JP5632070B2 - 画像読取システム、情報処理装置、及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像読取システム、情報処理装置、及びプログラムに関するものである。
スキャナ等の画像読取装置と、画像読取装置に有線又は無線で接続されたPC等の情報処理装置とを備え、画像読取装置における読取処理によって得られた画像データを情報処理装置が取得するシステムが知られている。このようなシステムでは、例えば、PC上におけるユーザの操作に応じて以下の処理が実行されることによって、スキャナで読み取られた画像がPC上で表示及び保存される。
まずユーザは、PC上で画像を表示及び保存するためのアプリケーション・ソフトウェア(アプリケーション)と、PCからスキャナを制御するためのスキャナ制御ソフトウェア(ドライバ)とをPCにインストールする。ユーザが、インストールしたアプリケーションを起動して、当該アプリケーションに対して画像の読み取りを要求すると、当該アプリケーションは、ドライバに対して画像の読取要求を送信する。画像読取要求を受信したドライバは、有線又は無線を介してPCに接続されているスキャナに対して、画像読取要求を送信する。スキャナは、画像読取要求を受信すると、予めユーザがセットした原稿の画像を読み取ることによって、当該画像に対応する画像データを生成する。生成された画像データは、スキャナからPCのドライバに転送され、次いでドライバからアプリケーションに転送される。アプリケーションは、受信した画像データをメモリ等に保存するとともに、当該画像データに基づく画像を表示する。
一般に、このようなシステムでは、スキャナにおいて読取処理によって生成された画像データは、各画素の明度を調整する処理であるガンマ補正処理が施される(例えば、特許文献1)。ガンマ補正処理は、画像データに基づいて画像を出力(表示、印刷等)する際に、出力画像の明るさをユーザの所望の明るさにするために、また、出力画像の視認性を向上させるために、実行される。さらに、ガンマ補正処理では、出力画像の特性に応じて異なる補正処理が実行される。例えば、出力画像がマルチカラー(多色)画像かモノカラー(単色)画像の何れであるかに応じて、異なる補正処理が実行される。これは、出力画像の特性に応じてユーザによって要求される画質及び視認性が異なるためである。
また、上記のシステムでは、一般に、ユーザに高画質な画像を提供するためには、階調数の多い画像データをスキャナで生成する必要がある。一方で、スキャナとPCの間における画像データの転送に要する時間を低減するためには、スキャナで生成する画像データの階調数を少なくすることで、画像データのデータ量を少なくする必要がある。そこで、上記のシステムでは、画像データの転送時間を増大させることなく高品質な画像をユーザに提供するために、例えば、以下の処理を実行する。
スキャナは、画像を読み取る際に、所望の品質に対応する、大きな階調数の画像データを生成し、生成した画像データに対してスキャナ内部でガンマ補正処理を施す。さらに、スキャナは、ガンマ補正処理を施した画像データを、PCへの画像データの転送用に階調数を低減した画像データに変換して、PCへ送信する。このように、読取処理によって生成された画像データについて、ガンマ補正を行った後に階調数を低減した場合には、階調数の低減後にガンマ補正を行うよりも色の階調性を高めることができる。その結果、出力画像の品質を向上させることが可能である。
また、上記のシステムにおいて、スキャナは、原稿の種類に応じてユーザが読取設定を手動で切り替える手間を軽減するために、読取対象の画像の特性を自動的に判定する機能を有する場合がある。例えば、スキャナは、読み取った画像がマルチカラー画像であるか、またはモノカラー画像であるかを、ソフトウェア又はハードウェアにより自動的に判定するカラー判定機能を実行するとともに、判定結果に応じた画像データを生成する。この場合、当該システムは、原稿の画像のカラーに応じた読取設定をユーザに行わせることなく、自動的に適切な画像データを生成するとともに、生成した画像データをユーザに提供する。
ここで、上述のように、ガンマ補正処理では、出力画像の特性に応じて異なる補正処理が実行され、例えば、出力画像がマルチカラー画像であるかモノカラー画像であるかによって、画像のカラーに対応した補正処理が実行される。このため、一般に、ガンマ補正処理とともにカラー判定処理が実行される場合には、ガンマ補正処理の前にカラー判定処理を実行することによって、判定された画像のカラーに対応したガンマ補正処理が画像データに施されるようにする。
特開2003−60912号公報
画像読取システムにおいて、画像データの転送時間を増大させることなく高品質な画像をユーザに提供するためには、スキャナが、生成した画像データをPCに送信する前に、当該画像データにガンマ補正処理を施し、かつ、その階調数を低減する。当該画像読取システムにおいて、画像の特性(例えば、画像のカラー)を自動的に判定して、判定結果に応じたガンマ補正処理を施した画像データをユーザに提供するためには、スキャナが、ガンマ補正処理の実行前に、読み取った画像の特性を判定することが必要である。
一方で、上記の画像読取システムにおいて、ガンマ補正処理に加えて、画像の特性を判定する処理(例えば、上述のカラー判定処理)もスキャナに実行させる場合、各処理を実行するための処理ユニットをスキャナ内部に設ける必要がある。このため、スキャナの製造コストが増大してしまう問題がある。このようなスキャナの製造コストの増大を防ぐためには、画像読取システムにおいて、出力画像の品質を低下させることなく、スキャナ(即ち、画像読取装置)において実行される処理を低減する必要がある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、画像読取システムにおいて、画像読取装置において実行される処理を低減しつつ、ガンマ補正により画像の品質を向上させることを可能にする技術を提供することを目的としている。
本発明は、例えば、画像読取システムとして実現できる。本発明の一態様に係る画像読取システムは、画像読取装置と、画像読取装置に接続可能であり、画像読取装置から画像データを取得する情報処理装置と、を備える画像読取システムであって、画像読取装置は、原稿の画像を読み取って画像データを生成する読取手段と、読取手段によって生成された画像データに対して、第1の補正特性によるガンマ補正を行う第1の補正手段と、第1の補正手段によって補正された画像データを情報処理装置に送信する送信手段とを備え、情報処理装置は、送信手段によって送信された画像データを受信すると、受信した当該画像データが示す画像の特性を判定する第1の判定手段と、第1の判定手段によって判定された画像の特性が、第1の補正特性に対応しているか否かを判定する第2の判定手段と、第2の判定手段によって、画像の特性が第1の補正特性に対応しないと判定されると、受信した画像データに対して、第1の補正特性の逆特性によるガンマ補正を行うとともに、画像の特性に対応した第2の補正特性によるガンマ補正を行う第2の補正手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、画像読取システムにおいて、画像読取装置において実行される処理を低減しつつ、ガンマ補正により画像の品質を向上させることを可能にする技術を提供できる。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。なお、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施の形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
画像データに含まれる各画素データに対してガンマ補正処理を行った際の、画素データの値の変化を示すグラフの一例を示す図。 画像データに含まれる各画素データに対してガンマ補正処理を行った際の、画素データの値の変化を示すグラフの一例を示す図。 画像データに含まれる各画素データに対してガンマ補正処理を行った際の、画素データの値の変化を示すグラフの一例を示す図。 本発明の実施形態に係るスキャナ200の断面図の一例を示す図。 本発明の実施形態に係るスキャナ200の構成例を示すブロック図。 本発明の実施形態に係るPC400の構成例を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る、PC400とスキャナ200とを含む画像読取システム500におけるソフトウェア構成を示すブロック図。 カラーモードを指定するためのユーザインタフェースの一例を示す図。 本発明の実施形態に係る画像読取システム500における、モノカラーモードの場合の、画像の読取処理の手順を示すフローチャート。 本発明の実施形態に係る画像読取システム500における、自動判定モードの場合の、画像の読取処理の手順を示すフローチャート。 本発明の他の実施形態に係る画像処理システムにおけるスキャナの構成を示す断面図。 本発明の他の実施形態に係る画像処理システムにおけるスキャナの電気構成図。 本発明の他の実施形態に係るアプリケーションとスキャナドライバとスキャナの構成図。 本発明の他の実施形態に係る原稿から画像データを取り込んでからの保存・表示までのフローチャート。 本発明の他の実施形態に係る明るさ補正処理に関する図。 本発明の他の実施形態に係る明るさ補正処理に関する図。 本発明の他の実施形態に係る画像読取ユニット及びその近傍を示す図。 本発明の他の実施形態に係る影検知に関するフローチャート。 本発明の他の実施形態に係る影検知に関する図。 本発明の他の実施形態に係る画像データの画素を拡大した物と影の位置情報を記憶するための1次元配列を示す図。 本発明の他の実施形態に係る原稿サイズ検知のフローチャート。 本発明の他の実施形態に係る影検知に関する図。 本発明の他の実施形態に係る影の位置情報が保存された1次元配列を示す図。 本発明の他の実施形態に係る、画像の検出処理の可否判定方法に関するフローチャート。 本発明の他の実施形態に係るユーザの設定する明るさ設定が特殊な場合の原稿読み取りから保存・表示までのフローチャート。 本発明の他の実施形態に係る明るさの設定が明るさの反転する補正処理の場合のフローチャート。 本発明の他の実施形態に係る明るさの設定が明るさの反転する補正処理の概要を示す図。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
<画像読取システムの構成>
本実施形態では、画像読取装置及び情報処理装置の一例として、本発明をスキャナ及びPCにそれぞれ適用した場合について説明する。まず、本実施形態では、画像読取システムとして、スキャナと、当該スキャナに接続可能なPCとを備えるシステムを想定する。本実施形態の画像読取システムにおいて、スキャナは原稿から画像を読み取って、対応する画像データを生成する。PCはスキャナから当該画像データを取得する。なお、画像読取システムにおいて、スキャナとPCは、シリアルインタフェースやパラレルインタフェースを介して接続されていてもよいし、LAN等のネットワークを介して有線又は無線で接続されていてもよい。
<画像読取装置(スキャナ)の構成>
次に、図2を参照して、本発明の実施形態に係るスキャナ200全体の概略的な構成について説明する。スキャナ200は、トレイ210に置かれた原稿束Dから原稿を1枚ずつ給紙して、搬送路上を搬送する。スキャナ200は、原稿を搬送するためのローラとして、搬送路に沿って、ピックアップローラ202、給紙ローラ203、分離ローラ204、及び搬送ローラ208を備える。また、スキャナ200は、当該搬送路に沿って、ラインイメージセンサ205と、搬送路を挟んでラインイメージセンサ205と対向した位置に設けられた白色板207とを備える。
スキャナ200において、ピックアップローラ202は、トレイ210に置かれた原稿束Dから原稿をピックアップする。なお、トレイ210に置かれた原稿束Dは、原稿検知センサ209によって検知される。トレイ210からピックアップされた原稿は、分離ローラ204によって1枚ずつの原稿に分離されて、分離された原稿が給紙ローラ203によって装置内(搬送路)に給紙される。装置内に給紙された原稿は、図2に示す4つの搬送ローラ208によって、最終的には排紙口まで搬送路上を搬送されて、装置外部に排紙される。搬送路に給紙された原稿は、搬送ローラ208によって搬送されて、レジストセンサ206によって検知される。スキャナ200は、レジストセンサ206によって原稿が検知されたタイミングを基準として、原稿の搬送及びラインイメージセンサ205による画像の読み取りを行う。
ラインイメージセンサ205は、搬送される原稿の表面に形成されている画像を読み取って、当該画像に応じた信号を出力する。スキャナ200は、画像の読み取りを開始する前に、ラインイメージセンサ205によって白色板207を読み取って、シェーディング補正に用いる補正データを生成する。生成された補正データは、ラインイメージセンサ205の主走査方向(原稿の搬送方向と直交する方向)に沿った画素ごとに生成されて、メモリ等に格納される。
原稿は、レジストセンサ206によって検知された後、搬送路上を搬送されながら、その表面をラインイメージセンサ205によって読み取られる。ラインイメージセンサ205は、主走査方向に沿って、原稿の表面に形成されている画像を読み取って、読み取った画像に応じた信号を出力する。なお、出力された信号には、上述した補正データを用いたシェーディング補正が施される。画像が読み取られた後、原稿は装置外部へ排出される。
なお、図2では、本発明に係る画像読取装置の一例として、シートフィードタイプのスキャナ200を示しているが、例えば、フラットベッドタイプのスキャナを画像読取装置として用いてもよい。
次に、図3を参照して、スキャナ200の回路構成について説明する。同図では、特に、ラインイメージセンサ205から出力される信号に対する画像処理を行う回路の構成を概略的について示している。スキャナ200は、外部インタフェース(I/F)部302及び信号ケーブル303を介して、PC等の外部装置と接続されている。上述のように、画像の読み取りに応じてラインイメージセンサ205から出力された信号は、A/D変換部304に入力される。A/D変換部304は、ラインイメージセンサ205の出力信号を、増幅、黒レベルクランプ等のアナログ信号処理を施した後、得られた信号を、所定のビット数で量子化されたデジタルデータに変換する。これにより、A/D変換部304は、原稿の画像に対応する画像データを生成する。A/D変換部304から出力された画像データは、画像処理部305に入力される。
画像処理部305は、ラインイメージセンサ205、A/D変換部304等の制御と、A/D変換部304から出力された画像データに対する各種の画像処理(シェーディング補正、ガンマ補正等)とを行う。画像メモリ306は、画像処理部305に入力された画像データが一時的に格納される記憶デバイスである。また、画像メモリ306には、上述のシェーディング補正用の補正データが格納されてもよい。CPU307は、スキャナ全体の制御を司る制御部に相当する。画像処理部305とCPU307は、バス308を介して接続されている。CPU307は、画像処理部305を介して画像メモリ306にアクセス可能である。駆動部309は、原稿を搬送するローラ等を駆動するモータであり、CPU307からの指示に応じてモータドライバ310によって駆動される。
<情報処理装置(PC)の構成>
次に、図4を参照して、本発明の実施形態に係るPC400の構成について説明する。PC400において、CPU401、ROM402、RAM403、表示部404、入力部405、HDD406、及び外部I/F部がバス410に接続されており、これらはバス410を介して情報のやりとりが可能である。CPU401は、PC400全体の動作を制御する。また、CPU401は、ROM402に記憶された制御プログラムを読み出し、RAM403に展開して実行することによって、各種の制御を実行する。RAM403は、CPU401の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD406には、画像データや、後述するアプリケーション・ソフトウェア(アプリケーション)を含む各種のプログラムが格納される。表示部404は、アプリケーションによる操作画面等を表示するディスプレイを備える。入力部405は、キーボード、マウス、表示部404のディスプレイ上に配置されたタッチパネル等の各種の入力デバイスを備える。
外部I/F部407は、PC400と外部装置を接続するためのインタフェースである。本実施形態では、外部I/F部407には、信号ケーブル303を介してスキャナ200が接続されている。PC400とスキャナ200との間のインタフェースには、有線及び無線を問わず、USB、SCSI、Bluetooth(登録商標)等、任意のインタフェースが利用されうる。本実施形態では、一例として、SCSIがインタフェースとして用いられ、信号ケーブル303にはSCSIに対応したケーブルが用いられるものとする。
次に、図5を参照して、PC400とスキャナ200とを含む画像読取システム500におけるソフトウェア構成について説明する。PC400には、PC400上で画像データに基づく画像を表示し、画像データを保存するためのアプリケーション・ソフトウェア(アプリケーション501)と、PC400からスキャナ200を制御するためのスキャナ制御ソフトウェア(スキャナドライバ502)とが、予めユーザによってインストールされる。インストールされたアプリケーション501及びスキャナドライバ502は、HDD406等に格納されている。CPU401がHDD406等に格納されたこれらのソフトウェアをRAM403に読み出して実行することによって、後述するこれらのソフトウェアの機能がPC400上で実現される。
アプリケーション501とスキャナドライバ502は、予め定められたプロトコルで通信する。本実施形態では、一例として、アプリケーション501とスキャナドライバ502はTwainという規格で定められたプロトコルに基づいて通信するものとする。なお、当該プロトコルは、Twain以外に、ISISやWIAといった規格で定められたプロトコルであってもよい。また、スキャナドライバ502とスキャナ200は、上述のように、SCSIに基づいて通信する。
PC400で起動されたアプリケーション501は、スキャナドライバ502を介してスキャナ200と通信する。アプリケーション501は、例えば、入力部405を介して入力されたユーザの指示に応じて、スキャナ200に対して、スキャナドライバ502を介して画像の読取指示を送信する。また、アプリケーション501は、読取処理によって生成された画像データを、スキャナ200からスキャナドライバ502を介して受信する。スキャナドライバ502は、スキャナ200から受信した画像データに対して、後述するように、画像の特性(カラー、明るさ等)を判定する処理やガンマ補正処理等の、各種の画像処理を施すことが可能である。スキャナドライバ502は、画像処理後の画像データをアプリケーション501に送信する。アプリケーション501は、スキャナドライバ502から受信した画像データを、例えば、表示部404に表示(出力)したり、HDD406に保存したりする。
<読取設定の指定>
ユーザは、PC400のスキャナドライバ502を用いてスキャナ200に画像の読み取りを実行させる際に、スキャナドライバ502によって表示部404に表示されるユーザインタフェース(設定画面)を介して、種々の読取設定を指定することが可能である。ユーザは、入力部405を操作して、表示部404に表示されたユーザインタフェースを操作することで、読取設定を入力する。
例えば、PC400上のスキャナドライバ502は、スキャナ200が画像を読み取る際のカラーモードを設定可能なユーザインタフェースを表示部404に表示する。図6は、PC400においてスキャナドライバ502が表示部404に表示するユーザインタフェースの一例(601)である。ユーザインタフェース601は、カラーモードを選択可能なチェックボックス611、読取処理の実行開始を指示するためのボタン612、及び、カラーモードの設定の終了を指示するためのボタン613を含む。ユーザは、入力部405を用いて、表示部404に表示されたユーザインタフェース601のチェックボックス611及びボタン612、613を操作して、読取設定等を入力する。
本実施形態では、ユーザインタフェース601のチェックボックス611に含まれる3つの項目の何れかを選択することによって、3つのカラーモードの何れかを、スキャナ200による読み取りの際のカラーモードとして指定できる。ここでは、3つのカラーモードとして、マルチカラーモード(「カラー」)、モノカラーモード(「グレイ」)、及び自動判定モード(「カラー自動判定」)の何れかが選択可能である。マルチカラーモードは、マルチカラー(多色)画像の画像データを生成するモードである。モノカラーモードは、モノカラー(単色)画像の画像データを生成するモードである。また、自動判定モードは、スキャナ200(ラインイメージセンサ205)が読み取った画像のカラーを自動的に判定して、判定結果に応じた画像データを生成するモードである。ボタン612をユーザが押下すると、ユーザインタフェース601を用いて設定されたカラーモードがスキャナ200に通知される。
なお、画像の読取設定は、PC400上で指定されるだけでなく、スキャナ200に設けられたタッチパネル等の入力デバイスを介して指定されてもよい。読取設定には、カラーモードだけでなく、画像を読み取る際の解像度、読取領域等に関する設定が含まれていてもよい。この場合、PC400は、入力部405を操作してそれらの読取設定を指定可能なユーザインタフェースを表示部404に表示可能であればよい。
また、上述の3つのカラーモードのうちモノカラーモードは、例えば、ブラックのモノカラー画像(即ち、モノクロ画像)の画像データを生成するモードである。この場合、モノカラー画像は、所定の階調数のグレイ画像に相当する。なお、カラーモードとして、マルチカラー画像及びモノカラー画像だけでなく、例えば、モノクロ2値画像の画像データを生成するモードが指定可能であってもよい。
<画像の読取処理>
スキャナ200は、上述の読取設定と読取開始指示(読取開始命令)とをPC400から受信すると、受信した読取設定(カラーモード)に従って画像の読み取りを開始する。本実施形態では、スキャナ200の画像処理部305は、読取条件として指定されたカラーモードに応じて、ガンマ補正に用いる補正特性(第1の補正特性)を切り替えて使用する。
画像処理部305は、カラーモードとしてマルチカラーモード又はモノカラーモードが指定されている場合には、画像の読み取りによって生成された画像データに対して、各モードに対応した補正特性によるガンマ補正を行う。即ち、画像処理部305は、マルチカラーモードにおいてはカラー画像に対応した補正特性によるガンマ補正、モノカラーモードにおいてはモノカラー画像に対応した補正特性によるガンマ補正を行う。一方で、画像処理部305は、カラーモードとして自動判定モードが指定されている場合には、読み取った画像のカラーをスキャナ200側では判定せずに、マルチカラー画像に対応した補正特性によるガンマ補正を一律に行う。以下では、カラーモードとして、マルチカラーモード又はモノカラーモードが指定される場合と、自動判定モードが指定される場合とのそれぞれについて、図7及び図8をそれぞれ参照しながら説明する。
(モノカラーモードの場合)
ここでは、図7を参照しながら、スキャナドライバ502によってカラーモードとしてモノカラーモードが指定された場合の、画像の読取処理の手順について説明する。ただし、マルチカラーモードが指定された場合にも、ステップS104及びS105以外は同様の手順が実行される。
まず、ユーザは、スキャナ200に原稿をセットするとともに、PC400上でアプリケーション501を介して、スキャナドライバ(以下、単に「ドライバ」と称する。)502によるユーザインタフェース601を表示部404に表示させる。ユーザがユーザインタフェース601を用いて読取設定としてモノカラーモードを指定し、ボタン612を押下すると、ステップS101で、アプリケーション501は、画像の読取開始命令をスキャナドライバ502に送信する。スキャナドライバ502は、画像の読取開始命令を受信すると、ステップS102で、指定された読取設定をスキャナ200に送信し、次いでステップS103で、画像の読取開始指示をスキャナ200に送信する。
スキャナ200は、PC400のスキャナドライバ502から画像の読取開始指示を受信すると、ステップS104で、原稿の搬送を開始するとともに、先に送信された読取設定に従って、原稿の表面に形成されている画像の読み取りを開始する。ここでは、スキャナ200のラインイメージセンサ205及びA/D変換部304が、搬送される原稿の画像を読み取って、10ビット階調(1024階調)で表現されたモノカラー画像の画像データを生成する。なお、階調数に対応するビット数は、予めスキャナ200において定められているものとする。このように、本実施形態では、ラインイメージセンサ205及びA/D変換部304は読取手段として機能する。
次に、ステップS105で、スキャナ200の画像処理部305は、ステップS104で生成された画像データに対して、10ビット階調のガンマ補正を行う。ここでは、モノカラー画像に対応した補正特性によるガンマ補正が行われる。なお、当該補正特性は第1の補正特性に相当し、画像処理部305は、第1の補正特性によるガンマ補正を行う第1の補正手段として機能する。
次に、ステップS106で、画像処理部305は、ガンマ補正後の画像データを、階調数を減少させた画像データに変換する。ここでは、画像処理部305は、当該画像データについて、10ビット階調から8ビット階調に変換する。さらに、ステップS107は、画像処理部305は、変換後の画像データに対して、JPEG等の圧縮処理を施す。このようにして、画像データのデータ量を減少させることによって、画像データがスキャナ200からPC400に転送される際の転送時間が低減される。最終的に、ステップS108で、スキャナ200は、外部I/F部302を介して、変換及び圧縮後の画像データをPC400のスキャナドライバ502に送信する。
PC400のスキャナドライバ502は、ステップS109で、受信した画像データに対して伸張処理を行って、ステップS110で、伸張処理後の画像データをアプリケーション501に送信する。アプリケーション501は、受信した画像データに基づく画像を表示部404に表示することで、画像データを出力する。なお、カラーモードとして、モノカラーモードではなくマルチカラーモードが指定された場合、ステップS104ではマルチカラー画像の画像データが生成され、ステップS105ではマルチカラー画像に対応した補正特性によるガンマ補正が行われる。
(自動判定モードの場合)
次に、スキャナドライバ502によってカラーモードとして自動判定モードが指定された場合の、画像の読取処理の手順について説明する。自動判定モードの場合、読み取った画像のカラーを自動的に判定し、判定結果に応じて適切なガンマ補正を画像データに適用する必要がある。しかし、スキャナ200において、生成した画像データにガンマ補正を行う前に、画像のカラーを判定するカラー自動判定を行う場合には、上述のように、スキャナ200の製造コストを増大させてしまう問題がある。そこで、本実施形態では、自動判定モードにおいて、カラー自動判定は、スキャナ200側ではなくPC400側で実行する。
本実施形態では、まず、モノカラーモード及びマルチカラーモードと同様、自動判定モードの場合にも、読み取った画像の画像データの品質を低下させずに、スキャナ200からPC400への画像データの転送時間を低減するために、以下の処理を実行する。スキャナ200は、読み取った画像のカラーを判定せずに、当該画像データに、予め定められた補正特性(第1の補正特性)のガンマ補正を行う。本実施形態では、一例として、カラー画像に対応した補正特性を第1の補正特性として用いる。
一方で、PC400では、スキャナ200から受信した画像データが示す特性としてカラーを判定することで、カラー自動判定を実行する。さらに、PC400は、判定した画像のカラー(特性)が、スキャナ200側で適用されたガンマ補正の補正特性と対応しているか否かを判定し、対応していない場合には、判定した画像のカラーに対応した補正特性によるガンマ補正を改めて画像データに行う。このようにして、カラー自動判定をスキャナ200ではなくPC400で実行した場合にも、その判定結果に応じた適切なガンマ補正を画像データに適用する。その結果、スキャナ200において実行される処理を低減しつつ、ガンマ補正により、読み取った画像データに基づく画像の品質を向上させることを可能にする。
しかし、スキャナ200側とPC400側で、合計2回のガンマ補正を画像データに行うと、かえって画像の品質を劣化させてしまう可能性がある。ここで、図1A乃至図1Cは、画像データに含まれる各画素データに対してガンマ補正処理を行った際の、画素データの値(RGBデータ値又は明度)の変化を示すグラフの一例であり、縦軸は補正前の画素データの値、横軸は補正後の画素データの値をそれぞれ示している。図1A及び図1Bは、ガンマ補正を行っていない画像データに、それぞれマルチカラー画像及びモノカラー画像に対応した補正特性によるガンマ補正を行った場合を示している。また、図1Cは、マルチカラー画像に対応した補正特性によるガンマ補正を行った後に、モノカラー画像に対応した補正特性によるガンマ補正を行うことで、2回のガンマ補正を画像データに行った場合を示している。特に、図1B及び図1Cを比較すると、既に(1回目の)ガンマ補正を行っているか否かに依存して、モノカラー画像に対応したガンマ補正を行った場合に、補正後の画素データの値が異なることがわかる。従って、1つの画像データに2回のガンマ補正を行うと、1回のガンマ補正のみを行う場合と比べて、得られる画質が変化してしまい、所望の画質が得られなくなるおそれがある。
本実施形態では、PC400において判定された画像のカラー(特性)と、スキャナ200において適用されたガンマ補正の補正特性とが対応していない場合に、2回のガンマ補正を画像データに適用することになる。この場合には、上述のように所望の画質が得られなくなることを回避するために、PC400が以下の処理を実行する。PC400は、判定された画像のカラー(特性)に対応した第2のガンマ補正の実行前に、画像データに対して、スキャナ200において適用された第1のガンマ補正の補正特性の逆特性によるガンマ補正(即ち、逆ガンマ補正)を行う。これにより、画像データを、第1のガンマ補正の適用前の状態に戻した上で、当該画像データに第2のガンマ補正を行う。その結果、PC400において、ガンマ補正を行っていない画像データに第2のガンマ補正を行った場合と同様に、ガンマ補正により画像の品質を向上させることが可能になる。
以下では、図8を参照しながら、自動判定モードにおける画像の読取処理の手順の一例について説明する。まず、ユーザは、スキャナ200に原稿をセットするとともに、PC400上で、アプリケーション501を介してスキャナドライバ502によるユーザインタフェース601を表示部404に表示させる。ユーザがユーザインタフェース601を用いて読取設定として自動判定モードを指定し、ボタン612を押下すると、ステップS201で、アプリケーション501は、画像の読取開始命令をスキャナドライバ502に送信する。スキャナドライバ502は、画像の読取開始命令を受信すると、ステップS202で、指定された読取設定をスキャナ200に送信し、次いでステップS203で、画像の読取開始指示をスキャナ200に送信する。
スキャナ200は、PC400のスキャナドライバ502から画像の読取開始指示を受信すると、ステップS204で、原稿の搬送を開始するとともに、先に送信された読取設定に従って、原稿の表面に形成されている画像の読み取りを開始する。ここでは、自動判定モードが指定された場合には、スキャナ200においてはマルチカラー画像に対応した処理を実行すべきことが、予め定められているものとする。従って、ステップS204で、スキャナ200のラインイメージセンサ205及びA/D変換部304は、搬送される原稿の画像を読み取って、10ビット階調(1024階調)で表現されたマルチカラー画像の画像データを生成する。
次に、ステップS205で、スキャナ200の画像処理部305は、ステップS204で生成された画像データに対して、10ビット階調のガンマ補正を行う。ここでは、マルチカラー画像に対応した補正特性(第1の補正特性)によるガンマ補正が行われる。さらに、ステップS206で、画像処理部305は、ガンマ補正後の画像データを、階調数を減少させた画像データに変換する。ここでは、画像処理部305は、当該画像データについて、10ビット階調から8ビット階調に変換する。その後、ステップS207で、画像処理部305は、変換後の画像データに対して、JPEG等の圧縮処理を施す。最終的に、ステップS208で、スキャナ200は、外部I/F部302を介して、変換及び圧縮後の画像データをPC400のスキャナドライバ502に送信する。
PC400のスキャナドライバ502は、ステップS209で、受信した画像データに対して伸張処理を行う。次に、ステップS210で、スキャナドライバ502は、自動判定モードが指定されていることに応じて、伸張処理後の画像データが示す画像の特性として、画像のカラーを判定する。ここで、カラー自動判定は、例えば、以下のように実行される。スキャナドライバ502は、まず、受信された画像データに含まれる一部又は全部の画素について彩度を算出する。さらに、スキャナドライバ502は、それらの画素のうちで、算出された彩度が所定の閾値以上である画素の総数に基づいて、受信された画像データに基づく画像が、マルチカラー画像およびモノカラー画像のいずれであるかを判定すればよい。即ち、スキャナドライバ502は、所定の閾値以上である画素の総数が、一定量以上であれば、当該画像はマルチカラー画像であると判定し、一定量未満であれば、当該画像はモノカラー画像であると判定すればよい。
ステップS210では、スキャナドライバ502は、さらに、受信した画像データに基づく画像のカラー(特性)の判定結果に応じて、当該画像のカラーが、スキャナ200で行われた第1のガンマ補正における補正特性に対応しているか否かを判定する。ここで、スキャナドライバ502は、当該画像のカラーが第1のガンマ補正に対応していると判定した場合には、ステップS213に処理を進め、受信及び伸張した画像データをアプリケーション501に送信する。一方で、スキャナドライバ502は、当該画像のカラーが第1のガンマ補正に対応していないと判定したい場合には、図8で破線で囲まれたステップS211及びS212の処理を実行する。ステップS211及びS212では、後述するように、スキャナドライバ502は、受信した画像データに、画像のカラーに対応した補正特性(第2の補正特性)による第2のガンマ補正を行う。なお、ステップS210で、スキャナドライバ502(CPU401)は第1の判定手段、及び第2の判定手段として機能する。
ステップS211で、スキャナドライバ502は、受信した8ビット階調の画像データに、逆ガンマ補正を行う。ここでは、スキャナドライバ502は、スキャナ200で適用した第1のガンマ補正の補正特性(マルチカラー画像に対応した第1の補正特性)の逆特性によるガンマ補正を、当該画像データの各画素に適用する。例えば、例えばγ=2.0のガンマ補正関数が第1のガンマ補正で用いられた場合には、当該ガンマ補正関数の逆関数で与えられる、γ=0.5のガンマ補正関数が、ステップS211では用いられる。これにより、受信した画像データは、第1のガンマ補正が適用される前の状態に戻される。次に、ステップS211で、スキャナドライバ502は、受信した画像データに対して、ステップS210において判定された画像のカラー(特性)に対応した補正特性による第2のガンマ補正を行う。このように、スキャナドライバ502は、ステップS210における判定処理と、ステップS211及びS212におけるガンマ補正処理とについて、自動判定モードが指定された場合にのみ、それぞれの処理を実行する。なお、ステップS211及びS212で、スキャナドライバ502(CPU401)は、第2の補正手段として機能する。
その後、ステップS213で、スキャナドライバ502は、ステップS211における第2のガンマ補正が施された画像データを、アプリケーション501に送信する。アプリケーション501は、ステップS214で、受信した画像データに基づく画像を表示部404に表示することで、当該画像データを出力する。
以上のように、本実施形態に係る画像読取システムでは、特に、画像の読取設定の一例であるカラーモードとして自動判定モードが指定された場合、スキャナ200は、読み取った画像のカラーを判定せず、第1の補正特性によるガンマ補正を当該画像の画像データに適用し、得られた画像データをPC400に送信する。PC400は、受信した画像データが示す画像のカラーを判定する。PC400は、判定されたカラーが第1の補正特性に対応していない場合、受信した画像データに、第1の補正特性の逆特性によるガンマ補正を行った後に、判定したカラーに対応した第2の補正特性によるガンマ補正を行う。このように、読み取った画像のカラー(特性)を自動的に判定する処理を、スキャナ200ではなくPC400において実行する。これにより、スキャナ200において実行される処理を低減しつつ、読み取った画像のカラーに対応したガンマ補正を、当該画像の画像データに適用して当該画像の品質を向上させることが可能になる。その結果、スキャナ200の製造コストが増大することを防ぐことが可能になる。
また、本画像読取システムにおいて、読み取った画像の画像データをスキャナ200からPC400へ転送する際には、上述の実施形態のように、画像データの階調数を低減してもよい。これにより、画像データの転送に要する時間を低減させつつ、上述の効果を得ることができる。なお、本実施形態では、スキャナ200からPC400へ画像データを転送する前に、スキャナ200は、画像データの階調数に対応するビット数を10ビットから8ビットに低減している。しかし、階調数に対応するビット数としては、任意のビット数(例えば、12ビット、16ビット)が使用されうる。
また、上述の実施形態では、自動判定モードの場合に、PC400のスキャナドライバ502が、ステップS210で、スキャナ200で読取処理により生成された画像データから、画像の特性の1つである画像のカラーを判定している。しかし、本発明では、かかる判定処理で判定する画像の特性は、画像のカラーに限られず、例えば、画像の明るさであってもよい。かかる変形例においては、ステップS212で、スキャナドライバ502は、ステップS210で判定された画像の明るさに対応する補正特性によるガンマ補正を行う。なお、ステップS205の第1のガンマ補正における第1の補正特性と、ステップS212の第1のガンマ補正における第1の補正特性とは、異なる画像の明るさに対応した補正特性となる。この場合にも、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
また、上述の実施形態では、逆ガンマ補正として、補正前の一画素の画素データを基に、補正後の一画素の画素データを決定する補正処理を用いている。しかし本発明における逆ガンマ補正は、補正前の複数画素の画素データを基に、補正後の一画素の画素データを決定する補正処理でもよい。すなわち、例えば、ある画素(画素Aとする)に対して行う逆ガンマ補正は、画素Aと画素Aに隣接する画素の画素データに対して、第1のガンマ補正の補正特性の逆特性によるガンマ補正を行い、それによって得られた各画素の画素データについて平均値を算出し、その平均値を画素Aの逆ガンマ補正後の画素データとする補正処理であってもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明してきたが、本発明は、シートから読み取った画像データに対して、ガンマ補正等の画像の明るさ補正を行う画像処理システムまたはそのような画像処理システム(及びかかる画像処理システムを適用した画像読取システム)において、当該画像データに更に画像処理を行う場合にも有効である。以下では、例えば、複写機、スキャナ、ファックス、プリンタ等の装置において、画像の明るさ補正に加えて画像処理を行う場合に適用可能な、本発明の他の実施形態について、具体例を挙げながら詳細に説明する。
画像処理システムにおいては、一般に、ユーザが望む読取画像が得られるように、原稿から読み取った画像データに対して各種画像処理の実行が可能である(特開平1−317075号公報参照)。しかしながら、ガンマ補正等の明るさ補正を読取画像に適用する際に、ユーザが明るさ補正条件を極端な設定にすると、その後の画像処理が適切に行えないことがある。
例えば、明るさ補正後の画像データに含まれる原稿領域とその背景領域との境界を検出して原稿サイズ検知を行う場合、当該明るさ補正条件を明るくし過ぎてしまうと、原稿領域とその背景領域との境界が判別できず、高精度に原稿サイズ検知を行えない場合がある。なお、ここでは原稿サイズ検知を例示して説明したが、明るさ補正の条件次第では原稿サイズ検知以外の画像処理についても適切に行えない場合がある。
本発明は、上述した事情に鑑み、読み取った画像データに対してガンマ補正等の明るさ補正を行う際に、当該画像データに適切な画像処理を行うために、次のような態様としても実現できる。
具体的には、本発明の他の態様によれば、シートから読み取った画像を受け付ける画像受付手段と、前記画像の明るさを設定する明るさ設定手段と、前記画像の明るさを補正する複数の明るさ補正手段と、前記画像に対して所定の設定条件に基づく画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理の設定条件及び前記明るさ設定の少なくとも一方に基づいて、前記複数の明るさ補正手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする画像処理システムが提供される。
上記本発明の他の態様において、画像処理システムは、シートから画像を読み取る画像読取装置と、前記画像読取装置に接続されて当該画像読取装置を制御する情報処理装置とを更に備え、前記複数の明るさ補正手段は、前記画像読取装置側に設けられて当該画像読取装置によって読み取られる画像に対して第1明るさ補正を行う少なくとも一つの第1明るさ補正手段と、前記情報処理装置側に設けられて前記画像受付手段を介して受け取った画像に対して第2明るさ補正を行う少なくとも一つの第2明るさ補正手段とを有し、前記第2明るさ補正手段は、前記画像受付手段によって受付され前記第1明るさ補正手段、及び圧縮伸張または前記画像処理手段によって画像処理が施された画像に対して前記第2明るさ補正を行ってもよい。
上記本発明の他の態様において、前記制御手段は、前記複数の明るさ補正手段のうち、前記画像処理の設定条件及び前記明るさ設定の少なくとも一方に基づいて選択される少なくとも1つの明るさ補正手段によって、前記画像受付手段によって受付された画像に明るさ補正を施すよう制御してもよい。
上記本発明の他の態様において、前記制御手段は、前記画像処理の設定及び前記明るさ設定の少なくとも一方に基づいて、前記複数の明るさ補正処理手段それぞれの補正比率を調整してもよい。
上記本発明の他の態様において、画像処理システムは、前記複数の明るさ補正手段による補正比率に基づいて前記画像処理手段による画像処理を施せるか否かを判断する画像処理可否判断手段を更に備えてもよい。
上記本発明の他の態様において、前記制御手段は、前記画像処理可否判断手段によって得られた結果に基づいて、前記複数の明るさ補正手段による補正比率を再調整してもよい。
また、本発明の他の態様によれば、シートから読み取った画像データに第1明るさ補正を行う第1明るさ補正手段と、シートから読み取った画像データに第2明るさ補正を行う第2明るさ補正手段と、前記第1明るさ補正手段による明るさ補正処理のための第1明るさ条件、又は前記第2明るさ補正手段による明るさ補正処理のための第2明るさ条件を設定可能である明るさ補正条件設定手段と、シートから読み取った画像データに画像処理を行う画像処理手段とを備え、前記明るさ補正条件設定手段において前記第1明るさ条件が設定されると、前記第1明るさ補正手段によって前記画像データに前記第1明るさ補正を行った後に前記画像処理を行う一方、前記明るさ補正条件設定手段において前記第2明るさ条件が設定されると、前記画像処理を行った後に前記第2明るさ補正手段によって前記画像データに前記第2明るさ補正を行うようにしたことを特徴とする画像処理システムも提供される。
また、本発明の更に他の態様によれば、シートから画像を読み取る画像読取装置と、前記画像読取装置を制御する情報処理装置とを備えた画像処理システムであって、前記画像読取装置に設けられて、シートから読み取った画像データに第1明るさ補正を行う第1明るさ補正手段と、前記情報処理装置に設けられて、前記画像読取装置から受け取った画像データに第2明るさ補正を行う第2明るさ補正手段と、前記第1明るさ補正手段による明るさ補正処理のための第1明るさ条件、又は前記第2明るさ補正手段による明るさ補正処理のための第2明るさ条件を設定可能である明るさ補正条件設定手段と、シートから読み取った画像データに画像処理を行う画像処理手段とを備え、前記明るさ補正条件設定手段において前記第1明るさ条件が設定されると、前記第1明るさ補正手段によって前記画像データに前記第1明るさ補正を行った後に前記画像処理を行う一方、前記明るさ補正条件設定手段において前記第2明るさ条件が設定されると、前記画像処理を行った後に前記第2明るさ補正手段によって前記画像データに前記第2明るさ補正を行うようにしたことを特徴とする画像処理システムが提供される。
上記本発明の更に他の態様において、前記画像データに対する明るさ補正処理は、前記画像データのRGB各成分の値を一律に増減して調整する処理であってもよい。
上記本発明の更に他の態様において、前記画像データに対する前記画像処理は、前記画像データに含まれるシート領域とその背景領域との境界に基づいてシートの存在領域又は外形を検出する処理であってもよい。
上記本発明の更に他の態様において、前記画像データに対する前記画像処理は、前記画像データに含まれるシート領域とその背景領域との境界に基づいてシートの傾きを検出する処理であってもよい。
上記本発明の更に他の態様において、前記画像処理は、文字認識処理、画像異常検出処理、色ずれ判定処理、色味判定処理、バーコード検出処理の少なくとも1つの処理、又は各処理の組み合わせを含んでもよい。
上記本発明の更に他の態様において、画像処理システムは、ユーザからの明るさ補正要求を受け付ける明るさ補正要求受付手段と、前記明るさ補正要求に基づいて、前記画像処理手段による前記画像処理が可能か否かを事前に判断する画像処理前判断手段と、前記画像処理前判断手段による判断結果に基づいて、その後の明るさ補正処理及び画像処理の順番を制御する制御手段とを更に備えてもよい。
上記本発明の更に他の態様において、前記明るさ補正条件設定手段は、前記画像処理前判断手段による判断結果に基づいて、前記ユーザからの明るさ補正要求を前記第1明るさ条件又は前記第2明るさ条件として明るさ補正条件の設定を行ってもよい。
上記本発明の更に他の態様において、画像処理システムは、前記画像処理の前後で補正条件の異なる明るさ補正をそれぞれ行う第3明るさ補正手段を更に備えてもよい。
本発明の他の態様によれば、シートから読み取った画像を受け付けた後、複数の明るさ補正手段のうち少なくとも1つの明るさ補正手段によって前記画像の明るさを補正するにあたり、前記画像に対する画像処理の設定条件または明るさ設定の少なくとも一方に基づいて、前記複数の明るさ補正手段と前記画像処理の順序とを制御するようにしたことを特徴とする画像明るさ補正処理方法が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、シートから読み取った画像データに対して、所定の画像処理と、第1明るさ条件又は第2明るさ条件に基づいて明るさ補正処理とを行うに際し、前記第1明るさ条件のときは、前記画像データに前記第1明るさ条件に基づく明るさ補正を行った後に前記画像処理を行う一方、前記第2明るさ条件のときは、前記画像データに前記画像処理を行った後に前記第2明るさ条件に基づく明るさ補正処理を行うことを特徴とする画像処理方法が提供される。
更に、本発明の他の態様によれば、シートから読み取った画像データに対して、所定の画像処理と、第1明るさ条件又は第2明るさ条件に基づいて明るさ補正処理とをコンピュータに実行させるに際し、前記第1明るさ条件のときは、前記画像データに前記第1明るさ条件に基づく明るさ補正を行った後に前記画像処理を行わせ、前記第2明るさ条件のときは、前記画像データに前記画像処理を行った後に前記第2明るさ条件に基づく明るさ補正処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラムが提供される。
本発明の他の態様及び更に他の態様によれば、例えば、ユーザが画像データの明るさ補正条件や画像処理設定等を如何に変更したとしても、読み取った画像データに対して適切な画像処理を行うことができ、所望の画像データを得ることができる。
以下、本発明の他の態様及び更に他の態様を実施するための、本発明の他の実施形態を、図9〜図24を用いて詳細に説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<他の実施形態>
図9は、本発明の他の実施形態に係る画像処理システムに適用可能な画像読取装置の構成を示す断面図である。
画像読取装置(以下、スキャナ1101)は、シートフィードスキャナであって、原稿束Dの上面側から原稿をピックアップするピックアップローラ1102と、ピックアップローラ1102によりピックアップされた原稿を装置内に給送する給送ローラ1103と、原稿を1枚ずつ分離する分離ローラ1104と、原稿束Dから分離された原稿の上面の画像情報を読取る読取ユニット1108と、原稿を搬送するべく読取ユニット1108の上流側に設けられたレジストローラ対1105と、原稿を搬送するべく読取ユニット1108の下流側に設けられた搬送ローラ対1107と、搬送される原稿を検知するべくレジストローラ対1105の下流側近傍に設けられたレジストセンサ1110を備える。
スキャナ1101の上部フレーム1101aには、読取ユニット1108が固定されている。読取ユニット1108は、原稿や後述する対向部材の画像を読取るラインイメージセンサ1120と、搬送される原稿等に光を照射する光源1121とを備える。
スキャナ1101の下部フレーム1101bには、読取ユニット1108に対向する位置に配置される色基準部材となる対向部材(白色部材)1109と、この対向部材1109と読取ユニット1108との間に配置される板状のガラス1106とが設けられている。
次に、原稿に形成された画像をスキャナ1101が読取るときの動作を説明する。画像読取命令を受けたスキャナ1101は、画像の読み取りを開始する。まず、スキャナ1101は、画像読取命令を受けると、白色の対向部材1109をラインイメージセンサ1120により読み取り、ラインイメージセンサ1120の感度むらや照明の光量むらを補正するための補正用データを生成する(以下では感度むらや光量むらの補正をシェーディング補正と称する)。
生成された補正用データは画素毎に記憶される。その後、上述したように、原稿束Dの上面側から原稿をピックアップローラ1102と給送ローラ1103によってスキャナ1101内に取り込み、分離ローラ1104によって1枚ずつに分離する。
分離された原稿は、レジストローラ対1105及び搬送ローラ対1107により挟持されながら搬送路に沿ってその下流側にあるラインイメージセンサ1120の副走査方向(原稿搬送方向)に向けて搬送されつつ、その上面(表側)に形成されている画像が読取ユニット1108によって主走査方向(原稿搬送方向と直交する方向)に沿って読み取られる。本実施形態では、原稿の片面画像を読み取るスキャナ1101を例示しているが、勿論これに限定されず、原稿の両面画像を読み取るスキャナであってもよい。
また、前述した補正用のデータを参照して、ラインイメージセンサ1120の出力信号から生成した画像データをシェーディング補正する。画像が読み取られた後、原稿は搬送ローラ対1107によって挟持されながら搬送され、装置外部へ排出される。
図10は、スキャナ1101の電気回路の構成を示すブロック図である。
まず、読取ユニット1108から、A/D変換部1204へ画像データが転送される。A/D変換部1204は、受信した画像データに増幅や黒レベルクランプなどのアナログ処理を施した後、デジタルデータに変換し、画像処理部1205へ転送する。
画像処理部1205は、ラインイメージセンサ1120、A/D変換部1204の制御と、ラインイメージセンサ1120の出力信号をデジタル化して生成した画像データに対する各種画像処理(シェーディング補正等)とを行う。デジタルデータに変換する処理としては、例えば、画像処理部1205の命令に応じて、10bit深度(1024階調、第1の階調)画像データ、又は、8bit深度(256階調、第2の階調)画像データを生成する。
なお、このような画像処理部1205は、生成された画像データを記憶する画像メモリ1206と、本画像読取装置の制御を司る制御部となるCPU1207とに接続されている。また、画像処理部1205とCPU1207とは、バス1208を介して接続されている。従って、CPU1207は、画像処理部1205を介して画像メモリ1206にアクセスすることができるように構成されている。
原稿を搬送させる駆動手段(例えば、モータ等)1209は、CPU1207からの指示を受けたモータドライバ1210により動作する。
また、上述した画像処理部1205は、インターフェイス部1202とも接続されており、画像処理を行った画像データは、信号ケーブル1203を通して画像読取ユニット1108と接続されているパソコン等の情報処理装置である外部ホスト装置に転送されることになる。
図11は、本発明の他の実施形態にかかる画像処理システムのソフト構成の概略(情報伝達パス)を示すものであって、具体的にはPC1300上のアプリケーションとスキャナドライバとスキャナの構成を示す図である。図11では、アプリケーション1301とスキャナドライバ1302とを別々のソフト構成で説明しているが、アプリケーションとスキャナドライバとを機能的に一体化した1つのソフト構成、または専用アプリケーションとしても機能実現できる。
まず、ユーザは、上述したスキャナ1101を制御するために、あらかじめアプリケーション1301とスキャナドライバ1302をPCにインストールする。インストールされたアプリケーション1301は、スキャナドライバ1302を介してスキャナ1101と通信する。アプリケーション1301とスキャナドライバ1302との間、スキャナドライバ1302とスキャナ1101との間は決められたプロトコルで通信している。本実施形態では、アプリケーション1301とスキャナドライバ1302とは、TWAINという規格で決められたプロトコルで通信を行い、スキャナドライバ1302とスキャナ1101との間では、SCSIという規格で決められたプロトコルで通信を行うようにした。しかし、プロトコルはこれに限るものではなく、たとえばアプリケーション1301とスキャナドライバ1302との間の通信規格はISISやWIAであっても良く、またスキャナドライバ1302とスキャナ1101との間の通信規格はUSBやIEEE802であってもよい。このようにスキャナ1101とPC1300とを接続することで本実施形態の画像読取システムが構成される。
ここで、スキャナ1101からPC1300に画像データを転送する際、スキャナ1101とスキャナドライバ1302との間の画像転送時間は、データの転送量が少ないほど短くなる。スキャナ1101とスキャナドライバ1302との間を渡る画像のビット深度は転送時間と画質を基に8bitが用いられる(カラー画像では、R、G、B輝度情報がそれぞれ8bit、グレー画像では輝度情報が8bitとなる)。スキャナドライバ1302内では、受信した画像データから原稿の境界を検出し、画像データから原稿の幅と長さと傾きを算出する原稿サイズ検知が行われる。スキャナ1101では、高コストを防ぐために原稿サイズ検知は、スキャナ1101内で行わずスキャナドライバ1302内で行っている。その後、スキャナドライバ1302は画像データをアプリケーション1301に転送し、アプリケーション1301は受信した画像データの表示および保存を行う。
上記のようなスキャナ1101とPC1300とで構築されるシステムでは、ユーザが望んだ明るさの画像を提供するために、読み取った画像の各画素に対して、上述の実施形態において説明したガンマ補正等の明るさ補正処理を行うことができる。この明るさ補正処理は、処理対象の画像のビット深度が大きいほど処理結果は階調性が保たれ高画質になる。スキャンした画像は、スキャナから出力する画像データの階調よりも多い階調の画像データでスキャナに取り込まれる(例えば10bitから16bit)。その後、8bit(256階調)データに変換して、PC1300へ転送される。明るさ補正処理をスキャナ1101内で行う場合、階調の多い画像データでの明るさ補正処理が可能なため、階調性を保つことができ、高画質の画像を得ることができる。明るさ補正処理をPC1300内で行う場合、転送されてくるデータは8bitに変換されているため、階調性が落ち、高画質の画像を得ることができないことがある。
従って、スキャナ1101とスキャナドライバ1302との間の画像転送にかかる時間を増やすことなく、ユーザに高画質な画像を提供するために、明るさ補正処理はスキャナ1101内で行えばよい。また、ユーザが望む画像の明るさが特殊な場合(極端に、明るい条件あるいは暗い条件等)、例えば、原稿サイズ検知の前に明るさ補正を行うと、原稿とその背景との境界が区別できなくなり、原稿サイズ検知ができないことがある。原稿サイズ検知だけではなく、文字やバーコード等の符号認識においても同様である。つまり、ユーザの望む明るさが特殊な場合、所望の画像や出力を提供できないことがある。本発明は、以下に説明する通り、上述した明るさ設定に起因して、その後の画像処理への影響を及ぼさないように工夫したものである。
具体的には、本発明の他の態様は、シートから読み取った画像データに対して、所定の画像処理と、第1明るさ条件又は第2明るさ条件に基づいて明るさ補正処理とを行うに際し、第1明るさ条件のときは、画像データに第1明るさ条件に基づく明るさ補正を行った後に画像処理を行う一方、第2明るさ条件のときは、画像データに画像処理を行った後に第2明るさ条件に基づく明るさ補正処理を行う点に特徴がある。
ここでいう第1明るさ条件は、当該条件で明るさ補正を行ってもその後に行う画像処理の精度低下が生じない程度の条件である。一方、第2明るさ条件は、第1明るさ条件よりも明るい条件、または暗い条件、すなわち第1明るさ条件と異なる条件であって、当該条件で明るさ補正を行った後の画像データに画像処理を行うと画像処理の精度低下が懸念される条件である。
例えば、第1明るさ条件又は第2明るさ条件は、明るさ補正を行うと、その後の画像処理(例えば原稿サイズ検知等)に影響を及ぼす条件と、影響が殆どない条件とで区別することができる。すなわち、例えば、明るさ補正処理後に行う画像処理の精度が低下してしまう場合、第1明るさ補正条件は、第1明るさ補正手段では明るさ補正処理を行わないように設定し、第2明るさ条件は、第2明るさ補正手段でユーザの設定する明るさで明るさ補正処理を行うように設定することができる。
勿論、本発明はこれらの条件に限るものではない。画像処理の一例である原稿サイズ検知では、原稿とその背景との境界を、原稿の影を画像から判別して原稿の外形を特定する手法がある。このような原稿の影で原稿サイズ検知を行う際に、極端な明るさ補正を行うと原稿の影が画像から判別できない場合がある。従って、このように原稿サイズ検知に影響を及ぼす程(サイズ誤検知する程)の条件によって明るさ補正する場合には、そのような原稿サイズ検知を行った後で、当該条件によって明るさ補正を行うことで、原稿サイズ検知の精度を確保することができる。
具体的には、本発明の他の態様では、画像処理及び明るさ設定の少なくとも一方に応じて、明るさ補正手段を制御する。すなわち、画像処理及び明るさ設定の少なくとも一方に応じて、画像処理の前に明るさ補正を行うのか、画像処理の後に明るさ補正を行うのかを選択制御する。これにより、画像処理や明るさ設定に応じて明るさ補正を最適なタイミングで制御できるため、ユーザが望む画像を高精度に提供することができる。
以下、上述したスキャナ1101とPC1300とで構築されるシステムの動作について、図9〜図12を参照して、具体例を説明する。図12は本実施形態において原稿から画像データを取り込んでからの保存・表示までのフローチャートを示したものである。
まず、ユーザは、本実施形態のシステムにおいて、アプリケーション1301で各種原稿読取の設定の他、明るさ補正条件(第1明るさ条件、第2明るさ条件)の設定を行い、当該アプリケーション1301から原稿の読み取り命令をスキャナドライバ1302へ送信する。すなわち、本実施形態のシステムにおいては、PC1300のCPU及びこのCPUで実行されたアプリケーション1301が、予め決められた範囲内で明るさ条件を適宜設定する明るさ補正条件設定手段として機能する。なお、スキャナのCPU1207を明るさ補正条件設定手段として機能させてもよい。
原稿読取命令を受信したスキャナドライバ1302は(ステップS1401、stars=0)、ユーザの設定する明るさで画像検出処理が可能だと判断した場合(S1402で「YES」)、画像処理部1205がユーザの設定する明るさに基づいて明るさ補正処理を行うように、第1明るさ条件を設定する。すなわち、本実施形態では、スキャナ1101の画像処理部1205が、第1明るさ補正手段として機能する。なお、本実施形態では、画像処理部1205を設けているが、スキャナ1101のCPU1207及びCPU1207で実行されるプログラムにおいて、本実施形態の画像処理部1205と同等の機能を持たせてもよい。
上記の場合、スキャナドライバ1302は、スキャナドライバ1302では明るさ補正処理を行わないように、第2明るさ条件を設定する。すなわち、本実施形態では、PC1300のCPU及びこのCPUで実行されたスキャナドライバ1302が、第2明るさ条件に基づいて画像の明るさ補正を行う第2明るさ補正手段として機能する。なお、ここでは、スキャナドライバ1302を第2明るさ補正手段としたが、第2明るさ補正手段の全部又は一部をアプリケーション1301に機能させてもよい。
PC1300側のCPUは、ユーザの設定する明るさ設定で画像検出処理ができないと判断した場合(ステップS1402で「NO」)、スキャナ1101内の画像処理部1205(第1明るさ補正手段)で明るさ補正処理を行わないように制御する。すなわち、PC1300側のCPUは、ユーザが設定する明るさ設定条件と画像処理の条件とに基づいて、スキャナ1101で明るさ補正をするか、PC1300で明るさ補正をするかを判断する役割を有する。このような明るさ処理をどこで行うかを判断する機能は、スキャナ1101に持たせてもよい。なお、ユーザが第2明るさ条件を指定した場合、PC1300は、スキャナ1101(画像処理部1205)において明るさ補正を行わない旨の情報をスキャナ1101側に伝える。この場合、スキャナ1101は、読み取った画像データ(明るさ補正をしていない画像データ)をPC1300に送信することになる。
また、スキャナドライバ1302(第2明るさ補正手段)では、明るさ補正処理を行うように第2明るさ補正条件を設定する(ステップS1403、stars=1)。
その後、スキャナドライバ1302は、スキャナ1101に対して、ユーザが設定した原稿読取設定を送信し、次いで原稿読取開始命令を送信する。
スキャナ1101は、スキャナドライバ1302から原稿読取開始命令を受信し、受信した読取設定と第1及び第2明るさ条件に基づいて原稿の読取を開始する。(ステップS1404)
原稿読取が開始されるとはじめに対向部材1109を読み取り、読み取った値を背景の値βとしてスキャナドライバ1302を介して図示しないメモリに保存する(ステップS1405)。その後、原稿を読み取る。原稿の画像データを取得した後、ユーザの設定する明るさ設定で画像検出処理が可能と判断されている場合(ステップS1406、stars=0)、すなわち、ここでは続く原稿サイズ検知が可能と事前に判断されている場合、画像処理部1205(第1明るさ補正手段)で1024階調の明るさ補正処理を行う(ステップS1407)。その後、画像データを256階調のデータに変換し、スキャナドライバ1302に転送する(ステップS1408)。
画像データを受信したスキャナドライバ1302は、原稿サイズ検知を行う(ステップS1409)。原稿サイズ検知後、明るさ補正処理が行われているか否かを判定する(ステップS1410)。明るさ補正処理が行われていない場合(stars=1)、スキャナドライバ1302(第2明るさ補正手段)は、256階調の明るさ補正処理を行う(ステップS1411)。その後、画像データをアプリケーション1301に転送する(ステップS1412)。画像データを受信したアプリケーション1301は、画像の保存・表示を行う。
本実施形態では、第1明るさ補正手段を画像処理部1205、第2明るさ補正処理部をスキャナドライバ1302としたが、本発明では、これらに限るものではない。例えば、第1明るさ補正手段は画像検出処理の前部に、第2明るさ補正手段は画像検出処理の後部にあればよい。また、本実施形態1では明るさ補正手段の制御をPC1300が行っているが、スキャナ1101側が行ってもよい。その場合、第1明るさ補正手段、第2明るさ補正手段と画像検出処理もスキャナ1101内に組み込むことが望ましい。
図13A及び図13Bは本実施形態での明るさ補正処理に関する図である。
明るさ補正処理は、本実施形態では、画像データのRGB各成分、すなわちR、G、Bの各画素がユーザの設定した明るさになるよう各画素の明るさを調整することである。ユーザの求める明るさの画像を出力するために、上記明るさ補正処理を行う。明るさ補正処理はR,G,Bの入力値を x(図13Aにおける実際の明るさ)、出力時の明るさを yとした時、y=f(x)(図13Bにおける補正データ)の式で表すことができる。
f(x)は明るさ補正処理を行う際に用いる明るさ補正式である。ユーザは望む明るさの画像になるよう、前記明るさ補正式f(x)を変更することができる。なお、図13Aは、明るさ補正を行わずに出力すると全体的に暗い画像が出力されることになる画像データに対して補正式f(x)を適用して、画像の明るさを調整する場合を示している。また、図13Bは、実際の明るさとは反転した明るさとなるような、特殊な補正式を適用で画像の明るさを調整する場合を示している。
図14は、読取ユニット1108及びその近傍を示す図であり、原稿を読み取る際の原稿読み取り部の動作について説明する。
読取ユニット1108により原稿の後端が読み取られている状態を示している。光源1121は、ラインイメージセンサ1120の片方の側面に沿って設けられており、原稿が搬送されてくると、原稿に対して光源1121から光を斜めに照射する。ラインイメージセンサ1120は原稿が反射した光を読み取ることで、原稿の画像データを取得している。
ラインイメージセンサ1120と対向部材1109の間には、ガラス1106が配置されている。このガラス1106は、対向部材1109に傷や汚れが付かないようにする役割を果たす。また、ガラス1106には、原稿と対向部材1109の間にガラス1106分の厚みを持たせることで、原稿が後端まで搬送されたときに光源1121から照射される光を遮り、影部分1122を作りだす役割がある。
次に、本実施形態で用いる原稿サイズ検知について説明する。
原稿サイズ検知を説明するにあたって、まず、影検知の動作について説明する。ここでいう影検知とは、原稿サイズ検知を行うに先立って原稿の輪郭(つまり外形)を検知するにあたって、原稿とその背景(本実施形態では対向部材1109)との境界を原稿の影(以下、shadowともいう)によって検知する手法である。
図15は、原稿サイズ検知の際に用いる影検知を示したフローチャートである。図16は、影検知に関する読み取った画像データを示した図である。図17は、画像データの画素を拡大した物と影の位置情報を記憶するための1次元配列を示す。なお、図16のx軸方向を主走査方向とし、y軸方向を副走査方向とする。
まず、スキャナドライバ1302内に影の位置情報を記憶するための1次元配列shadowを画像データのx軸分確保する(ステップS1701)。例えば、図17ではx方向に6個分の画素の画像データなので、確保する1次元配列の長さは6とする。画像データ部1708の右下の画素座標を(x_max,y_max)とし、左上の画素座標を原点(0,0)とする。あらかじめ、スキャナドライバ1302に、影と判断するための閾値αを設定しておく。
次いで、画像データの各画素の輝度値g(x、y)とαを比較する。走査は画像データの右下の座標(x_max,y_max)から副走査方向に開始し(ステップS1702)、座標(0,0)になるまでg(x、y)とαの比較を行う。画素の輝度値と閾値αがg(x,y)>αとなると(ステップS1703)、y座標の値をy=y−1とする(ステップS1704)。さらに、yの値が0より小さくなる場合(ステップS1705)、1次元配列shadowに−1を保存する(ステップS1706)。
その後、x座標の値をx=x−1に、y座標の値をy=y_maxにして、走査を繰り返す(ステップS1708)。画素の輝度値と閾値αがg(x,y)≦αとなる場合(ステップS1703)、その座標を原稿1709の影部分1710の画素の一部と判断し、1次元配列shadowに画素のy座標を保存する(ステップS1707)。その後、x座標の値をx=x−1に、y座標の値をy=y_maxにして(ステップS1708)、走査を繰り返す。x座標の値が0より小さくなった場合(ステップS1709)、処理を終える。
図17は、影と判断するための閾値α=30とした時の図である。画素座標(x_max,y_max)から走査を開始し、g(x、y)=10となる座標にくると、影部分1710として、1次元配列shadowにy座標の値を保存する。その後、x=x−1、y=y_maxとして走査を続ける。座標が(0,0)となるまで走査を続ける。1次元配列に保存された−1以外の値が影の位置を示す。
次いで、影検知で検出した影を基に、原稿のサイズ検知について説明する。図18は、原稿サイズ検知に関するフローチャートである。また、図19は、サイズ検知を行う原稿を表している。さらに、図20は、影の位置情報が保存された1次元配列である。
まず、前記影検知で検出した影の位置情報が保存された1次元配列から、最右影から最左影のラインdを算出する(ステップS1801)。
次いで、原稿の傾き1805をθ(シータ)として、算出する(ステップS1802)。前記影検知で検出した影の位置情報から最右影と最左影の差異から原稿の傾きの高さhを算出する。影のラインdと原稿の傾きの高さhからtanθ=(h/d)ということが分る。従って、Arctan(h/d)=θにより、傾きθが求まる。例えば、図20の場合、原稿の傾きの高さhは最右影と最左影のy座標の差異から6−4=2となり、また、影のラインdは最右影と最左影のx座標から4−1=3となる。従って、tanθ=(2/3)となり、Arctan(2/3)=33.69より原稿の傾きθは約34°と求まる。
次いで、原稿の傾きの高さhと影のラインdから原稿幅1806を算出する(ステップS1803)。原稿幅1806=√(h+d)により求まる。求めた原稿幅1806を原稿の下辺部とする。
最後に、原稿の外枠を検出する(ステップS1804)。まず、スキャナ1101のCPU1207は、原稿の先端がレジストセンサ1110を通過すると、t0秒後に画像の読取を開始する命令を送信する。命令を受信した画像読取ユニット1108は、画像の読み取りを開始する。ただし、原稿が傾いていても原稿すべてを読み取るようにマージンをとって画像を読み取る。時間t0はマージンに合わせて決定する。原稿の搬送速度と原稿先端がレジストセンサ1110を通過した時間から原稿先端の座標aを算出し、スキャナドライバ1302に記憶する。
また、CPU1207は原稿後端がレジストセンサ1110を通過すると、t1秒後に画像の読み取りを終了する命令を送信する。命令を受信した画像読取ユニット1108はt1秒後に画像の読み取りを終了する。ただし、原稿が傾いていても原稿すべてを読み取るようにマージンをとって画像の読み取りを終了する。時間t1はマージンに合わせて決定する。
原稿の搬送速度と原稿後端がレジストセンサ1110を通過した時間から原稿後端の座標bを算出し、スキャナドライバ1302に記憶する。その後、原稿の先端と後端の座標aを含み、傾きθ且つ原稿幅1806と平行且等しい長さの原稿の上辺部1807を求める。次いで、原稿下辺部1806と原稿上辺部1807のそれぞれの端点を垂直に結び、原稿の左辺1808と原稿の右辺1809を検出する。
図21は原稿サイズ検知の可否判定についてのフローチャートである。
図21に示すように、まず、ユーザが設定した明るさ補正式において、入力値をxとし(ステップS1901)、明るさ補正処理後の輝度値がf(x+1)≧f(x)を満たすか否かを判定する(ステップS1902)。ただし、xの値は0≦x≦1023とする(ステップS1903、ステップS1904)。(本実施形態では明るさの設定が単調増加のものに限る(例:図13A)。補正データが減少する、または、明るさ補正式が特殊なものは原稿サイズ検知ができないと判定する(例:図13B)。)明るさ補正処理後に輝度値がf(x+1)<f(x)となる場合、明るさ補正処理後に原稿サイズ検知ができないと判断し(ステップS1908)、スキャナドライバ1302内で原稿サイズ検知後に明るさ補正処理を行うように設定する(ステップS1909)。
さらに、f(x+1)≧f(x)を満たす場合、次に、あらかじめスキャナドライバ1302に設定しておいた影の閾値αと、背景の値である白色部材1109の値βを比較する(ステップS1905)。その際に、背景と影の閾値thをスキャナドライバ1302にあらかじめ設定しておく。明るさ補正処理後、f(β)−f(α)>thとなる場合、明るさ補正処理後でも十分に原稿サイズ検知が可能と判断し(ステップS1906)、スキャナ1101内で明るさ補正処理を行う(ステップS1907)。f(β)−f(α)≦thの場合、明るさ補正処理後に原稿サイズ検知ができないと判断し(ステップS1908)、スキャナドライバ1302内で明るさ補正処理を行うように設定する(ステップS1909)。
尚、図9に示すスキャナ1101の構成は概略的であり、本実施形態に限るものではない。
また、本実施形態では、シートフィードタイプのスキャナ1101を使っているが、フラットベッドタイプのスキャナでも良い。
また、原稿サイズ検知と原稿サイズ検知の可否判定方法は、本実施形態で用いた方法に限るものではない。
また、本実施形態では画像検出処理を原稿サイズ検知処理としているが、原稿サイズ検知処理に限るものではない。例えば、バーコード検出処理、文字認識処理、画像内のごみやスジの検出処理、白紙判定処理であってもよい。
また、本実施形態では、画像検出処理の可否判定は輝度情報を基に行っているが、別の情報を基に可否判定を行っても良い。例えば、カラー画像をスキャンする場合、明るさ補正処理はR、G、Bそれぞれに対して別々の明るさ補正式を用いることもできる。しかし、R、G、Bそれぞれの明るさ補正式が異なる場合は、画像の色相や彩度が変化してしまう。従って、色ずれ検出処理や原稿の色あせ検出処理のような色相を基にした検出処理、または、読み取った原稿をカラー原稿か白黒原稿か判定するカラー白黒検知処理のような彩度を基にした検出処理が、正しく実行できなくなってしまう。例えば、画像検出処理が色ずれ検出処理の場合は、R、G、Bそれぞれの明るさ補正式が一致するときのみスキャナ1101で明るさ補正処理を行い、スキャナドライバ1302内で色ずれ検出処理を行う。明るさ補正式が一つでも異なるときはスキャナドライバ1302内で色ずれ検出処理と明るさ補正処理を行えば良い。
次に、上述の本発明の他の実施形態に対する変形例として、更に他の実施形態について説明する。本発明の他の実施形態では、明るさ補正処理を行う場所をスキャナ1101内又はスキャナドライバ1302内に切り替えている。しかし、本発明は、ユーザの設定した明るさ設定に応じて、明るさ補正処理をスキャナ1101内とスキャナドライバ1302内の2つで行うことも可能である。例えば、ユーザの設定する明るさ設定が特殊な場合(例えば、図13Bのような画像の明るさが反転するような明るさ設定の場合)、画像処理の前後で補正条件の異なる明るさ補正をそれぞれ行う明るさ補正処理をスキャナ1101内とスキャナドライバ1302内で行うことで、特殊な明るさ設定でも高画質な画像を提供することができる。
図22はユーザの設定する明るさ設定が特殊な場合の原稿読み取りから保存・表示までのフローチャートである。
まず、ユーザはアプリケーション1301で各種原稿読取の設定を行い、アプリケーション1301から原稿のスキャン命令を送信する。
原稿読取命令を受信したスキャナドライバ1302はスキャナ1101に対して、ユーザが設定した原稿読取設定を送信し、次いで原稿読取開始命令を送信する。
スキャナドライバ1302から原稿読取開始命令を受信したスキャナ1101は(ステップS2001)、受信したユーザの設定する明るさ設定が特殊な設定か否かの判定を行う(ステップS2002)。明るさ補正処理をスキャナ1101とスキャナドライバ1302内で行うように設定する(ステップS2003、stars=1)。明るさ補正処理の判定後、原稿の読み取りを開始する(ステップS2004)。原稿読取が開始されると初めに白色部材1109を読み取り、読み取った値を背景の値βとしてスキャナドライバ1302に保存する(ステップS2005)。その後、原稿を読み取る。原稿の画像データを取得した後、明るさ設定が既定値時と同様の1024階調の明るさ補正処理を行う(ステップS2006)。その後、画像データを256階調のデータに変換し、スキャナドライバ1302へ転送する(ステップS2007)。
画像データを受信したスキャナドライバ1302は、原稿サイズ検知を行う(ステップS2008)。次に、ユーザの設定した明るさ設定が特殊か否かを判定する(ステップS2009)。特殊なものの場合(stars=1)、256階調の明るさ補正処理を行う(ステップS2010)。その後、画像データをアプリケーション1301に転送する(ステップS2011)。
画像データを受信したアプリケーション1301は、画像の保存・表示を行う(ステップS2012)。
図23は、ユーザの設定した明るさが実際の明るさと反転した明るさになるような特殊な設定の場合(図13B)の明るさ補正処理のフローチャートである。
まず、スキャナ1101は原稿を読み取ると、明るさの反転する明るさ補正処理を行わず、既定値と同様の1024階調の明るさ補正処理をスキャナ1101内で行う(ステップS2101、図24)。その後、256階調のデータに変換し、スキャナドライバ1302へ転送する。
画像データを受信したスキャナドライバ1302は、原稿サイズ検知を行い(ステップS2102)、次いで、ユーザの設定する明るさの反転する明るさ補正処理を256階調で行う(ステップS2103、図24)。その後アプリケーション1301へ画像データを転送する。
本実施形態の手法を用いれば、スキャナ1101側で1024階調の明るさ補正処理を行っており、且つスキャナドライバ1302内での明るさ補正処理は階調性を損なわないので、高画質な画像を提供することが出来る。
また、明るさ補正処理には、ライン上又は面上に並んだ受光素子のバラツキを補正するシェーディング補正処理や、ガンマ処理、単純な明るさのシフト処理、コントラスト補正等があり、これらの明るさ補正処理は、単独又は複合して実施される。
また、本実施形態では、シートフィードタイプのスキャナ1101を使っているが、フラットベッドタイプのスキャナでも良い。
本実施形態で用いる画像検出処理である原稿サイズ検知は、上述した他の実施形態と同様のものである。
また、本実施形態は上述した他の実施形態と組み合わせて行っても良い。例えば、ステップS2002で特殊な明るさ補正式でないと判定されたときは、上述した実施形態1にあるような画像検出可否判定を行い、不可能と判定された場合はスキャナ1101内で明るさ補正処理を行わず、スキャナドライバ1302内で画像検出処理を行ってから明るさ補正処理を行えば良い。
また、本実施形態で用いた画像検出処理は、上述した他の実施形態と同様に、原稿サイズ検知処理に限るものではなく、バーコード検出処理、文字認識処理、画像内のごみやスジの検出処理、白紙判定処理、色ずれ検出処理、色あせ検出処理、カラー白黒検知処理などであっても良い。また、このような画像処理以外では、画像データの転送時に、可逆圧縮、非可逆圧縮を行いデータサイズを削減した後、画像データを転送し、その後データ伸張する画像圧縮伸張処理も含む。
本実施形態例では、一連の画像処理がラインイメージセンサ1120からアプリケーション1301まで一貫した流れになっている。しかし、本発明は、画像処理の途中で複数の異なった画像処理を行い、それぞれの画像処理で作成した複数の画像データをそれぞれのアプリケーション1301に送る画像処理方式(以降、マルチストリーム処理とする)に適用されてもよい。
例えば、これまでの説明で述べたように、明るさ補正処理はスキャナ1101内で行う方が画像転送時間の短縮と、高画質を提供出来る。ただし、前述した複数の画像処理を組み合わせたマルチストリーム処理において、処理の全てをスキャナ1101内部で実施するのは、スキャナ1101の画像処理量の増加及び、処理後のデータ転送時間の増加が顕著になることがある。よって、マルチストリーム処理の場合も、シェーディング補正や明るさ補正処理の一部をスキャナ1101内部で行った後、PC1300側へ画像データを転送し、その後、複数の画像処理を行うとよい。
例として、マルチストリーム処理として、写真用カラー画像出力と文書用グレー出力を選択する場合を説明する。これは多種類の原稿を扱うドキュメントスキャナでは写真原稿と文書原稿が混在することからである。写真原稿においては明るさ補正を少なめにし、写真背景部の地色が飛ばないように調整するとよい。逆に文書原稿では明るさ補正を行い、文書原稿背景の地色を白くなるまで調整するとよい。
これらの二つの処理が選択された場合、写真原稿用の明るさ補正処理までをスキャナ1101内部で行い、転送データの条件によっては、可逆または不可逆のデータ圧縮を行い、データをPCの転送した後、条件によっては、データの伸張を行い、写真用カラー画像出力用と文書用グレー出力用とに処理を分ける。写真用カラー画像出力では、他に画像処理が無ければ、明るさ調整を行わずに出力データとする。文書用グレー画像出力では、文書原稿背景の地色が白くなるまでPC内部の明るさ補正処理を行い、文書用グレー出力データとする。
この様に処理を行う事で、写真原稿と文書原稿が混在する画像読取処理において、全体の処理速度の低下を最低限にしながら、原稿画質を低下せずに一連の処理を実施出来る。
また、前述では、写真用カラー画像処理と文書原稿用グレー処理の場合について示したが、その他の画像処理を組み合わせた画像処理手段において、複数存在する明るさ補正手段の補正度合いを好適に調整しても良い。
さらに、明るさ設定手段は、複数有る処理の流れに対してそれぞれを個別設定しても良い。その場合、スキャナ1101内部で実施する明るさ補正手段による補正量は、設定された最小補正量を用いて実施し、残りの明るさ補正手段は、設定された補正量から最小補正量を引いた残り分を補正量として、明るさ補正を行う。例えば、画像処理システムにおいては、画像処理の設定及び明るさ設定の少なくとも一方に基づいて、複数の明るさ補正手段(具体的にはスキャナ1101の明るさ補正手段、PC1300の明るさ補正手段)それぞれの補正比率を調整してもよい。この場合には、最終的に得られる画像が所望の品質となるように、複数の明るさ補正手段を制御することが望ましく、画像処理の過程で、明るさ補正によってそれ以外の処理に影響がでないようにすることが更に望ましい。
なお、図示しないが、複数の明るさ補正手段による補正比率に基づいて、画像処理手段による画像処理を施せるか否かを判断する画像処理可否判断手段を更に備えるようにしてもよい。この場合には、PC1300またはスキャナ1101の制御手段、すなわち、各CPU共同で又は少なくとも一方側のCPUでは、画像処理可否判断手段によって得られた結果に基づいて、複数の明るさ補正手段による補正比率を再調整すればよい。これにより、ユーザに余計な操作を要求することがなく、操作性の良いシステムを提供することができる。
また、スキャナ1101とスキャナ内で明るさ補正処理を分けて行うのは、本実施形態の場合に限るものではなく、2値などの減色した画像や特定の輝度領域を極端に明るくする、暗くする、一定にするまたは反転させる画像、画像全体の輝度を等しく明るくするまたは暗くする画像など他の特殊な明るさ設定であってもよい。
以上、本発明を他の実施形態及び更に他の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態では、スキャナ1101とPC1300とで画像処理システムを構築したが、本発明は勿論これに限定されず、画像読取装置であるスキャナ1101の電気回路と、情報端末装置であるPC1300とでシステム構築してもよい。
本発明は、画像を入力する画像入力手段と、画像の明るさを設定するための明るさ設定手段と、明るさ設定に基づいて画像の明るさを補正する明るさ補正手段と、画像処理(画像検出処理)を行う画像処理手段と、画像処理及び明るさ設定の少なくとも一方に応じて、明るさ補正手段を制御する制御手段とを備えた画像処理システムとしてもよい。この場合の制御手段は、画像処理及び明るさ設定の少なくとも一方に応じて、画像処理の前に明るさ補正を行うのか、画像処理の後に明るさ補正を行うのかを選択制御する。これにより、画像処理や明るさ設定に応じて明るさ補正を最適なタイミングで制御できるため、ユーザが望む画像を高精度に提供することができる。
上述した画像処理システムや上述の実施形態のようなシステムにおいて、前記画像データに対する明るさ補正処理は、前記画像データのRGB各成分の値を一律に増減して調整する処理としてもよい。例えば、256階調の場合は、RGB各成分の諧調を一律に増減して調整する場合が挙げられる。これにより、ユーザは、所望の明るさの画像を得ることができる。
また、上記画像データに対する画像処理は、画像データに含まれるシート領域とその背景領域との境界に基づいてシートの存在領域又は外形を検出する処理であってもよい。ここでいうシートの存在領域等の検出は、矩形のシートの各角座標の情報を検出する
場合を含む。
さらに、上記画像データに対する画像処理は、画像データに含まれるシート領域とその背景領域との境界に基づいてシートの傾きを検出する処理であってもよい。ここでいうシートの傾きとは、シートフィードスキャナであればシート搬送方向に対するシートの傾きであり、フラットベットスキャナであれば読取りユニットの捜査方向に対するシートの傾きである。
また、上記画像処理は、シートの外形検知処理、文字認識処理、画像異常検出処理、色ずれ判定処理、色味判定処理、バーコード検出処理の少なくとも1つの処理、又は各処理の組み合わせを含む。ここでいう各組み合わせとは、上述したシートの存在領域や外形、傾き等の検出処理との組み合わせを含む。
ここで、本発明は、ユーザからの明るさ補正要求を受け付ける明るさ補正要求受付手段(例えば、PCのディスプレイに表示されるユーザインターフェース等の入力設定画面等)と、明るさ補正要求に基づいて、画像処理手段による画像処理が可能か否かを事前に判断する画像処理前判断手段と、画像処理前判断手段による判断結果に基づいて、その後の明るさ補正処理及び画像処理の順番(順序)を制御する制御手段とを更に備えていてもよい。すなわち、シートから読み取った画像を受け付けた後、複数の明るさ補正手段のうち少なくとも1つの明るさ補正手段によって画像の明るさを補正するにあたり、画像に対する画像処理の設定条件及び明るさ設定の少なくとも一方に基づいて、複数の明るさ補正手段と前記画像処理の順序とを制御する。これにより、それぞれの処理及びその順序が最適化され、最終的に得られる画像の質を向上することができる。例えば、明るさ補正によるその後の画像処理の精度低下を有効に防止することができる。
なお、明るさ補正条件設定手段は、画像処理前判断手段による判断結果に基づいて、ユーザからの明るさ補正要求を第1明るさ条件又は第2明るさ条件として明るさ補正条件の設定を行ってもよい。これにより、明るさ補正によるその後の画像処理の精度低下を有効に防止することができる。
また、本発明では、シートから読み取った画像データに対して、所定の画像処理と、第1明るさ条件又は第2明るさ条件に基づいて明るさ補正処理とを行うに際し、第1明るさ条件のときは、画像データに前記第1明るさ条件に基づく明るさ補正を行った後に画像処理を行う一方、第2明るさ条件のときは、画像データに画像処理を行った後に第2明るさ条件に基づく明るさ補正処理を行うようにしてもよい。本発明は、このような所定の画像処理と明るさ補正処理とをコンピュータに実行させるためのソフトウェア(コンピュータプログラム)についても広く含まれる。
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
本願は、2011年4月6日提出の日本国特許出願特願2011−084741及び2011年6月23日提出の日本国特許出願特願2011−139191を基礎として優先権を主張するものであり、その記載内容の全てを、ここに援用する。

Claims (14)

  1. 画像読取装置と、前記画像読取装置に接続可能であり、前記画像読取装置から画像データを取得する情報処理装置と、を備える画像読取システムであって、
    前記画像読取装置は、
    原稿の画像を読み取って画像データを生成する読取手段と、
    前記読取手段によって生成された前記画像データに対して、第1の補正特性によるガンマ補正を行う第1の補正手段と、
    前記第1の補正手段によって補正された画像データを前記情報処理装置に送信する送信手段と
    を備え、
    前記情報処理装置は、
    前記送信手段によって送信された画像データを受信すると、受信した当該画像データが示す画像の特性を判定する第1の判定手段と、
    前記第1の判定手段によって判定された画像の特性が、前記第1の補正特性に対応しているか否かを判定する第2の判定手段と、
    前記第2の判定手段によって、前記画像の特性が前記第1の補正特性に対応しないと判定されると、前記受信した画像データに対して、前記第1の補正特性の逆特性によるガンマ補正を行うとともに、前記画像の特性に対応した第2の補正特性によるガンマ補正を行う第2の補正手段と
    を備えることを特徴とする画像読取システム。
  2. 前記画像読取装置は、
    前記第1の補正手段によって補正された画像データを、階調数を減少させた画像データに変換する変換手段をさらに備え、
    前記送信手段は、前記変換手段による変換後の画像データを前記情報処理装置に送信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取システム。
  3. 前記情報処理装置は、
    前記読取手段が画像を読み取る際のモードとして、マルチカラー画像の画像データを生成するマルチカラーモードと、モノカラー画像の画像データを生成するモノカラーモードと、前記読取手段が読み取った画像のカラーを自動的に判定して、判定結果に応じた画像データを生成する自動判定モードと、の何れかを指定して、指定されたモードを前記画像読取装置に通知する指定手段をさらに備え、
    前記第1の補正特性は、前記モノカラーモードにおいては、モノカラー画像に対応した補正特性であり、前記マルチカラーモードまたは前記自動判定モードにおいては、マルチカラー画像に対応した補正特性であり、
    前記第1の判定手段は、前記自動判定モードにおいて、前記受信した画像データに基づく画像がマルチカラー画像およびモノカラー画像のいずれであるかを判定し、
    前記第1の判定手段、前記第2の判定手段、および前記第2の補正手段は、前記自動判定モードが前記指定手段によって指定された場合にのみ、それぞれ処理を実行する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取システム。
  4. 前記情報処理装置は、
    前記モノカラーモードまたは前記マルチカラーモードにおいては、前記受信された画像データを出力し、
    前記自動判定モードにおいては、前記第1の判定手段によって、前記画像の特性が前記第1の補正特性に対応すると判定された場合、前記受信された画像データを出力する一方で、前記画像の特性が前記第1の補正特性に対応しないと判定された場合、前記第2の補正手段による補正後の画像データを出力する出力手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の画像読取システム。
  5. 前記第1の判定手段は、
    前記受信された画像データに含まれる一部又は全部の画素について彩度を算出する手段を備え、
    前記一部又は全部の画素のうちで前記算出された彩度が所定の閾値以上である画素の総数に基づいて、前記受信された画像データに基づく画像が、マルチカラー画像およびモノカラー画像のいずれであるかを判定する
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の画像読取システム。
  6. 前記第1の判定手段は、前記受信された画像データが示す画像の明るさを判定し、
    前記第1の補正特性および前記第2の補正特性は、異なる画像の明るさに対応した補正特性である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取システム。
  7. 原稿の画像を読み取って画像データを生成する読取手段を備える画像読取装置と、前記画像読取装置に接続可能であり、前記画像読取装置から画像データを取得する情報処理装置と、を備える画像読取システムであって
    前記読取手段によって生成された前記画像データに対する補正のための、画像の明るさを設定する明るさ設定手段と、
    前記読取手段によって生成された前記画像データに対して、画像の明るさを前記明るさ設定手段によって設定された明るさとするための明るさ補正を、それぞれ異なる明るさ補正条件で行う複数の明るさ補正手段と、
    前記読取手段によって生成された前記画像データに対して、所定の設定条件に基づく画像処理を行う画像処理手段と、
    前記所定の設定条件、及び前記明るさの設定の少なくとも一方に基づいて、前記複数の明るさ補正手段を制御する制御手段と
    を備え、
    前記複数の明るさ補正手段は
    前記画像読取装置に設けられ、前記読取手段によって生成された前記画像データに対して第1明るさ補正を行う少なくとも一つの第1明るさ補正手段と、
    前記情報処理装置に設けられ、当該情報処理装置が前記画像読取装置から取得した前記画像データに対して第2明るさ補正を行う少なくとも一つの第2明るさ補正手段と、を有し、
    前記制御手段は、
    前記読取手段によって生成された前記画像データに対して、前記第1明るさ補正を前記第1明るさ補正手段に実行させ、前記第1明るさ補正が行われた前記画像データに対して、前記第2明るさ補正を前記第2明るさ補正手段に実行させる
    ことを特徴とする画像読取システム。
  8. 前記制御手段は、
    前記所定の設定条件及び前記明るさの設定の少なくとも一方に基づいて、前記複数の明るさ補正処理手段それぞれによる明るさ補正における補正比率を調整することを特徴とする請求項に記載の画像読取システム。
  9. 前記複数の明るさ補正手段による補正比率に基づいて、前記読取手段によって生成された前記画像データに、前記画像処理手段による前記所定の設定条件に従った画像処理を施せるか否かを判断する判断手段を更に備えたことを特徴とする請求項7または8に記載の画像読取システム。
  10. 前記制御手段は、
    前記判断手段による判断結果に基づいて、前記複数の明るさ補正手段による明るさ補正における補正比率を再調整することを特徴とする請求項に記載の画像読取システム。
  11. 原稿の画像を読み取って画像データを生成する読取手段を備える画像読取装置と、前記画像読取装置に接続可能であり、前記画像読取装置から画像データを取得する情報処理装置と、を備える画像読取システムであって、
    前記読取手段によって生成された前記画像データに対する補正のための、画像の明るさを設定する明るさ設定手段と、
    前記読取手段によって生成された前記画像データに対して、画像の明るさを前記明るさ設定手段によって設定された明るさとするための明るさ補正を、それぞれ異なる明るさ補正条件で行う複数の明るさ補正手段と、
    前記読取手段によって生成された前記画像データに対して、所定の設定条件に基づく画像処理を行う画像処理手段と、
    前記所定の設定条件、及び前記明るさの設定の少なくとも一方に基づいて、前記複数の明るさ補正手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記複数の明るさ補正手段は、
    前記画像読取装置に設けられ、前記読取手段によって生成された前記画像データに対して第1明るさ補正を行う少なくとも一つの第1明るさ補正手段と、
    前記情報処理装置に設けられ、当該情報処理装置が前記画像読取装置から取得した前記画像データに対して第2明るさ補正を行う少なくとも一つの第2明るさ補正手段と、を有し、
    前記制御手段は、
    前記所定の設定条件及び前記明るさの設定の少なくとも一方に基づく明るさ補正条件が第1明るさ補正条件である場合には、前記複数の明るさ補正手段のうちで前記第1明るさ補正手段を選択、前記読取手段によって生成された画像データに対して、前記第1明るさ補正手段に前記第1明るさ補正を実行させ
    前記明るさ補正条件が前記第1明るさ補正条件と異なる第2明るさ補正条件である場合には、前記複数の明るさ補正手段のうちで前記第2明るさ補正手段を選択し、前記読取手段によって生成された画像データに対して、前記第2明るさ補正手段に前記第2明るさ補正を実行させる
    ことを特徴とする画像読取システム。
  12. 前記画像処理手段は、前記画像処理として、前記画像データに対して原稿サイズの検知処理を行うことを特徴とする請求項11に記載の画像読取システム。
  13. 原稿の画像を読み取って画像データを生成する読取手段と、前記読取手段によって生成された前記画像データに対して、第1の補正特性によるガンマ補正を行う第1の補正手段と、前記第1の補正手段によって補正された画像データを情報処理装置に送信する送信手段とを備える画像読取装置に接続可能であり、前記画像読取装置から画像データを取得する情報処理装置であって、
    前記送信手段によって送信された画像データを受信すると、受信した当該画像データが示す画像の特性を判定する第1の判定手段と、
    前記第1の判定手段によって判定された画像の特性が、前記第1の補正特性に対応しているか否かを判定する第2の判定手段と、
    前記第2の判定手段によって、前記画像の特性が前記第1の補正特性に対応しないと判定されると、前記受信した画像データに対して、前記第1の補正特性の逆特性によるガンマ補正を行うとともに、前記画像の特性に対応した第2の補正特性によるガンマ補正を行う第2の補正手段と
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  14. コンピュータを、請求項13に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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