JP5646695B2 - イヤホーン - Google Patents

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本発明は、イヤホーンに関し、特に熱音響イヤホーンに関するものである。
一般的に、音響装置は、信号装置及び音波発生器を含む。信号装置は、信号を音波発生器に伝送する。イヤホーンは、熱音響現象を利用した音響装置の一種であり、導電体に交流電流を流すと熱により音が発生する。該導電体の熱容量は小さく、厚さも薄い。また、この導電体の内部に発生した熱が、周辺の媒体へ素速く伝播され、この伝播された熱によって生じた熱膨張によって、周辺の媒体の密度を変化させ、音波を発生させることができる。
非特許文献1を参照すると、熱音響装置では、音波発生器にカーボンナノチューブフィルムが利用されている。このカーボンナノチューブフィルムは、熱音響現象によって、音波を発生させる。
しかし、音波発生器にカーボンナノチューブフィルムを利用する際に、カーボンナノチューブフィルムが外力によって破壊され易いため、イヤホーンの産業化に不利である。また、従来の電磁式イヤホーンは、入力する信号によって、音波を調節するため、ステレオ効果の実現が難しい。また、修理する際、容易に音波発生器を交換することができない。
中国特許出願公開第101239712号明細書 特開2004−107196号公報 特開2006−161563号公報
Lin Xiao et al.,"Flexible,Stretchable,Transparent Carbon Nanotube Thin Film Loudspeakers",Nano Letters,Vol.8(12),p.4539−4545
前記課題を解決するために、本発明は、拡声器のカーボンナノチューブフィルムを破壊し難く、ステレオ効果に優れたイヤホーンを提供し、また、構造が簡単であり、生産、小型化及び産業化が実現し易く、修理する際、容易に音波発生器を交換することができるイヤホーンを提供する。
本発明のイヤホーンは、外ケースと、少なくとも一つの拡声器と、を含むイヤホーンであって、前記外ケースは収容スペースを有し、前記少なくとも一つの拡声器は前記収容スペースに収容され、各拡声器は第一基板と、音波発生器と、少なくとも一つの第一電極と、少なくとも一つの第二電極と、を含み、前記第一基板は、対向する第一表面及び第二表面を含み、前記音波発生器は、前記第一基板の第一表面に設置され、前記少なくとも一つの第一電極及び少なくとも一つの第二電極は、第一基板の第一表面に互いに間隔をあけて設置されて、前記音波発生器と電気的に接続され、前記基板の第一表面に間隔をあけて平行する複数の凹部を有し、前記凹部の深さは100μm〜200μmである。
本発明のイヤホーンにおいて、前記外ケースは発声部を有し、拡声器の数が複数であり、前記複数の拡声器は発声部に対して、異なる角度で設置される。
本発明のイヤホーンにおいて、拡声器の数が一つであり、更に、筐体を含み、前記筐体はスペースを有し、前記拡声器は、前記筐体のスペースに収容され、音響チップが形成され、前記音響チップは前記外ケースの収容スペースに収容され、外ケースに取り外し可能な方式によって固定され、また、前記筐体のスペースは少なくとも一つの開孔を有し、前記音波発生器は前記少なくとも一つの開孔に対向して設置され、前記ケースは少なくとも二つのピンを有し、前記少なくとも二つのピンは、前記拡声器の前記少なくとも一つの第一電極及び少なくとも一つの第二電極と電気的に接続される。
従来の技術と比べて、本発明のイヤホーンには以下の優れた点がある。第一に、第一基板に複数の凹部を形成するため、カーボンナノチューブ構造体を有効に保護でき、音響効果に影響しない。第二に、複数の凹部の深さは100μm〜200μmである。この場合、音波発生器を保護すると同時に、音波発生器の第一区域と凹部の底面との距離を確保することができる。前記距離により、音波発生器が作動して発生する熱が、第一基板に完全に吸収されることができる。これにより、発生する熱が周辺の媒体へ伝播されないために音量が低くなることを防止し、かつ音波発生器が各音響周波数に優れた音響効果を有することを保証する。第三に、イヤホーンは複数の拡声器を含み、各拡声器に異なる音源を入力する或いは各拡声器の音を発生させる順序を調整する或いは複数の拡声器を異なる配列方式で配列することによって、立体的な音響効果を実現できる。第四に、音波発生器が音響チップに設置され、音響チップが外ケースに取り外し可能な方式によって固定されるので、分解できる。これにより、音波発生器が故障した際、音響チップを容易に交換することができる。
本発明の実施例1におけるイヤホーンの構造図である。 本発明の実施例1におけるイヤホーンの断面図である。 本発明の実施例1のイヤホーンにおける拡声器の立体図である。 図3におけるIV−IVに沿った断面図である。 本発明の実施例1のイヤホーンにおけるカーボンナノチューブフィルムの走査型電子顕微鏡写真である。 本発明の実施例1に利用された非ねじれ状カーボンナノチューブワイヤの走査型電子顕微鏡写真である。 本発明の実施例1に利用されたねじれ状カーボンナノチューブワイヤの走査型電子顕微鏡写真である。 本発明の実施例1における有機溶剤で処理した後のカーボンナノチューブワイヤの光学顕微鏡写真である。 本発明の実施例2のイヤホーンにおける拡声器の断面図である。 本発明の実施例2における拡声器の光学顕微鏡写真である 本発明の実施例2におけるイヤホーンの音圧レベル−周波数の曲線図である。 本発明の実施例2におけるイヤホーンの音の発生の効果図である。 本発明の実施例3のイヤホーンにおける拡声器の断面図である。 本発明の実施例4のイヤホーンにおける拡声器の断面図である。 本発明の実施例5におけるイヤホーンの構造図である。 本発明の実施例5のイヤホーンにおける複数の拡声器が形成された音発生集合体の立体図である。 本発明の実施例9におけるイヤホーンの構造図である。 本発明の実施例10におけるイヤホーンの断面図である。 本発明の実施例10における音響チップ10Aの断面図である。 本発明の実施例11における音響チップ20Aの断面図である。 本発明の実施例12における音響チップ30Aの断面図である。 本発明の実施例13における音響チップ40Aの断面図である。 本発明の実施例14における音響チップ50Aの断面図である。 本発明の実施例15における音響チップ60Aの断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
図1、図2を参照すると、本実施例のイヤホーン10は、外ケース110と、拡声器100’と、を含む。該外ケース110は収容スペースを有し、拡声器100’はこの収容スペースに収容される。
外ケース110の構造は制限されず、スペースを有すれば、一体成型或いは他の方式でも良い。本実施例において、外ケース110は、前カバー112と、後カバー114と、通孔116と、を含む。通孔116は前カバー112に形成される。前カバー112と後カバー114は緊密に結合されて、外ケース110を形成する。外ケース110内に設置され、且つ通孔116と対向して設置されれば、拡声器100’の固定位置は制限されない。通孔116と対向して設置されるとは、拡声器100’における音波発生器が通孔116と対向して設置されることを意味する。本実施例において、拡声器100’は、外ケース110の後カバー114に固定して設置され、外ケース110の前カバー112と間隔をあけて設置される。また、拡声器100’は、前カバー112における通孔116と対向して位置し、且つ通孔116と間隔をあけて設置される。拡声器100’が発生させた音は、通孔116を通じてイヤホーン10の外部に伝送される。
外ケース110の材料は軽く、特定の強度を有する。例えば、プラスチック或いは樹脂である。外ケース110のサイズ及び形状は必要に応じて選択できる。外ケース110のサイズは、人の耳のサイズと同じであるか或いは人の耳のサイズより大きく、人の耳をカバーする。外ケース110のデザインは人間工学に適する構造デザインでも良い。
更に、外ケース110は保護カバー118を含む。該保護カバー118は、拡声器100’と前カバー112との間に設置され、且つ拡声器100’と間隔をあけて設置される。固定素子(図示せず)によって、保護カバー118は前カバー112と連接される。保護カバー118は複数の開口(図示せず)を有する。保護カバー118の材料は制限されないが、好ましくは、プラスチック或いは金属等である。保護カバー118は、拡声器100’を塵等から保護する。また、保護カバー118は、必要に応じて設置しなくても良い。
更に、イヤホーン10は、少なくとも一つの導線130を含む。該少なくとも一つの導線130は、外ケース110の内部を通って、拡声器100’と電気的に接続され、周波数電気信号を拡声器100’に伝送する。
図3、図4を参照すると、拡声器100’は、第一基板101と、音波発生器102と、絶縁層103と、第一電極104と、第二電極105と、を含む。第一基板101は、対向する第一表面106及び第二表面107を有する。第一電極104と第二電極105とは、互いに間隔をあけて設置され、且つ音波発生器102と電気的に接続される。第一表面106は、複数の凹部108及び複数の突起109を形成する。絶縁層103は、第一基板101の第一表面106に設置され、複数の凹部108及び複数の突起109の表面に付着する。音波発生器102は、第一基板101の第一表面106に設置され、絶縁層103によって、第一基板101絶縁して設置される。音波発生器102は、第一区域1020と第二区域1021を有する。第一区域1020は凹部108の位置と対応する。つまり、第一区域1020の音波発生器102は懸架されている。第二区域1021の音波発生器102は、突起109の表面に設置され、絶縁層103によって、第一基板101と絶縁して設置される。
第一基板101の形状は制限がなく、円形、方形、矩形及び他の形状でも良い。第一基板101の第一表面106及び第二表面107は平面或いは曲面である。第一基板101のサイズは制限されず、必要に応じて選択可能であるが、好ましくは、第一基板101の面積は25mm〜100mmである。具体的には、第一基板101の面積は36mm、64mm或いは80mmである。第一基板101の厚さは0.2mm〜0.8mmである。第一基板100が音波発生器102を支持する表面を有することを保証しさえすれば、第一基板101は他の構造でも良い。例えば、塊状構造、曲面構造、弧面構造等である。
第一基板101の材料は単結晶シリコン或いは多結晶シリコンである。第一基板101は熱伝導性に優れるため、音波発生器102が作動中に生成する熱は外界に伝播され、音波発生器102の使用寿命を延ばすことができる。本実施例において、第一基板101は、正方形の平面構造であり、第一基板101の一辺の長さは8mmであり、第一基板101の厚さは0.6mmであり、第一基板101の材料は単結晶シリコンである。
複数の凹部108は、貫通溝、貫通穴、止まり溝、止まり穴のいずれか一種或いは多種である。また、複数の凹部108は、第一基板101の第一表面106に、均一な分布方式で分布され、特定の規則で分布され、或いはランダムな分布方式で分布される。凹部108は一つの底面と該底面に連接する二つの側面を有する。また、隣接する二つの凹部108の間に突起109を有する。隣接する二つの凹部108の間の第一基板101の表面は突起109の表面である。第一区域1020は凹部108の位置と対応する。従って、第一区域1020の音波発生器102は懸架され、凹部108の底面及び側面とは接触しない。
凹部108の深さは必要に応じて及び第一基板101の厚さによって選択できる。好ましくは、凹部108の深さは100μm〜200μmである。この際、第一基板101は、音波発生器102を保護すると同時に、第一基板101と音波発生器102との距離を確保する。前記距離のために、音波発生器102の作動する際に発生する熱が、第一基板101に完全に吸収されることができる。これにより、熱が周辺の媒体へ伝播されないために音量が低くなることを防止する。また、音波発生器102が各音響周波数に優れた音響効果を有することを保証する。
第一表面106上において、複数の凹部108が延伸する長さは、第一基板101の辺の長さ以下である。凹部108が延伸する方向における横断面の形状は、V字型、長方形、エ字形、台形、多辺形、円形或いは他の不規則な形状である。凹部108の幅(つまり、凹部108の横断面の長さの最大値)は0.2mm〜1mmである。本実施例において、凹部108は溝構造であり、その横断面は逆台形である。即ち、溝の幅は、溝が深くなるにつれて狭くなる。逆台形の底面と側面とが成す角度はαであり、該角度αの大小は第一基板101の材料に関係している。具体的には、角度αの大小は、第一基板101の単結晶シリコンの結晶面の角度と同じである。好ましくは、複数の凹部108は相互に平行で、且つ間隔をあけて均一に分布する。隣接する二つの溝の間の距離はd1であり、d1は20μm〜200μmである。該d1は、20μm〜200μmであるから、後続のスクリーン印刷法によって、第一基板101の表面に第一電極104及び第二電極106を形成できると同時に、エッチングの精確性を保証することができ、更に、音響効果を高めることを保証する。凹部108の延伸方向は、第一電極104及び第二電極106の延伸方向と平行である。
本実施例において、第一基板101の第一表面106は、相互に平行し、且つ互いに間隔をあけて均一に分布する複数の逆台形の溝を有する。この逆台形の溝の第一表面106上における幅(幅の最大値)は0.6mmであり、深さは150μmであり、d1は100μmであり、逆台形の角度αは54.7度である。
絶縁層103は単層構造或いは多層構造である。絶縁層103が単層構造である場合、絶縁層103は、突起109の表面のみに設置され、或いは第一基板101の第一表面106の全てに貼設される。ここで、貼設とは、絶縁層103が凹部108の底面と側面を被覆し、且つ突起109の表面を被覆することである。即ち、絶縁層103は、直接凹部108及び突起109をカバーし、絶縁層103の起伏形状と凹部108及び突起109との起伏形状は同じである。これにより、どのような場合であっても、絶縁層103は、第一基板101と音波発生器102とを絶縁させることができる。絶縁層103の材料は、シリカ、窒化ケイ素或いはその組み合わせであるが、絶縁層103が第一基板101と音波発生器102とを絶縁できれば他の絶縁材料であっても良い。絶縁層103の厚さは10nm〜2μmであり、具体的には、50nm、90nm或いは1μmである。また、第一基板101の材料が絶縁材料である場合、絶縁層103を設ける必要はない。本実施例において、絶縁層103は連続的な単層シリコンであり、その厚さは1.2μmであり、第一基板101の第一表面106の全てを被覆する。
音波発生器102は、単位面積当たりの熱容量が非常に低い。音波発生器102の材料は制限されず、例えば、カーボンナノチューブのみからなる純カーボンナノチューブ構造体、カーボンナノチューブ複合構造体或いは他の非カーボンナノチューブの熱音波発生材料である。好ましくは、音波発生器102は、複数のカーボンナノチューブからなるカーボンナノチューブ構造体のみを含む。好ましくは、音波発生器102はカーボンナノチューブのみからなる。本実施例において、音波発生器102の単位面積当たりの熱容量は、2×10−4J/cm・Kより小さい。具体的には、音波発生器102は導電構造であり、比表面積が大きく、厚さが薄い。これにより、音波発生器102は、入力された電気エネルギーを熱に変換することができる。即ち、入力された信号によって、音波発生器102は素早く昇温でき、周辺の媒体と熱を素早く交換し、この伝播された熱によって生じた熱膨張によって、周辺の媒体の密度を変化させ、音波を発生させることができる。また、音波発生器102は、好ましくは自立構造を有する。ここで、自立構造とは、支持体を利用しなくとも利用できる構造のことである。つまり、音波発生器102は、支持体を利用せず、自身の特定の形状を保持する。これにより、音波発生器102は、その一部分を懸架して設置できる。また、周辺の媒体と十分に接触でき、熱を伝播することができる。周辺の媒体とは、音波発生器102の外部の媒体であり、内部の媒体を含まない。音波発生器102は、フィルム構造、複数の線状構造が平行して形成された層状構造、或いはフィルム構造及び線状構造の組み合わせである。
本実施例において、音波発生器102は、カーボンナノチューブ構造体を含む。具体的には、該カーボンナノチューブ構造体は層状構造である。この層状構造のカーボンナノチューブ構造体の厚さは、好ましくは、0.5nm〜1mmである。カーボンナノチューブ構造体の厚さが薄い場合、例えば10nm以下である場合、カーボンナノチューブ構造体の透明度が優れる。カーボンナノチューブ構造体は自立構造を有し、カーボンナノチューブ構造体における複数のカーボンナノチューブは分子間力で相互に引き合うため、カーボンナノチューブ構造体は特定の形状を有する。従って、カーボンナノチューブ構造体の一部は第一基板101に支持され、他の部分は懸架される。即ち、カーボンナノチューブ構造体の少なくとも一部の区域は懸架して設置される。
カーボンナノチューブ構造体は、少なくとも一つカーボンナノチューブフィルム、或いはカーボンナノチューブワイヤ、或いはそれらの組み合わせを含む。カーボンナノチューブフィルムは、カーボンナノチューブアレイを直接引き伸ばして得られる。カーボンナノチューブフィルムの厚さは0.5nm〜100μmであり、カーボンナノチューブフィルムの単位面積当たりの熱容量は1×10−6J/cm・Kより小さい。カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブの一種又は多種である。単層カーボンナノチューブの直径は0.5nm〜50nmであり、二層カーボンナノチューブの直径は1nm〜50nmであり、多層カーボンナノチューブの直径は1.5nm〜50nmである。該カーボンナノチューブフィルムの長さは制限されず、幅はカーボンナノチューブアレイの幅によって選択可能である。
図5を参照すると、カーボンナノチューブフィルムは、複数のカーボンナノチューブによって形成された自立構造であり、複数のカーボンナノチューブが同じ方向に沿って配列されている。複数のカーボンナノチューブの延伸する方向は、カーボンナノチューブフィルムの表面と基本的に平行である。また、複数のカーボンナノチューブは分子間力で接続されている。具体的には、複数のカーボンナノチューブにおける各カーボンナノチューブは、延伸する方向における隣接するカーボンナノチューブと、分子間力で端と端とが接続されている。また、カーボンナノチューブフィルムは、少数のランダムなカーボンナノチューブを含む。しかし、大部分のカーボンナノチューブは同じ方向に沿って配列されているため、このランダムなカーボンナノチューブの延伸方向は、大部分のカーボンナノチューブの延伸方向には影響しない。
カーボンナノチューブフィルムは自立構造体である。ここで、自立構造体とは、支持体を利用せず、自身の形態を保持でき、カーボンナノチューブフィルムを独立して利用することができる形態のことである。即ち、カーボンナノチューブフィルムを対向する両側から支持して、カーボンナノチューブフィルムの構造を変化させずに、カーボンナノチューブフィルムを懸架させることができることを意味する。カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブは、分子間力で端と端とが互いに接続されて配列することによって、自立構造が実現する。
具体的には、カーボンナノチューブフィルムにおける多数のカーボンナノチューブは、基本的に絶対的に直線状ではなく、やや湾曲しても良い。又は、延伸する方向が完全に配列せず、少しずれても良い。従って、同じ方向に沿って配列されている複数のカーボンナノチューブの中に、並列のカーボンナノチューブが部分的に接触する可能性がある。
前記複数のカーボンナノチューブは、第一基板101の第一表面106にほぼ平行である。カーボンナノチューブ構造体は複数のカーボンナノチューブフィルムを含み、該複数のカーボンナノチューブフィルムの幅が非常に小さい場合、該複数のカーボンナノチューブフィルムは、同一面上で第一基板101の第一表面106に並べて設置される。また、カーボンナノチューブ構造体は、相互に重なった多層のカーボンナノチューブフィルムを含み、隣接する二層のカーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブは交差して角度βを成し、この角度βは、0°〜90°である。カーボンナノチューブフィルムの製造方法は、特許文献1に掲載されている。
カーボンナノチューブフィルムは強い接着性を有するため、突起109における絶縁層103の表面に該カーボンナノチューブフィルムを直接付着できる。カーボンナノチューブフィルムにおける複数のカーボンナノチューブは同じ方向に沿って配列されている。該複数のカーボンナノチューブの延伸する方向と凹部108の延伸する方向とは角度を成す。複数のカーボンナノチューブの延伸する方向は、好ましくは、凹部108の延伸する方向と垂直である。更に、カーボンナノチューブフィルムを突起109における絶縁層103の表面に付着させた後、有機溶剤によって、第一基板101に付着したカーボンナノチューブフィルムを処理することができる。
具体的には、試験管を使用して、有機溶剤をカーボンナノチューブフィルムが浸るまで垂らす。該有機溶剤は、揮発性の有機溶剤であり、例えば、エタノール、メタノール、アセトン、ジクロロエタン或いはクロロホルムである。本実施例において、有機溶剤はエタノールである。微視的には、揮発性の有機溶剤が揮発すると、表面張力の作用によって、カーボンナノチューブフィルムにおける一部分の隣接するカーボンナノチューブが収縮して束になる。また、一部分の隣接するカーボンナノチューブが収縮して束になるため、カーボンナノチューブフィルムの機械強度及び強靭度は増強し、カーボンナノチューブフィルムの表面積は減少し、接着性は小さくなる。巨視的にはカーボンナノチューブフィルムは均一なフィルム構造になる。
層状のカーボンナノチューブ構造体は、間隔をあけて平行する複数のカーボンナノチューブワイヤでも良い。前記複数のカーボンナノチューブワイヤは凹部108と対応する位置に懸架して設置される。好ましくは、カーボンナノチューブワイヤの延伸方向は凹部108の延伸方向と垂直である。隣接するカーボンナノチューブワイヤの距離は1μm〜200μmである。好ましくは、50μm〜130μmである。本実施例において、隣接するカーボンナノチューブワイヤの距離は120μmであり、カーボンナノチューブワイヤの直径は1μmである。
カーボンナノチューブワイヤは、非ねじれ状カーボンナノチューブワイヤ又はねじれ状カーボンナノチューブワイヤである。非ねじれ状カーボンナノチューブワイヤもねじれ状カーボンナノチューブワイヤも自立構造である。図6を参照すると、カーボンナノチューブワイヤが、非ねじれ状カーボンナノチューブワイヤである場合、分子間力で端と端とが接続された複数のカーボンナノチューブセグメント(図示せず)を含む。さらに、各カーボンナノチューブセグメントに、同じ長さの複数のカーボンナノチューブが平行に配列されている。複数のカーボンナノチューブはカーボンナノチューブワイヤの中心軸に平行に配列されている。カーボンナノチューブセグメントの長さ、厚さ、均一性及び形状は制限されない。非ねじれ状カーボンナノチューブワイヤの長さは制限されず、その直径は、0.5nm〜100μmである。有機溶剤によって、カーボンナノチューブフィルムを処理して、非ねじれ状カーボンナノチューブワイヤを得る。具体的には、有機溶剤によって、カーボンナノチューブフィルムの全ての表面を浸す。その後、揮発性の有機溶剤が揮発すると、表面張力の作用によって、カーボンナノチューブフィルムにおける相互に平行である複数のカーボンナノチューブが、分子間力によって緊密に結合して、カーボンナノチューブフィルムが収縮して、非ねじれ状カーボンナノチューブワイヤを形成する。該有機溶剤はエタノール、メタノール、アセトン、ジクロロエタン或いはクロロホルムである。有機溶剤によって、処理されないカーボンナノチューブフィルムと比較して、有機溶剤によって処理された非ねじれ状カーボンナノチューブワイヤは、比表面積が減少し、接着性も小さい。また、カーボンナノチューブワイヤの機械強度及び強靭度は増強し、外力によってカーボンナノチューブワイヤが破壊される可能性を低くする。
図7を参照すると、カーボンナノチューブフィルムの長手方向に沿う対向する両端に対して、相反する力を加えることにより、ねじれ状カーボンナノチューブワイヤを形成することができる。このねじれ状カーボンナノチューブワイヤは、好ましくは、分子間力によって端と端とが接続された複数のカーボンナノチューブセグメント(図示せず)を含む。また、各カーボンナノチューブセグメントに、同じ長さの複数のカーボンナノチューブが平行に配列されている。カーボンナノチューブセグメントの長さ、厚さ、均一性及び形状は制限されない。一本のねじれ状カーボンナノチューブワイヤの長さは制限されず、その直径は、0.5nm〜100μmである。更に、有機溶剤によってねじれ状カーボンナノチューブワイヤを処理する。有機溶剤によって処理されたねじれ状カーボンナノチューブワイヤは、比表面積が減少し、接着性も小さいが、カーボンナノチューブワイヤの機械強度及び強靭度が増強する。カーボンナノチューブワイヤの製造方法は、特許文献2及び特許文献3に掲載されている。
複数のカーボンナノチューブワイヤの製造方法は、先ず、カーボンナノチューブフィルムを第一電極104及び第二電極105に設置し、次に、レーザーによって、カーボンナノチューブフィルムを切断して、互いに平行に且つ間隔をあけて設置された複数のカーボンナノチューブストリップを形成する。最後に、有機溶剤によって、このカーボンナノチューブストリップを収縮させて、カーボンナノチューブワイヤを形成する。
図8を参照すると、前記有機溶剤によって、前記カーボンナノチューブストリップを処理して、互いに間隔をあけて設置された複数のカーボンナノチューブワイヤが形成されている。カーボンナノチューブワイヤの両端は、第一電極104と第二電極105とにそれぞれ接続される。これにより、音波発生器102の駆動電圧を減少させ、音波発生器102の安定性を向上させる。図8において、黒い部分は第一基板であり、白い部分は電極である。
前記有機溶剤によって、カーボンナノチューブフィルムストリップを処理する過程において、突起109の部分に位置するカーボンナノチューブは、絶縁層103の表面に強く固定されるので、基本的には収縮しない。従って、カーボンナノチューブワイヤは、第一電極104及び第二電極105に好的に電気的に接続される。カーボンナノチューブストリップがカーボンナノチューブワイヤに好的に収縮されることを保証するため、カーボンナノチューブストリップの幅は10μm〜50μmである。カーボンナノチューブストリップの幅が、この10μm〜50μmより広い場合、カーボンナノチューブフィルストリップが収縮する過程において、裂け目ができる可能性があり、熱音響効果に影響する。また、カーボンナノチューブフィルムストリップの幅が、10μm〜50μmより狭い場合、カーボンナノチューブフィルムストリップが収縮する過程において、破裂し得て、或いは形成されたカーボンナノチューブワイヤが細いため、音波発生器の使用寿命に影響する。従って、本実施例において、カーボンナノチューブストリップの幅は30μmであり、収縮したカーボンナノチューブワイヤの直径は1μmであり、隣接するカーボンナノチューブワイヤ間の距離は120μmである。カーボンナノチューブストリップの幅に制限はなく、カーボンナノチューブワイヤが正常に音を発生させさえすれば、必要に応じてカーボンナノチューブストリップの幅を選択できる。前記有機溶剤によって処理した後、カーボンナノチューブワイヤは、第一基板101の表面に強く貼設され、且つ懸架された部分は張った状態を保持して、作動中において、カーボンナノチューブワイヤが変形しないことを保証する。これにより、カーボンナノチューブワイヤが変形して、熱音響効果に影響することを防止する。
本実施例において、音波発生器102は非ねじれ状カーボンナノチューブワイヤからなり、該非ねじれ状カーボンナノチューブワイヤは、単層カーボンナノチューブフィルムを処理して得る。各拡声器100’において、凹部108に対応する音波発生器102は、間隔をあけて平行に設置される複数のカーボンナノチューブワイヤを含む。
第一電極104及び第二電極105は、音波発生器102と電気的にそれぞれ接続され、また、この第一電極104及び第二電極105によって、周波数電気信号を音波発生器102に入力する。具体的には、第一電極104及び第二電極105は、第一基板101の第一表面106に直接に設置されても良い。又は、音波発生器102の第一基板101と反対側の表面に設置されても良い。第一電極104及び第二電極105は導電材料からなり、その形状と構造は制限されない。具体的には、第一電極104及び第二電極105は、細長いストリップ状、棒状或いは他の形状でも良い。その材料は、金属、導電ポリマー、導電性接着剤、導電ペースト、金属性のカーボンナノチューブ、ITOなどの導電性材料である。
本実施例において、第一電極104及び第二電極105は、音波発生器102の相対する両辺縁の突起109に設置された絶縁層103にそれぞれ設置され、且つ凹部108の延伸方向に平行に設置される。音波発生器102の第一区域1020及び第二区域1021は、第一電極104と第二電極105との間に設置される。第一電極104及び第二電極105は金属糸からなる。
カーボンナノチューブはその軸方向に優れた導電性を有するため、カーボンナノチューブが同じ方向に沿って配列されている際、カーボンナノチューブは、第一電極104から第二電極105までの方向に沿って延伸するのが好ましい。好ましくは、第一電極104から第二電極105までの距離は基本的に同じである。この際、第一電極104と第二電極105との間のカーボンナノチューブ構造体は、基本的に同じ抵抗値を有する。好ましくは、第一電極104及び第二電極105の長さは、カーボンナノチューブ構造体の幅と同じかそれ以上である。これにより、カーボンナノチューブ構造体全体を平均的に利用できる。本実施例において、カーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブは、第一電極104及び第二電極105の長さ方向と垂直に配列する。第一電極104と第二電極105とは相互に平行である。第一電極104及び第二電極105によって、周波数電気信号をカーボンナノチューブ構造体に入力する。
拡声器100’は、接着剤、溝構造によって、外ケース110の収容スペースに固定して収容される。本実施例において、拡声器100’は、接着剤によって、外ケース110の後カバー114に固定される。更に、外ケース110の後カバー114の収容スペースには、固定溝120が形成される。該固定溝120は、後カバー114と一体成型して形成される。固定溝120の形状は制限されない。拡声器100’の一部は、固定溝120と接触し、拡声器100’の他の部分は、後カバー114の収容スペースに懸架される。これにより、拡声器100’は、空気或いは周囲の媒体との接触面積が大きく、熱を交換する速度も速いため、優れた音発生効率を有することができる。
固定溝120の材料は、絶縁材料或いは導電性が低い材料である。具体的には、硬質材料或いは軟質材料でも良い。硬質材料としては、例えば、ダイヤモンド、ガラス、セラミック或いは石英である。軟質材料としては、例えば、プラスチック、樹脂或いは紙質の材料である。好ましくは、固定溝120の材料は優れた断熱性を有する。これにより、音波発生器102が発生する熱が固定溝120の材料に吸収されず、音発生効率に影響しない。
音波発生器102の音を発生する原理は、電−熱−音の変換であるため、音波発生器102は音の発生と同時に一定の熱を発生する。イヤホーン10が作動する際、導線130は第一電極104及び第二電極105と電気的に接続されている。導線130によって、拡声器100’に周波数電気信号源及び駆動信号源を接続する。音波発生器102は、単位面積当たりの熱容量が小さく、散熱表面も大きいため、信号を入力した後、音波発生器102は素早く昇温し、温度は周期的に変化し、熱が周辺の媒体へ伝播され、この伝播された熱によって生じた熱膨張によって、周辺の媒体の密度を変化させて、音波を発生させる。更に、イヤホーン10に、散熱装置(図示せず)を設置しても良い。該散熱装置は第一基板101の音波発生器102と反対側の表面に設置される。
本発明のイヤホーン10には以下の優れた点がある。第一に、第一基板101に複数の凹部108を形成するため、カーボンナノチューブ構造体を有効に保護でき、音響効果に影響を与えない。第二に、複数の凹部108の深さは100μm〜200μmである。従って、音波発生器102を保護すると同時に、音波発生器102の第一区域1020と凹部108の底面との距離を確保する。この距離のために、音波発生器102が作動した際に生成された熱が、第一基板101に完全に吸収されることできる。これにより、生成された熱を周辺の媒体へ伝播されないために音量が低くなることを防止する。また、音波発生器102が各音響周波数に優れた音響効果を有することを保証する。
(実施例2)
本発明の実施例2は、イヤホーン20を提供する。本実施例のイヤホーン20は、外ケース210と、拡声器200’と、を含む。該外ケース210は収容スペースを有し、拡声器200’はこの収容スペースに収容される。
本実施例のイヤホーン20の構造は、イヤホーン10の構造と比べて、次の異なる点がある。図9を参照すると、拡声器200’が複数の第一電極104及び複数の第二電極105を含み、複数の第一電極104及び複数の第二電極105は突起109の表面に交互に設置され、複数の第一電極104は相互に電気的に接続され、複数の第二電極105は相互に電気的に接続される。
具体的には、複数の第一電極104は電気的に連接されて、第一櫛歯電極(図示せず)を形成する。複数の第二電極105は電気的に連接されて、第二櫛歯電極(図示せず)を形成する。図10を参照すると、第一櫛歯電極の歯部と第二櫛歯電極の歯部とは交互に設置されている。この連接方式によって、隣接する第一電極104及び第二電極105は一つの熱音響ユニットを形成する。つまり、音波発生器102は、複数の熱音響ユニットを備える。また、該複数の熱音響ユニットを並列させることにより、音波発生器102の駆動電圧を低くする。
図11及び図12は、凹部108の異なる深さによるイヤホーン20の音の発生の効果を示している。凹部108の深さが深すぎると、音波発生器102の音響効果に悪い影響を与える問題がある。従って、凹部108の深さは、100μm〜200μmであることが好ましい。この際、イヤホーン20は、人の耳でも聞こえる音響周波数に達し、優れた熱の波長を有するため、小型でも熱音響効果に優れている。更に、第一基板101は音波発生器102を保護すると同時に、第一基板101と音波発生器102との間に十分な距離を確保する。前記距離により、音波発生器102が作動して発生する熱が、第一基板101に完全に吸収されることができる。これにより、発生する熱が周辺の媒体へ伝播されないために音量が低くなることを防止する。並びに、音波発生器102が各音響周波数に対して優れた音響効果を有することを保証する。
(実施例3)
本発明の実施例3は、イヤホーン30を提供する。本実施例のイヤホーン30は、外ケース310と、拡声器300’と、を含む。該外ケース310は収容スペースを有し、拡声器300’はこの収容スペースに収容される。
本実施例のイヤホーン30の構造はイヤホーン10の構造と比べて、次の異なる点がある。図13を参照すると、拡声器300’において、第一基板101の第二表面107に溝(図示せず)が形成され、集積回路チップ201が該溝に集積される。
具体的には、第一基板101の第二表面107に溝(図示せず)を形成し、集積回路チップ201は該溝に嵌められる。第一基板101はシリコンからなるので、集積回路チップ201は第一基板101に直接形成できる。即ち、集積回路チップ201における回路及びマイクロ電子デバイスは、第一基板101の第二表面107の溝に集積される。第一基板101は電子配線及びマイクロ電子デバイスの支持体であり、集積回路チップ201と第一基板101とは一体構造である。
更に、集積回路チップ201は、第三電極(図示せず)と第四電極(図示せず)を含み、第三電極は第一電極104と電気的に接続され、第四電極は第二電極105と電気的に接続される。これにより、音波発生器102に信号を入力する。また、第三電極及び第四電極は第一基板101の内部に設置しても良い、この場合、第三電極及び第四電極は第一基板101と絶縁する。本実施例において、第三電極及び第四電極の表面は絶縁層を有する。これにより、第一基板101と絶縁する。第一基板101の面積が非常に大きい場合、集積回路チップ201は、第一基板101の第一表面106に設置しても良い。この場合、第一基板101の内部に接続線を設置する必要がない。具体的には、音波発生器102の正常作動に影響しないので、集積回路チップ201は第一基板101の第一表面106の側面に設置しても良い。集積回路チップ201は音声処理モジュール及び電流処理モジュールを含む。集積回路チップ201は、作動中に、入力する音声信号と電流信号を処理した後、音波発生器102を駆動する。音声処理モジュールによって、音声信号の仕事率を増大させ、また、増大された音声信号を音波発生器102に入力する。また、電流処理モジュールによって、電源から入力された電流を処理し、音波発生器102に安定した入力電流を提供し、音波発生器102の正常作動を保証する。
第一基板101はシリコンからなるので、集積回路チップ201は第一基板101に直接集積できる。これにより、集積回路チップ201を単独で設置する空間を減少させることで、イヤホーン30の体積も減少させることができるため、小型化に有利である。また、第一基板101は優れた散熱性を有するので、集積回路チップ201及び音波発生器102が発生する熱を外部に伝導して、熱音響効果を高めることができる。
(実施例4)
本発明の実施例4は、イヤホーン40を提供する。本実施例のイヤホーン40は、外ケース410と、拡声器400’と、を含む。該外ケース410は収容スペースを有し、拡声器400’はこの収容スペースに収容される。
本実施例のイヤホーン40の構造はイヤホーン10の構造と比べて、次の異なる点がある。図14を参照すると、拡声器400’が散熱素子202を含み、該散熱素子202が第一基板101の第二表面107に設置される。
散熱素子202は、接着剤或いは熱伝導材料によって、第一基板101の第二表面107に固定される。散熱素子202は、第二基板2020と、複数の散熱フィン2021とを含む。該複数の散熱フィン2021は第二基板2020の表面に設置される。第二基板2020は平面構造である。また、第二基板2020は、優れた熱伝導性を有すればその材料は制限されない。具体的には、第一基板2020の材料は単結晶シリコン、多結晶シリコン、金属の中の何れかの一種である。散熱フィン2021は金属片である。金属の材料は金、銀、銅、鉄、アルミニウムの中の何れかの一種或いはその合金である。本実施例において、散熱フィン2021は銅片であり、その厚さは0.5mm〜1mmである。複数の散熱フィン2021は、接着剤或いは溶接によって、第二基板2020の表面に設置される。本実施例において、複数の散熱フィン2021は、接着剤によって、第一基板2020の表面に設置される。散熱フィン2021によって、音波発生器102の作動中に発生する熱を外部に伝送し、イヤホーン40の作動中の温度を下げ、イヤホーン40の使用寿命を延ばし、イヤホーン40の仕事率を高めることができる。
更に、本実施例のイヤホーン40は複数の散熱穴(図示せず)を有しても良い。該複数の散熱穴は外ケース110の後カバー114に設置される。散熱穴の形状及びサイズは制限されず、必要に応じて選択できる。この散熱穴によって、音波発生器102の作動中に発生する熱を外部に伝送し、イヤホーン40の作動中の温度を下げ、イヤホーン40の使用寿命を延ばし、イヤホーン40の仕事率を高めることができる。
(実施例5)
図15、図16、図4を参照すると、本発明の実施例5は、イヤホーン50を提供する。本実施例のイヤホーン50は外ケース510と、複数の拡声器100’と、を含む。該外ケース510は収容スペースを有し、複数の拡声器100’はこの収容スペースに収容される。
外ケース510の構造は制限されず、スペースを有すれば、一体成型或いは他の方式でも良い。本実施例において、外ケース510は、前カバー512と、後カバー514と、音発生部515と、を含む。前カバー512は、音発生部515を有し、該音発生部515には、少なくと一つの通孔516が形成されている。前カバー512と後カバー514とは緊密に結合して、外ケース510を形成する。複数の拡声器100’は、外ケース510内に設置され、且つ音発生部515と対向して設置されれば、その固定位置は制限されない。本実施例において、複数の拡声器100’は、外ケース510の後カバー514に固定して設置され、外ケース510の前カバー512と間隔をあけて設置される。複数の拡声器100’は一つの音発生集合体500を形成する。該音発生集合体500は、前カバー512における音発生部515と対向して、且つ間隔をあけて設置される。これにより、複数の拡声器100’が発生した音は、通孔516を通じて、イヤホーン50の外部に伝送される。
外ケース510の材料は軽く、特定の強度を有する。例えば、プラスチック或いは樹脂である。外ケース510のサイズ及び形状は必要に応じて選択できる。外ケース510のサイズは人の耳のサイズと同じである或いは人の耳のサイズより大きく、人の耳をカバーする。外ケース510のデザインは人間工学に適用する構造デザインでも良い。
更に、外ケース510は保護カバー518を含んでも良い。該保護カバー518は、前記音発生集合体500と前カバー112との間に設置され、且つ音発生集合体500と間隔をあけて設置される。固定素子(図示せず)によって、保護カバー518は前カバー512と連接する。保護カバー518は複数の開口(図示せず)を有する。保護カバー518の材料は制限されず、プラスチック或いは金属等である。保護カバー518は複数の拡声器100’を保護し、塵等を防ぐ。しかし、必要に応じて、保護カバー518は設置しなくても良い。
更に、イヤホーン50は複数の導線530を含む。各拡声器100’に対して、少なくとも二つの導線が設置される。該複数の導線530は外ケース510の内部を通じて、複数の拡声器100’と電気的に接続され、周波数電気信号を複数の拡声器100’に伝送する。
更に、イヤホーン50はスポンジのカバー(図示せず)を含んでも良い。該スポンジのカバーは、外ケース510を被覆することによって、耳に対する圧力を減少させる。また、イヤホーン50はマイク(図示せず)を含んでも良い。マイクは、導線によって、外ケース510と連接される。また、イヤホーン50は無線信号受信ユニット(図示せず)を含んでも良い。該無線信号受信ユニットは、外ケース510の内部に設置され、複数の拡声器100’と電気的に接続される。これにより、イヤホーン50は無線信号を受信できる。
図16を参照すると、複数の拡声器100’が、共用第一基板101’の共用第一表面106’に設置されている。拡声器100’の音波発生器102が相互に絶縁さえすれば、複数の拡声器100’の配列方式は制限されない。これにより、各拡声器100’は独立して音を発生できる。本実施例において、拡声器100’の数量は四つであり、該四つの拡声器100’は2×2の方式によって共用第一基板101’の共用第一表面106’に設置される。イヤホーン50は、該複数の拡声器100’に異なる信号を入力する方式、各拡声器100’の音の発生の順序を調整する方式或いは他の方式によって、優れた立体的な音響効果を実現できる。
共用第一基板101’の共用第一表面106’上には、複数の分割線1010が設けられており、共用第一表面106’は、この複数の分割線1010によって、複数のユニット格子を形成する。各ユニット格子には複数の凹部108が形成されている。ユニット格子に形成された凹部108の数量は制限されず、必要に応じて選択できる。本実施例において、第一基板101’の共用第一表面106’に四つのユニット格子を形成し、各ユニット格子に六つの凹部108を形成する。複数の分割線1010は、貫通溝、貫通穴、止まり溝、止まり穴の中の何れか一種或いは多種である。本実施例において、複数の分割線1010は止まり溝である。複数の分割線1010が貫通溝である場合、隣接する二つの分割線1010が交差しないことを保証する必要がある。これにより、第一基板101’が一体構造となることを保証する。分割線1010の分布は、第一基板101’の面積、得られたユニット格子の数量及び面積によって選択できる。本実施例において、第一基板101’における複数の分割線1010は相互に平行に配列して設置される或いは複数の分割線1010は相互に垂直に設置される。
複数の拡声器100’は、接着剤、固定溝によって、外ケース510の後カバー514に固定される。本実施例において、複数の拡声器100’は、固定溝520によって、外ケース510の後カバー514の収容スペースに固定される。固定溝520は外ケース510によって形成される。固定溝520の形状は制限されない。好ましくは、固定溝520は外ケース510の後カバー514の収容スペースにおける固定溝である。拡声器100’の一部は固定溝520と接触し、拡声器100’の他の部分は、後カバー114の収容スペースに懸架される。これにより、拡声器100’は、空気或いは周囲の媒体との接触面積が大きく、且つ熱を交換する速度も速いため、優れた音の発生効率を有する。
固定溝520の材料は、絶縁材料或いは導電性が低い材料である。具体的には、硬質材料或いは軟質材料でも良い。硬質材料は、例えば、ダイヤモンド、ガラス、セラミック或いは石英である。軟質材料は、例えば、プラスチック、樹脂或いは紙質の材料である。固定溝520の材料は、好ましくは優れた断熱性を有する。これにより、音波発生器102が発生する熱は、固定溝520の材料に吸収されないため、音の発生効率に影響しない。
本発明のイヤホーン50には以下の優れた点がある。第一に、イヤホーンは複数の拡声器を含み、各拡声器に異なる音源を入力する或いは各拡声器の音を発生させる順序を調整することによって、立体的な音響効果を実現する。第二に、各拡声器の第一基板に複数の凹部及び突起を形成するため、カーボンナノチューブ構造体を有効に保護でき、優れた音響効果を実現することができる。
(実施例6)
本発明の実施例6は、イヤホーン60を提供する。本実施例のイヤホーン60は外ケース610と、複数の拡声器200’と、を含む。該外ケース610は収容スペースを有し、複数の拡声器200’はこの収容スペースに収容される。
本実施例のイヤホーン60の構造はイヤホーン50の構造と基本的に同じであるが、異なる点は、イヤホーン60が複数の拡声器200’を含むことである。
(実施例7)
本発明の実施例7は、イヤホーン70を提供する。本実施例のイヤホーン70は外ケース710と、複数の拡声器300’と、を含む。該外ケース710は収容スペースを有し、複数の拡声器300’はこの収容スペースに収容される。
本実施例のイヤホーン70の構造はイヤホーン50の構造と基本的に同じであるが、異なる点は、イヤホーン70が複数の拡声器300’を含むことである。
(実施例8)
本発明の実施例8は、イヤホーン80を提供する。本実施例のイヤホーン80は外ケース810と、複数の拡声器400’と、を含む。該外ケース810は収容スペースを有し、複数の拡声器400’はこの収容スペースに収容される。
本実施例のイヤホーン80の構造はイヤホーン50の構造と基本的に同じであるが、異なる点は、イヤホーン80が複数の拡声器400’を含むことである。
(実施例9)
図17を参照すると、本発明の実施例9は、イヤホーン90を提供する。本実施例のイヤホーン90は外ケース910と、複数の拡声器100’と、を含む。該外ケース910は収容スペースを有し、複数の拡声器100’はこの収容スペースに収容される。
本実施例のイヤホーン90の構造はイヤホーン50の構造と比較すると、次の異なる点がある。イヤホーン90において、複数の拡声器100’が同面ではなく、音発生部915に対して異なる角度で設置される。複数の拡声器100’は共用第一基板101’を採用せず、外ケース910の収容スペースにそれぞれ設置される。音発生部915に対して、異なる角度で設置される。該角度は0゜〜180゜である(0゜、180゜は含まず)。複数の拡声器100’は、固定溝920によって、外ケース910の収容スペースの異なる位置に固定される。本実施例において、固定溝920は音発生部915と対応する底面(図示せず)及び該底面と隣接する二つの側面(図示せず)を有する。前記底面と前記二つの側面にはそれぞれ少なくとも一つの拡声器100’が設置される。前記底面と前記二つの側面に設置された拡声器100’は、それぞれ音発生部915に対して異なる角度で設置される。また、固定溝920は複数の面を有しても良く、且つ各面に少なくとも一つの拡声器100’が設置される。複数の拡声器100’は、それぞれ音発生部915に対して異なる角度で設置される。複数の拡声器100’はそれぞれ独立して音を発生させ、複数の拡声器100’が設置された平面を調整することによって、複数の拡声器100’はそれぞれ音発生部915と異なる角度を成す。これにより、優れた音響効果を形成する。
更に、本実施例のイヤホーン90は複数の散熱穴(図示せず)を有しても良い。該複数の散熱穴は、外ケース910の後カバー914に設置される。散熱穴の形状及びサイズは制限されず、必要に応じて選択できる。散熱穴によって、音波発生器102の作動中に発生する熱を外部に伝送し、イヤホーン90の作動中の温度を下げ、イヤホーン90の使用寿命を延ばし、イヤホーン90の仕事率を高める。
(実施例10)
図18、図19を参照すると、本実施例のイヤホーン10’は、外ケース110’と、音響チップ10Aと、を含む。該外ケース110’は収容スペースを有し、音響チップ10Aはこの収容スペースに収容される。
外ケース110’の構造は制限されず、スペースを有すれば、一体成型或いは他の方式でも良い。本実施例において、外ケース110’は前カバー112’と、後カバー114’と、通孔116’と、を含む。該通孔116’は前カバー112’に形成される。この前カバー112’と後カバー114’とが緊密に結合して、外ケース110’を形成する。音響チップ10Aが、外ケース110’に取り外し可能な方式によって固定されるので、分解することができる。これにより、音波発生器102が故障した際、音響チップ10Aを交換し易い。外ケース110’の内に設置され、通孔116’と対向して設置されれば音響チップ10Aの固定位置は制限されない。ここで、通孔116’と対向して設置されるとは、音響チップ10Aにおける音波発生器102が通孔116’と対向して設置されることを意味する。本実施例において、音響チップ10Aは、外ケース110’の後カバー114’に固定して設置され、外ケース110’の前カバー112’と間隔をあけて設置される。また、音響チップ10Aは、前カバー112’における通孔116’と対向して、且つ通孔116’と間隔をあけて設置される。通孔116’によって、音響チップ10Aが発生させた音は、イヤホーン10’の外部に伝送される。
外ケース110’の材料は質量が軽く、特定の強度を有する。例えば、プラスチック或いは樹脂である。外ケース110’のサイズ及び形状は必要に応じて選択できる。外ケース110’のサイズは、人の耳のサイズと同じである或いは人の耳のサイズより大きく、人の耳をカバーする。外ケース110’のデザインは人間工学に適用する構造デザインでも良い。
更に、イヤホーン10’は少なくとも一つの導線130’を含む。該少なくとも一つの導線130’は、外ケース110’の内部を通じ、音響チップ10Aと電気的に接続されて、周波数電気信号を音響チップ10Aに伝送する。
更に、本実施例のイヤホーン10’は複数の散熱穴(図示せず)を有しても良い。該複数の散熱穴は、外ケース110’の後カバー114’に設置される。散熱穴の形状及びサイズは制限されず、必要に応じて選択できる。散熱穴によって、音響チップ10Aの作動中に発生する熱を外部に伝送し、イヤホーン10’の作動中の温度を下げて、イヤホーン10’の使用寿命を延ばし、イヤホーン10’の仕事率を高めることができる。
音響チップ10Aは、拡声器100’と、筐体200と、を含む。該筐体200は、スペースを有し、拡声器100’はこのスペースに収容される。
拡声器100’において、音波発生器102に含まれたカーボンナノチューブ構造体は、筐体200によって保護されるので、外力によって該カーボンナノチューブ構造は破壊されない。筐体200のサイズと形状は制限されず、必要に応じて選択可能である。筐体200は少なくとも一つの開孔210を有し、該少なくとも一つの開孔210は、外ケース110’の通孔116’と間隔をあけて設置され、且つ該開孔210によって、拡声器100’が発生させた音を、筐体200の外部に伝播することができる。音波発生器102は、好ましくは、第一基板101と開孔210との間に設置され、且つ少なくとも一つの開孔210と対向して設置される。本実施例において、筐体200は、第三基板207及び保護カバー204を含む。前記保護カバー204は、第三基板207の表面に設置される。拡声器100’は、第三基板207の表面に設置され、保護カバー204は、拡声器100’をカバーする。即ち、第三基板207と保護カバー204とはスペースを形成し、拡声器100’は、該スペース内に収容される。
第三基板207はガラス板、セラミック板、プリント基板(PCB)、ポリマー板或いは木板である。第三基板207は、拡声器100’を支持し、且つ固定するために用いられる。第三基板207のサイズと形状は制限されず、必要に応じて選択可能である。第三基板207の面積は、拡声器100’のサイズより大きく、且つその面積は36mm〜150mmであり、例えば、49mm、64mm、81mm、100mmである。第三基板207の厚さは0.5mm〜5mmであり、例えば、1mm、2mm、3mm、4mmである。保護カバー204は環状側璧206及び底壁208を含む。該底壁208は複数の前記開孔210を有する。保護カバー204のサイズ及び形状は制限されず、必要に応じて選択可能である。保護カバー204のサイズは、拡声器100’のサイズよりやや大きい。また、保護カバー204は、接着剤或いは取り外し可能な方式によって、第三基板207の表面に固定される。保護カバー204の材料は、ガラス、セラミック、ポリマー或いは金属である。本実施例において、第三基板207はプリント基板であり、保護カバー204はその一端が開口された金属バケツ型である。保護カバー204と拡声器100’とは、互いに間隔をあけて設置される。
筐体200は、二つのピン212を有し、該二つのピン212は筐体200の外部に設置される。二つのピン212の位置に制限はない。二つのピン212は、第一電極104及び第二電極105とそれぞれ電気的に接続される。また、二つのピン212は、ピングリッドアレイ(PGA)、表面実装型(SMD)或いは他の形状である。二つのピン212がピングリッドアレイである場合、電子部品に音響チップ10Aを設置する際、二つのピン212は、電子部品の電気回路板における対応する挿孔に直接挿入する。二つのピン212が表面実装型である場合、電子部品に音響チップ10Aを設置する際、二つのピン212は電子部品の電気回路板の表面に溶接される。本実施例において、二つのピン212は、ピングリッドアレイであり、第三基板207の拡声器100’と反対側の底面に設置され、且つ導線によって、第一電極104及び第二電極105にそれぞれ電気的に接続される。
音響チップ10Aは、接着剤、溝構造によって、外ケース110’の収容スペースに固定される。本実施例において、音響チップ10Aは、固定溝120’によって、外ケース110’の収容スペースに固定される。該固定溝120’は外ケース110’と一体成型で形成される。固定溝120’の形状は制限されないが、好ましくは、固定溝120’は外ケース110’の収容スペースに形成される固定溝である。音響チップ10Aの一部は固定溝120’と接触し、音響チップ10Aの他の部分は、後カバー114の収容スペースに懸架される。これにより、音響チップ10Aの空気或いは周囲の媒体との接触面積が大きくなり、熱を交換する速度も速いため、優れた音の発生効率を有する。
固定溝120’の材料は絶縁材料或いは導電性が低い材料である。具体的には、硬質材料或いは軟質材料でも良い。硬質材料は、例えば、ダイヤモンド、ガラス、セラミック或いは石英である。軟質材料は、例えば、プラスチック、樹脂或いは紙質の材料である。好ましくは、固定溝120’の材料は優れた断熱性を有する。これにより、音波発生器102が発生する熱は、固定溝120’の材料に吸収されず、音の発生効率に影響しない。
(実施例11)
本実施例のイヤホーン20’は、外ケース210’と、音響チップ20Aと、を含む。該外ケース210’は収容スペースを有し、音響チップ20Aはこの収容スペースに収容される。
本実施例11の音響チップ20Aの構造と、実施例10の音響チップ10Aの構造とを比較すると、次の異なる点がある。図20を参照すると、筐体200が、第三基板207と、保護ネット216とを含み、該第三基板207は第一凹部214を有する。具体的には、拡声器100’は、第三基板207の第一凹部214内に設置され、保護ネット216は第一凹部214を被覆する。また、保護ネット216は複数の開孔210を有する。保護ネット216は金属ネット或いは繊維ネットでも良い。或いは、複数の開孔を有する金属板、セラミック板、樹脂板或いはガラス板でも良い。保護ネット216は、第一凹部214に懸架して設置される。第一凹部214は、エッチング、インプリント、モールディング、スタンピングによって製造される。本実施例において、第三基板207はプリント基板であり、保護ネット216は金属ネットである。また、筐体200は、二つのピン212を有し、該二つのピン212は、第三基板207の底部における同一側面或いは異なる側面に設置されても良い。
(実施例12)
本実施例のイヤホーン30’は、外ケース310’と、音響チップ30Aと、を含む。該外ケース310’は収容スペースを有し、音響チップ30Aはこの収容スペースに収容される。
本実施例12の音響チップ30Aの構造と、実施例10の音響チップ10Aの構造とを比較すると、次の異なる点がある。図21を参照すると、拡声器100’が、第一電極104と、第二電極105と、音波発生器102と、を含む。また、筐体200は、二つのピン212を有し、この二つのピン212は、表面実装型であり、且つ筐体200の両側にそれぞれ設置される。具体的には、第一電極104及び第二電極105は、第三基板207の表面に直接設置され、この第一電極104及び第二電極105によって、音波発生器102は懸架して設置される。即ち、拡声器100’は、第一基板101を省略することができる。これにより、イヤホーン30’の構造は更に簡潔になり、生産し易く、産業化に有利である。
(実施例13)
本実施例のイヤホーン40’は、外ケース410’と、音響チップ40Aと、を含む。該外ケース410’は収容スペースを有し、音響チップ40Aはこの収容スペースに収容される。
本実施例13の音響チップ40Aの構造と、実施例11の音響チップ20Aの構造とを比較すると、次の異なる点がある。図22を参照すると、拡声器100’が、第一電極104と、第二電極105と、音波発生器102と、を含む。また、筐体200は、二つのピン212を有し、この二つのピン212は、表面実装型であり、且つ筐体200の両側にそれぞれ設置される。具体的には、本実施例において、第一凹部の底面は一つの凹部を有し、この凹部によって、音波発生器102は懸架して設置される。即ち、拡声器100’は、第一基板101を省略することができる。これにより、イヤホーン40’の構造は更に簡潔になる。また、第三基板207は絶縁基板であることが好ましい。本実施例において、二つのピン212は第二基板202の外表面に貼着される。
(実施例14)
本実施例のイヤホーン50’は、外ケース510’と、音響チップ50Aと、を含む。該外ケース510’は収容スペースを有し、音響チップ50Aはこの収容スペースに収容される。
本実施例14の音響チップ50Aの構造と、実施例11の音響チップ20Aの構造とを比較すると、次の異なる点がある。図23を参照すると、音響チップ50Aは、集積回路チップ201を含み、この集積回路チップ201は、前記筐体200のスペースに収容されている。具体的には、第一基板101の第一表面106は第二凹部218を有し、この第二凹部218によって、音波発生器102は懸架して設置される。第一基板101の第二表面107に、第三凹部220が形成され、集積回路チップ201は、この第三凹部220内に設置される。筐体200は四つのピン212を有し、この内、二つのピン212は集積回路チップ201と電気的に接続される。これにより、集積回路チップ201に駆動電圧を提供することができる。他の二つのピン212は集積回路チップ201を介して、第一電極104及び第二電極105に電気的に接続されて、周波数電気信号を拡声器100’に入力する。
集積回路チップ201を設置する位置は制限されず、例えば、第一基板101の第一表面106に設置され、第二表面107に設置され、或いは第一基板101の内部に設置されることができる。集積回路チップ201は、周波数電気信号の電力増幅回路(図示せず)及び直流バイアス回路(図示せず)を含む。集積回路チップ201は周波数電気信号に対して、電力増幅作用及び直流バイアス作用を有する。これにより、集積回路チップ201は、入力された周波数電気信号を増大させた後、音波発生器102に入力すると同時に、直流バイアスによって、周波数電気信号の周波数逓倍の問題を解決することができる。また、集積回路チップ201は、パッケージングされたチップ或いはパッケージングされていない裸のチップでも良い。集積回路チップ201のサイズ及び形状は制限されない。集積回路チップ201は、電力増幅作用及び直流バイアス作用を実現するのみであるから、内部回路構造は簡単であり、且つその面積は1cmより小さい、例えば、49mm、25mm、9mm或いは9mmより更に小さい。これにより、音響チップ50Aは小型化される。本実施例において、集積回路チップ201は、接着剤によって第一基板101の第三凹部220内に固定される。また、集積回路チップ201は、二つの導線140によって、第一電極104及び第二電極105にそれぞれ電気的に接続される。第一基板101が絶縁基板である場合、第一基板101に二つの穴を形成し、この二つの穴に二つの導線140を通す。第一基板101が導電基板である場合、絶縁材料によって導線140を被覆する必要がある。音響チップ50Aが作動すると、集積回路チップ201は、音波発生器102に周波数電気信号を出力し、この出力された周波数電気信号によって、音波発生器102は間欠的に周辺の媒体を加熱して周辺の媒体に熱膨張させ、且つ熱交換を行って、音波を発生させる。
(実施例15)
本実施例のイヤホーン60’は、外ケース610’と、音響チップ60Aと、を含む。該外ケース610’は収容スペースを有し、音響チップ60Aはこの収容スペースに収容される。
本実施例15の音響チップ60Aの構造と、実施例14の音響チップ50Aの構造とを比較すると、次の異なる点がある。図24を参照すると、第一基板101がシリコンからなり、集積回路チップ201が、マイクロ電子加工によって、この第一基板101に直接設置され、且つ第一基板101と一体成型される。また、音響チップ60Aにおける拡声器の構造は実施例2の拡声器200’の構造と同じである。第一基板101の第一表面106には、複数の凹部108と複数の突起109が形成され、音響チップ60Aにおける拡声器100’は、複数の第一電極104及び複数の第二電極105を含む。
本発明のイヤホーンには以下の優れた点がある。音波発生器は筐体に設置されて、音響チップを形成するので、イヤホーンの音響チップが故障した場合、該音響チップを交換し易く、且つイヤホーンの使用寿命を延ばすことができる。
10、20、30、40、50、60、70、80、90、10’、20’、30’40’、50’、60’ イヤホーン
10A、20A、30A、40A、50A、60A 音響チップ
100’、200’、300’、400’ 拡声器
101 第一基板
101’ 共用第一基板
102 音波発生器
103 絶縁層
104 第一電極
105 第二電極
106 第一表面
106’ 共用第一表面
107 第二表面
108 凹部
109 突起
1010 分割線
1020 第一区域
1021 第二区域
110、210、310、410、510、610、710、810、910、110’、210’、310’、410’、510’、610’ 外ケース
112、512、912、112’ 前カバー
114、514、914、114’ 後カバー
116、516、916、116’通孔
118、204、518、918 保護カバー
120、520、920、120’ 固定溝
130、530、130’、140 導線
201 集積回路チップ
202 散熱素子
2020 第二基板
2021 散熱フィン
200 筐体
206 環状側壁
207 第三基板
208 底壁
210 開孔
212 ピン
214 第一凹部
216 保護ネット
218 第二凹部
220 第三凹部
500 音発生集合体
515、915 音発生部

Claims (3)

  1. 外ケースと、少なくとも一つの拡声器と、を含むイヤホーンであって、
    前記外ケースは収容スペースを有し、前記少なくとも一つの拡声器は前記収容スペースに収容され、
    前記拡声器の各々は第一基板と、音波発生器と、複数の第一電極と、複数の第二電極と、を含み、
    前記第一基板は、対向する第一表面及び第二表面を含み、
    前記音波発生器は、前記第一基板の前記第一表面に設置され
    前記第一基板の前記第一表面は、間隔をあけて平行な複数の凹部、及び隣接する二つの前記凹部の間に位置する突起を有し、前記凹部の深さは100μm〜200μmであり、
    前記複数の第一電極及び複数の第二電極は、前記突起に対応する位置に交互に設置されて、前記音波発生器と電気的に接続されていることを特徴とするイヤホーン。
  2. 前記複数の拡声器は同じ基板を共用し、前記基板の表面に設置され、
    前記複数の拡声器における音波発生器の各々は相互に絶縁されることを特徴とする、請求項1に記載のイヤホーン。
  3. 前記拡声器の数が一つであり、
    筐体を更に含み、
    前記筐体はスペースを有し、前記拡声器が前記筐体のスペースに収容されて音響チップを形成し、
    前記音響チップは前記外ケースの収容スペースに収容され、前記外ケースに取り外し可能な方式によって固定され、
    前記筐体は少なくとも一つの開孔を有し、前記音波発生器は前記少なくとも一つの開孔に対向して設置され、
    前記外ケースは少なくとも二つのピンを有し、前記少なくとも二つのピンは、前記拡声器の前記少なくとも一つの第一電極及び前記少なくとも一つの第二電極と電気的に接続されることを特徴とする、請求項1に記載のイヤホーン。
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