JP5630215B2 - 電子デバイス - Google Patents

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本発明は、電子デバイスに関するものであり、例えば、半導体集積回路装置やMEMS(Micro Electoro Mechanical System)等の電子デバイスに設けるポリマーアクチュエータを備えた流路冷却システムに関するものである。
大規模半導体集積回路装置(LSI)の高集積化に伴いトランジスタ密度が増加し、インタコネクタ等の接続配線も狭いピッチで多層化が必要になってきている。高集積化は動作周波数の増加やリーク電流の増加を伴うため、発熱量は世代ごとに大きくなっている。
因みに、最近のLSIチップの発熱量は100W/cm2にまで達しており局所的にアイロンが設置されているような構造になっている。これらチップの温度は最大で150℃程度まで上昇するため、ヒートスプレッダを介してヒートシンクから空冷放熱している。
多くのCPUユニットでは空冷によりLSIチップを冷却するだけでは足りず、冷却効率の良い水冷ユニットが登場している。冷却媒体としての水は空気に比べて、約4,000倍も効率的に熱を保持することができ、熱伝導効率も遥かに高い。
しかし、どの冷却システムもLSIチップセットに大掛かりなシステムを搭載するものでありパッケージングレベルでの効率が悪いという問題がある。そこで、最近では発熱するコア部分を分散してマルチコア化した熱設計とした効率的な散熱構造のデザインも採用されている。
一方、最近では微細加工の限界が見え始めたLSIの3次元集積化が盛んに進められている。LSIチップを3次元的に集積化することで高速化やバンド幅の拡大が期待され、更には、配線距離が縮まることでバス消費電力の低減も期待される。
しかし、3次元的積層化は発熱体の集積を伴うため、発熱量を増加し、熱の放熱効率も悪いことは明らかである。そこで、放熱効率の良い積層方法やチップレイアウトも検討され始めた。
例えば、2008年にIBM研究所より微細加工を用いたチップ水冷内蔵3Dチップの開発が報告され、IEEE−国際会議(IITC2008) でも報告された(例えば、非特許文献1参照)。これは、数層のチップ構造の間に水を流して水冷する方法であり、オンボードでパッケージングしたLSIチップを水冷するよりも遥かに効率的に冷やすことが可能である。
http://www.zurich.ibm.com/news/08/3D_cooling.html
しかしながら、MEMS技術で形成された水冷構造はLSIチップに直接穴を開ける構造であることと、外付けポンプが必要であるため、微細化されたLSIチップのレイアウトに対して制約を与えるという問題がある。
例えば、水冷ユニットの課題は、第一には、冷却流路はLSIチップの微細化を損なう構造ではないことが挙げられる。それ以外には、冷却効率が高いこと、ポンプシステムを含めたコンパクトな構造であること、ホットスポット領域の極限まで水冷が行き届くこと、積極的な水冷をするための新たな機能が盛り込めること、微細化が容易であることも重要になる。なお、このような要請は、LSIチップに限られるものではなく、MEMSセンサ等の他の電子デバイスに対しても要請されるものである。
したがって、本発明は、電子デバイスの微細化を損なうことのない構造の冷却用流路を備えた冷却システムを提供することを目的とする。
開示する一観点からは、能動素子を設けた電子デバイス基板と、前記電子デバイス基板に固着され、電圧を印加すると誘電作用により変形するエレクトロポリマーと、前記エレクトロポリマーを挟み込む電極対と、前記電子デバイス基板或いは前記エレクトロポリマーの少なくとも一方に設けた前記エレクトロポリマーの変形により流路断面積が変化する冷却用流路用の溝とを有することを特徴とする電子デバイスが提供される。
開示の電子デバイスによれば、電子デバイスの微細化を損なうことのない構造の冷却用流路を備えた冷却システムを提供することが可能になる。
冷却用流路を形成したポリマーアクチュエータの動作原理の説明図である。 本発明の実施の形態における冷却用流路の構成説明図である。 アクチュエータ動作を利用したヒートパイプの概念的斜視図である。 本発明の実施の形態の閉鎖系電子デバイス用冷却システムを搭載した電子デバイスの概念的構成図である。 図4に示した電子デバイス用冷却システムのブロックダイアグラムである。 本発明の実施例1の冷却システム付き半導体集積回路装置の概念的要部断面図である。 本発明の実施例2の冷却システム付き半導体集積回路装置の説明図である。 本発明の実施例3の冷却システム付き半導体集積回路装置の概念的要部断面図である。
ここで、図1乃至図5を参照して、本発明の実施の形態の電子デバイス用冷却システムを説明する。図1は、冷却用流路を形成したポリマーアクチュエータの動作原理の説明図であり、左側は同極性の電圧を印加した状態の概念的斜視図であり、右側は互いに逆極性の電圧を印加した状態の概念的斜視図である。
電場を印加すると歪を生じたり圧力を発生するポリマー、即ち、エレクトロポリマー1に冷却用流路2を設けるとともに、その上下の主表面に電極3,4を設けてポリマーアクチュエータを構成する。このような、電場を印加すると歪を生じたり圧力を発生するエレクトロポリマーは昔から知られているが、最近になって研究も進み人口筋肉などに応用されている。
右側の図に示すように、電極3,4に互いに逆極性の電圧を印加すると、電極3,4同士が引き合い、マクスウェル応力が働いて電極3と電極4の間隔が縮小し、間に挟み込まれているエレクトロポリマー1の断面形状が変形する。図の場合には、エレクトロポリマー1が薄くなって冷却用流路2が押し潰されて断面積が小さくなるため内部の冷却液5が押し出される。
一方、左側の図に示すように、同極性の電圧を印加した状態の冷却用流路2の断面積は逆極性の電圧を印加した場合の断面積より大きいので、押し出されてきた冷却液5を受け入れることになる。この特性を利用して伸縮を繰り返すと、冷却用流路2の断面積が変化し、ダイアフラムポンプ作用によるポンピング動作が可能になる。
このような誘電体の電歪効果を用いたエレクトロポリマーは、変形率も高く良好である。例えば、EPAM(電場応答高分子型人工筋肉)は最大変形量が400%、エレクトロアクティブポリマー(EAP)で380%、アクリルで215%、シリコーンで63%であり、ポリウレタンは、10V/μmの電圧印加状態で変位量10%である。因みに、ポリマーではない無機材料のジルコン酸チタン酸塩(PZT)などの特定の圧電磁器は一般にひずみが1.6%未満であり変易量は小さい。
図2は、本発明の実施の形態における冷却用流路の構成説明図であり、図2(a)は電子デバイス基板側に溝を形成した場合であり、図2(b)はエレクトロポリマー側に溝を設けた場合である。また、図2(c)は、電子デバイス基板とエレクトロポリマーの双方を利用して冷却用流路を形成した場合である。
図2(a)に示すように、電子デバイス基板側に溝を形成する場合には、電子デバイス基板30のデバイス形成面と反対側の面に溝31を形成して、電極対23を形成したエレクトロポリマー21を貼り付ける。この場合、溝の表面には、SiO2膜或いは、SiN膜を介してSiO2膜を設けておくことが望ましい。
左側の図のように、電極対23に互いに逆極性の電圧を印加することによって電極対23に挟まれたエレクトロポリマー21は圧縮されて、溝31を覆う天井部が凹んで冷却用流路32のコンダクタンスは大きくなる。一方、右側の溝31のように、電極対23に同極性の電圧を印加することによって電極対23に挟まれたエレクトロポリマー21は膨張して、溝31を覆う天井部が突出して冷却用流路32のコンダクタンスは小さくなる。
図2(b)に示すように、エレクトロポリマー側に溝を設ける場合には、ベースデバイス10上に溝22を形成したエレクトロポリマー21を用いた電子デバイス用冷却システム20を貼りつけ、その上に電子デバイス基板30を貼り付ける。この場合、溝22の直下のエレクトロポリマー21を挟むように互いに対向する電極対23を形成し、頂面が電子デバイス基板30で覆われた溝22が冷却用流路24となる。
左側の溝22のように、電極対23に互いに逆の極性の電圧を印加することによって電極対23に挟まれたエレクトロポリマー21は圧縮されて、溝が深くなって冷却用流路24のコンダクタンスは大きくなる。一方、右側の溝22のように、電極対23に同極性の電圧を印加することによって電極対23に挟まれたエレクトロポリマー21は膨張して、溝が浅くなって冷却用流路24のコンダクタンスは小さくなる。
図2(c)に示すように、電子デバイス基板とエレクトロポリマーを利用して冷却用流路を形成する場合には、ベースデバイス10上に貫通溝25を形成したエレクトロポリマー21を貼りつけ、その上に電子デバイス基板30を貼り付ける。この場合、貫通溝25の左右のエレクトロポリマー21の上下を挟むように互いに対向する電極対23を形成し、上下が電子デバイス基板30及びベースデバイス10で囲まれ、左右がエレクトロポリマーで囲まれた貫通溝25が冷却用流路27となる。なお、ベースデバイス10は、電子デバイス基板30と同じものでも良い。
左側の貫通溝のように、電極対23に互いに逆の極性の電圧を印加することによって電極対23に挟まれたエレクトロポリマー21は圧縮されて、左右方向に突出するため貫通溝25が狭くなって冷却用流路27のコンダクタンスは小さくなる。一方、右側の貫通溝25のように、電極対23に同極性の電圧を印加することによって電極対23に挟まれたエレクトロポリマー21は膨張して、貫通溝25は左右方向に引っ込むので貫通溝25が広くなって冷却用流路27のコンダクタンスは大きくなる。
図3は、アクチュエータ動作を利用したヒートパイプの概念的斜視図であり、積層した電子デバイス基板30の上にそれぞれ冷却用流路28を設けた電子デバイス用冷却システム20を設けたものである。上下の電子デバイス用冷却システム20の間は、上側の電子デバイス基板30に貫通孔を形成して貫通孔に挿通する接続流路29で接続する。
例えば、エレクトロポリマー21としてEAPを用いて冷却用流路28を形成する。電子デバイス基板30がLSIチップである場合、CPUコアの部分がホットスポットとなるが、マルチコアの場合などはコアの動作によって発熱するコアや温度が使用頻度によって変化する。
より発熱している場所に優先的に冷却液を供給する必要があるため、より発熱している場所の冷却用流路の断面積を大きくし、他の場所は小さくなるように、コンダクタンスを変えることが望ましい。コンダクタンスを変える場合には、設計段階で断面積を変えても良いし、或いは、電極対を設け、コア部の温度を検知して、電圧印加により、より発熱している場所の冷却用流路の断面積を大きくし、他の場所は小さくなるようにしても良い。
この場合、冷却液として、水を用いることにより、コア部で吸熱により冷却液が気化し、上側の電子デバイス基板30上に設けられた電子デバイス用冷却システム20で放熱されて液化するので、ヒートパイプとして動作することになる。
エレクトロポリマーによる冷却用流路は、非閉鎖系でも良いが、循環閉鎖回路で構成することが望ましく、一度循環が始まれば、ポンプ動作を停止しても冷却液は流れ続けることができる。図4は、本発明の実施の形態の閉鎖系電子デバイス用冷却システムを搭載した電子デバイスの概念的構成図であり、図4(a)は電子デバイス用冷却システムの斜視図であり、図4(b)は積層状態の断面図である。
図に示した電子デバイスは、コントロールチップ等の半導体集積回路装置或いはインターポーザー等のベースデバイス10と、電子デバイス用冷却システム20と、電子デバイス基板30とを積層した構造になっている。この場合、電子デバイス用冷却システム20を構成するエレクトロポリマー21自体を接着剤としてベースデバイス10と電子デバイス用基板30とを貼り合わせる。
電子デバイス基板30は、半導体集積回路装置或いはMEMSセンサ等であり、典型的には半導体集積回路装置である。半導体集積回路装置の場合には、ロジック部とメモリ部とが区画されて形成されており、ロジック部の一部、例えば、CPUコアがホットスポット部33となりメモリ部は非ホットスポット部34となる。
電子デバイス用冷却システム20は、母体となるエレクトロポリマー21に循環閉鎖ループを構成する冷却用流路27が形成されており、その途中に電圧を印加する電極対41が形成されたマイクロポンプ40を設けている。なお、冷却用流路27の平面形状は任意であるが、冷却効率を高めるためには蛇行した形状、典型的には櫛歯状の形状が望ましい。
電極対41は、冷却液の流れる方向に沿って、2対以上、好適には3対以上設けることが望ましく、複数の電極対41に互いに位相のずれたパルス電圧を順次印加することによって、所定方向に冷却液が流れ、ポンプ作用を停止しても冷却液は流れ続ける。但し、抵抗により流れが止まりかけた場合には、再び、電極対41に電圧を印加してポンプ作用を行わせれば良い。なお、非ホットスポット部34が放熱部となる。
図4(b)に示すように、冷却用流路27には流路に沿ってコンダクタンス変更用の電極対42が設けられており、ホットスポット部33の近傍では冷却用流路27の断面積を広げるように同極性の電圧を印加して断面積を拡大する。
図5は、図4に示した電子デバイス用冷却システムのブロックダイアグラムであり、ここでは、ホットスポット部33となるCPUコアが3個所ある場合を示している。また、ポンプ部は基本的には1箇所で良いが、ここでは、CPUコアに合わせて3つのポンプ部を設けた場合を例として図示している。
各CPUコアの近傍には、温度センサを設けてCPUコアの発熱温度を測定する。例えば温度センサとしてトランジスタを用い、このトランジスタの抵抗変化を検出することによって発熱温度を直接モニタすることができる。
モニタ結果を制御部に入力してポンプ動作を行わせて冷却液を循環させるとともに、制御部によりコンダクタンス変更部の電極対に印加する電圧を、モニタした温度に応じて可変に印加して、冷却用流路の断面積を拡大する。なお、ここでは、図示はしていないが、非ホットスポット部34における冷却用流路に対しては、断面積が小さくなるように電圧を印加しても良い。
本発明の実施の形態においては、即ち、エレクトロポリマーを用いて電子デバイス用冷却システムを形成しているので、電子デバイスの微細化を損なうことなく、冷却システムを構築することができる。
なお、電子デバイス用冷却システムは、通常の半導体製造プロセスを利用して順次成膜して形成すれば良い。或いは、ガラス基板等の成膜基板上に通常の半導体製造プロセスを利用して順次成膜して電子デバイス用冷却システムを形成したのち、基板から剥離して電子デバイス基板に貼り付けても良い。
また、電極対は、Auに限られるものではないが、エレクトロポリマーの変形を阻害しないためにできるだけ柔らかい金属が望ましく、Au以外には、例えば、Ni、Ti等を用いることができる。
以上を前提として、次に、図6を参照して、本発明の実施例1の冷却システム付き半導体集積回路装置を説明する。図6は、本発明の実施例1の冷却システム付き半導体集積回路装置の概念的要部断面図である。シリコン基板50のデバイス形成面51と反対側の面にTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)を用いて(110)面方位エッチングにより溝55を形成する。溝55の幅は、例えば、30μmとし、深さは20μmとする。なお、図においては、溝55は2本であるが、実際には多数の溝を並列に設けた多チャンネル構造とする。
次いで、背面全面にSiN膜を介してSiO2膜(いずれも図示は省略)を設けたのち、溝55の周囲にAu電極56を形成する。なお、デバイス形成面51側にはソルダーレジスト52に設けた開口部を介してパッド53及びバンプ54が形成されている。
次いで、ガラス基板(図示は省略)上に一方の側のAu電極56と対向するAu対向電極57を形成したのち、EAP膜58をスピンコートによって、例えば、20μmの厚さに成膜し、不要部を除去する。次いで、一方の溝55に設けたAu電極56と接続するともに、他方の溝に設けたAu電極56と対向するAu対向電極59を形成する。
次いで、再び、EAP膜58をスピンコートによって、20μmの厚さに塗布したのち、不要部分のEAP膜58を除去することによって、電子デバイス用冷却システム20が完成する。なお、Au電極56及びAu対向電極57,59は流路方向に例えば、100μm幅で分割するように形成する。また、このAu電極56及びAu対向電極57,59の対は、流路に沿って多段、例えば、3段構造に設ける。
次いで、電子デバイス用冷却システム20をガラス基板から剥離したのち、ウェーハボンディング法により、例えば、200℃の加熱雰囲気で圧力を印加してEAP自体を接着剤として電子デバイス用冷却システム20とシリコン基板50とを貼り合わせる。
その結果、EAP膜58を天井部材とする溝55によって冷却用流路60が形成され、この冷却用流路60に冷却液61、例えば、超純水を導入する。ここで、3段構造の電極対に例えば、5Vのパルス電位を与えて動作させた。このときのEAPの変形量は約10%となる。
本発明の実施例1においては、シリコン基板の裏面に溝を形成するだけで流路を形成しているので、半導体集積回路装置の微細化に影響を与えることなく優れた冷却システムを構築することができる。
次に、図7を参照して、本発明の実施例2の冷却システム付き半導体集積回路装置を説明する。図7は、本発明の実施例2の冷却システム付き半導体集積回路装置の説明図であり、図7(a)は、要部概念的斜視図であり、図7(b)は概念的断面図である。
ベースデバイスとなるシリコン基板70上に多チャンネル構造のAu電極71を形成したのち、スピンコートによりEAP膜72を例えば、20μmの厚さに成膜する。次いで、レジストパターンを用いたドライエッチングにより、幅が、例えば、20μmの貫通溝73を形成するとともに、100μm間隔のスリット74を形成する。
次いで、予めAu対向電極76を形成した半導体集積回路装置75を貼り付ける。この基板貼り付けにおいては、ウェーハボンディング法により、例えば、200℃の加熱雰囲気で圧力を印加してEAP自体を接着剤としてボンディングすることによって、冷却用流路77が形成される。Au電極71とAu対向電極76との間に印加する電圧を調整することによって、冷却用流路77の断面積を変化させて冷却液78を一定の方向に流すことができる。
本発明の実施例2においては、EAPに形成した貫通溝を冷却用流路としているので、半導体集積回路装置の微細化に影響を与えることなく、簡単なエッチング工程によって優れた冷却システムを構築することができる。
次に、図8を参照して、本発明の実施例3の冷却システム付き半導体集積回路装置を説明する。図8は、本発明の実施例3の冷却システム付き半導体集積回路装置の概念的要部断面図である。まず、シリコン基板80のデバイス形成面81の表面に多チャンネル構造のAu電極82を形成する。なお、Au電極82のピッチは100μmとする。
次いで、スピンコートにより、EPA膜83を例えば、20μmの厚さに成膜する。次いで、Au電極82に対向するAu対向電極84を形成する。次いで、ナノインプリント法を用いてAu対向電極84上において深さが10μmの溝85となるようにEPA膜86を形成する。次いで、ウェーハボンディング法により200℃の加熱雰囲気で圧力を印加してシリコン基板87のデバイス形成面88側を貼り合わせることによって、冷却用流路89が形成される。
Au電極82とAu対向電極84との間に印加する電圧を調整することによって、冷却液90の流れる冷却用流路89のコンダクタンスを調整することができる。
本発明の実施例3においては、エレクトロポリマーに溝を形成するだけであるので、半導体集積回路装置に影響を与えることなく、簡単な成膜工程によって優れた冷却システムを構築することができる。
ここで、実施例1乃至実施例3を含む本発明の実施の形態に関して、以下の付記を付す。
(付記1)能動素子を設けた電子デバイス基板と、前記電子デバイス基板に固着され、電圧を印加すると誘電作用により変形するエレクトロポリマーと、前記エレクトロポリマーを挟み込む電極対と、前記電子デバイス基板或いは前記エレクトロポリマーの少なくとも一方に設けた前記エレクトロポリマーの変形により流路断面積が変化する冷却用流路用の溝とを有することを特徴とする電子デバイス。
(付記2)前記エレクトロポリマーの変形が伸縮運動であり、前記伸縮運動によりポンプ動作がなされるマイクロポンプ構造を有することを特徴とする付記1に記載の電子デバイス。
(付記3)前記マイクロポンプ構造が、前記冷却用流路の延在方向にそって、前記電極対を3対以上有することを特徴とする付記2に記載の電子デバイス。
(付記4)前記冷却用流路が、閉鎖還流流路であることを特徴とする付記1乃至付記3のいずれか1に記載の電子デバイス。
(付記5)前記冷却用流路が並列に複数本設けられ、前記複数本の冷却用流路の内の少なくとも一本の冷却用流路の電圧非印加時の流路断面積が、他の冷却用流路の電圧非印加時の流路断面積と異なっていることを特徴とする付記1乃至付記4のいずれか1に記載の電子デバイス。
(付記6)前記電子デバイス基板のホットスポットの近傍に前記ホットスポットの温度を測定する温度読み取り回路を有するとともに、前記温度読み取り回路の出力に応じて前記電極対に印加する電圧を可変にする可変電圧印加手段を有することを特徴とする付記1乃至付記5のいずれか1に記載の電子デバイス。
(付記7)前記電子デバイス基板が半導体基板であり、前記冷却用流路が前記半導体基体側に形成されていることを特徴とする付記1乃至付記6のいずれか1に記載の電子デバイス。
(付記8)前記エレクトロポリマーが2つの前記電子デバイス基板の間に設けられており、前記冷却用流路の上下面が前記第1の電子デバイス基板と第2の電子デバイス基板の主面であり、前記冷却用流路の両側面が前記エレクトロポリマーの表面であることを特徴とする付記1乃至付記6のいずれか1に記載の電子デバイス。
(付記9)前記エレクトロポリマーが、電場応答高分子型人工筋肉、エレクトロアクティブエレクトロポリマー、アクリル、シリコーン或いはポリウレタンのいずれかの材料からなることを特徴とする付記1乃至付記8のいずれか1に記載の電子デバイス。
(付記10)電子デバイス基板に能動素子を形成する工程と、基板上に、少なくとも一対の電極対で挟み込まれた電圧を印加すると誘電作用により変形するエレクトロポリマーを形成する工程と、前記少なくとも一対の電極対で挟み込まれたエレクトロポリマーを前記基板から剥離する工程と、前記剥離した少なくとも一対の電極対で挟み込まれたエレクトロポリマーを前記エレクトロポリマー自体を接着剤として前記電子デバイス基板に固着して、前記電子デバイス基板或いは前記エレクトロポリマーの少なくとも一方に前記エレクトロポリマーの変形により流路断面積が変化する冷却用流路を形成する工程とを有することを特徴とする電子デバイスの製造方法。
1 エレクトロポリマー
2 冷却用流路
3,4 電極
5 冷却液
10 ベースデバイス
20 電子デバイス用冷却システム
21 エレクトロポリマー
22 溝
23,41,42 電極対
24,27,28 冷却用流路
25 貫通溝
29 接続流路
30 電子デバイス基板
31 溝
32 冷却用流路
33 ホットスポット部
34 非ホットスポット部
40 マイクロポンプ
50,70,80,87 シリコン基板
51,81,88 デバイス形成面
52 ソルダーレジスト
53 パッド
54 バンプ
55 溝
56,71,82 Au電極
58,72,83,86 EAP膜
57,59,76,84 Au対向電極
60,77,89 冷却用流路
61,78,90 冷却液
73 貫通溝
74 スリット
75 半導体集積回路装置
85 溝

Claims (5)

  1. 能動素子を設けた電子デバイス基板と、
    前記電子デバイス基板に固着され、電圧を印加すると誘電作用により変形するエレクトロポリマーと、
    前記エレクトロポリマーを挟み込む電極対と、
    前記電子デバイス基板或いは前記エレクトロポリマーの少なくとも一方に設けた前記エレクトロポリマーの変形により流路断面積が変化する冷却用流路用の溝と
    を有することを特徴とする電子デバイス。
  2. 前記冷却用流路が、閉鎖還流流路であることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
  3. 前記冷却用流路が並列に複数本設けられ、
    前記複数本の冷却用流路の内の少なくとも一本の冷却用流路の電圧非印加時の流路断面積が、他の冷却用流路の電圧非印加時の流路断面積と異なっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子デバイス。
  4. 前記電子デバイス基板のホットスポットの近傍に前記ホットスポットの温度を測定する温度読み取り手段を有するとともに、
    前記温度読み取り手段の出力に応じて前記電極対に印加する電圧を可変にする可変電圧印加手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電子デバイス。
  5. 前記エレクトロポリマーが2つの前記電子デバイス基板の間に設けられており、
    前記冷却用流路の上下面が前記第1の電子デバイス基板と第2の電子デバイス基板の主面であり、
    前記冷却用流路の両側面が前記エレクトロポリマーの表面であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電子デバイス。
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