JP5636608B2 - N−アルキレンスルホン酸基またはn−アルキレンスルホン酸塩基を有する含窒素複素環を含む高分子有機化合物およびn−アルキレンスルホン酸基またはn−アルキレンスルホン酸塩基を有する含窒素複素環を有する有機化合物、それらを用いた医薬品、消毒剤あるいは抗菌剤、イオン交換体、電解質膜、触媒、膜電極接合体、燃料電池 - Google Patents

N−アルキレンスルホン酸基またはn−アルキレンスルホン酸塩基を有する含窒素複素環を含む高分子有機化合物およびn−アルキレンスルホン酸基またはn−アルキレンスルホン酸塩基を有する含窒素複素環を有する有機化合物、それらを用いた医薬品、消毒剤あるいは抗菌剤、イオン交換体、電解質膜、触媒、膜電極接合体、燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は、N-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸塩基を有する含窒素複素環を含む高分子有機化合物およびN-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸塩基を有する含窒素複素環を有する有機化合物、それらを用いた医薬品、消毒剤あるいは抗菌剤、イオン交換体、電解質膜、触媒、膜電極接合体、燃料電池に関するものである。
含窒素複素環、特にピリジン環を有する有機化合物は、天然物として多く存在し、また医薬的に重要な化合物が数多く存在する。例えば、含窒素複素環を持つβ−ピコリン酸は抗皮膚病ビタミンである。また、ビタミンB6 も含窒素複素環を持つ有機化合物である。
また、主鎖が含窒素複素環から成る高分子、とりわけピリジン環のみから成る高分子すなわちポリピリジンは非常に高い化学的安定性を示し、また耐熱性も高い。そのため、様々な用途での利用が期待される物質である。
ピリジン誘導体およびポリピリジンを機能性材料として実用化するには、その用途に応じた機能を発現するための官能基を導入する、すなわちこれらを化学修飾することが必要となる。しかし、ピリジン環は電子欠乏性の芳香環であり、そのためピリジンおよびポリピリジンはほとんどの求電子置換反応に対して極めて活性が低い。
求電子置換反応の例としては、ニトロ化、スルホン化、ハロゲン化およびFriedel−Crafts反応などが挙げられるが、ピリジンの場合これらの反応は非常に激しい条件でのみ(Friedel−Crafts反応は反応が進行しない)行われることが知られている(非特許文献1)。
ピリジンはその化学的安定性から、様々な化学反応における溶媒として用いられるほどである。東京工業大学の辻らはベンゼン環に二つの水酸基を持つカテコールを、ピリジン溶媒下、銅触媒により開環反応を行っている。これはすなわち、ピリジンが反応過程で発生するラジカルとも反応せず、ベンゼン環に比べ格段に高いラジカル耐性を誇ることを意味している(非特許文献2)。
また、ピリジンを始めとする含窒素複素環を有する化合物は、様々な有機金属に配位した化合物を作り、この化合物は高性能な触媒として広く用いられている。これら有機金属試薬を用いた反応においては反応中間体として反応性の高いラジカル種を発生することが多く、高い安定性が求められる。
例えば、Bartonらはシクロヘキサンや硫化水素の酸化反応において、ピコリン酸やピコリン酸−N−オキシドが鉄と配位した触媒により、高収率で目的物が得られるとしている(非特許文献3)。
また、Bianchiらもトルエンの過酸化水素による酸化反応において、ピリジン−2−カルボン酸やピラジンカルボン酸が鉄と配位した触媒を用い、目的物のフェノールを高収率で得ている(非特許文献4)。
これらから示されるように、含窒素複素環を有する有機化合物はその安定性ゆえに、安定した触媒化合物を作ることができ、触媒としても有用である。
ポリピリジンを始めとする、含窒素複素環から成る高分子に関しても同様で、構成要素であるピリジン等の含窒素複素環が化学的に安定であり、スルホン化を始めとする多くの求電子置換反応に対し不活性であるのと同様、これらの高分子を直接化学修飾することは非常に困難である。加えて、低分子とは違い、これらの高分子が汎用の有機溶媒に不溶なものが多いことも反応が進みづらいことも化学修飾を困難にしている一因である。そのため、ポリピリジンを直接スルホン化した例は、我々がスルホン化方法を開発するまでは、調査した限り一例も存在しなかった( 特許文献1) 。
スルホン酸基のような官能基を有するポリピリジンを合成するには、ポリピリジンを直接反応させる以外にも、目的の官能基を有するピリジン誘導体を合成し、これをモノマーとして重合させる方法がある。
しかし、モノマー合成もピリジンの化学的安定性の高さから容易ではない。そのため、CAS を用い化合物調査したところ、N-アルキレンスルホン酸基またはN- アルキレンスルホン酸塩基を有するジハロゲン化ピリジンモノマーの報告例は我々が調査した限り、存在しなかった。
少ないステップ数で、かつ環境的負荷の小さい方法で、目的の高分子を得るためのピリジン誘導体を得る技術は大きなメリットを持つ。また、このような化合物が得られれば、高分子のみならず、様々な機能性分子を合成するための出発物質あるいは中間体としての利用価値も高い。
ところで、近年、環境問題がクローズアップされ、高効率な触媒開発および、燃料電池の開発が注目されている。前者は、反応時、使用するエネルギーを抑えることで環境負荷を低減させ、後者は、高いエネルギー効率を生み出す電池として期待されている。 ここで燃料電池とは、水素やメタノールなどの燃料を酸素または空気を用いて電気化学的に酸化することにより、燃料の化学エネルギーを電気エネルギーに変換して取り出すものである。
このような燃料電池は、用いる電解質の種類によって、固体高分子型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型、アルカリ型などに分類される。
このうち、陽イオン交換膜を電解質として用いる固体高分子型燃料電池は、用いる電解質膜を薄くすることにより燃料電池内の内部抵抗を低減できるため高電流で操作でき、小型化が可能である。このような利点から固体高分子型燃料電池の研究が盛んである。
ここで、固体高分子電解質膜のラジカルによる劣化について説明する。
図1および図2に示したように、従来の固体高分子型燃料電池(PEFC)の単セル11は、固体高分子電解質膜1(パーフルオロカーボンスルホン酸膜)をそれぞれカーボンブラック粒子に触媒物質[主として白金(Pt)あるいは白金族金属(Ru、Rh、Pd、Os、Ir)]を担持した空気極側触媒層2と燃料極側触媒層3とで挟持したセルの空気極側触媒層2と燃料極側触媒層3とをそれぞれ空気極側ガス拡散層4と燃料極側ガス拡散層5で挟持して空気極6および燃料極7を構成した膜電極接合体12を備えている。
そして、空気極側ガス拡散層4と燃料極側ガス拡散層5に面して反応ガス流通用のガス流路8を備え、相対する主面に冷却水流通用の冷却水流路9を備えた導電性でかつガス不透過性の材料よりなる一組のセパレータ10により挟持して単セル11が構成される。
そして、空気などの酸化剤を空気極6に供給し、水素を含む燃料ガスもしくは有機物燃料を燃料極7に供給して発電するようになっている。
すなわち、燃料極7、空気極6のそれぞれに反応ガスが供給されると、下記の電気化学反応が生じ直流電力を発生する。
燃料極側:2H2 →4H+ +4e-
空気極側:O2 +4H+ +4e- →2H2
燃料極側では水素分子(H2 )の酸化反応が起こり、空気極側では酸素分子(O2 )の還元反応が起こることで、燃料極7側で生成されたH+ イオンは固体高分子電解質膜1中を空気極6側に向かって移動し、e- (電子)は外部の負荷を通って空気極6側に移動する。
一方、空気極6側では酸化剤ガスに含まれる酸素と、燃料極7側から移動してきたH+イオンおよびe- とが反応して水が生成される。かくして、固体高分子形燃料電池は、水素と酸素から直流電流を発生し、水を生成することになる。
しかし、前記空気極側の還元反応(酸素分子(O2 )の4電子還元)は難しく、空気極側において副反応として下記の電気化学反応(酸素分子(O2 )の2電子還元)が生じて多くのH2 2 が発生する。そして不純物としてFe(II)などが存在するとその触媒作用でH2 2 が分解され、OH・(OHラジカル)とOH- が生成する。
空気極側:O2 +2H+ +2e- →H22
2 2 +Fe(II)→OH・+OH- +Fe(III)
生成したOH・(OHラジカル)は酸化力が大きく、固体高分子電解質膜1を酸化し分解し劣化する。
そのため、固体高分子型燃料電池に用いる電解質膜には、高い化学的安定性、特に高いラジカル耐性が要求される。高いラジカル耐性を有するプロトン伝導性高分子電解質膜材料としては、商品名Nafion(登録商標、デュポン社製)などのスルホン酸基含有フッ素樹脂が知られているが、近年これらの樹脂に対する問題点も指摘されている。まず、合成経路が複雑であるため、原料・製造プロセスのコストが高い点である。また、スルホン酸基含有フッ素樹脂は、ガラス転移温度が低く、耐熱性が低いため、動作温度が80℃以下と低くなってしまうという問題点も抱えている。さらに、フッ素というハロゲン系の樹脂であるため、環境負荷が大きいという欠点がある。
そのため、フッ素を含まないスルホン酸基を有する炭化水素系樹脂を原料とする、高温安定性の高い、プロトン伝導性高分子電解質膜が開発されてきているが、耐ラジカル性に劣っており、化学的安定性がスルホン酸基含有フッ素樹脂には及ばず、そのため、スルホン酸基のようなプロトン伝道性の官能基を備え、かつ耐ラジカル性・耐熱性に優れた炭化水素系材料の開発が急務となっている。
モリソン・ボイド 有機化学 下巻 J.Tsuji,J.Am.Chem.Soc.,96,7349(1974) D.H.R.Barton et al.,Chem.Commun.,557(1997) D.Bianchi et al.,J.Mol.Catal.A:Chem.,204−205,419(2003) 特願2007−301841
本発明の第1の目的は、耐ラジカル性・耐熱性に優れ、高いイオン交換容量を有し、高いプロトン伝導度を持ち、酸触媒としての活性が高いので、医薬品、消毒剤あるいは抗菌剤、イオン交換体、電解質膜、触媒、膜電極接合体、燃料電池として有効に使用できる、スルホン酸基を有する含窒素複素環を含む高分子有機化合物およびスルホン酸基を有する含窒素複素環を含む有機化合物を提供することであり、
本発明の第2の目的は、スルホン酸基を有する含窒素複素環を含む高分子有機化合物およびスルホン酸基を有する含窒素複素環を含む有機化合物を用いた医薬品、消毒剤あるいは抗菌剤、イオン交換体、電解質膜、触媒、膜電極接合体、燃料電池を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、含窒素複素環に対しN-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸塩基を導入することで、低温度で、かつ環境に負荷を与えずにスルホン酸基を有する含窒素複素環誘導体を合成できることに着目し、また、得られるスルホン酸基含有含窒素複素環誘導体、あるいはこれを出発原料として得られるスルホン酸基含有有機化合物もしくは高分子有機化合物は、強酸基を有し、耐ラジカル性が高く、プロトン伝導性に優れ、高いイオン交換容量を有し、優れた耐熱性を有し、酸触媒としての活性が高いので、医薬品、消毒剤あるいは抗菌剤、触媒、イオン交換体、電解質膜、膜電極接合体、燃料電池として使用できることも見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の請求項1記載の発明は、下記一般式(2)で表されるN-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸塩基を有するピリジン環構造を構成単位として分子内に有する高分子有機化合物であって、前記一般式(2)で表される繰り返し単位のみから成る、下記一般式(3)で表されるような重合体、もしくは前記一般式(2)で表される構成単位と、他の芳香環を含む構成単位から選択される少なくとも一種から成る下記一般式(4)で表されるような共重合体であることを特徴とする高分子有機化合物である。
Figure 0005636608
(式中のRはアルキレン基を表し、Xは水素または第1族元素または第2族元素を表す。)
Figure 0005636608
(式中カッコで囲まれた部分は高分子有機化合物を構成する単位を示し、nは前記一般式(2)で表される構成単位の数を表す整数であり、Rはアルキレン基を表し、Xは水素または第1族元素または第2族元素を表す。)
Figure 0005636608
(式中カッコで囲まれた部分は高分子有機化合物を構成する単位を示し、nは前記一般式(2)で表される構成単位の数を表す整数であり、mは他の芳香環を含む構成単位Arの数を表す整数であり、Rはアルキレン基を表し、Xは水素または第1族元素または第2族元素を表す。)
本発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載の高分子有機化合物において、前記一般式(2)において、Rが炭素数3または4のアルキレン基あるいはその水素の少なくとも一部をハロゲン元素で置換したアルキレン基であることを特徴とする。
本発明の請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の高分子有機化合物において、前記他の芳香環がピリジン環であることを特徴とする。
本発明の請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3いずれか一項に記載の高分子有機化合物において、スルホン酸密度が、0.1〜5ミリ当量/gであることを特徴とする。
本発明の請求項5記載の発明は、下記一般式(1)で表されるN-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸塩基と、複数のハロゲン原子を有するピリジン環である含窒素複素環から成ることを特徴とする有機化合物である。
Figure 0005636608
(式中のRはアルキレン基を表し、Xは水素または第1族元素または第2族元素を表す。)
本発明の請求項6記載の発明は、請求項5記載の有機化合物において、前記アルキレン基が炭素数3または4のアルキレン基あるいはその水素の少なくとも一部をハロゲン元素で置換したアルキレン基であることを特徴とする。
本発明の請求項7記載の発明は、請求項5あるいは請求項6記載の有機化合物を出発原料として得られる高分子有機化合物あるいはその誘導体であることを特徴とする高分子有機化合物である。
本発明の請求項8記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の高分子有機化合物を用いるかあるいは請求項7記載の高分子有機化合物から構成されることを特徴とするイオン交換体である。
本発明の請求項9記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の高分子有機化合物を用いるかあるいは請求項7記載の高分子有機化合物から構成されることを特徴とする電解質膜である。
本発明の請求項10記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の高分子有機化合物を用いるかあるいは請求項7記載の高分子有機化合物から構成されることを特徴とする触媒である。
本発明の請求項11記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の高分子有機化合物を用いるかあるいは請求項7記載の高分子有機化合物から構成されることを特徴とする膜電極接合体である。
本発明の請求項12記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の高分子有機化合物を用いるかあるいは請求項7記載の高分子有機化合物から構成されることを特徴とする燃料電池である。
本発明の請求項1記載の発明は、前記一般式(2)で表されるN-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸塩基を有するピリジン環構造を構成単位として分子内に有する高分子有機化合物であって、前記一般式(2)で表される繰り返し単位のみから成る、前記一般式(3)で表されるような重合体、もしくは前記一般式(2)で表される構成単位と、他の芳香環を含む構成単位から選択される少なくとも一種から成る前記一般式(4)で表されるような共重合体であることを特徴とする高分子有機化合物であり、
合成が容易であり、高い耐ラジカル性を有し、かつ優れたプロトン伝導性、高いイオン交換容量を有し、酸触媒としての活性が高いので、触媒、イオン交換体、電解質膜、膜電極接合体、燃料電池として有効に使用できるという顕著な効果を奏する。
記一般式(2)で表される構造を構成単位として分子内に有すると、耐ラジカル性に富んだ構成単位を分子内に有し、かつ強酸基であるスルホン酸基も同時に有するので優れたプロトン伝導性、高いイオン交換容量を示し、高分子であるため製膜性も良く、加えて酸触媒としての活性が高いので、触媒、イオン交換体、電解質膜、膜電極接合体、燃料電池として有効に使用できるというさらなる顕著な効果を奏する。
前記一般式(2)で表される繰り返し単位のみから成る、前記一般式(3)で表されるような重合体、もしくは前記一般式(2)で表される構成単位と、他の芳香環を含む構成単位から選択される少なくとも一種から成る前記一般式(4)で表されるような共重合体であると、
優れた耐ラジカル性・耐熱性を示し、加えて高いイオン交換容量とプロトン伝導性を誇り、高分子であるため製膜姓も良く、加えて酸触媒としての活性が高いので、触媒、イオン交換体、電解質膜、膜電極接合体、燃料電池として有効に使用できるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載の高分子有機化合物において、前記一般式(2)において、Rが炭素数3または4のアルキレン基あるいはその水素の少なくとも一部をハロゲン元素で置換したアルキレン基であることを特徴とするものであり、これらのアルキレン基を有するモノマーの合成は、市販されている試薬で簡便に合成でき、ラジカル耐性も高いため、有利であるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の高分子有機化合物において、前記他の芳香環がピリジン環であることを特徴とするものであり、得られる高分子有機化合物の主鎖が化学的安定性の高いピリジン環のみで構成されるため、耐ラジカル性、耐熱性に富んだものが得られるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項4記載の発明は、請求項1から請求項いずれか一項に記載の高分子有機化合物において、スルホン酸密度が、0.1〜5ミリ当量/gであることを特徴とするものであり、
燃料電池用に適し、優れた高いプロトン伝導性を確実に有するというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項5記載の発明は、前記一般式(1)で表されるN-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸塩基と、複数のハロゲン原子を有するピリジン環である含窒素複素環から成ることを特徴とする有機化合物であり、
脱離基であるハロゲンを含むため、出発物質や中間体あるいは高分子合成用のモノマーとして、様々な構造の化合物の合成に広く利用でき、かつ合成されたものは高いプロトン伝導性を有するとともにイオン交換容量が大きく、酸触媒としての機能も併せ持つという顕著な効果を奏する。
ピリジン環であると、脱離基であるハロゲンを含むため、出発物質や中間体、高分子合成用のモノマーとして、様々な構造の化合物の合成に広く利用でき、かつ合成されたものは高いプロトン伝導性を有するとともにイオン交換容量が大きい上、さらに高い化学的安定性を有するというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項6記載の発明は、請求項5記載の有機化合物において、前記アルキレン基が炭素数3または4のアルキレン基あるいはその水素の少なくとも一部をハロゲン元素で置換したアルキレン基であることを特徴とするものであり、これらのアルキレン基を有するモノマーの合成は、市販されている試薬で簡便に合成でき、また得られた有機化合物のラジカル耐性も高いため、有利であるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項7記載の発明は、請求項5あるいは請求項6記載の有機化合物を出発原料として得られる高分子有機化合物あるいはその誘導体であることを特徴とする高分子有機化合物であり、
本発明の請求項5あるいは請求項6記載の高分子有機化合物を利用しているので、耐ラジカル性に富んだ構成単位を分子内に有し、かつ強酸基であるスルホン酸基も同時に有するので優れたプロトン伝導性、高いイオン交換容量を示し、加えて酸触媒として、あるいは薬理効果や消毒剤あるいは抗菌効果も併せ持ち、さらにはスルホン酸基から別の官能基に変換することで異なる性能を持たせることも可能であるという顕著な効果を奏する。
本発明の請求項8記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の高分子有機化合物を用いるかあるいは請求項7記載の高分子有機化合物から構成されることを特徴とするイオン交換体であり、
高いプロトン伝導性を有するとともにイオン交換容量が大きい上、化学的安定性が高いという顕著な効果を奏する。
本発明の請求項9記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の高分子有機化合物を用いるかあるいは請求項7記載の高分子有機化合物から構成されることを特徴とする電解質膜であり、
高い耐ラジカル性と耐熱性を示し、同時に優れたプロトン伝導性を有するという顕著な効果を奏する。
本発明の請求項10記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の高分子有機化合物を用いるかあるいは請求項7記載の高分子有機化合物から構成されることを特徴とする触媒であり、
強酸基であるスルホン酸基を有するため酸触媒としての活性が高く、加えて化学的かつ熱的に安定であるという顕著な効果を奏する。
本発明の請求項11記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の高分子有機化合物を用いるかあるいは請求項7記載の高分子有機化合物から構成されることを特徴とする膜電極接合体であり、
スルホン酸基含有フッ素樹脂やそれを用いた膜電極接合体は環境負荷が高く、次世代クリーンエネルギーとして使用される燃料電池の環境負荷が大きいことは問題であり、環境問題は全体として考えなければならないという大きな問題があるのに対して、本発明の膜電極接合体は環境負荷の低減を達成できるという意味でその効果が大きく、さらに、本発明の電解質膜を燃料電池に適用すれば高いプロトン伝導性を有するとともに耐ラジカル性および耐熱性に優れているので発電効率や信頼性を向上できるという顕著な効果を奏する。
本発明の請求項12記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の高分子有機化合物を用いるかあるいは請求項7記載の高分子有機化合物から構成されることを特徴とする燃料電池であり、
スルホン酸基含有フッ素樹脂やそれを用いた膜電極接合体は環境負荷が高く、次世代クリーンエネルギーとして使用される燃料電池の環境負荷が大きいことは問題であり、環境問題は全体として考えなければならないという大きな問題があるのに対して、本発明の膜電極接合体を用いて構成される燃料電池荷は環境負荷の低減を達成できるという意味でその効果が大きく、さらに高いプロトン伝導性を有するとともに耐ラジカル性および耐熱性に優れているので発電効率や信頼性が向上するという顕著な効果を奏する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第1の目的は、耐ラジカル性・耐熱性に優れ、高いイオン交換容量を有し、高いプロトン伝導度を有し、酸触媒としての活性が高いので、医薬品、消毒剤あるいは抗菌剤、イオン交換体、電解質膜、触媒、膜電極接合体、燃料電池として有効に使用できる、スルホン酸基を有する含窒素複素環を含む高分子有機化合物およびスルホン酸基を有する含窒素複素環を含む有機化合物を提供することである。
本発明の第2の目的は、スルホン酸基を有する含窒素複素環を含む高分子有機化合物およびスルホン酸基を有する含窒素複素環を含む有機化合物を用いた医薬品、消毒剤あるいは抗菌剤、イオン交換体、電解質膜、触媒、膜電極接合体、燃料電池を提供することである。
本発明における高分子有機化合物および有機化合物は(以下これらをまとめて有機化合物と記す場合がある)、N-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸塩基を有する、すなわち、前記一般式(1)で表される−N−R−SO3 X基(Rはアルキレン基を表し、Xは水素または第1族元素または第2族元素を表す。)を有する含窒素複素環を構成単位として分子内に有することを特徴とする。ここで、アルキレン基の水素の少なくとも一部をハロゲン元素で置換したアルキレン基を用いても良い。アルキレン基の水素の一部をハロゲン元素で置換することにより高分子有機化合物の化学的耐久性が向上しやすい傾向となる。
含窒素複素環とは、環を構成している元素のうち1個またはそれ以上が窒素原子である環状化合物であり、かつ芳香族性を有しているものを指す。
このようなものとしては、ピリジン、ピロール、チアゾール、オキサゾール、イミダゾール、ピラゾール、トリアジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジンあるいは、これらを一部に含有する多環式複素環(例えばインドール、プリン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、フタラジン、プテリジン、アクリジン、フェナジン、フェナントロリンなど)などを例示できる。
本発明におけるピリジン環を含む複素環とは、フェナントロリン、キノリン、ナフチリジン、フェナンチリジン、アクリジンが例として挙げられる。これらをニトロ基やヒドロキシル基やカルボキシル基、ハロゲン基等で化学修飾したものも例示できる。
すなわち、本発明における、N-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸塩基を有する含窒素複素環とは前記のような複素環に−N−R−SO3X基が1つないしそれ以上導入されたものを指す。また、−N−R−SO3 X以外にニトロ基、ヒドロキシル基、ハロゲン基、カルボニル基などの適当な官能基を備えていてもよい。
−N−R−SO3 X基中のアミンには第二級アミン、第三級アミン、第四級アミンの3種類がある。第三級及び第四級アミンの場合は、−N−R−SO3 Xが含まれていれば良く、第二級アミンの場合は−NH−R−SO3 Xのみが存在する。
これら含窒素複素環の中でも、ピリジン環は特に化学的安定性が高い。そのため、N-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸塩基を有するピリジン環、すなわち前記一般式(2)で表される構造を分子内に有する高分子有機化合物および有機化合物が好ましい。
ここでは一般式(2)として−N−R−SO3 X基を1つ有しているものを例示したが、−N−R−SO3 X基を2つ以上有していてもよく、また環に−N−R−SO3 X以外にニトロ基、ヒドロキシル基、ハロゲン基、カルボニル基などの適当な官能基を有していてもよい。
本発明で得られる有機化合物は、化学的に安定なピリジン環を有し、かつ強酸基であるスルホン酸基を有しているため、酸触媒やイオン交換体、さらには医薬品や消毒剤あるいは抗菌剤として用いることができる。また単独あるいはバインダー等とともに製膜することにより、電解質膜として好適に使用できる。また、この電解質膜を膜電極接合体や燃料電池に利用することができる。
上記一般式(2)の構造を得るためには、末端にスルホン酸基またはスルホン酸塩基を有するアミンをピリジン環に導入する必要があるが、ピリジン環の化学的安定性の高さから容易ではない。しかし、アミン基(−NH2 )を有するピリジン誘導体を出発物質として用いれば、比較的温和な反応条件で目的の構造を得ることができる。他の含窒素複素環でも同様の反応で得られる。
N-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸塩基を有するピリジン環を合成法の一例として、プロパンスルトンや1,4−ブタンスルトンなどの環状スルトンを用いる例を挙げることができる。
この中でもプロパンスルトンと1,4−ブタンスルトンは商業的に、ともに安価で手に入れることができ、原料価格を抑えることができるとともに温和な反応条件で目的物を得られるため、産業上のメリットは大きい。この場合、上記一般式(2)のRの炭素鎖が3のもの(例えば、R=−CH2 −CH2 −CH2 −)と4のもの(例えば、R=−CH2 −CH2 −CH2 −CH2 −)などがそれぞれ得られる。
上記一般式(2)におけるアルキレン基の炭素鎖の長さは、得られる有機化合物の性能を損なわなければ特に限定されないが、炭素鎖が3のものと4のものは、上記理由により好ましい。
またRが炭素数3または4のアルキレン基の水素の少なくとも一部をハロゲン元素で置換したアルキレン基、例えば、モノフロロ、ジフロロ、トリフロロ、パーフロロ、モノクロロ、ジクロロ、トリクロロ、パークロロなどのアルキレン基は好ましく、化学的耐久性が向上しやすい。
また、−N−R−SO3 X基の他に、ケイ素や硼素を含む官能基や複数のハロゲン元素などの脱離が容易な官能基が導入された含窒素複素環誘導体は、多くの機能性分子、もしくは機能性高分子の出発物質あるいは中間体として用いることができる。脱離基の中でも、ハロゲンは脱離能が高く、様々な反応に応用できるため好ましい。この中でもハロゲンを2つ有した化合物は、重縮合反応によって高分子有機化合物を合成できるため、特に好ましい。
前記一般式(1)で表されるN-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸塩基と、複数のハロゲン原子を有する含窒素複素環から成る有機化合物を出発原料もしくは中間体として得られるN-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸塩基を有する含窒素複素環を構成単位として分子内に有する有機化合物として、前記のように、ハロゲンを2つ有した化合物から重縮合反応によって高分子有機化合物を合成する例を挙げたが、他の例として様々な反応により、その誘導体である有機化合物を得ることができる。その反応例としては、メタノールと反応させることによりハロゲンを水酸基に置換する反応や、ハロゲンを脱離させベンゼンと結合するフォトリシス反応、Pd触媒を用いてハロゲンを脱離させ任意の置換基(例えば、アルキルチオエーテル基)を導入する反応などを挙げることができる。
本発明における有機化合物の中でも高分子有機化合物は、高分子の長所である軽量性・加工性を活かし、利用の場がさらに広がる。
具体的な例としては、本発明で得られる高分子有機化合物は製膜性に富むので、単独あるいはバインダー等とともに製膜し、固体高分子型燃料電池用の電解質膜として用いることが挙げられる。本発明の高分子有機化合物は強酸基であるスルホン酸基を含むため高いプロトン伝導度を有し、かつ優れた耐ラジカル性、耐熱性も併せ持つので、燃料電池用途に好適に使用できる。
本発明でいう高分子有機化合物の質量平均分子量などで表される分子量はその用途により最適値が異なるので特に限定されないが、通常、1000〜1000万が好ましい。1000未満では機械的強度を要求される分野に不適となる恐れがあり、一方、1000万を越えると加工性などが劣る恐れがある。
高分子有機化合物が上記一般式(2)で表される構成単位を高分子主鎖に含む共重合体である場合、共に重合する構成単位としては、得られる高分子有機化合物の耐熱性や耐ラジカル性を損なわないものがよく、特に前記一般式(4)で表されるように、芳香環を含む構成単位Arを含むものが好ましい。この共重合体はブロック重合体であっても、ランダム共重合であってもよい。すなわち、一般式(2)で表される繰り返し単位(例えばAとする)と芳香環Arを含む構成単位の順番はどのようなものであっても良い。例えば、-Ar-Ar-(A )-(A )- 、-Ar-(A )-Ar-(A)-、-(A )-(A )-Ar-Ar- のいずれも良く、順番は規定されない。
ここで言う芳香環とは、ベンゼン環や、ベンゼン環が縮環したナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレンや、ピロール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジンなどの含窒素複素環、チオフェンのような含硫黄複素環、フランのような含酸素複素環、これらの複素環を一部または全部に含むインドール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、フェナントロリン、プリンなどの縮環体を例示でき、また、これらを化学修飾した芳香環も例示できる。また、さらにこれらの芳香環の中から2種類以上の環を用いた共重合体であってもよい。
この中でも、含窒素複素環は化学的安定性に富むものが多く、さらにこの中でもピリジン環は特に高い耐ラジカル性を示す。そのため、ピリジン環のみで構成される高分子有機化合物は特に優れた化学的安定性を示すため好ましい。
この場合、ピリジン環は無置換であってもよいし、得られる高分子有機化合物の特性を損なわないならば、ニトロ基、ヒドロキシル基、ハロゲン基、カルボニル基などの適当な官能基を有していてもよい。また、隣接する構成単位との結合位置も特に限定されないし、結合位置の異なるピリジン環構成単位が2種類以上混在して共重合なされたものでもよい。また、3点以上の結合位置を持つピリジン環であってもよい。
本発明の高分子有機化合物の中で上記のような共重合体の場合、上記一般式(2)で表される構成単位と、それ以外の構成単位の数の比は特に限定されるものではないが、上記一般式(2)で表される構成単位の占める割合が大きくなると、水に可溶になる場合がある。そのため、用途に応じてその比を変えることが望ましい。
本発明の高分子有機化合物を得るための合成法としては、酸化重合法や有機金属重縮合法などが例示でき、得られる高分子有機化合物の性能を損なわないならば、特に限定されるものではないが、前述した、本発明のハロゲンを2つ含む有機化合物をモノマーとして用いるのであれば、有機金属試薬を用いた脱ハロゲン化重縮合法により目的の高分子有機化合物を好適に得ることがえきる。
本発明の高分子有機化合物は、プロトン伝導性に優れ、また、イオン交換容量も高いことから、イオン交換体などとして利用することができる。
また、分子内にスルホン酸基を有することから触媒としても使用できる。
更に、本発明の高分子有機化合物を利用して電解質膜を作製し、これを用いて図1に示した構成を備えた膜電極接合体(MEA)を作製することやその膜電極接合体(MEA)を備えた図2に示した構成の燃料電池の単セルを作製することも可能である。
本発明の高分子有機化合物を用いて電解質膜を製造するには、熱溶融することにより膜を形成するか、あるいは適当な溶媒に溶解させ、適当な基板や支持体に塗付した後乾燥させ膜を形成する、いわゆる溶液プロセスによる方法などが挙げられ、その形成法は特に限定されるものではない。
上記のような溶液プロセスにより、本発明の高分子有機化合物を製膜する場合に使用する溶媒は、試料を溶解することができるなら特に限定されるものではないが、工業的に入手が容易で、かつ製膜および乾燥の際に留去しやすいものがより好ましく、クロロホルム、塩化メチレン、エーテル、ジオキサン、ヘキサン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、アセトン、メタノール、エタノール、ギ酸などが例示でき、また、2種以上の溶媒の混合物であってもよい。
本発明の高分子有機化合物を用いて、イオン交換体や触媒を製造する際にも上記のように熱溶融することにより形成することができ、また適当な溶媒に溶かした後、支持体に塗布・コーティングしたり、担持させたりすることにより形成でき、その形成法は特に限定されない。
また、製膜時にバインダーを用いてもよく、バインダーとしては、適当な樹脂を単独または二種類以上混合して使用することができる。また、これらの樹脂の変性体や共重合体を使用してもよく、例えば、これらの樹脂にスルホン酸基を導入して変性した変性体を用いることによりプロトン伝導性をさらに向上できるので好適に用いられる。本発明の有機化合物使用時は製膜性が低いことが多く、この方法は特に良い。
ここで言う樹脂としては、具体的には、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、シリコーン樹脂、プロピレン樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ビニリデン樹脂、フラン樹脂、ウレタン樹脂、フェニレンエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、アミド樹脂、イミド樹脂、ビニル樹脂、カルボン酸樹脂、フッ素樹脂、ナイロン樹脂、スチロール樹脂、エンジニアリングプラスチックなどを例示できる。
また、上記のような有機樹脂だけでなく、有機無機ハイブリッド樹脂やシリケート樹脂、水ガラス、各種無機ポリマーなども使用できる。上記のようにこれらの樹脂にスルホン酸基や水酸基などを導入した変性体も好適に用いられる。
膜電極接合体(MEA)を製造する方法の一例としては、以下の方法を示すことができる。
まず、本発明の高分子有機化合物を用いて前述した製造法により、電解質膜を形成する。さらに、必要に応じてその上へ保護フィルムを積層して保存する。そして、使用時に、この支持体、保護フィルムを剥離させた後、電解質膜の両側に触媒層、ガス拡散層を含有する電極層を形成し、これにより図1に示した膜電極接合体(MEA)が得られる。この膜電極接合体(MEA)に図2に示したようにセパレータや図示しない補助的な装置(ガス供給装置、冷却装置など)を装着して組み立て、単一あるいは積層することにより燃料電池を作製することができる。
また、本発明における高分子有機化合物によって形成された電解質膜の好適な厚さは、通常0.1〜500μm程度であるが、より好ましくは10μm〜150μmである。500μmを超えて厚過ぎるとプロトン伝導性が損なわれる恐れがあり、0.1μm未満で薄すぎると電解質膜の物理特性が損なわれる恐れがある。
また、本発明の高分子有機化合物を電極層に用いる電解質として用い、図1に示した構成を備えた膜電極接合体(MEA)やその膜電極接合体(MEA)を備えた図2に示した構成の燃料電池の単セルを作製することも可能である。触媒層は少なくとも触媒と電解質を含む層であり、触媒層に含まれる電解質として本発明の高分子有機化合物を用いることができる。触媒層を形成するにあっては、少なくとも電解質と触媒を含む塗液を用い、電解質膜に直接塗布する方法、もしくは他の基材に塗液を塗布して塗膜を形成し該塗膜を電解質膜に転写する方法により、触媒層を電解質膜の両面に形成することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例で得られた化合物は、実施例1,2については赤外吸収スペクトル、 1H−NMRスペクトルによって同定した。実施例3,4については赤外吸収スペクトル、元素分析によって同定した。それぞれは以下の装置を使って測定した。
[赤外吸収スペクトル]
少量の試料と臭化カリウムの混合物をペレット状に押し固めたものを測定に用いた。測定は日本分光製FT/IR−460型を用いた。
1H−NMRスペクトル]
試料を重溶媒に溶かしたものをNMR用サンプル管に入れ、日本電子製核磁気共鳴装置JNM−EX300により測定した。
(実施例1)
〔N-アルキレンスルホン酸塩基を有する有機化合物5の合成〕
2gの3,5−ジブロモ−2−アミノピリジンと0.32gの水酸化ナトリウムを溶媒に溶かし、撹拌した。その後、0.98gのプロパンスルトンを加え、反応させた。得られた粗生成物を回収し、精製、乾燥することで、下記構造式(5)で表される化合物5を粉末として0.85g(収率27%)得た。
Figure 0005636608
(実施例2)
〔N-アルキレンスルホン酸塩基を有する有機化合物6の合成〕
2gの3,5−ジブロモ−2−アミノピリジンと0.32gの水酸化ナトリウムを溶媒に溶かし、撹拌した。その後、1.09gのブタンスルトンを加え、反応させた。得られた粗生成物を回収し、精製、乾燥することで、下記構造式(6)で表される化合物6を粉末として1.5g(収率46%)得た。
Figure 0005636608
(実施例3)
〔N-アルキレンスルホン酸基を有する含窒素複素環を構成単位として分子内に有することを特徴とする高分子有機化合物7の合成〕
1.06gのニッケル−1,5−シクロオクタジエン錯体[ビス(1.5)−(シクロオクタジエン)ニッケル(0)、Ni(cod)2 ]および5mlのN,N−ジメチル ホルムアミド(DMF)を加え撹拌した。これに0.47mlの1,5−シクロオクタジエン、0.60gの2,2’−ビピリジルを加え、撹拌した。ここに、0.15gの化合物5と0.365gの2,5−ジブロモピリジンを含む溶液10mlを加え、反応させた。反応組成物を回収し、精製、乾燥させ、得られた生成物を酸で処理して塩を除去することで、下記構造式(7)で表されるスルホン酸基含有ポリピリジン7を0.14g(収率68%)得た。
Figure 0005636608
(式中カッコで囲まれた部分は高分子有機化合物7を構成する単位を示し、m、nは各々の構成単位の数を表す整数である。)
(実施例4)
〔N-アルキレンスルホン酸基を有する含窒素複素環を構成単位として分子内に有することを特徴とする高分子有機化合物8の合成〕
1.0gのニッケル−1,5−シクロオクタジエン錯体[ビス(1.5)−(シクロオクタジエン)ニッケル(0)、Ni(cod)2 ]および5mlのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を加え撹拌した。これに0.45mlの1,5−シクロオクタジエン、0.57gの2,2’−ビピリジルを加え、撹拌した。ここに、0.15gの化合物5と0.345gの2,5−ジブロモピリジンを含む溶液10mlを加え、反応させた。反応組成物を回収し、精製、乾燥させ、得られた生成物を酸で処理して塩を除去することで、下記構造式8で表されるスルホン酸基含有ポリピリジン8を0.18g(収率78%)得た。
Figure 0005636608
(式中カッコで囲まれた部分は高分子有機化合物8を構成する単位を示し、m、nは各々の構成単位の数を表す整数である。)
実施例1〜4で得られた化合物5〜8の赤外吸収スペクトルをそれぞれ図3〜図6に示す。全ての化合物で、1000〜1100cm-1付近と、1100〜1200cm-1付近に2つの特徴的な強い吸収ピークが観測された。これらはそれぞれS=O基の対称振動および非対称振動によるものであり、スルホン酸基あるいはスルホン酸ナトリウム基に特有な吸収ピークである。また、2800cm-1から3000cm-1にかけてアルキレンに特有な伸縮振動による吸収ピークも存在することから、化合物5〜8全ての化合物がN-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸ナトリウム基を有することが確認できた。
実施例1〜2で得られた化合物5、6の 1H−NMRスペクトルをそれぞれ図7〜図8に示す。化合物5、6でいずれも、化学シフトが7. 0〜9.0付近にシグナルと、1.0〜5.0付近にシグナルが観測された。前者はピリジン環に直結しているプロトン、後者はN-アルキレン由来のプロトンに由来するシグナルであり、前述の赤外吸収スペクトルの結果と併せ、化合物5、6がピリジン環と、N-アルキレン基およびスルホン酸基あるいはスルホン酸ナトリウム基を有することが確認できた。
〔イオン交換容量〕
イオン交換容量はスルホン酸基量に比例する。化合物7〜8について、元素分析を行い硫黄元素の量からスルホン酸基量を計算した。得られた元素分析値は、化合物7で4.26質量% 、化合物8で4.08質量% であった。このことから、スルホン酸基量は化合物7は1.33ミリ当量/g、化合物8は1.28ミリ当量/gと高いことがわかった。
(本発明の高分子有機化合物の製膜)
実施例3および4で得られた化合物7および8を溶媒に溶解させ塗布し、溶媒を除去することで、化合物7および8の膜を得た。
(耐ラジカル性の評価)
〔フェントン試験〕
化合物7を用いて上記の方法で作製した膜を、フェントン試薬(15%H22 、20ppmFe2+)に入れ、60℃3時間条件で行い、膜の変化を目視で確認した。この試験条件下では、通常の炭化水素系電解質膜ではラジカルによって分解してしまうが、化合物7の膜小片は目視では多少色が変化したが、ただれや形状変化もなかった。この結果から、本発明の有機化合物は優れた耐ラジカル性を有していることがわかった。一方、通常の炭化水素系電解質膜であるスルホン化ポリエーテルエーテルケトンでは、これよりもかなり弱い試験条件である60℃3時間、3%H22 、4ppmFe2+でも、ただれが観察される。別の炭化水素系樹脂であるポリフェニレン樹脂でもただれが観察される。
(耐膨潤性)
化合物7、8を用いて上記の方法で作製した膜を室温下、水に漬け、1 日後の膜の長さを水に漬ける前に計測していた長さで割り、その伸び率で計算した。その結果、10%以下と、膨潤率は低く優れていた。
(耐熱性の評価)
〔熱重量分析〕
実施例2で合成した化合物6の耐熱性を評価するため、島津製作所製熱重量分析装置TGA−50、および同社製温度アナライザーTA−50WSを用いて熱重量分析を行った。測定は試料を5mg程度秤量して白金器に乗せ、窒素雰囲気下で毎分10℃の速度で室温から900℃まで昇温し、その間の重量変化をプロットした。
測定の結果、200℃を越えるまで重量減少は観測されず、高い熱的安定性を有していることがわかった。
以上の結果により、本発明によって得られる有機化合物あるいは高分子有機化合物は、確かにスルホン酸基を有する含窒素複素環(実施例の場合、ピリジン環)を備えており、製膜性にも優れ、かつ高い耐ラジカル性、耐熱性、耐膨潤性を併せ持つということがわかった。
本発明のスルホン酸基を有する含窒素複素環を含む高分子有機化合物およびスルホン酸基を有する含窒素複素環を含む有機化合物は、合成が容易で、強酸基を有し、高い耐ラジカル性を有し、かつ優れたプロトン伝導性、高いイオン交換量を有し、酸触媒としての活性が高いので、医薬品、消毒剤あるいは抗菌剤、イオン交換体、電解質膜、触媒、膜電極接合体、燃料電池として有効に使用できるという顕著な効果を奏し、
そして本発明の有機化合物あるいは高分子有機化合物を用いて、耐ラジカル性・耐熱性に優れた医薬品、消毒剤あるいは抗菌剤、イオン交換体、電解質膜、触媒、膜電極接合体、燃料電池を提供できるので、産業上の利用価値が高い。
電解質膜の両面に電極触媒層を形成した膜電極結合体の一実施態様の断面説明図である。 図1に示した膜電極結合体を装着した燃料電池の単セルの構成を示す分解断面図である。 実施例1で得られた化合物5の赤外吸収スペクトルを示す。 実施例2で得られた化合物6の赤外吸収スペクトルを示す。 実施例3で得られた化合物7の赤外吸収スペクトルを示す。 実施例4で得られた化合物8の赤外吸収スペクトルを示す。 実施例1で得られた化合物5の 1H−NMRスペクトルを示す。 実施例2で得られた化合物6の 1H−NMRスペクトルを示す。
1 電解質膜
2 空気極側電極触媒層
3 燃料極側電極触媒層
4 空気極側ガス拡散層
5 燃料極側ガス拡散層
6 空気極
7 燃料極
8 ガス流路
9 冷却水流路
10 セパレータ
11 単セル
12 膜電極結合体

Claims (12)

  1. 下記一般式(2)で表されるN-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸塩基を有するピリジン環構造を構成単位として分子内に有する高分子有機化合物であって、前記一般式(2)で表される繰り返し単位のみから成る、下記一般式(3)で表されるような重合体、もしくは前記一般式(2)で表される構成単位と、他の芳香環を含む構成単位から選択される少なくとも一種から成る下記一般式(4)で表されるような共重合体であることを特徴とする高分子有機化合物。
    Figure 0005636608
    (式中のRはアルキレン基を表し、Xは水素または第1族元素または第2族元素を表す。)
    Figure 0005636608
    (式中カッコで囲まれた部分は高分子有機化合物を構成する単位を示し、nは前記一般式(2)で表される構成単位の数を表す整数であり、Rはアルキレン基を表し、Xは水素または第1族元素または第2族元素を表す。)
    Figure 0005636608
    (式中カッコで囲まれた部分は高分子有機化合物を構成する単位を示し、nは前記一般式(2)で表される構成単位の数を表す整数であり、mは他の芳香環を含む構成単位Arの数を表す整数であり、Rはアルキレン基を表し、Xは水素または第1族元素または第2族元素を表す。)
  2. 前記一般式(2)において、Rが炭素数3または4のアルキレン基あるいはその水素の少なくとも一部をハロゲン元素で置換したアルキレン基であることを特徴とする請求項1記載の高分子有機化合物。
  3. 前記他の芳香環がピリジン環であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の高分子有機化合物。
  4. スルホン酸密度が、0.1〜5ミリ当量/gであることを特徴とする請求項1から請求項3いずれか一項に記載の高分子有機化合物。
  5. 下記一般式(1)で表されるN-アルキレンスルホン酸基またはN-アルキレンスルホン酸塩基と、複数のハロゲン原子を有するピリジン環である含窒素複素環から成ることを特徴
    とする有機化合物。
    Figure 0005636608
    (式中のRはアルキレン基を表し、Xは水素または第1族元素または第2族元素を表す。)
  6. 前記アルキレン基が炭素数3または4のアルキレン基あるいはその水素の少なくとも一部をハロゲン元素で置換したアルキレン基であることを特徴とする請求項5記載の有機化合物。
  7. 請求項5あるいは請求項6記載の有機化合物を出発原料として得られる高分子有機化合物あるいはその誘導体であることを特徴とする高分子有機化合物。
  8. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の高分子有機化合物を用いるかあるいは請求項7記載の高分子有機化合物から構成されることを特徴とするイオン交換体。
  9. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の高分子有機化合物を用いるかあるいは請求項7記載の高分子有機化合物から構成されることを特徴とする電解質膜。
  10. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の高分子有機化合物を用いるかあるいは請求項7記載の高分子有機化合物から構成されることを特徴とする触媒。
  11. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の高分子有機化合物を用いるかあるいは請求項7記載の高分子有機化合物から構成されることを特徴とする膜電極接合体。
  12. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の高分子有機化合物を用いるかあるいは請求項7記載の高分子有機化合物から構成されることを特徴とする燃料電池。
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