JP5644529B2 - 流路構成部材および流路構成部材を備える画像形成装置 - Google Patents
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Description
本発明は、省スペースで、沈降物が滞留しにくい流路構成部材を提供することを目的とする。
吐出液の移送方向に直交する断面積が同じであれば、断面の外周の長さが長いほど全体的にインクは流れにくく流速が低下しやすい。流路の幅の最小値より高さの最大値が大きいことで、流路の幅の最小値よりも高さの最大値が小さい場合と比較して、断面の外周の長さを短くして流速を落ちにくくすることができる。その結果、沈降物を滞留しにくくすることができる。
底部部材の吐出液に面する面の摩擦抵抗を上部部材の吐出液に面する面より小さくすることで、下部領域の流速を低下しにくくすることができる。その結果沈降物を滞留しにくくすることができる。上部部材の吐出液に面する面の摩擦抵抗が底部部材より大きくなるように上部部材の面に表面処理がされていてもよいし、底部部材の吐出液に面する面の摩擦抵抗が上部部材より小さくなるように底部部材に表面処理がなされていてもよい。
全体が平坦な板状(シートやフィルムと呼ばれるような部材も含む)であることにより、底部部材の成型が容易である。また、上述のような表面処理を底部部材の吐出液に面する面に施す場合、当該面が平坦であると、湾曲している場合よりも低コストで摩擦抵抗を低減するような加工を施すことができる。
この場合、溶着により上部部材と底部部材とを容易に接合することができる。例えばポリプロピレンを上部部材と底部部材とに採用した場合、上部部材と底部部材との溶着が可能である。
また本発明は、上述したような流路構成部材を備えた、液滴吐出型の画像形成装置の発明としても成立する。
図1は液滴吐出型の画像形成装置としてのインクジェットプリンター1の発明に関連する要部を示す、鉛直方向の上方から見た模式図である。インクジェットプリンター1は、印刷ヘッド10、インクタンク11、ポンプP、上流側主流路12・上流側分岐流路13・下流側分岐流路14・下流側主流路15を構成する流路構成部材16を備えている。本実施形態において流路構成部材16はインク(吐出液)を移送するための管であり、流路はインクで満たされている。ポンプPはインクタンク11の外側に設けられ、インクタンク11からインクを吸引し上流側主流路12にインクを流通させる。上流側主流路12から分岐している上流側分岐流路13は印刷ヘッド10内のインク室と連通しインク室はインクタンク11から供給されたインクが満たされる。インク室にはノズルごとに図示しないピエゾ素子が備えられている。ピエゾ素子に駆動電圧パルスが印加されるとピエゾ素子が機械的に変形し、インク室に満たされたインクが加減圧されノズルからインク滴が吐出される。インク室は下流側分岐流路14にも連通しており、下流側分岐流路14は下流側主流路15に合流する。インク室内の吐出されなかったインクは下流側分岐流路14・下流側主流路15を経て再びインクタンク11に回収される。すなわち本実施形態においては、流路内においてインクに含まれる成分が沈降することを防止するために、インクが循環するように流路が構成されている。流路構成部材16には、インクの移送方向が水平方向となるように設置されている部分が存在する。
なお、インクタンク11やポンプPには、紫外光に対する遮光性を有する材料として例えばステンレスなどの金属材料が採用される。また、上流側分岐流路13を構成する流路構成部材16以外の流路を構成する部材においても、前述の遮光性を有する樹脂や金属が採用される。
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、上流側分岐流路13を例に説明したが、水平方向にインクを移送するように設置されている流路であればどこに用いられても良い。
また、図3Aに示すように、上部部材16aの断面が、Wmax>Hmaxとなる鉛直方向上向きに丸みを帯びた凸となるように湾曲した形状であってもよい。さらに、底部部材16aは平坦な板状の部材であることに限らず、例えば図3Bに示すように底部部材16bが鉛直方向の下向きに丸みを帯びた凸形状となるように湾曲していてもよい。
なお、上部部材16aや底部部材16bに樹脂以外の材料(例えばステンレスなどの金属材料)を採用してもよい。
Claims (5)
- 活性光線が照射されることにより硬化する性質を有する液滴を吐出する画像形成装置に備えられた吐出液の流路を構成する流路構成部材であって、
前記活性光線に対する遮光性を有し、水平方向に前記吐出液を移送する前記流路の鉛直方向における底部を少なくとも構成する底部部材と、
前記遮光性を有し、前記底部部材と接合して前記鉛直方向において前記底部部材よりも前記流路の上側の部分を構成する上部部材と、を備え、
前記吐出液の移送方向と直交する方向かつ前記水平方向における前記流路の幅の最大値は、前記鉛直方向における前記流路の高さの最大値より大きく、
前記吐出液の移送方向と直交する前記流路の断面を前記鉛直方向に関して高さが二等分となるように二分した場合における下部領域の断面積は、上部領域の断面積よりも広く、
前記底部部材の前記吐出液に面する面の前記吐出液に対する摩擦抵抗は、前記上部部材の前記吐出液に面する面の前記吐出液に対する摩擦抵抗よりも小さい、
流路構成部材。 - 前記吐出液の移送方向と直交する方向かつ前記水平方向における前記流路の幅の最小値よりも前記鉛直方向における前記流路の高さの最大値の方が大きい、
請求項1に記載の流路構成部材。 - 前記底部部材は、平坦な板状の部材からなる、
請求項2に記載の流路構成部材。 - 前記上部部材と前記底部部材とは、樹脂からなる、
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の流路構成部材。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の流路構成部材を備える画像形成装置。
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