JP5642503B2 - 分岐装置およびケーブル操作機構 - Google Patents

分岐装置およびケーブル操作機構 Download PDF

Info

Publication number
JP5642503B2
JP5642503B2 JP2010243677A JP2010243677A JP5642503B2 JP 5642503 B2 JP5642503 B2 JP 5642503B2 JP 2010243677 A JP2010243677 A JP 2010243677A JP 2010243677 A JP2010243677 A JP 2010243677A JP 5642503 B2 JP5642503 B2 JP 5642503B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
target
control cable
side control
operation unit
cable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010243677A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012097772A (ja
Inventor
明彦 稲岡
明彦 稲岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Cable System Inc
Hi Lex Corp
Original Assignee
Nippon Cable System Inc
Hi Lex Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Cable System Inc, Hi Lex Corp filed Critical Nippon Cable System Inc
Priority to JP2010243677A priority Critical patent/JP5642503B2/ja
Publication of JP2012097772A publication Critical patent/JP2012097772A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5642503B2 publication Critical patent/JP5642503B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、分岐装置およびケーブル操作機構に関し、特に、操作部の操作により複数の操作対象を操作可能な分岐装置およびそれを備えたケーブル操作機構に関するものである。
従来、1つの操作部を操作することにより複数の操作対象をまとめて操作可能な分岐装置が提案されている。たとえば、特開2006−57827号公報(特許文献1)には、複数の操作対象をまとめて操作可能なコントロールケーブルの分岐装置が提案されている。
このコントロールケーブルの分岐装置では、遠隔レバーを操作すると、プレートの動作によってリクライニング駆動部に接続しているコントロールケーブルの内索と、チルト駆動部に接続しているコントロールケーブルの内索とが共に遠隔レバー側に引かれ、リクライニング駆動部およびチルト駆動部が共に作動する。つまり、1つの操作部(遠隔レバー)を操作することにより2つの操作対象(リクライニング駆動部およびチルト駆動部)がまとめて操作される。
特開2006−57827号公報
ところで自動車において荷物を積み込む際などに車両用シートが折りたたまれる場合がある。この場合、1つの操作部を操作することにより車両用シートが折りたたまれることが求められる。車両用シートが折りたたまれる際には、車両用シートのクッション部のロックを解除した後に、ヘッドレストおよびシートバックのロックを解除することが求められる。つまり、1つの操作部を操作することにより複数の操作対象を一定の順番で非同期に操作することが求められる。
しかし、上記公報に記載されたコントロールケーブルの分岐装置では、複数の操作対象(リクライニング操作部、チルト駆動部)は同時に操作される。したがって、このコントロールケーブルの分岐装置では、1つの操作部を操作することにより複数の操作対象を一定の順番で非同期に操作することはできない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、1つの操作部を操作することにより複数の操作対象を非同期に操作できる分岐装置およびそれを備えたケーブル操作機構を提供することである。
本発明の分岐装置は、操作部の操作により第1および第2の操作対象を操作するための分岐装置であって、操作部に接続される操作部側コントロールケーブルと、第1および第2の操作対象にそれぞれ接続される第1および第2の対象側コントロールケーブルと、操作部側コントロールケーブルの引き操作によって第1の対象側コントロールケーブルが第2の対象側コントロールケーブルより先に牽引されるように第1および第2の対象側コントロールケーブルを牽引するタイミングを異ならせる牽引手段とを備えている。
本発明の分岐装置は、上記のような牽引手段を備えるので、操作部側コントロールケーブルの引き操作によって、第1の操作対象と第2の操作対象とを異なるタイミングで操作することができる。つまり、1つの操作部を操作することにより複数の操作対象を非同期に操作できる。
上記の分岐装置において好ましくは、牽引手段は、第1および第2の対象側コントロールケーブルを一緒に連結する連結手段と、連結手段に対して、第1および第2の対象側コントロールケーブルを各々の延在方向にそれぞれ付勢する第1および第2の付勢手段とを備えている。
第1および第2の付勢手段が連結手段に対して第1および第2の対象側コントロールケーブルをそれぞれ付勢するため、第1および第2の付勢手段によって第1および第2の対象側コントロールケーブルが牽引されるタイミングを異ならせることができる。
つまり、第1および第2の付勢手段による付勢力が等しい場合、第1および第2の対象側コントロールケーブルのうち作用する荷重が小さい方が先に牽引されるので、第1および第2の対象側コントロールケーブルが牽引されるタイミングを異ならせることができる。また、第1および第2の付勢手段による付勢力が異なる場合、第1および第2の対象側コントロールケーブルのうち付勢力が大きい方が先に牽引されるので、第1および第2の対象側コントロールケーブルが牽引されるタイミングを異ならせることができる。
上記の分岐装置において好ましくは、操作部側コントロールケーブルは、操作部側アウターケーシングと、操作部側アウターケーシングの内部に配置された操作部側インナーケーブルを含んでいる。第1の対象側コントロールケーブルは、第1の対象側アウターケーシングと、第1の対象側アウターケーシングの内部に配置された第1の対象側インナーケーブルとを含んでいる。第2の対象側コントロールケーブルは、第2の対象側アウターケーシングと、第2の対象側アウターケーシングの内部に配置された第2の対象側インナーケーブルとを含んでいる。連結手段は、引き操作による操作力を第1および第2の対象側インナーケーブルに伝達可能な連結部を含んでいる。
操作部側インナーケーブルは、操作部に接続される操作部側基端部と、操作部側基端部とは反対側に配置され、かつ連結手段に連結される操作部側先端部とを有している。第1の対象側インナーケーブルは、第1の操作対象に接続される第1の対象側基端部と、第1の対象側基端部とは反対側に配置され、かつ連結部に対して移動可能に連結手段に取り付けられる第1の対象側先端部とを有している。第2の対象側インナーケーブルは、第2の操作対象に接続される第2の対象側基端部と、第2の対象側基端部とは反対側に配置され、かつ連結部に対して移動可能に連結手段に取り付けられる第2の対象側先端部とを有している。第1の付勢手段は、第1の対象側先端部と連結部との間に配置され、連結部に対して第1の対象側先端部を付勢している。第2の付勢手段は、第2の対象側先端部と連結部との間に配置され、連結部に対して第2の対象側先端部を付勢している。
引き操作が開始された際において、連結手段の操作部側コントロールケーブル側への移動による第1の付勢手段を介しての連結部の押圧によって、第1の対象側先端部が操作部側コントロールケーブル側へ移動することで第1の操作対象が操作され、かつ第2の付勢手段の弾性変形によって第2の対象側先端部が操作部側コントロールケーブル側へ移動することが抑制されることで第2の操作対象は操作されず、引き操作がさらに継続された際において、連結手段の操作部側コントロールケーブル側へのさらなる移動による第2の付勢手段を介しての連結部の押圧によって、第2の対象側先端部が操作部側コントロールケーブル側へ移動することで第2の操作対象が操作されるように構成されている。
これにより、引き操作が開始された際において、第1の操作対象が操作され、かつ第2の操作対象は操作されず、引き操作がさらに継続された際において、第2の操作対象が操作される。つまり、第1の操作対象と第2の操作対象とを異なるタイミングで操作できる。
上記の分岐装置において好ましくは、第2の対象側先端部と連結部との間に配置されたジョイント部をさらに備えている。ジョイント部は第2の対象側インナーケーブルの延在方向に延びるように設けられている。ジョイント部を介して連結部に対して第2の対象側先端部が押圧される。
これにより、ジョイント部を介して連結部に対して第2の対象側先端部が押圧されるため、第2の操作対象をさらに正確に操作することができる。そのため、第1の操作対象と第2の操作対象とを異なるタイミングでさらに正確に操作できる。
本発明のケーブル操作機構は、操作部と、第1および第2の操作対象と、上記の分岐装置とを備えたケーブル操作機構であって、第1の付勢手段の弾性変形に必要な荷重は、第1の操作対象の操作に必要な荷重より大きく、かつ第2の操作対象の操作に必要な荷重より小さく、第2の付勢手段の弾性変形に必要な荷重は、第2の操作対象の操作に必要な荷重より小さい。
これにより、第1の付勢手段が弾性変形しない状態で第1の操作対象が操作され、第2の付勢手段が弾性変形した状態で第2の操作対象が操作される。そのため、第1および第2の付勢手段の弾性変形の有無により第1の操作対象と第2の操作対象とを異なるタイミングで操作できる。よって、1つの操作部を操作することにより第1および第2の操作対象を非同期に操作できるケーブル操作機構を提供できる。
また、第1の付勢手段の弾性変形に必要な荷重は第2の操作対象の操作に必要な荷重より小さいため、第2の操作対象が操作される際には第1の付勢手段は弾性変形する。これにより、第1の対象側インナーケーブルのストロークが長くなることを抑制できる。ストロークが長くなることを抑制できるので装置を小型化することができる。
上記のケーブル操作機構において好ましくは、第1の操作対象の操作に必要な荷重が第2の操作対象の操作に必要な荷重より小さくなるよう構成されている。
これにより、操作に必要な荷重が小さい第1の操作対象を第2の操作対象より先に操作することができる。
以上説明したように、本発明によれば、1つの操作部を操作することにより複数の操作対象を非同期に操作できる。
本発明の実施の形態1におけるケーブル操作機構および車両用シートの概略図である。 本発明の実施の形態1における分岐装置の概略部分断面図である。 本発明の実施の形態1における分岐装置の第1の動作を示す概略部分断面図である。 本発明の実施の形態1における分岐装置の第2の動作を示す概略部分断面図である。 本発明の実施の形態1における分岐装置の第3の動作を示す概略部分断面図である。 本発明の実施の形態1における分岐装置の各部のストロークと時間との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1における車両用シートの概略図である。 本発明の実施の形態1における車両用シートの第1の動作を示す概略図である。 本発明の実施の形態1における車両用シートの第2の動作を示す概略図である。 本発明の実施の形態1における車両用シートの第3の動作を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
最初に、本発明の実施の形態1のケーブル操作機構の構成について説明する。本実施の形態では、本発明が適用される一例として、ケーブル操作機構が車両用シートに適用される場合について説明する。
図1を参照して、ケーブル操作機構10は、分岐装置1と、シート操作装置100と、車両用シート400のシートクッションロック機構201、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311とを主に有している。本実施の形態では、シート操作装置100が操作部に該当する。また、シートクッションロック機構201が第1の操作対象に該当する。また、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311が第2の操作対象に該当する。
分岐装置1は、シート操作装置(操作部)100の操作によりシートクッションロック機構(第1の操作対象)201ならびにシートバックロック機構(第2の操作対象)301およびヘッドレストロック機構(第2の操作対象)311を操作するための分岐装置である。
分岐装置1は、操作部側コントロールケーブル11と、第1および第2の対象側コントロールケーブル21,31と、牽引手段2とを主に有している。操作部側コントロールケーブル11は、シート操作装置100に接続されている。第1の対象側コントロールケーブル21は、シートクッションロック機構201に接続されている。第2の対象側コントロールケーブル31は、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311に接続されている。
牽引手段2は、操作部側コントロールケーブル11の引き操作によって第1の対象側コントロールケーブル21が第2の対象側コントロールケーブル31より先に牽引されるように第1および第2の対象側コントロールケーブル21,31を牽引するタイミングを異ならせるように構成されている。
シート操作装置100は、操作部側コントロールケーブル11を操作可能に設けられている。シート操作装置100は、分岐装置1を介して、車両用シート400を乗員が乗車する状態(使用状態)と、折りたたんだ状態(格納状態)とに変形させるように構成されている。
シート操作装置100は、モータ110と、ブラケット120と、伝達機構130と、スイッチ140と、制御装置150と、モータケーシング111とを有している。モータ110はブラケット120に取り付けられている。モータ110はモータケーシング111に固定されている。ブラケット120は、平板部121と、平板部121の周縁より突出する壁体部122とを有している。
伝達機構130は、小径ギア130aと、大径ギア130bと、カム133と、切欠き部134と、連結部135と、ピン136とを有している。伝達機構130は平板部121の壁体部122に囲まれた部分に配置されている。小径ギア130aは、モータ110の駆動力がモータケーシング111に設けられた図示しない駆動力伝達手段を介して伝達されることにより回転可能に平板部121に支持されている。大径ギア130bは小径ギア130aより歯数が多く、小径ギア130aと噛み合って回転可能に平板部121に支持されている。
カム133は大径ギア130bの回転にあわせて回転可能に大径ギア130bに支持されている。カム133の外周面の一部にスイッチ140を切り換えるための切欠き部134が設けられている。
連結部135は、カム133の中心軸137とずれた位置に、ピン136を用いてカム133に回動可能に支持されている。ピン136は、カム133が回転することによってカム133の中心軸137を中心として、中心軸137とピン136とをむすんだ線分を半径とする円周軌道上を移動するよう設けられている。連結部135は、操作部側コントロールケーブル11の操作部側インナーケーブル13と接続されている。連結部135は、カム133が回転することによって連結部135の位置が移動することで操作部側インナーケーブル13を牽引可能に構成されている。
スイッチ140は、原点復帰用のリミットスイッチである。スイッチ140は、カム133の外周上を摺動し、切欠き部134を検出可能なレバー141を有している。レバー141は弾性を有する片持ち構造であり、その端部がカム133の外周と接触するか、切欠き部134と嵌合するように構成されている。スイッチ140は、レバー141が切欠き部134と嵌合する位置を原点位置とすることで原点位置を検出可能に構成されている。
制御装置150は、モータ110と、スイッチ140とに接続されている。制御装置150はモータ110の回転を制御可能に設けられている。制御装置150は、スイッチ140の原点位置の検出によって原点復帰した状態でモータ110を制御可能に設けられている。制御装置150はたとえばCPU(中央処理装置)などの演算処理装置を備えていてもよい。
シートクッションロック機構201は、車両用シート400のシートクッション200をロック可能に設けられている。第1の対象側コントロールケーブル21の操作によりシートクッション200をロック維持可能またロック解除可能に構成されている。
シートバックロック機構301は、車両用シート400のシートバック300をロック可能に設けられている。シートバックロック機構301は、たとえばプーリを有している。第2の対象側コントロールケーブル31の操作によりこのプーリが回転されることによってシートバック300をロック維持可能またロック解除可能に構成されている。
ヘッドレストロック機構311は、車両用シート400のヘッドレスト310をロック可能に設けられている。第2の対象側コントロールケーブル31の操作によりヘッドレスト310をロック維持可能またロック解除可能に構成されている。
シートバックロック機構301とヘッドレストロック機構311とは第2の対象側コントロールケーブル31で接続されている。シートバックロック機構301とヘッドレストロック機構311とは、第2の対象側コントロールケーブル31の操作により連動してロック可能に構成されている。
続いて、分岐装置1に接続される車両用シート400について説明する。車両用シート400は、乗員が乗車する状態(使用状態)と、折りたたんだ状態(格納状態)とに変形可能に構成されている。なお、車両用シート400は、たとえば運転席および助手席の後部に配置される後部座席である。
車両用シート400は、シートクッション200と、シートバック300と、ヘッドレスト310と、基台401と、シートクッションヒンジ部402と、シートバックヒンジ部403とを有している。
基礎部である基台401の前端部にシートクッションヒンジ部402が設けられている。シートクッションヒンジ部402に回動可能にシートクッション200が支持されている。シートクッションヒンジ部402にシートクッションロック機構201が取り付けられている。基台401の後端部にシートバックヒンジ部403が設けられている。シートバックヒンジ部403に回動可能にシートバック300が支持されている。シートバックヒンジ部403にシートバックロック機構301が取り付けられている。シートバック300の上端部にヘッドレスト310が回動可能に支持されている。シートバック300にヘッドレストロック機構311が取り付けられている。
基台401は車両の床面に前後方向に摺動(スライド)可能に取り付けられている。なお、車両用シート400が車両の前後方向に摺動しない構成の場合は基台401は設けられていなくてもよい。この場合、シートクッションヒンジ部402およびシートバックヒンジ部403は車両の床面と一体で形成されていてもよく、また溶接などの固定手段で床面に固定されていてもよい。
シートクッションヒンジ部402は、基台401の摺動方向に対して直交する軸を有している。シートクッションヒンジ部402は、シートクッション200を付勢するばねを備えている。シートクッション200は、ばねで後部が持ち上げられることでシートクッションヒンジ部402を中心に基台401の前方に倒立した状態となるよう構成されている。なお、このシートクッション200が倒立した状態が格納状態となる。このシートクッション200が倒立した状態となる位置を格納位置とする。
また、シートクッション200が車両の床面に沿う位置に配置された状態が使用状態である。このシートクッション200が車両の床面に沿う位置を使用位置とする。なお、シートクッション200の後部を持ち上げる部材はばねに限定されず、シートクッション200の後部を持ち上げる部材としてシートクッション200の後部を安定して持ち上げ可能な部材を広く採用することができる。
シートバックヒンジ部403は、シートクッションヒンジ部402と同様に、基台401の摺動方向に対して直交する軸を有している。またシートバックヒンジ部403は、図示しないシートバック300の角度を調整可能なリクライニング機構を有している。リクライニング機構にはばねが備えられており、シートバック300を前倒れ方向に付勢している。リクライニング機構には、シートバック300を所定の角度で保持可能なシートバックロック機構301が取り付けられている。
シートバック300は、シートバックロック機構301のロックが解除されるとばねの付勢力によって前倒れ方向に回動するよう構成されている。シートバック300は、背面が車両の床面に対して略平行となる位置まで回動するよう構成されている。なお、このシートバック300の背面が車両の床面に対して略平行となる位置まで回動した状態が格納状態となる。このシートバック300の背面が車両の床面に対して略平行となる位置が格納位置である。また、シートバック300が基台401の後方に倒立した状態が使用状態となる。このシートバック300が基台401の後方に倒立した位置を使用位置とする。
なお、シートバック300を前倒れさせる部材はばねに限定されず、シートバック300を前倒れさせる部材としてシートバック300を安定して前倒れ方向に付勢可能な部材を広く採用することができる。
リクライニング機構は、シートバック300を格納位置から使用位置に引き起こすとシートバックロック機構301によりシートバック300がロックされて、ばねによる付勢力でシートバック300が前倒れしないように構成されている。なお、リクライニング機構は従来よく知られた構造を有しており、詳細な説明は省略する。
ヘッドレスト310は、シートバック300の上部にシートバック300が付勢されている方向と同じ方向に回動可能に取り付けられている。ヘッドレスト310は、シートバック300に取り付けられたヘッドレストロック機構311によりロック可能に設けられている。シートバック300にはヘッドレスト310を付勢するばねが取り付けられている。ヘッドレスト310は、ヘッドレストロック機構311が解除されることによりばねで前方に回動するように付勢されている。なお、ヘッドレスト310が前方に回動した状態が格納状態となる。このヘッドレスト310が前方に回動した位置を格納位置とする。
一方、ヘッドレスト310がシートバック300の上部に配置された状態が使用状態となる。このヘッドレスト310がシートバック300の上部に配置された位置を使用位置とする。ヘッドレスト310が格納位置から使用位置に引き起こされると、ヘッドレストロック機構311によりヘッドレスト310は使用位置にロックされる。なお、ヘッドレスト310を格納方向に付勢する部材はばねに限定されず、長期間安定してヘッドレスト310を前方に付勢可能な部材を広く採用することができる。
次に、図2を参照して、分岐装置1の構成についてさらに詳しく説明する。
まず、分岐装置1の全体構成について説明する。操作部側コントロールケーブル11は、操作部側アウターケーシング12と、操作部側アウターケーシング12の内部に配置された操作部側インナーケーブル13と、操作部側アウターケーシング12の両端部に配置されたエンドキャップ14とを有している。
第1の対象側コントロールケーブル21は、第1の対象側アウターケーシング22と、第1の対象側アウターケーシング22の内部に配置された第1の対象側インナーケーブル23と、第1の対象側アウターケーシング22の両端部に配置されたエンドキャップ24とを有している。
第2の対象側コントロールケーブル31は、第2の対象側アウターケーシング32と、第2の対象側アウターケーシング32の内部に配置された第2の対象側インナーケーブル33と、第2の対象側アウターケーシング32の両端部に配置されたエンドキャップ34とを有している。
牽引手段2は、連結手段3と、第1および第2の付勢手段4,5と、第1および第2のジョイント部7,8と、外枠9とを有している。連結手段3は、連結部6を有している。
続いて、操作部側コントロールケーブル11の詳細な構成について説明する。操作部側アウターケーシング12は操作部側インナーケーブル13を移動可能に収容するように筒状に形成されている。操作部側インナーケーブル13は、操作部側基端部131と、操作部側先端部132とを有している。操作部側基端部131はシート操作装置(操作部)100に接続されるよう設けられている。操作部側先端部132は操作部側基端部131とは反対側に配置されている。操作部側先端部132は、連結手段3に連結されるよう設けられている。
エンドキャップ14は、操作部側インナーケーブル13を移動可能に収容するように筒状に形成されている。エンドキャップ14は、シート操作装置100および牽引手段2の外枠9の一方端に固定可能に形成されている。
続いて、第1の対象側コントロールケーブル21の詳細な構成について説明する。第1の対象側アウターケーシング22は第1の対象側インナーケーブル23を移動可能に収容するように筒状に形成されている。第1の対象側インナーケーブル23は、第1の対象側基端部231と、第1の対象側先端部232とを有している。第1の対象側基端部231は、シートクッションロック機構(第1の操作対象)201に接続されるよう設けられている。第1の対象側先端部232は、第1の対象側基端部231とは反対側に配置されている。第1の対象側先端部232は、連結部6に対して移動可能に連結手段3に取り付けられるよう設けられている。
エンドキャップ24は、第1の対象側インナーケーブル23を移動可能に収容するように筒状に形成されている。エンドキャップ24は、シートクッションロック機構201および牽引手段2の外枠9の他方端に固定可能に形成されている。
続いて、第2の対象側コントロールケーブル31の詳細な構成について説明する。第2の対象側アウターケーシング32は第2の対象側インナーケーブル33を移動可能に収容するように筒状に形成されている。第2の対象側インナーケーブル33は、第2の対象側基端部331と、第2の対象側先端部332とを有している。第2の対象側基端部331は、シートバックロック機構(第2の操作対象)301およびヘッドレストロック機構(第2の操作対象)311に接続されるよう設けられている。第2の対象側先端部332は、第2の対象側基端部331とは反対側に配置されている。第2の対象側先端部332は、連結部6に対して移動可能に連結手段3に取り付けられるよう設けられている。
エンドキャップ34は、第2の対象側インナーケーブル33を移動可能に収容するように筒状に形成されている。エンドキャップ34は、シートバックロック機構301および牽引手段2の外枠9の他方端に固定可能に形成されている。シートバックロック機構301とヘッドレストロック機構311とはさらに第2の対象側コントロールケーブル31で接続されている。
続いて、牽引手段2の詳細な構成について説明する。連結手段3は、第1および第2の対象側コントロールケーブル21,31を一緒に連結するように設けられている。連結手段3は、操作部側コントロールケーブル11の操作により外枠9内を摺動可能に設けられている。
第1および第2の付勢手段4,5は、連結手段3に対して、第1および第2の対象側コントロールケーブル21,31を各々の延在方向にそれぞれ付勢するように設けられている。連結部6は、操作部側コントロールケーブル11の引き操作による操作力を第1および第2の対象側インナーケーブル23,33に伝達可能に設けられている。
第1の付勢手段4は、第1の対象側先端部232と連結部6との間に配置され、連結部6に対して第1の対象側先端部232を付勢するように設けられている。第2の付勢手段5は、第2の対象側先端部332と連結部6との間に配置され、連結部6に対して第2の対象側先端部332を付勢するように設けられている。第1および第2の付勢手段4,5は、たとえば、ばねが適用されるが、これに限定されず、第1の対象側先端部232および第2の対象側先端部332を付勢可能であればよい。
第1および第2のジョイント部7,8は、第1および第2の対象側先端部232,332と連結部6との間に配置されている。第1および第2のジョイント部7,8は、第1および第2の対象側インナーケーブル23,33の延在方向に延びるように設けられている。
第1および第2のジョイント部7,8のそれぞれは、第1および第2の対象側インナーケーブル23,33が挿通するように径方向の中心部に貫通孔を有している。第1および第2のジョイント部7,8のそれぞれは、各々の一方端部に第1および第2の対象側先端部232,332と接触する鍔部を有している。第1および第2のジョイント部7,8のそれぞれの外周に第1および第2の付勢手段4,5が配置されている。第1および第2の付勢手段4,5と鍔部とが接触している。第1および第2のジョイント部7,8のそれぞれの鍔部を介して第1および第2の付勢手段4,5の付勢力が第1および第2の対象側先端部232,332に伝達される。第1のジョイント部7は第2のジョイント部8より長さ寸法が短くなるよう構成されている。
次に、本実施の形態の分岐装置の動作について説明する。
図2を参照して、この状態が操作部側コントロールケーブル11が引き操作される前の初期状態である。この状態では、連結手段3は、外枠9内の摺動可能な範囲において、第1および第2の対象側コントロールケーブル21,31側の端部に配置されている。
図3を参照して、図1に示すシート操作装置100の操作により操作部側コントロールケーブル11の引き操作が開始されると、操作部側インナーケーブル13が牽引される。操作部側インナーケーブル13が牽引されることにより、操作部側先端部132に接続された連結手段3が操作部側インナーケーブル13側に外枠9内を移動する。
本実施の形態では、図1に示すシートクッションロック機構201の操作に必要な荷重は、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311の操作に必要が荷重より小さい。つまり、シートクッションロック機構201に作用する荷重は、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311に作用する荷重より小さい。また、第1および第2の付勢手段4,5の弾性変形に必要な荷重は等しい。つまり、第1および第2の付勢手段4,5による付勢力は等しい。そして、第1の付勢手段4の弾性変形に必要な荷重は、シートクッションロック機構201の操作に必要な荷重より大きい。また、第2の付勢手段5の弾性変形に必要な荷重は、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311の操作に必要な荷重より小さい。
そのため、引き操作が開始された際において、第1の対象側先端部232は、連結部6に第1の付勢手段4により付勢された状態で操作部側コントロールケーブル11側に移動する。したがって、連結手段3の移動により第1の付勢手段4を介して連結部6が押圧される。この押圧によって、第1の対象側先端部232が操作部側コントロールケーブル11側へ移動することで、第1の対象側基端部231が牽引される。第1の対象側基端部231が牽引されることにより、シートクッションロック機構201が操作される。
この状態では、第2の付勢手段5が変形することによって、第2の対象側先端部332の位置は移動しない。そのため、第2の対象側基端部331は牽引されないので、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311は操作されない。
図4を参照して、さらに引き操作が継続されると、第2のジョイント部8が連結部6と接触した状態で連結手段3が移動する。この状態では、第2のジョイント部8および第2の付勢手段5により連結部6が押圧される。なお、本実施の形態では第2のジョイント部8が連結部6と接触しているが、第2のジョイント部8を設けなくてもよい。この場合、第2の付勢手段5のばね定数や長さ寸法を調整することで第2の付勢手段5のみで連結部6を押圧することができる。たとえば、第2の付勢手段5が圧縮されて長さ寸法が固定された状態で連結部6を押圧することができる。
つまり、引き操作がさらに継続された際において、連結手段3の操作部側コントロールケーブル側へのさらなる移動により第2のジョイント部8および第2の付勢手段5を介して連結部6が押圧される。この押圧によって、第2の対象側先端部332が操作部側コントロールケーブル11側へ移動する。これにより、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311が操作される。
この状態では、第1の対象側先端部232は、第1の付勢手段4により連結部6に付勢された状態で操作部側コントロールケーブル11側に移動している。
図5を参照して、さらに引き操作が継続されると、第2の対象側先端部332はさらに操作部側コントロールケーブル11側に移動する。あらかじめ設定された最大(フル)ストロークまで操作部側コントロールケーブル11が引ききられると、第1および第2の対象側コントロールケーブル21,31が引ききられる。この状態では、第1の付勢手段4も弾性変形する。
第1の付勢手段4の弾性変形に必要な荷重はシートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311の操作に必要な荷重より小さい。そのため、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311が操作される際には第1の付勢手段4は弾性変形する。これにより、第1の対象側インナーケーブル23のストロークが長くなることが抑制される。
次に、本実施の形態の分岐装置の動作に連動した車両用シートの動作について説明する。
まず、図6を参照して、各部のストロークと時間との関係を説明する。図6および図1を参照して、ACTRは、操作部側コントロールケーブル11に対応する。CUSHは、シートクッション200を操作する第1の対象側コントロールケーブル21に対応する。BACKは、シートバック300を操作する第2の対象側コントロールケーブル31に対応する。H/Rはヘッドレスト310を操作する第2の対象側コントロールケーブル31に対応する。
図6に示すように、初期位置から操作部側コントロールケーブル(ACTR)11のストロークが開始されると、シートクッション200を操作する第1の対象側コントロールケーブル(CUSH)21のストロークが開始される。そのため、シートクッションロック機構201が操作される。
一方、操作部側コントロールケーブル(ACTR)11のストロークが開始されても、BACK,H/R作動開始位置までは、シートバック300を操作する第2の対象側コントロールケーブル(BACK)31およびヘッドレスト310を操作する第2の対象側コントロールケーブル(H/R)31のストロークは開始されない。そのため、シートバック300およびヘッドレスト310が操作されない。
操作部側コントロールケーブル(ACTR)11のストロークが継続されて、BACK,H/R作動開始位置に至ると、シートバック300を操作する第2の対象側コントロールケーブル(BACK)31およびヘッドレスト310を操作する第2の対象側コントロールケーブル(H/R)31のストロークは開始される。そのため、シートバック300およびヘッドレスト310が操作される。
さらに操作部側コントロールケーブル(ACTR)11のストロークが継続されると、CUSHフルストローク位置で、第1の対象側コントロールケーブル(CUSH)21のストロークが最大となり、第1の対象側コントロールケーブル(CUSH)21のストロークが終了する。
さらに操作部側コントロールケーブル(ACTR)11のストロークが継続されると、ACTR引ききり位置で、操作部側コントロールケーブル(ACTR)11のストロークが最大となり、操作部側コントロールケーブル(ACTR)11のストロークが終了する。また、ACTR引ききり位置で、シートバック300を操作する第2の対象側コントロールケーブル(BACK)31およびヘッドレスト310を操作する第2の対象側コントロールケーブル(H/R)31のストロークも最大となり、両方のストロークが終了する。
操作部側コントロールケーブル(ACTR)11のストロークの開始に対して、第1の対象側コントロールケーブル(CUSH)21のストロークの開始と、第2の対象側コントロールケーブル(BACK)31および第2の対象側コントロールケーブル(H/R)31のストロークの開始との間には時間差が生じる。つまり、第1の対象側コントロールケーブル(CUSH)21と、第2の対象側コントロールケーブル(BACK)31および第2の対象側コントロールケーブル(H/R)31とは非同期に操作される。
続いて、図7〜10を参照して、車両用シートの折りたたまれる動作について説明する。図7を参照して、車両用シート400の使用状態では、操作部側コントロールケーブル11は操作されていない。この状態が初期状態に該当する。
図8を参照して、初期状態から操作部側コントロールケーブル11が引き操作されて、操作部側コントロールケーブル11のストロークが開始されると、シートクッション200を操作する第1の対象側コントロールケーブル21のストロークが開始される。これにより、シートクッションロック機構201のロックが解除される。その結果、シートクッション200は、ばねで後部が持ち上げられることでシートクッションヒンジ部402を中心に基台401の前方に回転して倒立した状態となる。つまり、シートクッション200は、格納状態となる。
図9を参照して、さらに操作部側コントロールケーブル11が引き操作されて、BACK,H/R作動開始位置に至ると、シートバック300を操作する第2の対象側コントロールケーブル(BACK)31およびヘッドレスト310を操作する第2の対象側コントロールケーブル(H/R)31のストロークが開始される。これにより、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311のロックが解除される。その結果、シートバック300は、ばねの付勢力によって前倒れ方向に回転する。また、ヘッドレスト310は、ばねで前方に回転する。つまり、ヘッドレスト310は、格納状態となる。
図10を参照して、さらにシートバック300は、背面が車両の床面に対して略平行となる位置まで回転する。つまり、シートバック300は格納状態となる。
なお、上記では第1および第2の操作対象を操作する場合について説明したが、これに限定されず、操作対象は複数であればよい。
また、上記では第2の操作対象にシートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311が該当する場合について説明したが、第2の操作対象はシートバックロック機構301またはヘッドレストロック機構311のいずれかであってもよい。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態の分岐装置1は、第1の対象側コントロールケーブル21が第2の対象側コントロールケーブル31より先に牽引されるように第1および第2の対象側コントロールケーブル21,31を牽引するタイミングを異ならせる牽引手段2を備えるので、操作部側コントロールケーブル11の引き操作によって、シートクッションロック機構201と、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311とを異なるタイミングで操作することができる。これにより、シート操作装置100を操作することによりシートクッションロック機構201と、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311とを非同期に操作できる。つまり、1つの操作部を操作することにより複数の操作対象を非同期に操作できる。
また、本実施の形態の分岐装置1によれば、第1および第2の付勢手段4,5が連結手段3に対して第1および第2の対象側コントロールケーブル21,31をそれぞれ付勢するため、第1および第2の付勢手段4,5によって第1および第2の対象側コントロールケーブル21,31が牽引されるタイミングを異ならせることができる。
つまり、第1および第2の付勢手段4,5による付勢力が等しい場合、第1および第2の対象側コントロールケーブル21,31のうち作用する荷重が小さい方が先に牽引されるので、第1および第2の対象側コントロールケーブル21,31が牽引されるタイミングを異ならせることができる。また、第1および第2の付勢手段4,5による付勢力が異なる場合、第1および第2の対象側コントロールケーブル21,31のうち付勢力が大きい方が先に牽引されるので、第1および第2の対象側コントロールケーブル21,31が牽引されるタイミングを異ならせることができる。
また、本実施の形態の分岐装置1によれば、引き操作が開始された際において、シートクッションロック機構201が操作され、かつシートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311は操作されず、引き操作がさらに継続された際において、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311が操作される。つまり、シートクッションロック機構201と、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311とを異なるタイミングで操作できる。
また、本実施の形態の分岐装置1によれば、第2のジョイント部8を介して連結部6に対して第2の対象側先端部332の押圧されるため、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311をさらに正確に操作することができる。そのため、シートクッションロック機構201と、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311とを異なるタイミングでさらに正確に操作できる。
本実施の形態のケーブル操作機構10によれば、第1の付勢手段4が弾性変形しない状態でシートクッションロック機構201が操作され、第2の付勢手段5が弾性変形した状態で第2の操作対象が操作される。そのため、第1および第2の付勢手段の弾性変形の有無により第1の操作対象と第2の操作対象とを異なるタイミングで操作できる。よって、シート操作装置100を操作することによりシートクッションロック機構201と、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311とを非同期に操作できるケーブル操作機構10を提供できる。
また、第1の付勢手段4の弾性変形に必要な荷重はシートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311の操作に必要な荷重より小さいため、シートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311が操作される際には第1の付勢手段4は弾性変形する。これにより、第1の対象側インナーケーブル23のストロークが長くなることを抑制できる。ストロークが長くなることを抑制できるので装置を小型化することができる。
また、本実施の形態のケーブル操作機構10によれば、シートクッションロック機構201の操作に必要な荷重がシートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311の操作に必要な荷重より小さくなるよう構成されている。これにより、操作に必要な荷重が小さいシートクッションロック機構201をシートバックロック機構301およびヘッドレストロック機構311より先に操作することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の分岐装置は実施の形態1の分岐装置と比較して第1および第2の付勢手段のそれぞれを弾性変形させるのに必要な荷重が異なっている。つまり、第1および第2の付勢手段による付勢力が異なっている。
図2を参照して、第1および第2の付勢手段4,5は、第1の付勢手段4の弾性変形に必要な荷重は第2の付勢手段5の弾性変形に必要な荷重より大きくなるように構成されている。つまり、第1の付勢手段4による付勢力は第2の付勢手段5による付勢力より大きい。そして、第1の対象側基端部231および第2の対象側基端部331を操作する荷重は等しい。
操作部側コントロールケーブル11の操作部側インナーケーブル13が牽引されることで、連結手段3が操作部側コントロールケーブル11側に移動される。
図3を参照して、第1の付勢手段4の弾性変形に必要な荷重は第2の付勢手段5の弾性変形に必要な荷重より大きいため、第1の対象側先端部232は第1の付勢手段4で付勢された状態で移動する。一方、第2の対象側先端部332は第2の付勢手段5が弾性変形するため移動しない。このため、第1の対象側インナーケーブル23が牽引される。一方第2の対象側インナーケーブル33は牽引されない。
図4を参照して、さらに、操作部側コントロールケーブル11の操作部側インナーケーブル13が牽引されると、第2のジョイント部8が連結部6と接触した状態で連結手段3が移動する。これにより、第2の対象側インナーケーブル33は牽引される。
図5を参照して、さらに引き操作が継続されると、第2の対象側先端部332はさらに操作部側コントロールケーブル11側に移動する。この状態では、第1の付勢手段4も弾性変形している。
なお、本実施の形態のこれ以外の構成、製造方法は上述した実施の形態1と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
上記では、第1および第2の付勢手段4,5は、第1の付勢手段4の弾性変形に必要な荷重が第2の付勢手段5の弾性変形に必要な荷重より大きくなるように構成されている場合について説明したが、第2の付勢手段5の弾性変形に必要な荷重が第1の付勢手段4の弾性変形に必要な荷重より大きくなるように構成されていてもよい。
本実施の形態の分岐装置1によれば、第1および第2の付勢手段4,5のそれぞれを弾性変形させるのに必要な荷重が異なっている。つまり、第1および第2の付勢手段4,5による付勢力が異なっているため、牽引手段2が第1および第2の対象側コントロールケーブル21,31を牽引するタイミングを異ならせることができる。そのため、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
本発明は、操作部の操作により第1および第2の操作対象を牽引するための分岐装置およびそれを備えたケーブル操作機構に特に有利に適用され得る。
1 分岐装置、2 牽引手段、3 連結手段、4,5 第1および第2の付勢手段、6 連結部、7,8 第1および第2のジョイント部、9 外枠、10 ケーブル操作機構、11 操作部側コントロールケーブル、12 操作部側アウターケーシング、13 操作部側インナーケーブル、14,24,34 エンドキャップ、21,31 第1および第2の対象側コントロールケーブル、22,32 第1および第2の対象側アウターケーシング、23,33 第1および第2の対象側インナーケーブル、100 シート操作装置、110 モータ、111 モータケーシング、120 ブラケット、121 平板部、122 壁体部、130 伝達機構、130a 小径ギア、130b 大径ギア、131 操作部側基端部、132 操作部側先端部、133 カム、134 切欠き部、135 連結部、136 ピン、137 中心軸、140 スイッチ、141 レバー、150 制御装置、200 シートクッション、201 シートクッションロック機構、231,331 第1および第2の対象側基端部、232,332 第1および第2の対象側先端部、300 シートバック、301 シートバックロック機構、310 ヘッドレスト、311 ヘッドレストロック機構、400 車両用シート、401 基台、402 シートクッションヒンジ部、403 シートバックヒンジ部。

Claims (5)

  1. 操作部の操作により第1および第2の操作対象を操作するための分岐装置であって、
    前記操作部に接続される操作部側コントロールケーブルと、
    前記第1および第2の操作対象にそれぞれ接続される第1および第2の対象側コントロールケーブルと、
    前記操作部側コントロールケーブルの引き操作によって前記第1の対象側コントロールケーブルが前記第2の対象側コントロールケーブルより先に牽引されるように前記第1および第2の対象側コントロールケーブルを牽引するタイミングを異ならせる牽引手段とを備え
    前記牽引手段は、前記第1および第2の対象側コントロールケーブルを一緒に連結する連結手段と、
    前記連結手段に対して、前記第1および第2の対象側コントロールケーブルを各々の延在方向にそれぞれ付勢する第1および第2の付勢手段とを備え、
    前記第1の付勢手段と前記第2の付勢手段との付勢力は、操作部側コントロールケーブルのストロークの開始に対して、第1の対象側コントロールケーブルのストロークが開始される一方、操作部側コントロールケーブルのストロークが開始されても、第2の対象側コントロールケーブルのストロークは開始されず、操作部側コントロールケーブルのストロークが継続されて、第2の対象側の作動開始位置に至ると、第2の対象側コントロールケーブルのストロークが開始され、さらに操作部側コントロールケーブルのストロークが継続されると、第1の対象側コントロールケーブルのストロークが終了し、第1の付勢手段が収縮して、第2の対象側コントロールケーブルのストロークが継続されるように構成された、分岐装置。
  2. 前記操作部側コントロールケーブルは、
    操作部側アウターケーシングと、
    前記操作部側アウターケーシングの内部に配置された操作部側インナーケーブルを含み、
    前記第1の対象側コントロールケーブルは、
    第1の対象側アウターケーシングと、
    前記第1の対象側アウターケーシングの内部に配置された第1の対象側インナーケーブルとを含み、
    前記第2の対象側コントロールケーブルは、
    第2の対象側アウターケーシングと、
    前記第2の対象側アウターケーシングの内部に配置された第2の対象側インナーケーブルとを含み、
    前記連結手段は、前記引き操作による操作力を前記第1および第2の対象側インナーケーブルに伝達可能な連結部を含み、
    前記操作部側インナーケーブルは、
    前記操作部に接続される操作部側基端部と、
    前記操作部側基端部とは反対側に配置され、かつ前記連結手段に連結される操作部側先端部とを有し、
    前記第1の対象側インナーケーブルは、
    前記第1の操作対象に接続される第1の対象側基端部と、
    前記第1の対象側基端部とは反対側に配置され、かつ前記連結部に対して移動可能に前記連結手段に取り付けられる第1の対象側先端部とを有し、
    前記第2の対象側インナーケーブルは、
    前記第2の操作対象に接続される第2の対象側基端部と、
    前記第2の対象側基端部とは反対側に配置され、かつ前記連結部に対して移動可能に前記連結手段に取り付けられる第2の対象側先端部とを有し、
    前記第1の付勢手段は、前記第1の対象側先端部と前記連結部との間に配置され、前記連結部に対して前記第1の対象側先端部を付勢し、
    前記第2の付勢手段は、前記第2の対象側先端部と前記連結部との間に配置され、前記連結部に対して前記第2の対象側先端部を付勢し、
    前記引き操作が開始された際において、
    前記連結手段の前記操作部側コントロールケーブル側への移動による前記第1の付勢手段を介しての前記連結部の押圧によって、前記第1の対象側先端部が前記操作部側コントロールケーブル側へ移動することで前記第1の操作対象が操作され、かつ
    前記第2の付勢手段の弾性変形によって前記第2の対象側先端部が前記操作部側コントロールケーブル側へ移動することが抑制されることで前記第2の操作対象は操作されず、
    前記引き操作がさらに継続された際において、
    前記連結手段の前記操作部側コントロールケーブル側へのさらなる移動による前記第2の付勢手段を介しての前記連結部の押圧によって、前記第2の対象側先端部が前記操作部側コントロールケーブル側へ移動することで前記第2の操作対象が操作されるように構成されている、請求項1に記載の分岐装置。
  3. 前記第2の対象側先端部と前記連結部との間に配置されたジョイント部をさらに備え、
    前記ジョイント部は前記第2の対象側インナーケーブルの延在方向に延びるように設けられ、
    前記ジョイント部を介して前記連結部に対して前記第2の対象側先端部が押圧される、請求項2に記載の分岐装置。
  4. 前記操作部と、
    前記第1および第2の操作対象と、
    請求項2または3に記載の分岐装置とを備えたケーブル操作機構であって、
    前記第1の付勢手段の弾性変形に必要な荷重は、前記第1の操作対象の操作に必要な荷重より大きく、かつ第2の操作対象の操作に必要な荷重より小さく、
    前記第2の付勢手段の弾性変形に必要な荷重は、前記第2の操作対象の操作に必要な荷重より小さい、ケーブル操作機構。
  5. 前記第1の操作対象の操作に必要な荷重が前記第2の操作対象の操作に必要な荷重より小さくなるよう構成されている、請求項4に記載のケーブル操作機構。
JP2010243677A 2010-10-29 2010-10-29 分岐装置およびケーブル操作機構 Expired - Fee Related JP5642503B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010243677A JP5642503B2 (ja) 2010-10-29 2010-10-29 分岐装置およびケーブル操作機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010243677A JP5642503B2 (ja) 2010-10-29 2010-10-29 分岐装置およびケーブル操作機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012097772A JP2012097772A (ja) 2012-05-24
JP5642503B2 true JP5642503B2 (ja) 2014-12-17

Family

ID=46389927

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010243677A Expired - Fee Related JP5642503B2 (ja) 2010-10-29 2010-10-29 分岐装置およびケーブル操作機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5642503B2 (ja)

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6343460Y2 (ja) * 1978-12-27 1988-11-14
JPS5917621A (ja) * 1982-07-20 1984-01-28 Nissan Motor Co Ltd プツシユ・プル・ケ−ブルの伝達力取出装置
JPS5945249U (ja) * 1982-09-20 1984-03-26 本田技研工業株式会社 スロツトルワイヤ接続装置
JPS5997730U (ja) * 1982-12-22 1984-07-02 小山田 松太郎 バキユ−ムカ−の臭気ガス消臭装置
JPS59159745U (ja) * 1983-04-12 1984-10-26 本田技研工業株式会社 スロツトルワイヤ接続装置
JPS62143566U (ja) * 1986-03-06 1987-09-10
JP2574830B2 (ja) * 1987-12-21 1997-01-22 ヤマハ発動機株式会社 操作ワイヤ機構の同期装置
JP2603771Y2 (ja) * 1991-02-26 2000-03-21 日野自動車株式会社 ロック解除用ケーブル及び操作用ケーブルのジョイント機構
JP2952804B2 (ja) * 1993-12-01 1999-09-27 本田技研工業株式会社 単一操作部材による二被動部の個別作動装置
JPH08277830A (ja) * 1995-04-03 1996-10-22 Honda Motor Co Ltd 単一操作部材による二被動部の個別作動装置
TW201116737A (en) * 2009-11-02 2011-05-16 Ming-Ze Hong Brake device and brake system thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012097772A (ja) 2012-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5663671B2 (ja) 車両シート用作動器及び継手システム
US20160339805A1 (en) Seat cushion extension apparatus for vehicle
EP2620318B1 (en) Vehicle seat device
JP4276952B2 (ja) 2方向ロック式回転駆動クラッチ組立体
CN104066617A (zh) 用于车辆座椅的配件以及车辆座椅
KR101651296B1 (ko) 차량 시트의 폴딩 겸용 워크인 장치
HUE028087T2 (en) Lock mechanism for folding headrest
KR101518644B1 (ko) 차량용 암레스트 록킹장치
US9403453B2 (en) Backrest stopper mechanism for an easy entry seat assembly
JP5808584B2 (ja) 車両用シート
US9744881B2 (en) System and apparatus for decoupling an electro-mechanical actuator from a portion of a linkage
JP5642503B2 (ja) 分岐装置およびケーブル操作機構
US7753449B2 (en) Reclining seat for automobiles
JP6576733B2 (ja) 位置合わせ装置および位置合わせ方法
JP2010052529A (ja) 車両用シートの折り畳み機構
KR101565574B1 (ko) 시트용 높이 조절장치
JP6248830B2 (ja) 乗物用シートのスライド装置
EP2902263B1 (en) Rear view mirror assembly for motor vehicles
JP6204390B2 (ja) 車両用ペダル装置の後退防止装置
US20170240071A1 (en) Rotation movement control mechanism and seat
CN113165683A (zh) 用于转向柱的夹紧装置及用于机动车辆的转向柱
EP3173285A1 (en) Head restraint assembly
JP7192540B2 (ja) クッションフレーム
JP2008265596A (ja) 車両用シートのアクチュエータ
US20220371495A1 (en) Armrest

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130826

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140311

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140424

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141007

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141029

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5642503

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees