JP5624307B2 - 原子炉格納容器の水素除去装置および方法 - Google Patents

原子炉格納容器の水素除去装置および方法 Download PDF

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本発明は、主に原子力発電所に用いられ、事故時に原子炉格納容器内に発生する水素を除去する原子炉格納容器の水素除去装置および方法に関する。
図9は従来の原子炉格納容器の概略断面図である。原子炉炉心107を内蔵する原子炉圧力容器101を格納する原子炉格納容器102は、原子炉圧力容器101を包囲する上部ドライウェル103及び下部ドライウェル104と、上部ドライウェル103とベント管106を介して接続し内部にサプレッションプール水105aを有するウェットウェル105とから構成される。また、原子炉圧力容器101を包囲して生体遮蔽壁108が設置されている。
このように構成された原子炉格納容器において、原子炉圧力容器101に接続する主蒸気管109等の原子炉一次冷却系配管が万が一破断した場合、原子炉格納容器102内の上部ドライウェル103に高温・高圧の原子炉一次冷却材が放出され、上部ドライウェル103内の圧力・温度が急激に上昇する。上部ドライウェル103に放出された高温・高圧の冷却材は、上部ドライウェル103内の気体と混合して、ベント管106を通してサプレッションプール水105a中に放出されて冷却される。こうして原子炉圧力容器101から放出される熱エネルギーの多くはこのサプレッションプール105aにおいて吸収される。
また、原子炉圧力容器101内には非常用炉心冷却系(図示せず)によりサプレッションプール水105aが注入されて炉心が冷却されるが、この冷却水は長期的には炉心から崩壊熱を吸収し、破断した配管の破断口からドライウェルへ流出される。このため、上部ドライウェル103内の圧力・温度は常にウェットウェル105よりも高い状態となる。
このような長期的事象下で軽水炉型原子力発電所の原子炉内では冷却材である水が放射線分解され、水素ガスと酸素ガスが発生する。さらに、燃料被覆管の温度が上昇する場合には水蒸気と燃料被覆管材料のジルコニウムとの間で反応が起こり(Metal-Water反応という。)、短時間で水素ガスが発生する。こうして発生する水素ガスが破断した配管の破断口等から原子炉格納容器内に放出され、原子炉格納容器102内の水素ガス濃度は次第に上昇する。また、水素ガスは非凝縮性であるから、原子炉格納容器102内の圧力も上昇する。
この状態が続くと、水素ガス濃度が4vol%かつ酸素濃度が5vol%以上に上昇し、可燃性ガス濃度が可燃限界を越えたときには、気体は可燃状態となる。さらに前記したようにMetal-Water反応等で水素ガス濃度が上昇すると過剰な反応が起きる可能性がある。
こうした事態への有効な対策として、従来の沸騰水型原子力発電設備の場合には、圧力抑制式の原子炉格納容器内を窒素ガスで置換し酸素濃度を低く維持することにより、Metal-Water反応により短時間で大量に発生する水素ガスに対しても原子炉格納容器内が可燃性雰囲気となることを厳に防止し、固有の安全性を達成している。
また、水素ガスを除去するため原子炉格納容器外に設置された再結合器及びブロアを有する可燃性ガス濃度制御装置により、原子炉格納容器内の気体を原子炉格納容器外に吸引し、昇温させて水素ガスと酸素ガスを再結合させて水に戻し、残りの気体を冷却してから原子炉格納容器へ戻すことで、可燃性ガス濃度の上昇を抑制している。
一方、外部電源を必要とせず、静的に可燃性ガス濃度を制御する方法として、水素の酸化触媒を用いて再結合反応を促進させる触媒式再結合装置を原子炉格納容器内に複数配置する方法が提案されている(特許文献1)。
また、事故時に原子炉格納容器内に発生する水素を窒素と触媒反応で除去する可燃性ガス除去方法も提案されている(特許文献2、3)。
また、水素の酸化触媒を用いた再結合反応と、水素と窒素との触媒反応とを組み合わせた可燃性ガス除去方法も提案されている(特許文献4)。
特開平5−188196号公報 特開2006−322768号公報 特開2006−162559号公報 特開2005−003371号公報
上述したように事故時に過剰に発生する水素に対して、残存する酸素で再結合させて水に戻す方法、窒素充填による水素の燃焼防止方法、及び水素と窒素を反応させてアンモニアを生成することで水素を処理する方法があるものの、燃料熔解まで事故が進んだ状態においてもこのような水素除去手段が使用できるか否か問題がある。その大きな理由として水素除去のための電源確保(反応を促進させるための熱源確保)の問題がある。
原子力発電所においては、自身の事故に対して有効に対処するための電源確保を他電力の電源で担う構造を取っている。これにより、自身或いは同系列の発電所の事故に対しても電源確保を可能としているが、炉心溶融などの苛酷事故が発生した場合、電源確保は非常に困難にならざるを得ない。例えば、電源を接続するための電線においても炉心溶融温度の耐熱性あるものを使用しない限り電源確保できるとは言い難い。このため、他の動力を一切使用しないで駆動できる水素除去システムの構築が望まれている。
また、Metal-Water反応によって大量の水素が発生する事象下において、上述の水素と酸素の再結合による従来の水素処理方法では、低酸素状態で水素の除去を行うことが困難である。水素除去が出来ない場合、格納容器内圧力を低減することができず、事故を収束に導くことが困難となる。この場合、現行のシステムでは格納容器内雰囲気を環境に放出して格納容器内圧力を低減し、事故を収束することが計画されているが、同時に放射性ガスを環境に放出する恐れがある。
そこで酸素濃度が低く再結合を行うのが難しい場合にも水素を除去する方法として、水素吸蔵合金の利用が提案されているが、水素吸蔵合金が吸蔵する水素の重量は高々その合金重量の数%にすぎない。例えば、TiFe合金の吸蔵水素量は合金重量の約1.8%であり、そのため大量の水素発生に対処するには膨大な量の水素吸蔵合金が必要とされる。
また、水素と窒素を触媒反応で除去する場合、特にRu金属を使用する触媒においては、空気中にある酸素により水素/窒素反応が多分に阻害されるため、触媒本来の性能が生かされず格納容器内の水素を除去しきれない可能性が生じる。このような反応阻害の対処として、触媒金属(Ru)などに多少の助剤を添加する方法がある。この助剤の影響により水素/窒素反応を更に効率的に反応させることを可能とする。しかしながら、水素/窒素反応に使用する触媒の多くは500℃程度の高温を使用し、触媒、助剤などを組み合わせても300℃の熱源が無いと反応は全く起こらない。
さらに、水素/窒素反応は反応条件として、300℃以上の熱源が必要であり、事故時にこの熱源を確保することは困難である。水素/酸素反応は発熱反応であるため、この発熱を利用する試みもなされているが(特許文献4)、酸素量が乏しいため事故直後の僅かな時間しか利用できないという問題があり、大量に残存する水素と窒素を反応させるための熱源は得られない。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、外部の動力を必要とすることなく、水素/窒素触媒本来の性能を十分に発揮させるための熱源を確保し、かつ、水素/窒素触媒の反応を阻害する酸素を効率的に取り除くことにより、水素を確実に除去し、過酷事故時における水素による原子炉格納容器の内圧上昇を抑制することにより、環境中に格納容器内雰囲気を放出することなく、格納容器内圧力を低減し事故を収束させることができる原子炉格納容器の水素除去装置及び方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る水素除去装置は、原子炉圧力容器を包囲する原子炉格納容器内に配置され、事故時に原子炉格納容器内に生成する水素を除去する水素除去装置において、前記水素除去装置は、筐体と、前記筐体内に配置された前記格納容器内雰囲気中の窒素と水素からアンモニアを生成する水素/窒素触媒、水素と酸素から水を生成する水素/酸素触媒と、及び水蒸気と反応して発熱するMgOからなる発熱体と、前記筐体に設けられ事故時に開放する開閉扉と、を具備することを特徴とする。
また、本発明に係る水素除去方法は、事故時に原子炉格納容器内に生成する水素の除去方法において、水蒸気と反応して発熱するMgOを熱源として、水素/窒素触媒により水素を除去し、水素/酸素触媒により酸素を除去することを特徴とする。
本発明によれば、外部の動力を必要することなく、水素/窒素触媒本来の性能を十分に発揮させるための熱源を確保し、かつ、水素/窒素触媒の反応を阻害する酸素を効率的に取り除くことにより、水素を確実に除去し、過酷事故時における水素による原子炉格納容器の内圧上昇を抑制することにより、環境中に格納容器内雰囲気を放出することなく、格納容器内圧力を低減し事故を収束させることができる。
本発明に係る水素除去装置が設置された原子炉格納容器の全体構成図。 本発明の第1の実施形態に係る水素除去装置の構成図で、(a)は開閉扉が閉鎖時、(b)は開閉扉が解放時の構成図。 本発明の第1の実施形態に係る水素除去装置の酸素除去有無の場合の水素除去率比較図。 本発明の第1の実施形態に係る水素除去装置の温度に対する水素除去率を示す図。 本発明の第1の実施形態に係る水素/窒素触媒の蒸気量に対する温度依存性を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る水素/窒素触媒の水蒸気影響を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る水素/窒素触媒の酸素影響を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る水素除去装置の水素除去効率を示す図。 従来の原子炉格納容器の概略断面図。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る水素除去装置を、図1乃至図5を用いて説明する。
図1は水素除去装置が設置された格納容器の全体構成図であり、図2は水素除去装置の構成図である。なお、原子炉格納容器102の構成は図12のものと同一であるので同一符号で示し、その構成の説明を省略する。
図2において、水素除去装置1は、上部開閉扉2a及び下部開閉扉5aを備える筐体1a、水蒸気によって発熱する上部発熱体2b、水素/窒素触媒層3、水素/酸素触媒層4、及び水蒸気によって発熱する下部発熱体5bから構成され、原子炉格納容器102内に設置される。
なお、図1では水素除去装置1は上部ドライウエル103内に設置されているが、下部ドライウエル104又はウエットウエル105気相計内に設置してもよく、また、水素除去装置1を格納容器102内に複数設置してもよい。
過酷事故時において、格納容器102内には過酷事故時に発生する蒸気と水素、水素燃焼防止の観点から注入される窒素、元々存在する酸素等が存在する。上部及び下部発熱体2b、5bは水蒸気と反応して発熱し、触媒反応の熱源となる。
上部及び下部発熱体2b、5bとして、例えばMgOまたは鉄と活性炭の混合物などの物質が用いられる。通常運転中の原子炉格納容器においても水蒸気は少量存在するが、この水蒸気との反応を避けるため通常時では上部及び下部発熱体2b、5bは水素/窒素触媒3、水素/酸素触媒4とともに筐体1a内に密封状態で置かれている(図2(a))。その際、筐体1a内には窒素ガス等の不活性ガスが充填され、圧力制御弁6は閉状態となっている。
そして、過酷事故時に電源が損失したときに圧力制御弁6が開状態となり、外部から所定圧の不活性ガスが筐体1a内に導入されると、その圧力により上部及び下部開閉扉2a、5aが開き、上部及び下部発熱体2b、5bは水蒸気と接触し発熱する(図2(b))。
なお、上記の実施形態では、上部及び下部開閉扉2a、5aは圧力により開放する構造としているが、電源損失時に機械的に開放する機構を採用してもよい。
過酷事故時において、水素/窒素触媒層3は上部及び下部発熱体2b、5bを熱源として格納容器雰囲気中の窒素と水素からアンモニアを生成する触媒反応により水素を除去する。一方、水素/酸素触媒層4は酸素と水素から水を生成する触媒反応により水素/窒素反応の触媒毒となる酸素を除去し、これにより水素/窒素触媒層3本来のアンモニア生成反応速度で水素/窒素触媒反応がおこなわれる。
なお、発熱体2b、5bからの発熱量は、発熱体材料の発熱能力、その容積及び水蒸気との接触面積により適宜制御することができる。
また、筐体1aの下方に水素/酸素反応触媒4を設置し、その上方に水素/窒素触媒3を設置することで、筐体最下部にあるMgO発熱体5bの熱を上昇気流として利用し、水素/窒素触媒3に悪影響を及ぼす酸素を水素/酸素触媒4で除去し、水素/窒素触媒3で多量に存在する水素を効率的に除去することができる。
なお、上記実施形態では発熱体を最上部及び最下部に2つ配置しているが、これに限定されず、最下部に一つ配置してもよく、また、筐体内に3つ以上配置してもよい。
さらに、電源損失等の過酷事故時には格納容器内は完全な密閉状態となる。この環境において、反応促進、冷却等のために、雰囲気ガスを撹拌することが望ましい。このため、本実施形態のように、筐体1aの上下二方向に開口する扉を有する構造とし、さらに、筐体1aの少なくとも最下部にMgOなどの水蒸気と反応して発熱する発熱体を設置することにより、発熱体の熱を上昇気流として利用することで、筐体内部において上昇気流により水蒸気、水素、酸素、窒素ガスはそれぞれの触媒で処理された後、筐体1aの上方から排出される。この流れによって、筐体下部からは新たに処理されていないガスが流入することで格納容器内雰囲気ガスを強制的に撹拌することができる。
図3乃至図5により本発明の第1の実施形態に係る水素除去装置の作用効果を説明する。
図3は上記水素除去装置において、脱酸素の有無による水素除去割合を示した図である。アンモニア合成反応は
3H + N→ 2NH
で表されるが、この触媒反応において水素/窒素触媒表面に水素及び窒素が吸着してアンモニア反応が成立する。しかしながら、この状態において水素/窒素触媒表面に酸素が吸着した場合には、その後に窒素などの不活性ガスで置換したとしても、触媒に吸着した酸素を取り除くことができないことが本発明者等によって見出された。
このため、水素/窒素触媒表面の酸素を、水素/酸素触媒により水素と結合させ酸素除去を行うことで、水素/窒素触媒が本来有するアンモニア合成反応速度を具現することでアンモニア反応が促進し、図3に示すように水素除去率が顕著に向上することがわかる。
図4は水素/窒素反応の温度依存性を示す図である。図4から、水素/窒素反応に好適な温度範囲があることがわかる。本発明では、この温度を水蒸気を利用した発熱体によって実現する。この発熱物質の一例として、MgOと水蒸気との反応を以下に示す。
MgO(solid)+HO(g) ⇔ Mg(OH)(solid)
ΔH=−81.02(kJ/モル)
MgOと水蒸気が反応して右辺のMg(OH)を生成しながら81.02kJ/モルの熱量を放出し、一方、Mg(OH)に300℃から400℃の熱を与えるとMgOと水蒸気が発生する。この水蒸気を利用した発熱反応による熱源を水素/窒素反応の熱源に利用するとともに、Mg(OH)の再生を行うための脱水反応の熱源にも利用する。以上からMgO等の発熱体は、その水酸化反応による発熱とこの熱源を利用する水素/窒素反応と、Mg(OH)の脱水反応を可能とする。
図5は水素/窒素触媒反応に必要な熱源となるMgOの水蒸気量に対する温度依存性を示す図である。水蒸気量に応じて温度が上昇することがわかる。
以上説明したように、本第1の実施形態によれば、外部の動力を必要とすることなく、水素/窒素触媒本来の性能を十分に発揮させるための熱源を確保し、かつ、水素/窒素触媒の反応を阻害する酸素を効率的に取り除くことにより、水素を確実に除去し、過酷事故時における水素による原子炉格納容器の内圧上昇を抑制することにより、環境中に格納容器内雰囲気を放出することなく、格納容器内圧力を低減し事故を収束させることができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る水素除去装置を、図6乃至図8を用いて説明する。
本発明の第2の実施形態は、図2に示した水素/窒素触媒3及び水素/酸素触媒4をポリエチレン等の約100℃で熔解する物質で密封することを特徴とする。
図6は水素/窒素触媒の水蒸気影響を示す図である。同図に示すように水蒸気割合が増加すると水素除去効率も低下する。また、図7は水素/窒素触媒の酸素による影響を示す図である。同図に示すように一旦酸化された触媒は水素/窒素反応の性能が回復するまでに多少の時間を要することが解る。
このため、水素/窒素触媒3を100℃程度で熔解するポリエチレンなどで密封し、不活性ガス雰囲気下で密封することが望ましく、この状態で水素除去装置1に設置することで、触媒が酸化され触媒反応を阻害する恐れを無くし、かつ水蒸気などによる触媒反応阻害も無くすることを可能とする。
また、図8は、酸素と水素から酸素を除去する水素/酸素触媒に関し、水素/酸素触媒4の酸素影響を示す図である。同図に示すように一旦酸化された触媒は水素/酸素反応の性能が回復するまでに多少の時間を要することが解る。このため、水素/酸素触媒4を100℃程度で熔解するポリエチレンなどで密封し、不活性ガス雰囲気下で密封することが望ましく、この状態で装置に設置することで、触媒が酸化され触媒反応を阻害する恐れを無くし、かつ水蒸気などによる触媒反応阻害も無くすることを可能とする。
このように、水素/窒素触媒3及び水素/酸素触媒4は、通常時はポリエチレン等の約100℃で熔解する物質で密封されているので、触媒反応が阻害されることはなく、また、事故時には、雰囲気温度の上昇によりポリエチレンが溶解するので、効率よく水素、酸素、窒素を触媒反応させることができる。
本第2の実施形態によれば、水素/窒素触媒及び水素/酸素触媒を約100℃で熔解する物質で密封することにより、水素/窒素触媒及び水素/酸素触媒の機能をさらに向上させることができる。
1…水素除去装置、1a…筐体、2a…上部開閉扉、2b…上部発熱体(熱源)、3…水素/窒素触媒層、4…水素/酸素触媒層、5a…下部開閉扉、5b…下部発熱体(熱源)、6…圧力制御弁、101…原子炉圧力容器、102…原子炉格納容器、103…上部ドライウェル、104…下部ドライウェル、105…ウェットウェル、105a…サプレッションプール、106…ベント管、107…原子炉炉心、108…生体遮蔽壁、109…主蒸気管。

Claims (7)

  1. 原子炉圧力容器を包囲する原子炉格納容器内に配置され、事故時に原子炉格納容器内に生成する水素を除去する水素除去装置において、
    前記水素除去装置は、筐体と、前記筐体内に配置された前記格納容器内雰囲気中の窒素と水素からアンモニアを生成する水素/窒素触媒、水素と酸素から水を生成する水素/酸素触媒と、及び水蒸気と反応して発熱するMgOからなる発熱体と、前記筐体に設けられ事故時に開放する開閉扉と、を具備することを特徴とする水素除去装置。
  2. 前記発熱体を前記筐体内の最下部、又は最上部及び最下部に設けたことを特徴とする請求項1記載の水素除去装置。
  3. 前記開閉扉を前記筐体の上部及び下部に設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の水素除去装置。
  4. 前記筐体内の最下部に設けた発熱体の上部に水素/酸素触媒を配置し、その上部に水素/窒素触媒を配置したことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の水素除去装置。
  5. 前記水素/窒素触媒及び水素/酸素触媒を100℃程度で熔解する物質で密封することを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の水素除去装置。
  6. 前記開閉扉は電源損失時に開放することを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の水素除去装置。
  7. 事故時に原子炉格納容器内に生成する水素の除去方法において、水蒸気と反応して発熱するMgOを熱源として、水素/酸素触媒により酸素を除去し、水素/窒素触媒により水素を除去することを特徴とする水素除去方法。
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