JP5648268B2 - 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 - Google Patents
表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5648268B2 JP5648268B2 JP2009033826A JP2009033826A JP5648268B2 JP 5648268 B2 JP5648268 B2 JP 5648268B2 JP 2009033826 A JP2009033826 A JP 2009033826A JP 2009033826 A JP2009033826 A JP 2009033826A JP 5648268 B2 JP5648268 B2 JP 5648268B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- display
- linear polymer
- particles
- polymer
- radius
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
Description
請求項1に係る発明は、
分散媒と、
前記分散媒に分散され、電界に応じて移動する表示用粒子と、
前記分散媒に分散され、刺激により回転半径が変化する線状高分子であって、非刺激時の回転半径が前記表示用粒子の粒径よりも小さい線状高分子と、
を具備する表示用粒子分散液。
前記線状高分子が、少なくとも一部が架橋された高分子ゲルである請求項1に記載の表示用粒子分散液。
前記線状高分子が、前記刺激として電界により回転半径が変化する線状高分子である請求項1に記載の表示用粒子分散液。
前記線状高分子の回転半径変化が生じる電界強度の絶対値が、表示用粒子が移動を開始する電界強度の絶対値よりも小さい請求項3に記載の表示用粒子分散液。
前記線状高分子が、刺激により回転半径が収縮する線状高分子である請求項1に記載の表示用粒子分散液。
少なくとも一方が透光性を有する一対の基板と、
前記一対の基板間に封入された、請求項1から5までのいずれか1項に記載の表示用粒子分散液と、
を備えた表示媒体。
少なくとも一方が透光性を有する一対の電極と、
前記一対の電極間に設けられた、請求項1から5までのいずれか1項に記載の表示用粒子分散液を有する領域と、
を備えた表示媒体。
請求項6に記載の表示媒体と、前記表示媒体の前記一対の基板間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記線状高分子の回転半径変化を生じさせる刺激を付与する刺激付与手段とを備えた、又は、請求項7に記載の表示媒体と、前記表示媒体の前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記線状高分子の回転半径変化を生じさせる刺激を付与する刺激付与手段とを備えた表示装置。
前記電圧印加手段が前記刺激付与手段を兼ねる請求項8に記載の表示装置。
前記線状高分子が、刺激により回転半径が収縮する線状高分子であり、
前記刺激付与手段が、前記表示用粒子が移動するときに刺激を付与して前記線状高分子の回転半径を収縮させる手段である請求項8に記載の表示装置。
請求項2に係る発明によれば、回転半径に変化が生じる線状高分子が線状高分子ゲルでない場合に比べ、表示用粒子同士に可逆的な凝集力が付与される。
請求項3に係る発明によれば、回転半径に変化が生じる線状高分子が電界以外の刺激により回転半径が変化する場合に比べ、簡易な構成で、表示用粒子同士に可逆的な凝集力が付与される。
請求項4に係る発明によれば、回転半径に変化が生じる線状高分子が刺激により回転半径が増加する場合に比べ、特定の線状高分子へ刺激を付与する時間が短く、表示用粒子同士に可逆的な凝集力が付与される。
請求項5に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、画像維持性(メモリー性)と共に、表示粒子の低電界駆動が実現される。
請求項6に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、画像維持性(メモリー性)と共に、表示粒子の低電界駆動が実現される。
請求項7に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、画像維持性(メモリー性)と共に、表示粒子の低電界駆動が実現される。
請求項8に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、画像維持性(メモリー性)と共に、表示粒子の低電界駆動が実現される。
請求項9に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、簡易な構成で、画像維持性(メモリー性)と共に、表示粒子の低電界駆動が実現される。
請求項10に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、簡易な構成で、画像維持性(メモリー性)と共に、表示粒子の低電界駆動が実現される。
本実施形態に係る表示用粒子分散液は、分散媒と、分散媒に分散され、電界に応じて移動する表示用粒子(その郡)と、分散媒に分散され、表示用粒子に対し非吸着性で、刺激により回転半径が変化する線状高分子と、を有する。線状高分子が表示用粒子に対し吸着性であっても飽和吸着量以上の領域では非吸着性としてふるまう。
なお、本実施形態に係る表示用粒子分散液において、線状高分子は、非刺激時の回転半径が前記表示用粒子の粒径よりも小さい線状高分子が適用される。
線状高分子は、刺激により回転半径が変化する線状高分子である。線状高分子は、糸まり状で分散媒に分散され、互いの線状高分子が独立して粒子状に分散されるものである。つまり、線状高分子が回転半径変化するとは、線状高分子の糸まり状態の径が広がったり、小さくなることを意味する。なお、高分子の大きさを示す場合、「回転半径」をよく用いられるが、この「回転半径」とは熱力学的に安定になるように折れ曲がった高分子における重心からの平均半径のことを指す。
なお、刺激として電界により回転半径変化が生じる線状高分子を適用する場合、当該回転半径変化が生じる電界強度(電極間に印加する電圧)の絶対値は、表示用粒子が移動を開始する電界強度(電極間に印加する電圧)の絶対値よりも小さいことがよい。これにより、表示用粒子移動への影響を抑制しつつ、電界により線状高分子の回転半径変化を生じさせられる。
また、電界付与による系内のイオンの移動によって回転半径変化をさせることができる。すなわち、電界によって線状高分子と同極イオンを泳動させればイオンが移動した側では線状高分子の回転半径は収縮する。逆に、電界によって線状高分子と異極イオンを泳動させればイオンが移動した側では線状高分子の回転半径は増加する。
ここで、線状高分子の一部を架橋させゲル化させる手法としては、例えば重合時に多官能モノマーを共重合させる手法、イソシアネート基を導入する方法、イオン配位による架橋、プラズマ照射によって架橋させる手法等が挙げられる。
また、表示用粒子は、その表面に帯電基を持つことがよい。この帯電基の種類に応じて、正帯電粒子、又は負帯電粒子となる。帯電基としては塩基又は酸基が挙げられる。そして、この塩又は基酸基を、表示又は酸基を、表示用粒子と線状高分子との斥力的相互作用又は引力的相互作用としての酸塩基相互作用を及ぼし合う基に利用することがよい。
なお、表示用粒子に高分子分散剤を付着させた場合、当該高分子分散剤が帯電基を付与することで、表示用粒子が帯電基を持たせる必要なないことがある。
ビニル−N−エチル −N−フェニルアミノエチルエーテル、ビニル−N−ブチル−N−フェニルアミノエチルエーテル、トリエタノールアミンジビニルエーテル、ビニルジフェニルアミノエチルエーテル、N−ビニルヒドロキシエチルベンズアミド、m−アミノフェニルビニルエーテル等の含窒素ビニルエーテル単量体類、ビニルアミン、N−ビニルピロール等のピロール類、N−ビニル−2−ピロリン、N−ビニル−3−ピロリン等のピロリン類、N−ビニルピロリジン、ビニルピロリジンアミノエーテル、N−ビニル−2−ピロリドン等のピロリジン類、N−ビニル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、N−ビニルイミダゾリン等のイミダゾリン類、N−ビニルインドール等のインドール類、N−ビニルインドリン等のインドリン類、N−ビニルカルバゾール、3,6−ジブロム−N−ビニルカルバゾール等のカルバゾール類、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−メチル−5−ビニルピロジン等のピリジン類、(メタ)アクリルピペリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピペラジン等のピペリジン類、2−ビニルキノリン、4−ビニルキノリン等のキノリン類、N−ビニルピラゾール、N−ビニルピラゾリン等のピラゾール類、2−ビニルオキサゾール等のオキサゾール類、4−ビニルオキサジン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート等のオキサジン類などが挙げられる。
また、汎用性から特に好ましいカチオン性単量体としては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの脂肪族アミノ基を有する(メタ)アクリレート類が好ましく、特に重合前あるいは重合後に4級アンモニウム塩とした構造で使用されることが好ましい。4級アンモニウム塩化は、例えば、前記化合物をアルキルハライド類やトシル酸エステル類と反応することで得られる。
具体的には、アニオン性単量体のうち、カルボン酸モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、又はそれらの無水物及びそのモノアルキルエステルやカルボキシエチルビニルエーテル、カルボキシプロピルビニルエーテルの如きカルボキシル基を有するビニルエーテル類等がある。
スルホン酸モノマーとしては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリックアシッドエステル、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコニックアシッドエステル等及びその塩がある。また、その他2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸の硫酸モノエステル及びその塩がある。
リン酸モノマーとしては、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、アシッドホスホキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホキシプロピル(メタ)アクリレート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジオクチル−2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート等がある。
好ましいアニオン性単量体としては、(メタ)アクリル酸やスルホン酸を持ったものであり、より好ましくは重合前あるいは重合後にアンモニウム塩となった構造のものである。アンモニウム塩は、例えば、3級アミン類あるいは4級アンモニウムハイドロオキサイド類と反応させることで作製される。
帯電制御材料としては、電子写真用トナー材料に使用される公知のものが使用でき、例えば、セチルピリジルクロライド、BONTRON P−51、BONTRON P−53、BONTRON E−84、BONTRON E−81(以上、オリエント化学工業社製)等の第4級アンモニウム塩、サリチル酸系金属錯体、フェノール系縮合物、テトラフェニル系化合物、酸化金属微粒子、各種カップリング剤により表面処理された酸化金属微粒子が挙げられる。
着色した磁性材料(カラーコートした材料)として、例えば、特開2003−131420公報記載の小径着色磁性粉が用いられる。核となる磁性粒子と該磁性粒子表面上に積層された着色層とを備えたものが用いられる。そして、着色層としては、顔料等により磁性粉を不透過に着色する等適宜選定して差し支えないが、例えば光干渉薄膜を用いるのが好ましい。この光干渉薄膜とは、SiO2やTiO2等の無彩色材料を光の波長と同等な厚みを有する薄膜にしたものであり、薄膜内の光干渉により光の波長を選択的に反射するものである。
なお、長鎖アルキル系高分子の「長鎖」とは、例えば、炭素数4以上30以下程度のアルキル鎖を側鎖に有する高分子を意味する。
分散媒としては、例えば、パラフィン系炭化水素溶媒、シリコーンオイル、フッ素系液体など石油由来高沸点溶媒が挙げられる。
次に、表示用粒子の製造方法について説明する。
上記いずれの形態の表示用粒子の製造方法は、例えば、高分子と着色剤と第1溶媒と前記第1溶媒に対して非相溶で前記第1溶媒より沸点が低く且つ高分子を溶解する第2溶媒とを含む混合溶液を攪拌し、乳化させる工程と、前記乳化させた混合溶液から前記第2溶媒を除去して、前記高分子及び前記着色剤を含有する着色粒子(表示用粒子)を生成する工程と、を有することが好適である。所謂、液中乾燥法により、表示用粒子を作製すると、特に、安定した分散性及び帯電特性を持つ表示用粒子が得られる。
乳化工程では、例えば、第1溶媒とからなる溶液と、高分子と着色剤と前記第1溶媒に対して非相溶で前記第1溶媒より沸点が低く且つ高分子を溶解する第2溶媒とからなる溶液、との二つの溶液を混合し攪拌し、乳化させる。また、乳化させる混合溶液中には、必要に応じて、上記材料以外の他の配合材料(帯電制御剤、顔料分散剤等)を配合させることも可能である。
一方、第2溶媒は、混合溶液中で分散相を形成し得る良溶媒として用いられる。また、第1溶媒に対して非相溶で、第1溶媒より沸点が低く且つ帯電基を持つ高分子を溶解するものが選択される。ここで、非相溶とは、複数の物質系が混じりあわずにそれぞれ独立した相で存在する状態を示す。また、溶解とは、溶解物の残存が目視にて確認でない状態を示す。
次に、第2溶媒除去工程では、乳化工程において乳化させた混合溶液から第2溶媒(低沸点溶媒)を除去する。この第2溶媒を除去することで、当該第2溶媒により形成された分散相内で、高分子が、他の材料を内包させながら析出されて粒子化され、着色粒子が得られる。また、粒子を形成する高分子には顔料の分散剤や耐候安定剤などの種々の添加剤が含まれていても構わない。例えば、市販の顔料分散液には顔料を分散するための高分子物質や界面活性剤が含まれているが、これを使用する場合には、着色粒子には帯電を制御する樹脂とともに、これらの物質が含まれることとなる。この粒子化された着色粒子を、表示用粒子として適用する。
混合溶液を加熱して第2溶媒をする場合、当該加熱温度としては、例えば30℃以上200℃以下が望ましく、より望ましくは50℃以上180℃以下である。なお、この第2溶媒の除去工程においての加熱によって反応性シリコン系高分子又は反応性長鎖アルキル系高分子を粒子表面と反応させても構わない。一方、混合溶液を減圧して第2溶媒を除去する場合、当該減圧圧力としては、0.01mPa以上200mPa以下が望ましく、より望ましくは0.01mPa以上20mPa以下である。
イオン性及び非イオン性の界面活性剤としては、より具体的には以下があげられる。ノニオン活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド等が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタリンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸等がある。カチオン界面活性剤としては、第一級ないし第三級のアミン塩、第四級アンモニウム塩等があげられる。これら帯電制御剤は、粒子固形分に対して0.01質量%以上、20質量%以下が好ましく、特に0.05質量%以上10質量%以下の範囲が望ましい。
また、色や帯電極性の異なる複数種の粒子を混合して使用し、カラー表示を得るということも好ましく実施される。
以下、実施形態に係る表示媒体、及び表示装置の一例について説明する。
具体的には、ポリビニルカルバゾール、米国特許第4806443号に記載の特定のジヒドロキシアリールアミンとビスクロロホルメートとの重合によるポリカーボネート等が挙げられる。誘電体膜は、粒子の帯電特性や流動性に影響を及ぼすことがあるので、粒子の組成等に応じて適宜選択する。基板の一方である表示基板は光を透過する必要があるので、上記各材料のうち透明のものを使用することが望ましい。
この場合、間隙部材24は、表示基板20側、背面基板22側のいずれか、又は双方に作製する。
なお、下記動作は、説明上、粒子群34が背面基板22側へ付着した状態からの動作について説明する。
−シアン粒子(正帯電粒子)の作製−
まず、他の単量体としてN−ビニルピロリドン:85質量部、シリコーン鎖となる単量体としてサイラプレーン「FM−0721」:10質量部、帯電基を持つ単量体としてジエチルアミノエチルメタクリレート:5質量部を、イソプロピルアルコール100質量部に混合し、重合開始剤としてAIBN:0.2質量部を溶解し、窒素下で70℃、6時間重合を行なった。生成物を、シクロヘキサンを再沈殿溶媒として精製、乾燥し高分子を得た。
得られた高分子を蒸留水に溶解させると、30質量%においても溶解して沈殿も見られず、水溶性高分子であることがわかった。
次に、この懸濁液を減圧(2KPa)、加熱(70℃)して水分を除去し、シリコーンオイル中に高分子及び顔料を含んだ表示用粒子が分散した表示用粒子分散液を得た。得られた表示用粒子分散液に臭化エチル0.1質量部を添加し、分散液を80℃で2時間加熱し、高分子の単量体成分であるジエチルアミノエチルメタクリレートのアミノ基を4級化し、その後、未反応な臭化エチルを減圧下で除去した。
作製した粒子分散液の固形分濃度をシリコーンオイルの乾燥前後の質量測定から測定したところ8.2質量%であった。また、分散液中の泳動粒子の体積平均粒子径を測定(大塚電子株式会社製FPAR−1000:粒径アナライザー)した結果、260nmであった。
本分散液中のシアン粒子群の帯電極性を、2枚の電極基板間に該分散液を封入し、直流電圧を印加して泳動方向を評価した結果、正帯電であった。また、シアン粒子が移動を開始した電圧は5V(電界強度は100kV/m)であった。
次のようにして線状高分子Aを作製した。
メタクリル酸:85質量部、サイラプレーン「FM−0721」:15質量部をイソプロピルアルコール100質量部に混合し、重合開始剤としてAIBN:0.2質量部を溶解し、窒素下で70℃、6時間重合を行なった。生成物を、シクロヘキサンを再沈殿溶媒として精製、乾燥し線状高分子を得た。
作製した線状高分子は、電界により回転半径が収縮する高分子であり、非電界付与時の大きさが15nm、回転半径変化率が8であった。また、線状高分子は、上記シアン粒子と斥力的作用を及ぼし合う高分子であった。
得られたシアン粒子分散液(固形分濃度1.5%)100質量部に対して、線状高分子A1.0質量部を添加し、表示用粒子分散液を得た。
−線状高分子Bの作製−
次のようにして線状高分子Bを作製した。
メタクリル酸:85質量部、サイラプレーン「FM−0721」:15質量部エチレングリコールジメタクリレート0.002質量部をイソプロピルアルコール100質量部、に混合し、重合開始剤としてAIBN:0.2質量部を溶解し、窒素下で70℃、6時間重合を行なった。生成物を、シクロヘキサンを再沈殿溶媒として精製、乾燥し、ゲル化した線状高分子を得た。
作製した線状高分子は、電界により回転半径が収縮する高分子であり、非電界付与時の大きさが90nm回転半径変化率が3であった。また、線状高分子は、上記シアン粒子と斥力的作用を及ぼし合う高分子であった。
得られたシアン粒子分散液(固形分濃度1.5%)100質量部に対して、線状高分子B1.0質量部を添加し、表示用粒子分散液を得た。
−線状高分子Cの作製−
次のようにして線状高分子Cを作製した。
メチルメタクリレート:80質量部、サイラプレーン「FM−0721」:15質量部、カチオマスターPD−7(四日市合成株式会社)5質量部をイソプロピルアルコール100質量部に混合し、重合開始剤としてAIBN:0.2質量部を溶解し、窒素下で70℃、6時間重合を行なった。生成物を、シクロヘキサンを再沈殿溶媒として精製、乾燥し線状高分子を得た
作製した線状高分子は、電界により回転半径が収縮する高分子であり、非電界付与時の大きさが15nm回転半径変化率が6であった。また、線状高分子は、上記シアン粒子と引力的作用を及ぼし合う高分子であった。
得られたシアン粒子分散液(固形分濃度1.5%)100質量部に対して、線状高分子C3.0質量部を添加し、表示用粒子分散液を得た。
メチルメタクリレート:60質量部、4−アクロイルアミノアゾベンゼン:25質量部、サイラプレーン「FM−0721」:15質量部をイソプロピルアルコール100質量部に混合し、重合開始剤としてAIBN:0.2質量部を溶解し、窒素下で70℃、6時間重合を行なった。生成物を、シクロヘキサンを再沈殿溶媒として精製、乾燥し線状高分子を得た。
作製した線状高分子は、光照射により回転半径が収縮する高分子であり、非光付与時の大きさが12nm、回転半径変化率が5であった。線状高分子は、斥力的作用を及ぼし合う高分子であった。
得られたシアン粒子分散液(固形分濃度1.5%)100質量部に対して、線状高分子C1.0質量部を添加し、表示用粒子分散液を得た。
−比較線状高分子Aの作製−
次のようにして比較線状高分子Aを作製した。
サイラプレーン「FM−0721」100質量部をイソプロピルアルコール100質量部に混合し、重合開始剤としてAIBN:0.2質量部を溶解し、窒素下で70℃、6時間重合を行ない、線状高分子を得た。
作製した線状高分子は、電界により回転半径変化が生じない高分子であり、大きさが13nmであった。また、線状高分子は、上記シアン粒子と斥力的作用を及ぼし合う高分子であった。
得られたシアン粒子分散液(固形分濃度1.5%)100質量部に対して、比較線状高分子A1.0質量部を添加し、比較表示用粒子分散液を得た。
−表示媒体の作製−
以下のようにして、上記本実施形態と同様な構成の表示媒体を作製した(図1参照)。厚さ0.7mmのガラスからなる支持基板上に電極としてITOをスパッタリング法により50nmの厚さで成膜した。このITO/ガラス基板で構成された背面基板に、感光性ポリイミドワニス(富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製、PROBIMIDE 7005)を用いて層を塗布した後、露光、及びウエットエッチングを行うことにより高さ100μm、幅20μmの間隙部材を形成した。
但し、電界により回転半径が変化しない線状高分子を適用した比較例では、当該線状高分子の回転半径増減を行う操作は省略した。また、実施例4においては電圧を反転させる際にカラーフィルターを介した水銀ランプで366nmの光を照射した。
−分散液Aの調製−
下記成分を混合し、10mmΦのジルコニアボールにてボールミル粉砕を20時間実施して分散液Aを調製した。
<組成>
・メタクリル酸シクロヘキシル :53質量部
・酸化チタン1(白色顔料) (一次粒子径0.3μm、タイペークCR63:石原産業社製) :45質量部
・シクロヘキサン:5質量部
下記成分を混合し、上記と同様にボールミルにて微粉砕して炭カル分散液Bを調製した。
<組成>
・炭酸カルシウム:40質量部
・水:60質量部
下記成分を混合し、超音波機で脱気を10分間行い、ついで乳化機で攪拌して混合液Cを調製した。
<組成>
・2質量%セロゲン水溶液(第一工業製薬社製):4.3g
・炭カル分散液B:8.5g
・20質量%食塩水:50g
得られた表示媒体における駆動特性として、表示用粒子が移動を開始する電圧、及び線状高分子が回転半径変化する電圧を次のようにして調べた。結果を表1に示す。
光散乱光度計SLS−6500(大塚電子株式会社)の測定セルに電圧を印加するための電極を設置し、電位を変化させながら、表示用粒子が移動を開始する電圧、及び高分子の回転半径を測定した。
電圧を印加し平衡状態になったときの色濃度をX−Rite530(X−Rite社)にて測定した(X)。電圧を解放して24時間経過後の色濃度を同様に測定した(Y)。Y/Xを表示維持性とした。
電圧を印加し平衡状態になったときの色濃度をX−Rite530(X−Rite社)にて測定した。
12 表示媒体
16 電圧印加部
18 制御部
20 表示基板
22 背面基板
24 間隙部材
34 粒子群
36 反射粒子群
38 支持基板
40 表面電極
42 表面層
44 支持基板
46 背面電極
48 表面層
50 分散媒
Claims (10)
- 分散媒と、
前記分散媒に分散され、電界に応じて移動する表示用粒子と、
前記分散媒に分散され、刺激により回転半径が変化する線状高分子であって、非刺激時の回転半径が前記表示用粒子の粒径よりも小さい線状高分子と、
を具備する表示用粒子分散液。 - 前記線状高分子が、少なくとも一部が架橋された高分子ゲルである請求項1に記載の表示用粒子分散液。
- 前記線状高分子が、前記刺激として電界により回転半径が変化する線状高分子である請求項1に記載の表示用粒子分散液。
- 前記線状高分子の回転半径変化が生じる電界強度の絶対値が、表示用粒子が移動を開始する電界強度の絶対値よりも小さい請求項3に記載の表示用粒子分散液。
- 前記線状高分子が、刺激により回転半径が収縮する線状高分子である請求項1に記載の表示用粒子分散液。
- 少なくとも一方が透光性を有する一対の基板と、
前記一対の基板間に封入された、請求項1から5までのいずれか1項に記載の表示用粒子分散液と、
を備えた表示媒体。 - 少なくとも一方が透光性を有する一対の電極と、
前記一対の電極間に設けられた、請求項1から5までのいずれか1項に記載の表示用粒子分散液を有する領域と、
を備えた表示媒体。 - 請求項6に記載の表示媒体と、前記表示媒体の前記一対の基板間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記線状高分子の回転半径変化を生じさせる刺激を付与する刺激付与手段とを備えた、又は、請求項7に記載の表示媒体と、前記表示媒体の前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記線状高分子の回転半径変化を生じさせる刺激を付与する刺激付与手段とを備えた表示装置。
- 前記電圧印加手段が前記刺激付与手段を兼ねる請求項8に記載の表示装置。
- 前記線状高分子が、刺激により回転半径が収縮する線状高分子であり、
前記刺激付与手段が、前記表示用粒子が移動するときに刺激を付与して前記線状高分子の回転半径を収縮させる手段である請求項8に記載の表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009033826A JP5648268B2 (ja) | 2009-02-17 | 2009-02-17 | 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009033826A JP5648268B2 (ja) | 2009-02-17 | 2009-02-17 | 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010191055A JP2010191055A (ja) | 2010-09-02 |
JP5648268B2 true JP5648268B2 (ja) | 2015-01-07 |
Family
ID=42817183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009033826A Expired - Fee Related JP5648268B2 (ja) | 2009-02-17 | 2009-02-17 | 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5648268B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012145601A (ja) * | 2011-01-06 | 2012-08-02 | Fuji Xerox Co Ltd | 表示媒体及び表示装置 |
JP2017146457A (ja) | 2016-02-17 | 2017-08-24 | セイコーエプソン株式会社 | 電気泳動分散液、電気泳動シート、電気泳動装置および電子機器 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001117511A (ja) * | 1999-10-20 | 2001-04-27 | Fuji Xerox Co Ltd | 調光素子 |
JP2002287175A (ja) * | 2001-03-23 | 2002-10-03 | Minolta Co Ltd | ツイスティングボールディスプレイシート |
JP2008191457A (ja) * | 2007-02-06 | 2008-08-21 | Fuji Xerox Co Ltd | 表示媒体、表示装置、及び表示プログラム |
JP2009003179A (ja) * | 2007-06-21 | 2009-01-08 | Fuji Xerox Co Ltd | 表示媒体、表示装置、及び表示プログラム |
-
2009
- 2009-02-17 JP JP2009033826A patent/JP5648268B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010191055A (ja) | 2010-09-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5316100B2 (ja) | 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 | |
JP5381737B2 (ja) | 表示装置 | |
JP4780118B2 (ja) | 表示用粒子の製造方法 | |
US8704754B2 (en) | Electrophoretic driving method and display device | |
JP5989562B2 (ja) | 電気泳動粒子、表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 | |
JP4544358B2 (ja) | 表示用粒子、表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 | |
JP2013174819A (ja) | 電気泳動粒子、電気泳動粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 | |
JP5353603B2 (ja) | 電気泳動粒子分散液、表示媒体、表示装置、及び電気泳動粒子 | |
JP5316062B2 (ja) | 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 | |
JP5532717B2 (ja) | 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 | |
JP2010230846A (ja) | 表示用粒子、表示用粒子分散液、表示媒体および表示装置 | |
JP5648268B2 (ja) | 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 | |
JP5499438B2 (ja) | 表示用粒子及びその製造方法、表示用粒子分散液、表示媒体、並びに、表示装置 | |
JP5321156B2 (ja) | 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 | |
JP2009037185A (ja) | 粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 | |
JP5540739B2 (ja) | 電気泳動粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 | |
WO2013153994A1 (ja) | 表示媒体、及び表示装置 | |
JP6098324B2 (ja) | 着色粒子及びその製造方法、着色粒子分散液、表示媒体、並びに、表示装置 | |
JP2012042497A (ja) | 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 | |
JP5012839B2 (ja) | 表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 | |
JP5936188B2 (ja) | 画像表示用粒子、画像表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 | |
JP5396840B2 (ja) | 帯電制御材料、表示用粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 | |
JP5413083B2 (ja) | 泳動粒子分散液、表示媒体および表示装置 | |
JP2011069903A (ja) | 表示用粒子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120123 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130325 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130709 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130906 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140311 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140428 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141014 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141027 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5648268 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |