JP5638662B2 - 改札機 - Google Patents

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Description

この発明は、改札機に係り、特に、無線式券媒体の予約情報に基づいて対応する情報が印刷された情報券媒体を発行する改札機に関する。
近年、改札処理の省力化を目的として、改札機が導入されている。この改札機は、利用者が駅構内や遊戯施設などの施設内に入場する場合や、施設内から出場する場合などに、入場券、プリペイドカード、定期券、乗車券などの磁気式の券媒体を受け取り、券媒体に記録された改札情報に基づいて有効性の判定(すなわち利用者の入場または出場を許可するか否かの改札処理)を行う。最近では、複数枚の磁気式券媒体に対応した改札機も実用化されている。この改札機は、1人の利用者から投入される複数枚の券媒体を受け取り、各券媒体に記録された改札情報に基づいて総合的に有効性の判定を行うものである。
また近年では、磁気式の券媒体以外にも無線式の券媒体を取り扱う改札機も実用化されている。このような改札機は、無線式の券媒体との間で無線通信を行い、券媒体の改札情報に基づいて有効性の判定を行う。無線式の券媒体としては、携帯電話などの携帯端末機器や、ICチップを内蔵したICカードなどが採用されている。
例えば、列車の座席(指定席)の予約について、最近では、所定の通信回線を利用した座席予約システムが導入されている。しかしながら、列車への乗降に伴う駅構内への入退場に際しては、発券窓口で紙切符を入手し、これを改札機に通すことが必要であったため、顧客にとっては依然として手続が煩雑であり、その改善が望まれている。このような問題は、上述した列車に限らず、航空機、船舶、高速バス等その他の交通機関、或いは劇場、遊園地等の施設の入退場管理システムについても同様に生じるものである。
特許文献1によれば、列車や航空機等の交通機関、劇場、遊園地等の施設を予約した顧客に対し、自己のID確認ツールと自動改札機との間の通信によって、自動改札機にて発券処理を行い、発券窓口や券売機に立ち寄ることなく当該施設の入退場ゲートを通過させる入退場管理システムが開示されている。
また、関連する技術として、特許文献2によれば、無線カードシステムを採用する第1の路線から磁気処理システムを採用する第2の路線に乗り継ぐための改札口に設置される自動改札装置であって、無線通信により無線カードに記憶されている乗車情報を読み取り、第2の路線への出場が認められたときに、第2の路線への乗継用の券媒体を発行する発行手段を具備する自動改札装置も提案されている。
特開2003−271999号公報 特開2003−242533号公報
磁気式券媒体及び無線式券媒体を併用可能な改札機において、磁気式券媒体による判定処理に加え、無線式券媒体による判定処理を行い、さらに、改札機の機体内から新規の券媒体が発行されるような利用形態の場合、投入した磁気式券媒体と、発行された新規の券媒体とが別々に機体外に放出されると、利用者の取り忘れや、他の利用者による取り違い等の問題が発生し得る。
この発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、利用者にとっての利便性を向上するとともに、放出された券媒体の取り忘れ及び取り違いを防止することが可能な改札機を提供することにある。
本実施形態によれば、
投入された磁気式券媒体から改札情報を読み取る読取手段と、前記読取手段により磁気式券媒体から読み取った改札情報に基づいて有効性を判定する第1判定手段と、無線式券媒体との間での無線通信を行う無線通信手段と、前記無線通信手段により無線式券媒体から読み取った改札情報に基づいて有効性を判定する第2判定手段と、前記第1判定手段と前記第2判定手段とで有効であると判定された場合に、予約情報を有する情報券媒体を発行する必要があると判断したのに基づいて情報券媒体用の券紙を発券し、前記無線通信手段により無線式券媒体から読み取った情報に基づき前記券紙に予約情報に基づいた所定情報を印刷し情報券媒体を発行する発行手段と、前記発行手段により発行された情報券媒体を排出口から放出する放出手段と、を備えたことを特徴とする改札機が提供される。
本実施形態によれば、
第1券媒体から改札情報を読み取る第1読取手段と、前記第1読取手段により第1券媒体から読み取った改札情報に基づいて有効性を判定する第1判定手段と、第2券媒体から無線通信により改札情報を読み取る第2読取手段と、前記第2読取手段により第2券媒体から読み取った改札情報に基づいて有効性を判定する第2判定手段と、前記第1判定手段と前記第2判定手段とで有効であると判定された場合に、予約情報を有する情報券媒体を発行する必要があると判断したのに基づいて情報券媒体用の券紙を発券し、前記第2読取手段により第2券媒体から読み取った情報に基づき前記券紙に予約情報に基づいた所定情報を印刷し情報券媒体を発行する発行手段と、前記発行手段により発行された情報券媒体を排出口から放出する放出手段と、を備えたことを特徴とする改札機が提供される。
この発明によれば、利用者にとっての利便性を向上するとともに、放出された券媒体の取り忘れ及び取り違いを防止することが可能な改札機を提供することができる。
図1は、この発明の一実施の形態に係る改札システムの構成を概略的に示す図である。 図2は、この発明の一実施の形態に係る改札機の外観を概略的に示す斜視図である。 図3は、図2に示した改札機内の磁気処理ユニットの構成例を概略的に示す図である。 図4は、図2に示した改札機の制御系の構成を概略的に示すブロック図である。 図5は、図2に示した改札機による処理対象としての無線式券媒体の構成を概略的に示す図である。 図6は、図5に示した無線式券媒体と改札機との無線通信によるやりとりを説明するための図である。 図7は、図2に示した改札機に適用可能な改札方法を説明するためのフローチャートである。
以下、この発明の一実施の形態に係る改札機について図面を参照して説明する。
図1に示すように、この実施の形態に係る改札システムは、上位機器(外部機器)として機能するホストコンピュータ10を備えている。このホストコンピュータ10は、駅に設置された複数の改札機100−1、100−2…と通信回線20を介して接続されており、これらの改札機100を監視する。
ホストコンピュータ10は、装置全体を制御するとともに下位に接続された各種機器を制御するものであって、複数の改札機100を統括して制御するCPU11を有している。このCPU11には、メモリ部12、表示部13、入力部14、通信制御部15などが接続されている。
メモリ部12は、ホストコンピュータ10自体及び改札機100などの下位の機器を制御するための制御データなどの各種データを記憶している。表示部13は、ホストコンピュータ10自体の動作状態、下位の機器の動作状態などを表示する。入力部14は、各改札機100の動作モードなど種々の情報を入力するためのキーボードや、接触を検知したのに基づいて対応する情報を出力するタッチパネルなどを有している。通信制御部15は、下位の機器との間で通信回線20を介して種々の情報の送受信を行う。
次に、図1に示した改札システムに適用可能な改札機100の構成について説明する。図2に示すような改札機100は、利用者が通行可能な改札通路に沿って配置されている。入場処理や出場処理などの処理を行う改札機100で利用可能な券媒体としては、普通乗車券、定期券、特急券、回数券、入場券、プリペイドカードなどの機能を有する券媒体であり、無線式の券媒体及び磁気式の券媒体のいずれも対象となる。なお、無線式の券媒体とは、改札機100側との無線通信が可能なICチップを内蔵した携帯電話などの携帯端末機器、ICチップを内蔵したICカードなどである。
これら券媒体は、券媒体固有の識別情報(ID)や、券媒体の有効性を判定する処理に必要な改札情報などを有している。改札情報としては、例えば、利用可能な区間情報、有効期限情報、入場記録情報、出場記録情報、利用者情報、利用額に対応した情報などを有している。このような識別情報や改札情報などの各種情報は、無線式券媒体のメモリ部に所定形式で記憶されている。磁気式券媒体では、識別情報や改札情報などの各種情報は、その券面の磁気記録層に所定形式で磁気記録されている。
すなわち、図2に示すように、改札機100は、筐体1を備えている。ここでは、無線式及び磁気式の券媒体を利用可能な改札機について説明する。
改札機100の筐体1は、投入口2、排出口3、表示部4、ドア機構5、フレーム6、人間検知センサ7、表示器8、無線通信手段としての機能を有する無線通信処理ユニット110などを備えている。投入口2は、筐体1において、改札通路の進行方向(図2中の矢印A)上流側に設置され、施設内への入場時または施設内からの出場時に投入された磁気式の券媒体を受け取り可能である。投入口2の近傍には、券媒体の投入を阻止するためのシャッタが設けられている。また、排出口3は、筐体1における進行方向下流側に設けられ、投入口2から受け取った券媒体を必要に応じて排出する他に、後述する予約情報を有する情報券媒体も排出する。
表示部4は、利用者の進行方向Aに対して筐体1における排出口3の前方に配置され、利用者や係員などに対して種々の情報、例えば利用額などに対応した案内画面を所定の表示パターンで表示する。この表示部4は、例えばカラー画像を表示可能に構成されている。
ドア機構5は、筐体1における改札通路側の側面に設置され、利用者の通行を制御するために開閉可能に構成されている。このドア機構5は、利用者の通行を可能とする場合(有効性判定;改札処理における判定OKの場合)に改札通路を開放し、また、利用者の通行を阻止する場合(有効性判定;改札処理における判定NGの場合)に改札通路を閉鎖する。
フレーム6は、筐体1の上部に設けられ、改札通路を規定するための仕切りとなる。複数の人間検知センサ7は、筐体1及びフレーム6の改札通路側における側面部に設置されている。これらの人間検知センサ7は、利用者の改札通路内での移動(改札通路内の所定位置での利用者の有無)を検知するための出力信号を出力する。表示器8は、フレーム6に配置され、小児券、無効券、または異常券の投入や、機器の異常など装置の動作状態を報知する。
無線通信処理ユニット110は、筐体1における投入口2よりも進行方向下流側に配置されたアンテナ部113を備え、無線式の券媒体との間で無線通信を行う。
図3に示すように、改札機100の内部機構において、投入口2と排出口3との間には、投入口2から投入された券媒体を矢印aで示した搬送方向(改札通路の進行方向Aと同一方向)に沿って排出口3に向けて搬送するための搬送経路に沿って、分離部31、整列部32、磁気処理部30、パンチ部36、印刷部37、集積放出部38などが配置されている。
分離部31は、投入口2に一括して複数枚重ねて投入された磁気式の券媒体を一時的に保留するとともに、これらの券媒体を搬送方向aに沿ってずらして1枚ずつ分離する。整列部32は、分離部31から送出されてきた1枚ずつの券媒体をサイズに応じて所定の姿勢に整列して後段の磁気処理部30に向けて送出する。
磁気処理部30は、搬送方向aに沿って順に配置された読取部33、書込部34、及び、ベリファイ部35を備えている。読取部33は、券媒体の磁気記録層に記録されているエンコード磁気情報を読み取る読取手段としての機能を有している。書込部34は、券媒体の磁気記録層に対してエンコード磁気情報、例えば入場記録情報や出場記録情報などを記録する。ベリファイ部35は、書込部34で記録されたエンコード磁気情報を読み取る。
パンチ部36は、券媒体に対して必要に応じて穿孔を形成する。印刷部37は、券媒体に対して必要に応じてその表面に日付や改札場所名等の所定の情報を印刷する。集積放出部38は、一括投入された複数の券媒体、さらには後述する情報券媒体をサイズに応じて重ねて合わせて集積し、排出口3から一括して機体外に放出する放出手段としての機能を有している。
読取部33と書込部34との間には、反転部39が配置されている。この反転部39は、読取部33を通過した券媒体がその裏面を上に向けた状態の場合、券媒体を取り込み、券媒体の表裏を反転する。
ベリファイ部35の下流側と書込部34の上流側とを結合する循環経路上に保留部40が配置されている。この保留部40は、投入された券媒体を一時的に保留する保留手段としての機能を有している。
印刷部37と集積放出部38との間には、集札部43及び別集札部44が配置されている。集札部43には、改札処理により集札すべきと判定された券媒体(正常券のうち、利用者に返却する必要のない券媒体)などが回収される。別集札部44には、排出口3から放出された後に所定時間放置された券媒体(取り忘れ券媒体)などが回収される。
読取部33と書込部34との間には、発行ユニット50が配置されている。この発行ユニット50は、無線式券媒体から読み取った予約情報を有する情報券媒体を発行する発行手段としての機能を有しており、ロール紙を所定のサイズに切断して情報券媒体用の券紙を発券する発券部51と、発券部51により発券された券紙に対して予約情報に基づいた所定情報を印刷する印刷部52と、を備えて構成されている。なお、発券部51は、所定のサイズに予めカットされた券紙を繰り出して発券する構成であっても良い。また、発行ユニット50を構成する印刷部としては、印刷部37を適用しても良い。
図4に示すように、改札機は、装置全体の制御を司るCPU60を備えている。このCPU60は、券媒体が有する改札情報に基づいて券媒体の有効性を判定する判定手段(第1判定手段及び第2判定手段を含む)としての機能を有するとともに、無線通信処理ユニット110により無線式券媒体から読み取った情報に、情報券媒体を発行する必要がある予約情報が含まれるか否かを判断する判断手段としての機能を有している。
このCPU60には、メモリ部61、表示制御回路62、ドア制御回路63、通過検知回路64、表示器制御回路65、音声出力制御回路66などが接続されている。
メモリ部61は、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、運賃メモリなどを含んでいる。ROMは、CPU60の制御プログラムなどを記憶している。RAMは、制御プログラムのバッファとして情報を記憶するとともに、券媒体から読み取った情報などの各種情報を記憶する。運賃メモリは、入場駅から設置駅までの利用額に対応した運賃情報を記憶している。
表示制御回路62は、操作案内や有効性判定処理の結果などに対応した画像を表示するように表示部4を制御する。ドア制御回路63は、有効性判定処理の結果に対応して改札通路を開閉するようにドア機構5の駆動を制御する。通過検知回路64は、人間検知センサ7からの出力信号に基づいて利用者の通過(移動位置)を検知する。表示器制御回路65は、改札機の動作状態などに応じたパターンで点灯するように表示器8を制御する。音声出力制御回路66は、操作案内や改札処理の結果などに対応した音声を出力するようにスピーカ80を駆動する。
また、CPU60には、磁気処理ユニット制御部67、無線通信処理ユニット制御部68、発行ユニット制御部69、通信制御部70などが接続されている。
磁気処理ユニット制御部67は、CPU60の制御に基づいて、磁気式の券媒体に対して所定の処理を施すように、図3に示したような各磁気処理ユニットを制御する機能を有している。すなわち、磁気処理ユニット制御部67は、読取部33を制御する読取回路、書込部34を制御する書込回路と、ベリファイ部35を制御する読取回路、パンチ部36を制御するパンチ制御回路、印刷部37を構成するサーマルヘッドを制御する印刷制御回路、反転部39を駆動する反転部駆動回路、搬送経路中に配置された複数の振り分けゲートを制御する振り分け制御回路、搬送経路中において券媒体を一時的に保留するために配置された複数のストッパ(例えばS1、S2、S3、S4、S5)を制御するストッパ制御回路、搬送経路中に配置された複数のセンサからの出力信号を基に券媒体の搬送状況を検知する検知回路、搬送経路に沿って券媒体を搬送する複数のモータを制御する搬送制御回路などの機能を含んでいる。
無線通信処理ユニット制御部68は、CPU60の制御に基づいて、無線式の券媒体に対して所定の処理を施す機能を有している。無線通信処理ユニット110は、図5及び図6を参照して後述するように、無線通信処理ユニット制御部68による制御により、無線通信可能な通信エリアに翳された無線式の券媒体との間で無線通信を行い、無線式の券媒体から有効性判定処理に必要な情報を読み取る機能を有するとともに、有効性判定処理の結果に対応した情報を無線式の券媒体に書き込む、あるいは、券媒体から情報を消去する機能を有している。
発行ユニット制御部69は、CPU60の制御に基づき、発行ユニット50を制御して情報券媒体を発行する機能を有している。すなわち、この発行ユニット制御部69は、発券部51においてロール紙を発券する券媒体のサイズに合わせて切断するためのカッターを駆動するカッター制御回路、印刷部52を構成するサーマルヘッドを制御する印刷制御回路などの機能を含んでいる。
通信制御部70は、CPU60の制御に基づき、改札機100より上位の機器、例えばホストコンピュータ10との間で情報通信を行う。また、この通信制御部70は、無線通信処理ユニット110を介して無線式券媒体から読み取った情報に基づいて、情報券媒体を発行するのに必要な予約情報の詳細を上位の機器、例えばホストコンピュータ10から取得可能に構成されている。
次に、無線式の券媒体の構成例について説明する。
図5に示すように、無線式の券媒体Cは、無線通信処理ユニット110との間での無線通信を制御するCPU201、CPU201に対して駆動電源を供給する電源202などを備えている。このCPU201には、ROMやRAMなどで構成されたメモリ部203や、アンテナ204を介して無線通信処理ユニット110から送信されたデータを受信したり、無線通信処理ユニット110に対してデータを送信したりする通信制御部205などが接続されている。
図6に示すように、無線通信処理ユニット110は、アンテナ部113を介して、無線式の券媒体Cに対して一定時間の間隔でポーリングコマンド信号を発信している。利用者が券媒体Cをアンテナ部113にかざすと、無線通信によるデータのやり取りが開始される。つまり、このポーリングコマンド信号に対して、券媒体Cから返信信号が無線通信処理ユニット110に向けて送信される(ポーリングレスポンス)。
そして、無線通信処理ユニット110から券媒体Cに対して改札情報を含むデータの送信を要求する(リードコマンド)。券媒体Cの通信制御部205は、アンテナ204を介して無線通信処理ユニット110からのデータ送信要求を受信したのに基づいて、CPU201の制御に基づきメモリ部203に記憶していた改札情報を含むデータをアンテナ204を介して無線通信処理ユニット110に向けて送信する(リードレスポンス)。
無線通信処理ユニット110が無線式券媒体Cからデータを受信したのに基づき、改札機におけるCPU60は、受信したデータ(通信結果)に基づいて有効性判定処理を行う(判定)。そして、無線通信処理ユニット110は、CPU60における有効性判定処理の結果に相当する判定結果情報を含むデータを券媒体Cに送信する(判定結果送信、ライトコマンド)。
その後、券媒体Cの通信制御部205は、アンテナ204を介して無線通信処理ユニット110から送信されたライトコマンドを受信したのに基づいて、CPU201の制御に基づきメモリ部203に受信したデータを記憶する。そして、通信制御部205は、アンテナ204を介して無線通信処理ユニット110に向けてデータが正常に書き込まれ一連の処理が完了したことを通知する(ライトレスポンス)。
その後、無線通信処理ユニット110は、券媒体Cからライトレスポンスを受信したのに基づいて、券媒体Cに対して処理を終了するためのクローズコマンドを送信する。券媒体Cは、無線通信処理ユニット110からのクローズコマンドを受信したのに基づいて、無線通信処理ユニット110に対してクローズレスポンスを送信する。無線通信処理ユニット110は、券媒体Cからクローズレスポンスを受信したのに基づいて、改札機におけるCPU60に対して一連の処理が正常に終了した旨を通知する。
このようなデータのやり取りにより、券媒体Cと改札機100における無線通信処理ユニット110との間で有効性判定処理に必要な改札情報の無線通信が行われる。
次に、上述した上述した改札機に適用可能な改札方法について説明する。
ここでは、例えば、1枚の磁気式券媒体と、1枚の無線式券媒体(ID確認ツール)との組み合わせ処理を実施し、その際に、情報券媒体を発行する必要があった場合について説明する。情報券媒体を発行する必要がある場合とは、例えば、無線式券媒体から読み取った情報例えば識別情報などのIDに関連付けられた予約情報が事前に登録されている場合である。このような予約情報の登録は、例えば、通信回線等を介して利用者が所持している無線式券媒体の識別情報等の所定情報を事前に登録し、施設への入場・施設内や列車の座席を予約することによってなされる。
すなわち、図8に示すように、CPU60は、図示しないセンサからの出力信号に基づいて投入口2から磁気式券媒体が投入されたのを検知したのに基づき磁気式券媒体を受け取り(ST11、Y)、磁気処理ユニット制御部67を制御して磁気式券媒体を搬送方向aに沿って搬送させ、読取部33を介して磁気式券媒体から必要な情報を読み取る(ST12)。
そして、CPU60は、磁気式券媒体から読み取った改札情報に基づいて券媒体の有効性を判定する(第1判定処理;ST13)。すなわち、CPU60は、当駅が有効区間内であるか否か、処理当日が有効期限内であるか否かなどに基づき、有効性を判定する。CPU60は、有効性判定処理の結果、判定NGと判定した場合には(ST13、N)、NG処理を行う(ST14)。すなわち、CPU60は、投入された磁気式券媒体を排出口3から放出するとともに、ドア機構5を制御して改札通路を閉鎖する。
一方、CPU60は、有効性判定処理の結果、判定OKと判定した場合には(ST13、Y)、投入された磁気式券媒体を保留部40に導き、保留する(ST15)。このとき、CPU60は、更なる磁気式券媒体の追加投入を受け付けるとともに、無線通信処理ユニット制御部68を制御して無線通信処理ユニット110のアンテナ部113からポーリングコマンド信号を発信させ、無線式券媒体との間での無線通信を受け付ける(ST17)。つまり、無線通信処理ユニット110は、磁気式券媒体を保留している間、無線式券媒体のアンテナ部113への翳し待ちの状態となる。
そして、CPU60は、アンテナ部113を介して無線式券媒体との間で無線通信を行った場合(つまり、アンテナ部113に無線式券媒体が翳された場合)には(ST16、Y)、この無線通信の結果、無線式券媒体から読み取った改札情報に基づいて、券媒体の有効性を判定する(第2判定処理;ST17)。すなわち、CPU60は、当駅が有効区間内であるか否か、処理当日が有効期限内であるか否かなどに基づき、有効性を判定する。この第2判定処理は、第1判定処理の結果を踏まえ、総合的に利用者の改札通路の通過を許可するか否かを判定するものである。
CPU60は、有効性判定処理の結果、判定NGと判定した場合には(ST17、N)、NG処理を行う(ST18)。すなわち、CPU60は、磁気式券媒体の保留を解除して排出口3から放出するとともに、ドア機構5を制御して改札通路を閉鎖する。
一方、CPU60は、有効性判定処理の結果、判定OKと判定した場合には(ST17、Y)、判定OKのOK処理を行う(ST19)。すなわち、CPU60は、磁気処理ユニット制御部67を制御して、保留部40にて保留されていた磁気式券媒体の保留を解除した後に磁気式券媒体を書込部34に向けて搬送し、さらに、書込部34を介して磁気式券媒体に対して必要な情報(例えば入場記録情報など)を書き込む。さらに、CPU60は、書込部34を通過した磁気式券媒体を集積放出部38に搬送し、この磁気式券媒体を一時的に保留する。一方、CPU60は、無線通信処理ユニット制御部68を制御して、無線通信処理ユニット110により翳された無線式券媒体に対して必要な情報を書き込む。また、CPU60は、ドア機構5を制御して改札通路を開放する。
なお、このステップST19におけるOK処理において、投入された磁気式券媒体に対しては、ベリファイ部35を介して正常に情報が書き込まれたか否かを確認した後、必要に応じてパンチ部36により穿孔が形成されても良いし、必要に応じて印刷部37により所定情報が印刷されても良い。
そして、CPU60は、ステップST16における無線通信により無線式券媒体から読み取った情報に基づき、予約情報を有する情報券媒体を発行する必要があるか否かを判断する(ST20)。例えば、CPU60は、無線式券媒体から読み取った識別情報に基づいて該当する識別情報に関連付けられた予約情報を検索し、該当する予約情報が検索されたか否かによって情報券媒体の発行の必要性を判定する。
CPU60は、情報券媒体を発行する必要があると判断した場合には(ST20、Y)、発行ユニット制御部69を制御して、発行ユニット50の発券部51から情報券媒体用の券紙を発券し(ST21)、その後、発券した券紙を印刷部52に繰り出し、印刷部52により繰り出された券紙に対して、通信制御部70を介して取得した予約情報に基づいた所定情報、例えば座席番号や列車番号などの情報、乗車区間、乗車口、利用日時、料金、有効期間などの各種情報を印刷し(ST22)、情報券媒体として発行する。
なお、このステップST22における印刷工程においては、券紙への予約情報に基づいた所定情報の印刷は、印刷部37で行っても良い。また、印刷部52を通過した情報券媒体に対しては、書込部34を介して必要な情報を書き込んでもよいし、この場合には、ベリファイ部35を介して正常に情報が書き込まれたか否かを確認するようにしても良い。さらに、ベリファイ部35を通過した情報券媒体に対しては、必要に応じてパンチ部36により穿孔が形成されても良い。
そして、CPU60は、磁気処理ユニット制御部67を制御して、発行ユニット50により発行された情報券媒体を集積放出部38に搬送し、先に保留されていた磁気式券媒体と重ね合わせた状態で一時的に保留する(ST23)。そして、CPU60は、所定のタイミングで集積放出部38に保留されていた磁気式券媒体及び情報券媒体を一括して排出口3から放出する(ST24)。なお、CPU60は、ステップST20において、情報券媒体を発行する必要がないと判断した場合には(ST20、N)、磁気処理ユニット制御部67を制御して、集積放出部38に保留されていた磁気式券媒体のみを排出口3から放出する(ST24)。
そして、CPU60は、図示しないセンサからの出力信号に基づいて排出口3から放出した各種券媒体が抜き取られたことを検知し、しかも、人間検知センサ7からの出力信号に基づいて利用者が改札通路を通過したことを検知した場合には、一連の改札方法の処理を終了し、次の利用者の改札処理を受け付ける。
上述したように、無線式券媒体をID確認ツールとして利用し、予約情報の登録を行った場合、この予約情報を可視化することができないが、この無線式券媒体を利用して改札機での処理を行った際に、予約情報を有する情報券媒体を発行することにより、従来のように予約した券媒体の発行要求のために券売機や施設窓口に出向く必要がない。また、予約情報を可視化することができるため、利用者にとっての利便性を向上することが可能となる。さらに、利用者が必要な情報のみを印刷して情報券媒体として発行することにより、省資源化となる。
また、磁気式券媒体及び無線式券媒体を併用可能な改札機においては、磁気式券媒体による判定処理に加え、無線式券媒体による判定処理を行い、さらに、改札機の機体内から新規の情報券媒体が発行されるような利用形態の場合、投入した磁気式券媒体と、発行された新規の情報券媒体とが別々に機体外に放出されると、利用者の取り忘れや、他の利用者による取り違い等の問題が発生し得る。
これに対して、この実施の形態においては、投入された磁気式券媒体と、新規に発行された情報券媒体とは重ね合わせて集積された後に、一括して排出口から放出する。これにより、当該磁気式券媒体を所持していた利用者による取り忘れや、この利用者の後続の他の利用者による券媒体の取り違いを防止することが可能となる。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
図7を参照して説明した改札方法においては、磁気式券媒体を先行して投入した後に、無線式券媒体を処理するという順番で説明したが、無線式券媒体との無線通信による処理を先行して行った後に、磁気式券媒体を追加投入待ちにして磁気式券媒体を処理する等、無線式券媒体と磁気式券媒体との処理の順番は順不同で対応可能である。また、磁気式券媒体については、投入枚数が1枚の場合について説明したが、複数枚対応の改札機であるため、2枚以上の磁気式券媒体が投入された場合であっても処理可能であることはいうまでもない。
1…筐体 2…投入口 3…排出口 4…表示部 5…ドア機構 6…フレーム 7…人間検知センサ 8…表示器
30…磁気処理部 31…分離部 32…整列部 33…読取部 34…書込部 35…ベリファイ部 36…パンチ部 37…印刷部 38…集積放出部 39…反転部 40…保留部 43…集札部 44…別集札部 50…発行ユニット 51…発券部 52…印刷部
60…CPU 67…磁気処理ユニット制御部 68…無線通信処理ユニット制御部 69…発行ユニット制御部 70…通信制御部
100…改札機 110…無線通信処理ユニット 113…アンテナ部

Claims (3)

  1. 投入された磁気式券媒体から改札情報を読み取る読取手段と、
    前記読取手段により磁気式券媒体から読み取った改札情報に基づいて有効性を判定する第1判定手段と、
    前記第1判定手段で有効であると判定された場合に、無線式券媒体との間での無線通信を受け付け、前記無線式券媒体との間での無線通信を行う無線通信手段と、
    前記無線通信手段により無線式券媒体から読み取った改札情報に基づいて有効性を判定する第2判定手段と、
    前記第2判定手段で有効であると判定された場合に、前記無線通信手段により前記無線式券媒体に対して必要な情報の書き込みを制御する制御手段と、
    前記第1判定手段と前記第2判定手段とで有効であると判定された場合に、予約情報を有する情報券媒体を発行する必要があると判断したのに基づいて情報券媒体用の券紙を発券し、前記無線通信手段により無線式券媒体から読み取った情報に基づき前記券紙に予約情報に基づいた所定情報を印刷し情報券媒体を発行する発行手段と、
    前記発行手段により発行された情報券媒体を排出口から放出する放出手段と、
    を備えたことを特徴とする改札機。
  2. 第1券媒体から改札情報を読み取る第1読取手段と、
    前記第1読取手段により第1券媒体から読み取った改札情報に基づいて有効性を判定する第1判定手段と、
    前記第1判定手段で有効であると判定された場合に、第2券媒体との間での無線通信を受け付け、前記第2券媒体から無線通信により改札情報を読み取る第2読取手段と、
    前記第2読取手段により第2券媒体から読み取った改札情報に基づいて有効性を判定する第2判定手段と、
    前記第2判定手段で有効であると判定された場合に、無線通信により前記第2券媒体に対して必要な情報を書き込む書込手段と、
    前記第1判定手段と前記第2判定手段とで有効であると判定された場合に、予約情報を有する情報券媒体を発行する必要があると判断したのに基づいて情報券媒体用の券紙を発券し、前記第2読取手段により第2券媒体から読み取った情報に基づき前記券紙に予約情報に基づいた所定情報を印刷し情報券媒体を発行する発行手段と、
    前記発行手段により発行された情報券媒体を排出口から放出する放出手段と、
    を備えたことを特徴とする改札機。
  3. 前記発行手段は、ロール紙を所定のサイズに切断して情報券媒体用の券紙を発券する発券部と、前記発券部により発券された券紙に対して予約情報に基づいた所定情報を印刷する印刷部と、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の改札機。
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