JP5645182B2 - 保護部材および接触具 - Google Patents

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Description

本発明は、人または動物の体を保護する保護部材および接触具に関する。
従来、人の身体を保護するものとして、多くのサポーターが提案されている。サポーターとして、外側に弾性部材のものを適用し、内側にクッション性のある部材を適用するものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−164484号公報
本発明の目的は、人または動物の体を効果的に保護し得る保護部材および接触具を提供することにある。
本発明の保護部材は、
人又は動物の体の少なくとも一部を保護する保護部材であって、
前記人又は動物に装着される部分の形状に対応して変化すると共に、衝撃を吸収する衝撃緩和部と、
前記保護部材の形状の変化を抑制すると共に、前記衝撃緩和部により吸収された衝撃を分散させる変形抑制部材と、
前記保護部材の前記人又は動物に対する装着面の少なくとも一部に設けられた密着面と、を含み、
前記変形抑制部材は、前記衝撃緩和部に比べて硬い材質からなるベース体と、前記ベース体に比べて硬い材質からなる形状規定部とを含む。
本発明に係る保護部材によれば、衝撃緩和部により衝撃を吸収すると共に、変形抑制部材が保護部材自体の変形を抑制すると共に、その衝撃を分散させることができる。これにより、保護部材の形状の変化を抑えているため、保護される部分の負担を軽減することができる。また、その保護される部分の形状の変化を抑えることができるため、その保護される部分の形状の確保を図ることができる。変形抑制部材はベース体の他に、ベース体よりも硬い材質からなる形状規定部を含むため、変形抑制部材の形状の維持機能が向上している。
本発明において、前記ベース体は、複数設けられ、複数の前記ベース体は、前記保護部材の平面方向に沿って並んで設けられ、前記形状規定部は、前記ベース体の間の少なくとも一部に設けられていることができる。これにより、形状規定部がベース体に挟まれるように設けられているため、ベース体の維持機能をより向上させることができる。つまり、ベース体が、保護部材の平面方向に沿って並んで設けられ、形状規定部は、前記ベース体の間の少なくとも一部に設けられていることで、変形抑制部材の変形の的確に抑えることができ、さらに、その形状規定部により加わった圧力を的確に分散させることができ、保護される部分を効果的に保護することができる。
本発明において、前記形状規定部と前記ベース体とは、交互に配置されていることができる。これにより、形状規定部によりより的確に加わった圧力を分散させることができる。
本発明において、前記変形抑制部材は、断面形状が片持ち形状、又は、架橋形状を有することができる。変形抑制部材が片持ち形状や架橋形状を有する場合、他の部分より薄い部分が生じることとなるものの、衝撃緩和部のみの場合に比べて、保護される部分に加わる衝撃を抑えることができる。
本発明において、前記形状規定部は、複数の形状規定部の要素部材により構成され、前記複数の形状規定部の要素部材は、並列されていることができる。これにより、形状規定部において、衝撃の分散度合いを高めることができる。
本発明において、前記形状規定部の要素部材の伸長方向は、前記保護部材の厚さ方向に対して斜めの方向であることができる。これにより、形状規定部において、衝撃の分散度合いをより高めることができる。
本発明において、前記形状規定部の表面に溝が設けられていることができる。これにより、形状規定部において、衝撃の分散度合いを高めることができる。
本発明において、前記溝の伸長方向は、前記保護部材の厚さ方向に対して斜めの方向であることができる。これにより、形状規定部において、衝撃の分散度合いをより高めることができる。
本発明において、前記変形抑制部材は、保温又は冷却機能のある材質からなることができる。これにより、保護部材により保護される部分を保温したり冷却したりすることができる。
本発明において、冷却材または保温材を収容する収容部を含むことができる。これにより、冷却材や保温材を収容するのが容易となる。
本発明の接触具は、本発明の保護部材が表面に設けられている。
図1は、(A)は実施の形態に係る保護部材の平面図を示し、(B)は(A)のA−A線に沿った保護部材の断面を模式的に示す図である。 図2は、形状規定部を模式的に示す図である。 図3(A)は形状規定部の要素部材を模式的に示す図であり、図3(B)は形状規定部の要素部材を並列し集合させて構成された形状規定部を模式的に示す図である。 図4は、変形抑制部材の層構造を模式的に示す図である。 図5(A)は、膝用サポーターとして装着した時の保護部材の態様を示し、図5(B)は、その保護部材を展開したときの密着面が設けられた側の面を模式的に示す図である。 図6は、保護部材の形状の違いによる作用を説明するための図である。 図7は、保護部材の作用を説明するための図である。 保護部材の変形例を模式的に示す図である。 接触具として椅子を例とした場合の接触具の模式図である。 保護部材の変形例を模式的に示す図である。 保護部材の変形例を模式的に示す図である。 保護部材の変形例を模式的に示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明する。
1.保護部材
保護部材100は、人又は動物の体の少なくとも一部を保護する保護部材100である。保護部材100は、衝撃を吸収する衝撃緩和部10と、衝撃緩和部10の変形を抑制する変形抑制部材20と、前記保護部材100の前記人又は動物に対する装着面の少なくとも一部に設けられた密着面30と、を含む。
衝撃緩和部10は、保護部材100に加わった衝撃を吸収すると共に、装着される部分の形状に沿った形で形状変化する。衝撃緩和部10は、変形抑制部材20と密着面30との間に介在させることができる。これにより、変形抑制部材20による装着される部分への圧力を緩和することができ、装着時の違和感を軽減することができる。衝撃緩和部10が装着される部分の形状に沿って形状変化することで、身体との隙間を埋め、安定性を生むことができる。
衝撃緩和部10は、衝撃吸収機能を有するものであれば特に限定されず、公知の気泡緩衝材、水などの液体からなる液胞緩衝材や、公知の衝撃吸収性能があるゲル状素材を適用してもよい。衝撃緩和部10は、蓄熱作用のある物質、たとえば、ポリエチレングリコール、吸水性ポリマー(ポリアクリル酸系など)の材質からなることで、衝撃緩和部10を直接肌に接するように配置することにより、体温によってその物質が温められ、保温効果も持続させることができる。
衝撃緩和部10は、保護される身体の部分側に設けられてもよいし、保護される身体の側とは反対側の外側に設けてもよい。
衝撃緩和部10は、保護される部分側に設けられることで、身体に近いところに衝撃吸収材が設置されることになる。身体の内部からの衝撃(体重など) を吸収することで身体に返ってくる衝撃や地面などに身体がぶつかる衝撃を軽減することができる。
また、衝撃緩和部10は、外部側(保護される部分側と反対の側)に設けられることで、外部からの衝撃(タックル、ボールの衝突などからくる衝撃)を吸収することができる。つまり、外側に衝撃緩和部(空気の層など)を配置することで衝撃を分散し、内部への伝達を最小限に抑えることができる。
衝撃緩和部10の内部に、保温部材や冷却部材を設けてもよい。衝撃緩和部10は、遮熱材又は断熱材、たとえば、気泡緩衝材からなることで、遮熱又は断熱機能を高めることができる。また、発泡スチロールの形状をビーズ状にして、その発泡スチロールを気泡緩衝材の空間内に入れることもできる。衝撃緩和部10の厚さは、特に限定されないが、たとえば、1mm〜1cmとすることができる。衝撃緩和部10は同じ硬さなでなくてもよく、部分により硬さを変えてもよい。
保温部材や冷却部材は、保護部材100に分割可能に設けてもよい。この場合、保温部材や冷却部材のみを加熱又は冷却することができるため、衝撃緩和部10まで加熱又は冷却されることを回避することができる。また、保温部材や冷却部材は、保護部材100に分離可能に設けることで、必要とされる層を後から付け加えることができる。冷却部材または保温部材を加えることができることで、筋肉をサポートしつつアイシング(治療)または加温もできるようにすることができるなど、利用範囲や使用目的が格段に広がることとなる。保温部材や冷却部材の代わりに、筋肉をサポートするのが目的のサポーターに、打撲などによって損傷した身体部位を保護し得る保護層を加えてもよい。保温部材や冷却部材と衝撃緩和部10の接触面にそれぞれ密着面を設けてもよい。この密着面は後述の密着面30と同様の構成をとることができる。
変形抑制部材20は、図7に示すように、保護部材100の形状の変形を抑制すると共に、衝撃緩和部10にて吸収された衝撃を分散させる役割を有する。変形抑制部材20は、衝撃緩和部10に対して、隣り合う位置に設けられている。変形抑制部材20は、保護部材100の形状を保持する機能を有する。この変形抑制部材20により、人体等の構造を効率的に支持することができる。なお、変形抑制部材20は、衝撃緩和部10に包まれるように設けてもよいし、衝撃緩和部10と厚さ方向又は平面方向に重なるように設けてもよいし、又は、衝撃緩和部10の周囲に設けてもよい。衝撃緩和部10を変形抑制部材20よりも身体側に設けることで、装着時や運動等における違和感を軽減することが挙げられる。
変形抑制部材20は、図1および図4に示すように、ベース体22と形状規定部24とを含む。ベース体22と形状規定部24とは、保護部材100の平面方向に沿って並んで設けることができる。ベース体22は、衝撃緩和部10に比べて硬い材質からなることができる。ベース体22は、一つ又は複数設けることができる。形状規定部24は、ベース体22に比べて硬い材質からなることができる。形状規定部24は、一つ又は複数設けることができる。ベース体22が複数からなる場合には、図1に示すように、保護部材100の平面方向に沿って所定間隔を置いて並んで設けられている。形状規定部24は、ベース体22の間の少なくとも一部に設けられており、たとえば、ベース体22の間に挟み込まれているような態様で設けることができる。つまり、形状規定部24とベース体22とは、交互に配置されていることができる。これにより、形状規定部24により、より的確に加わった圧力を分散させることができる。
変形抑制部材20は、たとえば、線維性の部材からなることができる。変形抑制部材20が線維性の部材からなることで、変形抑制部材20の厚さを薄くすることができる。ベース体22同士を離して配することで、圧力を分散させると同時に必要なだけのベース体22の伸長を確保することができる。
変形抑制部材20の形状は、特に限定されないが、断面形状が片持ち形状、又は、架橋形状などの薄い部分と厚い部分とを有する形状とすることができる。これにより、図6に示すように、衝撃緩和部10により衝撃吸収機能を確保しつつ、変形抑制部材20の薄い部分(たとえば、架橋部分)により衝撃を分散させることができるので、保護しようとする部分まで衝撃が到達し難くなる。
形状規定部24は、図3(A)に示すように、複数の要素部材28を含むことができる。つまり、形状規定部24は、複数の要素部材28の集合体から構成することができる。要素部材28の形状は、四角柱などの直方体や、平行四辺形の柱状体などとすることができるが、上面と下面のように対向する面同士が平行でなくてもよい。形状規定部24の要素部材28は、図3(B)に示すように、並列させて設けてもよい。形状規定部24の要素部材28の伸長方向は、保護部材100の厚さ方向に対して斜めの方向とすることができる。形状規定部24の要素部材28の伸長方向は、隣り合う形状規定部24における形状規定部24の要素部材28の伸長方向と、互い違いの方向となるように設定することができる。このようにすることで、形状規定部24の形状維持機能を向上させることができると共に、形状規定部24による衝撃分散機能を高めることができる。
形状規定部24は、図2に示すように、形状規定部24の表面に溝26が設けられていてもよい。溝26の伸長方向は、保護部材100の所定方向、たとえば厚さ方向に対して斜めの方向とすることができる。この溝26の伸長方向は、隣り合う形状規定部24において、互い違いの方向(交差する方向)となるように設定することができる。このように、隣り合う形状規定部24のそれぞれに設けられた溝26の伸長方向が異なる方向に形成することで一方向からの圧力を分散するだけでなく、多方向からの圧力に対しても対応できる。また、変形抑制部材20の弾力性を維持しつつ形状維持を効率的に達成することできる。なお、この図2に示す例においては、溝26は、互いに平行となるように形成した場合を示しているが、衝撃を分散させることができれば必ずしも平行に設ける必要は無く、例えば、波形状に形成したりしても良い。
形状規定部24の表面に斜め方向の溝26を設けることで、形状規定部24の形状維持機能を向上させることができると共に、衝撃を分散させる能力をさらに向上させることができる。つまり、溝26を設けることで、溝26の入っている方向に圧力を分散することができる。また、形状規定部24は、ベース体22よりも硬い部材が用いられることで余計な伸長も抑制できるので、形状の崩れを最小限にしつつ構造の安定を達成することが出来る。保護部材100に圧力が加わった時に、形状規定部24内に張力が生じるが、溝26があることでその張力のかかる方向を決め、また、この張力が構造を安定させるので、形状維持と身体構造を支持することできる。形状規定部24の形状は、変形抑制部材20において年輪状、又は、線維輪状などのリング状に形成することができる。形状規定部24があることにより、変形抑制部材20自身の形状を保持する力を増加させると共に、変形抑制部材20に加わった圧力を分散させることができる。変形抑制部材20を設けることで、構造を安定させ、圧力を分散し、効率的に身体構造を支持することが出来る。
変形抑制部材20は、保温機能または熱吸収機能を有する材質により構成することができる。これによれば、保護部材100に覆われる人又は動物の部分の保温又は冷却を行うことができる。
変形抑制部材20のベース体22および形状規定部24は、たとえば、シリコン、ウレタン、ネオプレンなどの弾力性のある素材や、ポリウレタンなどの弾性繊維、公知の形状記憶機能がある材質からなることができる。形状規定部24は、ベース体22に比べて硬い材質からなるものであるが、ベース体22と同種の材質で硬さが異なるもの、または、ベース体22と異種の材質で硬さが異なるものであってもよい。
変形抑制部材20は、衝撃緩和部10に比べて硬い材質であれば特に限定されず、たとえば、衝撃緩和部10に比べて硬くすることを前提として、上記で説明した衝撃緩和部10の材質で示したものを適用することができる。
変形抑制部材20の形状は、装着される部分の凹凸に沿った形状とすることができる。これにより、身体部位の形状に合わせることで的確にその部位を支えることができ、さらに、運動に伴うズレや装着時の違和感を軽減できる。
形状規定部24の数または厚さ、間隔の幅を増減させることにより、体重がかかった時、または、動きに伴いストレッチされた時に生じる伸長率や変形抑制部材20の強度を調節できる。形状規定部24の間隔を狭めればより伸長率は相対的に低くすることができ、その間隔が大きくなれば伸長率は相対的に高くすることができる。また、ベース体22により伸長性を保持させ、形状規定部24により伸長のし過ぎを防ぐ機能を付与してもよい。
形状規定部24は、各部分において同じ硬さであってもよいし、又は、部分により硬さが異なっていてもよい。ベース体22も同様に、各部分において同じ硬さであってもよいし、又は、部分により硬さが異なっていてもよい。
衝撃緩和部10と変形抑制部材20とは分割可能又は分離可能に設けることができる。具体的には、衝撃緩和部10の内部に空間を設け、その空間に取り出し可能なように変形抑制部材20を収容させてもよい。衝撃緩和部10と変形抑制部材20との間に、衝撃緩和部10と変形抑制部材20とが密着するような構成を採用することもできる。この密着するような構成は、後述の密着面30の材質と同様のものを適用することができる。衝撃緩和部10と変形抑制部材20とを分割可能又は分離可能に設けることで、強度の調節の容易となる。また、変形抑制部材20を目的に応じて異なる複数の層に設定することも容易となり、多種多様な目的に合わせたものにカスタマイズでき、目的に応じた強度に調節することができる。また、劣化した層のみを交換できる。他の身体部位の形状に合わせたものに核となる層を変えることで、一つで複数の身体部位に適用することができる。部材ごとの色を調整することで、種々のデザインを施すことができると共に、変更も可能となる。衝撃緩和部10と変形抑制部材20との組み合わせを変更することで、多種多様なプロテクターにも対応可能である。必要に応じて必要箇所に保護層を追加してもよい。
変形抑制部材20は、図10および図11に示すように、衝撃緩和部10よりも外方に突出する突出部20aを有することができる。さらに、突出部20には、人若しくは動物に装着可能な密着面を有することができる。図10のように変形抑制部材20に枝分かれ構造を有することができる。分枝させる本数は1本または複数本となってもよい。また、分枝させたものをさらに枝分かれさせてもよい。枝分かれした突出部20aを他の衝撃緩和部10を貫くように外側まで延ばすことで、装着後にも更なるサポートを可能にし、サポートの強弱の調整も容易になる。変形抑制部材の基部から枝分かれしていてもよいし、他の部位からの分枝によるサポートもできる。突出部20aを保護部材100自体に重なるように装着すればサポート力を増すことができる。また、突出部20aのサポート方向を変えることで、より広範囲のサポートも可能になる。さらに、一方向のサポートだけでなく、多方向のサポートも可能となる。突出部20aが複数本になれば、種々のサポートの組み合わせも可能となる。また、図11に示すように、一方の側方から伸びる突出部20a−1,20a−2は、他方の側方から伸びる突出部20a−3,20a−4と保護部材100の上にて交差するように装着してもよい。突出部20aは、図12に示すように、保護部材100が装着された部位の後ろを回るように装着してもよい。
衝撃緩和部10や変形抑制部材20に保温機能や冷却機能を付与してもよい。保温部材は、たとえば、気泡を含む構造を採用することで、電子レンジで温めることができ、所定の温度まで熱すのに容易となる。保温部材の材質として、身体との間に熱を徐々に伝えることができる物質、遠赤外線を発する物質などを適用することができる。身体との間に熱を徐々に伝えることができる物質としては、たとえば、シリコンゴムや水(たとえば、ゲル状の水)を適用することができる。遠赤外線を発する物質としては、たとえば、皮膚に対する刺激が少なく、人体に最も吸収されることから、4〜14ミクロンの波長帯(光電子育成光線)の遠赤外線を発する物質(たとえば、三仙石や黒色蛇紋石)が好ましい。
衝撃緩和部10や変形抑制部材20に脱臭、防菌、防湿、防カビなどの機能を付与してもよい。
一般的に、消炎クリームなどを塗った上に保護部材100を貼付する場合、粘着力は低下することが考えられる。このため、衝撃緩和部10や変形抑制部材20に、消炎剤などの薬用成分を練りこんでもよい。
密着面30は、求められる粘着保持力や剥がし易さを考慮して決定することができ、公知の粘着部材から選択することができる。密着面30は、保護部材100が人又は動物の体に直接的又は間接的に接する面の全面に設けても、その面の一部に設けてもよい。
密着面30は、人体構造等もしくはそれに接するもの(たとえば衣服)に対する面において密着構造を持つ。密着面30は、密着機能を有するものであれば特に限定されず、粘着剤により構成されてもよいが、吸着面や摩擦係数の高い材質からなる面により構成してもよい。密着面30により、対象とするサポート部位からずれることなく、的確に支えることが可能になる。また、密着面30により密着させることで、不必要な装着部分を減らし、圧迫感を軽減させることができる。また、目的とする部位にのみ装着できるので、動きを妨げることも最小限度に抑えられる。
密着面30の表面は凹凸面(ヒダ状、波状、突起状などの不規則面)とすることができる。この場合、密着面30は、凹凸面は衝撃緩和部10の表面を凹凸状とし、その表面に沿って粘着剤を設けることもできる。また、密着面30のシートなどの基体などの表面を凹凸状にし、その表面上に沿って粘着剤を設けて構成することができる。このように凹凸面とした場合、平面上に粘着剤を構成した場合に比べて、その粘着力を調整するために有効となる。
粘着剤を使用する場合は、粘着剤を全面に配するより、粘着剤の配置パターンを波状などにすることにより、人体と直接触れる面積を減らすことで、アレルギー反応などの問題をより回避することができる。また、通気性やはがしやすさの点を考慮すると凹凸面は有利である。
保護部材100は、保護部材100が装着される部分の筋肉の走行に沿った形状とすることができる。これにより、筋収縮方向への張力(Tension)の調整、収縮方向の微調整、筋機能改善による骨格アライメントの調整や筋機能調整などを行うことができると共にテーピング機能を付与することができる。
保護部材100の構成材料は、上記したが、通気性、撥水性、伸縮性、強度、耐用年数、体張力性など種々の観点から材質を考慮することができる。保護部材100に、抗菌、消臭機能を付与してもよい。
保護部材100の厚みは、特に限定されず、求められる機能により任意に設定されるが、たとえば、1〜5cmとすることができる。保護部材100の平面形状は、面状の他、線状であってもよい。
衝撃緩和部10および変形抑制部材20は、各部材を貼り合わせて形成することができる。また、衝撃緩和部10および変形抑制部材20は、コーティングや印刷により形成してもよい。なお、コーティングや印刷を複数回実施して形成してもよい。コーティングや印刷によれば、厚さの調整がし易くなる。
保護部材100は、図8に示すように、衝撃緩和部10と変形抑制部材20とが積層された構造であってもよい。また、衝撃緩和部10と変形抑制部材20とを交互に重ね合わせてもよい。衝撃緩和部10と変形抑制部材20とが積層された構造のものと、変形抑制部材20が衝撃緩和部10により包み込まれた構造のものとを組み合わせたものであってもよい。
保護部材100の中央部分だけが他の部分より柔らかくなるようにしても良い。このように、中央部分が他の部分に比べてより柔らかく構成することより、患部中央部分ほど衝撃吸収の度合いを高くするようにしても良い。また、密着面30側を外側部分より柔らかくすることで、保護部材100を患部に貼付したときの違和感をより軽減することができるからである。
2.作用効果
本実施の形態に係る保護部材100によれば、本来もっている正しいポジションに身体を矯正するとともに、継続的に身体を支えていくことが出来る。
また、本実施の形態によれば、既存のサポーターとの比較において、変形抑制部材20が保護部材100の形状を規定するとともに、衝撃(圧力)を分散させることができる。また、衝撃緩和部10により張力の調整や圧力の部分的添加、サポート部位の位置的調整などをすることができ、人等の個人又は個体における微妙な差にも対応できる。
通常のテーピングとの比較において、装着時の違和感の軽減、防水などの加工性能の向上や、はがれにくさの改善、テープ素材(従来品はコットンなどの繊維を使用)が肌とすれることでの傷害の防止(特に足裏やかかと部分)などの利点を付与できる。
密着面30により装着部分に装着するため、固定するための部材を別途設ける必要がなく、扱いが容易であると共に、可動域の制約が少ない。
本実施の形態に係る保護部材100によれば、筋肉の動きを規定すると共に、必要な動きを促進することができる。衝撃緩和部10により、サポートする必要のある部分に対してのクッション性を確保することができる。保護部材100の装着面が体の形状に沿っていることで、取り付けやすいと共に、テーピングやサポートの専門知識を有していなくても取り扱いが容易となる。
現在ある関節可動域を制限することなく、直接患部に装着することが可能である。密着面を有するので身体部位を一周する必要がなく、必要最低限の箇所を覆うので、装着時の不必要な圧迫感をなくすことができる。
テーピング構造においては、密着面の存在により目的部位を的確にサポートし、テーピング本来の役割を果たすことができる。
消炎剤などを含んだ層を加えることで、湿布のような役割も同時に果たすことができる。テーピングと湿布という通常は同時に使用できないものも組み合わせることができる。
保冷材、保温材の層を加えることで、患部のアイシングや保温といった効果も同時に期待できる。
サポート部分を面で覆うのではなく、保護部材100を線状に構成し、その保護部材100の集合体にすることにより、面状の保護部材100と同様の効果を生むことができる。線状のサポート部材の密度を増減させることで、強度の調節が容易になる。デザインや装飾部と同化させやすいので、目立たず、サポートもしていくことができる。
分枝構造を付加すればサポート範囲を広げることができ、また、多方向へのサポートをすることも可能となる。
3.接触具
保護部材100は、人又は動物の接触具の表面に設けることができる。保護部材100は、接触具の一部の表面又は全表面を覆うように設けることができる。接触具としては、人又は動物の体に接触する接触具であれば特に限定されない。接触具がたとえば椅子である場合には、図9に示すように、保護部材100を椅子の体に接触する側に設けて、接触具200を構成することができる。本実施の形態に係る保護部材100を椅子やシート類に適用することで、硬すぎる、柔らかすぎる座面という両端のものではなく、身体を支えるに足る硬さのサポート層とそれを覆う柔軟性を持った層により、身体への違和感を和らげる。フィット性の向上と座り心地の改善のためには、柔と硬の両方の利点を組み合わせられるのが重要となる。座布団やクッションのような最小単位から、ソファ、車や飛行機、遊園地などの激しい乗り物のシートまで、幅広く利用していくことが可能である。
接触具の例として、この他、グリップ類(車や自転車のハンドル、トレーニング機器、工具、手すり(風呂場、階段など転倒防止)、傘や杖、筆記具)、シートベルト、バックパックの肩掛けや背中にあたる部分、めがねの鼻あてや柄、ゴーグル、耳栓、イヤホン、ヘッドホン、マウスピース、かつら、付けまつげ、時計のベルト、心拍計(胸に着けるタイプ)、松葉杖のグリップ部分やわきの下に当たる部分、車椅子の手動部分、チャイルドシート、草履の鼻緒、便座、テーピング用テープ(reusable)、犬の首輪、犬用シューズ、馬の鞍、ビンの蓋やキャップ、防弾チョッキ、ライフルの人体との接触部分(たとえば肩あて部分)、インソール、ウェットスーツ、寝具、いすの座面・背もたれ部分、自転車・バイクの座面(サドル)、風呂場の床、グローブ類(ボクシングなどの格闘技用、野球などの球技用、拳を保護するバンテージの代替品、その他ゴルフ用、アメフト用など)、サンドバッグやミットなどの格闘技・コンタクトスポーツで使用されるダミー標的類、スキー靴、水着(高速水着など)、鼻栓(シンクロなど)、腹巻、靴下(日常的に用いるもの、むくみ防止用など)、床ずれ防止用パッド、バッグなどの持ち手、三角巾、治療具(マッサージチェアの座面・背部・もみ玉、指圧棒など)、美容用品(美顔ローラー、フェイスマスクなど)、人工関節などを挙げることができる。
4.具体的応用例
(a)高機能ウェア
保護部材100をトレーニング用ウェアなどの高機能ウェアに適用することができる。ステージ衣装など外観の関係からサポーターやテーピングの使用ができない場合、衣装とサポーター(テーピング)の一体化、デザインとの同化をすることにより、見た目を気にすることなく、サポーター類の使用ができるようになる。腕部、胴体部の着用、胴体部の前後分離着用や胸部のみ、腹部のみといった組み合わせ着用の可能性も考えられる。
テーピング機能を付加することで、目的別の機能も容易に付け加えることができる(むくみ防止、骨盤引き締め、姿勢改善、転倒防止など)。
身体に密着させることで、圧迫が生まれ、それが筋肉の動きを制限する。それにより、筋肉に対する負荷が高まることで活動量を増し、消費カロリーを増加させる。圧力を加えることで、筋肉に適度な刺激を与えている。使用する繊維により、速乾機能、通気性の改善、保温機能などを付加している。
本実施の形態においては、身体に密着させることは同じだが、筋肉に負荷を与えるのではなく、さらに機能を高めることを目的とした構造を有する。密着面の存在により、身体の形状に合わせて装着することができる。
従来品と同様に圧迫を加えることもできるが、テーピング構造を付加することで、圧迫することなしに正しい筋収縮を促し、筋肉が本来持っている機能を効果的にサポートすることができる。
使用する繊維による特性を付与できることはもちろん、目的に則した層を加えることによって多様な機能を与えることができる(保冷材や保温材、重り、消炎剤を含んだ層など)
繊維状の素材に限らず、シリコンなど柔軟性に富んだ部材の使用も可能である。
付加する層の形状により、サポートする筋肉(群)を変えていくことができ、それにより、使用目的も多様化できる(骨盤調整、むくみ防止、筋バランスの向上など)。
コスチュームなど、デザインの関係で傷害があったとしてもテーピングやサポーター類の着用ができない場合、デザインとサポート部を同化させる、または、衣装の内側にサポート層を加えることで美観を損なうこともなく、身体構造を支え、機能向上を望める。
また、腕部、胴体部、胴体部の前後分離など分割着用、必要部位への選択的着用も可能である。
(b)面によるサポートと線の集合体によるサポート
保護部材100をテープなど幅のある形状とし、筋肉を面で覆うようにサポートする場合と、線状の構造体を数本並べて配置することで筋肉をサポートすることもできる。
線の集合体にすることにより、サポートを達成しつつデザインの一部として利用することも考えられる。同様の線状模様などを加えることにより、サポーター部分を目立たなくすることも可能である。線状のサポート部材の密度を増減させることで、強度の調節が容易になる。
(c)矯正下着
保護部材100を矯正下着に適用することができる。単に締め付けて見た目を変えるのではなく、また、脱着後に元の体型に戻ってしまうことを回避し、装着することで効率的な筋肉の活動を再教育し、脱着後にも整った体型を維持できるようにサポートするものである。
矯正下着は、装着することによって、体型の見た目上の崩れを整える。締め付けたり、引っ張ったりあげる要素を有するが、その効果は製品そのものの機能であり、着用者の身体機能は着用前と変わっていないので、脱着後その効果はなくなる。
しかし、本実施の形態の保護部材を適用することで、たるんだ体型を引き締めるには、それを支える筋肉が適切な状態で働かなければならず、それを達成するには、正しい筋肉の使い方を再教育していかなくてはならない。圧迫や牽引といった無理な力を加えるのではなく、本来ある筋肉の機能を高め、筋同士のバランスを改善することで、体型を整えていく。
テーピング機構を有する構造とすることで、効果的に筋肉をサポートし、使われていない筋肉を再教育できる。また、筋肉間の連動性を高めることで適切な筋運動が望める。それにより、脱着後にも筋肉が適材適所働いていくことで、体型をより良い形で保持できるようになる。
(d)義手・義足
保護部材100は、義手や義足に適用することができる。保護部材100を直接肌に貼付するタイプ、または、肌との摩擦係数の高い素材を使用するタイプにすることで、動きに伴うずれが生じにくくなり、その時に起こりうる摩擦も最小限に抑えることができる。
義手・義足は、失った身体部位を補うために装着するが、装着部位においての身体部位の保護は最低限必要な要素である。装着時に身体部位を保護するためにバンテージで覆うか、クッション材をはさんだりするが、動きに伴うズレや摩擦による擦れは少なからず生じてしまう。
しかし、本実施の形態の保護部材100を適用することで、直接患部に装着することができ、柔軟な部材からなる層で覆われているので、新たに緩衝材を設ける必要がなく、また、密着面の存在により、動きに伴うズレも抑えられる。形状規定部が個人の体型に合わせて変形できるのでフィット感が増し、その上を覆う柔軟な層が装着時の違和感を軽減する。また、テーピング構造や分枝構造を付加することにより、既存部位の機能をさらに高め、義手(足)部との機能的な連動をスムーズにすることができ、また、安定性を増すことができる。保温剤や保冷剤の採用により、末端部の冷えやむれを解消することもできる。
(e)シューズ
保護部材100をシューズと一体化させて構成することができる。保護部材100によりシューズ自体を構成してもよいし、シューズに保護部材100を装着して、シューズと一体化させてもよい。
シューズ内には少しのスペースが必要となり、それにより足を締め付けすぎず、自由に動ける余裕を持たせいる。しかし、それが足と靴との間に摩擦を生むこととなり、マメやタコといったものの原因ともなる。
本実施の形態に係る保護部材100をシューズに適用した場合に、シューズ内に密着面を設け、柔軟な素材で隙間を埋めることにより、自由動ける余裕を持たせると同時に、摩擦によるストレスを抑える。規定部が足の構造を支える一方で、衝撃吸収にも働く。そして、柔軟な部材でそれを覆うことにより、装着時の違和感を軽減する。テーピング構造も付加すれば、機能的なサポートも可能。ブーツやハイカットシューズなど、肌との接地面積の多いシューズにおいては、より広い範囲でのサポートができる。密着しているので、小石などの異物がシューズ内に入ってくるのも防げる。他に、5本指シューズなど、足との接地面積の多い靴においても摩擦を軽減できるし、サンダルなど接地面積が少ない種類のものにおいては安定性を増すことができる。ソールだけのシューズも実現が可能となる。分枝構造を加えることにより、更なるサポートも可能となる。
保温剤を付加すれば寒い季節において効率的に身体を温めることができる。スキー用ブーツや登山用の靴などに用いることで、寒さによる機能低下を防ぐことができる。ハイヒールなど構造的に不安定なものに対しては、分枝構造やストラップ構造などを製品に付加することで、安定性を増すことができる。バレエやダンス用のシューズに保護部材100を採用することで、足にかかる負担を軽減し、起こりうる傷害を予防することができる。
(f)シューズのインソール
シューズのインソールに保護部材100を適用することができる。これにより足とシューズとの間に生じる隙間を保護部材100の衝撃緩和部10で埋めることにより、体の一部のような一体感が生まれる。また、保護部材100のテーピング機能により、筋同士の連動性を高め、同時に安定性を増加することができる。
通常、シューズのフィッティングを行う時、シューズ内での動きを妨げないために、つま先部分に1cm程度の余裕を持たせる。その一方で、そのスペースが不必要な動きを生み、摩擦の原因を作り出す。つま先のスペースを保護部材100により埋めることで、シューズ内での動きを阻害することなく、摩擦や衝撃を緩和する。
ハイカットのシューズやブーツなどにこれらの機能を採用すれば、更に広い範囲のサポートが可能となる。
既製品においては靴の中に入れるだけ、または、靴の中に張り付けるだけのものがあるが、歩行や走行において生じるずれや摩擦における体への影響を考えていない。ターゲットとする部分からずれてしまうことは効果がないだけでなく、不必要な部分への悪影響となりうる。
しかし、本実施の形態によれば、直接患部に貼付することにより、運動に伴う摩擦やズレを抑え、継続的に目的とする部位をサポートすることができる。さらに、靴を脱いだ後も装着された状態が続くため、効果が持続する。
足裏全体を覆うものからマメやタコなど限られた部分のみを保護するものまで、使用できる範囲は広い。患部に接触する部分に柔らかい部材を適用することによって、患部にかかる負担や装着所の違和感を軽減することができる。例えば、マメを保護するドーナツパッドに採用することができる。
シークレットインソール(かかとを持ち上げ背を高く見せるもの)に用いれば、衝撃吸収機能や擦れ・ずれの防止に加えて、二次的な効果としてシューズを脱いだ後も見た目上の身長の変化を継続することができる。
(g)各種プロテクター
プロテクター類は、それぞれの目的部位に装着することで体を外的な衝撃から守るものである。サポート力を強くしようとすれば、それに比例してプロテクターも大きくならざるを得ない。さらに、体にフィットさせるためには、ストラップなどで締め付けることでズレないようにしている。
サポート力の増強においては衝撃吸収材やクッション材を重ねることで、身体にかかる負担を軽減させられる。身体に密着させることで、サポート部位を的確にカバーできる。直接貼付することでズレや体格の個人差からくる装着不備などを避けられる。また、金具やストラップなどの部品もなくすことができる。密着面を持つため、装着部位に制限はなく、可動域の大きい部位にも採用できる。
保護部材100を身体に直接貼付することで、ズレ防止、個人の体格的な差異からの装着不備などを避けられる。さらに、金具、ストラップなど不必要な部品を省くことができる。分割着用により運動時における制限が最小となり自由度を向上させることができる。保護部材100をインナーだけでなく、アウターにも応用することができる。
コンタクトスポーツにおいては、保護部材100の各素材の層を増やす、空気の層を加えるなど、更なる保護を強化できる。保護部材100は、ショルダーパッド、ヒップパッド、リブパッド、尾てい骨パッド、ネックパッド、肘あて、膝あて、ファウルカップ、耳あて、大腿用パッド、すねあて、ヘルメットなどにも採用できる。また、新規のプロテクターの開発も促すことができる。柔軟性に富む素材を使用することで、動き大きい身体部位においても使用できる。保護部材100は、密着面30が設けられていることから、テーピング機能を有するため、保護と機能改善の両効果を望むことができる。
関節可動域の大きい部位や、外部からの衝撃によってずれが生じやすいものに対しては、分枝構造を付加することで、更なるサポートが可能にとなる。
打撲などの既存のケガに対する保護として、患部に接する部分を柔らかい部材にすることによって、外部からの衝撃やプロテクターが患部に接触することによる負担を軽減することができる。例えば、図1(A)に示すように、中心部が柔らかい部材で埋められたドーナツパッドで患部を覆うように装着されることによって、ケガの悪化の予防や、装着時の不快感を軽減することができる。また、図1(B) に示すように、衝撃緩和部10により衝撃吸収機能を確保しつつ、変形抑制部材20の架橋部分により衝撃を分散させることができるので、保護しようとする部分まで衝撃が到達しにくくなる。
(h)冷却/保温機能付きサポーター
保護部材100に冷却材又は保温材を収容できる収容部を設け、その保護部材100をサポーターとして使用することができる。足首などの不規則で凹凸のある部位や肩などの可動範囲の広い部位にも、その形状に併せた保護部材100を用い、その内部に冷却材を収容することで効率的に冷温療法が行える。
また、保護したい部位(患部)に貼付することで、動きに伴いズレ落ちることも、それを患部に固定させるのに用いる包帯なども必要なくなる。保護部材100の内部に冷却材や保温部材を設けることで、直接肌に冷却材又は保温材が接することがないため、凍傷や低温やけどの危険性も回避できる。この冷却材や保温部材の材質として、電子レンジなどで加熱可能な物質のほかに、遠赤外線を放射する物質や蓄熱作用のある物質も採用することができる。冷却材又は保温材を取り替え可能にすることで、一つで複数の用途を持たせることができる。また、分離できる構造とすることで、保護部材100全体を冷却又は温めることなく、冷却材又は保温材のみを取り出して温めたり、冷やしたりすることができるようになる。
つまり、保冷材、保温材を用いることで治療具の一つとして利用することができる。密着面を有することで、バンテージなどでアイスパックなどを所定の場所に固定する必要がなく、かつ、移動しながら、他の作業をしながらでも利用できる。核となる層を分離できる構造を採用すれば、保冷材、保温材を取り出したうえで簡単に目的温度にできる。また、分離層を氷やお湯などを収容できる袋状のものにすれば、この層を冷やす、温めるという手間を省くことができるし、外出先での使用も容易となる。
(i)アンクルウェイト等
アンクルウェイトやリストウェイトに保護部材100を適用することができる。保護部材100によりアンクルウェイトやリストウェイトを実現することで、関節を一周させて装着する必要がなく、関節の可動範囲を制限せずに負荷をかけることにつながるため、限られた範囲にのみ負荷をかけることを避けることができる。貼るウェイトであるため、手首や足首といった末端部だけでなく、腕や胴体など体の中心に近い部位への装着も可能である。テーピング構造を有する保護部材100により、筋肉の走行に沿って負荷をかけることとなり、偏った加重を避けることができる。
アンクルウェイト、リストウェイトなどは、重量のあるものを手首や足首といった末端部位に巻き付ける形で利用する。面ファスナーや金具のついたストラップ等で固定するが、十分な固定力もなく、また、部分的な締め付けとなるので着用時の違和感を生じやすくなる。身体の使い方としても、末端部に重いものを取り付けるというのは効率的ではない。
本実施の形態に係る保護部材100をアンクルウェイト、リストウェイトなどに適用することで、身体に直接貼付するので、手首、足首に限らず、体幹部や肩などにも利用していける。使用する際にも、身体の形にフィットするよう規定部が変化するので、ズレが生じることもなく、また、柔軟な部材で覆われているため、装着時の違和感も最低限である。関節を一周させることなく装着することができるので、関節の可動域を制限することなく、負荷をかけていける。テーピング構造に沿って重量物を成型すれば、動きのサポートをしつつ、その動きに対して働く筋肉にも負荷を与えることができる。
(j)車のシート
車のシートに保護部材100を適用することができる。この車のシートによれば、身体に密着するように反ることにより身体を安定させ、また、身体にかかる不必要な負担を軽減することができる。頚部、腰部から臀部までのサポート部の間にテーピング様の構造を使用することで、サポート部の位置的安定を促し、身体構造を効率的に支持することができる。分枝構造を加えることにより、更なるサポートも可能となる。
(k)バッグ類
保護部材100が適用されたバッグ自体が身体に密着すれば、歩行などに伴うバッグの動きを最低限に抑えられる。ショルダーストラップに層構造を用い、身体の凹凸に合わせられれば、バッグの重さを一転に集中させることなく、面で圧力を分散することができる。バックパックの背中に当たる部分にも密着面を持たせれば、さらに安定性は増す。表面の部材が柔軟性を有し、規定部が身体にフィットするように変形すれば、歩行などに伴うバッグの不必要な動きもなくすことができる。
(l)グリップ類
従来のグリップ類は、基本的に硬い表面を持つものが多い。手指の形に凹凸のあるものもあるが、個人に合ったものではない。長時間の使用に対しては、手や腕、肩や首に至るまでが疲労してしまう(末端部に力が入りやすく、力みの原因となる)。
保護部材100を適用したグリップ類であることにより、形状規定部により、個人の手の形に合わせられるため、さほど力を入れなくとも安定性は増し、さらに、衝撃を緩和することで手や他の部位にかかる負担を減らせる。握るという動作にそれほど労力を必要としなくなるので、力みがなくなり、疲れにくくなる。
(m)グローブ類
通常のグローブ類の使用目的は、対象物を握るのに対し滑りを防止する、手を摩擦から守る、打撃時にこぶしを保護する、外的な衝撃なから手を守る、などがあげられる。保護部材100をグローブ類に適用した場合に、使用されるスポーツや作業によって、保護部材100の配置や厚さなどは違ってくるが、必要に応じて、保護層の増強、クッション材の付加、密着面の存在による不必要な部分の除去などが可能である。
(n)寝具
本実施の形態に係る保護部材100を適用した場合に、かかる荷重において形状規定部が変形し、その時々に合った形を成す(横向きや仰向けなど体制を変えた時にも形状がその時々の荷重によって変わる)。それにより、一箇所にかかる荷重を減らせるので、床ずれの防止や、腰などにかかる負担も軽減できる。密着面が柔軟な部材を有すれば、適度に沈み込み、さらなる安定性につながる。保冷材、保温材の層を加えられるようにすれば、季節に合わせた温度調節ができるようにもなる。枕、マットレスなど多岐にわたっての採用が可能である。
(o)床など
本実施の形態の保護部材100を風呂場の床や浴槽に用いれば、摩擦係数の高い密着面が滑りにくい状況を生み、転倒を防止できる。また、体重により程よく沈むようにすると一歩一歩が安定する。階段など踏み外す可能性のある場所にも有用である。衝撃吸収に優れた商品を身に付けるよりも、地面そのものが衝撃吸収能力を有していれば、常に体への負担を軽減できる。
(p)水着、ウェットスーツ
本実施の形態の保護部材100を水着やウェットスーツに適用することで、高速水着などにおいては、適度に圧迫を加える、また、テーピング構造を付加することにより、機能向上が望める。ウェットスーツは着脱しにくいものが多いが、密着面、分割着用などの要素を持たせれば、より簡単に着脱ができるようになる。また、水の浸入を防ぐために圧迫を強くしているが、密着面の存在によりきつく締め付ける必要もなくなる(これが着脱を困難にしている要素の一つ)。さらに、保温材などを付加すれば、寒い季節でもより効率的に体温を保持できるようになる。
(q)眼鏡、ゴーグル
本実施の形態の保護部材100を鼻あて部分や、耳にかける柄の部分などに採用が可能である。全体の形状によっては柄の部分を省略してもよい。顔に接触する部分に保護部材100を用いることで、転倒時や物がぶつかった際に眼鏡やゴーグルが原因で起こるけがを少なくすることができる。
(r)トレーニング機器
ダンベルを本実施の形態の保護部材100で覆うことで落下時のケガが起こる可能性を低くすることができる。グリップ部分においては過重よる手への負担を軽減することができる。また、シート部分や背もたれ、パッド部分などに採用すれば身体が安定し、トレーニング効率も挙げられる。他にも、バランスボール、ストレッチポール、ヨガマット、メディシンボール、チューブなどにも採用できる。
(s)バリアフリー関連
本実施の形態の保護部材100をしっかりつかめる手すりや滑りづらい床(階段や風呂場)など、転倒防止に用いることで、危険を回避できるようになる。弱い筋力でもしっかり握れる形状に規定部が変化できれば、継続的な身体の安定へとつながる。車いすの手動部分、杖の持ち手と地面への接地部分、松葉杖のわきの下の部分など、効率的に力がかかるようにしていくことで、小さい力で安定性を増すことができるし、疲れにくくもなる。弱い筋力を補うように形状が手にフィットするということを考えれば、瓶のふたなど人の手を借りなくても開閉しやすくすることができる。
(t)三角巾、おんぶ紐など
本実施の形態の保護部材100を三角巾、おんぶ紐などに適用し、身体に密着することにより、使用者の体にかかる負担を軽減できる。三角巾も腕をつるすだけではなく、身体に密着させる構造を与えることで、運動に伴う振動や痛みを軽減することができる。赤ちゃんを抱く、背負うというときも、身体にくっつけるように固定できれば、運動に伴う揺れが減り、使用者の負担を減らせる。また、身体に密着させることで、重心の移動が体の近くに来ることとなり、腰などにかかる負担も減らせる。分枝構造を付加することで、簡単に安定性の調節ができるようになる。
(u)マウスピース
市販のマウスピースは自分で成型しなくてはならず、オーダーメイドのものに比べると精度や機能、ともに劣ってしまう。オーダーメイドのものにしても成型に手間がかかり、費用もかさむ。
本実施の形態の保護部材100をマウスピースに適用することで、形状規定部において個人に合わせて形状が変形するし、かかる圧力を分散させることができるので、オーダーメイドにしなくても個人差を埋めていける。密着部によって、的確に保護対象に装着され、不意な衝撃に対しても吐き出されることなく、継続的に保護していける。さらに、口の中で遊ぶことがなくなるので、異物感が少なくなり、呼吸もしやすくなる。現在は、上下の歯を一つのマウスピースで保護するのが通常であるが、密着部の存在により、上下分離型のマウスピースというものも考えられる。それにより口の開閉も容易となる。
(v)イヤホン、耳栓
従来のイヤホンや耳栓は、形状復元素材を使用することで個人の耳の形に合わせた形状に近くなるが、隙間を完全に埋めるには十分ではない。また、肌との摩擦が少ない素材を使われることが多いので外れやすいし、異物感も強い。イヤホンにおいては固い素材をそのまま使用しているケースが多い。
しかし、本実施の形態の保護部材100をイヤホンや耳栓に適用することで、形状規定部やベース体などの核となる層が構造を安定させ、柔軟な部材(肌の柔軟性に近いもの)により密着度が増す。形状規定部やベース体の形状はもとより、密着面の存在により、装着部位がずれにくい。密着面を持たせることで、骨振動タイプのイヤホンを張り付けて使用することも可能となる。耳にかけるタイプも部品を減らせる余地がある。従来品をそのまま保護部材100で覆うということも可能である。
(w)マッサージチェア、マッサージ器
マッサージチェアやマッサージ器において、通常は押す、揉む、振動を与えるといった機能を有するが、本実施の形態の保護部材100を適用することで、身体との密着度が増すことで、ストレッチをするという機能も付与できる(揉み玉が2か所を固定し、その間を離すように動けば、2点間の筋肉が伸ばされる)。
マッサージチェアの座面のみならず、揉み玉にも保護部材100を採用すれば、身体に与える感覚はよりソフトにしていくことができ、また、微妙な強弱もつけやすくなる(揉み玉の表面が硬ければ少し強い力を加えただけでも大きな違いとして感じてしまう)。他のマッサージ器具についても身体に接する部分の表面に、本構造を加えるだけでも身体に与える感覚はより良いものにしていくことができる。
(x)防弾ベスト、防刃ベスト
防弾ベスト、防刃ベストを本実施の形態の保護部材100に適用することで、弾や刃物から身を守るだけでなく、着弾した時の衝撃も緩和することができる。弾の貫通を防ぐだけでなく、着弾時に生じる打撲に近い衝撃を複数の層(衝撃緩和素材やクッション材の層)を重ねることで分散させ、その衝撃を身体に届きにくくする。耐火線維などを保護部材100に採用することで、耐火スーツや防爆スーツなどに利用することもできる。
(y)人工関節
人工関節は、人体内部に設置されるものなので、耐用年数が長い素材を使用していかなくてはならない。現在使われている人工関節においては、丈夫で錆びにくく、関節の動きをスムーズにするものであって、衝撃緩和についてはそこまで考えられていない。
人工関節を形作っている部分に負担がかかるというよりは、人工関節と既存の骨との接地部分において負担は増大する。人工関節の内部構造として本構造を採用できれば、身体にかかる負担を軽減できる。また、耐用年数の長い線維性の部材で本構造を形成できれば関節面や、接地部分においても使用していける(カーボンナノチューブなど)。保護部材100は、人工関節と骨との間に介在させてもよい。
(z)サンドバッグ類
本実施の形態の保護部材100をサンドバッグ類に適用することで、使用者の拳や足などを保護できる。着用するグローブやすね当てなどにも保護部材100を適用することで、双方向からの衝撃緩和につなげることができる。構造を安定させることで、打撃に伴う衝撃を緩和し、さらに、反発により生じる衝撃も抑えられる。
(α)時計のベルト、心拍計
本実施の形態の保護部材100を時計のベルトや心拍計に適用することで、身体を一周させる必要がなく、装着場所も選べる(手背、手掌だけでなく、親指側(横)にも装着可能)。心拍計においては、装着しやすくなり、また、運動に伴う違和感が軽減されることなになる。密着面により身体に直接貼付することができるので、現在ある形状以外の製品の開発も可能となる。
(β)携帯電話、パソコン、周辺機器などの電子機器
携帯電話、パソコン、周辺機器などの電子機器は、繰り返し同じ動作を行うことで、身体への負担は増大する。また、姿勢や体のポジションによっても関節などにかかる負担は大きくなる。本実施の形態の保護部材100を適用することで、手首の角度を調整するパッドに採用すれば腱鞘炎の予防につながる。他に、マウスやキーボードなどに採用することで、幾度と繰り返される微細な負担を軽減することができる。二次的な効果として、本構造が装着された電子機器において外部から与えられる衝撃緩和にも効力を発揮する。
(γ)ペット関連用品
首輪、胴輪、犬用のシューズ(肉球部分に粘着素材を使用)、リードの持ち手、ペット用の車いす、馬具などに利用できる。首輪や胴輪などを引っ張る(引っ張られる)ことで、ペット、飼い主双方の負担になることがある。ペット関連用品に本実施の形態の保護部材100を適用することで、このような負担を軽減することができる。馬具などに用いれば乗馬時にかかる負担も軽減できる。犬用の服やウェットスーツ、馬用の保温シートなどにも利用できる。
(δ)美容用品
本実施の形態の保護部材100をフェイスマスク、美顔ローラーなどに適用することで、肌を傷つけず、ソフトに刺激を与えていくのに役立つ。他の筋肉と同様、顔の筋肉も正しい使い方のもと動かしていければ、引き締めにつながるので、テーピング構造を採用したフェイスマスクは有効なものとなりうる。美容成分を含んだ層を加えればパックのような役割も同時に果たすことができる。
(ε)テーピング用テープ
本実施の形態の保護部材100を有したテープの使用により、サポート力が向上し、筋機能の改善もより効率的に行うことができる。一回使い切りのタイプのものから、リユースできるものまで、使われる部材によって開発が可能である。テープの外縁を曲線にすることで、また、外縁を他の部分より薄くすることで剥がれにくくすることができ、効果的にサポートを持続していくことができる。
(ζ)医療用品
包帯やバンテージ、三角巾、ネックカラー、ギプスなど医療の現場においても利用機会は多い。本実施の形態の保護部材100を医療用品に適用することで、使用部位からズレることなく的確に支えるという機能は、痛みを抑えるということのほかに、回復を早める効果も期待することができる。ギプスなど、一度装着するとなかなか外すことのできないものに対しては、固定・保護・着脱のどの点においていつでも調整が可能となり、回復過程を通して生じる誤差に対して新たに作り直すという手間がなくなる。
(η)シートベルト
本実施の形態に係る保護部材100をシートベルトに適用することで、装着時の違和感をなくし、事故時の衝撃から体を守ることができる。シートベルトにより、生命が危機的状況にさらされることを避けることができ、また、シートベルト自体が体に与える損傷も軽減することができる。分枝構造を付加することで、更なるサポートも可能となる。
(θ)その他応用例の考え方
(i)保護部材100は、人体等に対して衝撃を加える物体又は衝撃を加える可能性がある物体に適用することで、衝撃が加わるもの(人体など)を衝撃から守るだけでなく、衝撃を加える物体又は衝撃を加える可能性がある物体そのものの構造を変えることで対象にかかる衝撃を緩和することができる。たとえば、ボールや車のボディに本構造を付加させることで、万が一、それらがぶつかってきたとしても、衝撃は軽減される。
(ii)対象となる物体そのものの構造が安定することによって、使用者にかかる負担を軽減することができる。保護部材100をグリップ類やサンドバッグへ適用することができる。使用する物体の構造が安定することにより、余計な力を入れる必要がなくなるため、身体にかかる負担は減少する。サンドバッグなど、こちらから対象物に対して衝撃を与えることを目的としたものに関しては、打撃によって生じる身体への衝撃と、対象物との接触によって跳ね返ってくる反発力の双方を緩和することができる。
(iii)スポーツなどでぶつかってしまう可能性のあるものに対して、本件の構造を使用することで対象にかかる衝撃を和らげる。保護部材100を、たとえば、ゴールポストや陸上競技のハードルに使用することができる。
(iv)安全性の問題から衝撃緩和機能や形状の変化・復元があった方がいいものに保護部材100を適用することができる。子供の使うおもちゃなど、踏んでしまったときに形状が変化すればケガの防止につながる。また、形状記憶のある部材を使用していれば元の形に復元するので、壊れにくくすることができる。顔などにぶつかった(ぶつけられた)場合においても、核の形状が変化することで力を分散することができる。表面の層に柔らかい層を採用すれば、それだけでもぶつかったときの衝撃を緩和できる。具体的には、保護部材100の適用例として、ドッジボール、模造刀などからフィギュアなどの玩具まで、子供の使用するもの全般が挙げられる。また、人などがぶつかってしまう可能性のある部分(たとえば、机の角など)に対して、本構造を付加すれば、突発的な事故など軽減することができる。二次的な効果として、フィギュアなど複数の部品で構成されているものを覆うことで、可動部分の補強をすることができ、耐久性を増すことができる。
(ι)ベルト、ハーネスなどのストラップ
ベルトやハーネスなどのストラップは、身体を部分的に締め付けることで、安定性を増すためのものであるが、締め付けがきつくなれば運動に伴う筋肉の収縮により、さらなる圧迫を与えてしまう。また、ハーネスなど安全性を重要視するものに関しては、更にきつい締め付けが必要となる。締め付けによる違和感を軽減し、かつ、安全性を確保するためには、運動を妨げないように筋肉の収縮に合わせて、部材がある程度伸縮する必要がある。変形抑制部材が形状を維持し、それを覆う衝撃緩和部が装着時の違和感を軽減すると同時に運動とともに伸縮する。また、密着面が的確に装着部位を捉えて動きに伴うズレや摩擦を軽減する。分枝構造を加えることで、更なるサポートを提供することができる。
(κ)従来品(既製品)に対する付属品として
既に存在している商品における付属品として本構造を付与したものを採用することで、容易にサポートを増強することができ、また、使用時の違和感を軽減することができる。すべてを置き換えるのには手間と費用が掛かるものに対しては後から付与することによる利点は大きい。本構造は従来品の一部、または、全面に対して採用することができる。例えば、ハイヒールにストラップ構造を付与したり、バッグの肩掛け部分、椅子の背もたれ部分や座面、手すり、松葉杖など多岐にわたって本構造を付加することができる。
本実施の形態は、本発明の要旨の範囲内にて、種々の変更が可能である。なお、本実施の形態で説明した保護部材100は、保護部材自身で保護具としての役割を果たすことができる。また、保護部材100を他の保護具と組み合わせることも可能である。保護部材100に電磁気的な素子、磁界を発生させる物質などを組み込んでもよい。
本発明は、たとえば、人または動物の体のサポート部材として適用し得る。
10 衝撃緩和部
20 変形抑制部材
20a 突出部
22 ベース体
24 形状規定部
26 溝
28 形状規定部の要素部材
30 密着面
100 保護部材
200 接触具

Claims (11)

  1. 人又は動物の体の少なくとも一部を保護する保護部材であって、
    前記人又は動物に装着される部分の形状に対応して変化すると共に、衝撃を吸収する衝撃緩和部と、
    前記保護部材の形状の変化を抑制すると共に、前記衝撃緩和部により吸収された衝撃を分散させる変形抑制部材と、
    前記保護部材の前記人又は動物に対する装着面の少なくとも一部に設けられた密着面と、を含み、
    前記変形抑制部材は、前記衝撃緩和部に比べて硬い材質からなるベース体と、前記ベース体に比べて硬い材質からなる形状規定部とを含み、
    前記ベース体は、複数設けられ、
    複数の前記ベース体は、前記保護部材の平面方向に沿って並んで設けられ、
    前記形状規定部は、前記ベース体の間の少なくとも一部に設けられている、保護部材。
  2. 請求項1において、
    前記形状規定部は複数設けられ、
    前記形状規定部と前記ベース体とは、交互に配置されている保護部材。
  3. 請求項1または2において、
    前記変形抑制部材は、断面形状が片持ち形状、又は、架橋形状を有する保護部材。
  4. 請求項1〜のいずれかにおいて、
    前記形状規定部は、複数の形状規定部の要素部材により構成され、
    前記複数の形状規定部の要素部材は、並列されている保護部材。
  5. 請求項において、
    前記形状規定部の要素部材の伸長方向は、前記保護部材の厚さ方向に対して斜めの方向である保護部材。
  6. 請求項1〜のいずれかにおいて、
    前記形状規定部の表面であって、前記ベース体と向かい合う表面に溝が設けられている保護部材。
  7. 請求項において、
    前記溝の伸長方向は、前記保護部材の厚さ方向に対して斜めの方向である保護部材。
  8. 請求項1〜のいずれかにおいて、
    前記変形抑制部材は、保温又は冷却機能のある材質からなる保護部材。
  9. 請求項1〜のいずれかにおいて、
    冷却材または保温材を収容する収容部を含む保護部材。
  10. 請求項1〜のいずれかにおいて、
    前記衝撃緩和部よりも外方に突出する突出部を有し、
    前記突出部は、前記人若しくは動物に装着可能な密着面を有する保護部材。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の保護部材が表面に設けられている接触具。
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