以下、図面を用いて、本発明に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
[実施形態1]
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面(遊技者側)に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、施錠機能付きで且つ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる扉部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。このパチンコ機100を設置した店舗(遊技店)の店員は、この本体104を開閉操作することが可能であり、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ1041が設けられている。
前面枠扉106は、施錠機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。遊技店の店員は、この前面枠扉106も開閉操作することが可能であり、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ1061も設けられている。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124が設けられる空間を区画形成する。なお、本実施形態では、光源をLEDとするものもランプと称する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる開放レバー1081を押すことによって開く。また、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサ1082も設けられている。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図2参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136に内蔵され、そのチャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、図1に示すパチンコ機100には、下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサ(不図示)が設けられている。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。この発射装置110は、遊技者に球発射ハンドル134が継続的に発射操作されている間は、所定の発射期間(例えば0.6秒)の経過ごとに遊技球を遊技盤の遊技領域124へ向けて発射する。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。なお、図1では遊技領域124の具体的構成は図示省略してあり、その具体的構成は図3に示す。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。この払出装置152は、着脱自在なものであり、所定位置に装着されると、タンクレール154の下流端に接続する。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。すなわち、払出装置152は、遊技球に駆動力を与えてその遊技球を搬送する球送り装置の一種である。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、所定の付与条件が成立したことに基づいて遊技者にその付与条件に応じた量の遊技価値(遊技球)をこの構成により付与する(払い出す)。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300(図4参照)を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400(図4参照)を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500(図4参照)を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630(図4参照)を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」と称する場合があり、特別図柄、第1特別図柄、第2特別図柄のうちの一つまたは複数を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLumineS3ence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。これらの第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、所定の図柄表示手段である。なお、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄であり、装飾図柄表示装置208も、所定の図柄表示手段としてもよい。
普図保留ランプ216は、保留している所定の第1の変動遊技(詳細は後述する普図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。
第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している所定の第2の変動遊技(詳細は後述する特図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ、第1特図用と第2特図用を合わせると8つ)まで保留することを可能としている。ここにいう保留とは、後述する始動情報に基づく各種判定処理(抽選処理等)の開始を保留することを意味する。
高確中ランプ222は、現在の図柄制御状態を示す報知を行なうためのランプ(報知手段)である。この高確中ランプ222は、電源が投入されてから大当り遊技の開始まで、現在の図柄制御状態を示す報知を行ない、それ以降は、現在の図柄制御状態を示す報知をしないように構成している。また図柄制御状態では、電源が再投入された場合には、電源が遮断される直前の図柄制御状態に復帰する。この図柄制御状態については後述するが、ここでの図柄制御状態として、通常状態、時短状態(電サポ状態)、および確変状態のうちのいずれの状態としてもよいし、特図確変ありの状態および特図確変なしの状態のうちの一方の状態としてもよい。
なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として図1に示す上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化しない第一の始動領域である。第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。この第1特図始動口230は、始動領域の一つであり、自身の大きさが変化しない固定始動領域の一例に相当する。
第2特図始動口232は、本実施形態では普図始動口228の下側に1つだけ配設している。すなわち、第2特図始動口232は、遊技盤200の右側に設けられている。この第2特図始動口232の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材2321が設けられており、一対の羽根部材2321と第2特図始動口232を併せたものが、可変始動手段に相当し、一般には、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれる。一対の羽根部材2321は、第2特図始動口232への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材2321が閉じたままでは第2特図始動口232への入球は不可能であり、一対の羽根部材2321が閉じた態様は入賞困難な開閉態様である。一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に一対の羽根部材2321が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、第2特図始動口232への球の入球が可能(入賞容易状態)になり、一対の羽根部材2321が開いた開状態は入賞容易な状態である。すなわち、第2特図始動口232は、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域であって、第二の始動領域の一例に相当する。この大サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも大きい。一対の羽根部材2321が開いた状態では、遊技領域124に進入した遊技球のうち、固定始動領域である第1特図始動口230に進入する遊技球よりも、可変始動領域である第2特図始動口232に進入する遊技球の方が多い。一方、小サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも小さいか、あるいは第1特図始動口230の入り口の大きさ以下である。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、本実施形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、可変入賞開口と、ソレノイドによってその可変入賞開口を開閉自在な扉部材2341とを備えている。可変入賞開口は大入賞口と呼ばれることがあり、可変入賞口234はアタッカと呼ばれることがある。扉部材2341は、所定の閉状態およびその閉状態よりも遊技球の、可変入賞開口への進入が容易な開状態のうちのいずれか一方の状態からいずれか他方の状態に状態変更する。閉状態および開状態はともに静止状態であり、閉状態は所定の第1の静止状態であり、本実施形態の可変入賞口234における閉状態は、扉部材2341が遊技盤200の遊技者側の面と一致した静止状態である。一方、開状態は所定の第2の静止状態であり、本実施形態の可変入賞口234における開状態は、扉部材2341が遊技盤200に対して略垂直になるまで遊技者側に回動した静止状態である。可変入賞口234は、後述する大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、大当り遊技が開始されると、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。なお、閉状態には、完全に閉塞してしる状態の他、遊技球の進入が実質的に不可能な程度に少し開いている状態であってもよい。また、可変入賞口は、遊技球が通過したり入り込んだりすること等によって遊技球の入賞となるものであればよく、図3に示すものに限定されない。特図変動遊技に当選して第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材2341が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
上皿126に収容されている球は発射レールの発射位置に供給される。このパチンコ機100では、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技釘238などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
図1に示すスピーカ120や枠ランプ122等の装飾ランプ、図3に示す装飾図柄表示装置208、演出可動体224、および遮蔽装置246は、演出手段に相当し、これらの中でも装飾図柄表示装置208は演出画像表示手段の一例に相当する。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。本実施形態では、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを所定の制御手段ととらえることもできるし、これら3つの制御部(300,400,500)を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできるし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよい。また、ROM306には所定情報等を表す各種のデータがアドレスごとに格納されており、以降の説明でテーブルというときには、ROM306内のいずれのアドレスを指定するかを決定するための条件を表形式にまとめたものをさす場合がある。これらの点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には3つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、本体開放センサ1041、前面枠扉センサ1061、球貯留皿付扉センサ1082、および図1に示す下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサや、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、第2特図始動口232や可変入賞口234等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
主制御部300は、遊技制御を行う遊技制御手段であって、後述する当否判定手段、始動情報先読手段、および事前判定手段を有する。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを、各種センサ320のうちの球検出センサが検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第1特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第2特図始動口232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。さらに、乱数値生成回路318は、普図始動口228に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、普図始動口228に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、普図始動口228に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
また、この明細書にいう球検出センサとしては、具体的には、一般入賞口226、第1特図始動口230、第2特図始動口232、可変入賞口234など所定の入賞口に入賞した球を検出するセンサや、普図始動口228を通過する球を検出するセンサがあげられる。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、制御状態を表す情報等)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。低電圧信号は、主制御部300のCPU304を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号であり、電圧監視回路338は電気系統異常信号出力手段の一例に相当する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。主制御部300のCPU304は、遊技制御手段の一例に相当する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が接続されている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418の制御を行うための駆動回路420と、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路422と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、図1に示すチャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、演出可動体センサ424やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。
さらに、第1副制御部400には、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)208および遮蔽装置246の制御を行うための第2副制御部500が接続されている。
第1副制御部400と第2副制御部500を併せた副制御手段は、遊技制御手段である主制御部300からの指令信号を受信し、受信した指令信号に基づいて、装飾図柄表示装置208等の演出手段を制御する。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて図2に示す払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、図1に示す発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給する。主制御部300、第1副制御部400、および発射制御部630は、払出制御部600から所定電圧の供給を受ける。また、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第1副制御部400と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図5(a)は特図の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものである。第1特図始動口230に球が入球したことを球検出センサである第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを球検出センサである第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」(特図変動遊技)を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」(特図変動遊技)を行う。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を特図の変動停止表示と称することがある。この特図の変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、図柄変動表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」の10種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
本実施形態では、特図の停止図柄態様として、6種類の大当り図柄(「特図A」から「特図F」)が用意されている。「特図A」は15ラウンド(R)特別大当り図柄であり、「特図C」は2R特別大当り図柄であって、突然確変と称される。これらの図柄(特図A,C)が停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図高確率状態になる。「特図B」は15R大当り図柄であり、「特図D」は2R大当り図柄であって、突然時短と称される。特図Bまたは特図Dが停止表示されるとその後、制御状態は特図低確率普図高確率状態になる。「特図E」は、隠れ確変と称される2R大当り図柄であり、「特図F」は突然通常と称される2R大当り図柄である。特図Eが停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図低確率状態になる。特図Fが停止表示されるとその後、制御状態は特図低確率普図低確率状態になる。
ここにいうラウンドとは、所定量の遊技価値(所定球数)を獲得することができるチャンスの回数をいう。本実施形態では、図3に示す可変入賞口234の作動回数を表すものであり、15ラウンドとは、可変入賞口234の1または複数回の開閉動作を1回(1回の作動)として、この作動が15回続くことを意味する。すなわち、1回の作動が、開閉状態が第1の開閉状態(ここでは閉状態)から第2の開閉状態(ここでは開状態)に変化する特定変化の一例に相当し、可変入賞口234は、大当り遊技中に、この特定変化を複数の定数回(15ラウンドの場合であれば15回)行うものである。各ラウンドは所定のラウンド終了条件(例えば所定球数(一例として10球)の遊技球の進入、所定量の遊技価値(所定球数)の獲得、ラウンド開始から所定時間の経過などのうちのうちの1または複数)が成立することにより終了する。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと、特別大当りあるいは時短大当りとの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当りあるいは時短大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。本実施形態では、大当り遊技中には特図低確率状態へ移行し、特図A、特図C、および特図Eに当選した場合には、大当り遊技終了後、次に大当りするまで特図高確率状態が維持される。一方、特図B、特図D、および特図Fに当選した場合には、大当り遊技終了後も特図低確率状態のままである。特図低確率状態は第1の確率制御状態の一例に相当する。また、大当り遊技終了後に特図高確率状態になることを特図確変と称することもあり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)は、遊技者の有利度が高くなる制御状態であって第2の確率制御状態の一例に相当する。この特図高確率状態を確変状態と称することがある。なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。この確率制御状態の移行は主制御部300が行い、主制御部300は、確率制御状態移行手段の一例に相当する。
また、特図A〜Dに当選すると、いずれも大当り遊技終了後、電チューサポート(電サポ)有りの状態(以下、電サポ状態と称する)に移行する。電サポ状態とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くする等して、遊技者の有利度が非電サポ状態より高い所定状態のことをいう。この電サポ状態は、このパチンコ機100に用意された制御状態の一つであり、時短状態と称されることもある。すなわち、電サポ状態(時短状態)は、大当り遊技の終了を条件に開始される。なお、厳密にいえば、「電サポ状態」はあくまでも普図がらみの状態であり、「時短状態」は特図がらみの状態または普図および特図がらみの状態である。主制御部300のRAM308には時短フラグも用意されており、時短フラグがオンに設定されていると、電サポ状態であり、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に当選しやすくなる(普図確変)。例えば、普図変動遊技の当選確率が、普図低確率状態(非電サポ状態)では1/101であるのに対し、普図高確率状態(電サポ状態)では99/101に上昇する。また、電サポ状態の方が、非電サポ状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。例えば、非電サポ状態では10秒の普図変動遊技の変動時間が電サポ状態では1.2秒に短縮される。また、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321の1回の開放における開放時間が長くなりやすい(電チュー開放期間延長)。例えば、非電サポ状態では0.3秒の電チュー開放期間が電サポ状態では1.7秒に延長される。さらに、電サポ状態では非電サポ状態に比べて、一対の羽根部材2321は多く開きやすい(電チュー開放回数増加)。例えば、普図始動口228への1回の入賞につき非電サポ状態では1回しか開かない一対の羽根部材2321が、電サポ状態では3回開く(例えば、1.7秒開放することを3回繰り返し、開放と開放の間の閉鎖時間は1.6秒)。電チュー開放期間延長や電チュー開放回数増加により、第2特図始動口232に入球する確率が高まる。なお、時短フラグは、大当り遊技中にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、非電サポ状態が維持される。これは、大当り遊技中に電サポ状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。なお、本実施形態では、電サポ状態(時短状態)では、普図確変、普図変短、電チュー開放期間延長、および電チュー開放回数増加の総てが行われるが、これらのうちの少なくともいずれか一つが行われれば、遊技者の有利度が高い状態になり、電サポ状態(時短状態)としてもよい。あるいは、第2特図始動口232に入球する確率が高まる、電チュー開放期間延長または電チュー開放回数増加のうちのいずか一方が行われれば、電サポ状態(時短状態)としてもよい。非電サポ状態では、電サポ状態よりも遊技球が第2特図始動口232に進入し難い。上述のごとく、第2特図始動口232は、遊技球が進入する入り口の大きさが小サイズと大サイズのうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化するものである。この第2特図始動口232は、入り口が、電サポ状態では非電サポ状態よりも長期間にわたって大サイズである。本実施形態では、特図Aおよび特図Cが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、次に大当り遊技が開始されるまで電サポ状態(普図高確率状態)が維持され、特図Bおよび特図Dが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、特図変動遊技が100回行われる間、電サポ状態が維持され、101回目には非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。一方、電サポ無しの大当り(特図E,特図F)に当選した場合には、大当たり遊技終了後に電サポ状態に移行しない。非電サポ状態では、第2特図始動口232は、入り口が小サイズに維持される。一方、上述のごとく、電サポ状態では、第2特図始動口232は、入り口が大サイズになり、遊技球の進入率が高められる。すなわち、非電サポ状態では、遊技球が可変始動領域である第2特図始動口232に第1の進入率で進入するのに対して、電サポ状態では、遊技球が第2特図始動口232に上記第1の進入率よりも進入率が高い第2の進入率で進入する。したがって、非電サポ状態が第一の進入率制御状態の一例に相当し、電サポ状態が第二の進入率制御状態の一例に相当する。
さらに、本実施形態では、大当り図柄の他に小当り図柄として2種類の停止図柄が用意されている。図5(a)に示す、特図Gは第1小当り図柄であり、特図Hは第2小当り図柄である。小当り遊技では、可変入賞口234の扉部材2341が所定回(例えば15回)作動し、その扉部材2341は、1回の作動につき開状態を最大で1.5秒間しか維持しない。小当りにおける扉部材2341の開放では、例えば、1回目の開放で、遊技球が所定球数(例えば10球)進入してしまうと、あるいは所定量の遊技価値(所定球数)を獲得してしまうと、2回目以降の開放は行われない。小当り遊技中には、特図低確率普図低確率状態へ移行する。小当りは、小当り遊技前後で制御状態が変化しない役であり、小当り遊技終了後には小当り遊技開始前の制御状態に復帰する。
大当り遊技および小当り遊技では、可変入賞口234の扉部材2341が1または複数回の開閉動作を行い、遊技者の有利度が相対的に高い状態になる。
また、本実施形態では、ハズレ図柄も2種類用意されている。図5(a)に示す、特図Iは第1ハズレ図柄であり、特図Jは第2ハズレ図柄である。ハズレ図柄が停止表示されると、可変入賞口234の扉部材2341は開閉動作を行わず、遊技者の有利度が相対的に低い状態になる。なお、「特図I」と「特図J」以外のハズレ図柄(例えば、第3のハズレ図柄等)をさらに用意しておいてもよく、本実施形態ではハズレ図柄は複数種類の図柄を含むものである。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機100では、遊技者の有利度が高い第2の有利度の当り制御状態(大当り制御状態および小当り制御状態)と、第2の有利度よりは有利度が低い第1の有利度のハズレ制御状態とが用意され、パチンコ機100は当り制御状態(第二の制御状態)とハズレ制御状態(第一の制御状態)のうちのいずれか一方の制御状態をとる。これらの制御状態の移行も主制御部300のCPU304が行い、主制御部300のCPU304は、特別遊技状態付与手段の一例にも相当する。なお、小当り制御状態は、可変入賞口234の扉部材2341が開閉動作を行うものの、可変入賞口234への入球はほとんど期待することができないため、小当り制御状態を上記第1の有利度の制御状態(第一の制御状態)ととらえることもできる。
また、大当りには、遊技者に相対的に有利な大当りと相対的に不利な大当りがある。ラウンド数で見れば、15R特別大当り(特図A)および15R大当り(特図B)が有利な大当りに相当し、2R系の大当り(特図C〜特図F)が不利な大当りに相当する。また、確変付きか否かで見れば、15R特別大当り(特図A)、突然確変(特図C)、隠れ確変(特図E)が有利な大当りに相当し、15R大当り(特図B)、突然時短(特図D)、突然通常(特図F)が不利な大当りに相当する。これらの遊技者に相対的に有利な大当りの当否判定結果は、特定の当否判定結果の一例に相当し、遊技者に相対的に有利な大当り制御状態が、第二の制御状態(特別遊技状態)の一例に相当する。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、大当り図柄1として「特図A」以外の図柄も用意されており、大当り図柄2等の他の図柄についても同様である。
第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、当否判定結果(抽選結果)を報知する報知手段であって、図柄変動を開始してから当否判定の結果に対応した図柄態様(特図A〜と特図J)を停止表示するまでの図柄変動表示を行う図柄表示手段の一例に相当する。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。すなわち、装飾図柄表示装置208は、第1特別図柄表示装置212および第2特別図柄表示装置214とは別に、装飾図柄を変動表示するものである。そして、装飾図柄の組合せである停止図柄態様(第2の図柄態様)を停止表示する。15R特別大当りである「特図A」や2R特別大当りである「特図C」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ2”(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾5−装飾5−装飾5」等)を停止表示する。15R大当りである「特図B」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ偶数の装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ1”(例えば「装飾2−装飾2−装飾2」や「装飾4−装飾4−装飾4」等)を停止表示する。また、隠れ確変である「特図E」や、突然通常である「特図F」や、小当りである「特図G」,「特図H」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、「装飾1−装飾2−装飾3」といった“装飾図柄の組合せ3”を停止表示し、突然確変である「特図C」や、突然時短である「特図D」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、「装飾1−装飾3−装飾5」といった“装飾図柄の組合せ4”を停止表示する。また、ハズレである「特図I」,「特図J」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、“装飾図柄の組合せ1”〜“装飾図柄の組合せ4”以外の装飾図柄の組合せ(例えば、ばらけ目)を停止表示する。以下、装飾図柄表示装置208において、この「装飾図柄の変動表示」を開始してから装飾図柄の停止図柄態様(例えば、“装飾図柄の組合せ2”)を停止表示するまでの一連の表示を装飾図柄の変動停止表示と称することがある。
なお、特図1や特図2の停止図柄態様(図5(a)参照)と、装飾図柄表示装置208の左中右の各図柄表示領域208a〜cに表示される一つの装飾図柄の停止図柄態様(同図(b)参照)は、装飾図柄(同図(b)参照)の方が大きい。
図5(c)は普図の停止図柄態様(第2の図柄態様)の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、ハズレ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを球検出センサであるゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」(普図変動遊技)を行う。そして、変動時間が経過した後に、当り図柄である「普図A」とハズレ図柄である「普図B」の内のいずれか一方の図柄を停止表示する。この図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
以下、この「普図の変動表示」を開始してから普図の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を普図の変動停止表示と称することがある。普図表示装置210は補助図柄報知手段の一例に相当する。
<主制御部メイン処理>
次に、図6を用いて、図4に示す主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300のRAM308には、大当り用特図1乱数カウンタ、小当り用特図1乱数カウンタ、ハズレ用特図1乱数カウンタ、およびこれらのカウンタの特図2用のカウンタが設けられている。また、そのRAM308には、特図1の保留数、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、特図1当否判定結果、特図1決定結果、特図1変動時間、およびこれらの、保留数や乱数値や結果の特図2用のものがそれぞれが記憶される。またRAM308には、当否判定(抽選)の開始を保留することができる最大数(この例では4つ)の領域に区分けされた保留記憶部が特図1と特図2で別々に用意されている。特図1の保留記憶部には、後述するように、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値の5つの乱数値を1セットにしてこれら5つの乱数値が入賞順(保留順)に1セットずつ1領域ごとに格納される。
上述したように、図4に示す主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660が第2副制御部500を介して主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、図2に示す電源基板182に設けたRAMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、大当り用特図乱数値カウンタ、小当り用特図乱数値カウンタ、およびハズレ用特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための4つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図1変動時間決定用乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、このステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約4msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種の球検出センサを含む図4に示す各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口234、230やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、普図タイマ乱数、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、特図1変動時間決定用乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値それぞれを生成するための乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1に関する乱数値を取得するためのカウンタと特図2に関する乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特図表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口234、230や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230に入賞があり、且つ、保留している特図1変動遊技の数が所定数(本実施形態では4)未満である場合には、所定の始動情報を取得する。すなわち、保留数が所定数未満であれば、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値を取得する。ここで取得した特図1当選乱数値は、ハードウェア乱数を加工した値(ハードウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。一方、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値は、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタから導出されたソフトウェア乱数を加工した値(ソフトウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。図4に示す乱数値生成回路318、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタ、および乱数加工を施す主制御部300を併せたものが、始動情報を生成するものであり、始動情報生成手段(第1の始動情報生成手段,第2の始動情報生成手段)の一例に相当する。ここで取得された各種乱数値(始動情報)は、RAM308に設けた特図1の保留記憶部の、入賞順(保留順)に応じた空いている領域に、1セットの始動情報として記憶される。この特図1の保留記憶部は、第1特図始動口230(第1の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第1上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第1の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図1の保留記憶部に記憶してもよく、この場合、一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよいし、特図1の保留記憶部および一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよい。また、主制御部300のCPU304は、RAM308に記憶されている特図1の保留数の値に1を加算し、特図1の保留数が1増加する。したがって、主制御部300のCPU304が保留手段の一例に相当する。また、特図2についても、特図1と同様に始動情報である各乱数値を取得し、取得した乱数値をRAM308に設けた特図2の保留記憶部に、1セットの始動情報として同様に記憶され、さらに、RAM308に記憶されている特図2の保留数の値に1を加算する。特図2の保留記憶部は、第2特図始動口232(第2の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第2上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第2の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図2の保留記憶部に記憶してもよく、この場合一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよいし、特図2の保留記憶部および一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよい。
また、普図始動口228を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が所定数(本実施形態では4)未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を始動情報である普図当選乱数値として取得し、RAM308に設けた特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。また、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、または可変入賞口234の入賞(入球)を検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、および可変入賞口234の入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
なお、特図の始動情報にしても普図の始動情報にしても、保留数がそれぞれの所定数以上であれば始動情報を取得せずに、ステップS219に進む。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。図4に示す払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、ハズレ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)およびハズレ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。このようにして一対の羽根部材2321の開放制御を行う主制御部300のCPU304が、可変始動領域制御を行う可変始動領域制御手段の一例に相当する。一方、非電サポ状態であれば、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定するとともに、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)には、何ら信号を出力しない。こうすることで、羽根部材2321は閉じた状態のままになる。なお、羽根部材2321を閉じた状態に維持するための信号を必ず出力するようにしてもよい。
また、電サポ状態であった場合には、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する処理では、所定の閉鎖期間(例えば0.1秒間)、羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、電サポ状態であった場合には、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理において、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がハズレであれば、後述するように、普図ハズレフラグがオンされる。この普図ハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
続いて、ステップS223では普図関連抽選処理を実行する。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
続いて、特図先読み処理(ステップS224)が実行される。この特図先読み処理については後述する。
次に、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行い(ステップS225)、次いで、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1ハズレフラグ、第2ハズレフラグ、確変フラグ、および時短フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、後述する特図関連抽選処理における特図決定結果(特図の停止図柄態様)に基づいて第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、2R特別大当たり図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1ハズレ図柄(特図I)、および第2ハズレ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた電サポ回数記憶部に値がセットされている場合には、その値が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中や小当り遊技中にも、時短フラグをオフする。すなわち、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中および小当り遊技状態中(第二の制御状態中)である場合に、非電サポ状態(第一の進入率制御状態)に移行させる。
また、後述するコマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
以上説明したように、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中に、可変入賞口234の扉部材2341の開閉状態の変化制御を行う可変入賞制御手段の一例に相当する。なお、主制御部300のROM306には、可変入賞口234の扉部材2341の開閉パターンが記憶されており、主制御部300のCPU304は、そのROM306から、特図変動遊技の当否判定に応じた開閉パターンを取得する。
また、主制御部300のCPU304は、特図決定結果が表す停止図柄態様に基づいて、大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた確変フラグや時短フラグをオンに設定する。すなわち、主制御部300のCPU304は、後述する特図抽選処理で特図決定結果が「特図A」や「特図C」である場合には確変フラグと時短フラグの双方をオンに設定する。また、特図決定結果が「特図E」である場合には確変フラグと時短フラグのうち確変フラグのみをオンに設定する。さらに、特図決定結果が「特図B」や「特図D」である場合には確変フラグと時短フラグのうち時短フラグのみをオンに設定するとともにRAM308に設けられた電サポ回数記憶部に電サポ回数100回をセットする。確変フラグがオンに設定されていると、特図高確率状態(確率変動中)であり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)である。一方、確変フラグがオンに設定されていない(オフに設定されている)と、特図低確率状態である。したがって、確変フラグの設定状態は、当否判定(特図の抽選)の結果に影響を与える。また、時短フラグがオンに設定されていると電サポ状態であり、電チューが開きやすい(例えば当りやすい)、一回の当りに基づく開放時間が長い、一回の当りに基づく開放回数が多いなど可変始動領域制御が遊技者に有利になるように行われる。反対に、時短フラグがオフに設定されていると非電サポ状態であり、可変始動領域制御が遊技者に不利になるように行われる。したがって、時短フラグの設定状態は、可変始動領域制御にも影響を与える。よって、確変フラグおよび/または時短フラグの設定状態を表す情報は、遊技制御情報の一例に相当し、主制御部300のCPU304は遊技制御情報決定手段の一例に相当する。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がハズレであれば、ハズレフラグがオンされる。このハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次の処理に移行するようにしている。
特図2状態更新処理が終了すると、特図1状態更新処理を行う。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。この特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が当否判定手段の一例に相当する。主制御部300は、最初に特図2についての処理(特図2関連抽選処理)を行い、その後、特図1についての処理(特図1関連抽選処理)を行う。このように、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、同じタイミングで、第1特図始動口230に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得し、かつ第2特図始動口232に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得した場合や、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合や、特図2変動遊技の開始条件と特図1変動遊技の開始条件の両方が成立している場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。すなわち、本実施形態のパチンコ機100は、特図2優先変動を行うものであり、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選(特図2の当否判定)を、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選(特図1の当否判定)よりも優先して行う。言い換えれば、本実施形態のパチンコ機100では、第1の特別始動領域に遊技球が進入した場合に第1の乱数値記憶領域に乱数値を最大保留数まで格納し、第2の特別始動領域に遊技球が入賞した場合に第2の乱数値記憶領域に乱数値を最大保留数まで格納する入賞記憶部と、前記第1の乱数値記憶領域および前記第2の乱数値記憶領域の両方に乱数値が記憶されている場合に、前記第1の乱数値記憶領域に前記乱数値が記憶された時期および前記第2の乱数値記憶領域に前記乱数値が記憶された時期とは無関係に該第2の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行うとともに、前記第1の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されておらず、かつ前記第2の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されている場合には、該第2の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行い、前記第2の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されておらず、かつ前記第1の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されている場合には、該第1の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行う当否判定手段を備えている。また、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214による特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、主制御部300で行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく当否判定の結果報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく当否判定の結果報知よりも優先して行われ、当否判定が行われていない始動情報として、特図1の始動情報と特図2の始動情報のうちの特図1の始動情報のみが残っている状態で、特図2の始動情報が新たに記憶された場合には、新たに記憶された特図2の始動情報に基づく当否判定の結果の報知が、既に記憶されていた特図1の始動情報に基づく当否判定の結果の報知よりも先に行われる。また、始動情報を取得する始動情報取得手段は、第1の始動情報記憶手段および第2の始動情報記憶手段のうちの両方に始動情報が記憶されている場合には、該第2の始動情報記憶手段から始動情報を取得し、該第1の始動情報記憶手段および該第2の始動情報記憶手段のうちの一方に始動情報が記憶されている場合には、始動情報が記憶されている始動情報記憶手段から始動情報を取得するものである。なお、ステップS225の特図2状態更新処理に続いて先に特図2関連抽選処理を行い、それから、ステップS227の特図1状態更新処理を行い、その後、特図1関連抽選処理を行うようにしてもよい。
特図2関連抽選処理では、特図2についての、当否判定(抽選)の実行、停止表示する特図の決定、ならびに変動時間の決定を行う。特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が当否判定手段の一例に相当する。特図2関連抽選処理では、最初に、所定条件を充足したか否かを判定する。ここでの判定では、まず、所定の当否判定禁止条件が不成立であるか否かの判定を行う。すなわち、第2特図表示装置214が特図変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれかの表示中である場合には主制御部タイマ割込処理に戻り、いずれの表示中でもない場合には、特図作動中に設定されているか特図非作動中に設定されているかを判定し、特図作動中に設定されていれば主制御部タイマ割込処理に戻り、特図非作動中に設定されていれば、当否判定禁止条件が不成立であったことになり、今度は、所定の当否判定条件が成立しているか否かの判定を行う。当否判定条件についての判定は、RAM308に設けた特図2の保留記憶部を参照し、特図2変動遊技の保留数が0より大きいか否かを判定する。保留数が0であれば、主制御部タイマ割込処理に戻る。反対に、保留数が1以上であれば、所定の当否判定条件が成立していることになり、RAM308に設けられた特図2の保留記憶部から、最も過去に格納した始動情報である1セット分の乱数値(特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値)を取得し、その保留記憶部にまだ格納されている始動情報(乱数値のセット)を、今記憶されている領域から隣の領域に移し替える。すなわち、最も過去に格納した始動情報を特図2の保留記憶部から取り出し、さらに特図2の保留記憶部に始動情報が格納されていれば、N番目に古い始動情報を特図2の保留記憶部におけるN−1番目に古い始動情報として設定したことになる。また、RAM308に記憶している保留数を1減算する。RAM308の特図2の保留記憶部から1セット分の乱数値(特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値)を取得する処理を行う主制御部300のCPU304が、第2の始動情報取得手段の一例に相当する。
図8(a)は当否判定用高確率テーブルを示す図であり、同図(b)は当否判定用低確率テーブルを示す図である。これらのテーブルは、主制御部300のROM306に記憶されている。
主制御部300のCPU304は、RAM308の保留記憶部から始動情報を取り出すと、確変フラグを参照し、確変フラグがオンであれば特図高確率状態であるため、特図2当選乱数値(取り得る数値範囲は0〜65535)が同図(a)に示す当否判定用高確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図2当否判定結果として「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出する。一方、確変フラグがオフであれば特図低確率状態であるため、特図2当選乱数値が同図(b)に示す当否判定用高確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図2当否判定結果として「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出する。「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出することが当否判定に相当する。
次いで、特図2当否判定結果に基づいて特図2の図柄を決定する。
図8(c)は、特図決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図決定用テーブルは、当否判定結果ごとに特図の停止図柄態様(図5(a)参照)に対応した乱数範囲が規定されている。
主制御部300のCPU304は、特図2当否判定結果が大当りの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの大当り用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(c)に示す特図決定用テーブル中の、当否判定結果が大当りのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図A」〜「特図F」を決定する。また、特図2当否判定結果が小当りの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの小当り用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(c)に示す特図決定用テーブル中の、当否判定結果が小当りのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図G」または「特図H」を決定する。さらに、特図2当否判定結果がハズレの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちのハズレ用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(c)に示す特図決定用テーブル中の、当否判定結果がハズレのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図I」または「特図J」を決定する。ここで決定した特図2決定結果は、第2特図表示装置214によって停止表示されることになる特図2の図柄態様を表す情報である。
続いて、特図2決定結果に基づいて特図2の図柄変動表示における図柄変動時間(特図2変動時間)を決定する。ここでの変動時間の決定には、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの特図2変動時間決定用乱数値(取り得る数値範囲は0〜65535)が用いられる。
図9(a)は、特図2変動時間決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図2変動時間決定用テーブルは、テーブル1〜5で構成されており、テーブル1は特図2決定結果が15Rの大当り図柄(特図A,B)であったときに用いられるテーブルであり、テーブル2は特図2決定結果が2R大当り図柄(特図C〜特図F)や小当り図柄(特図G,H)であった場合に用いられるテーブルであり、テーブル3〜5は特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であったときに用いられるテーブルである。
テーブル1〜5の各テーブルは、変動時間と、特図2変動時間決定用乱数値の乱数選択範囲との対応関係が規定されている。また、この図9(a)に示す各テーブルには、各変動時間に対応した装飾図柄表示装置208における演出態様を表す変動パターンの名称も参考までに示されている。本実施形態では、特図の変動時間と装飾図柄表示装置208の演出態様は、1対1に対応付けられている。主制御部300が、特図の変動時間に対応した装飾図柄表示装置208の演出態様まで決定してもよいが、本実施形態では、ここで決定された変動時間を表す情報を、第1副制御部400に送信し、第1副制御部400が、変動時間に対応した装飾図柄表示装置208における演出態様を決定する。本実施形態では、10種類の変動パターンが用意されている。これらの変動パターンには、リーチ演出を伴う変動パターンと、リーチ演出を伴わない変動パターンとがある。本実施形態では、リーチ演出として、ノーマルリーチ、スーパーリーチA、およびスーパーリーチBが用意されている。ノーマルリーチとは、一般に2つの図柄表示領域(例えば、図3に示す左右図柄表示領域208a、208c)が等しい装飾図柄を停止表示し、残りの1つの図柄表示領域(例えば中図柄表示領域208b)が変動表示している状態(リーチ状態)のこと、すなわち、変動表示している図柄表示領域が特定の図柄(停止表示している図柄表示領域と等しい図柄)を停止表示すれば所定の大当り図柄の組合せ(図5(b)に示す“装飾図柄の組合せ1”や“装飾図柄の組合せ2”)を停止表示することとなる状態のことである。
スーパーリーチA(以下、単に“リーチA”と称する場合がある)やスーパーリーチB(以下、単に“リーチB”と称する場合がある)は、ノーマルリーチにさらに特殊な変動表示等を加味して演出効果を向上させたリーチの一種である。
なお、スーパーリーチとしては、ロングリーチ、ノーマル逆転リーチ、ダブルラインリーチ等が知られており、さらには、特別マルチラインリーチ、全回転リーチ、特別全回転リーチ等のスペシャルリーチも知られている。本明細書で単にリーチというときには、ノーマルリーチとスーパーリーチとスペシャルリーチを含んだ装飾図柄の変動態様を意味する。このリーチは、特図の当否判定(抽選)の結果が当りの判定結果になることを、その当否判定を行った後であってその当否判定の結果を報知する前に遊技者に予告する演出であり、リーチを行うか否かは、その当否判定を行った後に決定される。リーチなしは、特図の変動時間が相対的に短く、スーパーリーチは特図の変動時間が相対的に長く、ノーマルリーチは特図の変動時間がリーチなしとスーパーリーチの間の時間になる。
特図2決定結果が特図Aあるいは特図Bであった場合(テーブル1参照)には、ともに電サポ付きの15Rの大当り図柄であり、テーブル1に示すように、65秒の最長変動時間が最も選ばれやすく、15秒の変動時間が最も選ばれにくい。なお、この場合には、装飾図柄表示装置208ではリーチ演出が行われ、装飾図柄表示装置208で、スーパーリーチBに発展すると15R大当りの可能性が高くなり、スーパーリーチAに発展しても15R大当りの可能性があることになる。すなわち、スーパーリーチBやスーパーリーチAは15R大当りの信頼度が他のリーチ態様よりも高いリーチ態様である。なお、スーパーリーチAの方がスーパーリーチBよりも大当りの可能性が高いが、その逆であってもよいし、スーパーリーチAとスーパーリーチBで大当りの可能性は同じであってもよい。また、本実施形態では、特図2決定結果が2R大当り(確変付きを含む)であってもスーパーリーチA,Bは行われないが、行われるようにしてもよい。
特図2決定結果が2R大当り図柄(特図C〜特図F)や、小当り図柄(特図G,H)であった場合(テーブル2参照)には、一律に12秒の変動時間が選ばれる。なお、この場合には、装飾図柄表示装置208ではリーチなしの変動後に停止表示された装飾図柄の組合せ(装飾図柄の組合せ3,装飾図柄の組合せ4)を一旦消灯させる、いわゆるチャンス目全消灯が行われる。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であった場合には、電サポ状態であるか否かと、特図2の保留数とに応じて使用されるテーブルが異なる。主制御部300のCPU304は、時短フラグと、RAM308に記憶されている特図2の保留数を参照して、使用するテーブルを決定する。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、電サポ状態かつ特図2の保留数が1〜3である場合には、テーブル3を使用する。この場合には、電サポ状態であり、特図2の消化を早めるため、1.5秒の最短変動時間が一律に選ばれ、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われず、超短縮変動が行われることになる。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、電サポ状態かつ特図2の保留数が0である場合には、テーブル4を使用する。この場合には、特図2の保留を貯めるため、ある程度長めの8秒の変動時間が一律に選ばれ、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われない。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態である場合には、特図2の保留数に関わらず、テーブル5を使用する。非電サポ状態で第2特図始動口232への入賞があった場合は、普図低確率状態のもと普図変動遊技に当選したという稀なケースであり、特図2優先変動機では、特図1変動遊技が連続して行われている状態で特図2変動遊技が割り込んで優先消化されるケースになる。この場合には、特図2の変動時間を短縮したり超短縮することなく、テーブル5に示すように、8秒の変動時間(リーチなしのハズレ)が高確率で選択され、低確率ではあるが、10秒、40秒、あるいは60秒の変動時間が選択されることがある。10秒、40秒、あるいは60秒の変動時間が選択された場合には、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われる。
以上説明したようにして、特図2変動時間を決定し、特図2関連抽選処理(ステップS229)は終了する。
続いて、特図1関連抽選処理(ステップS231)を行う。この特図1関連抽選処理で行う各処理は、上述の特図2関連抽選処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一である。すなわち、特図1関連抽選処理では、RAM308の特図1の保留記憶部から1セット分の乱数値(特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値)を取得し、1セット分の乱数値(始動情報)に基づいて、特図1についての、当否判定(抽選)の実行、停止表示する特図の決定、ならびに変動時間の決定を行う。当否判定の実行では、図8(a)および同図(b)に示す当否判定用テーブルが用いられ、特図の決定には、同図(c)に示す特図決定用テーブルが用いられる。変動時間の決定には、図9(b)に示す変動時間決定用テーブルが用いられる。
図9(b)は、特図1変動時間決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図1変動時間決定用テーブルは、テーブル6〜9で構成されており、テーブル6は、特図1決定結果が15Rの大当り図柄(特図A,B)であったときに用いられるテーブルであり、図9(a)に示すテーブル1の内容と同じ内容である。テーブル7は、特図1決定結果が2R大当り図柄(特図C〜特図F)や小当り図柄(特図G,H)であった場合に用いられるテーブルであり、図9(a)に示すテーブル2の内容と同じ内容である。
テーブル8および9は、特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であったときに用いられるテーブルである。特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であった場合にも、電サポ状態であるか否かと、特図1の保留数とに応じて使用されるテーブルが異なる。
特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態かつ特図1の保留数が3である場合には、テーブル8を使用する。この場合には、特図1の消化を早めるため、3秒の短い変動時間が選択される確率が高く、3秒の変動時間が選択されると、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われず、短縮変動が行われることになる。
特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態かつ特図1の保留数が0〜2である場合あるいは電サポ状態である場合(保留数は無関係)には、テーブル9を使用する。このテーブル9は、図9(a)に示すテーブル5の内容と同じ内容である。
ステップS231の特図1関連抽選処理に続いて行われるステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、特図保留増加コマンド、普図保留増加コマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。
また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、特図停止図柄を表す情報、制御状態を表す情報、特図変動時間を表す情報などを示す情報を含む。図柄変動開始コマンドに含まれる制御状態を表す情報は、時短フラグおよび確変フラグの設定状態に基づく情報であって、通常状態を表す情報、確変状態を表す情報、突然確変状態を表す情報、潜伏確変状態を表す情報、時短A状態を表す情報、時短B状態を表す情報が用意されている。通常状態を表す情報は、普図低確率状態かつ特図低確率状態を表す情報である。通常状態を表す情報は、電源投入から大当りするまで含められたり、図5に示す特図Fが停止表示され、大当り遊技が終了した後に、次に大当りするまで含められたり、あるいは図5に示す特図Bや特図Dが停止表示され、大当り遊技が終了した後、101回目以降の図柄変動開始コマンドに含まれる情報である。図5に示す特図Bや特図Dが停止表示され、大当り遊技が終了した後には、通常状態を表す情報は、RAM308に設けられた電サポ回数記憶部の値にも基づく情報である。確変状態を表す情報および突然確変状態を表す情報はいずれも、普図高確率状態かつ特図高確率状態を表す情報である。確変状態を表す情報は、図5に示す特図Aが停止表示され、大当り遊技が終了した後に、次に大当りするまで含められる情報であり、突然確変状態を表す情報は、図5に示す特図Cが停止表示され、大当り遊技が終了した後に、次に大当りするまで含められる情報である。潜伏確変状態を表す情報は、普図低確率状態かつ特図高確率状態を表す情報である。潜伏確変状態を表す情報は、図5に示す特図Eが停止表示され、大当り遊技が終了した後に、次に大当りするまで含められる情報である。時短A状態を表す情報および時短B状態を表す情報はいずれも、普図高確率状態かつ特図低確率状態を表す情報である。時短A状態を表す情報は、図5に示す特図Bや特図Dが停止表示され、大当り遊技が終了した後、1回目から94回目までの図柄変動開始コマンドに含まれる情報である。一方、時短B状態を表す情報は、図5に示す特図Bや特図Dが停止表示され、大当り遊技が終了した後、95回目から100回目までの図柄変動開始コマンドに含まれる情報である。また、これらの時短A状態を表す情報および時短B状態を表す情報は、RAM308に設けられた電サポ回数記憶部の値にも基づく情報である。図柄変動開始コマンドに、時短A状態を表す情報が含められていた場合と、時短B状態を表す情報が含められていた場合では、保留画像の表示態様が異なる。この点について詳しくは後述する。
また、コマンド種別が図柄変動停止コマンドの場合であれば、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、制御状態を表す情報などを含み、当りラウンド数指定コマンドの場合であれば制御状態を表す情報、当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報、特図変動時間を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド入賞演出開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。入演出開始コマンドを受信した第1副制御部400は、その入演出開始コマンドに基づいて第2副制御部500に入賞演出制御コマンドを送信する。入賞演出制御コマンドを受信した第2副制御部500は、装飾図柄表示装置208に、大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する画像を所定のオープニング演出期間(例えば3秒間)表示させ、大当り遊技が開始する。
上述の一般コマンド終了演出開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。終了演出開始コマンドを受信した第1副制御部400は、その終了演出開始コマンドに基づいて第2副制御部500に終了演出制御コマンドを送信する。終了演出制御コマンドを受信した第2副制御部500は、装飾図柄表示装置208に大当りを終了することを遊技者に報知する画像を所定の終了演出期間(例えば3秒間)表示させ、大当り遊技が終了する。
上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している当りラウンド数、現在のラウンド数、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している現在のラウンド数、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS215では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理は、先の入賞受付処理(ステップS217)で始動情報を取得した場合に、始動情報を取得した入賞受付処理のタイマ割込処理と同じタイマ割込処理におけるステップS215で実行される。一般コマンド特図保留増加処理では、特図保留増加コマンドのコマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、制御状態を表す情報、事前判定した特図1あるいは特図2の情報を設定する。
さらに、このステップS215では一般コマンド普図保留増加処理も行われる。この一般コマンド普図保留増加処理では、普図保留増加コマンドのコマンドデータに、制御状態を表す情報等を設定する。また、主制御部300から第1副制御部400には、普図絡みのコマンドとして、普図の変動表示が開始した(する)ことを表す普図変動開始コマンドも送信される。なお、主制御部300から第1副制御部400には、普図の変動表示が停止した(する)ことを表す普図変動停止コマンドや、一対の羽根部材2321が開放を開始した(する)ことを表す電チュー開放開始コマンドや、一対の羽根部材2321が閉鎖した(する)ことを表す電チュー閉鎖コマンドを送信するようにしてもよい。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。また、第1副制御部400では、コマンドに含まれている当りラウンド数と現在のラウンド数に基づき、当り全ラウンドが終了するまでの残りラウンド数を取得する。
また、このコマンド設定送信処理では、図4に示す払出制御部600にもコマンドを送信する。払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
次に、図7に示す主制御部タイマ割込処理では、外部出力信号設定処理(ステップS235)を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、上述のステップ205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、ガラス枠開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、図4に示す各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報をI/O310の出力ポートを介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、電源の遮断(電断)を検出したか否かを判定するために、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進み、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断時処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図10を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、ステップS301の初期設定が実行される。この初期設定では、図4に示すI/Oポート410の初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。このコマンド処理では、復電時サブ側フラグ設定処理等が行われるが、詳細については後述する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、S307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。また、この演出制御処理では、始動入賞時サブ側先読み予告実行処理、変動開始時サブ側予告実行処理、および復電時サブ側フラグ設定処理も行われる。これらの各処理については詳しくは後述する。
ステップS311では、図1に示すチャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS313では、S309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS315では、S309で読み出した演出データの中に各種ランプ418の駆動回路420への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS317では、S309で読み出した演出データの中に演出可動体224の駆動回路422への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS319では、S309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、S303へ戻る。
次に、図10(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。図10(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS331では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶し、このコマンド受信割込処理が終了する。
次に、図10(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。図10(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS341では、図10(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS343では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行い、このタイマ割込処理が終了する。
<第2副制御部500の処理>
第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208の制御を実行する。第2副制御部500には、装飾図柄表示装置208に画像を表示する画像制御部が接続されている。この画像制御部は、VRAM(ビデオRAM)およびGPU(グラフィックス プロセッシング ユニット)を有する。GPUは、第2副制御部500のROMに記憶された絵柄情報等を第2副制御部500のCPUからの信号に基づいて読み出してVRAMの表示領域(ワークエリア)を使用して表示画像を生成し装飾図柄表示装置208に画像を表示する。
より具体的に説明すると、第2副制御部500のCPUは、最初に、画像データの転送指示を行う。ここでは、まず、VRAMの表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPUは、GPUのアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROMの転送元アドレス)、VRAM座標(VRAMの転送先アドレス)などを設定した後、ROMからVRAMへの画像データの転送開始を指示する命令を設定する。GPUは、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROMからVRAMに転送する。その後、GPUは、転送終了割込信号をCPUに対して出力する。
次いで、GPUからの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合は、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPUは、VRAMに転送した画像データに基づいてVRAMの表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAMの座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をGPUに指示する。GPUはアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。一方、GPUからの転送終了割込信号が未入力の場合は、転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
続いて、描画指示を行う。この描画指示では、CPUは、GPUに画像の描画開始を指示する。GPUは、CPUの指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
描画指示が行われると、画像の描画終了に基づくGPUからの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が未入力の場合には、生成終了割込み信号が入力されるのを待ち、生成終了割込み信号が入力された場合には、RAMの所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタを、インクリメント(+1)して処理を終了する。
また、第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、遮蔽装置246の制御も実行する。
<特図先読み処理>
次いで、図7に示す主制御部タイマ割込処理における特図先読み処理(ステップS224)について詳述する。
図11は、特図先読み処理のうち特図2に関する処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300のCPU304は、RAM308の時短フラグを参照し、電サポ中か否かを判定する(ステップS224a)。時短フラグがオフ状態にあり非電サポ中であった場合には、特図1に関する処理のステップS224iに進み、時短フラグがオン状態にあり電サポ中であった場合には、ステップS224bに進む。ステップS224bでは、第2特図始動口232に入賞があったか否かを判定する。ここでの判定では、RAM308の特図2の保留記憶部における保留が増加したか否かを判定することによって実行される。すなわち、特図2の保留記憶の上限数(ここでは4個)以内になる第2特図始動口232への入賞があったか否かを判定する。ステップS224bにおける判定で入賞があった(特図2の保留数増加)と判定されればステップS224cへ進み、入賞がなかったと判定されれば特図先読み処理は終了になる。
ステップS224cでは、まず、RAM308に設けられた特図2の保留記憶部から、先の入賞受付処理(ステップS217)で取得した1セットの始動情報を取得する。すなわち、第2特図始動口232への入賞を契機にして、その入賞に基づいて生成された始動情報を先読みする。したがって、最も新しい始動情報が、当該始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に先読みされる。この先読みを行う主制御部300のCPU304が始動情報先読手段の一例に相当する。ここでの先読みは、入賞分(保留増加分)だけを先読みしたが総てを先読みしてもよい。なお、ここでの先読みとは始動情報を当否判定(本抽選)の前に先に読むことを意味するが、以降の説明では、先読みという言葉を、先(当否判定(本抽選)の結果)を読むという意味で使用することがある。
主制御部300のROM306には、図8(a)に示す当否判定用高確率テーブルの内容と同じ内容の事前判定用高確率テーブルや、同図(b)に示す当否判定用低確率テーブルの内容と同じ内容の事前判定用低確率テーブルが用意されている。ステップS224cでは、確変フラグを参照し、事前判定用高確率テーブルと事前判定用低確率テーブルのうちのいずれか一方のテーブルを選択し、選択したテーブルを用いて、先読みした始動情報のうちの特図2当選乱数値に基づいて当否判定の結果が大当りの当否判定結果(特定の当否判定結果)になるか否かを事前判定する。すなわち、第2特図始動口232への入賞を契機にして、その入賞に基づいて生成された始動情報に基づく当否判定結果が大当りの当否判定結果になるか否かを事前判定する。したがって、この事前判定は、当該始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に実行され、この事前判定を行う主制御部300のCPU304が事前判定手段の一例に相当し、ここで事前判定した結果は特図2当否事前判定結果として扱われる。
事前判定の結果が大当りの当否判定結果であれば、ステップS224eに進む。一方、大当りの当否判定結果でなければ、選択したテーブルを用いて、今度は、当否判定の結果が小当りの当否判定結果になるか否かを事前判定し(ステップS224d)、ここでの事前判定の結果が小当りの当否判定結果であればステップS224fに進み、そうでなければステップS224gに進む。
主制御部300のROM306には、図8(c)に示す特図決定用テーブルの内容と同じ内容の特図事前判定用テーブルも用意されている。その特図事前判定用テーブルを用いて、ステップS224eでは、先読みした始動情報のうちの大当り用特図2乱数値に基づいて大当り図柄の事前判定を行い、ステップS224fでは、小当り用特図2乱数値に基づいて小当り図柄の事前判定を行い、ステップS224gでは、ハズレ用特図2乱数値に基づいてハズレ図柄の事前判定を行う。ステップS224e〜gにおける特図の事前判定も、先読みした始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に実行され、ここで事前判定した結果は特図2事前判定結果として扱われる。なお、大当り図柄の事前判定は、複数種類用意された大当りの種類のうちいずれの種類の大当りかを事前判定していることに相当し、小当り図柄の事前判定やハズレ図柄の事前判定も同様である。
ステップS224e〜gに続いて、ステップS224hが実行される。主制御部300のROM306には、図9(a)に示す特図2変動時間決定用テーブルの内容と同じ内容の特図2変動時間事前判定用テーブルも用意されている。この特図2変動時間事前判定用テーブルを用いて、ステップS224hでは、先読みした始動情報のうちの特図2変動時間決定用乱数値に基づいて特図の変動時間の事前判定を行う。ステップS224hにおける変動時間の事前判定も、先読みした始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に実行され、ここで事前判定した結果は特図2変動時間事前判定結果として扱われる。なお、変動時間に代えて、装飾図柄表示装置208における演出態様(変動パターン)を事前判定してもよい。また、演出態様をグループ分けしておき、例えば、「はずれ・ノーマルリーチハズレ」のグループか「リーチAはずれ・リーチBハズレ」のグループかのみを抽選するようにしてもよい。あるいは、「ノーマルリーチ当り、ノーマルリーチハズレ、リーチA当り、リーチB当り、リーチAハズレ、リーチBハズレ」のリーチ演出のグループに属するか、「超短縮ハズレ、短縮ハズレ、ハズレ、チャンス目全消灯」のリーチなしのグループに属するかを事前判定するにとどめてもよい。
上述のごとく、本実施形態では、特図の変動時間と装飾図柄表示装置208の演出態様は、1対1に対応付けられており、変動時間を選択しているということは変動パターンを選択していると見ることもできる。ステップS224hを実行する主制御部300のCPU304がパターン選択手段の一例に相当する。
ステップS224hの実行が完了すると、特図2に関する処理は終了になり、特図1に関する処理へ進む。
図12は、特図先読み処理のうち特図1に関する処理の流れを示すフローチャートである。
特図1に関する処理(ステップS224i〜ステップS224o)は、特図2に関する処理(ステップS224b〜ステップS224h)と同じ処理であるため説明は省略するが、この特図1に関する処理では、特図1の保留記憶部から、先の入賞受付処理(ステップS217)で取得した1セットの始動情報を先読みし、特図1当否事前判定結果、特図1事前判定結果、および特図1変動時間事前判定結果を得る。
ここで得られた、特図1又は2当否事前判定結果(特図当否事前判定結果)、特図1又は2事前判定結果(特図事前判定結果)、および特図1又は2変動時間事前判定結果(特図変動時間事前判定結果)は、RAM308の所定領域に事前判定情報として特図1と特図2とに分けて上記所定の上限数だけ保留順に記憶される。そして、新たに記憶された事前判定情報(特図当否事前判定結果,特図事前判定結果,特図変動時間事前判定結果)は、事前判定した特図1あるいは特図2の情報として特図保留増加コマンドのコマンドデータに含められ、主制御部300から第1副制御部400に送信される。すなわち、事前判定情報が新たに記憶された特図先読み処理(ステップS224)のタイマ割込処理と同じタイマ割込処理におけるステップS215で、第1副制御部400に、新たに記憶された事前判定情報は送信される。
主制御部300は、以上説明した特図先読み処理を実行した後、特図関連抽選処理を実行し、特図先読み処理で対象になった先読みした始動情報と同じ始動情報に基づいて、特図当否判定結果、特図決定結果、および特図の変動時間を改めて得る。
なお、本実施形態では、主制御部300は特図事前判定結果や特図変動時間事前判定結果まで得ているが、主制御部300ではこれらの事前判定結果を得ずに、先読みした始動情報を特図保留増加コマンドのコマンドデータに含めて第1副制御部400に送信し、第1副制御部400が、必要に応じて、特図事前判定結果や特図変動時間事前判定結果を得る態様であってもよい。
<始動入賞時サブ側先読み予告実行処理>
次いで、図10(a)に示す第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される始動入賞時サブ側先読み予告実行処理について詳述する。
図13は、始動入賞時サブ側先読み予告実行処理の流れを示すフローチャートである。
図13に示す始動入賞時サブ側先読み予告実行処理は、コマンド設定処理(ステップS307)において特図保留増加コマンドを受信したと判定された第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される。第1副制御部400のRAM408には、先読み実行中フラグも用意されており、まず、ステップS3091aでは、その先読み実行中フラグがオンに設定されているか否かを判定し、オンに設定されていればステップS3091gへ進み、オフのままであればステップS3091bに進む。
上述のごとく、特図保留増加コマンドのコマンドデータには、事前判定した特図1あるいは特図2の情報として、特図当否事前判定結果、特図事前判定結果、および特図変動時間事前判定結果が含められている。ステップS3091bでは、先のコマンド設定処理(ステップS307)において受信したと判定した特図保留増加コマンドに含まれている特図変動時間事前判定結果が所定の変動時間か否かを判定し、所定の変動時間でなければステップS3091gへ進み、所定の変動時間であればステップS3091cに進む。特図保留増加コマンドに含まれていた特図変動時間事前判定結果は、RAM408に用意された事前判定結果記憶領域に事前判定情報として特図1と特図2とに分けて上記所定の上限数だけ保留順に記憶される。
図14(a)は、第1副制御部400のROM406に記憶されている保留変化予告一次抽選テーブルを示す図である。
ここにいう所定の変動時間は、この図14(a)に示すテーブルに規定されている変動時間であり、本実施形態では、装飾図柄表示装置208においてリーチ演出が行われることになる変動時間(10秒、40秒、60秒、15秒、45秒、65秒)が相当する。なお、このテーブルには装飾図柄表示装置208における演出態様も示されている。
本実施形態では、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの上側には、特図1保留図柄表示領域が用意されており、その下側には特図2保留図柄表示領域が用意されている。特図1保留表示領域には、特図1の保留記憶部に記憶されている1セットの始動情報に対応する保留図柄が、特図1の保留記憶部に始動情報が記憶された順(入賞順)に古いものから順番に左側から並べて表示される。特図2保留表示領域には、特図2の保留記憶部に記憶されている1セットの始動情報に対応する保留図柄が、特図2の保留記憶部に始動情報が記憶された順(入賞順)に古いものから順番に左側から並べて表示される。この保留図柄におけるデフォルトの表示態様は、本実施形態では、丸い図形を無模様かつ一色で表示する態様になり、第一の態様の一例に相当する。第1副制御部400は、特図保留増加コマンドを受信する度に、第2副制御部500に、後述するステップS3091gにおいて保留増加コマンドを送信し、第2副制御部500は、その保留増加コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、デフォルトの表示態様の保留図柄の数を1つ増加させる。一方、第1副制御部400は、保留消化の合図となる図柄変動開始コマンドを受信する度に第2副制御部500に保留減少信号を送信し、第2副制御部500は、その保留減少信号に基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、デフォルトの表示態様の保留図柄の数を1つ減少させる。なお、第1副制御部400は、特図保留増加コマンドを受信する度に、RAM408に用意された事前判定結果記憶領域に記憶されている事前判定結果に対応した1又は複数のデフォルトの表示態様の保留図柄を、今回受信した特図保留増加コマンドに含まれている特図変動時間事前判定結果に基づく時間だけ表示させる表示指示信号を第2副制御部500に送信し、その時間が経過すると、当該デフォルトの表示態様の保留図柄が消えるようにしてもよい。
なお、保留図柄の並び方は、右側に最も古い保留を表すものを表示し、左側に最も新しい保留を表すものを表示するようにしてもよい。また、特図1保留表示領域と特図2保留表示領域とで保留図柄の並び順を異ならせてもよい。例えば、特図1保留表示領域では、特図1の保留記憶部に始動情報が記憶された順(入賞順)に古いものから順番に右側から並べて表示するようにし、特図2保留表示領域ではその逆で、特図2の保留記憶部に始動情報が記憶された順(入賞順)に古いものから順番に左側から並べて表示するようにしてもよい。
第1副制御部400と第2副制御部500を併せたものが演出制御手段の一例に相当する。
また、デフォルトの表示態様の始動図柄は、各保留図柄表示領域ごとに、古い始動情報から左側に詰めて表示される。このため、詳しくは後述するが、特図2保留表示領域に2つの保留表示が表示されている状態で、古い方の保留(以下、第一の保留と称する)が消化されると、第一の保留に対応したデフォルトの表示態様の保留図柄は消え、新しい方の保留(以下、第二の保留と称する)に対応したデフォルトの表示態様の保留表示が、第一の保留に対応したデフォルトの表示態様の保留表示が表示されていた位置に繰り上がって表示されたように見える。すなわち、第二の保留に対応したデフォルトの表示態様の保留図柄が左方向にシフトしたように見える。
ステップS3091bに続いて実行されるステップS3091cでは、15(a)に示す一次抽選テーブルを用いた保留変化抽選処理を行い、ステップS3091dに進む。上述のごとく特図保留増加コマンドのコマンドデータには、特図変動時間事前判定結果が含められている。また、本実施形態では、第1副制御部400のRAM408に用意された事前判定結果記憶領域に事前判定情報を、特図1と特図2とに分けて上記所定の上限数だけ保留順に記憶することにより、第1副制御部400のCPU404は、RAM408の事前判定結果記憶領域を参照することで現在の保留数を把握することができる。なお、主制御部300から送られてくる特図保留増加コマンドに現在の特図1および特図2の保留数を表す情報を含めてもよい。
図14(a)に示す保留変化予告一次抽選テーブルには、所定時間の変動時間ごとに、現在の特図1あるいは特図2の保留数に応じた保留変化予告二次抽選テーブルが規定されている。保留変化予告二次抽選テーブルは、テーブルA〜テーブルXまで用意されており、図14(a)に示すアルファベットは、保留変化予告二次抽選テーブルの識別子である。保留変化予告二次抽選テーブルも、第1副制御部400のROM406に記憶されている。ステップS3091cにおける保留変化抽選処理では、第1副制御部400のCPU404は、図14(a)に示す保留変化予告一次抽選テーブルを用い、現在の保留数と、特図保留増加コマンドに含まれている図変動時間事前判定結果に基づいて、保留変化予告二次抽選テーブルを選択する。
図14(b)は、特図変動時間事前判定結果が45秒であって、かつ現在の特図1あるいは特図2の保留数が3であった場合に選択される保留変化予告二次抽選テーブルのテーブルSを示す図である。
保留変化予告二次抽選テーブルには、“変化なし”、“保留A”、“保留B”ごとに乱数範囲が規定されている。第1副制御部400のCPU404は、保留変化予告二次抽選テーブルを選択すると、RAM408から専用乱数(取り得る範囲は0〜99)を取得し、取得した専用乱数に基づき、表示する保留図柄の表示態様を、選択した二次抽選テーブルを用いて抽選する。
図14(b)に示す二次抽選テーブルにおける“変化なし”とは、保留図柄の表示態様が、デフォルトの表示態様のままでであること(表示態様が変化しないこと)を表し、“変化なし”が選択された場合には、丸い図形を無模様かつ一色で表示する態様になる。この“変化なし”に当選した場合は、先読み予告実行可否の抽選にはずれたこと(先読み予告は行わないこと)になる。すなわち、本実施形態では、保留図柄のデフォルトの表示態様は、大当りの可能性を示す先読み予告を兼ねた表示態様ではないが、デフォルトの表示態様であっても大当りの可能性を示す表示態様にしてもよい。
一方、“変化なし”以外であった場合(ここでは“保留A”もしくは“保留B”)であった場合は、先読み予告実行可否の抽選に当選したこと(先読み予告を行うこと)になる。すなわち、先読み予告実行可否の抽選に当選すると、後述するように、デフォルトの表示態様の保留図柄の表示態様を所定の特殊表示態様に変化させ、保留図柄が先読み予告を兼ねることになる。“保留A”の保留画像および“保留B”保留画像は、今回の入賞によって生成された始動情報を先読みして事前判定した結果に基づく先読み予告、言い換えれば先読みした始動情報に基づく、今回入賞分に限った先読み予告の一例に相当し、二次抽選テーブルM〜Xを用いた抽選で“保留A”や“保留B”に当選し表示される保留画像は真の先読み予告になり、二次抽選テーブルA〜Lを用いた抽選で“保留A”や“保留B”に当選し表示される保留画像は偽の先読み予告になる。
本実施形態における保留画像の通常の表示態様(所定の表示態様に相当)では、先の入賞に基づく保留を表す保留画像(第一の始動情報がRAM308の保留記憶部に記憶されたことに基づく保留画像であって、以下、第一の保留画像と称する)と、後の入賞(次の入賞)に基づく保留を表す保留画像(第二の始動情報がRAM308の保留記憶部に記憶されたことに基づく保留画像であって、以下、第二の保留画像と称する)は、所定間隔をあけて表示される。すなわち、保留画像は、RAM308の保留記憶部に記憶されている始動情報ごとに所定間隔Wをあけて表示されることになる。言い換えれば、RAM308の保留記憶部に記憶されている始動情報の数の保留画像が表示される。
一方、本実施形態における保留画像の特殊表示態様では、第一の保留画像と第二の保留画像が上記所定間隔よりも狭い間隔で表示されるか、あるいはRAM308の保留記憶部に記憶されている始動情報の数よりも少ない数の保留画像が表示される。
“保留A”とは、これまでに表示されている特図1あるいは特図2の保留図柄の総てが、薄い色のアメーバ風キャラクタに変化するとともに隣り合う保留画像どうしが一体化し、全体として一つの保留画像に変化する特殊表示態様であることを表す。
図14(c)は、保留Aにおける保留画像の表示態様の変化パターンの一例を示す図である。
この図14(c)のIには、デフォルトの保留画像が所定間隔Wをあけて2つ表示されている。以下、古い方の保留画像を第一の保留画像291と称し、新しい方の保留画像を第二の保留画像292と称する。第一の保留画像291と第二の保留画像292がデフォルトの表示態様で表示されている状態で、保留Aに当選した保留画像が追加表示される。以下、保留Aに当選した保留画像を第三の保留画像293と称する。この第三の保留画像293の追加表示と同時に、第一の保留画像291と第二の保留画像292も薄い色のアメーバ風キャラクタに変化するとともに隣り合う保留画像どうしが一体化し、第一の保留画像291〜第三の保留画像293が全体として一つの保留画像290として変化される(図14(c)のII参照)。遊技者には、第三の保留画像293が表示されるタイミングで、これまでデフォルトであった既表示の保留画像までもが第三の保留画像293に取り込まれて表示されたように見える。しかも、遊技者には、表示が突然変わったように見え、遊技者に違和感を感じさせ、先読みした保留A以外の保留表示(ここでは表示態様が変化した第一の保留画像291および第二の保留画像292)も含めて注目させることができる。保留Aに当選した保留画像の表示態様は、特殊表示態様の一例に相当し、この表示態様では、全体として一つの保留画像290が表示されるが、遊技者は、保留画像が3つ表示されていることを認識可能である。すなわち、RAM308の特図1あるいは特図2の保留記憶部に記憶されている保留数を認識可能である。
なお、図14(c)に示す特殊表示態様では、一気に一体化した保留画像290に変化し、変化の過程が遊技者には見えないが、この変化の過程を遊技者に見せる表示態様であってもよい。図14(d)は、保留Aにおける保留画像の表示態様の変化パターンの他の一例を示す図である。
第一の保留画像291と第二の保留画像292がデフォルトの表示態様で表示されている状態(図14(d)のI参照)で、第三の保留画像293が薄い色のアメーバ風キャラクタの表示態様で追加表示される。図14(d)のIIに示すように、この追加表示の段階では、隣り合う保留画像は所定間隔Wをあけて表示されている。また、第一の保留画像291の表示態様も第二の保留画像292の表示態様もデフォルトのままである。
次いで、図14(d)のIIIに示すように、第一の保留画像291の表示態様および第二の保留画像292の表示態様が、薄い色のアメーバ風キャラクタの表示態様に変化する。
続いて、第一の保留画像291に向けて第二の保留画像292および第三の保留画像293が近づき、第一の保留画像291に第二の保留画像291が接触するとともに第二の保留画像291に第三の保留画像293が接触し、第一の保留画像291、第二の保留画像291、および第三の保留画像293が接触した接触表示態様に変化する(図14(d)のIV参照)。
最後に、図14(d)のVに示すように、第一の保留画像291〜第三の保留画像293が全体として一つの保留画像290に変化する。すなわち、接触表示態様を経て一体化表示態様に変化する。この特殊表示態様による変化では、遊技者の期待を徐々に高めることができる。
二次抽選テーブルを用いた抽選で、保留Aに当選した場合、図14(c)に示す特殊表示態様になるか、図14(d)に示す特殊表示態様になるかは、使用した二次抽選テーブルごとに定められている。例えば、変動時間が相対的に短いノーマルリーチのときに用いられる二次抽選テーブルA〜D,M〜Pでは、瞬間的に変化する図14(c)に示す特殊表示態様になり、変動時間が相対的に長いスーパーリーチのときに用いられる二次抽選テーブルE〜L,Q〜Xでは、接触表示態様を経て変化する図14(d)に示す特殊表示態様になる。あるいは、保留数が多い保留3や保留4のときに用いられる二次抽選テーブルC,D,G,H,K,L,O,P,S,T,W,Xでは、変動時間が短いことが多いため、瞬間的に変化する図14(c)に示す特殊表示態様になり、保留数が少ない保留1や保留2のときに用いられる二次抽選テーブルA,B,E,F,I,J,M,N,Q,R,U,Vでは、変動時間が長いことが多いため、接触表示態様を経て変化する図14(d)に示す特殊表示態様にしてもよい。またその逆で、保留数が多いときには瞬間的に変化するようにし、保留数が少ないときには接触表示態様を経て変化するようにしてもよい。
なお、第三の保留画像293が追加表示されると同時に、第一の保留画像291の表示態様および第二の保留画像292の表示態様が、薄い色のアメーバ風キャラクタの表示態様に変化してもよい(図14(d)のIII参照)。また、第三の保留画像293が最初から図14(d)のIVに示す接触表示態様によって表示されるようにしてもよい。
“保留B”とは、一つ前の特図1あるいは特図2の保留図柄の少なくとも一部に覆い被さる程の大きさをもった表示態様の保留画像が表示されることを表す。
図14(e)は、保留Bにおける保留画像の一例を示す図である。
第一の保留画像291と第二の保留画像292がデフォルトの表示態様で所定間隔Wをあけて表示されている状態(図14(e)のI参照)で、保留Bに当選した保留画像(第三の保留画像)293が追加表示される。保留Bに当選した保留画像293は、薄い色のアメーバ風キャラクタを拡大した表示態様であり、その大きさは、デフォルトの保留画像の大きさに比べて、保留画像の並び方向に所定間隔Wよりも大きなものである。このため、保留Bに当選した保留画像293が表示されると、その保留画像293の一部(遊技者から見て左側部分)が、第二の保留画像292の一部(遊技者から見て右側部分)に重なり、第二の保留画像292の一部は見えなくなる。すなわち、保留Bに当選した保留画像293は、所定間隔Wよりも狭い間隔(ここではマイナスの間隔)で表示されるともいえるし、第二の保留画像292と保留Bに当選した保留画像293で一つの保留画像を形成しているともいえ、特殊表示態様の一例に相当する。この特殊表示態様による表示では、保留Bに当選した保留画像293がデフォルトの保留画像よりも大きく、さらに、すでに表示されている保留画像の上に表示されることから、保留Bに当選した保留画像293が遊技者に向かって飛び出しているという印象を与え、期待度の高い保留表示を目立たせることができる。
なお、保留Bに当選した保留画像293の大きさは、デフォルトの保留表示の大きさと同じ(この場合は保留αと同じ表示態様になる)、あるいはデフォルトの保留表示の大きさよりも小さくてもよい。保留Bに当選した保留画像293の大きさによって、遊技者の保留への期待度を異ならせることができる。
また、保留Bに当選した保留画像293をすでに表示されている保留表示の下に表示させても良い。言い換えると、期待度の低い保留表示で期待度の高い保留表示を隠してもよい。この場合、遊技者は違和感を感じ、その保留画像293の保留に対する期待感を低下させることができる。
さらに、保留Bに当選した保留画像293の次に表示される保留表示は、保留Bに当選した保留画像293の下に表示するようにしてもよい。これにより、保留Bに当選した保留画像293をより目立たせ、その保留画像293の保留に対する期待感を高めることができる場合がある。一方、保留Bに当選した保留画像293の上に重ねて表示してもよく、この場合には、その保留画像293の保留に対する期待度を下げることができる場合がある。
以上説明したように、保留Aに当選した保留画像も保留Bに当選した保留画像も、すでに表示されている保留表示を変化させている。すなわち、保留Aに当選した保留画像は、すでに表示されている保留表示を薄い色のアメーバ風キャラクタに変化させ、さらに一体化させている。また、保留Bに当選した保留画像は、すでに表示されている保留表示の一部を隠してしまう。
ステップS3091cに続いて実行される図13に示すステップS3091dでは、ステップS3091cにおける先読み予告実行可否の抽選に当選したか否かを判定する。ここにいう当選とは、先読み予告を行うことに当選したことを意味する。不当選(先読み予告を行わない)であればステップS3091gへ進み、当選(先読み予告を行う)であれば、先読み予告の実行回数の設定を行い(ステップS3091e)、ステップS3091fに進む。本実施形態では、1回の特図の図柄変動表示単位で先読み予告の実行回数を設定し、ここでは、RAM408に用意された実行回数設定領域に、保留数と同じ数を実行回数として設定する。
ステップS3091fでは、RAM408に用意された先読み実行中フラグをオンに設定し、ステップS3091gに進む。先読み実行中フラグは、ステップS3091cにおける保留変化抽選処理に基づく先読み予告の実行可否を定めるフラグであり、この先読み実行中フラグがオンに設定された状態は、保留図柄の表示態様を変化させた先読み予告が行われる状態である。すなわち、保留図柄の表示態様を変化させる場合に限って先読み実行中フラグがオンに設定される。
一方、ステップS3091aにおける判定で、先読み実行中フラグがオンであった場合、すなわち、保留図柄の表示態様を変化させた先読み予告が行われている場合には、ステップS3091hにおいて、保留内に大当りがあるか否かを判定する。すなわち、RAM408に用意された事前判定結果記憶領域に記憶された事前判定情報に大当りの事前判定結果を含むものがあるか否かを判定する。大当りの事前判定結果を含む事前判定情報が事前判定結果記憶領域に記憶されていれば(保留内に大当りがあれば)、大当り用保留変化抽選処理を行って(ステップS3091i)、ステップS3091jに進み、大当りの事前判定結果を含む事前判定情報が事前判定結果記憶領域に記憶されていなければ(保留内に大当りがなければ)、ハズレ用保留変化抽選処理を行って(ステップS3091k)、ステップS3091jに進む。なお、保留数が0の場合には、保留内に大当りがないものとして扱う。
図15(a)は、抽選テーブルXと抽選テーブルYを示す図であり、図15(b)は、保留図柄の表示態様の一例を示す図である。
図15(a)に示す抽選テーブルXにも抽選テーブルYにも、“変化なし”、“保留α”、“保留β”ごとに乱数範囲が規定されている。
ステップS3091iでは、図15(a)に示す抽選テーブルXを用いた抽選処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、ステップS3091iを実行するタイミングで、RAM408から専用乱数(取り得る範囲は0〜99)を取得し、取得した専用乱数に基づき、表示する保留図柄の表示態様の抽選を行う。一方、ステップS3091kでは、図15(a)に示す抽選テーブルYを用いた抽選処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、ステップS3091kを実行するタイミングでも、RAM408から専用乱数(取り得る範囲は0〜99)を取得し、取得した専用乱数に基づき、表示する保留図柄の表示態様の抽選を行う。
ステップS3091iにおける抽選もステップS3091kにおける抽選も、事前判定結果に基づく抽選である。
図15(a)に示す抽選テーブルにおける“変化なし”とは、保留図柄の表示態様が、デフォルトの表示態様のままでであること(表示態様が変化しないこと)を表し、“変化なし”が選択された場合には、同図(b)の左側に示すように、丸い図形を無模様かつ一色で表示する態様になる。“保留α”とは、保留図柄の表示態様が、薄い色のアメーバ風キャラクタであることを表す(同図(c)の中央参照)。“保留β”とは、保留図柄の表示態様が、濃い色のアメーバ風キャラクタであることを表す(同図(c)の右側参照)。
ステップS3091iにおける大当り用保留変化抽選処理で用いられる抽選テーブルXでは、ステップS3091kにおけるハズレ用保留変化抽選処理で用いられる抽選テーブルYよりも、“変化なし”に決定される確率は低く、反対に、“保留α”および“保留β”に決定される確率は高い。したがって、“保留α”の保留画像および“保留β”保留画像は、現在まで保留されている総ての当否判定の結果を事前判定した結果に基づく先読み予告、言い換えれば先読みした始動情報に基づく、総ての保留を対象にした先読み予告の一例に相当し、抽選テーブルXを用いる大当り用保留変化抽選処理(ステップS3091i)で“保留α”や“保留β”に当選し表示されるアメーバ風キャラクタの保留画像は真の先読み予告になり、抽選テーブルYを用いるハズレ用保留変化抽選処理(ステップS3091k)で“保留α”や“保留β”に当選し表示されるアメーバ風キャラクタの保留画像は偽の先読み予告になる。
ステップS3091jでは、現在表示されている保留画像(第一の保留画像)の表示態様を判定し、所定の表示態様(例えば、薄い色のアメーバ風キャラクタの表示態様)であれば、今回表示する保留画像(第二の保留画像)の表示態様、さらには現在表示されている保留画像(第一の保留画像)の表示態様も含めて変化させることを決定し、ステップS3091gに進む。本実施形態では、前の期待度の高い保留、すなわち先読み予告を兼ねる遊技者の期待が相対的に大きな保留(アツい保留)に基づいて後ろの保留を表す保留画像の表示態様を変化させる。
図15(c)には、本実施形態における保留画像の通常の表示態様で表示された保留画像が示されている。
本実施形態における保留画像の通常の表示態様(所定の表示態様に相当)では、第一の保留画像291が表示されている状態で第二の保留画像292が表示される場合、第二の保留画像292は、第一の保留画像291から所定間隔Wをあけて表示される。
図15(c)の左側には、デフォルトの表示態様の第一の保留画像291と、同じくデフォルトの表示態様の第二の保留画像292が、通常の表示態様で表示されている。同図の中央には、デフォルトの表示態様の第一の保留画像291と、薄い色のアメーバ風キャラクタの第二の保留画像292が、通常の表示態様で表示されている。同図の右側には、デフォルトの表示態様の第一の保留画像291と、濃い色のアメーバ風キャラクタの第二の保留画像292が、通常の表示態様で表示されている。
図15(d)は、“保留α”に当選した第一の保留画像と“変化なし”に当選した第二の保留画像とが特殊表示態様で表示された例を示す図である。
“保留α”に当選した第一の保留画像291は、薄い色のアメーバ風キャラクタで表示されている。一方、“変化なし”に当選した第二の保留画像292はデフォルトの表示態様で表示されている。このデフォルトの第二の保留画像292の一部は、薄い色のアメーバ風キャラクタの第一の保留画像291の一部によって覆われている。すなわち、先読み予告を兼ねる遊技者の期待が相対的に大きな第一の保留画像291が、遊技者の期待が相対的に小さな第二の保留画像292に部分的に重なっている。この例では、第一の保留画像291が表示されている状態で第二の保留画像292が第一の保留画像291によって一部を隠された状態で表示され、今回表示する保留画像(第二の保留画像)の表示態様が変化することになる。言い換えれば、第二の保留画像292は、表示位置が変更されて表示されており、所定間隔Wよりも狭い間隔(ここではマイナスの間隔)で表示されるともいえるし、薄い色のアメーバ風キャラクタの第一の保留画像291とデフォルトの第二の保留画像292で一つの保留画像を形成しているともいえる。
図15(e)は、“保留α”に当選した第一の保留画像と、同じく“保留α”に当選した第二の保留画像が通常の表示態様で表示された後、特殊表示態様に変化する例を示す図である。
この例では、第一の保留画像291も第二の保留画像292も、薄い色のアメーバ風キャラクタで表示されている。図15(e)の左側に示すように、第一の保留画像291が表示されている状態で第二の保留画像292が表示される場合、第二の保留画像292は、第一の保留画像291から所定間隔Wをあけて表示される。第二の保留画像292が表示されると、第一の保留画像291に第二の保留画像292が近づいていき、図15(e)の中央に示すように、第二の保留画像292が第一の保留画像291に接する。第一の保留画像291と第二の保留画像292が接した接触表示態様では両画像の間隔は0であり、この接触表示態様は特殊表示態様の一例に相当する。さらに、図15(e)の右側に示すように、第一の保留画像291と第二の保留画像292は一体化する。第一の保留画像291と第二の保留画像292が一体化した一体化表示態様では、これまで2つ表示されていた保留画像が1つになり、この一体化表示態様も特殊表示態様の一例に相当する。一体化表示態様では、今回表示する保留画像(第二の保留画像)の表示態様のみならず、現在表示されている保留画像(第一の保留画像)の表示態様も変化する。
図15(f)は、“保留α”に当選した第一の保留画像と、“保留β”に当選した第二の保留画像が通常の表示態様で表示された後、特殊表示態様に変化する例を示す図である。
図15(f)の左側に示すように、薄い色のアメーバ風キャラクタの第一の保留画像291が表示されている状態で、濃い色のアメーバ風キャラクタの第二の保留画像292が表示される場合も、第二の保留画像292は、第一の保留画像291から所定間隔Wをあけて表示される。第二の保留画像292が表示されると、この例でも第一の保留画像291に第二の保留画像292が近づいていく、すなわち第二の保留画像292が第一の保留画像291に向かって移動する。しかしながら、この例では、図15(f)の右側に示すように、第二の保留画像292は第一の保留画像291に接する前に停止し、第一の保留画像291と第二の保留画像292の間には、所定間隔Wよりも狭い間隔が保持されている。この例では、今回表示する保留画像(第二の保留画像)の表示態様が変化することになる。
なお、以上の例では、所定間隔Wよりも狭い間隔になる場合には、第一の保留画像291に第二の保留画像292が近づいていく態様であったが、第二の保留画像292に第一の保留画像291が近づいていく態様であってもよく、あるいは両者(291,292)が互いに近づいていく態様であってもよい。また、第一の保留画像291に第二の保留画像292が近づかずに所定間隔Wを維持する態様であってもよい。
以上、図15(c)〜図15(f)を用いて説明した特殊表示態様による保留画像を装飾図柄表示装置208に表示することによって、保留内に期待度が高いものがあることを示唆することができ、遊技の興趣を高めることができる場合がある。
なお、前の保留を表す保留画像を、事前判定結果に関係なく、色や形状等の表示態様について決定し、後に期待度の高い保留が発生したときに、前の保留を表す保留画像の表示態様に応じて、後の保留を表す保留画像の表示態様を変化させてもよい。この場合には、第1副制御部400は、前の保留を表す保留画像の表示態様を記憶しておく必要がある。
ステップS3091gでは、保留コマンドを第2副制御部500に出力し、この始動入賞時サブ側先読み予告実行処理は終了になる。ここでの保留コマンドは、今回増加した保留を表す保留図柄の表示態様(デフォルトか先読み予告の表示態様か)を指定し、指定した表示態様で保留図柄を表示させることを指示するコマンドであったり、あるいは前の保留を表す保留図柄の表示態様の変更を指示するコマンドであったりする場合もある。保留コマンドを受信した第2副制御部500は、その保留コマンドに基づいて装飾図柄表示装置208を制御し、装飾図柄表示装置208には、指定された表示態様の保留図柄が表示される。
なお、特殊表示態様における保留画像の表示態様の変化パターンを、第2副制御部500のROMに記憶しておき、第1副制御部400は、ステップS3091c、ステップS3091i、およびステップS3091kにおける抽選結果に基づいて、保留増加コマンドに、“変化なし”“保留A”“保留B”“保留α”“保留β”の別を表す保留変化情報含め、その保留増加コマンドを第2副制御部500に送信する態様であってもよい。この態様によれば、ステップS3091jの判定は不要になり、代わりに、保留増加コマンドを受けた第2副制御部500が、保留増加コマンドに含まれている保留変化情報に基づいて、保留画像の表示態様の変化パターンを選択し、装飾図柄表示装置208には、保留画像の表示態様の変化が表示される。
以上説明した、先読み予告は、図7に示す特図関連抽選処理(ステップS229,S231)で始動情報を取得するよりも先に特図先読み処理(ステップS224)で取得した始動情報に基づく予告である。言い換えれば、所定の始動情報に対応した図柄変動表示中及び当該図柄変動表示よりも先に実行される図柄変動表示中の少なくとも一方で、その所定の始動情報に基づく当否判定の結果が大当りになることを予告するための演出である。より詳細に説明すれば、保留が0の状態で入賞があった場合には、当該入賞に基づく当否判定はすぐに行われ、特図の図柄変動表示もすぐに開始されるため、当該入賞に基づく保留表示を行わないことも考えられるが、あえて、当該図柄変動表示を開始した直後の数秒間行うようにして、当該入賞に基づく当否判定が大当りであった場合には、当該図柄変動表示を開始した直後の数秒間、保留表示を先読み予告の表示態様で表示させてもよい。この場合には、所定の始動情報に対応した図柄変動表示中に先読み予告の演出が行われることになる。また、先読みした所定の始動情報に基づく先読み予告の実行可否(ステップS3091c)は、特図関連抽選処理(ステップS229,S231)におけるその所定の始動情報に基づく当否判定が行われるよりも前に決定される。また、先読みした所定の始動情報に基づく先読み予告は、RAM308の保留記憶部にその所定の始動情報が記憶されたことに基づいて実行されるものであって、より詳しくは、先読み予告の実行可否を決定する決定手段(ここではステップS3091cを実行する第1福制御部400のCPU404)が、RAM308の保留記憶部にその所定の始動情報が記憶されたことを表す信号を受信したことに基づいて実行されるものである。
以上、図14や図15を用いて説明した保留図柄の表示態様によれば、新しい保留表示が可能になり、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。また、始動情報の先読みを利用した保留図柄の変化予告のバリエーションが増え、遊技の興趣を高めることができる場合がある。さらに、従来のパチンコ機では、始動情報が先読みされた保留があっても、その保留の前の保留はただ消化されるのを待つだけで単調になり、飽きやすいが、図14や図15を用いて説明した保留図柄の表示態様によれば、始動情報が先読みされた保留を表す保留図柄だけでなく、すでに表示されていた保留図柄も巻き込んで演出を行うことが可能であり、始動情報が先読みされた保留の図柄変動開始まで遊技者の期待を持たせ続けることができる場合がある。加えて、すでに表示されていた保留図柄に対する遊技者の期待度も高めることができる場合がある。
<変動開始時サブ側予告実行処理>
次いで、図10(a)に示す第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される変動開始時サブ側予告実行処理について詳述する。
図16は、変動開始時サブ側予告実行処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS3092aでは、RAM408に用意された先読み実行中フラグがオンに設定されているか否か判定する。先読み実行中フラグがオンに設定された状態は、図14(a)に示す抽選テーブルを用いた抽選に基づく、保留表示の表示態様を変化させた先読み予告が行われている状態である。先読み実行中フラグがオフのままであればステップS3092fへ進み、先読み実行中フラグがオンに設定されていればステップS3092bに進む。ステップS3092bでは、RAM408に用意された実行回数設定領域の値を1減算し、次いで、実行回数設定領域の値が0になったか否かを判定する(ステップS3092c)。実行回数設定領域の値が0になっていればステップS3092eへ進み、0になっていなければステップS3092fに進む。
ステップS3092eでは、先読み実行中フラグをオフに設定し、ステップS3092fへ進む。
ステップS3092fでは、通常共通予告の抽選処理を行う。ここにいう通常共通予告には、例えば、装飾図柄表示装置208における図柄変動表示中に実行されるリーチ演出前に、特定のキャラクタを登場させ、この後リーチ演出に発展することを予告する演出が相当する。この通常共通予告の抽選処理では、不図示の抽選テーブルを用いて所定の専用乱数に基づいた抽選処理が行われ、当否判定結果、および装飾図柄表示装置208における演出態様に応じて、通常共通予告実行の可否、および通常共通予告を行う場合には複数種類の予告態様の中から1種類の予告態様を選択するための抽選が行われる。次いで、通常予告のコマンドを第2副制御部500に送信する(ステップS3092g)。装飾図柄表示装置208には、この通常予告のコマンドに基づいて通常予告の表示が行われる。ステップS3092gの実行が完了すると、この変動開始時サブ側予告実行処理は終了になる。
以上説明した、図14に示す始動入賞時サブ側先読予告実行処理、図16に示す変動開始時サブ側予告実行処理を実行する第1副制御部400、第2副制御部500、および装飾図柄表示装置208を併せたものが、先読み予告手段の一例に相当する。
続いて、先読み予告を兼ねた保留画像が表示される具体例について説明する。
図17は、総ての保留を対象にした先読み予告を兼ねた保留画像が表示される具体例を示す図である。
この図17は、非電サポ状態(非時短中)における例であり、図面の煩雑さを避けるために、特図2の保留画像は図示省略している。特図1の保留画像は、左に示されているものほど、始動情報が特図1の保留記憶部に記憶されたタイミングが古い保留を表す保留画像になる。また、以降の説明では、特に断らない限り、第1特図始動口230や第2特図始動口232への入賞はないものとする。さらに、図17には第1特図表示装置212(特図表示装置)が示されているが、特図の図柄変動中は、中央のバー2121が点滅表示を繰り返す。このことは、以降の図においても同じであり、以降の図に示される第2特図表示装置214においても同じである。
図17(a)には、特図1の保留が一つ貯まっている状態が示されており、装飾図柄表示装置208には、保留αに当選した保留画像、すなわち薄い色のアメーバ風キャラクタの表示態様による第一の保留画像291が示されている。また、図17(a)に示す装飾図柄表示装置208では、特図1の図柄変動表示(以下、当該図柄変動表示と称する)が行われている。
当該図柄変動中に、まず、第1特図始動口230への入賞が1球あり、図17(b)には、保留が増加した様子が示されている。ここで増加した保留を表す保留画像(第二の保留画像)292も薄い色のアメーバ風キャラクタの表示態様によって表示されている。この第二の保留画像292の表示開始時点では、第二の保留画像292は、第一の保留画像291に対して所定間隔をあけて表示されている。しかしながら、第二の保留画像292は第一の保留画像291に一瞬にしてくっつき、第一の保留画像291と第二の保留画像292は一体化表示態様で表示される(図17(c)参照)。この例では、本発明にいう第一の数は2に相当し、第二の数は1に相当する。また、本発明にいう所定の契機は、先読み予告の実行可否抽選に当選したことになる。
続いて、当該図柄変動中に、第1特図始動口230への入賞が再び1球あり(以下、2球目の入賞と称する)、図17(e)には、保留が増加した様子が示されている。ここで増加した保留を表す保留画像(第三の保留画像)293は濃い色のアメーバ風キャラクタの表示態様によって表示されている。この第三の保留画像293の表示開始時点では、第三の保留画像293は、一体化した第一の保留画像291と第二の保留画像292に対して所定間隔をあけて表示されており、この所定間隔は以降も維持されている(図17(e)参照)。
一方、上記2球目の入賞に基づく保留を表す保留画像(第三の保留画像)293が薄い色のアメーバ風キャラクタの表示態様によって表示された場合には、薄い色の第三の保留画像293はすぐに、第一の保留画像291と第二の保留画像292が一体化した一体化保留画像に向けて移動を開始し、その一体化保留画像に接触表示態様で表示され(図17(e’)参照)た後、総ての保留画像が一体化表示態様で表示される(図17(f’)参照)。
なお、この例では、当該図柄変動中に接触表示態様を経て一体化が完了し、その後、停止図柄が表示されるが、第三の保留画像293が、第一の保留画像291と第二の保留画像292が一体化した一体化保留画像に接触する前、あるいは接触した後であって一体化する前に、当該図柄変動が終了し、大当り図柄が停止表示された場合には、大当り遊技終了後は、第三の保留画像293をデフォルトの表示態様で表示するようにしてもよい。
そして、第一の保留画像291が表す保留が消化されると、図17(g’)に示すように、第二の保留画像292と第三の保留画像293が一体化した画像が表示される。
なお、保留画像の表示態様を変化させる所定条件が成立してても、スーパーリーチ中や大当り遊技中には、保留画像の表示態様を変化させず、スーパーリーチや大当り遊技が終了した後に、保留画像の表示態様を変化させるようにしてもよい。特に、保留画像の表示態様が、上記接触表示態様を経て上記一体化表示態様に所定時間をかけて変化する場合には、こうすることで、スーパーリーチの演出や大当り遊技を楽しんでもらった後に、保留画像の変化過程も楽しんでもらえる。
さらに、図17(g’)に示す図柄変動表示で大当りの可能性が高いリーチなどの演出が行われ、そのリーチなどの演出が終わった後、後ろ側(新しい方)の保留(第二の保留画像292,第三の保留画像293)を表すアメーバ風キャラクタを、そのまま残していてもよいし、リーチ演出からの図柄の揺れ変動、あるいは図柄の確定表示のときに表示態様を変化させてもよい。すなわち、図17(g’)に示す、第二の保留画像292と第三の保留画像293が一体化した画像を、一体化したまま表示してもよいし、図17(b)に示すように、第二の保留画像292と第三の保留画像293を分離して表示してもよいし、あるいは、デフォルトの表示態様の保留画像に変化させてもよい。
次に、図柄変動開始コマンドに、時短A状態を表す情報が含まれていたときの保留画像の表示態様と、時短B状態を表す情報が含まれていたときの保留画像の表示態様との違いについて説明する。以下の説明では、説明を簡単にするために、先読み予告によって保留画像の表示態様を変化させないものとして説明する。
図18は、図5に示す特図D(突然時短)が停止表示され2R大当り遊技が終了した後の特図の図柄変動表示を示す具体例である。
図18に示す装飾図柄表示装置208における演出表示領域208dの上側は、特図1保留図柄表示領域2081になり、その下側は特図2保留図柄表示領域2082になる。
図18(a)には、特図1の保留が4つあり、特図2の保留が満タンの3つある状態が示されている。すなわち、第1特図保留ランプ218は4つ点灯し、装飾図柄表示装置208の特図1保留図柄表示領域2081には4つの保留図柄が表示され、第2特図保留ランプ220は3つ点灯し、装飾図柄表示装置208の特図2保留図柄表示領域2082には3つの保留図柄が表示されている。また、図18(a)では、2R大当り遊技が終了してから最初の(1回目の)特図の図柄変動表示が開始されている。ここでは、特図2優先変動機であるため、特図2の図柄変動表示が開始されている。
さらに、図18(b)には、第2特図始動口232への入賞があった後、最初の(1回目の)の図柄変動表示が終了し、第2特図表示装置214はハズレ図柄を停止表示し、装飾図柄表示装置208には、ハズレに対応した装飾図柄の組合せが停止表示された様子が示されている。
また、図18(c)には、特図1、特図2とも保留が満タンの状態で94回目の図柄変動表示となる特図2の図柄変動表示が終了し、装飾図柄表示装置208には、ハズレに対応した装飾図柄の組合せが停止表示された様子が示されている。
上述のごとく、図5(a)に示す特図Dが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、特図変動遊技が100回行われる間、電サポ状態が維持され、101回目には非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。主制御部300から第1副制御部400に送信されてくる、大当り遊技が終了後の1回目から94回目までの図柄変動開始コマンドには、時短A状態を表す情報が含まれている。図18(a)に示す図柄変動表示の開始を指示する図柄変動開始コマンドには、時短A状態を表す情報が含まれている。また、図18(c)に示す変動表示を終えた図柄変動表示の開始を指示する図柄変動開始コマンドにも、時短A状態を表す情報が含まれている。第1副制御部400は、受信した図柄変動開始コマンドに、時短A状態を表す情報が含まれていれば、表示すべき総ての保留図柄の表示態様をデフォルトの表示態様で表示させるように指示する。その結果、図18(a)に示す装飾図柄表示装置208にも、同図(c)に示す装飾図柄表示装置208にも、デフォルトの保留画像しか表示されていない。
また、大当り遊技が終了してからの特図の図柄変動回数は、第1副制御部400がカウントしてもよいし、主制御部300がカウントして図柄変動開始コマンドにカウント値を含めて第1副制御部400に送信するようにしてもよいが、いずれにしても第1副制御部400は、これから開始される図柄変動表示が、大当り遊技が終了してから何回目の図柄変動表示であるかを把握し、電サポ状態(時短状態)が維持される特図の図柄変動表示の残り回数を装飾図柄表示装置208に表示させる。図18(a)に示す装飾図柄表示装置208の右上には、「時短中 残り99回」と表示され、時短終了までの図柄変動表示の残り回数が報知されている。同図(c)に示す装飾図柄表示装置208の右上には、「時短中 残り6回」と表示されている。すなわち、同図(c)では大当り遊技が終了してから94回目の図柄変動表示が終了したことになり、次回の図柄変動開始コマンドには、時短B状態を表す情報が含まれてる。
図18(d)には、95回目の図柄変動表示となる特図2の図柄変動表示が開始された様子が示され、装飾図柄表示装置208の右上には、「時短中 残り5回」と表示されている。また、図18(e)には、95回目の図柄変動表示が終了し、装飾図柄表示装置208には、ハズレに対応した装飾図柄の組合せが停止表示された様子が示されている。
図18(f)には、96回目の図柄変動表示となる特図2の図柄変動表示が開始された様子が示されている。また、図18(g)には、電サポ状態最後の100回目となる図柄変動表示となる特図2の図柄変動表示が開始された様子が示され、装飾図柄表示装置208の右上には、「時短中 残り0回」と表示されている。この100回目の図柄変動表示中には、第2特図始動口232への入賞があり、図18(h)には、特図1、特図2とも保留が満タンの状態で100回目の図柄変動表示が終了し、装飾図柄表示装置208には、ハズレに対応した装飾図柄の組合せが停止表示された様子が示されている。
第1副制御部400は、受信した図柄変動開始コマンドに、時短B状態を表す情報が含まれていれば、表示すべき保留図柄の表示態様を変化させる。すなわち、特図Dの大当り遊技終了後の95回転目から100回転目まで(図18(d)〜同図(h))は、時短B用の表示態様で保留画像295を表示する。第1副制御部400は、受信した図柄変動開始コマンドに、時短B状態を表す情報が含まれていたこと(所定の契機の一例に相当)に基づいて、保留画像の表示態様を時短B用の表示態様に変化させる。ここでは、時短B用の表示態様は、特図1の総ての保留図柄(ここでは4つの保留画像)、および特図2の総ての保留図柄(ここでは3つの保留画像)を一つの保留図柄として表示する一体化表示態様である。すなわち、特図1の保留図柄と特図2の保留図柄を、模様を施した丸い図形一つで表示する。この表示態様では、遊技者は、RAM308の特図保留記憶部に記憶されている保留数が特定不能である。保留画像の表示態様が切り替わることで、特定の期間(この場合は最後の5回転)を強調することができ、遊技者の期待感、あるいは電サポ状態がまもなく終了してしまうという焦りを高めることができる場合がある。
図18(i)には、101回目の図柄変動表示となる特図2の図柄変動表示が開始された様子が示されている。この101回目の図柄変動表示の開始を指示する図柄変動開始コマンドには、通常状態を表す情報が含められ、保留画像の表示態様は、時短B用の表示態様からデフォルトの表示態様に戻る。また、図18(i)に示す制御状態(遊技状態)は非電サポ状態(非時短状態)であり、装飾図柄表示装置208の右上にこれまで表示されていた、時短終了までの図柄変動表示の残り回数の報知は終了している。
以上説明した具体例は、図5に示す特図D(突然時短)が停止表示され2R大当り遊技が終了した後の特図の図柄変動表示を示した例であったが、図5に示す特図B(15R大当り)が停止表示され15R大当り遊技が終了した後の特図の図柄変動表示でも同様である。また、図5に示す特図Aや特図Cでは次回大当りまで電サポ状態が維持されるが、これら特図Aや特図Cも100回までしか電サポ状態が維持されないものとして、搭載されている電サポ付き大当り総てを対象にして、時短A状態と時短B状態で保留画像の表示態様を変化させてもよい。
なお、装飾図柄表示装置208に時短の残り回数を表示しないようにしてもよい。こうした場合には、保留画像の変化により時短終了が近いことを報知することができ、遊技者により焦りを感じさせることができる場合がある。
次いで、非確変状態(特図低確率状態)における保留画像の表示態様と、確変状態(特図高確率状態)における保留画像の表示態様との違いについて説明する。以下の説明でも、説明を簡単にするために、先読み予告によって保留画像の表示態様を変化させないものとして説明する。
図19は、非確変状態で開始された特図の図柄変動表示で図5に示す特図A(15R特別大当り)が停止表示され、確変状態に移行した後の特図の図柄変動表示を示す具体例を示した図である。
この図19は、図面の煩雑さを避けるために、特図2の保留画像は図示省略している。また、これまで説明したことと重複することについては説明を省略することがある。
図19(a)には、通常状態(特図低確率普図低確率状態)、すなわち非確変状態で特図1の図柄変動表示が開始された様子が示されている。この図19(a)に示す状態では、特図1の保留が2つあり、特図2の保留は0である。すなわち、第1特図保留ランプ218は2つ点灯し、装飾図柄表示装置208には、2つの保留図柄291,292が表示されている。図19に示す例では、非確変状態では保留画像はデフォルトの表示態様で表示される。
図19(b)には、同図(a)で開始された特図1の図柄変動表示の最中に、第1特図始動口230への入賞が1球あり、特図1の保留を表す保留画像が増加した様子が示されている。ここで増加した特図1の保留を表す保留画像293も、入賞時が非確変状態であったことからデフォルトの表示態様で表示されている。また、図19(b)に示す装飾図柄表示装置208には、リーチ演出が表示されている。
図19(c)には、第2特図始動口230への入賞が1球あった後、図柄変動表示が終了し、第1特図表示装置212は図5(a)に示す特図Aを停止表示し、装飾図柄表示装置208には、「装飾7−装飾7−装飾7」といった装飾図柄の組合せが停止表示されている。また、図19(c)に示す装飾図柄表示装置208には、特図1の4つ目の保留を表す保留画像294がデフォルトの表示態様で表示されている。
特図Aが停止表示されたことによって大当り遊技が開始され、その大当り遊技が終了すると、制御状態(遊技状態)は特図高確率普図高確率状態、すなわち確変状態に移行する。特図Aが停止表示されたことによる大当り遊技の終了後には、主制御部300から第1副制御部400に送信されてくる図柄変動開始コマンドには、確変状態を表す情報が含まれている。
図19(d)には、確変状態で特図1の図柄変動表示(以下、当該図柄変動表示と称する)が開始された様子が示されている。なお、図19(d)に示す装飾図柄表示装置208の右上には現在確変状態であることを報知する表示がなされている。この図19に示す例では、図柄変動開始コマンドに確変状態を表す情報が含まれていれば、表示すべき保留図柄の表示態様を変化させる。すなわち、特図Aの大当り遊技終了後、次回大当りまでは、確変用の表示態様で保留画像296を表示する。ここでは、確変用の表示態様は、特図1の総ての保留図柄(ここでは3つの保留画像)を一つの保留図柄296として表示する一体化表示態様である。すなわち、特図1の丸形の保留図柄291〜294をつなげ、保留数によって長さが変化するインジケータ風の一つの保留画像296で表示する。この表示態様では、遊技者は、保留数の増減はインジケータの長さ変化でわかるが、RAM308の特図保留記憶部に記憶されている保留数を正確に特定することができない態様となっており、保留が満タンか否かを識別しにくい。保留画像の表示態様をこのような表示態様に切り替えることにより、保留満タンによる遊技者の止め打ちを防止することができ、店側の利益を上げることができる場合がある。
また、この態様でも特図1の保留と特図2の保留を区別不能に合わせて1本のインジケータ風の保留画像にし、遊技者の止め打ちをより効果的に防止しているが、特図1の保留と特図2の保留を分けて2本のインジケータ風の画像で表示してもよい。
図19(e)には、確変状態における当該図柄変動表示の最中に第2特図始動口232への入賞が1球あり、特図2の保留が一つ増加した状態が示されている。確変状態で増加した特図2の保留を表す保留画像も1本のインジケータ風の保留画像296に取り込まれ、保留画像296の長さは長くなっているものの、特図1の保留が増加して満タンになった長さなのか、特図2の保留が増加して満タンになった長さなのか、この保留画像296を見ただけでは遊技者は区別不能である。
図19(f)には、確変状態における当該図柄変動表示の最中に第2特図始動口232への入賞がさらに2球あり、特図2の保留が二つ増加した状態が示されている。1本のインジケータ風の保留画像296の長さはさらに長くなっていることはわかる。
なお、保留が減った場合には、1本のインジケータ風の保留画像296の長さは短くなり、これを見た遊技者は、球を打ち出さないといけないと思って焦って打ち出すことが期待でき、止め打ち防止になる場合がある。
続いて、スーパーリーチ(SPリーチ)前後における保留画像の表示態様の違いについて説明する。以下の説明でも、説明を簡単にするために、先読み予告によって保留画像の表示態様を変化させないものとして説明する。
図20は、図21に示す例のタイムチャートを表す図であり、図21は、通常状態(特図低確率普図低確率状態)におけるスーパーリーチ前後の装飾図柄表示装置208の表示を示す図である。
図20に示す括弧書きのアルファベットは、図21における括弧書きの図番に対応している。
通常状態(特図低確率普図低確率状態)において特図の図柄変動表示が開始された後の装飾図柄表示装置208の表示を図21(a)に示す。図21(a)に示す装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dには、2つのデフォルトの保留画像291,292が示されている。ここでは、白色の丸い図形の保留画像が2つ示されている。なお、ここではまだ、リーチ演出は行われておらず、装飾図柄表示装置208の中央で装飾図柄の変動表示が行われてる。
リーチ演出が開始されたときの装飾図柄表示装置208の表示を図21(b)に示す。図21(b)に示す装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208aには「装飾3」が停止表示されるとともに、その右図柄表示領域208cにも「装飾3」が停止表示されている。また、図21(b)に示す装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dにも、デフォルトの2つの保留画像291,292が示されている。なお、ここではまだ、スーパリーチの演出まで発展していない。
スーパーリーチの演出に発展した直後の装飾図柄表示装置208の表示を図21(c)に示す。この例では、図20に示すように、特図の図柄変動表示を開始してからT1秒後にスーパーリーチの演出に発展する。図21(c)に示すように、装飾図柄表示装置208の表示画面は、主人公の殿様と敵役が登場したSPリーチ用の演出表示に切り替わっており、ここでは、主人公の殿様と敵役が対峙した場面が表示されている。また、装飾図柄の変動表示は右上に移行してこれまでよりも小さく表示されている。さらに、表示画面の切り替わりと同時に、SPリーチ用の表示態様で保留画像297を表示する。第1副制御部400は図柄変動開始コマンドを受信してからの時間をカウントしており、SPリーチ用の演出表示への切り替えに同期して、保留画像の表示態様もSPリーチ用の表示態様に切り替える指示を行う。すなわち、SPリーチ用の演出表示に切り替わること(所定の契機の一例に相当)に基づいて、保留画像の表示態様がSPリーチ用の表示態様に変化する。ここでのSPリーチ用の表示態様も、特図1の総ての保留図柄、および特図2の総ての保留図柄を一つの保留図柄として表示する一体化表示態様である。図21(c)に示す装飾図柄表示装置208には、右上に移行した装飾図柄の変動表示の表示領域の下に、一体化表示態様の保留画像297が示されている。この一体化された保留画像297は、特図1の保留図柄と特図2の保留図柄を、デフォルトの色とは異なる所定の色(例えば黄色)の丸い図形一つで表示されたものである。図21(c)に示す一体化された保留画像297の表示態様では、遊技者は、RAM308の特図保留記憶部に記憶されている保留数が特定不能である。保留画像の表示態様が切り替わることで、特定の期間(この場合はSPリーチ中)を強調することができ、遊技者の期待感を高めることができる場合がある。
スーパーリーチの演出中に保留が1つ増加した時点の装飾図柄表示装置208の表示を図21(d)に示す。この図21(d)に示すように、装飾図柄表示装置208には、主人公の殿様と敵役が斬り合った直後の場面が表示されている。また、一体化表示態様の保留画像297は、保留が増加した分、予め定められた保留表示の色に変化している。ここでの色変化は、例えば、保留が1つ増加すると青色に変化し、保留が1つ減少すると赤色に変化する・・・といった具合になる。遊技者は、保留画像297の色が変化することで保留数が変化していることは分かるが、RAM308の特図保留記憶部に記憶されている保留数を正確に特定することができない態様となっており、保留が満タンか否かを識別しにくい。保留画像297の表示態様をこのような表示態様に切り替えることにより、例えば、演出が所定時間以上継続する等の特定期間(ここではSPリーチ中)の遊技者の止め打ちを防止し、店側の利益を上げることができる場合がある。なお、保留数の変化を表す態様は色の変化に限らず、模様の変化や形状の変化や表示位置の変化等であってもよい。また、保留画像297を特定期間中(例えばSPリーチ中)の演出に沿った表示態様にしてもよい。例えば、演出表示が背景模様があるものであれば、その模様と同じ模様の図形にしてもよい。その場合、保留図柄が目立たなくなり演出を邪魔することがないので、遊技者の注目を特定期間中の演出に集中させることができる場合がある。
スーパーリーチの演出が終了する時点の装飾図柄表示装置208の表示を図21(e)に示す。この例では、図20に示すように、特図の図柄変動表示を開始してからT2秒後にスーパーリーチの演出は終了する。図21(e)に示すように、装飾図柄表示装置208には、主人公の殿様が倒れ、敵役が勝利した場面が表示されている。また、一体化表示態様の保留画像297は、スーパーリーチの演出が終了するまで表示され続ける。
特図表示装置が停止表示した時点の装飾図柄表示装置208の表示を図21(f)に示す。図21(f)に示す装飾図柄表示装置208には、スーパーリーチに発展しながらも、はずれの装飾図柄の組合せが停止表示されている。また、図21(f)に示す装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dには、図20に示す(d)のタイミングで増加した保留分を含めて、白色の丸い図形の3つの保留画像291〜293が示されており、保留画像の表示態様はデフォルトの表示態様に戻っている。
なお、図21(f)で大当り図柄が停止表示されて大当り遊技が開始され、その大当り遊技が終了した後も、保留画像291〜293の表示態様はデフォルトの表示態様に戻る。
次に、保留画像における、これまで説明した表示態様とは異なる表示態様について説明する。図22は、保留画像における、これまで説明した表示態様とは異なる表示態様を複数示した図である。
図22(a)には、入賞タイミングが、最も古い第一の保留を表す第一の保留画像291と、その次に古い第二の保留を表す第二の保留画像292と、最も新しい第三の保留を表す第三の保留画像293が示されている。これら3つの保留画像291〜293のうち、第二の保留画像292のみが先読み予告を兼ねており、第一の保留画像291および第三の保留画像293はデフォルトの表示態様である。したがって、遊技者が期待できる保留は保留2のみになる。図22(a)では、遊技者が期待できる保留を表す保留画像(ここでは第二の保留画像292)の表示態様は、期待できない保留を表す保留画像(ここでは第一の保留画像291および第三の保留画像293)よりも大きな形状で表されており、期待できない保留を表す第一および第三の保留画像291,293の一部が、期待できる第二の保留画像292によって隠されている。したがって、上記所定間隔よりも狭い間隔で表示された特殊表示態様の一例に相当する。また、図22(a)に示す例では、遊技者の期待度が高い保留を表す保留画像の表示態様は、デフォルトの表示態様の相似形であるが、デフォルトの表示態様の色とは異なった色である。
ここで、第2副制御部500に設けられた画像制御部において装飾図柄表示装置208に、保留画像が重なった状態を表示するプロセスについて簡単に説明する。
図23(a)は、装飾図柄表示装置208に、背景画像と、装飾図柄の組合せと、保留画像が表示される様子をレイヤ別に示した図であり、同図(b)は、各レイヤが重なった様子を示す図である。
背景画像は遊技者から見て最も奥側に表示される第1レイヤL1に描画され、装飾図柄の組合せである「装飾7−装飾7−装飾7」は、第1レイヤL1よりも一つ手前の第2レイヤL2に描画される。
3つの保留画像291〜293は、第2レイヤL2よりも一つ手前の第3レイヤL3に描画される。ここでは、第3レイヤL3が遊技者から見て最も手前側に表示されるレイヤになる。第3レイヤL3における保留画像の描画の順番は、遊技者の期待度が低い第一の保留画像291、同じく遊技者の期待度が低い第三の保留画像293、遊技者の期待度が高い第二の保留画像292の順番になる。すなわち、隣の保留画像を覆う大きな第二の保留画像292の描画が最後になる。このように、左側の保留画像から順番に描画する等の保留画像の並びに従った描画順番から描画の順番を変更することで、描画の処理付加を軽減することができる。
第1レイヤL1、第2のレイヤL2、および第3のレイヤL3によって、装飾図柄表示装置208には、図23(b)に示す画像が表示される。
図22(b)に示す、遊技者の期待度が高い保留を表す保留画像(例えば、先読み予告を兼ねた保留画像)292には、光のオーラ2921のエフェクト処理が施されている。
この例では、遊技者の期待度が高い保留を表す保留画像(292)も、デフォルトの保留画像と同じ形状かつ同じ大きさの部分を有するが、その部分に付加された光のオーラ2921によって、遊技者の期待度が低い保留を表す保留画像(291,293)の一部は隠されている。したがって、この図22(b)に示す例も、上記所定間隔よりも狭い間隔で表示された特殊表示態様の一例に相当する。
なお、保留画像が表示された位置から規則的な経路あるいはランダムな経路に沿って移動し、移動途中に光のオーラ2921の部分が他の保留画像に重なる態様であってもよい。この態様では、保留画像の間隔が所定間隔より拡くなったり狭くなったりしてよい。すなわち、所定間隔とは異なる間隔で表示されればよい。
図22(c)には、同図(a)に示す例とは反対の例が示されている。すなわち、図22(c)に示す、遊技者の期待度が低い保留を表す保留画像(291,293)は、遊技者の期待度が高い保留を表す保留画像(292)を隠している。
以上説明した図22(a)〜(c)に示した図では、保留画像どうしが一部重なる例であったが、重なり具合は、一部ではなく、特殊表示態様の保留画像が隣の保留画像(例えば、デフォルトの表態態様の保留画像)の全体に重なる態様であってもよいし、特殊表示態様の保留画像が、隣の保留画像(例えば、デフォルトの表態態様の保留画像)によって全部を覆われる態様であってもよい。
図22(d)は、図19に示した一体化表示態様の変形例を示す図である。
図19に示す例は、特図2優先変動機における例であったが、この例は、入賞順変動機における例になる。すなわち、第1特図始動口230と、第2特図始動口232に入賞した順に特図の消化(特図の図柄変動)が行われる。この図22(d)に示す例では、特図1の保留と特図2の保留を区別可能に合わせて1本のインジケータ風の保留画像296’で表示する。すなわち、図22(d)に示す保留画像296’では、特図1の保留と特図2の保留を入賞順に色分けしており、白色部分2961’が特図1の保留分を表す部分であり、黒色部分が特図2の保留分2962’を表す部分である。
図22(e)は、一体化表示態様の他の例を示す図である。
この図22(e)に示す例も、入賞順変動機における例になる。図22(e)に示す演出表示領域208dには、第一の保留画像291として特図1の古い方の保留を表す画像が表示され、第二の保留画像292として特図2の古い方の保留を表す画像が表示され、第三の保留画像293として特図2の新しい方の保留を表す画像が表示され、第四の保留画像294として特図1の新しい方の保留を表す画像が表示されている。図22(e)に示す例では、特図1の第一の保留画像291と特図2の第三の保留画像293が、継ぎ手2900によって両者(291,293)を区別できるように一体化されている。この例では、一体化された、第一の保留画像291と第三の保留画像293がともに、先読み予告を兼ねる保留表示に相当する。このように、隣に表示された保留図柄を飛び越えて一体化する表示態様であってもよい。
続いて、複数の図柄変動を跨いで行われる連続演出に発展することの予告を兼ねた保留画像の表示態様について説明する。
図24は、複数の図柄変動が行われているときの装飾図柄表示装置208の表示画面を示す図である。
図24(a)には、各図柄変動で異なるキャラクタが登場する個別演出の一例が示されている。図24(a)の左に示す装飾図柄表示装置208には、2つの保留画像291,292がデフォルトの表示形態で示されている。
図24(a)に示す次変動は、第一の保留画像291の保留(第一の保留)に基づく図柄変動表示に相当し、この図柄変動表示の最中に装飾図柄表示装置208には、殿様のキャラクタが登場している。
図24(a)に示す次々変動は、第二の保留画像292の保留(第二の保留)に基づく図柄変動表示に相当し、この図柄変動表示の最中に装飾図柄表示装置208には、姫のキャラクタが登場している。
図24(a)に示す例では、このように次変動と次々変動で異なるキャラクタが登場し、両変動での関連性はない。
一方、図24(b)には、各図柄変動で同一のキャラクタが登場する連続演出の一例が示されている。図24(b)の左に示す装飾図柄表示装置208には、一体化表示態様による一つの保留画像290’が表示されている。ここでの一体化表示態様は、一体化表示された保留に基づく図柄変動にわたって、関連性のある演出が継続する連続予告が行われることの予告報知を兼ねる表示態様である。この例では、連続予告の実行可否抽選に当選したこと(所定の契機の一例に相当)に基づいて、保留画像の表示態様が一体化表示態様に変化する。
図24(b)に示す例では、第一の保留画像291の保留(第一の保留)に基づく図柄変動表示(次変動)の最中に装飾図柄表示装置208には殿様のキャラクタが登場し、「チャンスかも」という文字表示がなされている。なお、次変動における保留画像292’は、一体化表示態様から保留消化で単数に減った表示態様で表示されている。また、第二の保留画像292の保留(第二の保留)に基づく図柄変動表示(次々変動)の最中にも殿様のキャラクタが登場し、この次々変動では「激アツ」という文字表示がなされている。このように、図24(b)に示す次変動と次々変動で同一のキャラクタが登場し、両変動では関連した演出が行われている。
なお、連続予告は、同一のキャラクタが登場することに限らず、同一の背景や同一の場面等といった、遊技者に関連性を想起させる演出が複数の変動で行われればよい。
最後に、これまで説明した保留画像の表示形態を含めて、もう一度まとめて説明する。
図25は、これまで説明した保留画像の表示形態を含む種々の表示態様を示す図である。この図25でも、白色の小さい丸い図形がデフォルトの保留画像になる。
図25(a)には、接触表示態様が示されている。同図(a)の右側には、複数の保留画像が上下にずれて接触した接触表示態様が示されている。
図25(b)および同図(c)には、保留画像が重なった表示態様が示されている。同図(b)には、デフォルトの保留画像よりも大きな保留画像が、デフォルトの保留画像に重なったり、重なられたりして表示されている。ここに示す保留画像が重なった表示態様では、RAM308の保留記憶部に記憶されている保留数を遊技者が特定可能である。また、同図(c)の左側には、デフォルトの保留画像が隣のデフォルトの保留画像に重なったものも示されている。さらに、その右側には、光のオーラおよびそのオーラの陰が、デフォルトの保留画像に重なったものも示されている。これらの表示態様によって、保留画像を使った演出のバリエーションが増え、特定の保留を目立たせたり(例えば、重なる方の保留画像によって表された保留)、あるいは反対に目立たせないようにする(例えば、重なられる方の保留画像によって表された保留)ことが可能になり、遊技の興趣を高めることができる場合がある。
図25(d)および同図(e)には、一体化表示態様が示されている。同図(e)の右側には、同図(b)に示された接触表示態様が一体化表示された態様が示されている。
なお、以上説明した実施形態のパチンコ機100は、特図が2種類あるものであったが、特図が1種類のものであってもよい。この場合には、上述の説明において「特図2」を単なる「特図」と読み替えて、特図2に関する処理と同じ処理が行われる。さらに、上記実施形態では、特図2優先変動機や入賞順変動機を例にあげて説明したが、同時変動機であってもよい。また、特図1に関する処理を、特図2に関する処理と同様に行うようにしてもよい。さらに、入賞順変動の場合は、電サポ状態中であっても特図1の図柄変動が行われることを想定しなければならず、非電サポ状態中でも特図2の図柄変動が行われることを想定しなければならないため、特図1の保留表示と特図2の保留表示を分けずに合わせた形で表示してもよい。
さらにここでは、本発明をパチンコ機に適用した例を説明したが、本発明は、回動遊技機(スロットマシン)にも適用することが可能である。
以上の説明では『当否判定を行い、該当否判定の結果が特定の当否判定結果(例えば、大当り)である場合に、遊技者に対する有利度が第一の有利度である第一の制御状態から該第一の有利度とは有利度が異なる第二の有利度である第二の制御状態(例えば、大当り遊技状態)に制御状態を移行させる第一の遊技台において、前記当否判定に用いられる始動情報を遊技球が始動領域に進入したことに基づいて生成する始動情報生成手段(例えば、乱数値生成回路318、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタ、および乱数加工を施す主制御部300を併せたもの)と、前記始動情報生成手段が生成した始動情報を所定の複数の上限数まで記憶可能な始動情報記憶手段(例えば、RAM308の保留記憶部)と、演出の画像を表示する演出画像表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、前記演出画像表示手段に、前記始動情報記憶手段に始動情報が記憶されたことに基づく保留画像(例えば、保留画像291〜294)を表示させる演出制御手段(例えば、第1副制御部400と第2副制御部500を併せたもの)と、を備え、前記演出制御手段は、2以上の第一の数(例えば、2)の前記保留画像を、所定の契機(例えば、先読み予告の実行可否抽選に当選したこと)に基づいて、該第一の数よりも少ない第二の数(例えば、1)で表示させる特殊表示態様で、前記演出画像表示手段に表示させるものであることを特徴とする第一の遊技台。』について説明した。
ここにいう第二の数は1であってもよく、この場合には、前記第一の数の前記保留画像が一体化したように見える。
また、前記演出制御手段は、前記保留画像を、所定の契機に基づいて、前記始動情報記憶手段に実際に記憶された始動情報の数よりも少ない数の始動情報しか該始動情報記憶手段に記憶されなかったように見える態様で、前記演出画像表示手段に表示させるものであってもよい。
また、前記演出制御手段は、前記始動情報記憶手段に記憶された始動情報ごとに所定間隔をあけて表示させる複数の保留画像を、所定の契機に基づいて、接触、一部重複、あるいは一体化させて表示させるものであってもよい。
なお、前記保留画像は、前記始動情報が前記始動情報記憶手段から消去された後も所定期間、前記演出画像表示手段に表示される場合があってもよく、消去された始動情報であっても前記始動情報記憶手段に記憶された始動情報であることに変わりはない。また、記憶された始動情報は、記憶されているあるいは記憶されていた始動情報に読み替えてもよい。
また、これまでの説明においては『前記演出制御手段(例えば、第1副制御部400と第2副制御部500を併せたもの)は、前記第一の数の前記保留画像を、前記演出画像表示手段に前記特殊表示態様として前記第二の数で表示させるにあたり、該第一の数が特定可能な表示態様(例えば、図14(c)のIIに示す表示態様)で表示させるものであることを特徴とする遊技台』についても説明がなされている。
なお、前記演出制御手段は、前記所定間隔よりも狭い間隔で前記第一の数が特定可能な表示態様を前記特殊表示態様にして、該第一の数の前記保留画像を前記所定の契機に基づいて前記演出画像表示手段に表示させるものであってもよい。
また、これまでの説明においては『前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を取得し、取得した始動情報に基づいて前記当否判定を行って当否判定結果を導出する当否判定手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、前記当否判定手段による所定の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になる可能性があることを予告する先読み予告を実行する先読み予告手段(例えば、図14に示す始動入賞時サブ側先読予告実行処理、図16に示す変動開始時サブ側予告実行処理を実行する第1副制御部400、第2副制御部500、および装飾図柄表示装置208を併せたもの)と、を備え、前記演出制御手段は、前記先読み予告手段が前記先読み予告を実行することを前記所定の契機にして、前記第一の数の前記保留画像を前記第二の数の前記特殊表示態様で前記演出画像表示手段に表示させる(例えば、図14や図15に示す表示態様で表示させる)ものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
ここで、前記先読み予告手段は、前記当否判定手段による所定の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になる可能性があることを予告する先読み予告を該当否判定手段が該所定の始動情報を取得するよりも先に取得した該所定の始動情報に基づいて実行するものであってもよい。
また、ここにいう前記先読み予告手段が前記先読み予告を実行することに基づいてには、該先読み予告を実行することが決定されたことに基づく場合や、該先読み予告が開始されたことに基づく場合も含まれる。
さらに、前記先読み予告手段は、前記当否判定手段による所定の始動情報に基づく当否判定の結果に係る情報を所定の態様で予告する先読み予告を、該当否判定手段が該所定の始動情報を取得するよりも先に取得した該所定の始動情報に基づいて実行するものであってもよい。なお、前記当否判定手段による所定の始動情報に基づく当否判定の結果に係る情報とは、例えば、前記特定の当否判定結果になる可能性があることを表す情報であってもよいし、該特定の当否判定結果とは異なる当否判定結果になる可能性があることを表す情報であってもよいし、前記大当り制御状態に関する情報(例えば、「当たった場合には2400発の出球だよ」といった情報や「当たれば15回のチャンス」といった情報)であっってもよい。
また、前記先読み予告手段は、前記当否判定手段による所定の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になる可能性があることを予告するための先読み予告を該当否判定手段が該所定の始動情報に基づく当否判定を行うよりも前に開始するものであってもよい。
また、図柄変動を開始してから前記当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示するまでの図柄変動表示を前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報ごとに行う図柄表示手段を備えた態様であれば、前記先読み予告手段は、所定の始動情報に対応した図柄変動表示中及び当該図柄変動表示よりも先に実行される図柄変動表示中の少なくとも一方で該所定の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になることを予告するための先読み予告を実行するものであってもよい。
また、前記先読み予告手段は、前記当否判定手段による所定の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になる可能性があることの予告についての実行可否が該当否判定手段が該所定の始動情報に基づく当否判定を行うよりも前に決定される先読み予告を実行するものであってもよい。
また、前記先読み予告手段は、前記当否判定手段による所定の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になる可能性があることを予告するための先読み予告を、前記始動情報記憶手段に該所定の始動情報が記憶されたことに基づいて実行するものであってもよいし、あるいは前記当否判定手段による所定の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になる可能性があることを予告するための先読み予告を、前記始動情報記憶手段に該所定の始動情報が記憶されたことを表すコマンドを受信したことに基づいて実行するものであってもよい。
また、これまでの説明においては『前記演出制御手段(例えば、第1副制御部400と第2副制御部500を併せたもの)は、前記始動情報記憶手段に第一の始動情報が記憶されたことに基づく第一の保留画像(例えば、保留画像291)を前記演出画像表示手段に表示させ、該演出画像表示手段に該第一の保留画像が表示されている状態で該始動情報記憶手段に第二の始動情報が記憶されたことに基づく第二の保留画像(例えば、保留画像292)を、前記所定の表示態様として、該第一の保留画像とは所定間隔をあけて該演出画像表示手段に表示させ、該第二の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になる可能性があることを予告する前記先読み予告を前記先読み予告手段が実行することを前記所定の契機にするとともに、該第一の保留画像と該第二の保留画像を含む複数の保留画像を一つの保留画像として表示する表示態様(例えば、一体化表示態様)を前記特殊表示態様にして、前記第一の数である該複数の保留画像の数の保留画像を、前記第二の数の保留画像として前記演出画像表示手段に表示させる(例えば、図14(c)、同図(d)、図15(e)に示す表示態様で表示させる)ものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
なお、前記演出制御手段は、前記第二の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になる可能性があることを予告する前記先読み予告を前記先読み予告手段が実行することを前記所定の契機にするとともに、該第一の保留画像と該第二の保留画像を含む複数の保留画像を一つの保留画像として表示する表示態様を前記特殊表示態様にして、前記第一の数である該複数の保留画像の数の保留画像を、前記第二の数である1つの保留画像として前記演出画像表示手段に表示させるものであってもよいし、さらには、前記第二の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になる可能性があることを予告する前記先読み予告を前記先読み予告手段が実行することを前記所定の契機にするとともに、該第一の保留画像と該第二の保留画像を一つの保留画像として表示する表示態様を前記特殊表示態様にして、前記第一の数である2つの保留画像となる該第一の保留画像と該第二の保留画像を、前記第二の数である1つの保留画像として前記演出画像表示手段に表示させるものであってもよい。
ここで、前記演出制御手段は、前記始動情報記憶手段に第一の始動情報が記憶されたことに基づいて前記演出画像表示手段に第一の保留画像を表示させ、前記所定の表示態様として、該始動情報記憶手段に該第一の始動情報の後に第二の始動情報が記憶されたことに基づいて該演出画像表示手段に該第一の保留画像とは前記所定間隔をあけて第二の保留画像を表示させるものであってもよく、さらに、該第二の始動情報に基づく当否判定の結果が前記特定の当否判定結果になる可能性があることを予告する前記先読み予告を前記先読み予告手段が実行することを前記所定の契機にして、該第一の保留画像および該第二の保留画像を、該第一の保留画像と該第二の保留画像を一つの保留画像とする前記特殊表示態様で前記演出画像表示手段に表示させるものであってもよい。
また、これまでの説明においては『前記演出制御手段は、前記始動情報記憶手段に第一の始動情報が記憶されたことに基づく第一の保留画像を前記演出画像表示手段に表示させ、該演出画像表示手段に該第一の保留画像が表示されている状態で該始動情報記憶手段に第二の始動情報が記憶されたことに基づく第二の保留画像を、前記所定の表示態様として、該第一の保留画像とは所定間隔をあけて該演出画像表示手段に表示させ、2つの保留画像を少なくとも含む複数の保留画像を、該複数の保留画像が接した接触表示態様を経て該複数の保留画像を一体化させた一体化表示態様で表示する表示態様を前記特殊表示態様にして、前記第一の数である該複数の保留画像の数の保留画像を、所定の第一の契機に基づいて、前記第二の数の保留画像として前記演出画像表示手段に表示させ(例えば、図14(d)に示す表示態様)、該複数の保留画像を該接触表示態様を経ずに該一体化表示態様で表示する表示態様を前記特殊表示態様にして、前記第一の数である該複数の保留画像の数の保留画像を、所定の第二の契機に基づいて、前記第二の数の保留画像として前記演出画像表示手段に表示させる(例えば、図14(c)に示す表示態様で表示させる)ものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
なお、前記演出制御手段は、前記始動情報記憶手段に第一の始動情報が記憶されたことに基づく第一の保留画像を前記演出画像表示手段に表示させ、該演出画像表示手段に該第一の保留画像が表示されている状態で該始動情報記憶手段に第二の始動情報が記憶されたことに基づく第二の保留画像を、前記所定の表示態様として、該第一の保留画像とは所定間隔をあけて該演出画像表示手段に表示させ、2つの保留画像を、該2つの保留画像が接した接触表示態様を経て該2つの保留画像を一体化させた一体化表示態様で表示する表示態様を前記特殊表示態様にして、前記第一の数である2つの保留画像となる該第一の保留画像と該第二の保留画像を、所定の第一の契機に基づいて、前記第二の数である1つの保留画像として前記演出画像表示手段に表示させ(例えば、図14(d)に示す表示態様)、2つの保留画像を該接触表示態様を経ずに該一体化表示態様で表示する表示態様を前記特殊表示態様にして、前記第一の数である2つの保留画像となる該第一の保留画像と該第二の保留画像を、所定の第二の契機に基づいて、前記第二の数である1つの保留画像として前記演出画像表示手段に表示させる(例えば、図14(c)に示す表示態様で表示させる)ものであってもよい。
また、前記所定の第一の契機に基づいた場合は、前記所定の表示態様で表示されていた前記第一の保留画像と前記第二の保留画像が、前記接触表示態様を経て前記一体化表示態様に変化してもよいし、該第二の保留画像を表示するタイミングで該第一の保留画像と該第二の保留画像が前記接触表示態様で表示され、その後、前記一体化表示態様に変化してもよい。また、前記所定の第二の契機に基づいた場合は、前記所定の表示態様で表示されていた前記第一の保留画像と前記第二の保留画像が、前記接触表示態様を経ずに前記一体化表示態様に変化してもよいし、該第二の保留画像を表示するタイミングで該第一の保留画像と該第二の保留画像を前記一体化表示態様で表示するようにしてもよい。
さらに、これまでの説明においては『当否判定を行い、該当否判定の結果が特定の当否判定結果(例えば、大当り)である場合に、遊技者に対する有利度が第一の有利度である第一の制御状態から該第一の有利度とは有利度が異なる第二の有利度である第二の制御状態(例えば、大当り遊技状態)に制御状態を移行させる第二の遊技台において、前記当否判定に用いられる始動情報を遊技球が始動領域に進入したことに基づいて生成する始動情報生成手段(例えば、乱数値生成回路318、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタ、および乱数加工を施す主制御部300を併せたもの)と、前記始動情報生成手段が生成した始動情報を所定の複数の上限数まで記憶可能な始動情報記憶手段(例えば、RAM308の保留記憶部)と、演出の画像を表示する演出画像表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、前記演出画像表示手段に、前記始動情報記憶手段に始動情報が記憶されたことに基づく保留画像(例えば、保留画像291〜294)を表示させる演出制御手段(例えば、第1副制御部400と第2副制御部500を併せたもの)と、を備え、前記演出制御手段は、2以上の第一の数(例えば、2)の前記保留画像を、所定の契機(例えば、先読み予告の実行可否抽選に当選したこと)に基づいて、所定間隔(例えば、所定間隔W)をあけて表示する所定の表示態様(例えば、通常の表示態様)における該所定間隔よりも狭い間隔で表示させる特殊表示態様で、前記演出画像表示手段に表示させるものであることを特徴とする第二の遊技台。』についても説明した。
ここにいう狭い間隔には0や負の数値も含まれ、前記特殊表示態様には、例えば、2つの保留画像が接している表示態様や、2つの保留画像が重なっている表示態様が含まれる。したがって、上記第一の遊技台には、例えば、2つの保留画像が接して前記第二の数で表示された特殊表示態様や、2つの保留画像が重なって前記第二の数で表示された特殊表示態様が含まれるため、この第二の遊技台は、上記第一の遊技台の上位概念の遊技台に相当するともいえる。
また、前記演出制御手段は、前記保留画像を、所定の契機に基づいて、該始動情報記憶手段に記憶された始動情報ごとに所定間隔をあけて表示する所定の表示態様とは異なる(例えば、前記所定間隔よりも広い間隔をあけて表示する)特殊表示態様で、前記演出画像表示手段に表示させるものであってもよい。
また、前記演出制御手段は、前記保留画像を、所定の契機に基づいて、該始動情報記憶手段に記憶された始動情報ごとに所定間隔をあけて該始動情報記憶手段に記憶された始動情報の数を表す所定の表示態様とは、該始動情報の数が異なる(例えば、該始動情報記憶手段に記憶された始動情報の数よりも多い数で表示する)特殊表示態様で、前記演出画像表示手段に表示させるものであってもよい。
また、前記演出制御手段は、前記保留画像を、所定の契機に基づいて、前記始動情報記憶手段に実際に記憶された始動情報の数よりも少ない数の始動情報しか該始動情報記憶手段に記憶されなかったように見える態様で、前記演出画像表示手段に表示させるものであってもよい。
また、前記演出制御手段は、前記始動情報記憶手段に記憶された始動情報ごとに所定間隔をあけて表示させる複数の保留画像を、所定の契機に基づいて、接触、一部重複、あるいは一体化させて表示させるものであってもよい。
なお、前記保留画像は、前記始動情報が前記始動情報記憶手段から消去された後も所定期間、前記演出画像表示手段に表示される場合があってもよく、消去された始動情報であっても前記始動情報記憶手段に記憶された始動情報であることに変わりはない。また、記憶された始動情報は、記憶されているあるいは記憶されていた始動情報に読み替えてもよい。
以上の記載では、
『 遊技球が進入可能な始動領域[例えば、第1特図始動口230]と、
図柄変動表示を実行可能な図柄表示手段[例えば、第1特図表示装置212]と、
保留表示を実行可能な保留表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208における演出表示領域208d]と、
を備えた遊技台であって、
前記保留表示は、保留アイコン[例えば、第一〜第四の保留画像291〜294]の表示によって保留数を遊技者に報知可能な表示であり、
前記保留表示は、保留増加条件の成立があった場合に、前記保留アイコンの増加表示を行うことが可能な表示であり、
前記保留増加条件が成立する要件とは、前記始動領域に遊技球が進入したことを含む要件であり、
前記保留表示は、前記保留アイコンを、第一の表示態様[例えば、図15(b)に示す“変化なし”のデフォルトの表示態様]で表示可能な表示であり、
前記保留表示は、前記保留アイコンを、第二の表示態様[例えば、図14(e)の右図に示す拡大表示されたアメーバの表示態様]で表示可能な表示であり、
前記第二の表示態様は、先読み予告の表示態様であり、
前記保留表示は、前記保留アイコンの一つとして、第一の保留アイコン[例えば、図14(e)の右図に示す第二の保留画像292]を表示可能な表示であり、
前記保留表示は、前記保留アイコンの一つとして、第二の保留アイコン[例えば、図14(e)の右図に示す第三の保留画像293]を表示可能な表示であり、
前記第二の保留アイコンは、前記第一の保留アイコンと隣り合う位置に表示される保留アイコンであり、
前記第一の保留アイコンは、第一の図柄変動表示の開始を保留していることを表す保留アイコンであり、
前記第二の保留アイコンは、第二の図柄変動表示の開始を保留していることを表す保留アイコンであり、
前記第二の図柄変動表示は、前記第一の図柄変動表示の次に開始される図柄変動表示であり、
前記第二の表示態様で表示された前記第二の保留アイコンは、前記第一の保留アイコンの少なくとも一部を覆う保留アイコン[例えば、図14(e)の右図に示す拡大表示されたアメーバの第三の保留画像293]である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
また、
『 前記第一の表示態様で表示された前記第一の保留アイコン[例えば、図21(f)に示す第二の保留画像292]は、該第一の表示態様で表示された前記第二の保留アイコン[例えば、図21(f)に示す第三の保留画像293]によって覆われることがない保留アイコンである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記保留表示は、前記保留アイコンを、前記第一の表示態様から前記第二の表示態様に変化させて表示可能な表示[例えば、図14(b)に示す二次抽選テーブルで保留A又は保留Bに当選した場合の表示]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記保留表示は、前記保留アイコンの一つとして、第三の保留アイコン[例えば、図22(a)に示す第三の保留画像293]を表示可能な表示であり、
前記第三の保留アイコンは、前記第二の保留アイコン[例えば、図22(a)に示す第二の保留画像292]と隣り合う位置に表示される保留アイコンであり、
前記第三の保留アイコンは、第三の図柄変動表示の開始を保留していることを表す保留アイコンであり、
前記第三の図柄変動表示は、前記第二の図柄変動表示の次に開始される図柄変動表示であり、
前記第二の表示態様で表示された前記第二の保留アイコンは、前記第三の保留アイコンの少なくとも一部を覆う保留アイコン[例えば、図22(a)に示す拡大表示された第二の保留画像292]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記図柄表示手段を制御可能な第一の制御手段[例えば、主制御部300]と、
前記第一の制御手段からのコマンドに応じた制御を実行可能な第二の制御手段[例えば、第1副制御部400と第2副制御部500を併せたもの]と、
を備え、
前記保留表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208における演出表示領域208d]は、前記第二の制御手段によって制御される表示手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第二の制御手段は、演出表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]を制御可能な制御手段であり、
前記演出表示手段は、図柄変動表示[例えば、装飾図柄の変動表示]を実行可能な表示手段[例えば、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208c]であり、
前記演出表示手段における図柄変動表示は、前記図柄表示手段における図柄変動表示の開始に応じて開始される図柄変動表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記演出表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]は、前記保留表示を実行可能な表示手段[例えば、演出表示領域208d]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第二の制御手段は、複数の制御手段[例えば、第1副制御部400と第2副制御部500]によって構成されている制御手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記始動領域[例えば、第1特図始動口230あるいは第2特図始動口232]とは別の第二の始動領域[例えば、第2特図始動口232あるいは第1特図始動口230]と、
前記図柄表示手段[例えば、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214]とは別の第二の図柄表示手段[例えば、第2特図表示装置214あるいは第1特図表示装置212]と、
を備え、
前記保留表示手段は、前記保留表示として第一の保留表示[例えば、特図1の保留表示あるいは特図2の保留表示]を実行可能な表示手段であり、
前記保留表示手段は、第二の保留表示[例えば、特図2の保留表示あるいは特図1の保留表示]を実行可能な表示手段であり、
前記第二の保留表示は、前記保留アイコンの表示によって保留数を遊技者に報知可能な保留表示であり、
前記第二の保留表示は、第二の保留増加条件の成立があった場合に、前記保留アイコンの増加表示を行うことが可能な保留表示であり、
前記第二の保留増加条件が成立する要件とは、前記第二の始動領域に遊技球が進入したことを含む要件であり、
前記第一の保留表示における前記保留アイコンは、前記第二の保留表示における前記保留アイコンによって覆われることがない保留アイコン[例えば、図14(e)の右図に示す拡大表示されたアメーバの第三の保留画像293]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記遊技台は、ぱちんこ機[例えば、図1に示すパチンコ機100]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記1)
遊技球が始動領域に進入したことに基づいて始動情報を導出する始動情報導出手段と、
前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な始動情報記憶手段と、
前記始動情報記憶手段から始動情報を取得する始動情報取得手段と、
前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定手段による前記当否判定の結果が特定の当否判定結果である場合に、遊技者に対する有利度が第一の有利度である第一の制御状態から該第一の有利度と有利度が異なる第二の有利度である第二の制御状態に制御状態を移行させる制御状態移行手段と、
図柄を変動表示させた後、前記当否判定手段による前記当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動停止表示を行う図柄表示手段と、
前記当否判定の結果に基づいて演出を行う演出表示手段と、
前記演出表示手段による演出動作を制御する演出制御手段と、
を備えた遊技台であって、
前記演出制御手段は、
前記始動情報記憶手段に第一の数の始動情報が記憶されていることに基づいて、前記第一の数より少ない第二の数の保留画像を前記演出表示手段に表示させる
ことを特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1に記載の遊技台において、
前記演出制御手段は、
前記始動情報記憶手段に前記第一の数の始動情報が記憶されたことに基づいて、前記第一の数が特定可能な態様で前記第二の数の保留画像を前記演出表示手段に表示する
ことを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1又は2に記載の遊技台において、
前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする始動情報先読手段と、
前記始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行なわれるよりも前に、前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出するかどうかを事前判定する事前判定手段と、
前記事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することを事前予告するための事前予告報知を、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に行う事前予告手段と、
を備え、
前記事前予告手段が前記事前予告報知を行うことに基づいて、前記第一の数より少ない第二の数の保留画像を前記演出表示手段に表示させる
ことを特徴とする遊技台。
(付記4)
付記3に記載の遊技台において、
前記演出制御手段は、
前記始動情報記憶手段に第一の始動情報および該第一の始動情報の後に記憶される第二の始動情報が記憶されたことに基づき、
該第一の始動情報に対応する第一の保留画像と、
該第二の始動情報に対応する第二の保留画像と、を前記演出表示手段に所定の間隔で表示し、
前記第二の始動情報の前記事前予告報知を行うことに基づいて、前記第一の保留画像と第二の保留画像を一つの保留画像として前記演出表示手段に表示させる
ことを特徴とする遊技台。
(付記5)
付記4に記載の遊技台において、
前記演出制御手段は、
前記第二の始動情報の事前予告報知を行うことに基づいて、前記第一の保留画像と前記第二の保留画像が接した状態で前期演出表示手段に表示させる第一の状態を経て、前記第一の保留画像と該第二の保留画像を一つの保留画像として演出表示手段に表示させ、
特定の期間中であることを条件に第一の状態を表示させない
ことを特徴とする遊技台。
(付記6)
所定の当否判定条件が成立したことに基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
遊技球が始動領域に進入したことに基づいて始動情報を導出する始動情報導出手段と、
前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な始動情報記憶手段と、
前記始動情報記憶手段から始動情報を取得する始動情報取得手段と、
前記当否判定手段による前記当否判定の結果が特定の当否判定結果である場合に、遊技者に対する有利度が第一の有利度である第一の制御状態から該第一の有利度と有利度が異なる第二の有利度である第二の制御状態に制御状態を移行させる制御状態移行手段と、
前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする始動情報先読手段と、
前記始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行なわれるよりも前に、前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出するかどうかを事前判定する事前判定手段と、
前記事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することを事前予告するための事前予告報知を、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に行う事前予告手段と、
前記当否判定の結果に基づいて演出を行う演出表示手段と、
前記演出表示手段による演出動作を制御する演出制御手段と、
を備えた遊技台であって、
前記演出制御手段は、
前記始動情報記憶手段に第一の始動情報および該第一の始動情報の後に記憶される第二の始動情報が記憶されたことに基づき、
該第一の始動情報に対応する第一の保留画像と、
該第二の始動情報に対応する第二の保留画像と、を前記演出表示手段に所定の間隔で表示し、
前記第二の始動情報の事前予告報知を行うことを条件に、前記演出制御手段は、前記第二の保留画像が前記第一の保留画像の上へ重なる特定の保留画像を前記演出装置に表示させ、
前記特定の保留画像は、
前記第一の始動情報の事前判定結果が大当りである第一の確率よりも、前記始動情報の事前判定結果がハズレである前記第一の確率よりも高い第二の確率で前記演出表示手段に表示される
ことを特徴とする遊技台。
この態様によれば、先読み結果で期待度の低い保留画像を期待度の高い保留画像で隠すことができる。このため、期待度の低い保留を目立たなくさせて期待度の高い保留を目立たせるので、遊技者の期待を期待度の高い保留画像に集中させることができる場合がある。また、期待度の高い保留は他の保留よりも変動時間が長いことが多いが、遊技者の期待を期待度の高い保留画像の変動に集中させることができる場合がある。
ここで、先読み結果が大当りの場合よりもはずれの方が他の保留に隠されやすいようにしてもよい。あるいは、第一の始動情報の先読み結果が大当りよりもはずれの場合のほうが第二の保留画像によって隠されやすいようにしてもよい。こうすることで、期待度の低い保留画像が期待度の高い保留画像によって隠されるので、期待度の低い保留を目立たなくさせ、遊技者の期待を期待度の高い保留画像に集中させることができる場合がある。また、期待度の低い保留は期待度の高い保留よりも変動時間が短いことが多いが、期待度の低い保留の変動が短い可能性が高いことを遊技者に示唆し、遊技者の期待を期待度の高い保留画像の変動に集中させることができる場合がある。
また、保留画像が変化する条件、すなわち所定の契機としては、特定の遊技状態(例えば、確変状態、時短状態、通常状態等)に移行したこと、あるいは移行することがあげられる。保留画像の表示態様が変わることで、遊技者にいつもと異なる状態であることを印象付け、期待感を持たせることができる場合がある。また、特定の遊技状態専用の保留画像であるので、遊技者以外の周囲の人(店員や他の遊技者)に通常と異なる状態であることを印象付けることができる場合がある。
さらに、保留画像が変化する条件として、当該変動の特定の期間であることがあげられる。具体的には、特定のタイマ(例えば、リーチA当り、リーチBハズレなど)が選ばれた場合、所定の時間から開始する演出(例えば、リーチA用の演出)に切り替わるとともに保留画像の表示態様も異なる表示態様に切り替えてもよい。保留画像の表示態様が変わることで、遊技者に特定の期間中であることを印象付けることができる場合がある。また、遊技者が保留の有無を確認でき、それに応じた操作を行えるので、遊技者を有利な状態にさせることができる
また、先読み予告実行中に増加した保留は、事前判定結果に関わらず保留画像を用いた先読み予告の実行可否抽選を行うようにしてもよいし、先読み予告は必ず行うことにして表示態様の抽選を行うようにしてもよい。例えば、保留図柄の表示態様が変化する先読み演出実行中に保留が増加した場合は、増加した保留の当否判定結果に関わらず保留画像の抽選を行ってもよい。また、すでに表示されている保留画像の表示態様を、判定結果に基づいて、対応した所定の表示態様(例えば、接触表示態様や一体化表示態様)に変化させてもよい。さらに、すでに表示されている、先読み予告を兼ねる保留図柄以外の保留図柄や、現時点での先読み予告では変化をしない保留図柄の表示態様を、後から入ってきた保留の先読み予告によって変化させてもよい。こうすることで、始動情報を先読みされた保留までの図柄変動を保留図柄で盛り上げることができ、遊技者の期待を高めることができる場合がある。
また、特図1始動口に入賞分の保留図柄と特図2始動口(例えば、電動チューリップ)に入賞分の保留図柄が表示されていることを条件に、特図1および特図2の保留図柄に対し所定の変化をさせてもよい。こうすることで、遊技者に違和感を感じさせ、遊技の興趣を高めることができる場合がある。また、特図1、2関係なく連続した演出を行うことができるので、遊技の興趣を高めることができる場合がある。
(付記7)
前記演出制御手段は、
前記所定の保留画像を含む保留画像を同一レイヤ内に描画させ、
前記所定条件の成立に基づいて前記所定の領域へ前記所定の保留画像を描画する順番を変える
ことを特徴とする遊技台。
こうすることで、複雑な制御を行うことなく特定の保留画像を目立たせることができる。また、保留画像の描画順によって、保留の注目度合いが変化し、遊技者の印象(期待度あるいは注目度)を保留の描画順で変化させることができる場合があり、演出のバリエーションが増加する。
ここで、前記先読み予告を行う保留に対応する保留画像は、前記同一レイヤ内に最初または最後に描画される態様であってもよい。
また、昨今の遊技台では、遊技の興趣をより一層高めることが望まれている。このため、保留画像を利用した多様な演出によって遊技の興趣をより一層高めることが可能な遊技台を提供することが望まれている。
(付記8)
遊技球が進入可能な始動領域と、
図柄変動表示を少なくとも行うことが可能な図柄表示手段と、
第二の保留表示を少なくとも実行可能な保留表示手段と、
を備えた遊技台であって、
前記第二の保留表示は、保留アイコンの表示によって保留数を遊技者に報知することが可能なものであり、
前記保留表示手段は、第一の保留表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の保留表示は、前記保留アイコンを用いずに前記保留数を遊技者に報知する表示であり、
前記図柄変動表示は、図柄の変動表示を行った後で、当否判定の結果に対応する図柄態様を少なくとも停止表示可能なものであり、
前記図柄表示手段は、図柄変動条件の成立があった場合に、前記図柄変動表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の保留表示は、保留増加条件の成立があった場合に、前記保留アイコンを少なくとも増加表示を行うことが可能なものであり、
前記図柄変動条件の成立要件は、前記始動領域に遊技球が進入したことを少なくとも含む要件であり、
前記保留増加条件の成立要件は、前記始動領域に遊技球が進入したことを少なくとも含む要件であり、
前記第二の保留表示は、第一の保留アイコンを少なくとも表示可能なものであり、
前記第二の保留表示は、第二の保留アイコンを少なくとも表示可能なものであり、
前記第一の保留アイコンは、第一の表示態様による前記保留アイコンのことであり、
前記第二の保留アイコンは、第二の表示態様による前記保留アイコンのことであり、
前記第二の表示態様は、前記第一の表示態様とは異なる表示態様であり、
前記第二の保留表示は、第一の表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の保留表示は、第二の表示を少なくとも実行可能なものであり、
隣り合う保留アイコンのうちの一方の保留アイコンは、前記第二の表示中に、他方の保留アイコン全体を覆うものではなく、
前記第二の保留アイコンは、前記第一の表示中に、隣の前記第一の保留アイコンの全体
を少なくとも覆うことが可能なものであり、
前記第一の保留表示は、前記第二の保留表示によって前記第一の表示が行われている期間中も、前記保留数を遊技者に報知するものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記9)
付記8に記載の遊技台であって、
先読み予告を少なくとも実行可能な先読み予告手段を備え、
前記先読み予告手段は、前記先読み予告として、前記第二の保留表示で前記第二の保留アイコンを少なくとも表示させることが可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記10)
付記9に記載の遊技台であって、
前記先読み予告手段は、前記先読み予告として、前記第二の保留表示で表示されている前記第一の保留アイコンを前記第二の保留アイコンに変化させることが可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記11)
付記8乃至10のいずれか1に記載の遊技台であって、
前記第二の表示態様は、該第二の表示態様に対応する前記保留アイコンを演出するエフェクト表示を含むものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記12)
付記11に記載の遊技台であって、
前記第一の保留アイコンは、前記エフェクト表示によって覆われるものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記13)
付記8乃至12のいずれか1に記載の遊技台であって、
前記図柄表示手段の表示制御を少なくとも実行可能な第一の制御手段と、
前記第二の保留表示による前記保留アイコンの表示制御を少なくとも実行可能な第二の制御手段と、
を備え、
前記第一の制御手段は、前記保留増加条件の成立があった場合に、コマンド信号を前記第二の制御手段に少なくとも送信可能なものであり、
前記第二の制御手段は、前記コマンド信号の受信があったことに応じて、前記増加表示を行うことが可能なものであり、
前記第一の制御手段は、前記第一の保留表示による前記保留数の表示制御を少なくとも実行可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
なお、以上説明した実施形態や付記の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や付記に適用してもよい。