JP5644672B2 - 移動局装置及び同期タイミング決定方法 - Google Patents

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Description

本明細書で論じられる実施態様は、移動局装置と基地局装置との間の時間的同期の確立に関する。
セルラ移動無線通信では、移動局装置は、セル端付近に位置することを検出した場合に、現在接続中のサービング基地局装置の周囲の基地局装置であるターゲット基地局装置からの受信品質を測定する。あるターゲット基地局装置について測定された受信品質が一定の基準を満たす場合には、移動局装置は接続先をターゲット基地局装置へ切り換えるハンドオーバを実行する。以下の説明において、移動局装置及び基地局装置をそれぞれ「移動局」及び「基地局」と表記する。
なお、複数の移動局が種々の対をなすBS間の相対時間差を測定し、かつこれらの測定がBSによって記憶される非同期CDMA(Code Division Multiple Access)移動体通信システムが知られている。このシステムでは、ソースBSが、隣接リスト・メッセージで、ソースBSと隣接セル・リスト上のBSの各々との間の相対時間差の推定をMSへ送信する。リスト上の各BSは相対時間差推定テーブルを維持することができ、このテーブルはMSから受信された報告から連続的に更新され得る。その後、BSは、このテーブルから項目をMSへ、隣接リスト・メッセージで、送信する。BSは相対タイミング差を知っている。MSが候補BSに対してセル探索を開始するとき、MSはそのソースBSと比較してのその候補BSのタイミングの推定を有する。
また、サービング基地局から送信される信号を受信するタイミングの前後の最大遅延差の範囲に、ガードインターバル長毎にシフトさせた測定タイミングを設定し、各測定タイミングでターゲット基地局の受信品質を測定することが知られている。測定された最良の受信品質がターゲット基地局の受信品質としてサービング基地局に報告される。
特表2002−503913号公報 特開2010−21648号公報
基地局間同士の間で信号の送信タイミングが同期していても、移動局で受信される受信タイミングは各基地局と移動局との間の距離によって異なる。このため、各基地局のセル半径が異なる場合に、セル端においてサービング基地局及びターゲット基地局からそれぞれ受信する受信タイミングが異なることがある。したがって、ターゲット基地局装置からの信号を受信する場合に、移動局装置は、ターゲット基地局装置との間の時間的同期を確立する同期確立処理を実施する。
開示の装置及び方法は、移動局装置とターゲット基地局装置との間の時間的同期の確立手段を提供することを目的とする。
装置の一観点によれば、移動局装置が与えられる。移動局装置は、移動局装置が接続する第1基地局装置及び第1基地局装置以外の第2基地局装置の送信電力情報、並びに第2基地局装置の基準信号の送信周波数情報を第1基地局装置から受信する基地局情報受信部と、第1基地局装置が基準信号を送信する送信期間中の受信周波数を第1基地局装置及び第2基地局装置の基準信号の送信周波数の間で切り替える周波数切換部と、上記の送信期間中において第1基地局装置及び第2基地局装置から受信する受信電力を測定する電力測定部と、電力測定部により測定された受信電力と基地局情報受信部により受信された送信電力情報に基づいて第1基地局装置及び第2基地局装置からの受信電波の伝搬ロスを決定する伝搬ロス決定部と、伝搬ロスに基づいて第1基地局装置からの受信電波と第2基地局装置からの受信電波との間の伝搬遅延差を決定する遅延差決定部と、第1基地局装置との同期タイミングと伝搬遅延差に基づいて第2基地局装置との同期タイミングを決定する同期タイミング決定部を備える。
方法の一観点によれば、基地局装置と移動局装置との同期タイミングを決定する同期タイミング決定方法が与えられる。この同期タイミング決定方法では、移動局装置が接続する第1基地局装置及び第1基地局装置以外の第2基地局装置の送信電力情報、並びに第2基地局装置の基準信号の送信周波数情報を第1基地局装置から移動局装置へ送信し、第1基地局装置が基準信号を送信する送信期間中の移動局装置の受信周波数を第1基地局装置及び第2基地局装置の基準信号の送信周波数の間で切り替え、送信期間中において移動局装置が第1基地局装置及び第2基地局装置から受信する受信電力を測定し、送信期間中において測定された受信電力と第1基地局装置から送信された送信電力情報に基づいて、移動局装置が第1基地局装置及び第2基地局装置からの受信電波の伝搬ロスを決定し、伝搬ロスに基づいて移動局装置が第1基地局装置及び第2基地局装置からの受信電波の伝搬遅延差を決定し、第1基地局装置と移動局装置との間の同期タイミングと伝搬遅延差に基づいて、移動局装置が第2基地局装置との同期タイミングを決定する。
本件開示の装置又は方法によれば、移動局装置とターゲット基地局装置との間の時間的同期の確立手段が提供される。
通信システムの全体構成例を示す図である。 伝搬距離差の測定方法の第1例の説明図である。 同期タイミングの設定方法の説明図である。 受信品質及び受信電力の測定値の劣化特性を示すグラフである。 移動局装置のハードウエア構成の一例を示す図である。 移動局装置の第1構成例を示す図である。 遅延差測定部の構成の一例を示す図である。 受信品質測定処理の第1例の説明図である。 同期タイミング決定処理の説明図である。 移動局装置の第2構成例を示す図である。 (A)〜(C)は、伝搬距離差の算出方法の第2例の説明図である。 伝搬距離差の算出方法の第3例の説明図である。
<1.通信システムの構成>
以下、添付する図面を参照して本発明の実施例について説明する。図1は、通信システムの全体構成例を示す図である。通信システム1は、第1基地局2a及び第2基地局2b、並びに移動局3を備える。参照符号4a及び4bは、それぞれ第1基地局2a及び第2基地局2bによりカバーされるセルの範囲を模式的に示す。以下の説明において、第1基地局2a及び第2基地局2bを総称して、単に「基地局2」と表記することがある。
以下の説明において、第1基地局2aは、移動局3が現在接続しているサービング基地局であり、第2基地局2bは、基地局2aの周囲にあり、基地局2aと異なる周波数によりサービスを行うターゲット基地局である。なお、基地局2aの周囲の複数の基地局2が、第2基地局2bとして選択されてもよい。
<2.同期タイミングの決定方法>
通信システム1において移動局3は、第1基地局2aから移動局3までの信号の伝搬距離と第2基地局2bから移動局3までの信号の伝搬距離との間の伝搬距離差を測定する。図2は、伝搬距離差の測定方法の第1例の説明図である。参照符号90及び91は、それぞれ第1基地局2a及び第2基地局2bから送信される信号の伝搬ロス特性を示す。伝搬ロス特性は、伝搬距離と伝搬ロスとの間の関係を示す。
移動局3は、第1基地局2a及び第2基地局2bの送信電力PTS及びPTTを示す送信電力情報を第1基地局2aから受信する。また移動局3は、第1基地局2aが基準信号を送信する送信期間中に、第1基地局2a及び第2基地局2bからの送信信号をそれぞれ受信する受信電力PRS及びPRTをそれぞれ測定する。
移動局3は、第1基地局2aから移動局3まで伝搬する間の信号の伝搬ロス(ΔPS=PTS−PRS)及び第2基地局2bから移動局3まで伝搬する間の信号の伝搬ロス(ΔPT=PTT−PRT)を決定する。移動局3は、伝搬ロスΔPS及びΔPTと伝搬ロス特性90及び91に従って、第1基地局2aから移動局3までの信号の伝搬距離DSと第2基地局2bから移動局3までの信号の伝搬距離DTを決定し、これらの伝搬距離の差(DS−DT)を算出する。移動局3は、伝搬距離の差(DS−DT)を電波の伝搬速度vで除することにより、第1基地局2aから移動局3までの信号の伝搬遅延と第2基地局2bから移動局3までの信号の伝搬遅延との伝搬遅延差(D=(DS−DT)/v)を決定する。
次に、移動局3は、第1基地局2aと移動局3との間の同期タイミングと伝搬遅延差Dに基づいて、第2基地局2bと移動局3との間の同期タイミングを設定する。図3は、同期タイミングの設定方法の説明図である。いま、第1基地局2aと第2基地局2bとの間で移動局3との信号の送受信タイミングの同期が確立している。移動局3が第1基地局2aから受信する受信シンボルの受信タイミングは、第1基地局2aの送信タイミングよりもDS/vだけ遅くなる。また、移動局3が第2基地局2bから受信する受信シンボルの受信タイミングは、第1基地局2bの送信タイミングよりもDT/vだけ遅くなる。
したがって、第2基地局2bから送信されるシンボルを受信するタイミングを定める第2基地局2bとの同期タイミングは、第1基地局2aから送信されるシンボルを受信するタイミングを定める第1基地局2aとの同期タイミングよりも遅延差Dだけ早い。このため、移動局3は、第1基地局2aとの同期タイミングよりも期間Dだけ早い時期を第2基地局2bとの同期タイミングとして決定する。
伝搬距離DSよりも伝搬距離DTの方が長い場合(DT>DS)には、移動局3は、第1基地局2aとの同期タイミングよりも期間(D=(DT−DS)/v)だけ遅い時期を第2基地局2bとの同期タイミングとして決定する。
本件開示の通信システム又は同期タイミング決定方法によれば、第2基地局2bからの受信電力に基づいて、移動局3と第2基地局2bとの同期タイミングを決定することが可能となる。このため、第2基地局2bから送信される同期検出用パターンを検出する同期確立方法よりも短い期間で同期タイミングを決定することができるため、第2基地局2bからの信号受信のために第1基地局2aとの通信が中断する期間を短縮することが可能となる。
本件開示の通信システム又は同期タイミング決定方法では、移動局3と第2基地局2bとの間の同期が確立する前に、第2基地局2bからの受信電力が測定される。同期確立前に受信電力の測定を行うとシンボル間干渉が発生して測定結果の劣化を招く。
図4は、受信品質及び受信電力の測定値の劣化特性を示すグラフである。実線のグラフは、シンボル間干渉が発生するサンプル数に対する受信品質値CINR(Carrier to Interference and Noise Ratio)の測定値の劣化量を示す。破線のグラフは、シンボル間干渉が発生するサンプル数に対する受信電力指標RSSI(Received Signal Strength Indication)の測定値の劣化量を示す。
図4に示すように、受信品質値CINRに比べ、受信電力指標RSSIの測定値はシンボル間干渉による影響が少ない。このため、移動局3と第2基地局2bとの間の同期が確立する前でも、第2基地局2bからの受信電力を少ない誤差で測定することができる。
<3.移動局装置の実施例>
<3.1 第1実施例の構成の説明>
続いて、移動局3の構成及び動作について説明する。図5は、移動局3のハードウエア構成の一例を示す図である。移動局3は、アンテナ10と、送受信回路11と、信号処理プロセッサ12と、信号処理プログラム格納用メモリ13と、信号処理用ワークメモリ14と、アプリケーションプロセッサ15と、アプリケーション用メモリ16と、入出力装置17を備える。
なお、図5に示すハードウエア構成は、あくまで移動局3を実現するハードウエア構成の1つである。本明細書において以下に記載される処理を実行するものであれば、他のどのようなハードウエア構成が採用されてもよい。
送受信回路11は、アンテナ10を介して移動局3と第1基地局2a及び第2基地局2bとの間で送受信される無線信号のデジタルアナログ変換、アナログデジタル変換、周波数変換、信号増幅及びフィルタリングを行う。アプリケーションプロセッサ15は、移動局3と第1基地局2a及び第2基地局2bとの間で送受信されるユーザデータの生成及び抽出とユーザデータを使用する情報処理を行う。アプリケーション用メモリ16には、アプリケーションプロセッサ15により実行されるアプリケーションプログラム及びその実行に用いられる情報や一時データが格納される。入出力装置17は、ユーザによるユーザデータの入力操作を受け付ける受付処理及びユーザに対するユーザデータの出力を行う。
信号処理プロセッサ12は、アプリケーションプロセッサ15により実行される処理以外の残りのベースバンド信号処理を実行する。信号処理プログラム格納用メモリ13には、信号処理プロセッサ12により実行される信号処理プログラム及びその実行に使用される情報が格納される。信号処理プログラムの実行中に使用される一時データは、信号処理用ワークメモリ14に格納される。
図6は、移動局3の第1構成例を示す図である。移動局3は、アンテナ10と、ユーザデータ生成部20と、制御信号生成部21と、符号化部22と、変調部23と、逆高速フーリエ変換部24と、送信処理部25と、周波数設定部26と、共用器27を備える。また、移動局3は、受信処理部30と、同期タイミング取得部31と、高速フーリエ変換部32と、復調部33と、復号化部34と、制御信号抽出部35と、ユーザデータ抽出部36と、制御部37を備える。
更に移動局3は、受信品質測定部40と、条件判定部41と、遅延差測定部42と、同期タイミング設定部43を備える。なお、添付図面において逆高速フーリエ変換部、共用器、高速フーリエ変換部をそれぞれ「IFFT部」、「DUP」及び「FFT部」と表記する。
送信処理部25、共用器27及び受信処理部30による信号処理は、図5の送受信回路11によって実行される。ユーザデータ生成部20及びユーザデータ抽出部36による情報処理は、アプリケーションプロセッサ15が、アプリケーション用メモリ16に格納されるアプリケーションプログラムを実行することによって実施される。他の構成要素による信号処理は、信号処理プロセッサ12が、信号処理プログラム格納用メモリ13に格納される信号処理プログラムを実行することによって実施される。なお、図6は、以下の説明に関係する機能を中心として示している。したがって、移動局3は図示の構成要素以外の他の構成要素を含んでいてよい。他の実施の形態についても同様である。
ユーザデータ生成部20は、ユーザの通信目的に応じたトラフィックデータを生成する。制御信号生成部21は、移動局3から基地局2へ通知する各種の制御情報を生成する。符号化部22は、トラフィックデータと制御情報を合わせて誤り訂正符号化・インターリーブ処理等を行う。変調部23は、符号化されたデータに対して、ビット繰り返し処理、パイロット信号及びプリアンブル信号の挿入処理、QPSKやQAMなどの一次変調処理を行い、OFDMの各サブキャリアシンボルに割り当てる。
逆高速フーリエ変換部24は、サブキャリアに割り当てられたシンボルに対して逆高速フーリエ変換処理を行うことにより、シンボルを時間領域信号に変換する。また、逆高速フーリエ変換部24は、時間領域信号にガードインターバルを挿入する。送信処理部25は、デジタルアナログ変換器、ミキサ、送信パワーアンプ、フィルタを含む。送信処理部25は、時間領域信号に対して、周波数変換処理、増幅処理及び波形整形を行うことにより、デジタルベースバンド信号を無線周波数信号に変換する。
周波数設定部26は、制御部37からの指示に応じて、無線周波数信号の周波数変換に使用される局発信号の周波数を送信処理部25及び受信処理部30へ供給する。局発信号の周波数を変更することにより、移動局3が無線信号を送信する送信周波数及び移動局3が基地局2から無線信号を受信する受信周波数が変更される。共用器27は、送受信で共通のアンテナ10を共用するために送信信号及び受信信号によるアンテナ10の使用を周波数分割多重及び時分割多重する。共用器27を通った送信無線周波数信号は、アンテナ10から送信される。
アンテナ10にて受信された信号は、共用器27によって送信信号と分離されて受信処理部30に入力される。受信処理部30は、帯域制限フィルタ、受信ローノイズアンプ、直交復調器、自動利得制御アンプ、アナログデジタル変換器を備え、受信無線周波数信号をデジタルベースバンド信号に変換する。同期タイミング取得部31は、受信信号の無線フレームタイミングの検出とシンボル同期タイミングの検出を行い、高速フーリエ変換部32に高速フーリエ変換ウィンドウ開始タイミングを通知する。また、同期タイミング取得部31は、検出した第1基地局2aとの同期タイミングを示す同期タイミング情報を、同期タイミング設定部43へ入力する。
高速フーリエ変換部32は、同期タイミング取得部31が通知するタイミングで高速フーリエ変換ウィンドウを設定して、入力サンプル列に対して高速フーリエ変換処理を施し、周波数領域の受信サブキャリアシンボルに変換する。同期タイミングを複数設定する必要がある場合には、高速フーリエ変換部32は、入力サンプル列をバッファリング処理し、バッファリングされた入力サンプル列に対して、複数の高速フーリエ変換ウィンドウを設定して高速フーリエ変換処理を施す。
復調部33は、サブキャリアに挿入されたパイロット信号から伝搬路推定処理を行う。また、復調部33は復調処理を行い、受信符号化シンボル列を取り出す。復号化部34は、復号化処理、誤り訂正処理及び検出処理を行うことにより、受信データ列を抽出する。
制御信号抽出部35は、通信制御に必要な制御情報を受信データから取り出し、取り出した制御情報を制御部37に通知する。
制御信号抽出部35によって制御部37に通知される制御情報には、第1基地局2a及び第2基地局2bの送信電力を示す送信電力情報が含まれていてよい。また制御情報には、移動局3による受信電力測定に使用される基準信号を第1基地局2a及び第2基地局2bが送信する送信周波数の情報が含まれていてよい。第1基地局2aは、これら制御情報を、例えば報知情報として移動局3へ送信してよい。
ユーザデータ抽出部36は、ユーザの通信目的に応じたトラフィックデータを受信データ列から抽出する。制御部37は、上位レイヤ機能からの指示、受信データから抽出される制御情報などに従って、各構成要素22〜24、26、31〜34及び40〜43の動作を制御する。
受信品質測定部40は、受信信号の品質を復調部33で検出される既知信号から測定する。例えば、受信品質測定部40は、受信信号の品質としてCINRを算出してよい。また、受信品質測定部40は、既知信号としてパイロット、プリアンブルを使用して、受信信号の品質を測定してよい。受信品質測定部40は、受信信号の品質の測定結果を制御信号生成部21へ入力する。制御信号生成部21は、受信品質測定部40により測定された受信信号品質の情報を制御信号として生成する。受信信号品質の情報は、制御情報として第1基地局2aへ送信される。
条件判定部41は、受信品質測定部40にて第2基地局2bからの受信品質の測定を開始するか否かを判断するための第1条件が成立するか否かを判定する。条件判定部41は、第2基地局2bの受信品質の測定要否を判定するための所定指標が所定閾値を超えるか否かに応じて、第1条件が成立するか否かを判断してよい。所定指標は、例えば、受信品質測定部40にて測定される第1基地局2aからの受信品質であってよい。また所定指標は、第1基地局2aからの受信電力強度であってもよい。条件判定部41による判定結果は、制御部37へ入力される。
第2基地局2bからの受信品質を測定する際は、第2基地局2bと移動局3との間の同期を確立する。制御部37は、第2基地局2bと移動局3との間の同期タイミングの決定に使用する第2基地局2bからの受信電力の測定を開始するか否かを判断する第2条件が成立するか否かを判定する。制御部37は、上記の所定指標と所定閾値との差が所定範囲内であるか否かに応じて第2条件が成立するか否かを判断してよい。
すなわち、所定指標が所定閾値に近づくとき、第1条件が成立する前に第2条件が成立する。したがって、受信品質測定部40による第2基地局2bの受信品質の測定処理が始まる前に、第2基地局2bからの受信電力の測定が開始される。
遅延差測定部42は、第1基地局2aからの受信電波の伝搬遅延と第2基地局2bからの受信電波の伝搬遅延との間の伝搬遅延差を測定する。図7は、遅延差測定部42の構成の一例を示す図である。遅延差測定部42は、受信電力測定部50と、平均部51と、平均電力記憶部52と、遅延差決定部53を備える。
受信電力測定部50は、基地局2からの受信信号の受信電力指標RSSIを測定する。例えば受信電力測定部50は、第1基地局2aから送信される基準信号の受信期間において受信信号の受信電力指標RSSIを測定してよい。上記の第2条件が成立しない間、受信電力測定部50は、第1基地局2aからの受信信号の受信電力を測定する。
上記の第2条件が成立した場合、制御部37は、受信処理部30における受信周波数を第2基地局2bが基準信号を送信する送信周波数へと切り換える指示を、周波数設定部26に出力する。これにより、制御部37は、第1基地局2aから送信される基準信号が移動局3に到来する期間中の移動局3の受信周波数を、第1基地局2aの送信周波数から第2基地局2bの送信周波数に切り換える。
制御部37は、基準信号の送信時期が到来する度に受信周波数を第2基地局2bの送信周波数に切り換えてもよく、周期的に、すなわち複数回の基準信号の送信時期のうちの1回に受信周波数を切り換えてもよい。また、第1基地局2aの周囲の複数の基地局2が第2基地局2bとして選択される場合、制御部37は、受信周波数をこれら複数の第2基地局2bの送信周波数のそれぞれに順次切り替えてよい。
平均部51は、第1基地局2a及び第2基地局2b毎に測定された受信電力の長区間平均値を算出する。平均電力記憶部52は、平均部51により平均化された受信電力を記憶する。遅延差決定部53は、制御情報から抽出された第1基地局2a及び第2基地局2bの送信電力情報と平均化された受信電力から、第1基地局2a及び第2基地局2bから送信される信号のそれぞれの伝搬ロスを計算する。
遅延差決定部53は、伝搬ロスと伝搬ロス特性に基づいて、伝搬距離差を算出し、伝搬距離差を伝搬遅延差に変換する。伝搬ロス特性は、例えば伝搬距離と伝搬ロスとの間の関係を定めるテーブル値であってよい。伝搬ロス特性は、例えば伝搬距離と伝搬ロスとの間の関係を定める数式であってよい。
遅延差決定部53は、例えば、基地局2の送信周波数に応じて異なる伝搬ロス特性を用いて伝搬距離差を算出してよい。また、遅延差決定部53は、基地局2毎に固有の伝搬ロス特性を用いて伝搬距離差を算出してよい。遅延差測定部42は、伝搬ロス特性を記憶する伝搬ロス特性記憶部54を備えていてよい。伝搬ロス特性記憶部54は、製品出荷時に予め伝搬ロス特性を記憶していてもよく、基地局2から制御信号として送信される伝搬ロス特性を記憶してもよい。遅延差決定部53は、算出した伝搬遅延差を制御部37へ出力する。
図6を参照する。上記の第1条件が成立した場合、制御部36は、第1基地局2aとの間で定めたフレーム期間において第2基地局2bからの受信品質の測定を行う指示を、受信品質測定部40に出力する。制御部37は、遅延差決定部53により決定された伝搬遅延差を同期タイミング設定部43へ入力する。
同期タイミング設定部43は、第1基地局2aと移動局3との同期タイミングに伝搬遅延差を加えることにより第2基地局2bと移動局3との同期タイミングを定める。例えば、同期タイミング設定部43は、第1基地局2aから受信するシンボルの受信タイミングに伝搬遅延差を加えることにより第2基地局2bから受信するシンボルの受信タイミングを定める。同期タイミング設定部43は、第2基地局2bとの同期タイミングに従って、第2基地局2bから受信するシンボルを変換する高速フーリエ変換ウィンドウ開始タイミングを高速フーリエ変換部32に通知する。
受信品質測定部40は、高速フーリエ変換部32により変換された第2基地局2bからの受信信号を用いて、第2基地局2bからの受信信号の受信品質を測定する。制御信号生成部21は、第2基地局2bからの受信信号の受信品質の情報を制御信号として第1基地局2aへ送信する。
なお、図6に示す構成は、無線基地局から移動端末局への通信(フォワードリンク通信)および移動端末局から無線基地局への通信(リバースリンク通信)において、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)通信方式を適用する。しかし、リバースリンク通信はOFDM通信方式に限定するものではなく、シングルキャリア通信方式などの他の通信方式も適用してもよい。
<3.2 移動局装置による受信品質測定処理の説明>
次に、移動局3による第2基地局2bからの受信信号の受信品質の測定処理について説明する。図8は、受信品質測定処理の第1例の説明図である。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションAA〜APの各オペレーションはステップであってもよい。
オペレーションAAにおいて移動局3は、第1基地局2aから送信される報知情報を受信する。制御信号抽出部35は、報知情報を制御信号として抽出して制御部37へ入力する。この報知情報には、第1基地局2a及び第2基地局2bの送信電力情報、並びに第1基地局2a及び第2基地局2bが基準信号を送信する送信周波数の情報が含まれる。
オペレーションABにおいて移動局3は、第1基地局2aから送信される上記の第1条件及び第2条件を指定する情報を第1基地局2aから受信する。第1条件及び第2条件を指定する情報は、例えば、上記の所定指標と比較される所定閾値や、所定範囲であってよい。オペレーションACにおいて条件判定部41は、オペレーションABで受信した情報に基づいて第2基地局2bからの受信品質の測定を開始するか否かを判断するための第1条件を設定する。また制御部37は、オペレーションABで受信した情報に基づいて第2基地局2bからの受信電力の測定を開始するか否かを判断する第2条件を設定する。なお、第2条件は第1基地局2aからの指定によらずに移動速度などに応じて移動局3が決定してもよい。
オペレーションADにおいて制御部37は、第2条件が成立するか否かを判定する。第2条件が成立する場合(オペレーションAD:Y)には、処理はオペレーションAEへ進む。第2条件が成立しない場合(オペレーションAD:N)には、処理はオペレーションAGへ進む。
オペレーションAEにおいて制御部37は、第2基地局2bからの受信電力を測定する期間であるか否かを判断する。第2基地局2bからの受信電力は、第1基地局2aが基準信号を送信する度に測定されてもよく、周期的に、すなわち複数回の基準信号の送信時期のうちの1回において測定されてもよい。第2基地局2bからの受信電力を測定する期間である場合(オペレーションAE:Y)には、処理はオペレーションAFへ進む。第2基地局2bからの受信電力を測定する期間でない場合(オペレーションAE:N)には、処理はオペレーションAGへ進む。
オペレーションAFにおいて制御部37は、移動局3の受信周波数を、第1基地局2aの送信周波数から第2基地局2bの送信周波数に切り換える。受信電力測定部50は、第2基地局2bからの受信信号の受信電力を測定する。測定された受信電力は平均部51により平均化され、平均電力記憶部52内に記憶される。第1基地局2aの周囲の複数の基地局2が第2基地局2bとして選択される場合には、オペレーションAFは複数の第2基地局2bのそれぞれについて実行される。オペレーションAFの後、処理はオペレーションAHへ進む。
オペレーションAGにおいて受信電力測定部50は、第1基地局2aからの受信信号の受信電力を測定する。測定された受信電力は平均部51により平均化され、平均電力記憶部52内に記憶される。オペレーションAGの後、処理はオペレーションAHへ進む。オペレーションAHにおいて移動局3は、第1基地局2aからの送信信号を受信する。
オペレーションAIにおいて制御部37は、移動局3による通信が終了したか否かを判定する。通信が終了した場合(オペレーションAI:Y)には、処理は終了する。通信が終了していない場合(オペレーションAI:N)には、処理はオペレーションAJへ進む。オペレーションAJにおいて条件判定部41は、第1条件が成立するか否かを判定する。第1条件が成立する場合(オペレーションAJ:Y)には、処理はオペレーションAKへ進む。第1条件が成立しない場合(オペレーションAJ:N)には、処理はオペレーションAAへ戻る。
オペレーションAKにおいて、図9に示す同期タイミング決定処理が実施される。なお、他の実施態様においては、下記のオペレーションBA〜BDの各オペレーションはステップであってもよい。オペレーションBAにおいて遅延差決定部53は、第1基地局2a及び第2基地局2bから送信される信号のそれぞれの伝搬ロスを計算する。
オペレーションBBにおいて遅延差決定部53は、伝搬ロスと伝搬ロス特性に基づいて、伝搬距離差を算出する。オペレーションBCにおいて遅延差決定部53は、算出された伝搬距離差を電波の伝搬速度で除して時間に変換することにより、伝搬遅延差を算出する。オペレーションBDにおいて同期タイミング設定部43は、第1基地局2aと移動局3との同期タイミングに伝搬遅延差を加えることにより第2基地局2bと移動局3との同期タイミングを定める。
図8を参照する。オペレーションAKの後、処理はオペレーションALへ進む。オペレーションALにおいて制御部36は、第2基地局2bからの受信品質の測定のために第1基地局2aとの間で定めたフレームの開始時期に、移動局3の受信周波数を第2基地局2bの送信周波数に切り換える。
オペレーションAMにおいて同期タイミング設定部43は、オペレーションBDで決定した第2基地局2bとの同期タイミングに従って、第2基地局2bから受信するシンボルを変換する高速フーリエ変換ウィンドウ開始タイミングを設定する。オペレーションANにおいて受信品質測定部40は、第2基地局2bからの受信信号の受信品質を測定する。オペレーションAOにおいて制御部37は、全ての第2基地局2bからの受信品質を測定したか否かを判断する。受信品質を測定していない第2基地局2bがある場合(オペレーションAO:N)には、処理はオペレーションAKに戻り、次の第2基地局2bの受信品質が測定される。
全ての第2基地局2bからの受信品質を測定した場合(オペレーションAO:Y)には、処理はオペレーションAPへ進む。オペレーションAPにおいて制御部36は、移動局3の受信周波数を第2基地局2aの送信周波数に戻す。その後処理はオペレーションAAへ戻る。
本実施例によれば、第2基地局2bからの受信電力に基づいて、移動局3と第2基地局2bとの同期タイミングを決定することができる。このため、同期検出用パターンを検出する同期確立方法よりも短い期間で第2基地局2bとの同期タイミングを決定することができる。したがって第1基地局2aとの通信が中断する期間を短縮することができ、第1基地局2aとの通信のスループットを向上することが可能となる。
また、第2条件の成立判定を行うことにより、第2基地局2bの受信品質の測定処理の開始時期よりも早い時期から、第2基地局2bからの受信電力を測定しておくことができる。したがって、第1条件の成立により第2基地局2bの受信品質の測定処理が開始したら、それまでに測定していた受信電力に基づいて移動局3と第2基地局2bとの同期タイミングを決定することができる。このため、受信品質の測定処理のために割り当てられた時間内に同期検出用パターンを検出して行っていた従来の同期確立方法に比べて、同期処理を短時間で完了することが可能となる。
<3.3 第2実施例の説明>
続いて、移動局3の他の実施例について説明する。図10は、移動局3の第2構成例を示す図である。図6に示す構成要素と同一の構成要素については同一の参照符号を付する。同一の参照符号が付された構成要素の動作は、特に説明しない限り同じである。移動局3は、受信品質記憶部44及び受信品質比較部45を備える。
第2実施例では、同一の基地局2に対して複数の伝搬ロス特性が指定される。複数の伝搬ロス特性の例は、例えば見通し環境(LOS: Line of Sight)における伝搬ロス特性と見通し外環境(NLOS: Non Line of Sight)における伝搬ロス特性であってよい。遅延差決定部53は、複数の伝搬ロス特性のそれぞれに基づいて伝搬距離を算出することによって複数の伝搬距離差を算出する。図11の(A)〜図11の(C)を参照して、第2実施例における伝搬距離差の算出方法を説明する。
図11の(A)の参照符号92及び93は、各々第1基地局2aから送信される信号の複数の伝搬ロス特性を示す。図11の(B)の参照符号94及び95は、各々第2基地局2bから送信される信号の複数の伝搬ロス特性を示す。第1基地局2aに関して、遅延差決定部53は、伝搬ロスΔPSと、複数の伝搬ロス特性92及び93のそれぞれとに基づいて、複数の伝搬距離DS1及びDS2を算出する。第2基地局2bに関して、遅延差決定部53は、伝搬ロスΔPTと、複数の伝搬ロス特性94及び95のそれぞれとに基づいて、複数の伝搬距離DT1及びDT2を算出する。
遅延差決定部53は、発生しうる伝搬距離差として、第1基地局2aについて算出された複数の伝搬距離DS1及びDS2と、第2基地局2b装置について算出された複数の伝搬距離DT1及びDT2との間の複数の組み合わせについて伝搬距離差を算出する。図11の(C)は、遅延差決定部53により算出される伝搬距離差の説明図である。遅延差決定部53は、DS1とDT1との組み合わせについて伝搬距離差(DS1−DT1)を算出する。また、遅延差決定部53は、DS1とDT2との組み合わせについて伝搬距離差(DS1−DT2)を算出する。遅延差決定部53は、DS2とDT1との組み合わせについて伝搬距離差(DS2−DT1)を算出する。また、遅延差決定部53は、DS2とDT2との組み合わせについて伝搬距離差(DS2−DT2)を算出する。
遅延差決定部53は、これら複数の伝搬距離差のそれぞれを伝搬遅延差に変換する。同期タイミング設定部43は、複数の伝搬遅延差のそれぞれに基づいて、第2基地局2bと移動局3との間の複数の同期タイミングを定める。受信品質測定部40は、同期タイミング設定部43により定められた複数の同期タイミングに従って受信される受信信号のそれぞれに基づいて、第2基地局2bからの受信品質を測定する。
複数の同期タイミングにおいて測定されたそれぞれの受信品質は、受信品質記憶部44に格納される。受信品質比較部45は、複数の同期タイミングにおいて測定された受信品質のそれぞれを比較し、そのうちの最良の値を第2基地局2bからの受信品質として制御信号生成部21へ入力する。
本実施例によれば、同一の基地局2に対して複数の伝搬ロス特性が想定される場合に、適切な伝搬ロス特性を使用して定めた同期タイミングを使用して第2基地局2bからの受信品質を測定することが可能となる。このため、同期タイミングの決定にあたり適切な伝搬ロス特性を使用することができるため、第2基地局2bからの受信品質の測定精度を向上することが可能となる。
なお、伝搬ロスは伝搬距離のべき乗に反比例して減衰する場合が多い。このため、伝搬ロスの絶対値が小さい場合には、伝搬ロスの絶対値が大きい場合に比べて、複数の伝搬ロス特性に基づいて算出される伝送距離同士の差が著しく小さくなる。図12に、このような減衰特性を呈する伝搬ロス特性の模式図を示す。
伝搬ロスがP2である場合に2つの伝搬ロス特性96及び97に従って算出された伝搬距離の差はΔD2であり、伝搬ロスがP1である場合に伝搬ロス特性96及び97に従って算出された伝搬距離の差はΔD1である。図示するとおり、伝搬ロスP2より小さい伝搬ロスP1に対して算出される伝搬距離の差ΔD1は、伝搬ロスP2に対して算出される伝搬距離の差ΔD2に比べて著しく小さい。
このため遅延差決定部53は、伝搬ロスが所定値よりも小さい場合には、1つの基地局2に対して定めた複数の伝搬ロス特性毎に算出される伝搬距離に代えて、これらの複数の伝搬距離を代表する1つの伝搬距離に基づいて伝搬遅延差を算出してよい。このように複数の伝搬距離を1つの伝搬距離で代表することにより、第1基地局2aについて算出される伝搬距離の数及び第2基地局2bについて算出される伝搬距離の数の両方又は一方が低減される。この結果、第1基地局2aについて算出される伝搬距離と第2基地局2bについて算出される伝搬距離との組み合わせ数が減るため、同期タイミング設定部43が設定する同期タイミング数が減り、第2基地局2bの受信品質の測定回数が低減される。
例えば、遅延差決定部53は、複数の伝搬距離の平均値を代表の伝搬距離としてよい。また、第2基地局2bとの同期タイミングが本来のタイミングよりも早い場合より、本来のタイミングよりも遅い場合により劣化が大きくなることがある。この場合には、遅延差決定部53は、第1基地局2aについて算出された複数の伝搬距離のうち最も長い伝搬距離を代表の伝搬距離として使用し、第2基地局2bについて算出された複数の伝搬距離のうち最も短い伝搬距離を代表の伝搬距離として使用してよい。
本実施例によれば、同一の基地局2に対して複数の伝搬ロス特性が想定される場合に、第2基地局2bの受信品質の測定回数の増加を低減することができるため、第2基地局2bの受信品質の測定処理時間を短縮することができる。
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
移動局装置であって、
該移動局装置が接続する第1基地局装置及び該第1基地局装置以外の第2基地局装置の送信電力情報、並びに該第2基地局装置の基準信号の送信周波数情報を前記第1基地局装置から受信する基地局情報受信部と、
前記第1基地局装置が基準信号を送信する送信期間中の受信周波数を前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置の基準信号の送信周波数の間で切り替える周波数切換部と、
前記送信期間中において前記第1基地局装置及び第2基地局装置から受信する受信電力を測定する電力測定部と、
前記電力測定部により測定された受信電力と前記基地局情報受信部により受信された送信電力情報に基づいて前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置からの受信電波の伝搬ロスを決定する伝搬ロス決定部と、
前記伝搬ロスに基づいて前記第1基地局装置からの受信電波と前記第2基地局装置からの受信電波との間の伝搬遅延差を決定する遅延差決定部と、
前記第1基地局装置との同期タイミングと前記伝搬遅延差に基づいて前記第2基地局装置との同期タイミングを決定する同期タイミング決定部と、
を備えることを特徴とする移動局装置。
(付記2)
前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置の受信品質を測定する受信品質測定部と、
前記受信品質測定部により測定された受信品質の情報を前記第1基地局装置へ送信する受信品質情報送信部と、
前記受信品質測定部による前記第2基地局装置の受信品質の測定要否を判定するための所定指標を算出する指標算出部と、
前記所定指標が所定閾値を超えるか否かを判定する第1指標判定部と、
前記所定指標と前記所定閾値との差が所定範囲内であるか否かを判定する第2指標判定部と、を備え、
前記周波数切換部及び前記電力測定部は、前記所定指標と前記所定閾値との差が前記所定範囲内である場合に、前記受信周波数の切り替えと前記第2基地局装置からの受信電力の測定を行い、
前記受信品質測定部は、前記所定指標が所定閾値を超える場合に、前記同期タイミング決定部により決定された同期タイミングで受信される受信信号に基づいて前記第2基地局装置からの受信品質を測定する、
ことを特徴とする付記1に記載の移動局装置。
(付記3)
前記伝搬ロス決定部は、前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置の前記基準信号の送信周波数に応じた伝搬ロス特性に基づいて、前記伝搬ロスを決定する付記1又は2に記載の移動局装置。
(付記4)
前記伝搬ロス決定部は、前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置について定められた固有の伝搬ロス特性に基づいて、前記伝搬ロスを決定する付記1又は2に記載の移動局装置。
(付記5)
前記伝搬ロス特性の情報を前記第1基地局装置から受信する伝搬ロス特性情報受信部を備える付記4に記載の移動局装置。
(付記6)
前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置のそれぞれについて複数の伝搬ロス特性が定められ、
前記遅延差決定部は、前記複数の伝搬ロス特性のそれぞれについて各伝搬ロス特性に基づいて伝搬距離を決定し、前記第1基地局装置について決定された複数の伝搬距離と前記第2基地局装置について決定された複数の伝搬距離との間の複数の組み合わせのそれぞれについて伝搬遅延差を決定し、
前記同期タイミング決定部は、前記複数の組み合わせについて決定された伝搬遅延差についてそれぞれ同期タイミングを決定し、
前記受信品質測定部は、前記同期タイミング決定部により決定された複数の前記同期タイミングで受信される受信信号に基づいてそれぞれ前記第2基地局装置からの受信品質を測定し、
前記受信品質情報送信部は、前記受信品質測定部により測定された複数の受信品質のうち最良の受信品質の情報を送信する付記2に記載の移動局装置。
(付記7)
前記遅延差決定部は、前記伝搬ロスが所定値よりも小さい場合に、前記複数の伝搬距離に代えて該複数の伝搬距離を代表する1つの伝搬距離に基づいて伝搬遅延差を決定する付記6に記載の移動局装置。
(付記8)
移動局装置が接続する第1基地局装置及び該第1基地局装置以外の第2基地局装置の送信電力情報、並びに該第2基地局装置の基準信号の送信周波数情報を前記第1基地局装置から前記移動局装置へ送信し、
前記第1基地局装置が基準信号を送信する送信期間中の前記移動局装置の受信周波数を前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置の基準信号の送信周波数の間で切り替え、
前記送信期間中において前記移動局装置が前記第1基地局装置及び第2基地局装置から受信する受信電力を測定し、
前記送信期間中において測定された受信電力と前記第1基地局装置から送信された送信電力情報に基づいて前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置から前記移動局装置までの受信電波の伝搬ロスを決定し、
前記伝搬ロスに基づいて前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置から前記移動局装置までの受信電波の伝搬遅延差を決定し、
前記第1基地局装置と前記移動局装置との間の同期タイミングと前記伝搬遅延差に基づいて前記第2基地局装置と前記移動局装置との同期タイミングを決定する、ことを特徴とする同期タイミング決定方法。
1 通信システム
2、2a、2b 基地局装置
3 移動局装置
26 周波数設定部
35 制御情報抽出部
43 同期タイミング設定部
50 受信電力測定部
53 遅延差決定部

Claims (5)

  1. 移動局装置であって、
    該移動局装置が接続する第1基地局装置及び該第1基地局装置以外の第2基地局装置の送信電力情報、並びに該第2基地局装置の基準信号の送信周波数情報を前記第1基地局装置から受信する基地局情報受信部と、
    前記第1基地局装置が基準信号を送信する送信期間中の受信周波数を前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置の基準信号の送信周波数の間で切り替える周波数切換部と、
    前記送信期間中において前記第1基地局装置及び第2基地局装置から受信する受信電力を測定する電力測定部と、
    前記電力測定部により測定された受信電力と前記基地局情報受信部により受信された送信電力情報に基づいて前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置からの受信電波の伝搬ロスを決定する伝搬ロス決定部と、
    前記伝搬ロスに基づいて前記第1基地局装置からの受信電波と前記第2基地局装置からの受信電波との間の伝搬遅延差を決定する遅延差決定部と、
    前記第1基地局装置との同期タイミングと前記伝搬遅延差に基づいて前記第2基地局装置との同期タイミングを決定する同期タイミング決定部と、
    を備えることを特徴とする移動局装置。
  2. 前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置の受信品質を測定する受信品質測定部と、
    前記受信品質測定部により測定された受信品質の情報を前記第1基地局装置へ送信する受信品質情報送信部と、
    前記受信品質測定部による前記第2基地局装置の受信品質の測定要否を判定するための所定指標を算出する指標算出部と、
    前記所定指標が所定閾値を超えるか否かを判定する第1指標判定部と、
    前記所定指標と前記所定閾値との差が所定範囲内であるか否かを判定する第2指標判定部と、を備え、
    前記周波数切換部及び前記電力測定部は、前記所定指標と前記所定閾値との差が前記所定範囲内である場合に、前記受信周波数の切り替えと前記第2基地局装置からの受信電力の測定を行い、
    前記受信品質測定部は、前記所定指標が所定閾値を超える場合に、前記同期タイミング決定部により決定された同期タイミングで受信される受信信号に基づいて前記第2基地局装置からの受信品質を測定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の移動局装置。
  3. 前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置のそれぞれについて複数の伝搬ロス特性が定められ、
    前記遅延差決定部は、前記複数の伝搬ロス特性のそれぞれについて各伝搬ロス特性に基づいて伝搬距離を決定し、前記第1基地局装置について決定された複数の伝搬距離と前記第2基地局装置について決定された複数の伝搬距離との間の複数の組み合わせのそれぞれについて伝搬遅延差を決定し、
    前記同期タイミング決定部は、前記複数の組み合わせについて決定された伝搬遅延差についてそれぞれ同期タイミングを決定し、
    前記受信品質測定部は、前記同期タイミング決定部により決定された複数の前記同期タイミングで受信される受信信号に基づいてそれぞれ前記第2基地局装置からの受信品質を測定し、
    前記受信品質情報送信部は、前記受信品質測定部により測定された複数の受信品質のうち最良の受信品質の情報を送信する請求項2に記載の移動局装置。
  4. 前記遅延差決定部は、前記伝搬ロスが所定値よりも小さい場合に、前記複数の伝搬距離に代えて該複数の伝搬距離を代表する1つの伝搬距離に基づいて伝搬遅延差を決定する請求項3に記載の移動局装置。
  5. 移動局装置が接続する第1基地局装置及び該第1基地局装置以外の第2基地局装置の送信電力情報、並びに該第2基地局装置の基準信号の送信周波数情報を前記第1基地局装置から前記移動局装置へ送信し、
    前記第1基地局装置が基準信号を送信する送信期間中の前記移動局装置の受信周波数を前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置の基準信号の送信周波数の間で切り替え、
    前記送信期間中において前記移動局装置が前記第1基地局装置及び第2基地局装置から受信する受信電力を測定し、
    前記送信期間中において測定された受信電力と前記第1基地局装置から送信された送信電力情報に基づいて、前記移動局装置が前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置からの受信電波の伝搬ロスを決定し、
    前記伝搬ロスに基づいて前記移動局装置が前記第1基地局装置及び前記第2基地局装置からの受信電波の伝搬遅延差を決定し、
    前記第1基地局装置と前記移動局装置との間の同期タイミングと前記伝搬遅延差に基づいて、前記移動局装置が前記第2基地局装置との同期タイミングを決定する、ことを特徴とする同期タイミング決定方法。
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