JP5622628B2 - キャビネットの排熱構造 - Google Patents
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Description
特に、情報通信に使用されるサーバ等のラックマウント型の機器を収納するラック(キャビネット)の場合、機器形状にフルサイズとハーフサイズが存在し、ハーフサイズはフルサイズの略2分の1の奥行きで形成されている。そのため、例えばハーフサイズのサーバ(以下、「ハーフサーバ」とする)をフルサイズのサーバ(以下、「フルサーバ」とする)と同一の形状のラックに収納する場合は、前面に加えて背面からもサーバが収納される。その結果、フルサイズサーバを収納しラックの場合はラックの後部に空間が形成され。この空間が排熱の流路となる。一方、ハーフサーバを収納したラックの場合はラック中央に空間が形成され、この空間が排熱の流路となる。このように、排熱流路の位置が大きく異なった。
図5(a)に示すように、ハーフサーバ21を収納した場合は、ラック22の中央部に上下に渡り排熱流路となる空間S11が形成されるため、ダクト24はラック22の天板中央を開口して取り付けられる。一方、フルサーバ25を収納した場合は、図5(b)に示すようにラック22後部に上下にわたる空間S12ができ、この空間S12が排熱の流路となるため、この上部にあたる部位にダクト24を取り付けると効果的に排熱できる。
このように、ハーフサーバ21とフルサーバ25とで共通するラック22が使用できても、ラック22に直接ダクト24を取り付ける場合、ラック22内の排熱流路が異なることによりラック22の天板の変更が必要であったし、ダクト24の設置位置も変更しなければならなかった。
この構成によれば、キャビネットの排熱口を天板の中央部のみとする構成と、中央部から後部にかけて排熱流路を形成してキャビネット後部からの排熱を良好に行う構成とを、排熱路変更部材を操作するだけで変更することができる。そのため、キャビネットの中央部付近に排熱流路がある場合とキャビネット後部に排熱流路がある場合の双方に対して、ダクトの位置や天板を変更することなく簡易な変更操作で排熱位置を変更して対応できる。
この構成によれば、切り欠き部及び開口部を閉塞するよう排熱路変更部材を装着する場合、側板は閉塞に寄与しないため取り外すことができ、大きな突起部となる側板を取り外すことで、排熱路変更部材はメンテナンス作業等の邪魔にならない。
ダクト2に覆われない開口部11aの後側約2分の1は、排熱路閉塞部材3により閉塞されている。開口部11aは四角形状に形成され、ダクト2の幅はその開口部11aの幅に合わせて形成されている。また、ダクト2も断面四角形の筒体であり、平坦な背面の下端には左右にわたり切り欠き部2aが形成され、天板11の開口部11aに連続するよう開口されている。
このようにハーフサーバ21が収納された場合、キャビネット1内の中央部において上下にわたり空間S1が形成され、この空間S1が暖められた空気の流路となる。そのため、この流路にあわせて天板11に排熱口14(開口部11aの奥行きL2の部分)を形成することで、矢印で示すような空気の流れができ、滞留すること無く効率よく排熱させることができる。
フルサーバ25を収納したキャビネット1の場合、キャビネット1の後部において上下にわたる空間S2が形成され、この空間S2が暖められた空気の流路となる。そのため、この流路にあわせて排熱流路を形成する必要があるが、上述したように、天板11に形成した開口部11a全体を排熱口14として、排熱路変更部材3により新たな流路を形成することで、図1(b)の矢印で示すような空気の流れを発生させることができ、滞留すること無く効率よく排熱させることができる。
左右の側板18a,18bは、図2(b)に示すように折り曲げ突部Bを上にして使用する際に左右に形成される開口部を閉塞するために使用される。折り曲げ突部Bを下にして使用する場合は、側板18による閉塞は必要ないため、取り外しできるようL字状部材17にねじ止めして連結される。
また、切り欠き部2a及び開口部11aを閉塞するよう排熱路変更部材3を装着する場合は、閉塞に寄与しない側板18を取り外すことができ、大きな突起部となる側板18をなくすことで、排熱路変更部材3はメンテナンス作業等の邪魔にならない。
また、天板11に形成した開口部11aをダクト2の略2倍の大きさとして形成しているが、この比率に限定するものでなく、たとえば開口部11aがダクトの3倍の奥行きとなっていても良い。この比率はキャビネット1の形状とダクトの大きさの関係や収納される電子機器の形状等で適宜変更されるものである。
Claims (2)
- キャビネットの天板に形成した開口部に上方に延設したダクトを接続し、キャビネット内の空気を前記開口部から前記ダクトを介して外部へ排気するキャビネットの排熱構造において、
前記開口部は前記天板の中央部から後部にかけて形成される一方、前記ダクトは四角形の筒体であって、ダクトの背面下部には前記開口部に連続するよう開口された切り欠き部を有し、
前記ダクトをキャビネットの中央部となる前記開口部の前側部分を覆う部位に装着すると共に、排熱路変更部材により前記開口部の残部及び前記切り欠き部を外側から閉塞することで排熱路が形成され、
前記排熱路変更部材は、直交する2つの面を有するL字状部材を有して一方の面を前記開口部の残部を閉塞するための開口部閉塞面、他方の面を前記切り欠き部を閉塞するための起立閉塞面とし、更に前記L字状部材の左右端部を閉塞するための左右側板を有し、前後反転して前記開口部及び前記切り欠き部に装着可能であり、
前後及び上下反転して装着することで、前記切り欠き部及び前記開口部の残部を閉塞して前記天板の中央部のみを排熱口として排熱路を形成する状態から、前記切り欠き部及び前記開口部の残部を連結して前記開口部全体を排熱口として排熱路を形成する状態へ変更可能であることを特徴とするキャビネットの排熱構造。 - 前記排熱路変更部材の前記側板は、着脱自在であることを特徴とする請求項1記載のキャビネットの排熱構造。
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