JP5629551B2 - 管理システム、および管理サーバ - Google Patents

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Description

本発明は、店舗等の施設内に存在するユーザの位置を示すユーザ位置情報を含むユーザ管理情報を管理する管理サーバを備えた管理システム、及びその管理システムを構成する管理サーバに関する。
従来から、小売店の店舗などの施設において、顧客が入店や入室しているか否かを管理する入場管理を行うシステムが各種提供されている。
例えば、特許文献1には、顧客に対してICカードを発行し、施設の入口に設置したカードリーダでカード情報を読み取るとともに、施設の係員が補助情報を入力することによって顧客の入場管理を行うようにしたシステムが開示されている。
また、例えば、特許文献2には、入場管理用に用意された専用のユーザデバイスを顧客に装着させ、施設の入口に設置した通信端末にてユーザデバイスと通信を行うことなどによって入場を認識することで、入場管理を行うようにしたシステムが開示されている。
特開平11−219481号公報 特開2006−350990号公報
しかしながら、上述した従来のシステムでは、顧客の入場管理を行うために、入場管理用のカードシステムを導入したり、専用のユーザデバイスを用意したりする必要があり、システムの導入コストが膨大になるという問題があった。
本発明は、上述した問題を解消し、多大な導入コストを必要とすることなく、施設における入場管理のシステムを導入することができるようにすることを目的とする。
本発明の管理システムは、施設の入口付近に設置された施設入口設置端末と、前記施設内に配置される施設内配置端末と、前記施設内に存在するユーザの位置を示すユーザ位置情報を含むユーザ管理情報を管理する管理サーバとを備えた管理システムであって、前記施設入口設置端末は、前記施設入口設置端末または前記施設内配置端末の近辺に進入したか否かを判定する進入判定手段と該進入判定手段によって進入したと判定されたときに近辺に存在している前記施設入口設置端末または前記施設内配置端末に対して近距離通信により該当ユーザを識別可能なユーザ識別情報を含むユーザ情報を送信するユーザ情報送信手段とを含むユーザ端末からの当該ユーザ情報を受信したときに、当該ユーザ情報と、自己の設置位置を特定可能な配置位置特定情報とを前記管理サーバに送信する施設入口ユーザ情報転送手段を含み、前記施設内配置端末は、前記ユーザ端末からのユーザ情報を受信したときに、当該ユーザ情報と、自己の配置位置を特定可能な配置位置特定情報とを前記管理サーバに送信する施設内ユーザ情報転送手段を含み、前記管理サーバは、前記ユーザ管理情報を記憶するユーザ管理情報記憶手段と、前記施設入口設置端末からのユーザ情報及び設置位置特定情報を受信したことに応じて、該当ユーザが前記施設に入場したと判定し、前記ユーザ位置情報を更新する入場判定時更新手段と、前記施設内配置端末からのユーザ情報及び配置位置特定情報を受信したことに応じて、該当ユーザが前記施設における当該配置位置特定情報が示す施設内エリアに存在していると判定し、前記ユーザ位置情報を更新する施設内エリア存在判定時更新手段とを含むことを特徴とする。
上記の構成としたことで、多大な導入コストを必要とすることなく、施設における入場管理のシステムを導入することができるようになる。
前記管理サーバは、前記ユーザ管理情報に含まれる施設利用履歴に応じて、各ユーザのユーザレベルを決定するユーザレベル決定手段と、前記ユーザ管理情報に含まれるユーザ位置情報が示すユーザの位置と、前記ユーザレベルとに応じて、提供する特典を決定する特典決定手段と、該特典決定手段によって決定された特典を示す特典情報をユーザ端末に送信する特典送信手段とを含む構成とされていてもよい。
前記管理サーバは、ユーザ端末からの要求に応じて、前記進入判定手段と前記ユーザ情報送信手段とを含む特定機能を実行可能なアプリケーションを提供するアプリケーション提供手段を含む構成とされていてもよい。
前記管理サーバ及びユーザ端末は、それぞれ、前記施設に対して秘密鍵とともに付与された当該秘密鍵に対応する公開鍵を用いて、公開鍵暗号化方式による暗号化通信を行う構成とされていてもよい。
前記施設入口設置端末または前記施設内配置端末とユーザ端末との前記近距離通信は、前記施設入口設置端末および前記施設内配置端末において前記施設における通常業務で使用されていない業務不使用ポートを用いて行われ、前記施設入口設置端末および前記施設内配置端末には、それぞれ、ユーザ端末から受信したデータを特定の通信経路を用いて前記管理サーバの特定ポートに送信するためのポートフォワーディングが設定されている構成であってもよい。
また、本発明の管理サーバは、上述した特徴を有する管理システムを構成する管理サーバである。
本発明によれば、多大な導入コストを必要とすることなく、施設における入場管理のシステムを導入することができるようになる。
管理システムの構成例を示すブロック図である。 ユーザ管理情報の格納状態の例を示す説明図である。 入退店処理の例を示すフローチャートである。 ユーザレベル決定処理の例を示すフローチャートである。 ユーザレベル判定情報テーブルの例を示す説明図である。 クーポン発行処理の例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施の形態の例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る管理システム100の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、管理システム100は、管理サーバ10と、POSサーバ20と、POSレジスタ31〜3N(N:任意の正の整数)と、店舗内端末41〜4N(N:任意の正の整数)と、ユーザ端末50とを含む。図1では1つのユーザ端末50のみが示されているが、ユーザ端末は複数備えられていてもよい。
管理サーバ10とPOSサーバ20は、例えば専用回線やLANなどの通信ネットワークによって接続されている。また、POSサーバ20とPOSレジスタ31〜3Nは、例えば専用回線やLANなどの通信ネットワークによって接続されている。なお、管理サーバ10とPOSサーバ20とが1つのサーバ装置によって構成されていてもよい。
管理サーバ10と各店舗内端末41〜4Nは、例えば専用回線、LAN、無線通信回線などの通信ネットワークによって接続されている。
管理サーバ10は、インターネットなどの通信ネットワーク60に接続されている。また、図1には表れていないが、ユーザ端末50は、通信ネットワーク60に接続し、通信ネットワーク60を介して各種の情報を送受信する機能を備えている。
管理サーバ10は、OS(Operating System)、ミドルウェア、および各種アプリケーションなどを備えた一般的な情報処理装置によって構成される。管理サーバ10は、例えば管理システム100のシステム管理者によって管理されるサーバ装置である。
管理サーバ10は、自己が備えるユーザ管理情報DB11に記憶されるユーザ管理情報に基づいて、ユーザ端末50に対して各種の情報を提供する機能や、各店舗内端末41〜4Nからの情報に基づいて、ユーザ管理情報を更新する機能などの各種の機能を有している。なお、本例におけるユーザ管理情報や各種の機能については、後で詳しく説明する。
POS(Point of sales)サーバ20は、本システム100を導入した店舗(本例では店舗A)を管理する店舗管理者によって管理され、例えば店舗A内に設置される。POSサーバ20は、店舗Aにて使用されるPOS情報(例えば、商品名、数量、価格などのデータ)を格納する図示しないデータベースを備えている。POSサーバ20には、店舗A内で用いられるPOSレジスタ31〜3Nが接続されている。
POSレジスタ31〜3Nは、購入金額支払所に設置されているレジスタであって、例えば商品に付されたPOSシステム用のバーコードを読み取り、そのバーコードにもとづいて特定される商品名や商品価格を用いて購入内容をレシートへ印字する機能などの各種の機能を有する。
店舗内端末41〜4Nは、それぞれ、店舗A内の異なるエリアに設置される端末装置であって、ユーザ端末50との間で近距離無線通信(例えば、赤外線通信、Bluetooth、無線LANなど)を行う通信機能などの各種の機能を有する。店舗内端末41〜4Nは、例えば、店舗管理者によって管理され、無線通信機能を有するルータなどの情報処理装置によって構成される。本例では、店舗内端末41が店舗Aの入口付近(入口エリア)に設置され、店舗内端末42〜4Nがそれぞれ店舗A内における各売場(売場エリア)に配置されるものとする。
ユーザ端末50は、携帯電話端末などの携帯通信端末によって構成され、ユーザによって管理される。ユーザ端末50は、データ通信機能を有しており、本システム100を利用するための専用アプリケーションが搭載されているものとする。この専用アプリケーションは、店舗内端末41〜4Nのいずれかの近辺に進入したか否かを判定する判定機能や、進入したエリアに配置されている店舗内端末41〜4Nに対して近距離無線通信により情報を送信する機能などを実現するためのアプリケーションである。
ユーザ端末50は、ユーザの操作に応じて、通信ネットワーク60を介して管理サーバ10が開設する専用アプリケーションのダウンロード用サイトにアクセスし、そのサイトからダウンロードした専用アプリケーションをインストールしているものとする。すなわち、管理サーバ10は、専用アプリケーションのダウンロード用サイトを運用する機能を有しており、ユーザ端末50からの要求に応じて専用アプリケーションを提供する処理を行う。なお、このダウンロード用サイトにおいて、ユーザ登録などの他の処理を行うようにしてもよい。また、専用アプリケーションのダウンロードサイトは、管理サーバ10に限らず、様々なアプリケーションのダウンロードが可能なサーバ装置など、他のWWWサーバによって開設されていてもよい。
図2は、ユーザ管理情報DB11に記憶されるユーザ管理情報の格納状態の例を示す説明図である。本例におけるユーザ管理情報は、本システム100を利用するユーザを管理するための情報であって、例えば図2に示すように、ユーザ名と、各ユーザを一意に識別するための識別情報であるユーザIDと、入店中であるか否かを示す入店中フラグと、現在位置と、入店回数と、存在時間履歴と、存在エリア履歴と、クーポン発行履歴と、クーポン利用履歴と、ユーザレベルとを含む情報である。なお、ユーザ管理情報に含まれる他の情報としては、例えば、住所、年齢、性別などのユーザに関わる各種の情報が考えられる。
「現在位置」は、店舗A内のどのエリア(例えば、入口エリア、玩具売場エリア、菓子売場エリア、洋服売場エリアなど)に存在しているかを示す情報である。「入店回数」は、現在までに店舗Aに入店した回数を示す情報である。「入店回数」は、所定期間中に店舗Aに入店した回数であるとしてもよいし、過去全ての入店回数であるとしてもよい。
「存在時間履歴」は、店舗Aに入店していた(存在していた)時間(例えば、2010年10月25日の10時15分から11時35分まで)の履歴を示す情報である。「存在エリア履歴」は、店舗Aにおける各エリアの存在履歴を示す情報である。なお、「存在エリア履歴」には、各エリアに存在していた時間を示す情報が含まれていてもよい。
「クーポン発行履歴」は、該当ユーザに対して過去に発行したクーポンの内容を示す情報である。「クーポン利用履歴」は、該当ユーザが過去に利用(使用)したクーポンの内容を示す情報である。「ユーザレベル」は、店舗Aの利用頻度である「お得様度」を示す情報であり、本例ではレベルが高いほど店舗Aの利用頻度が高く「お得様度」が高いものとする。
次に、管理システム100における管理サーバ10の動作について図面を参照して説明する。なお、本発明に特に関係しない動作や処理については、その内容を省略している場合がある。
図3は、管理サーバ10が実行する入退店処理の例を示すフローチャートである。ここでは、ユーザ端末50を管理するユーザAが顧客として店舗Aに入店した場合を例に説明する。
入退店処理において、先ず、管理サーバ10は、ユーザ認識情報を受信したか否か判定する(ステップS101)。本例では、ユーザ端末50は、店舗内端末41〜4Nのいずれかの近辺に進入したか否かを判定し、進入したと判定した場合には、近辺に存在する店舗内端末(例えば店舗内端末41)に対してユーザ情報(該当ユーザを特定可能な情報であって、例えばユーザIDを含む情報)を送信する。ユーザ端末50からのユーザ情報を受信すると、店舗内端末41〜4Nは、受信したユーザ情報と、店舗内端末を一意に特定可能な店舗内端末識別情報(例えば、店舗内端末ID、店舗内端末がルータ等である場合において割り当てられているルータ識別子を示すSSID(Service Set Identifier)、MACアドレス(Media Access
Control address)など)とを含むユーザ認識情報を管理サーバ10に対して送信する。ステップS101では、店舗内端末41〜4Nからのユーザ認識情報を受信したか否かを判定する処理が実行される。
ユーザ認識情報を受信すると、管理サーバ10は、例えばユーザ管理情報を参照して、受信したユーザ認識情報に含まれるユーザ情報が示すユーザAが、店舗Aに入店中のユーザであるか否か判定する(ステップS102)。ユーザ管理情報における入店中フラグがオフ状態((入店中でないことを示す状態。本例では「0」)であれば入店中でないものと判定し、入店中フラグがオン状態(入店中であることを示す状態。本例では「1」)であれば入店中であるものと判定する。なお、ステップS102において、管理サーバ10は、受信したユーザ認識情報に含まれる店舗内端末識別情報が示す店舗内端末が店舗内端末41であれば入店中でない(いま入店した)と判定し、その店舗内端末識別情報が示す店舗内端末が店舗内端末42〜4Nであれば入店中であると判定するようにしてもよい。
ユーザAが入店中でないと判定すると(ステップS102のN)、管理サーバ10は、ユーザAについてのユーザ管理情報の入店中フラグをオン状態とし(ステップS103)、そのユーザ管理情報における存在エリア履歴を更新し(ステップS105)、存在時間履歴を更新し(ステップS106)、さらに現在位置を「入口エリア」に更新する(ステップS107)。ここでは、例えば、ステップS105において存在エリア履歴として「入口エリア」と現在の時刻を対応付けした情報を追加し、ステップS106において現在時刻を入店時刻とした情報を追加する。各店舗内端末41〜4Nが配置されているエリアは、予め店舗内端末識別情報に対応付けされて登録されており、その情報は管理サーバ10が備えるデータベースに格納されている。
ユーザAが入店中であると判定すると(ステップS102のY)、管理サーバ10は、ユーザAについてのユーザ管理情報における現在位置が示すエリアと、ステップS101にて受信したユーザ認識情報に含まれる店舗内端末識別情報が示す店舗内端末が配置されているエリアとを比較することによって、ユーザAの存在エリアが変更したか否かを判定する(ステップS104)。
ユーザAの存在エリアが変更していた場合には(ステップS104のY)、管理サーバ10は、ユーザAについてのユーザ管理情報における存在エリア履歴を更新し(ステップS105)、存在時間履歴を更新し(ステップS106)、さらに店舗内端末識別情報が示す店舗内端末が配置されているエリア(例えば玩具売場)に現在位置を更新する(ステップS107)。ここでは、例えば、ステップS105において、存在エリア履歴として、店舗内端末識別情報が示す店舗内端末が配置されているエリア(例えば玩具売場)と現在の時刻を対応付けした情報を追加する処理が実行される。また、例えば、ステップS106において、現在時刻を店舗内端末識別情報が示す店舗内端末が配置されているエリア(例えば玩具売場)に進入した時刻として情報を追加する。
ユーザAの存在エリアが変更していない場合には(ステップS104のN)、管理サーバ10は、ユーザAについてのユーザ管理情報における存在時間履歴を更新し(ステップS106)、さらに店舗内端末識別情報が示す店舗内端末が配置されているエリア(例えば玩具売場)に現在位置を更新する(ステップS107)。ここでは、例えば、ステップS106において、現在時刻を店舗内端末識別情報が示す店舗内端末が配置されているエリア(例えば玩具売場)に存在していた時刻として現在時刻を追加する。なお、存在エリアが変更していない場合には、ステップS107において同じ情報を上書きすることになるため、ステップS107は実行しないようにしてもよい。
次に、管理サーバ10は、POSサーバ20からのレジ利用情報を受信したか否か判定する(ステップS108)。本例では、POSサーバ20は、POSレジスタ31〜3Nからのレジ完了通知を受けると、管理サーバ10に対してレジ完了通知とともに受信したクーポン利用情報を含むレジ利用情報を送信する処理を行う。「レジ利用情報」は、レジ処理が終了したことを示すレジ完了情報と、レジにて商品を購入したユーザを特定可能なユーザIDと、支払いの際にクーポンを利用したか否か及び利用した場合のクーポンの種類を示すクーポン利用情報とを含む情報である。
本例では、商品代金の支払いの際には、レジ係は、ユーザAによって提示されたユーザ端末50の表示画面に表示されているクーポンを確認し、POSレジスタ31〜3Nに設けられているバーコードリーダによってクーポン表示画面に表示されているバーコード(例えば、クーポンデータと、ユーザID)を読み取る作業を行う。POSレジスタ31〜3Nは、この作業によって入力したバーコード情報が示すユーザID及びクーポン利用情報と共に、購入した商品や金額に関する情報と、レジ完了通知とをPOSサーバ20に送信する。
POSサーバ20からのレジ利用情報を受信していなければ(ステップS108のN)、管理サーバ10は、ステップS101の処理に移行する。
POSサーバ20からのレジ利用情報を受信した場合には(ステップS108のY)、管理サーバ10は、受信したレジ利用情報に含まれるクーポン利用情報を参照し、ユーザAがクーポンを利用したか否か判定する(ステップS109)。
クーポンを利用していた場合には(ステップS109のY)、管理サーバ10は、ユーザAについてのユーザ管理情報におけるクーポン利用履歴を更新する(ステップS110)。ステップS110では、例えば、利用したクーポンの内容を登録するとともに、クーポンの利用回数を1加算する処理が実行される。
クーポンを利用していなかった場合(ステップS109のN)、またはステップS110の処理を終えると、管理サーバ10は、ユーザAについてのユーザ管理情報における存在エリア履歴を更新し(ステップS111)、存在時間履歴を更新し(ステップS112)、現在位置をクリアし(ステップS113)、さらに入店中フラグをオフ状態として(ステップS114)、ステップS101に移行する。ここでは、例えば、ステップS111において、存在エリア履歴として、POSレジスタ31〜3Nが設置されているエリア(例えばレジエリア)と現在の時刻を対応付けした情報を追加する処理が実行される。また、例えば、ステップS112において、レジエリアを通過した時刻として現在時刻を登録する処理が実行される。なお、レジエリアを通過した回数(商品購入回数となる)を店舗利用履歴情報として別途登録しておくようにしてもよい。
上記のようにして、ユーザが入店したとき、店舗内を移動したとき、レジでの支払いを終えたときに、そのユーザの現在位置を把握するとともに、ユーザの行動履歴を登録するための入退店処理が実行される。
図4は、管理サーバ10が実行するユーザレベル決定処理の例を示すフローチャートである。ここでは、ユーザ端末50を管理するユーザAのユーザレベルを決定する場合を例に説明する。ユーザレベル決定処理は、例えば、店舗Aの閉店後などに、定期的に実行される。
ユーザレベル決定処理において、管理サーバ10は、ユーザ管理情報DB11に記憶されているユーザ管理情報を確認する(ステップS201)。次いで、管理サーバ10は、例えば図5に示すユーザレベル判定情報テーブルに登録されているユーザレベル判定情報に基づいて、各ユーザのユーザレベルを決定する(ステップS202)。
ユーザレベル判定情報は、ユーザレベルの判定条件を示す情報であり、図5に示す例では、レベル1〜5の5段階のレベルが設定されており、各レベルそれぞれに条件が定められている。図5に示す例では、入店回数とクーポン利用回数とによってユーザレベルを決定するように条件が定められているが、他の履歴情報によって条件を定めるようにしてもよいし、他の履歴情報の組み合わせによって条件を定めるようにしてもよい。
ステップS202では、例えばユーザAの入店回数が35回でクーポン利用回数が10回であったとすると、ユーザAのユーザレベルはレベル3であると決定される。
ステップS202にてユーザレベルを決定すると、管理サーバ10は、ユーザ管理情報DB11に記憶されているユーザ管理情報のユーザレベルを決定したユーザレベルに更新する(ステップS203)。
上記のようにして、各ユーザのユーザレベルを決定し、ユーザ管理情報のユーザレベルを更新する処理が実行される。
図6は、管理サーバ10が実行するクーポン発行処理の例を示すフローチャートである。ユーザレベル決定処理は、例えば、店舗Aの営業時間中に定期的に実行することとしたり、特定のエリアにユーザが進入した場合に実行することとされる。
クーポン発行処理において、管理サーバ10は、ユーザ管理情報DB11に記憶されているユーザ管理情報を確認する(ステップS301)。次いで、管理サーバ10は、確認したユーザ管理情報の内容に応じて、発行するクーポンのタイプを決定する(ステップS302)。クーポンのタイプは、例えば、クーポンを利用可能な商品が陳列されているエリア毎、クーポンを利用可能な時間帯毎などによって異なるタイプが用意されているものとする。ステップS302では、例えば、ユーザ管理情報における入店中フラグがオン状態のユーザに対して発行することとして、そのユーザ管理情報における現在位置に応じたタイプが決定される。なお、ユーザ管理情報の内容から、発行可能なクーポンが存在しないユーザに対しては、クーポンを発行しないことが決定される。
次に、管理サーバ10は、発行対象のユーザのユーザレベルに応じて、発行するクーポンを決定する(ステップS303)。本例では、発行可能なクーポンとして、各タイプ毎に、ユーザレベル別に異なる内容のクーポンが用意されているものとする。例えば、ユーザレベルが高いほど割引率が高いといったように、ユーザレベルの高いユーザほどより高いサービスを受けられるように各クーポンの内容が定められているものとする。なお、ユーザレベルが低いユーザに対しては、クーポンを発行しないようにしてもよい。
発行するクーポンを決定すると、管理サーバ10は、発行対象の各ユーザが携帯しているユーザ端末に対して、ステップS303にて発行することに決定した内容のクーポンを通信ネットワーク60を介して送信する(ステップS304)。ユーザ端末50は、通信ネットワーク60を介して受信したクーポンを自己が備える表示装置に表示する。そして、管理サーバ10は、ユーザ管理情報におけるクーポン発行履歴を更新する(ステップS305)。
上記のようにして、各ユーザのユーザレベルに応じた内容のクーポンを決定し、ユーザ端末に向けて送信する処理が実行される。
上記の例では、店舗における入店や退店の管理等について説明したが、店舗以外の他の施設において本システム100を適用するようにしてもよい。
また、上記の例では、管理サーバ10は、通信ネットワーク60を介してクーポンを送信する構成としていたが、近距離無線通信によってユーザ端末50に対して直接送信する構成としてもよいし、店舗内のイントラネット及び店舗内端末41〜4Nを介してユーザ端末50に対して送信する構成としてもよい。
また、上記の例では言及していないが、管理サーバ10が、複数のクーポンを選定してユーザ端末50に対して送信する構成としてもよい。この場合、例えば、選定した複数のクーポンの一覧リストをユーザ端末50に対して送信することとし、ユーザ端末50においてユーザAの選択操作によって選択されたクーポンの詳細を表示するようにすればよい。
以上に説明したように、上述した実施の形態では、店舗など施設の入口付近に設置された施設入口設置端末(例えば店舗内端末41)と、施設内に配置される施設内配置端末(例えば店舗内端末42〜4N)と、施設内に存在するユーザの位置を示すユーザ位置情報(例えば図2に示す「現在位置」)を含むユーザ管理情報を管理する管理サーバ10とを備えた管理システム100において、施設入口設置端末が、施設入口設置端末または施設内配置端末の近辺に進入したか否かを判定する進入判定機能とこの進入判定機能によって進入したと判定されたときに近辺に存在している施設入口設置端末または施設内配置端末に対して近距離通信により該当ユーザを識別可能なユーザ識別情報(例えばユーザID)を含むユーザ情報を送信するユーザ情報送信機能とを含むユーザ端末50からのユーザ情報を受信したときに、そのユーザ情報と、自己の設置位置を特定可能な配置位置特定情報(例えば店舗内端末ID)とを管理サーバ10に送信し、施設内配置端末が、ユーザ端末50からのユーザ情報を受信したときに、そのユーザ情報と、自己の配置位置を特定可能な配置位置特定情報とを管理サーバ10に送信し、管理サーバ10が、ユーザ管理情報を記憶するユーザ管理情報DB11を備え、施設入口設置端末からのユーザ情報及び設置位置特定情報を受信したことに応じて、該当ユーザが施設に入場したと判定してユーザ位置情報を更新し、施設内配置端末からのユーザ情報及び配置位置特定情報を受信したことに応じて、該当ユーザが施設におけるその配置位置特定情報が示す施設内エリアに存在していると判定してユーザ位置情報を更新する構成としたので、多大な導入コストを必要とすることなく、施設における入場管理のシステムを導入することができるようになる。
すなわち、汎用の携帯電話端末や携帯通信端末によって構成されるユーザ端末50に進入判定機能及びユーザ情報送信機能を搭載し、汎用のルータ等によって構成される施設入口設置端末(例えば店舗内端末41)及び施設内配置端末(例えば店舗内端末42〜4N)を施設に配置し、施設入口設置端末からのユーザ情報及び設置位置特定情報を受信したことに応じて該当ユーザが施設に入場したと判定してユーザ位置情報(例えば図2に示す「現在位置」)を更新し、施設内配置端末からのユーザ情報及び配置位置特定情報を受信したことに応じて、該当ユーザが施設におけるその配置位置特定情報が示す施設内エリアに存在していると判定してユーザ位置情報を更新する管理サーバ10を設置するという簡単な構成によって、ユーザの施設における入場管理のシステムを実現することが可能となるため、多大な導入コストを必要とすることがないという効果を得ることができる。
また、上述した実施の形態では、管理サーバ10が、ユーザ管理情報に含まれる施設利用履歴(図2に示す入店回数、存在時間履歴、存在エリア履歴、クーポン発行履歴、クーポン利用履歴などの履歴情報)に応じて、各ユーザのユーザレベルを決定し、ユーザ管理情報に含まれるユーザ位置情報が示すユーザの位置と、ユーザレベルとに応じて、提供する特典(例えばクーポン)を決定し、決定された特典を示す特典情報をユーザ端末50に送信する構成としているので、施設利用履歴に応じてユーザを施設に対する貢献内容や貢献度別にクラス分することが可能となり、その貢献内容や貢献度に応じた特典を選定して提供することが可能となる。なお、特典には、上述した実施の形態にて例示したクーポンに限らず、例えば写真データや動画データなどのコンテンツなどであってもよい。
また、上述した実施の形態では、管理サーバ10あるいは他のWWWサーバが、ユーザ端末50からの要求に応じて、進入判定機能とユーザ情報送信機能とを含む特定機能を実行可能なアプリケーション(専用アプリケーション)を提供する構成としているので、汎用の携帯電話端末や携帯通信端末によって構成されるユーザ端末50に対して本システム100を利用するために必要な機能を容易に提供することができるようになる。
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、管理サーバ10が、複数の店舗における入場管理を行う構成としてもよい。この場合、管理サーバ10が、各店舗にそれぞれ配置された店舗内端末を店舗毎に識別(店舗を一意に特定するための識別情報を用いるようにすればよい)することとし、各店舗にそれぞれ配置された店舗内端末からの情報を通信ネットワーク60を介して取得するようにすればよい。
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、上述した管理システム100における情報のやりとりにおいては、暗号化技術により暗号化して行うようにするのが望ましい。この場合、例えば、公開鍵暗号化方式を用いるようにすればよい。具体的には、先ず、管理サーバ10が、第三者機関によって管理対象店舗毎に発行された秘密鍵及び公開鍵を取得し、専用アプリケーションをユーザ端末に提供する際に該当店舗の公開鍵を対応付けして提供しておく。そして、ユーザ端末から管理サーバに情報を送信する際には、公開鍵を用いて暗号化した情報を送信するようにすればよい。
管理サーバ10が複数の店舗における入場管理を行う場合において、上記の公開鍵暗号化方式による暗号化通信を行う構成とした場合には、店舗を一意に特定するための識別情報を用いることなく、公開鍵暗号化方式によって管理サーバ10側及びユーザ端末50側のどちらも処理対象とする店舗を識別することができるようになる。すなわち、公開鍵を店舗毎に用意することで、公開鍵が付与されている店舗でしかその公開鍵で暗号化されたデータを復号できなくなり、管理サーバ10側及びユーザ端末50側のどちらも入店中の店舗を識別することができるようになる。よって、店舗を一意に特定するための識別情報を用いることなく、専用アプリケーションを複数の店舗に対応した構成とすることも可能となる。
上記のように、管理サーバ10及びユーザ端末50が、それぞれ、店舗等の施設に対して秘密鍵とともに付与されたその秘密鍵に対応する公開鍵を用いて、公開鍵暗号化方式による暗号化通信を行う構成とした場合には、複数の施設についての入場管理を行う場合であっても、施設を一意に特定するための識別情報を用いることなく、管理サーバ10側及びユーザ端末50側のどちらも入場中の施設を識別することができるようになる。
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、店舗内端末41〜4Nとユーザ端末50との間の近距離無線通信を店舗内の無線LAN等で行う場合には、店舗における通常業務などにおいて使用されていない業務不使用ポートを利用することが好ましい。この場合、ユーザ端末50(具体的には専用アプリケーション)及び管理サーバ10の双方に業務不使用ポートを利用するよう設定しておき、その業務不使用ポートを利用して伝送された情報を管理サーバ10が受信できるようポートフォワーディング(店舗内端末41〜4Nにおける業務不使用ポートに送られてきたデータを、別に用意した通信経路を用いて管理サーバ10の特定ポートに送信することを意味する)の設定をしておくようにすればよい。このように構成すれば、業務不使用ポート経由での通信をパスワードロックを解除することなく行うことができるようになり、リアルタイムで入店管理を行うことができるようになる。店舗における通常業務などにおいて通常使用されているポート経由での通信は、パスワードロックがなされていることが多いが、上記の構成とすれば、店舗における通常業務での通信路を通常通り使用できるようにしたまま、業務不使用ポート経由での入店管理に係わる通信をパスワードロックを解除することなく行うことができるようになる。
上記のように、店舗内端末41〜4Nとユーザ端末50との近距離通信が、店舗内端末41〜4Nにおいて店舗等の施設における通常業務で使用されていない業務不使用ポートを用いて行われ、店舗内端末41〜4Nには、それぞれ、ユーザ端末50から受信したデータを特定の通信経路を用いて管理サーバ10の特定ポートに送信するためのポートフォワーディングが設定されている構成とした場合には、店舗等の施設における通常業務での通信路を通常通り使用できるようにしたまま、業務不使用ポート経由での入場管理に係わる通信をパスワードロックを解除することなく行うことができるようになる。
また、上述した実施の形態では履歴情報に応じてクーポンを提供する構成としていたが、各ユーザの属性に応じた特典を付与するようにしてもよい。この場合、管理サーバ10が、例えば、例えば自己が開設する専用アプリケーションのダウンロードサイトにおいて、各ユーザによって入力された属性情報(性別、年齢、住所エリアなど)を取得して、ユーザ管理情報として登録しておくようにすればよい。
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、管理サーバ10は、自己が備える記憶媒体に記憶されたコンピュータプログラムに従って、上述した各処理を実行する。
本発明によれば、多大な導入コストを必要とすることなく、施設における入場管理のシステムの導入を可能とするのに有用である。
10 管理サーバ
11 ユーザ管理情報DB
20 POSサーバ
31〜3N POSレジスタ
41〜4N 店舗内端末
50 ユーザ端末
60 通信ネットワーク
100 管理システム

Claims (5)

  1. 施設の入口付近に設置された施設入口設置端末と、前記施設内に配置される施設内配置端末と、前記施設内に存在するユーザの位置を示すユーザ位置情報を含むユーザ管理情報を管理する管理サーバとを備えた管理システムであって、
    前記施設入口設置端末は、前記施設入口設置端末または前記施設内配置端末の近辺に進入したか否かを判定する進入判定手段と該進入判定手段によって進入したと判定されたときに近辺に存在している前記施設入口設置端末または前記施設内配置端末に対して近距離通信により該当ユーザを識別可能なユーザ識別情報を含むユーザ情報を送信するユーザ情報送信手段とを含むユーザ端末からの当該ユーザ情報を受信したときに、当該ユーザ情報と、自己の設置位置を特定可能な配置位置特定情報とを前記管理サーバに送信する施設入口ユーザ情報転送手段を含み、
    前記施設内配置端末は、前記ユーザ端末からのユーザ情報を受信したときに、当該ユーザ情報と、自己の配置位置を特定可能な配置位置特定情報とを前記管理サーバに送信する施設内ユーザ情報転送手段を含み、
    前記管理サーバは、
    前記ユーザ管理情報を記憶するユーザ管理情報記憶手段と、
    前記施設入口設置端末からのユーザ情報及び設置位置特定情報を受信したことに応じて、該当ユーザが前記施設に入場したと判定し、前記ユーザ位置情報を更新する入場判定時更新手段と、
    前記施設内配置端末からのユーザ情報及び配置位置特定情報を受信したことに応じて、該当ユーザが前記施設における当該配置位置特定情報が示す施設内エリアに存在していると判定し、前記ユーザ位置情報を更新する施設内エリア存在判定時更新手段とを含み、
    前記施設入口設置端末または前記施設内配置端末とユーザ端末との前記近距離通信は、前記施設入口設置端末および前記施設内配置端末において前記施設における通常業務で使用されていない業務不使用ポートを用いて行われ、
    前記施設入口設置端末および前記施設内配置端末には、それぞれ、ユーザ端末から受信したデータを特定の通信経路を用いて前記管理サーバの特定ポートに送信するためのポートフォワーディングが設定されている
    ことを特徴とする管理システム。
  2. 前記管理サーバは、
    前記ユーザ管理情報に含まれる施設利用履歴に応じて、各ユーザのユーザレベルを決定するユーザレベル決定手段と、
    前記ユーザ管理情報に含まれるユーザ位置情報が示すユーザの位置と、前記ユーザレベルとに応じて、提供する特典を決定する特典決定手段と、
    該特典決定手段によって決定された特典を示す特典情報をユーザ端末に送信する特典送信手段とを含む
    請求項1記載の管理システム。
  3. 前記管理サーバは、ユーザ端末からの要求に応じて、前記進入判定手段と前記ユーザ情報送信手段とを含む特定機能を実行可能なアプリケーションを提供するアプリケーション提供手段を含む
    請求項1または請求項2記載の管理システム。
  4. 前記管理サーバ及びユーザ端末は、それぞれ、前記施設に対して秘密鍵とともに付与された当該秘密鍵に対応する公開鍵を用いて、公開鍵暗号化方式による暗号化通信を行う
    請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の管理システム。
  5. 請求項1から請求項のうち何れか1項に記載の管理システムを構成する管理サーバ。
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