JP5646619B2 - 機械的二次元走査注入システムの均一性および生産性を改善するための、ビーム走査法の使用方法 - Google Patents

機械的二次元走査注入システムの均一性および生産性を改善するための、ビーム走査法の使用方法 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
〔関連出願件に関する記述〕
本願は、米国特許仮出願第61/222,671(出願日2009年7月2日、発明の名称:“USE OF BEAM SCANNING TO IMPROVE UNIFORMITY AND PRODUCTIVITY OF A 2D MECHANICAL SCAN IMPLANTATION SYSTEM”)に基づいて優先権および特典を主張し、該特許仮出願はここに完全に開示された如く、全て参照によってここに引用されるものとする。
〔技術分野〕
本発明は、一般にイオン注入システムおよび関連する方法に関し、さらに具体的には機械的二次元走査注入システムの均一性および生産性を改善するためのシステムおよび方法に関する。
〔背景技術〕
半導体産業では、通常、基板において各種結果を達成するために、基板(例えば半導体ウエハ)に対して各種の製造プロセスが実施される。例えば、イオン注入などのプロセスを実施して、基板表面または基板内部において特定の特徴を得ることができる(例えば特定タイプのイオンを注入することによって、基板表面の誘電層の拡散性が制限できる)。かつては、イオン注入プロセスはバッチプロセスにおいて以下のように実施された。すなわち、複数の基板をディスク上に設置して高速で回転させて、静止イオンビームを通過させて走査の1つの次元を構成し、一方で、回転しているディスク自身を並進運動させてもう1つの走査軸を提供することによって、複数の基板を同時に処理するのである。この後の世代の注入システムは、個々の基板を一枚ずつ処理するシリアルプロセスを採用した。
典型的なシリアルプロセスでは、静止しているウエハ全体をイオンビームで単一軸方向に走査する(この場合、上記ウエハは1方向に並進運動して扇状のイオンビームまたは走査運動するイオンビームを通過する)か、あるいは、ウエハを、静止イオンビームまたは”スポットビーム”に対して、ほぼ直交する複数の軸方向に並進運動させるかのいずれかである。
ほぼ直交する複数の軸方向にウエハを並進運動するためには、ウエハを均一に並進運動および/または回転運動させて、ウエハ全体にわたって均一なイオン注入を実施する必要がある。さらに、イオン注入プロセスにおいて容認できるウエハのスループットを提供するためには、この並進運動は使いやすい形で発生すべきものである。ワークピースの往復運動が遅いので、二次元走査システムは、バッチシステムと同じ走査速度が達成できない。さらに、このように走査速度が遅いので、ウエハ上の走査線の本数が減り、したがって、ウエハ全体にわたる微小領域で見た場合の注入量の均一性が、考慮しなければならない問題となる。
この微小領域で見た場合の均一性問題に対処しようとする先行技術による1つの試みは、ビーム測定および得られる均一性の予測に基づく走査線ピッチの選択である。この解決方法は均一性の制御には効果的かもしれないが、走査線ピッチを減少させると、ワークピースを完全に走査するためには、対応するより多くの走査回数が必要とされるので、総注入時間が増加するという欠点がある。したがって、この先行技術による解決方法は十分な均一性を提供するが、この改善は装置の生産性の減少という犠牲の上に成り立っているのである。
上記の理由によって、二次元走査システムには改善の必要性がある。
〔発明の概要〕
以下の記載では、本発明の1つまたは複数の態様の基本的な点を理解してもらうために、簡単な概説を提供する。本概説は本発明を網羅的にまとめたものではなく、また、本発明のキーとなる要素または必須の要素を特定することを目的としているわけでもなく、本発明の技術的範囲について記載することを目的としているわけでもない。むしろ、本概説の重要な目的は、後に提示するさらに詳細な説明の前置きとして、本発明のコンセプトを簡潔に提示することにある。
本発明の一実施形態によれば、イオン注入システムが、ワークピースを保持または支持するように構成されたエンドステーションに向かってイオンビームを導くように構成されたビームラインを備えている。また、走査システムは、該エンドステーションと関連して作動可能であって、かつ、このエンドステーションを二次元的に走査してイオンビームを通過させるように構成されている。この二次元走査は、それぞれ互いに異なる第1の方向および第2の方向にそった第1の走査軸と第2の走査軸とを含む。上記イオン注入システムは、該イオンビームを、第1の方向とは異なる第3の方向を有する第3の走査軸にそってエンドステーションに対して走査するように構成された補助走査システムをさらに備えている。
本発明の一実施形態によれば、上記補助走査システムは、エンドステーションの速い走査方向とは異なる方向のイオンビームのディザリングを提供する。さらに、一実施形態では、上記ディザリングの振動数がエンドステーションの速い走査振動数より相当高く、こうすることによって、速い走査軸にそってイオンビーム自身より大きなイオンビームプロファイルが発生する。この大きくなったイオンビームプロファイルまたは”走査幅”によって、システムの生産性またはスループットを低下させずに注入量の均一性を改善することができる。
本発明の別の一実施形態によれば、ワークピースに対して注入動作を行う方法が提供される。本方法は、ワークピースを保持または支持するように構成されたエンドステーションに向かってイオンビームを導き、該エンドステーションをこの入射イオンビームに対して二次元的に走査することを含む。この二次元走査は、互いに異なる速い走査方向を有する速い走査軸および遅い走査方向を有する遅い走査軸にそって、エンドステーションを走査することを含む。本方法は、該イオンビームをこの速い走査方向とは異なる方向を有するもう1つの軸にそって補助的に走査することをさらに含む。この補助走査は、上記エンドステーションを速い走査方向に走査してイオンビームを通過させている間に実施され、こうすることによって、機械的走査時のイオンビームの実効的な走査幅を増加させる。
本発明の一実施形態では、上記イオンビームの補助的な走査は、イオンビームをもう1つの軸にそって非線形的に走査することを含む。別の一実施形態では、上記イオンビームを上記もう1つの軸にそって走査する振動数が、上記エンドステーションを上記速い走査方向に走査する振動数より相当高い。さらに別の一実施形態では、上記速い走査方向および遅い走査方向が互いに対してほぼ直交し、上記イオンビームのもう1つの軸方向の走査が、上記速い走査方向に対して平行ではない。
したがって、本発明は、以下の記載において完全に説明され、特に請求項において指摘される特徴を備えており、前述の目的および関連する目的を達成する。以下の記載および添付の図面は、本発明のある例示としての実施形態を詳細に説明する。ただし、これらの実施形態は、本発明の原理が採用可能な多様な態様のうちの数例を示唆するにすぎない。本発明の他の目的、長所、および、新規な特徴は、図面を参照すれば本発明の以下の詳細な説明から自ずから明らかになるであろう。
〔図面の簡単な説明〕
図1は、本発明の一実施形態に係る、補助走査部を備えたイオン注入システムを示すシステムレベルの図である。
図2は、固定ビームに対して二次元走査パターンで走査中のワークピースを上部に保持するエンドステーションの平面図である。
図3は、本発明の一実施形態に係る、速い走査方向とは異なる方向を有する第3の軸にそってディザリングを受けているイオンビームに対して二次元走査パターンで走査中のワークピースを上部に保持するエンドステーションの平面図である。
図4は、イオンビームが第3の軸にそってディザリングを受けた結果生成された、対応する固定イオンビームより大きく、時間平均された実効ビームを示す影図である。
図5Aは、本発明の一実施形態に係る、二次元走査システムの速い走査軸とは異なる第3の軸にそってイオンビームをディザリングさせるように構成された静電型補助走査システムを示す図である。
図5Bは、イオンビームを第3の軸にそって比較的線形的にディザリングさせるように線形走査波形を作動可能であるときの、本発明の一実施形態に係る、静電型補助走査システムの走査プレート間の電位を示す波形図である。
図5Cは、本発明の一実施形態に係る、図5Bの走査波形の結果生じる、第3の軸にそったイオンビームの往復ディザリング運動を示している。
図6は、二次元走査システムにおける走査ピッチとワークピース全体を走査するために必要な総注入時間との間の関係を示すグラフである。
図7は、位置に対するイオンビームプロファイルの1つの例を示すグラフである。
図8は、二次元走査システムにおいてイオンビームが複数回通過することによって発生する、重畳するイオンビームプロファイルの1つの例を示すグラフである。
図9は、二次元走査システムにおける走査ピッチとワークピース全体のイオン注入量の予測均一性との間の関係を示すグラフである。
図10は、本発明の一実施形態によれば、イオンビームを第3の軸にそってディザリングさせることによって生じるイオンビームの走査幅の変化が、異なる実効ビームプロファイルをどのようにして発生させるのかを示すグラフである。
図11は、本発明の一実施形態に係る、イオンビームのディザリングに起因する走査幅の関数としての、予測均一性を示すグラフである。
図12は、本発明の一実施形態に係る、最短注入時間とディザリングに起因する走査幅との間の相互関係を示すグラフである。
図13は、本発明に係る、ディザリングに起因する複数の実効イオンビームプロファイルを示すグラフであって、1つの曲線はイオンビームの第3の軸にそった線形ディザリング運動を示し、残りの2つの曲線は、本発明の他の実施形態に係る互いに異なる非線形ディザリング運動を示している。
図14は、本発明に係るイオンビームの線形および非線形ディザリング運動が複数レベルの注入量の予測均一性をどのようにしてもたらすのかを示すグラフである。
図15は、本発明の一実施形態に係る、速い走査軸方向とは異なる方向を有する第3の軸にそったイオンビームのディザリング運動を採用する二次元走査システムにおいて、ワークピース全体にわたる注入量の均一性を改善する方法を示すフローチャートである。
〔発明の詳細な説明〕
本発明は、一般に、装置の生産性に大きな影響を与えずに、注入量の均一性を改善するシステムおよび方法を対象とする。さらに具体的には、本発明は、走査システムがエンドステーションを、入射するイオンビームに対して二次元的に走査する、イオン注入システムおよび関連する方法を対象とする。つまり、走査システムは、速い走査方向を有する速い走査軸および遅い走査方向を有する遅い走査軸にそって、エンドステーションを機械的に運動させるように構成されている。本発明は、上記速い走査軸とは異なる第3の軸にそってイオンビームをディザリングさせるように構成された補助走査システムまたは補助走査部をさらに備えている。こうすることによって、エンドステーションが上記速い走査軸にそって速い走査方向に走査すると、イオンビームは、上記速い走査方向とは異なる第3の軸、つまり、ディザリング軸にそって走査運動をする。イオンビームのディザリングによって、イオンビームの”実効的な”走査幅が変化する。
次に、本発明について図面を参照しながら説明する。なお、図面では、全体を通じて、類似の部材に対して同じ参照番号を用いることがある。これらの態様についての記載は単なる例示にすぎないのであって、限定的な意味で解釈すべきではないことは理解されるであろう。以下の記載では、説明することを目的として、本発明がよく理解できるように多数の特定の詳細事項について記載するが、当業者にとって、本発明がこれらの特定の詳細事項にしたがわなくても実施可能であることは明白である。
次に、図面を参照しながら、本発明の一例としての態様にしたがって、図1は一例としての単一基板用機械的二次元走査イオン注入システム100を示している。なお、このシステムは、ワークピース105をイオンビーム110で機械的に走査するように作動可能である。上述のように、本発明の各態様は任意のタイプのイオン注入装置と関連して実行されてもよく、このイオン注入装置の例としては、図1の一例としてのシステム100などがあげられるが、これらの例に限定されるものではない。この一例としてのイオン注入システム100は、端末112、ビームラインアッセンブリー114、および、エンドステーション116を備えている。エンドステーション116は処理室を形成し、この処理室の中で、イオンビーム110がワークピースの存在する場所に導かれる。端末112内のイオンソース120は電源122から電力の供給を受けて、取り出したイオンビーム110をビームラインアッセンブリー114に供給する。なお、上記ソース120は、イオンを供給室から取り出し、こうすることによって、取り出したイオンビーム110をビームラインアッセンブリー114に向かって直接導くための1つ以上の取り出し電極(図示せず)を備えている。
ビームラインアッセンブリー114は、例えば、上記ソース120の近くに配置された入射口と、解像アパーチャ132を有する出射口とを有するビーム案内部130を備えている。ビームラインアッセンブリー114は、さらに、取り出したイオンビーム110を受けとり、適切な質量対エネルギー比、または、該比の範囲を有するイオンだけ(例えば、所望の質量範囲を有するイオンを含む、質量分析後のイオンビーム110)を通過させるために双極子磁場を生成する質量分析器134を備えている。ビーム案内部130は質量分析後のビーム110を導いて解像アパーチャ132を通過させ、さらに、エンドステーション116に関連するワークピース走査システム136上のワークピース105まで導く。ワークピース走査システム136のエンドステーション116上に支持されたワークピース105まで、イオンビームをビーム経路にそって送達する際に、イオンビーム110を維持および制限するために、ビームラインアッセンブリー114に関連する各種のビーム形成構造物およびビーム整形構造物(図示せず)がさらに設置されてもよい。
図1に示すエンドステーション116は、例えば、単一のワークピース105(例えば、1つの半導体ウエハ、表示パネル、または、その他の基板)がイオン注入のためにビーム経路にそって支持される、減圧処理室を提供する”シリアル”型のエンドステーションである。本発明の一例としての態様によれば、上記単一基板用イオン注入システム100は、ほぼ静止しているイオンビーム110(例えば、”スポットビーム”または”ペンシルビーム”とも称される)を供給する。ここで、上記ワークピース走査システム136は、ワークピース105をこの静止イオンビームに対して2つのほぼ直交する軸方向に保持または支持するエンドステーション116(または、エンドステーション116に関連する移動可能ステージ140)を、ほぼ並進運動させる。図2は、イオンビーム110の軌道から見た場合の、一例としてのワークピース走査システム136の平面図を示している。ワークピース走査システム136は、例えば、ワークピース105を載せる移動可能ステージ140を備え、このステージは、イオンビーム110に対して、速い走査軸142およびほぼ直交する遅い走査軸144にそってワークピースを並進運動させるように作動可能である。速い走査軸142(”速い走査方向”とも称される)にそったワークピース105の速さは、遅い走査軸144(”遅い走査方向”とも称される)にそった該基板の速さに比べると相当速い。便宜上、速い走査軸142にそった基板105の速さを”速い走査速度”と称し、遅い走査軸144にそった該基板の速さを”遅い走査速度”と称することにする。
図1を再度参照すると、イオン注入システム100は、ワークピース105の上流に補助走査システム150をさらに備えている。図1に示す実施形態では、補助走査システム150はワークピース走査システム136内に位置している。ただし、別の実施形態では、補助走査システム150は、もっと上流に位置していても、質量分析器134の出射口とワークピース105との間の任意の場所に位置していてもよい。補助走査システムは、走査システム136がワークピース105を速い走査方向にそって並進運動させるのに合わせて、イオンビーム110を速い走査軸142に略そってディザリングさせるように作動可能であり、こうすることによって、時間平均された方向のビームの”実効サイズ”を増加させる。換言すれば、上記補助走査システムは、ワークピースに対して相対的な、追加的な走査軸、つまり、第3の走査軸をイオンビームに提供する。また、ワークピースに対するイオンビームのこの追加的な運動がビームプロファイルを平均化して、ビームのどのホットスポットの影響も低減するように作用し、こうすることによって、ワークピース全体にわたるビームの注入量の均一性が改善される。
本発明の一実施形態では、補助走査システム150は、1つの動作モードでは、補助走査システム150がビーム110の上記追加的なディザリング運動を提供するように動作し、別の動作モードでは、該システム150はオフまたは駆動されていない状態にあってイオンビームに追加的な力を及ぼさないように、選択的に駆動可能である。一実施形態では、この2つの動作モードは、電源152およびコントローラ154と協働して制御される。
従来の機械的二次元走査システムには、比較的単純なスポットビーム型のビームラインを使用するという長所があり、イオンビームのサイズおよび位置が固定されており、ワークピースはビームの前で並進運動する。速い走査速度は遅い走査速度に比べて速いものの、上述の回転ディスクを利用するバッチ型システムに比べれば依然比較的遅い(例えば1Hz〜2Hz)。この比較的遅い走査速度のためにウエハ全体の走査線の総数は低減し、したがって、ワークピースに関して微小領域で見た場合の注入量分布に対する均一性が、考慮しなければならない問題になる。ピッチ(つまり、速い走査軸にそった隣接する走査経路間の距離)160を減少させれば微小領域で見た場合の均一性が改善するかもしれないが、このようにピッチを減少させると合計走査回数が増加し、したがって、装置の生産性が減少する。
図3および図4を参照しながらさらに詳しく後述するように、本発明は、一実施形態では、速い走査軸142に対して平行ではない方向のビームの小さな運動を構成する第3の走査軸を付加する。なお、この小さな運動は、ビームプロファイルを平均化し、イオンビームのホットスポットの影響を低減してビームの実効サイズを増加させ、より大きな走査ピッチを可能にし、したがって、微小領域で見た場合の注入量の均一性の向上と同時に、装置のより高い生産性を可能にする。
図3に、補助走査システム150を組み込んだ走査システム136の平面図を示す。図中において、本発明のイオンビーム170は、ワークピース105に対する、イオンビームの3つの異なる時刻における位置を表わす3つの異なる位置172a、172b、172cにおいて示されている。図3から分かるように、イオンビーム170は、図1の補助走査システム150によってビームを速い走査軸142の任意の一部についてディザリングさせた際の、例としての3つの位置を表現する影で示されている。つまり、一実施形態における補助走査システム150は、イオンビーム170を速い走査軸142の方向に対してほぼ直交な方向にディザリングさせる。
さらに、一実施形態における速い走査軸にそった速い走査の走査速度は第1の走査振動数(例えば1Hz〜2Hz)であるが、ディザリング振動数(つまり、第2の振動数)はこの第1の走査振動数より相当高い(例えば50Hz〜100Hz)。上記様態では、イオンビームのディザリング運動の結果、イオンビーム170の形状に時間平均された変化が生じ、ここで、上記影で表わした3つの円は融合して長く延びた楕円形状を形成する傾向を有する。この特徴は図4を参照するともっとも理解しやすい。同図では、初期のビーム形状は第1の寸法180を有する一方で、時間平均されたディザリングを受けたビーム170は第2の、大きな寸法182を示す。大きくなった実効ビーム形状(または走査幅)によってより大きな走査ピッチ160が可能になり、したがって、走査線数を低減してもワークピース105を完全に走査することができるようになる。図3および図4は、一例として、ディザリングを受けて円形になる前のイオンビームを示しているが、初期形状が異なってもかまわないことは理解されるであろう。さらに、ディザリングを受けたビームが長く延びた楕円として示されているが、ディザリングが形状をさまざまに変化させてもかまわないこと、および、より大きな実効ビームサイズの照射領域を(時間平均された方向に)有する任意の形状も本発明の技術的範囲内であることは理解されるであろう。
図3ではイオンビーム170のディザリングが、速い走査方向”X”に直交する”Y”方向に発生するとして図示されているが、本発明のディザリング軸(つまり第3の軸)が、上記速い走査方向に対して平行ではないどの方向であってもよいことは理解されるであろう。したがって、速い走査方向が第1の方向を構成し、遅い走査方向が第2の方向を構成し、イオンビームのディザリング方向が第3の方向を構成するのであれば、第1の方向および第3の方向は互いに異なり、平行ではない。
図3および図4に示すイオンビーム170を上述のようにディザリングさせるように作動可能な装置は、いずれのタイプの装置であっても、本発明の技術的範囲内である。一実施形態では、図1の補助走査システム150は、図5Aに示すように静電型走査システムを構成している。一実施形態では、静電型の補助走査システム150は、ビーム経路の上部側および底部側に1対の走査プレートまたは走査電極190aおよび190bと、例えば図5Bの波形200に示すように電極190aおよび190bに交流電圧を供給する電圧源152とを備えている。走査電極190aおよび190bの間の、時間とともに変化する電圧201は、ビーム経路を横切る時間とともに変化する電場を、走査電極190aおよび190bの間に生成する。この電場によって、ビーム110は、第3の軸の走査方向にそって(例えば図5Aおよび図5CのY方向)に曲げられる、または、偏向する(例えば走査運動をする)。スキャナの電場が電極190aから電極190bへ向かう(例えば、図5Bの時刻”c”のように、電極190aの電位の方が電極190bの電位より高い)場合は、ビーム110の正に帯電したイオンはY軸にそって負の方向の(例えば電極190bに向かう)力を受ける。電極190aおよび190bが同一電位である(例えば、図5Bの時刻”b”のように、補助走査システム150に電場が存在しない)場合は、ビーム110は補助走査システム150をそのまま通過する。(例えば、図5Bの時刻“a”のように)電場が電極190bから電極190aへ向かう場合は、ビーム110の正に帯電したイオンはY軸にそって正の方向の(例えば電極190aに向かう)横方向からの力を受ける。
したがって、図5Bに示すような電圧波形201を、図5Aの電極190aおよび190bの間に印加すると、イオンビーム110は、図5Cに示すように、第3の軸(例えばディザリング軸)202にそって往復運動して、時間平均されたビーム170を形成する。電圧波形201を変更することによって、イオンビームのディザリングの程度および/または振動数を調節または微調整してもよい。この結果、イオンビーム170の”実効”サイズまたは形状を所望に応じて変更または制御することができる。
図5Aは静電型補助走査システム150を示しているが、他のタイプの走査部を採用してもよく、本発明の技術的範囲内であることが理解されるであろう。例えば、補助走査システム150は、電流波形で駆動するコイルを有する磁気型の走査システムを備え、イオンビームに影響を与える交流磁場を生成させて、所望のディザリングを実施してもかまわない。
本発明に関連する各種効果をより完全に理解するために、補助走査システム150を備えていない二次元システム、つまり、補助走査システム150の駆動を停止した図1の注入システムとの比較を行う。図2に示すように、このような二次元走査パターンを用いると、任意のピッチ160に対して、ワークピース全体を1回通過する総注入時間は次式のように評価できる。
注入時間=(W+Bx)/Vx×N+2×Vx/Ax×(N−1)
ここで、N=(W+By)/P(非連続な走査回数になるように切り上げ)である。ただし、Pは走査ピッチ、Nは走査線の本数、Axは速い走査加速度、Vxは速い走査速度、Bxは水平方向のビームサイズ、Byは鉛直方向のビームサイズ、および、Wはウエハのサイズである。
走査ピッチ(P)の選択は均一性に対して重要な効果があり、均一性を改善するために走査ピッチ(P)を減少させると、注入時間が増加する。この特徴は図6を見れば容易に理解できる。図6において、ワークピースが300mm、ビームサイズがBx=By=100mm、速い走査速度がVx=1.5m/秒、および、速い走査加速度が(Ax)=2gの場合、走査ピッチが約12mmから約4mmに減少するにつれて、総注入時間が約14秒から約42秒に増加することが明らかに読み取れる。
さらに、任意のビームサイズ(Bx、By)および走査ピッチ(P)の場合、走査ピッチを複数の点に分割し、該点のビーム幅内にある各走査時のビーム電流を合計することによって、注入量の均一性を評価できる。図7および図8は、ビームプロファイルの一例、および、そのビームをワークピース全体にわたってステッピングして複数回の走査を行った様子を示している。その結果、注入量の均一性は走査ピッチの関数となり、予測または評価可能である。この場合、1つの例では、均一性は各走査ピッチ内の注入量プロファイルの標準偏差として与えられる。したがって、期待通り、走査ピッチを減少させて各走査時のビームの重畳がさらに発生すると、図9に示すように注入量の予測均一性が改善する。
図1〜図4を参照して上述の説明において強調したように、本発明は、速い走査振動数より相当高いディザリング振動数を有する、イオンビームの第3のディザリング軸を導入する。その結果、このディザリングを実行することによって、時間平均された方向に新しいビームプロファイルが生成される。説明の便宜上、ビームの走査幅(新しいビームプロファイル)を、ビームサイズ+/−ビームがディザリングされる距離と規定する(この結果、図4のサイズ182が得られる)。
図10は、異なる合計走査幅182を生じさせる異なるディザリング量(0mm〜+/−50mm)の関数として、ディザリングによって生じる、複数の異なる”実効”ビームプロファイルを示している。図10から分かるように、走査幅が増加するにつれて、実効ビームプロファイルが平らになり、その結果、ビームのホットスポットが減少する。この結果として得られる平らなビームプロファイルによって、注入量の均一性がさらに改善される。
図11を参照すると、ピッチを15mmに固定した場合に、イオンビームをディザリングさせることによって生じる改善が図示されている。ディザリング(例えば図4のビーム180)を受けないビームが、ピッチサイズが15mmの場合に、予測均一性のばらつきが9%を超えることを示している一方で、走査幅が増加すると(ディザリングを増加させると)、均一性は改善される。例えば、+/−10mmのディザリングの場合には、均一性が約2.25%に改善され、+/−30mmのディザリングの場合には、最適の場合に期待できるように、均一性がほぼ0%にまで改善される。
なお、補助走査システム150が任意の走査ピッチに対する均一性を改善するが、実効ビームサイズをさらに大きくするのであれば、ワークピースのエッジ部において均一性を確保するために、図3の領域172aおよび172cにおいてさらなるオーバースキャン(overscan)が必要であり、その結果、任意の走査ピッチに対して総注入時間が増加してしまう可能性がある。したがって、最短注入時間で所望の均一性を達成する走査ピッチおよび走査幅を選択することによって、総注入時間を最適化することが望ましい。図12は、1%の所望の均一性を達成するために必要な走査ピッチおよび走査幅を示すグラフを示している。グラフから分かるように、最短注入時間は、非常に大きな走査ピッチでも依然減少傾向にある。ただし、この曲線の形状は、機械的二次元走査システム136の詳細に依存する。さらに、注入量の均一性の改善が、注入時間の非常に大きな増加という犠牲と引き換えに達成される場合には、図1の補助走査システム150の駆動を選択的に停止して、ディザリングを受けないイオンビーム110を、ビームで走査中のエンドステーションに直接照射してもかまわない。
本発明の別の一実施形態によれば、第3の軸にそったイオンビームのディザリング運動は、非線形的に実施されてもよい。図5Bの例では、ディザリングを制御する電圧波形が線形関数であるが、非線形関数を使用してもよく、このような非線形関数は本発明の技術的範囲内である。例えば、図13は、各ディザリング(+/−50mm)の程度は同じであるが異なるディザリング関数を用いて生成した、異なる実効ビームプロファイルを示している。同図から分かるように、線形ディザリングは全体に小さな分布(標準偏差が高い)を提供するが、ガウス制御関数の方が走査幅全体にわたって高い空間ビーム均一性を提供し、注入量の均一性の改善には好適であると考えられる。これはさらに図14からも分かる。同図には、線形ディザリング走査波形とガウスディザリング走査波形との均一性に関する比較が、走査幅の関数として示されている。線形関数が選択された走査幅について注入量の均一性を改善する一方で、ガウス関数は他の走査幅についてより良好な注入量の均一性を提供する。したがって、図1のコントローラ154を用いて、ディザリング制御波形を所望の走査幅(ディザリングの程度)の関数として選択的に修正してもよい。
本発明の別の一実施形態によれば、図15は、ワークピースに対して注入動作を行う一例としての方法300を示すフローチャートである。ここでは一例としての方法を一連の動作またはイベントとして図示し説明するが、一部のステップは、ここに図示し説明する順番以外に、本発明にしたがって異なる順でおよび/または他のステップと同時に発生してもよいのであって、本発明がこのような動作またはイベントの図示した順番によって限定されないことは理解できるであろう。さらに、本発明にしたがって方法を実行するためには、図示するステップがすべて必要だというわけではない。また、該方法を、ここに図示および説明するシステムと関連付けて実行しても、さらに、図示されていない他のシステムと関連付けて実行してもかまわないことが理解できるであろう。
図15に示すように、方法300は、302において、イオンビームをエンドステーションに向かって導くことを含む。方法300は、304において、エンドステーションをイオンビームに対して二次元で走査運動させることをさらに含む。この場合、上記エンドステーションは、速い走査方向を有する速い走査軸および遅い走査方向を有する遅い走査軸にそって走査される。方法300は、306において、イオンビームをエンドステーションに対して上記速い走査方向とは異なる方向を有するディザリング軸にそって走査運動させることをさらに含む。エンドステーションが速い走査方向にそって走査すると、306におけるディザリングによって、イオンビームはイオンビーム自身とは異なる”実効”サイズを有するようになる。こうすることによって、方法300は、注入量の均一性の改善を促進するより大きな走査幅を提供する。
本発明の別の一実施形態によれば、イオンビームの補助的な走査(つまりディザリング)は線形的に実施しても、非線形的に実施してもよく、どちらも本発明の技術的範囲内である。さらに、一実施形態によれば、ディザリングの振動数は、速い走査軸にそったエンドステーションの速い走査の振動数より相当高い。さらに、一実施形態では、速い走査方向および遅い走査方向が互いに直交し、イオンビームのディザリング軸は速い走査方向に対して平行ではない。したがって、エンドステーションが速い走査方向にそって走査しイオンビームを通過すると、イオンビームのディザリングによってイオンビームの走査幅は増加する。
本発明について好適な実施形態に関連して図示および説明してきたが、当該技術分野の当業者が本明細書および添付の図面を読んで理解すれば、等価の変更および修正を思いつくことは明らかである。特に上述の部材(アッセンブリー、デバイス、回路など)によって実効される各種機能に関連して、このような部材について記載するために使用される用語(”手段”に対する言及を含める)は、たとえ、ここで示した本発明の一例としての実施形態において機能を実行する開示された構造と構造的には等価でなくても、特に明記しないかぎり、上記部材の特定の機能を実行する(つまり、機能的に等価な)任意の部材に対応すること意図したものである。さらに、本発明の特定の特徴について複数の実施形態のうちの1つとの関連においてのみ開示したが、このような特徴を、残りの実施形態の1つ以上の他の特徴と、所望に応じて、および、任意のまたは特定の適用事例にとって好適に組み合わせてもかまわない。
本発明の一実施形態に係る、補助走査部を備えたイオン注入システムを示すシステムレベルの図である。 固定ビームに対して二次元走査パターンで走査中のワークピースを上部に保持するエンドステーションの平面図である。 本発明の一実施形態に係る、速い走査方向とは異なる方向を有する第3の軸にそってディザリングを受けているイオンビームに対して二次元走査パターンで走査中のワークピースを上部に保持するエンドステーションの平面図である。 イオンビームが第3の軸にそってディザリングを受けた結果生成された、対応する固定イオンビームより大きく、時間平均された実効ビームを示す影図である。 本発明の一実施形態に係る、二次元走査システムの速い走査軸とは異なる第3の軸にそってイオンビームをディザリングさせるように構成された静電型補助走査システムを示す図である。 イオンビームを第3の軸にそって比較的線形的にディザリングさせるように線形走査波形を作動可能であるときの、本発明の一実施形態に係る、静電型補助走査システムの走査プレート間の電位を示す波形図である。 本発明の一実施形態に係る、図5Bの走査波形の結果生じる、第3の軸にそったイオンビームの往復ディザリング運動を示している。 二次元走査システムにおける走査ピッチとワークピース全体を走査するために必要な総注入時間との間の関係を示すグラフである。 位置に対するイオンビームプロファイルの1つの例を示すグラフである。 二次元走査システムにおいてイオンビームが複数回通過することによって発生する、重畳するイオンビームプロファイルの1つの例を示すグラフである。 二次元走査システムにおける走査ピッチとワークピース全体のイオン注入量の予測均一性との間の関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態によれば、イオンビームを第3の軸にそってディザリングさせることによって生じるイオンビームの走査幅の変化が、異なる実効ビームプロファイルをどのようにして発生させるのかを示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る、イオンビームのディザリングに起因する走査幅の関数としての、予測均一性を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る、最短注入時間とディザリングに起因する走査幅との間の相互関係を示すグラフである。 本発明に係る、ディザリングに起因する複数の実効イオンビームプロファイルを示すグラフであって、1つの曲線はイオンビームの第3の軸にそった線形ディザリング運動を示し、残りの2つの曲線は、本発明の他の実施形態に係る互いに異なる非線形ディザリング運動を示している。 本発明に係るイオンビームの線形および非線形ディザリング運動が複数レベルの注入量の予測均一性をどのようにしてもたらすのかを示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る、速い走査軸方向とは異なる方向を有する第3の軸にそったイオンビームのディザリング運動を採用する二次元走査システムにおいて、ワークピース全体にわたる注入量の均一性を改善する方法を示すフローチャートである。

Claims (20)

  1. ワークピースを保持または支持するように構成されたエンドステーションに向かってイオンビームを導くように構成されたビームラインと、
    該イオンビームを通過させる該ワークピースを保持または支持するように構成されたエンドステーションを、第1の方向にそった第1の走査軸と、この第1の方向とは異なる第2の方向にそった第2の走査軸とを含む二次元的に走査するように構成された走査システムと、
    走査システムと関連して作動可能な補助走査部とを備えており、
    上記補助走査部が、イオンビームを第3の走査軸にそって往復方向にディザリングさせるように構成され、
    上記第3の走査軸が第1の走査軸と交差し、
    ディザリング制御波形を、所望の走査幅の関数として選択的に修正可能なコントローラをさらに備えている、イオン注入システム。
  2. 上記補助走査部が、時間とともに変化する静電場に応じて、上記イオンビームをディザリングさせるように構成された静電スキャナを備えている、請求項1に記載のイオン注入システム。
  3. 上記補助走査部が、時間とともに変化する磁場に応じて、上記イオンビームをディザリングさせるように構成された磁気スキャナを備えている、請求項1に記載のイオン注入システム。
  4. 上記走査システムが、上記ワークピースを第1の走査軸にそって第1の方向に第1の走査速度でワークピースの直径より長い距離だけ走査するように構成され、かつ、上記ワークピースを第2の走査軸にそって第2の方向に第2の走査速度でワークピースの直径より長い距離だけ走査するように構成され、
    上記第1の走査速度が第2の走査速度より速い、請求項1に記載のイオン注入システム。
  5. 上記走査システムが、第2の走査方向にそってワークピースを1回走査する間に、第1の走査方向にそってワークピースを複数回往復走査し、こうすることによって、第1の走査軸にそった隣接する2つの走査経路の間にピッチを規定するように構成され、
    上記補助走査部が、ワークピースに対してイオンビームを第3の走査軸にそって、この隣接する走査経路の間のピッチより短い距離だけ走査するように構成されている、請求項4に記載のイオン注入システム。
  6. 上記走査システムの第1の走査軸にそった走査振動数が第1の振動数であって、
    上記イオンビームの第3の走査軸にそったディザリングのディザリング振動数が第2の振動数であって、
    上記第2の振動数が第1の振動数より高い、請求項に記載のイオン注入システム。
  7. 上記補助走査部が、上記イオンビームを第3の走査軸にそって非線形な速度で走査するように構成されている、請求項1に記載のイオン注入システム。
  8. ワークピースを保持または支持するように構成されたエンドステーションに向かってイオンビームを導くように構成されたビームラインと、
    該イオンビームを通過させる該ワークピースを保持または支持するように構成されたエンドステーションを二次元的に走査し、かつ、該エンドステーションを第1の速い走査方
    向と、この第1の方向とは異なる第2の遅い走査方向とに並進運動させるように構成された走査システムと、
    該走査システムがエンドステーションを第1の速い走査方向に並進運動させる際に、イオンビームを第1の方向とは異なる第3の方向にディザリングさせ、こうすることによって、イオンビームの実効サイズを増加させるように構成された、該走査システムの上流に配置された補助走査部と
    該補助走査部に接続されており、該補助走査部に与えられるディザリング制御波形を、所望の走査幅の関数として選択的に修正可能なコントローラとを備えている、イオン注入システム。
  9. 上記エンドステーションをビームで連続走査することによって生じるワークピース上の第1の方向の隣接する走査経路間の距離をピッチとして規定し、
    上記補助走査部がイオンビームを第3の方向にディザリングさせる距離がこのピッチより短い、請求項に記載のイオン注入システム。
  10. 上記第1の方向および第2の方向が互いに対して直交する、請求項に記載のイオン注入システム。
  11. 上記第2の方向と第3の方向とが同じである、請求項10に記載のイオン注入システム。
  12. 上記走査システムの第1の速い走査方向の走査振動数が第1の振動数を含み、
    上記イオンビームの第3の方向のディザリングの振動数が第2の振動数を含み、
    上記第2の振動数が第1の振動数より高い、請求項に記載のイオン注入システム。
  13. 上記補助走査部が、時間とともに変化する静電場に応じて、上記イオンビームを第3の走査軸にそって往復方向にディザリングさせるように構成された静電スキャナを備えている、請求項に記載のイオン注入システム。
  14. 上記補助走査部が、時間とともに変化する磁場に応じて、上記イオンビームを第3の走査軸にそって往復方向にディザリングさせるように構成された磁気スキャナを備えている、請求項に記載のイオン注入システム。
  15. 上記補助走査部が、上記イオンビームを第3の走査軸にそって非線形な速度で走査するように構成されている、請求項に記載のイオン注入システム。
  16. ワークピースを保持または支持するように構成されたエンドステーションに向かってイオンビームを導き、
    該エンドステーションをこのイオンビームに対して二次元的に、速い走査方向を有する速い走査軸と、この速い走査方向とは異なる遅い走査方向を有する遅い走査軸にそって走査し、
    該イオンビームをこの速い走査方向とは異なる方向を有するもう1つの軸にそってエンドステーションに対して補助的に走査し、
    ディザリング制御波形を、所望の走査幅の関数として選択的に修正する手段を与えることを含み、
    上記イオンビームの走査が上記エンドステーションの速い走査方向の走査と同時に実施され、こうすることによって、イオンビームの実効的な走査幅を修正する、ワークピースに対して注入動作を行う方法。
  17. 上記イオンビームを補助的に走査することは、イオンビームをもう1つの軸にそって非線形的に走査することを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 上記イオンビームを上記もう1つの軸にそって走査する振動数が、上記エンドステーションを上記速い走査方向に走査する振動数より相当高い、請求項16に記載の方法。
  19. 上記速い走査方向および遅い走査方向が互いに対してほぼ直交し、
    上記イオンビームを上記もう1つの軸にそって走査する方向が、上記速い走査方向に対して平行ではない、請求項16に記載の方法。
  20. 上記ディザリング制御波形は、線形関数およびガウス関数の中から選択される、請求項16に記載の方法。
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