以下、図面を用いて、本発明に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明を適用可能なパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面(遊技者側)に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、施錠機能付きで且つ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる扉部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。このパチンコ機100を設置した店舗(遊技店)の店員は、この本体104を開閉操作することが可能であり、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ1041が設けられている。
前面枠扉106は、施錠機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。遊技店の店員は、この前面枠扉106も開閉操作することが可能であり、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ1061も設けられている。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124が設けられる空間を区画形成する。なお、ここでの説明では、光源をLEDとするものもランプと称する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる開放レバー1081を押すことによって開く。また、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサ1082も設けられている。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、操作パネル部138とを備えている。操作パネル部138には、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図3参照)の演出態様に変化を与える演出ボタン136と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、十字キー141が設けられている。また、図1に示すパチンコ機100には、下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサ(不図示)が設けられている。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。この発射装置110は、遊技者に球発射ハンドル134が継続的に発射操作されている間は、所定の発射期間(例えば0.6秒)の経過ごとに遊技球を遊技盤の遊技領域124へ向けて発射する。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。なお、図1では遊技領域124の具体的構成は図示省略してあり、その具体的構成は図3に示す。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。この払出装置152は、着脱自在なものであり、所定位置に装着されると、タンクレール154の下流端に接続する。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。すなわち、払出装置152は、遊技球に駆動力を与えてその遊技球を搬送する球送り装置の一種である。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、所定の付与条件が成立したことに基づいて遊技者にその付与条件に応じた量の遊技価値(遊技球)をこの構成により付与する(払い出す)。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300(図4参照)を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400(図4参照)を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500(図4参照)を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630(図4参照)を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
図3に示す遊技盤200はいわゆる右打ち機の遊技盤である。この遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。一般的に知られる右打ち機の遊技盤においては、遊技者の操作によって、遊技球を打ち出す強さを変化させることで、遊技球を、第1特図始動口230と第2特図始動口232とに分けることができる。具体的には、遊技領域124に対し、遊技釘238等の配設により、第1の領域(遊技領域における左側)を転動する遊技球は第2特図始動口232への入球が困難又は不可能に構成され、その逆に第2の領域(遊技領域における右側)を転動する遊技球は第1特図始動口230への入球が困難又は不可能に構成されている。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208が配設されている。また、遊技領域124の下方には、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」と称する場合があり、特別図柄、第1特別図柄、第2特別図柄のうちの一つまたは複数を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体223を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための画像表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。これらの普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214は、報知手段の一例に相当する。なお、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214や普図表示装置210に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄である。
なお、普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214(報知手段)の表示領域(ここでは7ゼグメントの大きさが相当)と装飾図柄表示装置208(図柄表示手段)の表示領域(ここでは表示画面の大きさが相当)とでは、装飾図柄表示装置208の表示領域の方が大きい。また、この実施形態では、普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214は、動画の表示が不可能であるのに対して、装飾図柄表示装置208は動画の表示が可能である。
普図保留ランプ216は、保留している所定の第1の変動遊技(詳細は後述する普図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している所定の第2の変動遊技(詳細は後述する特図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ、第1特図用と第2特図用を合わせると8つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、現在の図柄制御状態を示す報知を行なうためのランプ(報知手段)である。この高確中ランプ222は、電源が投入されてから大当り遊技の開始まで、現在の図柄制御状態を示す報知を行ない、それ以降は、現在の図柄制御状態を示す報知をしないように構成している。また図柄制御状態では、電源が再投入された場合には、電源が遮断される直前の図柄制御状態に復帰する。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動口228,229と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として図1に示す上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228,229は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の左側と右側それぞれに1つずつ配設している。普図始動口228,229を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。遊技領域214の左側領域(第1の領域)に設けられた普図始動口(以下、第一普図始動口と称することがある)228は、後述する非電サポ状態のときに狙うべきものであり、遊技領域214の右側領域(第2の領域)に設けられた普図始動口(以下、第二普図始動口と称することがある)229は、電サポ状態のときや、非電サポ状態における電チューロング開放(詳細は後述)のときに狙うべきものである。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230には、遊技領域214の左側領域(第1の領域)を狙った場合に入賞しやすい。第1特図始動口230は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化しない第一の始動領域である。すなわち、遊技球の進入のしやすさが変化しない始動領域である。第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。この第1特図始動口230は、始動領域の一つであり、自身の大きさが変化しない固定始動領域の一例に相当する。
第2特図始動口232は、本実施形態ではやや右寄りに設けられている。すなわち、第2特図始動口232は、遊技領域214の右側領域(第2の領域)に1つだけ配設している。この第2特図始動口232の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材2321が設けられており、一対の羽根部材2321と第2特図始動口232を併せたものが、可変始動手段に相当し、一般には、電動チューリップ(以下、電チューと称することがある)と呼ばれる。一対の羽根部材2321は、第2特図始動口232への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材2321が閉じたままでは第2特図始動口232への入球は不可能であり、一対の羽根部材2321が閉じた態様は入賞困難な開閉態様である。一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に一対の羽根部材2321が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、第2特図始動口232への球の入球が可能になる。一対の羽根部材2321が閉じた状態(第一の状態)では遊技球の進入困難状態(入賞困難状態)であり、一対の羽根部材2321が開いた開状態(第二の状態)では遊技球の進入容易状態(入賞容易状態)である。すなわち、第2特図始動口232は、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域であって、第二の始動領域の一例に相当する。この大サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも大きい。遊技領域214の右側領域(第2の領域)を狙っていれば、一対の羽根部材2321が開いた状態では、遊技領域124に進入した遊技球のうち、固定始動領域である第1特図始動口230に進入する遊技球よりも、可変始動領域である第2特図始動口232に進入する遊技球の方が多い。一方、小サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも小さいか、あるいは第1特図始動口230の入り口の大きさ以下である。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、1個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
以上説明した電チューは、一対の羽根部材2321が開閉動作することから可動手段の一例に相当する。
可変入賞口234は、本実施形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設しているが、遊技領域214の右側領域(第2の領域)を狙っている方が入賞しやすい。この可変入賞口234は、入賞開口と、ソレノイドによってその入賞開口を開閉自在な扉部材2341とを備えている。入賞開口は大入賞口と呼ばれることがあり、可変入賞口234はアタッカと呼ばれることがある。可変入賞口234は、後述する大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、大当り遊技が開始されると、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。すなわち、可変入賞口234は、第1の状態(入賞困難状態であってここでは閉状態)およびその第1の状態よりも遊技球の入賞が容易な第2の状態(入賞容易状態であってここでは開状態)のうちの一方から他方に状態変化可能な可変入賞手段であり、特図変動遊技に当選して第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材2341が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。なお、可変入賞口234における閉状態は必ずしも完全に閉塞した状態である必要はなく、少し開いていても、遊技級の入球が不可能あるいは困難な状態であればよい。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
以上説明したアタッカは、扉部材2341が開閉動作することから可動手段の一例に相当する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
上皿126に収容されている球は発射レールの発射位置に供給される。このパチンコ機100では、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206には、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体223を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208は、演出可動体223の後方に位置することとなる。
演出可動体223は、本実施形態では人間の右腕の上腕を模した上腕部223aと前腕を模した前腕部223bとからなり、肩の位置に上腕部を回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部を回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体223は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
図1に示すスピーカ120や枠ランプ122等の装飾ランプ、図3に示す装飾図柄表示装置208、および演出可動体223は、演出手段に相当し、これらの中でも装飾図柄表示装置208は図柄表示手段の一例に相当する。
なお、図3に示す遊技盤200では、第2特図始動口232は、遊技盤200の右側に設けられているが、遊技盤200の中央(例えば、第1特図始動口230の下方)に設けてもよい。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。図1に示すパチンコ機100では、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを所定の制御手段ととらえることもできるし、これら3つの制御部(300,400,500)を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできるし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、本体開放センサ1041、前面枠扉センサ1061、球貯留皿付扉センサ1082、および図1に示す下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサや、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、特図表示装置212の表示制御を行うための駆動回路324と、普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、普図電動役物252の扉部材2521や可変入賞口234の扉部材2341等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334と、入賞ランプ254の発光制御を行うための駆動回路335とを接続している。なお、入賞ランプ254の発光制御は、第1副制御部400側で行うようにしてもよい。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、特図始動口230に球が入賞したことを、各種センサ320のうちの球検出センサが検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、普図始動ゲート251,253(これら2つの普図始動ゲートを総称して普図始動領域という)に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、普図始動領域に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、普図始動領域に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
また、この明細書にいう球検出センサとしては、具体的には、一般入賞口226、特図始動口230、可変入賞口234など所定の入賞口や始動口に入賞した球を検出するセンサや、普図始動ゲート251,253を通過する球を検出するセンサがあげられる。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、制御状態を表す情報等)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(ここでは9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。低電圧信号は、主制御部300のCPU304を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号であり、電圧監視回路338は電気系統異常信号出力手段の一例に相当する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。主制御部300のCPU304は、遊技制御手段の一例に相当する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が接続されている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418の制御を行うための駆動回路420と、図1に示す演出ボタン136の押下を検出する演出ボタン検出センサ426と、各種センサからの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。
さらに、第1副制御部400には、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)208および演出可動体223の制御を行うための第2副制御部500が接続されている。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて図2に示す払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、図1に示す発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給する。主制御部300、第1副制御部400、および発射制御部630は、払出制御部600から所定電圧の供給を受ける。また、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、図1に示すパチンコ機100では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第1副制御部400と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜(d)を用いて、パチンコ機100の第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
第1特図始動口230に球が入球したことを球検出センサである第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを球検出センサである第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特図表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」(特図変動遊技)を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特図表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」(特図変動遊技)を行う。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの変動表示を特図の変動表示と称することがある。この特図の変動表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)は、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214において、図柄の変動表示の後、停止表示される特図の停止図柄態様(第2の図柄態様)の一例を示した図である。この図5(a)には、「特図A」から「特図J」の10種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
本実施形態では、特図の停止図柄態様として、6種類の大当り図柄(「特図A」から「特図F」)が用意されている。「特図A」および「特図B」は15ラウンド(R)特別大当り図柄であり、「特図E」は2R大当り図柄(突然確変)である。これらの図柄(特図A,B,E)が停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図高確率状態になる。「特図C」および「特図D」は15R大当り図柄(15R通常大当り)である。特図Cまたは特図Dが停止表示されるとその後、制御状態は特図低確率普図高確率状態になる。「特図F」は2R大当り図柄(隠れ確変)である。特図Fが停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図低確率状態になる。
ここにいうラウンドとは、所定量の遊技価値(所定球数)を獲得することができるチャンスの回数をいう。本実施形態では、図3に示す可変入賞口234の作動回数を表すものであり、15ラウンドとは、可変入賞口234の1または複数回の開閉動作を1回(1回の作動)として、この作動が15回続くことを意味する。すなわち、1回の作動が、開閉状態が第1の開閉状態(ここでは閉状態)から第2の開閉状態(ここでは開状態)に変化する特定変化の一例に相当し、可変入賞口234は、大当り遊技中に、この特定変化を複数の定数回(15ラウンドの場合であれば15回)行うものである。各ラウンドは所定のラウンド終了条件(例えば所定球数(一例として10球)の遊技球の進入、所定量の遊技価値(所定球数)の獲得、ラウンド開始から所定時間の経過などのうちのうちの1または複数)が成立することにより終了する。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと、特別大当りあるいは時短大当りとの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当りあるいは時短大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。本実施形態では、大当り遊技中には特図低確率状態へ移行し、特図A、特図B、特図E、および特図Fに当選した場合には、大当り遊技終了後、次に大当りするまで特図高確率状態が維持される。一方、特図Cおよび特図Dに当選した場合には、大当り遊技終了後も特図低確率状態のままである。特図低確率状態は第1の確率制御状態の一例に相当する。また、大当り遊技終了後に特図高確率状態になることを特図確変と称することもあり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)は、遊技者の有利度が高くなる制御状態であって第2の確率制御状態の一例に相当する。この特図高確率状態を確変状態と称することがある。なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。この確率制御状態の移行は主制御部300が行い、主制御部300は、確率制御状態移行手段の一例に相当する。
また、15Rの大当り遊技終了後、および突然確変による大当り遊技終了後はいずれも電チューサポート(電サポ)有りの状態(以下、電サポ状態と称する)に移行する。電サポ状態とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くする等して、遊技者の有利度が非電サポ状態より高い所定状態のことをいう。この電サポ状態は、このパチンコ機100に用意された制御状態の一つであり、時短状態と称されることもある。すなわち、電サポ状態(時短状態)は、大当り遊技の終了を条件に開始される。なお、厳密にいえば、「電サポ状態」はあくまでも普図がらみの状態であり、「時短状態」は特図がらみの状態または普図および特図がらみの状態である。主制御部300のRAM308には時短フラグが用意されており、その時短フラグがオンに設定されていると、電サポ状態であり、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に当選しやすくなる(普図確変)。例えば、普図変動遊技の当選確率が、普図低確率状態(非電サポ状態)では1/100であるのに対し、普図高確率状態(電サポ状態)では99/100に上昇する。また、電サポ状態の方が、非電サポ状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。例えば、非電サポ状態では10秒の普図変動遊技の変動時間が電サポ状態では2秒に短縮される。また、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321の1回の開放における開放時間が長くなりやすい(電チュー開放期間延長)。例えば、非電サポ状態では0.5秒の電チュー開放期間が電サポ状態では2秒に延長される。さらに、電サポ状態では非電サポ状態に比べて、一対の羽根部材2321は多く開きやすい(電チュー開放回数増加)。例えば、普図始動口228への1回の入賞につき非電サポ状態では1回しか開かない一対の羽根部材2321が、電サポ状態では2回開く(2秒開放して1秒閉鎖してまた2秒開放)。電チュー開放期間延長や電チュー開放回数増加により、第2特図始動口232に入球する確率が高まる。なお、時短フラグは、大当り遊技中にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、非電サポ状態が維持される。これは、特に15R大当りで賞球数の少ない電チューに遊技球が拾われてしまい、可変入賞口234(アタッカ)への遊技球の入賞が減ってしまうと遊技者に不利益が生じる場合があるからである。なお、本実施形態でも、電サポ状態(時短状態)では、普図確変、普図変短、電チュー開放期間延長、および電チュー開放回数増加の総てが行われるが、これらのうちの少なくともいずれか一つが行われれば、遊技者の有利度が高い状態になり、電サポ状態(時短状態)としてもよい。あるいは、第2特図始動口232に入球する確率が高まる、電チュー開放期間延長または電チュー開放回数増加のうちのいずか一方が行われれば、電サポ状態(時短状態)としてもよい。非電サポ状態では、電サポ状態よりも遊技球が第2特図始動口232に進入し難い。非電サポ状態では、電サポ状態よりも遊技球が第2特図始動口232に進入し難い。上述のごとく、第2特図始動口232は、遊技球が進入する入り口の大きさが小サイズと大サイズのうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化するものである。この第2特図始動口232は、入り口が、電サポ状態では非電サポ状態よりも長期間にわたって大サイズである。本実施形態では、特図A、特図B、あるいは特図Eが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、次に大当り遊技が開始されるまで電サポ状態(普図高確率状態)が維持され、特図C、あるいは特図Dが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、特図変動遊技が100回行われる間、電サポ状態が維持され、101回目には非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。一方、電サポ無しの大当り(特図F)に当選した場合には、大当たり遊技終了後に電サポ状態に移行しない。なお、後述するように、特図Fは、特図1では選ばれるが、特図2では選ばれない図柄である。
また、本実施形態では、大当り図柄の他に小当り図柄として2種類の停止図柄が用意されている。小当り遊技では、可変入賞口234の扉部材2341が所定回(例えば15回)作動し、その扉部材2341は、1回の作動につき開状態を最大で1.5秒間しか維持しない。小当りにおける扉部材2341の開放では、例えば、1回目の開放で、遊技球が所定球数(例えば10球)進入してしまうと、あるいは所定量の遊技価値(所定球数)を獲得してしまうと、2回目以降の開放は行われない。小当り遊技中には、特図低確率普図低確率状態へ移行する。小当りは、小当り遊技前後で制御状態が変化しない役であり、小当り遊技終了後には小当り遊技開始前の制御状態に復帰する。図5(a)に示す、特図Gは小当り図柄1であり、特図Hは小当り図柄2である。いずれの小当り図柄も、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる停止図柄態様である。なお、後述するように、小当り図柄は、特図1では選ばれるが、特図2では選ばれない図柄である。
さらに、本実施形態では、ハズレ図柄として2種類の停止図柄が用意されている。特図Iはハズレ図柄1であり、特図Jはハズレ図柄2である。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機100では、遊技者の有利度が高い第2の有利度の大当り制御状態と、第2の有利度よりは有利度が低い第1の有利度の非大当り制御状態とが用意され、パチンコ機100は大当り制御状態(第2の制御状態)と非大当り制御状態(第1の制御状態)のうちのいずれか一方の制御状態をとる。これらの制御状態の移行も主制御部300が行い、主制御部300は、制御状態移行手段の一例にも相当する。
なお、本実施形態のパチンコ機100では、15R特別大当り図柄として、「特図A」および「特図B」の2種類の図柄以外の図柄も用意されており、15R通常大当り図柄として、「特図C」および「特図D」の2種類の図柄以外の図柄も用意されており、突然確変の大当り図柄や、隠れ確変の大当り図柄についても、複数種類の図柄が用意されている。
図5(b)は特図の装飾図柄の一例を示した図である。本実施形態における特図の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。保留消化条件が成立した場合に、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。すなわち、装飾図柄表示装置208は、第1特図表示装置212および第2特図表示装置214とは別に、特図の装飾図柄を変動表示するものである。そして、装飾図柄の組合せである停止図柄態様(第2の図柄態様)を停止表示する。特図の装飾図柄を変動表示および停止表示は、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214における図柄の変動表示および停止表示と同期している。
15R特別大当り(「特図A」「特図B」)や15R特別大当り(「特図C」「特図D」)を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。これらの装飾図柄の組合せは、確変付き大当り確定の装飾図柄の組合せである。また、これらの装飾図柄の組合せのうち、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)は、「特図A」または「特図B」である15R特別大当りの場合に限って停止表示される15R特別大当り確定の装飾図柄の組合せである。また、2Rの大当りのうちの隠れ確変(「特図F」)、あるいは小当り(「特図G」、「特図H」)を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、「装飾1−装飾2−装飾3」といった装飾図柄の組合せを停止表示する。さらに、2Rの大当りのうちの突然確変(「特図E」)を報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」といった装飾図柄の組合せを停止表示する。「装飾1−装飾2−装飾3」といった装飾図柄の組合せや、「装飾1−装飾3−装飾5」といった装飾図柄の組合せは、チャンス目と称することがある。また、「特図I」や「特図J」のハズレ図柄を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、これまで説明した装飾図柄の組合せ以外の装飾図柄の組合せ(例えば、ばらけ目)を停止表示する。
以下、装飾図柄表示装置208において、この「特図の装飾図柄の変動表示」を開始してから特図の装飾図柄の停止図柄態様(装飾図柄の組合せ)を停止表示するまでの表示を特図用装飾図柄の変動表示と称することがある。特図用装飾図柄の変動表示は、第1副制御部400が制御することによって行われる。
以上説明した、特図1や特図2の停止図柄態様(図5(a)参照)と、装飾図柄表示装置208の左中右の各図柄表示領域208a〜cに表示される一つの特図の装飾図柄の停止図柄態様(同図(b)参照)は、特図の装飾図柄(同図(b)参照)の方が大きい。
図5(c)は、普図表示装置210において、図柄の変動表示の後、停止表示される普図の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示した図である。本実施形態では、普図の停止図柄態様として、2種類の当り図柄(「普図A」および「普図B」)と、1種類のはずれ図柄(「普図C」)が用意されている。「普図A」は当り図柄1であり、「普図B」は当り図柄2になる。普図始動口228を球が通過したことを球検出センサであるゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」(普図変動遊技)を行う。そして、変動時間が経過した後に、図5(c)に示す普図の停止図柄態様を停止表示する。この図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
以下、この「普図の変動表示」を開始してから普図の停止図柄態様を停止表示するまでの表示を普図の変動表示と称することがある。普図表示装置210は、補助図柄報知手段、第一の図柄表示手段、あるいは単なる図柄表示手段の一例に相当する。
また、本実施形態では、装飾図柄表示装置208において、普図の装飾図柄の変動表示も行われる。図5(d)は普図の装飾図柄の停止図柄態様を示した図である。普図の装飾図柄の変動表示については、詳しくは後述するが、普図の装飾図柄の変動表示後に、同図(d)に示す停止図柄態様が、装飾図柄表示装置208には表示される。すなわち、普図表示装置210が同図(c)に示す当り図柄1(「普図A」)を停止表示する場合には、装飾図柄表示装置208には同図(d)に示す「普図装飾1」が停止表示され、普図表示装置210が同図(c)に示す当り図柄2(「普図B」)を停止表示する場合には、装飾図柄表示装置208には同図(d)に示す「普図装飾2」が停止表示され、いずれも普図の当りが報知される。また、普図表示装置210が同図(c)に示すはずれ図柄(「普図C」)を停止表示する場合には、装飾図柄表示装置208には同図(d)に示す「普図装飾3」が停止表示され、普図のはずれが報知される。なお、普図表示装置210における普図の図柄変動表示と、装飾図柄表示装置208おける普図の装飾図柄の変動表示は、同期していてもよいし、同期していなくてもよい。
<主制御部メイン処理>
次に、図6を用いて、図4に示す主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300のRAM308には、大当り用特図1乱数カウンタ、小当り用特図1乱数カウンタ、ハズレ用特図1乱数カウンタ、およびこれらのカウンタの特図2用のカウンタが設けられている。また、そのRAM308には、特図変動時間第1判定乱数値、および特図変動時間第2判定乱数値それぞれを生成するための乱数カウンタも設けられている。さらに、そのRAM308には、特図1の保留数、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、特図1当否判定結果、特図1決定結果、特図1変動時間、およびこれらの、保留数や乱数値や結果の特図2用のものがそれぞれが記憶される。またRAM308には、当否判定(抽選)の開始を保留することができる最大数(この例では4つ)の領域に区分けされた保留記憶部が特図1と特図2で別々に用意されている。特図1の保留記憶部には、後述するように、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値の5つの乱数値を1セットにしてこれら5つの乱数値が入賞順(保留順)に1セットずつ1領域ごとに格納される。また、特図2の保留記憶部には、特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値の5つの乱数値を1セットにしてこれら5つの乱数値が入賞順(保留順)に1セットずつ1領域ごとに格納される。
上述したように、図4に示す主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源管理部660が第2副制御部500を介して主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、図2に示す電源基板182に設けたRAMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、特図決定用乱数カウンタの初期値を生成するための初期値生成用乱数カウンタと、特図変動時間決定用乱数値、および普図変動期間決定用乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、基本乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、このステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300は、所定の周期(ここでは約4msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(ここでは32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(ここでは、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種の球検出センサを含む図4に示す各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。図1に示すパチンコ機100では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(ここでは、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(ここでは、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、普図始動口228,229、第1特図始動口230、第2特図始動口232、可変入賞口234への入球または通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口228,229、230、232への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(ここでは、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、特図決定用乱数カウンタ、特図変動時間決定用乱数カウンタ、および普図変動期間決定用乱数カウンタを更新する。例えば、ある乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けたその乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、その乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、その乱数カウンタにセットすると共に、その乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放期間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口228、229、230、232に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230に入賞があり、且つ、保留している特図1変動遊技の数が所定数(本実施形態では4)未満である場合には、所定の始動情報を取得する。すなわち、保留数が所定数未満であれば、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値を取得する。ここで取得した特図1当選乱数値は、ハードウェア乱数を加工した値(ハードウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。一方、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値は、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタから導出されたソフトウェア乱数を加工した値(ソフトウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。図4に示す乱数値生成回路318、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタ、および乱数加工を施す主制御部300を併せたものが、始動情報を生成して導出するものであり、始動情報導出手段(第1の始動情報導出手段,第2の始動情報導出手段)の一例に相当する。ここで取得された各種乱数値(始動情報)は、RAM308に設けた特図1の保留記憶部の、入賞順(保留順)に応じた空いている領域に、1セットの始動情報として記憶される。この特図1の保留記憶部は、第1特図始動口230(第1の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第1上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第1の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図1の保留記憶部に記憶してもよく、この場合、一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよいし、特図1の保留記憶部および一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよい。また、主制御部300のCPU304は、RAM308に記憶されている特図1の保留数の値に1を加算し、特図1の保留数が1増加する。したがって、主制御部300のCPU304が保留手段の一例に相当する。また、特図2についても、特図1と同様に始動情報である各乱数値を取得し、取得した乱数値をRAM308に設けた特図2の保留記憶部に、1セットの始動情報として同様に記憶され、さらに、RAM308に記憶されている特図2の保留数の値に1を加算する。特図2の保留記憶部は、第2特図始動口232(第2の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第2上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第2の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図2の保留記憶部に記憶してもよく、この場合一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよいし、特図2の保留記憶部および一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよい。
また、普図始動口228,229を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が所定数(本実施形態では2)未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を始動情報である普図当選乱数値として取得し、RAM308に設けた普図の保留記憶部に記憶する。また、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228,229、または可変入賞口234の入賞(入球)を検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228,229、および可変入賞口234の入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
なお、特図の始動情報にしても普図の始動情報にしても、保留数がそれぞれの所定数以上であれば始動情報を取得せずに、ステップS219に進む。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。図4に示す払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(RAM308に用意された普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、ハズレ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A,B)およびハズレ図柄(図5(c)に示す普図C)の中からいずれか一つの図柄の停止表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、停止表示された図柄が所定期間確定表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。このようにして一対の羽根部材2321の開放制御を行う主制御部300のCPU304が、可変始動領域制御を行う可変始動領域制御手段の一例に相当する。
また、普図当りフラグがオンであった場合には、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する処理では、所定の閉鎖期間(例えば0.1秒間)、羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、普図当りフラグがオンであった場合には、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理において、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がハズレであれば、後述するように、普図ハズレフラグがオンされる。この普図ハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定するとともに、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)には、何ら信号も出力せずに、次のステップS223に移行するようにしている。こうすることで、羽根部材2321は閉じた状態のままになる。なお、羽根部材2321を閉じた状態に維持するための信号を必ず出力するようにしてもよい。
続いて、ステップS223では普図関連抽選処理を実行する。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に普図当否判定を行う。すなわち、まず、上述のステップS217において、普図乱数取得条件が成立した場合に、RAM308に設けられた普図保留記憶部に1セット分の乱数値(始動情報)を記憶する。ここにいう普図乱数取得条件の成立要件は、普図始動口(ゲート)228,229を遊技球が通過したことに基づいて成立する要件である。言い換えれば、普図の保留数が所定の上限数未満である状態では、普図始動口228,229を遊技球が通過すると成立する要件であり、普図の保留数が所定の上限数である状態では、普図始動口228,229を遊技球が通過しても成立しない要件である。本実施形態では、普図保留記憶部に1セット分の乱数値(始動情報)として、普図当選乱数値、および普図決定乱数値を記憶する。主制御部300のROM306には、普図当否判定用テーブルが記憶されている。
図8(a)は普図当否判定用低確率テーブルを示す図であり、同図(b)は普図当否判定用高確率テーブルを示す図である。
普図関連抽選処理では、普図当否判定処理と普図決定処理が行われる。
普図当否判定処理においては、時短フラグを参照し、現在の制御状態が電サポ状態であるか否かに基づいて当否判定を行う。時短フラグがオフされていれば(非電サポ状態であれば)、図8(a)に示す低確率テーブルを用いて普図の当否判定を行い、時短フラグがオンされていれば(電サポ状態であれば)、図8(b)に示す高確率テーブルを用いて普図の当否判定を行う。普図当否判定は、RAM308の普図保留記憶部から取り出した始動情報のうちの普図当選乱数値(取り得る範囲は0〜65535)に基づいて行う。普図のアタリ確率は、図8(a)に示す低確率テーブルでは65532/65536であり、図8(b)に示す高確率テーブルでは655341/65536であり、いずれの状態であっても普図の当否判定にはほぼ当たるが、確率的に見れば、電サポ状態の方が非電サポ状態よりも普図当りの当選確率は高い。ここで、「当り」または「ハズレ」を導出することが普図当否判定(抽選)に相当し、ここで普図当否判定処理を実行する主制御部300のCPU304が、第一の当否判定手段(補助当否判定手段)の一例に相当する。また、普図の「当り」の当否判定結果は、特定の当否判定結果の一例に相当する。
なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、普図当否判定処理を行うたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また普図当否判定処理に使用した乱数値を消去する。
普図当否判定処理の結果が当りの場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。はずれの場合には、ハズレフラグをオンに設定する。
普図当否判定が完了すると、普図の停止図柄態様を決定する普図決定処理が行われる。なお、普図当否判定と、普図の停止図柄態様の決定を併せて普図の当否判定(第一の当否判定)としてもよい。
図8(c)は普図決定用低確率テーブルを示す図であり、同図(d)は普図決定用高確率テーブルを示す図である。
普図決定処理においても、時短フラグを参照し、現在の制御状態が電サポ状態であるか否かに基づいて普図決定を行う。時短フラグがオフされていれば(非電サポ状態であれば)、図8(c)に示す低確率テーブルを用いて普図決定を行い、時短フラグがオンされていれば(電サポ状態であれば)、図8(d)に示す高確率テーブルを用いて普図決定を行う。この普図決定処理では、RAM308の普図保留記憶部から取り出した始動情報のうちの普図決定乱数値(取り得る範囲は0〜99)に基づいて行う。普図低確率状態(非電サポ状態)では、99%の確率で普図当り図柄1(普図A)に当選し、1%の確率で普図当り図柄2(普図B)に当選する。一方、普図高確率状態(電サポ状態)では、100%の確率で普図当り図柄2(普図B)に当選する。なお、ハズレ図柄は1種類のため、普図決定乱数値に基づく普図決定処理を省略してもよい。
普図の当否判定は、「当り」または「ハズレ」を導出することであってもよい。あるいは、普図の当否判定は、普図図柄まで導出することであってもよい。
図8(c)に示す普図決定用テーブルにも、同図(d)に示す普図決定用テーブルにも、変動時間が参考までに記されている。本実施形態では、普図表示装置210における普図の変動時間は、電サポ状態であれば一律に1秒であり、非電サポ状態であれば一律に20秒である。したがって、普図の変動時間は、電サポ状態であれば相対的に短い第一の変動時間になり、電サポ状態であれば相対的に長い第二の変動時間になる。なお、普図乱数取得条件が成立した場合に、普図当選乱数値および普図決定乱数値と併せて普図変動期間決定用乱数値を取得し、抽選によって普図の変動時間を決定してもよい。
図8(e)は、電チューの動作態様をまとめた表を示す図である。
普図決定結果が、普図Aであった場合には、装飾図柄表示装置208に図5(d)に示す普図装飾1が停止表示された後、電チューは、0.3秒間の開放を一回行う。上述のごとく、発射装置110による遊技球の発射間隔は0.6秒であり、普図Aの当り図柄の場合には、一対の羽根部材2321の一回の開放時間は、遊技球の発射間隔よりも短く、普図Aの普図当りに当選しても実質的には電チューへの入球は見込めず、出球を獲得することはほとんど不可能である。以下、普図Aに当選して一対の羽根部材232aが開放することを電チューショート開放と称することがある。この電チューショート開放(第一の開放パターンに相当)は、確率的には、非電サポ状態における電チューの開放パターンになる。
普図決定結果が、普図Bであった場合には、装飾図柄表示装置208に図5(d)に示す普図装飾2が停止表示された後、電チューは、最初、0.3秒間の開放を行ってから、0.5秒の閉鎖時間を経て、5秒の開放を行う。すなわち、電チューは、5.8秒間にわたって特定動作(一対の羽根部材232aの開閉動作)を行う。以下、普図Bに当選して一対の羽根部材232aが開放することを電チューロング開放と称することがある。この電チューロング開放(第二の開放パターンに相当)では、電チューへの入球が見込め、出球を獲得することが大いに期待できる。なお、電チューロング開放では、羽根部材2321が、少なくとも発射間隔よりも長く開放する、あるいは電サポ状態における普図変動時間よりも長く開放すればよく、1回目の0.3秒間の開放を省略して2回目の長い開放のみを行うようにしてもよい。この電チューロング開放は、確率的には、電サポ状態における電チューの開放パターンになる。
なお、電チューは所定の開放時間が経過する前に所定の球数の入球があった場合には、その時点で閉鎖する。
普図決定結果が、普図Cであった場合には、装飾図柄表示装置208に図5(d)に示す普図装飾3が停止表示された後、電チューは開放動作せず、閉じた状態を維持する。
本実施形態のパチンコ機100は、図3を用いて説明したように右打ち機であり、電サポ状態では右打ちが行われ、非電サポ状態(通常状態)では左打ちが行われるべきものである。上述のごとく、非電サポ状態では、普図当否判定で当りに当選したとしても、ほとんどの場合が電チューショート開放であるため、仮に、非電サポ状態(通常状態)で右打ちが行われたとしても、第2特図始動口232への入球はほとんど不可能であり、非電サポ時の左打ちといった不正行為が行われることを抑制可能である。
普図関連抽選処理に続いて特図先読み処理(ステップS224)を実行する。この特図先読み処理については後述する。
次に、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行い(ステップS225)、次いで、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、以下に説明する処理を行う。
例えば、特図2変動表示の途中(RAM308に用意された特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1ハズレフラグ、第2ハズレフラグ、確変フラグ、および時短フラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、後述する特図関連抽選処理における特図決定結果(特図の停止図柄態様)に基づいて第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置214は、図5(b)に示す特図の停止図柄態様のうちのいずれか一つの停止図柄態様の停止表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、停止表示された特図2が所定期間確定表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた電サポ回数記憶部に値がセットされている場合には、その値が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中や小当り遊技中にも、時短フラグをオフする。すなわち、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中および小当り遊技状態中(第二の制御状態中)である場合に、非電サポ状態(第一の進入率制御状態)に移行させる。
また、後述するコマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
なお、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示するようにしてもよい。終了演出を行う場合には、その期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
以上説明したように、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中に、可変入賞口234の扉部材2341の開閉状態の変化制御を行う可変入賞制御手段の一例に相当する。
主制御部300のROM306には、可変入賞口234の扉部材2341の開閉パターンが記憶されており、主制御部300のCPU304は、そのROM306から、特図変動遊技の当否判定に応じた開閉パターンを取得する。
さらに、特図2状態更新処理(ステップS225)では、主制御部300のCPU304は、特図決定結果が表す停止図柄態様に基づいて、大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた確変フラグや時短フラグをオンに設定する。すなわち、主制御部300のCPU304は、後述する特図抽選処理で特図決定結果が「特図A」や「特図B」や「特図E」である場合には確変フラグと時短フラグの双方をオンに設定する。また、特図決定結果が「特図F」である場合には確変フラグと時短フラグのうち確変フラグのみをオンに設定する。さらに、特図決定結果が「特図C」や「特図D」である場合には確変フラグと時短フラグのうち時短フラグのみをオンに設定するとともにRAM308に設けられた電サポ回数記憶部に電サポ回数100回をセットする。確変フラグがオンに設定されていると、特図高確率状態(確率変動中)であり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)である。一方、確変フラグがオンに設定されていない(オフに設定されている)と、特図低確率状態である。したがって、確変フラグの設定状態は、当否判定(特図の抽選)の結果に影響を与える。また、時短フラグがオンに設定されていると電サポ状態であり、電チューが開きやすい(例えば当りやすい)、一回の当りに基づく開放時間が長い、一回の当りに基づく開放回数が多いなど可変始動領域制御が遊技者に有利になるように行われる。反対に、時短フラグがオフに設定されていると非電サポ状態であり、可変始動領域制御が遊技者に不利になるように行われる。したがって、時短フラグの設定状態は、可変始動領域制御にも影響を与える。よって、確変フラグおよび/または時短フラグの設定状態を表す情報は、遊技制御情報の一例に相当し、主制御部300のCPU304は遊技制御情報決定手段の一例に相当する。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がハズレであれば、ハズレフラグがオンされる。このハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次の処理に移行するようにしている。
特図2状態更新処理(ステップS225)が終了すると、特図1状態更新処理(ステップS227)を行う。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図2および特図1それぞれについての特図関連抽選処理を行う。この特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が第二当否判定手段の一例に相当する。主制御部300は、最初に特図2についての処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後、特図1についての処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。このように、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、同じタイミングで、第1特図始動口230に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得し、かつ第2特図始動口232に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得した場合や、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合や、特図2変動遊技の開始条件と特図1変動遊技の開始条件の両方が成立している場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。すなわち、本実施形態のパチンコ機100は、特図2優先変動を行うものであり、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選(特図2の当否判定)を、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選(特図1の当否判定)よりも優先して行う。言い換えれば、本実施形態のパチンコ機100では、第一の図柄変動表示を少なくとも実行可能な第一の図柄表示手段と、第二の図柄変動表示を少なくとも実行可能な第二の図柄表示手段と、前記第一の図柄表示手段を少なくとも制御可能な制御手段と、を備えた遊技台であって、前記制御手段は、前記第二の図柄表示手段を少なくとも制御可能なものであり、前記制御手段は、第一の保留条件の成立があった場合に、前記第一の図柄変動表示の開始を保留する制御を少なくとも実行可能なものであり、前記制御手段は、第二の保留条件の成立があった場合に、前記第二の図柄変動表示の開始を保留する制御を少なくとも実行可能なものであり、前記制御手段は、第一の保留消化条件の成立があった場合に、前記第一の図柄変動表示を開始させる制御を少なくとも実行可能なものであり、前記制御手段は、第二の保留消化条件の成立があった場合に、前記第二の図柄変動表示を開始させる制御を少なくとも実行可能なものであり、前記第二の保留消化条件の成立要件は、前記第二の図柄変動表示の開始が保留されていることを少なくとも含む要件であり、前記第一の保留消化条件の成立要件は、前記第二の図柄変動表示の開始が保留されていないことを少なくとも含む要件であり、前記第一の保留消化条件の成立要件は、前記第一の図柄変動表示の開始が保留されていることを少なくとも含む要件である。なお、ステップS225の特図2状態更新処理に続いて先にステップS229の特図2関連抽選処理を行い、それから、ステップS227の特図1状態更新処理を行い、その後、ステップS231の特図1関連抽選処理を行うようにしてもよい。
特図2関連抽選処理(ステップS229)では、特図2についての、当否判定(抽選)の実行、停止表示する特図の決定、ならびに変動時間の決定を行い、特図1関連抽選処理(ステップS231)では、特図1についての、当否判定(抽選)の実行、停止表示する特図の決定、ならびに変動時間の決定を行う。
以下の説明では、特図2と特図1を特に区別することなく、特図関連抽選処理として説明する場合がある。
特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が当否判定手段の一例に相当する。すなわち、大当り判定および図柄抽選の双方を少なくとも実行可能なCPU304が、当否判定手段の一例に相当する。この特図関連抽選処理では、最初に、所定条件を充足したか否かを判定する。ここでの判定では、まず、所定の当否判定禁止条件が不成立であるか否かの判定を行う。すなわち、特図表示装置(212,214)が特図変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれかの表示中である場合には主制御部タイマ割込処理に戻り、いずれの表示中でもない場合には、特図作動中に設定されているか特図非作動中に設定されているかを判定し、特図作動中に設定されていれば主制御部タイマ割込処理に戻り、特図非作動中に設定されていれば、当否判定禁止条件が不成立であったことになり、今度は、所定の当否判定条件が成立しているか否かの判定を行う。当否判定条件についての判定は、RAM308に設けた特図の保留記憶部を参照し、特図変動遊技の保留数が0より大きいか否かを判定する。保留数が0であれば、主制御部タイマ割込処理に戻る。反対に、保留数が1以上であれば、所定の当否判定条件が成立していることになり、RAM308に設けられた特図の保留記憶部から、最も過去に格納した始動情報である1セット分の乱数値(特図当選乱数値、大当り用特図乱数値、小当り用特図乱数値、ハズレ用特図乱数値、および特図変動時間決定用乱数値)を取得し、その保留記憶部にまだ格納されている始動情報(乱数値のセット)を、今記憶されている領域から隣の領域に移し替える。すなわち、最も過去に格納した始動情報を特図の保留記憶部から取り出し、さらに特図の保留記憶部に始動情報が格納されていれば、N番目に古い始動情報を特図の保留記憶部におけるN−1番目に古い始動情報として設定したことになる。また、RAM308に記憶している保留数を1減算する。RAM308の特図の保留記憶部から1セット分の乱数値(特図当選乱数値、大当り用特図乱数値、小当り用特図乱数値、ハズレ用特図乱数値、および特図変動時間決定用乱数値)を取得する処理を行う主制御部300のCPU304が、第2の始動情報取得手段の一例に相当する。
図9(a)は特図の当否判定用高確率テーブルを示す図であり、同図(b)は特図の当否判定用低確率テーブルを示す図である。これらのテーブルは、主制御部300のROM306に記憶されている。
主制御部300のCPU304は、RAM308の保留記憶部から始動情報を取り出すと、確変フラグを参照し、確変フラグがオンであれば特図高確率状態であるため、特図2当選乱数値あるいは特図1当選乱数値(ともに取り得る数値範囲は0〜65535)が図9(a)に示す当否判定用高確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図当否判定結果として「大当り」または「ハズレ」を導出する。一方、確変フラグがオフであれば特図低確率状態であるため、特図2当選乱数値あるいは特図1当選乱数値が図9(b)に示す当否判定用高確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図当否判定結果として「大当り」または「ハズレ」を導出する。
本実施形態では、大当り確率は、特図低確率状態では約1/400であるのに対して、特図高確率状態では約1/40である。
また、本実施形態では、小当りは特図2にはなく、特図1にのみある。したがって、特図1当選乱数値を用いて当否判定を行った結果、ハズレであった場合には、小当り判定を行う。
図9(c)は、主制御部300のROM306に記憶されている小当り判定用のテーブルを示す図である。
特図1に限った小当り判定では、特図1当選乱数値を再び用いて、小当り判定を行う。
なお、特図2に、特図1と同様、小当りを設けてもよい。
こうして、特図1当否判定結果として「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出する。また、特図2当否判定結果として「大当り」または「ハズレ」を導出する。
次いで、特図当否判定結果に基づいて特図の図柄を決定する。
図9(d)は、主制御部300のROM306に記憶されている特図決定用テーブルを示す図である。この特図決定用テーブルは、大当り(特図A〜特図F)、小当り(特図G,H)、はずれ(特図I,J)ごとに特図の停止図柄態様(図5(a)参照)に対応した乱数範囲が規定されている。なお、特図2には、特図F〜特図Hそれぞれに対応した乱数範囲が設けられておらず、特図2では、大当りは、15R特別大当り(特図A,B)、15R通常大当り(特図C,D)、突然確変である2R大当り図柄(特図E)になり、上述のごとく小当りはない。
主制御部300のCPU304は、RAM308の特図1保留記憶部、あるいは特図2保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの、特図1保留記憶部、あるいは特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)を用いて、特図を決定する。
遊技にとって最も有利な15R特別大当り(特図A,B)の当選確率は、特図2の場合には70%であるのに対して、特図1の場合には30%であり、特図2の方が特図1よりも有利な大当りである。このように、本実施形態では、特図2の方が、特図1よりも遊技者とって有利な大当りが発生しやすいようになっている。
特図の当否判定は、「大当り」または「ハズレ」を導出することであってもよいし、「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出することであってもよい。あるいは、特図の当否判定は、特図図柄まで導出することであってもよい。
こうして特図の停止図柄が決定される。次いで、特図の図柄変動表示の変動時間を決定する。
図10(a)は、特図2変動時間決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図2変動時間決定用テーブルは、テーブル5〜12で構成されている。これらの各テーブルは、変動時間と、特図2変動時間決定用乱数値の乱数選択範囲との対応関係が規定されている。また、各変動時間に対応した装飾図柄表示装置208における演出態様を表す変動パターンの名称も参考までに示されている。本実施形態では、特図の変動時間と装飾図柄表示装置208の演出態様は、1対1に対応付けられている。主制御部300が、特図の変動時間に対応した装飾図柄表示装置208の演出態様まで決定してもよいが、本実施形態では、ここで決定された変動時間を表す情報を、第1副制御部400に送信し、第1副制御部400が、変動時間に対応した装飾図柄表示装置208における演出態様を決定する。本実施形態における変動パターンには、リーチ演出を伴う変動パターンと、リーチ演出を伴わない変動パターンとがある。本実施形態では、リーチ演出として、ノーマルリーチ、スーパーリーチA、およびスーパーリーチBが用意されている。ノーマルリーチとは、一般に2つの図柄表示領域(例えば、図3に示す左右図柄表示領域208a、208c)が等しい装飾図柄を停止表示し、残りの1つの図柄表示領域(例えば中図柄表示領域208b)が変動表示している状態(リーチ状態)のこと、すなわち、変動表示している図柄表示領域が特定の図柄(停止表示している図柄表示領域と等しい図柄)を停止表示すれば所定の大当り図柄の組合せ(例えば、「装飾4−装飾4−装飾4」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示することとなる状態のことである。
スーパーリーチA(以下、単に“リーチA”と称する場合がある)やスーパーリーチB(以下、単に“リーチB”と称する場合がある)は、ノーマルリーチにさらに特殊な変動表示等を加味して演出効果を向上させたリーチの一種である。
図10(b)は、スーパーリーチAに発展すると、装飾図柄表示装置208に登場する女性のキャラクタを示す図であり、同図(c)は、スーパーリーチBに発展すると、装飾図柄表示装置208に登場する番長のキャラクタを示す図である。
なお、スーパーリーチとしては、ロングリーチ、ノーマル逆転リーチ、ダブルラインリーチ等が知られており、さらには、特別マルチラインリーチ、全回転リーチ、特別全回転リーチ等のスペシャルリーチも知られている。本明細書で単にリーチというときには、ノーマルリーチとスーパーリーチとスペシャルリーチを含んだ装飾図柄の変動態様を意味する。このリーチは、特図の当否判定(抽選)の結果が当りの判定結果になることを、その当否判定を行った後であってその当否判定の結果を報知する前に遊技者に予告する演出であり、リーチを行うか否かは、その当否判定を行った後に決定される。リーチなしは、特図の変動時間が相対的に短く、スーパーリーチは特図の変動時間が相対的に長く、ノーマルリーチは特図の変動時間がリーチなしとスーパーリーチの間の時間になる。
テーブル5〜7は、特図2の停止図柄(特図2決定結果)が15Rの大当り図柄である特図A〜D(第二の特定の当否判定結果)であったときに用いられるテーブルである。テーブル5は、普図低確率状態(非電サポ状態)の際に用いられ、テーブル6は、普図高確率状態(電サポ状態)であって特図2の保留数が1〜3の際に用いられ、テーブル7は、普図高確率状態(電サポ状態)であって特図2の保留数が0の際に用いられる。普図高確率状態(電サポ状態)であって特図2の保留がある場合には、1秒の高速変動時間が選択されることがあり、この場合、装飾図柄表示装置208では、リーチなしの突発当りの変動パターンが実行される。
テーブル8および9は、特図2の停止図柄が、突然確変の2R大当り図柄である特図Eであったときに用いられるテーブルである。テーブル8は、普図高確率状態(電サポ状態)かつ特図高確率状態(確変状態)であって特図2の保留数が1〜3の際に用いられ、テーブル9は、テーブル8が用いられる以外で用いられる。すなわち、テーブル9は、普図高確率状態(電サポ状態)かつ特図高確率状態(確変状態)であって特図2の保留数が0の際に用いられる。また、確変状態および特図2の保留数に関係なく普図低確率状態(非電サポ状態)の際にも用いられる。さらに、特図2の保留数に関係なく、普図高確率状態(電サポ状態)かつ特図低確率状態(非確変状態)の際にも用いられる。
テーブル8では、1秒の高速変動時間が必ず選択され、装飾図柄表示装置208では、リーチなしの超短縮変動の変動パターンが実行される。テーブル8が用いられる状態は確変状態であり、特図2決定結果が突然確変の特図Eであれば、大当り遊技終了後も確変状態になる。このため、遊技者を煽る必要が少なく本実施形態では短い変動時間(1秒)にしている
また、テーブル9では、12秒の変動時間が必ず選択され、装飾図柄表示装置208では、リーチなしの変動後に停止表示された、「装飾1−装飾2−装飾3」といった装飾図柄の組合せ、あるいは「装飾1−装飾3−装飾5」といった装飾図柄の組合せを一旦消灯させる、いわゆるチャンス目変動が行われる。テーブル9が用いられる状態は非確変状態である場合もあることから、ある程度長い変動時間(ここでは12秒)によって、遊技者を煽っている。すなわち、普図低確率状態(非電サポ状態)であれば、第2特図始動口232への入賞は非常に稀な入賞であることになり、確変付き大当りを期待させる煽りの意味で、ある程度長い変動時間が必ず選択されるようになっている。また、特図2の保留数に関係なく、普図高確率状態(電サポ状態)かつ特図低確率状態(非確変状態)であった場合にも、確変付き大当りを期待させる煽りの意味で、ある程度長い変動時間が必ず選択されるようになっている。なお、普図高確率状態(電サポ状態)かつ特図高確率状態(確変状態)であって特図2の保留数が0の際には、特図2を1秒で消化(高速変動)してしまうと、特図2優先変動機であっても特図1の変動を行ってしまう可能性があるため、ある程度長い変動時間が必ず選択されるようになっている。
テーブル10〜12は、特図2決定結果が、はずれ図柄である特図I,Jであったときに用いられるテーブルである。テーブル10は、普図高確率状態(電サポ状態)であって特図1の保留数が1〜3の際に用いられ、テーブル11は、普図高確率状態(電サポ状態)であって特図1の保留数が0の際に用いられる。一方、テーブル12は、特図1の保留数に関係なく普図低確率状態(非電サポ状態)の際に用いられる。
以上説明した特図2変動時間決定用テーブルでは、普図高確率状態(電サポ状態)中は、保留の消化効率の向上として、60秒以上の長い変動時間は選択されないようになっている。また、普図高確率状態(電サポ状態)中に、ノーマルリーチに発展すると、大当り確定になる。
また、特図1の変動時間の決定には、図11に示す変動時間決定用テーブルが用いられる。
図11は、特図1変動時間決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図1変動時間決定用テーブルは、テーブル1〜4で構成されており、テーブル1は、特図1決定結果が15Rの大当り図柄(特図A〜D)であったときに電サポ状態か否かに関係なく用いられるテーブルであり、図10(a)に示すテーブル5の内容と同じ内容である。テーブル2は、特図1決定結果が2Rの大当り図柄(特図E,F)や小当り図柄(特図G,H)であったときに電サポ状態か否かに関係なく用いられるテーブルであり、図10(a)に示すテーブル9の内容と同じ内容である。
テーブル3および4は、特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であったときに用いられるテーブルである。特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であった場合には、電サポ状態であるか否かと、特図1の保留数とに応じて使用されるテーブルが異なる。
特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態かつ特図1の保留数が3である場合には、テーブル3を使用する。この場合には、特図1の消化を早めるため、3秒の短い変動時間が選択される確率が高く、3秒の変動時間が選択されると、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われず、短縮変動が行われることになる。
特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態かつ特図1の保留数が0〜2である場合あるいは電サポ状態である場合(保留数は無関係)には、テーブル4を使用する。このテーブル4は、図10(a)に示すテーブル12の内容と同じ内容である。
図7に示すステップS231の特図1関連抽選処理に続いて行われるステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、特図保留増加コマンド、普図保留増加コマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。
また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、特図停止図柄を表す情報、制御状態を表す情報、特図変動時間を表す情報などを示す情報を含む。図柄変動開始コマンドに含まれる制御状態を表す情報は、時短フラグおよび確変フラグの設定状態に基づく情報である。
また、コマンド種別が図柄変動停止コマンドの場合であれば、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、制御状態を表す情報などを含み、当りラウンド数指定コマンドの場合であれば制御状態を表す情報、当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報、特図変動時間を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド入賞演出開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。入演出開始コマンドを受信した第1副制御部400は、その入演出開始コマンドに基づいて第2副制御部500に入賞演出制御コマンドを送信する。入賞演出制御コマンドを受信した第2副制御部500は、装飾図柄表示装置208に、大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する画像を所定のオープニング演出期間表示させ、大当り遊技が開始する。
上述の一般コマンド終了演出開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。終了演出開始コマンドを受信した第1副制御部400は、その終了演出開始コマンドに基づいて第2副制御部500に終了演出制御コマンドを送信する。終了演出制御コマンドを受信した第2副制御部500は、装飾図柄表示装置208に大当りを終了することを遊技者に報知する画像を所定の終了演出期間表示させ、大当り遊技が終了する。
上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している当りラウンド数、現在のラウンド数、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している現在のラウンド数、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理は、先の入賞受付処理(ステップS217)で始動情報を取得した場合に、始動情報を取得した入賞受付処理のタイマ割込処理と同じタイマ割込処理におけるステップS215で実行される。一般コマンド特図保留増加処理では、特図保留増加コマンドのコマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、制御状態を表す情報、事前判定した特図1あるいは特図2の情報を設定する。
さらに、ステップS215では一般コマンド普図保留増加処理も行われる。この一般コマンド普図保留増加処理では、普図保留増加コマンドのコマンドデータに、制御状態を表す情報等を設定する。また、主制御部300から第1副制御部400には、普図絡みのコマンドとして、普図の変動表示が開始した(する)ことを表す普図変動開始コマンドも送信される。なお、主制御部300から第1副制御部400には、普図の変動表示が停止した(する)ことを表す普図変動停止コマンドや、一対の羽根部材2321が開放を開始した(する)ことを表す電チュー開放開始コマンドや、一対の羽根部材2321が閉鎖した(する)ことを表す電チュー閉鎖コマンドを送信するようにしてもよい。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。また、第1副制御部400では、コマンドに含まれている当りラウンド数と現在のラウンド数に基づき、当り全ラウンドが終了するまでの残りラウンド数を取得する。
また、このコマンド設定送信処理では、図4に示す払出制御部600にもコマンドを送信する。払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
次に、図7に示す主制御部タイマ割込処理では、外部出力信号設定処理(ステップS235)を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、上述のステップ205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、ガラス枠開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、図4に示す各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報をI/O310の出力ポートを介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、電源の遮断(電断)を検出したか否かを判定するために、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進み、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断時処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図12を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、ステップS301の初期設定が実行される。この初期設定では、図4に示すI/Oポート410の初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、S307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。この演出制御処理については詳しくは後述する。
ステップS311では、図1に示す演出ボタン136の押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データを演出ボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS313では、S309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS315では、S309で読み出した演出データの中に各種ランプ418の駆動回路420への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
第1副制御部400のRAM408には、第2副制御部500に送信する制御コマンドを設定する送信領域が設けられている。この送信領域に制御コマンドが設定されている場合には、その制御コマンドを第2副制御部500へ送信する処理を行い(ステップS319)、ステップS303へ戻る。
次に、図12(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。図12(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS331では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に設定し、このコマンド受信割込処理が終了する。
次に、図12(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。図12(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(ここでは2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS341では、図12(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS343では、演出用乱数値の更新処理等を行い、このタイマ割込処理が終了する。
<第2副制御部500の処理>
第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208の制御を実行する。第2副制御部500には、装飾図柄表示装置208に画像を表示する画像制御部が接続されている。この画像制御部は、VRAM(ビデオRAM)およびGPU(グラフィックス プロセッシング ユニット)を有する。GPUは、第2副制御部500のROMに記憶された絵柄情報等を第2副制御部500のCPUからの信号に基づいて読み出してVRAMの表示領域(ワークエリア)を使用して表示画像を生成し装飾図柄表示装置208に画像を表示する。
より具体的に説明すると、第2副制御部500のCPUは、最初に、画像データの転送指示を行う。ここでは、まず、VRAMの表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPUは、GPUのアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROMの転送元アドレス)、VRAM座標(VRAMの転送先アドレス)などを設定した後、ROMからVRAMへの画像データの転送開始を指示する命令を設定する。GPUは、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROMからVRAMに転送する。その後、GPUは、転送終了割込信号をCPUに対して出力する。
次いで、GPUからの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合は、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPUは、VRAMに転送した画像データに基づいてVRAMの表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAMの座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をGPUに指示する。GPUはアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。一方、GPUからの転送終了割込信号が未入力の場合は、転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
続いて、描画指示を行う。この描画指示では、CPUは、GPUに画像の描画開始を指示する。GPUは、CPUの指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
描画指示が行われると、画像の描画終了に基づくGPUからの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が未入力の場合には、生成終了割込み信号が入力されるのを待ち、生成終了割込み信号が入力された場合には、RAMの所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタを、インクリメント(+1)して処理を終了する。
以上説明したように、装飾図柄表示装置208は画像表示手段の一例に相当する。また、第1副制御部400および第2副制御部500を併せたものが、演出制御手段の一例に相当する。
また、第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、演出可動体223の制御も実行する。
<特図先読み処理>
次いで、図7に示す主制御部タイマ割込処理における特図先読み処理(ステップS224)について詳述する。
図13は、特図先読み処理のうち特図2に関する処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300のCPU304は、RAM308の時短フラグを参照し、電サポ中か否かを判定する(ステップS224a)。時短フラグがオフ状態にあり非電サポ中であった場合には、特図1に関する処理のステップS224iに進み、時短フラグがオン状態にあり電サポ中であった場合には、ステップS224bに進む。ステップS224bでは、第2特図始動口232に入賞があったか否かを判定する。ここでの判定では、RAM308の特図2の保留記憶部における保留が増加したか否かを判定することによって実行される。すなわち、特図2の保留記憶の上限数(ここでは4個)以内になる第2特図始動口232への入賞があったか否かを判定する。ステップS224bにおける判定で入賞があった(特図2の保留数増加)と判定されればステップS224cへ進み、入賞がなかったと判定されれば特図先読み処理は終了になる。
ステップS224cでは、まず、RAM308に設けられた特図2の保留記憶部から、先の入賞受付処理(ステップS217)で取得した1セットの始動情報を先読みする。すなわち、第2特図始動口への入賞を契機にして、その入賞に基づいて生成された始動情報を先読みする。したがって、最も新しい始動情報が、当該始動情報に基づく当否判定(特図関連抽選処理)が行われる前に先読みされる。この先読みを行う主制御部300のCPU304が始動情報先読み手段の一例に相当する。ここでの先読みは、入賞分(保留増加分)だけを先読みしたが総てを先読みしてもよい。なお、ここでの先読みとは始動情報を、当否判定(本抽選)の前に先に読むことを意味するが、以降の説明では、先読みという言葉を、先(当否判定(本抽選)の結果)を読むという意味で使用することがある。
主制御部300のROM306には、図9(a)に示す当否判定用高確率テーブルの内容と同じ内容の事前判定用高確率テーブルや、同図(b)に示す当否判定用低確率テーブルの内容と同じ内容の事前判定用低確率テーブルが用意されている。ステップS224cでは、確変フラグを参照し、事前判定用高確率テーブルと事前判定用低確率テーブルのうちのいずれか一方のテーブルを選択し、選択したテーブルを用いて、先読みした始動情報のうちの特図2当選乱数値に基づいて当否判定の結果が大当りの当否判定結果(特定の当否判定結果)になるか否かを事前判定する。すなわち、第2特図始動口への入賞を契機にして、その入賞に基づいて生成された始動情報に基づく当否判定結果が大当りの当否判定結果になるか否かを事前判定する。したがって、この事前判定は、当該始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前、すなわち当該始動情報に基づく図柄変動表示(先読み予告対象の図柄変動表示)が開始される前に実行され、この事前判定を行う主制御部300のCPU304が事前判定手段の一例に相当し、ここで事前判定した結果は特図2当否事前判定結果として扱われる。
事前判定の結果が大当りの当否判定結果であれば、ステップS224eに進む。一方、大当りの当否判定結果でなければ、ステップS224gに進む。
主制御部300のROM306には、図9(d)に示す特図決定用テーブルの内容と同じ内容の特図事前判定用テーブルも用意されている。その特図事前判定用テーブルを用いて、ステップS224eでは、先読みした始動情報のうちの大当り用特図2乱数値に基づいて大当り図柄の事前判定を行い、ステップS224gでは、ハズレ用特図2乱数値に基づいてハズレ図柄の事前判定を行う。ステップS224eおよびステップS224gにおける特図の事前判定も、先読みした始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前、すなわち当該始動情報に基づく図柄変動表示が開始される前に実行され、ここで事前判定した結果は特図2事前判定結果として扱われる。
ステップS224eおよびステップS224gに続いて、ステップS224hが実行される。主制御部300のROM306には、図10に示す特図2変動時間決定用テーブルの内容と同じ内容の特図2変動時間事前判定用テーブルも用意されている。この特図2変動時間事前判定用テーブルを用いて、ステップS224hでは、先読みした始動情報のうちの特図2変動時間決定用乱数値に基づいて特図の変動時間の事前判定を行う。ステップS224hにおける変動時間の事前判定も、先読みした始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前、すなわち当該始動情報に基づく図柄変動表示が開始される前に実行され、ここで事前判定した結果は特図2変動時間事前判定結果として扱われる。なお、変動時間に代えて、装飾図柄表示装置208における演出態様(変動パターン)を事前判定してもよい。また、演出態様をグループ分けしておき、例えば、「はずれ・ノーマルリーチハズレ」のグループか「リーチAはずれ・リーチBハズレ」のグループかのみを抽選するようにしてもよい。あるいは、「ノーマルリーチ当り、ノーマルリーチハズレ、リーチA当り、リーチB当り、リーチA当り、リーチB当り」のリーチ演出のグループに属するか、「超短縮ハズレ、短縮ハズレ、ハズレ、チャンス目全消灯」のリーチなしのグループに属するかを事前判定するにとどめてもよい。
ステップS224hの実行が完了すると、特図2に関する処理は終了になり、特図1に関する処理へ進む。
図14は、特図先読み処理のうち特図1に関する処理の流れを示すフローチャートである。
特図1に関する処理(ステップS224i〜ステップS224o)は、特図2に関する処理(ステップS224b〜ステップS224h)に、小当り用特図1乱数値に基づいて小当り図柄の事前判定を行うステップS224mが加えられた処理と同じ処理であるため、ここでは説明を省略するが、この特図1に関する処理では、特図1の保留記憶部から、先の入賞受付処理(ステップS217)で取得した1セットの始動情報を先読みし、特図1当否事前判定結果、特図1事前判定結果、および特図1変動時間事前判定結果を得る。
こうして得られた、特図1又は2当否事前判定結果(特図当否事前判定結果)、特図1又は2事前判定結果(特図事前判定結果)、および特図1又は2変動時間事前判定結果(特図変動時間事前判定結果)は、RAM308の所定領域に事前判定情報として特図1と特図2とに分けて上記所定の上限数だけ保留順に記憶される。そして、新たに記憶された事前判定情報(特図当否事前判定結果,特図事前判定結果,特図変動時間事前判定結果)は、事前判定した特図1あるいは特図2の情報として特図保留増加コマンドのコマンドデータに含められ、主制御部300から第1副制御部400に送信される。
主制御部300は、以上説明した特図先読み処理を実行した後、特図関連抽選処理を実行し、特図先読み処理で対象になった先読みした始動情報と同じ始動情報に基づいて、特図当否判定結果、特図決定結果、および特図の変動時間を改めて得る。
なお、本実施形態では、主制御部300は特図事前判定結果や特図変動時間事前判定結果まで得ているが、主制御部300ではこれらの事前判定結果を得ずに、先読みした始動情報を特図保留増加コマンドのコマンドデータに含めて第1副制御部400に送信し、第1副制御部400が、必要に応じて、特図事前判定結果や特図変動時間事前判定結果を得る態様であってもよい。
<始動入賞時サブ側先読予告実行処理>
次いで、図12(a)に示す第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される始動入賞時サブ側先読予告実行処理について詳述する。
図15は、始動入賞時サブ側先読み予告実行処理の流れを示すフローチャートである。
図15に示す始動入賞時サブ側先読予告実行処理は、コマンド設定処理(ステップS307)において特図保留増加コマンドを受信したと判定された第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される。第1副制御部400のRAM408には、先読み実行中フラグも用意されており、まず、ステップS3091bでは、その先読み実行中フラグがオンに設定されているか否かを判定し、オンに設定されていればステップS3091hへ進み、オフのままであればステップS3091cに進む。
上述のごとく、特図保留増加コマンドのコマンドデータには、事前判定した特図1あるいは特図2の情報として、特図当否事前判定結果、特図事前判定結果、および特図変動時間事前判定結果が含められている。ステップS3091cでは、先のコマンド設定処理(ステップS307)において受信したと判定した特図保留増加コマンドに含まれている特図変動時間事前判定結果が所定の変動時間か否かを判定し、所定の変動時間でなければステップS3091hへ進み、所定の変動時間であればステップS3091dに進む。特図保留増加コマンドに含まれていた特図変動時間事前判定結果は、RAM408に用意された事前判定結果記憶領域に事前判定情報として特図1と特図2とに分けて上記所定の上限数だけ保留順に記憶される。
図16(a)は、第1副制御部400のROM406に記憶されている保留変化予告抽選テーブルを示す図である。
ここにいう所定の変動時間は、この図16(a)に示すテーブルに規定されている変動時間であり、本実施形態では、装飾図柄表示装置208においてリーチ演出が行われることになる変動時間(10秒、40秒、60秒、15秒、45秒、65秒)が相当する。なお、このテーブルには装飾図柄表示装置208における演出態様も示されている。
本実施形態では、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの左側には、特図1保留表示領域が用意されており、その右側には特図2保留表示領域が用意されている。さらに、特図1保留表示領域と特図2保留表示領域との間には、普図演出領域(所定領域)が設けられている。すなわち、演出表示領域208dの中央部分に普図演出領域が設けられている。
特図1保留表示領域には、特図1の保留記憶部に記憶されている1セットの始動情報に対応する保留アイコン(保留表示)が、特図1の保留記憶部に始動情報が記憶された順(入賞順)に古いものから順番に右側から並べて表示される。特図2保留表示領域には、特図2の保留記憶部に記憶されている1セットの始動情報に対応する保留アイコン(保留表示)が、特図2の保留記憶部に始動情報が記憶された順(入賞順)に古いものから順番に左側から並べて表示される。すなわち、特図1保留表示領域にしても特図2保留表示領域にしても、保留アイコンは、古い保留アイコンほど普図演出領域側(中央側)に表示される。したがって、特図1の保留において、最も入賞タイミングが古い第1保留を表す第1保留アイコンは、普図演出領域の左隣に表示され、特図2の保留において、最も入賞タイミングが古い第2保留を表す第2保留アイコンは、普図演出領域の右隣に表示される。保留アイコンの数は保留数に相当する。この保留アイコンにおけるデフォルトの表示態様は、本実施形態では、図16(b)の左側に示す、丸い図形を無模様かつ一色で表示する態様(通常保留の表示態様)になり、第一の態様の一例に相当する。第1副制御部400は、特図保留増加コマンドを受信する度に、第2副制御部500に、後述するステップS3091hにおいて保留増加コマンドを送信し、第2副制御部500は、その保留増加コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、保留アイコンの数を1つ増加させる。保留アイコンの増加においては、増加アニメーションを行ってもよい。一方、第1副制御部400は、保留消化の合図となる図柄変動開始コマンドを受信する度に第2副制御部500に保留減少信号を送信し、第2副制御部500は、その保留減少信号に基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、保留アイコンの数を1つ減少させる。保留アイコンは、各保留表示領域ごとに、古い始動情報から中央側に詰めて表示される。このため、特図2保留表示領域に2つの保留アイコンが表示されている状態で、保留(以下、古い方の保留と称する)が消化されると、古い方の保留に対応した保留アイコンは消え、新しい方の保留に対応した保留アイコンが、古い方の保留に対応した保留アイコンが表示されていた位置に繰り上がって表示されたように見える。すなわち、新しい方の保留に対応した保留アイコンが左方向にシフトしたように見える。保留アイコンの減少においては、移動アニメーションや消去アニメーションを行ってもよい。また、上記古い方の保留に対応した保留アイコンは、特図2保留表示領域で消えるのではなく、普図演出領域に移動し、その後、普図演出領域で消えるようにしてもよい。この場合、普図演出領域は、図柄変動表示が開始された保留アイコン(変動アイコン)を表示しておく領域(変動アイコン表示領域)になる。
第1副制御部400と第2副制御部500と装飾図柄表示装置208を併せたものが始動保留表示手段の一例に相当する。
また、図16(a)に示す保留変化予告抽選テーブルには、変化なし、保留A、保留B、図3に示す演出可動体ごとに乱数範囲が規定されている。本実施形態では、主制御部300の行った事前判定結果に基づいて、保留アイコンの表示態様を使った先読み予告や、演出可動体223を駆動させて行う先読み予告を行う。これらの先読み予告は、図7に示す特図2関連抽選処理(ステップS229)や特図1関連抽選処理(ステップS231)が実行される前(当否判定が行われる前)、すなわちに、予告対象になる当否判定の結果を報知するための特図の図柄変動表示が開始される前に当該特図関連抽選処理で行われる当否判定の結果(予告対象になる当否判定の結果)が大当り(ここではより限定して15Rの大当り(15R特別大当りか15R大当り))になることを予告するための報知である。ここでの先読み予告には、事前判定結果が15Rの大当りでなくても、15Rの大当りになるかのように偽りで予告する偽の先読み予告も含まれる。すなわち、先読み予告は、当否判定の結果が15R大当りになる可能性があることを表したり、遊技者に示唆する事前報知、あるいは当否判定の結果が15R大当りになることを遊技者に期待させる事前報知であるといえる。
図16(a)に示す“変化なし”とは、先読み予告を実行しないことを表し、保留アイコンがデフォルトの表示態様(図16(b)の通常保留)のまま表示される。保留Aおよび保留Bはいずれも、先読み予告を兼ねた保留アイコンの表示態様(先読み保留の表示態様)である。保留Aの表示態様(第二の態様)は、図16(b)の中央に示すパンダの顔の表示態様になり、保留Bの表示態様(第三の態様)は、図16(b)の右側に示す番長の顔の表示態様になる。
また、演出可動体223は、拳の一部が上腕部223aに重なるまで前腕部223bを曲げた状態がデフォルトの状態であり、演出可動体先読み予告では、前腕部223bが動作を繰り返す。すなわち、図16(c)に示すように、デフォルトの状態と、拳の一部が上腕部223aに重ならなくなる位置まで前腕部223bを回動させた状態との間で、前腕部223bが動作する。この演出可動体先読み予告は、ボタン演出の一種であり、操作受付期間(有効期間)中に操作手段が操作されると、前腕部223bが動作を繰り返す。
図16(a)に示す保留変化予告抽選テーブルでは、例えば、偽の先読み予告になる10秒の変動時間(ノーマルリーチハズレ)では、先読み予告が実行されない確率の方が先読み予告が実行される確率よりも高く、真の先読み予告になる65秒の変動時間(リーチB当り)では、先読み予告が実行される確率の方が実行されない確率よりも高い。すなわち、下に行くほど先読み予告が行われる確率が高くなるように乱数範囲が振り分けられている。また、先読み予告の出現率としては、保留アイコンの表示態様の変化による先読み予告(保留A,保留B)の方が、演出可動体による先読み予告よりも高い。さらに、保留アイコンの表示態様は、保留Aよりも保留Bの方が信頼度が高い。
ステップS3091dでは、先読み予告の、図16(a)に示す抽選テーブルを用いた抽選処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、ステップS3091dを実行するタイミングで、RAM408から専用乱数(取り得る範囲は0〜99)を取得し、取得した専用乱数に基づき抽選を行う。図16(a)に示す抽選テーブルを用いた抽選は、特図始動口(230,232)への入賞を契機にした抽選であって、先読み予告実行可否の抽選、および先読み予告を行う場合には複数種類の予告態様の中から1種類の予告態様を選択するための抽選になる。
なお、本実施形態では入賞時の保留数を確認せずにステップS3091dにおける抽選を行っているが、さらに保留数を確認して振り分けを変えるようにしてもよい。こうすることで入賞時の保留記憶数によっても信頼度が変化し、遊技の興趣が向上する場合がある。
ステップS3091dに続いて実行されるステップS3091eでは、ステップS3091dにおける先読み予告の抽選に当選したか否かを判定する。ここにいう当選とは、予告実行可否の抽選の当選であり、先読み予告を行うことに当選したことを意味する。すなわち、保留アイコンをデフォルトの表示態様のまま表示し、かつ演出可動体223に所定の動作を行わせない場合には不当選であって、保留アイコンの表示態様を変化させるか、あるいは演出可動体223に所定の動作を行わせる場合が当選に相当する。不当選(先読み予告を行わない)であればステップS3091hへ進み、当選(先読み予告を行う)であれば、先読み予告の実行回数の設定を行い(ステップS3091f)、ステップS3091gに進む。本実施形態では、1回の特図の図柄変動表示単位で先読み予告の実行回数を設定し、ここでは、RAM408に用意された実行回数設定領域に、保留数と同じ数を実行回数として設定する。
ステップS3091gでは、RAM408に用意された先読み実行中フラグをオンに設定する。先読み実行中フラグは、図16(a)に示す抽選テーブルを用いた抽選に基づく先読み予告の実行可否を定めるフラグであり、この先読み実行中フラグがオンに設定された状態は、図16(a)に示す抽選テーブルを用いた抽選結果に基づいて先読み予告が行われる状態である。なお、先読み予告を行うか否かのみを別抽選で行い、当選した場合のみ、先読み予告の報知態様(保留アイコンの表示変化態様、演出可動体動作)の抽選を行ってもよい。
次いで、保留増加コマンドを第2副制御部500に出力し(ステップS3091h)、この始動入賞時サブ側先読み予告実行処理は終了になる。ここでの保留増加コマンドは、先読み予告の実行の可否、先読み予告を実行する場合にはその報知態様を指定するコマンドである。第2副制御部500は、その保留増加コマンドに基づいて装飾図柄表示装置208を制御し、装飾図柄表示装置208には保留アイコンが一つ増加する。保留増加コマンドに、保留アイコンの表示態様を保留Aあるいは保留Bに変化させることが含まれていれば、増加する保留アイコンは、表示態様をデフォルトの表示態様から変化させて表示される。
<変動開始時サブ側予告実行処理>
次いで、図11(a)に示す第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される変動開始時サブ側予告実行処理について詳述する。
図17は、変動開始時サブ側予告実行処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS3092aでは、RAM408に用意された先読み実行中フラグがオンに設定されているか否か判定する。ここでは、先読み実行中フラグがオンに設定された状態は、図16(a)に示す抽選テーブルを用いた抽選に基づく先読み予告が行われている状態である。先読み実行中フラグがオフのままであればステップS3092fへ進み、先読み実行中フラグがオンに設定されていればステップS3092bに進む。ステップS3092bでは、RAM408に用意された実行回数設定領域の値を1減算し、次いで、実行回数設定領域の値が0になったか否かを判定する(ステップS3092c)。実行回数設定領域の値が0になっていればステップS3092eへ進み、0になっていなければステップS3092fに進む。
ステップS3092eでは、先読み実行中フラグをオフに設定し、ステップS3092fへ進む。
ステップS3092fでは、通常共通予告の抽選処理を行う。ここにいう通常共通予告には、例えば、装飾図柄表示装置208における図柄変動表示中に実行されるリーチ演出前に、特定のキャラクタを登場させ、この後リーチ演出に発展することを予告する演出が相当する。この通常共通予告の抽選処理では、不図示の抽選テーブルを用いて所定の専用乱数に基づいた抽選処理が行われ、当否判定結果、および装飾図柄表示装置208における演出態様に応じて、通常共通予告実行の可否、および通常共通予告を行う場合には複数種類の予告態様の中から1種類の予告態様を選択するための抽選が行われる。次いで、通常予告のコマンドを第2副制御部500に送信する(ステップS3092g)。装飾図柄表示装置208には、この通常予告のコマンドに基づいて通常予告の表示が行われる。ステップS3092gの実行が完了すると、この変動開始時サブ側予告実行処理は終了になる。
以上説明した、図15に示す始動入賞時サブ側先読予告実行処理、図17に示す変動開始時サブ側予告実行処理を実行する第1副制御部400、第2副制御部500、および装飾図柄表示装置208を併せたものが、予告手段の一例に相当する。
次いで、副制御部側(第2副制御部500)で行われる第一の演出(以下、普図演出という)について説明する。本実施形態における普図演出には、少なくとも、変動中演出、確定中演出、および動作中演出のうちのいずれか一つの演出が含まれているか、あるいは、装飾図柄表示装置208における所定領域を含む領域で実行される演出であればよい。変動中演出は、普図表示装置210による普図の図柄変動表示中に装飾図柄表示装置208で行われる演出であり、確定中演出は、普図表示装置210による普図の停止図柄態様を確定表示中に装飾図柄表示装置208で行われる演出であり、動作中演出は、電チューの作動中に装飾図柄表示装置208で行われる演出である。また、これらの演出は、普図の当否判定の結果に関する演出(例えば、普図当り予告)の他、特図の当否判定の結果に関する演出(例えば、特図大当り予告)が加えられた演出であってもよいし、普図の当否判定の結果に関する演出に代えて特図の当否判定の結果に関する演出が行われるものであってもよい。この普図演出は、特図1保留表示領域と特図2保留表示領域との間に設けられた普図演出領域(所定領域)で実行される。
図18は、装飾図柄表示装置208における普図演出の数例を説明するための図である。
(ア)〜(カ)は、非電サポ状態中の変動表示パターンである。
(ア)は、普図の装飾図柄の変動表示パターン(上記変動中演出)である。この(ア)に示す演出では、普図装飾1、普図装飾2、普図装飾3の順で高速変動を繰り返し、3秒後に普図決定結果を表す普図の装飾図柄が停止表示する。
(イ)も、普図の装飾図柄の変動表示パターン(上記変動中演出)である。この(イ)に示す演出では、普図装飾2、普図装飾2、普図装飾3の順で高速変動を繰り返し、15秒後に普図決定結果を表す普図の装飾図柄が停止表示する。この演出では、高速変動中、普図装飾2が多く表示されるため、電チューロング開放の期待度が向上する。
(ウ)も、普図の装飾図柄の変動表示パターン(上記変動中演出)である。この(ウ)に示す演出では、普図装飾2が連続して表示される高速変動を繰り返し、10秒後に停止表示する。この演出では、普図装飾2のみが連続して表示されるため、停止表示も普図装飾2になる。したがって、この演出が開始されると、電チューロング開放確定になる。
(エ)も、普図の装飾図柄の変動表示パターン(上記変動中演出)である。この(エ)に示す演出では、普図装飾1、普図装飾2、普図装飾3、特図の大当り予告を表す「激アツ」の装飾図柄の順で高速変動を繰り返し、10秒後に、いずれかの装飾図柄が停止表示する。したがって、「激アツ」の装飾図柄が停止表示する場合もあり、この場合には、電チューロング開放の期待度は高まらないが、特図の大当りの期待度が高まり、遊技の興趣が向上する。すなわち、電チュー開放だけでなく大当りも期待させることができる場合がある。
(オ)も、普図の装飾図柄の変動表示パターン(上記変動中演出)である。この(オ)に示す演出では、普図装飾2、特図の大当り予告を表す「激アツ」の装飾図柄の順で高速変動を繰り返し、10秒後に、普図装飾2か「激アツ」の装飾図柄かの一方が停止表示する。この演出では、高速変動中、特図の大当り予告が半分表示されるため、高速変動中から、電チュー開放だけでなく特図の大当りも期待させることができる場合がある。
(カ)に示す変動表示パターンでは、特図の潜伏確変である2R大当りの予告を表す「潜伏」の装飾図柄、特図の突然確変である2R大当りの予告を表す「突確」の装飾図柄、特図の15R大当り予告を表す「大当り」の装飾図柄の順で高速変動を繰り返し、5秒後にいずれかの装飾図柄が停止表示する。この演出が開始されると、可変入賞口234の開放が確定になる。
以上説明した変動表示パターンは、普図表示装置210による普図の図柄変動表示の終了のタイミングに合わせて、装飾図柄が停止表示するものであってもよい。特に、普図当りの場合には、この後、電チュー開放することから、普図表示装置210による図柄変動表示の終了のタイミングと、(ア)〜(オ)の演出終了タイミングを一致させ、遊技者に電チュー開放を予告することが好ましい。一方、特に普図はずれの場合には、必ずしも両者のタイミングを一致させる必要はなく、普図表示装置210による20秒の図柄変動表示中のどのタイミングで行ってもよい。例えば、普図表示装置210による図柄変動表示の開始前から普図演出を開始してもよいし、普図表示装置210による図柄変動表示の終了後まで普図演出を継続してもよい。さらに、(カ)に示す演出では、普図ではなく特図の当否判定の結果に関する演出であるため、普図表示装置210による図柄変動表示が行われていない期間に行ってもよい。また、装飾図柄の変動表示後に停止表示される装飾図柄は、偽の普図決定結果を表す装飾図柄であってもよいし、偽の大当り予告であってもよい。
(キ)は、上記動作中演出の一例である。この(キ)に示す動作中演出では、非電サポ状態における普図表示装置210による図柄変動表示の後、装飾図柄表示装置208に、侍のキャラクタがピースサインをしている装飾図柄が表示される。非電サポ状態では、多くの場合は電チューショート開放に当選するが、その電チューショート開放の間に、(キ)に示す動作中演出が、いきなり一瞬実行される。また、電チューロング開放に当選した場合には、電チューが開閉動作する5.8秒間の間、(キ)に示す動作中演出が実行される。なお、電チューが5秒間開放している間に限って(キ)に示す動作中演出が実行されるようにしてもよいし、電チューが最初に0.3秒間開放する間に限って(キ)に示す動作中演出が実行されるようにしてもよい。以下、装飾図柄表示装置208に、殿様のキャラクタがピースサインをしている装飾図柄が表示される演出を、電チュー開放報知演出と称することがある。
なお、(キ)に示す動作中演出を、普図表示装置210による普図Bの確定表示終了直後(電チュー作動直前)に実行するようにしてもよい。
また、非電サポ状態だけに限らず、電サポ状態において、電チューロング開放に当選した場合にも、(キ)に示す動作中演出を実行するようにしてもよい。この場合、1秒の図柄変動表示が行われた後、多くの場合は電チューロング開放に当選し、電チューが開閉動作する5.8秒間の間、(キ)に示す動作中演出を実行すればよい。また、電チューショート開放に当選した場合には、0.3秒間の電チューショート開放の間に一瞬実行すればよい。
また、図18の(イ)〜(オ)に示す変動表示パターンの演出時間(第一の時間)は、図18(キ)に示す電チュー開放報知演出パターンの演出時間(第二の時間)よりも長い時間であり、相対的に長い演出時間で普図の装飾図柄の変動表示演出を行うため、電チューの開放に対する期待を向上させることができる場合がある。
(ク)は、当該特図変動の大当り予告の演出の一例である。この(ク)に示す演出は、普図表示装置210による図柄変動表示中や、電チュー作動中とは無関係に、装飾図柄表示装置208における所定領域を含む領域で実行される。すなわち、普図表示装置210による図柄変動表示中でなくても、あるいは電チュー作動中でなくても、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214における図柄の変動表示中に実行される演出であって、当該変動表示で大当り図柄が停止表示されることを予告する演出であり、当該変動表示で大当り図柄が停止表示されなくても停止表示されるかのうように予告する演出(いわゆる偽の予告演出)も含まれる。ここでは、特図の潜伏確変である2R大当りの予告を表す「潜伏」の装飾図柄、特図の突然確変である2R大当りの予告を表す「突確」の装飾図柄、特図の15R大当り予告を表す「大当り」の装飾図柄、特図の大当り予告を表す「激アツ」の装飾図柄の順で高速変動を繰り返し、8秒後にいずれかの装飾図柄が停止表示する。なお、文字の装飾図柄に代えて、絵柄の装飾図柄を用いてもよい。
また、図18(キ)の電チュー開放報知演出は、図18(ア)〜(カ)、および(ク)それぞれの演出の後に実行してもよい。すなわち、電チュー開放報知演出を変動表示パターンと組み合わせて行ってもよい。さらに、電チュー開放報知演出は、電チューショート開放時には実行せず、電チューロング開放時に実行するようにしてもよい。こうすることで、電チューが遊技者にとって有利な開放となる場合に限って、電チュー開放報知演出が行われるようになり、遊技者の期待を大きくさせることが可能な場合がある。また、普図Aが停止表示する場合には、図18(ア)〜(カ)、および(ク)それぞれの演出(装飾図柄変動表示演出)は実行せず、電チュー開放報知演出も実行しないようにし、普図Bが停止表示する場合に、図18(ア)〜(カ)、および(ク)それぞれの演出(装飾図柄変動表示演出)を実行した後に、電チュー開放報知演出も実行するようにしてもよい。こうすることで、電チューが有利な開放となる場合に限って、装飾図柄変動表示演出が行われるようになり、遊技者の期待を大きくさせることが可能な場合がある。
また、普図演出は、普図の装飾図柄の変動表示(上記変動中演出)を行わず、確定中演出として、図5(d)に示す普図装飾図柄を表示する演出であってもよいし、この確定中演出を行い、さらに普図当りの場合には電チュー開放報知演出を行う演出であってもよい。なお、普図当りであっても、電チューロング開放が行われる普図B当りに限って電チュー開放報知演出を行う演出であってもよいし、レア表示を超短時間で行う意味では、電チューショート開放が行われる普図A当りに限って電チュー開放報知演出を行う演出であってもよい。
続いて、図19を用いて、第1副制御部400で実行される普図演出決定処理について説明する。
図19は、普図演出決定処理の流れを示すフローチャートである。
第1副制御部400には、主制御部300から普図変動開始コマンドが送信されてくる。図19に示す普図演出決定処理は、第1副制御部400がこの普図変動開始コマンドを受信すると開始される。普図変動開始コマンドには、現在の制御状態(電サポ状態か否か)を表す情報や、普図決定結果が含まれている。なお、第1副制御部400には、主制御部300から普図保留増加コマンドも送信され、第1副制御部400が普図保留増加コマンドを受信すると、普図演出決定処理を開始するようにしてもよい。
まず、普図変動開始コマンドに含まれている、現在の制御状態を表す情報に基づき、非電サポ中であるか否かを判定し(ステップS601)、電サポ状態であれば、普図演出決定処理は終了になる。非電サポ状態であれば、普図演出を実行するか否かを判定する(ステップS602)。ここでの判定では、例えば、普図変動開始コマンドに含まれている普図決定結果が普図Bであれば普図演出を実行する。また、普図決定結果が普図Cであっても、偽の普図演出として実行するようにしてもよい。さらに、専用乱数を取得し、普図演出実行可否抽選を行い、その抽選で当選した場合に実行するようにしてもよい。特に、普図決定結果が普図Cであった場合に、偽の普図演出の実行を抽選処理によって決定してもよい。あるいは、特図図柄変動開始コマンドを受信しており、特図の図柄変動が実行中であれば、普図演出を実行するようにしてもよい。この場合、特図の大当り予告演出を含んだ普図演出を実行することが好ましい。また、特図の図柄変動が実行中であって、当該図柄変動で大当り図柄が停止表示される場合には、普図演出として、特図の大当り予告演出を実行するようにしてもよいし、大当り図柄が停止表示されなくても偽の特図の大当り予告演出を実行するようにしてもよい。また、ここでの特図の大当り予告演出の実行も、実効可否抽選を行い、その抽選で当選した場合に実行するようにしてもよい。
普図演出を実行しない場合には、普図演出決定処理は終了になり、普図演出を実行する場合には、今度は所定期間中か否かを判定する(ステップS603)。本実施形態では、特図の大当り遊技中(アタッカ開閉動作中)や、特図の大当りの期待度が高い演出中(例えば、特図の装飾図柄の変動表示におけるスーパーリーチ中)には、図18に示す(ア)〜(オ)、および(ク)それぞれの演出の実行を控える。ここにいう所定期間は、特図の大当り遊技中、および特図の大当りの期待度が高い演出中になる。この所定期間中でなければ、図18に示す総ての演出パターン((ア)〜(ク))の中から演出パターンを選択し(ステップS604)、ステップS606に進む。なお、図18に示す(キ)の電チュー開放報知演出は、図18に示す(ア)〜(オ)それぞれの演出の後に実行してもよいし、図18に示す(ア)〜(オ)のいずれの演出も実行せずに、電チュー開放報知演出のみを実行してもよい。また、所定期間中でなければ、電チュー開放報知演出以外の演出(図18に示す(ア)〜(オ)、および(ク))の中から演出パターンを選択してもよい。
反対に、所定期間中であれば、図18に示す(キ)の電チュー開放報知演出のみの演出パターンを選択し(ステップS605)、ステップS606に進む。こうすることで、大当り遊技中には、図18に示す(ア)〜(オ)、および(ク)の装飾図柄変動表示演出が実行されず、普図演出の時間が電チュー開放報知演出の演出時間のみになり、遊技者を大当り遊技に集中させることができる場合がある。
ステップS606では、ステップS604またはステップS605で選択した演出パターンを表す情報を普図演出コマンドにセットして、第2副制御部500に送信し、普図演出決定処理は終了になる。普図演出コマンドを受信した第2副制御部500は、普図演出コマンドに含まれている演出パターンを表す情報に基づき、装飾図柄表示装置208を制御し、装飾図柄表示装置208おける所定領域を含む領域で普図演出が実行される。
以上説明したように、本実施形態では、現在の制御状態が電サポ状態であれば、ステップS601の判定によって普図演出は実行されないことになる。なお、現在の制御状態が電サポ状態であった場合に、普図演出を一律に実行しないようにするのではなく、実行可否抽選を行い、所定の確率で普図演出を実行するようにしてもよい。このように、本実施形態では、普図演出は、電サポ状態よりも非電サポ状態の方が実行されやすい演出である。非電サポ状態は、電チューに遊技球が入賞しにくい状態であるので、電チューへの遊技球の入賞に期待を持たせることができる場合がある。一方、電サポ状態は、電チューに遊技球が入賞しやすい状態なので普図演出を行っても遊技者の期待度はそれほど向上しない可能性がある。
また、本実施形態では、大当り遊技中等の所定期間中では、ステップS603の判定によって変動中演出や確定中演出は一律に行われず、電チュー開放報知演出のみが行われる。なお、上記所定期間中に、変動中演出や確定中演出を一律に実行しないようにするのではなく、実行可否抽選を行い、所定の確率で変動中演出や確定中演出を実行するようにしてもよい。また、上記所定期間中では、変動中演出や確定中演出も行わず、一律に普図演出を行わないようにしてもよい。あるいは、行うにしても、実行可否抽選を行い、所定の確率で電チュー開放報知演出のみを実行するようにしてもよい。すなわち、第一の演出を、大当り制御状態よりも非大当り制御状態の方が実行されやすい演出としてもよい。普図の当否判定の当選は、特図の当否判定(大当りの抽選)の機会を向上させる要因でもあるため、普図演出を非大当り遊技中で行うことにより遊技者を期待させることができる場合がある。また、一般的に、電チューよりもアタッカの賞球の方が多く、電チューを、アタッカの上部あるいは上流側に位置する盤面配置においては、大当り遊技中に電チューの開放がアタッカへの入賞を妨げてしまう場合がある。そのため大当り遊技中には普図演出が行われにくいようにすることで、遊技者の不満を軽減できる場合がある。
次に、本実施形態における特徴的な具体例を説明する。
図20は、本実施形態における演出の具体例を示す図であり、図21は、図20の続きを示す図である。
図20および図21の各段階を示す図には、装飾図柄表示装置208が示されており、図21(キ)には、装飾図柄表示装置208が、拡大して表示されている。この図21(キ)を除いて、装飾図柄表示装置208の下には、普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214が示されている。普図表示装置210は一番右側に示された7セグメント表示装置であり、第2特図表示装置214は一番左側に示された7セグメント表示装置であり、第1特図表示装置212は、中央に示された7セグメント表示装置である。これらの7セグメント表示装置では、図柄変動中は、上下方向中央の横向きのセグメントのみが点灯する。なお、黒塗りの部分が点灯しているセグメントの場所を示している。
また、図20(ア)と(イ)の間には、遊技球Bが普図始動口228を通過しようとする様子が示されている。さらに、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの左側には、特図1保留表示領域281が設けられており、その右側には特図2保留表示領域282が設けられている。また、特図1保留表示領域281と特図2保留表示領域282との間には、普図演出領域(所定領域)283が設けられている。すなわち、演出表示領域208dの中央部分に普図演出領域283が設けられている。
特図1保留表示領域281にしても特図2保留表示領域282にしても、保留アイコンは、古い保留アイコンほど普図演出領域283側(中央側)に表示される。図20(ア)に示す特図1保留表示領域281には、特図1の保留が一つあることを表す、1個の特図1保留アイコン(第1特図1保留アイコン)2811が示されている。特図1保留アイコンのデフォルトの態様は黒丸である。この第1特図1保留アイコン2811は、普図演出領域283の左隣に表示されている。
図20(ア)に示す状態は、非電サポ状態であり、特図2の保留はなく、特図1の保留を一つ残した状態で、第1特図表示装置212では図柄変動表示が行われ、装飾図柄表示装置208では特図1の装飾図柄の変動表示が行われている。一方、普図表示装置210は図柄変動表示を行っておらず、装飾図柄表示装置208の普図演出領域283には、前回の結果であるはずれの普図装飾3の図柄が表示されたままである。なお、普図表示装置210が図柄変動表示を行っていない場合には、普図演出領域283に何の図柄も表示しない場合もある。
ここでは、非電サポ状態であるため、遊技者は左打ちを行っており、やがて、左領域に設けられた第一の普図始動口228を1球の遊技球Bが通過し、普図表示装置210では図柄変動表示が開始される。
図20(イ)に示す装飾図柄表示装置208の普図演出領域283では、普図の装飾図柄の変動表示が開始されている。ここでの普図の装飾図柄の変動表示パターンは、図18の(ア)に示す変動表示パターンである。また、この装飾図柄表示装置208では、特図1の大当り予告の演出として、サボテンを模した埴輪のキャラクタC1が登場する。このキャラクタC1は、装飾図柄表示装置208の中図柄表示領域208bを越えて大きく表示され、足の部分が、変動表示が行われている普図演出領域283の一部を隠している。この結果、普図の装飾図柄の変動表示が視認困難になっており、遊技の興趣が向上する。しかし、普図表示装置210における図柄変動表示は、良好に視認することができる。なお、キャラクタC1によって、普図演出領域283の全部を隠してもよい。
図20(ウ)に示す装飾図柄表示装置208では、キャラクタC1は消え、特図1の装飾図柄の変動表示でリーチ演出に発展する。キャラクタC1が消えたことにより、普図演出領域283における図柄変動表示は良好に視認することができる。
図20(エ)に示す装飾図柄表示装置208では、特図1の装飾図柄の変動表示がスーパーリーチAに発展し、特図1の装飾図柄の変動表示は、装飾図柄表示装置208の左隅に小さく表示され、スーパーリーチAの演出として、女性のキャラクタC2が登場する。スーパーリーチ自身が大当り予告の一種であり、そのスーパーリーチの演出も、大当り予告演出に相当する。このキャラクタC2も、装飾図柄表示装置208の中図柄表示領域208bを越えて大きく表示され、足の部分が、変動表示が行われている普図演出領域283の一部を隠している。この結果、普図の装飾図柄の変動表示が再び視認困難になっており、遊技の興趣が向上する。しかし、普図表示装置210における図柄変動表示は、良好に視認することができる。なお、キャラクタC2によって、普図演出領域283の全部を隠してもよい。また、スーパーリーチに発展すると、これまで表示されていた保留アイコン(ここでは第1特図1保留アイコン2811)が消える。なお、ここでは、キャラクタC2によって普図演出領域283の一部を隠しているが、特図1の装飾図柄の変動表示を装飾図柄表示装置208の左隅に移動せず、普図演出領域283の一部を特図1の装飾図柄の変動表示によって隠してもよい。特図の装飾図柄の変動表示によって普図演出領域283の一部又は全部を隠す態様は、スーパーリーチ中に限らず、特図の変動表示中であれば、どのタイミングであってもよい。
図21(オ)に示す装飾図柄表示装置208では、女性のキャラクタC2が登場した状態で、中図柄表示領域208bに停止する装飾図柄が装飾7であることを告げる残念演出が行われ、図21(カ)では、第1特図表示装置212の図柄変動表示が終了し、停止図柄が表示されているとともに、装飾図柄表示装置208でははずれの装飾図柄の組み合わせである「装飾6−装飾7−装飾6」が停止表示されている。また、図20(エ)のスーパーリーチに発展したタイミングで消えた保留アイコン(ここでは第1特図1保留アイコン2811)が復活し、再表示されている。一方、普図表示装置210における図柄変動表示も終了し、非電サポ状態であるが、普図Bが停止表示され、装飾図柄表示装置208の普図演出領域283でも、普図の装飾図柄の変動表示が終了し、普図Bに対応した普図装飾2が停止表示されている。この結果、電チューロング開放が行われる。
電チューロング開放が開始される前に、装飾図柄表示装置208には報知画像が表示される。
図21(キ)に示す装飾図柄表示装置208では、同図(オ)で再表示された第1特図1保留アイコン2811は表す保留が消化され、画面の左上で装飾図柄の変動表示が開始されている。この装飾図柄表示装置208には、報知画像が表示されており、その報知画像には、「右打ちで電チューを狙え」という文字画像および電チューをさす矢印画像と、一対の羽根部材2321と第2特図始動口232を併せた電チューを表す画像501と、遊技盤200全体を表す画像502が含まれている。なお、電チューが設けられた部位(遊技盤200の右下に領域)が第一の部位の一例に相当し、遊技盤200全体、あるいは遊技盤200全体から遊技盤の右下に領域を除いた領域が第二の部位の一例に相当する。
「右打ちで電チューを狙え」という文字画像および矢印画像は、球発射ハンドル134の操作を促す報知になる。
また、可動手段の一例に相当する電チューを表す画像501は、表示された遊技盤200全体の大きさに対して拡大して表示されている。また、丸い枠で囲まれた白色の背景の中に表示されている。したがって、この電チューを表す画像501は、報知画像が表示された時点の電チューよりも大きく、色も異なっていることになる。
一方、遊技盤200全体を表す画像(第二の部位を表す画像)502は、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、および普図表示装置210が省略されている。また、全体を薄暗い色(灰色)で表示し、丸い枠で囲まれた白色の背景の電チューを表す画像を目立たせている。さらに、画像内の装飾図柄表示装置208には何も表示されていない状態である。すなわち、特図の装飾図柄(ここでは装飾図柄の変動表示)や、普図の装飾図柄も表示されていない。なお、ここでは保留が総て消化されてしまっているが、保留が残っていたとしてもその保留を表す保留アイコンも表示されない。また、点滅を繰り返すことで図柄変動表示中であることを報知する第四図柄が表示される場合であっても、その第四図柄も表示されない。加えて、電チューの拡大表示によって、一部の遊技釘や一般入賞口が非表示になっている。したがって、この遊技盤200全体を表す画像も、報知画像が表示された時点の遊技盤200全体とは構成や状態や色が異なっていることになる。
以上説明したように、図21(キ)に示す報知画像は、報知画像が表示された時点の実際の状態(第一の状態)とは異なる状態(第二の状態)の、電チューや遊技盤200全体を表す画像になる。その結果、この報知画像は、遊技者の注意を引き、遊技者に、電チューを狙うには、球発射ハンドル134を操作して右打ちを行わなければならないことをわかりやすく伝えることができ、遊技の興趣が向上する場合がある。また、このパチンコ機で電チューロング開放が行われることを知っている遊技者には、電チューロング開放が開始されることを伝えることができ、これもまた、遊技の興趣が向上する場合がある。
なお、報知画像は、電チューロング開放が開始されると同時に表示されてもよい。図21(キ)に示す報知画像のうちの拡大表示された電チューの画像は、一対の羽根部材2321が閉じた状態を示す画像であるが、電チューロング開放が開始されると同時に、一対の羽根部材2321が開放する。そのため、図21(キ)に示す報知画像が、電チューロング開放と同時に表示される場合には、報知画像は、実際の電チューの状態とは異なる状態の電チューを表す画像になり、この場合にも、球発射ハンドル134を操作して右打ちを行わなければならないことをわかりやすく伝えることができるとともに、電チューロング開放が開始されることも伝えることができ、遊技の興趣が向上する場合がある。
以上説明した図21(キ)に示す報知画像は、この後説明する例で用いてもよく、この後説明する報知画像を、図21(キ)に示す報知画像に代えて用いてもよく、相互に組み合わせ可能である(以下、同じ)。
図22は、図21(キ)に示す報知画像の変形例を示す図である。以下、図21(キ)に示す報知画像との相違点を中心に説明する。
図22に示す報知画像では、「右打ちで電チューを狙え」という文字画像が単に「右打ち」という文字画像になっているが、球発射ハンドル134の操作を促す報知に変わりはない。
また、図22に示す報知画像も、電チューロング開放が開始される前に表示されたものである。すなわち、一対の羽根部材2321が開放する前に表示されたものであるが、図22に示す、電チューを表す拡大表示された画像511では、一対の羽根部材2321が既に開放された状態である。そのため、図22に示す報知画像も、実際の電チューの状態とは異なる状態の電チューを表す画像になり、この場合にも、球発射ハンドル134を操作して右打ちを行わなければならないことをわかりやすく伝えることができる。また、これから移行する将来の状態が表示されているため、電チューロング開放が開始されることをより明確に伝えることができ、遊技の興趣が向上する場合がある。さらに、実際には開放していない電チューが開放した状態が表示されているため、電チューへの入賞を促すこともできる。
なお、図22に示す報知画像も、電チューロング開放が開始されると同時に表示されてもよい。
図23は、図21(キ)に示す報知画像とは異なる報知画像が表示される前までの例を示す図であり、図24は、図21(キ)に示す報知画像とは異なる報知画像を示す図である。
図23(ア)に示す状態は、電サポ状態であり、特図2の保留はなく、特図1の保留を一つ残した状態で、第1特図表示装置212では図柄変動表示が行われ、装飾図柄表示装置208では特図1の装飾図柄の変動表示が行われているとともに、特図1保留表示領域281には、デフォルトの表示態様で第1特図1保留アイコン2811が示されている。また、普図表示装置210では図柄変動表示が行われており、装飾図柄表示装置208の普図演出領域283では、普図の装飾図柄の変動表示が開始されている。
図23(イ)には、第1特図始動口230に遊技球Bが2球続けて入球した様子が示されており、図23(イ)に示す装飾図柄表示装置208の特図1保留表示領域281には、2つの特図1保留アイコン2812,2813が追加表示されている。これらのうち、先に入球した第2特図1保留アイコン2812は、デフォルトの表示態様とは異なる先読み予告の表示態様で表示されている。すなわち、特図1の第2保留を表す保留アイコンは、番長のキャラクの表示態様で表示が開始されている。ここにいう先読み予告は、特図の当否判定の結果に関する予告を、当該当否判定の結果を報知する図柄変動開始前に開始する予告である。より詳細に説明すれば、特図の図柄変動開始前に始動情報を先読みし、その始動情報に基づいて特図の当否判定の結果を事前に判定し、当該始動情報に基づく当否判定結果を報知する図柄変動開始前に、その事前の判定結果に基づいて、当該始動情報に基づく当否判定結果が大当り、あるいは特図Aや特図Bになることを予告するものであり、当該始動情報に基づく当否判定結果がはずれ、あるいは特図Iや特図Jになる場合であっても、当該始動情報に基づく当否判定結果が大当り、あるいは特図Aや特図Bになるかのうような予告(いわゆる偽の予告)も含む。なお、ここでは、保留アイコンの表示開始(始動口入球タイミング)から先読み予告が開始されているが、デフォルトの表示態様で表示を一旦開始してから先読み予告の表示態様に変化するようにしてもよいし、デフォルトの表示態様および先読み予告の表示態様とは異なる表示態様で表示を一旦開始してから先読み予告の表示態様に変化するようにしてもよい。例えば、保留アイコンがシフト移動するタイミング(特図の図柄変動開始タイミング)で先読み予告の表示態様に変化するようにしてもよいし、チャンスボタン136の押下で先読み予告の表示態様に変化するようにしてもよい。なお、第3特図1保留アイコン2813は、デフォルトの表示態様で表示されている。
また、図23(イ)では、第1特図表示装置212の図柄変動表示が終了し、停止図柄が表示されるとともに、装飾図柄表示装置208でははずれの装飾図柄の組み合わせである「装飾5−装飾3−装飾4」が停止表示され、図23(ウ)では、第1保留を消化する第1特図表示装置212による図柄変動表示が開始され、装飾図柄表示装置208では特図1の装飾図柄の変動表示が開始されている。一方、図23(ウ)に示す普図表示装置210では、これまで行われていた図柄変動表示が終了し、普図Bが停止表示され、装飾図柄表示装置208の普図演出領域283でも、普図の装飾図柄の変動表示が終了し、普図Bに対応した普図装飾2が停止表示されている。この結果、電チューロング開放が行われる。
図23(エ)では、電チューロング開放が開始され、装飾図柄表示装置208の普図演出領域283では、電チュー開放報知演出(殿様のキャラクタがピースサインをしている装飾図柄が表示される演出)が実行されている。この電チュー開放報知演出では、殿様のキャラクタが普図演出領域283を越えて大きく表示され、特図1保留表示領域281に入り込み、第1特図1保留アイコン2811(ここでは、先読み予告の表示態様の保留アイコン)の一部を隠している。この結果、第1特図1保留アイコン2811が視認困難になっている。このように、表示態様が先読み予告の態様に変化した第1特図1保留アイコン2811をあえて普図演出で隠すことにより、遊技者に、普図演出の動向に興味を抱かせることができる場合がある。また、先読み予告は将来的な大当りの予告であり、現在進行形の普図演出を目立たせることで、遊技者に電チュー開放の期待を持たせることができる場合がある。なお、電チュー開放報知演出によって、第1特図1保留アイコン2811の全部を隠してもよい。また、殿様のキャラクタは、中図柄表示領域208bにも入り込み、中図柄表示領域208bで変動中の特図の装飾図柄の一部も隠している。
図23(オ)に示す装飾図柄表示装置208では、特図2の装飾図柄の変動表示でリーチ演出に発展する。また、図23(エ)で開始された電チューロング開放中に、遊技球が電チューに進入し、特図2の保留は満タン(4つ)になる。ここで増加した特図2保留アイコン282はいずれもデフォルトの表示態様(通常保留の表示態様)で表示されている。なお、普図演出領域283では何も演出が行われていない。
図23(カ)に示す普図表示装置210では図柄変動表示が開始されるが、普図演出領域283には、何の図柄も表示されず、普図の装飾図柄の変動表示は非実行である。また、この装飾図柄表示装置208では、特図2の装飾図柄の変動表示がスーパーリーチAに発展し、スーパーリーチの演出として、女性のキャラクタC2が登場する。このキャラクタC2も、装飾図柄表示装置208の中図柄表示領域208bを越えて大きく表示され、足の部分が、普図演出領域283の一部を隠し、普図演出領域283が視認困難になっている。普図演出領域283は何の図柄も表示されていないが、遊技者からは、普図の装飾図柄の変動表示が行われているか否かがわかりづらくなっており、遊技の興趣が向上する。
図23(キ)に示す装飾図柄表示装置208では、女性のキャラクタC2が登場した状態で、中図柄表示領域208bに停止する装飾図柄が装飾6であることを告げる大当り告知演出が行われ、図23(ク)では、第2特図表示装置214の図柄変動表示が終了し、15R通常大当り図柄である特図Dが停止図柄が表示されているとともに、装飾図柄表示装置208では特図Dに対応した装飾図柄の組み合わせである「装飾6−装飾6−装飾6」が停止表示されている。さらに、装飾図柄の組み合わせの上には「大当り」の文字表示がなされている。この後、15R大当り遊技が開始される。また、図23(キ)に示す普図表示装置210では図柄変動表示を終了し、普図Bが停止表示されるが、普図演出領域283では、普図の装飾図柄の変動表示は行われておらず、普図表示装置210における図柄変動表示が終了しても何の図柄も表示されていない。普図表示装置210に普図Bが停止表示された結果、図23(ク)では、電チューロング開放が行われる。
15R大当り遊技が開始される前に、装飾図柄表示装置208には報知画像が表示される。ここでの報知画像は、特図の確定表示中に表示される。
図24(ケ)に示す装飾図柄表示装置208では、画面の左上に、図23(ク)に示す装飾図柄の組み合わせである「装飾6−装飾6−装飾6」が停止表示され、その横に「大当り」と表示されている。この装飾図柄表示装置208には、報知画像が表示されており、その報知画像には、「右打ちでアタッカを狙え」という文字画像およびアタッカをさす矢印画像と、アタッカ(扉部材2341を有する可変入賞口234)を表す画像(第一の部位を表す画像)521と、遊技盤200全体を表す画像(第二の部位を表す画像)522が含まれている。
「右打ちでアタッカを狙え」という文字画像および矢印画像は、ここでも球発射ハンドル134の操作を促す報知になる。
また、可動手段の一例に相当するアタッカを表す画像521は、丸い枠で囲まれた白色の背景の中に赤色で表示され、強調表示されている。したがって、このアタッカを表す画像521は、報知画像が表示された時点の電チューとは色が異なっていることになる。
一方、遊技盤200全体を表す画像(第二の部位を表す画像)522では、全体を薄暗い色(灰色)で表示し、丸い枠で囲まれた白色の背景の電チューを表す画像を目立たせている。また、画像内の装飾図柄表示装置208には、図23(ク)で停止表示された「装飾6−装飾6−装飾6」は表示されているが、「大当り」の文字表示はなされていない。また、保留アイコンは表示されているが、総てデフォルトの表示態様で表示されている。すなわち、図23(ク)では、特図1の第1保留は先読み予告の表示態様で表示されていたが、報知画像ではデフォルトの表示態様で表示されている。さらに、普図演出領域283は領域自体が非表示である。また、図23(ク)では、電チューロング開放が行われ、一対の羽根部材2321は、開いた状態にあるが、報知画像では閉じた状態で表示されている。したがって、この遊技盤200全体を表す画像も、報知画像が表示された時点の遊技盤200全体とは構成や状態や色が異なっていることになる。
以上説明したように、図24(ケ)に示す報知画像は、報知画像が表示された時点の実際の状態(図23(ク)の直後の状態)とは異なる状態の、アタッカや遊技盤200全体を表す画像になる。その結果、この報知画像は、遊技者の注意を引き、遊技者に、アタッカを狙うには、球発射ハンドル134を操作して右打ちを行わなければならないことをわかりやすく伝えることができ、遊技の興趣が向上する場合がある。また、大当り遊技の開始、すなわちアタッカの開放が開始されることを伝えることができ、これもまた、遊技の興趣が向上する場合がある。
さらに、電チューロング開放が行われいるにも関わらず、報知画像では、一対の羽根部材2321を閉じた状態で表示しているため、遊技者は、狙うべき入賞口(ここではアタッカ)がわかりやすく、遊技の興趣が向上する場合がある。
なお、報知画像は、ラウンド開始前の大当り遊技開始演出中に表示されてもよい。
図24(ケ’)は、同図(ケ)に示す報知画像の第一変形例を示す図である。以下、図24(ケ)に示す報知画像との相違点を中心に説明する。
図24(ケ)に示す報知画像では、アタッカを表す画像521は強調表示になっているが、同図(ケ’)に示す報知画像では、アタッカを表す画像531は強調表示にはなっておらず、代わりに、大当り遊技開始前であるにも関わらず、アタッカは開放した状態になっている。
また、図24(ケ)に示す報知画像では、遊技盤200全体を表す画像522は、全体を薄暗い色(灰色)で表示されているが、同図(ケ’)に示す報知画像では、遊技盤200全体を表す画像532は、実際(実機)の色の濃さで表示されている。一方、この画像532では、画像内の装飾図柄表示装置208には何も表示されておらず、普図始動口228,229や、遊技釘238や、一般入賞口226も省略され、表示されていない。すなわち、アタッカ(可変入賞口234)と、第1特図始動口230と、電チュー(第2特図始動口232)といった、遊技者が最低限理解できる程度の構成のみが表示されている。反対に、右打ちの際の遊技球の軌跡を模した円弧状の矢印が表示されている。なお、この報知画像でも、電チューの一対の羽根部材2321は、閉じた状態で表示されているが、開いた状態で表示してもよい。
図24(ケ’)に示す報知画像でも、報知画像が表示された時点の実際の状態(図23(ク)の直後の状態)とは異なる状態の、アタッカや遊技盤200全体を表す画像になる。その結果、この報知画像も、遊技者の注意を引き、遊技者に、アタッカを狙うには、右打ちを行わなければならないことをわかりやすく伝えることができる。また、これから移行する将来の状態が表示されているため、アタッカの開放が開始されることをより明確に伝えることができ、遊技の興趣が向上する場合がある。さらに、実際には開放していないアタッカが開放した状態が表示されているため、アタッカへの入賞を促すこともできる。加えて、普図始動口228,229や、遊技釘238や、一般入賞口226が省略されることで、アタッカ(可変入賞口234)が相対的に目立つことになり、右打ちを行わなければならないことをよりわかりやすく伝えることができる。
図25(a)は、図24(ケ)に示す報知画像の第二変形例を示す図である。
図25(a)に示す報知画像は、左側に遊技盤200全体を表す画像542が表示されている。この画像542は、図24(ケ’)に示す、遊技盤200全体を表す画像522を、アタッカ(可変入賞口234)と、第1特図始動口230と、電チュー(第2特図始動口232)を含む領域を、枠で囲まれた白色の背景の中に表示し、この領域を除いた部分を薄暗い色(灰色)で表示したものである。
右側には、上記領域から吹き出し風に、アタッカ(可変入賞口234)の拡大画像541が表示されるとともに、「右打ちでアタッカを狙うんだ」という文字も表示されている。このアタッカの拡大画像541でも、実際にはまだ開放していないアタッカを開放した状態で表示し、さらに、複数の遊技球Bが入賞している様子を表しており、この後のアタッカへの入賞をより促すことができる。さらに、図25(a)に示す報知画像の中央部分には、操作手段である球発射ハンドル134が操作されている様子を表す画像も表示されており、球発射ハンドル134を操作して右打ちを行わなければならないことをよりわかりやすく伝えることもできる。なお、球発射ハンドル134も可動手段の一例に相当する。
なお、遊技盤200全体を表す画像542の表示を省略してもよい。
図25(b)は、図24(ケ)に示す報知画像の第三変形例を示す図である。
この第三変形例では、装飾図柄表示装置208(第一演出表示手段)の他に、第二演出表示手段209が設けられている。この第二演出表示手段209は液晶表示装置であって、装飾図柄表示装置208に重なっている。第二演出表示手段209は、装飾図柄表示装置208よりも上方から装飾図柄表示装置208に重なる位置(図25(b)に示す第二演出表示手段209の位置)まで降下してくるものであってもよいし、装飾図柄表示装置208に重なる位置に固定配置されたものであってもよい。
第一演出表示手段である装飾図柄表示装置208の左側には、図25(a)に示す遊技盤200全体を表す画像542が表示され、その右横には、装飾図柄の大当りの組み合わせである「装飾6−装飾6−装飾6」と、「大当り」の文字とが表示されている。
第二演出表示手段209には、アタッカの拡大画像541と、「右打ちでアタッカを狙うんだ」という文字と、操作手段である球発射ハンドル134が操作されている様子を表す画像が表示されている。
図26は、ボタン演出に関する報知画像の一例を示す図である。
まず、図26(a)には、図1に示す操作パネル部138の平面図が示されている。操作パネル部138の左端には、演出ボタン136が配置されるとともに、その右横には十字キー141が配置されている。演出ボタン136には、発光しながら回転する回転体が内蔵されており、図26(a)に示す演出ボタン136では、回転体が発光しながら回転している。この回転体は、例えば、ボタン演出の操作受付期間(有効期間)中に発光しながら回転する。十字キー141は、左横の演出ボタン136よりは小さなものであり、十字キー141の中央部分には、決定(OK)ボタン1411が設けられている。また、十字キー141の右斜め上には、CRユニットに対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140が配置され、その右横には、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142が配置され、返却操作ボタン142の下には、上皿126から下皿128へ球を抜く球抜ボタン130が配置されている。さらに、操作パネル部138の右端には、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144が設けられている。なお、演出ボタン136や、十字キー141や、球貸操作ボタン140や、返却操作ボタン142等は、押下することで下がる(沈む)ものであるため、可動手段の一例に相当する。
図26(ア)に示す装飾図柄表示装置208の上方には、確変状態であることを表す「確変中」という文字表示が行われている。すなわち、遊技情報を報知する演出が行われている。この図26(ア)では、装飾図柄表示装置208に、はずれの装飾図柄の組み合わせである「装飾4−装飾5−装飾7」が停止表示されている。また、装飾図柄表示装置208には、特図2の保留数を表す第1〜第3特図2保留アイコン2821〜2823が表示されている。さらに、図26(ア)に示す普図表示装置210では、普図の図柄変動表示が行われており、装飾図柄表示装置208の普図演出領域283では、普図の装飾図柄の変動表示が行われている。
図26(イ)では、第2特図表示装置214による図柄変動表示が開始されるとともに、装飾図柄表示装置208では特図2の装飾図柄の変動表示が開始される。なお、普図の図柄変動表示は依然として継続している。ここで、電チュー(第2特図始動口232)に1球入球があり、特図2の第3保留として保留数が増加する。そして、第1副制御部400における始動入賞時サブ側先読み予告実行処理において演出可動体先読み予告の実行に当選し、操作手段の操作を促すために、演出ボタン136に内蔵された回転体が発光しながら回転する。ここでの演出可動体先読み予告は、演出ボタン136に内蔵された回転体が発光しながら回転する期間(操作受付期間)内に、演出ボタン136あるいは十字キー141の決定(OK)ボタン1411が押下されると、演出可動体223が、図16(c)に示す動作を行う。演出ボタン136は、第一の操作手段の一例に相当し、十字キー141の決定(OK)ボタン1411は、第二の操作手段の一例に相当する。
図26(ウ)に示す装飾図柄表示装置208では、同図(イ)で開始された特図2の装飾図柄の変動表示が画面の左上で継続し、普図の装飾図柄の変動表示も普図演出領域283で継続している。また、「確変中」という文字も表示されている。さらに、増加した特図2の第3保留を表す第3特図2保留アイコン2823がデフォルトの表示態様で追加表示されている。
また、図26(ウ)に示す装飾図柄表示装置208には、報知画像が表示されており、その報知画像には、「押せ」という文字画像と、演出ボタン136を表す画像551と、十字キー141を表す画像552が含まれている。なお、演出ボタン136が設けられた部位(操作パネル部138の左側の領域)が第一の部位の一例に相当し、十字キー141が設けられた部位(操作パネル部138の中央の領域)が第二の部位の一例に相当する。
「押せ」という文字画像は、演出ボタン136あるいは十字キー141の決定(OK)ボタン1411の押下を促す報知になる。
演出ボタン136を表す画像(第一の部位を表す画像)551は、内蔵された回転体が消灯したまま停止している状態で表示されている。また、実機では、十字キー141は演出ボタン136よりも小さいが、図26(ウ)に示す十字キー141を表す画像(第二の部位を表す画像)552では、十字キー141は、演出ボタン136と同程度の大きさまで拡大して表示されている。すなわち、演出ボタン136と十字キー141の相対的な大きさの関係を実機とは異ならせて表示されている。
以上説明したように、図26(ウ)に示す報知画像は、報知画像が表示された時点の実際の状態(第一の状態)とは異なる状態(第二の状態)の、演出ボタン136や十字キー141を表す画像になる。その結果、この報知画像は、遊技者の注意を引き、遊技者に、演出ボタン136あるいは決定(OK)ボタン1411を押下するべきことをわかりやすく伝えることができ、遊技の興趣が向上する場合がある。また、ボタン演出が開始されることを伝えることができ、これもまた、遊技の興趣が向上する場合がある。
なお、図26(a)に示す操作パネル部138を第二の部位としてその操作パネル部138を表す画像と見ることもでき、この場合には、球貸操作ボタン140、返却操作ボタン142、球抜ボタン130、および球貸表示部144が非表示になっていることになる。
図27は、図26(ウ)に示す報知画像の変形例を示す図である。
図27(ア)は、第一の報知画像(第一の画像)を示す図であり、同図(イ)は、第二の報知画像(第二の画像)を示す図である。
図27(ア)に示す第一の報知画像には、演出ボタン136を表す画像(第一の部位を表す画像)551’と、「押せ」という文字画像が含まれている。図27(ア)に示す装飾図柄表示装置208の右横には、実機の演出ボタン136の状態が示されており、その状態は、押下前の状態である。一方、この画像551’では、演出ボタン136が押下された状態が示されている。なお、演出ボタン136が設けられた部位(操作パネル部138)が第一の部位の一例に相当する。
図27(イ)に示す第二の報知画像には、演出可動体223を表す画像(第二の部位を表す画像)552’が含まれている。図27(イ)に示す装飾図柄表示装置208の右横には、実機の演出可動体223の状態が示されており、その状態は、拳の一部が上腕部223aに重なるまで前腕部223bを曲げたデフォルトの状態である。すなわち、演出ボタン136が押下される前の状態である。一方、この画像552’では、拳の一部が上腕部223aに重ならなくなる位置まで前腕部223bを回動させた状態、すなわち演出ボタン136が押下された後に取り得る状態が示されている。なお、演出可動体223が設けられた部位(装飾図柄表示装置208の右側の部位)が第二の部位の一例に相当する。
図27に示す変形例では、同図(ア)に示す第一の報知画像と、同図(イ)に示す第二の報知画像を交互に表示する。すなわち、同図(ア)に示す第一の報知画像を表示してから、同図(イ)に示す第二の報知画像を表示することを繰り返す。
続いて、ボタン演出による通常予告の例について説明する。
図28は、ボタン演出による通常予告の一例を示す図である。
ここでの通常予告は、図17に示す変動開始時サブ側予告実行処理におけるステップS3092fの抽選に当選することで実行され、演出ボタン136に内蔵された回転体が発光しながら回転する期間(操作受付期間)内に、演出ボタン136あるいは十字キー141の決定(OK)ボタン1411が押下されると、装飾図柄表示装置208に、サボテンを模した埴輪のキャラクタC3が登場する。通常予告は、現在行われている特図の図柄変動表示で大当りになることを予告するものである。
図28(ア)に示す装飾図柄表示装置208には、報知画像が表示されている。以下、図26(ウ)に示す報知画像との相違点を中心に説明する。
図28(ア)に示す装飾図柄表示装置208では、特図2の装飾図柄の変動表示が画面の左上で行われており、普図の装飾図柄の変動表示も普図演出領域283で行われている。また、「確変中」という文字も表示されている。さらに、特図2の保留を表す特図2保留アイコン282がデフォルトの表示態様で2つ表示されている。この図28(ア)に示す装飾図柄表示装置208には、演出ボタン136に内蔵された回転体が発光しながら回転する期間(操作受付期間)内に表示された報知画像が示されている。図28(ア)に示す報知画像には、演出ボタン136および十字キー141を表す画像(第一の部位を表す画像)561と、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142を表す画像(第二の部位を表す画像)562が含まれている。なお、演出ボタン136および十字キー141が設けられた部位(操作パネル部138の左半分の領域)が第一の部位の一例に相当し、球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142が設けられた部位(操作パネル部138の右半分の領域)が第二の部位の一例に相当する。
演出ボタン136および十字キー141を表す画像561は、この報知画像でも、両操作手段の相対的な大きさの関係を実機とは異ならせて表示している。すなわち、演出ボタン136に対して十字キー141を拡大表示している。なお、この画像561では、内蔵された回転体が発光しながら回転する演出ボタン136が示されており、この点では実機と同じ状態である。
球貸操作ボタン140および返却操作ボタン142を表す画像562では、それぞれのボタン名の表示が省略されている。
この報知画像では、各操作手段の位置を遊技者にわかりやすく伝えるため、操作パネル部138の外郭部分も表示されている。すなわち、操作パネル部138全体が表示されている。
図28(イ)では、遊技者が、図28(ア)に示す報知画像を見て、十字キー141の決定(OK)ボタン1411を押下する。すると、装飾図柄表示装置208には、特図2の大当り予告の演出として、サボテンを模した埴輪のキャラクタC3が登場する。このキャラクタC3は、装飾図柄表示装置208の中図柄表示領域を越えて大きく表示され、足の部分が、変動表示が行われている普図演出領域283の一部を隠している。この結果、普図の装飾図柄の変動表示が視認困難になっており、遊技の興趣が向上する。しかし、普図表示装置210における図柄変動表示は、良好に視認することができる。なお、キャラクタC3によって、普図演出領域283の全部を隠してもよい。また、キャラクタC3の頭の部分は、「確変中」という文字表示を隠している。
図28に示す普図演出領域283では、図18(エ)に示す、普図の装飾図柄の変動表示パターンの変形例が行われている。すなわち、普図演出領域283では、普図装飾1、普図装飾2、普図装飾3、特図の大当り予告を表す図柄の順で高速変動を繰り返しており、特図の大当り予告を表す図柄として、「激アツ」の装飾図柄ではなく、番長のキャラクタ図柄が用いられている。図28(イ)に示す普図演出領域283では、番長のキャラクタ図柄が停止表示しているが、上述のごとく、ボタン演出によって登場した通常予告のキャラクタC3によって視認困難になっている。
やがて、図28(ウ)に示すように、特図2の装飾図柄の変動表示はリーチ状態に突入し、キャラクタC3が消え、普図演出領域283に表示された番長のキャラクタ図柄が視認可能になる。普図演出領域283では拡大アニメーションが行われ、番長のキャラクタ図柄が徐々に大きくなっている。
図28(エ)に示す装飾図柄表示装置208では、特図2の装飾図柄の変動表示がスーパーリーチBに発展し、特図1の装飾図柄の変動表示は、装飾図柄表示装置208の左隅に小さく表示され、スーパーリーチBの演出として、番長のキャラクタC4が登場する。この演出では、普図演出領域283に表示された番長のキャラクタ図柄が徐々に大きくなって、スーパーリーチBのキャラクタC4に変身する一連の演出のように見えるが、スーパーリーチBに発展しなかった場合には、番長のキャラクタ図柄が徐々に大きくなっていく途中で特図2の装飾図柄の変動表示が停止し、番長のキャラクタ図柄は消える。図28(エ)に示す番長のキャラクタC4も、装飾図柄表示装置208の中図柄表示領域208bを越えて大きく表示され、足の部分が、変動表示が行われている普図演出領域283の一部を隠している。図28(エ)に示す普図演出領域283では、普図の装飾図柄の変動表示が新たに開始されているが、番長のキャラクタC4によって、普図の装飾図柄の変動表示が再び視認困難になっており、遊技の興趣が向上する。ただし、普図表示装置210における図柄変動表示は、良好に視認することができる。
図28(オ)に示す装飾図柄表示装置208では、番長のキャラクタC4が登場した状態で、中図柄表示領域に停止する装飾図柄が装飾6であることを告げる大当り告知演出が行われ、図28(カ)では、第2特図表示装置214の図柄変動表示が終了し、15R通常大当り図柄である特図Dが停止図柄が表示されているとともに、装飾図柄表示装置208では特図Dに対応した装飾図柄の組み合わせである「装飾6−装飾6−装飾6」が停止表示されている。さらに、装飾図柄の組み合わせの上には「大当り」の文字表示がなされている。
図29は、図26(ウ)に示す報知画像の変形例を示す図である。以下、図26(ウ)に示す報知画像との相違点を中心に説明する。
図29(ア)に示す装飾図柄表示装置208には、報知画像が表示されている。この報知画像では、操作が有効な、演出ボタン136と十字キー141のうち、演出ボタン136のみが表示され、十字キー141は非表示である。演出ボタン136を表す画像(第一の部位を表す画像)571は、内蔵された回転体が消灯したまま停止している状態で表示されている。このように、有効な操作手段のうちの一部の操作手段しか表示しなくても、遊技者の注意を引き、遊技者に、演出ボタン136を押下するべきことをわかりやすく伝えることができ、また、ボタン演出が開始されることも伝えることができ、遊技の興趣が向上する場合がある。
図29(イ)には、遊技者が、報知画像で表示されていなかった十字キー141の決定(OK)ボタン1411を押下した様子が示されている。このように、仮に、決定(OK)ボタン1411が押下されても、装飾図柄表示装置208には、特図2の大当り予告の演出として、サボテンを模した埴輪のキャラクタC3が登場する。
次に、下皿満タンエラーにおけるボタン演出による通常予告の例について説明する。
図30は、大当り遊技中に下皿満タンエラーが発生した様子を示す図である。
図30(ア)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技中の8ラウンド目の様子が示されている。ここでは、「大当り中」、「8R」という文字表示とともに、3体のパンダのキャラクタが表示されている。なお、普図演出領域283には何も表示されていない。
図30(イ)には、8ラウンド中に複数の遊技球Bがアタッカに入賞している様子が示されている。すなわち、扉部材2341が開き、可変入賞口234に複数の遊技球Bが入球している。また、その横には、そのときの下皿128の様子が示されている。図30(イ)に示す下皿128には、遊技球Bが満タン近くまで貯まっている。この状態でアタッカ入賞の賞球が払い出され、下皿128は遊技球Bで満タンになる。不図示の下皿満タン検知センサは、下皿128が遊技球Bによって満タンになったことを検知し、第1副制御部400には、下皿満タンエラーを表すデバイス情報を含んだ基本コマンドが送信されてくる。こりにより、装飾図柄表示装置208には、報知画像が表示される。
図30(ウ)に示す装飾図柄表示装置208には、「大当り中」、「8R」という文字が表示され、これまで3体表示されていたパンダのキャラクタは1体に減り、代わりに、報知画像が表示されている。図30(ウ)に示す報知画像には、「球を抜いてください」という文字画像と、球排出レバー132を表す画像(第一の部位を表す画像)581と、下皿128を表す画像(第二の部位を表す画像)582が表示されている。なお、球排出レバー132が設けられた部位(球貯留皿付扉108における下皿128よりも下部)が第一の部位の一例に相当し、下皿128が設けられた部位(球貯留皿付扉108における下皿128の部位)が第二の部位の一例に相当する。
「球を抜いてください」という文字画像は、球排出レバー132の操作を促す報知になる。
可動手段の一例に相当する球排出レバー132を表す画像(第一の部位を表す画像)581には、未操作の状態(現在の状態)の球排出レバー132が実線で表示されるとともに、球排出レバー132の操作を促す矢印の画像5811も表示され、さらに、操作後の状態の球排出レバー132が点線で表示されている。すなわち、球排出レバー132の操作前の位置と、操作後の位置が両方表示されている。
下皿128を表す画像(第二の部位を表す画像)582には、球が抜かれ、わずかに4球残った状態の下皿128が示されている。しかも、わずかに残った4球の遊技球Bが、下皿128の抜き口1281に案内される様子を矢印によって示している。
以上説明したように、図30(ウ)に示す報知画像は、報知画像が表示された時点の実際の状態(球抜き前の状態)とは異なる状態(球抜き中の状態)の球排出レバー132や下皿128を表す画像になる。その結果、この報知画像は、遊技者の注意を引き、遊技者に、球排出レバー132を操作しなくてはならないことをわかりやすく伝えることができ、遊技の興趣が向上する場合がある。また、下皿128を表す画像582の遊技球Bに付けられた矢印によって、球抜きにおける遊技球Bの流れがわかりやすく、抜き口1281の下に遊技球収集容器(俗称、ドル箱)を持ってくる必要があることも伝えることができる。
図31は、二種類の報知画像が表示される例を示す図である。
大当り遊技開始前に、装飾図柄表示装置208には、図31(a)に示す報知画像が表示される。この図31(a)に示す報知画像は、右側に吹き出し調の第一の画像591が表示され、左側に遊技盤200と球発射ハンドル134を表す第二の画像592が表示されている。第一の画像591は、図25(a)に示す吹き出し調の画像に、操作手段である球発射ハンドル134が操作されている様子を表す画像が追加された画像である。この第一の画像591には、アタッカ(可変入賞口234)と球発射ハンドル134が表示されている。
図31(a)に示す第二の画像592は、図25(a)に示す画像542に球発射ハンドル134が追加された画像である。追加された球発射ハンドル134およびその周囲も薄暗い色(灰色)で表示されている。この第二の画像592にも、アタッカ(可変入賞口234)と球発射ハンドル134が表示されている。
図31(a)に示す報知画像は、大当り遊技が開始されたら右打ちを行うことを促す報知画像である。
しかしながら、左打ちしないと入球しない第1特図始動口230に入球があり、遊技者が右打ちをしていないことが検知されると、装飾図柄表示装置208には、図31(b)に示す報知画像が表示される。
図31(b)に示す報知画像は、8ラウンド目に表示された報知画像である。図31(b)に示す装飾図柄表示装置208には、図30(a)に示す装飾図柄表示装置208に表示された画像と同じく、「大当り中」、「8R」という文字表示とともに、3体のパンダのキャラクタが表示され、大当り遊技中の演出が行われている。報知画像は、装飾図柄表示装置208の下側部分に表示される。この報知画像593には、アタッカ(可変入賞口234)の画像と、「右打ち」という文字が表示されている。報知画像593に表示されたアタッカは、扉部材2341が開放し、遊技球Bが入球する様子が示されている。この報知画像593が表示されたタイミングでは、実際の実機でも扉部材2341は開放しているが、遊技者が左打ちを行っていると、アタッカに遊技球Bが入球することはまずあり得ない。このように、大当り遊技中の演出の中に、報知画像を入れ込んで、遊技者が損をしないように、右打ちを行うことを促している。
なお、以上説明した、第一の部位の具体例と第二の部位の具体例は、反対であってもよいし、第一の部位や第二の部位をこれまでの説明とは異なる部位(例えば、第一の部位を拡大した領域や、第二の部位を縮小した領域)であってもよい。
(追記1)
装飾図柄表示装置208等の画像表示手段に表示される報知画像は、複数パターン用意されており、拡大表示が行われてもよい。
また、装飾図柄表示装置208等の画像表示手段は、報知画像として少なくとも二種類の報知画像を同じ時期に表示可能なものであってもよい。これら二種類の報知画像のうちの一つは、第一の報知画像(例えば、図27(ア)に示す報知画像や、図25(a)に示す画像541)であり、もう一つは、第二の報知画像(例えば、図27(イ)に示す報知画像や、図25(a)に示す画像542)であってもよい。
また、第二の報知画像(例えば、図25(a)に示す画像541)は、第一の報知画像(例えば、図25(a)に示す画像542)で表示される第一の部位(例えば、アタッカ)を少なくとも含むものであってもよい。
また、第二の報知画像(例えば、図31(a)に示す第二の画像592)は、第一の報知画像(例えば、図31(a)に示す第二の画像591)で表示される第二の部位(例えば、球発射ハンドル134が設けられた部位)を少なくとも含むものであってもよい。
また、第二の報知画像(例えば、図31(a)に示す第二の画像592)は、第一の報知画像(例えば、図31(a)に示す第二の画像591)で表示されている、遊技台の範囲よりも狭い範囲の画像を少なくとも表示可能なものであってもよい。
また、第二の報知画像(例えば、図25(a)に示す画像541)は、第一報知画像(例えば、図25(a)に示す画像542)よりも拡大されて表示されるものであってもよい。
また、第一の報知画像が報知画像ではなく、通常の(実際の遊技台の)遊技領域の表示画像であってもよく、第二の報知画像のみ報知画像としてもよい。さらに、第二の報知画像は、所定の部位が拡大表示された画像であってもよい。
また、第一の報知画像が現在の第一の部位(例えば、アッタカや電チュー)の状態を表示し、第二の報知画像が将来の第一の部位の状態を表示するものであってもよい。
また、第一の部位は、少なくとも開閉動作可能なもの(例えば、アタッカや電チュー)であってもよい。
また、装飾図柄表示装置208等の画像表示手段は、入賞手段が開放する前の期間を含んだ期間で、報知画像(例えば、上記第一の報知画像および上記第二の報知画像)を表示可能なものであってもよい。
また、装飾図柄表示装置208等の画像表示手段は、第一の報知画像として、入賞手段が閉鎖した状態の画像を少なくとも含む画像を表示可能なものであってもよく、第二の報知画像として、入賞手段が開放した状態の画像を少なくとも含む画像を表示可能なものであってもよい。こうることで、遊技の変化を遊技者に伝えやすい場合がある。
(追記2)
遊技球を貯留する貯留手段(例えば、皿ユニット(球貯留皿付扉108)、あるいは皿部材126,128)全体の表示を行うとともに、操作手段(例えば、演出ボタン136や球排出レバー132や球抜ボタン130)の表示も行うが、CR操作部(例えば、球貸操作ボタン140や返却操作ボタン142が設けられた部分)は表示しないようにしてもよい。
また、操作手段は、少なくとも二つの操作手段を備えていてもよい。この操作手段のうちの一つは、第一の操作手段を少なくとも含むものであり、この操作手段のうちのもう一つは、第二の操作手段を少なくとも含むものであってもよい。
また、上記第一の部位は、第一の操作手段を少なくとも含むものであり、上記第二の部位は、第二の操作手段を少なくとも含むものであってもよい。
さらに、第一の操作手段は、遊技球を貯留可能な貯留手段(例えば、皿ユニット(球貯留皿付扉108))に少なくとも配設されたもの(例えば、演出ボタン136や球排出レバー132や球抜ボタン130)であってもよい。また、第二の操作手段は、少なくとも遊技球の貸出に関連する操作手段(例えば、球貸操作ボタン140)であってもよい。また、第二の操作手段は、上記貯留手段(より具体的には操作パネル部138)に少なくとも配設されたものであってもよい。
また、装飾図柄表示装置208等の前記画像表示手段は、報知画像として、上記第二の操作手段を表す画像を表示しないようにしてもよい。
(追記3)
大当り遊技開始時(例えば、大当り開始演出時)の右打ち示唆(例えば、図31(a)に示す報知画像)と、大当り遊技中(例えば、ラウンド消化時)に左打ちを検知した場合の右打ち示唆(例えば、図31(b)に示す報知画像)とでは表示する画像が異なっている。すなわち、同一の条件である大当り遊技中だが、異なる画像で報知してもよい。
(その他)
上記画像表示手段として、第二演出表示手段209(サブ液晶表示装置)を使用してもよいし、第一演出表示手段(メイン液晶表示装置)と第二演出表示手段209(サブ液晶表示装置)とで役割分担をしてもよい。
また、図26を用いて説明した例のように、演出ボタン136(第一の操作手段)だけでなく決定(OK)ボタン1411(第二の操作手段)の操作も有効であってもよい。
また、上述の実施形態の中には、操作手段の操作に関連して第一の部位が目立つような報知画像が表示される態様があったが、第一の部位側(第一の画像側)の表示を目立たせた表示を行うパターンであってもよいし、第二の部位側(第二の画像側)の表示を目立たなく表示することで相対的に第一の部位側の表示を目立たせた表示を行うパターンであってもよいし、これらのパターンのうちいずれか一方のパターンのみでも構わないし、両方のパターンを行ってもよい。ここで、第一の部位が目立つ(第二の部位が目立たなくなる)手法として、一部の表示を行わないだけでなく、目立たせたい部分を囲んでその周囲を強調する(例えば、網掛けで表示)ような手法であってもよい。
また、画像表示手段に複数の画像を同時にあるいは時間差で表示することも可能である。この場合、少なくとも一つの画像が報知画像であればよい。
また、第一の報知画像と第二の報知画像は、第二の報知画像で表示される領域において、第一の部位と第二の部位とが同じ表示態様(例えば、単なる拡大表示による表示態様)であってもよい。さらに、拡大している第二の報知画像は遊技台の状態と同じ態様であってもよい。すなわち、簡素化された第一の報知画像に対して、第二の報知画像は、現状の遊技台の一部の状態をその状態のまま表示した画像であってもよい。
また、第二の報知画像では、現在の第一の部位の表示を行い(例えば、アタッカが閉じた状態)、第一の報知画像では、この後生じる(将来の)第一の部位の表示を行う(例えば、アタッカの開放状態)構成であってもよい。
また、図27(a)に示す第一の部位を表す画像551’と、第二の部位を表す画像552’は連続しているが、連続していなくてもよい。例えば、いずれか一方の画像のみ表示されてもよいし、間に他の画像が割り込んでもよい。
また、操作手段は、球発射ハンドル134のストップボタンであってもよいし、十字キー141であってもよいし、球抜き操作部(球排出レバー132)等であってもよい。
また、報知画像は、所定の期間に入球させてはいけない入賞手段を報知する画像であってもよい。例えば、所定の入賞口に規定個数の遊技球を入球させることで大当り遊技が発生するゲーム性において、規定個数の入球が行われた時点で、該入賞口への入球をさせない報知を行うような報知画像に、本発明を適用することも可能である。
また、デモ中などに行われる遊技説明にも報知画像を適用可能である。遊技説明では、特に遊技球の発射強度や、いずれの入賞手段に遊技球を入賞させるべきか、という内容を遊技者にわかりやすく報知する必要があるため、第一の部位となる部分が目立つような報知画像を表示することが好ましい。
また、第一の部位や第二の部位が入賞手段に例示されるような可動手段である場合、実際の可動に合わせて報知画像も開閉アニメーションを行うようにしてもよい。また、一方(たとえば、アタッカや電チューなど第二の部位に相当する手段)は、実際の開閉状態にかかわらず、閉鎖状態または開放状態を維持して表示するようにしてもよい。
報知画像は、アタッカの開放や遊技球の流れなどをアニメーション表示可能な構成であってもよい。例えば、アタッカであれば、短い開放時間になる当り遊技と長い開放時間になる当り遊技とで、画像上の開放感覚を異ならせてもよい。
また、アタッカや電チューへの遊技球の入賞に関するアニメーションでは遊技球の速度や個数を変化させてもよい。例えば、アタッカの開放時間が短い時間になる当り遊技では、実際の入賞個数は少ないため、少ない数の遊技球の画像や、急がせる意味で速度の速い画像をアニメーションとして表示し、アタッカの開放時間が長い時間になる当り遊技では、多い数の遊技球の画像や、速度の遅い遊技球の画像をアニメーションとして表示してもよい。このように、遊技球の画像パターンやアタッカ等の可動手段の画像のパターンを複数有するものであってもよい。
また、複数の画像を当りの種類や可動パターンのみならず装飾図柄の種類や装飾図柄変動演出の種類など、サブ制御手段側(400,500)で制御される結果に応じて、報知画像が決定される構成であってもよい。
第一の部位や第二の部位には遊技部品が含まれる必要は必ずしもなく、遊技領域部分のみ(例えば、遊技釘238と遊技釘238の間の領域など)であってもよい。
また、本発明は、封入式のパチンコ機にも適用することができる。
図32は、本発明を適用可能な封入式のパチンコ機の正面図である。
図32に示す封入式のパチンコ機900では、所定数の遊技媒体(例えば、遊技球)を遊技台内部で循環させる。すなわち、発射手段901から遊技領域902に発射された遊技媒体が、遊技領域902から排出されて再び発射手段901へ供給可能としている。また、遊技媒体の数(賞球、貸球、総持玉数等)の情報や、その他の情報を表示する表示手段903が遊技台前面の遊技領域902の下方に配設されており、図1に示す上皿126や下皿128は設けられていない。
以上の記載では、
『遊技者が少なくとも操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、球発射ハンドル134)と、
画像を少なくとも表示可能な画像表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、
を備えた遊技台であって、
前記画像表示手段は、報知画像(例えば、図21(キ)に示す報知画像)を少なくとも表示可能なものであり、
前記画像表示手段は、前記報知画像を第一の期間で少なくとも表示可能なものであり、
前記報知画像は、前記操作手段の操作を促す報知(例えば、「右打ちで電チューを狙え」という文字画像)を少なくとも含む画像であり、
前記報知画像は、この遊技台における第一の部位(例えば、電チューが設けられた部位)を表す画像を少なくとも含む画像であり、
前記報知画像は、第一の状態とは異なる第二の状態における前記第一の部位を表す画像(例えば、拡大表示画像)を少なくとも含む画像であり、
前記第一の状態は、第二の期間における前記第一の部位の実際の状態であり、
前記第二の期間は、前記第一の期間の少なくとも一部の期間(例えば、報知画像が表示された時点)である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
なお、前記第一の状態は、前記報知画像が表示された時点の前記第一の部位の状態であってもよい。
また、第二の状態と第一の状態の違いは、操作手段や入賞手段や演出可動手段や遊技台構成手段(例えば、遊技釘等の遊技台構成部材)の大きさが異なったり、色が異なったり、濃淡が異なったり、形状が異なったり、模様が異なったり、省略表示や簡略化表示であったりしてもよい。すなわち、表示態様が異なっていてもよい。例えば、前記第二の状態は、前記第一の部位の少なくとも一部を、前記第一の状態よりも大きく表示した状態であってもよいし、小さく表示した状態であってもよいし、濃く表示した状態であってもよいし、薄く表示した状態であってもよい。
また、前記報知画像は、複数の画像(例えば、第一の画像と第二の画像)を含む画像であってもよい。
また、前記報知画像は、遊技演出に関する画像であってもよい。
さらに、前記操作手段は、遊技領域に遊技球を少なくとも発射可能なハンドルであり、
前記第一の部位は、前記遊技領域の少なくとも一部を含むものであり、
前記第一の状態は、前記遊技領域に遊技球が発射されていない状態であり、
前記第二の状態は、前記遊技領域に遊技球が発射された状態であってもよい。
すなわち、前記第一の状態は、遊技球が前記遊技領域を流下(転動)していない状態であり、
前記第二の状態は、遊技球が前記遊技領域を流下(転動)している状態であってもよい。
また、『前記報知画像は、前記第二の状態の前記第一の部位を簡略化して表す画像(例えば、図24(ケ’)に示す画像532)を少なくとも含む画像である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、前記操作手段とは異なる第二の操作手段を備え、
前記操作手段は、前記第一の部位に設けられたものであり、
前記第二の操作手段は、前記第一の部位に設けられたものであり、
前記報知画像は、前記操作手段は表示されているものの前記第二の操作手段は非表示の画像であってもよい。
また、『可動手段(例えば、電チュー)と、
前記画像表示手段の制御を少なくとも実行可能な画像表示制御手段(例えば、第1副制御部400)と、
を備え、
前記可動手段は、前記第一の部位に少なくとも設けられたものであり、
前記画像表示制御手段は、前記報知画像を前記画像表示手段に、前記可動手段が動作を開始する前に表示させる制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の状態は、前記可動手段が動作を開始する前の状態(例えば、一対の羽根部材2321が閉じた状態)であり、
前記第二の状態は、前記可動手段が動作中の状態(例えば、図22に示す一対の羽根部材2321が開いた状態)である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『可動手段(例えば、電チュー)と、
前記画像表示手段の制御を少なくとも実行可能な画像表示制御手段(例えば、第1副制御部400)と、
を備え、
前記可動手段は、前記第一の部位に少なくとも設けられたものであり、
前記画像表示制御手段は、前記報知画像を前記画像表示手段に、前記可動手段の動作中に表示させる制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の状態は、前記可動手段が動作中の状態(例えば、一対の羽根部材2321が開いた状態)であり、
前記第二の状態は、前記可動手段が動作を開始する前の状態(例えば、図24(ケ)に示す一対の羽根部材2321が閉じた状態)である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、前記可動手段が動作を開始する前は、前記可動手段が停止していることになる。
また、『遊技領域(例えば、遊技領域124)と、
図柄変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212)と、
を備え、
前記図柄表示手段は、前記図柄変動表示を行った後、図柄の停止表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記操作手段は、前記遊技領域に遊技球を少なくとも発射可能なハンドル(例えば、球発射ハンドル134)であり、
前記遊技領域は、複数の入賞手段が設けられたものであり、
前記複数の入賞手段のうちの少なくとも一つの入賞手段は、第一の入賞手段(例えば、アタッカ)であり、
前記複数の入賞手段のうちの少なくとも一つの入賞手段は、第二の入賞手段(例えば、電チュー)であり、
前記第一の入賞手段は、前記図柄表示手段で第一の図柄(例えば、特図D)の停止表示が行われた後で少なくとも動作を行い、入賞困難状態(例えば、閉状態)から入賞容易状態(例えば、開状態)に移行可能なものであり、
前記第一の入賞手段は、前記第一の部位(例えば、図25(a)に示す、枠で囲まれた白色の背景の中の部位)に少なくとも設けられたものであり、
前記第二の入賞手段は、前記第一の部位に少なくとも設けられたものであり、
前記可動手段は、前記第一の入賞手段であり、
前記画像表示制御手段は、前記報知画像を前記画像表示手段に、前記図柄表示手段で第一の図柄の停止表示が行われた後であって、前記第一の入賞手段が動作を開始する前(例えば、大当りのラウンド開始前)に表示させる制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の状態は、前記第一の入賞手段が入賞容易状態(例えば、アタッカ開放中の状態)に移行する前の入賞困難状態(例えば、アタッカ開放前の状態)であり、
前記第二の状態は、前記第一の入賞手段が前記入賞容易状態である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、第一の状態は、前記図柄表示手段で第一の図柄の停止表示が行われた後の状態であってもよい。
また、『遊技領域(例えば、遊技領域124)と、
図柄変動表示を行った後、図柄の停止表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段(例えば、普図表示装置210)と、
を備え、
前記操作手段は、前記遊技領域に遊技球を少なくとも発射可能なハンドル(例えば、球発射ハンドル134)であり、
前記遊技領域は、複数の入賞手段が設けられたものであり、
前記複数の入賞手段のうちの少なくとも一つの入賞手段は、第一の入賞手段(例えば、電チュー)であり、
前記複数の入賞手段のうちの少なくとも一つの入賞手段は、第二の入賞手段(例えば、一般入賞口226)であり、
前記第一の入賞手段は、前記図柄表示手段で第一の図柄(例えば、普図A)の停止表示が行われた後で少なくとも動作を行い、入賞困難状態(例えば、閉状態)から入賞容易状態(例えば、開状態)に移行可能なものであり、
前記第一の入賞手段は、前記第一の部位(例えば、図24(ケ)に示す全体を薄暗い色(灰色)で表示されている部位)に少なくとも設けられたものであり、
前記第二の入賞手段は、前記第一の部位に少なくとも設けられたものであり、
前記可動手段は、前記第一の入賞手段であり、
前記画像表示制御手段は、前記報知画像を前記画像表示手段に、前記第一の入賞手段の動作中に表示させる制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の状態は、前記第一の入賞手段が入賞容易状態(例えば、電チュー開放状態)である状態であり、
前記第二の状態は、前記第一の入賞手段が入賞困難状態(例えば、電チュー閉鎖状態)である状態である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、前記図柄表示手段は、特図の図柄表示手段であり、前記第一の入賞手段は、アタッカであり、前記第二の入賞手段は、電動チューリップであってもよい。こうすることで、これから大当り(遊技者にとって有利となる状態)が始まるので、その前の電動チューリップへの入賞により遊技者に過度な利益を与えてしまうことを防止できる場合がある。また、アタッカが開放することをわかりやすく報知しつつも、遊技者に極端に不利にならない場合がある。
また、前記図柄表示手段は、普図の図柄表示手段であり、前記第一の入賞手段は、電動チューリップであり、前記第二の入賞手段は、アタッカであってもよい。電動チューリップの開放がアタッカよりも有利な場合があり、アタッカの開放に気をとられて、電動チューリップの開放を見逃してしまうことを防止できる場合がある。また、電動チューリップが開放することをわかりやすく報知しつつも、遊技者に極端に不利にならない場合がある。
また、この遊技台は、前記第一の入賞手段(入賞手段)が入賞容易状態である場合は、前記遊技領域の左側を狙うよりも右側を狙って遊技球を発射した方が遊技者にとって有利になるように構成されたもの(いわゆる右打ち機)であってもよい(以下、同じ)。
また、この遊技台は、前記二の入賞手段が入賞容易状態である場合は、前記遊技領域の左側を狙うよりも右側を狙って遊技球を発射した方が遊技者にとって有利になるように構成されたもの(いわゆる右打ち機)であってもよい(以下、同じ)。
すなわち、大当り遊技中にはアタッカを狙って右打ちを行う遊技台であってもよい。
また、電動チューリップは、非電サポ状態において第一の時間開放することが少なくとも可能なものあり、電動チューリップは、非電サポ状態において第二の時間開放することが少なくとも可能なものあり、第二の時間は第一の時間よりも長い時間であり、電動チューリップは、非電サポ状態において、第二の時間開放する確率よりも第一の時間開放する確率の方が高いものであり、非電サポ状態において、電動チューリップが第二の時間開放する場合に、電動チューリップを狙って右打ちを行う遊技台であってもよい。これらの場合、報知画像の表示開始タイミングは、アタッカや電動チューリップが開放する前のタイミングであってもよいし、アタッカや電動チューリップが開放を開始するタイミングであってもよいし、アタッカや電動チューリップが開放した後のタイミングであってもよい。すなわち、報知画像の報知期間は、アタッカや電動チューリップといった入賞手段が入賞容易状態になる前の期間(入賞困難状態の期間)を少なくとも含んでいてもよいし、入賞手段が入賞容易状態になってからの期間の一部を含んでいてもよい。
また、『遊技領域(例えば、遊技領域124)と、
図柄変動表示を行った後、図柄の停止表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212)と、
前記図柄表示手段の制御を少なくとも実行可能な図柄変動制御手段(例えば、主制御部300)と、
前記図柄変動表示の開始を保留している保留数を始動保留表示(例えば、保留アイコン)の数で少なくとも表示可能な始動保留数表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、
先読み予告を少なくとも実行可能な先読み予告手段(例えば、副制御手段400,500)と、
前記図柄表示手段に大当りの図柄(例えば、特図D)が停止表示された後に大当り遊技を少なくとも開始可能な大当り遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、
前記大当り遊技中に少なくとも開放可能な入賞手段(例えば、アタッカ)と、
を備え、
前記操作手段は、前記遊技領域に遊技球を少なくとも発射可能なハンドル(例えば、球発射ハンドル134)であり、
前記図柄変動制御手段は、保留条件の成立があった場合に、前記図柄変動表示の開始を保留する制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記始動保留数表示手段は、第一の保留表示態様(例えば、図16(b)に示す通常保留の表示態様)で前記始動保留表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記始動保留数表示手段は、第二の保留表示態様(例えば、図16(b)に示す保留Bの表示態様)で前記始動保留表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記先読み予告手段は、前記始動保留表示を前記第二の保留表示態様で表示させることで前記先読み予告を少なくとも実行可能なものであり、
前記入賞手段は、前記第一の部位(例えば、遊技盤200の全体)に設けられたものであり、
前記始動保留数表示手段は、前記第一の部位に設けられたものであり、
前記画像表示制御手段は、前記報知画像を前記画像表示手段に、前記図柄表示手段で前記大当りの図柄の停止表示が行われた後であって、前記入賞手段が開放する前(例えば、大当りのラウンド開始前)に表示させる制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の状態は、前記始動保留数表示手段に第二の保留表示態様の前記始動保留表示が表示されている状態(例えば、図23(ク)の直後の状態)であり、
前記第二の状態は、前記始動保留数表示手段に第二の保留表示態様の前記始動保留表示が表示されていない状態(例えば、図24(ケ)の状態)である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、前記第二の状態は、前記始動保留数表示手段に第一の保留表示態様の前記始動保留表示が表示されている状態であってもよい。
また、前記入賞手段は、アタッカであってもよい。
さらに、遊技領域と、
図柄変動表示を行った後、図柄の停止表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段と、
前記図柄表示手段の制御を少なくとも実行可能な図柄変動制御手段と、
前記図柄変動表示の開始を保留している保留数を始動保留表示の数で少なくとも表示可能な始動保留数表示手段と、
前記図柄表示手段に大当りの図柄が停止表示された後に大当り遊技を少なくとも開始可能な大当り遊技制御手段と、
前記大当り遊技中に少なくとも開放可能な入賞手段と、
を備え、
前記操作手段は、前記遊技領域に遊技球を少なくとも発射可能なハンドルであり、
前記図柄変動制御手段は、保留条件の成立があった場合に、前記図柄変動表示の開始を保留する制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記始動保留数表示手段は、第一の保留表示態様で前記始動保留表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記始動保留数表示手段は、第二の保留表示態様で前記始動保留表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記入賞手段は、前記第一の部位に設けられたものであり、
前記始動保留数表示手段は、前記第一の部位に設けられたものであり、
前記画像表示制御手段は、前記報知画像を前記画像表示手段に、前記図柄表示手段で前記大当りの図柄の停止表示が行われた後であって、前記入賞手段が開放する前に表示させる制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の状態は、前記始動保留数表示手段に第二の保留表示態様の前記始動保留表示が表示されている状態であり、
前記第二の状態は、前記始動保留数表示手段に第二の保留表示態様の前記始動保留表示が表示されていない状態である、
ことを特徴とする遊技台であってもよい。
また、前記画像表示手段と前記始動保留数表示手段は同一の表示手段であってもよい。
また、『遊技領域(例えば、遊技領域124)と、
図柄変動表示を行った後、図柄の停止表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212)と、
前記図柄表示手段に大当りの図柄(例えば、特図D)が停止表示された後に大当り遊技を少なくとも開始可能な大当り遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、
前記大当り遊技中に少なくとも開放可能な入賞手段(例えば、アタッカ)と、
を備え、
前記操作手段は、前記遊技領域に遊技球を少なくとも発射可能なハンドル(例えば、球発射ハンドル134)であり、
前記入賞手段は、前記第一の部位(例えば、遊技領域124の下部)に設けられたものであり、
前記画像表示制御手段は、前記報知画像を前記画像表示手段に、前記図柄表示手段で前記大当りの図柄の停止表示が行われた後であって、前記入賞手段が開放する前(例えば、大当りのラウンド開始前)に表示させる制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の状態は、前記入賞手段が閉鎖している状態(例えば、図23(ク)の直後の状態)であり、
前記第二の状態は、前記入賞手段が開放している状態(例えば、図24(ケ’)の状態)である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『可動演出手段(例えば、演出可動体223)と、
遊技者が少なくとも操作可能な第二の操作手段(例えば、決定(OK)ボタン1411)と、
前記画像表示手段の制御を少なくとも実行可能な画像表示制御手段(例えば、主制御部300)と、
を備え、
前記可動演出手段は、可動条件の成立があった場合に、少なくとも動作可能なものであり、
前記可動条件の成立要件は、前記操作手段(例えば、演出ボタン136)および前記第二の操作手段のうちの少なくともいずれか一方が有効期間内に操作されたことを少なくとも含む要件であり、
前記操作手段は、前記第一の部位(例えば、操作パネル部の左半分)に設けられたものであり、
前記第二の操作手段は、前記第一の部位に設けられたものであり、
前記画像表示制御手段は、前記報知画像を前記画像表示手段に、前記有効期間を少なくとも含む期間に表示させる制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記報知画像は、前記第一の部位から、前記操作手段および前記第二の操作手段のうちのいずれか一方を省略して表す画像(例えば、図29(ア)に示す画像571)を少なくとも含む画像である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、前記第二の状態は、前記操作手段および前記第二の操作手段のうちのいずれか一方が設けられていない状態であってもよい。
また、前記画像表示手段は、アクセス情報(例えば、二次元コード)を少なくとも表示可能なものであり、
前記アクセス情報は、遊技者が所定のWebページにアクセスするために必要な情報であってもよい。
また、前記操作手段は、遊技者によるパスワードの入力を少なくとも行うことが可能なものであり、
画像表示手段は、表示条件の成立があった場合に、アクセス情報を少なくとも表示可能なものであり、
前記表示条件の第一の成立要件は、前記パスワードが入力された後でミッションの達成があったことを少なくとも含む要件であり、
前記表示条件の第二の成立要件は、前記パスワードが入力された後で前記ミッションの達成があったことを少なくとも含む要件である、
ことを特徴とする遊技台であってもよい。
また、『前記画像表示手段は、前記第一の部位(例えば、演出ボタン136が設けられた部位)を表す画像(例えば、図27(ア)に示す画像551’)の表示を開始してから第二の部位を表す画像(例えば、図27(イ)に示す画像552’)を少なくとも表示可能なものであり、
前記第二の部位は、前記第一の部位とは異なる部位(例えば、演出可動体223が設けられた部位)である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、前記可動演出手段は、前記第二の部位に設けられたものであってもよい。また、前記第一の部位を表す画像は、前記第二の部位を表す画像よりも表示開始タイミングが早ければよく、両画像が同時に表示されてもよい。
以上の記載では、
『 遊技者が少なくとも操作可能な位置に設けられた発射操作手段[例えば、球発射ハンドル134]と、
画像を少なくとも表示可能な画像表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]と、
遊技球を遊技領域に向かって発射可能な発射手段[例えば、発射装置110]と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機であり、
前記遊技領域は、可変入賞手段[例えば、可変入賞口234]が少なくとも設けられた領域であり、
前記可変入賞手段は、大当り動作[例えば、開閉動作]を少なくとも実行可能な手段であり、
前記画像表示手段は、図柄変動表示[例えば、装飾図柄の変動表示]を少なくとも実行可能な表示手段であり、
前記大当り動作は、前記画像表示手段に大当り図柄態様[例えば、図5(b)に示す大当りの組み合わせ]が確定表示された後で開始される動作であり、
前記発射手段は、前記発射操作手段が操作されたことに応じて遊技球の発射強度を変化させる手段であり、
前記画像表示手段は、第一の表示[例えば、図23(ウ)〜同図(キ)に示す表示]を少なくとも実行可能な手段であり、
前記画像表示手段は、第二の表示[例えば、図24(ケ)に示す表示]を少なくとも実行可能な手段であり、
前記第一の表示は、保留数に応じた数の保留アイコンを含む表示であり、
前記第二の表示は、前記発射操作手段の操作に関する画像[例えば、「右打ちでアタッカを狙え」という文字画像および矢印画像]を含む表示であり、
前記第二の表示は、前記保留数に応じた数の保留アイコンを含む表示であり、
前記画像表示手段は、前記第一の表示において、デフォルト態様の前記保留アイコン(以下、「第一の保留アイコン」という。)[例えば、黒丸の保留アイコン]を表示可能な手段であり、
前記画像表示手段は、前記第一の表示において、先読み予告態様の前記保留アイコン(以下、「第二の保留アイコン」という。)[例えば、番長のキャラクの表示態様の保留アイコン]を表示可能な手段であり、
前記画像表示手段は、前記第二の表示において、前記第一の保留アイコンを表示可能な手段であり、
前記画像表示手段は、前記第二の表示において、前記第二の保留アイコンを表示しない手段であり、
前記画像表示手段は、前記第一の表示において表示されていた前記第二の保留アイコンに代えて、前記第二の表示において前記第一の保留アイコンを表示可能な手段であり、
第一の図柄変動表示よりも第二の図柄変動表示の方が、最終的に前記大当り図柄態様が確定表示されやすいように構成されており、
前記第一の図柄変動表示とは、前記第一の保留アイコンで示される保留が消化されたことで開始される図柄変動表示のことであり、
前記第二の図柄変動表示とは、前記第二の保留アイコンで示される保留が消化されたことで開始される図柄変動表示のことであり、
前記画像表示手段は、第一の期間において、前記第一の表示を少なくとも実行可能であり、
前記画像表示手段は、第二の期間において、前記第二の表示を開始可能であり、
前記第一の期間とは、前記図柄変動表示が行われている期間[例えば、図23(ウ)〜同図(キ)の期間]のことであり、
前記第二の期間とは、前記大当り図柄態様の確定表示の開始以降であり、かつ前記大当り動作の開始以前の期間[例えば、図24(ケ)を含む期間]のことであり、
前記発射操作手段の操作に関する画像が表示されることによって、前記大当り動作の期間中に前記可変入賞手段に遊技球が進入しやすくなる前記発射強度に調節することを遊技者に促す報知が行われる、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
また、
『 前記画像表示手段は、前記第一の表示において表示されていた保留アイコンの数と同じ数の保留アイコンを、前記第二の表示において表示可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の表示における保留アイコンの色と、前記第二の表示における保留アイコンの色は異なる、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の表示における前記第一の保留アイコンの大きさよりも、前記第二の表示における前記第二の保留アイコンの大きさの方が小さい、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記画像表示手段は、前記保留数が1から0に変化した際に、該保留数が1であることを示していた保留アイコンを、保留が消化されたことを示す位置(以下、「消化保留アイコン表示位置」という)[例えば、普図演出領域283の位置]に移動させる表示を実行可能な手段であり、
前記第一の表示は、前記消化保留アイコン表示位置を示す画像を含む表示であり、
前記第二の表示は、前記消化保留アイコン表示位置を示す画像を含まない表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の表示は、停止表示された装飾図柄[例えば、リーチ状態における左側の「装飾6」や右側の「装飾6]]を含む表示であり、
前記画像表示手段は、前記第一の表示における停止表示された装飾図柄と同じ態様の装飾図柄を、前記第二の表示において確定表示可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の表示における停止表示された装飾図柄の色[例えば、通常の色]と、前記第二の表示における確定表示された装飾図柄の色[例えば、薄暗い色]は異なる、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記画像表示手段は、前記第二の表示において、該画像表示手段を模した画像を表示可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記1)
遊技者が少なくとも操作可能な操作手段と、
画像を少なくとも表示可能な画像表示手段と、
を備えた遊技台であって、
前記画像表示手段は、二種類の画像を少なくとも含む所定の画像を表示可能なものであり、
前記二種類の画像のうちの少なくとも一つの画像は、第一の画像であり、
前記二種類の画像のうちの少なくとも一つの画像は、第二の画像であり、
前記第一の画像は、前記操作手段の操作に関連する(遊技台の)第一の部位を少なくとも含む画像であり、
前記第二の画像は、前記第一の画像とは少なくとも異なる画像であり、
前記第二の画像は、前記第一の部位とは異なる第二の部位を少なくとも含む画像であり、
前記画像表示手段が、前記所定の画像の少なくとも一部が遊技台の態様とは異ならせて表示可能とすることで、前記第一の部位が少なくとも強調される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1記載の遊技台であって、
前記所定の画像のうち、前記第一の部位を除いた少なくとも一部の表示を行わない
ことを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1または2に記載の遊技台であって、
遊技に関する演出(以下、遊技演出)を少なくとも実行可能な演出手段と、
前記演出手段を用いて前記遊技演出を行わせる演出実行手段と、
を備え、
前記演出手段のうちの少なくとも一つは前記第二の部位であり、
前記演出実行手段は、前記画像表示手段が前記所定の画像を表示しているタイミングで前記第二の部位で少なくとも前記遊技演出を行わせることが可能なものであり、
前記画像表示手段は、前記所定の画像を表示する場合に、前記第二の部位で行われている前記遊技演出に関する画像の少なくとも一部を表示しない、
ことを特徴とする遊技台。
付記3記載の遊技台によれば、遊技者に過度な利益を与えないことができる場合がある。
(付記4)
付記1乃至3のうちいずれか1つに記載の遊技台であって、
前記操作手段は、遊技領域に遊技球を少なくとも発射可能なハンドルであり、
前記遊技領域に前記演出手段として、少なくとも二つの入賞手段を備えており、
前記二つの入賞手段のうちの少なくとも一つの入賞手段は、第一の入賞手段であり、
前記二つの入賞手段のうちの少なくとも一つの入賞手段は、第二の入賞手段であり、
前記第一の入賞手段は、第一の図柄が停止した後で少なくとも開放可能なものであり、
前記第二の入賞手段は、第二の図柄が停止した後で少なくとも開放可能なものであり、
前記第一の部位は、前記第一の入賞手段を少なくとも含むものであり、
前記第二の部位は、前記第二の入賞手段を少なくとも含むものであり、
前記画像表示手段は、前記所定の画像を前記第一の図柄が停止された後であって、前記第一の入賞手段が開放する前である期間のうちの少なくとも一部の期間を含んで表示可能なものであり、
前記画像表示手段は、前記所定の画像を表示するタイミングで前記第二の入賞手段が開放している状態(開放制御されている状態=インターバルも含む)であっても、(前記第二の画像における前記第二の部位として)前記第二の入賞手段が閉鎖している状態の画像を表示可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
付記4記載の遊技台によれば、これから第一の入賞手段が開放するというタイミングで第二の手段の開放を報知してしまうと、必要以上に遊技者に有利になってしまう可能性を防止できる場合がある。また、報知の種類が遊技者にとって分かりにくくなってしまうことを防止できる場合がある。
なお、第一の入賞手段がアタッカで、第二の入賞手段が電チューの場合には、これから大当り(遊技者にとって有利となる状態)が始まるので、その前の電チュー入賞により遊技者に過度な利益を与えてしまうことを防止できる場合がある。また、アタッカが開放することをわかりやすく報知しつつも、遊技者に極端に不利にならない場合がある。
また、第一の入賞手段が電チューで、第二の入賞手段がアタッカの場合には、電チューの開放がアタッカよりも有利な場合があり、これから大当り(遊技者にとって有利となる状態)が始まるので、その前の電チュー入賞により遊技者に過度な利益を与えてしまうことを防止できる場合がある。また、アタッカが開放することをわかりやすく報知しつつも、遊技者に極端に不利にならない場合がある。
(付記5)
付記1乃至4のうちいずれか1つに記載の遊技台であって、
前記操作手段は、遊技領域に遊技球を少なくとも発射可能なハンドルであり、
図柄表示手段で図柄変動表示を行い、特定の図柄態様が停止表示された後で大当り遊技を少なくとも開始可能な大当り遊技制御手段と、
前記大当り遊技中に少なくとも開放可能な入賞手段と、
を備え、
保留条件が成立した場合に、前記図柄変動表示の開始を保留することが可能であって、
前記図柄変動表示を保留している数を始動保留表示として少なくとも報知可能な始動保留数表示手段を備え、
前記始動保留表示は、少なくとも二つの保留表示態様を有するものであり、
前記始動保留表示のうちの少なくとも一つは第一の保留表示態様であり、
前記始動保留表示のうちの少なくとも一つは第二の保留表示態様であり、
先読み予告を少なくとも実行可能な先読み予告手段を備え、
前記先読み予告手段は、前記始動保留表示を前記第二の保留表示態様とさせることで少なくとも前記先読み予告を実行可能なものであり、
前記第一の部位は、前記入賞手段を少なくとも含むものであり、
前記第二の部位は、前記始動保留数表示手段を少なくとも含むものであり、
前記画像表示手段は、前記所定の画像を前記特定の図柄態様が停止表示された後であって、前記入賞手段が開放する前である期間のうちの少なくとも一部の期間を含んで表示可能なものであり、
前記画像表示手段は、少なくとも前記始動保留表示を非表示の状態で前記所定の画像を表示可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
付記5記載の遊技台によれば、遊技者にとって大当りが開始する前に大当り終了後に行われる図柄変動表示を気にさせる必要はない。すなわち、はずれる場合もあるので遊技者に必要以上に気にさせないことができる場合がある。
なお、前記始動保留数表示手段は、前記大当り遊技の発生に関連(大当り開始中や大当り終了後)して、前記第二の保留表示態様で行われている前記始動保留表示を少なくとも前記第一の保留表示態様とすることが可能なものであってもよい。
こうすることで、保留変化の印象を和らげることができる場合がある。たとえば特図2優先変動の遊技台では、特図1の先読み保留をそのままにしておくと、大当り終了後に行われる電サポ状態で保留変化している特図1の図柄変動表示がなかなか実行されない危険性があるため、保留表示を元に戻すようにしている。所定の画像に保留変化を表示してしまうと遊技者が過度な期待を持つ可能性や保留表示が元に戻ってしまうことに対する不信感を抱く可能性が大きくなるため、このようなことを防止できる場合がある。
(付記6)
付記1乃至5のうちいずれか1つに記載の遊技台であって、
前記操作手段は、遊技領域に遊技球を少なくとも発射可能なハンドルであり、
図柄表示手段で図柄変動表示を行い、特定の図柄態様が停止表示された後で大当り遊技を少なくとも開始可能な大当り遊技制御手段と、
前記大当り遊技中に少なくとも開放可能な入賞手段と、
を備え、
前記第一の部位は、前記入賞手段を少なくとも含むものであり、
前記画像表示手段は、前記所定の画像を前記特定の図柄態様が停止表示された後であって、前記入賞手段が開放する前である期間のうちの少なくとも一部の期間を含んで表示可能なものであり、
前記画像表示手段は、前記入賞手段が開放していない期間であっても、開放している状態を少なくとも含む所定の画像を表示可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
付記6記載の遊技台によれば、大当り遊技により入賞手段が開放することを事前に強調することができる場合がある。よって、遊技者にわかりやすく発射位置等を報知できる場合がある。
(付記7)
付記1乃至6のうちいずれか1つに記載の遊技台であって、
前記操作手段は、前記遊技演出に関連した操作を少なくとも実行可能なものであり、
前記操作手段は、少なくとも二つの操作手段を備えたものであり、
前記操作手段のうちの一つは、第一の操作手段を少なくとも含むものであり、
前記操作手段のうちの一つは、第二の操作手段を少なくとも含むものであり、
前記第一の部位は、前記第一の操作手段を少なくとも含むものであり、
前記第二の部位は、前記第二の操作手段を少なくとも含むものであり、
前記画像表示手段は、前記操作手段のうちの少なくとも一つの操作手段の操作が有効となる期間を含む期間で、少なくとも前記所定の画像を表示可能なものであり、
前記画像表示手段は、前記第二の部位(前記第二の操作手段)の画像を非表示の状態で前記所定の画像を少なくとも表示可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
付記7記載の遊技台によれば、操作する操作手段が分かりやすい場合がある。
(付記8)
付記1乃至7のうちいずれか1つに記載の遊技台であって、
前記画像表示手段は、前記第一の画像と前記第二の画像を連続した一体的な表示状態として前記所定の画像を少なくとも表示可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
付記8記載の遊技台によれば、連続した表示状態とすることで、第一の部位が相対的に強調され、遊技者にわかりやすく報知できる場合がある。
なお、以上説明した各実施形態や変形例や付記の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の実施形態や変形例や付記に適用してもよい。