JP5621066B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、特に男性の前漏れ防止性能に優れる使い捨ておむつに関するものである。
使い捨ておむつにおける漏れの形態は千差万別であるが、その中の一つの形態として、装着者が男性の場合における尿の前漏れ(使い捨ておむつの前側からの漏れ。以下、男性前漏れともいう。)がある。男性前漏れは、装着者が女性である場合には発生しないのに、装着者が男性であるとその他は同じ条件でも発生するものであり、その原因は定かではなかった。
特に従来は、陰茎の位置により排尿位置が変化することが原因であるという認識が強く、介護現場ではこの問題を解決するために、フラットタイプの補助吸収性物品を用い、その幅方向両側部を蛇腹状にして、蛇腹状部分間に陰茎を配置することにより、鼠径部から股間までの両脚の付根の溝に発生する隙間を埋めるようにしたり、特に装着者が男性のときには円錐状に丸めて陰茎に巻き付けたりする(以下、男性巻きともいう)、といった対応が取られている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、男性巻きの装着作業の簡素化及び漏れの低減を図るために、陰茎挿入口を有する袋状吸収性物品も提案されている(例えば、特許文献3,4参照)。
特開2006−212452号公報 特開2001−129012号公報 特開2001−204755号公報 特許第4388213号公報
しかし、陰茎を包む装着形態は、陰茎が吸収性物品により拘束されるため違和感が強いといった問題点や、装着作業が煩雑になるといった問題点を有している。
そこで、本発明の主たる課題は、男性が使用する際、装着時の違和感が少ないものでありながら、前漏れ防止性能に優れる使い捨ておむつを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意研究した結果、男性前漏れの主要因は、排尿位置よりも後方に位置する陰嚢が物品表面に密着して隙間が極端に少なくなることにより、尿の後方移動が阻害されることである、という新規な知見を得た。
以下に述べる本発明はこのような知見に基づくものである。
<請求項1記載の発明>
装着者の陰嚢が配置される陰嚢配置領域と、その前側及び後側にそれぞれ延在する領域とを有しており、
前記陰嚢配置領域の前側から後側にかけて、尿を吸収する吸収体を備えた、使い捨ておむつにおいて、
前記吸収体における少なくとも前記陰嚢配置領域の幅方向中央部に、前後方向に沿って延在する細長状のスリットが設けられ、このスリットにより、前記陰嚢配置領域の前側から後側にかけて幅方向中央部が外側に膨出するように屈曲する構成とされており、
前記吸収体の両側部の上側には、陰嚢の側面に沿うように起立する左右独立の陰嚢部立体ギャザーが少なくとも前記陰嚢配置領域の前側から後側にかけて延在するようにそれぞれ設けられており、
この陰嚢部立体ギャザーは、前記吸収体の側部に対して固定された固定部分と、この固定部分から突出する突出部分とを有するとともに、この突出部分のうち前記陰嚢配置領域の前端若しくはその近傍及び後端若しくはその近傍に位置する部分がそれぞれ倒伏状態で前記吸収体の側部に対して固定された非起立部とされ、これら非起立部間の部分が非固定の起立部とされ、且つこの起立部にギャザー弾性伸縮部材が前後方向に伸張した状態で固定されており、
前記吸収体は前後方向の前よりに幅の狭い部分を有し、
前記陰嚢部立体ギャザーの起立部は、前記狭い部分に位置しており、かつ、前記陰嚢部立体ギャザーの起立部の前後方向の位置が前記スリットの形成位置と重なっており、
前記陰嚢部立体ギャザーに対して幅方向外側に離間した部位に、前後方向に延在する側部立体ギャザーがそれぞれ設けられており、
この側部立体ギャザーは、陰嚢部立体ギャザーの幅方向外側に固定された固定部分と、この固定部分から突出する突出部分とを有するとともに、この突出部分のうち前後端部がそれぞれ倒伏状態で固定された非起立部とされ、これら非起立部間の部分が非固定の起立部とされ、且つこの起立部にギャザー弾性伸縮部材が前後方向に伸張した状態で固定されており、
前記側部立体ギャザーの起立部は、前記陰嚢部立体ギャザーの起立部よりも前方及び後方にそれぞれ延在されている、
ことを特徴とする使い捨ておむつ。
(作用効果)
本発明に係る使い捨ておむつは、装着状態では、陰嚢部立体ギャザーのギャザー弾性伸縮部材の収縮力の作用及びスリットの存在により、陰嚢配置領域の前側から後側にかけて幅方向中央部が外側に膨出するように屈曲して、表面に断面ほぼV字状の溝が形成され、この屈曲部上に装着者の陰嚢が位置するようになる。その結果、装着者の陰嚢と中央部の表面との間に陰嚢の前後に連通する大きな隙間が確保され、陰嚢配置領域の前側に排泄された尿のうち陰嚢配置領域の前側で吸収できない分は、この大きな隙間を流路として陰嚢配置領域の後側に流れ、陰嚢配置領域の後側の吸収体により吸収することができる。よって、陰嚢による拡散阻害を効果的に防止することができる。
特に、本発明では、陰嚢部立体ギャザーの収縮力により屈曲部の形状維持性が非常に高いこと、及び装着者の陰嚢が左右両側から陰嚢部立体ギャザーにより支えられ、所定位置に保持されることも相まって、単に吸収体に前後方向スリットを設ける周知の拡散向上技術と比べて次元の違う効果がある。
また、本発明の陰嚢部立体ギャザーは尿の遮断作用もあるため、排泄された尿が陰嚢の近傍から幅方向に拡散し難くなる結果、いわゆる横漏れも発生し難くなる。ただし、陰嚢部立体ギャザーの起立部の前後方向長さ(遮断範囲)は短いため、当該使い捨ておむつ内で確実に横漏れを防止するために、幅方向外側に公知の側部立体ギャザーを組み合わせている。この形態は製造も容易である。 さらに、本発明の使い捨ておむつは陰茎を包むものではないため、装着時の違和感も少ないものとなる。
<請求項2記載の発明>
前記スリットの前後方向長さが180〜210mmであり、
前記陰嚢部立体ギャザーの非起立部の前後方向間隔が150〜180mmであり、
前記陰嚢部立体ギャザーの固定部分の幅方向間隔が60〜80mmである、
請求項1記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
各部の寸法は適宜定めることができるが、この種の使い捨ておむつを用いる標準的な成人男性の陰嚢寸法を考慮すると、上記範囲内とするのが好ましい。
<請求項3記載の発明>
前記スリットは、前後方向において前記陰嚢部立体ギャザーの非起立部間に位置している、請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
これにより、スリットに対して陰嚢部立体ギャザーの収縮力が効果的に作用するため好ましい。
以上のとおり本発明によれば、男性が使用する際、装着時の違和感が少ないものでありながら、前漏れ防止性能に優れるようになる、等の利点がもたらされる。
パッドタイプ使い捨ておむつの展開状態の内面側を示す平面図である。 要部のみを示す平面図である。 図1のY−Y断面図である。 図1のZ−Z断面図、X−X断面図である。 斜視図である。 装着状態の斜視図である。 パッドタイプ使い捨ておむつの展開状態の内面側を示す平面図である。 図7のY−Y断面図である。 図7のZ−Z断面図、X−X断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面に示されるパッドタイプ使い捨ておむつの例を参照しながら詳説する。
<第1の形態>
図1〜図6は、パッドタイプ使い捨ておむつ200を示している。このパッドタイプ使い捨ておむつ200は、股間部C2と、その前後両側に延在する前側部分F2及び後側部分B2とを有するものである。各部の寸法は適宜定めることができ、例えば、おむつ全長L(前後方向長さ)は350〜700mm程度、おむつ全幅W1は130〜400mm程度(ただし、おむつの吸収面の幅より広い)とすることができ、この場合における股間部C2の前後方向長さは10〜150mm程度、前側部分F2の前後方向長さは50〜350mm程度、及び後側部分B2の前後方向長さは50〜350mm程度とすることができる。なお、「股間部」とは使用時に身体の股間と対応させる部分を意味し、製品によって、図示形態のように物品の前後方向中央若しくはその近傍から前側の所定部位までの範囲であったり、物品の前後方向中央の所定範囲であったりするものである。図示形態のように、物品の前後方向中間あるいは吸収体の前後方向中間に幅の狭い括れ部分を有する場合は、「股間部」は括れ部分の最小幅部位を前後方向中央とする所定の前後方向範囲を意味する。また、「前側部分(腹側部分)」は股間部よりも前側の部分を意味し、「後側部分(背側部分)」は股間部よりも後側の部分を意味する。
パッドタイプ使い捨ておむつ200は、外面に外装シート26が積層された不透液性シート21の内面と、透液性トップシート22との間に、吸収体23が介在された基本構造を有している。なお、断面図における点模様部分は各構成部材を接合する接合部分を示しており、ホットメルト接着剤などのベタ、ビード、カーテン、サミットまたはスパイラル塗布などにより形成されるものである。
(吸収体)
吸収体23としては、パルプ繊維の積繊体、セルロースアセテート等のフィラメントの集合体、あるいは不織布を基本とし、必要に応じて粒子状等の高吸収性ポリマーを混合、固着等してなるものを用いることができる。吸収体23における繊維目付け及び高吸収性ポリマーの目付けは適宜定めることができるが、繊維目付けは100〜600g/m2程度とするのが好ましく、また吸収性ポリマーの目付け0〜400g/m2程度とするのが好ましい。高吸収性ポリマー粒子を混合する場合等、必要に応じて、吸収体23はクレープ紙等の包装シート(図示せず)により包むことができる。また、吸収体23の形状は、相対的に前側の部分が後側の部分よりも幅広な帯状、あるいは長方形状、台形状等、適宜の形状とすることができる。
吸収体23は、股間部C2を含む前後方向中間の所定部分が幅の狭い括れ部分23nとして形成されている。この括れ部分23nの最小幅W3は、括れ部分23nの前後に位置する非括れ部分の幅(吸収体23の全幅)W2の50〜65%程度であるのが好ましい。また、おむつ前端を0%としおむつ後端を100%としたとき、括れ部分23nの前端は10〜25%の範囲に位置しているのが好ましく、括れ部分23nの後端は40〜65%の範囲に位置しているのが好ましく、括れ部分23nの最小幅W3となる部位(最小幅部位)は25〜30%の範囲に位置しているのが好ましい。
吸収体23は、陰嚢配置領域の前側から後側にかけて設けられている。ここで、「陰嚢配置領域」とは、装着者の陰嚢が配置される前後方向領域を意味し、従ってこれよりも前側が「陰嚢配置領域の前側の領域」となり、これよりも後側が「陰嚢配置領域の後側の領域」となる。通常の場合、陰嚢配置領域の前後方向長さは80〜100mm程度となる。
(不透液性シート)
吸収体23の裏側には、不透液性シート21が吸収体23の周縁より若干食み出すように設けられている。不透液性シート21としては、ポリエチレンフィルム等の他、ムレ防止の点から遮水性を損なわずに透湿性を備えたシートも用いることができる。この遮水・透湿性シートは、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートを用いることができる。
また、不透液性シート21の外面は、不織布からなる外装シート26により被覆することができ、この場合、不透液性シート21の幅を吸収体23の幅と同程度とすることができる。外装シート26としては各種の不織布を用いることができる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができる。
(透液性トップシート)
吸収体23の表側は、透液性トップシート22により覆われている。図示形態ではトップシート22の側縁から吸収体23が一部食み出しているが、吸収体23の側縁が食み出さないようにトップシート22の幅を広げることもできる。トップシート22としては、有孔または無孔の不織布や穴あきプラスチックシートなどが用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができる。
トップシート22と吸収体23との間には、中間シート25を介在させるのが望ましい。この中間シート25は、吸収体23により吸収した尿の逆戻りを防止するために設けられるものであり、保水性が低く、且つ透液性の高い素材、例えばメッシュフィルム等を用いるのが望ましい。トップシート22の前端を0%としトップシート22の後端を100%としたとき、中間シート25の前端は0〜11%の範囲に位置しているのが好ましく、中間シート25の後端は92〜100%の範囲に位置しているのが好ましい。また、中間シート25の幅25wは吸収体23の幅W2の50〜90%程度であるのが好ましい。
(エンドフラップ部・サイドフラップ部)
パッドタイプ使い捨ておむつ200の前後方向両端部では、外装シート26および透液性トップシート22が吸収体23の前後端よりも前後両側にそれぞれ延在されて貼り合わされ、吸収体23の存在しないエンドフラップ部EFが形成されている。パッドタイプ使い捨ておむつ200の両側部では、外装シート26が吸収体23の側縁よりも外側にそれぞれ延在され、この延在部からトップシート22の側部までの部分の内面には側部立体ギャザーシート31の幅方向外側の部分34が前後方向全体にわたり貼り付けられ、吸収体23の存在しないサイドフラップ部SFを構成している。これら貼り合わせ部分は、図1では斜線模様で示されており、ホットメルト接着剤、ヒートシール、超音波シールにより形成できる。外装シート26を設けない場合、外装シート26に代えて不透液性シート21をサイドフラップ部SFまで延在させ、サイドフラップ部SFの外面側を形成することができる。
(側部立体ギャザー)
表面における両側部には、前後方向に延在する側部立体ギャザー30がそれぞれ設けられている。側部立体ギャザー30は上述の側部立体ギャザーシート31により形成されている。側部立体ギャザーシート31の幅方向中央側の部分32はトップシート22上にまで延在しており、その幅方向中央側の端部には、側部立体ギャザー弾性部材33が前後方向に沿って伸張状態でホットメルト接着剤等により固定されている。
側部立体ギャザーシート31の素材としては、プラスチックシートやメルトブローン不織布を使用することもできるが、肌への感触性の点で、不織布にシリコンなどにより撥水処理をしたものが好適に使用される。この側部立体ギャザー弾性部材33としては、糸状、紐状、帯状等の細長状に形成された、スチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等、通常使用される素材を用いることができる。
また、両側部立体ギャザーシート31は、幅方向外側の部分34が前後方向全体にわたりおむつ内面(図示形態ではトップシート22表面および外装シート26内面)に貼り合わされて固定部分34とされるとともに、幅方向中央側の部分32がこの固定部分から突出する突出部分32とされている。そして、この突出部分32のうち、前後方向の両端部では倒伏状態でおむつ表面(図示形態ではトップシート22表面)に貼り合わされて非起立部35とされ、かつこれら非起立部35間の部分はおむつ表面(図示形態ではトップシート22表面)に固定されていない起立部36とされている。この起立部36は、側部立体ギャザー弾性部材33の収縮力が作用することにより、図4に二点差線で示されるように、おむつ表面(図示形態ではトップシート22表面)から起立して鼠径部等に接触する部分であり、その起立基端37は側部立体ギャザーシート31における固定部分34と突出部分32との境に位置する。
(陰嚢部立体ギャザー)
特徴的には、トップシート22の表面における吸収体23の両側部の上側には、陰嚢の側面に沿うように起立する陰嚢部立体ギャザー40が少なくとも陰嚢配置領域C1の前側から後側にかけて延在されている。陰嚢部立体ギャザー40は前後方向に延在する帯状の陰嚢部立体ギャザーシート41により形成されている。陰嚢部立体ギャザー41の幅方向一方の側部は、トップシート22を介して吸収体23の側部に固定された固定部分44とされ、他方の側部はこの固定部分44から突出する突出部分42とされている。また、この突出部分42のうち陰嚢配置領域C1の前側近傍(陰嚢配置領域C1の前端若しくはその近傍であれば良い)及び陰嚢配置領域C1の後側近傍(陰嚢配置領域C1の後端若しくはその近傍であれば良い)に位置する部分がそれぞれ倒伏状態で吸収体23の側部に対して固定された非起立部45とされ、これら非起立部45間の部分が非固定の起立部46とされている。そして、この起立部46の先端部に陰嚢部立体ギャザー弾性部材43が前後方向に伸張した状態で固定されている。
起立部46は、陰嚢部立体ギャザー弾性部材43の収縮力が作用することにより、図4に二点差線で示されるように、おむつ表面(図示形態ではトップシート22表面)から起立して陰嚢の側面に沿う部分であり、その起立基端40bは陰嚢部立体ギャザーシート41における固定部分44と突出部分42との境に位置する。
陰嚢部立体ギャザーシート41及びギャザー弾性伸縮部材43の素材としては、側部立体ギャザー30における素材と同様の素材から適宜選択して用いることができる。
陰嚢部立体ギャザー40の各部の寸法は適宜定めることができるが、この種の使い捨ておむつを用いる標準的な成人男性の陰嚢寸法を考慮すると、非起立部45の前後方向間隔は150〜180mm程度とするのが好ましく、固定部分44の幅方向間隔は60〜80mm程度とするのが好ましい。また、側部立体ギャザー30の起立部36が、陰嚢部立体ギャザー40の起立部46よりも前方及び後方にそれぞれ延在するように構成するのが好ましい。
図示例では、製造時に使い捨ておむつの前後方向に沿って素材を搬送しつつ組み立てる一般的な製造形態を考慮し、陰嚢部立体ギャザーシート41は使い捨ておむつの全長Lに及んでいるが、陰嚢配置領域C1の前側近傍から陰嚢配置領域C1の後側近傍までの長さとしても良い。
(スリット)
また、陰嚢部立体ギャザー40と機能的に組み合わさる要素として、吸収体23における少なくとも陰嚢配置領域C1の幅方向中央部に、前後方向に沿って延在する細長状のスリット50が設けられており、このスリット50により、陰嚢配置領域C1の前側から後側にかけて幅方向中央部が外側に膨出するように屈曲する構成とされている。
スリット50の寸法は適宜定めることができるが、この種の使い捨ておむつを用いる標準的な成人男性の陰嚢寸法を考慮すると、前後方向長さ(点線状の場合は全長)50Lは180〜210mm程度とするのが好ましい。また、スリット50の幅50Wは適宜定めることができるが、余り広くないほうが後述する隙間の形状維持性が良いため、通常の場合は20〜40mm程度とするのが好ましい。
スリット50の位置は適宜定めることができるが、前後方向において陰嚢部立体ギャザー40の非起立部45間に位置していると、スリット50に対して陰嚢部立体ギャザー40の収縮力が効果的に作用するため好ましい。
(装着状態)
装着状態では、陰嚢部立体ギャザー40のギャザー弾性伸縮部材の収縮力の作用及びスリット50の存在により、図4に二点差線で示すように、陰嚢配置領域C1の前側から後側にかけて幅方向中央部が外側に膨出するように屈曲して、図5及び図6に示すように、表面に断面ほぼV字状の溝が形成され、この屈曲部上に装着者の陰嚢SCが位置するようになる。その結果、装着者の陰嚢SCと中央部の表面との間に陰嚢SCの前後に連通する大きな隙間50Dが確保され、陰嚢配置領域C1の前側に排泄された尿のうち陰嚢配置領域C1の前側で吸収できない分は、この大きな隙間50Dを流路として陰嚢配置領域C1の後側に流れ、陰嚢配置領域C1の後側の吸収体23により吸収することができる。よって、陰嚢SCによる拡散阻害を効果的に防止することができる。
そして、陰嚢部立体ギャザー40の収縮力により屈曲部の形状維持性が非常に高いこと、及び装着者の陰嚢SCが左右両側から陰嚢部立体ギャザー40により支えられ、所定位置に保持されることも相まって、単に吸収体23に前後方向スリットを設ける周知の拡散向上技術と比べて次元の違う効果が奏せられる。
また、陰嚢部立体ギャザー40は尿の遮断作用もあるため、排泄された尿が陰嚢SCの近傍から幅方向に拡散し難くなる結果、いわゆる横漏れも発生し難くなる。ただし、陰嚢部立体ギャザー40の起立部の前後方向長さ(遮断範囲)は短いため、当該使い捨ておむつ内でより確実に横漏れを防止するためには、幅方向外側に上述の側部立体ギャザー30を組み合わせるのが好ましい。
<第2の形態(参考形態)>
上記第1の形態における側部立体ギャザー30を省略し、陰嚢部立体ギャザー40のみとすることも可能である。特に、図示形態のようなパッドタイプ使い捨ておむつは、テープタイプ使い捨ておむつ等のアウター使い捨ておむつの内面に敷いて使用することもあるため、そのような使用形態では、陰嚢部立体ギャザー40のみとして仮に当該パッドタイプ使い捨ておむつからの漏れが発生しても、アウター使い捨ておむつにより吸収することができる。
<第3の形態(参考形態)>
陰嚢部立体ギャザー40の起立部の前後方向長さ(遮断範囲)の短さを補うために、前述のとおり陰嚢部立体ギャザー40とは別に側部立体ギャザー30を設けるのも好ましいが、一般的な使い捨ておむつと比べて資材量・コストが嵩むとともに、製造工程が増加するという問題がある。そこで、図7〜図9に示すように、側部立体ギャザー30の固定部の幅を変化させることにより、側部立体ギャザー30の一部を陰嚢部立体ギャザー40とした形態も提案する。この形態は、固定部の変更だけであるため、資材量・コストが殆ど嵩むことがなく、製造工程も殆ど増加せずに済み、もちろん製造も容易である。
より詳細には、第1の形態における陰嚢部立体ギャザー40を省略するとともに、側部立体ギャザー30の固定部34を、陰嚢配置領域C1の前側から後側にわたる前後方向中間部分38Yにおいて、その前後よりも幅方向中央側に張り出させて、吸収体23の側部に対して固定するようにしたものである。これにより、側部立体ギャザー30における固定部34の張り出し部分38が、第1の形態における陰嚢部立体ギャザー40と同等の機能を発揮するようになる。
固定部34の貼り出し部分38の幅38W、及びそれ以外の部分の幅34Wは、第1の形態における陰嚢部立体ギャザー40の固定部分の幅方向間隔、及び側部立体ギャザー30の固定部分の幅方向間隔に合わせて定めることができる。
その他は第1の形態と同様であるため敢えて説明を省略する。
本発明は、パッドタイプ、パンツタイプ若しくはテープタイプ等、使い捨ておむつ全般に利用できるものである。
21…不透液性シート、22…トップシート、23…吸収体、23n…括れ部分、25…中間シート、26…外装シート、30…側部立体ギャザー、31…側部立体ギャザーシート、33…側部立体ギャザー弾性部材、40…陰嚢部立体ギャザー、41…陰嚢部立体ギャザーシート、43…陰嚢部立体ギャザー弾性部材、50…スリット、SC…陰嚢、C1…陰嚢配置領域。

Claims (3)

  1. 装着者の陰嚢が配置される陰嚢配置領域と、その前側及び後側にそれぞれ延在する領域とを有しており、
    前記陰嚢配置領域の前側から後側にかけて、尿を吸収する吸収体を備えた、使い捨ておむつにおいて、
    前記吸収体における少なくとも前記陰嚢配置領域の幅方向中央部に、前後方向に沿って延在する細長状のスリットが設けられ、このスリットにより、前記陰嚢配置領域の前側から後側にかけて幅方向中央部が外側に膨出するように屈曲する構成とされており、
    前記吸収体の両側部の上側には、陰嚢の側面に沿うように起立する左右独立の陰嚢部立体ギャザーが少なくとも前記陰嚢配置領域の前側から後側にかけて延在するようにそれぞれ設けられており、
    この陰嚢部立体ギャザーは、前記吸収体の側部に対して固定された固定部分と、この固定部分から突出する突出部分とを有するとともに、この突出部分のうち前記陰嚢配置領域の前端若しくはその近傍及び後端若しくはその近傍に位置する部分がそれぞれ倒伏状態で前記吸収体の側部に対して固定された非起立部とされ、これら非起立部間の部分が非固定の起立部とされ、且つこの起立部にギャザー弾性伸縮部材が前後方向に伸張した状態で固定されており、
    前記吸収体は前後方向の前よりに幅の狭い部分を有し、
    前記陰嚢部立体ギャザーの起立部は、前記狭い部分に位置しており、かつ、前記陰嚢部立体ギャザーの起立部の前後方向の位置が前記スリットの形成位置と重なっており、
    前記陰嚢部立体ギャザーに対して幅方向外側に離間した部位に、前後方向に延在する側部立体ギャザーがそれぞれ設けられており、
    この側部立体ギャザーは、陰嚢部立体ギャザーの幅方向外側に固定された固定部分と、この固定部分から突出する突出部分とを有するとともに、この突出部分のうち前後端部がそれぞれ倒伏状態で固定された非起立部とされ、これら非起立部間の部分が非固定の起立部とされ、且つこの起立部にギャザー弾性伸縮部材が前後方向に伸張した状態で固定されており、
    前記側部立体ギャザーの起立部は、前記陰嚢部立体ギャザーの起立部よりも前方及び後方にそれぞれ延在されている、
    ことを特徴とする使い捨ておむつ。
  2. 前記スリットの前後方向長さが180〜210mmであり、
    前記陰嚢部立体ギャザーの非起立部の前後方向間隔が150〜180mmであり、
    前記陰嚢部立体ギャザーの固定部分の幅方向間隔が60〜80mmである、
    請求項1記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記スリットは、前後方向において前記陰嚢部立体ギャザーの非起立部間に位置している、請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
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