JP5623678B1 - 石膏ボードの製造方法および製造装置 - Google Patents

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Abstract

下側成型プレート8として、導電性材料により構成された下側プレート本体10と、下側プレート本体10に埋め込まれた下側埋込電極12とを有し、下側埋込電極12が絶縁体14によって下側プレート本体10とは電気的に絶縁され、かつ、下側プレート本体10の下側ボード用原紙16と接する表面にその一部が露出されるように埋め込まれたものを用いる。

Description

本発明は、石膏ボードの製造方法および製造装置に関するものである。
石膏ボードは、石膏板の上面、下面、及び左右の側面がボード用原紙で被覆された構造の板状体であり、天井材、壁材、床材等の建材として広く利用されている。
石膏ボードの製造方法としては、例えば以下のような製造方法が知られている。まず、上下一対のボード用原紙を連続的に供給しながら、一対のボード用原紙の間隙に石膏泥漿が連続的に注入された積層物を形成する。この際、下側のボード用原紙をその両側縁部に形成された刻線に沿って上側に折り込む。これにより、石膏泥漿は上側のボード用原紙によって上面が被覆され、下側のボード用原紙によって下面側および左右の側面側が被覆される。このようにして形成された積層物を上下一対の成型プレートの間を通過させることにより、プレート間隔に応じた厚さの成型体を得る。この成型体を乾燥させれば、最終製品である石膏ボードが得られる。
しかし、このような製造方法においては、例えば石膏泥漿中に異物(石膏粕等)が混入していると、その異物が上下一対の成型プレートの間に引っかかり、異物によってボード用原紙が切れるという問題があった。この問題は、上下一対の成型プレートの間隔以上の大きさの異物が前記上下一対の成型プレートの間に進入しようとして引っ掛かり、その部分においてボード用原紙の進行が妨げられる一方、他の部分においてはボード用原紙の進行が継続されるため起こる。異物が引っかかった状態のまま製造を継続すれば連続供給されるボード用原紙が切れ続けるため、不良品の石膏ボードが生産され続けることになる。また、このような状態が継続されると、最後にはボード用原紙が完全に断裂されてしまい、ボード用原紙の供給、ひいては石膏ボードの製造を継続することができなくなる。このような場合、直ちに異物を取り除き、改めて上下一対の成型プレートの間にボード用原紙を通し直し、一対のボード用原紙の間隙に石膏泥漿を流し込み、製造を再開するという煩瑣な操作を行わなければならなかった。
前記のような問題を解決すべく、本出願人は、ボード用原紙の切れを検出した際に、上下一対の成型プレートの間隔を広げるように構成した石膏ボードの製造装置を提案している(特許文献1)。この装置は、例えば図4に示す石膏ボードの製造装置100のように、ロール136、上側成型プレート124、下側成型プレート108、下側成型プレート108の下流側に、下側成型プレート108とは離隔して配置された電極(下側外部電極138)、電流検知器120およびエアシリンダー122を備えている。そして、下側外部電極138と下側成型プレート108が電気的に接続されて回路140が構成され、電流検知器120および電源Dが回路140に電気的に接続されている。
石膏ボードの製造装置100は、ボード用原紙が絶縁体であり、石膏泥漿が電気の良導体であることを利用して、ボード用原紙の切れを検出可能としたものである。即ち、石膏ボードの製造装置100においては、絶縁体である下紙116が切れると、良導体である石膏泥漿が下側成型プレート108と下側外部電極138に接触し、回路140に電流が導通されるため、電流検知器120によって下紙116の切れを検出することができる。次いで、電流検知器120からの信号に応じて、エアシリンダー122が上側成型プレート124を引き上げることにより、上側成型プレート124と下側成型プレート108との間隔を広げる。これにより、上側成型プレート124と下側成型プレート108の間に引っかかっていた異物が一対の成型プレートの間を通過する。その後、上側成型プレート124を元の位置に戻せば、製造を再開することができる。このような製造装置によれば、製造を中止することなく、石膏ボードを連続製造することができ、多量の不良品を製造し続けることもない。また、異物混入によるボード用原紙の切れの検出以外に、ボード用原紙に元々欠陥(穴)が開いている場合にも石膏泥漿が漏れ出し、回路140に電流が導通することで欠陥の存在を検知することができる。
特許第3315935号公報
ところが、(1)近年、石膏ボードの製造技術の技術革新によって石膏ボードの製造速度が高速化しており、ボード用原紙にかかる張力が増大していること;(2)コストダウンの要請からボード用原紙の軽量化、薄厚化が推進されており、ボード用原紙が切れ易くなっていること;等の理由に起因して、石膏泥漿中の異物が成型プレートの間に引っかかると、ボード用原紙が即時に断裂されてしまい、石膏ボードの製造が停止するケースが増加している。
従って、石膏ボードの製造速度の高速化、ボード用原紙にかかる張力の増大、ボード用原紙の軽量化および薄厚化にも対応することができ、製造を停止させることなく、石膏ボードの連続生産を行うことが可能な方法が切望されている。
本発明は、前記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、石膏ボードの製造速度の高速化、ボード用原紙にかかる張力の増大、ボード用原紙の軽量化および薄厚化にも対応することができ、製造を停止させることなく、石膏ボードの連続生産を行うことが可能な石膏ボードの製造方法および製造装置を提供するものである。
本発明者らは前記課題について鋭意検討を行った結果、従来、成型プレートの末端より下流側に配置されていた、紙切れ検出用の電極を成型プレートの内部に埋め込むことで前記従来技術の課題を解決可能であることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、上下一対のボード用原紙を連続的に供給しながら、前記上下一対のボード用原紙の間隙に石膏泥漿が連続的に注入された積層物を形成し、前記積層物を上下一対の成型プレートの間を通過させることにより、プレート間隔に応じた厚さの成型体を得る工程を有する石膏ボードの製造方法であって、前記上下一対の成型プレートの少なくとも一方として、導電性材料により構成されたプレート本体と、前記プレート本体に埋め込まれた埋込電極とを有し、前記埋込電極が絶縁体によって前記プレート本体とは電気的に絶縁され、かつ、前記プレート本体の前記ボード用原紙と接する表面にその一部が露出されるように埋め込まれたものを用い、前記プレート本体と、当該プレート本体に埋め込まれた前記埋込電極とを電気的に接続して回路を構成し、前記回路に電圧をかけ、前記ボード用原紙が切れて前記プレート本体と前記埋込電極が前記石膏泥漿と接触し、前記回路に電流が流れた時に前記上下一対の成型プレートの間隔を拡張させ、導通の原因が消去された後に前記上下一対の成型プレートを元の間隔に戻すことを特徴とする石膏ボードの製造方法が提供される。
本発明の製造方法においては、前記埋込電極が、前記プレート本体における、下記成型開始位置よりも下流側の部分に埋め込まれていることが好ましい。
[成型開始位置]
下記(1)および下記(2)のうち、最も下流側の位置。
(1)前記上下一対の成型プレートのいずれか一方の上流端の位置。
(2)前記上下一対の成型プレートの少なくとも一方に、その上流端に近づくに連れてプレート厚が薄くなるテーパー部が形成され、かつ、前記テーパー部によって前記一対の成型プレートの間隔が前記上流端に近づくに連れて拡がっている形態における、前記テーパー部の下流端の位置。
また、本発明の製造方法においては、前記埋込電極が、前記プレート本体における、前記成型開始位置から、前記成型開始位置の下流側50mmの位置に至るまでの部分に埋め込まれていること;前記絶縁体として、布基材フェノール樹脂積層板、紙基材フェノール樹脂積層板、エポキシ樹脂含浸ガラス繊維布およびエポキシ樹脂含浸紙からなる群より選択された少なくとも1種の材料を用いること;前記導電性材料として、鉄材、ステンレス鋼材およびアルミニウム材からなる群より選択される少なくとも1種の材料、または前記材料がハードクロムメッキされたものを用いること;が好ましい。
また、本発明によれば、上下一対のボード用原紙の間隙に石膏泥漿が注入された積層物を、プレート間隔に応じた厚さに成型するための上下一対の成型プレートを備え、前記上下一対の成型プレートの少なくとも一方が、導電性材料により構成されたプレート本体と、前記プレート本体に埋め込まれた埋込電極とを有し、前記埋込電極が絶縁体によって前記プレート本体とは電気的に絶縁され、かつ、前記プレート本体の前記ボード用原紙と接する表面にその一部が露出されるように埋め込まれたものであり、前記プレート本体と、当該プレート本体に埋め込まれた前記埋込電極とが電気的に接続されて回路が構成されており、前記回路に電気的に接続された電流検知器と、前記電流検知器からの電気信号に応答して、少なくとも一方の成型プレートを上下させるアクチュエータと、を備えたことを特徴とする石膏ボードの製造装置が提供される。
本発明の製造装置においては、前記埋込電極が、前記プレート本体における、下記成型開始位置よりも下流側の部分に埋め込まれていることが好ましい。
[成型開始位置]
下記(1)および下記(2)のうち、最も下流側の位置。
(1)前記上下一対の成型プレートのいずれか一方の上流端の位置。
(2)前記上下一対の成型プレートの少なくとも一方に、その上流端に近づくに連れてプレート厚が薄くなるテーパー部が形成され、かつ、前記テーパー部によって前記一対の成型プレートの間隔が前記上流端に近づくに連れて拡がっている形態における、前記テーパー部の下流端の位置。
また、本発明の製造装置においては、前記埋込電極が、前記プレート本体における、前記成型開始位置から、前記成型開始位置の下流側50mmの位置に至るまでの部分に埋め込まれていること;前記絶縁体が、布基材フェノール樹脂積層板、紙基材フェノール樹脂積層板、エポキシ樹脂含浸ガラス繊維布およびエポキシ樹脂含浸紙からなる群より選択された少なくとも1種の材料により構成されていること;前記導電性材料が、鉄材、ステンレス鋼材およびアルミニウム材からなる群より選択される少なくとも1種の材料、または前記材料がハードクロムメッキされたものであること;が好ましい。
本発明の石膏ボードの製造方法または製造装置によれば、石膏ボードの製造速度の高速化、ボード用原紙にかかる張力の増大、ボード用原紙の軽量化および薄厚化にも対応でき、製造を停止させることなく、石膏ボードの連続生産を行うことが可能となる。
本発明の石膏ボードの製造装置の一の実施形態を模式的に示す概略側面図である。 本発明の石膏ボードの製造装置の別の実施形態を模式的に示す概略側面図である。 本発明の石膏ボードの製造装置の更に別の実施形態を模式的に示す概略側面図である。 従来の石膏ボードの製造装置の例を模式的に示す概略側面図である。 本発明の石膏ボードの製造装置の更にまた別の実施形態を模式的に示す概略側面図である。 本発明の石膏ボード製造装置における成型開始位置を模式的に説明する概念図である。 本発明の石膏ボード製造装置における成型開始位置を模式的に説明する概念図である。 本発明の石膏ボード製造装置における成型開始位置を模式的に説明する概念図である。 本発明の石膏ボード製造装置における成型開始位置を模式的に説明する概念図である。 本発明の石膏ボード製造装置における成型開始位置を模式的に説明する概念図である。
以下、本発明について詳細に説明する。但し、本発明は下記の実施形態に限定されず、その発明特定事項を有する全ての対象を含むものである。
[1]石膏ボードの製造方法:
本発明の石膏ボードの製造方法は、上下一対のボード用原紙を連続的に供給しながら、一対のボード用原紙の間隙に石膏泥漿が連続的に注入された積層物を形成し、積層物を上下一対の成型プレートの間を通過させることにより、プレート間隔に応じた厚さの成型体を得る工程を有する石膏ボードの製造方法に関するものである。
例えば図1に示す製造装置1、図2に示す製造装置1A、図3に示す製造装置1Bおよび図5に示す製造装置1Cは、いずれも本発明の製造方法を実施可能な製造装置であり、上下一対のボード用原紙2を連続的に供給しながら、一対のボード用原紙2の間隙に石膏泥漿4が連続的に注入された積層物を形成し、積層物を上下一対の成型プレート6の間を通過させることにより、プレート間隔に応じた厚さの成型体を得る工程を実施することができる。
石膏泥漿は、焼石膏(β型半水石膏、α型半水石膏)および水を主たる成分とする泥漿(スラリー)である。本発明においては、焼石膏の全部または一部に代えてIII型無水石膏を用いたものも石膏泥漿に含むものとする。石膏泥漿には、焼石膏や水の他、接着助剤、硬化促進剤、混和剤等の添加剤が含まれていてもよい。
ボード用原紙は、石膏ボード製造用の板紙である。本発明においては、石膏ボード製造用のガラス繊維マットもボード用原紙に含むものとする。ボード用原紙(以下、単に「原紙」と記す場合がある。)には、成型時の吸水を抑制し、絶縁性を確保するためにサイズ剤が混抄されている。従って、前記原紙が石膏泥漿と接触した直後は、石膏泥漿中の水分は前記原紙の表面層(石膏泥漿との非接触面側の層)まで浸透せず、前記原紙は絶縁体として機能する。ボード用原紙の厚さは特に限定されないが、通常は0.2〜1.0mmのものが用いられる。
本発明の製造方法は石膏ボードを高速で製造する際に好適に用いることができる。具体的には、石膏ボードを製造速度60m/分以上で製造する際に好適に用いることができる。
[1−1]成型プレート:
本発明の製造方法においては、上下一対の成型プレートの少なくとも一方として、導電性材料により構成されたプレート本体と、前記プレート本体に埋め込まれた埋込電極とを有し、前記埋込電極が絶縁体によって前記プレート本体とは電気的に絶縁され、かつ、前記プレート本体の前記ボード用原紙と接する表面にその一部が露出されるように埋め込まれたものを用いる。ボード用原紙の切れ検出用の電極をプレート本体に埋め込むことで、プレート本体の末端より下流側に電極を配置した場合よりも早期にボード用原紙の切れを検出することが可能となる。
例えば、下側ボード用原紙の切れを検出したい場合には、図1に示す製造装置1のように、下側成型プレート8として、導電性材料により構成された下側プレート本体10と、下側プレート本体10に埋め込まれた下側埋込電極12とを有し、下側埋込電極12が絶縁体14によって下側プレート本体10とは電気的に絶縁され、かつ、下側プレート本体10の下側ボード用原紙16と接する表面にその一部が露出されるように埋め込まれたものを用いる。
同様の思想に基づき、上側ボード用原紙の切れを検出したい場合には、図2に示す製造装置1Aのように、上側成型プレート24として、導電性材料により構成された上側プレート本体26と、上側プレート本体26に埋め込まれた上側埋込電極28とを有し、上側埋込電極28が絶縁体30によって上側プレート本体26とは電気的に絶縁され、かつ、上側プレート本体26の上側ボード用原紙32と接する表面にその一部が露出されるように埋め込まれたものを用いればよい。
更に、下側ボード用原紙の切れと上側ボード用原紙の切れの双方を検出したい場合には、図1に示すような下側成型プレート8と、図2に示すような上側成型プレート24とを併用することもできる。即ち、図3に示す製造装置1Bのように、下側成型プレート8として、下側埋込電極12を有するものを用い、上側成型プレート24として、上側埋込電極28を有するものを用いる。
更にまた、前記埋込電極をバックアップするために、前記埋込電極に加えて、成型プレートの外部に、紙切れ検出用の外部電極を設置することもできる。例えば図5に示す製造装置1Cは、下側成型プレート8として下側埋込電極12を有するものを用い、下側成型プレート8の外部に、紙切れ検出用の下側外部電極38を更に設置したものである。下側外部電極38は、下側成型プレート8の下流側に、下側成型プレート8とは離隔して配置されている。また、下側外部電極38は、下側ボード用原紙16に接するように配置されている。このような構成は、万が一、下側埋込電極12、下側プレート本体10および電源D1を含む回路18により紙切れを検出できなかった場合でも、下側外部電極38、下側プレート本体10および電源D3を含む回路40が回路18をバックアップし、紙切れを検出することができる。
なお、図5に示すような下側外部電極38を、図2に示すような製造装置1A、或いは図3に示すような製造装置1Bに設置することもできる。これらの場合にも、図5に示す下側外部電極38、下側プレート本体10および電源D3を含む回路40は、図2に示す回路34、図3に示す回路18、34等のように、埋込電極(下側埋込電極12、上側埋込電極28)を含む回路をバックアップする効果を得ることができる。
バックアップ用の外部電極としては、上側外部電極を用いることもできる(不図示)。前記上側外部電極は、前記上側成型プレートの下流側に、前記上側成型プレートとは離隔して配置される電極であり、上側ボード用原紙に接するように配置される。前記上側外部電極、上側プレート本体および電源からなるバックアップ用回路は、図5に示す下側外部電極38を含む回路40と同様に紙切れを検出することができ、埋込電極を含む回路をバックアップする効果を得ることができる。従って、上側外部電極を含む回路は、図5に示す下側外部電極38を含む回路40に代えて、或いは回路40とともに使用することができる。
本発明の石膏ボードの製造方法においては、下側成型プレートと上側成型プレートの構成が特に重要である。具体的には、上側埋込電極または下側埋込電極の配置位置、絶縁体の材質、上側プレート本体または下側プレート本体を構成する導電性材料の材質等が重要となる。これらの点については、製造装置の項で具体的に説明する。
[1−2]回路:
本発明の製造方法においては、プレート本体と当該プレート本体に埋め込まれた埋込電極とを電気的に接続して回路を構成し、その回路に電圧をかける。これにより、プレート本体と埋込電極が石膏泥漿と接触して電流が流れた場合、ボード用原紙の切れを検出することが可能となる。
例えば、下側ボード用原紙の切れを検出したい場合には、図1に示すように下側埋込電極12と下側プレート本体10を電気的に接続して回路18を構成し、回路18に電圧をかければよい。一方、上側ボード用原紙の切れを検出したい場合には、図2に示すように上側埋込電極28と上側プレート本体26を電気的に接続して回路34を構成し、回路34に電圧をかければよい。更に、下側ボード用原紙と上側ボード用原紙の双方の切れを検出したい場合には、図3に示すように下側埋込電極12と下側プレート本体10を電気的に接続して回路18を構成するとともに、上側埋込電極28と上側プレート本体26を電気的に接続して回路34を構成し、回路18および回路34に電圧をかければよい。
回路にかける電圧は交流でも直流でもよく、作業者が接触しても危険のない低電圧であることが好ましい。例えば、AC8V程度とすることが好ましい。更に、図1〜図3に示すように、下側プレート本体10および/または上側プレート本体26をアースCに接続しておくことが好ましい。これらのプレート本体をアースに接続しておくことにより、微小の電位差でも確実に検出することができる。
[1−3]プレート間隔の拡張:
本発明の製造方法においては、回路に電流が流れた時(即ちボード用原紙の切れ等を検出した時)に一対の成型プレートの間隔を拡張させる。これにより、上下一対の成型プレートの間に引っかかっていた異物は容易に成型プレートの間を通過する。従って、前記異物によってボード用原紙が切れ続けることはなく、ボード用原紙が完全に破断されて製造が停止することもない。
例えば、図1に示す製造装置1を用いれば、回路18に電流が流れた時(即ち下側ボード用原紙16の切れ等を検出した時)に一対の成型プレート6の間隔を拡張させることができる。一方、図2に示す製造装置1Aを用いれば、回路34に電流が流れた時(即ち上側ボード用原紙32の切れ等を検出した時)に一対の成型プレート6の間隔を拡張させることができる。更に、図3に示す製造装置1Bを用いれば、回路18または回路34のいずれかに電流が流れた時(即ち下側ボード用原紙16または上側ボード用原紙32のいずれかの切れ等を検出した時)に一対の成型プレート6の間隔を拡張させることができる。
成型プレートの間隔を拡張させる方法としては、(i)下側成型プレートを固定した状態のまま上側成型プレートを引き上げる方法;(ii)上側成型プレートを固定した状態のまま下側成型プレートを引き下げる方法;(iii)上側成型プレートを引き上げると共に、下側成型プレートを引き下げる方法;等を挙げることができる。図1に示す製造装置1、図2に示す製造装置1A、図3に示す製造装置1Bは、いずれも、(i)下側成型プレート8を固定した状態のまま上側成型プレート24を引き上げる方法を採用している。即ち、上側成型プレート24は、図1〜図3中の破線で示す位置まで引き上げられる。このような方法は、成型プレート6の間隔を拡張させた際の下側ボード用原紙の流れ易さという点で、(ii)や(iii)の方法より好ましい。但し、装置の清掃を容易にする等の目的で、(ii)や(iii)の方法を採用してもよい。
成型プレートの間隔は異物が、一対のプレートの間を通過する程度の間隔まで拡張すればよい。具体的な間隔は特に限定されないが、拡張される時間を短時間にして異物を通過させるという理由から、元の間隔から2〜4cm拡張することが好ましく、2cm拡張することが更に好ましい。また、成型プレートの間隔を拡張する速度は、速ければ速いほど、ボード用原紙の切れが少なくなるため好ましい。
プレート間隔を拡張し、また復帰させる手段は特に限定されない。例えば電流を検知した際の電気信号に応答して、上下一対の成型プレートの少なくとも一方を上下させるアクチュエータを使用することができる。アクチュエータについては、製造装置の項で具体的に説明する。
[1−4]プレート間隔の復帰:
本発明の製造方法においては、導通の原因が消去された後に一対の成型プレートを元の間隔に戻す。「導通の原因が消去された後」とは、導通の原因(即ち、ボード用原紙の切れ等)を生起した異物が成型プレートの間を通過した後、を意味する。異物が成型プレートの間を通過した後に、成型プレートを元の間隔に戻すことで、異物が成型プレートの間に再度引っかかり、ボード用原紙が切れる事態を防止することができる。また、石膏ボードの製造(プレート間隔に応じた成型体を得る工程)が再開される。このような方法を採れば、ボード用原紙が完全に断裂されて製造が停止することはない。即ち、異物を取り除き、改めて上下一対の成型プレートの間にボード用原紙を通し直し、石膏泥漿を流し込み、製造を再開するという煩瑣な操作を行う必要がない。
導通の原因が消去されたか否かは、回路に電流が流れなくなったことと、異物が成型プレートの間を通過したことの双方で判断する。電流が流れなくなったことについては、回路に電気的に接続された電流検知器等により検出することができる。また、異物が成型プレートの間を通過したことについては、例えばボード用原紙と石膏泥漿からなる積層体の送り速度と成型プレートの長さから異物がプレートの間を通過する通過時間を求め、前記通過時間の経過後にプレートの間隔を元に戻す方法が挙げられる。また、前記積層体を送るベルトコンベアのロール回転数をメジャーロールによってカウントし、ロール回転数とベルトコンベアの送り距離との関係から異物がプレート間を通過するロール回転数を求め、そのロール回転数をカウントした後にプレートの間隔を元に戻す方法が挙げられる。
成型プレートの間隔を戻す速度は、具体的な速度は特に限定されない。但し、上側又は下側ボード用原紙が切れたり、下側ボード用原紙上の石膏泥漿が溢れ、外部に漏れたりするおそれがない速度とすることが好ましい。
[2]石膏ボードの製造装置:
本発明の石膏ボードの製造方法は、例えば以下に説明する本発明の石膏ボードの製造装置により実施することができる。本発明の石膏ボードの製造装置は、上下一対の成型プレート、電流検知器、アクチュエータを構成部材として備えたものである。以下、構成部材ごとに説明する。
[2−1]成型プレート:
本発明の製造装置は、上下一対のボード用原紙の間隙に石膏泥漿が注入された積層物を、プレート間隔に応じた厚さに成型するための上下一対の成型プレートを備えている。例えば図1に示す製造装置1、図2に示す製造装置1A、図3に示す製造装置1Bは、いずれも上下一対のボード用原紙2の間隙に石膏泥漿4が注入された積層物を、プレート間隔に応じた厚さに成型するための上下一対の成型プレート6(下側成型プレート8、上側成型プレート24)を備えている。
本発明の製造装置は、上下一対の成型プレートの少なくとも一方が、導電性材料により構成されたプレート本体と、前記プレート本体に埋め込まれた埋込電極とを有している。この埋込電極によって、ボード用原紙の切れを早期に検出することが可能となる。
例えば図1に示す製造装置1は、下側ボード用原紙16の切れを検出するため、下側成型プレート8が、下側プレート本体10と、下側プレート本体10に埋め込まれた下側埋込電極12とを有している。一方、図2に示す製造装置1Aは、上側ボード用原紙32の切れを検出するため、上側成型プレート24が、上側プレート本体26と、上側プレート本体26に埋め込まれた上側埋込電極28とを有している。下側ボード用原紙と上側ボード用原紙の双方の切れを検出するためには、図3に示す製造装置1Bのように、下側成型プレート8が、下側プレート本体10と、下側プレート本体10に埋め込まれた下側埋込電極12とを有し、上側成型プレート24が、上側プレート本体26と、上側プレート本体26に埋め込まれた上側埋込電極28とを有する構造とすればよい。
プレート本体は埋込電極と電気的に接続され、回路を構成する部材であるため、導電性材料により構成されている必要がある。導電性材料の種類は特に限定されない。但し、プレート本体は成型体の厚さを決定する重要な部材であるため、摩耗による形状変化を極力避ける必要がある。従って、プレート本体を構成する導電性材料は、鉄材、ステンレス鋼材およびアルミニウム材からなる群より選択される少なくとも1種の材料、または前記材料がハードクロムメッキされたものであることが好ましい。これらの材料は導電性を有することに加え、剛性が高く、耐摩耗性や寸法精度に優れる点において好ましい。
埋込電極を構成する材料についてもプレート本体と同様の理由から、鉄材、ステンレス鋼材およびアルミニウム材からなる群より選択される少なくとも1種の材料、または前記材料がハードクロムメッキされたものであることが好ましい。埋込電極の形状については特に限定されず、製造する石膏ボードの全幅をカバーする幅を有するものであればよい。例えば丸棒状、角棒状、板状等の各種形状のものを使用することができる。
埋込電極は、絶縁体によって前記埋込電極が埋め込まれるプレート本体とは電気的に絶縁されている。これにより、埋込電極とプレート本体との間の短絡を防止することができ、埋込電極とプレート本体との間に流れる電流を確実に検出することができる。
例えば図1に示す製造装置1は、下側埋込電極12と下側プレート本体10とが絶縁体14によって電気的に絶縁されている。一方、図2に示す製造装置1Aは、上側埋込電極28と上側プレート本体26とが絶縁体30によって電気的に絶縁されている。更に、図3に示す製造装置1Bは、下側埋込電極12と下側プレート本体10とが絶縁体14によって電気的に絶縁されるとともに、上側埋込電極28と上側プレート本体26とが絶縁体30によって電気的に絶縁されている。
本発明の製造装置においては、埋込電極とともに絶縁体もプレート本体に埋め込まれることになる。プレート本体は成型体の厚さを決定する重要な部材であるため、前記プレート本体の一部をなす絶縁体についても摩耗による形状変化を極力避ける必要がある。また、プレート本体等と耐摩耗性が異なることによって、部材ごとの交換期間が異なる等、部材の交換作業が煩瑣になるのは好ましくない。従って、絶縁体には絶縁性能の他、耐摩耗性が良好であることが要求される。また、絶縁体は、プレート本体に埋め込まれる部材であるため、プレート本体や埋込電極との間に空隙や段差を生じないように、(1)加工性がよく、高い寸法精度で加工することが可能な材料により構成されていること;(2)経時的な寸法変化によって前記空隙や前記段差を生じ難い材料により構成されていること;が好ましい。
従来は、前記条件を満たす絶縁材料を設計することが困難であったため、成型プレートは単一材料で構成することが技術常識であり、成型プレートの内部に検出用の電極を埋め込むという思想は存在しなかった。このため、図4に示す製造装置100のように、成型プレート(下側成型プレート108)の下流端より更に下流側に、紙切れ検出用の下側外部電極138を配置していたと考えられる。前記の絶縁材料の問題を解決するためには、絶縁体が、布基材フェノール樹脂積層板(「布入りベークライト」とも称される)、紙基材フェノール樹脂積層板(「紙入りベークライト」とも称される)、エポキシ樹脂含浸ガラス繊維布(「ガラス−エポキシ樹脂」とも称される)およびエポキシ樹脂含浸紙(「紙−エポキシ樹脂」とも称される)からなる群より選択された少なくとも1種の材料により構成されていることが好ましい。これらの材料は、絶縁性能の他、耐摩耗性、加工性が良好であり、寸法精度がよい点において好適に用いることができる。前記材料の中でも、耐摩耗性、加工性、寸法精度に優れる布基材フェノール樹脂積層板を用いることが特に好ましい。
本発明の製造装置においては、埋込電極は、プレート本体のボード用原紙と接する表面にその一部が露出されるように埋め込まれている。この際、プレート本体のボード用原紙と接する表面と、埋込電極の表面との間に段差がなく、また、後述する絶縁体との間に隙間がなく配置されていることが好ましい。
例えば図1に示す製造装置1においては、棒状の下側埋込電極12が、略U字型の断面を有する絶縁体14の溝部に充填され、かつ、下側プレート本体10の表面にその一部(上面)が露出されるように埋め込まれている。一方、図2に示す製造装置1Aにおいては、棒状の上側埋込電極28が、略U字型の断面を有する絶縁体30の溝部に充填され、かつ、上側プレート本体26の表面にその一部(底面)が露出されるように埋め込まれている。更に、図3に示す製造装置1Bにおいては、棒状の下側埋込電極12が、略U字型の断面を有する絶縁体14の溝部に充填され、かつ、下側プレート本体10の表面にその一部(上面)が露出されるように埋め込まれている。更に、棒状の上側埋込電極28が、略U字型の断面を有する絶縁体30の溝部に充填され、かつ、上側プレート本体26の表面にその一部(底面)が露出されるように埋め込まれている。
成型プレートは、上下一対の成型プレートの少なくとも一方に、その上流端に近づくに連れてプレート厚が薄くなるテーパー部が形成され、かつ、前記テーパー部によって前記一対の成型プレートの間隔が前記上流端に近づくに連れて拡がっている形態であることが好ましい。このような形態とすると、成形開始位置の直前に石膏泥漿の溜まりができ、石膏泥漿の滞留量を常に一定とすることができる。従って、石膏泥漿が空気を抱き込んだ状態のまま成型され、内部空隙が形成された石膏ボードが製造される事態を有効に防止することができる。これにより、前記内部空隙に起因する、石膏ボードの膨れや凹み、平滑性の低下、固定時における釘やビスの抜け(ボードの固定不良)等の問題を解決することができる。
例えば図1に示す製造装置1、図2に示す製造装置1A、図3に示す製造装置1B、図5に示す製造装置1Cは、下側成型プレート8に、その上流端(プレート上流側の端縁)に近づくに連れてプレート厚が薄くなるテーパー部が形成され、かつ、前記テーパー部によって一対の成型プレート6の間隔が前記上流端に近づくに連れて拡がっている形態となっている。但し、上側成型プレートに、その上流端に近づくに連れてプレート厚が薄くなるテーパー部が形成されていてもよく、下側成型プレートおよび上側成型プレートの双方に前記テーパー部が形成されていてもよい(不図示)。
本発明の製造装置においては、埋込電極が、プレート本体における、成型開始位置よりも下流側の部分に埋め込まれていることが好ましく、埋込電極が、プレート本体における、成型開始位置から、成型開始位置の下流側50mmの位置に至るまでの部分に埋め込まれていることが更に好ましい。成型開始位置は、上下一対のボード用原紙の間隙に石膏泥漿が注入された積層物をプレート間隔に応じた厚さに成型するため、成型開始位置の上流側よりもプレート間隔が狭まっている。このため、前記成型開始位置は、異物が引っかかり易く、ボード用原紙の切れが発生する可能性が高い部位である。従って、ボード用原紙の切れを早期に検出するためには、成型開始位置に近い位置に埋込電極を配置することが好ましいと言える。具体的には、埋込電極が、成型開始位置から、成型開始位置の下流側25mmの位置に至るまでの部分に埋め込まれていることが特に好ましい。
一方、ボード用原紙が切れてから石膏泥漿が漏れ出すまでには僅かにタイムラグがある。従って、埋込電極は、プレート本体における、成型開始位置に埋め込まれているよりも、成型開始位置より若干、下流側の部分に埋め込まれていることが好ましい。また、石膏ボードの製造速度が高速になると、ボード用原紙が切れてから石膏泥漿が漏れ出し、検知可能となる位置が成型開始位置から遠くなる。従って、高速製造を行う場合には、低速製造を行う場合よりも、プレート本体における、更に下流側の部分に埋込電極が埋め込まれていることが好ましい。具体的には、プレート本体における、成型開始位置の下流側15mmの位置より、更に下流側の部分に埋込電極が埋め込まれていることが好ましい。
このように、埋込電極の埋込位置は、プレート本体における、成型開始位置よりも下流側の部分(特に成型開始位置から、成型開始位置の下流側50mmの位置に至るまでの部分)の中から、製造速度を考慮した上で適切な位置を決める必要がある。
なお、「成型開始位置」とは、上下一対のボード用原紙の間隙に石膏泥漿が注入された積層物の成型が開始される位置であり、具体的には、下記(1)および下記(2)のうち、最も下流側の位置を意味する。以下、図6A〜図6Eを参照しながら、成型開始位置について説明する。なお、作図の都合上、図6A〜図6Eにおいては、埋込電極、絶縁体等を捨象し、成型プレートの形状のみを示している。また、図6A〜図6Eにおける太矢印は、前記積層物の搬送方向(即ち、下流方向)を示す。
(1)前記上下一対の成型プレートのいずれか一方の上流端の位置。
(2)前記上下一対の成型プレートの少なくとも一方にその上流端に近づくに連れてプレート厚が薄くなるテーパー部が形成され、かつ、前記テーパー部によって前記一対の成型プレートの間隔が前記上流端に近づくに連れて拡がっている形態における前記テーパー部の下流端の位置。
本発明の製造装置は、前記積層物を上下一対の成型プレートの間を通過させることによって、プレート間隔に応じた厚さの成型体を得るものである。従って、前記積層物の成型は、上下一対の成型プレートが対向するように配置され、かつ、そのプレート間隔が成型可能な程度に十分に狭まった位置から開始される。上下一対の成型プレート(上側成型プレート、下側成型プレート)のいずれにも、その上流端側にテーパー部が形成されていない形態の場合、前記上下一対の成型プレートのいずれか一方の上流端の位置が成型開始位置となる。
例えば図6Aに示す例では、上側成型プレート24の上流端24aと、下側成型プレート8の上流端8aの位置が揃っている。即ち、上流端24a、8aから下流側においては、上下一対の成型プレート6が対向するように配置され、かつ、そのプレート間隔は成型可能な程度に十分に狭まっている。従って、上側成型プレート24の上流端24aの位置(或いは下側成型プレート8の上流端8aの位置)が成型開始位置Pとなる。
また、図6Bに示す例では、下側成型プレート8の上流端8aが、上側成型プレート24の上流端24aよりも上流側に突出するように配置されている。このような形態の場合は、上側成型プレート24の上流端24aから下流側において、上下一対の成型プレート6が対向するように配置され、かつ、そのプレート間隔が成型可能な程度に十分に狭まっている。従って、上側成型プレート24の上流端24aの位置が成型開始位置Pとなる。
上下一対の成型プレートの少なくとも一方にその上流端に近づくに連れてプレート厚が薄くなるテーパー部が形成され、かつ、前記テーパー部によって前記一対の成型プレートの間隔が前記上流端に近づくに連れて拡がっている形態の場合、上下一対の成型プレートの上流端の位置の他、前記テーパー部の下流端の位置も成型開始位置となり得る。ここで、「テーパー部によって一対の成型プレートの間隔が上流端に近づくに連れて拡がっている」とは、換言すれば、テーパー部の傾斜面が、成型プレートのボード用原紙と接する面の側に形成されていることを意味している。
例えば図6Cに示す例では、上側成型プレート24の上流端24aと、下側成型プレート8の上流端8aの位置が揃っている。即ち、上流端24a、8aから下流側においては、上下一対の成型プレート6が対向するように配置されている。しかし、下側成型プレート8の上流端8aの位置においては、テーパー部8bによって一対の成型プレート6のプレート間隔が拡がっており、成型可能な程度に十分に狭まっていない。従って、上下一対の成型プレート6のプレート間隔が十分に狭まった、テーパー部8bの下流端8cの位置が成型開始位置Pとなる。
また、図6Dに示す例も、上側成型プレート24の上流端24aと、下側成型プレート8の上流端8aの位置が揃っており、上流端24a、8aから下流側においては、上下一対の成型プレート6が対向するように配置されている。しかし、上側成型プレート24の上流端24aの位置においては、テーパー部24bによって一対の成型プレート6のプレート間隔が拡がっており、成型可能な程度に十分に狭まっていない。従って、上下一対の成型プレート6のプレート間隔が十分に狭まった、テーパー部24bの下流端24cの位置が成型開始位置Pとなる。
更に、図6Eに示す例では、下側成型プレート8の上流端8aが、上側成型プレート24の上流端24aよりも上流側に突出するように配置されており、上側成型プレート24の上流端24aから下流側において、上下一対の成型プレート6が対向するように配置されていると言える。しかし、上側成型プレート24の上流端24aの位置においては、上側成型プレート24のテーパー部24bおよび下側成型プレート8のテーパー部8bによって、一対の成型プレート6のプレート間隔が拡がっており、成型可能な程度に十分に狭まっていない。従って、上下一対の成型プレート6のプレート間隔が十分に狭まった、テーパー部24bの下流端24cの位置が成型開始位置Pとなる。
[2−2]回路:
本発明の石膏ボードの製造装置においては、埋込電極と前記埋込電極が埋め込まれているプレート本体が電気的に接続されて回路が構成されている。
例えば図1に示す製造装置1は、下側埋込電極12、下側プレート本体10および電源D1が電気的に接続されて回路18が構成された例である。一方、図2に示す製造装置1Aは、上側埋込電極28と上側プレート本体26が電気的に接続されて回路34が構成された例である。更に、図3に示す製造装置1Bのように、下側埋込電極12と下側プレート本体10が電気的に接続されて回路18が構成されることに加えて、上側埋込電極28と上側プレート本体26が電気的に接続されて回路34が構成されていてもよい。
更にまた、図5に示すように、回路18に加えて、下側外部電極38、下側プレート本体10および電源D3を含む回路40が構成されていてもよい。なお、下側外部電極38を含む回路40は、図2に示すような上側埋込電極28を含む回路34とともに形成されていてもよい(不図示)。また、図3に示すような下側埋込電極12を含む回路18、上側埋込電極28を含む回路34とともに形成されていてもよい(不図示)。
[2−3]電流検知器:
本発明の石膏ボードの製造装置は、埋込電極とプレート本体とを接続する回路に、電気的に接続された電流検知器を備えている。この電流検知器によって、ボード用原紙の切れ等を検出することができる。
例えば図1に示す製造装置1は、回路18に電気的に接続された電流検知器20を備えており、下側埋込電極12と下側プレート本体10の間に流れる電流を検知することが可能である。一方、図2に示す製造装置1Aは、回路34に電気的に接続された電流検知器20を備えており、上側埋込電極28と上側プレート本体26の間に流れる電流を検知することが可能である。更に、図3に示す製造装置1Bは、回路18と回路34の双方に電気的に接続された電流検知器20を備えている。これにより、下側埋込電極12と下側プレート本体10の間に流れる電流および上側埋込電極28と上側プレート本体26の間に流れる電流の双方を検知することが可能となる。回路が複数存在する場合は、図3に示すように、複数の回路18、34で電流検知器20を共用してもよい。
[2−4]アクチュエータ:
本発明の石膏ボードの製造装置は、電流検知器からの電気信号に応答して、少なくとも一方の成型プレートを上下させるアクチュエータを備えている。
例えば図1に示す製造装置1、図2に示す製造装置1A、図3に示す製造装置1B、図5に示す製造装置1Cは、電流検知器20からの電気信号に応答して、上側成型プレート24を上下させるアクチュエータ22を備えている。但し、本発明の製造装置は、下側成型プレートを上下させるアクチュエータを備えるものであってもよいし、上側成型プレートと下側成型プレートの双方を上下させるアクチュエータを備えるものであってもよい(不図示)。
アクチュエータは、電流検知器からの電気信号によって、成型プレートを上下に駆動させることができる機器であればよい。具体的な機器の種類は特に限定されないが、例えばエアシリンダー、オイルシリンダー、サーボモーター等を挙げることができる。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は、下記の実施例の構成のみに限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1の製造装置として、図1に示す製造装置1を作製した。製造する石膏ボードは幅910mm、厚さ9.5mmのものとした。製造装置1においては、ボード用原紙2(上側ボード用原紙32、下側ボード用原紙16)は、図中右側から左側に向かって移動する。下側ボード用原紙16上には石膏泥漿4が連続的に供給されるように構成されている。ロール36は、上側ボード用原紙32の供給方向を変更するためのロールである。
[1−1]成型プレート:
上下一対の成型プレート6(下側成型プレート8、上側成型プレート24)を備えるものとした。下側成型プレート8は、下側プレート本体10と、下側プレート本体10に埋め込まれた下側埋込電極12とを有するものとした。上側プレート本体26、下側プレート本体10は、鉄材がハードクロムメッキされたものにより構成した。下側埋込電極12は、ステンレス材からなり、断面形状が6mm×6mmの正方形状で、長さ1200mmの角棒状のものとした。
下側埋込電極12と下側プレート本体10とは絶縁体14によって電気的に絶縁した。絶縁体14は布基材フェノール樹脂積層板により構成した。形状は略U字型の断面を有し、溝部が形成された略角棒状とした。下側埋込電極12は絶縁体14の溝部に充填され、かつ、下側プレート本体10の表面にその一部(上面)が露出されるように埋め込んだ。下側埋込電極12の前後に幅5mmの絶縁体14を配し、下側埋込電極12を電気的に絶縁した。下側埋込電極12は、下側プレート本体10における、成型開始位置の下流側15mmの位置から、成型開始位置の下流側21mmの位置に至るまでの部分に埋め込んだ。即ち、下側埋込電極12は幅6mmに渡って下側プレート本体10の表面に露出させた。
下側成型プレート8の上流端側にはテーパー部を形成した。テーパー部の長さは50mm、テーパー部の高さは4mmとした。前記テーパー部の下流側においては、下側成型プレート8と上側成型プレート24とが対向するように配置され、かつ、そのプレート間隔が成型可能な程度に十分に狭まった成形空間が形成されている。前記成形空間は、成型開始位置から、成型開始位置の下流側300mmの位置に至るまで形成されている。
[1−2]回路:
下側埋込電極12、下側プレート本体10および電源D1は電気的に接続して回路18を構成した。
[1−3]電流検知器:
回路18には電流検知器20を電気的に接続した。
[1−4]アクチュエータ:
電流検知器20からの電気信号に応答して、上側成型プレート24を上下させるアクチュエータ22を設置した。アクチュエータとしてはエアシリンダーを用いた。
[1−5]石膏ボードの製造:
前記製造装置を用いて、石膏ボードを製造した。石膏ボードの製造速度は150m/分とした。前記製造装置を1日当たり24時間連続稼働させる条件で、20日間稼働させたところ、ボード用原紙が完全に断裂され、連続的な製造が停止した回数は1回のみであった。
(実施例2)
実施例2の製造装置として、図2に示す製造装置1Aを作製した。以下に記載する事項を除いては、実施例1の製造装置と同様に作製した。
[2−1]成型プレート:
上下一対の成型プレート6(下側成型プレート8、上側成型プレート24)を備えるものとした。上側プレート本体26、下側プレート本体10は、鉄材がハードクロムメッキされた材料により構成した。下側成型プレート8には下側埋込電極を配置せず、上側成型プレート24に上側埋込電極28を配置した。上側埋込電極28は、ステンレス材からなり、断面形状が6mm×6mmの正方形状で、長さ1200mmの角棒状のものとした。
上側埋込電極28と上側プレート本体26とは絶縁体30によって電気的に絶縁した。絶縁体30は布基材フェノール樹脂積層板により構成した。形状は略U字型の断面を有し、溝部が形成された略角棒状とした。上側埋込電極28は絶縁体30の溝部に充填され、かつ、上側プレート本体26の表面にその一部(底面)が露出されるように埋め込んだ。上側埋込電極28の前後に幅5mmの絶縁体30を配し、上側埋込電極28を電気的に絶縁した。上側埋込電極28は、上側プレート本体26における、成型開始位置の下流側15mmの位置から、成型開始位置の下流側21mmの位置に至るまでの部分に埋め込んだ。即ち、上側埋込電極28は幅6mmに渡って上側プレート本体26の表面に露出させた。
[2−2]回路:
上側埋込電極28、上側プレート本体26および電源D2は電気的に接続して回路34を構成した。
[2−3]電流検知器:
回路34には電流検知器20を電気的に接続した。
[2−4]石膏ボードの製造:
前記製造装置を用いて、石膏ボードを製造した。石膏ボードの製造速度は150m/分とした。前記製造装置を1日当たり24時間連続稼働させる条件で、20日間稼働させたところ、ボード用原紙が完全に破断され、連続的な製造が停止した回数は2回のみであった。
(実施例3)
実施例3の製造装置として、図3に示す製造装置1Bを作製した。以下に記載する事項を除いては、実施例1の製造装置と同様に作製した。
[3−1]成型プレート:
下側成型プレート8については、実施例1の製造装置と同様に構成した。下側埋込電極12は、下側プレート本体10における、成型開始位置の下流側15mmの位置から、成型開始位置の下流側21mmの位置に至るまでの部分に埋め込んだ。上側成型プレート24については、実施例2の製造装置と同様に構成した。
[3−2]回路:
下側埋込電極12、下側プレート本体10および電源D1は電気的に接続して回路18を構成し、上側埋込電極28、上側プレート本体26および電源D2は電気的に接続して回路34を構成した。
[3−3]電流検知器:
回路18および回路34には電流検知器20を電気的に接続した。
[3−4]石膏ボードの製造:
前記製造装置を用いて、石膏ボードを製造した。石膏ボードの製造速度は150m/分とした。前記製造装置を1日当たり24時間連続稼働させる条件で、20日間稼働させたところ、ボード用原紙が完全に断裂され、連続的な製造が停止した回数は1回のみであった。
(実施例4)
実施例4の製造装置として、図3に示す製造装置1Bを作製した。以下に記載する事項を除いては、実施例1の製造装置と同様に作製した。
[4−1]成型プレート:
下側成型プレート8については、下側埋込電極12の位置を除き、実施例1の製造装置と同様に構成した。下側埋込電極12は、下側プレート本体10における、成型開始位置の下流側25mmの位置から、成型開始位置の下流側31mmの位置に至るまでの部分に埋め込んだ。上側成型プレート24については、実施例2の製造装置と同様に構成した。
[4−2]回路:
下側埋込電極12、下側プレート本体10および電源D1は電気的に接続して回路18を構成し、上側埋込電極28、上側プレート本体26および電源D2は電気的に接続して回路34を構成した。
[4−3]電流検知器:
回路18および回路34には電流検知器20を電気的に接続した。
[4−4]石膏ボードの製造:
前記製造装置を用いて、石膏ボードを製造した。石膏ボードの製造速度は150m/分とした。前記製造装置を1日当たり24時間連続稼働させる条件で、20日間稼働させたところ、ボード用原紙が完全に破断されることはなく、連続的な製造が停止することはなかった。
(比較例1)
比較例1の製造装置として、図4に示す製造装置100を作製した。以下に記載する事項を除いては、実施例1の製造装置と同様に作製した。
[5−1]成型プレート:
下側成型プレート108については、下側埋込電極を配置しなかった。その代わりに、下側成型プレート108の末端(下流端)から下流側に10mm離れた位置に下側外部電極138を配置した。下側外部電極138は周囲から電気的に絶縁した状態で配置した。下側外部電極138は、ハードクロムメッキされた鉄材からなり、断面形状が24mm×24mmの正方形状で、長さ1200mmの角棒状のものとした。上側成型プレート124については、実施例1の製造装置の上側成型プレート24と同様に構成した。
[5−2]回路:
下側外部電極138、下側成型プレート108および電源D3は電気的に接続して回路140を構成した。
[5−3]電流検知器:
回路140には電流検知器120を電気的に接続した。
[5−4]石膏ボードの製造:
前記製造装置を用いて、石膏ボードを製造した。石膏ボードの製造速度は150m/分とした。前記製造装置を1日当たり24時間連続稼働させる条件で、20日間稼働させたところ、ボード用原紙が完全に断裂され、連続的な製造が停止した回数は10回に及んだ。
本発明の石膏ボードの製造方法および製造装置は、天井材、壁材、床材等の建材として有用な石膏ボードの製造に好適に用いることができる。
1、1A、1B、1C:(石膏ボードの)製造装置、2:ボード用原紙、4:石膏泥漿、6:成型プレート、8:下側成型プレート、8a:上流端、8b:テーパー部、8c:下流端、10:下側プレート本体、12:下側埋込電極、14:絶縁体、16:下側ボード用原紙、18:回路、20:電流検知器、22:アクチュエータ、24:上側成型プレート、24a:上流端、24b:テーパー部、24c:下流端、26:上側プレート本体、28:上側埋込電極、30:絶縁体、32:上側ボード用原紙、34:回路、36:ロール、38:下側外部電極、40:回路、100:(石膏ボードの)製造装置、104:石膏泥漿、108:下側成型プレート、116:下紙、120:電流検知器、122:エアシリンダー、124:上側成型プレート、132:上紙、136:ロール、138:下側外部電極、140:回路、C:アース、D、D1、D2、D3:電源、P:成型開始位置。

Claims (10)

  1. 上下一対のボード用原紙を連続的に供給しながら、前記上下一対のボード用原紙の間隙に石膏泥漿が連続的に注入された積層物を形成し、前記積層物を上下一対の成型プレートの間を通過させることにより、プレート間隔に応じた厚さの成型体を得る工程を有する石膏ボードの製造方法であって、
    前記上下一対の成型プレートの少なくとも一方として、導電性材料により構成されたプレート本体と、前記プレート本体に埋め込まれた埋込電極とを有し、前記埋込電極が絶縁体によって前記プレート本体とは電気的に絶縁され、かつ、前記プレート本体の前記ボード用原紙と接する表面にその一部が露出されるように埋め込まれたものを用い、
    前記プレート本体と、当該プレート本体に埋め込まれた前記埋込電極とを電気的に接続して回路を構成し、前記回路に電圧をかけ、
    前記ボード用原紙が切れて前記プレート本体と前記埋込電極が前記石膏泥漿と接触し、前記回路に電流が流れた時に前記上下一対の成型プレートの間隔を拡張させ、導通の原因が消去された後に前記上下一対の成型プレートを元の間隔に戻すことを特徴とする石膏ボードの製造方法。
  2. 前記埋込電極が、前記プレート本体における、下記成型開始位置よりも下流側の部分に埋め込まれている請求項1に記載の石膏ボードの製造方法。
    [成型開始位置]
    下記(1)および下記(2)のうち、最も下流側の位置。
    (1)前記上下一対の成型プレートのいずれか一方の上流端の位置。
    (2)前記上下一対の成型プレートの少なくとも一方に、その上流端に近づくに連れてプレート厚が薄くなるテーパー部が形成され、かつ、前記テーパー部によって前記一対の成型プレートの間隔が前記上流端に近づくに連れて拡がっている形態における、前記テーパー部の下流端の位置。
  3. 前記埋込電極が、前記プレート本体における、前記成型開始位置から、前記成型開始位置の下流側50mmの位置に至るまでの部分に埋め込まれている請求項2に記載の石膏ボードの製造方法。
  4. 前記絶縁体として、布基材フェノール樹脂積層板、紙基材フェノール樹脂積層板、エポキシ樹脂含浸ガラス繊維布およびエポキシ樹脂含浸紙からなる群より選択された少なくとも1種の材料を用いる請求項1〜3のいずれか1項に記載の石膏ボードの製造方法。
  5. 前記導電性材料として、鉄材、ステンレス鋼材およびアルミニウム材からなる群より選択される少なくとも1種の材料、または前記材料がハードクロムメッキされたものを用いる請求項1〜4のいずれか1項に記載の石膏ボードの製造方法。
  6. 上下一対のボード用原紙の間隙に石膏泥漿が注入された積層物を、プレート間隔に応じた厚さに成型するための上下一対の成型プレートを備え、
    前記上下一対の成型プレートの少なくとも一方が、導電性材料により構成されたプレート本体と、前記プレート本体に埋め込まれた埋込電極とを有し、前記埋込電極が絶縁体によって前記プレート本体とは電気的に絶縁され、かつ、前記プレート本体の前記ボード用原紙と接する表面にその一部が露出されるように埋め込まれたものであり、
    前記プレート本体と、当該プレート本体に埋め込まれた前記埋込電極とが電気的に接続されて回路が構成されており、
    前記回路に電気的に接続された電流検知器と、
    前記電流検知器からの電気信号に応答して、少なくとも一方の成型プレートを上下させるアクチュエータと、を備えたことを特徴とする石膏ボードの製造装置。
  7. 前記埋込電極が、前記プレート本体における、下記成型開始位置よりも下流側の部分に埋め込まれている請求項6に記載の石膏ボードの製造装置。
    [成型開始位置]
    下記(1)および下記(2)のうち、最も下流側の位置。
    (1)前記上下一対の成型プレートのいずれか一方の上流端の位置。
    (2)前記上下一対の成型プレートの少なくとも一方に、その上流端に近づくに連れてプレート厚が薄くなるテーパー部が形成され、かつ、前記テーパー部によって前記一対の成型プレートの間隔が前記上流端に近づくに連れて拡がっている形態における、前記テーパー部の下流端の位置。
  8. 前記埋込電極が、前記プレート本体における、前記成型開始位置から、前記成型開始位置の下流側50mmの位置に至るまでの部分に埋め込まれている請求項7に記載の石膏ボードの製造装置。
  9. 前記絶縁体が、布基材フェノール樹脂積層板、紙基材フェノール樹脂積層板、エポキシ樹脂含浸ガラス繊維布およびエポキシ樹脂含浸紙からなる群より選択された少なくとも1種の材料により構成されている請求項6〜8のいずれか1項に記載の石膏ボードの製造装置。
  10. 前記導電性材料が、鉄材、ステンレス鋼材およびアルミニウム材からなる群より選択される少なくとも1種の材料、または前記材料がハードクロムメッキされたものである請求項6〜9のいずれか1項に記載の石膏ボードの製造装置。
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