JP5623868B2 - 圧電特性計測システムおよび圧電特性計測方法 - Google Patents

圧電特性計測システムおよび圧電特性計測方法 Download PDF

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Description

本発明は圧電特性計測システムおよび圧電特性計測方法に関する。
圧電素子は加圧力に対して所定の関係の高さの電圧を発生する素子であり、圧力センサとして用いられる。なお、本明細書では、「加圧力」のことを単に「圧力」ということがある。これは本来の圧力(面積当りの力)とは異なる。圧電素子の特性は、一般的に圧電素子に印加した力(N)と、そのときに発生する電荷(pC)から計算した圧電定数(pC/N)によって特定される。加圧力によって圧力定数が一定でない場合は、関数全体を特性ということもある。いずれの場合も印加した力とその力によって発生する電荷は、それぞれ精密に測定する必要がある。
特許文献1は、精密に測定するため、あらかじめバネ係数が分かっているバネの付勢力と圧電素子に印加する力とをバランスさせ、そのバネの撓み量を可変コンデンサーの静電容量の変化によって精密に測定し、その測定値から印加した力を算出する方法を開示している、さらにその方法を用いて圧電体の特性を精密に測定する測定装置を開示している。この装置では、圧電素子への力の印加は手動操作でプローブを圧電素子に押し付けることによって行う。
特開2004−235589号公報
車載用の圧電素子(圧力センサ)においては、静止状態における特性だけでなく、振動などの変動する力に対する特性も重要である。このため、車載用の圧電素子の特性としては、時系列に変動する力(動的荷重)に対する発生電圧の関係も重要になってくる。圧電素子に関し、このような動的荷重に対する発生電圧の関係を詳細に測定するには、発生電圧の時系列変動情報を正確に知るのみでなく、圧電素子に対して印加された動的荷重の時系列変動も、正確に知る必要がある。
例えば特許文献1の測定装置では、静電容量の変化の計測値からバネの撓み量を算出し、バネ定数に基いて、印加された圧力の大きさを算出している。かかる測定装置によって算出された圧力値は、バネ定数の変動にともなう誤差、静電容量変化の時間遅れ、バネの撓みの時間遅れなど、様々な時間遅れや誤差が重畳されている。このため、特許文献1に記載されているような測定装置では、印加された圧力の変化を、少ない時間遅れで高精度に測定することが難しかった。このように、従来の測定装置では、精度よく動的荷重を計測することが難しかった。また、圧電素子は周囲の温度が変動したときにどの程度影響するかという温度特性(評価)も求められる。しかし特許文献1の測定装置では温度特性を求めることができない。
本発明は従来の装置と同等か、それ以上の精度で圧電特性を求めることができ、さらに動的荷重に対しても圧電特性を精度よく求めることができる圧電特性計測システムおよび圧電特性計測方法を提供することを技術課題としている。さらに本発明は、温度特性の計測にも対応することができる圧電特性計測システムおよび圧電特性計測方法を提供することを技術課題としている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、測定対象物である圧電体が発生する電圧と、その圧電体と重ねて配置した圧力検出用の台座圧電体から算出した印加圧力とに基づいて圧電特性を算出すれば、動的荷重に対しても圧電特性を精度よく測定することができるという新たな事実を見出し、本発明を完成させるに至った。
しかして本発明の圧電特性計測システムは、測定対象物である圧電体の圧電特性のうち、圧力を印加した際に発生する前記圧電体からの出力電圧を計測するための圧電特性計測システムであって、前記圧電体が載置される載置面を有する載置測定部と、前記圧電体に、前記載置面に垂直な一軸方向に沿った圧力を印加する圧力印加部と、印加した前記圧力の情報および前記圧力に応じて発生する前記圧電体からの出力電圧の情報を取得する情報取得部と、前記圧力の情報および前記出力電圧の情報を用いて、前記圧電体の圧電特性値を算出する算出部とを備えて構成されており、前記載置測定部は、前記載置面を一方の主面とする一対の平行な主面を有する板状体と、該板状体の他方の主面に対向して前記一軸方向と直交する台座面を有する台座部材と、該台座部材の前記台座面に載置されて前記板状体の前記他方の主面との間に挟持された、前記他方の主面から受ける圧力に応じた台座出力電圧を発生する台座圧電体とを備え、前記情報取得部では、印加した前記圧力に応じて発生する前記台座出力電圧の情報を取得し、前記算出部では、前記台座出力電圧の情報と、前記圧電体からの前記出力電圧の情報とを用いて、測定対象物である前記圧電体の圧電特性を算出することを特徴としている。
このような圧電特性計測システムにおいては、前記載置計測部が一方端に固定された、中心軸が前記一軸方向に平行な筒状体と、該筒状体を支持する支持体とを備え、前記圧力印加部は、前記筒状体の内部に配置された、前記圧電体に印加する圧力を発生する圧力発生手段と、前記筒状体の前記一方軸から前記載置面にかけて一部が突出した状態で前記中心軸に沿って配置された、前記圧力発生手段からの圧力を前記載置面に載置された前記圧電体に伝達するための圧力伝達手段とを有するものが好ましい。この場合は筒状体とその内部を移動する圧力伝達手段の相乗作用により、圧力発生手段が発生した圧力を圧電体に対して効率的に伝えることができる。
前記筒状体によってその内部を移動する圧力伝達手段に加わる圧力の反力(引っ張り力)を支持させる圧電特性計測システムにおいては、前記載置計測部の前記台座面は、前記筒状体に対して固定されており、前記支持体は、前記載置計測部の前記台座面とは反対の面側が非接触の状態で前記筒状体を支持するものが好ましい。それにより支持体からの影響をほとんど受けずに圧力を伝達することができ、支持体も圧力伝達手段の影響を受けにくい。
さらに前記筒状体によってその内部を移動する圧力伝達手段を備えた圧電特性計測システムにおいては、前記圧力伝達手段は、前記載置測定部の前記載置面に対向して前記圧電体に圧力を印加する一方端面と、該一方端面とは反対側の他方端面とを有しているとともに、前記一方端面および前記他方端面の双方が、前記中心軸と直交しており、前記圧力発生手段は、発生した圧力を前記中心軸に沿って前記圧力伝達手段の前記一方端面に加えることで、前記圧力伝達手段を前記中心軸に沿って移動させるものが好ましい。それにより圧力発生手段が発生した圧力が一層正確に圧電体に伝えることができる。
前記圧力伝達手段の一方端面と他方端面が中心軸と直交する圧電特性計測システムにおいては、前記筒状体は、内部に前記中心軸と直交する基準面を備えており、前記圧力発生手段は、前記基準面と前記圧力伝達手段の前記他方端面との間に配置された、印加された電圧に応じて前記中心軸の方向に圧力を調整する圧電デバイスを有しているものが好ましい。それにより圧電デバイスにより静止荷重の検出が容易になる。
そのような圧電特性計測システムにおいては、さらに前記中心軸に沿って前記基準面の位置を移動させる基準面可動手段を備えるものが好ましい。それにより静止荷重の大きさを正確に設定することができる。
前記支持体、筒状体および圧力伝達手段を備えた圧電特定計測システムにおいては、前記支持体は、天板に貫通孔が設けられた筺体を備えており、前記筒状体が前記貫通孔に通されて支持され、前記載置測定部が前記筺体の内部に収容されているものであってもよい。それにより筐体内に圧電体の使用環境を再現して測定することができる。
本発明の圧電特性計測方法は、測定対象物である対象圧電体の圧電特性のうち、圧力を印加した際に発生する前記圧電体からの出力電圧を計測するための圧電特性計測方法であって、前記圧電体と印加された圧力に応じて電圧を発生する計測用圧電体とを一軸方向に沿って重ねて配置するステップと、前記対象圧電体に対して、前記他計測用圧電体と反対の側から、前記一軸方向に沿った圧力を周期的に印加するステップと、印加した前記圧力の情報および前記圧力に応じて発生する前記圧電体からの出力電圧の情報を取得するステップと、前記圧力の情報および前記出力電圧の情報を用いて前記計測圧電体の圧電特性値を算出するステップとを有し、前記取得するステップでは、印加した前記圧力の情報として、前記一軸方向に沿った圧力に応じて発生する前記計測用圧電体からの出力電圧の情報を併せて取得することを特徴としている。
本発明の圧電特性計測システムおよび圧電特性計測方法は、測定対象物である圧電体が発生する電圧と、その圧電体と重ねて配置した圧力検出用の台座圧電体から算出した印加圧力とに基づいて圧電特性を算出するので、動的荷重に対しても圧電特性を精度よく測定することができる。
本発明の一実施形態に係る圧電特性計測システムの概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る圧電特性計測装置の断面図である。 図1の計測システムの測定対象物の一例を示す斜視図である。 図1の計測システムの集電ヘッドを示す要部拡大断面図である。 本発明の計測装置に用いられる集電ヘッドの他の実施形態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る計測方法のフローチャートである。
図1に示す圧電特性計測システム(以下、単に計測システムという)1は、測定対象物である圧電体Sの圧電特性のうち、圧力を印加した際に圧電体が発生する出力電圧を計測する計測装置10と、印加した圧力と得られた出力電圧によって圧電特性を算出する算出部2とを備えている。計測装置10は、図2に示すように、圧電体Sが設置される載置測定部11と、圧電体Sに加えるべき圧力を発生するアクチュエータ(圧力発生手段)12と、そのアクチュエータの下端に配置される断熱材32と、アクチュエータ12および断熱材13を収容する第1筒状体13と、前記載置計測部11が下端に連結され、載置計測部11とアクチュエータ12を連結する第2筒状体14と、それらの筒状体13、14を支持する筐体33などの支持体と、印加した圧力の情報および圧力に応じて圧電体Sが発生した出力電圧の情報を取得する情報取得部3と、前記第2筒状体14内に軸方向移動自在に収容され、アクチュエータ12が発生した圧力を圧電体Sに伝達する圧力伝達手段16を備えている。前記アクチュエータ12と断熱材32と圧力伝達手段16は、全体として載置測定部11に設置した圧電体Sに圧力を印加する圧力印加部を構成している。
圧電体Sはたとえば図3のような中央に貫通孔(あるいは有底の穴)Saが形成された円柱状のものである。以下の説明では図1および図2の配置関係に基づいて「上」、「下」などと表現するが、本発明はこれらに限定されない。すなわち筒状体13、14は上下方向にするほか、水平や斜めに配置することもできる。また筒状体13、14を上下方向に配置した上で載置測定部11をその上端に設けることもできる。
図2に示す筒状体13、14のうち、上側(載置測定部11から遠い側)の第1筒状体13は大径で、その内部には、積層圧電体を備えて構成されたアクチュエータ12が配置されている。アクチュエータ12は、印加された電圧に応じた量だけ、第1筒状体13の軸方向に添って膨脹または収縮するように構成されている。アクチュエータは摺動抵抗を低減させるため、リニアガイドブッシュ17を介して第1筒状体13の内部に収容している。リニアガイドブッシュ17とアクチュエータ12とは、両者でいわゆるリニアボールベアリングあるいはボールスプラインを構成している。第1筒状体13の下方(載置測定部11に近い側)には、小径の第2筒状体14が同心状に連結されている。
アクチュエータ12は通常は自軸回りに回動できない。しかし回動自在に構成しても差し支えない。下側の第2筒状体14の内部には、圧力伝達手段16が軸方向摺動自在に収容されている。圧力伝達手段16も回転自在にする必要はないが、そうであっても差し支えない。圧力伝達手段16は、たとえばステンレススチールからなる加圧ロッドを採用しうる。加圧ロッドなどの圧力伝達手段16の下端面16aは請求項4における「一方端面」であり、圧力伝達手段16の上端面15aは「他方端面」である。
載置測定部11は、略水平に配置される一対の板状体19、20と、それらを連結する縦板21とから略コ字状に形成されている。縦板21を左右一対で設けて全体を枠体にしてもよい。下側の板状体20は、上下一対の互いに平行な主面22、23を有し、上側の主面(一方の主面)22上には、ロードセルLCなどの荷重センサ(台座圧電体)を介して計測対象の圧電体Sを載置する台座部材24が固定されている。台座部材24はロードセルLCにプリロードを加えるため、下側の板状体20の上面、すなわち上側の主面22にボルトなどで強固に固定されている。台座部材24の上面の中央は圧電体Sを載置する台座面、すなわち載置面25である。載置面25は筒状体13、14の中心軸Cの下方の延長上に配置されている。
載置測定部11の上側の板状体19は第2筒状体14の下端に固定されている。それにより載置測定部11は筒状体13、14によって吊り下げられた状態となっている。前述のロードセルLCは圧電体Sに印加される圧力を計測するセンサであり、たとえば水晶圧電式のものが使用される。このロードセルLCは、加圧力が変動するときの荷重、すなわちダイナミックロード(動的荷重)の測定のみに使用し、静止荷重であるプリロードは別のロードセルなどの計測器を用いるのが好ましい。静止荷重と動的荷重では測定のレンジが異なるためである。
第1筒状体13の上端には蓋体26が被せられ、ねじなどで固定されている。その蓋体26に貫通形成した雌ねじに、プリロード印加ねじ(雄ねじ)27が螺合されている。このプリロード印加ねじ27は、手動で回転させて圧電体Sにプリロードを付与するためのものである。プリロード印加ねじ27の下端面28は筒状体13、14の中心軸Cと直交する基準面である(以下、基準面28と表示する)。この基準面28はプリロード印加ねじ27の回転に応じて上下に移動する。プリロード印加ねじ27は基準面可動手段である。基準面28には、プリロードを検出するための第2ロードセルLC2を介して前述のアクチュエータ12が取り付けられている。第2ロードセルLC2は、圧力を電気信号に変換するセンサであり、ロードセル以外に他の検出センサを用いることができる。アクチュエータ12は外部から所定の波形で電力を付与すると、その波形に応じた加圧力を生ずるアクチュエータであり、電気信号を力に変換する圧電デバイスが用いられる。このようなアクチュエータ12としては、ピエゾアクチュエータなど、高い周波数の変動に対しても正確に追従して圧力を発生できるものが好ましい。
アクチュエータ12の下端面は、前述の断熱材32の上端面に当接している。この断熱材32の下端には、圧力伝達手段16の上端が連結されている。この実施形態では支持体として恒温槽として用いる筐体33を採用している。断熱材32は筒状体13、14を筐体33に取り付けたとき、筐体33の熱がアクチュエータなどに伝わらないようにするものである。なお、圧力伝達手段16を上下方向に向けて配置する場合は、断熱材32と下側の筒状体の間に圧力伝達手段16を上向きに付勢するバネを介在させ、圧力伝達手段16の重量とバランスさせることもできる。圧力伝達手段16の下端には、集電ヘッド35が取り付けられている。集電ヘッド35は、圧電体Sが発生した出力電圧を集めるもので、情報取得部3の中心デバイスである。
この集電ヘッド35は、図4に拡大して示すように、円柱状の上ジグ36と下ジグ37の間にアルミナ製のボール38を挟み、そのボール38を介して荷重を圧電体Sに伝達すると共に、ローノイズケーブル(図1の符号55)を介して圧電体Sが発生した電圧を検出器に導くものである。上ジグ36および下ジグ37の対向する面には、それぞれボール38を支持する円錐状の凹部36a、37aが形成されている。これにより圧電体Sの上下面の平行度のバラツキを吸収し、バラツキによる影響を排除できる。アルミナを用いるのは絶縁抵抗が高いためである。ジルコニアなどでは絶縁抵抗が低いため、出力にノイズが載る問題がある。圧電体Sの平行度あるいは圧電体を上下から挟む部材の平行度を高めるため、圧力伝達手段15、16の上端面および下端面はそれぞれ中心軸Cに対し、直交するように形成している。さらにボール38の脱落を防止するため、凹部36a、37aにはダンパ(衝撃吸収材)を兼ねる軟質樹脂39、たとえばシリコーン系接着剤、シリコーン系シーラントを充填するのが好ましい。
図5は、集電ヘッドの異なる実施形態について説明する図である。図5に示す集電ヘッド60は、図4の集電ヘッド35とほぼ同様であるが、上ジグ61は円板状を呈しており、その下面には円錐状の凹部が形成されていない。下ジグ62は円柱状で上面の中央に円錐状の凹部62aが形成され、その凹部にアルミナ製のボール63が載置されている。上下のジグ61、62の間には、ボール63の脱落防止およびダンパのため、シリコーン系接着剤64が環状に設けられている。シリコーン系接着剤64の中心部は、硬化後に切り取るなどにより、ボール63が触れない程度の空間65を設けている。上ジグ61の上面中央には、加圧ロッドなどの圧力伝達手段の下端を固定するため、ネジ軸66が突設されている。ネジ軸66には雄ねじが形成されている。
上記のように構成される計測装置10は、たとえば下側の筒状体14の上端に取り付けたフランジ部40を筐体33の天板41に載置し、天板に設けた貫通孔42に第2筒状体(下側)14を挿入し、その筒状体14の下端に載置測定部11を取り付けることにより、筐体33内の温度下における圧電体Sの圧電特性を計測することができる。筐体33として、筐体内の温度を調節する温度調節機構を備えた恒温槽を採用する場合は、高温状態や低温状態での圧電特性を計測することができる。
つぎに図1に戻って、計測システム1を詳細に説明する。この計測システム1は、前述の計測装置10と、その計測装置のピエゾアクチュエータ(アクチュエータ12)に送る波形51aを作成するファンクションジェネレータ51と、発生した波形を増幅してアクチュエータ(ピエゾアクチュエータ)12を作動させるピエゾドライバ(パワーアンプ)52とを備えている。ファンクションジェネレータ51とピエゾドライバ52は、圧力発生手段制御部53を構成する。符号54はローノイズケーブルである。また、プリロード印加ねじ27によって印加された圧力を検出するロードセルLC2は計測した圧力を表示するモニターに接続されている。計測作業者は、このモニターに表示された表示値(ロードセルLC2による計測値)を確認しながら、プリロード印加ねじ27を回転させて、圧電体に所定の大きさの圧力(プリロード圧力)を印加する。
載置計測部11の集電ヘッド35には、ローノイズケーブル55によって出力電荷用のチャージアンプ56が連結され、データロガー57を介してパーソナルコンピュータ(情報処理部)PCに連結されている。また、圧電体Sに加える変動圧力(ダイナミックロード)を検出するロードセルLCの出力もロードセル用のチャージアンプ58を介して前述のデータロガー57に連結され、パーソナルコンピュータPCに伝えられる。また、両方のチャージアンプ56、57の出力はオシロスコープ59などのモニターで確認できるようにしている。また、筐体33の内部の温度を調整するヒータやクーラーなどの温度調整機構Hが設けられている。
つぎに図6を参照しながら、このような計測システム1により圧電体Sの圧電特性を計測する本発明の計測方法の実施形態を説明する。この計測方法では、まず計測の対象である圧電体Sと印加された圧力に応じて電圧を発生するロードセルLC2(計測用圧電体)とを一軸方向に沿って重ねて配置する第1ステップS1を行う。ついで対象圧電体Sに対して、計測用圧電体と反対の側から、前記一軸方向に沿った圧力を周期的に印加する第2ステップS2を行う。
さらに印加した圧力の情報、および圧力に応じて発生する圧電体Sからの出力電圧の情報を取得するステップS3を行う。その取得する第3ステップS3では、印加した圧力の情報として、上記一軸方向に沿った圧力に応じて発生する、ロードセルLCからの出力電圧の情報を併せて取得する(第4ステップS4)。そして、印加した圧力の情報、および出力電圧の情報を用いて、圧電体Sの圧電特性値を算出する第5ステップS5を行う。ロードセルLCは、測定対象である圧電体Sの直下に配置され、一軸方向に沿って圧電体Sにかかる圧力が、直接印加される。このロードセルLCからの出力電圧は、圧電体Sにかかる圧力の大きさに精度よく対応し、出力電圧の変動は、圧電体Sにかかる圧力の変動に精度よく対応している。本実施形態のシステムでは、測定対象にかかる圧力の大きさおよび変動を、高い精度で測定することができるので、この測定値を用いて、測定対象である圧電体の動的荷重に対する特性を高精度に求めることができる。
前記第1ステップS1では、具体的には、集電ヘッド35と台座部座24の間に測定対象である圧電体Sを挟み、プリロード印加ねじ27を回して所定のプリロードを付与する。プリロードはたとえば4〜6kNもの高荷重である。ついでアクチュエータ12によって所定の波形の圧力を発生させる(第2ステップS2)。それにより、圧力伝達手段16がその圧力を圧電体Sに伝え、集電ヘッド35から圧電体Sが発生する発生電圧を検出することができる(第3ステップS3)。
圧電体Sに印加する圧力は、ファンクションジェネレータ51が発生する電圧およびピエゾドライバ52が増幅して得られる電圧により、推定することができる。しかしロードセルLCで実際に検出した値を使用するほうが、精度が高い。なお、圧電体Sを挟圧するときの反力は載置測定部11の縦板21、上側の板状体19および筒状体14、13が支持する。そのため、載置測定部11や下側の筒状体14を筐体33に固定する必要がない。したがってフランジ体40と筐体33の天板41の間に隙間をあけてもよく、また、フランジ防振ゴムや断熱材などの柔軟性を有するものを介在させることもできる。
前記実施形態ではアクチュエータ(圧力発生手段)の上端に対応する基準面を移動させる基準面可動手段を備え、その基準面からプリロードを付与する構造を採用するため、測定対象物に所望の値のプリロードをかけながら、所望の関数の動的荷重をかけて測定することができる。ただし動的荷重による圧電特性を測定するだけでよいのであれば、基準面可動手段やプリロード印加ねじは省略することができる。また前記実施形態では圧力発生手段としてピエゾアクチュエータを採用しているが、所定の関数で電気信号を圧力に変換できるアクチュエータであれば、他のアクチュエータも採用することができる。
以上、本発明の圧電特性計測システムおよび圧電特性計測方法について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
1 計測システム
2 算出部
3 情報取得部
10 計測装置
S 圧電素子(圧電体)
11 載置測定部
12 圧力発生手段(ピエゾアクチュエータ)
13 第1筒状体
14 第2筒状体
16 圧力伝達手段(加圧ロッド)
16a 下端面
Sa 貫通孔
17 リニアガイドブッシュ
19 上側の板状体
20 下側の板状体
21 縦板
22、23 主面
LC ロードセル(台座圧電体)
24 台座部材
25 載置面
C 中心軸
26 蓋体
27 プリロード印加ねじ
28 下端面
LC2 第2ロードセル
32 断熱材
33 筐体(恒温槽)
35 集電ヘッド
36 上ジグ
37 下ジグ
36a、37a 凹部
38 ボール
39 ローノイズケーブル
40 フランジ部
41 天板
42 貫通孔
51 ファンクションジェネレータ
51a 波形
52 ピエゾドライバ
53 圧力発生手段制御部
54 ローノイズケーブル
55 ローノイズケーブル
56 チャージアンプ
57 データロガー
S1 第1ステップ
S2 第2ステップ
S3 第3ステップ
S4 第4ステップ
S5 第5ステップ
60 集電ヘッド
61 上ジグ
62 下ジグ
62a 凹部
63 ボール
64 シリコーン系接着剤
66 ネジ軸
65 空間

Claims (8)

  1. 測定対象物である圧電体の圧電特性のうち、圧力を印加した際に発生する前記圧電体からの出力電圧を計測するための圧電特性計測システムであって、
    前記圧電体が載置される載置面を有する載置測定部と、
    前記圧電体に、前記載置面に垂直な一軸方向に沿った圧力を印加する圧力印加部と、
    印加した前記圧力の情報および前記圧力に応じて発生する前記圧電体からの出力電圧の情報を取得する情報取得部と、
    前記圧力の情報および前記出力電圧の情報を用いて、前記圧電体の圧電特性値を算出する算出部とを備えて構成されており、
    前記載置測定部は、前記載置面を一方の主面とする一対の平行な主面を有する板状体と、該板状体の他方の主面に対向して前記一軸方向と直交する台座面を有する台座部材と、該台座部材の前記台座面に載置されて前記板状体の前記他方の主面との間に挟持された、前記他方の主面から受ける圧力に応じた台座出力電圧を発生する台座圧電体とを備え、
    前記情報取得部では、印加した前記圧力に応じて発生する前記台座出力電圧の情報を取得し、
    前記算出部では、前記台座出力電圧の情報と、前記圧電体からの前記出力電圧の情報とを用いて、測定対象物である前記圧電体の圧電特性を算出することを特徴とする圧電特性計測システム。
  2. 前記載置計測部が一方端に固定された、中心軸が前記一軸方向に平行な筒状体と、該筒状体を支持する支持体とを備え、
    前記圧力印加部は、
    前記筒状体の内部に配置された、前記圧電体に印加する圧力を発生する圧力発生手段と、
    前記筒状体の前記一方軸から前記載置面にかけて一部が突出した状態で前記中心軸に沿って配置された、前記圧力発生手段からの圧力を前記載置面に載置された前記圧電体に伝達するための圧力伝達手段とを有することを特徴とする請求項1記載の圧電特性計測システム。
  3. 前記圧力伝達手段は、前記載置測定部の前記載置面に対向して前記圧電体に圧力を印加する一方端面と、該一方端面とは反対側の他方端面とを有しているとともに、前記一方端面および前記他方端面の双方が、前記中心軸と直交しており、
    前記圧力発生手段は、発生した圧力を前記中心軸に沿って前記圧力伝達手段の前記他方端面に加えることで、前記圧力伝達手段を前記中心軸に沿って移動させることを特徴とする請求項2記載の圧電特性計測システム。
  4. 前記筒状体は、内部に前記中心軸と直交する基準面を備えており、
    前記圧力発生手段は、前記基準面と前記圧力伝達手段の前記他方端面との間に配置された、印加された電圧に応じて前記中心軸の方向に圧力を調整する圧電デバイスを有していることを特徴とする請求項記載の圧電特性計測システム。
  5. 前記中心軸に沿って前記基準面の位置を移動させる基準面可動手段を備えることを特徴とする請求項記載の圧電特性計測システム。
  6. 前記支持体は、天板に貫通孔が設けられた筺体を備えており、
    前記筒状体が前記貫通孔に通されて支持され、前記載置測定部が前記筺体の内部に収容されていることを特徴とする請求項2〜のいずれかに記載の圧電特定計測システム。
  7. 前記載置計測部の前記台座面は、前記筒状体に対して固定されており、
    前記筺体は、前記載置計測部の前記台座面とは反対の面側が前記筐体の内壁と非接触の状態で前記筒状体を支持することを特徴とする請求項6記載の圧電特定計測システム。
  8. 測定対象物である対象圧電体の圧電特性のうち、圧力を印加した際に発生する前記圧電体からの出力電圧を計測するための圧電特性計測方法であって、
    前記圧電体と印加された圧力に応じて電圧を発生する計測用圧電体とを一軸方向に沿って重ねて配置するステップと、
    前記対象圧電体に対して、前記他計測用圧電体と反対の側から、前記一軸方向に沿った圧力を周期的に印加するステップと、
    印加した前記圧力の情報および前記圧力に応じて発生する前記圧電体からの出力電圧の情報を取得するステップと、
    前記圧力の情報および前記出力電圧の情報を用いて前記計測圧電体の圧電特性値を算出するステップと、を有し、
    前記取得するステップでは、印加した前記圧力の情報として、前記一軸方向に沿った圧力に応じて発生する前記計測用圧電体からの出力電圧の情報を併せて取得することを特徴とする圧電特性計測方法。
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