JP5644798B2 - 発電機 - Google Patents

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Description

本発明は、歳差による回転運動を利用して発電する発電機に関する。
従来、歳差により回転子が回転することによって発電する発電機が知られている。例えば特許文献1に記載された発電機では、永久磁石を備えた回転子が歳差により回転する。回転子の近傍にコイルが設けられる。回転子の回転に伴い、回転子周辺の磁場は変化する。磁場の変化に伴い、コイルに誘導電流が発生する。以上のようにして発電機は発電する。この発電機は、歳差運動を利用することによって回転子を高速回転させることができるため、大きな誘導電流をコイルに発生させることが可能となる。
特開平11−285236号公報
磁石によって発生する磁場が発電機外に漏れ出ることを抑止するため、通常、発電機は軟磁性体等のシールド材料によって覆われる。しかしながら特許文献1に記載された発電機がシールド材料によって覆われた場合、シールド材料が磁石によって着磁する可能性がある。このような場合、磁石とシールド材料との間に吸引力が作用して回転子の回転が妨げられ、発電効率が低下するという問題点がある。
なお、上述の問題点は、磁石の代わりにコイルを回転子に設け、回転子の周りに永久磁石を固定配置することによって解決するとも考えられる。しかしながらこの場合、コイルが回転することになるので、コイルに発生した誘導電流を外部に取り出すことが容易ではないという問題点がある。
本発明の目的は、回転子を継続して良好に回転させ、且つ、コイルに発生した誘導電流を外部に容易に取り出すことが可能な発電機を提供することである。
本発明に係る発電機は、コイル、前記コイルが巻回された回転体、および、前記回転体のうち対向する両側面から前記回転体の外側に向けて一直線上に延設する棒状の軸部を備え、前記軸部を回転軸として回転する第一態様、および前記軸部の延設方向中央を通って前記軸部と直交する方向に延びる仮想軸を回転軸として回転する第二態様で回転可能な回転子と、前記回転子が前記第二態様で回転した場合に前記軸部の両端部が通過する軌道を、前記仮想軸の延びる方向の両側から挟む位置に設けられた一対の環状部材であって、前記回転子が前記第二態様で回転する場合に、前記軸部の一端側が一方の前記環状部材に接触し、前記軸部の他端側が他方の前記環状部材に接触する前記一対の環状部材を備えた軸受部と、前記環状部材に接続する整流回路と、前記軸受部と同一位置、または、前記軸受部に対して前記回転体が配置する側と反対側に設けられた永久磁石とを備えた発電機であって、前記回転子が前記第二態様で回転した場合に、前記環状部材と前記軸部との接触により前記軸部に回転駆動力が加わり、前記回転子が前記第一態様で回転し、前記軸部は、互いに絶縁した二つの導体部であって、前記コイルの一端側に接続した第一導体部、および、前記コイルの他端側に接続した第二導体部を備え、前記環状部材と、前記第一導体部および前記第二導体部は、接触部分で電気的に接続することを特徴とする。
本発明の発電機では、回転子が永久磁石の内部を回転することによって、回転子の回転体に巻回されたコイルに誘導電流が発生し、発電する。発電機では、永久磁石が回転しないため、着磁した筐体等と永久磁石との間に吸引力が作用した状態でも、回転子は継続して良好に回転する。このため発電機は、高い発電効率を維持できる。また、コイルに発生した誘導電流を、軸部を介して外部に容易に取り出すことができる。発電機は、コイルに発生した誘導電流を取り出すための配線等が不要になるので、構成を簡素化することができる。また、コイルに発生した誘導電流を、軸部および環状部材を介して整流回路に通流(出力)させることが容易に可能となる。また、発電機を小型化することが容易に可能となる。
本発明において、前記軸部における前記仮想軸方向の一方側に前記第一導体部が設けられ、他方側に前記第二導体部が設けられてもよい。これによって、コイルに発生した誘導電流を、一方の環状部材および他方の環状部材のそれぞれを伝導させることによって外部に適切に取り出すことができる。
本発明において、前記軸部における前記一端側に前記第一導体部が設けられ、前記他端側に前記第二導体部が設けられてもよい。これによって、コイルに発生した誘導電流を、一方の環状部材および他方の環状部材のそれぞれを伝導させることによって外部に適切に取り出すことができる。
本発明において、前記永久磁石を、前記回転子が配置する側と反対側から覆うシールド部材を備えてもよい。これによって発電機は、永久磁石によって発生する磁束が発電機の外部に漏れ出ることを効果的に抑止できる。
本発明において、前記永久磁石は、前記仮想軸方向に着磁してもよい。これによって発電機は、コイルを横切る磁力線の磁束密度を高めることができる。このため、発電機の発電効率を高めることが可能となる。
本発明において、前記永久磁石は、前記仮想軸方向に並べられた複数の単位永久磁石を備え、前記単位永久磁石が着磁方向に複数並べられ且つ隣接する前記単位永久磁石と他の前記単位永久磁石との近接部分で同極同士が対向配置した構造である同極対向構造を有してもよい。永久磁石は同極対向構造を有しているため、周囲の磁力線の磁束密度は、単一の永久磁石が配置される場合と比較して大きくなる。このため、発電機の発電効率を更に高めることが可能となる。
本発明において、前記環状部材は前記永久磁石によって構成されてもよい。永久磁石と環状部材とを共通化することによって、永久磁石を別途設ける必要がなくなるので、発電機を小型化することが容易に可能となる。
本発明において、前記永久磁石の表面に、前記軸部との接触部分で前記軸部と導通するための導電膜が設けられてもよい。発電機は、軸部を伝導する電流を導電膜に流すことができる。これによって発電機は、軸部を伝導する電流を外部に確実に取り出すことが可能となる。
本発明において、前記軸部は非磁性体で形成されてもよい。これによって、軸部が着磁することを抑止できる。従って、軸部が着磁して永久磁石との間に吸引力が作用し、回転子の回転が妨げられることを防止できる。このため発電機は、高い発電効率を維持できる。
発電機1の斜視図である。 発電機1の平面図である。 図1のI−I線矢視方向断面図である。 図1のII−II線矢視方向断面図である。 軸受部10を傾けた状態における、図1のI−I線矢視方向断面図である。 発電機1が駆動する様子を示す図である。 軸部23の構成を示す図である。 軸部23の構成を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1から図4を参照し、発電機1の構成について説明する。発電機1は、軸受部10および回転子20を備える。なお図1では、軸受部10のうちシールド部材13(図2〜図4参照)が省略されている。
回転子20について説明する。回転子20は、回転体21、コイル22、および軸部23を備える。図1に示すように、回転体21の形状は円柱形状である。回転体21の軸線に沿って、軸部23(23A、23B)が一直線上に延びる。軸部23の形状は棒状である。軸部23は回転体21を貫いている。図2に示すように、軸部23Aは、回転体21の一方の側壁21Aの円中心から回転体21の外側に向けて、側壁21Aに対して鉛直方向に延びる。軸部23Bは、回転体21の他方の側壁21Bの円中心から回転体21の外側に向けて、側壁21Bに対して鉛直方向に延びる。軸部23A、23Bの先端部は、軸部23A、23Bの胴部よりも細い。なお、回転体21の形状は円柱形状に限定されず、球形状であってもよいし立方体形状であってもよい。ただし、回転子20を安定的に回転させるためには、回転体21の形状は円柱形状や球形状であることが好ましい。
回転体21にコイル22(22A、22B)が巻回される。コイル22は、回転体21の側壁21A、21Bおよび周壁21Cに沿って巻回される。コイル22A、22Bは離隔している。コイル22A、22Bは、側壁21A、21Bのうち軸部23の延設部分を挟んで両側に配置する。図2〜図4に示すように、回転体21には、周回する溝部26A、26Bが設けられる。コイル22A、22Bは、それぞれ、溝部26A、26Bに沿って回転体21に巻回される。コイル22A、22Bは、一方の端部同士が電気的に接続される。コイル22A、22Bは同一方向に巻回される。コイル22A、22Bの他方の端部は、軸部23に接続される。詳細は後述するが、コイル22に誘導した電流は、軸部23を伝導し、発電機1外に取り出される。コイル22A、22Bの巻回されている部分の幅長は、それぞれ、回転体21の直径の略1/4である。なおコイル22は、回転体21全体に巻回されてもよい。またコイル22は、回転体21の周壁21Cに沿って巻回されてもよい。
図1に示すように、回転子20は、軸部23を回転軸として回転することが可能である。以下、軸部23を回転軸として回転する回転態様を、「第一態様」という。第一態様で回転する場合の回転方向は、矢印102で示される。また回転子20は、軸部23の延設方向中央を通って軸部23と直交する方向に仮想的に定義される仮想軸103を回転軸として回転することも可能である。以下、仮想軸103を回転軸として回転する回転態様を、「第二態様」という。第二態様で回転する場合の回転方向は、矢印104で示される。詳細は後述する。
軸受部10について説明する。軸受部10は、永久磁石11(11A、11B)、12(12A、12B)、およびシールド部材13(図2〜図4参照)を備える。図1に示すように、永久磁石11、12の形状は環状である。永久磁石11、12の直径は、軸部23の長さと略同一である。永久磁石11、12は、回転子20が第二態様(回転方向:矢印104)で回転する場合に軸部23の先端部が通過する軌道を、仮想軸103の延びる方向の両側から挟む位置に設けられる。永久磁石11、12は対向する。永久磁石11、12の仮想軸103方向の長さは、回転体21の半径よりも小さい。永久磁石11、12間に隙間14が設けられる。永久磁石11、12は、隙間14を隔てて離隔する。隙間14の仮想軸103方向の長さは、軸部23の先端部の直径よりも大きい。回転子20が第二態様(回転方向:矢印104)で回転する場合、軸部23の先端部は、永久磁石11、12間の隙間14に沿って周回移動することになる。
図1に示すように、永久磁石11は、単位永久磁石11A、11Bを備える。単位永久磁石11A、11Bは、仮想軸103の方向に並んでいる。単位永久磁石11A、11Bは接触している。永久磁石12と近接する側に単位永久磁石11Bが配置し、永久磁石12と近接する側と反対側に単位永久磁石11Aが配置する。単位永久磁石11A、11Bは、仮想軸103の方向に着磁している。図3および図4に示すように、単位永久磁石11Aのうち単位永久磁石11Bと近接する側がN極に着磁し、反対側がS極に着磁している。単位永久磁石11Bのうち単位永久磁石11Aと近接する側がN極に着磁し、反対側がS極に着磁している。単位永久磁石11A、11Bは、N極が対向配置している。以下、単位永久磁石の同極同士が対応した構造を、同極対向構造という。
図1に示すように、永久磁石12は、単位永久磁石12A、12Bを備える。単位永久磁石12A、12Bは、仮想軸103の方向に並んでいる。単位永久磁石12A、12Bは接触している。永久磁石11と近接する側に単位永久磁石12Aが配置し、永久磁石11と近接する側と反対側に単位永久磁石12Bが配置する。単位永久磁石12A、12Bは、仮想軸103の方向に着磁している。図3および図4に示すように、単位永久磁石12Aのうち単位永久磁石12Bと近接する側がN極に着磁し、反対側がS極に着磁している。単位永久磁石12Bのうち単位永久磁石12Aと近接する側がN極に着磁し、反対側がS極に着磁している。単位永久磁石12A、12Bは、同極対向構造を有している。
単位永久磁石11Bにおける仮想軸103の延びる方向の側端面のうち、単位永久磁石12Aと近接する側端面に、導電膜11Cが設けられる。単位永久磁石12Aにおける仮想軸103の延びる方向の側端面のうち、単位永久磁石11Bと近接する側端面に、導電膜12Cが設けられる。導電膜11C、12Cには、整流回路30(図7参照、後述)が接続される。導電膜11C、12C、および整流回路30の詳細は後述する。
図3および図4に示すように、シールド部材13は、第一被覆部13A、第二被覆部13B、および第三被覆部13Cを備える。第一被覆部13Aは、永久磁石11、12の環状外側の面、即ち、永久磁石11、12のうち回転子20が配置する側と反対側の面と、隙間14とを覆う。第二被覆部13Bは、単位永久磁石11Aにおける仮想軸103の延びる方向の側端面のうち、単位永久磁石11Bと接触する側と反対側の側端面を覆う。第三被覆部13Cは、単位永久磁石12Bの仮想軸103の延びる方向の側端面のうち、単位永久磁石12Aと近接する側と反対側の側端面を覆う。シールド部材13は、永久磁石11、12から発生する磁界が、発電機1の外部に漏えいすることを抑制する。シールド部材13の材料として、例えば、鉄、ステンレスが挙げられる。
発電機1の発電動作について説明する。概要は次のとおりである。発電機1は、ジャイロ効果を利用して回転子20を回転させることができる。回転子20の回転によって、回転体21に巻回されたコイル22と、軸受部10に設けられた永久磁石11、12との相対位置は変化する。相対位置の変化に伴い、コイル22に作用する永久磁石11、12の磁束が変化する。これによってコイル22に誘導電流が発生し、発電機1は発電する。詳細は以下のとおりである。
図1、図5、および図6を参照して説明する。はじめにユーザは、回転子20を第一態様(回転方向:矢印102)で回転させる。例えばユーザは、回転子20の周壁21Cを手で繰り返し撫でることによって、回転子20を第一態様で回転させる。また例えばユーザは、軸部23に紐を巻き付け、この紐を引っ張ることによって、回転子20を第一態様で回転させる。次にユーザは、軸受部10を傾ける。図5に示すように、軸部23の先端部は、永久磁石11、12に接触する。軸部23が永久磁石11、12に接触することによって、軸部23を介して回転子20にトルクが加えられる。回転子20は第一態様(回転方向:矢印102)で回転しているため、回転子20は歳差運動を開始する。歳差運動とは、自転している物体の回転軸が、円を描くように振れる現象である。例えば図6に示すように、歳差運動によって軸部23Aの先端は矢印112の円を描くように振れ始める。
ここで図6の実線で示されるように、軸部23Aの先端部が単位永久磁石11Bに接触し、軸部23Bの先端部が単位永久磁石12Aに接触したとする。軸部23Aと単位永久磁石11Bとの間、および、軸部23Bと単位永久磁石12Aとの間に摩擦力が生じる。回転子20は第一態様(回転方向:矢印102A)で回転しているので、軸部23Aには、単位永久磁石11Bとの間の摩擦力によって紙面手前方向の力が加わる。また軸部23Bには、単位永久磁石12Aとの間の摩擦力によって紙面奥行き方向の力が加わる。回転子20は、仮想軸103Aを回転軸とした第二態様(回転方向:矢印104A)での回転を開始する。
また、歳差運動に基づく軸部23の回転方向は、発電機1を軸部23A側から見た場合に時計回り(矢印112)である。このため軸部23には、永久磁石11、12との間の摩擦力によって加わる力の方向と同一方向に、歳差運動に基づく力が加えられる。回転子20は、歳差運動に基づく力が加えられることによって、第二態様(回転方向:矢印104A)での回転速度を加速させる。
永久磁石11、12との間の摩擦力が十分に大きく、且つ、第一態様での回転速度と、歳差運動によって軸部23が回転する速度(周速)とが等しくなった場合、軸部23は永久磁石11、12上を滑ることなく回転する。また、第一態様での回転速度よりも歳差運動による周速の方が大きい場合、第一態様での回転速度は、歳差運動に基づく力によって加速される。
従って、歳差運動に基づく力を回転子20に対して適切に作用させることによって、回転子20を高速に回転させることが可能となる。具体的には次の通りである。はじめにユーザは、回転子20を第一態様(回転方向:矢印102A)で低速回転させる。次にユーザは、軸受部10を傾ける。図6に示すように、軸部23Aと単位永久磁石11Bとが接触し、軸部23Bと単位永久磁石12Aとが接触したとする。回転子20は、第二態様(回転方向:矢印104A)での回転を開始する。また、回転子20に対してトルクが加えられることによって、回転子20は歳差運動を開始する。歳差運動に基づく力が回転子20に加えられることによって、回転子20の第一態様(回転方向:矢印102A)での回転速度は加速する。
歳差運動によって軸部23Aの先端が矢印112の円を描くように振れることによって、軸部23Aと単位永久磁石11Bとが離隔したとする。ユーザは、軸部23Aと単位永久磁石11Bとが離隔したタイミングで、軸受部10を逆向きに傾ける。図6の点線で示されるように、軸部23Aは単位永久磁石12Aに接触し、軸部23Bは単位永久磁石11Bに接触する。この時点で、歳差運動に基づいて軸部23に加えられる力の方向は、軸部23Aと単位永久磁石11Bとが接触していた時点、および、軸部23Bと単位永久磁石12Aとが接触していた時点とは逆向きになる。一方、軸部23は第一態様(回転方向:102B)で回転しているため、軸部23Aには、単位永久磁石12Aとの間の摩擦力によって紙面奥行き方向の力が加わる。また軸部23Bには、単位永久磁石11Bとの間の摩擦力によって紙面手前方向の力が加わる。これらの方向は、歳差運動に基づいて軸部23に加えられる力の方向と一致する。
ここで、軸受部10を傾ける際の速度を大きくした場合、軸部23に加わるトルクが大きくなり、歳差運動の周速も大きくなる。歳差運動(回転方向:矢印112)の周速が、第一態様(回転方向:矢印102)での回転速度を超えた場合、歳差運動に基づく力によって、第一態様での回転速度は加速する。第一態様での速度が加速した場合、歳差運動による軸部23の振れは大きくなり、軸部23が永久磁石11、12に押し付けられる力が増加する。これによって、歳差運動に基づいて軸部23に加えられる力は更に大きくなり、第一態様での回転速度は更に加速する。なお、回転子20の第一態様での回転、軸受部10を傾けることによって軸部23に加えられるトルク、および歳差運動によって回転子20が上述のように回転する性質を、ジャイロ効果という。このように発電機1は、ジャイロ効果を利用することによって回転子20を高速回転させることが可能となる。
回転子20の回転に伴い、回転体21に巻回されたコイル22と、軸受部10の永久磁石11、12との相対位置は変化する。このため、コイル22に作用する永久磁石11、12の磁束は、回転子20の回転に伴い連続的に変化する。これによってコイル22に誘導電流が発生する。回転子20の回転が高速化するほど、コイル22に発生する誘導電流は大きくなる。このようにして発電機1は、ジャイロ効果による回転子20の高速回転
によって、大きな電流をコイル22に誘導させることが可能となる。
なお発電機1では、回転子20の回転体21に巻回されたコイル22が回転し、軸受部10の永久磁石11、12は回転しない。このため、固定されたコイル内で永久磁石を回転させることによってコイルに誘導電流を発生させる従来の発電機と比較して、回転子20を良好に回転させることができる。理由は、永久磁石を回転させる従来の発電機では、永久磁石と筐体等との間に吸引力が発生することによって永久磁石の回転が妨げられ、発電効率が低下しやすいのに対し、発電機1では、永久磁石11、12は回転しないので、回転子20の回転は妨げられないためである。このため、回転子20は継続して良好に回転することになるので、発電機1は高い発電効率を維持できる。
また発電機1は、固定されたコイル内で永久磁石を回転させる従来の発電機と比較して、コイル22と永久磁石11、12間の間隔を小さくすることができるので、回転子20の回転に伴いコイル22に発生する誘導電流は更に大きくなる。従って、発電機1の発電効率を高めることができる。
また単位永久磁石11A、11B、12A、12Bは、仮想軸103(図1参照)の延びる方向(図1の上下方向)に着磁している。この場合、永久磁石11、12に基づいて発生する磁力線の磁束密度は、永久磁石11、12の環状内側で高くなる。このため、永久磁石11、12の環状内側に配置するコイル22を横切る磁力線の磁束密度は高くなる。従って、回転子20の回転に伴いコイル22に発生する誘導電流は大きくなるので、発電機1の発電効率は向上する。
さらに、単位永久磁石11A、11Bは同極対向構造を有しているため、周辺の磁束密度は、同極対向構造を有しない場合と比較して高くなる。永久磁石12についても同様である。このため、コイル22と永久磁石11、12との相対位置が変化した場合、より大きな電流がコイル22に誘起する。このため、発電機1の発電効率は更に向上する。
加えて発電機1では、軸部23A、23Bの先端が接触する環状部材自体が永久磁石11、12で構成される。このため、コイル22と永久磁石11、12との間の距離を極力小さくすることができるので、発電機1の発電効率は更に向上する。加えて、環状部材と永久磁石11、12とを別体の部材として設ける場合と比較して、発電機1を小型化することが容易に可能となる。
軸部23について、図7を参照して詳細に説明する。なお図7では、回転子20のうち回転体21が省略され、コイル22が模式的に示されている。軸部23は、第一導体部231、第二導体部232、および絶縁部233を備える。第一導体部231は、軸部23を軸線方向に沿って仮想軸103(図1参照)の方向に二分した場合の一方側の部分に相当する。第二導体部232は、軸部23を軸線方向に沿って仮想軸103の方向に二分した場合の他方側の部分に相当する。絶縁部233は、第一導体部231および第二導体部232の間に挟まれる。絶縁部233の形状は板状である。第一導体部231および第二導体部232は、絶縁部233によって絶縁される。
コイル22Aの両端部のうちコイル22Bと接続する側と反対側の端部221は、第一導体部231に接続する。コイル22Bの両端部のうちコイル22Aと接続する側と反対側の端部222は、第二導体部232に接続する。コイル22に発生した誘導電流に基づく電荷のうち一方の極性の電荷は、端部221を伝って第一導体部231に流れ込む。コイル22に発生した誘導電流に基づく電荷のうち他方の極性の電荷は、端部222を伝って第二導体部232に流れ込む。
回転子20(図1等参照)がジャイロ効果によって回転し、図7中実線で示すように、単位永久磁石11Bに設けられた導電膜11Cに第一導体部231が接触したとする。コイル22に発生した誘導電流に基づく電荷のうち一方の極性の電荷は、第一導体部231を伝導し、導電膜11Cに流れ込む。一方、単位永久磁石12Aに設けられた導電膜12Cに第二導体部232が接触する。コイル22に発生した誘導電流に基づく電荷のうち他方の極性の電荷は、第二導体部232を伝導し、導電膜12Cに流れ込む。導電膜11C、12Cに電荷が流れこむことで通流する(できる)誘導電流は、導電膜11C、12Cに接続された整流回路30によって整流され、図示外の蓄電部(コンデンサなど)に蓄電される。
以上のように発電機1では、回転子20のコイル22に発生した誘導電流を、軸部23および導体膜11C、12Cを介して回転子20の外部に通流(出力)させる。このため、コイル22を回転させることによって発電する場合でも、コイル22に発生した誘導電流を容易に外部に取り出すことが可能となる。また、軸部23および導電膜11C、12Cに誘導電流を通流させるため、誘導電流を取り出すための配線等が不要になる。このため、発電機1の構成を簡素化することができるので、発電機1の小型化が可能となる。
加えて軸部23は、非磁性体で形成される。このため、永久磁石11、12の磁力によって軸部23が着磁されることが抑止される。従って、軸部23が着磁して永久磁石11、12との間に吸引力が作用し、回転子20の回転が妨げられることを防止できる。このため発電機1は、高い発電効率を維持できる。
本発明は上述の実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。上述の実施形態では、シールド部材13は永久磁石11、12の周囲を覆うように設けられていた。これに対してシールド部材13は、回転子20全体を覆うように設けられてもよい。これによって、永久磁石11、12に基づく磁束が発電機1外に漏れ出ることを更に効果的に抑制することができる。
永久磁石11、12の着磁方向は、仮想軸103の方向に限定されない。例えば永久磁石11、12は、環状中心から外側に放射状に延びる方向に着磁していてもよい。永久磁石11、12は、3以上の単位永久磁石を備えていてもよい。永久磁石11、12の仮想軸103の方向の長さは、回転子20の仮想軸103の方向の長さより長くてもよい。永久磁石11、12は同極対向構造を有していなくてもよい。永久磁石11、12を単一の永久磁石で構成することによって、発電機1を更に小型化することが可能となる。
永久磁石11、12とは別に、環状部材が設けられていてもよい。この場合、環状部材は導体で構成され、環状部材に整流回路30が接続されてもよい。またこの場合、永久磁石11、12は、環状部材と同一位置か、または、環状部材に対して回転子20が設けられている側と反対側に設けられていればよい。軸部23との接触部分に、軸部23との接触時における摩擦力が大きくなる膜材料を設けてもよい。
上述の実施形態において、軸部23は、第一導体部231、第二導体部232、および絶縁部233を備えていた。軸部23は別の構成であってもよい。例えば軸部23は、図8のように構成されていてもよい。以下、詳説する。
図8を参照し、軸部23の別の構成について説明する。軸部23は、第一導体部236、第二導体部237、および絶縁部238を備える。第一導体部236は、軸部23を軸線方向略中央で二分した場合の、軸部23A側の部分に相当する。第二導体部237は、軸部23を軸線方向略中央で二分した場合の、軸部23B側の部分に相当する。第一導体部236および第二導体部237の軸線方向の長さは、軸部23の軸線方向の長さの略半分である。絶縁部238は、第一導体部236および第二導体部237の間に挟まれる。絶縁部238の形状は、円形板状である。第一導体部236および第二導体部237は、絶縁部238によって絶縁される。
コイル22Aの両端部のうちコイル22Bと接続する側と反対側の端部221は、第一導体部236に接続する。コイル22Bの両端部のうちコイル22Aと接続する側と反対側の端部222は、第二導体部237に接続する。コイル22に発生した誘導電流に基づく電荷のうち一方の極性の電荷は、端部221を伝って第一導体部236に流れ込む。コイル22に発生した誘導電流に基づく電荷のうち他方の極性の電荷は、端部222を伝って第二導体部237に流れ込む。
回転子20(図1等参照)がジャイロ効果によって回転し、図8中実線で示すように、単位永久磁石11Bに設けられた導電膜11Cに第一導体部236が接触したとする。コイル22に発生した誘導電流に基づく電荷のうち一方の極性の電荷は、第一導体部236を伝導し、導電膜11Cに流れ込む。一方、単位永久磁石12Aに設けられた導電膜12Cに第二導体部237が接触する。コイル22に発生した誘導電流に基づく電荷のうち他方の極性の電荷は、第二導体部237を伝導し、導電膜12Cに流れ込む。導電膜11C、12Cに流れ込んだ誘導電流は、導電膜11C、12Cに接続された整流回路30によって整流される。
以上のように発電機1は、第一導体部236、第二導体部237、および絶縁部238を軸部23に設けることによって、第一導体部231、第二導体部232、および絶縁部238が軸部23に設けられる場合と同様の効果を奏することができる。同時に、軸部23の製造を容易化することができる。
1 発電機
10 軸受部
11、12 永久磁石
11A、11B、12A、12B 単位永久磁石
11C、12C 導電膜
13 シールド部材
20 回転子
21 回転体
22、22A、22B コイル
23、23A、23B 軸部
30 整流回路
231、236 第一導体部
232、237 第二導体部
233、238 絶縁部

Claims (9)

  1. コイル、前記コイルが巻回された回転体、および、前記回転体のうち対向する両側面から前記回転体の外側に向けて一直線上に延設する棒状の軸部を備え、前記軸部を回転軸として回転する第一態様、および前記軸部の延設方向中央を通って前記軸部と直交する方向に延びる仮想軸を回転軸として回転する第二態様で回転可能な回転子と、
    前記回転子が前記第二態様で回転した場合に前記軸部の両端部が通過する軌道を、前記仮想軸の延びる方向の両側から挟む位置に設けられた一対の環状部材であって、前記回転子が前記第二態様で回転する場合に、前記軸部の一端側が一方の前記環状部材に接触し、前記軸部の他端側が他方の前記環状部材に接触する前記一対の環状部材を備えた軸受部と、
    前記環状部材に接続する整流回路と、
    前記軸受部と同一位置、または、前記軸受部に対して前記回転体が配置する側と反対側に設けられた永久磁石と
    を備えた発電機であって、
    前記回転子が前記第二態様で回転した場合に、前記環状部材と前記軸部との接触により前記軸部に回転駆動力が加わり、前記回転子が前記第一態様で回転し、
    前記軸部は、互いに絶縁した二つの導体部であって、前記コイルの一端側に接続した第一導体部、および、前記コイルの他端側に接続した第二導体部を備え、
    前記環状部材と、前記第一導体部および前記第二導体部は、接触部分で電気的に接続することを特徴とする発電機。
  2. 前記軸部における前記仮想軸方向の一方側に前記第一導体部が設けられ、他方側に前記第二導体部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の発電機。
  3. 前記軸部における前記一端側に前記第一導体部が設けられ、前記他端側に前記第二導体部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の発電機。
  4. 前記永久磁石を、前記回転子が配置する側と反対側から覆うシールド部材を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の発電機。
  5. 前記永久磁石は、前記仮想軸方向に着磁していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の発電機。
  6. 前記永久磁石は、
    前記仮想軸方向に並べられた複数の単位永久磁石を備え、前記単位永久磁石が着磁方向に複数並べられ且つ隣接する前記単位永久磁石と他の前記単位永久磁石との近接部分で同極同士が対向配置した構造である同極対向構造を有したことを特徴とする請求項5に記載の発電機。
  7. 前記環状部材は前記永久磁石によって構成されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の発電機。
  8. 前記永久磁石の表面に、前記軸部との接触部分で前記軸部と導通するための導電膜が設けられ、
    前記整流回路は、前記導電膜に接続することを特徴とする請求項7に記載の発電機。
  9. 前記軸部は非磁性体で形成されることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の発電機。
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