JP5639294B1 - 二酸化塩素ガスによる二酸化塩素発生装置 - Google Patents

二酸化塩素ガスによる二酸化塩素発生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】二酸化塩素ガスの不用意な漏洩がなく、二酸化塩素の生成及びガス化を短時間内に、かつ効率よく行えて、燻蒸作業の制御も行い易いものとすることのできる二酸化塩素発生装置を、簡単な構造によって提供すること。【解決手段】リアクター10を、大、中、小の有底筒体11、12、13と、大筒体11と中筒体12との間の第1螺旋溝14aと、中筒体12と小筒体13との間の第2螺旋溝14bと、中筒体12及び小筒体13を順に収納した大筒体11に取り付けた閉蓋15とを備えたものとし、大筒体11の底部に供給された前記両薬液を、第1螺旋溝14a、第2螺旋溝14b、及び小筒体13の中心穴13aに順次供給する間に反応させて、二酸化塩素溶液30aを生成し得るようにしたこと。【選択図】図6

Description

本発明は、密閉空間内の殺菌または滅菌を行う二酸化塩素発生装置に関し、特に二酸化塩素ガスによる殺菌を行う二酸化塩素発生装置に関するものである。
二酸化塩素ガスによる燻蒸装置については、特許文献1や特許文献2等において種々提案されてきており、二酸化塩素ガスを使用することによる「デメリット」の解消法も種々開発されてきている。この二酸化塩素ガスを使用することによる「デメリット」としては、代表的に次のものが挙げられる。
(イ)二酸化塩素ガスは、爆発することもある不安定なものであるため、その使用は注意をしながら短時間内に行わなければならない。
(ロ)二酸化塩素ガスは、長時間保存ができないため、使用現場で生成する必要がある。
(ハ)二酸化塩素ガスは、亜塩素酸塩を含む第一薬液と酸を含む第二薬液とを反応させる場合、水溶液として生成されるため、燻蒸用として使用する場合は、水から分離しなければならない。
特開平10−182106号公報、要約、代表図 特開2010−207539号公報、要約、代表図
特許文献1には、「燻蒸消毒のために、二酸化塩素ガスを効率よく発生させる簡便且つ安全な二酸化塩素ガスの発生方法及び二酸化塩素ガス発生装置を提供する」を目的とした「二酸化塩素ガスの発生方法及びその装置」に関する発明が記載されている。この「二酸化塩素ガスの発生方法及びその装置」は、図11にも示すように、例えば、「不揮発性有機酸溶液と亜塩素酸塩溶液と二酸化塩素の生成能を向上させる塩化物とを含有する混合溶液を攪拌する、二酸化塩素ガスの発生方法である。ガス発生装置は、反応容器1と、空気ポンプ3と、空気ポンプ3に連通した通気管6及びエアストン7とを備える。エアストン7は、混合液に浸漬され、この混合液の水位より上方の反応容器1の頂部には、封止可能な開口部1aが設けられている」ものである。
これにより、この特許文献1の「二酸化塩素ガスの発生方法及びその装置」では、「燻蒸消毒のために、二酸化塩素ガスを効率よく発生させる簡便且つ安全な二酸化塩素ガスの発生方法及び二酸化塩素ガス発生装置を提供する」ことができると考えられ、上記の(イ)〜(ハ)の解決もなされていると考えられる。
しかしながら、この特許文献1の「二酸化塩素ガスの発生方法及びその装置」では、図11及び当該文献の段落0021に記載されているように、「消毒環境内に、上述の混合液が充填された容器と、攪拌機又はバブリング装置とを搬入し、容器中の混合液を攪拌又はバブリングすればよい。これにより、反応発生した二酸化塩素ガスは、バブリングの場合にはバブリングガスに随伴して反応溶液外消毒環境内)へと拡散するので、当該消毒環境の燻蒸消毒を実現できる。」ものであるため、材料混合液を容器内に充填する際や、この容器を消毒環境内に搬入する際等、バブリング開始前に二酸化塩素ガスが発生する虞がある。
一方、特許文献2には、「二酸化塩素ガスを必要とする現場で、ガス濃度の局部的上昇による爆発を招くことなく安全に、効率的かつ簡易的に、二酸化塩素ガスを発生する」を目的とした「室内処理方法及び処理装置」が提案されているが、この「室内処理方法及び処理装置」は、図12及び図13に示すように、「開放容器内に配置される亜塩素酸ナトリウム及び酸を含む溶液中の亜塩素酸ナトリウム及び酸の両者の少なくとも一方について、該両者の反応によって発生する二酸化塩素ガスの前記開放容器内における局部的濃度が10%を超えない量を計量すること、計量された前記一方を含む前記溶液を前記容器内に配置すること、該容器の外部から前記溶液を50℃から95℃の範囲で加熱し、これにより、前記反応を促進させ、該反応を所定時間内に終了させる、室内の脱臭、殺菌又は滅菌のための処理方法」ものである。
これにより、この特許文献2の「室内処理方法及び処理装置」では、「二酸化塩素ガスを必要とする現場で、ガス濃度の局部的上昇による爆発を招くことなく安全に、効率的かつ簡易的に、二酸化塩素ガスを発生する」ことができると考えられ、上記の(イ)〜(ハ)の解決もなされていると考えられる。
しかしながら、この特許文献2の「室内処理方法及び処理装置」では、「該容器の外部から前記溶液を50℃から95℃の範囲で加熱し、これにより、前記反応を促進させる」ものであるから、これを装置としたき、加熱装置及びその制御装置が必要になって、コストが掛かるものとなる。
要するに、二酸化塩素ガスの生成は、特許文献1の3液タイプの場合も、特許文献2の2液タイプの場合も、化学的あるいは物理的刺激を与えなくても常温で十分行われるものであるから、効率のみを考慮すればよいのに、上記両文献に記載された発明では、装置及び方法とするについて効率についての考察が十分行われていないように見える。
換言すれば、二酸化塩素ガスによる燻蒸装置については、上述した二酸化塩素ガスを使用することによる代表的なデメリット(イ)〜(ハ)の他に、次の課題も解消しなければならない。
(ニ)二酸化塩素ガスを生成する装置では、材料溶液を完全に分離した状態にして、反応させるまでは、二酸化塩素ガスが不用意に発生しないようにしておくこと。
(ホ)一旦、二酸化塩素ガスの生成を行うことになれば、短時間内に効率よく生成反応が起こるようにすること。
(ヘ)亜塩素酸塩を含む第一薬液と酸を含む第二薬液とを反応させて生成する場合では、二酸化塩素の濃い水溶液となるため、二酸化塩素ガスを水から効率よく分離しなければならない。
そこで、本発明者等は、この種の二酸化塩素を使用する燻蒸装置について、二酸化塩素ガスの不用意な漏洩がなく、二酸化塩素の生成及びガス化を短時間内に、かつ効率よく行えて、燻蒸作業の制御も行い易いものとするにはどうしたらよいか、について種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
すなわち、本発明の第一目的とするところは、二酸化塩素ガスの不用意な漏洩がなく、二酸化塩素の生成及びガス化を短時間内に、かつ効率よく行えて、燻蒸作業の制御も行い易いものとすることのできる二酸化塩素発生装置を、簡単な構造によって提供することにある。
また、本発明の第二目的とするところは、上記の第一目的が達成できて、二酸化塩素ガスを水から効率よく分離することのできる二酸化塩素発生装置を、簡単な構造によって提供することにある。
以上の課題を解決するために、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、後述する最良形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、
亜塩素酸塩を入れた第1薬液タンク16aと、酸を入れた第2薬液タンク16bと、前記亜塩素酸塩を含む第1薬液と酸を含む第2薬液とを反応させるリアクター10と、このリアクター10にて生成された二酸化塩素溶液30aから二酸化塩素ガス30bを分離する分離槽20とを、一つの枠体内に組み込んで、二酸化塩素ガス30bにより、密閉空間40の殺菌もしくは滅菌を行えるようにした二酸化塩素発生装置100であって、
リアクター10を、大、中、小の有底筒体11、12、13と、大筒体11と中筒体12との間の第1螺旋溝14aと、中筒体12と小筒体13との間の第2螺旋溝14bと、中筒体12及び小筒体13を順に収納した大筒体11に取り付けた閉蓋15とを備えたものとし、
大筒体11の底部に供給された前記両薬液を、第1螺旋溝14a、第2螺旋溝14b、及び小筒体13の中心穴13aに順次供給する間に反応させて、二酸化塩素溶液30aを生成し得るようにし、
分離槽20を、上下方向に配置された複数の抜気室21と、互いに隣接する上下の抜気室21間に設けたドレン管22と、最上段に位置する抜気室21内にリアクター10からの二酸化塩素溶液30aを供給する給液管23と、各抜気室21内にそれぞれ空気を送り込む給気管24と、を備えたものとし、
給液管23からの二酸化塩素溶液30aが各ドレン管22を介して各抜気室21内に流れ込む間に、給気管24から各抜気室21内に空気を送り込んで、各抜気室21内にて二酸化塩素ガス30bが前記空気中に分離されるようにしたことを特徴とする二酸化塩素発発生装置100」
である。
すなわち、この請求項1に係る二酸化塩素発生装置100は、亜塩素酸塩を入れた第1薬液タンク16aと、酸を入れた第2薬液タンク16bと、亜塩素酸塩を含む第1薬液と酸を含む第2薬液とを反応させるリアクター10と、このリアクター10にて生成された二酸化塩素溶液30aから二酸化塩素ガス30bを分離する分離槽20とを、一つの枠体内に組み込んで構成されるものであり、例えば工場、事務所、一般家屋等の密閉空間40内に二酸化塩素ガス30bを放出して、この二酸化塩素ガス30bによる殺菌あるいは滅菌を行うものである。この二酸化塩素発生装置100としては、図1の左側に示したもの(建物の中に設置したもの)のように、密閉空間40内にて二酸化塩素ガス30bを直接蒸散させる直噴型のものと、図1の右側に示したもの(建物の外に設置したもの)のように、密閉空間40外にて密閉空間40内等の空気を利用して二酸化塩素ガス30bを希釈し、この希釈した二酸化塩素ガス30bを密閉空間40内に送り込む給送型のものとの二種類がある。直噴型の二酸化塩素発生装置100は図2に示してあり、給送型の二酸化塩素発生装置100は図3及び図4に示してある。
亜塩素酸塩を含む第1薬液と酸を含む第2薬液とを反応させるリアクター10は、図6及び図7に示すように、外形を形成する有底筒状の大筒体11と、この大筒体11内に収納される有底筒状の中筒体12と、この中筒体12内に収納される有底筒状の小筒体13とを備えていて、図6に示すように、大筒体11と中筒体12との間には第1螺旋溝14aが形成され、中筒体12と小筒体13との間には第2螺旋溝14bが形成されているものである。そして、中筒体12及び小筒体13を順に収納した大筒体11には、図6に示すように、閉蓋15が取り付けられて、内部の中筒体12及び小筒体13を大筒体11内に固定するものである。
ここで、第1螺旋溝14aが形成されている大筒体11と中筒体12との間とは、これらの大筒体11と中筒体12とによって第1螺旋溝14aが独立したものとして区画される部分を言い、図6に示す実施例のように中筒体12の表面は勿論、大筒体11の内面であってもよく、これらの大筒体11内面と中筒体12外面との境界部分を跨ぐ部分であってもよい。換言すれば、この第1螺旋溝14aは、大筒体11の内面だけに、中筒体12の外面だけに、あるいは大筒体11内面と中筒体12外面とに跨いで形成されていてもよいものである。以上のことは、第2螺旋溝14bについての中筒体12と小筒体13との関係でも同様である。
このようにしたリアクター10に対しては、図2〜図4に示すように、第1薬液タンク16a及び第2薬液タンク16b内の各薬液が各薬液輸送ポンプ16cを通して個別に供給されてくるものであり、第1薬液タンク16a及び第2薬液タンク16b内の各薬液は、図6に示すように、大筒体11の第1接続口11a及び第2接続口11bに個別に供給される。つまり、第1薬液タンク16a及び第2薬液タンク16b内の各薬液は、このリアクター10内に供給されるまでの間は、それぞれ第1薬液タンク16a及び第2薬液タンク16b内に個別に収納されているのであり、各薬液が不用意に反応することはない。
さて、第1薬液タンク16a及び第2薬液タンク16b内の各薬液は、各薬液輸送ポンプ16cを通して大筒体11の第1接続口11a及び第2接続口11bに個別に供給されると、大筒体11の底部に形成した穴から大筒体11内に入り、この大筒体11内に収納されている中筒体12の集合部12aで第一段階の混合がなされる。その後、両薬液は、中筒体12の底部に開口している吐出口12bから第1螺旋溝14aの一端に流れ込み、この第1螺旋溝14aに案内されて第1螺旋溝14aの他端まで流れる。この第1螺旋溝14aは、文字通り螺旋状の溝であるから、例えば大筒体11の高さの数倍にも及ぶ長さを有し、流入してきた両薬液の第二段階の混合を行う。これらの第一段階及び第二段階の両薬液の混合により反応が始まり、一定量の二酸化塩素溶液30aの生成が始まる。
第1螺旋溝14aの他端まで流れた二酸化塩素溶液30aを含む両薬液は、この第1螺旋溝14aの他端に形成してある連絡口12cを通して当該中筒体12の内部に入り込み、この中筒体12内に収納した小筒体13の表面に形成してある第2螺旋溝14bの一端に流れ込むのである。そして、二酸化塩素溶液30aを含む両薬液は、この第2螺旋溝14bを通してその他端実施例では下端となる)に向けて流れ込んで第三段階の混合がなされ、残っている両薬液から二酸化塩素溶液30aのさらなる生成がなされる。
第2螺旋溝14bの他端に至った二酸化塩素溶液30aを含む薬液(この段階では両薬液は殆ど反応し合っていて、二酸化塩素溶液30aのみになっていると考えられる)は、小筒体13の下端に形成してある連結口13bを通して中心穴13aの下端に至り、さらなる混合がなされながら中心穴13a中を上昇して、蓋体15の取出口15aから排出される。このときには、両薬液は完全に二酸化塩素溶液30aとなっている。
以上の結果、二酸化塩素溶液30aのリアクター10での生成は、このリアクター10と言う小さな空間内に両薬液が送り込まれない限り行われず、不用意な二酸化塩素ガス30bの発生がないだけでなく、この両薬液の送り込みを制御すれば生成の量や時間の制御も行えるのである。そして、当該リアクター10の存在によって、二酸化塩素発生装置100全体の構成を、例えば特許文献1で提案されているようなものに比して、非常に小さくコンパクトにし得るのである。生成し切った二酸化塩素溶液30aは、リアクター10内を閉じている蓋体15の取出口15aからホースなどを伝って分離槽20に送られ、この分離槽20内にて二酸化塩素ガス30bが分離される。
従って、この請求項1に係る二酸化塩素発生装置100は、
(イ)二酸化塩素ガスの使用を短時間内に行える。
(ロ)二酸化塩素ガスを使用現場で生成できる。
(ハ)二酸化塩素ガスの水からの分離が行える。
(ニ)二酸化塩素ガスを不用意に発生させない。
(ホ)二酸化塩素ガスの生成を短時間内に効率よく行える。
といった機能を発揮させるものであり、二酸化塩素ガスの不用意な漏洩がなく、二酸化塩素の生成及びガス化を短時間内に、かつ効率よく行えて、燻蒸作業の制御も行い易いものとなっているのである。
た、この二酸化塩素発生装置100においては、
「分離槽20を、上下方向に配置された複数の抜気室21と、互いに隣接する上下の抜気室21間に設けたドレン管22と、最上段に位置する抜気室21内にリアクター10からの二酸化塩素溶液30aを供給する給液管23と、各抜気室21内にそれぞれ空気を送り込む給気管24と、を備えたものとし、
給液管23からの二酸化塩素溶液30aが各ドレン管22を介して各抜気室21内に流れ込む間に、給気管24から各抜気室21内に空気を送り込んで、各抜気室21内にて二酸化塩素ガス30bが前記空気中に分離されるようにした」
ものである。
この請求項1に係る二酸化塩素発生装置100では、その分離槽20を、コンパクトで効率が良く、しかも、当該二酸化塩素発生装置100を直噴型にも給送型にも簡単に変更できるようにしたものである。この分離槽20は、図8〜図10に示すように、複数の抜気室21を上下方向に配置して、これらの中心に給気管24が貫通するようにして、この給気管24から各抜気室21内に空気を送り込めるようにしたものである。
また、この分離槽20は、図8及び図10に示すように、最上段に位置する抜気室21内にリアクター10からの二酸化塩素溶液30aを供給する給液管23を接続するとともに、互いに隣接する上下の抜気室21間にドレン管22を設けて、最上段に位置する抜気室21内に給液管23から供給された二酸化塩素溶液30aが、各ドレン管22を介して順次下方の抜気室21に流れ込むようにしたものである。以下で説明する実施形態では、抜気室21の数を5として、各抜気室21毎に二酸化塩素ガス30bの二酸化塩素溶液30aからの分離が行えるようにしているが、この抜気室21の数は、本発明者等の実験によればせいぜい「3」程度で十分である。
各ドレン管22は、各抜気室21における二酸化塩素溶液30aの深さを一定に保って、給気管24からの空気による刺激が十分行き渡るように、かつ二酸化塩素溶液30aからの二酸化塩素ガス30bの分離を十分なものにしながら、給液管23から供給されてくる二酸化塩素溶液30aの、下方抜気室21への流下量を常に一定に保つものである。
そして、各抜気室21を形成している側壁の上部には、分離された二酸化塩素ガス30bを各抜気室21外に排出するためのガス吐出口25が形成してあり、図8に示した分離槽20では、これら各ガス吐出口25を図1に示すような密閉空間40内に直接開口させることにより、当該二酸化塩素発生装置100を直噴型のものとすることになる。一方、図10に示したように、各抜気室21の周囲を風胴カバー51により囲い込み、この風胴カバー51内に送風ファン50によって空気を送り込むようにしてやれば、当該二酸化塩素発生装置100を、二酸化塩素ガス30bを希釈した給送型のものとすることになる。
この分離槽20に対しては、上述したリアクター10で生成された二酸化塩素溶液30aが、リアクター10内を閉じている蓋体15の取出口15aからホースなどを伝って分離槽20に送られ、この分離槽20内にて二酸化塩素ガス30bが分離される。分離された二酸化塩素ガス30bは、図2に示す直噴型の二酸化塩素発生装置100では、図中の矢印で示すように、当該二酸化塩素発生装置100を設置した密閉空間40内に噴霧され、図3及び図4に示す給送型の二酸化塩素発生装置100では、これに密閉空間40内または外気が送風ファン50によって給送されてきて希釈され、密閉空間40内に散霧されるのである。
従って、この請求項1に係る二酸化塩素発生装置100は、上記の(イ)〜(ホ)を発揮する他、
(ハ)二酸化塩素ガスの水から分離が行える。
(ヘ)二酸化塩素ガスの水からの分離は、効率よく行える。
といった機能を発揮させるのであり、そのような機能を有するものとして、簡単な構造のものとなっているのである。
さらに、上記課題を解決するために、請求項2に係る発明の採った手段は、上記請求項1に記載の二酸化塩素発生装置100について、
「分離槽20によって分離された二酸化塩素ガス30bに、密閉空間40内または外部の空気を強制的に供給して希釈する送風ファン50をさらに備えたこと」
である。
この請求項2の二酸化塩素発生装置100は、請求項1で説明したものの内の、特に給送型のものであり、図3または図4に示すように、密閉空間40内または外部の空気を強制的に供給して希釈する送風ファン50を備えたものである。
図3に示す二酸化塩素発生装置100では、送風ファン50は、分離槽20から立ち昇る二酸化塩素ガス30bを覆って、密閉空間40内に開口する吸引口及び放出口を有した風洞カバー51内に設けたものであり、密閉空間40内の空気を吸引しながら立ち昇る二酸化塩素ガス30bに向けて送ることにより、この二酸化塩素ガス30bの希釈を行うものである。そして、この空気によって希釈された二酸化塩素ガス30bを放出口から密閉空間40内に放出させるものである。
図4に示す二酸化塩素発生装置100では、送風ファン50は、リアクター10の右隣に設置してあるが、図示しないホースによって、密閉空間40内の空気または外気を吸引して分離槽20に送り込むものであり、図1中の図示右側(建物の外)に設置されているものを想定している。
この図4に示す分離槽20は、例えば図10に示すような構造を有しており、その外側全体を包み込む風洞カバー51に当該送風ファン50からの空気が送り込まれて、分離槽20から噴出する二酸化塩素ガス30bを希釈するものである。なお、図10に示す風洞カバー51では、さらに大供給管52及び小供給管53が接続してあり、これらの内の大供給管52は、図1中に示す二酸化塩素発生装置100の図示上側のホースに該当する。
従って、この請求項2の二酸化塩素発生装置100は、上記請求項1のそれと同様な機能を発揮する他、送風ファン50によって給送型のものとなり、直噴型のそれに比して二酸化塩素ガス30bの濃度調整が行い易いものとなっている。
以上詳述した通り、本発明においては、
亜塩素酸塩を入れた第1薬液タンク16aと、酸を入れた第2薬液タンク16bと、前記亜塩素酸塩を含む第1薬液と酸を含む第2薬液とを反応させるリアクター10と、このリアクター10にて生成された二酸化塩素溶液30aから二酸化塩素ガス30bを分離する分離槽20とを、一つの枠体内に組み込んで、二酸化塩素ガス30bにより、密閉空間40の殺菌もしくは滅菌を行えるようにした二酸化塩素発生装置100であって、
リアクター10を、大、中、小の有底筒体11、12、13と、大筒体11と中筒体12との間の第1螺旋溝14aと、中筒体12と小筒体13との間の第2螺旋溝14bと、中筒体12及び小筒体13を順に収納した大筒体11に取り付けた閉蓋15とを備えたものとし、
大筒体11の底部に供給された前記両薬液を、第1螺旋溝14a、第2螺旋溝14b、及び小筒体13の中心穴13aに順次供給する間に反応させて、二酸化塩素溶液30aを生成し得るようにし、
分離槽20を、上下方向に配置された複数の抜気室21と、互いに隣接する上下の抜気室21間に設けたドレン管22と、最上段に位置する抜気室21内にリアクター10からの二酸化塩素溶液30aを供給する給液管23と、各抜気室21内にそれぞれ空気を送り込む給気管24と、を備えたものとし、
給液管23からの二酸化塩素溶液30aが各ドレン管22を介して各抜気室21内に流れ込む間に、給気管24から各抜気室21内に空気を送り込んで、各抜気室21内にて二酸化塩素ガス30bが前記空気中に分離されるようにしたこと
にその構成上の主たる特徴があり、これにより、二酸化塩素ガス30bの不用意な漏洩がなく、二酸化塩素の生成及びガス化を短時間内に、かつ効率よく行えて、燻蒸作業の制御も行い易いものとすることのできる二酸化塩素発生装置100を、簡単な構造によって提供することができ、二酸化塩素ガス30bを水から効率よく分離することのできる二酸化塩素発生装置100を、簡単な構造によって提供することができる。
本発明に係る二酸化塩素発生装置100を使用して内部の燻蒸を行っている様子を示す密閉空間40の正面図である。 同二酸化塩素発生装置100の直噴型を示す概略構造図である。 同二酸化塩素発生装置100の給送型を示す概略構造図である。 同給送型二酸化塩素発生装置100の他の例の概略構造を示す正面図である。 図4に示す二酸化塩素発生装置100の、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図である。 同二酸化塩素発生装置100において採用されているリアクター10の概略断面図である。 同リアクター10の構成部材を分解して部分的に断面化した正面図である。 直噴型の二酸化塩素発生装置100において採用している分離槽20の縦断面図である。 図8に示した分離槽20の上部を部分的に示す拡大断面図である。 給送型の二酸化塩素発生装置100において採用している分離槽20の縦断面図である。 特許文献1に提案されている装置の断面図である。 特許文献2に提案されている装置の断面図である。 特許文献2の装置を使用して燻蒸を行っている様子の断面図である。
次に、上記のように構成した各請求項に係る発明を、図面に示した実施の形態である二酸化塩素発生装置100について説明するが、この二酸化塩素発生装置100は、図1に示したように、例えば工場、事務所、一般家屋等の密閉空間40内に二酸化塩素ガス30bを放出して、この二酸化塩素ガス30bによる殺菌あるいは滅菌を行うものである。つまり、この二酸化塩素発生装置100は、図2〜図5に示したように、亜塩素酸塩を入れた第1薬液タンク16aと、酸を入れた第2薬液タンク16bと、前記亜塩素酸塩を含む第1薬液と酸を含む第2薬液とを反応させるリアクター10と、このリアクター10にて生成された二酸化塩素溶液30aから二酸化塩素ガス30bを分離する分離槽20とを、一つの枠体内に組み込んで、二酸化塩素ガス30bにより、密閉空間40の殺菌もしくは滅菌を行えるようにしたものである。
の実施形態の二酸化塩素発生装置100としては、図1の左側に示したもののように、密閉空間40内にて二酸化塩素ガス30bを直接蒸散させる直噴型のものと、図1の右側に示したもの(建物の外に設置したもの)のように、密閉空間40外にて密閉空間40内等の空気を利用して二酸化塩素ガス30bを希釈し、この希釈した二酸化塩素ガス30bを密閉空間40内に送り込む給送型のものとの二種類がある。直噴型の二酸化塩素発生装置100は図2に示してあり、給送型の二酸化塩素発生装置100は図3及び図4に示してある。
図2に示した二酸化塩素発生装置100は、亜塩素酸塩を含む第1薬液と酸を含む第2薬液とを反応させるリアクター10と、このリアクター10にて生成された二酸化塩素溶液30aから二酸化塩素ガス30bを分離する分離槽20とを備えている。
リアクター10には、例えば25%の亜塩素酸ナトリウムを入れた第1薬液タンク16aと、9%の塩酸を入れた第2薬液タンク16bとが、それぞれ個別の薬液輸送ポンプ16cによって接続されていて、この薬液輸送ポンプ16cの作動によって各薬液が当該リアクター10内に送り込まれ、二酸化塩素溶液30aの生成が開始できるようになっている。そして、このリアクター10で生成された二酸化塩素溶液30aは、配管等によって分離槽20内に給送できるようになっている。
分離槽20では、図2で示したものの場合、エアーポンプによって空気がエアーホースを介して分離槽20内のエアーバルブ(特許文献1のエアストンに該当)に送られていて、これによって生じたエアーバブルによって物理的衝撃が与えられるようになっている。従って、この分離槽20内に二酸化塩素溶液30aが流し込まれて、この二酸化塩素溶液30aにエアーバブルによる衝撃が与えられれば、二酸化塩素溶液30aから二酸化塩素ガス30bが分離され、分離された二酸化塩素ガス30bは、図2中の矢印で示したように、当該二酸化塩素発生装置100の開口から直接的に、当該二酸化塩素発生装置100を設置した密閉空間40内に撒き散らされる。
図3の二酸化塩素発生装置100は、図2の二酸化塩素発生装置100に送風ファン50を有する風洞カバー51を設けたものであり、分離槽20から立ち昇った二酸化塩素ガス30bを空気によって希釈できるようにしたものであり、給送型のものである。送風ファン50は、分離槽20から立ち昇る二酸化塩素ガス30bを覆って、密閉空間40内に開口する吸引口及び放出口を有した風洞カバー51内に設けたものであり、密閉空間40内の空気を吸引しながら立ち昇る二酸化塩素ガス30bに向けて送ることにより、この二酸化塩素ガス30bの希釈を行うものである。そして、この空気によって希釈された二酸化塩素ガス30bを放出口から密閉空間40内に放出させるものである。
図4及び図5に示した二酸化塩素発生装置100は、送風ファン50を分離槽20とは別に設置したものであり、分離槽20の形態によって、直噴型のものにも、nのものにも適用できるようにしたものである。この図4及び図5の二酸化塩素発生装置100は、図1の図示右側(建物の外側)に設置したものを想定したものであり、分離槽20によって分離されたままの二酸化塩素ガス30b、あるいは密閉空間40内の空気または外気によって稀釈された二酸化塩素ガス30bを密閉空間40内に給送できるようにしたものである。
図6及び図7には、本実施形態の二酸化塩素発生装置100で使用するリアクター10が示してあるが、このリアクター10は、図7に示したように、外形を形成する有底筒状の大筒体11と、この大筒体11内に収納される有底筒状の中筒体12と、この中筒体12内に収納される有底筒状の小筒体13とを備えていて、図6に示したように、大筒体11と中筒体12との間には第1螺旋溝14aが形成され、中筒体12と小筒体13との間には第2螺旋溝14bが形成されている。そして、中筒体12及び小筒体13を順に収納した大筒体11には、図6に示すように、閉蓋15が取り付けられて、内部の中筒体12及び小筒体13を大筒体11内に固定する。
大筒体11は、図7に示したように、個別に用意された第1薬液タンク16a及び第2薬液タンク16bに個別に接続された薬液輸送ポンプ16cからのホースを個別に接続する第1接続口11a及び第2接続口11bを有したものであり、これらの第1接続口11a及び第2接続口11bは、それぞれ底部に設けた穴によって当該大筒体11の内部に連通するようにしてある。また、この大筒体11の上端部には、当該大筒体11を二酸化塩素発生装置100に設置し易くするためのフランジが形成してある。
大筒体11内に収納される中筒体12は、図7に示したように、その外周面全体に第1螺旋溝14aを形成したものであり、その底面には集合部12aが形成してある。この集合部12aは、1つの円環状の溝であり、当該中筒体12を分離槽20内にどのように収納したとしても、大筒体11側の第1接続口11a及び第2接続口11bに同時に連通するようにするものである。また、この中筒体12の底部には、上記集合部12a内を外部の第1螺旋溝14aに連通させるための吐出口12bが形成してある。そして、第1螺旋溝14aの上端部が位置する中筒体12には、当該第1螺旋溝14aの上端を中筒体12内に連通させるための連絡口12cが形成してある。
中筒体12内に収納される小筒体13は、図7に示したように、その外周面全体に第2螺旋溝14bを形成したものであり、内部は中心穴13aとなっている。第2螺旋溝14bの上端部分は、当該小筒体13の外周を一周する円環溝としてあり、これにより、中筒体12側の連絡口12cがどの位置になろうと必ず当該第2螺旋溝14bが連通できるようにしてある。そして、第2螺旋溝14bの下端部には、当該第2螺旋溝14bが小筒体13の中心穴13aに連通するための連結口13bが形成してある。
そして、蓋体15であるが、この蓋体15の外周にはネジが切ってあって、この蓋体15を回転させて大筒体11の上端にネジ込むことにより、中筒体12及び小筒体13を大筒体11に対して固定するものである。また、この蓋体15の中心には取出口15aが形成してあり、この取出口15aからは、小筒体13の中心穴13aからの二酸化塩素溶液30aが後述する分離槽20に向けて送られるのである。
図8〜図10には、本実施形態の二酸化塩素発生装置100で使用する分離槽20が示してあるが、この分離槽20は、上述したリアクター10からの二酸化塩素溶液30aが給液管23を介して内部に供給されるようになっている。そして、この分離槽20は、上下方向に配置された複数の抜気室21と、互いに隣接する上下の抜気室21間に設けたドレン管22と、最上段に位置する抜気室21内にリアクター10からの二酸化塩素溶液30aを供給する給液管23と、各抜気室21内にそれぞれ空気を送り込む給気管24と、を備えたものとして構成してある。
各抜気室21は、図8及び図10に示したように、一番下側になる廃液室26上に、5階建てのビルディングのように「箱型」に構成されるものであり、その上下の境界は隔壁27によって形成されるものである。各抜気室21を構成する側壁の上部には、当該抜気室21内で二酸化塩素溶液30aから分離された二酸化塩素ガス30bを排出するためのガス吐出口25が形成してあり、最上段の抜気室21には、図9にも示したように、リアクター10からの二酸化塩素溶液30aを給送するための給液管23が連結してある。
各抜気室21内は、隔壁27に貫通して立設したドレン管22によって、順次連通するようにしてある。各ドレン管22は、上下両端が開口した「パイプ」状のものであり、かつ上端開口が当該抜気室21の上部にて開口し、下端開口が下側の抜気室21の底部にて開口して、各抜気室21における二酸化塩素溶液30aの深さを一定に保って、給気管24からの空気による刺激が十分行き渡るようにするものである。また、これら各ドレン管22は、下端開口が下側の抜気室21の底部にて開口することによって、当該抜気室21内での二酸化塩素溶液30aからの二酸化塩素ガス30bの分離を十分なものにしながら、給液管23から供給されてくる二酸化塩素溶液30aの、下方抜気室21への流下量を常に一定に保つものである。なお、一番下の抜気室21内のドレン管22については、下端が上記廃液室26内に開口するようにしてある。
そして、各抜気室21を貫通する状態で給気管24が設けてあるが、この給気管24は、各抜気室21内にそれぞれ空気を送り込むものであり、図9に示したように、内管24aと外管24bとによって間に空間を形成したものとなるように構成したものである。この給気管24を構成している内管24aについては、その上端を開口したものとするとともに、各隔壁27との接続部分直下に上側吐出口24cを形成したものである。そして、この内管24aの下端部は、図8及び図10に示したように、最下段に設けてあった廃液室26内にても開口させてあり、当該廃液室26内の内管24aには外部から空気を供給するための空気供給管24eが取り付けてある。
一方、給気管24を構成している外管24bについては、図9に示したように、その上端を閉じたものとするとともに、各隔壁27との接続部分直上に下側吐出口24dを形成したものである。そして、この外管24bの下端は、一番下になる抜気室21内の底部で開口するようにしてある。
なお、本実施形態の分離槽20では、上記各抜気室21の内の最下段のものは、図8及び図10に示したように、廃液室26上に取り付けてあるが、この廃液室26にも上述した各抜気室21内に設けたのと同様なドレン管28が設けてある。また、この廃液室26の直上の抜気室21内に設けたドレン管22の下端、及び給気管24を構成する外管24bの下端が、当該廃液室26内に貫通させてあることは、前述した通りである。
要するに、各抜気室21内で二酸化塩素ガス30bを分離された後の塩水(廃液)は、当該廃液室26内に貯められて、当該廃液室26の設けたドレン管22から、あるいは、当該廃液室26の設けたドレン管28から排出される。また、仮に、この廃液室26内に排出された廃液中に二酸化塩素が残留していたとしても、この廃液室26内で完全に分離され、当該廃液室26に設けたガス吐出口26aから排出される。
さて、図8に示した分離槽20は、その周囲に後述する風胴カバー51を設けていないものであり、当該分離槽20を有する二酸化塩素発生装置100を直噴型のものとすることになる。一方、図10に示した分離槽20は、その各抜気室21の周囲を風胴カバー51により囲い込み、この風胴カバー51内に送風ファン50によって空気を送り込むようにすることによって、当該二酸化塩素発生装置100を二酸化塩素ガス30bを希釈した給送型のものとすることになる。なお、当該二酸化塩素発生装置100を給送型のものとする場合、風胴カバー51内に送風ファン50を収納設置し、風胴カバー51に、大供給管52や小供給管53を設けることは、前述した通りである。
ところで、本実施形態に係る二酸化塩素発生装置100では、第1薬液タンク16a及び第2薬液タンク16bからの薬液をそれぞれ給送する各薬液輸送ポンプ16c、給液管23の内管24a内に空気供給管24eから空気を送り込むエアーポンプ、及び使用される送風ファン50は、当該二酸化塩素発生装置100の一部に設けた操作盤60によって制御されるものである。この場合、密閉空間40内に設置されて二酸化塩素溶液30aの濃度を検知する濃度センサーからの信号や、タイマーからの信号等を当該操作盤60が受けて、これにより、与えられた制御システムによって制御が行われる。
以上の本実施形態に係る二酸化塩素発生装置100について、単純容積が450mの密閉空間40内における二酸化塩素ガス30b濃度を400ppm(燻蒸が可能な目標濃度)とした場合の基本実施例について説明する。なお、単純容積が450mの密閉空間40についての、二酸化塩素ガス30bの最大許容濃度は、目標濃度の2倍の800ppmであり、この濃度にできる二酸化塩素ガス30bの量は1010gである。以上を前提とすると、第1薬液タンク16aには25%の亜塩素酸ナトリウムを4.5リットル(5.4kg)以上入れ、第2薬液タンク16bには9%の塩酸を4.7リットル(4.8kg)入れればよい。
換言すれば、単純容積が450mの密閉空間40内における二酸化塩素ガス30b濃度を、以下に説明する所定時間内に400ppmとするには、各第1薬液タンク16a及び第2薬液タンク16bの容積は、10リットルもあれば十分である。また、これらの第1薬液タンク16a及び/または第2薬液タンク16bから各薬液が供給されてくるリアクター10については、さらに小さくできるのであり、当該二酸化塩素発生装置100全体として小型化できることになる。
以上のように各薬液を収納した第1薬液タンク16a及び/または第2薬液タンク16bから、各薬液輸送ポンプ16cによってそれぞれ個別にリアクター10内に送り込む前に、分離槽20の各抜気室21内に空気を供給しておき、リアクター10から二酸化塩素溶液30aが送られてきたとき直ちに二酸化塩素ガス30bの分離が行えるようにしておく。
以上の準備が整った段階で、各薬液を1:1の割合で各輸送ポンプ16cによってリアクター10内に送り込むと、前述したような状態で当該リアクター10内で二酸化塩素溶液30aが生成されるとともに、この二酸化塩素溶液30aから二酸化塩素ガス30bが分離槽20にて分離され、この分離された二酸化塩素ガス30bは、密閉空間40内に順次供給される。前述した条件であれば、この密閉空間40内の二酸化塩素ガス30b濃度が400ppmとなるのは、30分〜1時間程度である。
450mの密閉空間40内の十分な燻蒸を行うには、密閉空間40内の二酸化塩素ガス30b濃度が300〜400ppmとなっている状態を3時間程度維持する必要があり、そのためには、各薬液輸送ポンプ16cを間欠的に作動させて、第1薬液タンク16a内の25%の亜塩素酸ナトリウムと、第2薬液タンク16b内の9%の塩酸とが間欠的にリアクター10内に送り込まれるようにして、二酸化塩素溶液30aの生成を間欠的に行うようにすればよい。
100 二酸化塩素発生装置
10 リアクター
11 大筒体
11a 第1接続口
11b 第2接続口
12 中筒体
12a 集合部
12b 吐出口
12c 連絡口
13 小筒体
13a 中心穴
13b 連結口
14a 第1螺旋溝
14b 第2螺旋溝
15 蓋体
15a 取出口
16a 第1薬液タンク
16b 第2薬液タンク
16c 薬液輸送ポンプ
20 分離槽
21 抜気室
22 ドレン管
23 給液管
24 給気管
24a 内管
24b 外管
24c 上側吐出口
24d 下側吐出口
24e 空気供給管
25 ガス吐出口
26 廃液室
26a ガス吐出口
27 隔壁
28 ドレン管
30a 二酸化塩素溶液
30b 二酸化塩素ガス
40 密閉空間
50 送風ファン
60 操作盤

Claims (2)

  1. 亜塩素酸塩を入れた第1薬液タンクと、酸を入れた第2薬液タンクと、前記亜塩素酸塩を含む第1薬液と前記酸を含む第2薬液とを反応させるリアクターと、このリアクターにて生成された二酸化塩素溶液から二酸化塩素ガスを分離する分離槽とを、一つの枠体内に組み込んで、前記二酸化塩素ガスにより、密閉空間の殺菌もしくは滅菌を行えるようにした二酸化塩素発生装置であって、
    前記リアクターを、大、中、小の有底筒体と、前記大筒体と中筒体との間の第1螺旋溝と、前記中筒体と小筒体との間の第2螺旋溝と、前記中筒体及び小筒体を順に収納した前記大筒体に取り付けた閉蓋とを備えたものとし、
    前記大筒体の底部に供給された前記両薬液を、前記第1螺旋溝、第2螺旋溝、及び前記小筒体の中心穴に順次供給する間に反応させて、前記二酸化塩素溶液を生成し得るようにし、
    前記分離槽を、上下方向に配置された複数の抜気室と、互いに隣接する上下の前記抜気室間に設けたドレン管と、最上段に位置する前記抜気室内に前記リアクターからの二酸化塩素溶液を供給する給液管と、前記各抜気室内にそれぞれ空気を送り込む給気管と、を備えたものとし、
    前記給液管からの二酸化塩素溶液が各ドレン管を介して各抜気室内に流れ込む間に、前記給気管から各抜気室内に空気を送り込んで、各抜気室内にて二酸化塩素ガスが前記空気中に分離されるようにしたこと特徴とする二酸化塩素発生装置。
  2. 前記分離槽によって分離された二酸化塩素ガスに、前記密閉空間内または外部の空気を強制的に供給して希釈する送風ファンをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の二酸化塩素発生装置。
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