒と前記第1溶媒に対して非相溶で前記第1溶媒より沸点が低く且つ高分子を溶解する第2溶媒とを含む混合溶液を攪拌し、乳化させる工程と、前記乳化させた混合溶液から前記第2溶媒を除去して、前記高分子及び前記着色剤を含有する着色粒子(表示用粒子)を生成する工程と、を有することが好適である。所謂、液中乾燥法により、表示用粒子を作製すると、特に、安定した分散性及び帯電特性を持つ表示用粒子が得られる。
本手法は、第1溶媒として表示媒体に利用する分散媒を利用することで、そのまま、表示用粒子と分散媒を含む表示用粒子分散液として利用してもよい。これにより、本実施形態に係る表示用粒子の製造方法では、上記工程を経ることで、第1溶媒を分散媒とした表示用粒子分散液を、洗浄・乾燥工程を経ることなく簡易に作製される。勿論、電気的特性向上のために、粒子の洗浄(イオン性不純物の除去)や分散媒の置換を行なうことも実施可能である。以下、工程別に説明する。
以下、上記液中乾燥法を適用した表示用粒子の製造方法の一例の詳細について説明する。以下、工程別に説明する。
−乳化工程−
乳化工程では、例えば、第1溶媒とからなる溶液と、高分子と着色剤と前記第1溶媒に対して非相溶で前記第1溶媒より沸点が低く且つ高分子を溶解する第2溶媒とからなる溶液、との二つの溶液を混合し攪拌し、乳化させる。また、乳化させる混合溶液中には、必要に応じて、上記材料以外の他の配合材料(帯電制御剤、顔料分散剤等)を配合させることも可能である。
乳化工程では、上記混合液を攪拌することで、前記高沸点溶液を第1溶媒とした連続相中に、低沸点の第2溶媒が液滴状の分散相を形成して乳化される。なお、第2溶媒中に高分子及び着色剤が溶解又は分散されることになる。
乳化工程では、混合溶液には、各材料を順次混合してもよいが、例えば、まず、高分子と着色剤と第2溶媒とを混合した混合溶液を準備する。そして、混合溶液を第1溶媒に分散・混合して、混合溶液が第1溶媒中で粒子状に分散させるように乳化させることがよい。
この乳化させるための攪拌は、例えば、自体公知の攪拌装置(例えば、ホモジナイザー、ミキサー、超音波破砕機等)を用いて行われる。乳化時の温度上昇を抑制するために、乳化時の混合液の温度は0℃以上50℃以下に保つことが望ましい。例えば、乳化させるためのホモジナイザーやミキサーの攪拌速度、超音波破砕機の出力強度及び乳化時間は,所望の粒子径に応じて設定される。
ここで、第1溶媒としては、混合溶液中で連続相を形成し得る貧溶媒として用いられ、例えば、上記分散媒と同様なものが好適に選択される。
一方、第2溶媒は、混合溶液中で分散相を形成し得る良溶媒として用いられる。また、第1溶媒に対して非相溶で、第1溶媒より沸点が低く且つ帯電基を持つ高分子を溶解するものが選択される。ここで、非相溶とは、複数の物質系が混じりあわずにそれぞれ独立した相で存在する状態を示す。また、溶解とは、溶解物の残存が目視にて確認でない状態を示す。
第2溶媒として具体的には、例えば、水、炭素数5以下の低級アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール等)、テトラヒドロフラン、アセトン、その他有機溶剤(例えば、トルエン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド)やこれらの混合溶媒が挙げられるが、これに限られない。
第2溶媒は、例えば加熱減圧により混合溶液の系から除去され得ることから第1溶媒よりも沸点が低いものから選択されるが、当該沸点としては、例えば50℃以上200℃以下であることが望ましく、より望ましくは50℃以上150℃以下である。
−第2溶媒除去工程−
次に、第2溶媒除去工程では、乳化工程において乳化させた混合溶液から第2溶媒(低沸点溶媒)を除去する。この第2溶媒を除去することで、当該第2溶媒により形成された分散相内で、高分子が、他の材料を内包させながら析出されて粒子化され、着色粒子が得られる。また、粒子を形成する高分子には顔料の分散剤や耐候安定剤などの種々の添加剤が含まれていても構わない。例えば、市販の顔料分散液には顔料を分散するための高分子物質や界面活性剤が含まれているが、これを使用する場合には、着色粒子には帯電を制御する樹脂とともに、これらの物質が含まれることとなる。この粒子化された着色粒子を、表示用粒子として適用する。
ここで、第2溶媒を除去する方法としては、例えば、混合溶液を加熱する方法、混合溶液を減圧する方法が挙げられ、これら方法を組み合わせて実施してもよい。
混合溶液を加熱して第2溶媒をする場合、当該加熱温度としては、例えば30℃以上200℃以下が望ましく、より望ましくは50℃以上180℃以下である。なお、この第2溶媒の除去工程においての加熱によって反応性シリコン系高分子又は反応性長鎖アルキル系高分子を粒子表面と反応させても構わない。一方、混合溶液を減圧して第2溶媒を除去する場合、当該減圧圧力としては、0.01mPa以上200mPa以下が望ましく、より望ましくは0.01mPa以上20mPa以下である。
なお、表示用粒子の製造方法は、上記製法方法に限られず、例えば、周知の手法(粉砕法、コアセルベーション法、分散重合法、懸濁重合法等)などにより着色粒子(表示用粒子)を形成する手法が採用される。各手法では、溶媒(製法で最終的に残る溶媒)として表示媒体に利用する分散媒を利用し、製造後そのまま、表示用粒子と分散媒を含む表示用粒子分散液として利用してもよい。これにより、表示用粒子の製造方法では、各製造工程を経ることで、使用する溶媒を分散媒とした表示用粒子分散液を、洗浄・乾燥工程を経ることなく簡易に作製される。勿論、電気的特性向上のために、粒子の洗浄(イオン性不純物の除去)や分散媒の置換を行なうことも実施される。
ここで、得られた表示用粒子分散液に対し、必要に応じて、例えば、分散媒(溶媒)で希釈したり、してもよい。
本実施形態に係る表示用粒子分散液には、必要に応じて、酸、アルカリ、塩、分散剤、分散安定剤、酸化防止や紫外線吸収などを目的とした安定剤、抗菌剤、防腐剤などを添加してもよい。
本実施形態に係る表示用粒子分散液には、帯電制御剤として、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、シリコーン系カチオン化合物、シリコーン系アニオン化合物、金属石鹸、アルキルリン酸エステル類、コハク酸イミド類等を添加してもよい。
帯電制御剤としては、イオン性若しくは非イオン性の界面活性剤、親油性部と親水性部からなるブロック若しくはグラフト共重合体類、環状、星状若しくは樹状高分子(デンドリマー)等の高分子鎖骨格をもった化合物、サリチル酸の金属錯体、カテコールの金属錯体、含金属ビスアゾ染料、テトラフェニルボレート誘導体、重合性シリコーンマクロマ(チッソ:サイラプレーン)とアニオンモノマあるいはカチオンポリマとの共重合体等が挙げられる。
イオン性及び非イオン性の界面活性剤としては、より具体的には以下があげられる。ノニオン活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド等が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタリンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸等がある。カチオン界面活性剤としては、第一級ないし第三級のアミン塩、第四級アンモニウム塩等があげられる。これら帯電制御剤は、粒子固形分に対して0.01質量%以上、20質量%以下が好ましく、特に0.05質量%以上10質量%以下の範囲が望ましい。
本実施形態に係る表示用粒子分散液中の表示用粒子の濃度は、表示特性や応答特性あるいはその用途によって種々選択されるが0.1質量%以上30質量%以下の範囲で選択されることが望ましい。色の異なった多粒子を混合する場合にはその粒子総量がこの範囲であると望ましい。0.1質量%よりも少ないと表示濃度が不十分になり、30質量%よりも多いと、表示速度が遅くなったり凝集が起こりやすくなることがある。
また、色や帯電極性の異なる複数種の粒子を混合して使用し、カラー表示を得るということも好ましく実施される。
本実施形態に係る表示用粒子分散液は、表示用粒子として、2種以上の表示用粒子を含む形態であってもよい。2種以上の表示用粒子は、例えば、帯電極性が異なる表示用粒子や、電界により移動を開始する電界強度が異なる表示用粒子の組み合わせが挙げられる。
本実施形態に係る表示用粒子分散液は、電気泳動方式の表示媒体、電気泳動方式の調光媒体(調光素子)、液体現像方式電子写真システムの液体トナーなどに利用される。なお、電気泳動方式の表示媒体、電気泳動方式の調光媒体(調光素子)としては、公知である電極(基板)面に対して垂直方向に粒子群を移動させる方式、それとは異なり水平方向に移動させる方式(いわゆるインプレーン型素子)、又はこれらを組み合わせたハイブリッド素子がある。
(表示媒体、表示装置)
以下、実施形態に係る表示媒体、及び表示装置の一例について説明する。
図1は、本実施形態に係る表示装置の概略構成図である。図2は、本実施形態に係る表示装置の表示媒体の基板間に電圧を印加したときの粒子群の移動態様を模式的に示す説明図である。
本実施形態に係る表示装置10は、その表示媒体12の分散媒50と粒子群34と線状高分子(不図示)とを含む粒子分散液として、上記本実施形態に係る表示用粒子分散液を適用する形態である。具体的には、例えば、線状高分子として、表示用粒子が移動を開始するための電界強度の絶対値よりも小さい電界強度の絶対値の電界により回転半径が小さくなる線状高分子を適用した形態である。つまり、線状高分子として、表示用粒子が移動を開始するための電圧間に印加する電圧よりも小さい電圧を電極間に印加することで、回転半径が小さくなる線状高分子を適用した形態である。
本実施形態に係る表示装置10は、図1に示すように、表示媒体12と、表示媒体12に電圧を印加する電圧印加部16と、制御部18と、を含んで構成されている。
表示媒体12は、画像表示面とされる表示基板20、表示基板20に間隙をもって対向する背面基板22、これらの基板間を特定間隔に保持すると共に、表示基板20と背面基板22との基板間を複数のセルに区画する間隙部材24、各セル内に封入された粒子群34とは異なる光学的反射特性を有する反射粒子群36を含んで構成されている。
上記セルとは、表示基板20と、背面基板22と、間隙部材24と、によって囲まれた領域を示している。このセル中には、分散媒50が封入されている。粒子群34は、複数の粒子から構成されており、この分散媒50中に分散され、セル内に形成された電界強度に応じて表示基板20と背面基板22との基板間を反射粒子群36の間隙を通じて移動する。
なお、この表示媒体12に画像を表示したときの各画素に対応するように間隙部材24を設け、各画素に対応するようにセルを形成することで、表示媒体12を、画素毎の表示が可能となるように構成してもよい。
また、本実施形態では、説明を簡易化するために、1つのセルに注目した図を用いて本実施形態を説明する。以下、各構成について詳細に説明する。
まず、一対の基板について説明する。表示基板20は、支持基板38上に、表面電極40及び表面層42を順に積層した構成となっている。背面基板22は、支持基板44上に、背面電極46及び表面層48を積層した構成となっている。
表示基板20、又は表示基板20と背面基板22との双方は、透光性を有している。ここで、本実施形態における透光性とは、可視光の透過率が60%以上であることを示している。
支持基板38及び支持基板44としては、ガラスや、プラスチック、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂等が挙げられる。
表面電極40及び背面電極46には、インジウム、スズ、カドミウム、アンチモン等の酸化物、ITO等の複合酸化物、金、銀、銅、ニッケル等の金属、ポリピロールやポリチオフェン等の有機材料等が使用される。これらは単層膜、混合膜あるいは複合膜として使用でき、蒸着法、スパッタリング法、塗布法等で形成される。また、その厚さは、蒸着法、スパッタリング法によれば、通常100Å以上2000Å以下である。背面電極46及び表面電極40は、従来の液晶表示媒体あるいはプリント基板のエッチング等従来公知の手段により、所望のパターン、例えば、マトリックス状、又はパッシブマトリックス駆動を可能とするストライプ状に形成してもよい。
また、表面電極40を支持基板38に埋め込んでもよい。また、背面電極46を支持基板44に埋め込んでもよい。この場合、支持基板38及び支持基板44の材料を粒子群34の各粒子の組成等に応じて選択する。
なお、背面電極46及び表面電極40各々を表示基板20及び背面基板22と分離させ、表示媒体12の外部に配置してもよい。
なお、上記では、表示基板20と背面基板22の双方に電極(表面電極40及び背面電極46)を備える場合を説明したが、何れか一方にだけ設けるようにして、アクティブマトリクス駆動させるようにしてもよい。
また、アクティブマトリックス駆動を可能にするために、支持基板38及び支持基板44は、画素毎にTFT(薄膜トランジスタ)を備えていてもよい。配線の積層化及び部品実装が容易であることから、TFTは表示基板ではなく背面基板22に形成することが望ましい。
なお、表示媒体12を単純マトリクス駆動とすると、表示媒体12をそなえた後述する表示装置10の構成を簡易な構成とすることができ、TFTを用いたアクティブマトリックス駆動とすると、単純マトリクス駆動に比べて表示速度が速くなる。
次に、間隙部材について説明する。上記表面電極40及び背面電極46が、各々支持基板38及び支持基板44上に形成されている場合、表面電極40及び背面電極46の破損や、粒子群34の各粒子の固着を招く電極間のリークの発生を防止するため、必要に応じて表面電極40及び背面電極46各々上に誘電体膜としての表面層42及び表面層48を形成している。
この表面層42及び表面層48を形成する材料としては、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリイミド、エポキシ、ポリイソシアネート、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリブタジエン、ポリメチルメタクリレート、共重合ナイロン、紫外線硬化アクリル樹脂、フッ素樹脂等を用いてもよい。
また、上記した絶縁材料の他に、絶縁性材料中に電荷輸送物質を含有させたものも使用され得る。電荷輸送物質を含有させることにより、粒子への電荷注入による粒子帯電性の向上や、粒子の帯電量が極度に大きくなった場合に粒子の電荷を漏洩させ、粒子の帯電量を安定させるなどの効果が得られる。
電荷輸送物質としては、例えば、正孔輸送物質であるヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、アリールアミン化合物等が挙げられる。また、電子輸送物質であるフルオレノン化合物、ジフェノキノン誘導体、ピラン化合物、酸化亜鉛等も使用してもよい。さらに、電荷輸送性を有する自己支持性の樹脂を用いてもよい。
具体的には、ポリビニルカルバゾール、米国特許第4806443号に記載の特定のジヒドロキシアリールアミンとビスクロロホルメートとの重合によるポリカーボネート等が挙げられる。誘電体膜は、粒子の帯電特性や流動性に影響を及ぼすことがあるので、粒子の組成等に応じて適宜選択する。基板の一方である表示基板は光を透過する必要があるので、上記各材料のうち透明のものを使用することが望ましい。
次に、間隙部材について説明する。表示基板20と背面基板22との基板間の隙を保持するための間隙部材24は、表示基板20の透光性を損なわないように形成され、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化樹脂、光硬化樹脂、ゴム、金属等で形成される。
間隙部材24は表示基板20及び背面基板22の何れか一方と一体化されてもよい。この場合には、支持基板38又は支持基板44をエッチングするエッチング処理、レーザー加工処理、予め作製した型を使用してプレス加工処理又は印刷処理等を行うことによって作製する。
この場合、間隙部材24は、表示基板20側、背面基板22側のいずれか、又は双方に作製する。
間隙部材24は有色でも無色でもよいが、表示媒体12に表示される表示画像に悪影響を及ぼさないように無色透明であることが望ましく、その場合には、例えば、ポリスチレンやポリエステルやアクリルなどの透明樹脂等が使用される。
また、粒子状の間隙部材24もまた透明であることが望ましく、ポリスチレン、ポリエステル又はアクリル等の透明樹脂粒子の他、ガラス粒子も使用される。
なお、「透明」とは、可視光に対して、透過率60%以上有することを示している。
次に、反射粒子群について説明する。反射粒子群36は、帯電されていない粒子群であり、粒子群34とは異なる光学的反射特性を有する反射粒子から構成され、粒子群34とは異なる色を表示する反射部材として機能するものである。そして、表示基板20と背面基板22との基板間の移動を阻害することなく、移動させる空隙部材としての機能も有している。すなわち、反射粒子群36の間隙を通って、背面基板22側から表示基板20側、又は表示基板20側から背面基板22側へ粒子群34の各粒子は移動される。この反射粒子群子36の色としては、例えば、背景色となるように白色又は黒色を選択することが望ましい。なお、本実施形態では、反射粒子群36は白色である場合を説明するが、この色に限定されることはない。
反射粒子群36は、例えば、酸化チタンや酸化ケイ素、酸化亜鉛などの白色顔料を、ポリスチレンやポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、PMMA、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ホルムアルデヒド縮合物などに分散した粒子が使用される。また、着色部材を構成する粒子として、白色以外の粒子を適用する場合、例えば、所望の色の顔料、あるいは染料を内包した前記した樹脂粒子を使用してもよい。顔料や染料は、例えばRGBやYMC色であれば、印刷インキやカラートナーに使用されている一般的な顔料あるいは染料が使用してもよい。
反射粒子群36を基板間へ封入するには、例えば、インクジェット法などにより行う。また、反射粒子群36を固定化する場合、例えば、反射粒子群36を封入した後、加熱(及び必要があれば加圧)して、反射粒子群36の粒子群表層を溶かすことで、粒子間隙を維持させつつ行われる。
表示媒体12における上記セルの大きさとしては、表示媒体12の解像度と密接な関係にあり、セルが小さいほど高解像度な画像を表示可能な表示媒体12を作製することができ、通常、表示媒体12の表示基板20の板面方向の長さが10μm以上1mm以下程度である。
上記表示基板20及び背面基板22を、間隙部材24を介して互いに固定するには、ボルトとナットの組み合わせ、クランプ、クリップ、基板固定用の枠等の固定手段を使用する。また、接着剤、熱溶融、超音波接合等の固定手段も使用してもよい。
このように構成される表示媒体12は、例えば、画像の保存及び書換えが可能な掲示板、回覧版、電子黒板、広告、看板、点滅標識、電子ペーパー、電子新聞、電子書籍、及び複写機・プリンタと共用するドキュメントシート等に使用する。
上記に示したように、本実施形態に係る表示装置10は、表示媒体12と、表示媒体12に電圧を印加する電圧印加部16と、制御部18とを含んで構成されている(図1参照)。
電圧印加部16は、表面電極40及び背面電極46に電気的に接続されている。なお、本実施形態では、表面電極40及び背面電極46の双方が、電圧印加部16に電気的に接続されている場合を説明するが、表面電極40及び背面電極46の一方が、接地されており、他方が電圧印加部16に接続された構成であってもよい。
電圧印加部16は、制御部18に信号授受可能に接続されている。
制御部18は、装置全体の動作を司るCPU(中央処理装置)と、各種データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、装置全体を制御する制御プログラム等の各種プログラムが予め記憶されたROM(Read Only Memory)と、を含むマイクロコンピュータとして構成されていることも可能である。
電圧印加部16は、表面電極40及び背面電極46に電圧を印加するための電圧印加装置であり、制御部18の制御に応じた電圧を表面電極40及び背面電極46間に印加する。
次に、表示装置10の作用を説明する。この作用は制御部18の動作に従って説明する。
ここで、表示媒体12に封入されている粒子群34が正極性に帯電されている場合を説明する。また、分散媒50は透明であり、反射粒子群36が白色であるものとして説明する。すなわち、本実施形態では、表示媒体12は、粒子群34の移動によって、その呈する色を表示し、その背景色として白色を表示する場合を説明する。そして、線状高分子は、粒子群34が移動を開始する電界強度(絶対値)よりも小さい電界強度(絶対値)の電界により回転半径の減少を生じる場合、つまり、粒子群34が移動を開始するための電極間に印加する電圧よりも小さい電圧により、回転半径の減少を生じる場合を説明する。
なお、下記動作は、説明上、粒子群34が背面基板22側へ付着した状態からの動作について説明する。
まず、電圧を、特定時間、表面電極40が負極となり背面電極46が正極となるように印加することを示す動作信号を、電圧印加部16へ出力する。図2(A)に示す状態から、電極間に電圧を印加し、基板間に線状高分子の回転半径が収縮する電界以上が印加されると、当該線状高分子の回転半径が収縮し、粒子群34の凝集力が低減される(図4(A)参照)。
続いて、電極間に印加する電圧を上昇させ、表面電極40が負極で且つ濃度変動が終了する閾値電圧以上の電圧が印加されると、粒子群34の凝集力が低減された状態で、正極に帯電している粒子群34を構成する粒子が表示基板20側へと移動して、表示基板20に至る(図2(B)参照)。
そして、電極間への印加を終了すると、線状高分子の回転半径が増加し(回転半径が元に戻り)、粒子群34の凝集力が増加された状態(凝集力が元に戻った状態)で(図4(B)参照)、粒子群34が表面基板20側で拘束され、粒子群34の呈する色が、反射粒子群36の色としての白色を背景色とし表示基板20側から視認される表示媒体12の色として視認される。
次に、表面電極40と背面電極46との電極間に、電圧を、特定時間、表面電極40が正極となり背面電極46が負極となるように印加することを示す動作信号を、電圧印加部16へ出力する。電極間に電圧を印加し、基板間に線状高分子の回転半径が収縮する電界以上が印加されると、当該線状高分子の回転半径が収縮し、粒子群34の凝集力が低減される(図4(A)参照)。
続いて、電極間に印加する電圧を上昇させ、表面電極40が正極で且つ濃度変動が終了する閾値電圧以上の電圧が印加されると、粒子群34の凝集力が低減された状態で、正極に帯電している粒子群34を構成する粒子が背面基板22側へと移動して、背面基板22に至る(図2(A)参照)。
そして、電極間への印加を終了すると、線状高分子の回転半径が増加し(回転半径が元に戻り)、粒子群34の凝集力が増加された状態(凝集力が元に戻った状態)で(図4(B))、粒子群34が背面基板22側で拘束される一方で、反射粒子群36の色としての白色を背景色が、表示基板20側から視認される表示媒体12の色として視認される。なお、粒子群34は、反射粒子群36に隠蔽され、視認され難くなる。
ここで、電極間への電圧印加時間は、動作中の電圧印加における電圧印加時間を示す情報として、予め制御部18内の図示を省略するROM等のメモリ等に記憶しておけばよい。そして、処理実行のときに、この電圧印加時間を示す情報を読み取るようにすればよい。
このように、本実施形態に係る表示装置10では、粒子群34が表示基板20又は背面基板22に到達して、付着・凝集することで表示が行われる。
なお、本実施形態に係る表示媒体12及び表示装置10では、線状高分子の回転半径変化を生じさせる刺激を付与する刺激付与手段として、粒子群34を移動させるための電極間に電圧印加して電界を発生させる電圧印加部16が兼ねた形態を説明したが、これに限れず、別途、刺激付与手段として、一対の電極に接続した電圧印加部を設けてよい。
また、本実施形態に係る表示媒体12及び表示装置10では、線状高分子の回転半径変化を生じさせる刺激として、電界を適用した形態を説明したが、これに限られず、熱や光を適用した形態であってもよい。刺激として熱を適用した場合には、刺激付与手段として例えばハロゲンヒータ等の熱源を適用する。刺激として光を適用した場合、刺激付与手段として例えばハロゲンランプ等の光源を適用する。
また、上記本実施形態に係る表示媒体12及び表示装置10では、粒子群34として1種類(1色)の粒子群を適用した形態を説明したが、これに限られず、2種類(2色)以上の粒子群を適用した形態であってもよい。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。
(実施例1)
−シアン粒子(正帯電粒子)の作製−
まず、他の単量体としてN−ビニルピロリドン:85質量部、シリコーン鎖となる単量体としてサイラプレーン「FM−0721」:10質量部、帯電基を持つ単量体としてジエチルアミノエチルメタクリレート:5質量部を、イソプロピルアルコール100質量部に混合し、重合開始剤としてAIBN:0.2質量部を溶解し、窒素下で70℃、6時間重合を行なった。生成物を、シクロヘキサンを再沈殿溶媒として精製、乾燥し高分子を得た。
得られた高分子を蒸留水に溶解させると、30質量%においても溶解して沈殿も見られず、水溶性高分子であることがわかった。
次に、Ciba製水分散顔料溶液(ユニスパース・シアン色:顔料濃度26質量%)1質量部に、上記高分子の10質量%水溶液3質量部を混合して、高分子及び顔料を含む水溶液を調製した。次に、ジメチルシリコーンオイル(信越シリコーン社製KF−96−2CS)に乳化剤としてシリコーン変性アクリルポリマーKP545 (信越化学社製)を添加した、KP545の3質量%シリコーン溶液を調製した。そして、当該水溶液をKP545の3質量%シリコーン溶液10質量部に混合した後、これを超音波破砕機で分散し、高分子及び顔料が含まれる水溶液をシリコーンオイル(粘度2cs)中に分散した懸濁液を調製した。
次に、この懸濁液を減圧(2KPa)、加熱(70℃)して水分を除去し、シリコーンオイル中に高分子及び顔料を含んだ表示用粒子が分散した表示用粒子分散液を得た。得られた表示用粒子分散液に臭化エチル0.1質量部を添加し、分散液を80℃で2時間加熱し、高分子の単量体成分であるジエチルアミノエチルメタクリレートのアミノ基を4級化し、その後、未反応な臭化エチルを減圧下で除去した。
作製した粒子分散液の固形分濃度をシリコーンオイルの乾燥前後の質量測定から測定したところ8.2質量%であった。また、分散液中の泳動粒子の体積平均粒子径を測定(大塚電子株式会社製FPAR−1000:粒径アナライザー)した結果、260nmであった。
本分散液中のシアン粒子群の帯電極性を、2枚の電極基板間に該分散液を封入し、直流電圧を印加して泳動方向を評価した結果、正帯電であった。また、シアン粒子が移動を開始した電圧は5V(電界強度は100kV/m)であった。
−線状高分子Aの作製−
次のようにして線状高分子Aを作製した。
メタクリル酸:85質量部、サイラプレーン「FM−0721」:15質量部をイソプロピルアルコール100質量部に混合し、重合開始剤としてAIBN:0.2質量部を溶解し、窒素下で70℃、6時間重合を行なった。生成物を、シクロヘキサンを再沈殿溶媒として精製、乾燥し線状高分子を得た。
作製した線状高分子は、電界により回転半径が収縮する高分子であり、非電界付与時の大きさが15nm、回転半径変化率が8であった。また、線状高分子は、上記シアン粒子と斥力的作用を及ぼし合う高分子であった。
−表示用粒子分散液の作製−
得られたシアン粒子分散液(固形分濃度1.5%)100質量部に対して、線状高分子A1.0質量部を添加し、表示用粒子分散液を得た。
(実施例2)
−線状高分子Bの作製−
次のようにして線状高分子Bを作製した。
メタクリル酸:85質量部、サイラプレーン「FM−0721」:15質量部エチレングリコールジメタクリレート0.002質量部をイソプロピルアルコール100質量部、に混合し、重合開始剤としてAIBN:0.2質量部を溶解し、窒素下で70℃、6時間重合を行なった。生成物を、シクロヘキサンを再沈殿溶媒として精製、乾燥し、ゲル化した線状高分子を得た。
作製した線状高分子は、電界により回転半径が収縮する高分子であり、非電界付与時の大きさが90nm回転半径変化率が3であった。また、線状高分子は、上記シアン粒子と斥力的作用を及ぼし合う高分子であった。
−表示用粒子分散液の作製−
得られたシアン粒子分散液(固形分濃度1.5%)100質量部に対して、線状高分子B1.0質量部を添加し、表示用粒子分散液を得た。
(実施例3)
−線状高分子Cの作製−
次のようにして線状高分子Cを作製した。
メチルメタクリレート:80質量部、サイラプレーン「FM−0721」:15質量部、カチオマスターPD−7(四日市合成株式会社)5質量部をイソプロピルアルコール100質量部に混合し、重合開始剤としてAIBN:0.2質量部を溶解し、窒素下で70℃、6時間重合を行なった。生成物を、シクロヘキサンを再沈殿溶媒として精製、乾燥し線状高分子を得た
作製した線状高分子は、電界により回転半径が収縮する高分子であり、非電界付与時の大きさが15nm回転半径変化率が6であった。また、線状高分子は、上記シアン粒子と引力的作用を及ぼし合う高分子であった。
−表示用粒子分散液の作製−
得られたシアン粒子分散液(固形分濃度1.5%)100質量部に対して、線状高分子C3.0質量部を添加し、表示用粒子分散液を得た。
(実施例4)
メチルメタクリレート:60質量部、4−アクロイルアミノアゾベンゼン:25質量部、サイラプレーン「FM−0721」:15質量部をイソプロピルアルコール100質量部に混合し、重合開始剤としてAIBN:0.2質量部を溶解し、窒素下で70℃、6時間重合を行なった。生成物を、シクロヘキサンを再沈殿溶媒として精製、乾燥し線状高分子を得た。
作製した線状高分子は、光照射により回転半径が収縮する高分子であり、非光付与時の大きさが12nm、回転半径変化率が5であった。線状高分子は、斥力的作用を及ぼし合う高分子であった。
−表示用粒子分散液の作製−
得られたシアン粒子分散液(固形分濃度1.5%)100質量部に対して、線状高分子C1.0質量部を添加し、表示用粒子分散液を得た。
(比較例1)
−比較線状高分子Aの作製−
次のようにして比較線状高分子Aを作製した。
サイラプレーン「FM−0721」100質量部をイソプロピルアルコール100質量部に混合し、重合開始剤としてAIBN:0.2質量部を溶解し、窒素下で70℃、6時間重合を行ない、線状高分子を得た。
作製した線状高分子は、電界により回転半径変化が生じない高分子であり、大きさが13nmであった。また、線状高分子は、上記シアン粒子と斥力的作用を及ぼし合う高分子であった。
−表示用粒子分散液の作製−
得られたシアン粒子分散液(固形分濃度1.5%)100質量部に対して、比較線状高分子A1.0質量部を添加し、比較表示用粒子分散液を得た。
[評価]
−表示媒体の作製−
以下のようにして、上記本実施形態と同様な構成の表示媒体を作製した(図1参照)。厚さ0.7mmのガラスからなる支持基板上に電極としてITOをスパッタリング法により50nmの厚さで成膜した。このITO/ガラス基板で構成された背面基板に、感光性ポリイミドワニス(富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製、PROBIMIDE 7005)を用いて層を塗布した後、露光、及びウエットエッチングを行うことにより高さ100μm、幅20μmの間隙部材を形成した。
間隙部材の上部に熱融着性の接着層(図示せず)を形成した後、下記白色粒子群及び各例で作製した粒子分散液を充填し、背面基板と同様にして作製したITO/ガラスで構成され、且つ処理層の形成された表示基板を、互いの処理層の形成された側の面(電極面)が対向するように背面基板に張り合わせて熱をかけて表示媒体を作製した。
このようにして表示媒体を作製した。作製した表示媒体を用いて、表示基板の電極がマイナス、背面基板の電極がプラスとなるように両電極に予め定められた電圧を所望の時間印加した。これにより、電圧印加による電界によって線状高分子の回転半径を収縮させた。
続いて、両電極間に印加する電圧を上昇させ、当該両電極間に予め定められた電圧を所望の時間印加した。これにより、負に帯電されたシアン粒子群が電圧印加による電界によって背面基板へ移動するのが観察され、表示媒体は反射粒子群が呈する白色を表示した。そして、両電極間に印加する電圧を停止し、線状高分子の回転半径を増加させた。
次に、表示基板の電極がプラス、背面基板の電極がマイナスとなるように両電極に予め定められた電圧を所望の時間印加した。これにより、電圧印加による電界によって線状高分子の回転半径を収縮させた。
続いて、両電極間に印加する電圧を上昇させ、当該両電極間に予め定められた電圧を所望の時間印加した。これにより、負に帯電されたシアン粒子群が電圧印加による電界によって表面基板へ移動するのが観察され、表示媒体はシアン粒子群が呈するシアン色を表示した。そして、両電極間に印加する電圧を停止し、線状高分子の回転半径を増加させた。
この繰り返しにより、粒子を表示基板、背面基板に移動させ、各色を表示させた。
但し、電界により回転半径が変化しない線状高分子を適用した比較例では、当該線状高分子の回転半径増減を行う操作は省略した。また、実施例4においては電圧を反転させる際にカラーフィルターを介した水銀ランプで366nmの光を照射した。
(白色粒子群の調製)
−分散液Aの調製−
下記成分を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液Aを調製した。
<組成>
・メタクリル酸シクロヘキシル :53質量部
・酸化チタン1(白色顔料) (一次粒子径0.3μm、タイペークCR63:石原産業社製) :45質量部
・シクロヘキサン:5質量部
−炭カル分散液Bの調製−
下記成分を混合し、上記と同様にボールミルにて微粉砕して炭カル分散液Bを調製した。
<組成>
・炭酸カルシウム:40質量部
・水:60質量部
−混合液Cの調製−
下記成分を混合し、超音波機で脱気を10分間行い、ついで乳化機で攪拌して混合液Cを調製した。
<組成>
・2質量%セロゲン水溶液(第一工業製薬社製):4.3g
・炭カル分散液B:8.5g
・20質量%食塩水:50g
分散液A35gとジビニルベンゼン1g、重合開始剤AIBN(アゾビスイソブチロニトリル):0.35gをはかりとり、充分混合し、超音波機で脱気を10分おこなった。これを前記混合液Cに加え、乳化機で乳化を実施した。次にこの乳化液をビンにいれ、シリコーン詮をし、注射針を使用し、減圧脱気を充分行い、窒素ガスで封入した。次に65℃で15時間反応させ粒子を調製した。冷却後、この分散液を凍結乾燥機により−35℃、0.1Paの下で2日間でシクロヘキサンを除去した。得られた粒子粉をイオン交換水中に分散させ、塩酸水で炭酸カルシウムを分解させ、ろ過を行った。その後充分な蒸留水で洗浄し、目開き:20μm、25μmのナイロン篩にかけ、粒度を揃えた。これを乾燥させ、平均粒子径20μmの白色粒子群を得た。これを白色粒子群(反射粒子群)とした。
−評価−
得られた表示媒体における駆動特性として、表示用粒子が移動を開始する電圧、及び線状高分子が回転半径変化する電圧を次のようにして調べた。結果を表1に示す。
光散乱光度計SLS−6500(大塚電子株式会社)の測定セルに電圧を印加するための電極を設置し、電位を変化させながら、表示用粒子が移動を開始する電圧、及び高分子の回転半径を測定した。
得られた表示媒体におけるシアン色の表示維持性(メモリー性)につき、次のように評価した。結果を表1に示す。
電圧を印加し平衡状態になったときの色濃度をX−Rite530(X−Rite社)にて測定した(X)。電圧を解放して24時間経過後の色濃度を同様に測定した(Y)。Y/Xを表示維持性とした。
得られた表示媒体におけるシアン色の表示特性につき、次のように評価した。結果を表1に示す。
電圧を印加し平衡状態になったときの色濃度をX−Rite530(X−Rite社)にて測定した。
得られた結果から、本実施例では、比較例に比べ、駆動特性、表示維持性、及び表示特性共に、優れた結果が得られたことがわかる。
10 表示装置
12 表示媒体
16 電圧印加部
18 制御部
20 表示基板
22 背面基板
24 間隙部材
34 粒子群
36 反射粒子群
38 支持基板
40 表面電極
42 表面層
44 支持基板
46 背面電極
48 表面層
50 分散媒

Claims (10)

  1. 分散媒と、
    前記分散媒に分散され、電界に応じて移動する表示用粒子と、
    前記分散媒に分散され、刺激により回転半径が変化する線状高分子であって、非刺激時の回転半径が前記表示用粒子の粒径よりも小さい線状高分子と、
    を具備する表示用粒子分散液。
  2. 前記線状高分子が、少なくとも一部が架橋された高分子ゲルである請求項1に記載の表示用粒子分散液。
  3. 前記線状高分子が、前記刺激として電界により回転半径が変化する線状高分子である請求項1に記載の表示用粒子分散液。
  4. 前記線状高分子の回転半径変化が生じる電界強度の絶対値が、表示用粒子が移動を開始する電界強度の絶対値よりも小さい請求項3に記載の表示用粒子分散液。
  5. 前記線状高分子が、刺激により回転半径が収縮する線状高分子である請求項1に記載の表示用粒子分散液。
  6. 少なくとも一方が透光性を有する一対の基板と、
    前記一対の基板間に封入された、請求項1から5までのいずれか1項に記載の表示用粒子分散液と、
    を備えた表示媒体。
  7. 少なくとも一方が透光性を有する一対の電極と、
    前記一対の電極間に設けられた、請求項1から5までのいずれか1項に記載の表示用粒子分散液を有する領域と、
    を備えた表示媒体。
  8. 請求項6に記載の表示媒体と、前記表示媒体の前記一対の基板間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記線状高分子の回転半径変化を生じさせる刺激を付与する刺激付与手段とを備えた、又は、請求項7に記載の表示媒体と、前記表示媒体の前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記線状高分子の回転半径変化を生じさせる刺激を付与する刺激付与手段とを備えた表示装置。
  9. 前記電圧印加手段が前記刺激付与手段を兼ねる請求項8に記載の表示装置。
  10. 前記線状高分子が、刺激により回転半径が収縮する線状高分子であり、
    前記刺激付与手段が、前記表示用粒子が移動するときに刺激を付与して前記線状高分子の回転半径を収縮させる手段である請求項8に記載の表示装置。
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