JP5640706B2 - ピストンおよび内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関用のピストン、および、それを備えた内燃機関に関する。
内燃機関用のピストンの形状を種々改良することが提案されている。例えば、その一例が特許文献1に開示されている。特許文献1の内燃機関用ピストンは、ピストン頂部と、火炎ウェブと、リング溝を有する環状のリング部分と、ピストンのスラスト側と反スラスト側とに配置された2つのスカートと、リング部分に対して後退させられていてそれら2つのスカートを結合する2つのボックス壁とを有している。そして、該ピストンは、スラスト側に配置されたスカートがピストンの周方向において反スラスト側に配置されたスカートに比べて短いとの特徴を備え、これによりピンボスの領域もしくはピストン頂部の下面におけるボックス壁の支持部の領域に亀裂が生じないようにするものである。そして、さらに、特許文献1のピストンでは、ピンボスを反スラスト側に配置されたスカートと結合するボックス壁区分の間隔が、ピンボスの領域において、反スラスト側におけるスカートの領域におけるよりも小さくされ、この場合、反スラスト側に配置されたスカートへのボックス壁区分の結合部は円弧状、直線、S字形、U字形、凸面状または凹面状に形成される。
特表2010−525220号公報
ところで、近年、内燃機関の高出力化、燃費向上などが望まれていて、ピストンの剛性や変形をより好適にすることが望まれている。しかし、上記特許文献1では、スカートとピンボスとの間のボックス壁つまり接続壁における変形や剛性が十分に考慮されておらず、それらに関して改良の余地がある。
そこで、本発明はかかる点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、内燃機関用のピストンにおいて、スカートとピンボスとの間の接続壁における変形や剛性を好適にすることにある。
本発明の一態様によれば、内燃機関用のピストンであって、スカートとピンボスとの間に延在する接続壁は、該ピストンの外方に向けて凸形状であり、前記スカート側に位置して第1曲率半径の湾曲形状を有するように形成されたスカート側壁部と、前記スカート側壁部よりも前記ピンボス側に位置して前記第1曲率半径よりも小さな第2曲率半径の湾曲形状を有するように形成されたピンボス側壁部とを有する、ピストンが提供される。
前記ピストンの下面視で、前記スカート側壁部は前記第1曲率半径の湾曲形状を有するように形成され、前記ピンボス側壁部は前記第2曲率半径の湾曲形状を有するように形成されているとよい。
ピストン中心線に略直交すると共に前記接続壁を貫いて延びる第1平面を定義するとき、該第1平面において、前記スカート側壁部は前記第1曲率半径の湾曲形状を有するように形成され、前記ピンボス側壁部は前記第2曲率半径の湾曲形状を有するように形成されているとよい。
前記ピンボスのピストンピン孔の中心線とピストン中心線とを含む第2平面を定義し、前記第2平面に直交すると共に前記ピストン中心線を含む第3平面を定義するとき、前記スカート側壁部と前記ピンボス側壁部との結合部は前記接続壁のうちで前記第3平面から最も離れて位置するように、前記接続壁は形成されているとよい。
前記ピンボスのピストンピン孔の中心線とピストン中心線とを含む第2平面を定義し、該第2平面と平行であってスラスト側スカートの外周面に接するように延びる第4平面を定義し、該第2平面と該第4平面との間の領域を2等分するように前記第2平面に平行に延びる第5平面を定義するとき、前記スラスト側スカートと前記ピンボスとの間に延在するスラスト側接続壁において、前記スカート側壁部と前記ピンボス側壁部との結合部は前記第2平面と前記第5平面との間に位置するとよい。
スラスト側スカートと前記ピンボスとの間に延在するスラスト側接続壁のうちのスカート側壁部の曲率半径は、反スラスト側スカートと前記ピンボスとの間に延在する反スラスト側接続壁のうちのスカート側壁部の曲率半径よりも大きいとよい。
また、本発明の他の態様によれば、上記したようなピストンを備えた、内燃機関が提供される。
本発明の第1実施形態に係る内燃機関用のピストンの正面図(a)および下面図(b)である。 図1のピストンの一部の拡大下面図であり、(a)はスラスト側接続壁におけるスカート側壁部の形状を説明するための図、(b)はスラスト側接続壁におけるピンボス側壁部の形状を説明するための図である。 図1のピストンのシリンダ内での膨張行程における状態を表した模式図である。 (a)は図1のピストンと異なるピストンの一部の拡大下面図であり、(b)は図1のピストンの一部の拡大下面図である。 本発明の第2実施形態に係る内燃機関用のピストンの正面図(a)および下面図(b)である。
以下、添付の図面に基づき、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。なお、記載された説明および図面を通して、同一機能部位には同一符号が用いられている。
本発明の第1実施形態に係る内燃機関用のピストン10の全体構成の概要が、図1(a)、(b)に示される。
ピストン10は略カップ状に形成され、一端に頂面12が構成されたヘッド部14を有している。そして、側部に、ピストンピン孔16を有する一対のピストンピンボス(以下、ピンボスという。)18がヘッド部14と連続して形成されている。ピンボス18の両側には、それぞれ、スラスト側に位置するスカート(以下、スラスト側スカートという。)20と反スラスト側に位置するスカート(以下、反スラスト側スカートという。)22とが設けられている。スラスト側スカート20の両端とピンボス18とはスラスト側に位置する接続壁(以下、スラスト側接続壁という。)24で、反スラスト側スカート22の両端とピンボス18とは反スラスト側に位置する接続壁(以下、反スラスト側接続壁という。)26で、それぞれ、連結されている。接続壁24、26は、それぞれヘッド部14に対して後退させられている。そして、スラスト側スカート20および反スラスト側スカート22は、ヘッド部14の周面の曲率とほぼ同様の、各々その横断面形状が所定のオーバリティの楕円形状に形成されている。
ピストン10は、図1(b)に示されるように、その下面視で、ピストン中心線Oの周りに180°の回転対称性を実質的に有するように形成されている。図1(b)では、ピストン中心線Oを通ると共にピストンピン孔16の中心線16Oに略平行な線Xが示され、該線Xに直交すると共にピストン中心線Oを通る線Yが示されている。図1(b)において、線Xより図中左側にスラスト側スカート20およびスラスト側接続壁24が位置し、線Xより図中右側に反スラスト側スカート22および反スラスト側接続壁26が位置する。また、線Yは、図1(b)において、スラスト側スカート20の外周面の外端部20aと反スラスト側スカート22の外周面の外端部22aとを通る。
このようなピストン10では、スラスト側スカート20と反スラスト側スカート22とは略同じ形状および大きさを有し、スラスト側接続壁24と反スラスト側接続壁26とは略同じ形状および大きさを有する。それ故、以下では、スラスト側接続壁24に関して説明し、反スラスト側接続壁26に関する実質的に重複する説明を省略する。
スラスト側接続壁24は、スラスト側スカート20とピンボス18との間に延在し、ピストン10の外方に向けて凸形状である、つまりピストン外方に向けて膨らんでいる(図1(b)参照)。そして、接続壁24は、スカート20側に位置するスカート側壁部24sと、スカート側壁部24sよりもピンボス18側に位置するピンボス側壁部24pとを有する。ただし、ここでは、スカート側壁部24sは直接的にスカート20につながり、ピンボス側壁部24pは直接的にピンボス18につながり、そして、スカート側壁部24sは直接的にピンボス側壁部24pにつながる。しかし、これらの間に他の壁部が介在してもよい。なお、スカート側壁部24sとピンボス側壁部24pとの境界は明瞭である必要は無い。
このような接続壁24は、所定の湾曲形状を実質的に有するように形成されている。具体的には、スカート側壁部24sは、第1曲率半径R1の湾曲形状を有するように形成されている。これに対して、ピンボス側壁部24pは、第1曲率半径R1と異なる第2曲率半径R2の湾曲形状を有するように形成されている。そして、このような特徴が特に接続壁24の外面24aに現れるように接続壁24は形成される。
図2は、ピストン10の一部の下面視である。接続壁24の外面24aにおいて、スカート側壁部24sは、外方に向けて凸形状つまり弧状を有する。スカート側壁部24sの外面24saの領域は、図2(a)のA−B区画に実質的に相当し、第1曲率半径R1の湾曲形状を有する。つまり、ピストン10の下面視で、接続壁24のスカート側壁部24sは、第1曲率半径R1の湾曲形状を有するように形成されている。
他方、接続壁24の外面24aにおいて、ピンボス側壁部24pも、スカート側壁部24sと同様に、外方に向けて凸形状つまり弧状を有する。ピンボス側壁部24pの外面24psの領域は、図2(b)のB−C区画に実質的に相当し、第2曲率半径R2の湾曲形状を有する。第2曲率半径R2は第1曲率半径R1と異なり、ここでは第1曲率半径R1よりも小さい。このように、ピストン10の下面視で、接続壁24のピンボス側壁部24pは、第2曲率半径R2の湾曲形状を有するように形成されている。
そして、このような形状における特徴は、ピストン中心線Oに略直交すると共に接続壁24を貫いて延びる第1平面(不図示)を定義するとき、当該第1平面上においても成立するように、接続壁24は形成されている。換言すると、第1平面(での断面)において、スカート側壁部24sが第1曲率半径R1の湾曲形状を有し、かつ、ピンボス側壁部24pが第2曲率半径R2の湾曲形状を有するように、接続壁24は形成されている。これは、接続壁24の形状が、ピストン中心線Oの方向において、実質的に変化しないことを意味する。なお、例えば、第1平面は、ピストンピン孔16の中心線16Oを含むように定められることができる。
さらに、接続壁24は、スカート側壁部24sとピンボス側壁部24pとの結合部(または境界部)24cが接続壁24のうちで最も外側に位置するように形成されている。ここで、ピストンピン穴16の中心線16Oとピストン中心線Oとを含むように延びる第2平面を定義する。この第2平面は、図1(b)の下面視において、線Xに一致する。加えて、第2平面に直交すると共にピストン中心線Oを含むように延びる第3平面を定義する。この第3平面は、図1(b)の下面視において、線Yに一致する。このように定めた第3平面を基準にすると、スカート側壁部24sとピンボス側壁部24pとの結合部24cは接続壁24のうちで第3平面から実質的に最も離れて位置する。スカート側壁部24sとピンボス側壁部24pとの結合部24cは、ピストン10の下面視である図1および図2における点Bに相当する。したがって、第3平面に平行であって接続壁24の外面24aに接する接平面を定めるとき、該接平面は図1における線Y1に一致し、点Bで実質的に接続壁24と接する。
そして、このようなスカート側壁部24sとピンボス側壁部24pとの結合部24cは、スカート20側よりもピンボス18側に位置するように位置付けられている。ここで、第4平面と第5平面とを定義する。第4平面は、上記第2平面と平行であってスラスト側スカート20の外周面20cに接するように延びるように定義される。この第4平面は、図1(b)の下面視において、線X1に一致する。また、第5平面は、上記第2平面と第4平面との間の領域を2等分するように第2平面に平行に延びるように定義される。この第5平面は、図1(b)の下面視において、線X2に一致する。こうして平面を定めるとき、このようなスカート側壁部24sとピンボス側壁部24pとの結合部24cは、第2平面と第5平面との間に位置する。したがって、図1において、結合部24cに相当する点Bは、線Xと線X2との間に位置する。
上記したように構成されたピストン10の作用効果が以下に説明される。
ピストン10では、接続壁24、26が、第1曲率半径R1の湾曲形状を有するように形成されたスカート側壁部24s、26sと、第1曲率半径R1よりも小さな第2曲率半径R2の湾曲形状を有するように形成されたピンボス側壁部24p、26pとを有するので、内燃機関での該ピストン10の変形および剛性を好適にすることができる。なお、スカート側壁部24s、26sの曲率半径が相対的に大きいので、スカート側壁部24s、26sはピンボス側壁部24p、26pに比べて高剛性で変形し難い。
図3に、内燃機関のシリンダCy内を摺動するピストン10が概念的に示されている。ピストン10のスラスト側スカート20には、図3に示すように、膨張行程で、燃焼圧力荷重による大きなスラスト力が作用する。高負荷運転時には、低負荷運転時に比べて、そのスラスト力が大きくなる。
高負荷運転時、スラスト力は、スラスト側スカート20につながる、相対的に大きな曲率半径を有するスカート側壁部24sにより適切に受けられ得、スラスト側接続壁24は高負荷運転時に大きくなるスラスト力を適切にピンボス側へ分散することができる。したがって、スカート側壁部24sへの応力集中が緩和可能になる。それ故、高負荷運転時におけるピストン10の強度信頼性を高めることができる。なお、これは低負荷運転時でも同様である。
さらに、低負荷運転時には、相対的に小さな曲率半径を有するピンボス側壁部24pにより相対的に小さなスラスト力が適切に受けられ得る。したがって、スラスト力によるスカート20のシリンダに対する変形を抑制制御できる。これは、スカート20の摺動面積を所定量以下に抑制することを可能にすると共に、スカート20のシリンダに対する面圧が大きくなることを抑制することを可能にすることを意味する。したがって、ピストン10とシリンダCyとの間の摩擦が大きくなることを防ぐことができる。
また、膨張行程の中ほどまたはそれ以外の吸入、圧縮および排気行程では、反スラスト側スカート22に力が作用し得るが、その力は反スラスト側接続壁26のうちの特にピンボス側壁部26pにより適切に制御され得る。したがって、この場合にも、スカート22の摺動面積およびその面圧の増加を抑制することができ、よってピストン10とシリンダCyとの間の摩擦が大きくなることを防ぐことができる。
このようにスカート側壁部24s、26sの曲率半径とピンボス側壁部24p、26pの曲率半径とを異ならせることで、ピストン10の接続壁24、26の剛性と変形とを好適に制御することができる。上記したように、スカート側壁部24sは特にピストン10の強度信頼性を高めることに貢献し、ピンボス側壁部24p、26pは特にピストンの摩擦増加を抑制することに貢献することができる。
また、ピストン10では、上記したように、スカート側壁部24sとピンボス側壁部24pとの結合部24cがスカート20側よりもピンボス18側に位置するように接続壁24は形成されている。これは、結合部24cに相当する点Bが、ピンボス18と接続壁24との結合部に実質的に相当する点Cに近いということを意味する。ここで、図4に基づいて説明する。図4(a)のピストン10´は、図4(b)に示された上記ピストン10に対して、主に、点Bの位置の点で相違する。ピストン10における点Bは、ピストン10´における点Bよりも、点Cに近い。ピンボス18と接続壁24との結合部つまり点C近傍には、ピストンにスラスト力が作用するとき、応力が集中し易い。図4には、ピストン10´およびピストン10のそれぞれに同じ大きさのスラスト力を作用させたときのそれらの変形が点線で模式的に表されている。なお、図4における矢印m、m´は、それぞれ、ピンボス18と接続壁24との結合部に相当する点Cを基準として、結合部24cに相当する点Bに作用するモーメントの向きおよび大きさを概念的に表す。図4から理解できるように、点Bを点Cに近づけることで、スラスト力によるピストンの接続壁の外方への変形を抑制でき、これにより点C近傍での応力集中を抑制できる。
ただし、このように、点Bを点Cに近づけて接続壁を形成することは、スラスト力に対するピストンの変形を制御することに特に寄与するので、結合部24cのスカート20側よりもピンボス18側への位置付けは、スラスト側接続壁24のみに適用されることが可能である。つまり、反スラスト側接続壁26において、結合部26cは、積極的に、スカート22側に位置付けられることも可能である。
次に、本発明の第2実施形態に係る内燃機関用のピストン100の全体構成の概要が、図5(a)、(b)に示される。以下でピストン100について説明するが、以下では上記ピストン10に対する相違点のみ説明する。
上記ピストン10では、スラスト側接続壁24と反スラスト側接続壁26とは実質的に同じであったが、ピストン100では、それらに違いがある。具体的には、スラスト側接続壁24のスカート側壁部24sの曲率半径は、反スラスト側接続壁26のスカート側壁部26sの曲率半径よりも大きい。つまり、スラスト側接続壁24の第1曲率半径R11が反スラスト側接続壁26の第1曲率半径R21よりも大きいという関係を満たすように、スラスト側接続壁24および反スラスト側接続壁26は形成されている。そして、これに伴い、ピストン100では、スラスト側スカート20よりも反スラスト側スカート22は小さくされ、また、スラスト側接続壁24のピンボス側壁部24pの曲率半径は反スラスト側接続壁26のピンボス側壁部26pの曲率半径よりも大きくされている。しかし、スカートの大きさおよび/またはピンボス側壁部の曲率半径はこの関係を満たさなくてもよい。
ピストン100は、このような特徴を備えるので、以下の作用効果を奏する。
高負荷運転時には膨張行程でより大きなスラスト力がスラスト側スカート20に作用するが、スラスト側接続壁24のスカート側壁部24sは上記したように相対的に大きな曲率半径の湾曲形状を有するように形成されているので、そのスラスト力をより適切に受けて分散させることが可能になる。故に、上記したように応力集中を抑制し、ピストン100の信頼性を高めることができる。
また、膨張行程の中ほど、例えば上死点後90°のクランク角度(ATDC90°CA)に相当する位置にピストン100が位置しているとき、または、吸気行程、排気行程および圧縮行程で、ピストン100の反スラスト側スカート26はシリンダに押し付けられて力を受け得る。しかし、反スラスト側接続壁26のスカート側壁部26sは上記したようにスカート側壁部24sに対して相対的に小さな曲率半径の湾曲形状を有すると共にピンボス側壁部26pに対して相対的に大きな曲率半径の湾曲形状を有するように形成されている。したがって、その反スラスト側スカート22および反スラスト側接続壁26の変形は制御し易くなると共に、反スラスト側接続壁26の変形は適切に抑制される。したがって、反スラスト側スカート22のシリンダに対する摺動面積の増加は抑制され、それらの間の面圧の上昇は抑制され得る。故に、ピストン100のシリンダに対する摩擦の増加を抑制することができる。
以上、本発明を上記第1および第2実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されない。
例えば、結合部24cつまり上記点Bは、図1の下面視において、線X1と線X2との間に位置してもよい。ただし、上記したように、結合部24cつまり上記点Bは、図1の下面視において、好ましくは、線X2上または線X2と線Xとの間に位置するとよい。換言すると、結合部24cは、第5平面上または第5平面と第2平面との間に位置するとよい。
なお、本発明に係るピストンは、種々の内燃機関に適用され得る。例えば、火花点火式内燃機関、圧縮着火式内燃機関に、本発明に係るピストンは適用され得る。また、ピストンのヘッド部の形状は種々定められ得る。
本発明には、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
10、100 ピストン
14 ヘッド部
16 ピストンピン孔
18 ピンボス
20 スラスト側スカート
22 反スラスト側スカート
24 スラスト側接続壁
26 反スラスト側接続壁
24s、26s スカート側壁部
24p、26p ピンボス側壁部

Claims (6)

  1. 内燃機関用のピストンであって、
    スカートとピンボスとの間に延在する接続壁は、
    該ピストンの外方に向けて凸形状であり、
    前記スカート側に位置して第1曲率半径の湾曲形状外面を有するように形成されたスカート側壁部と、
    前記スカート側壁部よりも前記ピンボス側に位置して前記第1曲率半径よりも小さな第2曲率半径の湾曲形状外面を有するように形成されたピンボス側壁部と
    を有し、
    スラスト側スカートと前記ピンボスとの間に延在するスラスト側接続壁のうちのスカート側壁部の曲率半径は、反スラスト側スカートと前記ピンボスとの間に延在する反スラスト側接続壁のうちのスカート側壁部の曲率半径よりも大きい、
    ピストン。
  2. 前記ピストンの下面視で、前記スカート側壁部は前記第1曲率半径の湾曲形状外面を有するように形成され、前記ピンボス側壁部は前記第2曲率半径の湾曲形状外面を有するように形成されている、請求項1に記載のピストン。
  3. ピストン中心線に交すると共に前記接続壁を貫いて延びる第1平面を定義するとき、
    該第1平面において、前記スカート側壁部は前記第1曲率半径の湾曲形状外面を有するように形成され、前記ピンボス側壁部は前記第2曲率半径の湾曲形状外面を有するように形成されている、請求項1または2に記載のピストン。
  4. 前記ピンボスのピストンピン孔の中心線とピストン中心線とを含む第2平面を定義し、
    前記第2平面に直交すると共に前記ピストン中心線を含む第3平面を定義するとき、
    前記スカート側壁部と前記ピンボス側壁部との結合部は前記接続壁のうちで前記第3平面から最も離れて位置するように、前記接続壁は形成されている、請求項1から3のいずれかに記載のピストン。
  5. 前記ピンボスのピストンピン孔の中心線とピストン中心線とを含む第2平面を定義し、
    該第2平面と平行であってスラスト側スカートの外周面に接するように延びる第4平面を定義し、
    該第2平面と該第4平面との間の領域を2等分するように前記第2平面に平行に延びる第5平面を定義するとき、
    前記スラスト側スカートと前記ピンボスとの間に延在するスラスト側接続壁において、前記スカート側壁部と前記ピンボス側壁部との結合部は前記第2平面と前記第5平面との間に位置する、請求項1から4のいずれかに記載のピストン。
  6. 請求項1からのいずれかに記載のピストンを備えた、内燃機関。
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