JP5619907B2 - α7ニコチン性アセチルコリン受容体リガンドとしてのキヌクリジン化合物 - Google Patents

α7ニコチン性アセチルコリン受容体リガンドとしてのキヌクリジン化合物 Download PDF

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Description

本発明の背景
本開示は、全般的に、塩を含む式Iの化合物および組成物ならびに本化合物を使用する方法に関する。本化合物は、ニコチン性α7受容体に対するリガンド、アゴニストおよび部分アゴニストであり、中枢神経系の種々の障害、特に情動障害および神経変性障害の処置に有用であり得る。
統合失調症は、重篤な精神障害であり、人口の約1%が罹患している。その進行過程は、精神的および社会的機能の重大な機能障害をもたらし、しばしば他の病状の発症を引き起こす。易罹患性は、しばしば家族性であり、遺伝的要因および環境的要因の双方が重要であると考えられている。統合失調症の直接的および間接的費用は、米国のみでも年間数百億ドルと見積もられている。
統合失調症の患者は、自殺リスクが高い(約10%の生涯リスク)。患者らは、全ての原因の死亡率が2.5倍高く、その結果、平均余命が20%短い。病気の発症は、種々の状態のリスクを増大させ、その結果死亡リスクを増大させる、不健康な生活習慣要因および行動の連鎖を引き起こし得る。
統合失調症の発症は、青年期後期または成人期早期で最も多く、生涯に亘ってエピソードが再発する。統合失調症は、陽性症状、陰性症状、認知症状の3つの別個の症状ドメインの発現によって特徴付けられる。精神病性症状または陽性症状は、妄想、幻覚、思考障害およびパラノイアを含む。陰性症状は、否定的情動、引きこもりおよび快感消失を含む。認知機能不全は、注意力、作業記憶および実行機能の欠陥を含む。統合失調症の病態生理は十分には理解されていないが、ほとんどの専門家は、生物学的、遺伝的および環境的要因が役割を果たす多因子障害であると考えている。現在のほとんどの治療は、ドーパミン系を標的とし、過剰なドーパミン神経伝達が、統合失調症の少なくとも幾つかの局面の根底にあるという示唆が得られている。この理論は、ドーパミンレベルを上昇させる医薬が統合失調症の陽性症状に類似した精神病を引き起こすという発見により、さらに支持される。また、統合失調症の患者由来の脳の死後分析により、D2ドーパミン受容体数の増加が示されている。非定型抗精神薬として知られ、幾つかのさらなる神経伝達受容体に活性な新規な抗精神薬が、ここ10年で導入されているが、これらの医薬はまた、D2ドーパミン受容体に対する効果も共有している。現在使用されている医薬は全て大きな制限がある。陽性症状は、一般的に、大部分の患者で軽減されるが、これらの医薬は、一般的であってしばしば最も衰弱性である陰性症状および認知欠陥をほとんど軽減しない。さらに、抗精神病薬は、幾つかの望ましくなく、かつ制限的な副作用を有する。
ニコチンは、認知機能に良い影響を有する数少ない薬物の1つである。多くの統合失調症患者が喫煙しており、患者での喫煙率は、一般的集団の2〜4倍であり、施設に入ったことのある患者の90%までが喫煙している。この喫煙習慣は、自己治療の形態として特徴付けられている。
ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)は、中枢および末梢神経系に亘って広く発現される、五量体のリガンド開口型イオンチャネルである。これらのチャネルは、速く脱感作する(fast-desensitizing)カルシウムチャネルであり、開いたときにCa++イオンの細胞内濃度を上昇させる。12種の受容体が存在するが、脳中で最も多いニコチン受容体は、α4β2およびα7である。α4β2複合体は、“高親和性”ニコチン部位として同定されている。ホモ五量体α7受容体は、天然生成物α−ブンガロトキシンに選択的に結合して、それによりその相対的に容易な局在化および測定が可能となる。α7受容体は、主に、皮質、海馬および皮質下辺縁領域で発現され、通常、シナプス前性に生じる。学習および記憶に関係する領域へのα7nAChRの局在化は、ノックアウトマウスおよび薬理学的処置の両方を用いた研究に至っている。それは、感覚ゲーティング、記憶および神経可塑性に関係している。α7アゴニストは、ドーパミン、セロトニン、グルタメートおよびGABAを含む、齧歯類の神経伝達物質の放出を増加させることが示されている。α7アゴニストおよび部分アゴニストなどのα7受容体に選択的に結合する化合物は、正常動物および老齢動物において、学習機能および記憶機能を改善し、スコポラミン誘発記憶欠損を回復させ、NMDAアンタゴニストによって誘発される認知欠陥を回復させ、アンフェタミン誘発ゲーティング破壊などの薬理的誘発ゲーティング機能欠陥を回復させ、幾らかの抗不安特性を有することが示されている。本発明のα7アゴニストは、統合失調症、および、統合失調症に関連した認知障害の処置に有用であると予測される。
アルツハイマー病は、進行性の神経変性障害であり、認知機能の全般的な喪失を引き起こす。発症率は加齢と共に上昇し、85歳以上の25〜50%がある程度の認知症に罹患していると概算される程である。アルツハイマー病の診断は、正常な成人と比較して、残っている平均余命が半分まで減少することを暗示している。
アルツハイマー病の臨床学的徴候は、進行性の認知衰退、日常生活を行う能力の低下、および、精神神経症状または行動の変化である。疾患の進行期には、筋系の変質および移動性の低下により、自分で食物を摂取できなくなり、最終的には、患者は寝たきりとなる。言語は非常に混乱し、次いで完全に喪失する。患者は、一人で単純作業さえ行えなくなり、常に監視が必要となる。施設介護の費用は、疾患の費用のほぼ70%を占める。従って、認知機能を向上させ、施設収容を遅らせる治療が、非常に必要とされている。
アルツハイマー病は、皮質および海馬中のニコチン受容体の減少を伴うことが、幾つかの研究で示されている。ニコチン注射またはニコチン皮膚パッチは、アルツハイマー病患者において、注意力、記憶および学習能力を著しく改善することが報告されている。アルツハイマー病の進行中、ニコチン受容体の進行性の喪失が起こるが、より豊富なα4受容体に比べてα7神経細胞が比較的残る。近年、選択的ニコチン性α7アゴニストの投与は、8週間もの長期間投与されたときに、アルツハイマー病患者の認知機能を向上させることが示された。この臨床データは、α7アゴニストおよび部分アゴニストが正常な動物および老齢動物において学習機能および記憶機能を改善し、スコポラミン誘発記憶欠損を回復させたことを示した前臨床データと一致している。従って、本発明の化合物は、アルツハイマー病の処置および予防に有用であり得る。アミロイドペプチドAβ42は、α7ニコチン受容体に結合することが示されている(Wang et al., J. Biol. Chem., 2000, 275:5626-5632; J. Neurochem. 2000, 75:1155-1161)。この結合は、Aβ42の凝集を促進し、Aβ42の毒性作用に重要であると考えられており、また、α7ニコチン受容体を介したシグナル伝達の脱制御を引き起こし得る。α7受容体遺伝子の欠失は、アルツハイマー病のマウスモデルにおいて、認知障害およびシナプス病理を改善する(Dziewczapolski et al., J. Neuroscience, 2009, pp 8805-8815)。本発明の化合物は、Aβ42およびα7受容体の相互作用を崩壊させ得る。α7アゴニストおよび部分アゴニストによる処置は、アルツハイマー病において、疾患を修飾するためのアプローチとなり得る。α7受容体はまた、アルツハイマー病などの神経変性状態における炎症プロセスを媒介し得る(Conejero-Goldberg et al., Neurosci. and Biobehav. Rev., 2008, 32, pp 693-706)。本発明のα7アゴニストおよび部分アゴニストは、アルツハイマー病などの神経変性疾患および障害における炎症を軽減するのに有用であり得る。
α7受容体はまた、迷走神経を介した炎症の軽減に関与していることが示されている。さらに、α7受容体は、関節リウマチ(RA)および変形性関節症(OA)患者由来の滑膜細胞で発現され、α7アゴニストは、リウマチの関節で起こる炎症誘発カスケードを阻害することが示されている(Waldberger et al., Arthritis and Rheumatism, Vol 58, pp 3439-3449)。従って、本発明の化合物は、関節リウマチおよび変形性関節症などの炎症状態の処置に有用であり得る。
α7サブユニットを含むニコチン受容体は、胃腸の過敏性に関与することが知られている粘膜の肥満細胞に存在する(Kageyama-Yahara et al., Biochem and Biophys. Research Commun., 2008, v. 377, pp321-325)。α7アゴニストGTS-21は、粘膜の肥満細胞の抗原誘発脱顆粒を阻害し、このことは、α7アゴニストが、過敏性腸状態、例えば潰瘍性大腸炎の処置に有用であることを示唆する。
近年の報告において(Marrero et al., JPET Fast Forward, September 28, 2009, DOI: 10.1124/jpet.109.154633)、α7アゴニストは、II型糖尿病のマウスモデル(レプチン受容体欠損db/dbマウス)において、体重増加を減らし、食物取り込みを減少させ、トリグリセリド、ブドウ糖、糖化ヘモグロビンおよびTNFaの上昇した血漿レベルを低下させることが示された。本発明のα7アゴニストおよび部分アゴニストは、糖尿病の処置に有用であり得る。
下記の参考文献は、ニコチン受容体系およびα7受容体とリガンドの全般的なレビューを提供する:Picciotto and Zoli, J. Neurobio. (2002) 53:641-655; Brening, et al, Ann. Reports in Med. Chem. (2005) 40:3-16; Dani and Bertrand, Ann. Rev. Pharm. Tox. (2007) 47:699-729; Olincy and Stevens, Biochem. Pharmacol. (2007) 74:1192-1201; Broad, et al, Drugs Future (2007) 32 (2):161-70; de Jonge and Ulloa, Brit. J. Pharmacol. (2007) 151:915-929; Romanelli, et al, ChemMedChem (2007) 2(6):746-767; Lightfoot et al., Progress in Medicinal Chemistry (2008), v 46, pp131-171; Concotta et al., Current Opinion in Investigational Drugs (2008), v 9, pp47-56; Leiser et al., Pharmacol. and Therapeutics (2009), doi:10:1016/j.pharmthera.2009.03.009)。
ニコチン性α7受容体に対するリガンドは、上記参考文献、ならびに米国特許出願第20090270405号公報、米国特許第2007004715号、国際公開第2008/000469号、国際公開第2003/092580号、国際公開第2004/000,469号、欧州特許第337,547号、欧州特許第452,101号およびC.J. Swain, et al., J. Med. Chem., (1992) 35:1019-1031に開示されている。
本発明は、技術的利益を提供し、例えば本化合物は新規であり、ニコチン性α7受容体に対するリガンドであり、種々の中枢神経系の障害、特に情動障害および神経変性障害の処置に有用であり得る。さらに、本化合物は、作用機序、結合、阻害効果、標的選択性、溶解度、安全性プロファイルまたはバイオアベイラビリティーの1種以上に関連した製薬用途に関する利益を提供する。
本発明の説明
本発明は、薬学的に許容される塩を含む式Iの化合物、および、これらの化合物を用いた組成物および処置方法を包含する。本化合物は、中枢神経系の種々の障害の処置に有用であり得る。
本発明の一つの局面は、式I:
Figure 0005619907
[式中、
は、イソオキサゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、ナフチリジニル、インダゾリル、インドリル、2−インドロニル(indolonyl)、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、フロピリジニル、チエノピリジニル、チエノピリミジニル、イソチアゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、チアゾロピリジノニル、チアゾロピラジニル、チアゾロピリミジニル、トリアゾロピリジニル、トリアゾロピラジニル、ピロロトリアジニル、5,6−ジヒドロベンゾ[h]キナゾリニル、5H−クロメノ[4,3−d]ピリミジニル、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[d]ピリミジニル、5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリニル、7,8−ジヒドロキナゾリン−5(6H)−オニルおよびテトラヒドロベンゾチアゾリルからなる群から選択され、これらは、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、C3−7シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−4アルキルスルホニル、NR、ピロリジノニル、メチレンジオキシ、フリル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ナフチル、C1−4アルキルアミド、CONR、ピリジル、フェニルおよびベンジルからなる群から独立して選択される0〜3個の置換基で置換されており、ここで、イミダゾリル、ピリジル、フェニルおよびベンジルは、ハロ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルキル、C1−4ハロアルコキシおよびNRからなる群から独立して選択される0〜2個の置換基で置換されており;
は、水素、C1−4アルキル、C1−4ヒドロキシアルキルまたはC1−4アミノアルキルであって、
は、水素、C1−4アルキル、C1−4ヒドロキシアルキルまたはC1−4アミノアルキルであるか;
あるいは、RおよびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、N−(C1−4アルキル)ピペラジニル、モルホリニルまたはホモピペリジニルである。]
の化合物もしくはその立体異性体またはそれらの薬学的に許容される塩である。
本発明の他の局面は、式Ia:
Figure 0005619907
で示される式Iの立体異性体である。
本発明の他の局面は、Rが、ジメチルイソオキサゾリル、(メチル)(フェニル)イソオキサゾリル、メチルピラゾリル、ジメチルピラゾリル、チエニルピラゾリル、メトキシフェニルピラゾリル、チアゾリル、ブロモチアゾリル、シアノチアゾリル、メチルチアゾリル、ジメチルチアゾリル、(メチル)(フェニル)チアゾリル、イソプロピルチアゾリル、ブチルチアゾリル、ベンジルチアゾリル、メトキシフェニルメチルチアゾリル、フェニルチアゾリル、クロロフェニルチアゾリル、メトキシフェニルチアゾリル、(メトキシフェニル)(メチル)チアゾリル、ピリジニルチアゾリル、(フェニル)(メチル)イミダゾリル、メチルオキサジアゾリル、エチルオキサジアゾリル、メチルチアジアゾリル、フルオロフェニルチアジアゾリル、フリルチアジアゾリル、(ジメチルカルボキサミド)(メチル)チアゾリル、(ピロリジニルCO)チアゾリル、フェニルトリアゾリル、ピリジニル、ブロモピリジニル、クロロピリジニル、(クロロ)(フルオロ)ピリジニル、(クロロ)(メチル)ピリジニル、ジクロロピリジニル、フルオロピリジニル、シアノピリジニル、(シアノ)(メチル)ピリジニル、(シアノ)(ジメチル)ピリジニル、メトキシピリジニル、(メチルピロリジニル)ピリジニル、フェニルピリジニル、メトキシピリジニルピリジニル、ピリダジニル、ブロモピリダジニル、クロロピリダジニル、メチルピリダジニル、メトキシピリダジニル、メチルチオピリダジニル、ピロリジニルピリダジニル、ピロリジノニルピリダジニル、フェニルピリダジニル、ピリジニルピリダジニル、メトキシピリジニルピリダジニル、ピリミジニル、(ブロモ)(イソプロピル)ピリミジニル、(ブロモ)(ジメチル)ピリミジニル、(ブロモ)(シクロプロピル)ピリミジニル、(ブロモ)(メトキシ)ピリミジニル、(ブロモ)(フェニル)ピリミジニル、(ブロモ)(ピリジニル)ピリミジニル、クロロピリミジニル、(クロロ)(ジメチル)ピリミジニル、(メチル)(メトキシ)ピリミジニル、メチルピリミジニル、エチルピリミジニル、(メチル)(フェニル)ピリミジニル、ジメチルピリミジニル、ブチルピリミジニル、イソプロピルピリミジニル、シクロプロピルピリミジニル、メトキシピリミジニル、ジメトキシピリミジニル、イソプロポキシピリミジニル、シクロペントキシピリミジニル、ジフルオロメトキシピリミジニル、トリフルオロエトキシピリミジニル、フェノキシピリミジニル、メチルチオピリミジニル、フェニルピリミジニル、クロロフェニルピリミジニル、メチルフェニルピリミジニル、メトキシフェニルピリミジニル、(フェニル)(トリアゾリル)ピリミジニル、ピリジニルピリミジニル、メトキシピリジニルピリミジニル、メトキシピリミジニルピリミジニル、ナフチルピリミジニル、ピラジニル、ブロモピラジニル、(ブロモ)(メトキシ)ピラジニル、クロロピラジニル、メチルピラジニル、ジメチルピラジニル、ブチルピラジニル、シアノピラジニル、メトキシピラジニル、イソプロポキシピラジニル、トリフルオロメチルピラジニル、フェニルピラジニルおよびジメチルトリアジニルからなる群から選択される、式IまたはIaの化合物またはそれらの薬学的に許容される塩である。
本発明の他の局面は、Rが、ジメチルピリジノイソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、クロロベンゾオキサゾリル、フルオロフェニルベンゾオキサゾリル、エチルフェニルベンゾオキサゾリル、ジメチルアミノフェニルベンゾオキサゾリル、ピリジニルベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、アセトアミドベンゾチアゾリル、ブロモベンゾチアゾリル、クロロベンゾチアゾリル、(クロロ)(メチル)ベンゾチアゾリル、(クロロ)(メトキシ)ベンゾチアゾリル、フルオロベンゾチアゾリル、ジフルオロベンゾチアゾリル、シアノベンゾチアゾリル、メチルベンゾチアゾリル、ジメチルベンゾチアゾリル、(メチル)(メトキシ)ベンゾチアゾリル、エチルベンゾチアゾリル、トリフルオロメチルベンゾチアゾリル、ヒドロキシベンゾチアゾリル、メトキシベンゾチアゾリル、エトキシベンゾチアゾリル、イソプロポキシベンゾチアゾリル、トリフルオロメトキシベンゾチアゾリル、ジフルオロメトキシベンゾチアゾリル、ジメトキシベンゾチアゾリル、モルホリニルベンゾチアゾリル、(ピロリジニルCO)ベンゾチアゾリル、メチルスルホニルベンゾチアゾリル、クロロチアゾロピリジニル、ジメチルチアゾロピリジニル、ベンジルオキシチアゾロピリジニル、ジフルオロメトキシチアゾロピリジニル、ベンゾトリアゾリル、インドロニル、インダゾリル、ブロモインダゾリル、クロロインダゾリル、フルオロインダゾリル、(メチル)(メトキシ)インダゾリル、メトキシインダゾリル、トリフルオロメチルインダゾリル、トリフルオロメトキシインダゾリル、ジフルオロメトキシインダゾリル、ベンゾイミダゾリル、フルオロベンゾイミダゾリル、メチルベンゾイミダゾリル、(メチル)(メトキシ)ベンゾイミダゾリル、メトキシベンゾイミダゾリル、テトラヒドロベンゾチアゾリル、フロピリジニル、ジメチルフロピリミジニル、チエノピリミジニル、イソプロピルチエノピリミジニル、ジメチルチエノピリミジニル、クロロトリアゾロピリジニル、メチルトリアゾロピリジニル、トリフルオロメチルトリアゾロピリジニル、メトキシトリアゾロピリジニル、トリアゾロピラジニル、ブロモピロロトリアジニル、ジメチルアミノチアゾロピリミジニル、チアゾロピラジニル、ブロモチアゾロピラジニル、メトキシチアゾロピラジニル、メチルチオチアゾロピラジニル、メトキシチアゾロピリミジニル、(メチル)(メトキシ)チアゾロピリミジニル、キノリニル、ブロモキノリニル、フルオロキノリニル、メチルキノリニル、(メチル)(メトキシ)キノリニル、イソキノリニル、ブロモイソキノリニル、ジクロロイソキノリニル、メチルイソキノリニル、ジメチルイソキノリニル、キノキサリニル、クロロキノキサリニル、メチルキノキサリニル、メトキシキノキサリニル、キナゾリニル、ブロモキナゾリニル、ナフチリジニル、5,6−ジヒドロベンゾ[h]キナゾリニル、5H−クロメノ[4,3−d]ピリミジニル、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[d]ピリミジニル、5,6,7,8−テトラヒドロキナゾリニルおよび7,8−ジヒドロキナゾリン−5(6H)−オニルからなる群から選択される、式IまたはIaの化合物またはそれらの薬学的に許容される塩である。
本発明の他の局面は、Rが、フェニルチアゾリル、(クロロ)(メチル)ピリジニル、(ブロモ)(フェニル)ピリミジニル、メトキシピリミジニル、ジフルオロメトキシピリミジニル、ジフルオロエトキシピリミジニル、シクロペントキシピリミジニル、(メチルフェニル)ピリミジニル、(メトキシフェニル)ピリミジニル、ブロモピラジニル、クロロピラジニル、メチルチオピラジニル、メトキシベンゾチアゾリル、エトキシベンゾチアゾリル、ジフルオロメトキシベンゾチアゾリル、チアゾロピリジノニル、トリフルオロメチルインダゾリル、ベンゾイミダゾリル、イソキノリニルおよびキナゾリニルからなる群から選択される、式IまたはIaの化合物またはそれらの薬学的に許容される塩である。
本発明の他の局面は、Rが、ブロモピリジニル、ジクロロピリジニル、メトキシピリジニル、(ピリジニル)ピリジニル、(フェニル)ピリミジニル、(メトキシピリジニル)ピリミジニル、(ピラゾリル)ピリミジニル、クロロピラジニル、(ブロモ)(クロロ)ピラジニルおよびクロロベンゾチアゾリルからなる群から選択される、式IまたはIaの化合物またはそれらの薬学的に許容される塩である。
本発明の他の局面は、Rが、チアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ベンゾチアゾリル、チアゾロピリジニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、イソキノリニルおよびキナゾリニルからなる群から選択され、これらが、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、C3−7シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−4アルキルスルホニル、NR、ピロリジノニル、メチレンジオキシ、フリル、チエニル、トリアゾリル、ピリミジニル、ナフチル、C1−4アルキルアミド、CONR、ピリジル、フェニルおよびベンジルからなる群から独立して選択される0〜3個の置換基で置換されており、ここで、ピリジル、フェニルおよびベンジルは、ハロ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルキル、C1−4ハロアルコキシおよびNRからなる群から独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている、式IまたはIaの化合物またはそれらの薬学的に許容される塩である。
本発明の他の局面は、Rが、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾロピリジニルおよびイソキノリニルからなる群から選択され、これらが、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、C3−7シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−4アルキルスルホニル、NR、ピロリジノニル、メチレンジオキシ、フリル、チエニル、トリアゾリル、ピリミジニル、ナフチル、C1−4アルキルアミド、CONR、ピリジル、フェニルおよびベンジルからなる群から独立して選択される0〜3個の置換基で置換されており、ここで、ピリジル、フェニルおよびベンジルが、ハロ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルキル、C1−4ハロアルコキシおよびNRからなる群から独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている、式IまたはIaの化合物またはそれらの薬学的に許容される塩である。
本発明の他の局面は、Rが、ピリジニルおよびイソキノリニルからなる群から選択され、これらが、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、C1−4ハロアルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルコキシ、C3−7シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオ、フェノキシ、ベンジルオキシ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−4アルキルスルホニル、NR、ピロリジノニル、メチレンジオキシ、フリル、チエニル、トリアゾリル、ピリミジニル、ナフチル、C1−4アルキルアミド、CONR、ピリジル、フェニルおよびベンジルからなる群から独立して選択される0〜3個の置換基で置換されており、ここで、ピリジル、フェニルおよびベンジルが、ハロ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、C1−4ハロアルキル、C1−4ハロアルコキシおよびNRからなる群から独立して選択される0〜2個の置換基で置換されている、式IまたはIaの化合物またはそれらの薬学的に許容される塩である。
本発明の他の局面は、
Figure 0005619907
からなる群から選択される化合物またはそれらの薬学的に許容される塩である。
本発明の他の局面は、
Figure 0005619907
Figure 0005619907
からなる群から選択される化合物またはそれらの薬学的に許容される塩である。
本発明の他の局面は、Rが、チアゾール、チアジアゾール、イソオキサゾール、オキサゾール、ピラゾール、イミダゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、インダゾール、インドール、2−インドロン(indolone)、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾ(d)イソチアゾール、ベンゾイソオキサゾール、イソチアゾロ[5,4−b]ピリジン、(1,2,4)−トリアゾロ[1,5−a]ピリジン、チアゾロ[5,4−b]ピリジンおよびテトラヒドロベンゾチアゾールからなる群から選択され、ここで、それぞれの基は、所望によりC1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、C1−4アルキルスルホニル、フリル、モルホリノ、メチレンジオキシ、ピリジル、C1−4アルキルフェニル、ハロフェニル、ジメチルアミノフェニル、C1−4アルキルアミド、−CONR{ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、C1−4アルキル、ヒドロキシC1−4アルキル、アミノC1−4アルキルであるか、あるいは、RおよびRは、それらが結合している原子と一体となって、C3−6シクロアルキルである。};フェニル、置換フェニル、フェニルメチル、置換フェニルメチル{ここで、置換フェニルおよび置換フェニルメチルは、ハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシからなる群から独立して選択される置換基で置換されている。}からなる群から選択される1個または2個の置換基で置換されている、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩である。
式IまたはIaの化合物について、R、RおよびRを含む可変の置換基の全ての例の範囲は、可変の置換基の他の何れかの例と独立して用いられ得る。そのため、本発明は、異なる局面の組み合わせを含む。
特にことわらない限り、これらの用語は、下記の意味を有する。“アルキル”は、1〜4個の炭素からなる直鎖または分枝鎖のアルキル基を意味する。“アルケニル”は、2〜4個の炭素からなる、少なくとも1個の二重結合を有する直鎖または分枝鎖のアルキル基を意味する。“アルキニル”は、2〜4個の炭素からなる、少なくとも1個の三重結合を有する直鎖または分枝鎖のアルキル基を意味する。“シクロアルキル”は、3〜7個の炭素からなる単環式環系を意味する。“ハロアルキル”および“ハロアルコキシ”は、モノハロからパーハロの全てのハロゲン化異性体を含む。炭化水素部分を有する用語(例えばアルコキシ)は、炭化水素部分についての直鎖および分枝鎖の異性体を含む。括弧でくくられた用語および多重括弧でくくられた用語は、結合の関係を当業者に明らかにすることを意図している。例えば、((R)アルキル)のような用語は、置換基Rでさらに置換されたアルキル置換基を意味する。
本発明は、本化合物の全ての薬学的に許容される塩の形態を含む。薬学的に許容される塩は、カウンターイオンが、化合物の生理活性または毒性にほとんど寄与せず、かつ、薬理学的等価物と同程度の機能がある塩である。これらの塩は、通常の有機の技術に従って、市販の反応剤を用いて合成され得る。幾つかのアニオン塩の形態は、酢酸塩、アシストラート(acistrate)、ベシル酸塩、臭化物、塩化物、クエン酸塩、フマル酸塩、グルクロン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヨウ化物、乳酸塩、マレイン酸塩、メシル酸塩、硝酸塩、パモ酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩およびキシナホ酸塩を含む。幾つかのカチオン塩の形態は、アンモニウム、アルミニウム、ベンザチン、ビスマス、カルシウム、コリン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、リチウム、マグネシウム、メグルミン、4−フェニルシクロヘキシルアミン、ピペラジン、カリウム、ナトリウム、トロメタミンおよび亜鉛の塩の形態を含む。
幾つかの本発明の化合物は、立体異性体の形態で存在する。本発明は、エナンチオマーおよびジアステレオマーを含む、本化合物の全ての立体異性体の形態を含む。立体異性体を合成し、分離する方法は、当技術分野で既知である。
本発明は、本化合物の全ての互変異性体の形態を含む。互変異性体のペアの例を下に示す。
Figure 0005619907
本発明は、本発明の化合物中に存在する原子の全ての同位体を含むことを意図している。同位体は、同一の原子番号を有するが、異なる質量数を有する原子を含む。一般的な非限定的例として、水素の同位体は、重水素およびトリチウムを含む。炭素の同位体は、13Cおよび14Cを含む。同位体標識された本発明の化合物は、一般的に、他のときに用いられる標識されていない反応剤の代わりに、適切な同位体標識された反応剤を用いて、当業者に既知の慣用の方法によって製造され得るか、または、本明細書で記載された方法と類似の方法によって製造され得る。このような化合物は、生物活性を測定する際の標準および試薬としてなどの、様々な潜在的用途を有し得る。安定な同位体の場合は、このような化合物は、生物学的性質、薬理学的性質または薬物動態の性質を好都合に修飾する可能性を有し得る。
合成方法
本化合物は、下記の方法および当技術分野の技術の範囲内の変形を含む、当技術分野で既知の方法によって合成され得る。幾つかの反応剤および中間体は、当技術分野で既知である。他の反応剤および中間体は、容易に入手可能な物質を用いて、当技術分野で既知の方法によって合成され得る。本化合物の合成を説明するために用いられる可変基(例えば番号付けされた“R”置換基)は、本化合物を合成する方法を説明することのみを意図しており、特許請求の範囲または本明細書の他の章で用いられる可変基と混同されるべきではない。下記の方法は、例示を目的とし、本発明の範囲を限定することを意図しない。
本化合物の幾つかは、この章で記載された反応および方法を用いて製造され得る。反応は、用いられる反応剤および物質に適切な溶媒中で行われ、行われる変換に適当なものである。分子の種々の位置に存在する官能基は、提案された反応剤および反応と共存できなければならないことが、有機合成の分野の当業者に理解される。このような反応条件と共存できるという置換基の制限は、当業者に容易に明らかとなり、その際には別の方法を用いなければならない。
スキームで用いられる略号は、一般的に、当技術分野で用いられる慣例に従う。本明細書および実施例で用いられる化学的略号は、下記の通り定義される:“NaHMDS”=ビス(トリメチルシリル)アミド ナトリウム;“DMF”=N,N−ジメチルホルムアミド;“MeOH”=メタノール;“NBS”=N−ブロモスクシンイミド;“Ar”=アリール;“TFA”=トリフルオロ酢酸;“LAH”=水素化リチウムアルミニウム;“BOC”、“DMSO”=ジメチルスルホキシド;“h”=時間;“rt”=室温または保持時間(文脈による);“min”=分;“EtOAc”=酢酸エチル;“THF”=テトラヒドロフラン;“EDTA”=エチレンジアミン四酢酸;“EtO”=ジエチルエーテル;“DMAP”=4−ジメチルアミノピリジン;“DCE”=1,2−ジクロロエタン;“ACN”=アセトニトリル;“DME”=1,2−ジメトキシエタン;“HOBt”=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物;“DIEA”=ジイソプロピルエチルアミン、“Nf”=CF(CF)SO−;および“TMOF”=トリメチルオルトホルメート。
本明細書で用いられる略号は、下記の通り定義される;“1×”=1回、“2×”=2回、“3×”=3回、“℃”=度(摂氏)、“eq”=当量、“g”=グラム、“mg”=ミリグラム、“L”=リットル、“ml”=ミリリットル、“μl”=マイクロリットル、“N”=規定、“M”=モル濃度、“mmol”=ミリモル、“min”=分、“h”=時間、“rt”=室温、“RT”=保持時間、“atm”=気圧、“psi”=平方インチあたりのポンド(pounds per square inch)、“conc.”=濃縮、“sat”または“sat'd”=飽和、“MW”=分子量、“mp”=融点、“ee”=エナンチオマー過剰率、“MS”または“Mass Spec”=質量分析、“ESI”=エレクトロスプレーイオン化質量分析、“HR”=高解像度、“HRMS”=高解像度質量分析、“LCMS”=液体クロマトグラフィー質量分析、“HPLC”=高速液体クロマトグラフィー、“RP HPLC”=逆相HPLC、“TLC”または“tlc”=薄層クロマトグラフィー、“NMR”=核磁気共鳴分光分析、“1H”=プロトン、“δ”=デルタ、“s”=一重項、“d”=二重項、“t”=三重項、“q”=四重項、“m”=多重項、“br”=ブロード、“Hz”=ヘルツ、および、“α”、“β”、“R”、“S”、“E”および“Z”は、当業者によく知られている立体化学の記号である。
スキーム1
Figure 0005619907
式Iの化合物を、反応スキーム1で示した通りに製造する。式IIIのケトン(3−キヌクリドン)は既知であるか、市販されているか、または当業者に既知の方法によって製造され得る。シアン化ナトリウムまたはシアン化カリウム+酸との反応によって、該ケトンを対応する式IVのシアノヒドリンに変換することができる。ボラン/テトラヒドロフラン錯体との反応によって、式IVの化合物を対応する式Vのアミノ−メチル化合物(ボラン錯体)に還元することができる。
不活性溶媒中で、式Vの化合物をヘテロアリール イソチオシアネートと直接反応させ、式VIのチオウレアを得ることができる。あるいは、ヘテロアリールアミンをチオカルボニル−ジイミダゾールと反応させ、活性化種を得ることができ、これを単離することなく式Vの化合物を式VIの化合物に変換するために用いることができる。該ヘテロアリールアミンを当業者に既知の方法によって製造し得る。
例えばジ−イソプロピル カルボジイミドを用いて、式VIのチオウレアを環化させ、式VIIのオキサゾリンを得ることができ、これを酸で処理することによって脱保護し、ラセミの最終生成物の式Iの化合物を得る。当技術分野で既知の方法によって、例えば、キラルクロマトグラフィーによって、式Iの化合物を、純粋な式Iaおよび式Ibのエナンチオマーに分離し得る。
スキーム2
Figure 0005619907
あるいは、反応スキーム2で示した通りに、式Vのキヌクリジンの遊離アミノ基を、例えばカルボベンジルオキシ クロリド(“CBZ−Cl”)でブロックし、式VIIIの化合物を得ることができる。
式VIIIのラセミ化合物を、例えばキラルクロマトグラフィーによって、そのエナンチオマー、すなわち式IXおよび式Xに分割することができる。式IXまたは式Xの化合物の何れか、好ましくは式Xの化合物について、反応スキーム2で示した通りの反応を行うことができる。
式Xの化合物中のボラン基は、例えば希塩酸で処理することによって除去され、カルボベンジルオキシ基は、例えば接触還元によって除去され、キラルな式XIのキヌクリジンアミンを得ることができる。反応スキーム1と同様に、式XIのアミン塩は、イソチオシアネートと反応させて、式VIaのチオウレアを得ることができ、これをジアルキル カルボジイミドまたは混合チオウレア(チオカルボニル ジイミダゾールとの反応より)と反応させて、キラルな式Iaのオキサゾリン キヌクリジン化合物およびその互変異性体である式IIaの化合物を得ることができる。
スキーム2a
Figure 0005619907
あるいは、式Vのボラン基を塩酸で除去し、式XIIの二塩酸塩を得て、これを塩基の存在下でイソチオシアネートと反応させて、中間体である式XIIIのチオウレアを得ることができ、これを反応スキーム1〜2の通りに環化させて、式Iの化合物を得ることができる。式XIIの化合物はまた、米国特許第5,137,895号(8/11/1992)に記載された他の方法によって製造され得る。
スキーム3
Figure 0005619907
さらに、(ヘテロ)芳香族性アミンを、二硫化炭素、水酸化ナトリウムおよびヨウ化メチルと反応させ、中間体である式XIVのカルボンイミドジチオ酸ジメチルを得る。これらを塩基の存在下で式XIIの二塩酸塩と反応させ、2molのメタンチオールを除去し、直接式Iaの望ましい生成物を得る。
生物学的方法
I) α7ニコチン性アセチルコリン受容体結合
ラットのα7ニコチン性アセチルコリン受容体(ラットα7nAChR)を安定に発現するHEK293細胞を用いて、結合のための膜を調製した。4℃で、10mM Tris(pH 7.4)、5mM EDTAおよびプロテアーゼ阻害剤からなる低浸透圧性溶解緩衝液中で、細胞をホモジナイズし、32000×gで20分間遠心分離した。50mM Tris(pH 7.4)、1mM EDTAおよびプロテアーゼ阻害剤からなる膜洗浄緩衝液中で、ペレットを1回洗浄し、32000×gで20分間遠心分離した。このペレットを、50mM KHPO(pH 7.4, 25℃)、1mM EDTA、0.005% Triton-X 100および0.1%(v/v) Sigma社製プロテアーゼ阻害剤カクテルからなるアッセイ緩衝液に再度懸濁した。アリコートをドライアイス/エタノール中で凍結し、アッセイの日まで−80℃で保存した。
II) 哺乳動物細胞におけるニコチン性アセチルコリン受容体チャネル機能についてのCa 2+ 感受性蛍光ベースアッセイα−7(FLIPR)
概要: リード化合物を、哺乳動物のHEK 293細胞中で発現させたニコチン性ACh受容体イオンチャネルのα−7、α3β4、α4αβ2およびα1β1δ1εサブタイプへのアゴニスト活性について評価する。384ウェルFLIPR(蛍光画像プレートリーダー)を用いて行った動的蛍光Ca2+流入測定から、アゴニスト強度および有効性を測定する。創薬活動における細胞内二価カチオン濃度、特にCa2+の濃度変化を測定するための蛍光指示薬の有用性が詳細に記載されている(Rudiger, R., et al., Nature Reviews, 2003, 4:579-586; Gonzalez J.E., et al., Receptors and Channels, 2002, 8:283-295)。このアッセイにおいて、384ウェルアッセイプレートに播種したチャネル発現HEK細胞株に、510nmでの緑色の放出シグナルが細胞内Ca2+濃度の上昇に応答して増加する、膜透過性蛍光Ca2+指示色素を取り込ませる。細胞の基底蛍光をリアルタイムでモニターし、次に試験化合物を急性に添加する。化合物が非選択性カチオンチャネルのいずれかのアゴニストであれば、チャネルは開いて、細胞内Ca2+イオンの細胞質への移動が可能となり、それらはCa2+指示色素に結合して、蛍光アウトプットシグナルの増加を起こし、それが冷却CCD撮像カメラによって検出される。
材料および方法: 反応剤:Ca2+指示色素Fluo−4のアセトメトキシ(AM)エステルをInVitrogen (Carlsbad, CA)から得た。アセチルコリンおよび全ての緩衝液の成分は、Sigma Chemical Company, St. Louis, MOから購入した。G418および基礎培地をInVitrogen Life Technologies, Carlsbad, CAから購入した。ウシ胎児血清を(InVitrogen, Carlsbad, CA)から購入した。
細胞培養: HEK−293細胞を、10%(v/v) ウシ胎児血清を含む基礎培地中で、37℃で、5% COインキュベーター中で増殖させた。イオンチャネルを安定的に発現するHEK−293細胞を、500μg/ml G418を添加した同じ培地中で増殖させた。
HEK−293細胞中で発現されたCa 2+ チャネルのCa 2+ 流量アッセイ: 対象のイオンチャネルを発現するHEK−293を、384ウェル黒壁透明底ポリ−D−リジン被覆プレートに、20μlの10%(v/v) ウシ胎児血清を含む基礎培地中約20,000細胞/ウェルの密度で播種し、29℃で、5% COインキュベーター中で2日間インキュベートした。アッセイを行う前に、細胞にFluo−4のAMエステルを取り込ませた。細胞取り込みは、培養培地を除き、それを20mM HEPES、2.5mM プロベネシド、0.5mM CaCl、1mM MgClおよび10μM アトロピンを含むハンクス平衡塩溶液(#14175-095)と混合した30 μl/ウェルの色素のAM エステル(5μM)と置き換えることによって行った。色素取り込みは室温で90分間行い、その時点で、色素取り込み溶液を除き、40μl/ウェルのハンクス緩衝液と置き換えた。色素を取り込んだ細胞を、FLIPR384(Molecular Devices, Sunnyvale, CA)に載せた。Fluo−4色素を488nmのアルゴンレーザー線を用いて励起させた。放出を、540±30nmのバンドパスフィルターを用いてフィルターした。Ca2+流量アッセイを用いて試験化合物の効果を評価するために、試験された化合物を、アッセイ調製済みプレートに入れた。ニコチン受容体イオンチャネル発現細胞において、20μl/ウェルの試験化合物を含むハンクス緩衝液を添加することによって、アッセイを開始した。全てのアッセイについて、1Hzで10秒間データを集め(ベースライン)、その時点で化合物含有刺激緩衝液を添加し、0.33Hzで3分間さらに測定を行った。
データ分析: ニコチン受容体Ca2+流量アッセイの統計学的ロバスト性を、ブランクおよび総ウェルから決定する。総ウェルは、各化合物試験プレートについての最大チャネル活性化(アセチルコリンの最大有効投与量)を規定し、対応量のDMSOのみを含むブランクウェルは、ゼロチャネル活性化を規定する。FLIPRプレートリーダーから得た蛍光単位の生データファイルを、自動的にエクスポートし、社内データ分析ツールによって処理する。各濃度の試験化合物について低下した%活性化データを、MathIQ fitting engine (ID Business Solutions Limited, Surrey, UK)を用いてフィットさせる。試験化合物の示された条件でのCa2+流量について、最大蛍光強度の変化をフィットさせることによって、データを分析する。3個のアッセイウェルの平均値の20点の濃度応答曲線(CRC)から、化合物の強度(EC50値)を計算する。試験化合物の強度(Ymax値)は、総ウェルにおけるアセチルコリンへの最大応答と比較して表される。
III) Fos定量化アッセイ
オスのウィスターラットを、医薬(1〜10mg/kg)またはビークル(2ml/kg, 皮下)で処置した。処置後2時間で、ラットを素早く断頭し、目的の脳領域を氷上で摘出し、重量を量り、液体窒素で急速冷凍し、−80℃で保存する。核抽出物における脳組織のさらなる処理およびFos定量化は、市販のELISAベース化学発光検出キット(カタログ番号89860, EZ−検出c−Fosトランスキット, Pierce Biotechnology Inc., Rockford, IL)によって規定されたプロトコルに従って行う。
IV) ラットにおけるMK−801破壊セットシフトアッセイ
このアッセイは、Stefani et al. (Behavioral Neuroscience, 2003, 117: 728-737)によって記載されたプロトコルの修飾を用いる。このアッセイにおいて、MK−801誘発運動能力欠損(0.03mg/kg, 腹腔内, 1回投与)を逆転させる能力について、試験化合物を評価した。
上記のアッセイ(II)で試験された、本明細書に記載された具体的な化合物の活性を表1に示す。
表1
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a EC50値(nM)に基づく活性: +++ =<100nM; ++ =100〜1000nM; + =1000〜100000nM;b NT = 試験せず; NA = 活性なし(>1000000nM)。
表1b
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a EC50値(nM)に基づく活性: +++ =<100nM; ++ =100〜1000nM; + = 1000〜100000nM; b NT =試験せず; NA = 活性なし (>1000000nM)。
医薬組成物および処置方法
式Iの化合物は、α7に結合し、情動障害および神経変性障害を処置するのに有用であり得る。従って、本発明の他の局面は、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩、および、薬学的に許容される担体を含む組成物である。
本発明の他の局面は、情動障害または神経変性障害を処置する医薬の製造における、式Iの化合物の使用である。
本発明の他の局面は、統合失調症またはアルツハイマー病を処置する医薬の製造における、式Iの化合物の使用である。
本発明の他の局面は、情動障害または神経変性障害を処置する方法であって、患者に、治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法である。
本発明の他の局面は、統合失調症またはアルツハイマー病を処置する方法であって、患者に、治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法である。
本発明の他の局面は、統合失調症を処置する方法であって、患者に、治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法である。
本発明の他の局面は、アルツハイマー病を処置する方法であって、患者に、治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法である。
本発明の他の局面は、認知障害を処置する方法であって、患者に、治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法である。
本発明の他の局面は、関節リウマチを処置する方法であって、患者に、治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法である。
本発明の他の局面は、変形性関節症を処置する方法であって、患者に、治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法である。
本発明の他の局面は、潰瘍性大腸炎を処置する方法であって、患者に、治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法である。
本発明の他の局面は、クローン病を処置する方法であって、患者に、治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法である。
本発明の他の局面は、糖尿病を処置する方法であって、患者に、治療有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法である。
“患者”は、情動障害および神経変性障害の分野の従業者によって治療に適すると解されるヒトを意味する。
“処置”、“治療”および関連の用語は、情動障害および神経変性障害の分野の従業者によって理解される通りに用いられる。
本発明の化合物は、一般的に、治療有効量の化合物またはその薬学的に許容される塩、および、薬学的に許容される担体を含む医薬組成物として与えられ、慣用の賦形剤を含んでもよい。薬学的に許容される担体は、許容される安全性プロファイルを有する慣用の既知の担体である。組成物は、全ての一般の固体および液体の形態を包含し、例えば、カプセル剤、錠剤、ロゼンジおよび散剤、ならびに、懸濁液、シロップ剤、エリキシル剤および溶液を含む。組成物は、一般の製剤方法を用いて製造され、慣用の賦形剤(例えば結合剤および湿潤剤)およびビークル(例えば水およびアルコール)が、組成物に一般的に用いられる。例えばRemington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, PA, 17th edition, 1985を参照のこと。
固体組成物は、通常、単位投与形で製剤化され、1回用量当たり約1〜1000mgの有効成分を提供する組成物が好ましい。投与量の幾つかの例は、1mg、10mg、100mg、250mg、500mgおよび1000mgである。一般的に、他の医薬が、臨床的に用いられているその群の医薬と同様の単位用量範囲で存在する。典型的には、これは0.25〜1000mg/単位である。
液体組成物は、通常、単位投与量範囲である。一般的に、液体組成物は、1〜100mg/mlの単位投与量範囲である。投与量の幾つかの例は、1mg/ml、10mg/ml、25mg/ml、50mg/mlおよび100mg/mlである。一般的に、他の医薬は、臨床的に用いられているその群の医薬と同様の単位用量範囲で存在する。典型的には、これは1〜100mg/mlである。
本発明は、全ての慣用の投与方法を包含し、経口および非経腸方法が好ましい。一般的には、投与レジメは、臨床的に用いられている他の医薬と同様である。典型的には、1日投与量は、1日当たり1〜100mg/kg体重である。一般的には、多くの化合物が経口で必要とされ、非経腸では少ない。しかし、具体的な投与レジメは、医師によって、堅実な医学的判断を用いて決定される。
具体的な態様の説明
H−NMRスペクトルを、Bruker 500、400または300 MHz装置で測定し、化学シフトを、テトラメチルシラン(δ=0.0)を参照としてppm(δ)で示した。全ての蒸発を減圧下で行った。特にことわらない限り、Shimadzu社の装置で、Phenomenex-Luna 4.6×50mm S 10 逆相カラムを用いて、流速4ml/分で、メタノール/水中0.1% TFAの濃度勾配[0〜100%, 3分, ランタイム4分]を用いて、UV検出器を220nmに設定して、あるいは、Gemini C18 4.6×50mm 5μ 逆相カラムで、流速5ml/分で、10mM 酢酸アンモニウム アセトニトリル/水の濃度勾配[5〜95%, 3分, ランタイム4分]を用いて、UV検出器を220nmに設定して、LC/MS分析を行った(陰イオンの質量分析)。特にことわらない限り、精製は、分取C-18カラムによって、0.1% トリフルオロ酢酸(TFA)を含むメタノール−水の濃度勾配を用いて、Shimadzu社の高速液体分取クロマトグラフィー系を用いて、XTERRA 30×100mm S5 カラムを用いて、流速40ml/分で、12分の濃度勾配で行った。
実施例1
N−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
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工程A: N−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
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アセトニトリル(300ml)中のベンゾ[d]チアゾール−2−アミン(20g, 133mmol)に、1,1'−チオカルボニルジイミダゾール(30.8g, 173mmol)を加えた。反応物を50℃で24時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、沈殿物を濾過し、アセトニトリル(2×50ml)で洗浄した。黄色の粉末を真空オーブン(40℃)中で2時間乾燥させた。生成物であるN−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(28.9g, 111mmol)を、さらに精製することなく次の工程に直接用いた。
工程B: (3−((3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルチオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
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N,N−ジメチルホルムアミド(100ml)中のN−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(9.2g, 35mmol)に、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(6.0g, 35mmol)[Swain C.J., et. al., J. Med. Chem., 35:1019-1031 (1992)に従って合成]を加えた。反応物を65℃で15時間撹拌した。反応物を冷却し、濃縮し、粗生成物を得た。粗製の物質を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製し(50〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、TLCで検出される最初のスポット/フラクションを生成物として得た。フラクションを合わせて、濃縮し、(3−((3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルチオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを灰白色の粉末として得た(10.6g, 29.1mmol, 収率83%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.88 (s, 1 H), 10.30 (s, 1 H), 7.94 (d, J=7.63 Hz, 1 H), 7.55 - 7.74 (m, 1 H), 7.37 - 7.53 (m, J=7.32, 7.32 Hz, 1 H), 7.16 - 7.37 (m, J=7.63, 7.63 Hz, 1 H), 5.39 (s, 1 H), 3.85 (d, 2 H), 2.65 - 3.08 (m, 6 H), 1.99 - 2.22 (m, 1 H), 1.79 - 1.97 (m, 2 H), 1.66 - 1.79 (m, 1 H), 1.08 - 1.63 (m, 4 H). MS (LC/MS) R.T. = 3.40; [M+H]+ = 363.1。
工程C: (2−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
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N,N−ジメチルホルムアミド(100ml)中の(3−((3−ベンゾ[d]チアゾール−2−イルチオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(10.6g, 29.1mmol)に、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(11.4ml, 72.8mmol)を加えた。反応物を70℃で4時間撹拌した。反応物を濃縮し、粗製の残渣を得た。少量の酢酸エチル(20ml)を加え、懸濁液を超音波処理した。固体を濾過し、少量の酢酸エチル(2×10ml)で洗浄した。固体を真空オーブン(80℃)中で乾燥させ、(2−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(6.83g, 20.8mmol, 収率72%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.09 (br. s., 1 H) 7.81 (d, J=7.63 Hz, 1 H) 7.63 (d, J=7.93 Hz, 1 H) 7.30 - 7.40 (m, 1 H) 7.15 - 7.24 (m, 1 H) 3.88 (d, J=10.38 Hz, 1 H) 3.77 (d, J=10.38 Hz, 1 H) 3.25 - 3.37 (m, 1 H) 3.17 (dd, J=14.95, 1.83 Hz, 1 H) 2.99 - 3.10 (m, 1 H) 2.79 - 2.98 (m, 3 H) 2.27 (br. s., 1 H) 1.98 - 2.11 (m, 1 H) 1.71 - 1.88 (m, 3 H) 1.45 (br. s., 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.44; [M+H-BH3]+ = 315.1。
工程D: N−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
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アセトン(9ml)中の(2−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(6.6g, 20.1mmol)に、3M HCl(50.3ml, 151mmol)を加えた。反応物を室温で4時間撹拌した。TLCによって反応の完了が示された(より低いスポット)。酢酸エチルを加え、水層を分離した。水層を1N 水酸化ナトリウムで中和した。生成物を酢酸エチル(2×150ml)で抽出した。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、白色の粉末を得た。少量の酢酸エチル(20ml)を粉末に加えた。固体を超音波処理し、濾過し、ラセミのN−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(5.13g, 16.3mmol, 収率81%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.02 (br. s., 1 H) 7.79 (d, J=7.02 Hz, 1 H) 7.62 (d, J=7.63 Hz, 1 H) 7.29 - 7.38 (m, 1 H) 7.15 - 7.22 (m, 1 H) 3.90 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.65 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 2.98 - 3.10 (m, 2 H) 2.73 - 2.88 (m, 2 H) 2.67 (t, J=7.78 Hz, 2 H) 2.07 (br. s., 1 H) 1.93 (br. s., 1 H) 1.42 - 1.67 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.15; [M+H]+ = 315.3。
Chiralpak AD-H(3×25cm, 5μm)カラムを用いて、CO/(メタノール/ACN/DEA=70/30/0.1(v/v/v))=77/23からなる移動相で、エナンチオマーを分離した。波長を300nmに設定した。分離したピークを真空で濃縮し、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークは、(S)−N−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンであった(1.45g, 4.61mmol, 収率29.4%)。
(1a; S−異性体): 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.03 (br. s., 1 H) 7.78 (d, J=7.05 Hz, 1 H) 7.61 (d, J=7.55 Hz, 1 H) 7.27 - 7.37 (m, 1 H) 7.11 - 7.23 (m, 1 H) 3.89 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.64 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 2.96 - 3.09 (m, 2 H) 2.71 - 2.88 (m, 2 H) 2.66 (t, J=7.81 Hz, 2 H) 2.02 - 2.11 (m, 1 H) 1.85 - 1.97 (m, 1 H) 1.41 - 1.65 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.15; [M+H]+ = 315.3. 旋光度(1.23 mg/mL, DMSO) = +5.20°。
二番目のピークは(R)−N−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンであった(1.21g, 3.85mmol, 収率24.5%)。
(1b; R−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.02 (br. s., 1 H) 7.79 (d, J=7.32 Hz, 1 H) 7.62 (d, J=7.63 Hz, 1 H) 7.33 (t, J=7.63 Hz, 1 H) 7.18 (t, J=7.48 Hz, 1 H) 3.90 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.65 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 2.98 - 3.10 (m, 2 H) 2.73 - 2.87 (m, 2 H) 2.67 (t, J=7.63 Hz, 2 H) 2.08 (br. s., 1 H) 1.93 (br. s., 1 H) 1.42 - 1.67 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.15; [M+H]+ = 315.3; 旋光度(3.9 mg/mL, DMSO) = -3.92°。
実施例2
N−(5−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン
Figure 0005619907
メカニカルスターラー、滴下漏斗および温度計を備えた500mlの3ツ首フラスコに、酢酸(100ml)を加え、氷浴中で冷却した。チオシアン酸カリウム(40g, 412mmol)および6−メトキシピリジン−3−アミン(6.2g, 49.9mmol)を反応混合物に加えた。反応物の温度が<0℃に至るまで、反応物を氷−塩浴中で冷却した。反応温度を<0℃に維持する速度で、酢酸(30.0ml)中の臭素(8ml, 156mmol)の溶液を2時間かけて滴下した。メカニカルスターラーでの撹拌を要した。添加完了後、混合物を撹拌しながら、ゆっくりと一夜かけて室温まで温めた。水(30ml)を加え、混合物を、油浴中、85℃まで加熱した。熱いままで、この混合物を濾過した。橙色のフィルターケーキを反応フラスコに戻し、さらに50mlの酢酸を加えた。混合物を再度85℃まで加熱し、熱いままで1回以上濾過した。合わせた濾液を氷浴中で冷却し、濃水酸化アンモニウムでpH 8まで中和した。紫色の沈殿物が形成した。これを濾過によって集め、5gの粗製の物質を得た。この粗製の物質をメタノール(40ml)から再結晶し、5−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミンを紫色の結晶として得た(3g, 16.55mmol, 収率33.1%)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.60 (1 H, d, J=8.42 Hz), 7.41 (2 H, s), 6.67 (1 H, d, J=8.78 Hz), 3.81 (3 H, s)。
工程B: (3−ヒドロキシ−3−((3−(5−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
5−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン(2.4g, 13.24mmol)を、5×20mlのネジ蓋付きバイアルに分けた。各バイアルに、アセトニトリル(10ml)およびチオカルボニルジイミダゾール(600mg)を加えた。全てのバイアルを60℃で一夜加熱した。反応バイアルを合わせて、濃縮し、粗生成物のN−(5−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミドを得た。この粗生成物を、N,N−ジメチルホルムアミド(50ml)に懸濁し、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(2.7g, 15.88mmol)を加えた。反応物を70℃で4時間加熱した。LC/MSにより、本質的に変換の完了が示された。反応物を室温まで冷却し、水に注いだ。生成物を最初にトルエンで抽出し、次にクロロホルムで抽出した。有機物を合わせて、水で、そして塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、粗製の物質を得た。この粗製の物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製した(20〜100% 酢酸エチル−ヘキサン)。生成物のフラクションを集めて、真空で濃縮し、(3−ヒドロキシ−3−((3−(5−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを得た(1.36g, 3.46mmol, 収率26.1%)。H−NMRにより、(3−ヒドロキシ−3−((3−(5−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(1.36g, 3.46mmol, 収率26.1%)と5−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン(.34g, 1.876mmol, 収率14.17%)のモル比が1:0.55であることが示された。混合物を、さらに精製することなく次の工程に直接用いた。
MS (LC/MS) R.T. = 3.23; [M+H]+ = 392.1。
工程C: (2−(5−メトキシ−3a,7a−ジヒドロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中の(3−ヒドロキシ−3−((3−(5−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(1.7g, 3.46mmol)に、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(1.89ml, 12.10mmol)を加えた。反応物を70℃で2時間撹拌した。混合物を冷却し、水に注いだ。生成物をトルエンおよびクロロホルムで抽出した。有機層を合わせ、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、粗製の物質を得た。この固体の物質をエーテルで磨砕した。固体を濾過して乾燥させ、(2−(5−メトキシ−3a,7a−ジヒドロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを得た(700mg, 1.94mmol, 収率56.0%)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.98 (1 H, s), 7.86 (1 H, d, J=8.78 Hz), 6.81 (1 H, d, J=8.42 Hz), 3.87 (3 H, s), 3.83 (1 H, s), 3.68 - 3.78 (1 H, m), 3.31 (1 H, s), 3.15 - 3.29 (1 H, m), 2.78 - 3.14 (4 H, m), 2.26 (1 H, br. s.), 2.04 (1 H, br. s.), 1.63 - 1.89 (3 H, m)。
工程D: N−(5−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
アセトン(10ml)中の(2−(5−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(780mg, 2.17mmol)に、3M HCl(10ml, 329mmol)を加えた。反応物を室温で2時間撹拌した。クロロホルムおよび水を加え、水層を分離した。水層を重炭酸ナトリウムで中和した。生成物をクロロホルム(2×)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、ラセミのN−(5−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(588mg, 1.70mmol, 収率78%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.90 (1 H, br. s.), 7.82 - 7.86 (1 H, m), 6.80 (1 H, d, J=8.85 Hz), 3.84 - 3.89 (4 H, m), 3.61 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.03 (2 H, d, J=5.19 Hz), 2.73 - 2.86 (2 H, m), 2.66 (2 H, t, J=7.78 Hz), 2.07 (1 H, br. s.), 1.92 (1 H, br. s.), 1.45 - 1.65 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.29; [M+H]+ = 346.1。
Chiralpak AD-H (30×250mm, 5μm)カラムを用いて、CO中35% メタノール(0.1% DEA)からなる移動相で、エナンチオマーを分離した。波長を300nmに設定した。分離したピークを真空で濃縮して、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークは、(S)−N−(5−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンであった(212mg, 0.61mmol, 収率36.1%)。
(2a; S−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.89 (1 H, br. s.), 7.84 (1 H, d, J=8.85 Hz), 6.77 - 6.82 (1 H, m), 3.84 - 3.89 (4 H, m), 3.61 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.03 (2 H, d, J=5.19 Hz), 2.74 - 2.86 (2 H, m), 2.66 (2 H, t, J=7.63 Hz), 2.06 (1 H, br. s.), 1.92 (1 H, br. s.), 1.44 - 1.65 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.47; [M+H]+ = 346.2. 旋光度(3.57 mg/ml, DMSO) = -2.58°。
二番目のピークは、(R)−N−(5−メトキシチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンであった(242mg, 0.70mmol, 収率41.2%)。
(2b; R−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.89 (1 H, br. s.), 7.84 (1 H, d, J=8.85 Hz), 6.79 (1 H, d, J=8.55 Hz), 3.82 - 3.90 (4 H, m), 3.61 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.03 (2 H, d, J=5.49 Hz), 2.74 - 2.86 (2 H, m), 2.66 (2 H, t, J=7.78 Hz), 2.06 (1 H, br. s.), 1.92 (1 H, br. s.), 1.42 - 1.67 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.30; [M+H]+ = 346.2. 旋光度(3.29 mg/ml, DMSO) = +2.43°。
実施例3
(2−(5H−1'−アザスピロ[オキサゾール−4,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミン)ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン
Figure 0005619907
工程A: 6−(ピロリジン−1−カルボニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イルカルバミン酸tert−ブチル
Figure 0005619907
250mlのフラスコに、テトラヒドロフラン(50ml)中の2−(tert−ブトキシカルボニル−アミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−カルボン酸(1.0g, 3.4mmol)およびピロリジン(0.559ml, 6.8mmol)を加えた。この溶液に、EDC(1.3g, 6.8mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(triaxole)(1.041g, 6.8mmol)およびヒューニッヒ塩基(2.37ml, 13.59mmol)を加えた。反応物を25℃で1時間撹拌した。反応物を水およびジクロロメタンに注いだ。その水をジクロロメタンで3回抽出し、有機層を合わせ、濃縮した。残渣を少量のジクロロメタンに溶かし、ジエチルエーテル/ヘキサンで沈殿させた。フラスコを冷蔵庫中に1時間置いて、濾過した。白色の沈殿物を集め、6−(ピロリジン−1−カルボニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イルカルバミン酸tert−ブチルを得た(1.09g, 3.14mmol, 収率92%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.95 (s, 1 H), 8.14 (s, 1 H), 7.61 - 7.77 (m, J=8.39, 1.98 Hz, 1 H), 7.46 - 7.63 (m, 1 H), 3.39 - 3.63 (m, 4 H), 1.74 - 2.00 (m, 4 H), 1.45 - 1.62 (m, 9 H). MS (LC/MS) R.T. = 3.40; [M+H]+ = 363.1。
工程B: (2−アミノベンゾ[d]チアゾール−6−イル)(ピロリジン−1−イル)メタノン
Figure 0005619907
6−(ピロリジン−1−カルボニル)ベンゾ[d]チアゾール−2−イルカルバミン酸tert−ブチル(1.09g, 3.14mmol)を、ジクロロメタン(10ml)およびTFA(3ml, 38.9mmol)に溶解し、反応物を25℃で一夜撹拌した。反応物を分液漏斗に注ぎ、重炭酸ナトリウムで注意深く中和した。液体をクロロホルム/メタノール(4:1)で3回抽出した。有機層を濃縮し、白色の残渣を得て、ジエチルエーテルで磨砕した。沈殿物を集め、(2−アミノベンゾ[d]チアゾール−6−イル)(ピロリジン−1−イル)メタノンを得た(0.497g, 2.0mmol, 64%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.86 (d, J=1.51 Hz, 1 H), 7.65 (s, 2 H), 7.35 - 7.46 (m, 1 H), 7.26 - 7.35 (m, 1 H), 3.41 - 3.57 (m, 4 H), 1.64 - 1.97 (m, 4 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.39; [M+H]+ = 248.1。
工程C: (2−(5H−1'−アザスピロ[オキサゾール−4,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミン)ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)ピロリジン−1−イル)メタノン
Figure 0005619907
(2−(5H−1'−アザスピロ[オキサゾール−4,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミン)ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)ピロリジン−1−イル)メタノンを、実施例1の工程A〜Dの一般的な手順に従って、(2−アミノベンゾ[d]チアゾール−6−イル)(ピロリジン−1−イル)メタノン(実施例3の工程B)を出発物質として用いて製造した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.05 (br. s., 1 H) 7.99 (d, J=1.76 Hz, 1 H) 7.60 (d, J=8.31 Hz, 1 H) 7.48 (dd, J=8.31, 1.76 Hz, 1 H) 3.90 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.65 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.42 - 3.52 (m, 4 H) 3.04 (s, 2 H) 2.75 - 2.87 (m, 2 H) 2.67 (t, J=7.81 Hz, 2 H) 2.08 (br. s., 1 H) 1.76 - 1.98 (m, 5 H) 1.41 - 1.65 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.33; [M+H]+ = 412.2。
実施例4
N−(5−フェニルチアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: (3−ヒドロキシ−3−((3−(5−フェニルチアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
アセトニトリル(6ml)中の5−フェニルチアゾール−2−アミン(0.52g, 2.9mmol)に、1,1'−チオカルボニルジイミダゾール(0.68g, 3.8mmol)を加えた。反応混合物を65℃で2時間撹拌した。沈殿物を濾過し、アセトニトリル(2×20ml)で洗浄し、中間体N−(5−フェニルチアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミドを得た。中間体をN,N−ジメチルホルムアミド(30ml)に溶かし、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.5g, 2.9mmol)で処理した。反応混合物を65℃で5時間撹拌した。反応物を真空で濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製によって精製した(30〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)。生成物のフラクションを合わせて、真空で濃縮し、(3−ヒドロキシ−3−((3−(5−フェニルチアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(.85g, 2.19mmol, 収率74.4%)。LC/MSにより、本LC/MS条件でBHが無い生成物を確認した:保持時間 3.26 (M+1-BH3= 375.33)。
工程B: (2−(5−フェニルチアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ−[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の、(3−ヒドロキシ−3−((3−(5−フェニルチアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.8g, 2.1mmol)に、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(1.12ml, 7.2mmol)を加えた。反応混合物を70℃で4時間撹拌した。反応物を真空で濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(40〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)。合わせた生成物のフラクションを真空で濃縮し、(2−(5−フェニルチアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.51g, 1.44mmol, 収率70%)。LCMS−マスは、LC/MS条件でBHが無いものに対応する:保持時間 2.46 (M+1-BH3 = 341.36)。
工程C: N−(5−フェニルチアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
アセトン(9ml)中の(2−(5−フェニルチアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(0.56g, 1.58mmol)に、3M HCl(3.95ml, 11.86mmol)を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、1N 水酸化ナトリウムで中和した。生成物を酢酸エチル(2×20ml)で、次にクロロホルム(2×20ml)で抽出した。有機層を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、白色の粉末を得た。粗生成物を逆相HPLCによって精製し(Phenomenex Luna 30×100mm;波長 220nm;濃度勾配 10分;流速 40ml/分;溶媒A=10% メタノール−90% 水−0.1% TFA、溶媒B=90% メタノール−10% 水−0.1% TFA)。フラクションを合わせて、1N 水酸化ナトリウムで中和し、酢酸エチル(2×30ml)およびクロロホルム(2×30ml)で抽出した。有機物を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、N−(5−フェニルチアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.4g, 1.175mmol, 収率74.3%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.63 (1 H, br. s.), 7.71 (1 H, s), 7.52 (2 H, d, J=7.32 Hz), 7.37 (2 H, t, J=7.78 Hz), 7.25 (1 H, t, J=7.32 Hz), 3.82 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.57 (1 H, d, J=9.77 Hz), 3.02 (2 H, d, J=4.27 Hz), 2.79 (2 H, t, J=7.63 Hz), 2.66 (2 H, t, J=7.63 Hz), 2.04 (1 H, br. s.), 1.92 - 1.97 (1 H, m), 1.44 - 1.65 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.52; [M+H]+ = 341.3。
Chiralpak AS-H (30×250mm, 5μm)カラムを用いて、CO中30% メタノール(0.1%DEA)からなる移動相で、UVを300nmでモニターしながら、エナンチオマーを分離した。分離したピークを真空で濃縮し、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークから、0.4g, 1.15mmol, 32.7%を得た。
(4a, S−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.69 (s, 1 H), 7.69 - 7.87 (m, 1 H), 7.52 - 7.66 (m, J=10.99 Hz, 2 H), 7.37 - 7.51 (m, 2 H), 7.21 - 7.38 (m, 2 H), 3.52 - 4.00 (m, 2 H), 2.98 - 3.23 (m, 2 H), 2.78 - 2.94 (m, 2 H), 2.64 - 2.78 (m, 2 H), 1.88 - 2.19 (m, J=60.43 Hz, 2 H), 1.40 - 1.77 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.77; [M+H]+ = 341.1。
二番目のピークから、0.4g, 1.15mmol, 32.7%を得た。
(4b, R−異性体):L 融点 187〜9℃. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.64 (s, 1 H), 7.62 - 7.84 (m, 1 H), 7.44 - 7.61 (m, 2 H), 7.33 - 7.46 (m, 2 H), 7.18 - 7.31 (m, 1 H), 3.50 - 3.99 (m, 2 H), 2.94 - 3.14 (m, 2 H), 2.74 - 2.91 (m, 2 H), 2.61 - 2.72 (m, 2 H), 2.05 (s, 1 H), 1.82 - 2.00 (m, 1 H), 1.34 - 1.72 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.78; [M+H]+ = 341.1。
実施例5
N−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
工程A: N−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
アセトニトリル(20ml)中の6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−アミン(0.53g, 2.94mmol)に、1,1'−チオカルボニルジイミダゾール(0.681g, 3.82mmol)を加えた。反応混合物を65℃で24時間撹拌した。沈殿物を濾過し、アセトニトリル(2×20ml)で洗浄し、生成物を得た。生成物を、さらに精製せず、または特性決定せずに、次の工程に直接用いた。
工程B: (3−ヒドロキシ−3−((3−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中のN−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(.82g, 2.82mmol)に、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.48g, 2.82mmol)を加えた。反応混合物を65℃で6時間撹拌した。反応物を真空で濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(30%〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)。純粋なフラクションを合わせて、濃縮し、(3−ヒドロキシ−3−((3−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.7g, 1.78mmol, 収率63.2%)。LC/MSにより、本LC/MS条件でBHが無い生成物を確認した:保持時間 3.11 (M+1-BH3 = 379.4)。
工程C: (2−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の(3−ヒドロキシ−3−((3−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.68g, 1.73mmol)に、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.95ml, 6.1mmol)を加えた。反応混合物を70℃で4時間撹拌した。反応物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(40〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)。生成物のフラクションを合わせて、真空で濃縮し、(2−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.35g, 0.98mmol, 収率56.4%)。
LC/MS MH+ - BH3 = 345.2。
工程D: N−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
アセトン(9ml)中の(2−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(0.33g, 0.921mmol)に、3M HCl(2.30ml, 6.91mmol)を加えた。反応物を室温で4時間撹拌し、1N 水酸化ナトリウムで中和した。生成物を、酢酸エチル(2×20ml)で、次にクロロホルム(2×20ml)で抽出した。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、白色の粉末を得た。粗生成物を逆相HPLCによって精製した(Phenomenex Luna 30×100mm;波長 220nm;濃度勾配 10分;流速 40ml/分;溶媒A=10% メタノール−90% 水−0.1% TFA、溶媒B=90% メタノール−10% 水−0.1% TFA)。フラクションを合わせて、1N 水酸化ナトリウムで中和し、酢酸エチル(2×30ml)で抽出した。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、N−(6−メトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.25g, 0.73mmol, 収率79%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.88 (1 H, d, J=1.22 Hz), 7.48 - 7.52 (1 H, m), 7.40 (1 H, d, J=2.75 Hz), 6.92 (1 H, dd, J=8.70, 2.59 Hz), 3.87 (1 H, d, J=9.77 Hz), 3.77 (3 H, s), 3.61 (1 H, d, J=9.77 Hz), 3.03 (2 H, s), 2.75 - 2.86 (2 H, m), 2.67 (2 H, t, J=7.78 Hz), 2.06 (1 H, br. s.), 1.91 (1 H, br. s.), 1.41 - 1.65 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.44; [M+H]+ = 345.3。
Chiralpak AD-H (30×250mm, 5μm)カラムを用いて、CO中23% メタノール(0.1%DEA)からなる移動相で、UVを220nmでモニターしながら、エナンチオマーを分離した。分離したピークを真空で濃縮し、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークから、205.5mg, 0.60mmol, 34.1%を得た。
(5a, S−異性体): 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.88 (1 H, br. s.), 7.50 (1 H, d, J=8.81 Hz), 7.40 (1 H, d, J=2.52 Hz), 6.92 (1 H, dd, J=8.81, 2.77 Hz), 3.87 (1 H, d, J=9.82 Hz), 3.77 (3 H, s), 3.58 - 3.65 (1 H, m), 3.02 (2 H, s), 2.74 - 2.86 (2 H, m), 2.66 (2 H, t, J=7.68 Hz), 2.03 - 2.08 (1 H, m), 1.91 (1 H, br. s.), 1.39 - 1.65 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.40; [M+H]+ = 345.2。
二番目のピークから、206.9mg, 0.6mmol, 34%を得た。
(5b, R−異性体): 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.88 (1 H, br. s.), 7.50 (1 H, d, J=8.56 Hz), 7.40 (1 H, d, J=2.52 Hz), 6.93 (1 H, dd, J=8.81, 2.52 Hz), 3.87 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.77 (3 H, s), 3.62 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.02 (2 H, s), 2.75 - 2.86 (2 H, m), 2.67 (2 H, t, J=7.68 Hz), 2.04 - 2.09 (1 H, m), 1.92 (1 H, br. s.), 1.42 - 1.66 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.70; [M+H]+ = 345.1。
実施例6
N−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
アセトニトリル(30ml)中の4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−アミン(1.1g, 6.7mmol)に、1,1'−チオカルボニルジイミダゾール(1.552g, 8.71mmol)を加えた。反応混合物を50℃で18時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、沈殿物を濾過し、アセトニトリル(2×50ml)で洗浄した。黄色の粉末を真空オーブン(50℃)中で1時間乾燥させ、N−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(900mg, 3.28mmol, 収率49%)を得た。これをさらに精製せず、または特性決定せずに、次の工程に用いた。
工程B: (3−ヒドロキシ−3−((3−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中のN−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(0.71g, 2.59mmol)に、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.44g, 2.59mmol)を加えた。反応混合物を70℃で4時間撹拌した。反応物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(40〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)。生成物のフラクションを真空で濃縮し、(3−ヒドロキシ−3−((3−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.65g, 1.73mmol, 収率66.7%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.93 (1 H, s), 7.74 (1 H, d, J=7.63 Hz), 7.22 - 7.26 (1 H, m), 7.19 (1 H, t, J=7.63 Hz), 3.75 - 3.93 (2 H, m), 2.72 - 2.95 (6 H, m), 2.56 (3 H, s), 2.03 - 2.14 (1 H, m), 1.95 (1 H, br. s.), 1.78 - 1.87 (1 H, m), 1.73 (1 H, ddd, J=13.81, 9.23, 5.04 Hz), 1.56 (1 H, td, J=9.99, 7.78 Hz), 1.38 (2 H, br. s.). (LC/MS) R.T. = 3.70; [M+H]+ = 375.2。
工程C: (2−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオ−スピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の(3−ヒドロキシ−3−((3−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.62g, 1.65mmol)に、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.33ml, 2.14mmol)を加えた。反応混合物を70℃で4時間撹拌した。反応物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(40〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)。生成物のフラクションを真空で濃縮し、(2−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.4g, 1.17mmol, 収率70.9%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.90 (s, 1 H), 7.61 (d, J=7.63 Hz, 1 H), 7.13 - 7.17 (m, 1 H), 7.09 (t, J=7.48 Hz, 1 H), 3.90 (d, J=10.38 Hz, 1 H), 3.77 (d, J=10.38 Hz, 1 H), 3.32 (s, 3 H), 3.30 (d, J=1.53 Hz, 1 H), 3.13 - 3.20 (m, 2 H), 3.00 - 3.09 (m, 1 H), 2.85 - 2.94 (m, 4 H), 2.57 (s, 4 H), 2.28 (s, 1 H), 2.06 (s, 1 H), 1.75 - 1.83 (m, 4 H), 1.45 (s, 1 H). (LC/MS) R.T. = 2.73; [M+H]+ = 343.2。
工程D: N−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
アセトン(9ml)中の(2−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(0.38g, 1.11mmol)を3M HCl(2.78ml, 8.33mmol)を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。酢酸エチルを加え、水層を集め、1N 水酸化ナトリウムで中和した。生成物を酢酸エチル(2×40ml)で抽出した。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、N−(4−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.195g, 0.594mmol, 収率53.5%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.84 (s, 1 H), 7.60 (d, J=7.32 Hz, 1 H), 7.13 - 7.17 (m, 1 H), 7.08 (t, J=7.63 Hz, 1 H), 3.92 (d, J=10.07 Hz, 1 H), 3.66 (d, J=9.77 Hz, 1 H), 3.04 (s, 2 H), 2.76 - 2.85 (m, 2 H), 2.68 (t, J=7.48 Hz, 2 H), 2.56 (s, 3 H), 2.09 (s, 1 H), 1.93 (s, 1 H), 1.61 (d, J=3.05 Hz, 1 H), 1.60 (s, 1 H), 1.50 (dd, J=7.17, 2.59 Hz, 1 H). (LC/MS) R.T. = 1.76; [M+H]+ = 329.2。
Chiralcel OJ-H (30×250mm, 5μm)カラムを用いて、CO中30% メタノール(0.1%DEA)からなる移動相で、UVを300nmでモニターしながら、エナンチオマーを分離した。分離したピークを真空で濃縮し、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークから、0.07g, 0.21mmol, 38.9%を得た。
(6a, S−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.83 (br. s., 1 H) 7.59 (d, J=7.63 Hz, 1 H) 7.11 - 7.18 (m, 1 H) 7.08 (t, J=7.63 Hz, 1 H) 3.92 (d, J=10.38 Hz, 1 H) 3.66 (d, J=9.77 Hz, 1 H) 3.04 (s, 2 H) 2.73 - 2.89 (m, 2 H) 2.61 - 2.72 (m, 2 H) 2.56 (s, 3 H) 2.09 (br. s., 1 H) 1.93 (br. s., 1 H) 1.43 - 1.71 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.75; [M+H]+ = 329.1。
二番目のピークから、0.07g, 0.21mmol, 38.1%を得た。
(6b, R−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.84 (br. s., 1 H) 7.59 (d, J=7.63 Hz, 1 H) 7.15 (d, J=7.20 Hz, 1 H) 7.08 (t, J=7.48 Hz, 1 H) 3.92 (d, J=9.77 Hz, 1 H) 3.66 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.00 - 3.09 (m, 2 H) 2.73 - 2.87 (m, 2 H) 2.62 - 2.72 (m, 2 H) 2.56 (s, 3 H) 2.05 - 2.12 (m, 1 H) 1.93 (br. s., 1 H) 1.56 - 1.67 (m, 2 H) 1.45 - 1.55 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.75; [M+H]+ = 329.1。
実施例7
N−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
アセトニトリル(30ml)中の4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−アミン(1.12g, 6.07mmol)に、1,1'−チオカルボニルジイミダゾール(1.405g, 7.89mmol)を加えた。反応混合物を50℃で18時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、沈殿物を濾過し、アセトニトリル(2×50ml)で洗浄した。黄色の粉末を、真空オーブン(40℃)中で1時間乾燥させ、N−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミドを得た(0.33g, 1.12mmol, 収率18.5%)。これをさらに精製せず、または特性決定せずに、次の工程に用いた。
工程B: (3−((3−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中のN−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(0.3g, 1.018mmol)に、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.173g, 1.018mmol)を加えた。反応混合物を70℃で4時間撹拌した。反応物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(60〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)。生成物のフラクションを真空で濃縮し、(3−((3−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.25g, 0.63mmol, 収率61.9%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.19 (s, 1 H) 9.72 (br. s., 1 H) 7.93 (d, J=7.93 Hz, 1 H) 7.51 (d, J=7.93 Hz, 1 H) 7.26 - 7.32 (m, 1 H) 5.32 (s, 1 H) 3.88 (dd, J=13.73, 4.88 Hz, 1 H) 3.75 (dd, J=13.73, 4.88 Hz, 1 H) 2.73 - 2.95 (m, 6 H) 2.08 (br. s., 1 H) 1.96 (br. s., 1 H) 1.79 - 1.89 (m, 1 H) 1.68 - 1.78 (m, 1 H) 1.52 - 1.61 (m, 1 H) 1.39 (br. s., 3 H)。
工程C: (2−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の(3−((3−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.23g, 0.58mmol)に、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.117ml, 0.75mmol)を加えた。反応混合物を70℃で4時間撹拌した。反応物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(40〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)。生成物のフラクションを真空で濃縮し、(2−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.1g, 0.27mmol, 収率47.6%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.95 (s, 1 H) 7.79 (d, J=7.93 Hz, 1 H) 7.42 (d, J=7.63 Hz, 1 H) 7.18 (t, J=7.93 Hz, 1 H) 3.92 (d, J=10.38 Hz, 1 H) 3.77 (d, J=10.38 Hz, 1 H) 3.26 - 3.38 (m, 1 H) 3.19 (dd, J=15.26, 1.53 Hz, 1 H) 3.01 - 3.11 (m, 1 H) 2.81 - 3.00 (m, 3 H) 2.31 (br. s., 1 H) 2.03 - 2.15 (m, 1 H) 1.70 - 1.89 (m, 3 H) 1.45 (br. s., 3 H)。
工程D: N−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
アセトン(9ml)中の(2−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(0.08g, 0.221mmol)に、3M HCl(0.551ml, 1.654mmol)を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。酢酸エチルを加え、水層を集め、1N 水酸化ナトリウムで中和した。生成物を酢酸エチル(2×40ml)で抽出した。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、N−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.05g, 0.14mmol, 収率65.0%)。
1H NMR(500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.90 (br. s., 1 H) 7.77 (dd, J=7.78, 1.07 Hz, 1 H) 7.41 (dd, J=7.78, 1.07 Hz, 1 H) 7.17 (t, J=7.78 Hz, 1 H) 3.94 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.67 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.00 - 3.11 (m, 2 H) 2.76 - 2.88 (m, 2 H) 2.68 (t, J=7.63 Hz, 2 H) 2.11 (br. s., 1 H) 1.91 - 2.00 (m, 1 H) 1.47 - 1.67 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.11; [M+H]+ = 349.1。
Chiralcel OJ-H (30×250mm, 5μm)カラムを用いて、CO中30% メタノール(0.1% DEA)からなる移動相で、エナンチオマーを分離した。波長を220nmに設定した。分離したピークを真空で濃縮し、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークは、(S)−N−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンであった(0.11g, 0.30mmol, 収率34.8%)。
(7a, S−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.90 (br. s., 1 H) 7.77 (d, J=7.32 Hz, 1 H) 7.41 (d, J=7.93 Hz, 1 H) 7.17 (t, J=7.93 Hz, 1 H) 3.94 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.67 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.00 - 3.11 (m, 2 H) 2.76 - 2.90 (m, 2 H) 2.68 (t, J=7.78 Hz, 2 H) 2.11 (br. s., 1 H) 1.91 - 2.01 (m, 1 H) 1.47 - 1.68 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.06; [M+H]+ = 349.1。
二番目のピークは(R)−N−(4−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンであった(0.11g, 0.30mmol, 収率35.2%)。
(7b, R−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.89 (br. s., 1 H) 7.77 (d, J=7.93 Hz, 1 H) 7.40 (d, J=7.93 Hz, 1 H) 7.16 (t, J=7.93 Hz, 1 H) 3.94 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.67 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 2.99 - 3.11 (m, 2 H) 2.74 - 2.88 (m, 2 H) 2.68 (t, J=7.78 Hz, 2 H) 2.11 (br. s., 1 H) 1.90 - 2.01 (m, 1 H) 1.44 - 1.68 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.07; [M+H]+ = 349.1。
実施例8
N−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
アセトニトリル(30ml)中の1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−アミン(1.28g, 9.61mmol)に、1,1'−チオカルボニルジイミダゾール(2.227g, 12.5mmol)を加えた。反応混合物を50℃で18時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、沈殿物を濾過し、アセトニトリル(2×50ml)で洗浄した。黄色の粉末を真空オーブン(40℃)中で1時間乾燥させ、N−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミドを得た(1.8g, 7.4mmol, 収率77%)。これをさらに精製せず、または特性決定せずに、次の工程に用いた。
工程B: (3−((3−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イルチオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の、N−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(1.07g, 4.4mmol)に、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.748g, 4.4mmol)を加えた。反応混合物を70℃で4時間撹拌した。反応物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(60〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)。生成物のフラクションを真空で濃縮し、(3−((3−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イルチオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(1.28g, 3.71mmol, 収率84%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.41 (s, 1 H), 11.16 (s, 1 H), 7.43 (d, J=3.05 Hz, 3 H), 7.13 (ddd, J=9.46, 3.81, 3.51 Hz, 3 H), 5.36 (s, 1 H), 4.01-4.07 (m, 3 H), 3.79 (dd, J=13.28, 4.12 Hz, 1 H), 2.83-2.92 (m, 6 H), 2.71 (d, J=14.04 Hz, 2 H), 2.04-2.13 (m, 2 H), 1.89-1.94 (m, 3 H), 1.74 (td, J=9.46, 5.49 Hz, 2 H), 1.51-1.59 (m, 2 H), 1.38 (s, 2 H), 1.31 (s, 1 H)。
LC/MSにより、本LC/MS条件でBHが無い生成物を確認した:保持時間 2.75 (M+1-BH3 = 332.2)。
工程C: (2−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ−[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の、(3−((3−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イルチオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(1.0g, 2.9mmol)に、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.587ml, 3.77mmol)を加えた。反応混合物を70℃で4時間撹拌した。反応物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(40〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)。生成物のフラクションを真空で濃縮し、(2−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.81g, 2.6mmol, 収率90%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.29 (s, 1 H), 6.99 - 7.05 (m, 2 H), 3.90 (t, J=9.77 Hz, 1 H), 3.75 (d, J=10.38 Hz, 1 H), 3.26 - 3.35 (m, 1 H), 3.13 (dd, J=14.95, 1.53 Hz, 1 H), 2.98 - 3.06 (m, 1 H), 2.84 - 2.92 (m, 3 H), 2.22 (s, 1 H), 1.98 - 2.05 (m, 1 H), 1.72 - 1.82 (m, 3 H), 1.45 (s, 1 H)。
LC/MSにより、本LC/MS条件でBHが無い生成物を確認した:保持時間 2.29 (M+1-BH3 = 298.2)。
工程D: N−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ−[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
アセトン(9ml)中の(2−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(0.77g, 2.5mmol)に、3M HCl(6.2ml, 18.6mmol)を加えた。反応物を室温で4時間撹拌した。酢酸エチルを加え、水層を集めて、1N 水酸化ナトリウムで中和した。生成物を酢酸エチル(2×40ml)で抽出した。有機物を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、N−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.5g, 1.68mmol, 収率68%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.45 (s, 1 H), 9.20 (s, 1 H), 7.32 (s, 1 H), 7.00 (dd, J=5.65, 2.90 Hz, 4 H), 3.91 (d, J=10.07 Hz, 2 H), 3.64 (d, J=10.07 Hz, 2 H), 2.98 - 3.05 (m, 4 H), 2.73 - 2.82 (m, 4 H), 2.67 (t, J=7.63 Hz, 4 H), 2.03 (d, J=2.75 Hz, 2 H), 1.85 - 1.92 (m, 2 H), 1.54 - 1.63 (m, 4 H), 1.44 - 1.51 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.30; [M+H]+ = 298.2。
Chiralpak AS-H (30×250mm, 5μm)カラムを用いて、CO中30% メタノール(0.1%DEA)からなる移動相で、UVを330nmでモニターしながら、エナンチオマーを分離した。分離したピークを真空で濃縮し、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークから、0.11g, 0.36mmol, 33.0%を得た。
(8a; R−異性体): 融点 255℃(分解). 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.43 (br. s., 1 H) 9.16 (br. s., 1 H) 7.14 - 7.53 (m, 2 H) 6.82 - 7.09 (m, 2 H) 3.91 (d, J=9.77 Hz, 1 H) 3.64 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 2.96 - 3.09 (m, 2 H) 2.71 - 2.87 (m, 2 H) 2.62 - 2.73 (m, 2 H) 2.01 - 2.08 (m, 1 H) 1.81 - 1.97 (m, 1 H) 1.54 - 1.66 (m, 2 H) 1.40 - 1.53 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.26; [M+H]+ = 298.2。
二番目のピークから、0.11g, 0.36mmol, 33.0%を得た。
(8b; S−異性体): 1H NMR(500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.43 (br. s., 1 H) 9.20 (br. s., 1 H) 7.10 - 7.60 (m, 2 H) 6.83 - 7.11 (m, 2 H) 3.91 (d, J=9.77 Hz, 1 H) 3.64 (d, J=9.77 Hz, 1 H) 2.94 - 3.16 (m, 2 H) 2.71 - 2.86 (m, 2 H) 2.59 - 2.72 (m, 2 H) 1.97 - 2.09 (m, 1 H) 1.81 - 1.95 (m, 1 H) 1.53 - 1.71 (m, 2 H) 1.41 - 1.53 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.28; [M+H]+ = 298.2。
実施例9
N−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
アセトニトリル(30ml)中の6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−アミン(1.14g, 6.17mmol)に、1,1'−チオカルボニルジイミダゾール(1.43g, 8mmol)を加えた。反応物を50℃で18時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、沈殿物を濾過し、アセトニトリル(2×50ml)で洗浄した。黄色の粉末を真空オーブン(40℃)中で1時間乾燥させ、N−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(1.16g, 3.9mmol, 収率64%)。これをさらに精製せず、または特性決定せずに、次の工程に用いた。
工程B: (3−((3−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中のN−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(0.86g, 2.9mmol)に、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.5g, 2.9mmol)を加えた。反応物を70℃で4時間撹拌した。反応物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(60〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)。生成物のフラクションを真空で濃縮し、(3−((3−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.4g, 1.01mmol, 収率34.6%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.92 (br. s., 1 H) 9.89 (br. s., 1 H) 8.08 (br. s., 1 H) 7.62 (br. s., 1 H) 7.40 - 7.50 (m, 1 H) 5.40 (br. s., 1 H) 3.88 (d, J=10.20 Hz, 1 H) 3.76 (d, J=10.20 Hz, 1 H) 2.67 - 3.02 (m, 6 H) 2.08 (br. s., 1 H) 1.80 - 1.95 (m, 2 H) 1.73 (br. s., 1 H) 1.01 - 1.63 (m, 4 H). MS (LC/MS) R.T. = 3.87; [M+H]+ = 395.1。
工程C: (2−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の(3−((3−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.37g, 0.93mmol)に、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.19ml, 1.2mmol)を加えた。反応物を70℃で4時間撹拌した。反応物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(40〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)。生成物のフラクションを真空で濃縮し、(2−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.12g, 0.33mmol, 収率35.5%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.10 (br. s., 1 H) 7.95 (d, J=2.14 Hz, 1 H) 7.60 (d, J=8.55 Hz, 1 H) 7.36 (dd, J=8.55, 2.14 Hz, 1 H) 3.88 (d, J=10.38 Hz, 1 H) 3.76 (d, J=10.38 Hz, 1 H) 3.26 - 3.37 (m, 1 H) 3.17 (dd, J=14.95, 1.83 Hz, 1 H) 3.00 - 3.11 (m, 1 H) 2.80 - 2.97 (m, 3 H) 2.28 (br. s., 1 H) 2.00 - 2.11 (m, 1 H) 1.69 - 1.88 (m, 3 H) 1.46 (br. s., 3 H). LC/MS: 保持時間 2.94 (M+1-BH3 = 349.1)。
工程D: N−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
アセトン(9ml)中の、(2−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(0.1g, 0.28mmol)に、3M HCl(0.69ml, 2.07mmol)を加えた。反応物を室温で4時間撹拌した。酢酸エチルを加え、水層を集めて、1N 水酸化ナトリウムで中和した。生成物を酢酸エチル(2×40ml)で抽出した。有機層を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、N−(6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.06g, 0.17mmol, 収率62.4%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.03 (br. s., 1 H) 7.93 (d, J=2.14 Hz, 1 H) 7.58 (d, J=8.55 Hz, 1 H) 7.35 (dd, J=8.55, 2.14 Hz, 1 H) 3.90 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.65 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 2.99 - 3.11 (m, 2 H) 2.73 - 2.89 (m, 2 H) 2.67 (t, J=7.63 Hz, 2 H) 2.08 (br. s., 1 H) 1.82 - 1.99 (m, 1 H) 1.43 - 1.67 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.07; [M+H]+ = 349.1。
Chiralpak AS-H (30×250mm, 5μm)カラムを用いて、CO中30% メタノール(0.1%DEA)からなる移動相で、UVを220nmでモニターしながら、エナンチオマーを分離した。分離したピークを真空で濃縮し、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークから、0.034g, 0.10mmol, 36.2%を得た。
(9a; S−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.02 (br. s., 1 H) 7.93 (d, J=2.14 Hz, 1 H) 7.58 (d, J=8.55 Hz, 1 H) 7.35 (dd, J=8.55, 2.14 Hz, 1 H) 3.90 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.65 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 2.97 - 3.11 (m, 2 H) 2.73 - 2.89 (m, 2 H) 2.67 (t, J=7.48 Hz, 2 H) 2.08 (br. s., 1 H) 1.93 (br. s., 1 H) 1.43 - 1.69 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.05; [M+H]+ = 349.1. 旋光度 = + 4.00°。
二番目のピークから、0.037g, 0.10mmol, 39.4%を得た。
(9b; R−異性体): 1H NMR(500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.02 (br. s., 1 H) 7.93 (d, J=2.14 Hz, 1 H) 7.58 (d, J=8.55 Hz, 1 H) 7.35 (dd, J=8.55, 2.44 Hz, 1 H) 3.90 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.65 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 2.93 - 3.13 (m, 2 H) 2.72 - 2.91 (m, 2 H) 2.62 - 2.73 (m, 2 H) 2.08 (br. s., 1 H) 1.93 (d, J=1.22 Hz, 1 H) 1.44 - 1.68 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.04; [M+H]+ = 349.1. 旋光度 = -3.74°。
実施例10
N−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
アセトニトリル(30ml)中の、1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−アミン(1.28g, 8.7mmol)に、1,1'−チオカルボニルジイミダゾール(2.015g, 11.31mmol)を加えた。反応物を50℃で18時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、沈殿物を濾過し、アセトニトリル(2×50ml)で洗浄した。黄色の粉末を真空オーブン(40℃)中で1時間乾燥させ、N−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミドを得た(1.6g, 6.22mmol, 収率71.5%)。これをさらに精製せず、または特性決定せずに、次の工程に用いた。
工程B: (3−ヒドロキシ−3−((3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の、N−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(1.04g, 4.04mmol)に、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.687g, 4.04mmol)を加えた。反応物を70℃で4時間撹拌した。反応物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(60〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)。生成物のフラクションを真空で濃縮し、(3−ヒドロキシ−3−((3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(1.28g, 3.56mmol, 収率88%)。LC/MSにより、本LC/MS条件でBHが無い生成物を確認した:保持時間 3.01 (M+1-BH3 = 346.2)。
工程C: (2−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の、(3−ヒドロキシ−3−((3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(1.19g, 3.31mmol)に、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(1.55ml, 9.9mmol)を加えた。反応物を70℃で4時間撹拌した。反応物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(40〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)。生成物のフラクションを真空で濃縮し、(2−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.94g, 2.9mmol, 収率87%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.36 (br. s., 1 H) 7.34 - 7.44 (m, 1 H) 7.26 - 7.34 (m, 1 H) 7.00 - 7.12 (m, 2 H) 3.90 (d, J=10.32 Hz, 1 H) 3.77 (d, J=10.32 Hz, 1 H) 3.57 (s, 3 H) 3.28 (dd, J=14.86, 2.27 Hz, 1 H) 3.13 (dd, J=14.86, 1.51 Hz, 1 H) 2.95 - 3.08 (m, 1 H) 2.75 - 2.95 (m, 3 H) 2.22 (br. s., 1 H) 1.96 - 2.11 (m, 1 H) 1.67 - 1.89 (m, 3 H) 1.43 (br. s., 3 H). LC/MS : 保持時間 2.37 (M+1-BH3 = 312.2)。
工程D: N−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
アセトン(9ml)中の、(2−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(0.92g, 2.8mmol)に、3M HCl(7.1ml, 21.2mmol)を加えた。反応物を室温で4時間撹拌した。酢酸エチルを加え、水層を集めて、1N 水酸化ナトリウムで中和した。生成物を酢酸エチル(2×40ml)で抽出した。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、N−(1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.84g, 2.7mmol, 収率95%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.24 - 9.39 (m, 1 H) 7.33 - 7.42 (m, 1 H) 7.25 - 7.33 (m, 1 H) 6.99 - 7.10 (m, 2 H) 3.92 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.66 (d, J=10.07 Hz, 1 H) 3.57 (s, 3 H) 2.97 - 3.08 (m, 2 H) 2.78 (t, J=7.81 Hz, 2 H) 2.67 (t, J=7.81 Hz, 2 H) 2.01 - 2.09 (m, 1 H) 1.80 - 1.96 (m, 1 H) 1.40 - 1.66 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.49; [M+H]+ = 312.2。
Chiralcel OJ-H (30×250mm, 5μm)カラムを用いて、CO中22% メタノール(0.1%DEA)からなる移動相で、UVを300nmでモニターしながら、エナンチオマーを分離した。分離したピークを真空で濃縮し、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークから、0.065g, 0.205mmol, 39.8%を得た。
(10a, R−異性体): 1H NMR(500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.31 (br. s., 1 H) 7.35 - 7.45 (m, 1 H) 7.26 - 7.34 (m, 1 H) 7.00 - 7.15 (m, 2 H) 3.93 (d, J=10.10 Hz, 1 H) 3.67 (d, J=10.10 Hz, 1 H) 3.59 (s, 3 H) 2.93 - 3.13 (m, 2 H) 2.74 - 2.89 (m, 2 H) 2.61 - 2.74 (m, 2 H) 2.05 (br. s., 1 H) 1.91 (br. s., 1 H) 1.38 - 1.68 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.37; [M+H]+ = 312.2. 旋光度 = - 16.02°。
二番目のピークから、0.06g, 0.19mmol, 36.8%を得た。
(10b; S−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.31 (br. s., 1 H) 7.33 - 7.43 (m, 1 H) 7.25 - 7.33 (m, 1 H) 6.93 - 7.11 (m, 2 H) 3.93 (dd, J=9.92, 3.20 Hz, 1 H) 3.67 (dd, J=9.92, 3.20 Hz, 1 H) 3.58 (s, 3 H) 2.94 - 3.13 (m, 2 H) 2.74 - 2.85 (m, 2 H) 2.59 - 2.72 (m, 2 H) 2.04 (br. s., 1 H) 1.90 (br. s., 1 H) 1.37 - 1.70 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.37; [M+H]+ = 312.2. 旋光度 = + 35.99°。
実施例11
N−(6−エトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(6−エトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
バイアルに、アセトニトリル(15ml)中の6−エトキシベンゾ[d]チアゾール−2−アミン(1.5g, 7.72mmol)およびジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタンチオン(1.789g, 10.04mmol)を入れた。反応物を80℃で一夜加熱した。反応混合物を濾過し、沈殿物を集めて、2.4g(7.88mmol, 102%)の赤錆色の固体を得た。
工程B: (3−((3−(6−エトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
バイアルに、N,N−ジメチルホルムアミド(8ml)中の、N−(6−エトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(2.4g, 7.88mmol)および(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(1.341g, 7.88mmol)を入れた。反応物を80℃まで加熱した。2時間後、反応物を水およびクロロホルムに注ぎ、有機物を抽出し、濃縮し、赤色の油状物を得た。この物質を、さらに精製せず、または特性決定せずに、次の反応に用いた。
工程C: (2−(6−エトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ−[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
フラスコに、N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中の、(3−((3−(6−エトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)−メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(3.2g, 7.9mmol)およびN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(4.3ml, 27.6mmol)に入れた。反応物を70℃で2時間加熱し、水およびクロロホルムに注いだ。有機物を集め、濃縮して残渣を得た。残渣をエーテル中で磨砕し、吸引濾過して沈殿物を集め、1.11g(2.98mmol, 37.8%)の灰色の粉末を得た。
工程D: N−(6−エトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
バイアルに、アセトン(10ml)中の、(2−(6−エトキシベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(500mg, 1.34mmol)およびHCl(8.06ml, 24.17mmol)を入れた。反応をHPLCによってモニターした。2時間後、LC/MSによって反応が完了したことが示された。反応物を水およびクロロホルムに注ぎ、有機層を除去した。水層を中和し、クロロホルム(2×)で抽出した。二番目のクロロホルムフラクションを濃縮して白色の残渣を得た。固体をエーテル中で磨砕し、沈殿物を集め、314.4mg(0.877mmol, 65.3%)の望ましい物質を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.89 (1 H, br. s.), 7.50 (1 H, d, J=8.81 Hz), 7.38 (1 H, d, J=2.52 Hz), 6.91 (1 H, dd, J=8.81, 2.52 Hz), 4.03 (2 H, q, J=7.05 Hz), 3.87 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.62 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.02 (2 H, s), 2.78 (2 H, t, J=7.81 Hz), 2.66 (2 H, t, J=7.68 Hz), 2.05 (1 H, br. s.), 1.91 (1 H, br. s.), 1.42 - 1.67 (3 H, m), 1.33 (3 H, t, J=7.05 Hz). MS (LC/MS) R.T. = 1.60; [M+H]+ = 359.0。
Chiralpak AS-H (30×250mm, 5μm)カラムを用いて、CO中30% メタノール(0.1%DEA)からなる移動相で、UVを300nmでモニターしながら、エナンチオマーを分離した。分離したピークを真空で濃縮し、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークから、62.4mg, 0.17mmol, 31.2%を得た。
(11a; S−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.87 (1 H, br. s.), 7.49 (1 H, d, J=8.55 Hz), 7.38 (1 H, d, J=2.44 Hz), 6.91 (1 H, dd, J=8.85, 2.44 Hz), 4.03 (2 H, q, J=7.02 Hz), 3.87 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.61 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.02 (2 H, s), 2.72 - 2.85 (2 H, m), 2.66 (2 H, t, J=7.63 Hz), 2.05 (1 H, br. s.), 1.91 (1 H, br. s.), 1.43 - 1.64 (3 H, m), 1.33 (3 H, t, J=7.02 Hz). MS (LC/MS) R.T. = 1.81; [M+H]+ = 359.1。
二番目のピークから、58.9mg, 0.164mmol, 29.5%を得た。
(11b; R−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.86 (1 H, br. s.), 7.48 (1 H, d, J=8.85 Hz), 7.37 (1 H, d, J=2.44 Hz), 6.91 (1 H, d, J=2.75 Hz), 4.02 (2 H, q, J=7.02 Hz), 3.86 (1 H, d, J=9.77 Hz), 3.61 (1 H, d, J=9.77 Hz), 3.01 (2 H, s), 2.72 - 2.85 (2 H, m), 2.62 - 2.69 (2 H, m), 2.04 (1 H, d, J=2.44 Hz), 1.90 (1 H, d, J=4.27 Hz), 1.42 - 1.63 (3 H, m), 1.29 - 1.35 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.52; [M+H]+ = 359.1。
実施例12
N−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
アセトニトリル(30ml)中の6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−アミン(1.g, 6.2mmol)に、1,1'−チオカルボニルジイミダゾール(1.44g, 8.1mmol)を加えた。反応物を50℃で18時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、沈殿物を濾過し、アセトニトリル(2×50ml)で洗浄した。黄色の粉末を真空オーブン(40℃)中で1時間乾燥させ、N−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミドを得た(1.06g, 3.86mmol, 収率62%)。これをさらに精製せず、または特性決定せずに、次の工程に用いた。
工程B: (3−ヒドロキシ−3−((3−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の、N−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(0.96g, 3.5mmol)に、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.595g, 3.5mmol)を加えた。反応物を70℃で4時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(40〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)。生成物のフラクションを真空で濃縮し、(3−ヒドロキシ−3−((3−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.88g, 2.338mmol, 収率66.8%)。
MS (LC/MS) R.T. = 3.71; [M+H]+ = 375.2。
工程C: (2−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の(3−ヒドロキシ−3−((3−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.86g, 2.285mmol)に、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.288g, 2.285mmol)を加えた。反応物を70℃で4時間撹拌した。反応物を濃縮し、酢酸エチルを加えた。沈殿物を濾過し、さらに酢酸エチルで洗浄した。粉末を真空オーブン(70℃)中で乾燥させ、(2−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.65g, 1.899mmol, 収率83%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.03 (1 H, br. s.), 7.59 (1 H, s), 7.51 (1 H, d, J=8.24 Hz), 7.15 (1 H, d, J=8.24 Hz), 3.86 (1 H, d, J=10.38 Hz), 3.74 (1 H, d, J=10.38 Hz), 3.29 (1 H, dd, J=15.26, 1.83 Hz), 3.14 (1 H, d, J=15.26 Hz), 2.99 - 3.09 (1 H, m), 2.80 - 2.95 (3 H, m), 2.36 (3 H, s), 2.25 (1 H, br. s.), 2.03 (1 H, t, J=10.22 Hz), 1.70 - 1.85 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 2.78; [M+H]+ = 343.2。
工程D: N−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
アセトン(9ml)中の(2−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(0.24g, 0.70mmol)に、3M HCl(1.753ml, 5.26mmol)を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。酢酸エチルを加え、水層を集めて、1N 水酸化ナトリウムで中和した。生成物を酢酸エチル(2×40ml)で抽出した。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、N−(6−メチルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.19g, 0.58mmol, 収率83%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.96 (1 H, br. s.), 7.57 (1 H, s), 7.49 (1 H, d, J=8.24 Hz), 7.13 (1 H, d, J=8.24 Hz), 3.88 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.63 (1 H, d, J=9.77 Hz), 2.98 - 3.04 (2 H, m), 2.72 - 2.85 (2 H, m), 2.66 (2 H, t, J=7.63 Hz), 2.36 (3 H, s), 2.05 (1 H, d, J=2.14 Hz), 1.91 (1 H, br. s.), 1.53 - 1.64 (2 H, m), 1.42 - 1.53 (1 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.79; [M+H]+ = 329.2。
Chiralcel OJ-H (4.6×25cm, 5μm)カラムを用いて、CO中30% メタノール(0.1%DEA)で、UVを300nmでモニターしながら、エナンチオマーを分離した。分離したピークを真空で濃縮し、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークから、0.11g, 0.34mmol, 55%を得た。
(12a; R−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.95 (s, 1 H), 7.57 (s, 2 H), 7.48 (d, J=8.24 Hz, 2 H), 7.13 (d, J=8.24 Hz, 2 H), 3.89 (d, J=10.38 Hz, 2 H), 3.63 (d, J=10.38 Hz, 2 H), 2.99 - 3.06 (m, 4 H), 2.75 - 2.84 (m, 4 H), 2.67 (t, J=7.63 Hz, 4 H), 2.37 (s, 7 H), 2.06 (s, 2 H), 1.92 (s, 2 H), 1.55 - 1.64 (m, 4 H), 1.49 (dd, J=9.77, 2.44 Hz, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.80; [M+H]+ = 329.2. 旋光度 = -4.52。
二番目のピークから、0.11g, 0.34mmol, 55%を得た。
(12b; S−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.96 (s, 1 H), 7.58 (s, 1 H), 7.49 (d, J=8.24 Hz, 1 H), 7.14 (d, J=8.24 Hz, 1 H), 3.89 (d, J=10.07 Hz, 1 H), 3.63 (d, J=10.07 Hz, 1 H), 3.03 (d, J=2.44 Hz, 2 H), 2.75 - 2.84 (m, 2 H), 2.67 (t, J=7.78 Hz, 2 H), 2.37 (s, 3 H), 2.06 (s, 1 H), 1.92 (s, 1 H), 1.55 - 1.64 (m, 2 H), 1.49 (dd, J=9.77, 2.75 Hz, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.80; [M+H]+ = 329.2. 旋光度 = + 10.08。
実施例13
2−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−オール
Figure 0005619907
工程A: N−(6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
アセトニトリル(30ml)中の、6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−アミン(国際公開第2007/086800号102頁に記載された通りに製造)(3.1g, 11.05mmol)に、チオカルボニル ジイミダゾール(2.56g, 14.37mmol)を加えた。反応物を70℃まで一夜加熱した。反応物を室温まで冷却し、沈殿物を濾過し、アセトニトリルで洗浄し、黄色の固体を得た。生成物であるN−(6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(3.85g, 9.86mmol, 収率89%)をさらに精製することなく次の工程に用いた。
MS (LC/MS) R.T. = 2.56; [M+H]+ = 388.9。
工程B: (3−((3−(6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(40ml)中のN−(6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(3.85g, 9.86mmol)に、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(1.68g, 9.86mmol)を加えた。反応物を80℃で2時間加熱した。反応物を冷却し、クロロホルムおよび水の混合物に注いだ。有機層を集め、真空で濃縮し、(3−((3−(6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを黄色の油状物として得た(6.2g)。
工程C: (2−(6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中の、(3−((3−(6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(4.9g, 9.9mmol)に、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(5.4ml, 34.5mmol)を加えた。反応物を80℃に加熱し、LC/MSによってモニターした。反応物を冷却し、クロロホルムおよび水の混合物に注いだ。有機層を集めて、真空で濃縮した。残った残渣をエーテル中で磨砕した。沈殿物を集めて、(2−(6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを得た(3.28g, 7.15mmol, 収率72.6%)。
MS (LC/MS) R.T. = 3.60; [M+H-BH3]+ = 445.2。
工程D: 2−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−オール
Figure 0005619907
アセトン(10ml)中の、(2−(6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(3.2g, 6.98mmol)に、HCl(8.14ml, 24.43mmol)を加えた。反応物を室温で3時間撹拌した。混合物を水に注ぎ、飽和重炭酸ナトリウムで中和した。水層をクロロホルムで抽出した。有機層を集め、真空で濃縮した。残った残渣をエーテル中で磨砕し、ラセミの2−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−オールを白色の粉末として得た(958mg, 2.90mmol, 収率41.5%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.36 (1 H, br. s.), 8.85 (1 H, br. s.), 7.41 (1 H, d, J=8.85 Hz), 7.12 (1 H, d, J=2.44 Hz), 6.78 (1 H, dd, J=8.85, 2.44 Hz), 3.86 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.61 (1 H, d, J=10.07 Hz), 2.96 - 3.06 (2 H, m), 2.71 - 2.85 (2 H, m), 2.66 (2 H, t, J=7.78 Hz), 2.04 (1 H, br. s.), 1.90 (1 H, br. s.), 1.43 - 1.64 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.03; [M+H]+ = 331.29。
Chiralpak AD-H (30×250mm, 5μm)カラムを用いて、CO中30% メタノール(0.1% DEA)からなる移動相で、エナンチオマーを分離した。波長を300nmに設定した。分離したピークを真空で濃縮して、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークは、(S)−2−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−オールであった(395.2mg, 1.19mmol, 収率41.4%)。
(13a, S−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.36 (1 H, br. s.), 8.84 (1 H, br. s.), 7.41 (1 H, d, J=8.55 Hz), 7.12 (1 H, d, J=2.44 Hz), 6.78 (1 H, dd, J=8.55, 2.44 Hz), 3.86 (1 H, d, J=9.77 Hz), 3.61 (1 H, d, J=10.07 Hz), 2.96 - 3.05 (2 H, m), 2.72 - 2.84 (2 H, m), 2.65 (2 H, t, J=7.63 Hz), 2.04 (1 H, br. s.), 1.90 (1 H, br. s.), 1.52 - 1.64 (2 H, m), 1.43 - 1.52 (1 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.30; [M+H]+ = 331.4。
二番目のピークは、(R)−2−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−オールであった(375mg, 1.14mmol, 収率39.3%)。
(13b, R−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.40 (1 H, d, J=8.55 Hz), 7.11 (1 H, d, J=2.44 Hz), 6.77 (1 H, dd, J=8.55, 2.44 Hz), 3.86 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.60 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.01 (2 H, s), 2.73 - 2.84 (2 H, m), 2.65 (2 H, t, J=7.78 Hz), 2.04 (1 H, br. s.), 1.90 (1 H, br. s.), 1.54 - 1.62 (2 H, m), 1.43 - 1.52 (1 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.43; [M+H]+ = 331.4。
実施例14
N−(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
アセトニトリル(20ml)中の4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−アミン(0.5g, 3.24mmol)に、ジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタンチオン(0.58g, 3.24mmol)を加えた。反応物を50℃で4時間撹拌した。反応物を冷却し、濃縮し、粗生成物を得た。粗製の物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(50〜100% 酢酸エチル−ヘキサン)、N−(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミドを白色の粉末として得た(0.60g, 2.27mmol, 収率70.0%)。
工程B: (3−ヒドロキシ−3−((3−(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中のN−(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(0.54g, 2mmol)に、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.35g, 2mmol)を加えた。反応物を50℃で3時間撹拌した。反応物を冷却し、濃縮し、粗生成物を得た。粗製の物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(50〜100% 酢酸エチル−ヘキサン)、最初のスポット/フラクション(TLC)を生成物として得た。フラクションを合わせて、濃縮し、(3−ヒドロキシ−3−((3−(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.51g, 1.39mmol, 収率68.2%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 11.46 (s, 1 H), 5.26 (s, 1 H), 3.89 (dd, J=13.58, 5.34 Hz, 1 H), 3.68 (dd, J=13.73, 4.88 Hz, 1 H), 2.55 - 2.94 (m, 8 H), 2.06 (dd, J=9.31, 3.20 Hz, 1 H), 1.66 - 1.90 (m, 6 H), 1.21 - 1.59 (m, 4 H); [M+H]+ = 365.1。
工程C: (2−(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の(3−ヒドロキシ−3−((3−(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.5g, 1.37mmol)に、N,N−ジイソプロピルカルボジイミド(0.74ml, 4.78mmol)を加えた。反応物を70℃で4時間撹拌した。反応物を濃縮し、粗製の残渣を得た。粗製の物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(50〜100% 酢酸エチル−ヘキサン)、二番目のスポット/フラクション(TLC)を生成物として得た。フラクションを合わせて濃縮し、(2−(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.38g, 1.14mmol, 収率84%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.26 - 8.86 (m, 1 H), 3.78 (d, J=9.46 Hz, 1 H), 3.66 (d, J=9.77 Hz, 1 H), 3.19 - 3.30 (m, J=14.95, 2.14 Hz, 1 H), 2.96 - 3.12 (m, 2 H), 2.78 - 2.94 (m, 3 H), 2.54 - 2.65 (m, 4 H), 2.19 (s, 1 H), 2.00 (s, 1 H), 1.66 - 1.85 (m, 7 H), 1.43 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.50; [M+H-BH3]+ = 319.1。
工程D: N−(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
アセトン(9ml)中の(2−(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(0.36g, 1.08mmol)に、3M HCl(0.36ml, 1.08mmol)を加えた。反応物を室温で4時間撹拌した。TLCによって反応の完了が示された(より低いスポット)。酢酸エチルを加え、水層を分離した。水層を1N 水酸化ナトリウムで中和した。生成物を酢酸エチル(2×40ml)で抽出した。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、ラセミのN−(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.28g, 0.84mmol, 収率78%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.30 - 8.75 (br.s, 1 H), 3.79 (d, J=9.44 Hz , 1 H), 3.55 (d, J=9.76 Hz , 1 H), 2.90 - 3.03 (m, 2 H), 2.54 - 2.84 (m, 8 H), 2.00 (s, 1 H), 1.81 - 1.93 (m, 1 H), 1.75 (d, J=2.44 Hz, 4 H), 1.36 - 1.67 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.39; [M+H]+ = 319.1。
Chiralpak AD-H (30×250mm, 5μm)カラムを用いて、CO中23% メタノール(0.1% DEA)からなる移動相で、エナンチオマーを分離した。波長を300nmに設定した。分離したピークを真空で濃縮し、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークは、(S)−N−(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンであった(0.1g, 0.29mmol, 収率36.8%)。
(14a, S−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.29 - 8.89 (br.s, 1 H), 3.80 (d, J=9.46 Hz, 1 H), 3.54 (d, J=9.77 Hz, 1 H), 2.94 - 3.04 (m, 2 H), 2.55 - 2.85 (m, 8 H), 2.00 (s, 1 H), 1.85 - 1.94 (m, 1 H), 1.70 - 1.81 (m, J=2.43 Hz , 4 H), 1.39 - 1.65 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.54; [M+H]+ = 319.1。
二番目のピークは、(R)−N−(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンであった(0.11g, 0.30mmol, 収率38.2%)。
(14b, R−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.24 - 8.96 (br.s, 1 H), 3.79 (d, J=9.46 Hz, 1 H), 3.52 (d, J=9.76 Hz, 1 H), 2.95 - 3.08 (m, 2 H), 2.55 - 2.80 (m, 8 H), 2.00 (s, 1 H), 1.85 - 1.90 (m, 1 H), 1.70 - 1.79 (m, J=2.42 Hz , 4 H), 1.39 - 1.63 (m, 3 H); [M+H]+ = 319.1。
実施例15
N−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
アセトニトリル(30ml)中の4−イソプロピルチアゾール−2−アミン(1.04g, 7.31mmol)に、1,1−チオカルボニルジイミダゾール(1.7g, 9.5mmol)を加えた。反応物を50℃で18時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、沈殿物を濾過し、アセトニトリル(2×50ml)で洗浄した。黄色の粉末を真空オーブン(40℃)中で2時間乾燥させた。生成物であるN−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(1.02g, 4.04mmol, 収率55.3%)を、さらに精製することなく次の工程に直接用いた。
工程B: (3−ヒドロキシ−3−((3−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の、N−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(0.57g, 2.26mmol)に、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.38g, 2.26mmol)を加えた。反応物を70℃で24時間撹拌した。反応物を冷却し、濃縮し、粗生成物を得た。粗製の物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(50〜100% 酢酸エチル−ヘキサン)、(3−ヒドロキシ−3−((3−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.56g, 1.58mmol, 収率70.0%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.62 (s, 1 H), 6.70 (s, 1 H), 5.31 (s, 1 H), 3.58 - 3.96 (m, 2 H), 2.63 - 3.11 (m, 7 H), 2.00 - 2.22 (m, 1 H), 1.65 - 1.97 (m, 3 H), 1.16 - 1.61 (m, 10 H). MS (LC/MS) R.T. = 3.43; [M+H]+ = 353.2。
工程C: (2−(5−イソプロピルチアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の、(3−ヒドロキシ−3−((3−(5−イソプロピルチアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.54g, 1.52mmol)に、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.83ml, 5.33mmol)を加えた。反応物を50℃で24時間撹拌した。反応物を濃縮し、粗製の残渣を得た。粗製の物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(50〜100% 酢酸エチル−ヘキサン)、二番目のスポット/フラクション(TLC)を生成物として得た。フラクションを合わせて、濃縮し、(2−(5−イソプロピルチアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.39g, 1.22mmol, 収率80%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 6.55 (s, 1 H), 3.75 (m, 2 H), 3.20 - 3.31 (m, 1 H), 2.96 - 3.15 (m, 2 H), 2.77 - 2.97 (m, 4 H), 2.22 (s, 1 H), 2.01 (s, 1 H), 1.68 - 1.90 (m, 3 H), 1.43 (s, 3 H), 1.21 (d, J=7.02 Hz, 6 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.36; [M+H-BH3]+ = 307.2。
工程D: N−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
アセトン(9ml)中の(2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(0.42g, 1.31mmol)に、3M HCl(0.44ml, 1.31mmol)を加えた。反応物を室温で4時間撹拌した。TLCにより、反応の完了が示された(より低いスポット)。酢酸エチルを加え、水層を分離した。水層を1N 水酸化ナトリウムで中和した。生成物を酢酸エチル(2×40ml)で抽出した。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、ラセミのN−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.34g, 1.05mmol, 収率80%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.20 - 8.91 (m, 1 H), 6.52 (s, 1 H), 3.83 (d, J=9.46 Hz, 1 H), 3.57 (d, J=9.46 Hz, 1 H), 2.99 (s, 2 H), 2.58 - 2.92 (m, 5 H), 2.02 (s, 1 H), 1.82 - 1.96 (m, 1 H), 1.38 - 1.66 (m, 3 H), 1.20 (d, J=7.02 Hz, 6 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.27; [M+H]+ = 307.1。
Chiralcel OJ-H (30×250mm, 5μm)のカラムを用いて、CO中23% メタノール(0.1% DEA)からなる移動相で、エナンチオマーを分離した。波長を300nmに設定した。分離したピークを真空で濃縮し、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークは、(S)−N−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンであった(0.01g, 0.03mmol, 収率2.95%)。
(15a, S−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.35 - 8.95 (m, 1 H), 6.52 (s, 1 H), 3.82 (d, J=9.41 Hz , 1 H), 3.57 (d, J=9.46 Hz, 1 H), 2.99 (s, 2 H), 2.60 - 2.88 (m, 5 H), 2.02 (s, 2 H), 1.82 - 1.96 (m, 1 H), 1.38 - 1.65 (m, 3 H), 1.20 (d, J=6.71 Hz, 6 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.38; [M+H]+ = 307.1。
二番目のピークは、(R)−N−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンであった(0.02g, 0.05mmol, 収率4.83%)。
(15b, R−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.35 - 8.91 (m, 1 H), 6.52 (s, 1 H), 3.82 (d, J=9.44 Hz , 1 H), 3.57 (d, J=9.46 Hz, 1 H), 2.99 (s, 2 H), 2.60 - 2.90 (m, 5 H), 2.02 (s, 2 H), 1.82 - 1.96 (m, 1 H), 1.38 - 1.62 (m, 3 H), 1.20 (d, J=6.78 Hz, 6 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.49; [M+H]+ = 307.3。
実施例16
N−(チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
アセトニトリル(30ml)およびテトラヒドロフラン(5ml)中の、チアゾール−2−アミン(2.12g, 21.17mmol)に、ジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタンチオン(4.90g, 27.5mmol)を加えた。反応物を60℃で5時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、沈殿物を濾過し、冷アセトニトリル(2×15ml)で洗浄し、橙色〜褐色の粉末を得た。生成物であるN−(チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド (3.70g, 17.60mmol, 収率83%)を、さらに特性決定することなく次の工程に直接用いた。
工程B: (3−ヒドロキシ−3−((3−チアゾール−2−イルチオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(30ml)中の、N−(チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(1.7g, 8mmol)に、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(1.37g, 8mmol)を加えた。反応物を50℃で4時間撹拌した。反応物を冷却し、濃縮し、粗生成物を得た。粗製の物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(50〜100% 酢酸エチル−ヘキサン)、最初のスポット/フラクション(TLC)を生成物として得た。フラクションを合わせて、濃縮し、(3−ヒドロキシ−3−((3−チアゾール−2−イルチオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(1.5g, 4.80mmol, 収率59.8%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.64 (s, 1 H), 7.42 (d, J=3.36 Hz, 1 H), 7.14 (m, 1 H), 5.32 (s, 1 H), 3.78 (dd, 2 H), 2.59 - 3.02 (m, 6 H), 1.99 - 2.18 (m, 1 H), 1.79 - 1.92 (m, 2 H), 1.64 - 1.80 (m, 1 H), 1.19 - 1.65 (m, 4 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.73; [M+H]+ = 311.1。
工程C: (2−(チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の、(3−ヒドロキシ−3−((3−チアゾール−2−イルチオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(1.2g, 3.84mmol)に、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(2.09ml, 13.45mmol)を加えた。反応物を50℃で24時間撹拌した。反応物を濃縮し、粗製の残渣を得た。粗製の物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(50〜100% 酢酸エチル−ヘキサン)、最初のスポット/フラクション(TLC)を生成物として得た。フラクションを合わせて、濃縮し、(2−(チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.84g, 3.02mmol, 収率79%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.37 - 9.14 (m, 1 H), 7.32 (d, J=3.66 Hz, 1 H), 7.04 (d, J=3.66 Hz, 2 H), 3.79 (d, J=10.07 Hz, 1 H), 3.67 (d, J=10.07 Hz, 1 H), 3.20 - 3.29 (m, J=14.95, 2.14 Hz, 1 H), 2.97 - 3.15 (m, 2 H), 2.78 - 2.94 (m, 3 H), 2.22 (s, 1 H), 1.95 - 2.08 (m, 1 H), 1.66 - 1.85 (m, 3 H), 1.43 (s, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.57; [M+H-BH3]+ = 265.1。
工程D: N−(チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
アセトン(9ml)中の(2−(チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(0.57g, 2.05mmol)に、3M HCl(0.68ml, 2.05mmol)を加えた。反応物を室温で4時間撹拌した。TLCにより、反応物の完了が示された(より低いスポット)。酢酸エチルを加え、水層を分離した。水層を1N 水酸化ナトリウムで中和した。生成物を酢酸エチル(2×40ml)で抽出した。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、ラセミのN−(チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.4g, 1.44mmol, 収率70.2%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.64 (s, 1 H), 7.24 (d, J=3.74 Hz, 2 H), 7.01 (d, J=3.75 Hz, 2 H), 3.78 (d, J=9.80 Hz, 2 H), 3.53 (d, J=9.80 Hz, 2 H), 2.97 - 3.05 (m, 4 H), 2.74 - 2.86 (m, 4 H), 2.65 (t, J=7.84 Hz, 4 H), 2.01 (s, 2 H), 1.88 (s, 2 H), 1.53 - 1.64 (m, 4 H), 1.45 - 1.56 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.28; [M+H]+ = 265.1。
Chiralcel OJ-H (30×250mm, 5μm)カラムを用いて、CO中23% メタノール(0.1% DEA)からなる移動相で、エナンチオマーを分離した。波長を300nmに設定した。分離したピークを真空で濃縮し、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークは、(S)−N−(チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンであった(0.12g, 0.43mmol, 収率18.80%)。
(16a, S−異性体): 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.64 (s, 1 H), 7.26 (d, J=3.75 Hz, 2 H), 7.00 (d, J=3.77 Hz, 2 H), 3.78 (d, J=9.81 Hz, 2 H), 3.54 (d, J=9.82 Hz, 2 H), 2.95 - 3.10 (m, 4 H), 2.75 - 2.82 (m, 4 H), 2.65 (t, J=7.80 Hz, 4 H), 2.01 (s, 2 H), 1.88 (s, 2 H), 1.53 - 1.60 (m, 4 H), 1.42 - 1.51 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.32; [M+H]+ = 265.1。
二番目のピークは、(R)−N−(チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンであった(0.15g, 0.52mmol, 収率22.96%)。
(16b, R−異性体): 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.64 (s, 1 H), 7.25 (d, J=3.74 Hz, 2 H), 7.00 (d, J=3.76 Hz, 2 H), 3.78 (d, J=9.80 Hz, 2 H), 3.53 (d, J=9.80 Hz, 2 H), 2.95 - 3.08 (m, 4 H), 2.75 - 2.84 (m, 4 H), 2.65 (t, J=7.80 Hz, 4 H), 2.01 (s, 2 H), 1.88 (s, 2 H), 1.54 - 1.62 (m, 4 H), 1.43 - 1.53 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.28; [M+H]+ = 265.3。
実施例17
N−(4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルチアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルチアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
アセトニトリル(25ml)中の4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルチアゾール−2−アミン(0.98g, 4.45mmol)に、ジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタンチオン(1.03g, 5.78mmol)を加えた。反応物を50℃で3時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、沈殿物を濾過した。粉末をアセトニトリル(2×10ml)で洗浄し、乾燥させ、ラセミのN−(4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルチアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミドを黄色の粉末として得た(1.28g, 3.87mmol, 収率87%)。生成物を次の工程に直接用いた。
工程B: (2−(4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(25ml)中の、N−(4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルチアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(0.44g, 1.39mmol)に、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.24g, 1.39mmol)を加えた。反応物を70℃で2時間撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.65ml, 4.16mmol)を加え、反応物を75℃で2時間加熱した。反応物を冷却し、濃縮し、粗生成物を得た。粗製の物質をカラムクロマトグラフィーによって精製し(60〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、(2−(4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルチアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを黄色の粉末として得た(0.41g, 1.029mmol, 収率74.2%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 7.59 (d, J=7.63 Hz, 2 H), 6.98 (d, J=8.55 Hz, 2 H), 3.80 (s, 4 H), 3.67 (s, 1 H), 3.24 - 3.31 (m, 1 H), 3.13 (s, 1 H), 3.03 (s, 1 H), 2.83 - 2.92 (m, 3 H), 2.39 (s, 3 H), 2.23 (s, 1 H), 2.07 (s, 1 H), 1.73 - 1.82 (m, 2 H), 1.44 (s, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.88; [M+H]+ = 399.34。
工程C: N−(4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルチアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
アセトン(9ml)中の(3−ヒドロキシ−3−((3−(4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルチアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.08g, 0.19mmol)に、2M HCl(0.09ml, 0.19mmol)を加えた。反応物を室温で1時間撹拌した。TLCにより、反応の完了が示された(より低いスポット)。酢酸エチルを加え、水層を集めて、1N 水酸化ナトリウムで中和した。生成物を酢酸エチル(2×40ml)で抽出した。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、ラセミのN−(4−(4−メトキシフェニル)−5−メチルチアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.05g, 0.12mmol, 収率66.8%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 7.58 (d, J=8.24 Hz, 2 H), 6.98 (d, J=8.55 Hz, 2 H), 3.83 (d, J=9.16 Hz, 1 H), 3.80 (s, 3 H), 3.56 (d, J=9.46 Hz, 1 H), 3.00 (s, 2 H), 2.74 - 2.83 (m, 2 H), 2.66 (t, J=7.63 Hz, 2 H), 2.38 (s, 3 H), 2.03 (s, 1 H), 1.91 (s, 1 H), 1.54 - 1.62 (m, 2 H), 1.48 (d, J=7.02 Hz, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.04; [M+H]+ = 385.28。
実施例18
(E)−N−(1'−アザスピロ[オキサゾリジン−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イリデン)ピリジン−3−アミン
Figure 0005619907
工程A: (3−ヒドロキシ−3−((3−ピリジン−3−イルチオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
テトラヒドロフラン(3ml)中の(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(247mg, 1.45mmol)の懸濁液に、撹拌しながら、テトラヒドロフラン(1.5ml)中の3−イソチオシアナトピリジン(298mg, 2.19mmol)の溶液を加え、反応混合物を室温で一夜撹拌した。反応混合物を真空で蒸発させ、残渣(白色の蝋状固体)をカラムクロマトグラフィーによって精製し(3% メタノール/酢酸エチル)、(3−ヒドロキシ−3−((3−ピリジン−3−イルチオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを白色の泡状物質として得た(294.6mg, 0.96mmol, 収率66.2%)。
1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.56 - 8.70 (m, 1 H), 8.24 - 8.36 (m, 1 H), 8.08 - 8.16 (m, 1 H), 7.32 - 7.48 (m, 1 H), 4.02 - 4.18 (m, 1 H), 3.67 - 3.77 (m, 1 H), 3.53 - 3.62 (m, 1 H), 2.88 - 3.11 (m, 3 H), 2.70 - 2.88 (m, 1 H), 2.15 - 2.29 (m, 1 H), 1.92 - 2.12 (m, 2 H), 1.73 - 1.89 (m, 1 H), 1.54 - 1.69 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.00; [MH+-BH3] = 293.10。
工程B: (E)−(2−(ピリジン−3−イルイミノ)−1'−アンモニオスピロ[オキサゾリジン−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)中の(3−ヒドロキシ−3−((3−ピリジン−3−イルチオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(294.6mg, 0.96mmol)の溶液に、N,N−ジメチルホルムアミド(1ml)中のN,N'−メタンジイリデンジプロパン−2−アミン(121mg, 0.96mmol)の溶液を加え、反応混合物を室温で7日間静置した。さらに、0.5mlのN,N−ジメチルホルムアミド中の133mgのN,N'−メタンジイリデンジプロパン−2−アミンを加え、さらに7日間反応を続けた。反応物をカラムクロマトグラフィーによって精製し(5〜10% メタノール/酢酸エチル)、(E)−(2−(ピリジン−3−イルイミノ)−1'−アンモニオスピロ[オキサゾリジン−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを得た(134.3mg, 0.49mmol, 収率51.3%)。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 8.34 - 8.60 (m, 1 H), 8.16 (d, J=4.27 Hz, 1 H), 7.59 - 7.96 (m, 1 H), 7.35 (dd, J=8.24, 4.88 Hz, 1 H), 3.89 (br. s., 1 H), 3.65 (d, J=9.46 Hz, 1 H), 3.16 - 3.23 (m, 1 H), 3.04 - 3.16 (m, 1 H), 2.85 - 3.04 (m, 2 H), 2.23 (br. s., 1 H), 1.74 - 1.97 (m, 4 H), 1.36 - 1.70 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.65; [M+H-BH3]+ = 259.21。
工程C: (E)−N−(1'−アザスピロ[オキサゾリジン−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イリデン)ピリジン−3−アミン
Figure 0005619907
アセトン(5ml)中の(E)−(2−(ピリジン−3−イルイミノ)−1'−アンモニオスピロ[オキサゾリジン−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(127mg, 0.47mmol)の懸濁液に、3M 塩酸(2ml, 6.00mmol)を加え、混合物を室温で2時間静置した。水およびクロロホルムを含む分液漏斗に、それを加えた。層を分離し、炭酸ナトリウム溶液で水層を塩基性にして、混合物をクロロホルムで再度抽出した。最後に、水相を酢酸エチルで洗浄した。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(1% 水酸化アンモニウム/9% メタノール/90% ジクロロメタン)、ラセミの(E)−N−(1'−アザスピロ[オキサゾリジン−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イリデン)ピリジン−3−アミンを白色の固体として得た(19mg, 0.074mmol, 収率15.8%)。
1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.39 (br. s., 1 H), 8.14 (d, J=4.27 Hz, 1 H), 7.72 (br. s., 1 H), 7.34 (dd, J=8.24, 4.88 Hz, 1 H), 3.89 (d, J=9.77 Hz, 1 H), 3.57 (d, J=10.38 Hz, 1 H), 3.14 - 3.27 (m, 1 H), 3.00 - 3.13 (m, 1 H), 2.70 - 3.00 (m, 4 H), 1.97 - 2.22 (m, 2 H), 1.54 - 1.84 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.26; [M+H]+ = 259.16。
実施例19
N−(ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 2−ブロモ−6−イソチオシアナトピリジン
Figure 0005619907
6−ブロモピリジン−2−アミン(253mg, 1.46mmol)、クロロホルム(2ml)、重炭酸ナトリウム(850mg, 10.12mmol)および水(3ml)の混合物を集め、これに、クロロホルム(1ml)中のチオホスゲン(190mg, 1.65mmol)の溶液を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物を分液漏斗に移し、酢酸エチルおよび水の層間に分配させた。有機層を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させ、黄色の固体を得た。固体をカラムクロマトグラフィーによって精製し(5% 酢酸エチル/ヘキサン)、2−ブロモ−6−イソチオシアナトピリジンを白色の固体として得た(281mg, 1.31mmol, 収率89%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 7.50 - 7.62 (m, 1 H), 7.34 - 7.43 (m, 1 H), 6.91 - 7.11 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.92; [M+H]+ = 216.86。
工程B: N−(6−ブロモピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(8ml)およびヒューニッヒ塩基(0.6ml, 3.44mmol)中の、2−ブロモ−6−イソチオシアナトピリジン(281mg, 1.31mmol)の溶液に、(+/−)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(300mg, 1.31mmol)を加え、得られた混合物を75℃で2.5時間加熱した。
MS (LC/MS) R.T. = 1.04; [M+H]+ = 373.01。
この反応混合物に、ジ−イソプロピル−カルボジイミド(523mg, 4.14mmol)を加え、75℃での加熱を2.25時間続けた。混合物を室温まで週末に亘って冷却した。反応混合物を真空で濃縮した。該物質をカラムクロマトグラフィーによって、次いで分取HPLCによって精製し、N−(6−ブロモピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを黄色の固体として得た(291.5mg, 0.86mmol, 収率66.2%)(不純物として2−アミノ−6−ブロモピリジンを含有)。
MS (LC/MS) R.T. = 0.65; [M+H]+ = 337.0。
工程C: N−(ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
メタノール(20ml)中のN−(6−ブロモピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン(291mg, 0.86mmol)を、10% パラジウム/炭素(23mg)で、Parr社製装置中で2時間水素化した。触媒を濾過によって除去し、濾液を真空で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(0.7% 水酸化アンモニウム/6.3% メタノール/93% クロロホルム)、ラセミのN−(ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(41.3mg, 0.16mmol, 収率18.6%)。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 8.13 - 8.33 (m, 1 H), 7.57 - 7.72 (m, 1 H), 6.83 - 7.04 (m, 2 H), 3.97 (d, J=10.07 Hz, 1 H), 3.66 (d, J=10.07 Hz, 1 H), 3.18 - 3.27 (m, 1 H), 3.03 - 3.14 (m, 1 H), 2.94 (t, J=7.63 Hz, 2 H), 2.70 - 2.90 (m, 2 H), 2.06 - 2.24 (m, 2 H), 1.57 - 1.87 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.76; [M+H]+ = 259.25。
実施例20
N−(4−(4−メトキシフェニル)チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(5−(4−メトキシフェニル)チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
アセトニトリル(30ml)およびテトラヒドロフラン(5ml)中の、5−(4−メトキシフェニル)チアゾール−2−アミン(1.07g, 5.19mmol)に、ジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタンチオン(1.20g, 6.74mmol)を加えた。反応物を60℃で18時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、沈殿物を濾過した。粉末を冷アセトニトリル(2×15ml)で洗浄し、乾燥させ、N−(5−(4−メトキシフェニル)チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミドを橙色〜褐色の粉末として得た(0.59g, 1.86mmol, 収率35.9%)。生成物をさらに特性決定することなく次の工程に直接用いた。
工程B: (3−ヒドロキシ−3−((3−(4−(4−メトキシフェニル)チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中のN−(4−(4−メトキシフェニル)チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(0.57g, 1.82mmol)に、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.31g, 1.82mmol)を加えた。反応物を60℃で4時間撹拌した。反応物を冷却し、濃縮し、粗生成物を得た。粗製の物質をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(60〜100% 酢酸エチル−ヘキサン)、最初のスポット/フラクション(TLC)を生成物として得た。フラクションを合わせて、真空で濃縮し、(3−ヒドロキシ−3−((3−(4−(4−メトキシフェニル)チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.6g, 1.43mmol, 収率79%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.74 (s, 1 H), 7.91 (d, J=8.55 Hz, 2 H), 7.43 (s, 1 H), 6.97 (d, J=8.85 Hz, 2 H), 5.50 (s, 1 H), 3.62 - 3.98 (m, 5 H), 2.70 - 3.10 (m, 6 H), 2.13 (s, 1 H), 1.94 (s, 1 H), 1.66 - 1.91 (m, 2 H), 1.11 - 1.62 (m, 4 H). MS (LC/MS) R.T. = 3.54; [M+H]+ = 417.1。
工程C: (2−(4−(4−メトキシフェニル)チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の、(3−ヒドロキシ−3−((3−(4−(4−メトキシフェニル)チアゾール−2−イル)チオウレイド)メチル)−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(0.59g, 1.41mmol)に、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.66ml, 4.23mmol)を加えた。反応物を70℃で24時間撹拌した。溶媒を真空で除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(50〜100% 酢酸エチル−ヘキサン)、最初の成分を生成物として集め、(2−(4−(4−メトキシフェニル)チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレートを白色の粉末として得た(0.45g, 1.17mmol, 収率83%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.65 (s, 1 H), 7.89 (d, J=7.32 Hz, 2 H), 7.15 - 7.43 (m, 1 H), 6.95 (d, J=8.85 Hz, 2 H), 3.64 - 3.93 (m, 5 H), 3.23 - 3.31 (m, J=1.53 Hz, 1 H), 3.09 - 3.21 (m, 1 H), 2.99 - 3.09 (m, 1 H), 2.79 - 2.97 (m, 3 H), 2.25 (s, 1 H), 1.96 - 2.16 (m, 1 H), 1.68 - 1.91 (m, 3 H), 1.45 (s, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.80; [M+H-BH3]+ = 371.1。
工程D: N−(4−(4−メトキシフェニル)チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
アセトン(9ml)中の(2−(4−(4−メトキシフェニル)チアゾール−2−イルアミノ)−4H−1'−アンモニオスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−1'−イル)トリヒドロボレート(0.41g, 1.07mmol)に、3M HCl(0.36ml, 1.07mmol)を加えた。反応物を室温で4時間撹拌した。TLCにより、反応の完了が示された(より低いスポット)。酢酸エチルを加え、水層を分離した。水層を1N 水酸化ナトリウムで中和した。生成物を酢酸エチル(2×40ml)で抽出した。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、ラセミのN−(4−(4−メトキシフェニル)チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.3g, 0.77mmol, 収率72.1%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.56 (s, 1 H), 7.77 - 8.00 (m, J=8.55 Hz, 2 H), 7.27 (s, 1 H), 6.80 - 7.08 (m, 2 H), 3.87 (d, J=9.77 Hz, 1 H), 3.79 (s, 3 H), 3.61 (d, J=9.77 Hz, 1 H), 3.02 (s, 3 H), 2.60 - 2.92 (m, 4 H), 2.06 (s, 2 H), 1.82 - 2.00 (m, 1 H), 1.39 - 1.70 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.95; [M+H]+ = 371.2。
Chiralpak AD-H (30×250mm, 5μm)カラムを用いて、CO中30% メタノール(0.1% DEA)からなる移動相で、エナンチオマーを分離した。波長を220nmに設定した。分離したピークを真空で濃縮し、白色の粉末を得た。カラムの最初のピークは、(S)−N−(4−(4−メトキシフェニル)チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンであった(0.035g, 0.09mmol, 収率22.87%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.56 (1 H, br. s.), 7.86 (2 H, d, J=8.55 Hz), 7.25 (1 H, s), 6.93 - 6.96 (2 H, m), 3.86 (1 H, d, J=9.77 Hz), 3.78 (3 H, s), 3.60 (1 H, d, J=9.46 Hz), 3.01 (2 H, s), 2.72 - 2.84 (2 H, m), 2.62 - 2.71 (2 H, m), 2.05 (1 H, br. s.), 1.91 (1 H, br. s.), 1.55 - 1.64 (2 H, m), 1.44 - 1.52 (1 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 2.03; [M+H]+ = 371.3。
二番目のピークは、(R)−N−(4−(4−メトキシフェニル)チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンであった(0.055g, 0.15mmol, 収率35.9%)。
(21b, R−異性体): 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.58 (1 H, br. s.), 7.87 (2 H, d, J=8.55 Hz), 7.26 (1 H, s), 6.92 - 6.97 (2 H, m), 3.86 (1 H, d, J=9.77 Hz), 3.78 (3 H, s), 3.60 (1 H, d, J=9.77 Hz), 3.01 (2 H, s), 2.73 - 2.85 (2 H, m), 2.63 - 2.71 (2 H, m), 2.05 (1 H, br. s.), 1.91 (1 H, br. s.), 1.54 - 1.64 (2 H, m), 1.43 - 1.53 (1 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 2.03; [M+H]+ = 371.3。
実施例21
(R)−N−(2−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)アセトアミド
Figure 0005619907
工程A: (3−((ベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート
Figure 0005619907
ジクロロメタン(150ml)中の、(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(10g, 47.0mmol)に、炭酸ナトリウム(200ml, 200mmol)およびクロロ蟻酸ベンジル(9.5ml, 66.5mmol)を加えた。反応混合物を室温で40分間撹拌した。ジクロロメタンおよび水を加え、水層を分離し、ジクロロメタン(2×)で再度抽出した。有機層を合わせて、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製した(12〜100% 酢酸エチル−ヘキサン)。生成物のフラクションを合わせて、濃縮し、ラセミの(3−((ベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートを透明な油状物として得た(3g, 9.86mmol, 収率20.96%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 7.30 - 7.43 (5 H, m), 5.27 (1 H, br. s.), 5.12 (2 H, s), 3.36 (2 H, d, J=6.04 Hz), 2.76 - 3.21 (6 H, m), 2.21 (1 H, br. s.), 1.97 (1 H, br. s.), 1.71 - 1.86 (2 H, m)。
Chiralpak OJ-H (5×25)カラムを用いて、CO中20% アセトニトリル/メタノール(1:1)からなる移動相で、エナンチオマーを分離した。波長を210nmに設定した。カラムの最初のピークは、無色の油状物として、(R)−(3−(アミノメチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(37.67g, 123mmol)であった。
旋光度: +28.2, c = クロロホルム中2.9。
カラムの二番目のピークは、明るい琥珀色の油状物として、(S)−(3−((ベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレートであった(46.82g, 153mmol)。
旋光度: 27.4, c = クロロホルム中2.5。
工程B: (S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩
Figure 0005619907
アセトン(120ml)中の(S)−(3−((ベンジルオキシカルボニルアミノ)メチル)−3−ヒドロキシ−1−アンモニオビシクロ[2.2.2]オクタン−1−イル)トリヒドロボレート(20.5g, 67mmol)の溶液を、氷浴で冷却した。3M 水性HCl(120ml, 360mmol)を、2分かけて加えた。激しい発泡が観察された。10分後、氷浴を除き、混合物を室温まで温めた。20分後、それをメタノール(800ml)で希釈し、窒素を吹き付けた。パラジウム/炭素(2g, 1.88mmol)を加え、反応物に窒素を吹きつけ、水素のバルーンを取り付けた。反応混合物を室温で一夜撹拌した。それに窒素を吹きつけ、メタノールを用いて、セライトのパッドで濾過した。溶媒を蒸発させ、粗製の黄色の固体を得た。固体を水(25ml)に溶解し、エタノール(400ml)を加えた。すぐに白色の結晶が形成した。これを濾過によって集め、エタノールで、次にエーテルで洗浄した。白色の結晶性固体である(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩を得た(10.7g, 46.7mmol, 収率69.3%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 10.93 (1 H, br. s.), 8.24 (3 H, br. s.), 6.02 (1 H, s), 3.26 (1 H, d, J=13.43 Hz), 2.99 - 3.22 (5 H, m), 2.10 - 2.19 (2 H, m), 1.81 - 1.90 (1 H, m), 1.72 - 1.81 (1 H, m), 1.60 - 1.72 (1 H, m). 旋光度: [α]20 D = -50.9°(c = 6.4, 水)。
工程C: N−(2−(1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド)ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)アセトアミド
Figure 0005619907
アセトニトリル(100ml)中のN−(2−アミノベンゾ[d]チアゾール−6−イル)アセトアミド(4g, 19.3mmol)に、ジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタンチオン(3.44g, 19.30mmol)を加えた。反応物を80℃で一夜撹拌した。反応物を室温まで冷却し、沈殿物を濾過した。生成物であるN−(2−(1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド)ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)アセトアミド(3.6g, 11.34mmol, 収率58.8%)を、さらに精製することなく次の工程に直接用いた。
工程D: (R)−N−(2−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)アセトアミド
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中のN−(2−(1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド)ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)アセトアミド(300mg, 0.95mmol)に、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(238mg, 1mmol)およびトリエチルアミン(0.39ml, 2.84mmol)を加えた。反応物を80℃で3時間加熱した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.59ml, 3.78mmol)を反応混合物に加えた。混合物を80℃でさらに2時間加熱した。反応物を冷却し、クロロホルムおよび水を混合物に加えた。有機層を真空で濃縮し、粗生成物を得た。粗製の物質を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製した(2〜20% [10%水酸化アンモニウム/メタノール]−クロロホルム)。生成物のフラクションをエーテルで磨砕し、(R)−N−(2−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)アセトアミドを白色の固体として得た(144.5mg, 0.39mmol, 収率41.2%)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.98 (1 H, s), 8.93 (1 H, br. s.), 8.12 (1 H, d, J=1.83 Hz), 7.52 (1 H, d, J=8.42 Hz), 7.38 (1 H, dd, J=8.60, 2.01 Hz), 3.88 (1 H, d, J=9.88 Hz), 3.62 (1 H, d, J=9.88 Hz), 3.02 (2 H, s), 2.74 - 2.85 (2 H, m), 2.66 (2 H, t, J=7.68 Hz), 2.05 (4 H, s), 1.91 (1 H, br. s.), 1.41 - 1.64 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.55; [M+H]+ = 372.2。
実施例22
(R)−N−(6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−アミン
Figure 0005619907
酢酸(90ml)中の4−(ジフルオロメトキシ)アニリン(9.55g, 60mmol)に、チオシアン酸カリウム(KSCN)(12.41ml, 240mmol)を加えた。混合物を20分間撹拌した(KSCNが溶液に溶解した)。この混合物に、酢酸(40ml)中の臭素(3.08ml, 60.0mmol)を20分かけて滴下した。反応物を室温で一夜撹拌した。それを800mlの氷水および200mlの飽和水酸化アンモニウムの混合物に注いだ。生成物を酢酸エチル(5×)で抽出した。有機物を合わせて、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−アミンを黄色の固体として得た(12.6g, 52.4mmol, 収率87%)。
工程B: N−(6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
アセトニトリル(15ml)中の6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−アミン(0.5g, 2.3mmol)に、1,1'−チオカルボニルジイミダゾール(0.49g, 2.8mmol)を加えた。反応物を70℃で一夜撹拌した。反応物を室温まで冷却し、沈殿物を濾過し、N−(6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミドを黄色の固体として得た(500mg, 1.53mmol, 収率66.3%)。
工程C: (R)−N−(6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)中のN−(6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(285mg, 0.87mmol)の溶液に、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(200mg, 0.87mmol)およびトリエチルアミン(0.4ml, 2.87mmol)を加えた。反応物を70℃で2時間加熱した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.4ml, 2.57mmol)を、反応混合物に加えた。混合物を70℃でさらに3時間加熱した。それを冷却し、トルエン/0.3M 水酸化ナトリウムに注いだ。生成物をトルエン(4×)およびクロロホルム(3×)で抽出した。有機物を合わせて、水(3×)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、粗生成物を得た。粗製の物質を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製し(2〜20% [10% 水酸化アンモニウム/メタノール]−クロロホルム)、(R)−N−(6−(ジフルオロメトキシ)ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(186.2mg, 0.49mmol, 収率55.5%)。
融点 223〜5℃. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.99 (1 H, br. s.), 7.69 (1 H, d, J=2.75 Hz), 7.61 (1 H, d, J=8.55 Hz), 7.02 - 7.34 (2 H, m), 3.89 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.64 (1 H, d, J=9.77 Hz), 3.03 (2 H, d, J=2.44 Hz), 2.73 - 2.86 (2 H, m), 2.62 - 2.70 (2 H, m), 2.07 (1 H, br. s.), 1.92 (1 H, br. s.), 1.54 - 1.65 (2 H, m), 1.44 - 1.53 (1 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.43; [M+H]+ = 381.1。
実施例23
(R)−N−(6−メトキシピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 4−イソチオシアナト−6−メトキシピリミジン
Figure 0005619907
ジクロロメタン中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(1.86g, 7.99mmol)の明橙色の溶液に、室温で、6−メトキシピリミジン−4−アミン(1g, 8mmol)を加えた。橙色の溶液を室温で18時間撹拌した。LC/MSにより、望ましい生成物が主要なピークの1つとして示された。深橙色の溶液を濃縮し、残った残渣を濾過した。濾液をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(10〜50% 酢酸エチル/ヘキサン)、4−イソチオシアナト−6−メトキシピリミジンを黄色の油状物として得た(0.72g, 4.3mmol, 収率54%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.49 (1 H, d, J=5.79 Hz), 6.95 (1 H, d, J=5.79 Hz), 3.92 (3 H, s). MS (LC/MS) R.T. = 3.15; [M+H]+ = 168.1。
工程B: (R)−N−(6−メトキシピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(15ml)中の、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(実施例21の工程Bより)(0.34g, 1.49mmol)に、CsCO(1.22g, 3.74mmol)および4−イソチオシアナト−6−メトキシピリミジン(0.25g, 1.5mmol)を加えた。懸濁液を室温で30分間撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.7ml, 4.5mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(5〜15% [9:1 メタノール:水酸化アンモニウム]/クロロホルム)、(R)−N−(6−メトキシピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の固体として得た(0.21g, 0.72mmol, 収率48.2%)。
融点 186〜8℃. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.40 (1 H, s), 6.17 (1 H, br. s.), 3.92 - 4.04 (1 H, m), 3.89 (3 H, s), 3.68 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.12 - 3.23 (1 H, m), 2.98 - 3.12 (1 H, m), 2.67 - 2.97 (4 H, m), 2.11 (2 H, br. s.), 1.48 - 1.82 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 0.82; [M+H]+ = 290.3。
実施例24
(R)−N−(6−メトキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5−メトキシピリジン−2−アミン エトキシカルボニル チオウレア
Figure 0005619907
ジオキサン(40ml)中の5−メトキシピリジン−2−アミン(5g, 40mmol)に、エトキシカルボニル イソチオシアネート(5.23ml, 44.3mmol)を加えた。反応混合物を室温で一夜撹拌した。混合物を真空で濃縮し、5−メトキシピリジン−2−アミン エトキシカルボニル チオウレアを得た(10.28g, 40.3mmol, 収率100%)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.03 (1 H, br. s.), 11.37 (1 H, br. s.), 8.53 (1 H, br. s.), 8.11 (1 H, d, J=2.93 Hz), 7.50 (1 H, dd, J=8.97, 3.11 Hz), 4.22 (2 H, q, J=7.07 Hz), 3.84 (3 H, s), 1.26 (3 H, t, J=7.14 Hz). MS (LC/MS) R.T. = 2.40; [M+H]+ = 256.1。
工程B: 6−メトキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン
Figure 0005619907
エタノール(57ml)およびメタノール(57ml)中の、5−メトキシピリジン−2−アミン エトキシカルボニル チオウレア(10.21g, 40mmol)に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(14g, 200mmol)およびヒューニッヒ塩基(21ml, 120mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、60℃で4時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、濾過し、固体を除去した。それを真空で濃縮し、クロロホルムに懸濁した。固体を濾過して取り、6−メトキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミンを得た(6.05g, 33.2mmol, 収率83%)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.30 (1 H, d, J=1.83 Hz), 7.24 - 7.32 (1 H, m), 7.16 - 7.23 (1 H, m), 5.82 (2 H, br. s.), 3.78 (3 H, s). MS (LC/MS) R.T. = 0.53; [M+H]+ = 165.2。
2gの6−メトキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミンを、フラッシュクロマトグラフィーによって精製し(2〜20% [10% 水酸化アンモニウム/メタノール]/クロロホルム)、6−メトキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミンを得た(1.35g, 8.22mmol, 収率67.5%)。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.29 (1 H, d, J=2.20 Hz), 7.24 - 7.30 (1 H, m), 7.15 - 7.22 (1 H, m), 5.79 (2 H, s), 3.78 (3 H, s)。
工程C: 2−イソチオシアナト−6−メトキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
Figure 0005619907
ジクロロメタン(15ml)中の6−メトキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン(0.3g, 1.8mmol)に、1,1'−チオカルボニル−ジ−2(1H)−ピリドン(0.51g, 2.2mmol)を加えた。反応物を室温で一夜撹拌し、真空で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製し、2−イソチオシアナト−6−メトキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジンを白色の固体として得た(166mg, 0.8mmol, 収率44%)。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 8.03 (1 H, d, J=2.20 Hz), 7.54 (1 H, d, J=9.88 Hz), 7.34 (1 H, dd, J=9.51, 2.56 Hz), 3.88 (3 H, s)。
工程D: (R)−N−(6−メトキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)中の2−イソチオシアナト−6−メトキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(160mg, 0.78mmol)に、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(178mg, 0.78mmol)およびトリエチルアミン(0.32ml, 2.33mmol)を加えた。反応物を70℃で1時間撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.36ml, 2.33mmol)を反応混合物に加えた。混合物を70℃で4時間加熱し、冷却し、水性重炭酸ナトリウム/クロロホルムに注いだ。生成物をクロロホルムで抽出した(3×)。合わせた有機物を水(3×)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製し(2〜20% [10% 水酸化アンモニウム:メタノール]/クロロホルム)、(R)−N−(6−メトキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ−[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(114.5mg, 0.33mmol, 収率42%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 8.51 (1 H, br. s.), 8.08 (1 H, d, J=2.44 Hz), 7.35 (1 H, d, J=9.77 Hz), 7.18 (1 H, dd, J=9.46, 2.44 Hz), 3.92 (1 H, d, J=8.85 Hz), 3.84 (3 H, s), 3.58 (1 H, d, J=8.85 Hz), 3.36 - 3.41 (1 H, m), 2.72 - 3.05 (4 H, m), 2.18 - 2.26 (1 H, m, J=13.26, 9.98, 3.66, 3.49, 3.49 Hz), 2.13 (1 H, br. s.), 1.79 (1 H, br. s.), 1.67 - 1.76 (1 H, m, J=13.96, 9.84, 4.27, 4.27 Hz), 1.45 - 1.63 (2 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 0.86; [M+H]+ = 329.2。
実施例25
(R)−N−(5−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−アミン
Figure 0005619907
3M 水酸化ナトリウム(180ml, 540mmol)中の、5,6−ジアミノピリミジン−4−オール(18g, 143mmol)の氷浴で冷却した溶液に、3,3−ジブロモ−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オン(25.2g, 93mmol)を加えた。反応物を環境温度で3日間撹拌した。固体を濾過し、60% 硫酸(140ml)に溶解し、135℃で8時間撹拌した。反応物を冷却し、氷に注ぎ、16時間置いた。濃水酸化アンモニウムで溶液をpH 8まで中和し、酢酸エチル(5×100ml)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。固体残渣をベンゼン/ヘキサンから再結晶し、5−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−アミンを得た(2.28g, 14mmol, 収率15%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.32 (1 H, s), 7.99 (1 H, d, J=1.26 Hz), 5.02 (2 H, br. s.). MS (LC/MS) R.T. = 1.56; [M+H]+ = 164.03。
工程B: (R)−N−(5−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って、5−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−アミン(上記の工程Aより)を出発物質として用いて製造した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.08 (1 H, br. s.), 8.35 (1 H, s), 8.32 (1 H, s), 3.95 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.61 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.30 (1 H, dd, J=14.86, 1.76 Hz), 2.65 - 2.99 (5 H, m), 2.05 - 2.16 (2 H, m), 1.64 - 1.74 (1 H, m), 1.42 - 1.57 (2 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.06; [M+H]+ = 328.30。
実施例26
(R)−N−(6−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−フルオロ−1H−インダゾール−3−アミン
Figure 0005619907
2,4−ジフルオロベンゾニトリル(1.21g, 8.70mmol)に、ヒドラジン 一水和物(8.46ml, 174mmol)を加えた。混合物を5時間還流し、氷に注いだ。溶液を酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(25〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、6−フルオロ−1H−インダゾール−3−アミンを明黄色の粉末として得た(0.5g, 3.3mmol, 収率38%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 11.42 (s, 1 H), 7.70 (dd, J=8.55, 5.49 Hz, 1 H), 6.97 (dd, J=10.07, 1.83 Hz, 1 H), 6.72 - 6.79 (m, 1 H), 5.40 (s, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.61; [M+H]+ = 152.11。
工程B: 6−フルオロ−3−イソチオシアナト−1H−インダゾール
Figure 0005619907
ジクロロメタン(15ml)中の6−フルオロ−1H−インダゾール−3−アミン(0.32g, 2.1mmol)に、1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.53g, 2.30mmol)を加えた。反応物を50℃で3時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製し(25% 酢酸エチル/ヘキサン)、6−フルオロ−3−イソチオシアナト−1H−インダゾールを明黄色の粉末として得た(0.30g, 1.53mmol, 収率73.0%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 13.39 (s, 1 H), 7.78 (dd, J=8.85, 4.88 Hz, 1 H), 7.41 (dd, J=9.31, 1.68 Hz, 1 H), 7.14 (td, J=9.16, 1.83 Hz, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 3.69; [M+H]+ = 194.07。
工程C: (R)−N−(6−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(15ml)中の6−フルオロ−3−イソチオシアナト−1H−インダゾール(0.20g, 1.04mmol)に、トリエチルアミン(0.43ml, 3.11mmol)および(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.26g, 1.14mmol)を室温で加えた。反応物を70℃で2時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.48ml, 3.11mmol)で処理した。反応物を70℃で2時間加熱した。反応物を環境温度まで冷却し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製し(85% クロロホルム, 14% メタノール, 1% 水酸化アンモニウム)、(R)−N−(6−フルオロ−1H−インダゾール−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.22g, 0.66mmol, 収率64%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 12.16 (s, 1 H), 8.00 (s, 1 H), 7.59 - 7.67 (m, 1 H), 7.09 (dd, J=9.77, 2.14 Hz, 1 H), 6.81 - 6.88 (m, 1 H), 3.81 (d, J=9.16 Hz, 1 H), 3.56 (d, J=8.85 Hz, 1 H), 3.00 (s, 2 H), 2.78 (s, 2 H), 2.67 (t, J=7.32 Hz, 2 H), 2.01 (d, J=2.44 Hz, 1 H), 1.92 (s, 1 H), 1.59 (d, J=5.80 Hz, 2 H), 1.46 (s, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.44; [M+H]+ = 316.16。
実施例27
(R)−N−(フロ[3,2−c]ピリジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: フロ[3,2−c]ピリジン−4−アミン
Figure 0005619907
トルエン中の4−クロロフロ[3,2−c]ピリジン(1g, 6.5mmol)に、窒素下で、ラセミのBINAP(0.243g, 0.4mmol)、Pd(dba)(0.12g, 0.13mmol)およびナトリウム tert−ブトキシド(0.88g, 9.1mmol)を加えた。ベンゾフェノンイミン(1.3ml, 7.81mmol)を加え、混合物を80℃で3時間加熱し、室温まで冷却した。反応混合物をエーテルで希釈し、セライトで濾過し、エーテルで洗浄した。濾液を濃縮し、深橙色の残渣をメタノール(90ml)に溶かし、ヒドロキシルアミン(1.2ml, 19.5mmol)で処理した。混合物を環境温度で18時間撹拌し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(95〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、フロ[3,2−c]ピリジン−4−アミンを深橙色の固体として得た(776mg, 5.79mmol, 収率89%)。
MS (LC/MS) R.T. = 0.51; [M+H]+ = 135.02。
工程B: (R)−N−(フロ[3,2−c]ピリジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(フロ[3,2−c]ピリジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って、フロ[3,2−c]ピリジン−4−アミン(上記の工程A)を出発物質として用いて製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.08 (1 H, d, J=5.79 Hz), 7.69 (1 H, d, J=2.01 Hz), 6.99 - 7.13 (2 H, m), 4.00 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.69 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.19 - 3.26 (1 H, m), 3.05 - 3.13 (1 H, m), 2.93 (2 H, t, J=7.43 Hz), 2.73 - 2.87 (2 H, m), 2.08 - 2.24 (2 H, m), 1.52 - 1.82 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 0.68; [M+H]+ = 299.19。
実施例28
(R)−N−(5−フェニルピリジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5−フェニルピリジン−3−アミン
Figure 0005619907
エタノール(3ml)に溶解した、5−ブロモピリジン−3−アミン(248mg, 1.43mmol)、Pd(PPh)(50.4mg, 0.04mmol)、トルエン(3ml)、炭酸ナトリウム(2M, 3ml, 6mmol)およびフェニルボロン酸(195mg, 1.60mmol)の混合物を、油浴中、90℃で4時間加熱し、室温まで16時間冷却した。反応混合物を分液漏斗に移し、酢酸エチルと水の層間に分配した。水相を酢酸エチルで1回以上洗浄し、合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(80% 酢酸エチル/ヘキサン)、5−フェニルピリジン−3−アミンを白色の固体として得た(31.9mg, 0.19mmol, 収率13%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 8.17 - 8.42 (m, 1 H), 8.02 - 8.20 (m, 1 H), 7.32 - 7.62 (m, 4 H), 7.25 (s, 1 H), 7.06 - 7.20 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.91; [M+H]+ = 171.09。
工程B: (R)−N−(5−フェニルピリジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−フェニルピリジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って、5−フェニルピリジン−3−アミン(上記の工程Aより)を出発物質として用いて製造した。
1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.40 (br. s., 2 H), 7.66 (d, J=7.32 Hz, 2 H), 7.46 - 7.56 (m, 3 H), 7.43 (d, J=7.32 Hz, 1 H), 3.79 - 4.02 (m, 1 H), 3.51 - 3.68 (m, 1 H), 3.22 (d, J=14.95 Hz, 1 H), 3.02 - 3.15 (m, 1 H), 2.72 - 2.99 (m, 3 H), 2.14 (br. s., 2 H), 1.76 (dd, J=9.31, 4.12 Hz, 3 H), 1.12 - 1.35 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.90; [M+H]+ = 335.17。
実施例29
(R)−N−(2−フェニルピリジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(2−フェニルピリジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、2−ブロモピリジン−4−アミンから、実施例28の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 8.38 (d, J=5.49 Hz, 1 H), 7.88 (d, J=7.93 Hz, 2 H), 7.71 - 7.84 (m, 1 H), 7.48 (d, J=7.63 Hz, 3 H), 7.19 - 7.36 (m, 1 H), 3.94 - 4.09 (m, 1 H), 3.61 - 3.79 (m, 1 H), 3.17 - 3.27 (m, 1 H), 3.00 - 3.14 (m, 1 H), 2.74 - 3.00 (m, 4 H), 2.05 - 2.23 (m, 2 H), 1.55 - 1.86 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.86; [M+H]+ = 335.23。
実施例30
(R)−N−(6−フェニルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−フェニルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、6−ブロモピリジン−2−アミンから、実施例28の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ ppm 7.91 (d, J=7.63 Hz, 2 H), 7.71 (t, J=7.78 Hz, 1 H), 7.32 - 7.55 (m, 5 H), 4.04 (d, J=10.07 Hz, 1 H), 3.72 (d, J=9.77 Hz, 1 H), 3.23 (d, J=1.22 Hz, 1 H), 3.12 (s, 1 H), 2.95 (s, 2 H), 2.84 (s, 2 H), 2.16 (br. s., 2 H), 1.58 - 1.85 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.75; [M+H]+ = 335.23。
実施例31
(R)−N−(6−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−1H−インダゾール−3−アミン
Figure 0005619907
4−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロベンゾニトリル(1g, 5.3mmol)に、メチルヒドラジン(4.92g, 107mmol)を加えた。混合物を50℃で5時間加熱し、室温まで冷却した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製し(40〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、6−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−1H−インダゾール−3−アミンを白色の粉末として得た(0.5g, 2.35mmol, 収率44%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.70 (d, J=8.55 Hz, 1 H), 7.14 (s, 1 H), 6.73 (d, J=8.55 Hz, 1 H), 5.49 (s, 1 H), 3.70 (s, 3 H)。
工程B: (R)−N−(6−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−1H−インダゾール−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って、6−(ジフルオロメトキシ)−1−メチル−1H−インダゾール−3−アミン(工程A)を出発物質として用いて製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.64 (d, J=8.55 Hz, 1 H), 7.28 (d, J=5.19 Hz, 1 H), 6.83 (dd, J=8.55, 1.83 Hz, 1 H), 3.88 (s, 3 H), 3.77 - 3.84 (m, 1 H), 3.51 - 3.64 (m, 1 H), 3.00 (s, 2 H), 2.72 - 2.84 (m, 2 H), 2.67 (t, J=7.48 Hz, 2 H), 2.02 (br. s., 1 H), 1.85 - 1.98 (m, 1 H), 1.59 (d, J=5.80 Hz, 2 H), 1.36 - 1.53 (m, 1 H), 1.09 (d, J=6.41 Hz, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.04; [M+H]+ = 378.19。
実施例32
(R)−N−(5−(ジフルオロメトキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 2−(ジフルオロメトキシ)−5−ニトロピリジン
Figure 0005619907
アセトニトリル(500ml)中の2−ヒドロキシ−5−ニトロピリジン(7g, 50mmol)に、硫酸ナトリウム(1.5g, 10.6mmol)および2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸(6.2ml, 60mmol)を加え、反応物を室温で16時間撹拌した。飽和水性重炭酸ナトリウムで反応を停止させ、アセトニトリルを真空で除去した。残った水性成分を酢酸エチルで抽出し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。薄褐色の油状固体をエーテル/ヘキサンで磨砕し、濾過し、濾液を濃縮し、2−(ジフルオロメトキシ)−5−ニトロピリジンを黄色の油状物として得た(4.7g, 24.7mmol, 収率49%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.14 (d, J=2.76 Hz, 1 H), 8.68 (dd, J=9.03, 2.76 Hz, 1 H), 7.98 (s, 0.5 H), 7.62 (s, 0.5 H), 7.34 (d, J=9.03 Hz, 1 H)。
工程B: 6−(ジフルオロメトキシ)ピリジン−3−アミン
Figure 0005619907
脱気したメタノール(100ml)中の2−(ジフルオロメトキシ)−5−ニトロピリジン(4.7g, 24.7mmol)に、10% パラジウム/炭素(500mg, 0.47mmol)を加え、反応物を、大気圧で、1時間水素化した。これに酢酸(2.83ml, 49.4mmol)を加え、反応物をセライトで濾過し、真空で濃縮し、6−(ジフルオロメトキシ)ピリジン−3−アミンをオリーブグリーン色の液体として得た(6.33g, 25.9mmol, 収率105%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ ppm 7.60 (d, J=2.76 Hz, 1 H), 7.37 (s, 0.5 H), 7.15 (dd, J=8.66, 2.89 Hz, 1 H), 7.00 (s, 0.5 H), 6.71 (d, J=8.78 Hz, 1 H)。
工程C: 5−(ジフルオロメトキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン
Figure 0005619907
氷浴中で冷却した酢酸(10ml)に、チオシアン酸カリウム(3.18g, 32.8mmol)および6−(ジフルオロメトキシ)ピリジン−3−アミン(1g, 4.1mmol)を加えた。反応物の温度が<0℃に至るまで、反応物を氷−塩浴中で冷却した。反応物の温度が<0℃に維持される速度で、酢酸(3ml)中の臭素(0.65ml, 12.7mmol)の溶液を2時間かけて滴下した。これにより非常に濃厚な混合物を得た。添加完了後、混合物を撹拌し、一夜かけてゆっくりと室温まで温めた。一夜撹拌した後、水(5ml)を加え、混合物を油浴中で85℃に加熱した。この混合物を熱いままで濾過した。黄色のフィルターケーキを反応フラスコに戻し、さらに5mlの酢酸を加えた。混合物を再度85℃に加熱し、熱いままで濾過した。合わせた濾液を氷浴中で冷却し、濃水酸化アンモニウムでpH 8まで中和した。黄色の沈殿物が形成し、これを濾過によって集めた。この粗製の物質を、カラムクロマトグラフィーによって精製し(12〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、5−(ジフルオロメトキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミンを黄色の固体として得た(321mg, 1.48mmol, 収率36.1%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.64 - 7.81 (m, 2 H), 6.92 (d, J=8.53 Hz, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.66; [M+H]+ = 218.10。
工程D: N−(5−(ジフルオロメトキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド
Figure 0005619907
5−(ジフルオロメトキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン(310mg, 1.43mmol)およびジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタンチオン(311mg, 1.75mmol)を、アセトニトリル(5ml)に溶解し、密封したバイアル中で、70℃で10時間加熱した。バイアルを冷凍庫中で16時間保管した。固体を濾過によって集め、アセトニトリルで洗浄し、N−(5−(ジフルオロメトキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミドを得た(296mg, 0.72mmol, 収率51%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.77 (d, J=4.77 Hz, 1 H), 8.06 (d, J=8.53 Hz, 1 H), 8.01 (s, 1 H), 7.72 (s, 1 H), 7.54 (s, 1 H), 6.94 - 7.13 (m, 1 H)。
工程E: (R)−N−(5−(ジフルオロメトキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(4ml)中の、N−(5−(ジフルオロメトキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(296mg, 0.72mmol)に、密封バイアル中で、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(175mg, 0.76mmol)およびトリエチルアミン(0.3ml, 2.2mmol)を加え、混合物を70℃で一夜加熱した。これに、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(350μl, 2.25mmol)を加え、反応物を70℃で6時間加熱した。それを環境温度まで冷却し、水/クロロホルムに注ぎ、さらにクロロホルムで抽出し、真空で濃縮した。残渣をトルエンに溶かし、水で洗浄して、残ったN,N−ジメチルホルムアミドを除去した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(2%〜20% (10% 水酸化アンモニウム/メタノール)/クロロホルム)、(R)−N−(5−(ジフルオロメトキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを薄いクリーム色の固体として得た(104mg, 0.27mmol, 収率37%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.99 (d, J=8.78 Hz, 1 H), 7.68 (s, 1 H), 7.03 (d, J=8.53 Hz, 1 H), 3.87 (d, J=10.04 Hz, 1 H), 3.62 (d, J=10.04 Hz, 1 H), 3.03 (d, J=5.02 Hz, 2 H), 2.80 (d, J=9.03 Hz, 2 H), 2.65 (t, J=7.65 Hz, 2 H), 2.08 (br. s., 1 H), 1.83 - 1.99 (m, 1 H), 1.43 - 1.68 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.73; [M+H]+ = 382.20。
実施例33
(R)−N−(6−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−イソプロポキシベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、4−イソプロポキシアニリンから、実施例32の工程C〜Eの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.49 (d, J=8.78 Hz, 1 H), 7.38 (d, J=2.51 Hz, 1 H), 6.90 (dd, J=8.78, 2.51 Hz, 1 H), 4.50 - 4.68 (m, 1 H), 3.87 (d, J=10.04 Hz, 1 H), 3.62 (d, J=9.79 Hz, 1 H), 2.79 (d, J=9.03 Hz, 2 H), 2.66 (t, J=7.78 Hz, 2 H), 2.06 (br. s., 1 H), 1.85 - 1.96 (m, 1 H), 1.42 - 1.67 (m, 3 H), 1.17 - 1.34 (m, 6 H), 0.96 - 1.19 (m, 2 H)。
実施例34
(R)−N−(5−(ピロリジン−1−イル)ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5−(ピロリジン−1−イル)ピラジン−2−アミン
Figure 0005619907
5−ブロモピラジン−2−アミン(1.2g, 6.9mmol)およびピロリジン(4ml, 48mmol)の混合物を、180℃で200Wで2時間マイクロ波照射した。反応物を125mlの酢酸エチルで希釈し、水(3×50ml)および塩水(50ml)で抽出した。それを硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製し(0〜3% メタノール/塩化メチレン)、5−(ピロリジン−1−イル)ピラジン−2−アミンを得た(495mg, 3.mmol, 収率43.7%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.52 (1 H, d, J=1.51 Hz), 7.36 (1 H, d, J=1.76 Hz), 5.21 (2 H, s), 3.24 - 3.29 (4 H, m), 1.90 (4 H, ddd, J=6.48, 3.53, 3.34 Hz). MS (LC/MS) R.T. = 0.52; [M+H]+ = 165.29。
工程B: (R)−N−(5−(ピロリジン−1−イル)ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−(ピロリジン−1−イル)ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、5−(ピロリジン−1−イル)ピラジン−2−アミンから、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 8.51 (1 H, br. s.), 8.02 (1 H, s), 7.44 (1 H, d, J=0.92 Hz), 3.84 (1 H, d, J=9.16 Hz), 3.51 (1 H, d, J=8.85 Hz), 3.39 - 3.45 (4 H, m), 3.31 (1 H, dd, J=14.80, 1.07 Hz), 2.69 - 3.04 (5 H, m), 2.15 - 2.25 (1 H, m), 2.09 (1 H, br. s.), 1.98 - 2.02 (4 H + HOD, m), 1.64 - 1.74 (1 H, m), 1.42 - 1.61 (2 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 0.76; [M+H]+ = 329.40。
実施例35
(R)−1−(5−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)ピラジン−2−イル)ピロリジン−2−オン
Figure 0005619907
工程A: 1−(5−アミノピラジン−2−イル)ピロリジン−2−オン
Figure 0005619907
5−ブロモピラジン−2−アミン(5g, 29mmol)、ピロリジン−2−オン(11ml, 144mmol)、ヨウ化銅(I)(1.1g, 5.75mmol)、炭酸カリウム(7.94g, 57.5mmol)および(1R,2R)−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(1.38ml, 11.49mmol)の混合物を、窒素下、ジオキサン(100ml)中で18時間還流した。冷却後、200mlの酢酸エチルおよび20mlのメタノールを反応物に加えた。これをセライトで濾過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製(0〜5% メタノール/塩化メチレン)するために、硫酸ナトリウムに吸着させた。精製した生成物をエーテル/酢酸エチルから再結晶し、1−(5−アミノピラジン−2−イル)ピロリジン−2−オンを得た(1.57g, 8.81mmol, 収率30.7%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.74 (1 H, d, J=1.51 Hz), 7.69 (1 H, d, J=1.51 Hz), 6.20 (2 H, s), 3.84 (2 H, t, J=7.05 Hz), 2.49 (2 H, t, J=7.93 Hz), 2.04 (2 H, dq, J=7.68, 7.51 Hz). MS (LC/MS) R.T. = 0.48; [M+H]+ = 179.27。
工程B: (R)−1−(5−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)ピラジン−2−イル)ピロリジン−2−オン
Figure 0005619907
(R)−1−(5−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)ピラジン−2−イル)ピロリジン−2−オンを、1−(5−アミノピラジン−2−イル)ピロリジン−2−オンから、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 9.20 (1 H, d, J=1.22 Hz), 8.91 (1 H, br. s.), 8.13 (1 H, s), 4.02 (2 H, t, J=7.02 Hz), 3.92 (1 H, d, J=9.46 Hz), 3.58 (1 H, d, J=9.16 Hz), 3.33 (1 H, dd, J=14.95, 1.53 Hz), 2.71 - 3.01 (5 H, m), 2.63 (2 H, t, J=8.09 Hz), 2.08 - 2.23 (4 H, m), 1.66 - 1.76 (1 H, m), 1.42 - 1.61 (2 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 0.67; [M+H]+ = 343.30。
実施例36
(R)−N−(5−(ピリジン−3−イル)ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5−(ピリジン−3−イル)ピラジン−2−アミン
Figure 0005619907
ピリジン−3−イルボロン酸(307mg, 2.50mmol)、5−ブロモピラジン−2−アミン(391mg, 2.25mmol)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(II)(88mg, 0.13mmol)を、脱気したジオキサン(12ml)に加え、混合物を30分間撹拌した。炭酸ナトリウム(795mg, 7.50mmol)および脱気した水(8ml)を加え、反応物を、密封した反応バイアル中で、100℃で8時間加熱した。反応物を環境温度で週末の間静置した。それを酢酸エチル(100ml)で希釈し、塩水(3×25ml)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製し(0〜5% メタノール/酢酸エチル)、5−(ピリジン−3−イル)ピラジン−2−アミンを得た(235mg, 1.37mmol, 収率54.6%)。
1H NMR (400 MHz, アセトン) δ ppm 9.13 (1 H, d, J=1.51 Hz), 8.54 (1 H, d, J=1.26 Hz), 8.50 (1 H, dd, J=4.78, 1.51 Hz), 8.22 - 8.28 (1 H, m), 8.07 (1 H, d, J=1.26 Hz), 7.39 (1 H, ddd, J=7.87, 4.72, 0.76 Hz), 6.05 (2 H, br. s.). MS (LC/MS) R.T. = 0.58; [M+H]+ = 173.20。
工程B: (R)−N−(5−(ピリジン−3−イル)ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−(ピリジン−3−イル)ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、5−(ピリジン−3−イル)ピラジン−2−アミンから、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.12 (1 H, dd, J=2.27, 0.76 Hz), 9.08 (1 H, br. s.), 8.59 (1 H, dd, J=4.78, 1.76 Hz), 8.55 (1 H, d, J=1.51 Hz), 8.45 (1 H, d, J=1.26 Hz), 8.25 (1 H, dt, J=7.99, 1.92 Hz), 7.38 (1 H, ddd, J=8.06, 4.78, 0.76 Hz), 3.97 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.63 (1 H, d, J=9.32 Hz), 3.36 (1 H, dd, J=14.86, 1.76 Hz), 2.69 - 3.06 (5 H, m), 2.14 - 2.24 (1 H, m), 2.12 (1 H, br. s.), 1.66 - 1.77 (1 H, m, J=13.94, 9.66, 4.31, 4.31 Hz), 1.44 - 1.62 (2 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 0.65; [M+H]+ = 337.30。
実施例37
(R)−N−(5−(6−メトキシピリジン−3−イル)ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−(6−メトキシピリジン−3−イル)ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、5−ブロモピラジン−2−アミンから、実施例36の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.04 (1 H, br. s.), 8.66 (1 H, d, J=2.01 Hz), 8.46 (1 H, d, J=1.51 Hz), 8.41 (1 H, d, J=1.01 Hz), 8.15 (1 H, dd, J=8.81, 2.52 Hz), 6.82 (1 H, d, J=8.31 Hz), 3.97 (3 H, s), 3.95 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.61 (1 H, d, J=9.32 Hz), 3.35 (1 H, dd, J=14.86, 1.51 Hz), 2.68 - 3.07 (5 H, m), 2.14 - 2.24 (1 H, m, J=13.27, 9.93, 3.53, 3.38, 3.38 Hz), 2.11 (1 H, br. s.), 1.67 - 1.77 (1 H, m), 1.45 - 1.61 (2 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 0.81; [M+H]+ = 367.40。
実施例38
(R)−N−(6−メトキシキノキサリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 7−メトキシキノキサリン−2(1H)−オンおよび6−メトキシキノキサリン−2(1H)−オン
Figure 0005619907
トルエン中50%溶液の2−オキソ酢酸エチル(18.47ml, 93mmol)を、エタノール(100ml)中の4−メトキシベンゼン−1,2−ジアミン(10.73g, 78mmol)の溶液に環境温度で加え、反応物を2時間還流した。反応物を真空で濃縮し、エタノールから結晶化し、6−メトキシキノキサリン−2(1H)−オンおよび7−メトキシキノキサリン−2(1H)−オンの混合物を得た(5.73g, 32.50mmol, 収率42%)。
MS (LC/MS) R.T. = 0.68; [M+H]+ = 177.10。
工程B: 2−クロロ−6−メトキシキノキサリン
Figure 0005619907
6−メトキシキノキサリン−2(1H)−オンおよび7−メトキシキノキサリン−2(1H)−オン(5.67g, 32.20mmol)の混合物を、オキシ塩化リン(120ml)中で、1時間還流した。反応物を濃縮し、氷を添加することによって反応停止させ、炭酸ナトリウムで塩基性にして、酢酸エチル(3×200ml)で抽出した。有機層を合わせて、真空で濃縮した。粗生成物を硫酸ナトリウムに吸着させ、カラムクロマトグラフィーによって精製し(0〜5% 酢酸エチル/ヘキサン)、2−クロロ−6−メトキシキノキサリンを得た(2.21g, 11.36mmol, 収率35%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.69 (s, 1 H), 7.88 (d, J=9.32 Hz, 1 H), 7.43 (dd, J=9.32, 2.77 Hz, 1 H), 7.37 (d, J=2.77 Hz, 1 H), 3.95 (s, 3 H)。
工程C: N−(2,4−ジメトキシベンジル)−6−メトキシキノキサリン−2−アミン
Figure 0005619907
2−クロロ−6−メトキシキノキサリン(0.93g, 4.77mmol)および(2,4−ジメトキシフェニル)メタンアミン(2.2ml, 14.64mmol)を、ジメチルスルホキシド(5ml)中で、150℃で30分間マイクロ波照射した。反応物を酢酸エチル(250ml)で希釈し、塩水(3×100ml)で抽出した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製し(20〜80% 酢酸エチル/ヘキサン)、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−6−メトキシキノキサリン−2−アミンを得た(1.46g, 収率87%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.13 (1 H, s), 7.59 - 7.63 (1 H, m), 7.30 (1 H, d, J=8.31 Hz), 7.21 - 7.24 (2 H, m), 6.47 (1 H, d, J=2.27 Hz), 6.42 (1 H, dd, J=8.31, 2.27 Hz), 5.10 (1 H, t, J=5.92 Hz), 4.61 (2 H, d, J=5.79 Hz), 3.88 (3 H, s), 3.84 (3 H, s), 3.78 (3 H, s). MS (LC/MS) R.T. = 1.95; [M+H]+ = 326.23。
工程D: 6−メトキシキノキサリン−2−アミン
Figure 0005619907
N−(2,4−ジメトキシベンジル)−6−メトキシキノキサリン−2−アミン(2.8g, 8.61mmol)を、TFA(10ml, 130mmol)およびジクロロメタン(10ml)中で、環境温度で30分間撹拌した。溶媒を真空で除去した。飽和水性炭酸水素ナトリウム(200ml)を赤色の残渣に加えると、黄色の固体が沈殿した。混合物を大量のジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、6−メトキシキノキサリン−2−アミンを得た(1.50g, 8.56mmol, 収率99%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.27 (1 H, s), 7.54 - 7.58 (1 H, m), 7.25 - 7.29 (2 H, m), 4.71 (2 H, br. s.), 3.90 (3 H, s). MS (LC/MS) R.T. = 0.86; [M+H]+ = 176.23。
工程E: (R)−N−(6−メトキシキノキサリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−メトキシキノキサリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、6−メトキシキノキサリン−2−アミンから、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.61 (1 H, br. s.), 8.57 (1 H, s), 7.62 (1 H, d, J=9.06 Hz), 7.23 - 7.32 (2 H, m), 4.01 (1 H, d, J=9.32 Hz), 3.90 (3 H, s), 3.66 (1 H, d, J=9.32 Hz), 3.37 (1 H, dd, J=14.86, 1.51 Hz), 2.68 - 3.08 (5 H, m), 2.15 - 2.25 (1 H, m), 2.10 - 2.14 (1 H, m), 1.67 - 1.77 (1 H, m), 1.42 - 1.63 (2 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 0.81; [M+H]+ = 340.30。
実施例39
(R)−N−(5−(ジフルオロメトキシ)ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 2−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピリミジン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)および水(0.2ml)中の、2−クロロピリミジン−5−オール(1g, 7.66mmol)および2−クロロ−2,2−ジフルオロ酢酸ナトリウム(3.50g, 22.98mmol)を、90℃で24時間加熱し、真空で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(5〜30% 酢酸エチル/ヘキサン)、2−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピリミジンを薄黄色の油状物として得た(549mg, 3.04mmol, 収率39.7%)。
MS (LC/MS) R.T. = 1.32; [M+H]+ = 181.14。
工程B: (R)−N−(5−(ジフルオロメトキシ)ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−(ジフルオロメトキシ)ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、2−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)ピリミジンから、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, MeO-d4) δ ppm 8.46 (2 H, s), 6.85 (1 H, t), 4.02 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.73 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.28 (1 H, d, J=1.01 Hz), 3.16 (1 H, d), 2.81 - 3.05 (4 H, m), 2.08 - 2.25 (2 H, m), 1.46 - 1.89 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 0.53; [M+H]+ = 326.30。
実施例40
(R)−N−(4,5−ジメチルピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 4,5−ジメチルピリミジン−2−アミン
Figure 0005619907
メタノール中2M アンモニア(100ml)中の、4−クロロ−5,6−ジメチルピリミジン−2−アミン(0.35g, 2.22mmol)の溶液に、窒素を吹きつけ、パラジウム/炭素(0.035g, 0.33mmol)を加え、窒素を吹きつけ、反応物を、1atmで、環境温度で18時間水素化した。反応混合物に窒素を吹きつけ、セライトで濾過し、セライトのパッドをメタノールで洗浄した。濾液を真空で乾固するまで蒸発させ、4,5−ジメチルピリミジン−2−アミンを得た(0.35g, 2.56mmol, 収率90%)。これをさらに精製することなく用いた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.89 (1 H, s), 6.19 (2 H, s), 2.18 (3 H, s), 1.99 (3 H, s). MS (LC/MS) R.T. = 0.56; [M+H]+ = 124.20。
工程B: (R)−N−(4,5−ジメチルピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(4,5−ジメチルピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、4,5−ジメチルピリミジン−2−アミンから、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.22 (1 H, s), 4.01 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.73 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.40 (1 H, d), 3.25 (1 H, d), 2.91 - 3.12 (4 H, m), 2.41 (3 H, s), 2.09 - 2.28 (5 H, m), 1.62 - 1.97 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 0.47; [M+H]+ = 288.31。
実施例41
(R)−N−(6−フェニルピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−フェニルピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
6−クロロピリミジン−4−アミン(0.32g, 2.5mmol)、フェニルボロン酸(0.38g, 3.13mmol)、飽和水性炭酸ナトリウム(0.80g, 7.50mmol)および塩化 ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.035g, 0.05mmol)の混合物を、ジメトキシエタン(15ml)/エタノール(2ml)/水(2ml)の混合物に懸濁した。混合物を125℃で20分間マイクロ波で加熱し、真空で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(10〜60% 酢酸エチル/ヘキサン)、6−フェニルピリミジン−4−アミンを灰白色の固体として得た(167mg, 0.98mmol, 収率39%)。
MS (LC/MS) R.T. = 0.99; [M+H]+ = 172.23。
工程B: (R)−N−(6−フェニルピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−フェニルピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、6−フェニルピリミジン−4−アミンから、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ ppm 9.54 (1 H, d, J=1.01 Hz), 8.75 - 8.86 (2 H, m), 8.18 - 8.28 (3 H, m), 8.00 (1 H, br. s.), 4.70 (1 H, d, J=10.32 Hz), 4.43 (1 H, d, J=10.58 Hz), 3.72 - 3.88 (2 H, m), 3.41 - 3.63 (4 H, m), 2.63 - 2.87 (2 H, m), 2.18 - 2.48 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.36; [M+H]+ = 336.24。
実施例42
(R)−N−(6−(4−メトキシフェニル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−(4−メトキシフェニル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、6−クロロピリミジン−4−アミンから、実施例41の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.72 (1 H, d, J=1.26 Hz), 7.90 - 8.00 (2 H, m), 7.16 (1 H, br. s.), 6.96 - 7.05 (2 H, m), 4.04 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.84 (3 H, s), 3.73 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.22 (1 H, d), 3.09 (1 H, d), 2.73 - 2.98 (4 H, m), 2.02 - 2.21 (2 H, m), 1.51 - 1.85 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.44; [M+H]+ = 366.28。
実施例43
(R)−N−(6−(6−メトキシピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−(6−メトキシピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、6−クロロピリミジン−4−アミンから、実施例41の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.79 (2 H, dd, J=19.01, 1.89 Hz), 8.27 (1 H, dd, J=8.56, 2.52 Hz), 7.18 (1 H, br. s.), 6.89 (1 H, d, J=8.81 Hz), 4.05 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.96 (3 H, s), 3.74 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.23 (1 H, d), 3.10 (1 H, d), 2.73 - 2.99 (4 H, m), 2.02 - 2.21 (2 H, m), 1.53 - 1.84 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.34; [M+H]+ = 367.25。
実施例44
(R)−N−(6−(ナフタレン−2−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−(ナフタレン−2−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、6−クロロピリミジン−4−アミンから、実施例41の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.83 (1 H, s), 8.56 (1 H, s), 7.83 - 8.13 (4 H, m), 7.49 - 7.58 (2 H, m), 7.37 (1 H, br. s.), 4.06 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.76 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.23 (1 H, s), 3.12 (1 H, d), 2.75 - 3.00 (4 H, m), 2.02 - 2.24 (2 H, m), 1.56 - 1.84 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.93; [M+H]+ = 386.31。
表2の化合物を、実施例1の方法に従って、適切な市販のイソチオシアネートまたはアミンを用いて合成した。アミド含有中間体を、実施例3に記載された手順によって得た。
表2
Figure 0005619907
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表3の化合物を、実施例21の工程C〜Dの方法に従って、適切なイソチオシアネートまたはアミンおよびラセミの3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩を用いて合成した。
表3
Figure 0005619907
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表3の化合物を、実施例21の工程C〜Dの方法に従って、適切なイソチオシアネートまたはアミンおよび(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩を用いて合成した。
表3
Figure 0005619907
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実施例218
(R)−N−(6−(メトキシメチル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−(メトキシメチル)ピリミジン−4−オール
Figure 0005619907
メタノール(30ml)中の4−メトキシ−3−オキソブタン酸メチル(3.54ml, 26.5mmol)の溶液に、ホルムアミジン アセテート(3.07g, 29.2mmol)およびナトリウム メトキシド(13ml, 58.4mmol)を加えた。混合物を18時間還流し、環境温度まで冷却し、濃縮した。残渣を水に溶かし、1N HClでpHを7に調節した。水性混合物をクロロホルムで抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、6−(メトキシメチル)ピリミジン−4−オールを得た(1.38g, 9.85mmol, 収率37.1%)。
MS (LC/MS) R.T. = 0.19; [M+H]+ = 141.20。
工程B: 4−クロロ−6−(メトキシメチル)ピリミジン
Figure 0005619907
6−(メトキシメチル)ピリミジン−4−オール(1.38g, 9.85mmol)をジクロロメタン(14ml)に溶かし、オキシ塩化リン(9ml, 97mmol)を環境温度で加えた。混合物を環境温度で18時間撹拌し、濃縮した。残渣を氷水に溶かし、1N 水酸化ナトリウムでpHを7に調節した。混合物をクロロホルムで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(5〜10% 酢酸エチル/クロロホルム)、4−クロロ−6−(メトキシメチル)ピリミジンを薄黄色の油状物として得た(1.2g, 7.57mmol, 収率77%)。これを静置すると固化した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.88 (1 H, d, J=1.01 Hz), 7.52 (1 H, d, J=1.01 Hz), 4.53 (2 H, s), 3.50 (3 H, s). MS (LC/MS) R.T. = 0.98; [M+H]+ = 159.10。
工程C: 6−(メトキシメチル)ピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
4−クロロ−6−(メトキシメチル)ピリミジン(1.2g, 7.57mmol)および水酸化アンモニウム(20ml)の混合物を、密封管中、3時間加熱した。混合物を、環境温度まで冷却し、濃縮した。残渣をエーテルで磨砕し、6−(メトキシメチル)ピリミジン−4−アミンを薄黄色の固体として得た(0.50g, 3.59mmol, 収率48%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.47 (1 H, s), 6.55 (1 H, s), 5.12 (2 H, br. s.), 4.38 (2 H, s), 3.45 (3 H, s). MS (LC/MS) R.T. = 0.42; [M+H]+ = 140.20。
工程D: 4−イソチオシアナト−6−(メトキシメチル)ピリミジン
Figure 0005619907
1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.84g, 3.59mmol)の明橙色の溶液に、ジクロロメタン中、環境温度で、6−(メトキシメチル)ピリミジン−4−アミン(0.5g, 3.59mmol)を加えた。橙色の溶液を環境温度で18時間撹拌した。溶液をカラムクロマトグラフィーによって精製し(0〜40% 酢酸エチル/ヘキサン)、4−イソチオシアナト−6−(メトキシメチル)ピリミジンを黄色の固体として得た(0.32g, 1.77mmol, 収率49%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.91 (1 H, d, J=1.26 Hz), 7.19 (1 H, d, J=1.01 Hz), 4.52 (2 H, s), 3.49 (3 H, s). MS (LC/MS) R.T. = 1.39; [M+H]+ = 182.10。
工程E: (R)−N−(6−(メトキシメチル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
ジメチルホルムアミド中の(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.39g, 1.71mmol)に、炭酸セシウム(1.39g, 4.28mmol)および4−イソチオシアナト−6−(メトキシメチル)ピリミジン(0.31g, 1.71mmol)を加えた。懸濁液を環境温度で15分間撹拌した。反応混合物に、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.80ml, 5.13mmol)を加え、混合物を一夜撹拌し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(酢酸エチル中5〜25% 9:1 メタノール/水酸化アンモニウム)、(R)−N−(6−(メトキシメチル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを黄色の固体として得た(0.18g, 0.58mmol, 収率34%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.65 (1 H, d, J=1.01 Hz), 6.92 (1 H, br. s.), 4.40 (3 H, s), 4.03 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.72 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.44 (2 H, s), 3.18 - 3.26 (1 H, m), 3.06 - 3.13 (1 H, m), 2.69 - 2.96 (4 H, m), 1.94 - 2.19 (2 H, m), 1.45 - 1.86 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 0.76; [M+H]+ = 304.30。
実施例219
(R)−N−(5−(シクロペンチルオキシ)ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 2−クロロ−5−(シクロペンチルオキシ)ピリミジン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド中の、2−クロロピリミジン−5−オール(1g, 7.66mmol)、クロロシクロペンタン(2.39ml, 22.98mmol)および炭酸カリウム(3.18g, 22.98mmol)の混合物を、65℃で16時間環境温度で加熱した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を、水で、そして塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(0〜25% 酢酸エチル/ヘキサン)、2−クロロ−5−(シクロペンチルオキシ)ピリミジンを白色の固体として得た(831mg, 4.18mmol, 収率54.6%)。
MS (LC/MS) R.T. = 2.32; [M+H]+ = 199.23。
工程B: 5−(シクロペンチルオキシ)ピリミジン−2−アミン
Figure 0005619907
5−(シクロペンチルオキシ)ピリミジン−2−アミンを、2−クロロ−5−(シクロペンチルオキシ)ピリミジンから、実施例218の工程Cの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.99 (2 H, s), 6.18 (2 H, s), 4.54 - 4.75 (1 H, m), 1.30 - 1.91 (8 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.47; [M+H]+ = 180.24。
工程C: (R)−N−(5−(シクロペンチルオキシ)ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−(シクロペンチルオキシ)ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、5−(シクロペンチルオキシ)ピリミジン−2−アミンから、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.24 (2 H, s), 4.76 - 4.86 (1 H, m), 3.98 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.69 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.33 (1 H, d), 3.20 (1 H, d), 2.77 - 3.08 (4 H, m), 2.04 - 2.26 (2 H, m), 1.49 - 2.03 (11 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.56; [M+H]+ = 344.32。
表5の化合物を、実施例218の方法に従って、実施例218の工程Cのような適切な市販の塩化物を用いて合成した。
表4
Figure 0005619907
Figure 0005619907
Figure 0005619907
Figure 0005619907
実施例228
(R)−N−(6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 4−クロロ−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン
Figure 0005619907
テトラヒドロフラン(12ml)中の2,2,2−トリフルオロエタノール(2.61g, 26.10mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(48ml)中の水素化ナトリウム(1.31g, 32.60mmol)の懸濁液に、0℃で滴下した。混合物を0℃で30分間撹拌し、テトラヒドロフラン(12ml)中の4,6−ジクロロピリミジン(3.6g, 24.16mmol)の溶液を、0℃で加えた。反応混合物を環境温度で3時間撹拌し、飽和水性塩化アンモニウムに注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル抽出物を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空で濃縮した。橙色の残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(10〜40% 酢酸エチル/ヘキサン)、4−クロロ−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジンを薄黄色の油状物として得た(2.0g, 2.41mmol, 収率38.9%)。
MS (LC/MS) R.T. = 2.78; [M+H]+ = 213.12。
工程B: 6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−アミンを、4−クロロ−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジンから、実施例218の工程Cの一般的な手順に従って製造した。
MS (LC/MS) R.T. = 1.16; [M+H]+ = 194.07。
工程C: (R)−N−(6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−4−アミンから、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.30 (1 H, br. s.), 8.39 (1 H, s), 6.38 (1 H, br. s.), 4.59 - 4.84 (2 H, m), 3.94 (1 H, d, J=9.32 Hz), 3.59 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.33 (1 H, d, J=16.62 Hz), 2.61 - 3.01 (5 H, m), 1.97 - 2.25 (2 H, m), 1.37 - 1.81 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.42; [M+H]+ = 358.33。
実施例229
(R)−N−(5−ブロモ−4−イソプロピルピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 4−イソプロピルピリミジン−2−アミン
Figure 0005619907
4−イソプロピルピリミジン−2−アミンを、2−クロロ−4−イソプロピルピリミジンから、実施例218の工程Cの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) d ppm 8.10 (1 H, d, J=5.04 Hz), 6.45 (3 H, d, J=5.04 Hz), 2.59 - 2.80 (1 H, m), 1.15 (6 H, d, J=7.05 Hz). MS (LC/MS) R.T. = 0.76; [M+H]+ = 138.12。
工程B: 5−ブロモ−4−イソプロピルピリミジン−2−アミン
Figure 0005619907
N−ブロモスクシンイミド(0.5g, 2.8mmol)を、クロロホルム中の4−イソプロピルピリミジン−2−アミン(0.39g, 2.81mmol)の溶液に加えた。得られた黄色の溶液を環境温度で1時間撹拌し、真空で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(クロロホルム中3〜10% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム)、5−ブロモ−4−イソプロピルピリミジン−2−アミンを薄黄色の固体として得た(0.69g, 3.18mmol, 113%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.21 (1 H, s), 6.75 (2 H, s), 3.10 - 3.23 (1 H, m), 1.14 (6 H, d, J=6.80 Hz). MS (LC/MS) R.T. = 2.58; [M]+ = 216.09。
工程C: (R)−N−(5−ブロモ−4−イソプロピルピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−ブロモ−4−イソプロピルピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、5−ブロモ−4−イソプロピルピリミジン−2−アミンから、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.49 (1 H, s), 4.02 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.72 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.34 - 3.44 (1 H, m), 3.23 (1 H, s), 3.06 - 3.15 (1 H, m), 2.95 (2 H, t, J=7.55 Hz), 2.75 - 2.89 (2 H, m), 2.00 - 2.21 (2 H, m), 1.52 - 1.83 (3 H, m), 1.24 (6 H, d, J=6.80 Hz). MS (LC/MS) R.T. = 1.84; [M+H]+ = 382.24。
実施例230
(R)−N−(5−ブロモ−4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−ブロモ−4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−アミンから、実施例229の工程B〜Cの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.92 (1 H, d, J=1.51 Hz), 8.73 (1 H, s), 8.64 (1 H, dd, J=4.91, 1.64 Hz), 8.23 (1 H, dt, J=8.06, 1.89 Hz), 7.56 (1 H, dd, J=7.93, 4.91 Hz), 4.00 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.69 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.22 (1 H, d), 3.07 (1 H, d), 2.60 - 2.99 (4 H, m), 2.00 - 2.21 (2 H, m), 1.50 - 1.83 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 0.76; [M+H]+ = 416.30。
実施例231
(R)−N−(6−(シクロペンチルオキシ)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 4−クロロ−6−(シクロペンチルオキシ)ピリミジン
Figure 0005619907
テトラヒドロフラン(12ml)中のシクロペンタノール(2.25g, 26.1mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(48ml)中の水素化ナトリウム(1.31g, 32.6mmol)の懸濁液に、0℃で滴下した。混合物を0℃で30分間撹拌し、テトラヒドロフラン(12ml)中の4,6−ジクロロピリミジン(3.6g, 24.16mmol)の溶液を、0℃で加えた。反応混合物を環境温度で3時間撹拌し、飽和水性塩化アンモニウムに注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空で濃縮した。有機残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(10〜40% 酢酸エチル/ヘキサン)、4−クロロ−6−(シクロペンチルオキシ)ピリミジンを薄黄色の油状物として得た。この物質を次の反応に直接用いた。
工程B: 6−(シクロペンチルオキシ)ピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
6−(シクロペンチルオキシ)ピリミジン−4−アミンを、4−クロロ−6−(シクロペンチルオキシ)ピリミジンから、実施例218の工程Cの一般的な手順に従って製造した。
MS (LC/MS) R.T. = 1.64; [M+H]+ = 180.22。
工程C: (R)−N−(6−(シクロペンチルオキシ)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−(シクロペンチルオキシ)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、6−(シクロペンチルオキシ)ピリミジン−4−アミンから、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.37 (1 H, s), 6.16 (1 H, br. s.), 5.27 (1 H, br. s.), 3.98 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.67 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.15 - 3.24 (1 H, m), 3.02 - 3.12 (1 H, m), 2.71 - 2.97 (4 H, m), 2.01 - 2.14 (2 H, m), 1.87 - 2.00 (3 H, m), 1.49 - 1.84 (8 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.96; [M+H]+ = 344.34。
実施例232
(R)−N−(6−イソプロポキシピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−イソプロポキシピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、4,6−ジクロロピリミジンから、実施例231の工程A〜Cの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.37 (1 H, s), 6.13 (1 H, br. s.), 5.09 - 5.30 (1 H, m), 3.98 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.67 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.13 - 3.24 (1 H, m), 3.01 - 3.09 (1 H, m), 2.68 - 2.98 (4 H, m), 1.98 - 2.17 (2 H, m), 1.49 - 1.83 (3 H, m), 1.30 (6 H, d, J=6.04 Hz). MS (LC/MS) R.T. = 1.36; [M+H]+ = 318.24。
実施例233
(R)−N−(6−(2,2−ジフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−(2,2−ジフルオロエトキシ)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、4,6−ジクロロピリミジンから、実施例231の工程A〜Cの一般的な手順に従って製造した。
融点 83〜8℃. 1H NMR (400 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.42 (1 H, s), 5.93 - 6.37 (2 H, m), 4.52 (2 H, td, J=13.98, 3.78 Hz), 3.99 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.68 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.19 (1 H, d), 3.07 (1 H, d), 2.67 - 2.97 (4 H, m), 1.99 - 2.19 (2 H, m), 1.51 - 1.82 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 0.99; [M+H]+ = 340.26。
実施例234
(R)−N−(ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、(R)−N−(6−ブロモピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン(実施例155より)から、実施例19の工程Cの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.26 (d, J=4.88 Hz, 1 H), 7.58 - 7.74 (m, 1 H), 6.85 - 7.02 (m, 2 H), 4.00 (d, J=10.07 Hz, 1 H), 3.70 (d, J=10.07 Hz, 1 H), 3.26 - 3.35 (m, 1 H), 3.14 - 3.21 (m, 1 H), 3.02 (d, J=8.24 Hz, 2 H), 2.84 - 2.97 (m, 2 H), 2.11 - 2.25 (m, 2 H), 1.58 - 1.92 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.30; [M+H]+ = 259.16。
実施例235
(R)−N−(ピリジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(ピリジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、(R)−N−(2−ブロモピリジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン(実施例154より)から、実施例19の工程Cの手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ ppm 8.31 (d, J=6.41 Hz, 2 H), 7.39 (d, J=3.97 Hz, 2 H), 4.01 (d, J=12.21 Hz, 1 H), 3.70 (d, J=11.90 Hz, 1 H), 3.37 (s, 1 H), 3.29 (s, 1 H), 3.18 (d, J=1.83 Hz, 1 H), 3.15 (d, J=2.14 Hz, 1 H), 2.86 - 3.09 (m, 3 H), 2.02 - 2.20 (m, 1 H), 1.59 - 1.88 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.22; [M+H]+ = 259.16。
実施例236
(R)−N−(5−(ベンジルオキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5−(ベンジルオキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン
Figure 0005619907
チオシアン酸カリウム(12.42g, 128mmol)を酢酸(45.0ml)に懸濁し、0℃に冷却した。国際公開公報第2006/044707号に従って製造した6−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−アミン(3.2g, 15.98mmol)を加えた。酢酸(15ml)中の臭素(2.55ml, 49.5mmol)を30分かけて滴下し、その間に反応混合物は非常に濃厚になった。それをゆっくりと室温まで温め、一夜撹拌した。水(20ml)を加え、反応混合物を90℃に加熱し、熱濾過した。濾液を残して、フィルターケーキを反応フラスコに戻し、これにさらに40mlのHOAcを加えた。混合物を再度90℃に加熱し、熱濾過した。合わせた濾液を氷浴で冷却し、pH>8になるまでNHOHを滴下した。黄色の沈殿物が形成し、これを濾過によって集めた。固体を真空で1時間乾燥させ、5−(ベンジルオキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミンを得た(1.95g, 7.58mmol, 収率47.4%)。これをさらに精製することなく用いた。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 7.70 (d, J=8.78 Hz, 1 H) 7.48 (d, J=7.28 Hz, 2 H) 7.39 (t, J=7.28 Hz, 2 H) 7.30 - 7.36 (m, 1 H) 6.78 (d, J=8.78 Hz, 1 H) 5.39 (s, 2 H) 5.14 (br. s., 2 H)。
工程B: 5−(ベンジルオキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(3.1ml)中の5−(ベンジルオキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン(800mg, 3.11mmol)の懸濁液に、20.0M 水酸化ナトリウム(0.3ml, 6.22mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌し、この時点で、二硫化炭素(0.47ml, 7.77mmol)を加え、混合物を10分間撹拌した。さらに20.0M 水酸化ナトリウム(0.3ml, 6.22mmol)を加え、混合物を再度10分間撹拌した。最終的にヨードメタン(0.47ml, 7.46mmol)を滴下した。混合物を1時間撹拌し、この時点で、それを水に注ぎ、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。粗製の混合物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(2〜20% EtOAc/CHCl)、5−(ベンジルオキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを黄色の結晶性固体として得た(1.02g, 収率91%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.02 (d, J=8.78 Hz, 1 H) 7.51 (d, J=7.28 Hz, 2 H) 7.38 - 7.45 (m, 2 H) 7.32 - 7.38 (m, 1 H) 6.89 (d, J=8.53 Hz, 1 H) 5.46 (s, 2 H) 2.65 (s, 6 H)。
工程C: (R)−N−(5−(ベンジルオキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(7ml)中の、5−(ベンジルオキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(500mg, 1.38mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(317mg, 1.38mmol)および炭酸セシウム(1.0g, 3.07mmol)の混合物を、100℃で2時間加熱した。反応混合物を環境温度まで冷却し、水に注ぎ、クロロホルム(4×)で抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。混合物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(2〜20% [9:1 メタノール:水酸化アンモニウム]−クロロホルム)、(R)−N−(5−(ベンジルオキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(390mg, 収率67%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 9.18 (br. s., 1 H) 7.76 (d, J=8.85 Hz, 1 H) 7.50 (d, J=7.32 Hz, 2 H) 7.41 (t, J=7.32 Hz, 2 H) 7.32 - 7.37 (m, 1 H) 5.42 (s, 2 H) 4.02 (d, J=9.46 Hz, 1 H) 3.68 (d, J=9.46 Hz, 1 H) 3.37 - 3.44 (m, 1 H) 2.75 - 3.06 (m, 5 H) 2.13 - 2.25 (m, 2 H) 1.73 - 1.82 (m, 1 H) 1.49 - 1.70 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.69; [M+H]+ = 421.98。
実施例237
(R)−2−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5(4H)−オン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−(ベンジルオキシ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン(390mg, 0.925mmol)をTFAに溶解し、環境温度で4時間反応させた。この時点で、LCMSおよびTLCにより、出発物質がほとんど消費されたことが示された。TFAを真空で除去し、粗製の混合物を分取HPLCによって精製した。合わせた生成物のフラクションを真空で濃縮し、エーテルで磨砕し、(R)−2−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5(4H)−オンのTFA塩を得た(164mg, 0.368mmol, 収率39.8%)。
融点 245℃(分解). 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.99 (br. s., 1 H) 9.05 (br. s., 1 H) 7.81 (d, J=8.53 Hz, 1 H) 6.65 (d, J=8.78 Hz, 1 H) 3.96 (d, J=10.29 Hz, 1 H) 3.82 (d, J=10.54 Hz, 1 H) 3.63 - 3.78 (m, 2 H) 3.36 - 3.47 (m, 1 H) 3.16 - 3.34 (m, 3 H) 2.43 (br. s., 1 H) 2.16 (br. s., 1 H) 1.76 - 2.07 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.50; [M+H]+ = 332.15。
実施例238
(R)−N−(6−(3−メトキシフェニル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−(3−メトキシフェニル)ピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
6−クロロピリミジン−4−アミン(0.324g, 2.5mmol)、3−メトキシフェニルボロン酸(0.475g, 3.13mmol)、NaCO(0.795g, 7.50mmol)および塩化 ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.035g, 0.050mmol)の混合物を、DME/EtOH/水(15:2:3ml)に懸濁し、マイクロ波合成装置中で、125℃で20分間加熱し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(10〜60% 酢酸エチル−ヘキサン)、6−(3−メトキシフェニル)ピリミジン−4−アミンを灰白色の固体として得た(0.35g, 1.74mmol, 収率70%)。
LCMS R.T. = 1.28; [M+H]+ = 201.98。
工程B: 4−イソチオシアナト−6−(3−メトキシフェニル)ピリミジン
Figure 0005619907
ジクロロメタン中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.970g, 4.17mmol)の溶液に、室温で、6−(3−メトキシフェニル)ピリミジン−4−アミン(0.7g, 3.48mmol)を加えた。反応物を室温で18時間撹拌した。LC/MSにより、主要なピークとして望ましい生成物のピークが示された。深橙色の溶液を濃縮し、残った残渣を濾過した。濾液をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(0〜10% 酢酸エチル−ヘキサン)、4−イソチオシアナト−6−(3−メトキシフェニル)ピリミジンを黄色の油状物として得た(0.39g, 4.31mmol, 収率46%)。
LCMS R.T. = 2.91; [M+H]+ = 244.03。
工程C: (R)−N−(6−(3−メトキシフェニル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.363g, 1.583mmol)に、CsCO(1.289g, 3.96mmol)および4−イソチオシアナト−6−(3−メトキシフェニル)ピリミジンを加えた。懸濁液を室温で30分間撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.740ml, 4.75mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌し続けた。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(5〜25% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−酢酸エチル)、(R)−N−(6−メトキシピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを薄黄色の溶液として得た(0.294g, 0.788mmol, 収率50%)。
融点 80〜5℃. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.77 (1 H, s), 7.47 - 7.58 (2 H, m), 7.39 (1 H, t), 7.20 (1 H, br. s.), 7.04 (1 H, dd), 4.05 (1 H, d), 3.85 (3 H, s), 3.74 (1 H, d), 3.23 (1 H, d), 3.10 (1 H, d), 2.71 - 3.00 (4 H, m), 2.03 - 2.22 (2 H, m), 1.53 - 1.85 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.58; [M+H]+ = 366.15。
実施例239
(R)−N−(イソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 3−イソチオシアナトイソキノリン
Figure 0005619907
ジクロロメタン中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.805g, 3.47mmol)の溶液に、室温で、イソキノリン−3−アミン(0.5g, 3.47mmol)を加えた。反応物を室温で18時間撹拌した。LC/MSにより、主要なピークとして望ましい生成物のピークが示された。深橙色の溶液を濃縮し、濾過した。濾液をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(0〜40% 酢酸エチル−ヘキサン)、4−イソチオシアナト−6−(3−メトキシフェニル)ピリミジンを白色の固体として得た(0.55g, 2.96mmol, 収率85%)。
LCMS R.T. = 2.47; [M+H]+ = 187.23。
工程B: (R)−N−(イソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.2g, 0.873mmol)に、CsCO(0.711g, 2.182mmol)および3−イソチオシアナトイソキノリン(0.163g, 0.873mmol)を加えた。懸濁液を室温で30分間撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.408ml, 2.62mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(5〜25% [9:1 メタノール:水酸化アンモニウム]−酢酸エチル)、(R)−N−(イソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを灰白色の固体として得た(0.16g, 0.508mmol, 収率58%)。
融点 196〜200℃. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.00 (1 H, s), 7.92 (1 H, d), 7.71 (1 H, d), 7.59 (1 H, t), 7.20 - 7.45 (2 H, m), 3.96 (1 H, d), 3.65 (1 H, d), 3.22 (1 H, d), 3.08 (1 H, d), 2.66 - 3.00 (4 H, m), 2.05 - 2.23 (2 H, m), 1.50 - 1.86 (3 H, m). R.T. = 1.37; [M+H]+ = 309.31。
実施例240
(R)−N−(6−フェノキシピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−フェノキシピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
6−クロロピリミジン−4−アミン(3.00g, 23.14mmol)を、フェノール(11.29g, 120mmol)中のナトリウム(0.197g, 8.57mmol)の溶液に、55℃で加えた。混合物を140℃で2時間加熱し、室温で20時間維持した。反応混合物を、氷/水上で、混合物の温度を20℃未満に保ちながら、32% 水性NaOHに注いだ。混合物をクロロホルムで抽出し、有機抽出物を塩化カルシウムで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(ヘキサン中2〜20% 酢酸エチル)、6−フェノキシピリミジン−4−アミンを白色の固体として得た(0.6g, 3.21mmol, 収率75%)。
LCMS R.T. = 1.37; [M+H]+ = 197.95。
工程B: 4−イソチオシアナト−6−フェノキシピリミジン
Figure 0005619907
DCM中の6−フェノキシピリミジン−4−アミン(0.288g, 1.538mmol)および1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.357g, 1.538mmol)の混合物を、室温で18時間撹拌した。薄橙色の混合物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(5〜35% 酢酸エチル−ヘキサン)、4−イソチオシアナト−6−フェノキシピリミジンを黄色の油状物として得た(0.55g, 2.96mmol, 収率85%)。
LCMS R.T. = 2.78; [M+H]+ = 229.94。
工程C: (R)−N−(6−フェノキシピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.170g, 0.742mmol)に、CsCO(0.604g, 1.854mmol)および4−イソチオシアナト−6−フェノキシピリミジン(0.17g, 0.742mmol)を加えた。懸濁液を室温で30分間撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.347ml, 2.225mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌し続けた。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(5〜25% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−酢酸エチル)、(R)−N−(6−フェノキシピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを薄黄色の固体として得た(0.21g, 0.72mmol, 収率48.2%)。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 8.43 (1 H, s), 7.47 (2 H, t), 7.30 (1 H, t), 7.16 (2 H, d), 6.21 (1 H, br. s.), 4.03 (1 H, d), 3.72 (1 H, d), 3.22 (1 H, d), 3.11 (1 H, d), 2.73 - 2.99 (4 H, m), 2.00 - 2.18 (2 H, m), 1.54 - 1.88 (3 H, m). LCMS R.T. = 1.46; [M+H]+ = 352.19。
実施例241
(R)−N−(7−メトキシキノキサリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシキノキサリン−2−アミン
Figure 0005619907
J. Chem. Soc. Perk Trans. 1, 2001, 978-984に従って製造した2−クロロ−7−メトキシキノキサリン(0.51g, 2.62mmol)、および、(2,4−ジメトキシフェニル)メタンアミン(1.181ml, 7.86mmol)を、DMSO(2.5ml)中で、150℃で30分間マイクロ波照射した。これを150mlのEtOAcで希釈し、100mlの塩水で3回抽出した。粗生成物を、90gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中20〜80% EtOAc、50分、40ml/分でフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシキノキサリン−2−アミンを得た(795mg, 2.443mmol, 収率93%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.00 (1 H, s), 7.70 (1 H, d, J=8.81 Hz), 7.29 (1 H, d, J=8.31 Hz), 7.05 (1 H, d, J=2.77 Hz), 6.97 (1 H, dd, J=9.06, 2.77 Hz), 6.47 (1 H, d, J=2.27 Hz), 6.43 (1 H, dd, J=8.18, 2.39 Hz), 5.22 (1 H, t, J=5.29 Hz), 4.63 (2 H, d, J=5.54 Hz), 3.91 (3 H, s), 3.83 (3 H, s), 3.78 (3 H, s). LCMS: RT = 1.91分, MH+ = 326.15。
工程B: 7−メトキシキノキサリン−2−アミン 2,2,2−トリフルオロアセテート
Figure 0005619907
N−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−メトキシキノキサリン−2−アミン(0.79g, 2.428mmol)を、TFA(10ml, 130mmol)/CHCl(10ml)中で、室温で30分間撹拌した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。飽和水性NaHCO(200ml)を赤色の残渣に加えると、黄色の固体が沈殿した。混合物を大量のDCMで抽出した。有機層を濃縮し、真空で乾燥させ、7−メトキシキノキサリン−2−アミン 2,2,2−トリフルオロアセテートを得た(0.70g, 2.4mmol, 収率99%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.10 (1 H, s), 7.63 (1 H, d, J=9.07 Hz), 6.95 (1 H, dd, J=9.06, 2.77 Hz), 6.89 (1 H, d, J=2.77 Hz), 6.85 (2 H, br. s.), 3.84 (3 H, s). LCMS: RT = 1.04 分, MH+ = 176.14。
工程C: 2−イソチオシアナト−7−メトキシキノキサリン
Figure 0005619907
7−メトキシキノキサリン−2−アミン 2,2,2−トリフルオロアセテート(578mg, 2mmol)、トリエチルアミン(335μl, 2.400mmol)および1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(557mg, 2.400mmol)の混合物を、5mlのDCM中で24時間撹拌した。反応物を、120gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中0〜25% EtOAc、25分、35ml/分で直接溶出し、2−イソチオシアナト−7−メトキシキノキサリンを得た(84mg, 0.387mmol, 収率19%)。
LCMS: RT = 2.49分, MH+ = 218.06。
工程D: (R)−N−(7−メトキシキノキサリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(7−メトキシキノキサリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例23の工程Bの方法によって合成した。フラッシュクロマトグラフィーを、120gのシリカゲルのカートリッジで、CHCl中1〜4% [9:1 MeOH/NHOH]、50分で行い、24mgを得た(収率17%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.73 (1 H, br. s.), 8.45 (1 H, s), 7.80 (1 H, d, J=9.07 Hz), 7.12 (1 H, dd, J=9.06, 2.77 Hz), 7.03 (1 H, d, J=2.52 Hz), 4.02 (1 H, d, J=9.32 Hz), 3.90 (3 H, s), 3.67 (1 H, d, J=9.32 Hz), 3.36 (1 H, dd, J=14.86, 1.51 Hz), 2.69 - 3.06 (5 H, m), 2.10 - 2.26 (2 H, m), 1.66 - 1.80 (1 H, m), 1.43 - 1.63 (2 H, m). LCMS: RT = 0.835分, MH- = 338.2, MH+ = 340.1。
実施例242
(R)−N−(6−メチルキノキサリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(2,4−ジメトキシベンジル)−6−メチルキノキサリン−2−アミン
Figure 0005619907
J. Chem. Soc. 1948 ,1310-1313に従って製造した2−クロロ−6−メチルキノキサリン(0.51g, 2.86mmol)、および、(2,4−ジメトキシフェニル)メタンアミン(1.29ml, 8.57mmol)を、DMSO(2.5ml)中、150℃で30分間マイクロ波照射した。これを150mlのEtOAcで希釈し、100mlの塩水で3回抽出した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーによって、90gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中20〜60% EtOAc、50分、40ml/分で精製し、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−6−メチルキノキサリン−2−アミンを得た(848mg, 2.74mmol, 収率96%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.12 (1 H, s), 7.60 (1 H, s), 7.59 (1 H, d, J=5.79 Hz), 7.38 (1 H, dd, J=8.56, 1.76 Hz), 7.30 (1 H, d, J=8.31 Hz), 6.46 (1 H, d, J=2.27 Hz), 6.42 (1 H, dd, J=8.18, 2.39 Hz), 5.20 (1 H, t, J=5.41 Hz), 4.62 (2 H, d, J=5.54 Hz), 3.83 (3 H, s), 3.77 (3 H, s), 2.46 (3 H, s). LCMS: RT = 1.93分, MH+ = 310.20。
工程B: 6−メチルキノキサリン−2−アミン 2,2,2−トリフルオロアセテート
Figure 0005619907
N−(2,4−ジメトキシベンジル)−6−メチルキノキサリン−2−アミン (0.84g, 2.72mmol)を、TFA(10ml, 130mmol)/CHCl(10ml)中で、室温で30分間撹拌した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。飽和水性NaCO(200ml)を赤色の残渣に加えると、黄褐色の固体が沈殿した。混合物を大量のDCMで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、真空で乾燥させ、6−メチルキノキサリン−2−アミン 2,2,2−トリフルオロアセテートを得た(640mg, 2.343mmol, 収率86%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.24 (1 H, s), 7.55 (1 H, s), 7.34 - 7.45 (2 H, m), 6.82 (2 H, s), 2.41 (3 H, s). LCMS: RT = 1.07 分, MH+ = 160.12。
工程C: 2−イソチオシアナト−6−メチルキノキサリン
Figure 0005619907
6−メチルキノキサリン−2−アミン 2,2,2−トリフルオロアセテート(546mg, 2mmol)、トリエチルアミン(243mg, 2.400mmol)および1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(557mg, 2.40mmol)の混合物を、5mlのDCM中で4時間撹拌した。反応物を、直接、120gのシリカゲルのカートリッジから、ヘキサン中0〜25% EtOAc、25分、35ml/分で溶出し、2−イソチオシアナト−6−メチルキノキサリンを得た(153mg, 0.760mmol, 収率38%)。
LCMS: RT = 2.59分, MH+ = 202.04。
工程D: (R)−N−(6−メチルキノキサリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−メチルキノキサリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例23の工程Bの方法によって合成した。120gのシリカゲルのカートリッジで、CHCl中1〜4% [9:1 MeOH/NHOH]、50分でフラッシュクロマトグラフィーを行い、46mgを得た(収率19%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.75 (1 H, br. s.), 8.57 (1 H, s), 7.71 (1 H, s), 7.60 (1 H, d, J=8.56 Hz), 7.42 (1 H, dd, J=8.44, 1.89 Hz), 4.01 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.68 (1 H, d, J=9.32 Hz), 3.38 (1 H, dd, J=14.86, 1.01 Hz), 2.73 - 3.08 (5 H, m), 2.50 (3 H, s), 2.16 - 2.26 (1 H, m), 2.14 (1 H, br. s.), 1.67 - 1.79 (1 H, m), 1.45 - 1.65 (2 H, m). LCMS: RT = 0.838分, MH- = 322.2, MH+ = 324.2。
実施例243
(R)−N−(7−メチルキノキサリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−メチルキノキサリン−2−アミン
Figure 0005619907
J. Chem. Soc. 1948, 1310-1313に従って製造した2−クロロ−7−メチルキノキサリン(0.51g, 2.86mmol)、および、(2,4−ジメトキシフェニル)メタンアミン(1.29ml, 8.57mmol)に、DMSO(2.5ml)中、150℃で30分間マイクロ波照射した。これを150mlのEtOAcで希釈し、100mlの塩水で3回抽出した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーによって、90gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中20〜80% EtOAc、50分、40ml/分で精製し、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−メチルキノキサリン−2−アミンを得た(860mg, 2.78mmol, 収率97%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.08 (1 H, s), 7.70 (1 H, d, J=8.31 Hz), 7.49 (1 H, s), 7.30 (1 H, d, J=8.06 Hz), 7.17 (1 H, dd, J=8.31, 2.01 Hz), 6.47 (1 H, d, J=2.52 Hz), 6.42 (1 H, dd, J=8.31, 2.52 Hz), 5.23 (1 H, t, J=5.16 Hz), 4.63 (2 H, d, J=5.79 Hz), 3.83 (3 H, s), 3.78 (3 H, s), 2.48 (3 H, s). LCMS: RT = 1.93分, MH+ = 310.20。
工程B: 7−メチルキノキサリン−2−アミン 2,2,2−トリフルオロアセテート
Figure 0005619907
N−(2,4−ジメトキシベンジル)−7−メチルキノキサリン−2−アミン(0.85g, 2.75mmol)を、TFA(10ml, 130mmol)/CHCl(10ml)中で、室温で30分間撹拌した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。飽和水性NaHCO(200ml)を赤色の残渣に加えると、桃色の固体が沈殿した。混合物を大量のDCMで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、真空下で乾燥させ、7−メチルキノキサリン−2−アミン 2,2,2−トリフルオロアセテートを得た(640mg, 2.34mmol, 収率85%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.20 (1 H, s), 7.64 (1 H, d, J=8.31 Hz), 7.28 (1 H, s), 7.15 (1 H, dd, J=8.31, 1.76 Hz), 6.89 (2 H, s), 2.42 (3 H, s). LCMS: RT = 1.07分, MH+ = 160.12。
工程C: 2−イソチオシアナト−6−メチルキノキサリン
Figure 0005619907
7−メチルキノキサリン−2−アミン 2,2,2−トリフルオロアセテート(546mg, 2mmol)(78263-058-01)、トリエチルアミン(243mg, 2.40mmol)および1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(557mg, 2.40mmol)の混合物を、5mlのDCM中で2時間撹拌した。反応物を、直接、120gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中0〜25% EtOAc、25分、35ml/分で溶出し、2−イソチオシアナト−7−メチルキノキサリンを得た(185mg, 0.919mmol, 収率46%)。
LCMS: RT = 2.58分, MH+ = 202.04。
工程D: (R)−N−(7−メチルキノキサリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(7−メチルキノキサリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例23の工程Bの方法によって合成した。120gのシリカゲルのカートリッジで、CHCl中1〜3% [9:1 MeOH/NHOH]、50分でフラッシュクロマトグラフィーを行い、22mgを得た(収率7%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.80 (1 H, br. s.), 8.53 (1 H, s), 7.81 (1 H, d, J=8.31 Hz), 7.50 (1 H, s), 7.31 (1 H, dd, J=8.56, 1.76 Hz), 4.01 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.66 (1 H, d, J=9.32 Hz), 3.36 (1 H, d, J=14.86 Hz), 2.70 - 3.04 (5 H, m), 2.50 (3 H, s), 2.15 - 2.24 (1 H, m), 2.13 (1 H, br. s.), 1.66 - 1.79 (1 H, m), 1.44 - 1.63 (2 H, m). LCMS: RT = 8.67分, MH- = 322.6, MH+ = 324.1。
実施例244
(R)−N−(6−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
6−クロロピリミジン−4−アミン(0.324g, 2.5mmol)、ピリジン−3−イルボロン酸(0.384g, 3.13mmol)、NaCO(0.795g, 7.50mmol)および塩化 ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.035g, 0.050mmol)の混合物を、DME/EtOH/水の混合物に懸濁した。混合物を、マイクロ波合成機中で、125℃で20分間加熱し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(ヘキサン中10〜60% 酢酸エチル、次に5〜25% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−酢酸エチル)、6−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−アミンを灰白色の固体として得た(0.17g, 0.987mmol, 収率40%)。
LCMS R.T. = 0.31; [M+H]+ = 173.11。
工程B: 4−イソチオシアナト−6−(ピリジン−3−イル)ピリミジン
Figure 0005619907
ジクロロメタン/N,N−ジメチルホルムアミド中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.682g, 2.94mmol)の溶液に、室温で、6−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−アミン(0.337g, 1.957mmol)を加えた。混合物を60℃で18時間加熱した。LC/MSにより、望ましい生成物のピークが主要なピークとして示された。深橙色の混合物を、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(1〜40% 酢酸エチル−ヘキサン)、4−イソチオシアナト−6−メトキシピリミジンを橙色の油状物として得た(0.12g, 0.56mmol, 収率28.6%)。
工程C: (R)−N−(6−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.13g, 0.560mmol)に、CsCO(0.46g, 1.4mmol)および4−イソチオシアナト−6−(ピリジン−3−イル)ピリミジン(0.12g, 0.56mmol)を加えた。懸濁液を室温で30分間撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.26ml, 1.7mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(0〜10% [9:1 メタノール:水酸化アンモニウム]−酢酸エチル)、(S)−N−(5−クロロピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを灰白色の固体として得た(0.182g, 0.613mmol, 収率35%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.13 - 9.21 (1 H, m), 8.82 (1 H, d), 8.63 (1 H, dd), 8.44 (1 H, dt), 7.56 (1 H, dd), 7.31 (1 H, s), 4.06 (1 H, d), 3.76 (1 H, d), 3.20 - 3.28 (1 H, m), 3.08 - 3.16 (1 H, m), 2.72 - 3.01 (4 H, m), 2.00 - 2.24 (2 H, m), 1.52 - 1.83 (3 H, m). LCMS R.T. = 0.72; [M+H]+ = 337.2。
実施例245
(R)−N−(2'−メトキシ−4,5'−ビピリミジン−6−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 2'−メトキシ−4,5'−ビピリミジン−6−アミン
Figure 0005619907
6−クロロピリミジン−4−アミン(0.35g, 2.70mmol)、2−メトキシピリミジン−5−イルボロン酸(0.520g, 3.38mmol)、NaCO(0.859g, 8.11mmol)および塩化 ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.038g, 0.054mmol)を、DME/EtOH/水の混合物(15:2:3ml)に懸濁した。混合物を、マイクロ波合成機中で、125℃で20分間加熱し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(0〜5% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−酢酸エチル)、6−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−アミンを灰白色の固体として得た(0.28g, 1.378mmol, 収率51%)。
LCMS R.T. = 0.53; [M+H]+ = 204.11。
工程B: 6−イソチオシアナト−2'−メトキシ−4,5'−ビピリミジン
Figure 0005619907
ジクロロメタン/N,N−ジメチルホルムアミド中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.832g, 3.58mmol)の溶液に、室温で、2'−メトキシ−4,5'−ビピリミジン−6−アミン(0.56g, 2.76mmol)を加えた。橙色の混合物を60℃で18時間加熱した。LC/MSにより、望ましい生成物のピークが主要なピークとして示された。深橙色の混合物を、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(0〜40% 酢酸エチル−ヘキサン)、4−イソチオシアナト−6−メトキシピリミジンを橙色の固体として得た(0.1g, 0.408mmol, 収率15%)。
LCMS R.T. = 2.29; [M+H]+ = 246.03。
工程C: (R)−N−(2'−メトキシ−4,5'−ビピリミジン−6−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.093g, 0.41mmol)に、CsCO(0.33g, 1mmol)および6−イソチオシアナト−2'−メトキシ−4,5'−ビピリミジン(0.1g, 0.41mmol)を加えた。懸濁液を室温で30分間撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.19ml, 1.2mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(5〜25% [9:1 メタノール:水酸化アンモニウム]−酢酸エチル)、(R)−N−(2'−メトキシ−4,5'−ビピリミジン−6−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを灰白色の固体として得た(0.072g, 0.188mmol, 収率46%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.19 (2 H, s), 8.80 (1 H, d), 7.24 (1 H, br. s.), 4.00 - 4.09 (4 H, m), 3.76 (1 H, d), 3.23 (1 H, s), 3.08 - 3.15 (1 H, m), 2.72 - 3.04 (4 H, m), 1.97 - 2.22 (2 H, m), 1.38 - 1.85 (3 H, m). R.T. = 1.22; [M+H]+ = 368.22。
実施例246
(R)−N−(6−(ピリジン−4−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−(ピリジン−4−イル)ピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
6−クロロピリミジン−4−アミン(0.324g, 2.5mmol)、ピリジン−4−イルボロン酸(0.384g, 3.13mmol)、NaCO(0.795g, 7.50mmol)および塩化 ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.035g, 0.050mmol)を、DME/EtOH/水(15:2:3ml)の混合物に懸濁した。混合物を、マイクロ波合成機中で、125℃で20分間加熱し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(5〜25% [9:1 メタノール:水酸化アンモニウム]−酢酸エチル)、6−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−アミンを灰白色の固体として得た(0.15g, 0.871mmol, 収率35%)。
LCMS R.T. = 0.30; [M+H]+ = 173.11。
工程B: 4−イソチオシアナト−6−(ピリジン−4−イル)ピリミジン
Figure 0005619907
ジクロロメタン/N,N−ジメチルホルムアミド中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.601g, 2.59mmol)の溶液に、室温で、6−(ピリジン−4−イル)ピリミジン−4−アミン(0.297g, 1.725mmol)を加えた。橙色の混合物を60℃で18時間加熱した。LC/MSにより、望ましい生成物のピークが主要なピークとして示された。深橙色の混合物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(0〜40% 酢酸エチル−ヘキサン)、4−イソチオシアナト−6−(ピリジン−4−イル)ピリミジンを橙色の固体として得た(0.055g, 0.257mmol, 収率15%)。
LCMS R.T. = 1.46; [M+H]+ = 215.09。
工程C: (R)−N−(6−(ピリジン−4−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(15ml)中の(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.059g, 0.257mmol)に、CsCO(0.209g, 0.642mmol)および4−イソチオシアナト−6−(ピリジン−4−イル)ピリミジン(0.055g, 0.257mmol)を加えた。懸濁液を室温で30分間撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.12ml, 0.77mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌し続けた。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(0〜10% [9:1 メタノール:水酸化アンモニウム]−酢酸エチル)、(R)−N−(6−(ピリジン−4−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを黄色のフィルム状物質として得た(0.014g, 0.04mmol, 収率16%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.85 (1 H, d), 8.67 (2 H, dd), 8.04 (2 H, dd), 7.34 (1 H, br. s.), 4.06 (1 H, d), 3.76 (1 H, d), 3.23 (1 H, d), 3.10 (1 H, d), 2.70 - 2.99 (4 H, m), 2.01 - 2.22 (2 H, m), 1.53 - 1.86 (3 H, m). LCMS R.T. = 0.42; [M+H]+ = 337.14。
実施例247
(R)−6−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)−2−メチルニコチノニトリル
Figure 0005619907
工程A: 6−イソチオシアナト−2−メチルニコチノニトリル
Figure 0005619907
ジクロロメタン(20ml)中の6−アミノ−2−メチルニコチノニトリル(0.41g, 3.08mmol)に、1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.75g, 3.23mmol)を加えた。反応物を40℃で3時間撹拌した。反応物を室温まで冷却した。粗製の物質をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 25〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、6−イソチオシアナト−2−メチルニコチノニトリルを得た(0.52g, 2.97mmol, 収率96%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.36 (d, J=8.24 Hz, 1 H), 7.39 (d, J=8.24 Hz, 1 H), 2.65 (s, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.09; [M+H]+ = 176.0。
工程B: (R)−6−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)−2−メチルニコチノニトリル
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の6−イソチオシアナト−2−メチルニコチノニトリル(0.25g, 1.43mmol)に、トリエチルアミン(0.5ml, 3.666mmol)および3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.33g, 1.46mmol)を室温で加えた。反応物を70℃で2時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、真空で濃縮した。粗製の尿素をクロマトグラフィーによって精製した(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)。生成物をN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)およびN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.67ml, 4.28mmol)で処理した。反応物を70℃で2時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、真空で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)、(R)−6−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)−2−メチルニコチノニトリルを白色の粉末として得た(0.09g, 0.3mmol, 収率21%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 9.11 (s, 1 H), 7.87 (d, J=7.93 Hz, 2 H), 6.69 (s, 1 H), 3.89 (d, J=10.38 Hz, 2 H), 3.63 (d, J=10.38 Hz, 3 H), 3.00 (s, 5 H), 2.72 - 2.80 (m, 4 H), 2.64 - 2.69 (m, 5 H), 2.60 (s, 7 H), 2.00 (d, J=2.14 Hz, 3 H), 1.91 (s, 1 H), 1.87 (s, 2 H), 1.58 (s, 5 H), 1.42 - 1.50 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.48; [M+H]+ = 298.13。
実施例248
(R)−6−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)−2,4−ジメチルニコチノニトリル
Figure 0005619907
工程A: 6−イソチオシアナト−2,4−ジメチルニコチノニトリル
Figure 0005619907
ジクロロメタン(20ml)中の6−アミノ−2,4−ジメチルニコチノニトリル(0.14g, 0.95mmol)に、1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.23g, 0.1mmol)を加えた。反応物を40℃で3時間撹拌した。反応物を室温まで冷却した。粗製の物質をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 25〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、6−イソチオシアナト−2,4−ジメチルニコチノニトリルを得た(0.15g, 0.79mmol, 収率83%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 7.37 (s, 1 H), 2.63 (s, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.40; [M+H]+ = 190。
工程B: (R)−6−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)−2,4−ジメチルニコチノニトリル
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の6−イソチオシアナト−2,4−ジメチルニコチノニトリル(0.09g, 0.48mmol)に、トリエチルアミン(0.17ml, 1.19mmol)および3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.11g, 0.49mmol)を室温で加えた。反応物を70℃で2時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、真空で濃縮した。粗製のウレアをクロマトグラフィーによって精製した(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)。生成物をN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)およびN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.22ml, 1.43mmol)で処理した。反応物を70℃で2時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、真空で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)、(R)−6−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)−2,4−ジメチルニコチノニトリルを白色の粉末として得た(0.10g, 0.32mmol, 収率66%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 9.08 (s, 1 H), 6.60 (s, 1 H), 3.88 (d, J=10.38 Hz, 1 H), 3.61 (d, J=10.38 Hz, 1 H), 2.98 (s, 2 H), 2.70 - 2.79 (m, 2 H), 2.63 - 2.69 (m, 2 H), 2.55 - 2.60 (m, 4 H), 2.31 - 2.39 (m, 4 H), 1.99 (s, 1 H), 1.89 (s, 1 H), 1.54 - 1.62 (m, 2 H), 1.41 - 1.49 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.78; [M+H]+ = 312.1。
実施例249
(R)−N−(6−フェニルピリダジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 3−イソチオシアナト−6−フェニルピリダジン
Figure 0005619907
3−イソチオシアナト−6−フェニルピリダジンを、実施例23の工程Bの方法によって合成した。120gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中0〜25% EtOAc、25分、35ml/分でフラッシュクロマトグラフィーを行い、420mgを得た(収率49%)。
LCMS: RT = 2.17分, MH+ = 214.06。
工程B: (R)−N−(6−フェニルピリダジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−フェニルピリダジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例23の工程Bの方法によって合成した。160gのシリカゲルのカートリッジで、CHCl中1〜4% [9:1 MeOH/NHOH]、50分、40ml/分で、フラッシュクロマトグラフィーを行い、67mgの(R)−N−(6−フェニルピリダジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(収率17%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.61 (1 H, br. s.), 7.95 - 7.99 (2 H, m), 7.74 (1 H, d, J=9.32 Hz), 7.39 - 7.52 (3 H, m), 7.22 (1 H, partial d), 3.97 (1 H, d, J=9.32 Hz), 3.64 (1 H, d, J=9.32 Hz), 3.37 (1 H, dd, J=14.73, 1.38 Hz), 2.69 - 3.06 (5 H, m), 2.16 - 2.26 (1 H, m), 2.14 (1 H, br. s.), 1.66 - 1.79 (1 H, m), 1.45 - 1.60 (2 H, m)
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.87 - 8.02 (3 H, m), 7.44 - 7.55 (3 H, m), 7.13 - 7.29 (1 H, m), 4.05 (1 H, d, J=9.82 Hz), 3.74 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.17 (2 H, dd, J=49.35, 14.60 Hz), 2.73 - 3.04 (4 H, m), 2.16 (2 H, br. s.), 1.55 - 1.85 (3 H, m)
LCMS: RT = 0.82分, MH- = 334.2, MH+ = 336.2。
実施例250
(R)−N−(5−(メチルチオ)ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5−(メチルチオ)ピラジン−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の5−ブロモピラジン−2−アミン(2g, 11.49mmol)の溶液に、ナトリウム チオメトキシド(1.611g, 22.99mmol)を加えた。混合物を、窒素下、100℃で18時間加熱し、濃縮した。残渣を水で処理し、混合物をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(0〜10% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−酢酸エチル)、6−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−アミンを黄色の固体として得た(0.15g, 0.871mmol, 収率35%)。
LCMS R.T. = 0.91; [M+H]+ = 141.89。
工程B: 2−イソチオシアナト−5−(メチルチオ)ピラジン
Figure 0005619907
ジクロロメタン中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(1.069g, 4.60mmol)の溶液に、室温で、5−(メチルチオ)ピラジン−2−アミン(0.50g, 3.54mmol)を加えた。反応物を室温で18時間撹拌した。LC/MSにより、望ましい生成物のピークが主要なピークとして示された。深橙色の混合物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(0〜40% 酢酸エチル−ヘキサン)、2−イソチオシアナト−5−(メチルチオ)ピラジンを橙色の油状物として得た(0.545g, 0.257mmol, 収率84%)。
LCMS R.T. = 2.65; [M+H]+ = 184.02。
工程C: (R)−N−(5−(メチルチオ)ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(15ml)中の(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.375g, 1.637mmol)に、CsCO(1.333g, 4.09mmol)および2−イソチオシアナト−5−(メチルチオ)ピラジン(0.3g, 1.637mmol)を加えた。懸濁液を室温で30分間撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.765ml, 4.9mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌し続けた。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(5〜25% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−酢酸エチル)、(R)−N−(5−(メチルチオ)ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを黄色の固体として得た(0.014g, 0.04mmol, 収率16%)。
融点 155〜60℃. 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.13 (1 H, d), 8.06 (1 H, s), 3.96 (1 H, d), 3.66 (1 H, d), 3.20 (1 H, d), 3.08 (1 H, d), 2.87 - 2.96 (2 H, m), 2.72 - 2.82 (2 H, m), 2.52 (3 H, s), 2.00 - 2.19 (2 H, m), 1.51 - 1.81 (3 H, m). LCMS R.T. = 1.01; [M+H]+ = 306.12。
実施例251
(R)−N−(5,6−ジクロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(5,6−ジクロロピリジン−2−イル)ピバル酸アミド
Figure 0005619907
クロロホルム(25ml)中の、J. Org. Chem 2005, 70, 1771の通りに合成したN−(6−クロロピリジン−2−イル)ピバル酸アミド(1.02g, 4.80mmol)の溶液に、1−クロロピロリジン−2,5−ジオン(0.62g, 4.67mmol)を加え、混合物を油浴中で3時間還流した。それを一夜かけて室温まで冷却した。反応混合物を真空で蒸発させ、DMF(15ml)に再度溶解した。さらに480mgの1−クロロピロリジン−2,5−ジオンを加え、得られた溶液を油浴中で95〜100℃で一夜加熱し、再度室温まで冷却した。溶媒を真空で除去し、残渣を水と酢酸エチルの層間に分配した。水相を酢酸エチルで2回以上洗浄し、合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空で蒸発させた。TLC(10% 酢酸エチル/ヘキサン)により、Rf=0.6の濃いスポットと、Rf=0.4および0.2のより小さいスポットが示された。この物質を5〜10% 酢酸エチル/ヘキサンでBiotageに流し、Rf=0.6のフラクションを集めて、790mg(66%)の白色の固体であるN−(5,6−ジクロロピリジン−2−イル)ピバル酸アミドを得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 8.17 (s, 1 H), 7.96 (s, 1 H), 7.72 (s, 1 H), 1.31 (s, 10 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.85; [M+H]+ = 248.8。
工程B: 5,6−ジクロロピリジン−2−アミン
Figure 0005619907
N−(5,6−ジクロロピリジン−2−イル)ピバル酸アミド(790mg, 3.20mmol)、塩酸 37%(1.25ml)、水(1.25ml)およびEtOH(3ml)の混合物を、油浴中で85〜90℃で4時間加熱した。LCMSにより、生成物への変換がほとんど完了したことが示された。反応物を室温まで冷却し、反応混合物を少量になるまで蒸発させ、分液漏斗に移し、それを水性炭酸ナトリウムと酢酸エチルの層間に分配した。層を分離し、水相を酢酸エチルで再度洗浄し、合わせた有機相を塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、白色の固体を得た。該物質を20% 酢酸エチル/ヘキサンでBiotage カラムに流し、主要な成分を集めて、5,6−ジクロロピリジン−2−アミンを白色の固体として得た(0.49g, 2.98mmol, 93%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 7.44 (d, J=8.55 Hz, 1 H), 6.36 (d, J=8.24 Hz, 1 H), 4.58 (s, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.28; [M+H]+ = 164.8。
工程C: 5,6−ジクロロ−2−イソチオシアナトピリジン
Figure 0005619907
ジクロロメタン(25ml)中の5,6−ジクロロピリジン−2−アミン(0.47g, 2.88mmol)に、1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.68g, 2.94mmol)を加えた。反応物を40℃で3時間撹拌し、室温まで冷却した。粗製の物質をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 25〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、2,3−ジクロロ−6−イソチオシアナトピリジンを白色の粉末として得た(0.48g, 2.34mmol, 収率81%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.26 (d, J=8.55 Hz, 1 H), 7.47 (d, J=8.24 Hz, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.83; [M+H]+ = 204.8。
工程D: (R)−N−(5,6−ジクロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の2,3−ジクロロ−6−イソチオシアナトピリジン(0.47g, 2.29mmol)に、トリエチルアミン(0.8ml, 5.7mmol)および3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.54g, 2.34mmol)を室温で加えた。反応物を70℃で2時間撹拌し、室温まで冷却し、真空で濃縮した。粗製のウレアをクロマトグラフィーによって精製した(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)。生成物をN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)およびN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(1.07ml, 6.88mmol)で処理した。反応物を70℃で2時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、真空で濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)、(R)−N−(5,6−ジクロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.36g, 1.08mmol, 収率47%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.31 (d, J=1.22 Hz, 1 H), 7.84 (s, 1 H), 6.80 (s, 1 H), 3.85 (d, J=10.07 Hz, 1 H), 3.57 (d, J=10.38 Hz, 2 H), 2.98 (s, 3 H), 2.69 - 2.78 (m, 3 H), 2.65 (t, J=7.78 Hz, 3 H), 2.00 (s, 2 H), 1.86 (s, 2 H), 1.58 (dd, J=7.48, 2.90 Hz, 2 H), 1.56 (s, 1 H), 1.41 - 1.49 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.81; [M+H]+ = 327.1。
実施例252
(R)−N−(4,5−ジクロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 4,5−ジクロロ−2−イソチオシアナトピリジン
Figure 0005619907
ジクロロメタン(25ml)中の4,5−ジクロロピリジン−2−アミン(0.25g, 1.53mmol)に、1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.36g, 1.56mmol)を加えた。反応物を40℃で3時間撹拌し、室温まで冷却した。粗製の物質をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 25〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、4,5−ジクロロ−2−イソチオシアナトピリジンを黄色の粉末として得た(0.26g, 1.27mmol, 収率83%)。生成物を、次の工程に直接用いた。
工程B: (R)−N−(4,5−ジクロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の4,5−ジクロロ−2−イソチオシアナトピリジン(0.25g, 1.22mmol)に、トリエチルアミン(0.43ml, 3.05mmol)および(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.29g, 1.24mmol)を室温で加えた。反応物を70℃で2時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、真空で濃縮した。粗製のウレアをクロマトグラフィーによって精製した(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)。生成物をN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)およびN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.57ml, 3.66mmol)で処理した。反応物を70℃で2時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)、(R)−N−(4,5−ジクロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.09g, 0.27mmol, 収率22%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.81 (s, 1 H), 8.32 (d, J=6.10 Hz, 1 H), 7.03 (s, 1 H), 3.83 (d, J=9.46 Hz, 1 H), 3.57 (d, J=9.77 Hz, 1 H), 2.98 (s, 2 H), 2.71 - 2.79 (m, 2 H), 2.65 (t, J=7.78 Hz, 2 H), 1.99 (s, 1 H), 1.86 (s, 1 H), 1.53 - 1.61 (m, 2 H), 1.41 - 1.49 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.78; [M+H]+ = 327.0。
実施例253
(R)−N−(5−クロロ−4−メチルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5−クロロ−2−イソチオシアナト−4−メチルピリジン
Figure 0005619907
ジクロロメタン(25ml)中の5−クロロ−4−メチルピリジン−2−アミン(0.41g, 2.88mmol)に、1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.70g, 3.0mmol)を加えた。反応物を40℃で3時間撹拌した。反応物を室温まで冷却した。粗製の混合物をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 25〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、5−クロロ−2−イソチオシアナト−4−メチルピリジンを得た(0.45g, 2.44mmol, 収率85%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.45 (s, 1 H), 7.47 (s, 1 H), 2.37 (s, 3 H). LC/MS RT=2.79; [M+H]+ = 184.9。
工程B: (R)−N−(5−クロロ−4−メチルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の5−クロロ−2−イソチオシアナト−4−メチルピリジン(0.37g, 2.0mmol)に、トリエチルアミン(0.7ml, 5.0mmol)および(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(実施例17の工程Bより)(0.47g, 2.0mmol)を室温で加えた。反応物を70℃で2時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、真空で濃縮した。粗製のウレアをクロマトグラフィーによって精製した(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)。生成物をN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)およびN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.94ml, 6.0mmol)で処理した。反応物を70℃で2時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)、(R)−N−(5−クロロ−4−メチルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.19g, 0.61mmol, 収率30.3%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.79 (s, 1 H), 8.08 - 8.15 (m, 2 H), 6.78 (s, 1 H), 3.82 (d, J=8.55 Hz, 2 H), 3.55 (d, J=10.38 Hz, 2 H), 2.93 - 3.02 (m, 5 H), 2.71 - 2.80 (m, 5 H), 2.66 (t, J=7.63 Hz, 4 H), 2.23 - 2.29 (m, 7 H), 1.94 - 2.02 (m, 2 H), 1.92 (s, 1 H), 1.86 (s, 2 H), 1.53 - 1.62 (m, 5 H), 1.41 - 1.49 (m, J=12.55, 9.88, 7.02, 2.29 Hz, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.72; [M+H]+ = 307.1。
実施例254
(R)−N−(6−クロロピリダジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 3−クロロ−6−イソチオシアナトピリダジン
Figure 0005619907
3−クロロ−6−イソチオシアナトピリダジンを、実施例218の工程Dの方法によって合成した。120gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中0〜25% EtOAc、25分、35ml/分でフラッシュクロマトグラフィーを行い、213mgを得た(収率31%)。
LCMS: RT = 1.25分, MH+ = 172.00。
工程B: (R)−N−(6−クロロピリダジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−クロロピリダジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例218の工程Eの方法によって合成した。160gのシリカゲルのカートリッジで、CHCl中1〜3% [9:1 MeOH/NHOH]、50分、40ml/分でフラッシュクロマトグラフィーを行い、29mgを得た(収率8%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.27 (1 H, br. s.), 7.28 (1 H, d, J=9.07 Hz), 7.10 (1 H, d, J=9.07 Hz), 3.95 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.62 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.34 (1 H, dd, J=14.98, 1.64 Hz), 2.67 - 3.04 (5 H, m), 2.14 - 2.21 (1 H, m), 2.12 (1 H, br. s.), 1.65 - 1.79 (1 H, m), 1.45 - 1.61 (2 H, m). LCMS: RT = 0.62分, MH- = 292.1, MH+ = 294.1。
実施例255
(R)−N−(6−ブロモピリダジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 3−ブロモ−6−イソチオシアナトピリダジン
Figure 0005619907
3−ブロモ−6−イソチオシアナトピリダジンを、実施例218の工程Dの方法によって合成した。120gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中0〜25% EtOAc、25分、35ml/分でフラッシュクロマトグラフィーを行い、364mgを得た(収率42%)。
LCMS: RT = 1.34分, MH+ = 215.92。
工程B: (R)−N−(6−ブロモピリダジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−ブロモピリダジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例218の工程Eの方法によって合成した。160gのシリカゲルのカートリッジで、CHCl中1〜3% [9:1 MeOH/NHOH]、50分、40ml/分でフラッシュクロマトグラフィーを行い、211mgを得た(収率37%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.23 (1 H, br. s.), 7.37 (1 H, d, J=9.07 Hz), 6.97 (1 H, d, J=9.07 Hz), 3.92 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.59 (1 H, d, J=9.82 Hz), 3.29 (1 H, dd, J=14.98, 1.64 Hz), 2.63 - 2.99 (5 H, m), 2.04 - 2.19 (2 H, m), 1.59 - 1.74 (1 H, m), 1.39 - 1.58 (2 H, m). LCMS: RT= 0.64分, MH- 336.1, MH+ 338.0。
実施例256
(R)−N−(6−(4−クロロフェニル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−(ピリジン−4−イル)ピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
6−クロロピリミジン−4−アミン(0.324g, 2.5mmol)、4−クロロフェニルボロン酸(0.489g, 3.13mmol)、NaCO(0.795g, 7.50mmol)および塩化 ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.035g, 0.050mmol)の混合物を、DME/EtOH/水(15:2:3ml)の混合物に懸濁した。混合物を、マイクロ波合成機中で、125℃で20分間加熱し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(2〜15% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−酢酸エチル)、6−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−アミンを灰白色の固体として得た(0.3g, 0.871mmol, 収率58.4%)。
LCMS R.T. = 1.42; [M+2H]+ = 207.91。
工程B: 4−(4−クロロフェニル)−6−イソチオシアナトピリミジン
Figure 0005619907
ジクロロメタン/N,N−ジメチルホルムアミド中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.666g, 2.87mmol)の明橙色の溶液に、室温で、6−(4−クロロフェニル)ピリミジン−4−アミン(0.59g, 2.87mmol)を加えた。橙色の混合物を60℃で18時間加熱した。LC/MSにより、望ましい生成物のピークが主要なピークとして示された。深橙色の混合物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(0〜40% 酢酸エチル−ヘキサン)、4−(4−クロロフェニル)−6−イソチオシアナトピリミジンを橙色の油状物として得た(0.322g, 1.300mmol, 収率45%)。
LCMS R.T. = 2.82; [M]+ = 248.03。
工程C: (R)−N−(6−(4−クロロフェニル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(15ml)中の(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.298g, 1.300mmol)に、CsCO(1.059g, 3.25mmol)および4−(4−クロロフェニル)−6−イソチオシアナトピリミジン(0.322g, 1.300mmol)を加えた。懸濁液を室温で30分間撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.608ml, 3.90mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(5〜25% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−酢酸エチル)、(R)−N−(6−(ピリジン−4−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを黄色の固体として得た(0.104g, 0.276mmol, 収率21%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.54 (1 H, br. s.), 8.83 (1 H, d), 7.89 - 8.04 (2 H, m), 7.41 - 7.54 (2 H, m), 7.33 (1 H, br. s.), 4.02 (1 H, d), 3.71 (1 H, d), 3.42 (1 H, d), 2.73 - 3.15 (5 H, m), 2.10 - 2.31 (2 H, m), 1.46 - 1.89 (3 H, m). LCMS R.T. = 1.92; [M]+ = 370.35。
実施例257
(R)−N−(6−(3−クロロフェニル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−(3−クロロフェニル)ピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
6−クロロピリミジン−4−アミン(0.324g, 2.5mmol)、3−クロロフェニルボロン酸(0.489g, 3.13mmol)、NaCO(0.795g, 7.50mmol)および塩化 ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.035g, 0.050mmol)の混合物を、DME/EtOH/水(15:2:3ml)の混合物に懸濁した。混合物を、マイクロ波合成機中で、125℃で20分間加熱し、濃縮した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(ヘキサン中30〜70% 酢酸エチル)、6−(3−クロロフェニル)ピリミジン−4−アミンを黄色の固体として得た(0.47g, 2.286mmol, 収率91%)。
LCMS R.T. = 1.45; [M+2H]+ = 208.05。
工程B: 4−(3−クロロフェニル)−6−イソチオシアナトピリミジン
Figure 0005619907
ジクロロメタン/N,N−ジメチルホルムアミド中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.486g, 2.091mmol)の明橙色の溶液に、室温で、6−(3−クロロフェニル)ピリミジン−4−アミン(0.43g, 2.091mmol)を加えた。橙色の混合物を60℃で18時間加熱した。LC/MSにより、望ましい生成物のピークが主要なピークとして示された。深橙色の混合物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(0〜40% 酢酸エチル−ヘキサン)、4−(3−クロロフェニル)−6−イソチオシアナトピリミジンを橙色の油状物として得た(0.12g, 0.484mmol, 収率23%)。
LCMS R.T. = 2.15; [M]+ = 248.31。
工程C: (R)−N−(6−(3−クロロフェニル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(15ml)中の(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.111g, 0.484mmol)に、CsCO(0.395g, 1.211mmol)および4−(3−クロロフェニル)−6−イソチオシアナトピリミジン(0.12g, 0.484mmol)を加えた。懸濁液を室温で30分間撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.226ml, 1.453mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌し続けた。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(5〜25%、次に2〜10%の9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−酢酸エチル)、(R)−N−(6−(3−クロロフェニル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを黄色の固体として得た(0.086g, 0.221mmol, 収率46%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.82 (1 H, d), 8.05 (1 H, d), 7.93 (1 H, ddd), 7.43 - 7.52 (2 H, m), 7.35 (1 H, br. s.), 4.13 (1 H, d), 3.93 (1 H, d), 3.63 - 3.81 (2 H, m), 3.42 - 3.53 (1 H, m), 3.30 - 3.40 (3 H, m), 2.46 (1 H, d), 2.26 - 2.40 (1 H, m), 1.88 - 2.16 (3 H, m). LCMS R.T. = 1.90; [M]+ = 370.28。
実施例258
(R)−N−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(10ml)中の5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン(1.92g, 20mmol)の溶液に、NaOH(20M, 2ml)、CS(3ml)、NaOH(20M, 2ml)およびヨードメタン(3ml)を、ゆっくりと10分かけて加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、20mlの水に注いだ。沈殿した固体を濾過し、水で洗浄し、望ましい生成物を乾燥させ、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを白色の固体として得た(1.45g, 35.7%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 2.63 (s, 6H), 2.50 (s, 3H). LCMS R.T. 1.66分; [M+H] = 203.91。
工程B: (R)−N−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(5ml)中の、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(260mg, 1.28mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(200mg, 1.28mmol)および炭酸セシウム(876mg, 2.69mmol)の混合物を、室温で一夜撹拌した。混合物を濃縮し、Biotageシリカゲルカラムで精製し(100% 酢酸エチル、次に10〜35% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−クロロホルム)、望ましい生成物である(R)−N−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(192mg, 54.1%)。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 4.05 (d, 1H), 3.74 (d, 1H), 3.25 (d, 1H), 3.15 (d, 1H), 2.94 (m, 2H), 2.85 (m, 2H), 2.43 (s, 3H), 2.19(m, 1H), 2.10 (m, 1H), 1.6-1.8 (m, 3H). MS (LCMS) [M+H] = 264.05. R.T. 0.16分。
実施例259
(R)−N−(3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(10ml)中の、3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−アミン(2.3g, 20mmol)の溶液に、NaOH(20M, 2ml)、CS(3ml)、NaOH(20M, 2ml)およびヨードメタン(3ml)を10分かけてゆっくりと加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、20mlの水に注いだ。沈殿した固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、純粋でない3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを黄色の固体として得た(2.3g, 52.5%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 2.67 (s), 2.62 (s). MS [M+H] = 219.85。
工程B: (R)−N−(3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(5ml)中の、3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(281mg, 1.28mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(200mg, 1.28mmol)および炭酸セシウム(876mg, 2.69mmol)の混合物を、室温で一夜撹拌した。混合物を濃縮し、Biotageシリカゲルカラムで精製し(100% 酢酸エチル、次に10〜35% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−クロロホルム)、望ましい生成物である(R)−N−(3−メチル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(147.8mg, 40.5%)。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 4.01-3.99 (d, 1H), 3.72-3.70 (d, 1H), 3.27 (d, 1H), 3.16 (d, 1H), 3.01-2.9 (m, 2H), 2.86-2.83 (m, 2H), 2.43 (s, 3H), 2.21-2.0(m, 2H), 1.81-1.75(m, 1H), 1.75-1.70 (m, 2H). MS (LCMS) [M+H] = 279.99; R.T. = 0.2分。
実施例260
(R)−N−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(5ml)中の3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−アミン(490mg, 4.94mmol)の溶液に、NaOH(20M, 0.5ml)、CS(1ml)、NaOH(20M, 0.5ml)およびヨードメタン(1ml)を、10分かけてゆっくりと加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物は非常に濃厚となった。20mlの水を加えた。固体を濾過して取り、水で洗浄し、乾燥させ、純粋でない3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルである黄色の固体を得た(770mg, 77%)。
MS (LCMS) [M+H] = 203.91; R.T. = 1.84分。
生成物を次の工程に直接用いた。
工程B: (R)−N−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(5ml)中の3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(280mg, 1.37mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(215mg, 1.37mmol)および炭酸セシウム(942mg, 2.89mmol)の混合物を、室温で一夜撹拌した。混合物を濃縮し、Biotageシリカゲルカラムで精製し(100% 酢酸エチル、次に10〜35% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−クロロホルム)、望ましい生成物である(R)−N−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(198mg, 51.9%)。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 4.1-4.0 (d, 1H), 3.8-3.7 (d, 1H), 3.4-3.2 (d, 1H), 3.2-3.1 (d, 1H), 3.0-2.9 (m, 2H), 2.9-2.8 (m, 2H), 2.27 (s, 3H), 2.2 (m, 1H), 2.2-2.0 (m, 1H), 1.9-1.6 (m, 3H). MS (LCMS) [M+H] = 264.05; R.T. = 0.26分。
実施例261
(R)−N−(6−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−クロロピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(12ml)中の6−クロロピリミジン−4−アミン(1.295g, 10mmol)の溶液に、NaOH(1ml, 20.00mmol, 20M)、CS(1.5ml, 24.88mmol)、NaOH(1ml, 20.00mmol, 20M)およびヨードメタン(1.5ml, 23.99mmol)を、15分間で滴下した。撹拌を1.5時間続けて、混合物を水に注いだ。橙色の固体を分離し、水で洗浄し、乾燥させ、メタノールから再結晶し、6−クロロピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを黄色の固体として得た(0.966g, 4.13mmol, 収率41.3%)。
LCMS R.T. = 2.39; [M+H]+ = 234.08。
工程B: (R)−N−(6−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.9g, 3.93mmol)に、CsCO(2.69g, 8.25mmol)および6−クロロピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(0.964g, 4.12mmol)を加えた。懸濁液を室温で18時間撹拌し、100℃で3時間加熱した。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(5〜15% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−酢酸エチル)、(R)−N−(6−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを薄黄色の固体として得た(0.21g, 0.72mmol, 収率48.2%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.43 (1 H, br. s.), 8.55 (1 H, d), 6.78 (1 H, br. s.), 3.98 (1 H, d), 3.64 (1 H, d), 3.37 (1 H, dd), 2.72 - 3.06 (5 H, m), 2.51 (3 H, s), 2.08 - 2.24 (2 H, m), 1.69 - 1.81 (1 H, m), 1.41 - 1.64 (2 H, m). LCMS R.T. = 0.93; [M+H]+ = 306.29。
実施例262
(R)−N−([1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: ジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタンイミン
Figure 0005619907
ジクロロメタン(1L)中の1H−イミダゾール(42g, 617mmol)の溶液に、臭化シアン(22.5, 212mmol)を加え、混合物を30分間還流し、室温まで冷却し、白色の固体を濾過して取った。濾液を100mlまで濃縮し、冷蔵庫で3日間保存した。沈殿した固体を濾過して取り、8gのジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタンイミンを得た(49.6mmol, 8%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO) δ ppm 8.09 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.13 (s, 1H)。
工程B: [1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−アミン
Figure 0005619907
THF(70ml)中の2−ヒドラジニルピリジン(5.2g, 47.6mmol)の溶液に、ジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタンイミン(7.8g, 48.4mmol)を加えた。混合物を一夜還流した。粗製の混合物を蒸発させ、Biotageシリカゲルカラムで精製し(0〜25%, メタノール−塩化メチレン)、紫色のスポットを集め、[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−アミンを得た(4.7g, 35mmol, 73.5%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO) δ ppm 8.05-8.0 (m, 1H), 7.44-7.40 (m, 1H), 7.08-7.0 (m, 1H), 6.74-6.70 (m, 1H), 6.35 (s, 2H). MS (LCMS) [M+H] = 134.98; R.T. = 0.1分。
工程C: [1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(5ml)中の[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−アミン(300mg, 2.24mmol)の溶液に、NaOH(20M, 0.25ml)、CS(0.5ml)、NaOH(20M, 0.25ml)およびヨードメタン(0.5ml)を10分かけてゆっくりと加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、10mlの水を反応混合物に加えた。沈殿した固体を濾過して取り、水(100ml)で洗浄し、乾燥させ、230mgの[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを白色の固体として得た(0.96mmol, 43.1%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 8.17 (d, 1H), 7.7 (d, 1H), 7.24-7.22 (t, 1H), 6.84-6.80 (t, 1H), 2.71-2.68 (d, 6H). MS (LCMS) [M+H] = 238.94; R.T. = 1.26分。
工程D: (R)−N−([1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(5ml)中の、[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(120mg, 0.50mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(120mg, 0.76mmol)および炭酸セシウム(492mg, 1.5mmol)の混合物を、70℃で6時間加熱した。混合物を濃縮し、Biotageシリカゲルカラムで精製し(100% 酢酸エチル、次に10〜35% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−クロロホルム)、望ましい生成物である(R)−N−([1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(97.2mg, 61.5%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 8.2-8.1 (d, 1H), 7.6-7.5 (d, 1H), 7.2-7.1 (t, 1H), 6.7-6.6 (t, 1H), 4.1-4.0 (d, 1H), 3.7-3.6 (d, 1H), 3.5-3.4 (m, 1H), 3.1-2.7 (m, 5H), 2.4-2.2 (m, 2H), 1.8-1.7 (m, 1H), 1.7-1.5(m, 2H). MS (LCMS) [M+H] = 299.3; R.T. = 1.22分。
実施例263
(R)−N−(6−ブロモチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−ブロモチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(3ml)中の6−ブロモチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−アミン(700mg, 3.03mmol)の懸濁液に、16.0M 水酸化ナトリウム(400μl, 6.40mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌し、この時点で二硫化炭素(450μl, 7.57mmol)を加え、得られた帯赤褐色の混合物を10分間撹拌した。さらに16.0M 水酸化ナトリウム(400μl, 6.40mmol)を加え、混合物を再度10分間撹拌した。最後に、ヨードメタン(450μl, 7.27mmol)を滴下した。混合物を5分間撹拌し、この時点で多量の黄色の沈殿物が形成した。混合物を水に注ぎ、固体を濾過によって集め、さらに精製することなく用いるのに十分な純度の黄色の固体として6−ブロモチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを得た(680mg, 収率67%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.63 (s, 1 H) 2.68 (s, 6 H)。
工程B: (R)−N−(6−ブロモチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
アセトニトリル(25ml)中の、6−ブロモチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(300mg, 0.895mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(210mg, 0.895mmol)および炭酸セシウム(600mg, 1.79mmol)の混合物を、開放フラスコ中で、メタンチオールの除去を助けるために全反応時間窒素を溶液に通気しながら、100℃の油浴で2時間加熱した。2時間後、TLCにより反応が完了したことが示され、混合物を環境温度まで冷却し、水で希釈し、真空で濃縮した。混合物をクロロホルム(4×)で抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、粗製の残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(2〜40% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−クロロホルム)。生成物のフラクションを合わせ、真空で濃縮し、(R)−N−(6−ブロモチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(200mg, 収率57%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.39 (br. s., 1 H) 8.48 (s, 1 H) 4.05 (d, J=9.79 Hz, 1 H) 3.72 (d, J=9.79 Hz, 1 H) 3.42 (dd, J=15.06, 1.76 Hz, 1 H) 2.73 - 3.08 (m, 5 H) 2.10 - 2.22 (m, 2 H) 1.73 - 1.84 (m, J=14.09, 9.94, 4.17, 4.17 Hz, 1 H) 1.52 - 1.65 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.29; [M+H]+ = 394.99。
実施例264
(R)−N−(6−(メチルチオ)チアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(1.5ml)中の、6−ブロモチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(実施例263の工程Aより)(100mg, 0.298mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(68mg, 0.298mmol)および炭酸セシウム(100mg, 0.60mmol)の混合物を、1ドラムのバイアルに入れ、100℃の油浴で1時間加熱し、この時点で、ナトリウム チオメトキシド(100mg, 1.43mmol)を加え、混合物を一夜加熱した。混合物を環境温度まで冷却し、水(20ml)に注ぎ、得られた固体を濾過によって集め、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(2〜40% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−クロロホルム)。生成物のフラクションを合わせて真空で濃縮し、(R)−N−(6−(メチルチオ)チアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(52mg, 収率46%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 9.39 (br. s., 1 H) 8.31 (s, 1 H) 4.03 (d, J=9.77 Hz, 1 H) 3.70 (d, J=9.77 Hz, 1 H) 3.41 (dd, J=14.95, 1.83 Hz, 1 H) 2.73 - 3.10 (m, 5 H) 2.63 (s, 3 H) 2.10 - 2.25 (m, 2 H) 1.47 - 1.86 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.04; [M+H]+ = 363.04。
実施例265
(R)−N−(5−メトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5−メトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−アミン
Figure 0005619907
5−クロロチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルバミン酸エチル(250mg, 0.966mmol)をMeOH(10ml)に懸濁し、メタノール中25%(w/w) ナトリウム メトキシドの溶液(10ml, 46.3mmol)を加えた。得られた溶液を一夜還流し、環境温度まで冷却し、等量の水に注ぎ、クロロホルム(4×)で抽出した。水相に大量の化合物が残っており、そのためこれを濃縮して残渣を得て、少量の1N HCl(得られた溶液を酸性にする程ではない)に溶解し、EtOAc(5×)で再度抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。5−メトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−アミンを白色の固体として得た(144mg, 0.790mmol, 収率82%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.43 (s, 1 H) 7.81 (s, 2 H) 3.90 (s, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.73; [M+H]+ = 183.03。
工程B: 5−メトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(5ml)中の5−メトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−アミン(911mg, 5.00mmol)の懸濁液に、20.0M 水酸化ナトリウム(500μl, 10.00mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌し、この時点で、二硫化炭素(750μl, 12.50mmol)を加え、得られた帯赤褐色の混合物を10分間撹拌した。さらに20.0M 水酸化ナトリウム(500μl, 10.00mmol)を加え、混合物を再度10分間撹拌した。最後に、ヨードメタン(750μl, 12.00mmol)を滴下した。混合物を5分間撹拌し、この時点で、多量の黄色の沈殿物が形成した。混合物を水に注ぎ、固体を濾過によって集め、黄色の固体を得た。これをさらにシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(2〜20% EtOAc/CHCl)、5−メトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを得た(380mg, 収率27%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.90 (s, 1 H) 4.09 (s, 3 H) 2.66 (s, 6 H)。
工程C: (R)−N−(5−メトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(1.7ml)中の、5−メトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(100mg, 0.349mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(80mg, 0.349mmol)および炭酸セシウム(228mg, 0.698mmol)の混合物を、100℃で2時間加熱した。反応混合物を環境温度まで冷却し、水に注ぎ、固体を濾過によって集め、(R)−N−(5−メトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(78mg, 収率64%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 9.12 (br. s., 1 H) 8.63 (s, 1 H) 3.95 - 4.18 (m, 4 H) 3.71 (d, J=9.77 Hz, 1 H) 3.41 (d, J=15.26 Hz, 1 H) 2.74 - 3.10 (m, 5 H) 2.11 - 2.27 (m, 2 H) 1.71 - 1.86 (m, 1 H) 1.50 - 1.70 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.66; [M+H]+ = 347.0。
実施例266
(R)−N−(5−エチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5−エチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(10ml)中の5−エチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−アミン(2.26g, 20mmol)の溶液に、NaOH(20M, 2ml)、CS(3ml)、NaOH(20M, 2ml)およびヨードメタン(3ml)を10分かけてゆっくりと加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、30mlの水に注いだ。沈殿した黄色の固体を濾過して取り、水で洗浄し、乾燥させ、望ましい生成物である5−エチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを白色の固体として得た(2.6g, 59.8%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 2.86-2.83 (q, 2H), 2.63 (s, 6H), 1.39-1.35 (t, 3H). MS (LCMS) [M+H] = 217.95; R.T. = 1.93分。
工程B: (R)−N−(5−エチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(10ml)中の、5−エチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(327mg, 1.5mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(235mg, 1.5mmol)および炭酸セシウム(1000mg, 3.16mmol)の混合物を、室温で一夜撹拌した。混合物を濃縮し、Biotageシリカゲルのカラムで精製し(100% 酢酸エチル、次に10〜35% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−クロロホルム)、望ましい生成物である(R)−N−(5−エチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(290mg, 66%)。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 4.05 (d, 1H), 3.74 (d, 1H), 3.3-3.2 (d, 1H), 3.2-3.1(d, 1H), 3.0-2.9(m, 2H), 2.9-2.8 (m, 5H), 2.2 (s, 1H), 2.15-2.0 (m, 1H), 1.9-1.6 (m, 3H), 1.4-1.3 ( t, 3H). (m, 2H). MS (LCMS) [M+H] = 278.09; R.T. = 0.48分。
実施例267
(R)−N−(3,5−ジクロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 3,5−ジクロロ−2−イソチオシアナトピリジン
Figure 0005619907
ジクロロメタン(25ml)中の3,5−ジクロロピリジン−2−アミン(0.36g, 2.209mmol)に、1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.523g, 2.253mmol)を加えた。反応物を40℃で3時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、粗製の物質をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 25〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、3,5−ジクロロ−2−イソチオシアナトピリジンを得た(0.4g, 1.951mmol, 収率88%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.50 (t, J=2.59 Hz, 1 H), 8.45 (t, J=2.59 Hz, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.07; [M+H]+ = 204.8。
工程B: (R)−N−(3,5−ジクロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中の3,5−ジクロロ−2−イソチオシアナトピリジン(0.11g, 0.55mmol)に、EtN(0.17ml, 1.21mmol)および(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.13g, 0.56mmol)を室温で加えた。反応物を70℃で2時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、真空で濃縮した。粗製のウレアをクロマトグラフィーによって精製した(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)。生成物をN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)およびN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.26ml, 1.65mmol)で処理した。反応物を70℃で2時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、真空で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)、(R)−N−(3,5−ジクロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.08g, 0.24mmol, 収率44%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.91 (s, 1 H), 8.11 - 8.17 (m, 1 H), 7.97 (d, J=2.44 Hz, 1 H), 3.84 (d, J=9.77 Hz, 1 H), 3.59 (d, J=9.77 Hz, 1 H), 2.95 - 3.04 (m, 2 H), 2.72 - 2.81 (m, 2 H), 2.66 (t, J=7.63 Hz, 2 H), 2.01 (s, 1 H), 1.89 (s, 1 H), 1.54 - 1.62 (m, 2 H), 1.42 - 1.50 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.78; [M+]+ = 326.1。
実施例268
(R)−N−(5−クロロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5−クロロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(5ml)中の5−クロロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン(930mg, 5.00mmol)の懸濁液に、20.0M 水酸化ナトリウム(500μl, 10.00mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌し、この時点で、二硫化炭素(750μl, 12.50mmol)を加え、混合物を10分間撹拌した。さらに20.0M 水酸化ナトリウム(500μl, 10.0mmol)を加え、混合物を再度10分間撹拌した。最後に、ヨードメタン(750μl, 12.00mmol)を滴下した。添加中は発熱に注意した。混合物を15分間撹拌し、この時点で、多量の沈殿物が形成した。混合物を水に注ぎ、固体を濾過によって集めた。集めた固体の大部分が薄黄色であり、結晶性であった。少量の塊の僅かに暗い橙色のゴム状固体が存在し、これらを手で除いて廃棄した。残ったものが表題化合物5−クロロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルであった(1.00g, 収率69%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.04 (d, J=8.53 Hz, 1 H) 7.38 (d, J=8.53 Hz, 1 H) 2.66 (s, 6 H)。
工程B: (R)−N−(5−クロロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(1.7ml)中の、5−クロロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(100mg, 0.35mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(79mg, 0.35mmol)および炭酸セシウム(225mg, 0.69mmol)の混合物を、100℃で2時間加熱した。反応混合物を環境温度まで冷却し、水に注ぎ、固体を濾過によって集めた。粗製の固体をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(2〜40% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−クロロホルム)、(R)−N−(5−クロロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(62mg, 収率51%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.13 (br. s., 1 H) 7.93 (d, J=8.53 Hz, 1 H) 7.45 (d, J=8.28 Hz, 1 H) 3.92 (d, J=10.29 Hz, 1 H) 3.67 (d, J=10.29 Hz, 1 H) 3.00 - 3.14 (m, 2 H) 2.77 - 2.93 (m, 2 H) 2.69 (t, J=7.65 Hz, 2 H) 2.12 (br. s., 1 H) 1.95 (br. s., 1 H) 1.43 - 1.72 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.10; [M+H]+ = 350.10。
実施例269
(R)−N ,N −ジメチル−N −(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イル)チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2,5−ジアミン
Figure 0005619907
工程A: 5−クロロチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルバミン酸エチル
Figure 0005619907
エトキシカルボニル イソチオシアネート(4.32ml, 36.6mmol)および2,4−ジクロロ−ピリミジン−5−イルアミン(3.00g, 18.29mmol)をそのまま混合し、溶解を助けるために5分間超音波処理した。混合物を環境温度で10分間撹拌し、この時点で全混合物が固化した。メタノール(100ml)を加え、混合物を30分間還流し、環境温度まで冷却し、固体を濾過によって集め、5−クロロチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルバミン酸エチルを得た(3.8g, 収率80%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.64 (s, 1 H) 9.05 (s, 1 H) 4.31 (q, J=7.19 Hz, 2 H) 1.32 (t, J=7.15 Hz, 3 H)。
工程B: 5−(ジメチルアミノ)チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルバミン酸エチル
Figure 0005619907
5−クロロチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルバミン酸エチル(300mg, 1.16mmol)を、メタノール中2.0M ジメチルアミンの溶液(5.0ml, 10.00mmol)に、圧力容器中で懸濁し、この容器を密封し、75℃の油浴で加熱した。混合物を環境温度まで冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を、水性重炭酸塩とクロロホルムの層間に分配し、3回抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、5−(ジメチルアミノ)チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルバミン酸エチルを得た(236mg, 収率99%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 11.97 (s, 1 H) 8.67 (s, 1 H) 4.26 (q, J=7.03 Hz, 2 H) 3.17 (s, 6 H) 1.16 - 1.40 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.88; [M+H]+ = 268.09。
工程C: エチル N,N−ジメチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2,5−ジアミン
Figure 0005619907
5−(ジメチルアミノ)チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルバミン酸エチル(236mg, 0.88mmol)を、メタノール中25%(w/w) ナトリウム メトキシドの溶液(5ml, 23.0mmol)に懸濁し、混合物を一夜還流した。反応混合物を乾固するまで蒸発させ、残渣を水とクロロホルムの層間に分配し、3回抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、エチル N,N−ジメチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2,5−ジアミンを白色の固体として得た(170mg, 収率99%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.27 (s, 1 H) 7.44 (s, 2 H) 3.10 (s, 6 H)。
工程D: 5−(ジメチルアミノ)チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(1ml)中のエチル N,N−ジメチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2,5−ジアミン(160mg, 0.819mmol)の懸濁液に、20.0M 水酸化ナトリウム(100μl, 2.00mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌し、この時点で二硫化炭素(120μl, 2mmol)を加え、得られた帯赤褐色の混合物を10分間撹拌した。さらに20.0M 水酸化ナトリウム(100μl, 2.0mmol)を加え、混合物を10分間再度撹拌した。最後に、ヨードメタン(120μl, 1.9mmol)を滴下した。混合物を5分間撹拌し、この時点で多量の黄色の沈殿物が形成した。混合物を水に注ぎ、固体を濾過によって集め、5−(ジメチルアミノ)チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを得た(194mg, 収率79%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.75 (s, 1 H) 3.26 (s, 6 H) 2.64 (s, 6 H)。
工程E: (R)−N,N−ジメチル−N−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イル)チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2,5−ジアミン
Figure 0005619907
DMF(1.0ml)中の、5−(ジメチルアミノ)チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(90mg, 0.301mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(83mg, 0.361mmol)および炭酸セシウム(196mg, 0.60mmol)の混合物を、100℃で1.5時間加熱した。反応混合物を環境温度まで冷却し、水に注ぎ、クロロホルム(4×)で抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、粗製の残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(2〜40% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−クロロホルム)、(R)−N,N−ジメチル−N−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イル)チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2,5−ジアミンを黄褐色の固体として得た(81mg, 収率71%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.07 (br. s., 1 H) 8.50 (s, 1 H) 4.01 (d, J=9.54 Hz, 1 H) 3.67 (d, J=9.54 Hz, 1 H) 3.39 (dd, J=14.93, 1.63 Hz, 1 H) 3.23 (s, 6 H) 2.71 - 3.10 (m, 5 H) 2.10 - 2.24 (m, 2 H) 1.68 - 1.84 (m, 1 H) 1.46 - 1.68 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.87; [M+H]+ = 360.23。
実施例270
(R)−N−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: [1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−2−アミン
Figure 0005619907
ジオキサン(300ml)中のピラジン−2−アミン(25g, 260mmol)の溶液に、室温で、エトキシカルボニル−イソチオシアネート(37.9g, 289mmol)をゆっくりと加えた。混合物を18時間撹拌し、溶媒を真空下で蒸発させた。残渣固体をメタノール(150ml)およびエタノール(150ml)の混合物に溶解した。この溶液に、TEA(109ml, 780mmol)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(72.5g, 1040mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、4時間還流した。粗製の混合物を室温まで冷却し、溶媒を蒸発させた。残渣固体をカラムクロマトグラフィーによって精製し(0〜20% メタノール/CHCl)、白色の固体を得た(60g)。固体をEtOAcおよび水に溶かした。水層をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−2−アミンを白色の固体として得た(12g, 88mmol, 33%)。
MS (LCMS) [M+H] = 135.96; R.T. = 0.21分。
工程B: [1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(10ml)中の[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−2−アミン(676mg, 5mmol)の溶液に、NaOH(20M, 0.5ml)、CS(1ml)、NaOH(20M, 0.5ml)およびヨードメタン(1ml)を10分かけてゆっくりと加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、10mlの水を反応混合物に加えると濁った。混合物をEtOAc(100ml×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をBiotageシリカゲルカラムで精製し(酢酸エチル−ヘキサン 10〜30%)、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを黄色の固体としてを得た(720mg, 3mmol, 60%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 9.2 (2, 1H), 8.5 (d, 1H), 8.2 (d, 1H), 2.67 (s, 6H). MS (LCMS) [M+H] = 239.92. [M+Na] = 261.89; R.T. = 1.55分。
工程C: (R)−N−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(5ml)中の、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(120mg, 0.50mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(120mg, 0.76mmol)および炭酸セシウム(492mg, 1.5mmol)の混合物を、70℃で6時間加熱した。混合物を濃縮し、Biotageシリカゲルカラムで精製し(100% 酢酸エチル、次に10〜35% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−クロロホルム)、望ましい生成物である(R)−N−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の固体として得た(85mg, 26.7%)。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 9.0 (m, 1H), 8.71-8.70 (m, 1H), 8.15-8.10 (m, 1H), 4.15-4.0 (d, 1H), 3.85-3.8 (d, 1H), 3.6-3.5 (d, 1H), 3.4-3.3 (d, 1H), 3.3-3.0 (m, 4H), 2.4-2.2 (m, 2H), 2.0-1.8 (m, 3H). MS (LCMS) [M+H] = 300.06; R.T. = 0.2分。
実施例271
(R)−N−(チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(2ml)中のチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン(300mg, 1.98mmol)の懸濁液に、20.0M 水酸化ナトリウム(200μl, 4.0mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌し、この時点で二硫化炭素(300μl, 4.96mmol)を加え、得られた帯赤褐色の混合物を10分間撹拌した。さらに20.0M 水酸化ナトリウム(200μl, 4.0mmol)を加え、混合物を再度10分間撹拌した。最後に、ヨードメタン(300μl, 4.76mmol)を滴下した。混合物を5分間撹拌し、この時点で、多量の黄色の沈殿物が形成した。混合物を水に注ぎ、固体を濾過によって集め、さらに精製することなく用いるのに十分な純度の黄色の固体として、チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを得た(190mg, 収率38%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 8.47 (d, J=4.58 Hz, 1 H) 8.11 (dd, J=8.24, 1.53 Hz, 1 H) 7.37 (dd, J=8.24, 4.88 Hz, 1 H) 2.66 (s, 6 H)。
工程B: (R)−N−(チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(1ml)中の、チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(90mg, 0.35mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(97mg, 0.42mmol)および炭酸セシウム(230mg, 0.71mmol)の混合物を、100℃で2時間加熱した。反応混合物を環境温度まで冷却し、水に注ぎ、クロロホルム(4×)で抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。混合物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(2〜40% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−クロロホルム)。生成物のフラクションを合わせ、真空で濃縮し、(R)−N−(チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(84mg, 収率76%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.30 (br. s., 1 H) 8.37 (dd, J=4.77, 1.51 Hz, 1 H) 7.82 (dd, J=8.03, 1.51 Hz, 1 H) 7.28 (dd, J=8.03, 4.77 Hz, 1 H) 4.05 (d, J=9.54 Hz, 1 H) 3.70 (d, J=9.54 Hz, 1 H) 3.42 (dd, J=15.06, 1.76 Hz, 1 H) 2.75 - 3.07 (m, 5 H) 2.14 - 2.26 (m, 2 H) 1.71 - 1.84 (m, J=13.99, 9.79, 4.17, 4.17 Hz, 1 H) 1.48 - 1.68 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.64; [M+H]+ = 316.15。
実施例272
(R)−N−(チアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−ブロモチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン(44mg, 0.111mmol)を、MeOH(50ml)に懸濁し、全ての固体が溶解するまで3N HClを加えた(約10ml)。反応フラスコに窒素を吹きつけ、10% パラジウム/炭素(35mg)を加え、フラスコに水素バルーンを取り付けた。混合物を一夜反応させ、この時点でTLCにより出発物質が消費されたことが示された。フラスコに窒素を吹きつけ、セライトで濾過し、メタノールで洗浄した。合わせた濾液を約90%まで濃縮して、大部分のメタノールを除去し、重炭酸ナトリウムの飽和溶液を添加することによって、溶液を塩基性にした。塩基性の水相をクロロホルム(4×)で抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。混合物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(2〜40% [9:1 メタノール:水酸化アンモニウム]−クロロホルム)。生成物のフラクションを合わせ、真空で濃縮し、(R)−N−(チアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(24mg, 0.075mmol, 収率67.5%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.50 (br. s., 1 H) 8.41 (d, J=2.76 Hz, 1 H) 8.27 (d, J=2.76 Hz, 1 H) 4.06 (d, J=9.79 Hz, 1 H) 3.72 (d, J=9.79 Hz, 1 H) 3.43 (dd, J=15.06, 1.76 Hz, 1 H) 2.74 - 3.09 (m, 5 H) 2.12 - 2.25 (m, 2 H) 1.71 - 1.86 (m, 1 H) 1.49 - 1.67 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.75; [M+H]+ = 317.13。
実施例273
(R)−N−(7−メトキシ−5−メチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 7−クロロ−5−メチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルバミン酸エチル
Figure 0005619907
4,6−ジクロロ−2−メチルピリミジン−5−アミン(1g, 5.62mmol)およびO−エチル カルボンイソチオシアナチデート(O-ethyl carbonisothiocyanatidate)(0.66ml, 5.62mmol)の混合物に、トルエン(2ml)を加え、固体を完全に湿らせた。混合物を100℃の油浴上に1.5時間置き、この時点で混合物が固着し(seized)、固体を得た。固体を環境温度まで冷却し、エーテルで磨砕し、得られた固体を濾過によって集め、7−クロロ−5−メチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルバミン酸エチルを得た(1.08g, 3.96mmol, 収率70.5%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.70 (br. s., 1 H) 4.30 (q, J=7.19 Hz, 2 H) 2.69 (s, 3 H) 1.30 (t, J=7.15 Hz, 3 H)。
工程B: 7−メトキシ−5−メチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−アミン
Figure 0005619907
7−クロロ−5−メチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルバミン酸エチル(300mg, 1.100mmol)を、メタノール中25%(w/w)のナトリウム メトキシドの溶液(5ml, 23.14mmol)に懸濁し、混合物を一夜還流した。混合物を環境温度まで冷却し、水で希釈し、クロロホルム(4×)で抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、7−メトキシ−5−メチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−アミンを得た(120mg, 0.612mmol, 収率55.6%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.71 (s, 2 H) 3.98 (s, 3 H) 2.52 (s, 3 H)。
工程C: 7−メトキシ−5−メチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(0.5ml)中の7−メトキシ−5−メチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−アミン(100mg, 0.51mmol)の懸濁液に、16.0M 水酸化ナトリウム(75μl, 1.2mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌し、この時点で、二硫化炭素(80μl, 1.27mmol)を加え、得られた帯赤褐色の混合物を10分間撹拌した。さらに16.0M 水酸化ナトリウム(75μl, 1.2mmol)を加え、混合物を再度10分間撹拌した。最後にヨードメタン(80μl, 1.29mmol)を滴下した。混合物を5分間撹拌し、この時点で、多量の黄色の沈殿物が形成した。混合物を水に注ぎ、固体を濾過によって集め、粗製の黄色の固体を得た。これをさらにシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(2〜20% 酢酸エチル−クロロホルム)。生成物のフラクションを合わせて、真空で濃縮し、7−メトキシ−5−メチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを黄色の固体として得た。(90mg, 収率59%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 4.17 (s, 3 H) 2.71 (s, 3 H) 2.64 (s, 6 H)。
工程D: (R)−N−(7−メトキシ−5−メチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(0.5ml)中の7−メトキシ−5−メチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(56mg, 0.19mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(51mg, 0.22mmol)および炭酸セシウム(175mg, 0.54mmol)の混合物を、100℃で2時間加熱した。反応混合物を環境温度まで冷却し、水に注ぎ、クロロホルム(4×)で抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。混合物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(2〜40% [9:1 メタノール:水酸化アンモニウム]−クロロホルム)。生成物のフラクションを合わせ、真空で濃縮し、(R)−N−(7−メトキシ−5−メチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(34mg, 収率50%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.10 (br. s., 1 H) 4.14 (s, 3 H) 4.03 (d, J=9.54 Hz, 1 H) 3.68 (d, J=9.54 Hz, 1 H) 3.39 (dd, J=14.93, 1.63 Hz, 1 H) 2.74 - 3.07 (m, 5 H) 2.68 (s, 3 H) 2.04 - 2.28 (m, 2 H) 1.70 - 1.86 (m, 1 H) 1.44 - 1.67 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.10; [M+H]+ = 361.32。
実施例274
(R)−N−(7−メトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 7−メトキシ−5−メチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(1.5ml)中の7−メトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−アミン(300mg, 1.67mmol)の懸濁液に、16.0M 水酸化ナトリウム(210μl, 3.4mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌し、この時点で二硫化炭素(250μl, 4.15mmol)を加え、得られた帯赤褐色の混合物を10分間撹拌した。さらに16.0M 水酸化ナトリウム(210μl, 3.4mmol)を加え、混合物を再度10分間撹拌した。最後にヨードメタン(250μl, 4.00mmol)を滴下した。混合物を10分間撹拌し、この時点で多量の黄色の沈殿物が形成した。物質を水に注ぎ、固体を濾過によって集め、7−メトキシ−5−メチルチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルボンイミドジチ酸ジメチルを黄色の固体として得た(324mg, 収率69%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.60 (s, 1 H) 4.20 (s, 3 H) 2.65 (s, 6 H)。
工程B: (R)−N−(7−メトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(3ml)中の、7−メトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(150mg, 0.52mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(132mg, 0.58mmol)および炭酸セシウム(427mg, 1.31mmol)の混合物を、100℃で2時間加熱した。反応混合物を環境温度まで冷却し、水に注ぎ、クロロホルム(4×)で抽出した。合わせた有機物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。混合物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(2〜40% [9:1 メタノール:水酸化アンモニウム]−クロロホルム)。生成物のフラクションを合わせ、真空で濃縮し、(R)−N−(7−メトキシチアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(95mg, 収率51%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.12 (br. s., 1 H) 8.52 (s, 1 H) 4.16 (s, 3 H) 4.05 (d, J=9.54 Hz, 1 H) 3.70 (d, J=9.54 Hz, 1 H) 3.40 (dd, J=14.93, 1.88 Hz, 1 H) 2.70 - 3.07 (m, 5 H) 2.08 - 2.27 (m, 2 H) 1.68 - 1.85 (m, 1 H) 1.48 - 1.66 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.90; [M+H]+ = 347.34。
実施例275
(R)−2−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)チアゾール−5−カルボニトリル
Figure 0005619907
(R)−2−(4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−イルアミノ)チアゾール−5−カルボニトリルを、実施例274の方法によって、2−アミノ−5−シアノチアゾールから出発して合成した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 9.05 (s, 1 H), 8.13 (s, 1 H), 3.86 (d, J=10.38 Hz, 1 H), 3.61 (d, J=10.38 Hz, 1 H), 3.01 - 3.10 (m, 2 H), 2.83 (t, J=7.63 Hz, 2 H), 2.62 - 2.71 (m, 2 H), 2.09 (s, 1 H), 1.90 - 1.97 (m, 2 H), 1.54 - 1.62 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.52; [M+H]+ = 290.0。
実施例276
(R)−N−(7−ブロモピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(7−ブロモピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例274の方法によって、7−ブロモピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−アミンから出発して合成した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.13 (1 H, s), 7.04 (1 H, d, J=4.53 Hz), 6.77 (1 H, d, J=4.53 Hz), 4.09 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.79 (1 H, d, J=10.58 Hz), 3.24 (1 H, d), 3.12 (1 H, d), 2.70 - 3.00 (4 H, m), 2.06 - 2.25 (2 H, m), 1.52 - 1.86 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.62; [M+H]+ = 377.2。
実施例277
(R)−N−(1,6−ナフチリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(1,6−ナフチリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例274の方法によって、1,6−ナフチリジン−2−アミンから出発して合成した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.99 (1 H, s), 8.48 (1 H, d, J=6.04 Hz), 8.20 (1 H, d, J=8.56 Hz), 7.77 (1 H, d, J=6.04 Hz), 7.12 (1 H, d, J=8.81 Hz), 4.12 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.82 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.36 (1 H, d), 3.21 (1 H, d), 2.79 - 3.09 (4 H, m), 2.08 - 2.30 (2 H, m), 1.56 - 1.95 (3 H, m). (LC/MS) R.T. = 0.38; [M+H]+ = 310.3。
実施例278
(R)−N−(キナゾリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(キナゾリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例274の方法によって、2−アミノキナゾリンから出発して合成した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.27 (1 H, s), 7.72 - 7.99 (3 H, m), 7.47 (1 H, dd, J=7.55, 3.78 Hz), 4.07 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.76 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.26 (1 H, br. s.), 3.13 (1 H, d), 2.70 - 3.03 (4 H, m), 2.17 (2 H, br. s.), 1.50 - 1.88 (3 H, m). (LC/MS) R.T. = 1.11; [M+H]+ = 310.3。
実施例279
(R)−N−(6,8−ジクロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(2,4−ジクロロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド
Figure 0005619907
(2,4−ジクロロフェニル)メタンアミン(2g, 11.4mmol)を、メタノール(10ml)中の2,2−ジエトキシアセトイミド酸メチル(2.04g, 12.6mmol)の溶液に加えた。混合物を70℃で1時間加熱した。混合物をクロマトグラフィーによって精製した(Biotage, 100% 酢酸エチル)。望ましいフラクションを濃縮し、N−(2,4−ジクロロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミドを無色の粘性の油状物として得た(2.8g, 9.2mmol, 収率72.7%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 7.27 - 7.70 (m, 3 H), 4.77 (s, 1 H), 4.14 - 4.35 (m, 2 H), 3.45 - 3.68 (m, 4 H), 1.09 - 1.29 (m, 6 H). LC/MS RT=2.03; [M+H]+ = 304.9。
工程B: 6,8−ジクロロイソキノリン−3−アミン
Figure 0005619907
硫酸(4ml, 75mmol)に、N−(2,4−ジクロロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド(2g, 6.6mmol)を室温で加えた。反応物を40℃で18時間加熱した。TLCおよびLC/MSにより、生成物の存在が示された。反応物を室温まで冷却し、反応混合物がpH 約7になるまで、水性NaOH(約15M)で反応停止させた。粗生成物を酢酸エチル(2×50ml)で抽出し、有機物をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、生成物を得た。粗生成物をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 10〜80% 酢酸エチル/ヘキサン)、5,7−ジクロロイソキノリン−1−アミンを暗黄色の粉末として得た(0.32g, 1.50mmol, 収率22.9%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.99 (s, 1 H), 7.64 - 7.73 (m, 1 H), 7.30 (d, J=2.01 Hz, 1 H), 6.61 (s, 1 H), 6.43 (s, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.40; [M+H]+ = 213.1。
工程C: 6,8−ジクロロ−3−イソチオシアナトイソキノリン
Figure 0005619907
ジクロロメタン(20ml)中の6,8−ジクロロイソキノリン−3−アミン(0.27g, 1.28mmol)に、1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.30g, 1.29mmol)を加え、反応混合物を40℃で4時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、クロマトグラフィーを行い(Biotage, 10〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、6,8−ジクロロ−3−イソチオシアナトイソキノリンを粉末として得た(0.2g, 0.78mmol, 収率61.9%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 9.42 (s, 1 H), 8.16 (d, J=1.83 Hz, 1 H), 8.02 (d, J=2.14 Hz, 1 H), 7.92 (s, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 3.63; [M+H]+ = 255.0。
工程D: (R)−N−(6,8−ジクロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(10ml)中の6,8−ジクロロ−3−イソチオシアナトイソキノリン(0.17g, 0.67mmol)に、炭酸セシウム(0.543g, 1.67mmol)および(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.15g, 0.67mmol)を室温で加えた。反応物を70℃で2時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、真空で濃縮した。生成物をN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.31ml, 2.0mmol)で処理した。反応物を90℃で4時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をクロマトグラフィーによって精製した(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)。生成物を少量の酢酸エチルに溶かすと、沈殿物が形成した。それを濾過して取り、少量の酢酸エチルで洗浄し、真空オーブン中で乾燥させ、(R)−N−(6,8−ジクロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.094g, 0.24mmol, 収率36.6%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-D6) δ ppm 9.23 (s, 1 H), 8.71 - 8.83 (m, 1 H), 7.90 - 8.00 (m, 1 H), 7.57 - 7.67 (m, 1 H), 7.13 - 7.24 (m, 1 H), 3.79 - 3.90 (m, 1 H), 3.53 - 3.64 (m, 1 H), 2.93 - 3.04 (m, 2 H), 2.72 - 2.82 (m, 2 H), 2.61 - 2.70 (m, 2 H), 1.99 (s, 1 H), 1.90 (s, 1 H), 1.59 (d, J=4.78 Hz, 2 H), 1.40 - 1.50 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.68; [M+H]+ = 377.1。
実施例280
Figure 0005619907
(R)−N−(6,7−ジクロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(3,4−ジクロロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド
Figure 0005619907
(3,4−ジクロロフェニル)メタンアミン(2g, 11.4mmol)を、メタノール(10ml)中の2,2−ジエトキシアセトイミド酸メチル(2.04g, 12.6mmol)の溶液に加えた。混合物を70℃で1時間加熱した。混合物をクロマトグラフィーによって精製した(Biotage, 100% 酢酸エチル)。望ましいフラクションを濃縮し、N−(3,4−ジクロロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミドを無色の粘性の油状物として得た(2.8g, 9.2mmol, 収率72.7%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 7.45 (m, 1 H), 7.40 (m, 1 H), 7.19 (dd, J=8.09, 1.98 Hz, 1 H), 4.94 (s, 1 H), 4.43 (s, 2 H), 3.47 - 3.77 (m, 4 H), 1.41 - 1.79 (m, 6 H). LC/MS RT=2.15; [M+H]+ = 305.1。
工程B: 6,7−ジクロロイソキノリン−3−アミンおよび5,6−ジクロロイソキノリン−3−アミン
Figure 0005619907
硫酸(4ml, 75mmol)に、N−(3,4−ジクロロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド(2g, 6.6mmol)を室温で加えた。反応物を40℃で49時間加熱した。TLCおよびLC/MSにより、生成物の存在が示された。反応物を室温まで冷却し、反応混合物がpH 約7になるまで水性NaOH(約15M)で反応停止させた。粗生成物を酢酸エチル(2×50ml)で抽出し、有機物をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、生成物を得た。粗生成物をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 100% 酢酸エチルから[90/10% 酢酸エチル/MeOH])、位置異性体6,7−ジクロロイソキノリン−1−アミンおよび5,6−ジクロロイソキノリン−3−アミンの約1:1混合物を、暗黄色の粉末として得た(1.2g, 5.64mmol, 収率86.0%)。位置異性体を分離せずに用いた。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.90 (s, 1 H), 8.83 (s, 1 H), 8.12 (s, 1 H), 7.89 (s, 1 H), 7.84 (d, J=8.54 Hz, 1 H), 7.28 (d, J=8.85 Hz, 1 H), 6.83 (s, 1 H), 6.58 (s, 1 H), 6.48 (s, 2 H), 6.25 (s, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.59; [M+H]+ = 213.0。
工程C: 6,7−ジクロロ−3−イソチオシアナトイソキノリンおよび5,6−ジクロロ−3−イソチオシアナトイソキノリン
Figure 0005619907
ジクロロメタン(20ml)中の6,7−ジクロロイソキノリン−3−アミンおよび5,6−ジクロロイソキノリン−3−アミン(0.410g, 1.924mmol)に、1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.469g, 2.021mmol)を加え、反応混合物を40℃で4時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、クロマトグラフィーを行い(Biotage, 10〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、分離した位置異性体6,7−ジクロロ−3−イソチオシアナトイソキノリン(0.2g, 0.784mmol, 収率40.7%)および5,6−ジクロロ−3−イソチオシアナトイソキノリンを黄色の固体として得た(0.23g, 0.902mmol, 収率46.8%)。
5,6−ジクロロ−3−イソチオシアナトイソキノリン: 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 9.10 (s, 1 H), 7.87 (d, J=8.85 Hz, 1 H), 7.82 (s, 1 H), 7.66 (d, J=8.55 Hz, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 3.63; [M+H]+ = 255.0。
6,7−ジクロロ−3−イソチオシアナトイソキノリン: 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 9.04 (s, 1 H), 8.11 (s, 1 H), 7.94 (s, 1 H), 7.37 (s, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 3.42; [M+H]+ = 255.0。
工程D: (R)−N−(6,7−ジクロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(10ml)中の6,7−ジクロロ−3−イソチオシアナトイソキノリン(0.13g, 0.510mmol)に、炭酸セシウム(0.42g, 1.27mmol)および(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.118g, 0.515mmol)を室温で加えた。反応物を70℃で2時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、真空で濃縮した。粗製のウレアをクロマトグラフィーによって精製した(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)。生成物を、DMF(10ml)およびN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.238ml, 1.529mmol)で処理した。反応物を90℃で18時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、濃縮し、粗生成物を得た。これをクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)、(R)−N−(6,7−ジクロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(0.12g, 0.312mmol, 収率61.2%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 9.03 (s, 1 H), 8.87 (s, 1 H), 7.96 (s, 1 H), 7.83 (s, 1 H), 7.24 (s, 1 H), 3.88 - 4.06 (m, 1 H), 3.60 - 3.74 (m, 1 H), 3.42 (d, J=14.65 Hz, 1 H), 2.82 - 3.15 (m, 5 H), 2.23 - 2.34 (m, 1 H), 2.18 (s, 1 H), 1.72 - 1.87 (m, 1 H), 1.48 - 1.70 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.63; [M+H]+ = 377.1。
実施例281
(R)−N−(5,6−ジクロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(10ml)中の5,6−ジクロロ−3−イソチオシアナトイソキノリン(0.11g, 0.431mmol)に、炭酸セシウム(0.351g, 1.078mmol)および(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.100g, 0.435mmol)を室温で加えた。反応物を70℃で2時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、真空で濃縮した。粗製のウレアをクロマトグラフィーによって精製した(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)。生成物をDMF(10ml)およびN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.202ml, 1.293mmol)で処理した。反応物を90℃で18時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)、(R)−N−(5,6−ジクロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを黄色の粉末として得た(0.084g, 0.218mmol, 収率50.6%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 9.09 (s, 1 H), 8.93 (s, 1 H), 7.63 - 7.82 (m, 2 H), 7.40 (d, J=8.55 Hz, 1 H), 3.99 (d, J=9.16 Hz, 1 H), 3.78 (d, J=8.85 Hz, 1 H), 3.51 (d, J=14.65 Hz, 1 H), 3.30 (d, J=14.65 Hz, 1 H), 2.90 - 3.23 (m, 4 H), 2.33 - 2.48 (m, 1 H), 2.29 (s, 1 H), 1.83 - 1.94 (m, 1 H), 1.62 - 1.83 (m, J=42.12 Hz, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.57; [M+H]+ = 377.1。
実施例282
(R)−N−(3,4−ジクロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(3,4−ジクロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例267の方法によって、2−アミノ−3,4−ジクロロピリジンから出発して製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 9.10 (s, 1 H), 8.08 (d, J=5.49 Hz, 1 H), 7.13 (d, J=5.49 Hz, 1 H), 3.86 (d, J=9.77 Hz, 1 H), 3.60 (d, J=9.77 Hz, 1 H), 2.96 - 3.05 (m, 2 H), 2.77 (t, J=7.63 Hz, 2 H), 2.66 (t, J=7.78 Hz, 2 H), 1.97 - 2.05 (m, 1 H), 1.86 - 1.94 (m, 1 H), 1.54 - 1.63 (m, 2 H), 1.43 - 1.51 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.78; [M+H]+ = 327.0。
実施例283
(R)−N−(3−クロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(3−クロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例267の方法によって、2−アミノ−3−クロロピリジンから出発して製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 9.06 (s, 1 H), 8.14 - 8.19 (m, 1 H), 7.74 - 7.79 (m, J=7.78, 1.83, 1.83, 1.68 Hz, 1 H), 6.86 - 6.91 (m, 1 H), 3.81 - 3.89 (m, 1 H), 3.55 - 3.63 (m, 1 H), 2.96 - 3.04 (m, 2 H), 2.78 (t, J=7.63 Hz, 2 H), 2.67 (t, J=7.63 Hz, 2 H), 1.96 - 2.02 (m, 1 H), 1.86 - 1.92 (m, J=5.65, 3.20 Hz, 1 H), 1.54 - 1.63 (m, J=6.87, 3.66, 3.51 Hz, 2 H), 1.42 - 1.49 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.26; [M+H]+ = 293.0。
実施例284
(R)−N−(5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−クロロ−3−フルオロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例267の方法によって、2−アミノ−3−フルオロ−5−クロロピリジンから出発して製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.81 (s, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.79 (d, J=10.07 Hz, 1 H), 3.83 (d, J=9.46 Hz, 1 H), 3.58 (d, J=9.46 Hz, 1 H), 2.99 (s, 2 H), 2.71 - 2.80 (m, 2 H), 2.61 - 2.70 (m, 2 H), 2.00 (s, 1 H), 1.83 - 1.92 (m, 1 H), 1.53 - 1.62 (m, 2 H), 1.41 - 1.50 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.52; [M+]+ = 311.0。
実施例285
(R)−N−(6−クロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−クロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例267の方法によって、2−アミノ−6−クロロピリジンから出発して製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.33 - 8.42 (m, 1 H), 7.60 - 7.68 (m, 1 H), 6.94 (d, J=7.02 Hz, 1 H), 6.72 - 6.81 (m, 1 H), 3.86 (d, J=9.46 Hz, 1 H), 3.57 (d, J=10.07 Hz, 1 H), 2.97 (s, 2 H), 2.69 - 2.78 (m, 2 H), 2.63 - 2.68 (m, J=7.63, 7.63 Hz, 2 H), 1.95 - 2.03 (m, 1 H), 1.83 - 1.92 (m, 1 H), 1.53 - 1.62 (m, 2 H), 1.41 - 1.49 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.43; [M+H]+ = 293.0。
実施例286
(R)−N−(4,6−ジクロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(4,6−ジクロロピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例267の方法によって、2−アミノ−4,6−ジクロロピリジンから出発して製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.43 (s, 1 H), 7.13 (s, 1 H), 6.84 (s, 1 H), 3.86 (d, J=9.77 Hz, 1 H), 3.59 (d, J=10.07 Hz, 1 H), 2.98 (s, 2 H), 2.58 - 2.86 (m, 4 H), 1.94 - 2.13 (m, 1 H), 1.78 - 1.95 (m, 1 H), 1.36 - 1.65 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.87; [M+H]+ = 327.0。
実施例287
(R)−N−(2−メトキシ−3,4'−ビピリジン−2'−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(2,4−ジクロロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド
Figure 0005619907
DMF(25ml)中の、4−ブロモピリジン−2−アミン(0.5g, 2.8mmol)、2−メトキシピリジン−3−イルボロン酸(0.52g, 3.4mmol)に、1N 炭酸ナトリウム(10ml, 2.3mmol)を、次に塩化 1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロロメタン錯体(0.21g, 0.26mmol)を加えた。反応混合物を85℃で3時間撹拌し、室温まで冷却した。生成物を酢酸エチル(2×50ml)で抽出し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 100から90/10% 酢酸エチル−酢酸エチル/メタノール)、2−メトキシ−3,4'−ビピリジン−2'−アミンを褐色の粉末として得た(0.53g, 2.63mmol, 収率93%)。生成物を次の工程に直接用いた。
工程B: 2'−イソチオシアナト−2−メトキシ−3,4'−ビピリジン
Figure 0005619907
ジクロロメタン(20ml)中の2−メトキシ−3,4'−ビピリジン−2'−アミン(0.53g, 2.63mmol)に、1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.62g, 2.7mmol)を加え、反応混合物を40℃で4時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、クロマトグラフィーを行い(Biotage, 10〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、2'−イソチオシアナト−2−メトキシ−3,4'−ビピリジンを得た(0.46g, 1.9mmol, 収率71.8%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 8.67 (d, J=2.44 Hz, 1 H), 8.26 (dd, J=4.88, 1.53 Hz, 1 H), 8.15 (dd, J=8.24, 2.44 Hz, 1 H), 7.89 (dd, J=7.32, 1.53 Hz, 1 H), 7.48 (d, J=8.24 Hz, 1 H), 7.15 (dd, J=7.32, 4.88 Hz, 1 H), 3.91 (s, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.87; [M+H]+ = 244.9。
工程C: (R)−N−(2−メトキシ−3,4'−ビピリジン−2'−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(20ml)中の2'−イソチオシアナト−2−メトキシ−3,4'−ビピリジン(0.09g, 0.37mmol)に、EtN(0.11ml, 0.81mmol)および(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.09g, 0.37mmol)を室温で加えた。反応物を70℃で2時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、真空で濃縮した。粗製のウレアをクロマトグラフィーによって精製し(biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)、純粋なウレア中間体を得た。生成物をDMF(20ml)およびN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.17ml, 1.1mmol)で処理した。反応物を90℃で18時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 85% CHCl, 14% MeOH, 1% NHOH)、生成物を含むフラクションを合わせた。LC/MSおよびH−NMRにより、幾らかの不純物が存在するかもしれないことが示された。純粋でない生成物について逆相HPLCを行い、(R)−N−(2−メトキシ−3,4'−ビピリジン−2'−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(0.02g, 0.05mmol, 収率14.05%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-D6) δ ppm 9.07 (s, 1 H), 8.43 (s, 1 H), 8.17 (dd, J=4.73, 1.68 Hz, 1 H), 7.79 (d, J=7.32 Hz, 2 H), 7.10 (dd, J=7.32, 4.88 Hz, 1 H), 6.79 - 6.92 (m, 1 H), 3.76 - 3.97 (m, 4 H), 3.51 - 3.66 (m, 1 H), 2.92 - 3.09 (m, 2 H), 2.59 - 2.82 (m, 4 H), 1.85 - 2.03 (m, 2 H), 1.53 - 1.71 (m, 2 H), 1.35 - 1.49 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.05; [M+H]+ = 366.1。
実施例288
(R)−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン
Figure 0005619907
オーブン乾燥した丸底フラスコに、ジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタンイミン (500mg, 3.10mmol)、2−アミノフェノール(188mg, 1.724mmol)および無水THF(20ml)を室温で入れた。得られた懸濁液をN下で2時間還流し、LC/MSに基づいて変換の完了を見た。溶媒を真空で除去し、残渣を、Biotage Flash Collectorで精製し、30〜80% EtOAc/ヘキサン(1200ml)で溶出し、予測された生成物であるベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンを白色の固体として得た(200mg, 1.5mmol, 収率87%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 6.20 (br. s., 2 H) 7.02 - 7.11 (m, 1 H) 7.17 - 7.22 (m, 1 H) 7.29 (d, J=7.53 Hz, 1 H) 7.36 (d, J=7.03 Hz, 1 H ). MS (LC/MS) R.T. = 1.05; [M+H]+ = 134.96。
工程B: ベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(10ml)中のベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(200mg, 1.491mmol)の無色の溶液に、水酸化ナトリウム(20N, 149μl, 2.98mmol)を加え、緑色の懸濁液を得た。混合物を室温で15分間撹拌した。二硫化炭素(225μl, 3.73mmol)を加え、暗褐色の溶液を得た。反応物を室温で15分間撹拌し、水酸化ナトリウム(20N, 149μl, 2.98mmol)を添加し、さらに10分間撹拌した。ヨードメタン(224μl, 3.58mmol)を滴下した。12分後に緑色の固体が沈殿した。反応物をさらに2時間撹拌した。固体を濾過によって集め、DMF(2×1ml)で、そしてHO(2×1ml)で洗浄し、ハウスバキューム(house vacuum)下で30分間乾燥させ、さらに、オーブン中で、真空で一夜乾燥させ、予測された生成物であるベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを白色の固体として得た(258.5mg, 1.085mmol, 収率72.7%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 2.70 (s, 6 H) 7.24 - 7.34 (m, 2 H) 7.45 - 7.50 (m, 1 H) 7.66 - 7.74 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.76, [M+H]+ = 238.96。
工程C: (R)−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
10mlのバイアルに、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(69.5mg, 0.361mmol)、DMF(2ml)、DIEA(0.063ml, 0.361mmol)およびCsCO(235mg, 0.722mmol)を室温で入れ、次にベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(86mg, 0.361mmol)を入れた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌した。LC/MSにより、出発物質が消費されたことが示された。混合物をMeOHで希釈し、分取HPLCによって精製し、予測された生成物である(R)−N−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを黄褐色のゴム状物質として得た(101.5mg, 0.323mmol, 収率90%)。
1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ ppm 2.07 - 2.14 (m, 2 H) 2.20 (ddd, J=8.78, 5.27, 3.26 Hz, 2 H) 2.33 - 2.45 (m, 1 H) 2.62 (d, J=2.26 Hz, 1 H) 3.34 - 3.47 (m, 3 H) 3.48 - 3.58 (m, 1 H) 3.75 - 3.88 (m, 2 H) 4.15 (d, J=10.54 Hz, 1 H) 4.32 (d, J=10.54 Hz, 1 H) 7.13 - 7.26 (m, 2 H) 7.41 (td, J=3.70, 1.63 Hz, 1 H) 9.24 (br, s, 1H). MS (LC/MS) R.T. = 0.792, [M+H]+ = 299.17。
実施例289
(R)−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(5ml)中の5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(700mg, 4.15mmol)の褐色の溶液に、水酸化ナトリウム(20N, 415μl, 8.30mmol)を加え、灰色の懸濁液を得た。混合物を室温で15分間撹拌した。二硫化炭素(626μl, 10.38mmol)を室温で加え、褐色の溶液を得た。混合物を室温で15分間撹拌し、水酸化ナトリウム(20N, 208μl, 4.16mmol)を加えた。10分後、ヨードメタン(623μl, 9.97mmol)を滴下した。溶液から灰色の固体が生じた。反応物をさらに室温で2時間撹拌した。固体を濾過によって集め、DMF/HO(50:50, 2×2ml)で洗浄し、ハウスバキューム下で30分間乾燥させ、さらに、オーブン中、真空下で65℃で1.5時間乾燥させ、予測された生成物である5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを、次の工程に用いるのに十分な程純粋な灰白色の固体として得た(780mg, 2.86mmol, 収率68.9%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.69 (s, 6 H) 7.37 (dd, J=8.53, 2.26 Hz, 1 H) 7.66 (d, J=9.03 Hz, 1 H) 7.75 (d, J=1.76 Hz, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.44; [M+H]+ = 272.9。
工程B: (R)−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
10mlのバイアルに、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(106mg, 0.550mmol)、DMF(2ml)、DIEA(0.096ml, 0.550mmol)およびCsCO(358mg, 1.100mmol)を室温で入れ、次に5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(150mg, 0.550mmol)を入れた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌した。LC/MSにより、出発物質が消費されたことが示された。反応混合物をMeOHで希釈し、分取HPLCによって精製し、予測された生成物である(R)−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の固体として得た(106.5mg, 0.3mmol, 収率53.0%)。
1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ ppm 2.08 - 2.30 (m, 3 H) 2.35 - 2.48 (m, 1 H) 2.60 - 2.73 (m, 1 H) 3.48 (qd, J=7.53, 7.28 Hz, 3 H) 3.54 - 3.68 (m, 1 H) 3.79 - 4.00 (m, 2 H) 4.18 (d, J=10.54 Hz, 1 H) 4.35 (d, J=10.54 Hz, 1 H) 7.19 (dd, J=8.53, 2.01 Hz, 1 H) 7.30 - 7.47 (m, 2 H) 9.10 (br. s., 1 H). MS(LC/MS) R.T. = 1.56; [M+H]+ = 333.13。
実施例290
(R)−N−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−アミン
Figure 0005619907
オーブン乾燥した丸底フラスコに、ジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタンイミン(500mg, 3.10mmol)、2−アミノピリジン−3−オール(171mg, 1.551mmol)および無水THF(20ml)を室温で入れた。得られた懸濁液を、N下、1時間還流した。LC/MSにより、出発物質が消費されたことが示された。溶媒を真空で除去し、残渣をさらに精製することなく次の工程に用いた。
MS(LC/MS) R.T. = 0.235; [M+H]+ = 136.09。
工程B: オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(12ml)中の粗製のオキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−アミン(811mg, 6mmol)(工程Aより)に、NaOH(20N, 600μl, 12.00mmol)を加え、黄褐色の溶液を得た。これを室温で15分間撹拌した。二硫化炭素(904μl, 15.00mmol)を加え、橙色の溶液を得た。混合物を室温で15分間撹拌し、NaOH(20N, 600μl, 12.00mmol)を加え、10分間撹拌を続け、暗赤色の溶液を得た。ヨードメタン(900μl, 14.40mmol)を滴下し、1時間後に黄色の固体の沈殿が起こり、約80%が変換された。混合物をMeOHで希釈し、分取HPLCによって精製し、予測された生成物であるオキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを白色の固体として得た(35mg, 0.146mmol, 収率2.4%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 2.71 (s, 6 H) 7.22 (dd, J=8.03, 5.02 Hz, 1 H) 7.72 (dd, J=8.03, 1.25 Hz, 1 H) 8.49 (dd, J=5.02, 1.51 Hz, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.358; [M+H] = 240.04。
工程C: (R)−N−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
10mlのバイアルに、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(8.53mg, 0.044mmol)、DMF(2ml)、DIEA(7.74μl, 0.04mmol)およびCsCO(28.9mg, 0.089mmol)を室温で入れ、次にオキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(10.6mg, 0.044mmol)を入れた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌した。LC/MSにより、出発物質が完全に消費されたことが示された。反応混合物をMeOHで希釈し、分取HPLCによって精製し、予測された生成物である(R)−N−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の固体として得た(13mg, 0.038mmol, 収率86%)。
1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ ppm 1.54 - 1.60 (m, 1 H) 1.71 - 1.77 (m, 2 H) 2.16 - 2.24 (m, 1 H) 2.77 - 2.82 (m, 2 H) 2.89 (t, J=7.91 Hz, 4 H) 3.13 - 3.25 (m, 2 H) 3.90 (d, J=10.29 Hz, 1 H) 4.22 (d, J=10.29 Hz, 1 H) 7.13 (dd, J=8.03, 5.02 Hz, 1 H) 7.70 (dd, J=7.91, 1.13 Hz, 1 H) 8.27 (dd, J=5.14, 1.13 Hz, 1 H) 9.11 (br. s., 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.443; [M+H]+ = 300.16。
実施例291
(2R)−N−(6,8−ジメチル−3−イソキノリニル)−4'H−スピロ[4−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5'−[1,3]オキサゾール]−2'−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−メチルイソキノリン−3−アミン
Figure 0005619907
メタノール(8ml)中の2,2−ジエトキシアセトイミド酸メチル(1.1g, 6.82mmol)の溶液に、p−トリルメタンアミン(0.788g, 6.50mmol)を環境温度で滴下した。反応フラスコを、予め加熱した油浴に入れ、70℃で16時間撹拌し、取り外して冷却した。揮発性成分を減圧下で除去し、粗製の物質を硫酸(5ml)に環境温度で滴下した。反応混合物を72時間撹拌し、フラスコを氷−水浴に入れ、水(50ml)で希釈し、水酸化ナトリウム(10N)でpH=10までゆっくりと中和した。反応混合物が塩基性になったとき、灰色の沈殿物が形成した。この沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、6−メチルイソキノリン−3−アミンを灰色の粉末として得た(0.65g, 63%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.73 (s, 1 H), 7.69 (d, J=8.28 Hz, 1 H), 7.29 (s, 1 H), 7.00 (d, J=8.28 Hz, 1 H), 5.81 (s, 1 H), 2.40 (s, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.37; [M+H]+ = 159.10。
工程B: 3−イソチオシアナト−6−メチルイソキノリン
Figure 0005619907
ジクロロメタン(10ml)中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(220mg, 0.948mmol)の溶液に、環境温度で、6−メチルイソキノリン−3−アミン(125mg, 0.790mmol)を加えた。反応混合物を予め加熱した油浴中に置き、40℃で18時間撹拌し、油浴から取り出し、環境温度まで冷却した。混合物を濃縮し、粗製の物質をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(ヘキサン中5〜30% 酢酸エチル)、3−イソチオシアナト−6−メチルイソキノリンを灰白色の固体として得た(75mg, 0.375mmol, 収率47.4%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.03 (s, 1 H), 7.88 (d, J=8.24 Hz, 1 H), 7.56 (s, 1 H), 7.46 (dd, J=8.24, 1.53 Hz, 1 H) , 7.39 (s, 1 H) 2.57 (s, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.92; [M+H]+ = 201.13。
工程C: (R)−N−(6−メチルイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(6ml)中の(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(65.8mg, 0.285mmol)に、トリエチルアミン(0.090ml, 0.63mmol)および3−イソチオシアナト−6−メチルイソキノリン(57mg, 0.285mmol)を加えた。懸濁液を、予め加熱した油浴中に置き、70℃で2時間30分撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.177ml, 1.14mmol)を加え、混合物を85℃で16時間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(クロロホルム中0〜40% [9:1 メタノール:水酸化アンモニウム])、次に逆相分取HPLCによって精製した(0〜40% TFA−メタノール−水)。生成物の溶液を、UCT Clean-up CHQAX15M25カートリッジでMeOH(3×10ml)を用いて濾過し、濃縮し、予測された生成物である(S)−1−((3−ヒドロキシキヌクリジン−3−イル)メチル)−3−(6−メチルイソキノリン−3−イル)チオウレアを黄褐色のゴム状物質として得た。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.11 (s, 1 H), 8.02 (d, J=8.53 Hz, 1 H), 7.80 (s, 1 H), 7.74 (s, 1 H), 7.47 (d, J=8.53 Hz, 1 H), 4.47 (d, J=10.54 Hz, 1 H), 4.31 (d, J=10.54 Hz, 1 H), 4.10 (d, J=14.81 Hz, 1 H), 3.92 (d, J=14.81 Hz, 1 H), 3.53 - 3.71 (m, 2 H), 3.27 - 3.51 (m, 3 H), 2.84 (br.s, 1 H), 2.55 (s, 3H), 2.48 (m, 1 H), ) 2.10 - 2.30 (m, 3H). MS (LC/MS) R.T. = 1.24; [M+H]+ = 323.2。
実施例292
(R)−N−(6−ブロモイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(4−ブロモベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド
Figure 0005619907
(4−ブロモフェニル)メタンアミン塩酸塩(2.359g, 10.39mmol)およびナトリウム メトキシド(2.376ml, 10.39mmol)を、メタノール(10ml)中の2,2−ジエトキシアセトイミド酸メチル(3.35g, 20.78mmol)の溶液に加えた。濁った混合物を70℃で1.5時間加熱し、得られた黄色の混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルによって精製し、100% 酢酸エチル、黄色の粘性の油状物を得た(2.04g, 62%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 7.47 (2 H, d, J=8.56 Hz), 7.23 (2 H, d, J=8.06 Hz), 6.76 (1 H, br. s.), 5.31 (1 H, br. s.), 4.94 (1 H, br. s.), 4.45 (2 H, br. s.), 3.47 - 3.77 (4 H, m), 1.26 (6 H, t, J=7.05 Hz). LCMS:R.T. = 2.12; [M+2]+ = 317.2。
工程B: 6−ブロモイソキノリン−3−アミン
Figure 0005619907
硫酸(4ml, 95〜98%)中のN−(4−ブロモベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド(1.53g, 4.85mmol)を、40℃で14時間加熱した。混合物を1M NaOHでpH 7まで中和し、得られた懸濁液を濾過した。残渣を、シリカゲルのクロマトグラフィーによって、ヘキサン中20〜55% 酢酸エチルで精製した。望ましいフラクションを濃縮し、帯黄褐色の固体を得た(0.434g, 40%)。
LCMS:R.T. = 1.62; [M+2]+ = 225.1。
工程C: 6−ブロモ−3−イソチオシアナトイソキノリン
Figure 0005619907
ジクロロメタン中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.251g, 1.080mmol)の溶液に、室温で、6−ブロモイソキノリン−3−アミン(0.241g, 1.080mmol)を加えた。溶液を室温で3時間撹拌した。LC/MSにより望ましい生成物の形成が示された。深橙色の溶液をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(0〜10% 酢酸エチル−ヘキサン)、6−ブロモ−3−イソチオシアナトイソキノリンを黄色の油状物として得た(0.1g, 0.377mmol, 収率35%)。
R.T. = 2.54; [M+H]+ = 267.04。
工程D: (R)−N−(6−ブロモイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(15ml)中の(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.086g, 0.377mmol)に、CsCO(0.307g, 0.943mmol)および6−ブロモ−3−イソチオシアナトイソキノリン(0.1g, 0.377mmol)を加えた。懸濁液を室温で30分間撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.176ml, 1.132mmol)を加え、混合物をさらに18時間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(5〜25% [9.5:0.5 メタノール:水酸化アンモニウム]−酢酸エチル)、(R)−N−(6−ブロモイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを黄色の固体として得た(0.054g, 0.135mmol, 収率36%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.04 (1 H, s), 7.80 - 8.05 (2 H, m), 7.55 (1 H, dd, J=8.81, 1.76 Hz), 7.37 (1 H, br. s.), 4.10 (1 H, d, J=10.58 Hz), 3.87 (1 H, d, J=10.83 Hz), 3.68 - 3.77 (1 H, m), 3.56 - 3.67 (1 H, m), 3.29 - 3.49 (4 H, m), 2.45 (1 H, br. s.), 2.28 - 2.41 (1 H, m), 1.86 - 2.15 (3 H, m). LCMS:R.T. = 1.76; [M+]+ = 387.21。
実施例293
(R)−N−(7−ブロモイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(3−ブロモベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド
Figure 0005619907
(3−ブロモフェニル)メタンアミン塩酸塩(3.62g, 15.64mmol)およびナトリウム メトキシド(3.58ml, 15.64mmol)を、メタノール(15ml)中の2,2−ジエトキシアセトイミド酸メチル(5.042g, 31.3mmol)の溶液に加えた。濁った混合物を70℃で1.5時間加熱し、得られた黄色の混合物を濃縮した。残渣を、シリカゲルのクロマトグラフィーによって、100% 酢酸エチルで精製した。望ましいフラクションを濃縮し、黄色の粘性の油状物を得た(2.5g, 51%)。
LCMS: R.T. = 2.11; [M+2]+ = 317.06。
工程B: 7−ブロモイソキノリン−3−アミンおよび5−ブロモイソキノリン−3−アミン
Figure 0005619907
硫酸(5ml, 95〜98%)中のN−(3−ブロモベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド(2.5g, 7.93mmol)を、40℃で54時間加熱した。混合物を10M 水性NaOHで、pH 7まで中和し、得られた懸濁液を濾過した。残渣を、シリカゲルのクロマトグラフィーによって、ヘキサン中20〜55% 酢酸エチルで、次に100% 酢酸エチルで精製した。フラクションを濃縮し、生成物の混合物を含む褐色の固体を得た(1.0g, 57%)。
LCMS:R.T. = 1.56; [M+2]+ = 225.1。
混合物をそのまま次の工程に用いた。
工程C: 7−ブロモ−3−イソチオシアナトイソキノリンおよび5−ブロモ−3−イソチオシアナトイソキノリン
Figure 0005619907
ジクロロメタン中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(1.145g, 4.93mmol)の溶液に、室温で、7−ブロモイソキノリン−3−アミンおよび5−ブロモイソキノリン−3−アミンの混合物(工程Bより)(1.0g, 4.5mmol)を加えた。橙色の溶液を室温で18時間撹拌した。LCMSにより、生成物の形成が示された。深橙色の溶液をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(0〜5% 酢酸エチル−ヘキサン)。最初の生成物のフラクションを合わせて、真空で濃縮し、7−ブロモ−3−イソチオシアナトイソキノリンを黄色の固体として得た(0.27g, 0.377mmol, 収率22%)。
1H NMR (400 MHz, アセトン) δ ppm 9.19 (1 H, s), 8.41 (1 H, s), 7.86 - 8.02 (2 H, m), 7.76 (1 H, s). R.T. = 4.28; [M+H]+ = 267.04。
第2の生成物のフラクションを合わせて真空で濃縮し、5−ブロモ−3−イソチオシアナトイソキノリンを黄色の固体として得た(0.25g, 0.377mmol, 収率21%)。
1H NMR (400 MHz, アセトン) δ ppm 9.24 (1 H, s), 8.23 (1 H, d), 8.15 (1 H, d), 7.81 (1 H, s), 7.64 (1 H, t). LCMS:R.T. = 4.61; [M+H]+ = 267.04。
工程D: (R)−N−(7−ブロモイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.207g, 0.905mmol)に、CsCO(0.737g, 2.263mmol)および7−ブロモ−3−イソチオシアナトイソキノリン(0.24g, 0.905mmol)を加えた。懸濁液を室温で30分間撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.423ml, 2.72mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって、酢酸エチル中5〜15% [9:1 メタノール:水酸化アンモニウム]を用いて精製した。望ましいフラクションを濃縮し、さらに酢酸エチル中5〜15% [9.5:0.5 メタノール:水酸化アンモニウム]を用いて精製し、((R)−N−(7−ブロモイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを黄色の固体として得た(0.061g, 0.156mmol, 収率17%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.96 (1 H, s), 8.12 (1 H, s), 7.66 (2 H, s), 7.32 (1 H, s), 4.01 (1 H, d), 3.73 (1 H, d), 3.35 - 3.42 (1 H, m), 3.22 - 3.29 (1 H, m), 2.84 - 3.17 (4 H, m), 2.13 - 2.35 (2 H, m), 1.62 - 1.96 (3 H, m). LCMS:R.T. = 1.76; [M+]+ = 387.21。
実施例294
((R)−N−(5−ブロモイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.207g, 0.905mmol)に、CsCO(0.737g, 2.263mmol)および5−ブロモ−3−イソチオシアナトイソキノリン(0.24g, 0.905mmol)を加えた。懸濁液を室温で30分間撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.423ml, 2.72mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した(5〜15% [9.5:0.5 メタノール:水酸化アンモニウム]−酢酸エチル)。望ましいフラクションを濃縮し、さらに酢酸エチル中5〜15% [9.5:0.5 メタノール:水酸化アンモニウム]を用いて精製し、(R)−N−(5−ブロモイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを黄色の固体として得た(0.248g, 0.634mmol, 収率70%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.99 (1 H, s), 7.91 (2 H, dd), 7.55 (1 H, br. s.), 7.28 (1 H, t), 3.96 (1 H, d), 3.65 (1 H, d), 3.17 - 3.26 (1 H, m), 3.03 - 3.13 (1 H, m), 2.70 - 2.99 (4 H, m), 2.03 - 2.30 (2 H, m), 1.47 - 1.87 (3 H, m). LCMS:R.T. = 1.69; [M+2]+ = 389.21。
実施例295
(2R)−N−(6,8−ジメチル−3−イソキノリニル)−4'H−スピロ[4−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5'−[1,3]オキサゾール]−2'−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6,8−ジメチルイソキノリン−3−アミン
Figure 0005619907
メタノール(4.9ml)中の2,2−ジエトキシアセトイミド酸メチル(1.5g, 9.3mmol)の溶液に、(2,4−ジメチルフェニル)メタンアミン(1.2g, 8.9mmol)を環境温度で滴下した。反応フラスコを予め加熱した油浴に入れ、70℃で16時間撹拌し、冷却し、揮発性成分を減圧下で除去した。粗製の物質を硫酸(19.7ml)に環境温度で滴下し、72時間撹拌した。フラスコを氷−水浴に入れ、水(50ml)で希釈し、水酸化ナトリウム(10N)でpH=10までゆっくりと中和した。反応混合物を塩基性にしたとき、橙色の沈殿物が形成した。この沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、6,8−ジメチルイソキノリン−3−アミンを得た(1.37g, 7.95mmol, 90%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.82 (s, 1 H), 7.17 (s, 1 H), 6.90 (s, 1 H), 6.72 (s, 1 H), 2.61 (s, 3 H), 2.37 (s, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.77; [M+H]+ = 173.15。
工程B: 3−イソチオシアナト−6,8−ジメチルイソキノリン
Figure 0005619907
ジクロロメタン(19ml)中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(1.35g, 5.8mmol)の溶液に、環境温度で、6,8−ジメチルイソキノリン−3−アミン(1g, 5.8mmol)を加えた。反応混合物を予め加熱した油浴中に置き、40℃で18時間撹拌し、冷却し、濃縮し、粗製の物質をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(ヘキサン中10〜35% 酢酸エチル)、3−イソチオシアナト−6,8−ジメチルイソキノリンを黄色の固体として得た(93.7mg, 0.437mmol, 8%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 9.20 (s, 1 H), 7.36 - 7.44 (m, 2 H), 7.23 (s, 1 H), 2.75 (s, 3 H), 2.51 (s, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.03; [M+H]+ = 215.1。
工程C: (2R)−N−(6,8−ジメチル−3−イソキノリニル)−4'H−スピロ[4−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5'−[1,3]オキサゾール]−2'−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(1.4ml)中の、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(99mg, 0.43mmol)に、トリエチルアミン(0.18ml, 1.3mmol)および3−イソチオシアナト−6,8−ジメチルイソキノリン(93mg, 0.43mmol)を加えた。懸濁液を、予め加熱した油浴中に置き、70℃で2時間30分撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.27ml, 1.7mmol)を加え、混合物を85℃で16時間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(クロロホルム中0〜40% [9:1 メタノール:水酸化アンモニウム])、次に逆相分取HPLCによって精製し(0〜40% [0.1% TFA]−メタノール−水)、トリフルオロ酢酸塩として(2R)−N−(6,8−ジメチル−3−イソキノリニル)−4'H−スピロ[4−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5'−[1,3]オキサゾール]−2'−アミンを白色の固体として得た(24mg, 0.053mmol, 収率12%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.29 (s, 1 H), 7.54 (s, 1 H), 7.43 (s, 1 H), 7.34 (s, 1 H), 4.38 (d, J=11.04 Hz, 1 H), 4.17 (d, J=11.04 Hz, 1 H), 3.94- 4.10 (m, 1 H), 3.86 (dd, J=15.06, 2.26 Hz, 1 H), 3.51 - 3.67 (m, 1 H), 3.37 - 3.51 (m, 3 H), 2.77 (s, 3 H), 2.73 (d, J=3.51 Hz, 1 H), 2.48 - 2.57 (m, 3 H), 2.30 - 2.46 (m, 1 H), 1.94 - 2.28 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.90; [M+H]+ = 337.38。
実施例296
(R)−N−(3,4'−ビピリジン−2'−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(3,4'−ビピリジン−2'−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、4−ブロモピリジン−2−アミン、ピリジン−3−イルボロン酸および塩化 1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロロメタン錯体から、実施例28の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.95 (br. s., 2 H), 8.66 (d, J=4.6 Hz, 1 H), 8.31 (d, J=5.5 Hz, 1 H), 8.14 (br. s., 1 H), 7.54 (d, J=7.6 Hz, 1 H), 7.26 (br. s., 2 H), 3.85 (br. s., 1 H), 3.58 (s, 1 H), 3.00 (br. s., 2 H), 2.67 (br. s., 4 H), 1.90 (br. s., 2 H), 1.59 (br. s., 2 H), 1.45 (br. s., 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.12; [M+H]+ = 336.18。
実施例297
(R)−N−(5−クロロ−3,4'−ビピリジン−2'−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−クロロ−3,4'−ビピリジン−2'−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、4−ブロモピリジン−2−アミン、5−クロロピリジン−3−イルボロン酸および塩化 1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロロメタン錯体から、実施例28の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.92 (s, 2 H), 8.71 (d, J=2.1 Hz, 1 H), 8.19 - 8.39 (m, 2 H), 7.30 (d, J=4.3 Hz, 2 H), 3.77 - 3.95 (m, 1 H), 3.59 (d, J=10.1 Hz, 1 H), 3.01 (d, J=4.9 Hz, 2 H), 2.61 - 2.86 (m, 4 H), 2.00 (s, 1 H), 1.83 - 1.96 (m, 1 H), 1.55 - 1.68 (m, 2 H), 1.40 - 1.54 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.91; [M+H]+ = 370.09。
実施例298
(R)−N−(6−メトキシ−3,4'−ビピリジン−2'−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−メトキシ−3,4'−ビピリジン−2'−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、4−ブロモピリジン−2−アミン、6−メトキシピリジン−3−イルボロン酸および塩化 1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロロメタン錯体から、実施例28の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.79 - 9.21 (m, 1 H), 8.46 - 8.66 (m, 1 H), 8.26 (s, 1 H), 7.97 - 8.14 (m, 1 H), 6.99 - 7.27 (m, 2 H), 6.83 - 6.99 (m, 1 H), 3.92 (s, 4 H), 3.49 - 3.62 (m, 1 H), 2.99 (d, J=4.3 Hz, 2 H), 2.66 (d, J=7.6 Hz, 4 H), 1.79 - 2.05 (m, 2 H), 1.33 - 1.63 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.98; [M+H]+ = 366.17。
実施例299
(R)−N−(6−フルオロ−3,4'−ビピリジン−2'−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−フルオロ−3,4'−ビピリジン−2'−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、4−ブロモピリジン−2−アミン、2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンおよび塩化 1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロロメタン錯体から、実施例28の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.90 - 9.17 (m, 1 H), 8.57 - 8.71 (m, 1 H), 8.31 (d, J=5.5 Hz, 2 H), 7.31 - 7.40 (m, 1 H), 7.01 - 7.29 (m, 2 H), 3.76 - 3.95 (m, 1 H), 3.59 (d, J=10.4 Hz, 1 H), 3.01 (br. s., 2 H), 2.68 (br. s., 4 H), 1.95 - 2.05 (m, 1 H), 1.81 - 1.95 (m, 1 H), 1.59 (br. s., 2 H), 1.37 - 1.53 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.68; [M+H]+ = 354.09。
実施例300
(R)−N−(4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、4−ブロモピリジン−2−アミン、3−クロロ−4−フルオロフェニルボロン酸および塩化 1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロロメタン錯体から、実施例28の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.92 - 9.16 (m, 1 H), 8.28 (d, J=5.2 Hz, 1 H), 7.88 - 8.09 (m, 1 H), 7.66 - 7.81 (m, 1 H), 7.43 - 7.63 (m, 1 H), 7.19 - 7.30 (m, 1 H), 6.99 - 7.17 (m, 1 H), 3.77 - 3.94 (m, 1 H), 3.53 - 3.66 (m, 1 H), 2.99 (br. s., 2 H), 2.67 (br. s., 4 H), 1.82 - 2.03 (m, 2 H), 1.52 - 1.66 (m, 2 H), 1.37 - 1.53 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.65; [M+H]+ = 387.10。
実施例301
(R)−N−(4−m−トリルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(4−m−トリルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、4−ブロモピリジン−2−アミン、m−トリルボロン酸および塩化 1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロロメタン錯体から、実施例28の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.86 - 9.25 (m, 1 H), 8.26 (d, J=5.5 Hz, 1 H), 7.45 - 7.57 (m, 2 H), 7.39 (t, J=7.5 Hz, 1 H), 7.27 (d, J=7.3 Hz, 1 H), 7.18 (d, J=4.3 Hz, 2 H), 3.76 - 3.98 (m, 1 H), 3.58 (d, J=10.4 Hz, 1 H), 2.99 (d, J=5.8 Hz, 2 H), 2.72 - 2.85 (m, 2 H), 2.67 (t, J=7.6 Hz, 2 H), 2.39 (s, 3 H), 1.83 - 2.05 (m, 2 H), 1.52 - 1.64 (m, 2 H), 1.36 - 1.51 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.54; [M+H]+ = 349.19。
実施例302
(R)−N−(4−フェニルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(4−フェニルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、4−ブロモピリジン−2−アミンから、実施例28の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.91 - 9.29 (m, 1 H), 8.27 (d, J=5.5 Hz, 1 H), 7.73 (d, J=7.3 Hz, 2 H), 7.38 - 7.58 (m, 3 H), 6.92 - 7.27 (m, 2 H), 3.78 - 3.94 (m, 1 H), 3.59 (d, J=10.4 Hz, 1 H), 2.91 - 3.08 (m, 2 H), 2.59 - 2.87 (m, 4 H), 1.82 - 2.05 (m, 2 H), 1.59 (br. s., 2 H), 1.36 - 1.53 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.24; [M+H]+ = 335.15。
実施例303
(R)−N−(4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、4−ブロモピリジン−2−アミン、1−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾールおよび塩化 1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロロメタン錯体から、実施例28の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.80 - 9.17 (m, 1 H), 8.26 (s, 1 H), 8.14 (d, J=5.2 Hz, 1 H), 7.94 (br. s., 1 H), 7.06 (d, J=4.3 Hz, 2 H), 3.88 (s, 4 H), 3.56 (d, J=9.8 Hz, 1 H), 2.98 (br. s., 2 H), 2.60 - 2.86 (m, 4 H), 1.79 - 2.07 (m, 2 H), 1.58 (br. s., 2 H), 1.46 (dd, J=9.6, 2.6 Hz, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.7; [M+H]+ = 339.18。
実施例304
(R)−N−(4−チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(4−(チアゾール−4−イル)ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、4−ブロモピリジン−2−アミン、4−(トリブチルスタンニル)チアゾールおよび塩化 1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロロメタン錯体から、実施例28の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.25 (d, J=1.8 Hz, 2 H), 8.40 (s, 1 H), 8.27 (d, J=5.5 Hz, 1 H), 7.23 - 7.53 (m, 2 H), 3.85 (br. s., 1 H), 3.58 (d, J=10.4 Hz, 1 H), 3.00 (d, J=6.7 Hz, 2 H), 2.73 - 2.85 (m, 2 H), 2.68 (t, J=7.8 Hz, 2 H), 1.84 - 2.04 (m, 2 H), 1.53 - 1.68 (m, 2 H), 1.47 (d, J=7.0 Hz, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.78; [M+H]+ = 342.17。
実施例305
(R)−N−(6−ニトロ−3,4'−ビピリジン−2'−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−ニトロ−3,4'−ビピリジン−2'−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、4−ブロモピリジン−2−アミン、2−ニトロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンおよび塩化 1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロロメタン錯体から、実施例28の工程A〜Bの一般的な手順に従って製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.06 (br. s., 2 H), 8.52 - 8.67 (m, 1 H), 8.31 - 8.46 (m, 2 H), 7.13 - 7.44 (m, 2 H), 3.78 - 3.94 (m, 1 H), 3.60 (d, J=10.1 Hz, 1 H), 3.00 (br. s., 2 H), 2.59 - 2.84 (m, 4 H), 2.00 (br. s., 2 H), 1.59 (br. s., 2 H), 1.38 - 1.53 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.81; [M+H]+ = 381.2。
実施例306
(R)−N−(5−クロロ−6−メチルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−クロロ−6−メチルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って、5−クロロ−6−メチルピリジン−2−アミンを出発物質として用いて製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.81 (br. s., 1 H), 7.59 (br. s., 1 H), 6.64 (br. s., 1 H), 3.82 (br. s., 1 H), 3.56 (d, J=10.4 Hz, 1 H), 2.97 (s, 2 H), 2.58 - 2.82 (m, 4 H), 2.48 (br. s., 3 H), 1.98 (br. s., 1 H), 1.81 - 1.93 (m, 1 H), 1.58 (br. s., 2 H), 1.28 - 1.51 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.89; [M+H]+ = 307.08。
実施例307
(R)−N−(5−フルオロ−4−メチルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−フルオロ−4−メチルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って、5−フルオロ−4−メチルピリジン−2−アミンを出発物質として用いて製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.59 - 8.97 (m, 1 H), 8.04 (s, 1 H), 6.50 - 6.95 (m, 1 H), 3.79 (br. s., 1 H), 3.53 (d, J=10.4 Hz, 1 H), 2.96 (br. s., 2 H), 2.60 - 2.84 (m, 4 H), 2.21 (s, 3 H), 1.95 (br. s., 2 H), 1.52 - 1.66 (m, 2 H), 1.45 (ddd, J=6.9, 2.9, 2.7 Hz, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.63; [M+H]+ = 291.12。
実施例308
(R)−N−(3,5−ジクロロ−6−メチルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(3,5−ジクロロ−6−メチルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って、3,5−ジクロロ−6−メチルピリジン−2−アミンを出発物質として用いて製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.83 (br. s., 1 H), 7.86 (d, J=2.1 Hz, 1 H), 3.85 (d, J=9.8 Hz, 1 H), 3.59 (d, J=10.1 Hz, 1 H), 3.00 (br. s., 1 H), 2.73 - 2.84 (m, 1 H), 2.67 (t, J=7.5 Hz, 1 H), 2.49 (dd, J=14.5, 2.0 Hz, 6 H), 2.01 (br. s., 1 H), 1.89 (br. s., 1 H), 1.59 (br. s., 2 H), 1.37 - 1.51 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.07; [M+H]+ = 341.06。
実施例309
(R)−N−(4,5−ジメチルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(4,5−ジメチルピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って、4,5−ジメチルピリジン−2−アミンを出発物質として用いて製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.71 - 9.29 (m, 1 H), 7.92 (s, 1 H), 6.28 - 7.02 (m, 1 H), 3.80 (br. s., 1 H), 3.53 (d, J=10.1 Hz, 1 H), 2.87 - 3.03 (m, 2 H), 2.59 - 2.85 (m, 4 H), 2.04 - 2.26 (m, 6 H), 1.80 - 1.99 (m, 2 H), 1.33 - 1.64 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.67; [M+H]+ = 287.20。
実施例310
(R)−N−(5−メトキシピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−メトキシピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例23の工程A〜Bの一般的な手順に従って、5−メトキシピリジン−2−アミンを出発物質として用いて製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.57 - 9.10 (m, 1 H), 7.91 (d, J=3.1 Hz, 1 H), 7.30 (dd, J=8.9, 3.4 Hz, 1 H), 6.54 - 7.04 (m, 1 H), 3.72 - 3.85 (m, 4 H), 3.52 (d, J=10.1 Hz, 1 H), 2.88 - 3.03 (m, 2 H), 2.76 (d, J=5.8 Hz, 2 H), 2.66 (t, J=7.6 Hz, 2 H), 1.81 - 2.02 (m, 2 H), 1.51 - 1.64 (m, 2 H), 1.38 - 1.49 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.46; [M+H]+ = 289.17。
実施例311
(R)−N−(4−クロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 4−クロロイソキノリン−3−アミン
Figure 0005619907
メタノール(60ml)中のイソキノリン−3−アミン(2.02g, 14.0mmol)に、N−クロロスクシンイミド(2.19g, 16.4mmol)を室温で加えた。反応物を室温で3時間撹拌し、真空で濃縮した。粗製の物質についてクロマトグラフィーを行い(Biotage, 10〜100% 酢酸エチル/ヘキサン)、4−クロロイソキノリン−3−アミンを固体として得た(2.1g, 11.8mmol, 収率84%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.86 (s, 1 H), 7.93 (d, J=7.6 Hz, 1 H), 7.79 (d, J=8.5 Hz, 1 H), 7.68 (td, J=6.7, 1.8 Hz, 1 H), 7.24 - 7.35 (m, 1 H), 6.32 (br. s., 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.50; [M+H]+ = 178.96。
工程B: (R)−N−(4−クロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(4−クロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例267の工程A〜Bに従って、4−クロロイソキノリン−3−アミン(上記の工程Aより)を出発物質として用いて製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.98 - 9.10 (m, 1 H), 8.57 - 8.95 (m, 1 H), 7.99 - 8.18 (m, 2 H), 7.79 (s, 1 H), 7.51 (s, 1 H), 3.84 (d, J=9.8 Hz, 1 H), 3.35 - 3.51 (m, 1 H), 3.02 (d, J=5.5 Hz, 2 H), 2.78 (s, 2 H), 2.61 - 2.73 (m, 2 H), 2.00 (s, 2 H), 1.55 - 1.65 (m, 2 H), 1.42 - 1.54 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.92; [M+H]+ = 343.09。
実施例312
(R)−N−(7−クロロ−8−フルオロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(3−クロロ−2−フルオロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド
Figure 0005619907
(3−クロロ−2−フルオロフェニル)メタンアミン(1.0g, 6.27mmol)を、メタノール(10ml)中の2,2−ジエトキシアセトイミド酸メチル(1.12g, 6.96mmol)の溶液に加えた。混合物を70℃で1時間加熱した。混合物をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 100% 酢酸エチル)、N−(3−クロロ−2−フルオロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミドを無色の粘性の油状物として得た(1.3g, 4.5mmol, 収率65%)。
1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.23 - 7.40 (m, 2 H), 7.07 (t, J=7.9 Hz, 1 H), 4.93 (s, 1 H), 4.54 (s, 2 H), 3.50 - 3.74 (m, 4 H), 1.18 - 1.35 (m, 6 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.78; [M+H]+ = 289.17。
工程B: 7−クロロ−8−フルオロイソキノリン−3−アミン
Figure 0005619907
N−(3−クロロ−2−フルオロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド(0.97g, 3.36mmol)に、硫酸(4ml, 75mmol)を加えた。反応物を40℃で28時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、反応混合物がpH 約7になるまで水性水酸化ナトリウム(約15M)で反応停止させた。粗生成物を酢酸エチル(2×50ml)で抽出し、有機物をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィーによって精製し(Biotage, 100% 酢酸エチルから90/10% 酢酸エチル/MeOH)、7−クロロ−8−フルオロイソキノリン−3−アミンを粉末として得た(0.58g, 2.95mmol, 収率88%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) d ppm 8.97 (s, 1 H), 7.47 - 7.57 (m, 1 H), 7.38 - 7.45 (m, 1 H), 6.67 (s, 1 H), 6.33 (s, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.18; [M+H]+ = 196.95。
工程C: (R)−N−(7−クロロ−8−フルオロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(7−クロロ−8−フルオロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例267の工程A〜Bの一般的な手順に従って、7−クロロ−8−フルオロイソキノリン−3−アミン(上記の工程Bより)を出発物質として用いて製造した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.19 (d, J=2.1 Hz, 1 H), 8.30 - 8.85 (m, 1 H), 7.68 (br. s., 2 H), 6.93 - 7.43 (m, 1 H), 3.73 - 4.10 (m, 1 H), 3.48 - 3.70 (m, 1 H), 3.02 (br. s., 2 H), 2.59 - 2.86 (m, 4 H), 1.80 - 2.08 (m, 2 H), 1.60 (br. s., 2 H), 1.37 - 1.53 (m, 1 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.22; [M+H]+ = 361.06。
実施例313
(R)−N−(1−メチルイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(1−メチルイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例312の工程A〜Cの一般的な手順に従って、1−フェニルエタンアミンを出発物質として用いて製造した。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 8.10 (d, J=8.2 Hz, 1 H), 7.72 (d, J=8.2 Hz, 1 H), 7.60 (t, J=7.5 Hz, 1 H), 7.44 (t, J=7.6 Hz, 1 H), 7.03 - 7.33 (m, 1 H), 4.01 (d, J=10.1 Hz, 1 H), 3.69 (d, J=10.1 Hz, 1 H), 3.19 - 3.31 (m, 2 H), 3.12 (d, J=15.0 Hz, 1 H), 2.90 - 3.01 (m, 5 H), 2.77 - 2.90 (m, 2 H), 2.17 (br. s., 2 H), 1.58 - 1.87 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.09; [M+H]+ = 323.16。
実施例314
(R)−N−(6−(4−フルオロフェニル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−(4−フルオロフェニル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例256の工程A〜Cの方法によって、6−クロロピリミジン−4−アミンおよび4−フルオロフェニルボロン酸から出発して製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.75 (1 H, s), 7.93 - 8.11 (2 H, m), 7.06 - 7.30 (3 H, m), 4.03 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.73 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.18 - 3.27 (1 H, m), 3.05 - 3.16 (1 H, m), 2.66 - 3.00 (4 H, m), 2.01 - 2.20 (2 H, m), 1.49 - 1.87 (3 H, m). LC/MS RT=1.53; [M+H]+ = 354.24。
実施例315
(R)−N−(6−(3−フルオロフェニル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−(3−フルオロフェニル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例256の工程A〜Cの方法によって、6−クロロピリミジン−4−アミンおよび3−フルオロフェニルボロン酸から出発して製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.80 (1 H, d, J=1.26 Hz), 7.71 - 7.85 (2 H, m), 7.50 (1 H, td, J=7.99, 5.92 Hz), 7.11 - 7.36 (2 H, m), 4.08 (1 H, d, J=10.58 Hz), 3.80 (1 H, d, J=10.58 Hz), 3.39 - 3.48 (1 H, m), 3.33 (1 H, s), 2.83 - 3.20 (4 H, m), 2.10 - 2.33 (2 H, m), 1.65 - 1.96 (3 H, m). LC/MS RT=1.59; [M+H]+ = 354.24。
実施例316
(R)−N−(5−フルオロピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−フルオロピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例231の工程B〜Cの方法によって、2−クロロ−5−フルオロピリミジンから出発して製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD)δ ppm 8.50 (2 H, d, J=0.76 Hz), 4.03 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.77 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.47 - 3.57 (1 H, m), 3.36 - 3.43 (1 H, m), 3.01 - 3.24 (4 H, m), 2.15 - 2.40 (2 H, m), 1.68 - 2.03 (3 H, m). LC/MS RT=0.30; [M+H]+ = 278.19。
実施例317
(R)−N−(4−クロロ−5−メトキシピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(4−クロロ−5−メトキシピリミジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例231の工程B〜Cの方法によって、2,4−ジクロロ−5−メトキシピリミジンから出発して製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.99 (1 H, s), 4.13 (1 H, d, J=10.83 Hz), 3.91 (4 H, d, J=10.83 Hz), 3.76 - 3.84 (1 H, m), 3.64 - 3.71 (1 H, m), 3.30 - 3.51 (4 H, m), 2.43 - 2.52 (1 H, m), 2.37 (1 H, d, J=3.27 Hz), 2.09 (1 H, dd, J=9.32, 4.78 Hz), 1.88 - 2.03 (2 H, m). LC/MS RT=0.30; [M+H]+ = 278.19。
実施例318
(R)−N−(6,8−ジフルオロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6,8−ジフルオロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例279の工程A〜Dの方法によって、(3,5−ジフルオロフェニル)メタンアミンから出発して製造した。
MS (LC/MS) R.T. = 1.42; [M+H]+ = 345.26。
実施例319
(R)−N−(6,7−ジフルオロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6,7−ジフルオロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例279の工程A〜Dの方法によって、(3,4−ジフルオロフェニル)メタンアミンから出発して製造した。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 8.97 (1 H, s), 7.73 - 7.91 (1 H, m), 7.58 (1 H, dd, J=11.14, 7.78 Hz), 7.30 (1 H, s), 4.01 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.71 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.31 (1 H, br. s.), 3.14 - 3.24 (1 H, m), 3.03 (2 H, d, J=7.32 Hz), 2.83 - 2.98 (2 H, m), 2.20 (2 H, br. s.), 1.61 - 1.91 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.45; [M+H]+ = 345.26。
実施例320
(R)−N−(5,8−ジフルオロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5,8−ジフルオロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例279の工程A〜Dの方法によって、(2,5−ジフルオロフェニル)メタンアミンから出発して製造した。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 9.25 (1 H, s), 7.43 (1 H, br. s.), 7.20 - 7.34 (1 H, m), 6.91 - 7.12 (1 H, m), 4.04 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.74 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.30 (1 H, br. s.), 3.13 - 3.23 (1 H, m), 3.03 (2 H, d, J=7.63 Hz), 2.82 - 2.96 (2 H, m), 2.21 (2 H, br. s.), 1.58 - 1.92 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.37; [M+H]+ = 345.33。
実施例321
(R)−N−(7−フルオロキナゾリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(7−フルオロキナゾリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例239の工程A〜Bの方法によって、7−フルオロキナゾリン−2−アミンから出発して製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.22 (1 H, s), 7.95 (1 H, dd, J=8.81, 6.04 Hz), 7.47 (1 H, dd, J=10.45, 2.14 Hz), 7.24 (1 H, td, J=8.75, 2.39 Hz), 4.07 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.77 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.25 (1 H, s), 3.07 - 3.17 (1 H, m), 2.89 - 3.02 (2 H, m), 2.75 - 2.88 (2 H, m), 2.04 - 2.26 (2 H, m), 1.50 - 1.85 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. =1.06; [M+H]+= 328.33。
実施例322
(R)−N−(5−クロロキナゾリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−クロロキナゾリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例239の工程A〜Bの方法によって、5−クロロキナゾリン−2−アミンから出発して製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.53 (1 H, s), 7.62 - 7.84 (2 H, m), 7.47 (1 H, dd, J=6.80, 1.51 Hz), 4.09 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.80 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.36 (1 H, s), 3.15 - 3.24 (1 H, m), 3.00 (2 H, t, J=7.68 Hz), 2.79 - 2.95 (2 H, m), 2.05 - 2.32 (2 H, m), 1.53 - 1.87 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. =1.36; [M+H]+= 344.29。
実施例323
(R)−N−(5−フルオロキナゾリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5−フルオロキナゾリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例239の工程A〜Bの方法によって、5−フルオロキナゾリン−2−アミンから出発して製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.46 (1 H, s), 7.77 (1 H, td, J=8.18, 6.30 Hz), 7.63 (1 H, d, J=8.56 Hz), 7.00 - 7.20 (1 H, m), 4.08 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.77 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.25 (1 H, s), 3.07 - 3.17 (1 H, m), 2.94 (2 H, t, J=7.68 Hz), 2.72 - 2.88 (2 H, m), 2.05 - 2.21 (2 H, m), 1.48 - 1.83 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. =1.10; [M+H]+= 328.33。
実施例324
(R)−N−(7−フルオロ−4−メチルキナゾリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(7−フルオロ−4−メチルキナゾリン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例239の工程A〜Bの方法によって、7−フルオロ−4−メチルキナゾリン−2−アミンから出発して製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.13 (1 H, dd, J=9.07, 6.04 Hz), 7.46 (1 H, dd, J=10.45, 2.64 Hz), 7.22 (1 H, td, J=8.81, 2.77 Hz), 4.06 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.75 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.23 (1 H, s), 3.06 - 3.15 (1 H, m), 2.94 (2 H, t, J=7.68 Hz), 2.73 - 2.88 (5 H, m), 2.06 - 2.24 (2 H, m), 1.51 - 1.86 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. =1.25; [M+H]+= 342.29。
実施例325
(R)−N−(6−フルオロ−1−メチルイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−フルオロ−1−メチルイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例279の工程A〜Dの方法によって、(S)−1−(4−フルオロフェニル)エタンアミンから出発して製造した。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 8.23 (1 H, dd, J=9.16, 5.49 Hz), 7.44 (1 H, dd, J=9.92, 2.59 Hz), 7.22 - 7.38 (2 H, m), 4.17 (1 H, d, J=10.99 Hz), 3.94 (1 H, d, J=10.68 Hz), 3.71 - 3.79 (1 H, m), 3.61 - 3.69 (1 H, m), 3.39 - 3.49 (1 H, m), 3.33 - 3.39 (3 H, m), 2.95 (3 H, s), 2.49 (1 H, br. s.), 2.37 (1 H, tt, J=10.07, 3.36 Hz), 2.05 - 2.16 (1 H, m), 1.93 - 2.05 (2 H, m). MS (LC/MS) R.T. =1.47; [M+H]+= 341.25。
実施例326
(R)−N−(6−クロロ−1−メチルイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−クロロ−1−メチルイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例279の工程A〜Dの方法によって、1−(4−クロロフェニル)エタンアミンから出発して製造した。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 8.23 (1 H, dd, J=9.16, 5.49 Hz), 7.44 (1 H, dd, J=9.92, 2.59 Hz), 7.22 - 7.38 (2 H, m), 4.17 (1 H, d, J=10.99 Hz), 3.94 (1 H, d, J=10.68 Hz), 3.71 - 3.79 (1 H, m), 3.61 - 3.69 (1 H, m), 3.39 - 3.49 (1 H, m), 3.33 - 3.39 (3 H, m), 2.95 (3 H, s), 2.49 (1 H, br. s.), 2.37 (1 H, tt, J=10.07, 3.36 Hz), 2.05 - 2.16 (1 H, m), 1.93 - 2.05 (2 H, m). MS (LC/MS) R.T. =1.79; [M+H]+= 357.28。
実施例327
(R)−N−(7−フルオロ−1−メチルイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(7−フルオロ−1−メチルイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例279の工程A〜Dの方法によって、1−(3−フルオロフェニル)エタンアミンから出発して製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 7.55 - 7.81 (2 H, m), 7.38 (1 H, t, J=7.55 Hz), 7.16 (1 H, br. s.), 3.95 (1 H, d, J=9.82 Hz), 3.64 (1 H, d, J=9.82 Hz), 3.20 (1 H, d, J=14.86 Hz), 3.01 - 3.13 (1 H, m), 2.63 - 2.97 (7 H, m), 2.11 (2 H, br. s.), 1.41 - 1.81 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. =1.63; [M+H]+= 341.32。
実施例328
(R)−N−(5,7−ジフルオロ−1−メチルイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(5,7−ジフルオロ−1−メチルイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例279の工程A〜Dの方法によって、1−(3,5−ジフルオロフェニル)エタンアミンから出発して製造した。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 7.78 (1 H, d, J=9.77 Hz), 7.39 - 7.55 (2 H, m), 4.31 (1 H, d, J=10.99 Hz), 4.11 (1 H, d, J=10.99 Hz), 3.88 - 3.97 (1 H, m), 3.79 - 3.86 (1 H, m), 3.55 (1 H, t, J=11.90 Hz), 3.37 - 3.47 (3 H, m), 3.00 (3 H, s), 2.64 (1 H, br. s.), 2.32 - 2.45 (1 H, m), 2.18 (1 H, dddd, J=11.71, 7.13, 6.94, 6.56 Hz), 1.99 - 2.13 (2 H, m). MS (LC/MS) R.T. =1.67; [M+H]+= 359.22。
実施例329
(R)−N−(6−(6−(メチルチオ)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−(6−(メチルチオ)ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例261の工程A〜Bの方法によって、6−(6−フルオロピリジン−3−イル)ピリミジン−4−アミンから出発して製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.02 (1 H, d, J=2.52 Hz), 8.78 (1 H, s), 8.20 (1 H, dd, J=8.44, 2.39 Hz), 7.36 (1 H, d, J=8.56 Hz), 7.26 (1 H, br. s.), 4.06 (1 H, d, J=10.58 Hz), 3.77 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.34 (1 H, s), 3.14 - 3.22 (1 H, m), 2.82 - 3.08 (4 H, m), 2.58 (3 H, s), 2.08 - 2.24 (2 H, m), 1.60 - 1.88 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. =3.09; [M+H]+= 383.2。
実施例330
(R)−N−(6−(2−フルオロピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−(2−フルオロピリジン−3−イル)ピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
6−クロロピリミジン−4−アミン(1.5g, 11.58mmol)、2−フルオロピリジン−3−イルボロン酸(2.039g, 14.47mmol)およびNaCO(3.68g, 34.7mmol)の混合物を、ジオキサン(15ml)/EtOH(2ml)/水(3ml)の混合物に懸濁した。混合物を、マイクロ波合成機中で、125℃で20分間加熱し、濃縮し、シリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中10〜60% 酢酸エチル、次に酢酸エチル中5〜25% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウムを用いて精製し、灰白色の固体を得た(1.5g, 7.89mmol, 68%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.57 (1 H, ddd, J=9.95, 7.68, 2.01 Hz), 8.48 (1 H, d, J=1.26 Hz), 8.33 (1 H, td, J=3.02, 2.01 Hz), 7.51 (1 H, ddd, J=7.37, 4.97, 2.01 Hz), 7.12 (2 H, br. s.), 6.96 (1 H, d, J=1.26 Hz). MS (LC/MS) R.T. =0.43; [M+H]+= 191.15。
工程B: 4−(2−フルオロピリジン−3−イル)−6−イソチオシアナトピリミジン
Figure 0005619907
DMF中の6−(2−フルオロピリジン−3−イル)ピリミジン−4−アミン(0.3g, 1.577mmol)の溶液に、NaH(0.126g, 3.15mmol)を加えた。1.5時間撹拌を続け、1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.366g, 1.577mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、シリカゲルで、ヘキサン中10〜15% 酢酸エチルを用いて精製し、橙色の固体を得た(0.133g, 0.573mmol, 36%)。
MS (LC/MS) R.T. = 2.48; [M+H]+= 233.08。
工程C: (S)−1−(6−(2−フルオロピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−3−((3−ヒドロキシキヌクリジン−3−イル)メチル)チオウレア
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の4−(2−フルオロピリジン−3−イル)−6−イソチオシアナトピリミジン(0.18g, 0.775mmol)に、CsCO(0.631g, 1.938mmol)および(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.178g, 0.775mmol)を加えた。懸濁液を室温で18時間撹拌し、濃縮した。残渣を、シリカゲルで、酢酸エチル中0〜10% 9.5:0.5 メタノール:水酸化アンモニウムを用いて精製し、黄色の固体を得た(0.2g, 0.515mmol, 66%)。
MS (LC/MS) R.T. = 1.82; [M+H]+= 389.27。
工程D: (R)−N−(6−(2−フルオロピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン)
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の(S)−1−(6−(2−フルオロピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−3−((3−ヒドロキシキヌクリジン−3−イル)メチル)チオウレア(0.2g, 0.515mmol)の懸濁液に、CsCO(0.168g, 0.515mmol)およびDIC(0.241ml, 1.545mmol)を加えた。懸濁液を、室温で18時間、次に60℃で3時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を、シリカゲルで、酢酸エチル中2〜7% 9.5:0.5 メタノール:水酸化アンモニウムを用いて精製し、(R)−N−(6−(2−フルオロピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを薄黄色の固体として得た(0.029g, 0.081mmol, 16%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.83 (1 H, d, J=1.26 Hz), 8.55 (1 H, ddd, J=9.76, 7.62, 2.01 Hz), 8.29 (1 H, dt, J=3.02, 1.51 Hz), 7.46 (1 H, ddd, J=7.37, 5.10, 1.89 Hz), 7.33 (1 H, s), 4.06 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.76 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.25 (1 H, s), 3.09 - 3.19 (1 H, m), 2.95 (2 H, t, J=7.68 Hz), 2.74 - 2.91 (2 H, m), 2.04 - 2.26 (2 H, m), 1.55 - 1.87 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.24; [M+H]+= 355.28。
実施例331
(R)−N−(6−(6−フルオロピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−(6−フルオロピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例330の工程A〜Dの方法によって、6−フルオロピリジン−3−イルボロン酸から出発して製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.88 (1 H, d, J=2.52 Hz), 8.82 (1 H, s), 8.51 - 8.60 (1 H, m), 7.25 (1 H, s), 7.19 (1 H, dd, J=8.56, 2.52 Hz), 4.06 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.76 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.22 (1 H, s), 3.07 - 3.14 (1 H, m), 2.86 - 2.98 (2 H, m), 2.70 - 2.87 (2 H, m), 2.03 - 2.20 (2 H, m), 1.54 - 1.87 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.21; [M+H]+= 355.28。
実施例332
(R)−N−(6−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(R)−N−(6−(5−フルオロピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例330の工程A〜Dの方法によって、5−フルオロピリジン−3−イルボロン酸から出発して製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.06 (1 H, d, J=1.26 Hz), 8.81 (1 H, d, J=1.01 Hz), 8.56 (1 H, d, J=2.77 Hz), 8.26 (1 H, dt, J=9.82, 2.27 Hz), 7.30 (1 H, br. s.), 4.06 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.75 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.16 - 3.26 (1 H, m), 3.04 - 3.15 (1 H, m), 2.86 - 3.00 (2 H, m), 2.81 (2 H, t, J=7.30 Hz), 2.01 - 2.22 (2 H, m), 1.52 - 1.84 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.20; [M+H]+= 355.28。
実施例333
(R)−N−(6−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
((R)−N−(6−(1−メチル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例330の工程A〜Dの方法によって、1−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾールから出発して製造した。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 8.89 (1 H, s), 7.54 (1 H, d, J=2.14 Hz), 7.28 (1 H, br. s.), 6.84 (1 H, d, J=2.14 Hz), 4.23 (3 H, s), 4.18 (1 H, d, J=10.99 Hz), 3.98 (1 H, d, J=10.68 Hz), 3.81 - 3.88 (1 H, m), 3.72 - 3.80 (1 H, m), 3.53 (1 H, t, J=11.75 Hz), 3.34 - 3.46 (3 H, m), 2.53 (1 H, br. s.), 2.33 - 2.45 (1 H, m), 2.10 - 2.22 (1 H, m), 1.97 - 2.12 (2 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 1.15; [M+H]+= 340.29。
実施例334
(R)−N−(6−(ピラジン−2−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−クロロピリミジン
Figure 0005619907
6−クロロピリミジン−4−アミン(4.1g, 31.6mmol)をアセトニトリルに懸濁し、DMAP(0.966g, 7.91mmol)およびジ−tert−ブチル ジカーボネート(14.74g, 67.5mmol)を加え、混合物を室温で3日間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を、シリカゲルによって、ヘキサン中0〜15% 酢酸エチルを用いて精製し、6−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−クロロピリミジンを白色の固体として得た(6.27g, 19.01mmol, 60%)。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.69 (1 H, d, J=0.76 Hz), 7.88 (1 H, d, J=1.01 Hz), 1.58 (18 H, s)。
工程B: 6−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−(2'−ピラジニル)ピリミジン
Figure 0005619907
6−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−クロロピリミジン(1.608g, 4.88mmol)、2−(トリブチルスタンニル)ピラジン(1.5g, 4.06mmol)およびPd(PhP)(0.225g, 0.195mmol)を、トルエン中で合わせて、窒素を吹きつけ、17時間還流し、室温まで冷却し、濃縮し、シリカゲルで、ヘキサン中10% 酢酸エチル、次にヘキサン中20〜50% 酢酸エチルを用いて精製し、黄色の固体を得た(0.94g, 2.507mmol, 62%)。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 9.67 (1 H, d, J=1.01 Hz), 9.05 (1 H, d, J=1.26 Hz), 8.60 - 8.77 (3 H, m), 1.59 (18 H, s)。
工程C: 6−(ピラジン−2−イル)ピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
トリフルオロ酢酸(2.77ml, 36.0mmol)を、ジクロロメタン中の6−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−(2'−ピラジニル)ピリミジン(1.344g, 3.60mmol)の溶液に室温で加えた。混合物を室温で18時間撹拌し、濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶かし、飽和NaHCOを注意深く加えた。有機層を単離し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.44 (1 H, d, J=1.01 Hz), 8.63 - 8.86 (2 H, m), 8.51 (1 H, d, J=1.01 Hz), 7.38 (1 H, d, J=1.26 Hz), 7.17 (2 H, br. s.). MS (LC/MS) R.T. = 0.37; [M+H]+= 174.23。
工程D: 6−(ピラジン−2−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF中の6−(ピラジン−2−イル)ピリミジン−4−アミン(0.2g, 1.155mmol)の溶液に、NaOH(0.115ml, 2.310mmol)、CS(0.174ml, 2.89mmol)、NaOH(0.115ml, 2.310mmol)およびMeI(0.181ml, 2.89mmol)を、15分間で加えた。1.5時間撹拌を続け、混合物を水に注いだ。橙色の固体を分離し、水で洗浄し、乾燥させ、明黄色の固体を得た(0.14g, 0.505mmol, 44%)。
MS (LC/MS) R.T. = 3.19; [M+H]+= 278.19。
工程E: (R)−N−(6−(ピラジン−2−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中の、6−(ピラジン−2−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(0.139g, 0.501mmol)、CsCO(0.408g, 1.253mmol)および(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.115g, 0.501mmol)の混合物を、80℃で3時間加熱した。混合物を濃縮し、シリカゲルで、酢酸エチル中0〜10% 9.5:0.5 メタノール:水酸化アンモニウムを用いて精製し、(R)−N−(6−(ピラジン−2−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを灰白色の固体として得た(0.066g, 0.194mmol, 39%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.46 (1 H, d, J=1.51 Hz), 8.83 (1 H, d, J=1.26 Hz), 8.67 - 8.72 (1 H, m), 8.66 (1 H, d, J=2.52 Hz), 7.77 (1 H, br. s.), 4.05 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.75 (1 H, d, J=10.32 Hz), 3.18 - 3.26 (1 H, m), 3.04 - 3.15 (1 H, m), 2.87 - 3.00 (2 H, m), 2.70 - 2.85 (2 H, m), 2.04 - 2.19 (2 H, m), 1.54 - 1.83 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 0.97; [M+H]+= 338.29。
実施例335
(2R)−N−(6,7−ジメチル−3−イソキノリニル)−4'H−スピロ[4−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5'−[1,3]オキサゾール]−2'−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6,7−ジメチルイソキノリン−3−アミン
Figure 0005619907
メタノール(4.9ml)中の2,2−ジエトキシアセトイミド酸メチル(1.50g, 9.32mmol)の溶液に、(3,4−ジメチルフェニル)メタンアミン(1.20g, 8.88mmol)を環境温度で滴下した。反応フラスコを予め加熱した油浴に入れ、70℃で16時間撹拌した。この後、フラスコを油浴から取り出し、環境温度まで冷却した。揮発性成分を減圧下で除去し、粗製の物質を硫酸(19.7ml)に環境温度で滴下した。反応混合物を72時間撹拌し、フラスコを氷−水浴に入れ、水(50ml)で希釈し、水酸化ナトリウム(10N)でpH=10までゆっくりと中和した。反応混合物が塩基性になったとき、橙色の沈殿物が形成した。この沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、6,7−ジメチルイソキノリン−3−アミンおよび5,6−ジメチルイソキノリン−3−アミンの混合物(2:1)を得た(1.68g, 9.75mmol, >100%)。
MS (LC/MS) R.T. = 0.32; [M+H]+ = 173.13。
工程B: 3−イソチオシアナト−6,7−ジメチルイソキノリン
Figure 0005619907
ジクロロメタン(19ml)中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(1.35g, 5.81mmol)の溶液に、環境温度で、6,7−ジメチルイソキノリン−3−アミンおよび5,6−ジメチルイソキノリン−3−アミンの混合物(2:1)(1.00g, 5.81mmol)を加えた。反応混合物を予め加熱した油浴中に置き、40℃で18時間撹拌し、冷却し、濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(ヘキサン中10〜35% 酢酸エチル)、3−イソチオシアナト−6,7−ジメチルイソキノリンおよび3−イソチオシアナト−5,6−ジメチルイソキノリンの混合物(2:1)を黄色の固体として得た(186mg, 0.869mmol, 15%)。
MS (LC/MS) R.T. = 2.06; [M+H]+ = 215.1。
工程C: (2R)−N−(6,7−ジメチル−3−イソキノリニル)−4'H−スピロ[4−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5'−[1,3]オキサゾール]−2'−アミン
Figure 0005619907
N,N−ジメチルホルムアミド(1.4ml)中の(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(99mg, 0.43mmol)に、トリエチルアミン(0.181ml, 1.30mmol)と、3−イソチオシアナト−6,7−ジメチルイソキノリンおよび3−イソチオシアナト−5,6−ジメチルイソキノリンの混合物(2:1)(93mg, 0.43mmol)を加えた。懸濁液を、予め加熱した油浴中に置き、80℃で2時間30分撹拌した。N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.270ml, 1.74mmol)を加え、混合物を80℃で16時間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(クロロホルム中0〜40% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム)、次に逆相分取HPLCによって精製した(0〜40% TFA−メタノール−水)。生成物のフラクションを合わせ、真空で濃縮し、(2R)−N−(6,7−ジメチル−3−イソキノリニル)−4'H−スピロ[4−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5'−[1,3]オキサゾール]−2'−アミンおよび(2R)−N−(5,6−ジメチル−3−イソキノリニル)−4'H−スピロ[4−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5'−[1,3]オキサゾール]−2'−アミンの混合物(2:1)をトリフルオロ酢酸塩として得た。Chiralpak AD-H (4.6×250mm, 5μm)カラムを用いて、CO中40% メタノール(0.1% DEA)からなる移動相で、215nmで検出しながら2種の位置異性体を分離し、(2R)−N−(6,7−ジメチル−3−イソキノリニル)−4'H−スピロ[4−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5'−[1,3]オキサゾール]−2'−アミンを白色の固体として得た(5.0mg, 0.015mmol, 収率3%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.87 (1 H, s), 7.90 (1 H, s), 7.67 (1 H, s), 7.50 (1 H, s), 3.97 (1 H, d, J=10.0 Hz), 3.65 (1 H, d, J=10.0 Hz), 3.19 - 3.27 (1 H, m), 3.04 - 3.17 (1 H, m), 2.94 (2 H, d, J=7.5 Hz), 2.76 - 2.90 (2 H, m), 2.38 - 2.50 (6 H, m), 2.11 - 2.21 (2 H, m), 1.57 - 1.85 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. = 0.92; [M+H]+ = 337.22。
実施例336
(2R)−N−(6−メチル−1,3−ベンゾオキサゾール−2−イル)−4'H−スピロ[4−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5'−[1,3]オキサゾール]−2'−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン
Figure 0005619907
オーブン乾燥した丸底フラスコに、ジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタンイミン(1.40g, 8.69mmol)、2−アミノ−5−メチルフェノール(713mg, 5.79mmol)および無水THF(20ml)を環境温度で入れた。得られた懸濁液をN(g)下で2時間還流した。溶媒を真空で除去し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(0〜30% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−クロロホルム)、ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンを灰色の固体として得た(792mg, 5.35mmol, 収率92%)。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.19 - 7.34 (1 H, m), 7.11 (1 H, s), 7.01 (1 H, d, J=7.8 Hz), 5.60 (2 H, br. s.), 2.43 (3 H, s). MS (LC/MS) R.T. = 0.89; [M+H]+ = 149.09。
工程B: 6−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(1.4ml)中の6−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(200mg, 1.35mmol)の懸濁液に、20.0M 水酸化ナトリウム(135μl, 2.70mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌した後、二硫化炭素(203μl, 3.37mmol)を加え、混合物を10分間撹拌した。さらに20.0M 水酸化ナトリウム(135μl, 2.70mmol)を加え、混合物を再度10分間撹拌した。最後に、ヨードメタン(203μl, 3.24mmol)を滴下した。添加完了後、混合物を15分間撹拌し、この時点で多量の沈殿物が形成した。混合物を水に注ぎ、固体を濾過によって集め、水で洗浄し、乾燥させ、6−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを褐色の固体として得た(289mg, 1.14mmol, 収率85%)。
MS (LC/MS) R.T. = 1.88; [M+H]+ = 252.95。
工程C: (2R)−N−(6−メチル−1,3−ベンゾオキサゾール−2−イル)−4'H−スピロ[4−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5'−[1,3]オキサゾール]−2'−アミン
Figure 0005619907
10mlのバイアルに、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール塩酸塩(38.2mg, 0.198mmol)、DMF(2ml)、CsCO(129mg, 0.396mmol)および6−メチルベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(50mg, 0.198mmol)を環境温度で入れた。得られた懸濁液を1時間撹拌した後、それをメタノールで希釈し、逆相分取HPLCによって精製し(0〜100% TFA−メタノール−水)、トリフルオロ酢酸塩として(2R)−N−(6−メチル−1,3−ベンゾオキサゾール−2−イル)−4'H−スピロ[4−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5'−[1,3]オキサゾール]−2'−アミンを黄褐色のゴム状物質として得た(55.3mg, 0.123mmol, 収率62%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.89 (br. s., 1 H), 9.15 (br. s., 1 H), 7.33 (d, J=8.03 Hz, 1 H), 7.31 (s, 1 H), 7.06 (d, J=8.78 Hz, 1 H), 4.00 (d, J=8.0 Hz, 1 H), 3.88 (d, J=10.29 Hz, 1 H), 3.64 - 3.80 (m, 2 H), 3.34 - 3.44 (m, 1 H), 3.20 - 3.34 (m, 3 H), 2.44 (br. s., 1 H), 2.40 (s, 3 H), 2.08 - 2.20 (m, 1 H), 1.80 - 2.03 (m, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.367, [M+H]+ = 313.2。
実施例337
(2R)−N−(6−メトキシ−1,3−ベンゾオキサゾール−2−イル)−4'H−スピロ[4−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5'−[1,3]オキサゾール]−2'−アミン
Figure 0005619907
工程A: 6−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン
Figure 0005619907
オーブン乾燥した丸底フラスコに、ジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタンイミン(500mg, 3.10mmol)、2−アミノ−5−メトキシフェノール−HCl(365mg, 2.07mmol)、トリエチルアミン(288μl, 2.07mmol)および無水THF(20ml)を環境温度で入れた。得られた懸濁液をN(g)下で20時間還流し、LC/MSに基づいて変換の完了を見た。溶媒を真空で除去し、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(ヘキサン中30〜80% 酢酸エチル)、6−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンを褐色の固体として得た(307mg, 1.87mmol, 収率90%)。
1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.28 (1 H, d, J=9.5 Hz), 6.92 (1 H, d, J=2.4 Hz), 6.80 (1 H, dd, J=8.5, 2.1 Hz), 5.28 (2 H, br. s.). MS (LC/MS) R.T. = 1.51; [M+H]+ = 165.00。
工程B: 6−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(2.0ml)中の、6−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(238mg, 1.45mmol)の懸濁液に、20.0M 水酸化ナトリウム(145μl, 2.90mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌した後、二硫化炭素(219μl, 3.62mmol)を加え、混合物を10分間撹拌した。さらに20.0M 水酸化ナトリウム(145μl, 2.90mmol)を加え、混合物を再度10分間撹拌した。最後にヨードメタン(218μl, 3.48mmol)を滴下した。混合物をさらに15分間撹拌し、この時点で多量の沈殿物が形成した。混合物を水に注ぎ、固体を濾過によって集め、水で洗浄し、乾燥させ、6−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを得た。この物質を特性決定せずに用いた。
工程C: (2R)−N−(6−メトキシ−1,3−ベンゾオキサゾール−2−イル)−4'H−スピロ[4−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5'−[1,3]オキサゾール]−2'−アミン
Figure 0005619907
10mlのバイアルに、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール塩酸塩(24.5mg, 0.127mmol)、DMF(2ml)、CsCO(83mg, 0.25mmol)および6−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(34mg, 0.13mmol)を環境温度で入れた。得られた懸濁液を環境温度で1時間撹拌し、メタノールで希釈し、逆相分取HPLCによって精製し(0〜100% TFA−メタノール−水)、トリフルオロ酢酸塩として(R)−N−(6−メトキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを黄褐色のゴム状物質として得た(7.2mg, 0.014mmol, 収率11%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.95 (br. s., 1 H), 9.10 (br. s., 1 H), 7.34 (d, J=8.78 Hz, 1 H), 7.17 (d, J=2.51 Hz, 1 H), 6.84 (dd, J=8.53, 2.51 Hz, 1 H), 3.99 (d, J=10.54 Hz, 1 H), 3.87 (d, J=10.54 Hz, 1 H), 3.79 (s, 3 H), 3.63 - 3.78 (m, 2 H), 3.34 - 3.44 (m, 1 H), 3.20 - 3.32 (m, 3 H), 2.43 (m, 1 H), 2.09 - 2.19 (m, 1 H), 1.91 - 2.02 (m, 1 H), 1.80 - 1.91 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.867, [M+H]+ = 329.28。
実施例338Aおよび338B
(R)−N−(5−クロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン(A)および(R)−N−(7−クロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン(B)
Figure 0005619907
工程A: N−(3−クロロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド
Figure 0005619907
窒素を吹き付けた密封した試験管に、メタノール(6ml)および(3−クロロフェニル)メタンアミン(1.444ml, 11.82mmol)中の2,2−ジエトキシアセトイミド酸メチル(2g, 12.41mmol)を入れた。試験管に蓋をして、70℃で加熱した。18時間後、反応物を室温まで冷却し、反応物を濃縮し、N−(3−クロロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミドを黄色の油状物として得た(2.3g, 8.5mmol, 71%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.14 - 7.50 (m, 4 H) 4.80 (br. s., 1 H) 4.29 (br. s., 2 H) 4.05 (q, J=7.11 Hz, 1 H) 3.40 - 3.73 (m, 4 H) 2.01 (s, 1 H) 1.05 - 1.29 (m, 6 H). LC/MS RT = 1.12分, [M+H] = 271.09。
工程B: 5−および7−クロロ−イソキノリン−3−アミン
Figure 0005619907
フラスコに、N−(3−クロロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド(1.9g, 7.02mmol)および硫酸(14ml, 263mmol)を入れた。これを室温で24時間撹拌した。10N NaOHを用いてpH 9まで反応物を中和した。得られた沈殿物をジクロロメタンに溶解し、水層をジクロロメタンで洗浄した。有機層を合わせ、濃縮し、2:1比の7−クロロイソキノリン−3−アミン:5−クロロイソキノリン−3−アミンで、上記の位置異性体(1.1g, 6.1mmol, 88%)を得た。この位置異性体混合物をさらに分離することなく用いた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.89 (s, 1 H) 8.81 (s, 2 H) 7.90 (d, J=2.26 Hz, 2 H) 7.82 (d, J=8.28 Hz, 1 H) 7.65 (dd, J=7.28, 1.00 Hz, 1 H) 7.58 (d, J=9.03 Hz, 2 H) 7.44 (dd, J=9.03, 2.26 Hz, 2 H) 7.07 - 7.19 (m, 1 H) 6.83 (s, 1 H) 6.64 (s, 2 H) 6.28 (s, 2 H) 6.05 (s, 4 H). LC/MS R.T. = 0.955分, [M+H] = 181.03。
工程C: 5−および7−クロロ−3−イソチオシアナト−イソキノリン
Figure 0005619907
バイアルに、ジクロロメタン(10ml)中の7−クロロイソキノリン−3−アミン/5−クロロイソキノリン−3−アミン(550mg, 3.08mmol)および1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(858mg, 3.70mmol)を入れた。反応物を室温で撹拌した。18時間後、反応物をシリカゲルのカートリッジで精製し、ヘキサン中50% 酢酸エチルで溶出し、7−クロロ−3−イソチオシアナトイソキノリンおよび5−クロロ−3−イソチオシアナトイソキノリンの混合物を得た(400mg, 1.8mmol, 58%)。これをすぐに次の反応に用いた。
LC/MS RT = 3.808分, [M+H] = 221.0。
工程D: (R)−N−(5−クロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンおよび(R)−N−(7−クロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
バイアルに、DMF(8ml)中の7−クロロ−3−イソチオシアナトイソキノリン/5−クロロ−3−イソチオシアナトイソキノリン(400mg, 1.813mmol)および(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール(340mg, 2.175mmol)を入れた。これに炭酸セシウム(1417mg, 4.35mmol)を加えた。反応物を50℃で1時間撹拌し、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(0.847ml, 5.44mmol)を反応物に加え、反応物を一夜撹拌した。18時間後、反応物を水およびクロロホルムに注いだ。有機物を集めて濃縮し、Biotageで精製し、クロロホルム中5〜40% (10% NHOH/メタノール)で溶出した。生成物の位置異性体を集め、分取SFCによって分離し、(R)−N−(5−クロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン(12.5mg)を明黄色の固体として単離した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.14 (s, 1 H) 8.67 (br. s., 1 H) 8.03 (d, J=8.28 Hz, 1 H) 7.82 (d, J=7.28 Hz, 1 H) 7.41 (t, J=8.03 Hz, 1 H) 3.90 (br. s., 1 H) 3.63 (br. s., 1 H) 2.91 - 3.16 (m, 2 H) 2.65 - 2.92 (m, 4 H) 1.85 - 2.19 (m, 2 H) 1.16 - 1.81 (m, 4 H). LC/MS RT=1.578分, [M+H]=343.08。
そして、(R)−N−(7−クロロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン(54.9mg)を明黄色の固体として単離した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.06 (s, 1 H) 8.43 - 8.93 (m, 1 H) 8.13 (br. s., 1 H) 7.82 (br. s., 1 H) 7.61 (d, J=8.28 Hz, 1 H) 3.89 (br. s., 1 H) 3.61 (br. s., 1 H) 3.31 (br. s., 1 H) 2.90 - 3.18 (m, 2 H) 2.62 - 2.95 (m, 4 H) 1.82 - 2.13 (m, 2 H) 1.34 - 1.80 (m, 3 H). LC/MS R.T=0.898分, [M+H]=343.32。
実施例339
(R)−N−(6−クロロチアゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(3,5−ジクロロピリジン−2−イルカルバモチオイル)ベンズアミド
Figure 0005619907
アセトン(20ml)中の3,5−ジクロロピリジン−2−アミン(3.87g, 23.73mmol)に、ベンゾイル イソチオシアネート(3.2ml, 23.73mmol)を加えた。混合物を環境温度で1時間撹拌し、得られた沈殿物を濾過によって集めた(3.89g)。濾液を反応フラスコに戻し、1時間還流し、この時点で、反応物が乾固した。固体をアセトンに懸濁し、濾過によって集め、2.24gのN−(3,5−ジクロロピリジン−2−イルカルバモチオイル)ベンズアミドを得た(5.93g, 18.18mmol, 収率77%)。
1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 12.78 (br. s., 1 H) 9.25 (br. s., 1 H) 8.46 (br. s., 1 H) 7.94 (d, J=7.63 Hz, 2 H) 7.88 (d, J=2.44 Hz, 1 H) 7.69 (t, J=7.48 Hz, 1 H) 7.58 (t, J=7.78 Hz, 2 H)。
工程B: N−(6−クロロチアゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ベンズアミド
Figure 0005619907
NMP(40ml)中のN−(3,5−ジクロロピリジン−2−イルカルバモチオイル)ベンズアミド(5.2g, 16mmol)に、ナトリウム メトキシド(1.73g, 32.0mmol)を加えた。混合物を120℃の油浴中で4時間加熱し、環境温度まで冷却し、水に注いだ。固体を濾過によって集め、シリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(0〜5% (9:1 MeOH:NHOH)/クロロホルム)、N−(6−クロロチアゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ベンズアミドを得た(364mg, 1.256mmol, 収率7.85%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.16 (br. s., 1 H) 8.48 - 8.58 (m, 2 H) 8.13 - 8.23 (m, 2 H) 7.61 - 7.69 (m, 1 H) 7.56 (t, J=7.53 Hz, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.8; [M+H]+ = 290.1。
工程C: 6−クロロチアゾロ[4,5−b]ピリジン−2−アミン
Figure 0005619907
SO(4ml, 75mmol)中のN−(6−クロロチアゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ベンズアミド(364mg, 1.256mmol)を、120℃で30分間加熱し、環境温度まで冷却し、10N NaOHで塩基性にし、得られた固体を濾過によって集め、6−クロロチアゾロ[4,5−b]ピリジン−2−アミンを得た(148mg, 0.797mmol, 収率63.5%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.19 - 8.24 (m, 2 H) 8.09 (br. s., 2 H)。
工程D: 6−クロロチアゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
6−クロロチアゾロ[4,5−b]ピリジン−2−アミン(148mg, 0.797mmol)をDMF(1ml)に懸濁し、16N NaOH(0.100ml, 1.595mmol)を加えた。混合物を環境温度で10分間撹拌し、この時点で、CS(0.120ml, 1.993mmol)を加えた。混合物を環境温度でさらに10分間撹拌し、16N NaOH(0.100ml, 1.595mmol)を加えた。混合物を環境温度で10分間撹拌し、この時点で、ヨードメタン(0.120ml, 1.913mmol)を加えた。15分間後、混合物を水で希釈し、得られた固体を濾過によって集めた。濾液をクロロホルムで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。粗製の混合物をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製し(2〜50% EtOAc/CHCl)、6−クロロチアゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを得た(50mg, 0.173mmol, 収率21.64%)。
1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.57 (s, 1 H) 8.09 (s, 1 H) 2.66 (s, 6 H)。
工程E: (R)−N−(6−クロロチアゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
6−クロロチアゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(50mg, 0.17mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(40mg, 0.17mmol)および炭酸セシウム(112mg, 0.35mmol)をDMF(1ml)に懸濁し、開放フラスコ中、100℃の油浴で加熱した。2.5時間後、混合物を環境温度まで冷却し、水に注いだ。混合物をクロロホルム(4×)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣を得た。粗製の残渣を、シリカゲルのクロマトグラフィーによって、5〜40% (9:1 MeOH/NHOH)/CHClで精製し、(R)−N−(6−クロロチアゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(20mg, 0.056mmol, 収率32.5%)。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.31 (d, J=2.51 Hz, 1 H) 7.93 (d, J=2.26 Hz, 1 H) 3.99 (d, J=10.04 Hz, 1 H) 3.67 (d, J=10.04 Hz, 1 H) 3.20 - 3.39 (m, 2 H) 2.86 - 3.05 (m, 3 H) 2.67 - 2.87 (m, 2 H) 2.03 - 2.19 (m, 2 H) 1.74 (ddd, J=13.87, 9.35, 4.64 Hz, 1 H) 1.44 - 1.65 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.49; [M+H]+ = 350.2。
実施例340
(R)−N−(5−フルオロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5−フルオロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン
Figure 0005619907
機械的に撹拌しながら、酢酸(89ml)中のロダン酸カリウム(27.7g, 285mmol)の懸濁液を含む3ツ首フラスコに、6−フルオロピリジン−3−アミン(4g, 35.7mmol)を0℃で加えた。酢酸(29.7ml)中の臭素(5.70ml, 111mmol)を入れた滴下漏斗をフラスコに取り付けた。臭素溶液を30分かけて加えると、溶液は粘性の黄色の混合物となった。臭素の添加が完了した後、反応混合物を環境温度まで温め、16時間撹拌した。水(30ml)を加え、混合物を85℃で20分間加熱した後、固体を濾過し、水で、そしてメタノールで洗浄し、5−フルオロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミンを黄色の固体として得た(4.18g, 24.71mmol, 収率69.2%)。
工程B: 5−フルオロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
5−フルオロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン(2.0g, 11.8mmol)を、実施例339の工程Dの方法に従って反応させ、5−フルオロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを黄色の固体として得た(2.17g, 収率67%)。
1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.14 (dd, J=8.55, 7.02 Hz, 1 H) 6.98 (dd, J=8.70, 1.98 Hz, 1 H) 2.63 (s, 6 H)。
工程C: (R)−N−(5−フルオロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
5−フルオロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(100mg, 0.37mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(84mg, 0.37mmol)および炭酸セシウム(238mg, 0.73mmol)を、DMF(2ml)に懸濁し、開放フラスコ中で、100℃の油浴で加熱した。2.5時間後、混合物を環境温度まで冷却し、水に注いだ。混合物をクロロホルム(4×)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製の残渣を、シリカゲルのクロマトグラフィーによって、5〜40% (9:1 MeOH/NHOH)/CHClで精製し、((R)−N−(5−フルオロチアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(85mg, 収率66%)。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 9.17 (br. s., 1 H) 7.89 (dd, J=8.66, 6.90 Hz, 1 H) 6.91 (dd, J=8.53, 2.01 Hz, 1 H) 4.04 (d, J=9.54 Hz, 1 H) 3.73 (d, J=9.54 Hz, 1 H) 3.43 (dd, J=14.93, 1.63 Hz, 1 H) 3.08 (dd, J=15.06, 1.76 Hz, 1 H) 2.84 - 3.05 (m, 4 H) 2.16 - 2.28 (m, 2 H) 1.75 - 1.87 (m, 1 H) 1.53 - 1.70 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.37; [M+H]+ = 334.2。
実施例341
(R)−N−(6−メチルチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 3−ブロモ−5−メチルピラジン−2−アミン
Figure 0005619907
クロロホルム(100ml)中の5−メチルピラジン−2−アミン(1.09g, 10mmol)の懸濁液に、ピリジン(0.85ml, 10.5mmol)を加えた。滴下漏斗を取り付けたホイルで包んだフラスコ中で混合物を撹拌し、クロロホルム(10ml)中の臭素(0.54ml, 10.5mmol)の溶液を10分かけて滴下した。添加が完了した後、混合物をさらに20分間反応させ、10mlの水を含む分液漏斗に注いだ。相を分離し、有機物を再度水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。得られた赤色の油状物を、シリカゲルのクロマトグラフィーによって、12〜100% EtOAc/ヘキサンで精製した。主要なUV活性ピークを集め、3−ブロモ−5−メチルピラジン−2−アミンをクリーム色の固体として得た(1.06g, 5.64mmol, 収率56.4%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.85 (s, 1 H) 6.42 (br. s., 2 H) 2.25 (s, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.93; [M+H]+ = 189.9。
工程B: 6−メチルチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イルカルバミン酸エチル
Figure 0005619907
3−ブロモ−5−メチルピラジン−2−アミン(850mg, 4.52mmol)に、エトキシカルボニル イソチオシアネート(0.51ml, 4.52mmol)を、次にトルエン(1ml)を加えた。混合物を、予め加熱した100℃の油浴中に1分以内で置き、全ての固体を溶解させた。15分後、全量を整粒された固体の塊とした。さらに15分間後、メタノール(約5ml)を加え、混合物を還流して固体を破壊した。5分後に混合物を室温まで冷却し、固体を濾過によって集め、メタノールで洗浄し、6−メチルチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イルカルバミン酸エチルを得た(680mg, 2.85mmol, 収率63.1%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.48 (br. s., 1 H) 8.48 (s, 1 H) 4.30 (q, J=7.03 Hz, 2 H) 2.56 - 2.65 (m, 3 H) 1.31 (t, J=7.15 Hz, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 2.10 ; [M+H]+ = 239.17。
工程C: 6−メチルチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−アミン
Figure 0005619907
6−メチルチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イルカルバミン酸エチル(660mg, 2.77mmol)を、1N NaOH(15ml, 15.00mmol)に懸濁し、100℃の油浴中で4時間加熱し、環境温度まで冷却した。1N HClで混合物を酸性にして、得られた沈殿物を濾過して取り、エーテルで洗浄し、6−メチルチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−アミンを黄色の粉末として得た(233mg, 1.402mmol, 収率50.6%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.26 (s, 2 H) 8.12 (s, 1 H) 2.43 (s, 3 H). MS (LC/MS) R.T. = 0.66; [M+H]+ = 167.0。
工程D: 6−メチルチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
6−メチルチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−アミン(0.22g, 1.32mmol)を、実施例339の工程Dの方法に従って反応させ、6−メチルチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを黄色の固体として得た(265mg, 収率59%)。
1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.45 (s, 1 H) 2.66 - 2.68 (m, 9 H)。
工程E: (R)−N−(6−メチルチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
6−メチルチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(150mg, 0.56mmol)、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(140mg, 0.61mmol)および炭酸セシウム(450mg, 1.39mmol)をDMF(3ml)に懸濁し、開放フラスコ中、100℃の油浴で加熱した。2.5時間後、混合物を環境温度まで冷却し、水に注いだ。混合物をクロロホルム(4×)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣を得た。粗製の残渣を、シリカゲルのクロマトグラフィーによって、5〜40% (9:1 MeOH/NHOH)/CHClで精製し、(R)−N−(6−メチルチアゾロ[5,4−b]ピラジン−2−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを白色の粉末として得た(51mg, 収率27%)。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 9.45 (br. s., 1 H) 8.26 (s, 1 H) 4.02 (d, J=9.79 Hz, 1 H) 3.69 (d, J=9.79 Hz, 1 H) 3.39 (dd, J=14.93, 1.63 Hz, 1 H) 2.72 - 3.06 (m, 5 H) 2.60 (s, 3 H) 2.11 - 2.22 (m, 2 H) 1.70 - 1.82 (m, 1 H) 1.49 - 1.64 (m, 2 H). MS (LC/MS) R.T. = 1.15; [M+H]+ = 331.2。
実施例342
(R)−N−(6,7−ジメトキシイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(3,4−ジメトキシベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド
Figure 0005619907
2,2−ジエトキシアセトイミド酸メチル(294mg, 1.824mmol)、(3,4−ジメトキシフェニル)メタンアミン(312mg, 1.866mmol)およびMeOH(1.5ml)の混合物を、撹拌しながら、油浴中、70℃で2時間加熱し、室温まで冷却した。揮発性成分を真空で除去した。残渣をさらに精製することなく用いた。
LCMS RT 0.96分, MH+= 297.2, 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 6.79 - 6.93 (3 H, m), 4.94 (1 H, s), 4.41 (2 H, s), 3.84 - 3.90 (6 H, m), 3.52 - 3.70 (4 H, m), 1.19 - 1.28 (6 H, m)。
工程B: 6,7−ジメトキシイソキノリン−3−アミン
Figure 0005619907
N−(3,4−ジメトキシベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド(541mg, 1.825mmol)に、硫酸(0.95ml, 1.825mmol)を加えた。冷却後、反応物を環境温度で一夜静置した。それを氷に滴下し、得られた溶液を濃NaOHで中和し、水相を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた酢酸エチルフラクションを硫酸マグネシウムで乾燥させた。乾燥剤を濾過して除き、溶媒を蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィーによって5% メタノール/酢酸エチルで精製し、主な成分を集めた。105.7mgの褐色の固体を得た(28%)。
LCMS RT 0.72分, MH+ = 205.1; 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.59 (1 H, s), 7.03 (1 H, s), 6.80 (1 H, s), 6.70 (1 H, s), 4.00 (3 H, s), 3.98 (3 H, s)。
工程C: 3−イソチオシアナト−6,7−ジメトキシイソキノリン
Figure 0005619907
ジクロロメタン(3ml)中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(124.6mg, 0.536mmol)の溶液に、撹拌しながら、ジクロロメタン(5ml)中の6,7−ジメトキシイソキノリン−3−アミン(105mg, 0.514mmol)の懸濁液を加えた。反応混合物を直接Biotageカラムにアプライし、15〜25% 酢酸エチル/ヘキサンで、次に100% 酢酸エチルで精製し、3−イソチオシアナト−6,7−ジメトキシイソキノリンを白色の固体として得た。収量69.4mg(55%)。
1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.81 (1 H, s), 7.31 (1 H, s), 7.16 (1 H, s), 6.98 (1 H, s), 3.99 (6 H, s)。
工程D: (R)−N−(6,7−ジメトキシイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(5ml)中の塩化 (S)−3−(アンモニオメチル)−3−ヒドロキシ−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン(73mg, 0.319mmol)および炭酸セシウム(221mg, 0.678mmol)の懸濁液に、撹拌しながら、DMF(1.5ml)中の3−イソチオシアナト−6,7−ジメトキシイソキノリン(69mg, 0.280mmol)の溶液を加え、反応混合物を室温で3日間撹拌した。この溶液に、DMF(0.4ml)中のN,N'−メタンジイリデンジプロパン−2−アミン(69mg, 0.547mmol)の溶液を加え、反応物を室温で14日間静置した。さらに約0.4mlのアセトニトリル中の69mgのジ−イソプロピルカルボジイミドを加え、反応物を1日以上静置し、それを真空で蒸発させ、残渣について分取HPLCを行い、(R)−N−(6,7−ジメトキシイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを20.9mg(8%)得た。
LCMS RT 0.98分, MH+ = 403.2. 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.73 (1 H, s), 7.28 (1 H, s), 7.09 (1 H, s), 6.96 (1 H, s), 4.01 (3 H, s), 4.00 (3 H, s), 3.96 (1 H, d, J=8.5 Hz), 3.63 (1 H, d, J=9.2 Hz), 3.39 (1 H, d, J=15.0 Hz), 2.79 - 3.10 (5 H, m), 2.24 (1 H, br. s.), 2.15 (1 H, br. s.), 1.75 (1 H, dddd, J=13.9, 9.3, 4.7, 4.4 Hz), 1.59 - 1.68 (1 H, m), 1.48 - 1.59 (1 H, m)。
実施例343
(R)−N−(5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリン−3−アミン
Figure 0005619907
イソキノリン−3−アミン(239mg, 1.66mmol)、酸化白金(IV)(28mg, 0.123mmol)およびTFA(6ml)の混合物を、Parr社製装置中で3時間水素化した。反応混合物を酢酸エチルを用いて濾過した。濾液を真空で蒸発させ、残渣を10% 水性炭酸ナトリウムと酢酸エチルの層間に分配した。層を分離し、再度水相を酢酸エチルで洗浄し、合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。乾燥剤を濾過して除き、溶媒を蒸発させた。この物質をカラムクロマトグラフィーによって酢酸エチルで精製し、139.8mg(57%)の5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリン−3−アミンを黄白色の固体として得た。
LCMS RT 0.75分, MH+ = 149.1. 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.78 (1 H, s), 6.26 (1 H, s), 4.29 (2 H, br. s.), 2.64 (4 H, ddd, J=10.6, 5.8, 5.5 Hz), 1.64 - 1.87 (4 H, m)。
工程B: 3−イソチオシアナト−5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリン
Figure 0005619907
ジクロロメタン(5ml)中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(222mg, 0.956mmol)の溶液に、撹拌しながら、ジクロロメタン(1.5ml)中の5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリン−3−アミン(139mg, 0.938mmol)の溶液を加え、得られた溶液を室温で一夜撹拌した。反応混合物を直接Biotageカラムにアプライし、20〜25% 酢酸エチル/ヘキサンで精製し、主要なピークを集めた。141.8mg(79%)の3−イソチオシアナト−5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリンを得た。
1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.10 (1 H, s), 6.84 (1 H, s), 2.74 (4 H, t, J=6.3 Hz), 1.81 (4 H, dd, J=4.0, 2.7 Hz)。
工程C: (S)−1−((3−ヒドロキシキヌクリジン−3−イル)メチル)−3−(5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリン−3−イル)チオウレア
Figure 0005619907
DMF(10ml)中の、塩化 (S)−3−(アンモニオメチル)−3−ヒドロキシ−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン(183mg, 0.799mmol)および炭酸セシウム(550mg, 1.688mmol)の懸濁液に、撹拌しながら、DMF(2ml)中の3−イソチオシアナト−5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリン(141mg, 0.741mmol)の溶液を加え、反応混合物を室温で10日間撹拌した。溶媒を真空で除去し、残渣をメタノールに溶かし、シリカゲルのカラムで1% NHOH/9% MeOH/90% CHClで、次に分取HPLCで精製した。単離した生成物を水性炭酸ナトリウムと酢酸エチルの層間に分配した。水相を酢酸エチルで再度洗浄し、合わせた有機相を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣を、シリカゲルのカラムで、1% NHOH/9% MeOH/90% CHClで再度精製し、(S)−1−((3−ヒドロキシキヌクリジン−3−イル)メチル)−3−(5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリン−3−イル)チオウレアを98mg(35%)得た。
1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 12.02 (1 H, br s), 8.23 (1 H, br s), 7.88 (1 H, s), 6.41 (1 H, s), 4.08 (1 H, dd), 3.89 (1 H, dd), 3.46 (2 H, s), 3.05-2.80 (5 H, m), 2.69 (4 H, dt), 2.10 (1 H, br s), 1.93 (1 H, br s), 1.85 (1 H, m), 1.77 (4 H, m), 1.66 (1 H, m), 1.45 (1 H, m); LCMS RT 1.11分, MH+ = 447.1。
工程D: (R)−N−(5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(2ml)中の(S)−1−((3−ヒドロキシキヌクリジン−3−イル)メチル)−3−(5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリン−3−イル)チオウレア(98mg, 0.283mmol)の溶液に、DMF(0.4ml)中のN,N'−メタンジイリデンジプロパン−2−アミン(41mg, 0.325mmol)の溶液を加え、得られた溶液を室温で7日間静置した。さらに約0.4mlのアセトニトリル中の53mgのジ−イソプロピルカルボジイミドを加え、反応物を1日以上静置した。反応混合物を真空で蒸発させ、分取HPLCを行い、次に1% NHOH/9% MeOH/90% CHClでシリカゲルのクロマトグラフィーを行い、(R)−N−(5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを6.4mg(7%)得た。
LCMS RT 0.80分, MH+ =313.2; 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.91 (1 H, s), 6.75 - 6.95 (1 H, m), 3.91 (1 H, d, J=9.5 Hz), 3.60 (1 H, d, J=9.5 Hz), 3.38 (1 H, s), 2.93 - 3.13 (4 H, m), 2.86 - 2.93 (2 H, m), 2.69 (4 H, td, J=11.4, 6.1 Hz), 2.21 - 2.32 (1 H, m), 2.16 (1 H, br. s.), 1.72 - 1.85 (5 H, m), 1.64 (1 H, dd, J=7.2, 4.4 Hz), 1.56 (1 H, dt, J=7.0, 2.6 Hz)。
実施例344
(R)−N−(6−クロロ−7−メトキシイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: N−(4−クロロ−3−メトキシベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド
Figure 0005619907
(4−クロロ−3−メトキシフェニル)メタンアミン(392mg, 2.284mmol)(塩酸塩として)、ヒューニッヒ塩基(0.5ml, 2.86mmol)およびMeOH(2ml)の混合物に、MeOH(1ml)中の2,2−ジエトキシアセトイミド酸メチル(295mg, 1.83mmol)の溶液を加え、得られた混合物を、撹拌しながら、油浴中、70℃で2時間加熱し、3日かけて室温まで冷却した。溶媒を真空で除去し、残渣をさらに精製することなく用いた。
工程B: 6−クロロ−7−メトキシイソキノリン−3−アミン
Figure 0005619907
冷却(0℃)した硫酸(0.071ml, 1.330mmol)に、ジクロロメタン(5ml)中のN−(4−クロロ−3−メトキシベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド(400mg, 1.330mmol)の懸濁液を徐々に加え、得られた混合物を一夜かけて室温まで温めた。反応混合物を砕いた氷にゆっくりと加え、濃NaOH溶液を添加することによって混合物を強塩基性にし、有機成分を酢酸エチルで抽出した。有機フラクションを硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣についてシリカゲルのクロマトグラフィーを酢酸エチルで行い、110.8mg(40%)の6−クロロ−7−メトキシイソキノリン−3−アミンを得た。
LCMS RT 0.95分, MH+ =209.0, 211.0; 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.66 (1 H, s), 7.78 (1 H, s), 6.83 (1 H, s), 6.63 (1 H, s), 4.36 - 4.58 (2 H, m), 3.99 (3 H, s)。
工程C: 6−クロロ−3−イソチオシアナト−7−メトキシイソキノリン
Figure 0005619907
ジクロロメタン(5ml)中の1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(142mg, 0.611mmol)の溶液に、撹拌しながら、ジクロロメタン(5.00ml)中の6−クロロ−7−メトキシイソキノリン−3−アミン(110mg, 0.527mmol)の懸濁液を加え、反応混合物を室温で一夜撹拌した。反応混合物を直接シリカゲルカラムにアプライし、10% 酢酸エチル/ヘキサンで精製し、106mg(80%)の6−クロロ−3−イソチオシアナト−7−メトキシイソキノリンを得た。
1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.90 (1 H, s), 7.99 (1 H, s), 7.36 (1 H, s), 7.08 (1 H, s), 4.05 (3 H, s)。
工程D: (S)−1−(6−クロロ−7−メトキシイソキノリン−3−イル)−3−((3−ヒドロキシキヌクリジン−3−イル)メチル)チオウレア
Figure 0005619907
DMF(3ml)中の塩化 (S)−3−(アンモニオメチル)−3−ヒドロキシ−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン(111mg, 0.484mmol)の懸濁液に、撹拌しながら、ヒューニッヒ塩基(0.5ml, 2.86mmol)を加え、得られた混合物を室温で35分間撹拌した。DMF(3ml)中の6−クロロ−3−イソチオシアナト−7−メトキシイソキノリン(106mg, 0.423mmol)の懸濁液を加え、反応混合物を室温で一夜撹拌した。溶媒を真空で蒸発させ、残渣を、シリカゲルのカラムで、1% NHOH/9% MeOH/90% CHClで精製し、白色の固体として、140.3mg(82%)の(S)−1−(6−クロロ−7−メトキシイソキノリン−3−イル)−3−((3−ヒドロキシキヌクリジン−3−イル)メチル)チオウレアを得た。
LCMS RT 1.28分, MH+ = 407.1, 409.0, 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 11.85 (1 H, t, J=5.2 Hz), 9.15 (1 H, br. s.), 8.63 (1 H, s), 7.76 (1 H, s), 6.92 (1 H, s), 6.89 (1 H, s), 4.14 (1 H, dd, J=13.9, 5.6 Hz), 3.99 (2 H, s), 3.90 (1 H, dd, J=14.0, 5.2 Hz), 3.46 (3 H, s), 2.89 - 3.01 (2 H, m), 2.75 - 2.88 (3 H, m), 2.03 - 2.15 (1 H, m), 1.89 - 1.96 (1 H, m), 1.77 - 1.88 (1 H, m), 1.63 (1 H, ddd, J=13.4, 6.1, 3.4 Hz), 1.32 - 1.45 (1 H, m)。
工程E: (R)−N−(6−クロロ−7−メトキシイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(2.5ml)中の(S)−1−(6−クロロ−7−メトキシイソキノリン−3−イル)−3−((3−ヒドロキシキヌクリジン−3−イル)メチル)チオウレア(140mg, 0.344mmol)の溶液に、DMF(0.5ml)中のN,N'−メタンジイリデンジプロパン−2−アミン(101mg, 0.800mmol)の溶液を加え、得られた混合物を室温で10日間静置した。溶媒を真空で蒸発させた。残渣を約5mlのMeOHに溶解し(幾らかの白色の固体を濾過して除いた, 09)、分取HPLC精製を行い、次に1% NHOH/9% MeOH/90% CHClでシリカゲルのクロマトグラフィーを行い、31mg(24%)の(R)−N−(6−クロロ−7−メトキシイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た。
LCMS RT 1.04分, MH+ = 373.2, 375.2, 1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 8.78 - 8.89 (1 H, m), 7.90 - 8.01 (1 H, m), 7.14 - 7.23 (1 H, m), 4.01 (3 H, s), 3.95 - 3.99 (1 H, m), 3.62 - 3.71 (1 H, m), 3.19 - 3.25 (1 H, m), 3.06 - 3.13 (1 H, m), 2.90 - 3.00 (2 H, m), 2.76 - 2.89 (2 H, m), 2.10 - 2.21 (2 H, m), 1.69 - 1.83 (2 H, m), 1.56 - 1.68 (1 H, m)。
実施例345
(R)−N−(5−フルオロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 7−フルオロイソキノリン−3−アミンおよび5−フルオロイソキノリン−3−アミン
Figure 0005619907
メタノール(10ml)中の2,2−ジエトキシアセトイミド酸メチル(1.5g, 10.2mmol)および(3−フルオロフェニル)メタンアミン(1.275g, 10.2mmol)の混合物を、70度で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させて油状物である2,2−ジエトキシ−N−(3−フルオロベンジル)アセトイミドアミドを得た(2.5g.100%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 7.3-6.9 (m, 4H), 4.9 (s, 1H), 4.4 (s, 2H), 3.8-3.5 (m, 4H), 1.27-1.20 (q, 6H). MS (LCMS, 酢酸アンモニウム系中) [M +H] = 254.7。
CHCl(3ml)中の上で製造した油状物(2.1g)に、室温で、2mlの濃硫酸を非常にゆっくりと加え、それを室温で一夜撹拌した。混合物を氷水に注ぎ、NaOH(10N)でpH=8まで中和した。混合物をEtOAc(100ml×3)で抽出した。有機層を合わせ、水で、そして塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、粗製の固体1.05gを得た。これをさらに精製することなく直接用いた。
工程B: 5−フルオロ−3−イソチオシアナトイソキノリン
Figure 0005619907
塩化メチレン(30ml)中の上記の粗製の混合物(1050mg, 6.47mmol)の溶液に、1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(1500mg, 6.5mmol)を加えた。桃色の溶液を室温で2時間撹拌し、溶媒を蒸発させ、粗製の赤色の固体を得た。これをBiotageで精製し(0〜25% 酢酸エチル−ヘキサン)、7−フルオロ−3−イソチオシアナトイソキノリンと同定された最初のピークを単離した(635mg, 3.11mmol, 48%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 9.08 (s, 1H), 7.9-7.8 (m, 1H), 7.7-7.6 (m, 1H), 7.6-7.5 (m, 2H)。
そして、2番目の異性体である5−フルオロ−3−イソチオシアナトイソキノリンを単離した(27.5mg, 0.135mmol, 2.1%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ ppm 9.15 (s, 1H), 7.9-7.8 (m, 1H), 7.7 (s, 1H), 7.6-7.5 (m, 1H), 7.5-7.4 (m, 1H)。
工程C: (R)−N−(5−フルオロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(5ml)中の5−フルオロ−3−イソチオシアナトイソキノリン(27.5mg, 0.135mmol)の溶液に、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(25mg, 0.160mmol)および炭酸セシウム(110mg, 0.337mmol)を加えた。混合物を40度で一夜撹拌した。反応物にN,N'−メタンジイリデンジプロパン−2−アミン(0.12g, 0.95mmol)を加え、混合物を40度で一夜撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗製の固体をBiotageで精製し、最初に100% 酢酸エチルで、2番目のランで0〜25% 9:1 メタノール:水酸化アンモニウム−クロロホルムで、(R)−N−(5−フルオロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(29.4mg, 0.086mmol, 64.1%)。
1H NMR (500 MHz, MeOD) δ ppm 9.09 (s, 1H), 7.80-7.75 (d, 1H), 7.50-7.30 (m, 3H), 4.02-4.00 (d, 1H), 3.70-3.60 (d, 1H), 3.4-3.2 (m, 1H), 3.2-3.1 (m, 1H), 3.1-2.9 (m, 2H), 2.9-2.8 (m, 2H), 2.2-2.1 (m, 2H), 1.8-1.6 (m, 3H). MS (LCMS) [M+H] = 327.08。
実施例346
(R)−N−(8−ブロモ−5−フルオロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 2,2−ジエトキシアセトイミド酸メチル
Figure 0005619907
MeOH(300ml)中のナトリウム メトキシド(13.38g, 248mmol)の溶液に、2,2−ジエトキシアセトニトリル(17.22ml, 124mmol)を滴下した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応物を300mlの水で希釈し、生成物を3×250mlのEtOで抽出した。合わせたEtO層を100mlの塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させ、望ましい生成物を無色の液体として得た(15.3g, 95mmol, 収率77%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 7.86 (1 H, br. s.), 4.77 (1 H, s), 3.78 (3 H, s), 3.55 (4 H, qd, J=6.97, 4.28 Hz), 1.21 (7 H, t, J=7.05 Hz)。
工程B: (2−ブロモ−5−フルオロフェニル)メタンアミン
Figure 0005619907
THF(30ml)中の2−ブロモ−5−フルオロベンゾニトリル(3.0g, 15.00mmol)およびNaBH(1.419g, 37.5mmol)の溶液に、TFA(3.47ml, 45.0mmol)を20分かけてゆっくりと加えた。得られた混合物を室温で16時間撹拌し、MeOH(10ml)を加え、混合物をさらに30分間撹拌した。それをEtOAc(200ml)で希釈し、水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣を80gのThompsonシリカカートリッジで精製した(ヘキサン中3%〜100% B, 1200ml, B=EtOAc中10% MeOH)。望ましい生成物が、無色の油状物として得られた(1.70g, 8.33mmol, 収率55.5%)。
LC/MS (0.647分, MH+ = 205.92). 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.59 (1 H, dd, J=8.85, 5.49 Hz), 7.43 (1 H, dd, J=10.07, 3.05 Hz), 7.05 (1 H, td, J=8.47, 3.20 Hz), 3.72 (3 H, s), 2.00 (2 H, br. s.)。
工程C: N−(2−ブロモ−5−フルオロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド
Figure 0005619907
MeOH(20ml)中の、2,2−ジエトキシアセトイミド酸メチル(1.264g, 7.84mmol)および(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)メタンアミン(1.6g, 7.84mmol)の混合物を、75℃で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、薄黄色の固体として粗生成物を得た。このN−(2−ブロモ−5−フルオロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド(2.61g, 7.83mmol, 収率100%)を、次の工程に直接用いた。
LC/MS (1.188分, MH+: 334.92). 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 7.44 (1 H, dd, J=8.69, 5.16 Hz), 7.15 (1 H, dd, J=9.44, 2.90 Hz), 6.81 (1 H, td, J=8.25, 3.15 Hz), 5.48 (1 H, br. s.), 4.90 (1 H, s), 4.42 (2 H, s), 3.49 - 3.67 (4 H, m), 1.17 - 1.25 (6 H, m)。
工程D: 8−ブロモ−5−フルオロイソキノリン−3−アミン
Figure 0005619907
N−(2−ブロモ−5−フルオロベンジル)−2,2−ジエトキシアセトイミドアミド(1.6g, 4.80mmol)およびジクロロメタン(2ml)の混合物に、HSO(1.280ml, 24.01mmol)を加えた。反応混合物を80℃で16時間撹拌し、室温まで冷却し、EtOAc(100ml)で希釈し、氷水で反応停止させ、NaHCO溶液で中和した。有機相を水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣を直接80gのThompsonシリカのカートリッジで精製した(ヘキサン中3%〜100% EtOAc, 1200ml)。望ましい生成物を薄黄色の固体として得た(0.47g, 1.950mmol, 収率40.6%)。
LC/MS (1.052分, MH+: 242.99). 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.95 (1 H, s), 7.36 (1 H, dd, J=8.06, 4.53 Hz), 7.23 (1 H, dd, J=10.58, 8.06 Hz), 6.68 (1 H, s), 6.52 (2 H, s), 19F NMR (376 MHz, DMSO-d6) δ ppm -126.83 (1 F, s)。
工程E: 8−ブロモ−5−フルオロ−3−イソチオシアナトイソキノリン
Figure 0005619907
8−ブロモ−5−フルオロイソキノリン−3−アミン(0.30g, 1.245mmol)およびジクロロメタン(5ml)の混合物に、1,1'−チオカルボニルジピリジン−2(1H)−オン(0.318g, 1.369mmol)を加えた。得られた混合物を室温で3時間撹拌した。生成物を直接40gのThompsonシリカのカートリッジで精製した(ヘキサン中3%〜100% EtOAc, 1200ml)。望ましい生成物を灰白色の固体として得た(0.23g, 0.812mmol, 収率65.3%)。
LC/MS (2.098分, MH+: 284.93). 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.38 (1 H, s), 8.04 (1 H, dd, J=8.31, 4.78 Hz), 7.96 (1 H, s), 7.67 (1 H, dd, J=9.82, 8.31 Hz). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d6) δ ppm -122.13 (1 F, s)。
工程F: (R)−N−(8−ブロモ−5−フルオロイソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(5ml)中の、8−ブロモ−5−フルオロ−3−イソチオシアナトイソキノリン(0.22g, 0.777mmol)および(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(0.196g, 0.855mmol)の混合物に、CsCO(0.633g, 1.943mmol)を加えた。得られた混合物を40℃で16時間撹拌した。N,N'−メタンジイリデンジプロパン−2−アミン(0.294g, 2.328mmol)を加え、40℃でさらに16時間撹拌を続けた。溶媒を蒸発させた。生成物を直接40gのThompsonシリカのカートリッジで精製し(ヘキサン中3%〜100% B, 1500ml, B=EtOAc中20% MeOH)。生成物をさらにEtOAcから再結晶した。望ましい生成物を灰白色の固体として得た(0.11g, 0.261mmol, 収率33.6%)。
LC/MS (0.997分, MH+: 406.98). 1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.30 (1 H, s), 7.60 (1 H, dd, J=8.18, 4.66 Hz), 7.22 (1 H, dd, J=10.07, 8.06 Hz), 4.00 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.69 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.23 (1 H, d, J=15.36 Hz), 3.07 - 3.13 (1 H, m), 2.90 - 2.96 (2 H, m), 2.76 - 2.85 (2 H, m), 2.15 (2 H, br. s.), 1.69 - 1.81 (2 H, m), 1.58 - 1.67 (1 H, m). 19F NMR (376 MHz, MeOD) δ ppm -126.72 (1 F, s)。
実施例347
(R)−N−(6−(1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 4−クロロ−6−(1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン
Figure 0005619907
4,6−ジクロロピリミジン(5.96g, 40mmol)、イミダゾール(2.72g, 40.0mmol)および炭酸カリウム(5.53g, 40.0mmol)の混合物を、DMF(50ml)中で、室温で18時間撹拌した。反応物を500mlの水で希釈し、150mlのEtOAcで5回抽出した。合わせた有機層を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって、240gのシリカゲルのカートリッジで、酢酸エチル中0〜10% メタノールで精製し、4−クロロ−6−(1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジンを得た(4.56g, 収率63%)。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.85 (1 H, d, J=0.76 Hz), 8.45 (1 H, s), 7.62 (1 H, t, J=1.51 Hz), 7.34 (1 H, d, J=0.76 Hz), 7.23 (1 H, dd, J=1.38, 0.88 Hz). LCMS: RT = 0.47分, MH+ = 181.1。
工程B: 6−(1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
4−クロロ−6−(1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン(4.0g, 22.1mmol)を、2つの等量の部分に分けて、メタノール中7N アンモニアの溶液(40ml)と共に、2個の密封試験管に別々に入れた。試験管を密封し、65℃で20時間加熱し、室温で3日間静置した。反応物を合わせて、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって、240gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中40〜100% EtOAcで、次にEtOAc中0〜50% MeOHで精製し、6−(1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンを得た(1.43g, 40%)。
LCMS: RT = 0.39分, MH+ = 162.1。
工程C: 6−(1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(18ml)中の6−(1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン(1.0g, 6.2mmol)の溶液に、10M NaOH(1.24ml, 12.4mmol)、二硫化炭素(0.93ml, 16mmol)、NaOH(1.24ml, 12.4mmol)およびヨードメタン(0.97ml, 16mmol)を15分間で滴下した。2時間撹拌を続け、混合物を水に注いだ。濁った溶液をEtOAcに分配し、水で洗浄し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって、110gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中10〜50% EtOAcで精製し、6−(1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを得た(411mg, 収率25%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.79 (1 H, d, J=1.01 Hz), 8.65 (1 H, d, J=1.01 Hz), 7.96 (1 H, t, J=1.51 Hz), 7.33 (1 H, d, J=1.01 Hz), 7.12 - 7.19 (1 H, m), 2.58 (6 H, s). LCMS: RT = 0.63分, MH+ = 266.1。
工程D: (R)−N−(6−(1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(3.8ml)中の、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(419mg, 1.8mmol)、6−(1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(404mg, 1.5mmol)および炭酸セシウム(1.24g, 3.8mmol)の懸濁液を、75℃で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって、40gのシリカゲルのカートリッジで、CHCl中0〜3% [9:1 MeOH/NHOH]で精製し、(R)−N−(6−(1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(417mg, 収率83%)。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 9.40 (1 H, br. s.), 8.60 (1 H, d, J=1.01 Hz), 8.37 (1 H, t, J=1.01 Hz), 7.55 (1 H, t, J=1.39 Hz), 7.16 (1 H, dd, J=1.39, 0.88 Hz), 6.84 (1 H, br. s.), 3.98 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.64 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.34 (1 H, dd, J=14.98, 1.64 Hz), 2.69 - 3.04 (5 H, m), 2.08 - 2.21 (2 H, m), 1.67 - 1.78 (1 H, m), 1.43 - 1.62 (2 H, m). LCMS: RT = 0.26分, MH+ =326.2。
実施例348
(R)−N−(6−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 4−クロロ−6−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン
Figure 0005619907
4,6−ジクロロピリミジン(11.92g, 80mmol)、4−メチル−1H−イミダゾール(6.57g, 80mmol)および炭酸セシウム(26.1g, 80mmol)の混合物を、DMF(50ml)中で室温で18時間撹拌した。反応物を200mlの水に希釈し、200mlのEtOAcで3回抽出した。合わせた有機層を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって、300gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中25〜75% 酢酸エチルで精製し、2種の位置異性体生成物の混合物を得た。プールしたフラクションを、約200mlの体積まで濃縮し、冷却し、4−クロロ−6−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジンを得た(5.70g, 収率37%)。そのNMR NOEの特性によって、4−メチルイミダゾール位置異性体の明確な同定を行った。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.80 (1 H, d, J=0.50 Hz), 8.36 (1 H, d, J=1.26 Hz), 7.29 - 7.31 (1 H, m), 7.25 (1 H, d, J=1.01 Hz), 2.27 (3 H, d, J=1.01 Hz). LCMS: RT = 0.50分, MH+ = 195.1。
工程B: 6−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
2M アンモニア(20ml, 40.0mmol)/イソプロパノール中の、4−クロロ−6−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン(1.18g, 6.1mmol)の溶液を、密封バイアル中、80℃で18時間加熱した。冷却後、固体沈殿物を濾過し、乾燥させ、6−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンを得た(733mg, 収率69.0%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.31 (1 H, d, J=1.26 Hz), 8.28 (1 H, d, J=0.76 Hz), 7.49 (1 H, t, J=1.13 Hz), 7.16 (2 H, s), 6.50 (1 H, d, J=0.76 Hz), 2.15 (3 H, d, J=0.76 Hz). LCMS: RT = 0.39分, MH+ = 176.1。
工程C: 6−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(12ml)中の6−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン(700mg, 4.00mmol)の溶液に、10M NaOH(0.8ml, 8mmol)、二硫化炭素(0.60ml, 10mmol)、NaOH(0.8ml, 8mmol)およびヨードメタン(0.62ml, 10mmol)を15分間で滴下した。2時間撹拌を続け、混合物を水に注いだ。濁った溶液をEtOAcで分配し、水で洗浄し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって、110gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中50〜100% EtOAcで精製し、6−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを得た(438mg, 収率39%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.76 (1 H, d, J=1.01 Hz), 8.55 (1 H, d, J=1.26 Hz), 7.62 - 7.66 (1 H, m), 7.24 (1 H, d, J=1.01 Hz), 2.57 (6 H, s), 2.24 (3 H, d, J=1.01 Hz). LCMS: RT = 0.66分, MH+ = 280.1。
工程D: (R)−N−(6−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(3.8ml)中の、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(412mg, 1.80mmol)、6−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(419mg, 1.5mmol)および炭酸セシウム(1.22g, 3.75mmol)の懸濁液を、75℃で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって、40gのシリカゲルのカートリッジで、EtOAc中1% [95:5 MeOH/NHOH]のプレラン、次にCHCl中1〜2% [95:5 MeOH/NHOH]で精製し、(R)−N−(6−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(472mg, 収率92%)。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 9.40 (1 H, br. s.), 8.56 (1 H, d, J=1.01 Hz), 8.28 (1 H, d, J=1.26 Hz), 7.21 (1 H, s), 6.76 (1 H, br. s.), 3.97 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.63 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.33 (1 H, dd, J=14.86, 1.76 Hz), 2.62 - 3.05 (5 H, m), 2.24 (3 H, d, J=1.01 Hz), 2.03 - 2.19 (2 H, m), 1.65 - 1.81 (1 H, m), 1.39 - 1.62 (2 H, m). LCMS: RT = 0.25, 0.46分, MH+ = 340.3。
実施例349
(R)−N−(6−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 4−クロロ−6−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン
Figure 0005619907
4,6−ジクロロピリミジン(1.8g, 12mmol)、4−クロロ−1H−イミダゾール(1.23g, 12.00mmol)および炭酸セシウム(3.91g, 12.00mmol)の混合物を、DMF(8ml)中で、室温で18時間撹拌した。反応物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって、120gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中0〜40% 酢酸エチルで精製し、4−クロロ−6−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジンを得た(1.41g, 収率54.6%)。そのNMR NOEの特性によって、4−クロロイミダゾール位置異性体の明確な同定を行った。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.86 (1 H, d, J=0.76 Hz), 8.33 (1 H, d, J=1.51 Hz), 7.54 (1 H, d, J=1.76 Hz), 7.30 (1 H, d, J=0.76 Hz). LCMS: RT = 0.81分, MH+ = 215.1。
工程B: 6−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
2M アンモニア(20ml, 40.0mmol)/イソプロパノール中の、4−クロロ−6−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン(0.99g, 4.60mmol)の溶液を、密封バイアル中、80℃で18時間加熱した。冷却後、固体沈殿物を濾過し、乾燥させ、6−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンを得た(884mg, 収率98%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.44 (1 H, d, J=1.51 Hz), 8.32 (1 H, d, J=0.76 Hz), 7.96 (1 H, d, J=1.51 Hz), 7.30 (2 H, br. s.), 6.58 (1 H, d, J=1.01 Hz). LCMS: RT = 0.57分, MH+ = 196.1。
工程C: 6−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(12ml)中の6−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン(850mg, 4.35mmol)の溶液に、10M NaOH(0.87ml, 8.7mmol)、二硫化炭素(0.65ml, 10.9mmol)、NaOH(0.87ml, 8.7mmol)およびヨードメタン(0.68ml, 10.9mmol)を15分間で滴下した。2時間撹拌を続け、混合物を水に注いだ。濁った溶液をEtOAcに分配し、水で洗浄し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって、110gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中10〜40% EtOAcで精製し、6−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを得た(558mg, 収率43%)。
回転異性体の約9:1混合物の1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.80 (0.8 H, d, J=0.76 Hz), 8.79 (0.2 H, d, J=0.50 Hz), 8.59 (1 H, d, J=1.51 Hz), 8.50 (0.1 H, d, J=1.26 Hz), 7.97 (0.9 H, d, J=1.51 Hz), 7.84 (0.1 H, d, J=1.51 Hz), 7.32 (0.9 H, d, J=0.76 Hz), 2.63 (0.6 H, s), 2.58 (5.4 H, s). LCMS: RT = 0.94分, MH+ = 300.0。
工程D: (R)−N−(6−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(3.8ml)中の、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(412mg, 1.800mmol)、6−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(450mg, 1.5mmol)および炭酸セシウム(1.22g, 3.75mmol)の懸濁液を、75℃で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって、40gのシリカゲルのカートリッジで、EtOAc中1% [95:5 MeOH/NHOH]のプレラン、次にCHCl中1〜2% [95:5 MeOH/NHOH]で精製し、(R)−N−(6−(4−クロロ−1H−イミダゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(265mg, 収率48%)。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 9.41 (1 H, br. s.), 8.60 (1 H, d, J=1.01 Hz), 8.25 (1 H, d, J=1.51 Hz), 7.44 (1 H, d, J=1.51 Hz), 6.78 (1 H, s), 4.00 (1 H, d, J=9.82 Hz), 3.67 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.36 (1 H, dd, J=14.86, 1.51 Hz), 2.73 - 3.06 (5 H, m), 2.09 - 2.22 (2 H, m), 1.69 - 1.79 (1 H, m), 1.46 - 1.64 (2 H, m). LCMS: RT = 0.54分, MH+ = 360.2。
実施例350
(R)−N−(6−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 4−クロロ−6−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン
Figure 0005619907
4,6−ジクロロピリミジン(5.96g, 40mmol)、1H−ピラゾール(2.72g, 40.0mmol)および炭酸セシウム(13.03g, 40.0mmol)の混合物を、DMF(25ml)中で、室温で18時間撹拌した。反応物を100mlの水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって、240gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中0〜20% 酢酸エチルで精製し、4−クロロ−6−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジンを得た(4.80g, 収率66%)。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.77 (1 H, d, J=0.76 Hz), 8.55 (1 H, d, J=2.77 Hz), 7.96 (1 H, d, J=1.01 Hz), 7.80 (1 H, d, J=1.01 Hz), 6.51 (1 H, dd, J=2.64, 1.64 Hz). LCMS: RT = 0.86分, MH+ = 181.1。
工程B: 6−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
2M アンモニア(20ml, 40.0mmol)/イソプロパノール中の、4−クロロ−6−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン(1.31g, 7.25mmol)の溶液を、密封バイアル中、80℃で24時間加熱した。反応物を室温で4日間保管した。固体沈殿物を濾過し、乾燥させ、6−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンを得た(1.15g, 収率98%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.53 (1 H, dd, J=2.52, 0.50 Hz), 8.30 (1 H, d, J=0.76 Hz), 7.82 (1 H, d, J=1.01 Hz), 7.19 (2 H, br. s.), 6.88 (1 H, d, J=1.01 Hz), 6.55 (1 H, dd, J=2.64, 1.64 Hz). LCMS: RT = 0.52分, MH+ = 162.1。
工程C: 6−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(18ml)中の6−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン(1.0g, 6.20mmol)の溶液に、10M NaOH(1.24ml, 12.4mmol)、二硫化炭素(0.933ml, 15.5mmol)、NaOH(1.24ml, 12.4mmol)およびヨードメタン(0.966ml, 15.5mmol)を15分間で滴下した。一夜撹拌を続け、混合物を水に注いだ。黄褐色の沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、6−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを得た(136mg, 収率8%)。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.74 (1 H, d, J=1.01 Hz), 8.64 (1 H, d, J=2.52 Hz), 7.82 (1 H, d, J=1.26 Hz), 7.40 (1 H, d, J=1.01 Hz), 6.57 (1 H, dd, J=2.64, 1.64 Hz), 2.58 (6 H, s). LCMS: RT = 0.96分, MH+ = 266.1。
工程D: (R)−N−(6−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(1.2ml)中の、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(135mg, 0.59mmol)、6−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(130mg, 0.49mmol)および炭酸セシウム(399mg, 1.23mmol)の懸濁液を、75℃で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって、40gのシリカゲルのカートリッジで、EtOAc中1% [95:5 MeOH/NHOH]のプレランで、次に定組成のCHCl中1% [95:5 MeOH/NHOH]で精製し、(R)−N−(6−(1H−ピラゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(105mg, 収率66%)。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 9.46 (1 H, br. s.), 8.58 (1 H, d, J=1.01 Hz), 8.50 (1 H, dd, J=2.64, 0.63 Hz), 7.74 (1 H, d, J=1.01 Hz), 7.47 (1 H, br. s.), 6.44 (1 H, dd, J=2.64, 1.64 Hz), 3.98 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.65 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.39 (1 H, dd, J=14.86, 1.51 Hz), 2.71 - 3.09 (5 H, m), 2.10 - 2.26 (2 H, m), 1.69 - 1.80 (1 H, m), 1.48 - 1.64 (2 H, m). LCMS: RT = 0.51分, MH+ = 326.2。
実施例351
(R)−N−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
工程A: 4−クロロ−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピリミジン
Figure 0005619907
4,6−ジクロロピリミジン(5.96g, 40mmol)、1H−1,2,4−トリアゾール(1.381g, 20.00mmol)および炭酸セシウム(13.03g, 40.0mmol)の混合物を、DMF(25ml)中で、室温で16時間撹拌した。反応物を100mlの水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって、160gのシリカゲルカートリッジで、ヘキサン中25〜50% EtOAcで精製し、4−クロロ−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピリミジンを得た(2.78g, 収率38%)。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 9.21 (1 H, s), 8.87 (1 H, s), 8.15 (1 H, s), 7.91 (1 H, s). LCMS: RT = 0.68分, MH+ = 182.1。
工程B: 6−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン
Figure 0005619907
2M アンモニア(20ml, 40.0mmol)/イソプロパノール中の4−クロロ−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピリミジン(1.24g, 6.83mmol)の溶液を、80℃で、密封バイアル中で、18時間加熱した。冷却後、固体沈殿物を濾過し、乾燥させ、6−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミンを得た(1.06g, 収率96%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.30 (1 H, s), 8.35 (1 H, s), 8.30 (1 H, s), 7.39 (2 H, br. s.), 6.83 (1 H, d, J=0.76 Hz). LCMS: RT = 0.41分, MH+ = 163.1。
工程C: 6−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル
Figure 0005619907
DMF(18ml)中の、6−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピリミジン−4−アミン(1.00g, 6.17mmol)の溶液に、10M NaOH(1.23ml, 12.3mmol)、二硫化炭素(0.927ml, 15.4mmol)、NaOH(1.23ml, 12.3mmol)およびヨードメタン(0.96ml, 15mmol)を15分間で滴下した。2時間撹拌を続け、混合物を水に注いだ。濁った溶液をEtOAcで分配し、水で洗浄し、濃縮し、110gのシリカゲルのカートリッジで、ヘキサン中10〜50% EtOAcで、フラッシュクロマトグラフィーによって精製し、6−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチルを得た(541mg, 収率33%)。
回転異性体の4:1混合物の1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.42 (0.74 H, s), 9.40 (0.35 H, s), 9.04 (0.32 H, s), 8.84 (0.76 H, d, J=1.01 Hz), 8.81 (0.33 H, d, J=1.01 Hz), 8.23 (1 H, s), 7.42 (0.75 H, d, J=1.01 Hz), 2.64 (1.2 H, s), 2.59 (4.8 H, s). LCMS: RT = 0.86分, MH+ = 267.1。
工程D: (R)−N−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
DMF(3.8ml)中の、(S)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩(412mg, 1.800mmol)、6−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピリミジン−4−イルカルボンイミドジチオ酸ジメチル(400mg, 1.5mmol)および炭酸セシウム(1222mg, 3.75mmol)の懸濁液を、75℃で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、40gのシリカゲルのカートリッジで、EtOAc中1% [95:5 MeOH/NHOH]のプレランで、次にCHCl中1〜3% [95:5 MeOH/NHOH]で、フラッシュクロマトグラフィーによって精製し、(R)−N−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピリミジン−4−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを得た(210mg, 収率43%)。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 9.45 (1 H, br. s.), 9.14 (1 H, s), 8.61 (1 H, d, J=1.01 Hz), 8.08 (1 H, s), 7.39 (1 H, s), 4.00 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.67 (1 H, d, J=9.57 Hz), 3.38 (1 H, dd, J=14.86, 1.76 Hz), 2.71 - 3.08 (5 H, m), 2.08 - 2.23 (2 H, m), 1.68 - 1.80 (1 H, m), 1.45 - 1.64 (2 H, m). LCMS: RT = 0.46分, MH+ = 327.2。
実施例352
(S)−N−(イソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミン
Figure 0005619907
(S)−N−(イソキノリン−3−イル)−4H−1'−アザスピロ[オキサゾール−5,3'−ビシクロ[2.2.2]オクタン]−2−アミンを、実施例239(工程A〜B)の方法によって、(R)−3−(アミノメチル)キヌクリジン−3−オール 二塩酸塩から出発して製造した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 9.00 (1 H, s), 7.91 (1 H, d, J=8.06 Hz), 7.70 (1 H, d, J=8.31 Hz), 7.58 (1 H, t, J=7.18 Hz), 7.40 (1 H, t, J=7.05 Hz), 7.30 (1 H, br. s.), 3.95 (1 H, d, J=9.82 Hz), 3.64 (1 H, d, J=10.07 Hz), 3.16 - 3.25 (1 H, m), 3.02 - 3.13 (1 H, m), 2.92 (2 H, t, J=7.30 Hz), 2.80 (2 H, t, J=7.05 Hz), 2.05 - 2.23 (2 H, m), 1.52 - 1.84 (3 H, m). MS (LC/MS) R.T. =1.39; [M+H]+= 309.21。
本開示は、前述の実施例に限定されないこと、および、その本質的な特性から逸脱せずに、他の具体的な形態に具現化できることは、当業者に明らかである。従って、実施例は、全ての点で例示であって、前述の実施例よりむしろ請求の範囲を参照し、限定的ではないと解釈することが望ましく、請求の範囲と同等の意義および範囲に入る変更は全てそれに包含されることが意図される。

Claims (5)

  1. 下記:
    Figure 0005619907
    化合物またはその薬学的に許容される塩。
  2. 治療有効量の請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、および、薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
  3. 統合失調症、アルツハイマー病、認知障害、関節リウマチ、変形性関節症、潰瘍性大腸炎、クローン病または糖尿病を処置するための治療剤であって、請求項1に記載の化合物を含む治療剤。
  4. 統合失調症を処置するための、請求項3に記載の治療剤。
  5. アルツハイマー病を処置するための、請求項3に記載の治療剤。
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