JP5625513B2 - 光直接増幅器、及び光直接増幅器における入力コネクタ接続状態判定方法 - Google Patents
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Description
このように、光直接増幅器を用いた光伝送系では、光直接増幅器で付加される自然放出光(ASE)によって信号対雑音比(S/N比)が劣化して伝送品質が劣化するため、光直接増幅器の雑音指数は、光受信器が許容できるS/N比(設計値)となるように設計される。このため、光直接増幅器は雑音指数がこの設計値どおりとなるように動作している必要がある。
また、関連する光ファイバ増幅器がある(特許文献2を参照)。この特許文献2に記載の光ファイバ増幅器は、出力側コネクタの外れの有無を正確に検出し、安全性を高め得る光ファイバ増幅器を提供することを目的としている。
なお、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3で開示された技術においても、出力側コネクタのコネクタ外れを検出するものであり、入力コネクタにおける接続状態の良否を判定することができない。
本発明の主たる課題は、光直接増幅器において、入力コネクタの接続不良を判定することができる光直接増幅器を提供することにある。
図1は、本発明の実施形態に係わる光直接増幅器の構成を示す図である。図1に示す構成の光直接増幅器1は、図2に示す一般的な構成の光直接増幅器2と比較して、光部品群で構成される光モジュール部10に、光経路選択部18と、光経路選択部19とを新たに追加した点が異なる。また、光モジュール部10を制御する電子制御部20を追記した点が異なる。
光スイッチである光経路選択部18は、1つの共通ポートc1と、共通ポートc1と選択的に接続される切替ポートであるポートa1とポートb1とを備える。同じく光スイッチである光経路選択部19は、1つの共通ポートc2と、共通ポートc2と選択的に接続される切替ポートであるポートa2とポートb2とを備える。
前述の図2に示す一般的な構成の光直接増幅器2では、EDF12からの出力光を光分岐カプラ13で一部を分岐し、受光素子14で受光してEDF12の出力レベルを検出する。また、出力コネクタ17からの反射光を光分岐カプラ15で分岐し、受光素子16により受光して反射光レベルを検出する。これにより、光直接増幅器2では、両者の検出レベルの比を求めることにより出力コネクタ17の反射減衰量を検出していた。しかしながら、光直接増幅器2における出力コネクタ17の反射減衰量検出は、出力コネクタ17から出力する光信号が存在するために可能となる方法であり、反射減衰量を検出するための光源が存在しない入力コネクタ11に対しては適用できなかった。
出力コネクタ17の反射減衰量を検出する通常動作モード時には、光経路選択部19のポートc2とポートb2を接続し、EDF12の出力光(光分岐カプラ15からの出力光)を出力コネクタ17側に導く。
光直接増幅器を用いた伝送系では、入力コネクタの接続異常が発生すると光直接増幅器への実際の信号入力レベルが低下して雑音指数が劣化し、伝送系としての信号対雑音比(S/N比)が低下して伝送品質を低下させる。本発明の光直接増幅器を用いることによって、入力コネクタの接続異常を検出することができ、上記の伝送品質劣化を検知できる。
また、EDF12として、エルビウム以外の他の希土類添加ファイバアンプを使用することも可能であり、EDF12を他の希土類添加ファイバアンプに置き換えた場合でも同様の効果が得られる。
また、EDF12は励起方式(前方励起、後方励起、双方向励起)、励起波長、EDFの段数などに依存せず、いかなる構成、方式に対しても同様の効果が得られる。また、出力光レベルを検出するための光分岐カプラ13と、反射光レベルを検出するための光分岐カプラ15の配置の順序は、EDF12に対して前後を交換することが可能であり、前後を交換した場合でも同様の効果が得られる。
このような光直接増幅器1では、光スイッチである光経路選択部18及び19を設け、この光経路選択部18及び19の動作によりEDF12の出力光を、出力コネクタ17側ではなく入力コネクタ11側に導き、入力コネクタ11における反射光のレベルを検出する。
これにより、入力コネクタ11の反射光のレベル(あるいは反射減衰量)を測定することが可能になり、入力コネクタ11の接続状態の良否を判定することが可能となる。
このような光直接増幅器1では、光スイッチである光経路選択部18及び光経路選択部19を設け、この光経路選択部18及び19を連動させることにより、EDF12の出力光を、出力コネクタ17側ではなく入力コネクタ11側に導き、入力コネクタ11からの反射光レベルを検出する。これにより、入力コネクタ11の反射光のレベル(あるいは反射減衰量)を測定することが可能となり、入力コネクタ11の接続状態の良否を判定することが可能となる。
このような構成の光直接増幅器1では、入力コネクタ接続状態判定モードにおいて、光経路選択部19によりEDF12からの出力光を第1の光経路選択部18へ導き、第1の光経路選択部18では、第2の光経路選択部19から導かれるEDF12の出力光を入力コネクタ11へ入力する。この状態において、第1の光分岐カプラ13によりEDF12の出力光(入力コネクタ11からの外部出力光)を分岐し、第1の受光素子14によりEDF12の出力光のレベルを検出し、第2の光分岐カプラ15により入力コネクタ11からの反射光を分岐し、第2の受光素子16により入力コネクタ11からの反射光のレベルを検出する。
これにより、EDF12の出力光(入力コネクタ11からの外部出力光)のレベルと、入力コネクタ11からの反射光レベルのそれぞれを、受光素子14及び受光素子16で検出することができる。このため、入力コネクタ11による反射減衰量を測定して入力コネクタ11の接続状態の良否判定を行うことができる。
このような構成の光直接増幅器1では、第1の光経路選択部18として、1つの共通ポートc1と、共通ポートc1に選択的に接続されるポートa1及びb1とを備える光スイッチを用いる。また、第2の光経路選択部19として、1つの共通ポートc2と、共通ポートc2に選択的に接続されるポートa2及びb2とを備える光スイッチを用いる。そして、入力コネクタ接続状態判定モードにおいては、第1の光経路選択部18内で共通ポートc1とポートa1とを接続し、第2の光経路選択部19内で共通ポートc2とポートa2とを接続し、EDF12の出力光を入力コネクタ11に導く。
このように、第1の光経路選択部18と第2の光経路選択部19とを連動させることにより、EDF12の出力光を入力コネクタ11に導き、入力コネクタ11における反射光のレベル(あるいは反射減衰量)を検出することができる。
これにより、光直接増幅器における部品実装の都合に合わせて、第1の光分岐カプラ13及び第1の受光素子14と、第2の光分岐カプラ15及び第2の受光素子16の挿入(配置)の順番を任意に選ぶことができる。
このような構成の光直接増幅器1では、入力コネクタ11の反射減衰量検出時には、入力コネクタ11から外部出力される出力光(EDF12の出力光)のレベルを光分岐カプラ13及び受光素子14を用いて検出し、また入力コネクタ11から反射される反射光のレベルを光分岐カプラ15及び受光素子16を用いて検出することにより、両者の比から反射減衰量を検知する。そして、検知した反射減衰量が基準値よりも小さい場合には、入力コネクタ11に接続異常があると判定する。
これにより、入力コネクタ接続状態判定モードにおいて、EDF12に出力光を発生させて、入力コネクタ11による反射光のレベル(あるいは反射減衰量)を検出することができる。
このように、EDF12は、励起方式(前方励起、後方励起、または双方向励起方式)、励起波長、EDFの段数などに依存せず、いかなる構成、方式に対しても、入力コネクタ11におけるコネクタ接続状態の良否を判定できる。
Claims (9)
- 外部から信号光を入力するための入力コネクタと、
入力コネクタから入力される信号光を増幅するEDF(エルビウム・ドープ・ファイバ)と、
外部へEDFによって増幅された信号光を出力するための出力コネクタと、
前記EDFから出力される出力光を前記出力コネクタ側に導くか、または、前記入力コネクタ側に導くかを選択する第1の光経路選択部及び第2の光経路選択部と、
前記EDFの出力側と前記第2の光経路選択部との間に設けられる光分岐カプラと、
前記光分岐カプラにより分岐された信号光のレベルを検出する受光素子と、
を備え、
前記第1の光経路選択部は、前記入力コネクタに接続され、前記入力コネクタを前記EDFの入力側に接続するか、または前記入力コネクタを前記第2の光経路選択部側に接続するかを選択し、
前記第2の光経路選択部は、前記EDFの出力側と接続され、前記EDFの出力側を前記出力コネクタ側に接続するか、または前記EDFの出力側を前記第1の光経路選択部側に接続するかを選択し、
前記第1の光経路選択部は、前記第2の光経路選択部により前記第1の光経路選択部側が選択され、かつ前記第1の光経路選択部により前記第2の光経路選択部側が選択される入力コネクタ接続状態判定モードの場合に、前記第2の光経路選択部を介して導かれるEDFの出力光を前記入力コネクタに入力し、
前記入力コネクタ接続状態判定モードの場合に、前記光分岐カプラにより前記入力コネクタからの反射光を分岐し、前記受光素子により入力コネクタからの反射光のレベルを検出する、
ことを特徴とする光直接増幅器。 - 前記光分岐カプラは、前記EDFの出力側と前記第2の光経路選択部との間の前記EDFの出力側に設けられる第1の光分岐カプラと、前記第1の光分岐カプラより前記第2の光経路選択部側に設けられる第2の光分岐カプラと、からなり、
前記受光素子は、前記第1の光分岐カプラにより分岐された信号光のレベルを検出する第1の受光素子と、前記第2の光分岐カプラにより分岐された信号光のレベルを検出する第2の受光素子と、からなり、
前記第2の光経路選択部により出力コネクタ側が選択され、かつ前記第1の光経路選択部によりEDF側が選択された通常動作モードの場合に、
前記第1の光分岐カプラにより前記EDFの出力光を分岐し、前記第1の受光素子によりEDFの出力光のレベルを検出し、
前記第2の光分岐カプラにより前記出力コネクタからの反射光を分岐し、前記第2の受光素子により出力コネクタからの反射光のレベルを検出し、
前記入力コネクタ接続状態判定モードの場合に、
前記第1の光分岐カプラにより前記EDFからの出力光を分岐し、前記第1の受光素子
によりEDFの出力光のレベルを検出し、
前記第2の光分岐カプラにより前記入力コネクタからの反射光を分岐し、前記第2の受
光素子により入力コネクタからの反射光のレベルを検出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の光直接増幅器。 - 前記第1の光経路選択部は、1つの共通ポートと、前記共通ポートに選択的に接続される第1及び第2の切替ポートと、を備え、
前記第2の光経路選択部は、1つの共通ポートと、前記共通ポートに選択的に接続される第1及び第2の切替ポートと、を備え、
前記第1の光経路選択部の共通ポートと前記入力コネクタとが接続され、
前記第1の光経路選択部の第1の切替ポートと前記第2の光経路選択部の第1の切替ポートとが接続され、
前記第1の光経路選択部の第2の切替ポートと前記EDFの入力側とが接続され、
前記EDFの出力側が前記第1の光分岐カプラと前記第2の光分岐カプラとを介して前記第2の光経路選択部の共通ポートに接続され、
前記第2の光経路選択部の第1の切替ポートと前記第1の光経路選択部の第1の切替ポートとが接続され、
前記第2の光経路選択部の第2の切替ポートと前記出力コネクタとが接続され、
前記EDFには励起エネルギーを付与する励起レーザが接続され、
前記第1の光分岐カプラには前記第1の受光素子が接続され、
前記第2の光分岐カプラには前記第2の受光素子が接続され、
前記入力コネクタ接続状態判定モードにおいては、前記第1の光経路選択部内の共通ポートと第1の切替ポートとが接続され、前記第2の光経路選択部内の共通ポートと第1の切替ポートとが接続される
ことを特徴とする請求項2に記載の光直接増幅器。 - 前記EDFの出力側と前記第2の光経路選択部の共通ポートとの間に挿入される、前記第1の光分岐カプラ及び第1の受光素子と、前記第2の光分岐カプラ及び第2の受光素子との前記EDFに対する配置順が任意に選択される
ことを特徴とする請求項3に記載の光直接増幅器。 - 前記通常動作モードと前記入力コネクタ接続状態判定モードとを選択するためのモード選択部と、
前記モード選択部により選択された動作モードに応じて、前記第2の光経路選択部と、前記第1の光経路選択部のスイッチ状態を制御する光スイッチ制御部と、
前記第1の受光素子及び前記第2の受光素子のいずれか、または両方における検出レベルに応じて、前記入力コネクタ及び前記出力コネクタにおけるコネクタ接続状態の良否を判定するコネクタ接続状態判定部と、
を備えることを特徴とする請求項2〜請求項4の何れか一項に記載の光直接増幅器。 - 前記入力コネクタ接続状態判定モードにおいては、前記EDFの入力側に試験用の光信号を注入して、前記EDFに出力光を発生させる
ことを特徴とする請求項2〜請求項5の何れか一項に記載の光直接増幅器。 - 前記EDFは励起方式が、前方励起、後方励起、または双方向励起方式である
ことを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の光直接増幅器。 - 前記EDFは、複数のEDFが多段に接続されて構成される
ことを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の光直接増幅器。 - 外部から信号光を入力するための入力コネクタと、
入力コネクタから入力される信号光を増幅するEDF(エルビウム・ドープ・ファイバ)と、
外部へEDFによって増幅された信号光を出力するための出力コネクタと、
前記EDFから出力される出力光を前記出力コネクタ側に導くか、または、前記入力コネクタ側に導くかを選択する第1の光経路選択部及び第2の光経路選択部と、
前記EDFの出力側と前記第2の光経路選択部との間に設けられる光分岐カプラと、
前記光分岐カプラにより分岐された信号光のレベルを検出する受光素子と、
を備え、
前記第1の光経路選択部は、前記入力コネクタに接続され、前記入力コネクタを前記EDFの入力側に接続するか、または前記入力コネクタを前記第2の光経路選択部側に接続するかを選択し、
前記第2の光経路選択部は、前記EDFの出力側と接続され、前記EDFの出力側を前記出力コネクタ側に接続するか、または前記EDFの出力側を前記第1の光経路選択部側に接続するかを選択する光直接増幅器において、
前記第1の光経路選択部は、前記第2の光経路選択部により前記第1の光経路選択部側が選択され、かつ前記第1の光経路選択部により前記第2の光経路選択部側が選択される入力コネクタ接続状態判定モードの場合に、前記第2の光経路選択部を介して導かれるEDFの出力光を前記入力コネクタに入力し、
前記入力コネクタ接続状態判定モードの場合に、前記光分岐カプラにより前記入力コネクタからの反射光を分岐し、前記受光素子により入力コネクタからの反射光のレベルを検出する、
ことを特徴とする入力コネクタ接続状態判定方法。
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