JP5637416B1 - ハイトパターン対策センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】物体検知装置における複数設置された受信部の部間距離を、受信強度が低下する低下間隔の略1/4の奇数倍とすることで、設置された環境の変化に対応して、検知精度を高める。【解決手段】検知領域Kへ電波Wを送信する送信部2と、送信部2からの電波Wを反射するリフレクタ3と、リフレクタ3からの定反射波Rと検知領域K内の物体Uで反射された電波Wの物反射波R’を受信可能な受信部4が設置され、定反射波Rと物反射波R’の少なくとも一方に基づいて検知領域K内の物体Uを検知する処理部5を有し、受信部4は、所定の部間距離αをあけて複数設置され、部間距離αは、定反射波Rの受信強度Eが低下する低下間隔の略1/4の奇数倍である。【選択図】図1

Description

本発明は、検知領域内における物体を検知する物体検知装置に関するものである。
従来、検知領域内に侵入した侵入物を検知する侵入物検知装置が知られている(特許文献1参照)。
この侵入物検知装置は、電波の送信および受信を行う送受信手段を有するレーダと、該レーダから送信された電波を同レーダに向けて反射する反射手段と、を備え、前記レーダと前記反射手段の間を伝搬している電波のビームからなり、前記レーダ近傍の送信波および前記反射手段近傍の反射波のビーム断面積を、検知対象から除外すべき所定の非検知対象物が遮蔽し得るビーム断面積よりも大きくしている。
特開2003−139845号公報
しかしながら、上述の特許文献1に記載された侵入物検知装置は、検知対象物か非検知対象物かの識別精度を高めて、誤検知を低減することは出来ても、設置された環境の変化が原因となる誤検知を低減することは出来ない。
ここで、環境の変化とは、例えば、積雪によって送受信手段の雪面(地面側)からの高さが変わった場合、道路(幹線道路等)を通行する車両や新たな建造物(本来、侵入物ありと検知すべきではないもの)が存在した場合など、地面側からの反射波や、車両や建造物からの反射波の位相が反転することなどを言い、これらの環境の変化により、特許文献1の侵入物検知装置では、受信強度が低下して、誤検知を招く。
本発明は、このような点に鑑み、複数の受信部を、受信強度が低下する低下間隔の略1/4を奇数倍した部間距離をあけて設置することで、設置された環境の変化による誤検知を低減できる物体検知装置を提供することを目的とする。
本発明に係る物体検知装置1は、検知領域K内の物体Uを検知する物体検知装置であって、前記検知領域Kへ電波Wを送信する送信部2と、この送信部2からの電波Wを反射するリフレクタ3と、このリフレクタ3からの定反射波Rと前記検知領域K内の物体Uで反射された電波Wの物反射波R’を受信可能な受信部4が設置され、少なくとも前記定反射波Rに基づいて前記検知領域K内の物体Uの侵入を検知する処理部5を有し、前記受信部4は、所定の部間距離αをあけて複数設置されていると共に、この部間距離αは、前記定反射波Rの受信強度Eが低下する低下間隔の略1/4の奇数倍であり、前記処理部5は、前記定反射波Rに基づいて前記複数の受信部4のうち前記物体Uの侵入検知で用いる受信部4を選択していることを第1の特徴とする。
本発明に係る物体検知装置1の第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、前記処理部5は、前記選択した受信部4が受信した反射波のうち少なくとも定反射波Rの受信強度Eが、所定のしきい時間τ内に、所定のしきい強度βを越えて変化した場合に、前記検知領域K内へ物体Uが侵入したと判断している点にある。
本発明に係る物体検知装置1の第3の特徴は、検知領域K内の物体Uを検知する物体検知装置であって、前記検知領域Kへ電波Wを送信する送信部2と、この送信部2からの電波Wを反射するリフレクタ3と、このリフレクタ3からの定反射波Rと前記検知領域K内の物体Uで反射された電波Wの物反射波R’を受信可能な受信部4が設置され、少なくとも前記定反射波Rに基づいて前記検知領域K内の物体Uを検知する処理部5を有し、前記受信部4は、所定の部間距離αをあけて複数設置されていると共に、この部間距離αは、前記定反射波Rの受信強度Eが低下する低下間隔の略1/4の奇数倍であり、前記処理部5は、前記定反射波Rに基づいて前記複数の受信部4のうち前記物体Uの検知で用いる受信部4を選択している点にある。
これらの特徴により、受信部4を、受信強度Eが低下する低下間隔の略1/4を奇数倍した部間距離αをあけて複数設置することで、仮に、積雪により地面側から受信部4までの高さが変わった場合や、幹線道路を車両が通行した場合、新たに建物等が建造された場合などであっても、物体U(未検知の物体U)の検知精度を確保し、誤検知を低減できる。
図1で詳解すれば、積雪や、通行車両、新たな建造物など環境が変化した場合には、リフレクタ3から直接反射してきた反射波(以下、「直接反射波R1」)の位相に対して、地面や車両、建物等からの反射波(以下、「間接反射波R2」)の位相が反転して(電波Wの半波長分ずれて)、直接反射波R1と間接反射波R2が互いに打ち消し合うことが起こり得る。
この直接反射波R1と間接反射波R2の打消し合いによって、複数の受信部4のうち、ある1つの受信部4における受信強度Eは低下したとしても、本発明の物体検知装置1は、その他の受信部4の中に、物体Uの正しい検知が可能な受信強度Eの受信部4を必ず存在させることが出来る。
又、部間距離αを、低下間隔の略1/4の奇数倍としているため、複数の受信部4の部間距離αが低下間隔の整数倍に近接している場合や、複数の受信部4の部間距離αが低下間隔の略1/2の整数倍に近接している場合より、更なる検知精度の向上を図れる。
ここで、複数の受信部4の部間距離αが低下間隔の整数倍に近接している場合(つまり、複数の受信部4同士が近過ぎる場合)には、隣接する受信部4の受信強度Eが、共に低いことが起こり得る。
複数の受信部4の部間距離αが低下間隔の略1/2の奇数倍に近接している場合には、隣接する受信部4のうち、一方の受信部4では、物体Uの正しい検知が可能な受信強度Eを確保できても、他方の受信部4では、直接反射波R1と間接反射波R2が打ち消し合って受信強度Eが低下する。つまり、受信部4を複数設置したにも関わらず、積雪などが年に数回の地域の場合は、普段(通常時)は、そのうちの一部しか用いることが出来ず、年に数回しか複数設置の良さが出せないとも言え、又、積雪時でも、通常時に用いていた受信部4が逆に使えなくなる場面が有り得る。
このような部間距離αが低下間隔の整数倍や略1/2の奇数倍に近接している場合と比べて、部間距離αを、低下間隔の略1/4の奇数倍とすれば、隣接する受信部4の受信強度Eが共に低くなる状況を回避でき、且つ、通常時も複数の受信部4の何れもを用いることが出来る適度な部間距離αとなり、検知精度が更に向上され、誤検知の低減をより図ることが出来る。
従って、積雪や、通行車両、新たな建造物などの環境の変化によらず、物体Uの検知精度が向上し、誤検知を低減できる。
尚、本発明における「奇数倍」とは、1倍、3倍、5倍、7倍・・・など1以上の奇数倍であって、当然、負の奇数倍は含まない。
又、本発明における「略1/4」とは、略4分の1との意味であり、本発明における「略1/2」とは、略2分の1との意味である。
又、処理部5で、定反射波Rに基づいて用いる受信部4を選択することで、複数の受信部4のうち、受信強度Eが高い受信部4を用いたり、所定の受信強度Eを確保した受信部4を複数同時に用いることも出来ることから、更なる検知精度の向上が図れる。
更に、処理部5に、受信強度Eが所定のしきい時間τ内に所定のしきい強度βを越えて変化した場合だけに、検知領域K内に物体Uが存在すると判断させることで、物体Uの侵入による受信強度Eの低下か、積雪等による受信強度Eの低下かを区別することが出来、誤検知の更なる防止が可能となる。
本発明に係る物体検知装置によると、複数の受信部の部間距離を、低下間隔の略1/4の奇数倍とすることで、環境の変化に対応して、検知精度を向上できる。
本発明に係る物体検知装置を示す図であって、(a)は送信部から送信される電波等を示した側面概要図であり、(b)はリフレクタで反射される定反射波を示す側面概要図であり、(c)は本発明に係る物体検知装置を示す平面概要図である。 物体検知装置における送信部、受信部、処理部の構成例を示すブロック図である。 物体検知装置における直接反射波と間接反射波の経路差を示す概要図である。 経路差に起因する受信強度の低下間隔を示すグラフである。 送信部及び受信部とリフレクタ間の検知距離が変化した際の低下間隔の変化を示すグラフである。 受信部の設置高さと、積雪など環境が変化した際の受信強度の変化を示す概要図である。 物体検知装置が環境の変化に対応する様子を示す概要図であって、(a)は積雪深さが低下間隔の略1/4の場合を示し、(b)は積雪深さが低下間隔の略1/2の場合を示し、(c)は積雪深さが低下間隔の略3/4の場合を示す。 (a)は検知領域内に物体が無いときの距離スペクトルを示し、(b)は検知領域内に物体が有るときの距離スペクトルを示す。 物体検知装置における物体検知アルゴリズムを示すフローチャートであって、(a)は実施例1を示し、(b)は実施例2を示し、(c)は実施例3を示す。 物体検知装置の送信部及び2つの受信部の外観を例示する斜視図である。 (a)は物体検知装置の送信部及び2つの受信部の外観を例示する側面図であり、(b)はその外観を例示する背面図である。 (a)は物体検知装置のリフレクタの外観を例示する正面図であり、(b)はその外観を例示する側面図である。
図1〜12に言及しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
<全体構成>
図1〜3には、本発明に係る物体検知装置1が示されている。
この物体検知装置1は、検知領域K内の物体Uの存在(未検知の物体Uの有無や、物体Uから物体検知装置1までの距離など)が判定できるのであれば、何れの方式・構成であっても良く、例えば、FMCW(周波数変調連続波)レーダ装置をはじめ、2周波数連続波レーダ装置や、ドップラーレーダ装置、定在波(定常波)レーダ装置などの連続波レーダ装置、パルスレーダ装置など、電波を利用したその他のセンサであっても構わない。
物体検知装置1は、検知領域Kへ電波Wを送信する送信部2と、この送信部2からの電波Wを反射するリフレクタ3と、このリフレクタ3からの定反射波R等を受信可能な受信部4と、定反射波R等に基づいて物体Uを検知する処理部5を有している。
これらの各部2〜5のうち、物体検知装置1は、受信部4を複数有しており、これらの複数の受信部4は、互いに、所定の部間距離αをあけて、配置されている。
尚、複数の受信部4のうち、一部(1つ)が、送信部2と一体に構成されていても良い(図1、3参照)。
<検知領域K、物体U>
ここで、物体検知装置1が検知する検知領域Kとは、送信部2から電波Wが送信(照射)される領域であると共に、定反射波R等が通過する領域である。
検知領域Kは、送信部2及び受信部4と、リフレクタ3との間に存在する領域(送信部2及び受信部4と、リフレクタ3との間を通過する電波Wの経路の束が占める領域)であり、その形状は、送信部2及び受信部4と、リフレクタ3との中間点に近づくほど半径が大きくなる略ラグビーボール状となる(検知領域Kは、フレネルゾーン(第1フレネルゾーン)とも呼ばれる)。
又、物体検知装置1は、検知領域Kの一端側に送信部2と受信部4が設置され、検知領域Kの他端側にリフレクタ3が設置されていると言える。
更に換言すれば、送信部2は、検知領域Kと想定する領域の一端側で且つ当該領域へ電波Wを送信可能な位置に設置されている。
同様に、リフレクタ3は、検知領域Kと想定する領域の他端側で且つ当該領域を通過した送信部2からの電波Wを反射可能な位置に設置され、受信部4は、検知領域Kと想定する領域の一端側で且つ当該領域を通過したリフレクタ3からの定反射波R(電波W)や、当該領域(検知領域K)内の物体Uで反射した物反射波R’(電波W)を受信可能な位置に設置されている。
尚、検知領域Kが想定される(設定される)場所は、その場所内の物体Uの有無や、物体Uと、送信部2及び受信部4との間の距離を測る必要がある場所であれば、何れの場所であっても良いが、例えば、火力、水力、原子力、太陽光、風力、地熱、バイオマス、波力等の発電所(フェンスに囲まれた領域など)に設定されたり、この他、変電所、ガスプラント、浄水場、空港、港湾設備など、その他、各種施設に設定されていても良い。
又、各種施設において、積雪や車両の通行、建物の建造等が起こり得る屋外だけでなく、上述した発電所等や、工場、倉庫などの内部設備のレイアウトを変える等で環境の変化が起こり得る屋内に設定されていても構わない。
このような検知領域Kにおいて、検知すべき物体Uとは、上述した各種施設に侵入しようとする侵入者(侵入物)や不審者であって、その他、検知領域Kに潜んでいた者(物)が動き出した場合なども対象とも言える。
よって、侵入者等の検知精度を上げるためにも、設置した環境の変化による誤検知を低減する必要がある。
<送信部2>
図1〜3に示されたように、送信部2は、検知領域Kへ、所定の周波数f(波長λ=光速c÷周波数f)の電波Wを送信するものである。
送信する電波Wは、上述したレーダ装置の送信方式ごとに、周波数fやその変化の有無、送信タイミングなどが決まるが、以下からは、例示として、物体検知装置1がFMCWレーダ装置である場合の送信部2、リフレクタ3、受信部4及び処理部5について詳解する。
FMCWレーダ装置1の送信部2は、周波数fを変調可能な信号を電波Wとして、その周波数fを変調させながら、電波Wを検知領域Kへ送信する(照射する)。
送信部2は、発生させる信号(基礎信号M)の周波数fを任意に変調可能な変調信号発生器21と、この変調信号発生器21からの基礎信号Mを検知領域Kへ送信する送信アンテナ22と、基礎信号Mを複数の受信部4へ出力する基礎出力路(同期路)23を備えている。
又、送信部2は、変調信号発生器21からの信号を増幅させる送信増幅器を備えていたり、基礎信号Mを複数の受信部4へ出力しつつ電波Wの送信を停止することも出来る構成であっても良い。
<電波W>
送信される電波Wの周波数f(波長λ)も、何れの値であっても構わないが、例えば、24.05GHz以上24.25GHz以下であっても良く、この場合、物体検知装置1を、特定小電力無線局の移動体検知センサとして用いることが出来る。
電波Wの送信範囲・角度(指向性)としては、特に限定はないが、例えば、水平面に沿った方向(左右方向)に約6°、垂直面に沿った方向(上下方向)に約15°の送信角度としたり、左右方向に約20°、上下方向に約20°の送信角度としても良い。
上述した左右方向に約6°、上下方向に約15°のように、電波Wの送信範囲を、ある程度絞った(狭角化した)場合には、検知領域Kは小さくなるものの、検知領域Kが幹線道路に隣接している場合であっても、間接反射波R2が減り、環境の変化に左右されず、検知精度を更に高めることが出来る(図1(c)参照)。
電波Wの送信範囲は、上述のように、左右方向よりも上下方向の送信角度を広くとって送信したり、上下方向、左右方向の送信角度が略同一であっても良く、その他、上下方向よりも左右方向の送信角度を広くとって送信しても構わない。
又、電波Wの送信範囲における水平面がE面(電界面)となり、垂直面がH面(磁界面)となる(水平偏波となる)ように、送信アンテナ22を配置しても良く、その逆に、水平面がH面となり、垂直面がE面となる(垂直偏波となる)ように配置しても構わない。
尚、電波Wは、電界が送信(進行)方向に向かって左又は右に回転する円偏波(左旋円偏波、又は、右旋円偏波)や、楕円偏波であっても良く、この場合、例えば、右旋円偏波の電波Wを送信部2が送信したのであれば、リフレクタ3で反射(鏡面反射)する際に、回転方向も逆になるため、受信部4は、左旋円偏波を受信することとなる。これによっても、環境の変化による影響を低減しても良い。
<リフレクタ3>
図1〜3に示された如く、リフレクタ3は、送信部2から送信されて検知領域Kを通過した電波Wを反射するものである。
このリフレクタ3で反射された電波Wを、定反射波Rとする。
定反射波Rには、リフレクタ3で反射してから直接に受信部4へ届く直接反射波(直接定反射波)R1と、リフレクタ3で反射してから地面や車両等の外面などでもう一度反射してから受信部4へ届く間接反射波(間接定反射波)R2が含まれる。
尚、直接反射波R1と間接反射波R2の経路差ΔLについては、おって、詳解する。
<第1実施形態の受信部4>
図1〜3に示されたように、受信部4は、リフレクタ3で反射して検知領域Kを通過した定反射波R(直接反射波R1や間接反射波R2)を受信するものであり、複数設置されている。
これら複数の受信部4の具体的な数は、2つ以上であれば、特に限定はないが、以下では、まず、受信部4(後述の上受信部4a、下受信部4b)が、縦に2つ設置された場合を、第1実施形態として例示する。
この第1実施形態において、各受信部4は、送信部2からの電波Wが検知領域K内の物体Uで反射した反射波である物反射波R’も受信可能である。
各受信部4は、定反射波Rと物反射波R’の少なくとも一方を受信して、これらに応じた電気信号とする受信アンテナ24を備えていて、その他、受信アンテナ24からの信号を増幅する受信増幅器を備えていても良い。
尚、一般的に、送信アンテナ22と受信アンテナ24を分けずに、一つのアンテナ(パッチアンテナ等)として構成を簡単にしても良い。
<部間距離α、低下間隔δ>
図3に示したように、2つの受信部4は、所定の部間距離αをあけて、配設されておりこの部間距離αは、定反射波Rの受信強度E(単位:dBm)が低下する低下間隔δの略1/4の奇数倍である。
そこで、まず、この低下間隔δについて、以下の式(1)〜(6)を用いて述べる。
<低下間隔δの導出>
図3における直接反射波(リフレクタ3から、直接、受信部4まで届く反射波)R1と間接反射波(リフレクタ3から、一旦地面で反射して、受信部4まで届く反射波)R2では、間接反射波R2の方が、地面まで到達してから受信部4に届いている分だけ長く、直接反射波R1と間接反射波R2の経路差ΔLは、間接反射波R2の経路長さr2と直接反射波R1の経路長さr1の差となる。
この図3は、側面視における経路差ΔLを示しているが、間接反射波R2が反射する反射面を、地面ではなく、通行車両の外側面や新たな建造物の壁面等と捉えた平面視においける経路差ΔLは、後述の第2実施形態で述べる。
尚、図3は、側面視における経路差ΔLを示しているが、間接反射波R2が反射する反射面を、地面ではなく、通行車両の外側面や新たな建造物の壁面等と捉えた平面視においても、以下に示す経路差ΔLを導出する式(1)〜(3)に変わりはないとも言える。
又、地面で反射した間接反射波R2は、縦間接反射波R2とも言え、このときの低下間隔δは、縦低下間隔δとも言える。
間接反射波R2の地面に対する入射角と反射角が等しいため、間接反射波R2の長さは、地面を境に反転させたリフレクタ3(図3中の点線参照)から、受信部4までを真っ直ぐ結んだ長さと同じになる。
又、図3において、2つの受信部4は、送信部2と一体化されたもの(送信アンテナ22と受信アンテナ24が一体化されたもの)と、その下方のもので示されているが、以下、上方で送信部2と一体化されたものを1つめの受信部4(上受信部4a)とし、この上受信部4aの下方のものを2つめの受信部4(下受信部4b)とする。
これらをふまえ、直接反射波R1、間接反射波R2、これらの経路差ΔLは、以下の式(1)〜(3)のようになる。
この式(3)の両辺を2乗して平方根を外す等により、上受信部4aの地面からの上受信高さxについて解くと、以下の式(4)となる。
この式(4)は、上受信部4a及び送信部2と、リフレクタ3との間の検知距離D(例えば、100mや200m等)が、リフレクタ3の地面からのリフレクタ高さH(例えば、1m等)より十分に大きく、更に、このリフレクタ高さHが、経路差ΔL(例えば、0.01m等)より十分に大きい(当然、検知距離Dは経路差ΔLより十分に大きい)ことに着目すれば、以下の式(5)を導出できる。
この式(5)中の経路差ΔLが、電波Wの波長λの1/2(半波長λ/2)や、半波長λ/2の3倍、5倍・・・(つまり、半波長λの奇数倍)であれば、直接反射波R1と間接反射波R2は、互いに位相が反転するため、打ち消し合う。
互いに打ち消し合うときに、受信強度Eが低下した(最も弱くなった)直接反射波R1と間接反射波R2の合成波(定反射波R)が、受信部4(図3中では、上受信部4a)に届くこととなる。
従って、定反射波Rは、経路差ΔL=λ/2のときの上受信高さx1で、受信強度Eが低下する。
以下、これと同様に、経路差ΔL=(λ/2)×3のときの上受信高さx2、経路差ΔL=(λ/2)×5のときの上受信高さx3・・・で、受信強度Eが低下する。
これらの上受信高さx1、x2、x3・・・から、低下間隔δを求めた式(6)を以下に述べる。
つまり、この式(6)で導出される低下間隔δごとに受信強度Eは低下するが、この受信強度Eと、上述の式(4)から求めた受信(上受信)高さxの関係を、図4に示す。
同様に、式(4)、(6)による検知距離Dが2倍になったときの受信強度Eと、受信(上受信)高さxの関係を図5に示す。
又、図5からは、検知距離Dが2倍になると、低下間隔δも2倍になることがわかる。
この関係を具体的な値で示せば、物体検知装置1が、例えば、周波数f=24.24GHz(光速cを約30万km/Sec (=299792458m/Sec )とすると、波長λ=c/f=299792458÷24240000000=0.0012367676・・・≒0.0124m(=12.4mm))の電波Wを、リフレクタ高さH=1mのリフレクタ3で反射させて、検知距離D=100mの検知領域Kを検知する場合には、式(6)に代入して、低下間隔δ=0.618468649・・・≒0.618mとなる。
これに対して、周波数fやリフレクタ高さHは同様とし、検知距離Dを2倍の200mとした場合には、式(6)から、低下間隔δ=1.236890926・・・≒1.237mと、検知距離D=100mのときの2倍になる。
<受信部4、リフレクタ3の設置高さ>
図4、5には、受信強度Eが、地面から低下間隔δごとに最も高く(強く)なっている(ハイトパターンとも言える)ことが示されている。
従って、低下間隔δの1以上の略整数倍の高さに、複数の受信部4のうち、何れかを設置すれば、積雪がない等の通常時には、受信強度Eが強い状態で、物体Uの検知が出来、検知精度の向上、誤検知の低減が図れる。
よって、以下の式(7)で示すように、何れかの受信部4の受信高さ(例えば、上受信部4aの上受信高さx)を、低下間隔δの略整数倍とすることが好ましい。
これら図4、5において、受信部4(上受信部4a)の受信(上受信)高さxを、低下間隔δごとに受信強度Eが高くなる高さの何れかとすることによって、検知精度を向上でき、誤検知の低減が図れる。
ここで、受信強度Eが高くなる低下間隔δの略整数倍の高さでは、経路差ΔLが、丁度、電波Wの波長λの整数倍(つまり、同位相)となり、直接反射波R1と間接反射波R2が互いに高め合うため、間接反射波R2がない場合よりも、かえって、受信強度Eが上がるとも言える。
更に、上受信部4aを、リフレクタ3と略同じ高さに設置して、真正面で定反射波R(直接反射波R1や間接反射波R2)を受信した方が、受信強度Eは向上することから、上受信高さxとリフレクタ高さHは、略等しくする(x≒H)ことが好ましい。
よって、このx≒Hと、上述の式(7)から、低下間隔δに影響するリフレクタ高さHは、以下の式(8)ように決めることも出来る。
この式(8)に具体的な値として、例えば上述と同様、周波数f=24.24GHz(波長λ≒0.0124m(=12.4mm))、検知距離D=200mを代入し、n=1、2、3、4、5、6・・・と変化させた場合のリフレクタ高さHを求める。
ここで、n=1の場合とは、地面から低下間隔δ略1つ分で受信強度Eが強くなる高さ位置に、上受信部4aを設置する(x≒δ)と共に、リフレクタ3も、同じく、地面から低下間隔δ略1つ分の高さ位置に設置する(H≒δ)ことを意味する。
以下、同様に、n=2の場合とは、地面から低下間隔δ略2つ分の高さ位置に、上受信部4aとリフレクタ3を設置する(x≒H≒2δ)ことを意味し、以降、n=3、4、5、6・・・の場合とは、地面から低下間隔δ略3つ、4つ、5つ、6つ・・・分の高さ位置に、上受信部4aとリフレクタ3を設置する(x≒H≒3δ、4δ、5δ、6δ・・・)ことを意味する。
上述の式(8)より、n=1の場合、リフレクタ高さH≒1.11210052≒1.11mであり、このリフレクタ高さHの値は、式(6)に、波長λ≒0.0124m、検知距離D=200m、リフレクタ高さH≒1.11mを代入して計算した低下間隔δ=1.112134905≒1.11mと略同じ値(δ≒H)である。
以下同様に、n=2の場合、リフレクタ高さH≒1.57mで、低下間隔δ≒H/2≒0.786mであり、n=3の場合、リフレクタ高さH≒1.93mで、低下間隔δ≒H/3≒0.642mであり、n=4の場合、リフレクタ高さH≒2.22mで、低下間隔δ≒H/4≒0.556mであり、n=5の場合、リフレクタ高さH≒2.49mで、低下間隔δ≒H/5≒0.497mであり、n=6の場合、リフレクタ高さH≒2.72mで、低下間隔δ≒H/5≒0.454mである。
又、上受信部4aの上受信高さxは、(この他の下受信部4bの下受信高さx’、リフレクタ3のリフレクタ高さH、送信部2の送信高さXも含めて、)通常の人の身長より高くしたり、設置した地域の積雪量に応じてなど、ある程度の高さに設置した方が好ましい。
図6は、上受信部4aを、地面から低下間隔δ略4つ分の高さ位置に設置した場合(n=4の場合、つまり、x≒4×δ)を例示しており、このときの具体的な設置高さは、上述した波長λ、検知距離Dの値で、例えば、n=4の場合には、既に示したように、上受信高さx≒2.22mとなる。
上受信高さxが2.22mほどであれば、上受信部4aには、通常の人であれば手が届かない。又、n=5や6の時の上受信高さx≒2.49mや2.72mであれば、積雪があったとしても、地面からの距離を十分確保できる。
一方、上受信高さxと略同じであることが好ましいリフレクタ高さHも、当然、H≒2.22や2.49mなど、ある程度の高さに設置した方が好ましい。
尚、受信部(上受信部4a等)や、リフレクタ3、送信部2等が、少々高い位置に設置されていても、電波Wや定反射波Rは、上下方向に所定の角度(送信角度、反射角度であって、約15°や約20°)を有していることから、検知洩れは抑制されている。
送信部2の上下方向の送信角度が約15°の場合を詳解すれば、例えば、送信部2から20mの距離で検知領域K(フレネルゾーン)の上下長さは約5m、以下、40mの距離で上下長さは約10m、60mの距離で上下長さは約16m、80mの距離で上下長さは約21m、100mの距離で上下長さは約26mとなり、送信部2が、たとえ2.49mなどの高さに設置されていても、検知領域Kの下を潜り抜ける等は出来ず、検知洩れが抑制されている。
定反射波Rも、同様に、上下方向に所定の反射角度を有していることから、検知洩れの抑制が図られている。
<送信部2等の設置高さ>
リフレクタ3と送信部2の間についても、受信部4とリフレクタ3の間と同様で、送信部2を、リフレクタ3と略同じ高さに設置して、真正面から電波Wを送信した方が、リフレクタ3で反射する定反射波Rの受信強度Eも向上することから、送信部2の地面からの送信高さXとリフレクタ高さHも、略等しくする(X≒H)ことが好ましい。
よって、上受信高さxとリフレクタ高さHと送信高さXの3つの高さは、略等しくする(x≒H≒X)ことが好ましい。又、送信高さXも、X≒2.22mなど、ある程度の高さに設置した方が好ましい点は、上受信高さxやリフレクタ高さHと同様である。
尚、送信部2からの電波Wをリフレクタ3で受け取る時の受信強度(電波Wの受信強度E’)の低下間隔(リフレクタ縦低下間隔ρ)にも言及する。
電波Wの受信強度E’の低下間隔ρは、式(6)におけるリフレクタ高さHの代わりに、送信高さXを用いるものであるから、以下の式(9)となる。
つまり、送信高さXとリフレクタ高さHが略等しい(X≒H)のであれば、電波Wの低下間隔ρは、定反射波Rの低下間隔δと略同じ値となり(ρ≒δ)、電波W又は定反射波Rの受信強度E、E’の高低(強弱)は、受信部4側、リフレクタ3側の何れの側でも、地面から同じ周期で発生している。
従って、受信部4側かリフレクタ3側で、受信強度E、E’が強い状態となる高さを見つけ、その高さに、上受信高さxと、リフレクタ高さH、送信高さXを合わせることで、受信部4側とリフレクタ3側の両方で、受信強度E、E’の強い状態を確保でき、検知精度の向上と誤検知の低減が図れる。
尚、上受信高さxと送信高さXを略同じ(x≒X)とするために、上述したように、送信アンテナ22と受信アンテナ24を一体化していても良い。
又、上受信部4aの上受信高さxをはじめ、下受信部4bの地面からの下受信高さx’やリフレクタ3のリフレクタ高さH、送信部2の送信高さXは、上述したx≒n×δや、x≒H≒Xに限定されず、物体検知装置1を実際に設置する際の現場に応じて、最も受信強度Eが高くなる各高さx、x’、H、Xに、上下受信部4a、4b、リフレクタ3、送信部2を設置しても構わない。
<積雪深さSと低下間隔δ>
図6で示したように、物体検知装置1が設置された環境において、積雪があった(積雪深さS)場合、雪面(地面側)からリフレクタ3までの高さ(雪リフレクタ高さ)H’は、普段(通常時)のリフレクタ高さHと積雪深さSの差、つまり、H’=H−Sとなる。
従って、積雪深さSの場合における低下間隔(雪低下間隔δ’)は、以下の式(10)となる。
この式(10)より、積雪深さSが大きくなる(積雪量が多くなる)と、式(10)における分母が小さくなり、定反射波Rの受信強度Eは、大きくなる。
又、式(10)は、逆に積雪量が少ない(積雪深さSがリフレクタ高さHに比べて十分に小さい)場合であれば、H’=H−S≒Hとみなさるため、低下間隔δの大きさは、ほぼ変わらない(つまり、δ≒δ’)であることを示している。
従って、図6で示したように、上受信高さxに設置された上受信部4aは、積雪がない通常時(図6中の実線)では、受信強度Eの最も高い地点(受信強度Eの山)に位置しているが、深さSの積雪時(図6中の点線)では、受信強度Eの最も低い地点(受信強度Eの谷)に位置してしまう場合もある。
<部間距離α>
そこで、図7に示した如く、受信部4として、上受信部4aと、この上受信部4aから所定の部間距離α(低下間隔δの略1/4を奇数倍した長さ)をあけて下受信部4bを設置する。
つまり、上受信部4aと下受信部4bとの間の部間距離αが、低下間隔δの略1/4の奇数倍の長さに等しい(α≒(1/4)×δ、(3/4)×δ、(5/4)×δ・・・)。
尚、図7は、側面視における環境の変化を示しているが、間接反射波R2が反射する反射面を、地面ではなく、通行車両の外側面や新たな建造物の壁面等と捉えた平面視においても、以下に示す図7(a)〜(c)の状態や、通常時の状態に変わりはない。
以下では、このような部間距離αである複数の受信部4a、4bの受信強度Eを、図7を用いて、詳解する。
図7(a)〜(c)中の実線は、積雪のない通常時に、上受信部4aの上受信高さxを、低下間隔δの略4つ分(x≒4×δ)とし、下受信部4bの下受信高さx’を、低下間隔δの略4つ分から部間間隔αを引いた高さ(x’≒4×δ−α)としていることを示している。
尚、下受信高さx’は、部間距離αの具体的な長さに応じて、(15/4)×δ(=4δ−(1/4)×δ)、(13/4)×δ(=4δ−(3/4)×δ)、(11/4)×δ(=4δ−(5/4)×δ)・・・との長さと成り得る。
そこで、図7では、下受信高さx’が略(15/4)×δである(x’≒(15/4)×δ)時の下受信部(1/4下受信部)を4bとし、下受信高さx’が略(13/4)×δである(x’≒(13/4)×δ)時の下受信部(3/4下受信部)を4b’とし、下受信高さx’が略(11/4)×δである(x’≒(11/4)×δ)時の下受信部(5/4下受信部)を4b”として、下受信部を、4bか4b’か4b”などの何れかに設けているとする。
<深さS≒(1/4)×δの積雪時>
このような受信部(上受信部4aや、下受信部4b〜4b”)を有する物体検知装置1が設置された環境において、積雪深さSが低下間隔δの略1/4である(S≒(1/4)×δ)状態(時)を、図7(a)中の点線で示す。
このように、深さS≒(1/4)×δの積雪時では、通常時に受信強度Eが最も高かった上受信部4aは、やや下がるものの、検知に十分な受信強度Eを確保できる。
次に、1/4下受信部4bは、S≒(1/4)×δの積雪時では受信強度Eは下がるものの、通常時の受信強度Eは検知に十分であることから、通常時には、この1/4下受信部4bと上受信部4aの両方を同時に使用できるため、検知精度の向上、誤検知の低減に繋がる。
又、3/4下受信部4b’は、S≒(1/4)×δの積雪時では、受信強度Eは逆に最も高くなり、通常時の受信強度Eは検知に十分であることから、少々の積雪時や通常時には、この3/4下受信部4b’と上受信部4aの両方を同時に使用でき、検知精度の向上、誤検知の低減が図れる。
更に、5/4下受信部4b”は、1/4下受信部4bと同様に、受信強度Eは下がるものの、通常時の受信強度Eは検知に十分であり、通常時は、この5/4下受信部4b”と上受信部4aの両方を同時使用して、検知精度の向上、誤検知の低減を図れる。
これは、この5/4下受信部4b”や1/4下受信部4bのほか、上受信部4aからの部間距離αが(9/4)×δ、(13/4)×δ、(17/4)×δ・・・の受信部も、同様である。
つまり、α≒(1/4)×δ×(4i−3(iは1以上の整数))となる受信部は、通常時は、上受信部4aも同時使用できて、検知精度の向上、誤検知の低減を図れる。
これに加えて、上述した3/4下受信部4b’のほか、上受信部4aからの部間距離αが(7/4)×δ、(11/4)×δ、(15/4)×δ・・・である受信部(つまり、α≒(1/4)×δ×(4i−1(iは1以上の整数))となる受信部)は、通常時だけでなく、少々の積雪時でも、上受信部4aとの同時使用が出来、検知精度の向上、誤検知の低減が図れる。
<深さS≒(1/2)×δの積雪時>
続いて、深さS≒(1/2)×δの積雪時を述べる。
図7(b)中の点線は、物体検知装置1が設置された環境において、積雪深さSが低下間隔δの略1/2である(S≒(1/2)×δ)状態(時)を示す。
上受信部4aは、深さS≒(1/2)×δの積雪時において、受信強度Eは下がるものの、その他の下受信部4b〜4b”では、必ず検知に十分な受信強度Eを確保できる。
すなわち、ある1つの受信部4における受信強度Eは低下したとしても、その他の受信部4の中に、物体Uの正しい検知が可能な受信強度Eの受信部4を必ず存在させることが出来る。
次に、1/4下受信部4bは、S≒(1/2)×δの積雪時では、受信強度Eの値は通常時と変わらず、通常時には、この1/4下受信部と上受信部4aの両方を同時に使用でき、検知精度の向上、誤検知の低減が出来る。
これは、3/4下受信部4b’、5/4下受信部4b”をはじめ、上受信部4aからの部間距離αが低下間隔δの略1/4の奇数倍の長さに等しい受信部であれば、同様である。
<深さS≒(3/4)×δの積雪時>
更に、深さS≒(3/4)×δの積雪時についても述べる。
図7(c)中の点線は、物体検知装置1が設置された環境において、積雪深さSが低下間隔δの略3/4である(S≒(3/4)×δ)状態(時)を示す。
上受信部4aは、深さS≒(3/4)×δの積雪時では、深さS≒(1/4)×δの積雪時と同様に、受信強度Eはやや下がるものの、検知に十分な受信強度Eを確保できる。
次に、1/4下受信部4bは、S≒(3/4)×δの積雪時では、受信強度Eは逆に最も高くなり、通常時の受信強度Eは検知に十分であることから、通常時にも含め、この1/4下受信部4bと上受信部4aの両方を同時に使用でき、検知精度の向上、誤検知の低減が図れる。
これは、この1/4下受信部4bや5/4下受信部4b”をはじめ、α≒(1/4)×δ×(4i−3(iは1以上の整数))となる受信部は、同様である。
そして、3/4下受信部4b’は、S≒(3/4)×δの積雪時では、受信強度Eは下がるものの、通常時の受信強度Eは検知に十分であることから、通常時には、この3/4下受信部4b’と上受信部4aの両方を同時に使用できるため、検知精度の向上、誤検知の低減に繋がる。
これは、この3/4下受信部4b’をはじめ、α≒(1/4)×δ×(4i−1(iは1以上の整数))となる受信部は、同様である。
<深さS≒δなどの積雪時>
尚、深さS≒δの積雪時では、上受信部4a及び下受信部4b〜4b”と、低下間隔δごとに繰り返される受信強度Eの強弱(上下)との相対位置は、積雪がない通常時と略同じ状態となる。
従って、深さS≒δの積雪時における上受信部4a及び下受信部4b〜4b”の受信強度Eは、通常時と略同じ値となる。
又、積雪深さSがδを越えた(S>δ)時における上受信部4a及び下受信部4b〜4b”の受信強度Eは、積雪深さSが略1/4δずつ増えるごとに、図7(a)の状態→図7(b)の状態→図7(c)の状態→通常時と略同じ状態を、繰り返すこととなる。
このように、受信部4を低下間隔δの略1/4を奇数倍した部間距離αをあけて複数設置することで、仮に、積雪により地面側から受信部4までの高さが変わった場合であっても、物体Uの検知精度を確保し、誤検知を低減できる。
詳解すれば、積雪などで環境が変化した場合には、直接反射波R1の位相に対して、間接反射波R2の位相が反転して(電波Wの半波長分ずれて)、直接反射波R1と間接反射波R2が互いに打ち消し合って、複数の受信部4のうち、ある1つの受信部4における受信強度Eは低下したとしても、本発明の物体検知装置1は、その他の受信部4の中に、物体Uの正しい検知が可能な受信強度Eの受信部4を必ず存在させることが出来る。
又、部間距離αを、低下間隔δの略1/4の奇数倍としているため、複数の受信部4の部間距離αが低下間隔δの整数倍に近接している場合や、複数の受信部4の部間距離αが低下間隔δの略1/2の整数倍に近接している場合より、更なる検知精度の向上を図れる。
従って、積雪等による環境の変化によらず、誤検知を低減できる。
<受信部4等のその他の設置例>
ここまでは、1つめの受信部4(上受信部4a)の下方に、2つめの受信部4(下受信部4b等)を設置した場合を述べたが、部間距離αが低下間隔δの略1/4の奇数倍の長さに等しいのであれば、1つめの受信部4(送信部2と一体化した受信部4など)の上方に、2つめの受信部4を設置しても良い。
この場合の2つめの受信部4は、言わば、1/4上受信部、3/4上受信部、5/4上受信部・・・となる。
又、1つめの受信部4に対して、上方又は下方で、且つ、前方又は後方(つまり、1つめの受信部4よりも、部間距離αだけ、リフレクタ3に近い又は遠い)に、2つめの受信部4を設置しても良い。
尚、この場合における低下間隔(前後低下間隔δ”)は、下記の式(11)で求められる。
この式(11)において、前後にずれた2つめの受信部4からリフレクタ3までの検知距離D’は、1つめの受信部4からリフレクタ3までの検知距離Dと、部間距離αとの差(D’=D- α)である。
ここで、検知距離D(例えば、100mや200m等)が、部間距離α(低下間隔δの略1/4の奇数倍であって、例えば、0.139mや0.417m等)より十分に大きいことから、D’=D−α≒Dとみなさるため、前後低下間隔δ”は、低下間隔δの大きさは、ほぼ変わらない(つまり、δ”≒δ)であることを示している。
従って、2つめの受信部4を設置する際には、上下方向、つまり、間接反射波R2が反射する面(地面側(地面、又は、雪面))からの距離xやx’が、主に、定反射波Rの受信強度Eを決定することがわかる。
よって、上述した部間距離α上下方向にあけた2つの受信部4であれば、互いに前後方向にずれて設置されていても、本発明の物体検知装置1に含まれるものとする。
尚、積雪時の雪低下間隔δ’は、上述した式(10)で示したように、積雪深さSによって変化する(積雪深さSが大きくなるほど雪低下間隔δ’も大きくなる)が、部間間隔αを、低下間隔δの略1/4、又は、略3/4とする(α≒(1/4)×δ、又は、(3/4)×δ)とすることで、部間間隔αと雪低下間隔δ’が略等しくなることはない。
又、リフレクタ3は、縦や横、斜め、略三角形状などに、複数設置しても良い。
<第2実施形態の受信部4>
図1(c)には、本発明の第2実施形態の受信部4が示されている。
この第2実施形態において第1実施形態と最も異なるのは、受信部4が、横に2つ設置されている点である。
これら横2つ設置された受信部4は、例えば、送信部2と一体化されたもの(送信アンテナ22と受信アンテナ24が一体化されたもの)を、1つめの受信部4(上受信部4a)とし、この上受信部4aの右方(上受信部4aからリフレクタ3に向かって右方)のものを、2つめの受信部4(右受信部4c)とする。尚、2つめの受信部4は、当然、上受信部4aの左方に設置されていても良い。
このように、受信部4を横に2つ設置することで、地面側からの間接反射波R2(言わば、縦間接反射波R2)ではなく、通行車両の外面や、建造物(当初からの建造物、又は、新たな建造物)の壁面等の反射面からの反射波(いわば、横間接反射波R2)があった場合の影響に対応できる。
<横低下間隔εの導出>
図1(c)における直接反射波R1と横間接反射波R2では、図3に示しているように、横間接反射波R2の方が、通行車両の外面等の反射面まで到達してから受信部4に届いている分だけ長く、直接反射波R1と横間接反射波R2の経路差ΔLは、横間接反射波R2の経路長さr2と直接反射波R1の経路長さr1の差となる。
第2実施形態での経路差ΔLは、第1実施形態の式(1)〜(6)におけるリフレクタ3の地面からのリフレクタ高さHを、リフレクタ3の通行車両の外面等の反射面からのリフレクタ距離Pに置き換え、上受信部4aの地面からの上受信高さxを、上受信部4aの反射面からの上受信距離yに置き換え、定反射波Rの受信強度Eが低下する縦低下間隔δを、定反射波Rの受信強度Eが低下する横低下間隔εに置き換えると、以下の式(12)により導出できる。
尚、リフレクタ距離Pや上受信距離yが、幹線道路からの距離である場合には、最も大きくなる距離(例えば、リフレクタ3、受信部4から最も遠い車線を通行する車両の外面からの距離など)を、リフレクタ距離P、上受信距離yとしても良い。
この式(12)により、横間接反射波R2が発生した場合には、横低下間隔εごとに、横間接反射波R2による影響を受けた受信強度Eの低下が起こる。
つまり、上受信部4aにおける定反射波Rの受信強度Eが、反射面から横低下間隔εごとに最も高く(強く)なる(マルチパスやワイドパターンとも言える)。
<受信部4、リフレクタ3、送信部2等の設置距離>
上述した横低下間隔εから、この横低下間隔εの1以上の略整数倍の距離に、複数の受信部4のうち、何れかを設置すれば(例えば、上受信部4aであれば、y≒n×ε)、横間接反射波R2の発生時でも、受信強度Eが強い状態で、物体Uの検知が出来、検知精度の向上、誤検知の低減が図れる。
尚、上受信部4aの上受信距離yや、リフレクタ3のリフレクタ距離Pと共に、送信部2の通行車両の外面等の反射面からの送信距離Yの大きさに関わらず、電波Wや定反射波Rは、左右方向に所定の角度を有すると共に、上下方向に所定の角度(約15°や約20°)を有している(つまり、検知領域Kは地面から上方へ延びる所定高さの見えない壁状に形成されている)ことから、侵入者等の物体Uは、検知領域Kの下を潜り抜ける等は出来ず、第1実施形態と同様に、検知洩れの抑制がされている。
又、上受信部4aの上受信距離yや、リフレクタ3のリフレクタ距離Pと共に、送信部2の通行車両の外面等の反射面からの送信距離Yは、略同じ長さ(y≒P≒Y)としても良い。
但し、上受信部4aの上受信距離y、右受信部4cの右受信距離y’、リフレクタ3のリフレクタ距離P、送信部2の送信距離Yは、上述したy≒n×εや、y≒P≒Yに限定されず、物体検知装置1を実際に設置する際の現場に応じて、最も受信強度Eが高くなる各距離y、y’、P、Yに、上受信部4a、右受信部4c、リフレクタ3、送信部2を設置しても構わない。
更に、送信部2からの電波Wをリフレクタ3で受け取る時の受信強度E’の低下間隔(リフレクタ横低下間隔σ)にも言及すると、この低下間隔σは、式(12)におけるリフレクタ距離Pの代わりに、送信部2の送信距離Yを用いるものであるから、以下の式(13)となる。
<環境の変化と横低下間隔ε>
図1(c)で示したように、物体検知装置1が設置された環境において、検知領域Kに隣接する道路における何れかの車線を車両が通行する場合や、建物等が新たに建造された場合等には、通行車両の外面や新たな建物等の壁面からリフレクタ3までの距離(変化リフレクタ距離)P’は、普段(通常時)のリフレクタ距離Pが所定の距離(環境変化距離G)だけ変化した、つまり、P’=P−Gとなる。
従って、環境変化距離Gの場合における低下間隔(変化横低下間隔)ε’は、式(10)における雪リフレクタ高さH’やリフレクタ高さH、積雪深さSの代わりに、変化リフレクタ距離P’やリフレクタ距離P、環境変化距離Gを用いるものであるから、以下の式(14)となる。
<部間距離α>
そこで、図7に示した如く、受信部4として、上受信部4aと、この上受信部4aから所定の部間距離α(低下間隔δの略1/4を奇数倍した長さ)をあけて右受信部4cを設置する。
つまり、上受信部4aと右受信部4cとの間の部間距離αが、低下間隔ε(横低下間隔ε)の略1/4の奇数倍の長さに等しい(α≒(1/4)×ε、(3/4)×ε、(5/4)×ε・・・)。
このような部間距離αを有することで、通行車両(その形状・大きさ、通行する車線なども含む)や新たな建造物など、環境が変化しても、その環境変化距離Gが略1/4δずつ変化するごとに、図7(a)の状態、図7(b)の状態、図7(c)の状態、又は、通常時の状態の何れかとなる。
このように、受信部4を低下間隔εの略1/4を奇数倍した部間距離αをあけて複数設置することで、仮に、通行車両や新たな建造物等により、それらの外面や壁面等から受信部4までの距離が変わった場合であっても、物体Uの検知精度を確保し、誤検知を低減できる。
その他の受信部4の構成、作用効果及び使用態様は、第1実施形態と同様である。
<第3実施形態の受信部4>
この第3実施形態における第1、2実施形態との相違点は、受信部4が、略三角形状に3つ設置されている点である。
これら略三角形状に3つ設置された受信部4は、例えば、送信部2と一体化されたもの(送信アンテナ22と受信アンテナ24が一体化されたもの)を、1つめの受信部4(上受信部4a)とし、この上受信部4aの下方のものを、2つめの受信部4(下受信部4b)とし、上受信部4aの右方のものを、3つめの受信部4(右受信部4c)とする。
このように、3つの受信部4a〜4cを、略直角三角形状に設置しても良い。
受信部4を略三角形状に3つ設置することで、地面側からの縦間接反射波R2と、通行車両の外面等の反射面からの横間接反射波R2の何れか、又は、何れもが発生した場合でも、それらの影響に対応できる。
尚、3つの受信部4の部間距離αは、上受信部4aと下受信部4bとの間の部間間隔αは、縦低下間隔δの略1/4の奇数倍の長さであり、上受信部4aと右受信部4cとの間の部間間隔αは、横低下間隔εの略1/4の奇数倍の長さである。
その他の受信部4の構成、作用効果及び使用態様は、第1、2実施形態と同様である。
<第4実施形態の受信部4>
更に、第4実施形態における第1〜3実施形態との相違点は、受信部4が、斜めに2つ設置されている点である。
これら斜めに2つ設置された受信部4は、例えば、送信部2と一体化されたもの(送信アンテナ22と受信アンテナ24が一体化されたもの)を、1つめの受信部4(上受信部4a)とし、この上受信部4aの右下方のもの(上受信部4aからリフレクタ3に向かって右下方)のものを、2つめの受信部4(右下受信部4d)とする。
尚、2つめの受信部4は、当然、上受信部4aの左下方をはじめ、右上方や左上方に設置されていても良い。
受信部4を斜めに2つ設置することでも、地面側からの縦間接反射波R2と、通行車両の外面等の反射面からの横間接反射波R2の何れか、又は、何れもが発生した場合でも、それらの影響に対応できる。
尚、2つの受信部4の部間距離αは、側面視においては、上受信部4aと右下受信部4dとの間の縦部間間隔α’が、縦低下間隔δの略1/4を奇数倍した長さであり、平面視においては、上受信部4aと右下受信部4dとの間の横部間間隔α”が、横低下間隔εの略1/4を奇数倍した長さである。
これらの部間間隔α’とα”から、第4実施形態における部間間隔αは、以下の式(15)で表される。
尚、この式(15)で表される部間間隔αも、側面視であれば、縦低下間隔δの略1/4を奇数倍した長さに見え、平面視であれば、横低下間隔εの略1/4を奇数倍した長さに見えることから、定反射波Rの受信強度Eが低下する低下間隔の略1/4の奇数倍の長さであると言える。
その他の受信部4の構成、作用効果及び使用態様は、第1〜3実施形態と同様である。
<処理部5>
図1、2に示されたように、処理部5は、検知領域K内の物体Uを検知するものである。
送信部2と同様に、以下は例示として、物体検知装置1がFMCWレーダ装置である場合の処理部5について詳解する。
FMCWレーダ装置1の処理部5は、受信部4が受信した定反射波Rと物反射波R’の少なくとも一方に対応する信号と、送信部2から基礎出力路23を介しての基礎信号Mとの積(ビート信号B)を出力するミキサ5aも備えている。
尚、処理部5は、その内部に、バンドパスフィルタや、A/D変換器を備えていたり、物体Uまでの距離算出を妨げる波(干渉波)の判定器や、検知領域K内の物体Uを検知したことを外部へ出力する構成(物体検知信号Vの出力)等を備えていても良い。
上述したミキサ5aは、送信部2からの基礎信号Mと、受信部4からの信号を、下記の式(16)で乗算した後、基礎信号M(電波W)の周波数をF1と、受信部4からの信号の周波数をF2との差(F1−F2)の成分だけをフィルタ等で取り出すものである。
このミキサ5aからのビート信号Bに基づいて、処理部5は、物反射波R’から検知領域K内の物体Uまでの距離Q、又は、定反射波Rからリフレクタ3までの検知距離Dを算出できる。
この距離算出を、より具体的に示せば、例えば、掃引時間がΔT、周波数変動幅がΔfで、ビート信号Bの周波数が(F1−F2)で、算出する距離がZであり、光の速さをcとした場合を、以下の式(17)で示す。
この式(17)を用いて、距離Z(物体Uまでの距離Qや、検知距離D)を算出すると、例えば、掃引時間ΔT=1024μSec 、周波数変動幅Δf=180MHzで、ビート信号Bの周波数(F1−F2)≒176kHzであれば、これらを式(17)に代入して、距離はZ≒150mと算出される。
この他、掃引時間や周波数変動幅を、ΔT=512μSec 、周波数変動幅Δf=90MHzのように変えたとしても、ビート信号Bの周波数が(F1−F2)≒117kHzであれば、距離はZ≒100mと算出できる。
尚、実際のビート信号Bは、様々な周波数成分をもつ波形であるため、その周波数成分の中で最も多く含まれる周波数の値を求める必要がある。
そのため、一般的には、以下の式(18)に示すフーリエの変換公式を適用することで、ビート信号Bの周波数スペクトルが得られ、そのスペクトルにおいて振幅又はエネルギーのピークを示す周波数成分を、ビート信号Bの周波数とし、距離Z(物体Uまでの距離Qや、検知距離D)を算出することとなる。
尚、ビート信号Bの周波数スペクトルは、距離スペクトルとも言え、この距離スペクトルは、複数の受信部4それぞれから得られる。
<物体U有無の判断処理>
このように算出した距離Zや、ビート信号Bの周波数スペクトル(距離スペクトル)を用いて、処理部5は、検知領域K内の物体Uを検知できるのであれば、どのような判断処理をしても良く、例えば、一定時間Tごとに、物体Uの有無だけを判断する処理でも構わない。
この処理であれば、検知領域K内の物体Uの有無という最も必要な判断を出来ると共に、距離Zまでを計算する必要はないため、処理負担の軽減、処理速度の向上が図れる。
この判断処理を、図8を用いて、詳解する。
図8(a)は、検知領域K内に物体Uが無い(検知領域K内へ物体Uが侵入していない)ときの距離スペクトルを示すが、距離Zが約140mのところで、所定のレベル(所定値の振幅やエネルギー)γを越えたピークを迎えている。
このピークは、リフレクタ3で反射した定反射波Rを受信部4が受信することで発生しており、送信部2及び受信部4から約140m離れた地点にリフレクタ3があることを示していることから、リフレクタピーク3’とも言える。
一方、図8(b)では、検知領域K内に物体Uが有る(検知領域K内へ物体Uが侵入した)ときの距離スペクトルを示しており、2つのピークが存在する。
受信部4に近い1つめのピークは、距離Zが約60mでの所定のレベルγを越えるピークであって、物体Uで反射した物反射波R’を受信部4が受信することで発生し、送信部2及び受信部4から約60m離れた地点に物体Uがあることを示していることから、物体ピークU’とも言える。
この物体ピークU’より受信部4から遠い2つめのピークは、距離Zが約140mでの所定のレベルγを越えないピークであって、やはり定反射波Rを受信部4が受信することで発生することから、このピークも、リフレクタピーク3’と言える。
リフレクタピーク3’は、物体Uの侵入がなく且つ積雪や通行車両等の環境の変化もない場合には、定反射波Rを受信し続ける(つまり、検知領域K内(リフレクタ3より受信部4に近い位置)に物体Uが侵入しない)限り、所定のレベルγを越えるレベルを保つ。
従って、このリフレクタピーク3’のレベルが、所定のレベルγを越えている間は、物体Uの侵入も環境の変化も無いことが判断でき、処理部5は、リフレクタピーク3’だけを見ていれば、変化がないことは判断できる。
つまり、何れの距離Zに生じるかわからない物体ピークU’を探すよりも、処理負担が軽減され、処理速度が向上する。
<受信部4の選択>
又、このリフレクタピーク3’や物体ピークU’を有する距離スペクトルは、複数の受信部4それぞれの定反射波Rの受信強度Eに応じて、各ピーク3’、U’の状況が異なり得るが、逆に、リフレクタピーク3’のレベルによって、処理部5は、物体Uの検知に用いる受信部4を選択できる。
この選択の分かれ目は、物体Uの侵入がなく且つ環境の変化もない場合に、リフレクタピーク3’のレベルが所定のレベルγを越えているか否かであって、処理部5は、複数の受信部4から、所定のレベルγを越えている受信部4を、物体Uの検知で用いる受信部4として選択する。
所定のレベルγを越えている受信部4だからこそ、リフレクタピーク3’のレベルが所定のレベルγを下回ったかが判断でき、物体Uの正しい検知が可能な受信強度Eの受信部4と言える。
尚、ここで選択される受信部4は1つとは限らず、複数の受信部4のうち、2つ以上や全てを選択しても良い。又、ここまで述べたように、定反射波Rの受信強度Eが低下する低下間隔の略1/4の奇数倍とする部間間隔αをあけて、複数の受信部4を設置すれば、積雪等の環境変化がない通常時には、検知に十分な受信強度Eの受信部4を、2つ以上存在させられる。
又、各受信部4における定反射波Rの受信強度Eの高低に応じて(基づいて)、各ピーク3’、U’のレベルが決まることから、この「所定のレベルγを越えている受信部4の選択」は、「定反射波Rに基づいて複数の受信部4のうち物体Uの検知で用いる受信部4を選択している」と言える。
このように、処理部5で、定反射波Rに基づいて用いる受信部4を選択することで、複数の受信部4のうち、受信強度Eが高い受信部4を用いたり、所定の受信強度Eを確保した受信部4を複数同時に用いることも出来ることから、更なる検知精度の向上が図れる。
<しきい時間τと変化スピード>
更に、リフレクタピーク3’からは、以下の点も読み取れる。
それは、処理部5が、リフレクタピーク3’のレベルだけを見ておけば、その変化スピードによって、物体Uの侵入等によるものか、それとも、積雪によるものかを判断できる点である。
すなわち、リフレクタピーク3’のレベルが、所定のレベルγより低下したとしても、そのレベルの低下(変化)が、所定の時間(しきい時間)τを越えて、ゆっくり低下した場合は、積雪のように、ゆっくりした環境の変化が原因であり、物体Uの侵入とは区別できる。
このとき、処理部5は、リフレクタピーク3’のレベルが所定のレベルγより低下しても、物体検知信号Vの出力等はしない。
尚、リフレクタピーク3’のレベル低下は、当然、受信部4での定反射波Rの受信強度Eが低下(変化)していることが原因であることから、「リフレクタピーク3’のレベルが、所定のレベルγより低下した」とは、「定反射波Rの受信強度Eが、所定のしきい強度βを越えて変化した」ことを意味すると言える。
又、逆に、所定のしきい時間τ内に、リフレクタピーク3’のレベルが、所定のレベルγより低下した(つまり、所定のしきい強度βを越えて変化した)場合には、素早い状況の変化(物体Uの侵入や、通行車両など)が原因である。
これら物体Uの侵入か、通行車両などの環境変化かの区別は、複数の受信部4が同時に、所定のレベルγより低下したかで判断できる。
すなわち、物体Uの侵入が原因であれば、低下間隔(縦低下間隔δか横低下間隔εか等を問わず)の略1/4の奇数倍である部間間隔αをあけて設置された受信部4の何れもが、受信強度Eの高い直接反射波R1を遮られることとなり、複数の受信部4すべてが同時に、それぞれの距離スペクトルにおけるリフレクタピーク3’のレベルが、所定のレベルγより低下する。
一方、通行車両などの環境変化が原因であれば、環境変化距離Gだけ、定反射波Rの受信強度Eの低下間隔(横低下間隔ε等)の略1/4の奇数倍である部間間隔αをあけて、複数の受信部4を設置しているので、上述したように、複数の受信部4のうち、ある1つの受信部4におけるリフレクタピーク3’のレベルが所定のレベルγより低下しても、その他の受信部4の中に、リフレクタピーク3’のレベルが所定のレベルγを越えている((物体Uの正しい検知が可能な受信強度Eを持つ)受信部4を必ず存在する。
よって、物体Uの侵入による受信強度Eの低下か、積雪等による受信強度Eの低下かを区別することが出来、誤検知の更なる防止が可能となる。
<その他の判断処理>
物体U有無の判断処理としては、距離スペクトルから算出した距離Zを用いて、処理部5は、検知領域K内の物体Uを検知しても良く、この場合、一定時間Tごとに、距離Zを算出し、その距離Zが検知距離D以外(Z≠D)であれば、検知領域K内の物体Uの存在を検知する。
この判断処理であれば、物体Uの有無だけでなく、物体Uまでの距離Qも判明し、物体Uが、どんなにゆっくり侵入したとしても、本来のリフレクタ3が設置された位置よりも近い位置に、ピークが立つため、上述したような選択した受信部4すべてについて距離スペクトルを得ずとも良く、又、より精度の高い物体Uの検知が可能となる。
尚、この判断処理においては、物体Uまでの距離Qも用いていることから、「処理部5は、定反射波Rと物反射波R’の少なくとも一方の受信強度Eに基づいて、検知領域K内の物体Uの存在を判断している」と言える。
又、この判断処理においても、リフレクタピーク3’のレベルが所定のレベルγを越えている受信部4を物体Uの検知で用いる受信部4として、1又は2以上を選択したり、しきい時間τ内に所定のレベルγより低下したかで積雪か否かを区別したり、選択した受信部4全てが同時に所定のレベルγより低下したかで物体Uの侵入か、通行車両等かを区別しても良い。
[実施例1]
図9(a)のフローチャートで示した本発明の実施例1は、以下のステップを有する。
実施例1は、物体Uの検知をスタート(ステップS0)した後、処理部5から掃引制御信号Cを送信部2に出す(ステップS1)。
次に、物体Uの有無判断を行い(ステップS2)、判断の結果、物体U無しと判断されれば、一定時間T後に、掃引制御信号Cを出力するステップS1に戻り、物体U有りと判断されれば、物体検知信号Vを出力する(ステップS3)。
尚、この実施例1は、受信部4の選択は行わない(複数の受信部4全て用いることとしても良い)。
[実施例2]
図9(b)のフローチャートで示した本発明の実施例2は、実施例1と異なり、受信部4の選択を行う。
実施例2は、掃引制御信号Cを出力するステップS1と、物体Uの有無判断を行うステップS2との間に、複数の受信部4から、物体Uの正しい検知が可能な受信強度Eである(リフレクタピーク3’のレベルが所定のレベルγを越えている)受信部4を選択するステップS1’を有している。
その他の構成、作用効果及び使用態様は、実施例1と同様である。
[実施例3]
図9(c)のフローチャートで示した本発明の実施例3は、実施例1、2と異なり、受信強度Eの変化スピードも考慮する。
実施例3は、実施例2における物体Uの有無判断を行うステップS2の代わりに、受信強度E(リフレクタピーク3’のレベル)の変化スピードを考慮しつつ、物体Uの有無判断を行うステップS2’を有する。
このステップS2’は、ステップS1’で選択した受信部4すべてにおいて、しきい時間τ内に、受信強度Eの変化量がしきい強度βを越えたか(リフレクタピーク3’のレベルが所定のレベルγより低下したか)を判断し、判断の結果、しきい強度βを越えていないと判断されれば、一定時間T後に、掃引制御信号Cを出力するステップS1に戻り、しきい強度βを越えたと判断されれば、物体検知信号Vを出力する(ステップS3)。
その他の構成、作用効果及び使用態様は、実施例1、2と同様である。
<物体検知装置1の外観>
図10〜12には、物体検知装置1の外観が例示されている。
このうち、図10、11で示された送信部2及び2つの受信部4は、一方の受信部4(上受信部4a)と送信部2が一体となったもの(送受信部2、4)であり、この送受信部2、4と、もう1つの受信部4(下受信部4b)との部間距離αを、物体検知装置1の設置時に、最適値に容易に調整できる機構(調整機構)11を備えている。
調整機構11は、送受信部2、4に上端が固定された目盛板12と、この目盛板12の上下方向中途部に着脱自在に設けられたポール取付具13と、目盛板12の下端に下受信部4bを位置調整自在に取り付けられた受信部取付具14を有している。
この調整機構11を介して、送受信部2、4と下受信部4bは、地面から立設した送受信ポール15に支持されている。
目盛板12は、上下に長い略矩形状の平板体であって、左右方向中央位置を上下に延びる長孔12aが穿設されている。
この長孔12aの左右周縁沿いには、低下間隔(縦低下間隔δ)に基づいた目盛12b、12cが設けられている(図11(b)参照)。
図11(b)における長孔12aの右周縁沿いには、低下間隔(縦低下間隔δ)の略1/4ごとに、25%目盛12bが設けられ、 図11(b)における長孔12aの左周縁沿いには、略低下間隔(縦低下間隔δ)ごとに、100%目盛12cが設けられている。
これらの目盛12b、12cは、送受信部2、4や下受信部4bの筐体における送信アンテナ22や受信アンテナ24の位置・形状・大きさも考慮して、設けられている。
従って、設置者は、25%目盛12bの何れかに受信部取付具14(下受信部4b)を合わせるだけで、電波Wの波長λ、検知距離D、リフレクタ高さHに基づく低下間隔(縦低下間隔δ)の略1/4を奇数倍した部間距離αに、2つの受信部4を配置できる。
尚、図11(b)において、部間距離αは縦低下間隔δの略7/4の位置に設定されている(α≒(7/4)×δ)が、この略7/4より部間距離αを短くする場合には、ポール取付具13を目盛板12から一旦外して、部間距離αを縦低下間隔δの略5/4等の位置に設定した後、目盛板12の下端にポール取付具13を取り付けても良い。
このような調整機構11により、構造の簡素化と共に、屋外などで天日や風雨にさらされても、耐久性を十分に確保できる。
図12に示したように、リフレクタ3は、送信部2からの電波Wを反射する反射面3aを備えている。
リフレクタ3は、図示しないリフレクタ取付具によって、リフレクタポール16に取り付けられ、送信部2及び受信部4から、検知距離Dだけ離れた地点に設置される。
尚、調整機構11は、受信部4の数や配置に応じて、目盛板12や受信部取付部14の数、形状を変更し得るが、複数の受信部4を、低下間隔の略1/4を奇数倍した部間距離αをあけて設置できるのであれば、何れの構成であっても良い。
<その他>
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。物体検知装置1の各構成又は全体の構造、デザイン形状、寸法、重量などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することが出来る。
物体検知装置1は、検知領域K内の物体Uの存在(有無や、装置1までの距離)が判定できるのであれば、FMCWレーダ装置に限定されず、電波を利用したその他のセンサであっても良い。
複数の受信部4の部間距離αは、設置時に固定する構成でなく、物体検知装置1の設置後でも、低下間隔の略1/4の奇数倍で且つまた別の値へ変更可能な構成(自動、手動を問わない)でも良い。
この場合、環境変化への対応度が更に増し、検知精度の向上、誤検知の低減に繋がる。
本発明は、積雪量の多い雪国や、交通量の多い幹線道路脇などの各種施設のほか、建物が隣接している場所(ビル街等)での物体Uの検知にも有用である。
1 物体検知装置
2 送信部
3 リフレクタ
4 受信部
5 処理部
K 検知領域
U 物体
W 電波
R 定反射波
R’ 物反射波
α 部間距離
E 受信強度
τ しきい時間
β しきい強度

Claims (3)

  1. 検知領域(K)内の物体(U)を検知する物体検知装置であって、
    前記検知領域(K)へ電波(W)を送信する送信部(2)と、この送信部(2)からの電波(W)を反射するリフレクタ(3)と、このリフレクタ(3)からの定反射波(R)と前記検知領域(K)内の物体(U)で反射された電波(W)の物反射波(R’)を受信可能な受信部(4)が設置され、
    少なくとも前記定反射波(R)に基づいて前記検知領域(K)内の物体(U)の侵入を検知する処理部(5)を有し、
    前記受信部(4)は、所定の部間距離(α)をあけて複数設置されていると共に、
    この部間距離(α)は、前記定反射波(R)の受信強度(E)が低下する低下間隔の略1/4の奇数倍であり、
    前記処理部(5)は、前記定反射波(R)に基づいて前記複数の受信部(4)のうち前記物体(U)の侵入検知で用いる受信部(4)を選択していることを特徴とする物体検知装置。
  2. 前記処理部(5)は、前記選択した受信部(4)が受信した反射波のうち少なくとも定反射波(R)の受信強度(E)が、所定のしきい時間(τ)内に、所定のしきい強度(β)を越えて変化した場合に、前記検知領域(K)内物体(U)が侵入したと判断していることを特徴とする請求項に記載の物体検知装置。
  3. 検知領域(K)内の物体(U)を検知する物体検知装置であって、
    前記検知領域(K)へ電波(W)を送信する送信部(2)と、この送信部(2)からの電波(W)を反射するリフレクタ(3)と、このリフレクタ(3)からの定反射波(R)と前記検知領域(K)内の物体(U)で反射された電波(W)の物反射波(R’)を受信可能な受信部(4)が設置され、
    少なくとも前記定反射波(R)に基づいて前記検知領域(K)内の物体(U)を検知する処理部(5)を有し、
    前記受信部(4)は、所定の部間距離(α)をあけて複数設置されていると共に、
    この部間距離(α)は、前記定反射波(R)の受信強度(E)が低下する低下間隔の略1/4の奇数倍であり、
    前記処理部(5)は、前記定反射波(R)に基づいて前記複数の受信部(4)のうち前記物体(U)の検知で用いる受信部(4)を選択していることを特徴とする物体検知装置。
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