JP5629729B2 - セラミックハニカム構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セラミックハニカム構造体の製造方法に関する。更に詳しくは、生産性に優れ、且つ、セラミックハニカム構造体の外径寸法の大小に関わらず、直角度が優れたセラミックハニカム構造体を製造することが可能なセラミックハニカム構造体の製造方法に関する。
化学、電力、鉄鋼等の様々な分野において、環境対策や特定物資の回収等のために使用される触媒装置用の担体として、セラミック製のハニカム構造体(セラミックハニカム構造体)が採用されている。また、セラミック製のハニカム構造体は、排ガス浄化用のフィルタとしても用いられている。このようなセラミック製のハニカム構造体は、耐熱性、耐食性に優れたものであり、上述したような種々の用途に採用されている。ハニカム構造体は、流体の流路となる一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有する構造体である。
従来、外径寸法が150mm未満のハニカム構造体は、以下の方法によって製造されている。まず、成形原料を含む坏土をハニカム状に成形して、ハニカム成形体を得る。ハニカム成形体は、一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルが隔壁によって区画形成された円筒状のものである。このハニカム成形体を、上記セルの延びる方向の長さが、仕上げ寸法の長さよりも長くなるように切断し、更に、ハニカム成形体を乾燥して、ハニカム乾燥体を得る。次に、ハニカム乾燥体のセルの延びる方向の長さを、仕上げ寸法となるように仕上げ加工して仕上げハニカム乾燥体を得る。次に、仕上げハニカム乾燥体を焼成して、ハニカム構造体を得る(例えば、特許文献1参照)。また、このような方法よって製造されたハニカム構造体については、その外径寸法が、基準となる外径寸法公差を満たしているか否かの検査が行われ、検査に合格したものが製品として出荷される。
一方、外径寸法が150mm以上のハニカム構造体を製造する際には、外壁を別途作製する工程が追加されることがある(例えば、特許文献2参照)。外壁を別途作製する工程としては、例えば、仕上げハニカム乾燥体を焼成した後、得られた焼成体の外周を研削加工し、研削加工した外周部分に、外周コートを行って外壁を別途作製する工程を挙げることができる。外径寸法が150mm以上となるようなハニカム構造体を、「大型のハニカム構造体」ということがある。
先に挙げられた、ハニカム成形体を乾燥し、仕上げ加工し、焼成することによってハニカム構造体を製造する製造方法を、以下、「一体成形による製造方法」ということがある。また、外壁を別途作製する工程が追加された製造方法を、以下、「外周コートによる製造方法」ということがある。また、ハニカム構造体の端面を仕上げ加工する方法として、ハニカム構造体の姿勢を補正し、この状態で仕上げ加工を行う方法等が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−046856号公報 特開平3−275309号公報 特開2006−231475号公報
しかしながら、従来のハニカム構造体の製造方法においては、得られるハニカム構造体の一方の端面及び他方の端面の直角度(以下、「一方の端面及び他方の端面の直角度」を、単に「直角度」ということがある)が不十分という問題があった。特に、上述した一体成形による製造方法では、上記直角度の低下が顕著となる。また、近年、ハニカム構造体の直角度に対する許容範囲が厳しくなっており、ハニカム構造体の直角度の向上が求められている。直角度の許容範囲とは、製品としてのセラミックハニカム構造体に要求される直角度の基準値を満たす範囲のことを意味する。例えば、特許文献3に記載の加工方法においては、ハニカム構造体をクランプによって把持した後、当該ハニカム構造体の形状を測定し、ハニカム構造体の姿勢を補正して仕上げ加工が行われるものである。しかしながら、ハニカム構造体は、その外壁に凹凸等を有していることから、上述したクランプが安定しないことがある。また、特許文献3に記載の加工方法においては、ハニカム構造体の姿勢を補正するための形状測定が、周方向の0°、45°、90°、及び135°の4点において行われているため、測定点が粗く、加工の精度が低くなってしまうという問題があった。
また、外周コートによる製造方法は、製造工程が煩雑であるという問題もあった。例えば、大型のハニカム構造体は、成形体の歪み等が大きいため、外周コートによる製造方法が主として用いられている。しかし、製造コストの低下等の観点から、一体成形による製造方法によって、大型のハニカム構造体を製造することが検討されている。但し、大型のハニカム構造体を一体成形による製造方法によって製造すると、ハニカム構造体の直角度の低下がより顕著となる。例えば、従来の一体成形による製造方法により、大型のハニカム構造体を製造した場合には、直角度歩留まりが50%を下回ってしまうこともあった。このようなことから、従来、一体成形による製造方法によって大型のハニカム構造体を製造することは、極めて困難と考えられていた。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものである。本発明は、生産性に優れ、且つ、セラミックハニカム構造体の外径寸法の大小に関わらず、直角度が優れたセラミックハニカム構造体を製造することが可能なセラミックハニカム構造体の製造方法を提供する。
本発明によれば、以下のセラミックハニカム構造体の製造方法が提供される。
[1] 一方の端面及び他方の端面を有する円筒状のセラミックハニカム乾燥体の前記一方の端面及び前記他方の端面を仕上げ加工して、仕上げセラミックハニカム乾燥体を得る仕上げ工程と、前記仕上げセラミックハニカム乾燥体を焼成して、セラミックハニカム構造体を得る焼成工程と、を備え、前記仕上げ工程において、前記セラミックハニカム乾燥体の外壁表面の前記一方の端面から前記他方の端面に向かう方向に離間した2つの位置を、コンツァー測定開始点P1及びコンツァー測定開始点P2とし、前記コンツァー測定開始点P1を含む周方向に一周する第一測定部分Q1において、前記セラミックハニカム乾燥体の外径寸法のコンツァーを、前記コンツァー測定開始点P1から、前記周方向に測定位置をずらしながら複数の測定点にて測定し、且つ、前記コンツァー測定開始点P2を含む周方向に一周する第二測定部分Q2において、前記セラミックハニカム乾燥体の外径寸法のコンツァーを、前記コンツァー測定開始点P2から、前記周方向に測定位置をずらしながら複数の測定点にて測定し、前記第一測定部分Q1の第一測定点P1xにて測定されたコンツァーを、コンツァーC1xとし、前記第一測定部分Q1の前記第一測定点P1xから一定位相ずれた位置に存在する第二測定点P1yにて測定されたコンツァーを、コンツァーC1yとし、前記第二測定部分Q2の前記第一測定点P1xと同一の位相の位置に存在する第三測定点P2xにて測定されたコンツァーを、コンツァーC2xとし、前記第二測定部分Q2の前記第二測定点P1yと同一の位相の位置に存在する第四測定点P2yにて測定されたコンツァーを、コンツァーC2yとして、前記測定点ごとに4つの前記コンツァーC1x,C1y,C2x,C2yの値のそれぞれの差の絶対値の合計を求め、前記セラミックハニカム乾燥体の前記外壁表面の、前記コンツァーC1x,C1y,C2x,C2yの値のそれぞれの差の絶対値の合計が最小となる4つの前記測定点を、第一受け台及び第二受け台にて支持した状態で、前記セラミックハニカム乾燥体の前記一方の端面及び前記他方の端面を前記仕上げ加工するセラミックハニカム構造体の製造方法。
[2] 前記コンツァーC1x,C1y,C2x,C2yの値のそれぞれの差の絶対値の合計が、下記式(1)によって算出される前記[1]に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[3] 前記コンツァーC1x,C1y,C2x,C2yの値のそれぞれの差の絶対値の合計が最小となる4つの前記測定点における前記第二測定点P1yと、前記コンツァー測定開始点P1との位相を、最適チャック角とした場合に、前記セラミックハニカム乾燥体を前記第一受け台及び第二受け台に支持する前に、前記セラミックハニカム乾燥体を前記最適チャック角だけ回転させる前記[1]又は[2]に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[4] 前記第一測定点P1xと前記第二測定点P1yとが、前記周方向に60〜120°ずれた位置である前記[1]〜[3]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[5] 前記セラミックハニカム乾燥体を、前記一方の端面が底面となるように測定台に載置して、前記コンツァーを測定する前記[1]〜[4]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[6] 前記測定台を、前記コンツァーC1x,C1y,C2x,C2yの値のそれぞれの差の絶対値の合計が最小となる4つの前記測定点における前記第二測定点P1yと、前記コンツァー測定開始点P1との位相を、最適チャック角とした場合に、前記セラミックハニカム乾燥体を前記第一受け台及び第二受け台に支持する前に、前記最適チャック角だけ回転させる前記[5]に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[7] 前記セラミックハニカム乾燥体と前記測定台との間の少なくとも3箇所に、スペーサーを配置する前記[5]又は[6]に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[8] 前記セラミックハニカム乾燥体を前記測定台に載置した際の、水平面に対する前記セラミックハニカム乾燥体の底面の傾きの高低差が4mm以下である前記[5]〜[7]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[9] 前記セラミックハニカム乾燥体の温度が、20〜150℃である前記[1]〜[8]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[10] 前記コンツァーを、反射式の非接触レーザー変位計によって測定する前記[1]〜[9]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[11] 前記セラミックハニカム乾燥体が、外周に凹凸面を有する前記[1]〜[10]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[12] 前記セラミックハニカム乾燥体の外径寸法公差の片側寸法差が、直角度よりも大である前記[1]〜[11]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[13] 前記セラミックハニカム乾燥体の外径寸法が、100mm以上である前記[1]〜[12]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[14] 前記セラミックハニカム乾燥体が、コージェライト、炭化珪素、及びアルミナからなる群より選択される少なくとも一種を含む成形原料からなる前記[1]〜[13]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
[15] 前記仕上げセラミックハニカム乾燥体又は前記セラミックハニカム構造体のセルの内に封止材料を充填する目封止部作製工程を更に備えた前記[1]〜[14]のいずれかに記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
本発明のセラミックハニカム構造体の製造方法によれば、セラミックハニカム構造体の外径寸法の大小に関わらず、直角度が優れたセラミックハニカム構造体を製造することができる。また、上述した外周コートによる製造方法のような煩雑な工程を行う必要がないため、生産性にも優れている。
本発明のセラミックハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、セラミックハニカム構造体が形成される過程を模式的に示した斜視図である。 仕上げ工程におけるコンツァーの測定方法の一例を模式的に示す斜視図である。 セラミックハニカム乾燥体を第一受け台及び第二受け台に載置した状態を模式的に示す側面図である。 図2Bをセラミックハニカム乾燥体の一方の端面側から見た平面図である。 図2Bに示す第一受け台及び第二受け台を模式的に示す斜視図である。 仕上げ工程における仕上げ加工の一の例を模式的に示す側面図である。 コンツァーを測定した結果の一例を示すグラフであり、絶対値の合計値の算出方法を説明するためのグラフである。 セラミックハニカム乾燥体の最適チャック角の分布を示すグラフである。 直角度を説明するための模式図であり、セラミックハニカム構造体を側面から見た側面図である。 セラミックハニカム乾燥体を第一受け台及び第二受け台に載置した直後の状態を示す平面図である。
次に本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
(1)セラミックハニカム構造体の製造方法:
本発明のセラミックハニカム構造体の製造方法の一の実施形態は、図1に示すように、仕上げ工程Aと、焼成工程Bと、を備えたセラミックハニカム構造体の製造方法である。図1は、本発明のセラミックハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、セラミックハニカム構造体が形成される過程を模式的に示した斜視図である。仕上げ工程Aは、一方の端面61及び他方の端面62を有する円筒状のセラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61及び他方の端面62を仕上げ加工して、仕上げセラミックハニカム乾燥体70を得る工程である。セラミックハニカム乾燥体50は、一方の端面61から他方の端面62まで延びる複数のセル52が隔壁51によって区画形成された円筒状のものである。焼成工程Bは、仕上げ工程Aにて得られた仕上げセラミックハニカム乾燥体70を焼成して、セラミックハニカム構造体100を得る工程である。以下、セラミックハニカム乾燥体50を、単に「ハニカム乾燥体50」ということがある。仕上げセラミックハニカム乾燥体70を、単に「仕上げハニカム乾燥体70」ということがある。セラミックハニカム構造体100を、単に「ハニカム構造体100」ということがある。
本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、仕上げ工程Aが、以下に示すような方法で行われる。ここで、図2Aは、仕上げ工程におけるコンツァーの測定方法の一例を模式的に示す斜視図である。
本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、図2Aに示すように、セラミックハニカム乾燥体50の外径寸法のコンツァーを測定する。具体的には、まず、セラミックハニカム乾燥体50の外壁63表面の一方の端面61から他方の端面62に向かう方向に離間した2つの位置を、コンツァー測定開始点P1及びコンツァー測定開始点P2とする。このコンツァー測定開始点P1及びコンツァー測定開始点P2の2点が、コンツァーの測定の基準点となる。コンツァーの測定は、それぞれのコンツァー測定開始点P1及びP2から、コンツァー測定開始点P1及びP2を含むそれぞれの周方向全周に渡って、その周方向に測定位置をずらしながら複数の測定点において行われる。即ち、コンツァー測定開始点P1を含む周方向Rを一周する第一測定部分Q1において、セラミックハニカム乾燥体50の外径寸法のコンツァーを、コンツァー測定開始点P1から、周方向Rに測定位置をずらしながら複数の測定点にて測定する。また、コンツァー測定開始点P2を含む周方向Rを一周する第二測定部分Q2において、セラミックハニカム乾燥体50の外径寸法のコンツァーを、コンツァー測定開始点P2から、周方向Rに測定位置をずらしながら複数の測定点にて測定する。「周方向R」とは、セラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61から他方の端面62に向かう方向に略垂直な断面において、セラミックハニカム乾燥体50の外壁63表面に沿って、当該「断面」の周縁を一周する方向のことである。図2Aにおいては、測定対象物を水平に載置可能な測定台65上に、セラミックハニカム乾燥体50を載置して、コンツァーを測定した場合の例を示す。また、図2Aにおいては、測定台65上に載置したセラミックハニカム乾燥体50を、符号80に示す回転方向に回転させて、コンツァーを測定している。
このようにして測定されたコンツァーの測定結果(例えば、図3参照)から、仕上げ加工においてセラミックハニカム乾燥体を載置する第一受け台及び第二受け台の支持位置を決定する。ここで、図3は、コンツァーを測定した結果の一例を示すグラフであり、絶対値の合計値の算出方法を説明するためのグラフである。具体的には、下記に示す「4つのコンツァーC1x,C1y,C2x,C2y」の値のそれぞれの差の絶対値の合計を求める。
「コンツァーC1x」とは、第一測定部分Q1の第一測定点P1xにて測定されたコンツァーのことである。また、「コンツァーC1y」とは、第一測定部分Q1の「第一測定点P1xから一定位相ずれた位置に存在する第二測定点P1y」にて測定されたコンツァーのことである。一方、「コンツァーC2x」とは、第二測定部分Q2の「第一測定点P1xと同一の位相の位置に存在する第三測定点P2x」にて測定されたコンツァーのことである。また、「コンツァーC2y」とは、第二測定部分Q2の「第二測定点P1yと同一の位相の位置に存在する第四測定点P2y」にて測定されたコンツァーのことである。
図3に示す測定結果から分かるように、セラミックハニカム乾燥体50は、外周形状が変形を生じていたり、一方の端面61から他方の端面62に向かう方向に曲がりを生じていたりする。このようなセラミックハニカム乾燥体50を、図2C及び図2Dに示すような第一受け台68a及び第二受け台68bに載置すると、セラミックハニカム乾燥体50が第一受け台68a及び第二受け台68bから動いてしまうことが考えられる。即ち、セラミックハニカム乾燥体50の外周形状が変形していると、第一受け台68a及び第二受け台68b上に安定した状態で載置できず、第一受け台68a及び第二受け台68bに載置した後に、補助受け台69でセラミックハニカム乾燥体50を固定する際、セラミックハニカム乾燥体50が動いてしまい傾くことがある。セラミックハニカム乾燥体50が傾いている状態で切断すると、仕上げセラミックハニカム乾燥体の直角度が悪化する。本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、上述したコンツァーの測定結果から、第一受け台68a及び第二受け台68bにて支持される位置を決定して仕上げ加工を行う。なお、セラミックハニカム乾燥体50を第一受け台68a及び第二受け台68bに載置する際には、セラミックハニカム乾燥体50の第一測定部分Q1上の点が、第一受け台68aの切断具75aが配置される側の端で支持される。そして、セラミックハニカム乾燥体50の第二測定部分Q2上の点が、第二受け台68bの切断具75bが配置される側の端で支持される。このように、本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、セラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61から他方の端面62に向かう方向Lの「第一受け台68aの切断具75aが配置される側の端にて支持される位置」が、第一測定部分Q1に存在する。同様に、セラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61から他方の端面62に向かう方向Lの「第二受け台68bの切断具75bが配置される側の端にて支持される位置」が「第二測定部分Q2」に存在する。このように構成することによって、「コンツァーの絶対値の合計」が最小の位置で、セラミックハニカム乾燥体50が第一受け台68a、第二受け台68bに載置される。更に、第一受け台68aの切断具75a側、第二受け台68bの切断具75b側に載置することにより、直角性がより高まる。第一受け台68a及び第二受け台68bと切断具との距離、n1、n2は、切断具と受け台が緩衝しない範囲で、最小とすることが好ましく、具体的には、10mm以内とすることが好ましい。
上述した「コンツァーC1x,C1y,C2x,C2yの値のそれぞれの差の絶対値の合計」は、下記式(1)によって算出される。以下、「コンツァーC1x,C1y,C2x,C2yの値のそれぞれの差の絶対値の合計」のことを、単に「コンツァーの絶対値の合計」ということがある。このコンツァーのそれぞれの差の絶対値の合計の算出については、測定された全てのコンツァーによって行われる。
次に、それぞれの測定点ごとに算出された「コンツァーのそれぞれの差の絶対値の合計」を比較し、「コンツァーのそれぞれの差の絶対値の合計」が最小の位置を見付ける。
次に、図2B〜図2Eに示すように、セラミックハニカム乾燥体50の外壁63表面の、コンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計が最小となる4つの測定点を、第一受け台68a及び第二受け台68bにて支持する。そして、セラミックハニカム乾燥体50を、第一受け台68a及び第二受け台68bにて支持した状態で、セラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61及び他方の端面62を仕上げ加工する。図2B〜図2Eにおいては、コンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計が最小となる4つの測定点が、第一受け台68aの符号C1xnx及びC1ynyに示す支持位置と、第二受け台68bの符号C2xnx及びC2ynyに示す支持位置とで支持される。
第一受け台68a及び第二受け台68bは、セラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61から他方の端面62に向かう方向Lが略水平方向と平行になるように、セラミックハニカム乾燥体50を横向きの状態で支持するものである。即ち、第一受け台68aの鉛直方向の最下点の第一支持位置(C1yny)は、「「コンツァーのそれぞれの差の絶対値の合計」が最小となる4つの測定点のうちのコンツァーC1yが測定された第二測定点P1y」を支持する。また、第一受け台68aの鉛直方向の最下点の第一支持位置から周方向に一定位相ずれた第二支持位置(C1xnx)は、「「コンツァーのそれぞれの差の絶対値の合計」が最小となる4つの測定点のうちのコンツァーC1xが測定された第一測定点P1x」を支持する。同様に、第二受け台68bの鉛直方向の最下点の第三支持位置(C2yny)は、「「コンツァーのそれぞれの差の絶対値の合計」が最小となる4つの測定点のうちのコンツァーC2yが測定された第四測定点P2y」を支持する。また、第二受け台68bの鉛直方向の最下点の第三支持位置から周方向に一定位相ずれた第四支持位置(C2xnx)は、「「コンツァーのそれぞれの差の絶対値の合計」が最小となる4つの測定点のうちのコンツァーC2xが測定された第三測定点P2x」を支持する。なお、「第一支持位置C1yny」において、「C1y」はコンツァーの値を表し、「ny」はコンツァー測定角度を表す。「第二支持位置C1xnx」において、「C1x」はコンツァーの値を表し、「nx」はコンツァー測定角度を表す。「第三支持位置C2yny」において、「C2y」はコンツァーの値を表し、「ny」はコンツァー測定角度を表す。「第四支持位置C2xnx」において、「C2x」はコンツァーの値を表し、「nx」はコンツァー測定角度を表す。コンツァー測定角度は、コンツァー測定開始点(P1、P2)を0°とし、セラミックハニカム乾燥体の側面を一周測定した場合を360°とした際の、各コンツァーの測定点における角度のことである。
ここで、第一受け台68aの2つの支持位置(第一支持位置及び第二支持位置)の位相を、当該第一受け台68aの「受け角」ということがある。即ち、第一測定点P1xと第二測定点P1yとの位相が90°である場合、第一受け台68aの受け角は、90°である。図2B〜図2Dにおいては、第一受け台68a及び第二受け台68bの形状が、横向きのセラミックハニカム乾燥体50の外壁63における、鉛直方向の最下点の位置と、当該位置から周方向に90°離れた位置の2点を支持するように構成されたL字型である。従って、「コンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計」を算出する際の、第一測定点と第二測定点との位相も90°ということになる。また、図2B〜図2Dにおいては、セラミックハニカム乾燥体50が、上述した第一受け台68a及び第二受け台68bと、補助受け台69とによって支持されている。補助受け台69は、セラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61から他方の端面62に向かう方向Lに垂直な断面における、上記周方向に90°離れた位置と中心を挟んで反対側の外壁を支持するものである。このような補助受け台69により、セラミックハニカム乾燥体50の転動を防止することができる。
次に、図2Eに示すように、セラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61及び他方の端面62を、仕上げ加工する。図2Eにおいて、切断具75a,75bによって、セラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61及び他方の端面62を、仕上げ加工する場合の例を示す。切断具75a,75bとしては、砥石等を挙げることができる。
仕上げ加工は、ハニカム乾燥体50の一方の端面61から他方の端面62に向かう方向Lの長さを、仕上げ寸法mにするために行われるものである。即ち、仕上げ加工とは、ハニカム乾燥体50の一方の端面61及び他方の端面62の仕上げ寸法mからの余剰部分50a,50bを切断する工程のことをいう。
切断具75aから第一受け台68aの第一支持位置C1ynyまでの距離n1、及び切断具75bから第二受け台68bの第三支持位置C2ynyまでの距離n2が短いほど、得られる仕上げセラミックハニカム乾燥体70の直角度が良くなる。但し、切断具75a,75bの振動によって、切断具75a,75bの刃先が振れていることがある。このため、上述した距離n1及びn2については、第一受け台68a及び第二受け台68bと切断具75a,75bの刃先とが接触しないような長さを確保することが好ましい。距離n1及びn2は、10mm以内であることが好ましい。
従来のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、セラミックハニカム乾燥体の端面を単に切断加工して、その長さを単に切り揃えることしか行われていなかった。しかしながら、セラミックハニカム乾燥体のコンツァーは、セラミックハニカム乾燥体の周方向において一定ではない。また、セラミックハニカム乾燥体ごとのコンツァーも一定ではない。このため、従来の製造方法のように、単に、セラミックハニカム乾燥体の長さを切り揃えるのみでは、直角度が優れたセラミックハニカム構造体を、高い頻度で製造することは極めて困難であった。
ここで、セラミックハニカム乾燥体50のコンツァーの値が大きく異なる4点が、第一受け台68a及び第二受け台68bの支持点となってしまうと、セラミックハニカム乾燥体50が、第一受け台68a及び第二受け台68bに対して傾いた状態で支持されることとなる。このような状態のセラミックハニカム乾燥体50の端面に対して、仕上げ加工を行うと、セラミックハニカム乾燥体50の直角度が非常に悪くなってしまう。また、セラミックハニカム乾燥体のコンツァーの値は、セラミックハニカム乾燥体ごとに異なっている。このため、製造する全てのセラミックハニカム乾燥体に対して、直角度が良好となるように仕上げ加工を行うことは、極めて困難と考えられていた。従来の製造方法では、セラミックハニカム構造体を製造した後、直角度等についての検査を行い、基準値を満たさないものについては、廃棄等の処置がとられていた。
本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、「コンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計」が最小となる4つの測定点を、第一受け台及び第二受け台にて支持した状態で仕上げ加工を行う。これにより、直角度が優れたセラミックハニカム構造体を製造することができる。特に、セラミックハニカム構造体の外径寸法の大小に関わらず、直角度が優れたセラミックハニカム構造体を製造することができる。即ち、本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、各セラミックハニカム乾燥体ごとに、直角度が最も良くなるように仕上げ加工が行われる。このため、外径寸法の大きなセラミックハニカム構造体であっても、直角度が優れたものとなる。大型のセラミックハニカム構造体は、セラミックハニカム乾燥体のコンツァーのバラツキが大きいため、従来の製造方法のような仕上げ加工を行うと、直角度が著しく悪化してしまうことがある。また、本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法は、外周コートによる製造方法のような煩雑な工程を行う必要がないため、生産性にも優れている。
「コンツァー」とは、理論的に正確な寸法によって定められた幾何学的輪郭からの、実際の輪郭のずれの大きさのことを意味する。従って、図3に示す本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法において測定されたコンツァーは、基準の外径寸法(図3の縦軸の「0」に相当する)からの、セラミックハニカム乾燥体のずれの大きさということになる。このようなコンツァーを測定することにより、曲面を構成する線要素のバラツキを、2次元の平面的な公差域で規定することができる。即ち、セラミックハニカム乾燥体の外周面を構成する線要素のバラツキを、2次元の平面的な公差域で規定することができる。
「直角度」について、図5を例に説明する。図5は、直角度を説明するための模式図であり、セラミックハニカム構造体200を側面から見た側面図である。セラミックハニカム構造体200の直角度を求める際には、まず、セラミックハニカム構造体200の一方の端面111の周縁の任意の一の点111aから、一方の端面111に垂直な仮想線115を引く。この仮想線115と他方の端面112の仮想面116との交点118を求める。そして、この交点118と、他方の端面112の周縁の端点112aとを結ぶ長さY1を求める。上記「長さY1」が、任意の一つの点の直角度である。このセラミックハニカム構造体200の直角度は、「長さY1」を全周に渡り測定した、最大値が直角度である。
「セラミックハニカム乾燥体の仕上げ寸法」とは、仕上げセラミックハニカム乾燥体に要求される一方の端面から他方の端面までの長さのことをいう。仕上げセラミックハニカム乾燥体に要求される一方の端面から他方の端面までの長さについては、最終製品であるセラミックハニカム構造体の一方の端面から他方の端面までの規格の長さから、焼成時の収縮量等を考慮して、適宜決定される。
以下、本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法について、更に詳細に説明する。
(1−1)セラミックハニカム乾燥体の作製:
まず、本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法に用いられるセラミックハニカム乾燥体の作製方法について説明する。セラミックハニカム乾燥体の作製方法については、以下の作製方法に限定されることはない。即ち、セラミックハニカム乾燥体は、一方の端面から他方の端面に向かう方向の長さが、仕上げ寸法となるように仕上げ加工される前のものであれば、その作製方法等については、特に制限はない。
セラミックハニカム乾燥体の作製方法としては、一般的な、押出成形法を用いる。例えば、セラミック材料と成形助剤を含有する成形原料を混練して、真空土練機等により坏土を形成する、間欠成形(ラム成形)方法を挙げることができる。また、別法として、混合粉末を直接坏土化し、成形する、連続成形法を挙げることができる。成形原料に含まれるセラミック材料としては、特に制限はなく、従来公知のセラミックハニカム構造体の製造方法において、成形原料として用いられるセラミック材料を用いることができる。例えば、セラミック材料としては、コージェライト、コージェライト化原料、炭化珪素、アルミナ等を挙げることができる。なお、コージェライト化原料とは、シリカが42〜56質量%、アルミナが30〜45質量%、マグネシアが12〜16質量%の範囲に入る化学組成となるように配合されたセラミック原料である。コージェライト化原料は、焼成されてコージェライトになるものである。
また、成形原料には、分散媒となる水を含有させる。更に、成形原料には、必要に応じて、造孔材、バインダ、分散剤、界面活性剤等を含有させてもよい。造孔材、バインダ、分散剤、界面活性剤等は、従来公知のセラミックハニカム構造体の製造方法に用いられるものを好適に用いることができる。
次に、例えば、押出成形により、ハニカム状に成形して、一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルが隔壁によって区画形成された円筒状のハニカム成形体を得る。成形方法としては、間欠押出成形、又は連続押出成形を挙げることができる。押出成形に際しては、所望の全体形状、セル形状、隔壁厚さ、セル密度等を有する口金を用いる。
次に、得られたハニカム成形体を、ハニカム成形体のセルの延びる方向に切断する。なお、ハニカム成形体を切断する際には、切断された各ハニカム成形体の一方の端面から他方の端面に向かう方向の長さが、ハニカム構造体の仕上げ寸法よりも長くなるようにする。各ハニカム成形体の仕上げ寸法よりも長い部分は、仕上げ工程において切断除去される。
次に、切断されたハニカム成形体を乾燥して、ハニカム乾燥体を得る。乾燥の方法は特に限定されず、例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等を挙げることができる。なかでも、誘電乾燥、マイクロ波乾燥又は熱風乾燥を単独で又は組み合わせて行うことが好ましい。
(1−2)仕上げ工程:
次に、図1、及び図2A〜図2Eに示すように、セラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61及び他方の端面62を仕上げ加工して、仕上げセラミックハニカム乾燥体70を得る。この仕上げ工程により、セラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61から他方の端面62までの長さが、仕上げ寸法mとなるように加工される。この際、これまでに説明したように、仕上げ加工を行う前のセラミックハニカム乾燥体の外径寸法のコンツァーを測定する。
コンツァーの測定方法については、特に制限はない。例えば、図2Aに示すように、レーザー変位計67によってコンツァーを測定することができる。レーザー変位計67としては、反射式の非接触レーザー変位計、を好適に用いることができる。このようなレーザー変位計は、セラミックハニカム乾燥体50のコンツァーをより正確に測定することができる。
セラミックハニカム乾燥体50の周方向のコンツァーの測定点数については特に制限はない。但し、測定点数が多くなれば、4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計がより小さくなるような測定点が得られる可能性が大きくなる。これにより、より直角度の優れたセラミックハニカム構造体を高い歩留まりで製造することができる。
セラミックハニカム乾燥体50のコンツァーを測定する際には、コンツァー測定開始点P1から、コンツァー測定開始点P1を含む周方向全周(即ち、第一測定部分Q1)に渡って、この周方向に測定位置をずらしながら、第一測定部分Q1の複数の測定点においてコンツァーを測定する。同様に、コンツァー測定開始点P2から、コンツァー測定開始点P2を含む周方向全周(即ち、第二測定部分Q2)に渡って、この周方向に測定位置をずらしながら、第二測定部分Q2の複数の測定点においてコンツァーを測定する。
コンツァーの測定時における、セラミックハニカム乾燥体の温度については、特に制限はないが、セラミックハニカム乾燥体の温度が、20〜150℃であることが好ましい。セラミックハニカム乾燥体の温度は、可能であれば、室温であることがより好ましい。セラミックハニカム成形体を乾燥した後のセラミックハニカム乾燥体は、50〜150℃程度となっており、このセラミックハニカム乾燥体を一旦室温まで冷却した後にコンツァーを測定することも可能である。但し、室温まで冷却すると、熱効率、及び作業効率が悪くなる。逆に、セラミックハニカム成形体を乾燥した後のセラミックハニカム乾燥体を、速やかにコンツァーの測定に供することができれば、作業効率をより向上させることができる。コンツァーの測定においては、測定結果に対して温度補正を行ってもよいし、温度補正を行わなくてもよい。本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、「4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計」を求めるため、温度補正については必須の条件ではない。温度補正を行う際には、セラミックハニカム成形体の「基準の外径寸法」を、セラミック材料、成形助剤の熱膨張係数を予め測定して、「温度に対応した基準の外径寸法」に補正する。
コンツァーの測定は、図2Aに示すように、測定対象物を水平に載置可能な測定台65上に、セラミックハニカム乾燥体50を載置して行われることが好ましい。このような測定台65を用いると、第一測定部分Q1及び第二測定部分Q2のコンツァーを簡便に測定することができる。例えば、レーザー変位計67が固定式の場合は、レーザー変位計67を2個配置して、第一測定部分Q1及び第二測定部分Q2のコンツァーの測定を同時に行うことが好ましい。セラミックハニカム乾燥体50を載置した測定台65を水平面内で1回転させることにより、第一測定部分Q1及び第二測定部分Q2のコンツァーを連続的に測定することができる。レーザー変位計67は、可動式のものであってもよい。また、測定台65と、セラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61との間には、スペーサー66を配置することが好ましい。セラミックハニカム乾燥体50は、成形時の切断、乾燥工程により、端面61の平面性が悪化しており、測定台65が回転する際、ハニカム乾燥体50が遠心力で移動する可能性がある。コンツァーの測定精度を確保するため、スペーサー66を3箇所配置することが好ましい。
コンツァーの測定が終了した時点で、「4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計」を求め、第一受け台68a及び第二受け台68bに支持される支持位置を決定した後、更に、測定台65を所定角度回転させてもよい。より具体的には、まず、それぞれの測定点ごとに算出された「コンツァーのそれぞれの差の絶対値の合計」を比較し、その合計の値が最小の位置を見付ける。このような「合計の値の最小値」が複数存在するときは、例えば、コンツァー測定開始点P1から最も近い測定点を選択する。このように測定点を選択することにより、所定角度回転させる時間が短縮できる。次に、「4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計」が最小となる4つの測定点における第二測定点P1yとコンツァー測定開始点P1との位相を、「最適チャック角」とする。そして、測定台65をコンツァー測定開始点P1から最適チャック角までの位相分回転させる。これにより、測定台65上のセラミックハニカム乾燥体50が、最適チャック角だけ回転し、この状態のセラミックハニカム乾燥体50を、搬送チャックによってチャックして、第一受け台68a及び第二受け台68bまで搬送する。このように構成することによって、「4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計」が最小となる4つの測定点を、これまでに説明したように、第一受け台68aの第一支持位置C1ynyと第二支持位置C1xnx、及び第二受け台68bの第三支持位置C2ynyと第四支持位置C2xnxにて支持する。
セラミックハニカム乾燥体50を、第一受け台68a及び第二受け台68bまで搬送する際には、図6に示すように、セラミックハニカム乾燥体50と第一受け台68a及び第二受け台68bとの間に、衝突を防止するためのクリアランスfを設けることが好ましい。ここで、図6は、セラミックハニカム乾燥体を第一受け台及び第二受け台に載置した直後の状態を示す平面図である。図6に示すようにセラミックハニカム乾燥体50を第一受け台68a及び第二受け台68bに載置した後、補助受け台69が紙面の左側に動くと、セラミックハニカム乾燥体50が半時計回りに回転する。この回転により、セラミックハニカム乾燥体50が、第一受け台68a及び第二受け台68bのそれぞれ2箇所で支持される。但し、上述したようにセラミックハニカム乾燥体50が回転すると、形状測定後の最適チャック角がずれて第一受け台68a及び第二受け台68bにて支持されることとなる。そのため、セラミックハニカム乾燥体50と第一受け台68a及び第二受け台68bとの間にクリアランスfを設けるようにして搬送を行う場合には、セラミックハニカム乾燥体50の固定時の回転を考慮した補正を行うことが必要となる。具体的には、図2Aに示す形状測定が終了した後、測定台65を最適チャック角分だけ回転させる際に、固定時の回転角分(即ち、クリアランスfに応じた回転角分)を補正する。このように構成することによって、「4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計」が最小となる4つの測定点を、第一受け台68aの第一支持位置C1ynyと第二支持位置C1xnx、及び第二受け台68bの第三支持位置C2ynyと第四支持位置C2xnxにて支持することができる。
測定台65上に載置されたセラミックハニカム乾燥体50の一方の端面から他方の端面に向かう方向Lは、鉛直方向から多少傾いていたとしても、コンツァーの値への影響が極めて少ない。従って、測定台65に載置されたセラミックハニカム乾燥体50の底面が、測定台65の表面に対して傾いていたとしても、コンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計の算出時においても、上記底面の傾きによる影響が極めて小さい。即ち、測定台65にセラミックハニカム乾燥体50を載置する際には、セラミックハニカム乾燥体50の端面が、水平面に対して多少傾いていてもよい。但し、測定台65が回転中に、セラミックハニカム乾燥体50が移動しないことが前提である。セラミックハニカム乾燥体50を測定台65に載置した際の、水平面に対するセラミックハニカム乾燥体50の底面の傾きの高低差が4mm以下であることが好ましい。ここで、上記「底面の傾きの高低差」とは、ハニカム乾燥体50の底面と測定台65表面との距離の差が最も大きくなる距離である。ハニカム乾燥体50は、「一方の端面61から他方の端面62に向かう方向L」が鉛直方向を向くように測定台65の上に配置されているものとする。
セラミックハニカム乾燥体50を載置した測定台65を水平面内で1回転させる際には、測定台65の回転中心と、セラミックハニカム乾燥体50の一方の端面から他方の端面に向かう方向における中心軸とが、多少ずれていてもよい。レーザー変位計の測定許容範囲内であることと、測定台65の回転時にセラミックハニカム乾燥体50が移動しない範囲であればよい。各コンツァーの測定が、一方の端面から他方の端面に向かう方向に一致する位置において、同一の条件において行われていれば、「コンツァーのそれぞれの差の絶対値の合計」から、上述した最適チャック角を見つけ出すことができる。コンツァーは、最小二乗法、スプライン補間(補間法)等により、基準の外径寸法に対し、ベストフィット処理を施した形状である。また、測定したコンツァーのデーター(即ち、測定結果)は、X−Y座標で保存する。即ち、セラミックハニカム乾燥体50のコンツァー測定は、(1)測定台65の任意の場所にセットされ、測定座標データーが個々に異なる、(2)セラミックハニカム乾燥体50が曲がっていると、第一測定部分Q1と第二測定部分Q2の外径寸法は測定できるものの、第一測定部分Q1と第二測定部分Q2の測定座標が異なる等、測定座標データーがずれて保存される。従って、第一測定部分Q1の測定座標データーと第二測定部分Q2の測定座標データーを個別に、基準の外径寸法に対し、最小二乗法により、ベストフィット処理を行う。これにより、第一測定部分Q1と第二測定部分Q2のコンツァーを同一座標でデーター処理可能となり、「コンツァーのそれぞれの差の絶対値の合計」の算出が可能となる。
4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計を、それぞれの測定点ごとに求める場合には、第一測定部分Q1の第一測定点P1xと第二測定点P1yとが、周方向に60〜120°の範囲にあることが好ましい。別言すれば、第一測定点P1xと第二測定点P1yとの位相が、60〜120°であることが好ましい。同様に、第二測定部分Q2の第三測定点P2xと第四測定点P2yとについても、周方向に60〜120°の範囲にある。第一測定点P1x及び第二測定点P1yは、セラミックハニカム乾燥体を第一受け台にて支持する場合の、第一受け台との支持点となる。第一測定点P1xと第二測定点P1yとの位相が、周方向に60°未満、又は120°超であると、セラミックハニカム乾燥体を安定的に支持することが困難になることがある。第一測定点P1xと第二測定点P1yとの位相は、90°であることが更に好ましい。
図2B〜図2Eに示すように、セラミックハニカム乾燥体50の外壁63を第一受け台68a及び第二受け台68bにて支持し、その状態にて仕上げ加工を行う場合の具体例を以下に説明する。下記の具体例では、第一受け台68a及び第二受け台68bの受け角が90°である場合の例を示す。第一受け台68a及び第二受け台68bは、同じ形状のものであり、第一受け台68aと第二受け台68bとは、それぞれの最下点の支持位置が水平で、且つ、第一受け台68aと第二受け台68bとが平行になるような位置関係に配置されている。また、この第一受け台68a及び第二受け台68bと、切断具75a,75bとが平行になるように配置されている。即ち、切断具75a,75bによって切断されたセラミックハニカム乾燥体50の一方の端面及び他方の端面は、第一受け台68a及び第二受け台68bに対して平行な面となる。
ここで、コンツァーを測定した結果の一例を、図3に示す。図3においては、縦軸がコンツァー(mm)を示し、横軸がコンツァー測定角度(°)を示す。コンツァー測定角度(°)は、コンツァー測定開始点P1、P2を0°とし、セラミックハニカム乾燥体の側面を一周測定した場合を360°とした際の、各コンツァーの測定点における角度のことである。図3においては、第一測定部分Q1におけるコンツァーの測定結果、及び第二測定部分Q2におけるコンツァーの測定結果を示す。第一測定部分Q1及び第二測定部分Q2においては、それぞれ3000点にてコンツァーを測定している。
図3に示すように、第一測定部分Q1の第一測定点P1xにて測定されたコンツァーを、「コンツァーC1x」とする。また、第一測定部分Q1の第一測定点P1xから90°位相がずれた位置(別言すれば、コンツァー測定角度が90°離れた位置)に存在する第二測定点P1yにて測定されたコンツァーを、「コンツァーC1y」とする。同様に、第二測定部分Q2の第一測定点P1xと同一の位相の位置に存在する第三測定点P2xにて測定されたコンツァーを、「コンツァーC2x」とする。また、第二測定部分Q2の第二測定点P1yと同一の位相の位置に存在する第四測定点P2yにて測定されたコンツァーを、「コンツァーC2y」とする。ここで、第一測定点P1xから90°位相がずれた位置に存在する測定点を、第二測定点P1yとしているのは、第一受け台及び第二受け台の受け角が90°であるからである。このため、第一受け台及び第二受け台の受け角が、別の角度である場合には、その角度に応じて、第二測定点P1yの位相(別言すれば、第二測定点P1yの位置)が決定される。
図3に示される実線k1と破線k2は、コンツァー測定角度が90°離れた位置に引かれた線である。例えば、実線k1と破線k2を90°離れた位置を維持した状態で、図3に示すグラフの全周に渡り、移動させた際に、実線k1及び破線k2上に存在する4つ点の値が、コンツァーC1x、コンツァーC1y、コンツァーC2x、コンツァーC2yとなる。なお、コンツァーC1xは、第一測定点P1xにて測定されたコンツァーであり、コンツァーC1yは、第二測定点P1yにて測定されたコンツァーであり、コンツァーC2xは、第三測定点P2xにて測定されたコンツァーであり、コンツァーC2yは、第四測定点P2yにて測定されたコンツァーである。
ここで、図3に示すコンツァーC1x,C1y,C2x,C2yを選択した場合における、4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計の算出方法について説明する。コンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計は、上記式(1)によって求めることができる。上記式(1)中のC1x,C1y,C2x,C2yの値が、図3におけるコンツァーC1x,C1y,C2x,C2yの値(mm)となる。
コンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計は、まず、算出対象となる4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値を求める。上述したように、コンツァーC1x,C1y,C2x,C2yを選択した場合には、C1x−C2xによって求められる絶対値、C1y−C2yによって求められる絶対値、C1x−C1yよって求められる絶対値、及びC2x−C2yによって求められる絶対値をそれぞれ求める。
図3に示す例では、コンツァー測定角度が、90°と180°付近で、4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計が最小となる。このため、図2B〜図2Dに示すように、セラミックハニカム乾燥体50をL字型形状の第一受け台68a及び第二受け台68bに載置する際には、コンツァー測定角度が180°の位置が、第一受け台68aの第一支持位置C1yny及び第二受け台68bの第三支持位置C2ynyにて支持されるようにする。一方、コンツァー測定角度が90°は、自動的に第一受け台68aの第二支持位置C1xnx及び第二受け台68bの第四支持位置C2xnxで支持される。例えば、仕上げ受け台の形状がV字型形状においても、受け角が90°であれば、同じ考え方で支持する。このように、セラミックハニカム乾燥体50の最適チャック角に該当する測定点が、第一受け台68a及び第二受け台68bにて支持された状態で仕上げ加工を行うことによって、直角度が優れたセラミックハニカム構造体を得ることができる。
ここで、図4に、セラミックハニカム乾燥体の最適チャック角の算出結果を示す。図4は、セラミックハニカム乾燥体の最適チャック角の分布を示すグラフである。図4においては、縦軸が最適チャック角を算出し、第一受け台68aの第一支持位置C1yny及び第二受け台68bの第三支持位置C2ynyの最下点が支持される角度(°)を示し、横軸が測定数(個)を示す。図4に示すように、セラミックハニカム乾燥体の最適チャック角は、周方向全域に渡って、各セラミックハニカム乾燥体毎に、異なる値となる。このように最適チャック角が異なる複数のセラミックハニカム乾燥体を、常時、一定の角度で仕上げ加工を行うと、直角度が悪化してしまう。本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、各セラミックハニカム乾燥体毎に、上述した方法によって最適チャック角を求めてから仕上げ加工を行うことで、直角度が悪化してしまうことを有効に防止することができる。
図2B及び図2Cに示すように、セラミックハニカム乾燥体50を第一受け台68a及び第二受け台68bに載置する方法については特に制限はない。図2Aに示すような方法によってコンツァーの測定した後、測定台65を第一受け台68aの第一支持位置C1yny及び第二受け台68bの第三支持位置C2ynyの最下点に支持される角度だけ回転させ、この状態のセラミックハニカム乾燥体50を搬送チャック(図示せず)によって、第一受け台68a及び第二受け台68bまで搬送することが好ましい。なお、上述したように、第一受け台68aの最下点の第一支持位置C1ynyは、「「コンツァーのそれぞれの差の絶対値の合計」が最小となる4つの測定点のうちのコンツァーC1yが測定された第二測定点P1y」を支持する。また、第二受け台68bの最下点の第三支持位置C2ynyは、「「コンツァーのそれぞれの差の絶対値の合計」が最小となる4つの測定点のうちのコンツァーC2yが測定された第四測定点P2y」を支持する。即ち、コンツァーの測定が終了し、コンツァー測定開始点まで1回転した状態のセラミックハニカム乾燥体50を、更に最適チャック角だけ回転させる。上記最適チャック角の回転を行うことにより、測定済みのセラミックハニカム乾燥体50は、常に、最適チャック角によって第一受け台68a及び第二受け台68bに支持されることとなる。このようなコンツァーの測定は、全てのセラミックハニカム乾燥体に対して行われる。このように、本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、各セラミックハニカム乾燥体の形状の差異に対して、第一受け台68a及び第二受け台68bや切断具75a,75bなどをそれぞれ適合させるのではなく、各セラミックハニカム乾燥体の最適チャック角を、コンツァーによって決定する。このため、従来のセラミックハニカム構造体の製造方法に用いられていた製造設備の大部分をそのまま使用することができ、新しい製造設備を必要としない点で非常に好ましい。
その後、第一受け台68a及び第二受け台68bに載置されたセラミックハニカム乾燥体50の端面を、切断具75a,75bによって仕上げ加工する。
以上のようにして、直角度が優れた仕上げセラミックハニカム乾燥体を得ることができる。本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、セラミックハニカム乾燥体の外径寸法の大小に関わらず、得られる仕上げセラミックハニカム乾燥体の直角度を向上させることができる。このため、本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法は、セラミックハニカム乾燥体の外径寸法が、100mm以上である場合に好適であり、セラミックハニカム乾燥体の外径寸法が、150mm以上である場合に更に好適である。セラミックハニカム乾燥体の外径寸法が、100mm以上のセラミックハニカム乾燥体は、外壁表面のコンツァーが大きく、従来の製造方法における仕上げ加工では、直角度が著しく低下してしまう。また、本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法は、セラミックハニカム乾燥体の外径寸法公差の片側寸法差が、直角度よりも大である場合に、より好適である。即ち、直角度に対する許容範囲がより厳しいものであっても、本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法によれば、良好な直角度を実現することができる。外径寸法公差は、外径寸法の製品規格のことであり、各製造段階において許容される誤差の最大寸法と最小寸法との差のことである。
本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、これまでに説明したコンツァーの測定結果を元に、セラミックハニカム乾燥体の形状測定を併せて行うこともできる。即ち、コンツァーの測定結果から、そのセラミックハニカム乾燥体の外周形状が、規定された条件を満たすものか否かについての判定を行うことができる。例えば、周方向全周に渡って測定されたコンツァーの最大値及び最小値が、規定された数値範囲内である場合、「規定された条件を満たす」とする。そして、周方向全周に渡って測定されたコンツァーの最大値及び最小値が、規定された数値範囲外である場合、「規定された条件を満たさない」とする。規定された条件を満たさないセラミックハニカム乾燥体については、仕上げ加工を行わないようにしてもよい。例えば、コンツァーの最大値と最小値の差があまりにも大きくなるようなセラミックハニカム乾燥体については、仮に直角度がより良くなるような仕上げ加工が行われたとしても、直角度の許容範囲を満たさないことがある。
上述したセラミックハニカム乾燥体の形状測定を行うことにより、直角度の優れた端面の仕上げ加工を行うとともに、外周形状が、規定された条件を満たさないセラミックハニカム乾燥体を、仕上げ加工前に取り除くことができる。外周形状が、規定された条件を満たさないセラミックハニカム乾燥体は、最終の検査によって不良と判断されるため、そのようなセラミックハニカム乾燥体を仕上げ加工前に取り除くことで、不要な仕上げ工程、焼成工程及び検査工程を省略することができる。上述した形状測定においては、例えば、以下の方法で、コンツァーを測定してもよい。まず、セラミックハニカム乾燥体の外壁表面の一方の端面から他方の端面に向かう方向に離間したコンツァー測定開始点P1及びP2に加え、中央部にもコンツァー測定開始点を設けてもよい。即ち、一方の端面から他方の端面に向かう方向Lの3つの位置にコンツァー測定開始点を設け、3つのコンツァー測定開始点から、各コンツァー測定開始点を含むそれぞれの周方向全周に渡ってコンツァーを測定する。そして、この3つの周方向全周に渡って測定されたコンツァーの測定結果から、セラミックハニカム乾燥体の外周形状が、規定された条件を満たすものか否かについての判定を行う。このように構成することによって、より正確な形状測定を行うことができる。
(1−3)焼成工程:
本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、このようにして得られた仕上げセラミックハニカム乾燥体を焼成して、セラミックハニカム構造体を得る。これにより、仕上げセラミックハニカム乾燥体の端面の良好な直角度が反映された、セラミックハニカム構造体を得ることができる。
焼成を行うときは、まず、成形助剤等を除去するため、脱脂を行い、更に、引き続き温度を上げて、本焼成してセラミックハニカム構造体を形成する。脱脂及び本焼成の条件については特に制限はない。セラミックハニカム乾燥体の成形原料に適した条件にて、脱脂及び本焼成を行うことが好ましい。例えば、脱脂は、成形原料中の成形助剤等である有機物の種類及びその添加量に応じて行われることが好ましい。上記有機物としては、有機バインダ、分散剤、造孔材等を挙げることができる。焼成条件(温度・時間)は、成形原料の種類により異なるため、その種類に応じて適切な条件を選択すればよい。例えば、焼成温度は一般的には、約1400〜1600℃前後程度であるが、これに限定されるものではない。脱脂と本焼成とは、別工程としてもよい。脱脂及び本焼成は、電気炉、ガス炉等を用いて行うことができる。
(1−4)目封止部作製工程:
本実施形態のセラミックハニカム構造体の製造方法においては、目封止部作製工程を更に備えていてもよい。目封止部作製工程は、仕上げセラミックハニカム乾燥体又はセラミックハニカム構造体のセルの内に封止材料を充填する工程である。このような目封止部作製工程を備えることにより、セラミックハニカム構造体のセルの開口端部に目封止部が市松模様に配設された、目封止セラミックハニカム構造体を製造することができる。
目封止セラミックハニカム構造体は、流体中の不純物を除去するためのフィルタとして用いることができる。このようなフィルタとしては、例えば、排ガス中の粒子状物質を取り除くための排ガス浄化用のフィルタを挙げることができる。排ガス浄化用のフィルタとしては、ディーゼルエンジンから排出される排ガス中の粒子状物質を除去するためのディーゼルパティキュレートフィルタを挙げることができる。
目封止部作製工程については、従来公知の目封止セラミックハニカム構造体の製造方法における目封止部作製工程と同様の工程に準じて行うことができる。目封止部作製工程は、仕上げ工程を行った後、又は、焼成工程を行った後に行うことが好ましい。
以下、仕上げ工程を行った後の仕上げセラミックハニカム乾燥体に対して、目封止部作製工程を行う場合の例について説明する。まず、仕上げセラミックハニカム乾燥体の所定のセルの一方の開口端部及び残余のセルの他方の開口端部に、スラリー状の封止材料を充填する。仕上げセラミックハニカム乾燥体のセルの開口端部に封止材料を充填する際には、まず、一方の開口端部に封止材料を充填し、その後、他方の開口端部に封止材料を充填する。
一方の開口端部に封止材料を充填する方法としては、以下の方法を挙げることができる。まず、仕上げセラミックハニカム乾燥体の一方の端面にシートを貼り付ける。次に、このシートに、封止材料を充填するための孔を市松模様となる位置に開ける。封止材料を充填するための孔は、目封止部を形成しようとするセルが存在する位置とする。シートが貼り付けられた仕上げセラミックハニカム乾燥体を、封止材料が貯留された容器内に圧入する。即ち、シートが貼り付けられた仕上げセラミックハニカム乾燥体の端部を、上記容器内に圧入する。これにより、シートの孔を通じて、所定のセル内に、封止材料が充填される。
セルの一方の開口端部に封止材料を充填した後、セルの他方の開口端部の残余のセルについても、これまでに説明した方法と同様の方法で、封止材料を充填する。即ち、仕上げセラミックハニカム乾燥体の他方の端面についても、一方の端面と同様にシートを貼り付け、上記と同様の方法で、封止材料を充填する。
仕上げセラミックハニカム乾燥体のセルに充填された封止材料を乾燥させることにより、目封止部を形成することができる。なお、封止材料の乾燥は、一方の開口端部毎に行ってもよい。通常、セルに充填された封止材料を乾燥した後に焼成して、ディーゼルパティキュレートフィルタを製造する。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず、仕上げ工程を行うためのセラミックハニカム乾燥体を作製した。セラミックハニカム乾燥体を作製するため、セラミック原料としてコージェライト化原料を用いた。コージェライト化原料に、成形助剤を所定量添加するとともに、水を添加して、混合粉末を調製した。
次に、得られた混合粉末を、セラミックハニカム成形体を成形するための金型を用いて押出成形した。押出成形は、連続成形によって行い、一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルが区画形成された円筒状のセラミックハニカム成形体を作製した。次に、セラミックハニカム成形体を、セルの延びる方向に、仕上げ寸法よりもセルの延びる方向の長さが長くなるように切断した。
次に、セラミックハニカム成形体を乾燥して、セラミックハニカム乾燥体を作製した。乾燥は、誘電乾燥と熱風乾燥とを組み合わせて行った。
次に、図2Aに示すように、得られたセラミックハニカム乾燥体50を、水平面内で回転可能な測定台65上に載置した。セラミックハニカム乾燥体50の外壁63表面の周方向のコンツァーを、レーザー変位計67によって連続的に測定した。具体的には、まず、セラミックハニカム乾燥体50の外壁63表面の一方の端面61から他方の端面62に向かう方向に離間した2つの位置を、コンツァー測定開始点P1及びコンツァー測定開始点P2とした。そして、コンツァー測定開始点P1を含む周方向Rを一周する第一測定部分Q1において、セラミックハニカム乾燥体50の外径寸法のコンツァーを、コンツァー測定開始点P1から、周方向Rに測定位置をずらしながら複数の測定点にて測定した。また、コンツァー測定開始点P2を含む周方向Rを一周する第二測定部分Q2においても、コンツァー測定開始点P2から、周方向Rに測定位置をずらしながら複数の測定点にてコンツァーを測定した。レーザー変位計67は、反射式の非接触レーザー変位計を用いた。コンツァーの測定は、1つの周方向について、3000点行った。即ち、コンツァー測定開始点から、0.12°刻みで、セラミックハニカム乾燥体50の外壁63表面の各点におけるコンツァーを測定した。なお、実施例1においては、図2Aにおけるスペーサー66を、測定台65とセラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61との間に配置せずにコンツァーの測定を行った。また、実施例1においては、仕上げ加工に用いる第一受け台及び第二受け台として、受け角が90°の受け台を用いた。
得られた測定結果から、以下の方法で、4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計を、3000点の測定点ごとに求めた。ここで、コンツァー測定開始点P1にて測定されたコンツァーを「コンツァーC1(0°)」とし、コンツァー測定開始点P2にて測定されたコンツァーを「コンツァーC2(0°)」とする。また、コンツァー測定開始点P1から周方向にn°移動した測定点において測定されたコンツァーを「コンツァーC1(n°)」とする。上記「n°」は、コンツァー測定開始点P1を0°とした場合の、コンツァー測定角度(°)である(図3参照)。同様に、コンツァー測定開始点P2から周方向にn°移動した測定点において測定されたコンツァーを「コンツァーC2(n°)」とする。例えば、コンツァー測定開始点P1から周方向に0.12°移動した測定点において測定されたコンツァーは「コンツァーC1(0.12°)」となる。
まず、コンツァーC1(0°)、コンツァーC1(90°)、コンツァーC2(0°)、及びコンツァーC2(90°)の4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計Nを求めた。「コンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計N」とは、コンツァー測定開始点P1を、「コンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計を算出するための第一測定点P1x」に選択したことを意味する。また、「コンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計N」の算出に、コンツァー測定角度が0°及び90°のコンツァーの値を用いたのは、第一受け台及び第二受け台の受け角が90°であるからである。
次に、コンツァーC1(0.12°)、コンツァーC1(90.12°)、コンツァーC2(0.12°)、及びコンツァーC2(90.12°)の4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計N0.12を求めた。これ以降、順次、4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計値を求める測定点を周方向に移動させながら、4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計を3000点求めた。以下、「4つのコンツァーの値のそれぞれの差の絶対値の合計」を、単に「コンツァーの差の合計」ということがある。
次に、得られた全ての「コンツァーの差の合計」を比較し、最も「コンツァーの差の合計」が小さい最小合計値を見付ける。ここで、「コンツァーの差の合計」が最小となるコンツァー測定角度に90°を加えた角度を「最適チャック角」とした。なお、最も「コンツァーの差の合計」が小さい最小合計値の算出に用いられた4つのコンツァーを、「コンツァーC1(n°)」、「コンツァーC1((n+90)°)」、「コンツァーC2(n°)」、「コンツァーC2((n+90)°)」とした場合に、各コンツァーの値は、以下の通りである。即ち、「コンツァーC1(n°)」を、「第一測定点P1xにて測定されたコンツァーC1x」とする。「コンツァーC1((n+90)°)」を、「第二測定点P1yにて測定されたコンツァーC1y」とする。「コンツァーC2(n°)」を、「第三測定点P2xにて測定されたコンツァーC2x」とする。「コンツァーC2((n+90)°)」を、「第四測定点P2yにて測定されたコンツァーC2y」とする。次に、図2B及び図2Cに示すように、測定が終了したセラミックハニカム乾燥体50を、第一受け台68a及び第二受け台68bに載置した。セラミックハニカム乾燥体50の第一受け台68a及び第二受け台68bまでの搬送は、以下の方法によって行った。まず、コンツァーの測定が終了し、コンツァー測定開始点まで1回転した状態のセラミックハニカム乾燥体50を、更に最適チャック角だけ回転させた。上述したセラミックハニカム乾燥体50の回転は、測定台65を回転させることによって行った。次に、セラミックハニカム乾燥体50を、搬送チャック(図示せず)によって、第一受け台68aの第一支持位置C1ynyと第二支持位置C1xnx及び第二受け台68bの第三支持位置C2ynyと第四支持位置C2xnxに設置した。
次に、図2Eに示すように、第一受け台68a及び第二受け台68bに載置されたセラミックハニカム乾燥体50の端面を、切断具75a,75bによって仕上げ加工して、仕上げセラミックハニカム乾燥体を得た。切断具75a,75bとしては、円盤状の砥石を用いた。切断具75aから第一支持位置C1ynyまでの距離n1、及び切断具75bから第三支持位置C2ynyまでの距離n2については、6mmとした。セラミックハニカム乾燥体50の外径寸法は100mmであった。余剰部分50a,50bを切断した後の仕上げセラミックハニカム乾燥体の一方の端面から他方の端面に向かう長さ(即ち、仕上げ寸法)は100mmであった。表1に、セラミックハニカム乾燥体の「外径寸法」、仕上げセラミックハニカム乾燥体の「仕上げ寸法」を示す。
得られた仕上げセラミックハニカム乾燥体を脱脂し、更に焼成して、セラミックハニカム構造体を製造した。脱脂及び焼成は、酸化雰囲気で行った。焼成時における最高温度は、1430℃とした。実施例1のセラミックハニカム構造体は、セル密度が140セル/cmであり、隔壁の厚さが75μmである。また、直角度の許容範囲が1.6mmである。表1に、セル密度、隔壁の厚さ、及び直角度の許容範囲を示す。このような方法により、1ロット100個で、100ロットのセラミックハニカム構造体を製造した。
得られたセラミックハニカム構造体の直角度の工程能力指数(cpk)を求めた。工程能力指数は、得られたセラミックハニカム構造体の直角度の抜取検査の結果を元に求めた。直角度の工程能力指数の結果を表1に示す。また、工程能力指数(cpk)は、直角度の上限基準値と、得られたセラミックハニカム構造体の直角度の平均値との差を、3σで除した値である。σは標準偏差を意味する。
(実施例2)
外径寸法、焼成後のセル密度、及び焼成後の隔壁の厚さが表1に示す値となるようなセラミックハニカム乾燥体を作製し、仕上げ寸法が表1に示す値となるように、実施例1と同様の方法で、セラミックハニカム構造体を製造した。実施例1と同様の方法で、得られたセラミックハニカム構造体の直角度の工程能力指数(cpk)を求めた。結果を表1に示す。
(比較例1及び2)
外径寸法、焼成後のセル密度、及び焼成後の隔壁の厚さが表1に示す値となるようなセラミックハニカム乾燥体を作製し、仕上げ加工を以下の方法により行ったこと以外は、実施例1と同様の方法でセラミックハニカム構造体を製造した。比較例1及び2においては、セラミックハニカム乾燥体のコンツァーの測定を行うことなく、セラミックハニカム乾燥体を第一受け台及び第二受け台に載置して仕上げ加工を行った。得られたセラミックハニカム構造体の直角度の工程能力指数(cpk)を求めた。結果を表1に示す。
(結果1)
実施例1及び2の製造方法によれば、比較例1及び2の製造方法に比して、直角度の工程能力指数が高いことが分かる。比較例1及び2においては、仕上げ加工の際に、第一受け台及び第二受け台に対してセラミックハニカム乾燥体が傾いた状態で載置されることがあり、これにより、得られるセラミックハニカム構造体の直角度が悪化し工程能力指数が低下したものと考えられる。
(実施例3〜5)
外径寸法、焼成後のセル密度、及び焼成後の隔壁の厚さが表2に示す値となるようなセラミックハニカム乾燥体を作製し、仕上げ寸法が表2に示す値となるように、実施例1と同様の方法でセラミックハニカム構造体を製造した。即ち、仕上げ工程において、セラミックハニカム乾燥体の周方向全周に渡ってコンツァーを測定して最適チャック角を求め、各セラミックハニカム乾燥体を、最適チャック角が第一受け台及び第二受け台にて支持された状態で仕上げ加工を行った。
(実施例6〜8)
実施例6〜8においては、コンツァーの測定を行う際に、図2Aに示すように、測定台65と、セラミックハニカム乾燥体50の一方の端面61との間に、スペーサー66を等配に3箇所に配置した。また、実施例6〜8においては、コンツァーの測定時における、セラミックハニカム乾燥体50の温度を、120℃とした。それ以外は、実施例6は実施例3と同じ方法、実施例7は実施例4と同じ方法、実施例8は実施例5と同じ方法で、セラミックハニカム構造体を製造した。
(比較例3〜5)
外径寸法、焼成後のセル密度、及び焼成後の隔壁の厚さが表2に示す値となるようなセラミックハニカム乾燥体を作製し、比較例1と同様の方法でセラミックハニカム構造体を製造した。
実施例3〜8及び比較例3〜5においては、得られたセラミックハニカム構造体の直角度についての歩留まり(%)を求めた。即ち、実施例3〜8及び比較例3〜5において得られた全てのセラミックハニカム構造体の直角度を測定し、直角度の許容範囲を満たしているものを合格とし、直角度の許容範囲を満たしていないものを不合格とした。この測定結果から、実施例3〜8及び比較例3〜5における直角度についての歩留まり(%)を求めた。以下、上述した直角度についての歩留まり(%)を、直角度歩留まり(%)ということがある。表2に、実施例3〜8及び比較例3〜5の仕上げ寸法、及び直角度歩留まり(%)を示す。
(実施例9及び10)
以下に示すように製造されたセラミックハニカム乾燥体を用いて、セラミックハニカム構造体を製造した。
実施例9においては、炭化珪素(SiC)粉末と金属珪素(Si)粉末とを80:20の質量割合で混合し、これに、成形助剤を所定量添加するとともに、水を添加して混合粉末を調製した。得られた混合粉末を、ラム式の押出成形に間欠的に投入し、ハニカム状に押出成形して円筒状のセラミックハニカム成形体を作製した。次に、セラミックハニカム成形体を、セルの延びる方向に、仕上げ寸法よりもセルの延びる方向の長さが長くなるように切断した。
得られたセラミックハニカム成形体を、実施例1と同様の方法で乾燥し、セラミックハニカム乾燥体を得た。得られたセラミックハニカム乾燥体を、実施例1と同様の方法で仕上げ加工して、仕上げセラミックハニカム乾燥体を得た。得られた仕上げセラミックハニカム乾燥体を脱脂し、更に焼成して、セラミックハニカム構造体を製造した。脱脂及び焼成は、アルゴン雰囲気で行った。焼成時における最高温度は、1430℃とした。
実施例10においては、αアルミナ粉末と水酸化アルミニウム粉末とを85:15の質量割合で混合し、これに、成形助剤を所定量添加するとともに、水を添加して混合粉末を調製した。脱脂及び焼成を、酸化雰囲気で行い、且つ、焼成時における最高温度は、1550℃とした以外は、実施例9と同様の方法により、セラミックハニカム構造体を製造した。
実施例9及び10にて得られたセラミックハニカム構造体の直角度の工程能力指数(cpk)を、実施例1と同様の方法で求めた。表3に、実施例9及び10の外径寸法、仕上げ寸法、焼成後のセル密度、焼成後の隔壁の厚さ、直角度の許容範囲、及び直角度の工程能力指数(cpk)を示す。
(比較例6及び7)
比較例6は、外径寸法、焼成後のセル密度、及び焼成後の隔壁の厚さが表3に示す値となるようなセラミックハニカム乾燥体を作製し、仕上げ加工を以下の方法により行ったこと以外は、実施例9と同様の方法でセラミックハニカム構造体を製造した。比較例7は、外径寸法、焼成後のセル密度、及び焼成後の隔壁の厚さが表3に示す値となるようなセラミックハニカム乾燥体を作製し、仕上げ加工を以下の方法により行ったこと以外は、実施例10と同様の方法でセラミックハニカム構造体を製造した。比較例6及び7においては、セラミックハニカム乾燥体のコンツァーの測定を行うことなく、セラミックハニカム乾燥体を第一受け台及び第二受け台に載置して仕上げ加工を行った。得られたセラミックハニカム構造体の直角度の工程能力指数(cpk)を求めた。結果を表3に示す。
(実施例11及び12)
実施例11及び12においては、まず、仕上げ工程を行うためのセラミックハニカム乾燥体を作製した。セラミックハニカム乾燥体を作製するため、セラミック原料100質量部に、発泡樹脂を5質量部加え、更に、成形助剤を所定量添加するとともに、水を添加して、混合粉末を調製した。得られた混合粉末を、ラム式の押出成形に間欠的に投入し、ハニカム状に押出成形して円筒状のセラミックハニカム成形体を作製した。次に、セラミックハニカム成形体を、セルの延びる方向に、仕上げ寸法よりもセルの延びる方向の長さが長くなるように切断した。
得られたセラミックハニカム成形体を、実施例1と同様の方法で乾燥し、セラミックハニカム乾燥体を得た。得られたセラミックハニカム乾燥体を、実施例1と同様の方法で仕上げ加工して、仕上げセラミックハニカム乾燥体を得た。即ち、仕上げ工程において、セラミックハニカム乾燥体の周方向全周に渡ってコンツァーを測定して最適チャック角を求めた。そして、各セラミックハニカム乾燥体を、最適チャック角における測定点が第一受け台及び第二受け台にて支持された状態で仕上げ加工を行った。
次に、得られた仕上げセラミックハニカム乾燥体の内に封止材料を充填する目封止部作製工程を行った。具体的には、仕上げセラミックハニカム乾燥体の一方の端面にシートを貼り付けた。次に、このシートに、封止材料を充填するための孔を開けた。封止材料を充填するための孔は、目封止部を形成しようとするセルが存在する位置とした。シートが貼り付けられた仕上げセラミックハニカム乾燥体を、封止材料が貯留された容器内に圧入して、シートの孔から所定のセル内に、封止材料を充填した。
セルの一方の開口端部に封止材料を充填した後、セルの他方の開口端部についても、これまでに説明した方法と同様の方法で、封止材料を充填した。目封止部作製工程においては、セルの一方の開口端部と他方の開口端部とが、隣接するセルにて交互に封止されるように封止材料を充填した。次に、仕上げセラミックハニカム乾燥体のセルに充填された封止材料を乾燥させた。
次に、得られた仕上げセラミックハニカム乾燥体を脱脂し、更に焼成して、セラミックハニカム構造体を製造した。脱脂及び焼成は、酸化雰囲気で行った。焼成時における最高温度は、1430℃とした。
得られたセラミックハニカム構造体の直角度歩留まり(%)を、実施例3と同様の方法により求めた。表4に、実施例11及び12の外径寸法、仕上げ寸法、焼成後のセル密度、焼成後の隔壁の厚さ、直角度の許容範囲、及び直角度歩留まり(%)を示す。
(比較例8及び9)
外径寸法、焼成後のセル密度、及び焼成後の隔壁の厚さが表4に示す値となるようなセラミックハニカム乾燥体を作製し、仕上げ加工を以下の方法により行ったこと以外は、実施例11と同様の方法でセラミックハニカム構造体を製造した。比較例8及び9においては、セラミックハニカム乾燥体のコンツァーの測定を行うことなく、セラミックハニカム乾燥体を第一受け台及び第二受け台に載置して仕上げ加工を行った。得られたセラミックハニカム構造体の直角度歩留まり(%)を、実施例3と同様の方法により求めた。表4に、比較例8及び9の外径寸法、仕上げ寸法、焼成後のセル密度、焼成後の隔壁の厚さ、直角度の許容範囲、及び直角度歩留まり(%)を示す。
(結果2)
表2及び表4に示すように、実施例3〜8、11及び12においては、比較例3〜5、8及び9と比較して、直角度歩留まりが著しく向上していることが分かる。即ち、比較例3〜5、8及び9のように、最適チャック角を求めることなく、セラミックハニカム乾燥体を第一受け台及び第二受け台に載置して仕上げ加工を行った場合には、直角度の悪いセラミックハニカム構造体が、高い頻度で製造されることとなる。比較例3〜5の結果から、このような傾向は、セラミックハニカム構造体の外径寸法が大きくなる場合に顕著となる。一方、実施例3〜5においては、コンツァーの測定を行って最適チャック角を求め、各セラミックハニカム乾燥体を、最適チャック角が第一受け台及び第二受け台にて支持された状態で仕上げ加工を行っている。このため、実施例3〜5においては、外径寸法が大きなセラミックハニカム構造体においても、高い歩留まりで製造することができた。また、セラミックハニカム乾燥体の温度が120℃の状態で、スペーサー66を介し、コンツァーの測定を行った実施例6〜8においても、実施例3〜5と同様に、高い歩留まりでハニカム構造体を製造することができた。また、表3に示すように、セラミックハニカム乾燥体を作製するための原料の種類が変わっても、実施例9及び10の製造方法によれば、比較例6及び7の製造方法に比して、直角度の工程能力指数が高いことが分かる。
本発明のセラミックハニカム構造体の製造方法は、直角度が優れたセラミックハニカム構造体を製造する方法に利用することができる。
50:セラミックハニカム乾燥体、50a,50b:余剰部分、51:隔壁、52:セル、61:一方の端面、62:他方の端面、63:外壁、65:測定台、66:スペーサー、67:レーザー変位計、68a:第一受け台、68b:第二受け台、69:補助受け台、70:仕上げセラミックハニカム乾燥体、75a,75b:切断具、80:回転方向、100,200:セラミックハニカム構造体、111:一方の端面、111a:点(一方の端面の周縁の一の点)、112:他方の端面、112a:端点(他方の端面の周縁の端点)、115:仮想線、116:仮想面、118:交点、A:仕上げ工程、B:焼成工程、C1x,C1y,C2x,C2y:コンツァー、f:クリアランス、k1:実線、k2:破線、L:一方の端面から他方の端面に向かう方向、m:仕上げ寸法、n1:距離(切断具から第一支持位置までの距離)、n2:距離(切断具から第三支持位置までの距離)、P1,P2:コンツァー測定開始点、C1yny:第一支持位置、C1xnx:第二支持位置、C2yny:第三支持位置、C2xnx:第四支持位置、P1x:第一測定点、P1y:第二測定点、P2x:第三測定点、P2y:第四測定点、R:周方向、Q1:第一測定部分、Q2:第二測定部分、Y1:長さ(直角度)。

Claims (15)

  1. 一方の端面及び他方の端面を有する円筒状のセラミックハニカム乾燥体の前記一方の端面及び前記他方の端面を仕上げ加工して、仕上げセラミックハニカム乾燥体を得る仕上げ工程と、
    前記仕上げセラミックハニカム乾燥体を焼成して、セラミックハニカム構造体を得る焼成工程と、を備え、
    前記仕上げ工程において、前記セラミックハニカム乾燥体の外壁表面の前記一方の端面から前記他方の端面に向かう方向に離間した2つの位置を、コンツァー測定開始点P1及びコンツァー測定開始点P2とし、
    前記コンツァー測定開始点P1を含む周方向に一周する第一測定部分Q1において、前記セラミックハニカム乾燥体の外径寸法のコンツァーを、前記コンツァー測定開始点P1から、前記周方向に測定位置をずらしながら複数の測定点にて測定し、且つ、
    前記コンツァー測定開始点P2を含む周方向に一周する第二測定部分Q2において、前記セラミックハニカム乾燥体の外径寸法のコンツァーを、前記コンツァー測定開始点P2から、前記周方向に測定位置をずらしながら複数の測定点にて測定し、
    前記第一測定部分Q1の第一測定点P1xにて測定されたコンツァーを、コンツァーC1xとし、前記第一測定部分Q1の前記第一測定点P1xから一定位相ずれた位置に存在する第二測定点P1yにて測定されたコンツァーを、コンツァーC1yとし、前記第二測定部分Q2の前記第一測定点P1xと同一の位相の位置に存在する第三測定点P2xにて測定されたコンツァーを、コンツァーC2xとし、前記第二測定部分Q2の前記第二測定点P1yと同一の位相の位置に存在する第四測定点P2yにて測定されたコンツァーを、コンツァーC2yとして、
    前記測定点ごとに4つの前記コンツァーC1x,C1y,C2x,C2yの値のそれぞれの差の絶対値の合計を求め、
    前記セラミックハニカム乾燥体の前記外壁表面の、前記コンツァーC1x,C1y,C2x,C2yの値のそれぞれの差の絶対値の合計が最小となる4つの前記測定点を、第一受け台及び第二受け台にて支持した状態で、前記セラミックハニカム乾燥体の前記一方の端面及び前記他方の端面を前記仕上げ加工するセラミックハニカム構造体の製造方法。
  2. 前記コンツァーC1x,C1y,C2x,C2yの値のそれぞれの差の絶対値の合計が、下記式(1)によって算出される請求項1に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  3. 前記コンツァーC1x,C1y,C2x,C2yの値のそれぞれの差の絶対値の合計が最小となる4つの前記測定点における前記第二測定点P1yと、前記コンツァー測定開始点P1との位相を、最適チャック角とした場合に、
    前記セラミックハニカム乾燥体を前記第一受け台及び第二受け台に支持する前に、前記セラミックハニカム乾燥体を前記最適チャック角だけ回転させる請求項1又は2に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  4. 前記第一測定点P1xと前記第二測定点P1yとが、前記周方向に60〜120°ずれた位置である請求項1〜3のいずれか一項に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  5. 前記セラミックハニカム乾燥体を、前記一方の端面が底面となるように測定台に載置して、前記コンツァーを測定する請求項1〜4のいずれか一項に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  6. 前記測定台を、前記コンツァーC1x,C1y,C2x,C2yの値のそれぞれの差の絶対値の合計が最小となる4つの前記測定点における前記第二測定点P1yと、前記コンツァー測定開始点P1との位相を、最適チャック角とした場合に、前記セラミックハニカム乾燥体を前記第一受け台及び第二受け台に支持する前に、前記最適チャック角だけ回転させる請求項5に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  7. 前記セラミックハニカム乾燥体と前記測定台との間の少なくとも3箇所に、スペーサーを配置する請求項5又は6に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  8. 前記セラミックハニカム乾燥体を前記測定台に載置した際の、水平面に対する前記セラミックハニカム乾燥体の底面の傾きの高低差が4mm以下である請求項5〜7のいずれか一項に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  9. 前記セラミックハニカム乾燥体の温度が、20〜150℃である請求項1〜8のいずれか一項に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  10. 前記コンツァーを、反射式の非接触レーザー変位計によって測定する請求項1〜9のいずれか一項に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  11. 前記セラミックハニカム乾燥体が、外周に凹凸面を有する請求項1〜10のいずれか一項に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  12. 前記セラミックハニカム乾燥体の外径寸法公差の片側寸法差が、直角度よりも大である請求項1〜11のいずれか一項に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  13. 前記セラミックハニカム乾燥体の外径寸法が、100mm以上である請求項1〜12のいずれか一項に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  14. 前記セラミックハニカム乾燥体が、コージェライト、炭化珪素、及びアルミナからなる群より選択される少なくとも一種を含む成形原料からなる請求項1〜13のいずれか一項に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
  15. 前記仕上げセラミックハニカム乾燥体又は前記セラミックハニカム構造体のセルの内に封止材料を充填する目封止部作製工程を更に備えた請求項1〜14のいずれか一項に記載のセラミックハニカム構造体の製造方法。
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