JP5639923B2 - 歯科用切削装置 - Google Patents

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Description

本発明は、歯科用切削装置に関する。本発明は、特に抜歯等の歯科又はインプラント手術に用いられる歯科用切削装置に関する。
歯科用切削装置の一つとして、歯科用エアータービンハンドピースが知られている。一般に、歯科用エアータービンハンドピースは、術者が把持するグリップ部と、グリップ部の先端に設けられたヘッド部を有する。ヘッド部は、軸受によって回転自在に支持された筒状ロータと、該ロータの周囲に固定されたブレード(羽根)を有し、筒状ロータに切削工具が着脱可能に装着できるようになっている。
また、空圧式の切削装置は、ロータを回転するために圧縮空気を利用しており、グリップ部及びヘッド部に形成された給気路を介して供給された圧縮空気がブレードに当たり、ロータと切削工具に回転力を付与する。ブレードに当たった圧縮空気は、そのほとんどがヘッド部とグリップ部に形成した排気路を通じて大気に放出される。しかし、一部の圧縮空気は、軸受内の隙間、また切削工具の外周面とそれを囲むヘッド部下面に形成された開口縁との隙間を通り、切削工具の先端部(治療部位)に向けて噴出させていた。この口腔内に噴出された排気は、治療部位によっては、不快感や疼痛を起こすおそれがあった。
歯科用ハンドピースのヘッドハウジングの側方から空気を排出する歯科用ハンドピースとして、例えば、特許文献1〜3に記載のものがある。これら特許文献に開示された歯科用ハンドピースは、切削工具が挿入されるヘッド部のハウジング下面に設けた開口縁から歯科用ハンドピースに吸引される歯牙等の切削屑又は血液等の異物をブレードの遠心力を用いて、歯科用ハンドピースのヘッドハウジングの側方に設けられた孔より外部に排出するものである。
特開2004−081397号公報 特開平11−226032号公報 実公平06−028086号公報
そこで、本発明は、翼車に供給された後に、ロータに沿って切削工具の先端方向に排出される圧縮空気を歯科用エアータービンハンドピースのヘッドハウジングの側方から排出する歯科用切削装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明に係る歯科用切削装置は、術者によって把持されるグリップ部と、前記グリップ部の先端部に所定角度を配して設けられたヘッド部と、回転軸の回りを回転自在に支持されたロータと、前記ロータに固定され、前記ヘッド部内の内空部に回転自在に収容された翼車と、前記ヘッド部に形成されており、前記翼車に向けて圧縮空気を供給するための給気口及び前記翼車に供給された圧縮空気を排出するための排気口とを備えた歯科用ハンドピースにおいて、前記ロータに固定され、前記翼車に供給された後に、前記ロータに沿って、切削工具先端方向に流れる圧縮空気を径方向外側に偏向する偏向部材と、前記偏向部材によって径方向外側に偏向された圧縮空気をヘッド部外に排出する第1の放出孔をヘッド部の周方向に少なくとも1つ設け、前記第1の放出孔が切削工具の先端側と反対側に斜め上方に向けて排気流路を形成させていることを特徴とする。
本発明に係る歯科用切削装置は、前記第1の放出孔から排出されなかった圧縮空気の一部を前記ロータに沿って案内した後、前記ロータから径方向外側に向って排出する第2の放出孔を設けるようにしてもよい。
本発明に係る歯科用切削装置は、前記偏向部材を、上底の径よりも下底の径を大とする円錐台状に形成し、偏向面となる円錐台状の側周面を凹状曲面とするようにしてもよい。また、前記翼車は、前記ロータの軸方向に沿って圧縮空気が移動するように形成される2段翼車で構成するようにしてもよい。
本発明に係る歯科用切削装置は、前記グリップ部は、前記ヘッド部から離れたボディ部と、前記ヘッド部に近いネック部を有し、前記ボディ部と前記ネック部の中心軸を一致させ、前記グリップ部の中心軸と前記ロータの軸とのなす角度が45度としてもよい。更に、前記ヘッド部下面に設けられた前記切削工具に向けて水を噴射させる複数の注水孔のうち、少なくとも1つの注水孔はロータの軸に対する角度が異なるようにしてもよい。
本発明の歯科用切削装置によれば、翼車に当たった後にハウジング開口に向けて移動する圧縮空気は、その一部をヘッド部に設けたハウジングの下部開口から放出しながら、そのほとんどを放出孔から径方向外側に向けて放出できる。したがって、不快感や疼痛の発生を防止できる。
本発明において、偏向部材を円錐台状に形成し、更に、その偏向面を凹状曲面にすることで圧縮空気を効率よく側方から偏向して排出することができる。
本発明において、グリップ部のボディ部とネック部を同一の中心軸線上で一致させて配置し、更に、グリップ部とヘッド部とのなす角度を45度とすることで、親不知の治療の際に切削工具を容易に治療部位にアクセスすることができる。
本発明において、ヘッド部に設けられた複数の注水孔のうち、少なくとも1つの注水孔は回転軸に対する角度が異なるように構成することで、長さの異なる切削工具を使用しても、効率よく切削部位(治療部位)を冷却することができる。更に、2段翼車とすることで、圧縮空気のエネルギーを効率よく切削工具に伝達することができ、高出力(ハイトルク)を得ることができる。
本発明に係る歯科用切削装置の側面図。 図1に示す歯科用切削装置の底面図。 図2のIII-III線に沿った拡大断面図。 図2のIII-IV線に沿った拡大断面図。 図3の部分拡大図。
図1,2は、本発明に係る歯科用切削装置である歯科用エアータービンハンドピース(以下、「ハンドピース」という)10を示す。なお、本件特許出願の明細書及び特許請求の範囲を通じて、「歯科用」とは「口腔外科用」及び「外科用」を含む広い概念を意味するものと理解すべきである。
ハンドピース10は、術者が手にとって握るグリップ12と、このグリップ12の先端に取り付けたヘッド部14を有する。図示するように、グリップ12は筒状部材からなる。ヘッド部14は、筒状部材(グリップ12)の先端開口部に挿入されて固定される軸部16(図3参照)と、以下に説明する切削機構を収容するハウジング18とを有する。
図1に示すように、本実施形態のハンドピース10は、特に親不知等の治療に適したものである。したがって、通常の歯科用ハンドピースでは、グリップ12における先端側(ネック部12b)が基端側(ボディ部12a)に対して20〜30度の角度をもって屈曲しているが、本実施形態のハンドピース10ではボディ部12aとネック部12bはそれらの中心軸を一つの中心軸20に一致させて一直線に配置されている。ただし、グリップ部中心軸20とヘッド部中心軸22(後に説明する切削工具の回転中心軸)は、中心軸20、22の交点から中心軸20に沿ってグリップ部12の基端側に向かう方向と、ヘッド部14の中心軸22に沿ってその上部(図1の上方)に向かう方向が45度の角度をもって交差するように設計されている。この交差角度は、望ましくは45度であるが、30度から60度であればこの種のハンドピースとして使用できる。
図3,4に示すように、ハウジング18は、軸部16と一体的に構成された椀型のアウターハウジング24を有する。実施形態では、ハウジング18はまた、アウターハウジング24の内側に着脱可能に装着された椀型のインナーハウジング26を有する。アウターハウジング24は上部開口85と下部開口87を有する。上部開口85は、この上部開口85を通じてアウターハウジング24の内部にインナーハウジング26が装入できる大きさとしてある。下部開口87は、アウターハウジング24内に装着されたインナーハウジング26の下部が、この下部開口87を通じて外部(下方)に突出できる大きさとしてある。
インナーハウジング26の外面形状はアウターハウジング24の内面形状にほぼ対応しており、インナーハウジング26をアウターハウジング24に装入した状態で、インナーハウジング26とアウターハウジング24との間に出来る隙間ができるだけ小さくなるようにしてある。また、アウターハウジング24の内面に対向するインナーハウジング26の外面には周方向に伸びる複数の環状溝(Oリング収容溝)29、31、33が形成されており、これらの環状溝29、31、33に収容されたOリング28、30、32によって、アウターハウジング24とインナーハウジング26との間がシールされている。さらに、アウターハウジング24の底部には3つの注水孔34(図2を参照)が形成されており、これら注水孔34は、アウターハウジング24とインナーハウジング26の間に形成され、ヘッド部中心軸22を中心として環状に伸びる環状水路36を介して、グリップ部12の内部に配置された注水管(図示せず)に接続されている。実施形態では、図1,2に示すように、グリップ部中心軸20とヘッド部中心軸22を含む対称面38上に配置された注水孔34(34a)と、この対称面38に関して対称(ヘッド部中心軸22を中心として対称面38から左右に60度離れた場所)に配置された2つの注水孔34(34b)を有する。
インナーハウジング26は、アウターハウジング24の下部開口87を貫通して該下部開口87の下方に突出する環状部40を一体的に備えている。環状部40は、その下端部に、ヘッド部中心軸22に向かって径方向外側から内側に伸びる環状フランジ(カバー部)42を備えており、このフランジ42の内側に円形の切削工具挿入口44が形成されており、切削工具挿入口44に挿入された切削工具46の外周面との間に環状の隙間(第7の空気流路)48が形成されるようにしてある。また、図5に示すように、環状部40は、ヘッド部中心軸22から径方向外側に向かって伸びる複数の第2の放出孔(第6の空気流路)50が形成されている。実施形態では、第2の放出孔(第6の空気流路)50は、対称面38に関して左右対称に形成されている。さらに、環状部40、特に、アウターハウジング24の下部開口87に挿入されているインナーハウジング26先端に設けられた環状部40の内径は、その内側に配置されるロータ軸66の外径よりも僅かに大きくしてあり、これら環状部40とロータ軸66との間に環状流路(第5の空気流路)52が形成されている。
インナーハウジング26の内側には上部軸受54と下部軸受56が配置されており、上部軸受54はインナーハウジング26の上部開口部85に固定された環状のトップハウジング58に保持され、下部軸受56はインナーハウジング26に保持されている。図示するように、上部軸受54とトップハウジング58との間、また下部軸受56とインナーハウジング26との間には、両者の間をシールするOリング60,62を設けるのが好ましい。通常、上部軸受54と下部軸受56はそれぞれ、内輪と、外輪と、それら内輪と外輪の間に配置された多数の玉(転動体)及び保持器からなる玉軸受で構成される。
上部軸受54と下部軸受56は、ヘッド部中心軸22と同軸に配置されたロータ64のロータ軸66を回転自在に保持している。このロータ軸66は、上部軸受54と下部軸受56の間に配置された環状の翼車(タービン)68を保持しており、この翼車68と共に回転するようにしてある。また、ロータ軸66はその内面に切削工具保持機構であるチャックを備えており、インナーハウジング26のフランジ42に形成されている切削工具挿入口44を介して挿入された円柱状の切削工具46を保持するようにしてある。ロータ部は、ロータ64、ロータ軸66、チャック及びロータ軸66に固定された翼車68から構成される。
本実施の形態において、図3に示すように翼車68は、外周上部に形成された上段ブレード部72と、外周下部に形成された下段ブレード部74を有する。本明細書では翼車68の構成は詳細に説明しないが、この翼車68には特開2001−162416号公報に開示されているロータ軸66に沿って圧縮空気を導く二段式の翼車が好適に利用できる。一方、上段ブレード部72に対向するインナーハウジング26と軸部16には給気路76,78が形成されている。また、下段ブレード部74に対向するインナーハウジング26と軸部16の部分には排気路80,82が形成されている。また、グリップ部12の下方内部には、グリップ部中心軸20に沿ってライトガイド13が内蔵されており、先端照射面14から切削工具46の治療箇所に向けて照明用の光が照射される。
アウターハウジング24の上部開口部85には、環状の外側固定リング84と内側固定リング86が取り付けてある。これら外側固定リング84と内側固定リング86は、外側固定リング84の内側に内側固定リング86を組み合わせ、ハウジング18に対してトップハウジング58を固定している。これら外側固定リング84と内側固定リング86の組み合わせ体(リング)は、キャップ88を上下動可能に保持する。キャップ88は内面(底面)中央部にチャック解除部90として機能するボス部を備えており、通常、該キャップ88の内側に収容されているばね92によって図示する位置に付勢されて上方に保持されており、ばね92の付勢力に対抗してキャップ88を押圧し、下方に移動すると、公知の機構でチャック解除部90がチャック70を解除して切削工具46を取り外すことができるようにしてある。
図5に示すように、インナーハウジング26は、スプリング座金95を介して下部軸受56を支持し、内径側に伸びる環状の上段部94を有する。上段部94はロータ64の外周面から離れており、ロータ64の周囲に十分な大きさの第1の環状隙間(第1の空気流路)96を形成している。また、インナーハウジング26は、インナーハウジング26をアウターハウジング24に装着した状態でアウターハウジング24の底部に当接してインナーハウジング26をアウターハウジング24に対して位置決めする、下段部98を有する。そして、上段部94と下段部98の間に、第2の環状隙間(第2の空気流路)100が形成されている。また、第2の環状隙間(第2の空気流路)100に対応して、アウターハウジング24には、第2の環状隙間(第2の空気流路)100に連通した3つの外側放出孔(第3の空気流路、第1の放出孔)102(図1,2参照)が形成されている。第2の環状隙間(第2の空気流路)100と外側放出孔(第3の空気流路)102は、図2に示すように、左右対称面38と、該左右対称面38から左右に100度離れた場所に形成されている。実施形態では、図示するように、第1の環状隙間(第1の空気流路)96と第2の環状隙間(第2の空気流路)100と第1の放出孔(第3の空気流路)102に導かれた圧縮空気は、ロータ軸66の軸方向22に案内された後、偏向部材104によって径方向外側に向かって流れの方向を偏向させ、かつ、斜め上方(切削工具46の軸22の先端と反対の方向)に向けられている。
上段部94と下段部98の間、すなわち、上段部94で囲まれた第1の環状空間(第1の空気流路)96には、偏向部材104が配置されている。偏向部材104は、上底の径よりも下底の径を大とする円錐台状に形成された略L字断面の環状部材で、円錐台状の側周面を凹状曲面として形成することで偏向面108としており、ロータ64の周囲に固定されており、下部軸受56内の隙間106、第1の環状空間(第1の空気流路)96を通じてロータ軸66の軸方向22の下方に移動する圧縮空気を第2の環状隙間(第2の空気流路)100から第1の放出孔(第3の空気流路)102に向けるようにしてある。実施形態では、第1の環状隙間(第1の空気流路)96に侵入した圧縮空気を滑らかに径方向外側に向けるために、上述したとおり偏向部材104の偏向面108は凹状曲面としてある。また、偏向部材104は、その下方に位置するインナーハウジング26の下段部98との間に隙間(第4の空気流路)110を形成しており、圧縮空気の一部を隙間(第4の空気流路)110から下段部内周とロータ軸66の間に形成された環状流路(第5の空気流路)52、インナーハウジング26の下方に形成された環状部40から径方向外側に向けて形成された第2の放出孔(第6の空気流路)50に導くようにしてある。
以上の構成を備えたハンドピース10によれば、グリップ部12に収容されている給水管(図示せず)を介して供給された水は、軸部16の給水路とハウジング18の環状水路36を介して複数の注水孔34から切削工具46の先端に向けて噴射される。なお、図示しないが、ヘッド部中心軸22に対する、図2に示す対称面38上にある注水孔34aの角度と左右の注水孔34bの角度を異なる値に設定し、注水孔34aから噴射された水が中心軸22と交差する位置(切削工具に当たる位置)を注水孔34bから噴射される水が中心軸22と交差する位置(切削工具に当たる位置)と違えてもよい。
また、グリップ部12に収容されている給気管(図示せず)を介して供給された圧縮空気は、軸部16とインナーハウジング26の給気路76,78を介して、翼車68の上段ブレード部72に当てられる。上段ブレード部72に当たった圧縮空気は続いて下段ブレード部74に当てられる。その結果、翼車68に回転が与えられる共に、この翼車68を備えたロータ64が回転する。また、ロータ64に保持された切削工具46が回転する。
上段ブレード部72と下段ブレード部74に当たった圧縮空気のほとんどは、インナーハウジング26と軸部16に形成された排気路80,82と、これに連通するグリップ部12の内部空間を介して、グリップ部12に形成された排気孔(図示せず)から大気中に放出される。また、下段ブレード部74に当たった圧縮空気の一部は、図5に点線で示すように、下部軸受56内の隙間106から、第1の環状隙間96(第1の空気流路)に入り、そこで偏向部材104によって周方向外側に向けられ、第2の環状隙間(第2の空気流路)100、第1の放出孔(第3の空気流路)102を介して、ヘッド部中心軸22から径方向外側に向かって排出される。なお、第1の放出孔(第3の空気流路)102は、径方向外側に向かって、切削工具46の先端から離れる斜め上方に向けられているので、圧縮空気は確実に治療部位から遠ざけられる。
次に、第2の環状隙間(第2の空気流路)100に供給された圧縮空気の一部は、偏向部材104の下に形成された隙間(第4の空気流路)110と、ロータ64の周囲に形成された環状流路(第5の空気流路)52を通り、放出孔(第6の空気流路)50から、ヘッド部中心軸22から径方向外側に向かって排出される。さらに、環状流路(第5の空気流路)52から下方に移動した圧縮空気の一部は、切削工具46の周囲に形成された隙間(第7の空気流路)48を介して大気中に排出される。このとき、切削工具の先端方向に圧縮空気の一部が排出されるが、第1の放出孔102及び第2の放出孔50から殆どの圧縮空気が径方向外側に向って排出されているため、切削工具の先端方向から排出される圧縮空気は僅かである。
このように、各空気流路の大きさは、第1の放出孔(第3の空気流路)102、第2の放出孔(第6の空気流路)50、および隙間(第7の空気流路)48のすべてから圧縮空気が排出されるとともに、隙間(第7の空気流路)48から排出される圧縮空気の量が出来るだけ少なくなるように調整される。したがって、切削工具46で切削された歯牙の切削粉や血液等の異物がハンドピース10の内に一切侵入することはない。また、圧縮空気の一部が治療部位に当たって不快感や疼痛を生じるおそれもない。さらに、切削工具46に向けて注水される冷却水を吹き飛ばして冷却効率を低下させることもない。
なお、上述の説明では、偏向部材104は独立した部材として形成してロータ64に固定したが、インナーハウジング26に一体的に形成することも可能である。また、第1の放出孔(第3の空気流路)102は、上記の実施形態では3個としたが、1個でもよいし、4個以上で構成してもよい。また、第2の放出孔(第6の空気流路)も第1の放出孔(第3の空気流路)と同様に1個でも、4個以上でもよい。更に、第1の放出孔(第3の空気流路)102は、斜め上方に向けて排出流路を形成していたが、真横に排出するようにしてもよいし、第2の放出孔(第6の空気流路)を設けない構成であってもよい。
更に、上述の偏向部材104の偏向面108は凹状曲面としていたが、これに限らず直線状であってもよい。また、本発明の実施形態では、圧縮空気をロータ軸の軸方向に導く2段翼車の構成を採用したが、1段翼車を使用する構成であってもよいし、インナーハウジングとアウターハウジングを一体で構成したヘッドハウジングとしてもよい。
10:ハンドピース(歯科用切削装置)
12:グリップ部
14:ヘッド部
16:軸部
18:ハウジング
20:グリップ部中心軸
22:ヘッド部中心軸
24:アウターハウジング
26:インナーハウジング
28,30,32:Oリング
34:注水孔
36:水路
38:面(左右対称面)
40:環状部
42:フランジ(カバー部)
44:切削工具挿入口
46:切削工具
48:隙間(第7の空気流路)
50:第2の放出孔(第6の空気流路)
52:環状流路(第5の空気流路)
54:上部軸受
56:下部軸受
58:トップハウジング
60,62:Oリング
64:ロータ
65:ロータ部
66:ロータ軸
68:翼車
72:上段ブレード部
74:下段ブレード部
76、78:給気路
80,82:排気路
84:外側固定リング
86:内側固定リング
88:キャップ
90:チャック解除部
92:ばね
94:上段部
96:第1の環状隙間(第1の空気流路)
98:下段部
100:第2の環状隙間(第2の空気流路)
102:第1の放出孔(第3の空気流路)
104:偏向部材
106:下軸受内の隙間
108:偏向面
110:隙間(第4の空気流路)

Claims (6)

  1. 術者によって把持されるグリップ部と、
    前記グリップ部の先端部に所定角度を配して設けられたヘッド部と、
    回転軸の回りを回転自在に支持されたロータと、
    前記ロータに固定され、前記ヘッド部内の内空部に回転自在に収容された翼車と、
    前記ヘッド部に形成されており、前記翼車に向けて圧縮空気を供給するための給気口及び前記翼車に供給された圧縮空気を排出するための排気口とを備えた歯科用ハンドピースにおいて、
    前記ロータに固定され、前記翼車に供給された後に、前記ロータに沿って、切削工具先端方向に流れる圧縮空気を径方向外側に偏向する偏向部材と、前記偏向部材によって径方向外側に偏向された圧縮空気をヘッド部外に排出する第1の放出孔をヘッド部の周方向に少なくとも1つ設け
    前記第1の放出孔が前記切削工具の先端側と反対側に斜め上方に向けて排気流路を形成させていることを特徴とする歯科用切削装置。
  2. 請求項1に記載の歯科用切削装置において、
    前記偏向部材は、上底の径よりも下底の径を大とする円錐台状に形成され、偏向面となる円錐台状の側周面を凹状曲面とすることを特徴とする歯科用切削装置。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載の歯科用切削装置において、
    前記第1の放出孔から排出されなかった圧縮空気の一部を前記ロータに沿って案内した後、前記ロータから径方向外側に向って排出する第2の放出孔を設けていることを特徴とする歯科用切削装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の歯科用切削装置において、
    前記翼車は、前記ロータの軸方向に沿って圧縮空気が移動するように形成される2段翼車で構成されていることを特徴とする歯科用切削装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の歯科用切削装置において、
    前記グリップ部は、前記ヘッド部から離れたボディ部と、前記ヘッド部に近いネック部を有し、
    前記ボディ部と前記ネック部の中心軸を一致させ、前記グリップ部の中心軸と前記ロータの軸とのなす角度が45度であることを特徴とする歯科用切削装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の歯科用切削装置において、
    前記ヘッド部下面に設けられた前記切削工具に向けて水を噴射させる複数の注水孔のうち、少なくとも1つの注水孔はロータの軸に対する角度が異なることを特徴とする歯科用切削装置。
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