JP5628690B2 - 導電性ナノシェルの作製 - Google Patents

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Description

本発明は、ナノ粒子に関し、特にセンサー、ドラッグデリバリー、若しくはイメージングの分野において使用されるナノ粒子に関する。
金(Au)ナノシェルは、通常、極薄のAu層によって被覆された誘電コア(典型的にはシリカ)によって構成されるナノ粒子である。これらのナノ粒子は、とりわけ、表面増強ラマン分光(SERS)センサー、表面プラズモン共鳴(SPR)センサー、ドラッグデリバリー、バイオメディカルイメージング、及びガン治療の分野において、興味深い光学的化学的特性を示す。
Auナノシェルの外形の対称性を低下させることにより興味深い特性を示す。標準的な粒子と比べて、これらの粒子は、異なるプラズモンモードを励起することができる。これらの粒子は、角度依存性のプラズモン共鳴を示す。当該特有の特性により、適用された静電場若しくは周波数依存性の電場、磁場若しくは光場によって操作することができる、光学的に活性な新種のナノ粒子となりうる。当該粒子は、完全に被覆された粒子、すなわち対称性が低下していない粒子と比較して、当該粒子から発せられる電場強度を高める。
いくつかのグループが、SERS分野において、対称性が低下したナノシェル(例えばナノハーフシェル、ナノカップ、ナノムーン、ナノエッグ)を開発し実証してきた。以前は、電子ビーム蒸発(EBE)及び無電解メッキを含む様々な方法で、対称性が低下したナノシェルが調製されてきた。これらの方法により、ナノシェル、例えばナノアパーチャー構造若しくはナノチップ構造等の対称性が低下した構造を、通常ランダムに配向し、若しくはそれらのアパーチャーを下向きに向ける。これにより、SERS分野において、電場増強領域に結合された分子を明らかに制限する。対称性が低下した構造のランダムな配向性のため、ラマン増強因子は、基板上の場所によって異なる。
米国6660381は、金属シェル層を含む複合粒子の製造方法、すなわち部分的金属被覆を開示する。この製造方法は、オープンナノシェルの配向性及び外形を良好に制御することができない。
WO2006135393は、コアを囲むシェルを有するナノ粒子を上部に有する支持体を含む、最適化された表面増強ラマン散乱のための方法及びシステムを開示する。完全なシェルの周りの局所的な電磁場は、オープンナノシェルの周りの局所的な電磁場と比較してより低い。
WO2002059226は、基板の部分被覆部を有する金属ナノシェルの製造を開示する。
JP2006198641は、ナノオーダーの凸部を形成するためのイオンビーム加工方法を開示する。
Y.B.ツェンら(ジャーナルオブ非結晶性固体 352, 2006, p2532−2535)は、ナノスケールの光学センサーのための整列ナノリングアレイの製造方法を開示する。当該製造方法は、オープンナノシェルの外形を良好に制御することができない。
J.リュウら(ジャパニーズジャーナルオブアプライドフィジック 45(22),2006pL582−L584)は、基板上におけるホロ状の金属ナノシェルの二次元アレイの製造方法を開示する。当該製造方法は、オープンナノシェルの外形を良好に制御することはできない。
M.A.コレア−ドゥアーテら(アドバンストマテリアル2005(17),p2014−2018)は、コアを有するか若しくはコアを有しない非対称のナノシェルの製造方法を開示する。当該製造方法は、オープンナノシェルの配向性を良好に制御することはできない。
リュら(ナノレター 5(1), 2005, p119−124)は、エッジ領域において局所電場を増強させるため、Auムーン構造を製造することを開示している。当該製造方法は、オープンナノシェルの配向性を良好に制御することはできない。
J.C.ラブら(ナノレター 2(8)2002, p891−894)は、Auで被覆されたシリカコア粒子を基板上に作製することを開示している。当該製造方法は、オープンナノシェルの配向性及び外形を良好に制御することができない。
本発明の目的は、基板上の若しくは溶媒中に拡散された良好に制御された外形を有するオープンナノシェルを製造する方法を提供することにある。当該方法は、オープンナノシェルに被覆され、外形及び配向性が良好に制御された基板を作製することが可能である。上記目的は、本発明に係る方法及び装置により達成される。
100nm以上の直径を有するポリスチレンビーズのコアを使用する従来技術の材料よりも、本発明は、用途が多く、より小さなコアを提供することができ、アパーチャーを良好に制御することができる。
本発明は、第1の側面において、オープンシェルナノ粒子と称される、オープンナノシェルによって被覆された基板、若しくは対称性が低下したナノシェル粒子(すなわち、球状のナノ粒子より対称性が低い)に関し、上記オープンシェルナノ粒子は、誘電コアと、上記誘電コアを部分的に被覆する導電層と、上記基板側の実質的に反対側(上記オープンシェルナノ粒子に近接する基板側の実質的に反対側)に配置された、誘電コアの非被覆部分と、を含む。
第1の側面のある実施の形態では、上記誘電コアの非被覆部分は、上記基板に対して実質的に反対側にあり、上記導電性材料のエッジは、上記基板の平面に対して、0°〜45°の範囲の角度をなす"カッティング平面"上にある。
第1の側面のある実施の形態では、上記誘電コアの非被覆部分は、上記誘電コアの全表面積の45%〜5%にあってもよい。
第1の側面のある実施の形態では、上記誘電コアは、空気を含む材料若しくはSiOであってもよく、上記導電層は、Au、Ag及びAlからなる群から選択された少なくとも1つの材料を含む。SERS分野において、プラズマとともに使用されるとき、銀により場がより高く増強され銀は酸化されるが、一方、金では酸化されない。誘電コアとして空気を用いる場合、分子を受容するためのオープンシェルナノ粒子の容量は増加し、上記分子との接触領域は増加し、より高い場が利用可能となる。
第1の側面のある実施の形態において、上記オープンシェルナノ粒子を固定するための機能化層が上記基板上にさらに存在していてもよい。
第1の側面のある実施の形態において、上記基板は、最適化されたパッキングにおいてオープンシェルナノ粒子の少なくとも1つの層により被覆されていてもよい。これにより、同一の大きさのナノ粒子の場合、平面状の基板に対して垂直方向から見ると、表面積の90%以上が被覆されることになる。
本発明は、第2の側面において、オープンナノシェル若しくはオープンシェルナノ粒子若しくは対称性が低下したナノ粒子を製造するための方法であって、
複数の誘電コアを作製する工程と、
上記誘電コア上に導電層を析出させ、ナノシェル若しくはナノシェル粒子を作製する工程と、
基板を選択する工程と、
上記基板上に上記ナノシェルを積層させ、上記基板上にナノシェルの層を形成する工程と、
上記ナノシェルに近接する基板側の実質的に反対側において上記ナノシェルから上記導電層の一部を除去して、オープンナノシェルの層を形成する工程と、を有する方法に関する。
第2の側面のある実施の形態において、上記導電層の一部を除去する工程が、直接エッチング技術によりなされていてもよい。
第2の側面のある実施の形態において、上記直接エッチング技術は、イオンミリングであってもよい。
第2の側面のある実施の形態において、当該方法は、上記基板上にナノシェルを積層する前に、上記基板を機能化する工程をさらに含んでいてもよい。
第2の側面のある実施の形態において、当該方法は、上記オープンナノシェルから上記誘電コアを除去する工程をさらに含んでいてもよい。
第2の側面のある実施の形態において、当該方法は、例えば溶液中に再度分散させることにより、上記基板から上記オープンナノシェルを取り外す工程をさらに含んでいてもよい。
本発明は、第3の側面において、第2の側面に係る方法により得られる基板に関する。
本発明は、第4の側面において、第1の側面若しくは第4の側面に係る基板をイメージング分野において使用することに関する。例えばSERSベースの生体分子検出等の光学分光技術が好ましい。
本発明の特定の及び好ましい発明は、添付の独立クレーム及び従属クレームに明確に記載されている。当該従属クレームの特徴は、独立クレームの特徴と組み合わせてもよいし、特許請求の範囲に明らかに記載されているものだけでなく、適当な他の従属クレームの特徴と組み合わせてもよい。
当該分野において、装置の継続的な改良、変更及び革新が存在したけれども、本コンセプトは、従前のプラクティスからの逸脱が含まれ、実質的に新たな改良を示すものと信じている。そのため、より効果的で、安定的で信頼性のあるこの種の装置を提供することができる。
本発明の上述の若しくは他の特徴、特性、及び利点は、添付の図面とともに、次の詳細な説明から明らかとなるであろう。当該図面は、本発明の原理を具体例により示している。当該詳細な説明は、本発明の範囲を限定するものではなく、例示のためだけに与えられる。以下に引用された参照図面は、添付の図面を参照する。
図1は、本発明の実施の形態に係るオープンナノシェル(具体的にはAuオープンナノシェル)の懸濁液及び単層構造を作製する製造方法を示す。図面にオープンナノシェル粒子のディメンジョンを示す。rは、コアの直径であり、Rは完全な粒子の直径であり、Hは、オープンナノシェルの未除去シェルの高さである。 図2は、有限差分時間領域(finite difference time domain)算出法において使用されるシミュレーションシステムの概要である。 図3は、本発明の実施の形態に係るナノシェル及びオープンナノシェルの消光スペクトル及び近接場分布図を示している。 図4は、本発明の実施の形態に係るAuナノシェルとAuオープンナノシェルの水溶性懸濁液についての、シミュレートされた標準化消光スペクトル(A)及び実測された標準化消光スペクトル(B)である。 図5は、本発明の実施の形態に係るオープンナノシェルの消光スペクトルであって、空気中においてドロップキャスティングによって水晶上に析出されたナノシェルを異なる回数でイオンミリングすることにより作製している。 図6は、本発明の実施の形態に係るAuナノシェル(A:r/R/H=43/73/146nm;C:r/R/H=115/130/260nm)及びAuオープンナノシェル(B:r/R/H=43/73/109nm;D:r/R/H=115/130/195nm)のTEM図である。スケールバーは、100nmに対応する。 図7は、本発明の実施の形態に係る、Si基板上におけるAuオープンナノシェルのAFMイメージ(1μm×1μm)のライン分布を示す。 図8は、本発明の実施の形態に係る、ITOガラス上におけるAuナノシェル(r/R/H=43/73/146nm)のSEM図を示す((A)イオンミリング前、(B)20秒間イオンミリングした後、(C)40秒間イオンミリングした後、(D)60秒間イオンミリングした後)。 図9は、本発明の実施の形態に係る、Si基板上におけるAuナノシェル(r/R/H=115/130/195nm)の単層構造のSEM図を示す((A)イオンミリング前、(B)(C)40秒間イオンミリングした後(B:上面図;C:側面図))。 図10(A)は、本発明の実施の形態に係る、Auナノシェル(a、c)及びオープンナノシェル(b、d)単層構造の、空気中における標準化された理論的消光スペクトル(上)及び標準化された実験的消光スペクトル(下)を示している。(B)は、空気中における、粒径及びシェル厚の異なる比率を有するAuナノシェルとオープンナノシェルの理論的消光スペクトルを示している。(C)は、空気中、オープンナノシェルd付近、減衰ピーク(1070nm)における局所的電場強度を示している。 図11は、本発明に係る様々な実施の形態の概略図である。 図12は、本発明の実施の形態に係る基板を作製するための方法を例示する。
本発明は、特定の実施の形態に関して、図面を参照して記載する。しかしながら、本発明は、これに限定されることはなく、クレームによってのみ限定される。記載された図面は、単に例示であって、限定するためのものではない。当該図面において、いくつかの構成要素のサイズは誇張されており、例示のため一定の縮尺で記載されていない。ディメンジョン及び相対ディメンジョンは、本発明の現実の実施化に対応していない。
さらに、明細書、特許請求の範囲における第1、第2、第3等の用語は同様の構成要素間を区別するために使用され、必ずしも、ランキング若しくは他の方法において、時間的、空間的に順序を規定するためのものではない。このように使用される用語は、適当な状況の下において交換可能であり、ここに記載され若しくは例示された以外の順序でオペレーション可能であることは理解されよう。
さらに、明細書及び特許請求の範囲における上部、下部、上方、下方なる用語は、説明のために使用され、必ずしも、相対的なポジションを記載するためのものではない。このように使用される用語は、適当な状況の下において交換可能であり、ここに記載され若しくは例示された以外の方向でオペレーション可能であることは理解されよう。
特許請求の範囲に記載された"含む(comprising)"なる用語は、後に列挙された手段に限定されると解釈すべきではなく、他の構成要素若しくは他のステップを排除するものではないことは理解されよう。そのため、参酌された既述の特徴、整数、ステップ若しくは構成要素を特定すると解釈されるべきであり、1以上の他の特徴、整数、ステップ若しくは構成要素、若しくはそれらのグループが存在すること若しくは追加することを排除するものではない。そのため、"手段A及びBを含む装置"なる表現の範囲は、構成要素A及びBのみからなる装置に限定されるべきではない。本発明に関する限り、当該装置の関連する構成要素がA及びBであることを意味する。
当該明細書を通して"1つの実施の形態"もしくは"ある実施の形態"と称することは、当該実施の形態に関連して記載された特定の特徴、構造、特性が、本発明の少なくとも1つの実施の形態に含まれることを意味する。そのため、当該明細書を通して様々な場所に"1つの実施の形態において"若しくは"ある実施の形態において"なるフレーズが現れることは、必ずしも全てが同じ実施の形態を参照しているわけではないが、しかしながらそうであってもよい。さらに、当該記載から当業者にとって明らかなように、1以上の実施の形態において、特定の特徴、構造、特性を適当な如何なる方法によって組み合わせてもよい。
同様に、当然のことながら、本発明の実施の形態の記載において、本発明の様々な特徴は、開示内容を簡素化するため、また1以上の様々な発明の側面を理解することを助力するため、一の実施の形態、図面、若しくは記載に組み合わせることができる。しかしながら、当該開示方法は、クレームされた発明が、各請求項において明確に記載されたもの以外の特徴を要求するという意図を反映していると解釈すべきではない。それとは対称的に、以下の特許請求の範囲に反映されているように、発明的な側面は、次に開示された一の実施の形態の全ての特徴より少ない特徴にあり、そのため、詳細な説明に続く特許請求の範囲は、これによって、当該詳細な説明に明白に取り入れられ、各請求項は、本発明の分離した実施の形態として自立している。
さらに、ここに記載された、いくつかの実施の形態は、いくつかの特徴を含んでいるが、しかしながら、他の実施の形態に含まれた他の特徴、異なる実施の形態の特徴のコンビネーションは、当業者によって理解されるように、本発明の範囲内にあることを意味し、異なる実施の形態を構成する。例えば、次の特許請求の範囲において、クレームされた実施の形態のいずれかは、あらゆるコンビネーションにおいて使用されうる。
ここに与えられる記載において、数字についての具体的な詳細を説明する。しかしながら、本発明の実施の形態は、これらの具体的な詳細が無くても実施することができることは理解されよう。他の例では、当該記載の理解を曖昧にしないようにするため、既知の方法、構造、及び技術は詳細には説明していない。
次の用語は、本発明の理解を助けるためだけに与えられる。
ここで使用されているように、特に明記しない限り、"ナノシェル"若しくは"ナノシェル粒子"なる用語は、誘電コア(具体的にはSiO、ポリスチレン、・・・)と、当該コアの周りの完全な導電層(具体的にはAu、Ag、Al、・・・等の金属若しくはSi、GaAs、・・・等の半導体)とを有するナノ粒子に関する。
ここで使用されているように、特に明記しない限り、"対称性が低下したナノシェル粒子"若しくは"オープンナノシェル"若しくは"オープンシェルナノ粒子"なる用語は、誘電コア及び当該コアの周りの不完全な若しくは部分的な導電層を有するナノ粒子に関する。
ここで使用されているように、特に明記しない限り、"ナノリング"なる用語は、基板に支持されたリング若しくはドーナツ状ナノ構造体に関する。
ここで使用されているように、特に他に規定が無い限り、"ナノアパーチャー"なる用語は、オープンナノシェルに形成されたアパーチャーに関する。
ここで使用されているように、特に他に規定が無い限り、"ナノチップ"なる用語は、ナノアパーチャーのエッジにおけるシャープな凹凸に関する。
ここで使用されているように、特に他に規定が無い限り、"機能化分子"なる用語は、基板表面及びナノシェル粒子の両方に取り付けることができる分子に関する。
以下、本発明を、本発明のいくつかの実施の形態についての詳細な説明により記載する。本発明の真の精神もしくは技術的教示を逸脱しない範囲で、本発明の他の実施の形態が当業者の知識に基づいて構成されうることは明白である。当該発明は、添付の特許請求の範囲の用語によってのみ制限される。
詳細な説明
本発明は、第1の側面において、ナノ粒子を含むか若しくはナノ粒子からなる層を上部に有する基板であって、上記ナノ粒子が導電性オープンシェルを含む基板に関する。ナノ粒子は、より大きな再現性を提供する単分散であってもよいし、若しくは、より広い共鳴を与える幅広のサイズ分布を有していてもよい。当該基板の材料は、本発明の限定的特徴ではなく、誘電体材料、半導体材料、導電性材料が含まれうる。当該基板にとって適切な誘電体材料の具体例には、とりわけ、ガラス、水晶、マイカ、Si、Al及びポリマーが含まれるが、これらに限定される訳ではない。上記基板にとって適切な半導体材料の具体例には、とりわけ、Si、Ge、GaAs、IV族半導体材料、III−V族半導体材料、II−VI族半導体材料、黄銅鉱が含まれるが、これらに限定される訳ではない。上記基板にとって適切な導電性材料の具体例には、金属(特に、Au、Ag、Cu等)若しくはドープされた半導体、例えばITO(具体的にはガラス上のITO)が含まれるが、これらに限定される訳ではない。機能化材料(すなわち、基板表面及びナノ粒子の両方に取り付けることができる機能化分子層を載置した表面を有する材料)、例えば機能化されたSi若しくは他の材料等も適切である。ある実施の形態において、上記基板は、平面状の基板、湾曲した基板若しくは任意の他の表面形状の基板であってもよい。好ましくは、上記基板は平面を含む。
本発明の実施の形態において、当該層は、オープンシェルナノ粒子からなる。本発明のある実施の形態において、当該オープンシェルナノ粒子は埋設されていない。他の実施の形態においては、オープンシェルナノ粒子を一緒につなぎ合わせるマトリクスが存在し、上記層は、ナノ粒子及びマトリクスを含む。マトリクスは、ナノ粒子間のバインダーとして機能することができる任意の材料である。好ましくは、当該マトリクスはポリマーマトリクスであり、任意のポリマーは適切なバインディング特性を有する。半透明若しくは透明のポリマーが好ましい。さらに別の実施の形態では、上記層は、適切な表面を有する界面において、オープンシェルナノ粒子及び機能化分子を含む。接着(すなわち機能化)分子の具体例には、とりわけ、オルガノシラン、好ましくはチオール官能基若しくはジチオール官能基を含むオルガノシラン、例えば3−メルカプトプロピル−トリメトキシシラン(MPTMS)若しくは3−メルカプト−プロピル−トリエトキシシラン(MPTES)が含まれるが、これらに限定される訳ではない。機能化分子は、基板上に機能化層を形成することができ、上記基板上にナノ粒子を固定化することができる。換言すれば、基板の安定性及び基板の被覆度を改善するため、化学的機能化、例えばメルカプトシラン機能化を、例えばメルカプトシランで機能化されたITO被覆ガラス若しくはSiスライド上において用いることにより、基板上にナノシェルを固定化することができる。オープンシェルの層は、ナノシェルから構成されていてもよいし若しくはナノシェルを含んでいてもよい。もし、これがナノシェルから構成されているとき、当該層の厚さは、好ましくは当該ナノシェルのディメンジョンと同等であり、すなわち、当該層は好ましくは単一層である。当該層がナノシェル及びマトリクスの両方を含み、その中にナノシェルが埋設されている場合、当該層の厚さは、好ましくは、ナノシェルのディメンジョンと同等であり、好ましくは単一の層が形成されるように当該ディメンジョンの2倍より小さい。オープンナノシェル、例えばAuオープンナノシェルは、10%〜30%、30%〜60%、60%〜80%、ベストケースでは80%より大、及び最大で90%基板を被覆する単一層を形成するため、ルーズに充填されていてもよいし若しくは高密度に充填されていてもよい。当該被覆は、ナノシェルの懸濁液の濃度により、10%〜80%以上(90%まで)の範囲で調整することができる。オープンナノシェル間に存在するフリースペースの一部は、空間的制限のためであり(すなわち、六方最密充填された同等のサイズの完全な球の場合、被覆度を
Figure 0005628690

に理論的に限定する粒子の球状外形のためであり)、オープンナノシェル間に存在するフリースペースの別の部分は、(基板が機能化されている場合)基板の機能化が不完全である可能性があるからである。より高い被覆度は、ナノ粒子の二峰性の(bimodal)若しくは非常に幅広いサイズ分布を用いることにより得ることができる。
本発明のさらに別の実施の形態において、基板上にオープンシェルナノ粒子の複数層が設けられる。例えば、このような複数の層は、層毎に積み重ねられ、場の制限効果及び光場増強を提供することができる。
上記オープンシェルナノ粒子は、導電性オープンシェル、すなわち開口部を有する導電性シェルを有する。これらは、回転楕円体若しくは立方体等の任意の形状を有していてもよい。好ましくは、これらは、実質的に球状である。上記導電層(すなわち、シェル)は、金属材料(とりわけ、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)若しくはプラチナ(Pt)等)、半金属材料、若しくは(好ましくはドープされた)半導体材料(とりわけ、Si若しくはGaAs等)若しくは当該分野において使用される任意の他の導電性材料から構成されていてもよい。好ましくは、コア及びシェルは異なる材料から構成され、当該コアは誘電体材料であり、当該シェルは導電性材料である。好適な導電性材料は、金属及びドープされた半導体材料である。より好ましくは、導電性材料は金属であり、金、銀、及びアルミニウムが最も好ましい。当該導電層は、単一の導電材料から構成されていてもよく、若しくは例えば上記リストから選択された互いに異なる導電性材料が含まれる。実施の形態において、上記導電性オープンシェルは、Au、Ag及びAlからなる群から選択された少なくとも1つの材料を含む。最も好ましくは、当該シェルは金から構成される。様々な厚さのシェルが適している。導電層若しくはナノシェル層の厚さは、5nm〜100nm、7nm〜50nm若しくは10nm〜30nm、若しくは10nm〜100nmであってもよい。導電性材料により被覆されていない、コアの一部(すなわち、非被覆部分)は、移動可能なイオン源がエッチングプロセスにおいて使用される場合、コアの全表面積の70%〜1%の範囲で変動してもよく、60%〜5%が好ましく、50%〜5%が特に好ましく、45%〜5%がさらに好ましく、40%〜5%がさらにまた好ましく、30%〜5%がさらに好ましく、20%〜5%がさらに好ましく、20%〜10%がもっと好ましい。中空状のナノシェル(すなわち、コアが除去されたナノシェル)の場合、直接除去若しくはエッチングの間に除去されたシェルの一部は、移動可能なイオン源がエッチングプロセスにおいて使用される場合、シェルの元々の全表面の70%〜1%の範囲で変動してもよく、60%〜5%が好ましく、50%〜5%が特に好ましく、45%〜5%がさらに好ましく、40%〜5%がさらにまた好ましく、30%〜5%がさらに好ましく、20%〜5%がさらに好ましく、20%〜10%がもっと好ましい。実施の形態において、直接エッチングステップの間除去されたシェルの表面積は、シェルの表面積の5〜45%である。オープンナノシェルは、誘電コアを有していてもよいし若しくは有していなくてもよい。当該コアは、好ましくは、誘電体材料から構成され、具体的にはシリコン酸化物(SiO)(具体的には、ナノ粒子を作製するために使用されるコア粒子は、シリコン酸化物コロイドである)、ポリスチレン等のポリマー、Fe若しくは他の磁性酸化物等の磁性材料が含まれうる。コア粒子は、1つの材料から構成されていてもよいし、若しくは例えば上記リストから選択された、いくつかの材料を含んでいてもよい。当該コアが1以上の材料を含む場合、もしコアの外層が誘電性であれば、コアは導電性材料及び誘電性材料の両方を含んでいてもよい。例えば、コアは、誘電体コーティングにより被覆された導電性外被(kernel)から構成されていてもよい。重要なことは、コアの少なくとも外層が誘電体であるということである。好ましくは、コアは、SiO、エッチング可能であるという付加的な利点を有するシリカを含む(若しくはこれらから構成される)。コアの形状は、好ましくは、シェルの形状と同じである。様々なコアサイズのナノシェルが適している。ある実施の形態において、オープンナノシェルは、導電性オープンシェルによって部分的に囲まれた誘電コアを含む。
オープンナノシェルは、当該オープンナノシェルの大部分、好ましくは90%以上が、最も好ましくは実質的に全部が基板から離れる方向に向いた開口部を有するように(すなわち、それらの開口部が基板に接触しないように、すなわち、それらの開口部が基板から離れるように)、当該基板上に配向される。ある実施の形態においては、矢印を粒子の中心から開口部の中心まで描写した場合、当該矢印は、当該基板に向いておらず、好ましくは当該基板から離れる方向に向いているであろう。例えば、当該矢印は、当該基板に対して、0〜90°、好ましくは45〜90°の角度をなすであろう。換言すれば、上記ナノ粒子は、上記基板に近接する、上記ナノ粒子の半分(若しくはサイド)と反対の、ナノ粒子の半分(若しくはサイド)において、それらのシェル開口部の中心を有する。
ある実施の形態では、当該基板は、ナノ粒子を含む層が積層された平面を有する。直接エッチング技術を用いることにより、導電性オープンシェルのエッジがおよそ平面上に存するオープンナノ粒子を得ることができる。好ましくは、当該平面は、基板の平板状表面に対して、45°〜90°の角度を成している。90°未満の角度では、傾斜効果が得られ、ウェットプロセスの間擾乱が改善され、結果として濡れ性が改善される。換言すれば、オープンナノシェルの開口部は、基板平面と45°〜90°の角度をなす直接エッチング源(すなわち、エッチング剤の非等方性フラックス)を用いて上記シェルをエッチングすることにより得ることが可能である。別の表現をすれば、コアが存在するとき、導電性材料によって被覆されていないコアの部分(非被覆部分)は、上記基板に対して実質的に反対側にある。直接エッチングに関し上記基板の角度に依存して(イオンビームに関し基板の角度をイオンミリングする場合)、当該基板に関するナノシェルの開口部分の方向を変更することができる。導電性材料のエッジを含む平面("カッティング平面")と当該基板の平面との間の角度は、0°〜90°、0°〜60°、1°〜60°、0°〜50°、2°〜50°、0°〜45°、3°〜45°、0°〜40°、4°〜40°、0°〜30°、5°〜30°、0°〜20°、5°〜10°であってもよい。
図11は、本発明の実施の形態に係る3つの基板を示している。図11の左側には、基板(1)上に配置されたオープンナノシェル(2)が示されている。当該オープンナノシェルは、導電性オープンシェル(3)と誘電コア(5)とを備える。当該導電性材料(3)のエッジを含む平面("カッティング平面")(6)と基板(1)の平面とのなす角度は0°である。図11の中央に示された基板は、その上に配置された導電性オープンナノシェル(2、3)を有し、当該オープンナノシェルは、コアを有しない(すなわち、ホロ状である)。導電性材料(3)のエッジを含む平面(6)は、当該基板に対して0〜45°に含まれる角度をなす。図11の右側に示された基板は、基板(1)の上に配置されたオープンナノシェル(2、3)を有し、当該オープンナノシェルは、導電性オープンシェル(3)を有するが、誘電コア(5)は有しない。オープンナノシェルの開口部(4)は、基板から離れる方向に向いており、導電性材料(3)のエッジを含む平面("カッティング平面")(6)と基板(1)の平面との間の角度は0°である。
本発明の実施の形態に係る、オープンナノシェル層(好ましくは単層)構造を有する基板は、様々なセンシングアプリケーション、例えば表面増強ラマン分光(SERS)ベースの生体分子検出等のため、基板上にオープンナノシェルを安定に且つ高密度に配置してもよい。換言すれば、本発明のある実施の形態は、安定であり、高密度に充填された導電性オープンナノシェルの層により被覆された基板、すなわち、(導電性オープンナノシェルと基板との間に化学的機能化層が存在する場合)基板に良好に取り付けられた基板を提供する。特に、小さいコアサイズ(<100nm)及び薄いシェル厚(<10nm)を有し、比較的小さい粒子サイズを有し、近赤外(NIR)領域において光学的反応を示すナノシェルが、いくつかの応用分野、例えばバイオメディカルイメージング及びある腫瘍のための温熱療法において好適に使用される。
本発明は、第2の側面において、第1の側面に関する基板の製造方法に関連する。ある実施の形態において、本発明は、ある基板上に導電性オープンナノシェル(例えば金のナノシェル等)を含む単層構造を作製する方法に関する。
ある実施の形態において、誘電コア及び導電性シェルを含むナノ粒子を最初作製する。誘電コア粒子から始まり、その上に導電層を析出させる。導電層の析出は、例えばシーディングにより行い、その後、無電解メッキ、若しくはポリマライゼーション、若しくは他の化学的技術により行ってもよい。シェルの表面粗さは、主に使用される析出技術(具体的には、シーディング及び無電解メッキプロセス)により決定され、コア上に導電層を形成する。このようにして、導電層により被覆された誘電ナノ粒子を調製することができる。オープンナノシェルのディメンジョンは、コアサイズ及びシェル厚を広範な範囲において調整することにより制御することができる。コア粒子のサイズ(すなわち、コアサイズ)は、50nm〜2000nm、60nm〜1500nm、若しくは80nm〜1000nm及び好ましくは80nm〜400nmであってもよい。導電層(すなわち、ナノシェル層)の厚さは、5nm〜100nm、7nm〜50nm、10nm〜30nm、若しくは10nm〜100nmであってもよい。ある実施の形態では、当該方法は、第1の側面で記載した層を基板上に設ける工程を含んでいてもよい。析出前に当該基板を例えば脱イオン水、ピラニア溶液を用いた洗浄、UVオゾン処理、超音波処理、若しくは当該分野において知られた他の方法により処理してもよい。ある実施の形態では、上記基板上に上記層を形成する前に、当該基板を化学的に機能化してもよい。当該機能化は、例えば上記基板の表面上にオルガノシラン層を塗布することにより実行することができる。ナノシェル層の析出は、ナノシェル懸濁液のドロップキャスティング、ナノシェル懸濁液のスピンコーティング、機能化された基板のナノシェル懸濁液への浸漬、整列された単層を作製すること、セルフ−アセンブリ、若しくは当該分野における当業者によく知られた技術により実行することができる。当該層は、ナノシェル粒子を含んでいてもよいし若しくはこれらから構成されていてもよい。上記基板上に当該層を設けることにより、結果として、当該基板上にナノシェル粒子の層が形成される。本発明の第2の側面において、設けられた層のナノシェル粒子は、誘電コアと導電性シェルとを備える。ある実施の形態においては、本発明の第2の側面に係る方法は、基板上にナノ粒子を含む層を析出させ、それにより、上記基板上に、誘電コアと導電性シェルとを有するナノ粒子の層を形成する工程を含む。上記層を上記基板上に設け、導電性シェルの、基板表面に接触していない部分を除去する。導電性シェルの当該部分を、ナノ粒子の、基板に接する側と反対側において取り除き、導電性オープンシェルを含むナノ粒子を形成することが好ましい。ある実施の形態において、導電性シェルの一部を除去する工程は、直接的除去(具体的には直接エッチング技術)、例えば具体的にはイオンミリングを介して実行してもよい。直接除去(具体的にはエッチング)は、基板から離れる位置において(具体的には当該粒子の上側のみ)当該材料を除去(具体的にはエッチング)することが可能であるため好ましく、それにより上記基板上にオープンシェルの層を形成することができ、オープンナノシェルの少なくとも50%、好ましくはオープンナノシェルの少なくとも90%、最も好ましくはオープンナノシェルの実質的に全てが、実質的に同じ配向性を有する。そのため、ある実施の形態では、殆どの、若しくは全てのオープンナノシェルにおいて、開口部が当該基板の反対側に向いている。このように、オープンナノシェル層(具体的にはその単層)構造を上記基板上に設けることができる。
エッチングレートは、材料に依存し、エッチング技術、使用されるシステム、及び当該システムのオペレーティングコンディションに依存する。ある実施の形態では、当該方法は、オープンナノシェル及びそれらを含む単層構造を製造するためのイオンミリングプロセスに基づいていてもよい。レジスト技術若しくは直接技術、例えば機械的剥離、具体的には研磨等の他の方法を部分的に使用してシェルを除去してもよいけれども、イオンミリングプロセスは、その後、基板上に形成されたオープンナノシェル層(具体的には単層)構造となる。その固有の動作原理のため、イオンミリングは非常に直接的なエッチング方法となっている。イオンミリング時間を調整することにより、ナノシェルから除去される材料の量は変動し、それにより、オープンナノシェルの外形を調整する。イオンミリングの他の利点は、優れた反復性(すなわち再現性)にある。加えて、イオンミリングは、オープンナノシェルを製造するための手軽で容易でクリーンな技術である。
以下のパラメータはイオンミリングプロセスのために保持される。イオンミリング時間は、イオンミリングプロセスにおいて使用されるパラメータ(以下に限定される訳ではないが、具体的にはガス、イオン化効率、加速電圧)に依存する。イオンミリングの間、プロセスチャンバ内におけるベース圧力は、1.0×10−7ミリトール〜1.0×10−10ミリトール若しくは1.0×10−8ミリトール〜1.0×10−9ミリトール若しくはさらに好ましくは8.0×10−8ミリトール未満の範囲で変更可能である。イオンミリングプロセスにおいて、典型的には、少量のエッチングガス、例えばXe、Ar等は、析出チャンバに導入される。フローレートは、Xeでは、0.5sccm(標準立方センチメートルパー分)〜10sccm、若しくは1〜5sccmの範囲で変更することができ、例示すれば2.4sccmである。当該ガスは、大電圧の下フィラメントによりイオン化され、イオンが生成される。当該電圧は、50V〜3000V、100V〜1000V、200V〜500Vの範囲で変更することができ、典型的には375Vである。その際、大きな電界により、大きな負のバイアスの下、イオンはグリッドに向かって加速する。バイアス電圧若しくは加速電圧は、50V〜3000V、若しくは100V〜1000V、若しくは200V〜500Vの範囲で変更することができ、典型的には400Vである。サンプルに衝突させる前に、プラズマ、例えばArプラズマ、Xeプラズマ等により発生させた電子クラウドによりイオンビームを中性化する。プラズマを生成するために使用するガスのフローレートを、Arの場合においては、0.5sccm〜10sccm、若しくは1〜5sccmの範囲で変更することができ、例示すれば2sccmである。
イオンが十分大きなモーメントを運ぶとき、それらはサンプルから原子を吹き飛ばすであろう。これにより、ナノチップ構造及びナノアパーチャー構造をオープンナノシェル表面上に形成することができる。
上述したように、エッチングレートは材料に依存し、エッチング技術、使用されるシステム及び当該システムのオペレーティングコンディションに依存する。そのため、エッチング時間、例えばイオンミリング時間は、シェル材料が異なれば相違しうる。例えばイオンミリングの場合エッチングレートは、2nm/分〜40nm/分、典型的には10nm/分〜35nm/分の範囲で変更することができる。ある材料の場合、当該エッチング時間、例えばイオンミリング時間は、例えばある一定量の材料を除去するために、調整することができる。エッチング時間、例えばイオンミリング時間は、1秒〜200秒、若しくは10秒〜100秒、若しくは20秒〜60秒であってもよい。エッチング時間を調整することにより、導電性材料で被覆されていないコア部分(すなわち、非被覆部分)を、コアの全表面の70%〜1%、60%〜5%、50%〜5%、45%〜5%、40%〜5%、30%〜5%、20%〜5%、20%〜10%の範囲で変更することができる。
イオンミリングの代わりに、他の技術、例えば同様の直接エッチング挙動を有する、化学支援イオンビームエッチング(CAIBE)、反応性イオンエッチング(RIE)等を用いてもよい。導電コアよりもさらに速く導電性材料をエッチングすることができるエッチング剤を選択して、誘電コアに比して導電性材料を高選択的にエッチングし、それにより、当該コアがエッチングされない状態で導電性材料をエッチングすることができる。ナノ粒子がマトリクス(具体的にはポリマーマトリクス)に埋設されているときに有用な代替の直接除去技術は、(具体的には、化学的機械的研磨(CMO)のようなプロセスを介して)粒子の誘電コアに到達するまで当該層の上層を機械的に除去することである。これにより、その表面において金属のスポット若しくはリングを有するポリマー層となる。この実施の形態を図12に示す。図12の上側には、層(14)を有する基板(1)が示され、当該層(14)は、マトリクスに埋設されたナノシェル(13)を有する。図12の下側は、上記と同じ基板であるが、層(14)の上層を除去し、オープンナノシェルを作製し、そして表面(14)において金属のスポット若しくはリング(15)を形成した後の基板を示している。
ある実施の形態においては、本発明は、導電性オープンシェルの一部を除去した後、当該オープンシェルナノ粒子から誘電コアを除去する工程をさらに含んでいてもよい。これにより、ホロ状のオープンナノシェルの層となる。コアを除去するために使用される化学物質は、好ましくは、導電性シェルにそれ程影響を与えずにコアを選択的に除去しうるよう選択すべきである。好ましくは、コアを除去するために使用される化学物質は、コアのみを除去し、導電性オープンシェルには損傷を与えないようにすべきである。例えば、シリカのコアを有するAuオープンナノシェルの場合、シリカのコアの除去は、懸濁液については水溶性のHFを、Auオープンナノシェル単層構造については気相のHFを使用することにより実行することができる。これにより、Auオープンナノシェルを損傷を受けない状態に保つ。
本発明のある実施の形態に係る方法によれば、ナノ粒子の対称性が低下した外形を良好に制御することができ、良好な制御性及び再現性を以て、上向きのアパーチャーを有する単層構造を基板上において実現することができる。これにより、作製されたオープンナノシェル(具体的にはAuオープンナノシェル)及びその単層を有する基板は、様々な分野において、例えば温熱療法システム及びSPRバイオセンサーにおける活性コンポーネントとして適したものとなる。特に、任意であるがナノチップ構造を有するナノアパーチャーの特徴を有するこれらの粒子は、光学分光技術、例えば、表面増強ラマン散乱(SERS)、若しくは表面増強共鳴ラマン散乱(SERRS)、表面増強コヒーレントアンチストークラマン散乱(SECARS)、表面増強赤外吸収(SEIRA)、表面増強蛍光発光、表面増強ハイパーラマン散乱(SEHRS)ベースの分子検出のための良好な基板となりうる。
本発明の実施の形態に係る、イオンミリング等の制御された材料除去を用いる方法により、従来技術に比して、オープンナノシェルは、均一に上向きに配向されたオープン構造(すなわち、アパーチャー)の特徴を基板上に備えることが可能である。これは、対称性が低下した構造体の配向の制御が改善されることを意味する。大抵の直接エッチング技術、例えばイオンミリングの利点は、イオンミリングプロセスの再現性にある。イオンミリング技術により、オープンナノシェルの外形及び上向きの配向性を制御することができる。安定で高密度の構造であって、ナノアパーチャー及びナノチップの外形を有し、上向きの配向を有するオープンナノシェル単層構造は、SERSベースの生体分子検出にとって良好な基板である。
これらの直接エッチング技術、例えばミリング技術の制御性及び再現性が良好であることの利点は、異なる高さの非除去シェルを有するオープンナノシェルを、エッチング若しくはイオンミリングの時間間隔を調整することにより作製することができることである。換言すれば、オープンナノシェルの非除去シェルの高さは、コアを考慮することなく、直接除去時間を変更することにより制御することができる。これにより、オープンナノシェル(具体的にはAuオープンナノシェル)の対称性が低下した外形を制御することができる。これにより、非除去シェルの様々な高さH(すなわち図2に示すように、残ったシェルのエッジによりなされる平面の中心とシェルの最も遠い先端との間の垂直距離)を有するオープンナノシェルを作製することにより様々なSPR波長を選択することができる。オープンナノシェルの非除去シェルの高さHは、それらの光学特性を制御するためのパラメータである。
本発明の別の側面においては、本発明の第2の側面に係る方法の工程を含むオープンナノシェルの製造方法が提供される。ポリマーマトリクスが存在しない場合、当該方法の最後の工程は、具体的には、任意に使用される機能化層若しくはオープンナノシェルを基板に取り付けるための他の手段を溶出することにより、当該基板からオープンナノシェルを取り外す工程から構成されていてもよく、それにより接着されていないオープンナノシェルが得られる。当該取り外し工程が、任意の機能化層若しくは他の接着手段を除去するため水若しくは溶媒等の液体を使用することを含む場合、そのようにして得られたフリーのナノシェルは、上記液体の中に分散されていてもよいし若しくは懸濁されていてもよい。この場合、当該粒子の開口構造は、ランダムに配向されているであろう。比較的小さなサイズ及び近赤外(NIR)光学特性により、バイオメディカルイメージング及び温熱療法に適したオープンナノシェル懸濁液となる。
ある実施の形態においては、本発明は、Au(金)オープンナノシェル懸濁液を作成する方法を提供する。
ある実施の形態においては、本発明は、また、温熱療法によるメディカルコンディション治療、及びバイオメディカルイメージングにおける、そして、SPRバイオセンサーとしての、基板から取り外されているオープンナノシェルの使用を提供する。
図1は、本発明のある実施の形態に係る、オープンナノシェルの製造方法を示す。最初、コア(5)及びシェル(3)を有するナノシェル(13)を調製する。オープンナノシェル粒子のディメンジョンを図1に示す:"r"は、コア(5)の直径であり、"R"は、完全な粒子の直径(またシェル(3)の直径)であり、"H"は、オープンナノシェル(3)の非除去部分の高さである。上記目的のために、誘電コア粒子(5)を選択する。
これらのコア粒子(5)上には(すなわち、上記コア粒子の周りには)、導電層(3)が形成され(7)、ナノシェル(13)が形成されている。
次の工程において、(直接、基板(1)(パス(8))上に化学的機能化層(12)を予め積層することなく、若しくは、基板(1)上に化学的機能化層(12)(パス(9))を(具体的には懸濁液から)積層させた後)ナノシェル(13)を載置する。当該粒子(13)を固定するため、当該基板(1)を、具体的には有機性接着分子の単層(12)で機能化してもよい。オープンナノシェル(3+5)を作製するため、例えばイオンミリングによるナノシェル(13)の導電層(3)の直接エッチング(10)は、基板(1)上に載置されたナノシェル(13)に対してなされる。電界増強領域は、大抵ナノアパーチャー構造若しくはナノチップ構造の表面若しくはシャープなエッジにあるので、オープンナノシェルのコア(5)を保護することができる。
しかしながら、コア(5)を除去してもよい。その後、当該粒子を、液体溶媒、例えば水の中に(具体的には超音波的に)再分散してもよい。
実施例1
最初、様々なコアサイズ及びシェル厚を有するAuナノシェルをシーディング及び無電解メッキによりシリカコロイドから調製した。Auナノシェルをオルデンバーグら[ジャーナルオブケミカルフィジックスレター1998、288、243−247]の改良された方法に従って合成した。単分散シリカナノ粒子を、ストーバープロセスによって、塩基性溶液中においてテトラエチルオルトシリケート(TEOS)の加水分解により合成し、エタノール中で12時間(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン(APTES)で機能化した。これらの機能化されたシリカ粒子は、ダフら[ラングミュア1993、9、2301−2309]の方法により調製した薄いAuコロイドのドットにより被覆した。1%のクロロ金酸及び炭酸カリウム(KCO)の熟成混合液の、ホルムアルデヒド(CHO)若しくはヒドロキシルアミン塩酸塩(HNOH・HCl)の溶液によるその後の還元により、ナノ粒子表面を完全に被覆したAuシェル被覆体となる。結果として得られたAuナノシェルは、繰り返し遠心分離することにより精製し、脱イオン水で洗浄し、最後に脱イオン水中に再分散した。
Auオープンナノシェル単層構造は、3-メルカプトプロピル-トリメトキシシラン(MPTMS)で機能化されたITOガラス若しくはSi基板上にAuナノシェルを固定化することにより作製し、基板上において安定性及び被覆度を改善した。走査型電子顕微鏡(SEM)により、大抵のAuオープンナノシェルが高密度に充填され、上記基板上において80%以上の被覆度で単層が形成されていることが示された。
当該水溶液中におけるナノ粒子は、インジウム錫酸化物(ITO)被覆ガラス若しくはSi基板上に析出させた。使用前、ITO被覆ガラス若しくはSi基板をピラニア溶液(30質量%の水溶性Hと濃縮された(98.6質量%)HSOの1:3(v/v)混合液)で洗浄し、脱イオン水でよくリンスし、Nのストリームの中で乾燥させた。Auオープンナノシェル懸濁液は、概して、ITO被覆ガラス若しくはSi基板上においてAuナノシェルの水溶性懸濁液をドロップキャスティングすることにより調製した。
Auオープンナノシェル懸濁液及びオープンナノシェル単層構造を、自社製イオンミラーシステムを使用して、かつ、サンプル表面に衝突させそれによりサンプル材料を取り除くことができるXeイオンのエネルギーイオンビームを使用することにより作製した。そのため、ITOガラス若しくはSi基板上のAuナノシェルをイオンミラーシステム内に配置した。
以下のパラメータとともに様々なイオンミリング時間を使用した:375Vビーム電圧、400V加速電圧、2.4sccmXeフローレート、2sccmのArフローレート、及びプロセスチャンバにおける8.0×10−8ミリトールのベース圧力。少量のXeガス(2.4sccmのXeフローレート)をチャンバに導入し、これにより、大電圧(375Vビーム電圧)の下、フィラメントによりイオン化される。その際、大電界(400V)により、大きな負のバイアス(400V加速電圧)の下、グリッドに向かってXeイオンを加速させた。サンプルに衝突させる前に、Arプラズマにより発生された電子クラウドによりイオンビームを中性化する(2sccmのArフローレート及び8.0×10−8ミリトール未満のベース圧力)。Xe原子が十分大きなモーメントを運ぶとき、それらはサンプルから原子を吹き飛ばすであろう。エッチングレートは材料に依存する(具体的には、Auの場合35nm/分)。利点は、それが非常に直接的なエッチング方法であるということにある。イオンビームが一定の強度を有するとき、ミリング深さは、サンプルが原子により衝突される時間間隔により制御される。
Auオープンナノシェルの作製において、イオンミリング技術の利益を示すため、イオンミリングにおける時間間隔を変更することにより、様々な非除去シェル高さを有するオープンナノシェル(図8)を作製した。イオンミリング時間を、以下に示すパラメータとともに、20〜60秒の範囲で変更した。これにより、対称性が低下した外形のAuオープンナノシェルを制御することができる。
その後、Auオープンナノシェルを、超音波洗浄により、スライドから水溶性の懸濁液に放出した。
図5に示すように、様々な非除去シェル高さを有するAuオープンナノシェルにおいて様々なSPR波長が検出されている。Auオープンナノシェルの非除去シェルの高さは、それらの光学特性を制御するためのパラメータである。
全てのイオンミリング実験を、ここでは繰り返し実行し、一貫した結果により、イオンミリング技術の優れた再現性が示された。
TEM及びAFM計測により、得られたAuオープンナノシェルのナノアパーチャー構造及びナノチップ構造が確認され(図6及び図7)、これにより局所的な電界の増強が可能である。
透過型電子顕微鏡TEMイメージを電界放出源が設けられた300kVフィリップスCM30装置に記録した。水溶性のAuナノシェル若しくはオープンナノシェル懸濁液の液滴をカーボン被覆銅グリッド(ホーレイカーボン、300メッシュCu)上に配置し、TEMイメージングのため、室温において乾燥させた。図6は、Auナノシェル(A:r/R/H=43/73/146nm;C:r/R/H=115/130/260nm)及びAuオープンナノシェル(B:r/R/H=43/73/109nm;D:r/R/H=115/130/195nm)のTEMイメージを示す。オープンナノシェル粒子のディメンジョンを図1に示す:"r"は、コアの直径であり、"R"は完全な粒子の直径であり、"H"はオープンナノシェルの非除去シェルの高さである。TEMイメージ図6A及びCは、異なるディメンジョン(コアサイズ及びシェル厚)の完全なシェルを有するAuナノシェルを示す。図6B及びDは、異なるディメンジョン(コアサイズ及びシェル厚)及び異なる配向性を有する不完全なシェルを備えるAuオープンナノシェルを示す。
ドロップキャスティングによりITO被覆ガラス上に析出されたAuナノシェルの走査型電子顕微鏡(SEM)イメージを、5kVの加速電圧で操作されたフィリップXL30FEG装置を用いて撮影した。SEMイメージは、異なるディメンジョン及び配向性を有するAuオープンナノシェルが調製されうることを示している。オープンナノシェルのディメンジョンは、コアサイズ及びシェル厚を広範に調整することにより制御しうる。コアサイズは、80〜1000nmの範囲で変更され、シェル厚は、10〜30nmの範囲で変更することができる。上面図及び側面図において、ナノチップ構造及びナノアパーチャー構造がオープンナノシェル表面上に鮮明に観測された。当該シェルの表面粗さは、適用された無電解メッキプロセスにより決定した。全てのオープンナノシェルは、オープン構造体に対して、上を向いている(すなわち、シェルの開口は、基板から離れる方向に向いている)。
図8は、イオンミリングする前(図8A)、及び20秒間イオンミリングした後(図8B)、40秒間イオンミリングした後(図8C)及び60秒間イオンミリングした後(図8D)のAuナノシェル(r/R/H=43/73/146nm)のSEMイメージを示している。図8から、様々な非除去シェル高さを有するオープンナノシェルが、イオンミリングの時間間隔を調整することにより得られうることが示された。これにより、対称性が低下した外形のAuオープンナノシェルを正確に制御することができる。図5と組み合わせて、Auオープンナノシェルの非除去シェルの高さが、それらの光学特性を制御するためのパラメータであることが示された。
図9は、イオンミリングする前(A)、及びイオンミリングした後(B、C)のSi基板上におけるAuナノシェル(r/R/H=115/130/195nm)の単層構造のSEMイメージを示している(B:上面図;C:側面図)。オープンナノシェル粒子のディメンジョンを図1に示す:"r"は、コアの直径であり、"R"は完全な粒子の直径であり、"H"はオープンナノシェルの非除去シェルの高さである。図9(B、C)は、メルカプトシランによる機能化を用いたときのオープンナノシェル単層構造を示している。我々は、上記基板上の単層構造の安定性及び被覆度を改良することができたことを知見している。大抵のAuオープンナノシェルは、高密度に充填され、上記基板上に、70%より大きい被覆度を有する単層を形成した。オープンナノシェル間に存在するフリースペースのある部分は、空間的制限のため(すなわち、粒子の球状の外形が、六方最密充填された同一サイズの完全な球体の場合当該被覆度は理論的には
Figure 0005628690

に制限されるため)であり、オープンナノシェル間に存在するフリースペースの別の部分は、可能性として、上記基板の不完全な機能化のためである。
水溶性のAuオープンナノシェル懸濁液の液滴をSi基板上に滴下し、その後原子力顕微鏡(AFM)の走査のため室温で乾燥させた。スキャンレート0.4〜0.5Hz、環境条件下において、ディメンジョン3000/ナノスコープIV、VEECOにより、タッピングモードでAFMイメージを得た。40〜45N/mのバネ定数を有するSiカンチレバーを、250〜350kHzの共鳴周波数において用いた。フリーの振幅ピークを〜1Vに調節する。全てのイメージ後処理を、平滑次数(flatten order)1を使用して実行する。図7は、オープンナノシェル構造におけるAu層の粗い表面を示しており、さらに、局所的な電磁場増強を可能とする、Auオープンナノシェル上のナノアパーチャー構造及びナノチップ構造を裏付ける。Si基板上におけるAuオープンナノシェルのAFMイメージ(1μm×1μm)の図7におけるライン分布は、オープンAuナノシェルの表面形状を示している。
実施例2:有限差分時間領域シミュレーション
消光スペクトルのシミュレーション及び近接場分布図は、ルメリカルソリューション社(バンクーバー、カナダ)から購入したプログラムFDTDソリューションズ(ヴァージョン5.1)を使用して、有限差分時間領域(FDTD)シミュレーション若しくはFDTD法に基づいて得られた。当該シミュレーションは、2.8GHzの2つのデュアルコアAMDオプテロン2000プロセッサ及び8GBのRAMを有するHPプロライアントDL145G3サーバーのパラレルFDTDオプションで実行した。FDTD法は、マクセル式の数値解法に基づいており、これを用いて、任意の形状を有する構造体の周りにおいて電磁的近接場分布の適切な図を得ることができた。
シミュレーションシステムは、Auナノシェル若しくはオープンナノシェルからなる。図2は、FDTD概算において使用したシミュレーションシステムの概略図を示す。これらのシミュレーションにおいて、Auナノシェル若しくはオープンナノシェルを空気中に配置した。当該粒子を、全場散乱場(TFSF)ソース[S.タネブら、レーザフィジックスレター、2006、3、594−598]により照らした。これは、k=−Z方向に伝播する。電場Eの方向は、kに対して垂直かつX方向に平行であった。入射光の波長は、400nm〜1700nmの範囲で変更し、振幅は1に設定した。完全にマッチした層(PML)を放射境界条件として使用した。シミュレーション領域は、800×800×800nmであり、グリッドサイズは3nmである。全体的なシミュレーション領域は、空気中を想定している。これらの概算において、Auナノシェル及びオープンナノシェルのディメンジョン(r/R/H)は、それぞれ115/130/260nm及び115/130/195nmとして設定した。P.B.ジョンソン及びR.W.クリスティ[フィジックレビューB1972、6、4370−4379]により提供された実験データから抽出されたAuのための分散モデルを使用した。Auの全複素誘電率ε(ω)は、ドルーデモデル及びローレンツモデルを組み合わせたものによりモデルし、さらに、異なる3つのマテリアルモードεREAL(ω)、ε(ω)及びε(ω)の合計に起因する。εREAL(ω)は、基本的なバックグランド誘電率であり、εREAL(ω)=6.8065である。ε(ω)は、ローレンツモデル
Figure 0005628690

に基づく等式であり、パラメータεローレンツ(ω)=1.6748、ω=4.506608080759082×1015Hz、δ=6.820216162455338×1014Hzである。ε(ω)は、ドルーデモデル
Figure 0005628690

に基づく等式であり、パラメータω=1.3538345417988594×1016Hz、ν=1.068689183387936×1014Hzである。このフィッティングにより、400nm〜1700nmの範囲の波長におけるAuの誘電データの正確な記載が得られる。
完全な3次元FDTD概算を当該シミュレーションにおいて実行した。Auナノシェル(CS1及びCS2)及びオープンナノシェル(CS3及びCS4)の周りの電場分布の断面(CS)を図3に示す。CS1及びCS3は、Y=0nmの平面上にあり、CS2は、Z=0nmの平面上にあり、CS4は、Z=195nmの平面上にある。示された電場を入射場の振幅に対して標準化する。図3は、(A、B)Auナノシェル(CS1は、Y=0nmの平面上にあり、CS2は、Z=0nmの平面上にある)及び(C、D)オープンナノシェル(CS3は、Y=0nmの平面上にあり、CS4は、Z=195nmの平面上にある)の断面(CS)からの電場強度のX、Y、Z成分、及びその合計(log|E|)を示している。各プロット(380nm×380nm)における電場強度(|E|)の最大値が各パネルの下にある。完全な3次元有限差分時間領域(FDTD)概算(図10A参照)により、中心軸を垂直に通る平面における、Auオープンナノシェルの外周の局所的な電場強度分布が示された。当該入射波長は、第1対称モード(λ=1279nm)と共鳴状態にあった。局所的な電界は、基本的に、外部シェル領域の周りの、同じサイズのAuナノシェルのものと同様であったが、しかしながら、入射光の電場に関しては、オープンナノシェルの上端部において、実質的に、最大〜19の増大係数で増強された。オープンナノシェルの非除去シェルの高さに水平に沿った平面における電場分布(図10B参照)により、エッジ表面の全領域において均一な増強が維持されていることが示された。最も高い電界領域は、最大〜23の増大係数で、内側及び外側壁端部にあった。ここでは、プラズモン共鳴モードは、内側壁端部と外側壁端部との間の強力な電磁カップリングを有するナノアパーチャー構造の場合と同様であり、エッジ表面において、均一に電場増強をサポートする2つの端部において電荷の蓄積を示す。Auナノシェルと比較しても、Auオープンナノシェルの周りの局所的な電場増強は4倍に改善され(図3)、これにより、AuオープンナノシェルがSERSベースの生体分子検出のための非常に有望な基板であることが示された。
オープンナノシェル構造の光学特性、及び、オープンナノシェルと完全なシェル粒子との間の差異を、完全な3次元有限差分時間領域(FDTD)概算及びスペクトル的に分解されたUV/VIS吸光測定により評価した。図10Aは、2つの異なるナノシェルサイズについて、シミュレートした消光スペクトル(上)及び実測したスペクトル(下)を比較する。シミュレートしたスペクトルと実測したスペクトルとは、一応の一致を示した;残った不一致点は、Auオープンナノシェルの多分散サイズ及び固有の粗いシェル表面に最も起因しやすいということである。さらに、当該スペクトルは、興味深い傾向を示している:ナノシェルの上部を取り除くことにより、プラズモン共鳴が顕著にレッドシフトすることである。これは、図10Bにより裏付けられている。図10Bは、オープンナノシェル及び閉じられたナノシェルについて、消光ピークがコアサイズとシェル厚との比率に理論的に依存することを示している。共鳴のレッドシフトは一貫しており、この比率は増加するにしたがってより顕著になる。共鳴は未だ双極性を有するが、しかしながら、図10Cに示されているように、オープンナノシェルのエッジにおける局所的な電荷蓄積により支配されている。図10Cは、共鳴条件におけるナノ構造体の電場分布を示す。この電荷蓄積は、閉じられたナノシェルの局所的な増強と比較して、局所的な電界の強い増強に付随する。これは、表面増強ラマン散乱(SERS)について興味深い側面を有する。すなわち、これは、局所的な電磁的増強に強く依存する。
実施例3:
Auオープンナノシェル懸濁液及び単層構造の光学特性は実験的に(下記参照)及びFDTDシミュレーション(上記参照)を用いて理論的に調べられてきた(図4)。
Auナノシェル若しくはオープンナノシェルの単層構造を有するITOガラスの消光スペクトルを測定した。全ての実験的な消光スペクトルは、スリット幅2nm、データインターバル0.5nmを有するシマズUV−1601PC分光光度計を使用して測定した。測定の間、Auナノシェル若しくはオープンナノシェルの単層構造を有するITOガラスを、空気中において、入射光に対して垂直に配向した。Auナノシェル及びAuオープンナノシェルの水溶性懸濁液をキュベット(エッペンドルフユベット)において測定した。
図4は、(a、c)Auナノシェル及び(b、d)Auオープンナノシェルの水溶性懸濁液についての、シミュレートされた標準化消光スペクトル(A)と実験による標準化消光スペクトル(B)とを示している。全てのシミュレートされた消光スペクトルをFDTD概算から概算した。全ての粒子ディメンジョンパラメータを挿入図(A)に示す。
図4は、Auナノシェルに関し、オープンナノシェルが、水若しくは空気中において、例えば、Auナノシェル(r/R/H=43/73/146nm)懸濁液についての675nmからAuオープンナノシェル(r/R/H=43/73/109nm)懸濁液についての730nmまでプラズモン共鳴の明らかなレッドシフトを示すことを示している(図4A)。これは、おそらく、内側端部がAuオープンナノシェルにおいて外側端部と強く相互作用するという事実により説明することができる。オープンナノシェルのコアサイズ及びシェル厚の比率を増加させると、レッドシフトがより顕著になる。これは、内側端部と外側端部との相互作用がより強くなるからである。周りの屈折率変化及びランダム配向性のため、水中におけるオープンナノシェルの消光スペクトルにより、レッドシフトの特徴が示され、予測した空気中におけるものと比較して拡がった。
実験的な消光スペクトルと理論的な消光スペクトルとの一般的な共通性が明らかとなり、不一致点は、Auオープンナノシェルの多分散サイズ及び固有の粗いシェル表面に殆ど起因する。
小さいコアサイズ(<100nm)及び薄いシェル厚(<10nm)を有するAuナノシェルを作製することは困難であるため、Auオープンナノシェルは有利である。これは、近赤外(NIR)領域に光学反応を有するという特徴並びに比較的小さいままである粒子サイズにより、適切な分野、例えばサイズ要求を有する、バイオメディカルイメージング及びある腫瘍についての温熱療法へと導かれるからである。
好ましい実施の形態、特定の構造及び配置並びに材料は、本発明に係る装置のためにここで議論されているけれども、本発明の技術的範囲及び精神から逸脱することなく形式上及び細部において様々な変更若しくは修正をなしうることは理解されよう。例えば、上記した公式は使用される手順を単に代表するものである。機能化をブロック図に追加してもよいし若しくはブロック図から削除してもよい。そして、オペレーションは、機能ブロックの間で相互に交換可能である。本発明の範囲内で記載された方法に工程を加えてもよいし、削除してもよい。

Claims (23)

  1. 上部に、ナノ粒子(2)を含む層を有する基板(1)であって、上記ナノ粒子(2)は、導電性オープンシェル(3)により部分的に囲まれた誘電コア(5)を有し、上記ナノ粒子(2)の実質的に全部が、上記基板(1)から離れるように、当該シェル(3)の開口部(4)を有し、上記誘電コア(5)はSiOを含むことを特徴とする基板(1)。
  2. 上記基板(1)は平坦であり、
    上記導電性オープンシェル(3)のエッジが、実質的に、上記基板(1)の平面に対して0°〜45°の角度をなす平面(6)上にあることを特徴とする請求項1記載の基板(1)。
  3. 上記導電性オープンシェル(3)の開口部が、当該シェルの表面積の5〜45%が除去されたことに起因することを特徴とする請求項1又は2に記載の基板(1)。
  4. 上記導電性オープンシェル(3)が、Au、Ag及びAlからなる群から選択された少なくとも1つの材料を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の基板(1)。
  5. 上記ナノ粒子(2)が、上記基板(1)上にある機能化層を介して上記基板(1)上に固定化されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の基板(1)。
  6. 上記ナノ粒子が埋設されていないことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の基板(1)。
  7. 上部に、ナノ粒子(2)を含む層を有する基板(1)であって、上記ナノ粒子(2)は導電性オープンシェル(3)を有し、上記ナノ粒子(2)の実質的に全部が、上記基板(1)から離れるように、当該シェル(3)の開口部(4)を有する基板(1)を作製するための方法であって、
    (i)誘電コアと該誘電コアの周りを完全に覆う導電性シェルとを有するナノ粒子を準備する工程と、
    (ii)上記ナノ粒子の層を基板表面上に積層する工程と、
    (iii)上記ナノ粒子の、上記基板から離れた領域において、上記導電性シェルの一部を除去し、それにより、導電性オープンシェルを含むナノ粒子を作製する工程と、を備える方法。
  8. 工程(ii)と工程(iii)との間に、上記ナノ粒子を埋設する固体のマトリクスを形成することができる液体コーティングにより、上部にナノ粒子を有する上記基板表面をコートする工程をさらに含み、
    上記工程(iii)は、上記固体のマトリクスが形成された後、上記基板から離れる方向に向いた固体のマトリクス表面において、当該固体のマトリクスの一部を取り除き、それにより上記導電性シェルの上記一部を取り除くことを含むことを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 工程(i)において準備されたナノ粒子が、当該ナノ粒子を埋設する固体のマトリクスを形成することができる液体コーティングに含まれ、
    上記工程(iii)は、上記固体のマトリクスが形成された後、上記基板から離れる方向に向いた固体のマトリクス表面において、当該固体のマトリクスの一部を取り除き、それにより上記導電性シェルの上記一部を取り除くことを含むことを特徴とする請求項7記載の方法。
  10. 上記除去工程が、方向性エッチング技術を介して実行されることを特徴とする請求項7記載の方法。
  11. 上記方向性除去技術が、イオンミリングであることを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. 上記積層工程の前に、上記基板を化学的に機能化することを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 導電性オープンシェルを含む上記ナノ粒子から上記誘電コアを除去する工程をさらに備えることを特徴とする請求項7〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 導電性オープンシェルを有するナノ粒子の製造方法であって、
    請求項7〜13のいずれかに記載の工程を含む製造方法。
  15. 上記ナノ粒子(2)が、上記導電性オープンシェル(3)により部分的に囲まれた誘電コア(5)を有することを特徴とする請求項14記載の方法。
  16. 上記誘電コア(5)がSiOを含むことを特徴とする請求項15記載の方法。
  17. 上記基板から上記導電性オープンシェルを取り外す工程をさらに含むことを特徴とする、請求項13に従属する請求項14に係る方法。
  18. 温熱療法によるメディカルコンディション処置において使用される、請求項17にしたがって上記基板から取り外されたオープンナノシェル。
  19. バイオメディカルイメージングにおいて使用される、請求項17にしたがって上記基板から取り外されたオープンナノシェル。
  20. SPRバイオセンサーとして使用される、請求項17にしたがって上記基板から取り外されたオープンナノシェル。
  21. イメージングアプリケーションに使用される、請求項1〜6のいずれかに係る、上部に層を有する基板。
  22. 上記イメージングアプリケーションが、光学分光技術であることを特徴とする請求項21記載の基板
  23. 上記光学分光技術が、SERSベースの生体分子検出であることを特徴とする請求項22記載の基板
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