JP5619557B2 - 熱収縮チューブ及びこれを用いた電力ケーブル接続部 - Google Patents

熱収縮チューブ及びこれを用いた電力ケーブル接続部 Download PDF

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Description

本発明は、2本の電力ケーブルを接続する電力ケーブルの接続部、特に電力ケーブルの中間接続部の外装に用いる熱収縮チューブと、これを用いた電力ケーブル接続部とに関する。
電力ケーブル、例えばCVケーブル(架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブル)の中間接続部には、電力ケーブルとの水密性、ケーブルシースのシュリンクバック拘束力(ケーブルシースが経時的に長手方向に収縮するのを阻止するシース拘束性)、遮水性等の機能が要求される。従来、これらの機能を電力ケーブル接続部に持たせるために複数の部品材料を必要としていた。近年、それらの機能を持たせた熱収縮チューブが開発されてきている(例えば、特許文献1参照)。
図5は、電力ケーブルの中間接続部の外装に用いられる熱収縮チューブ100の概略構成を示している。
この熱収縮チューブ100は、長手方向にわたり同じ断面構造を有しており、金属からなる遮水層101がチューブ内の略全長にわたって形成されている。
また、一般に、電力ケーブルの中間接続部に用いる接続箱(中間接続箱)は、普通接続箱と絶縁接続箱の2種類に分類される。このうち、絶縁接続箱は、例えば、接続箱本体の一部又は全体を覆う金属ケース間に絶縁筒が介在され、この絶縁筒によって、外部導電層が電気的に縁切りされる構成になっている(例えば、特許文献2参照)。
特開2007-174773号公報 特開2006−74926公報
ところで、図5に示すような従来の熱収縮チューブ100は、チューブ内全長にわたって金属からなる遮水層101があることから、2本の電力ケーブルの接続部分(導体接続部から絶縁体に至る部分)を覆う筒状の補強絶縁層の表面に外導ペイント等の外部導電層が形成されていない部分があり、この部分で外部導電層が電気的に縁切りされる絶縁接続箱ユニット(IJユニット)に用いても絶縁接続箱ができない。このため、熱収縮チューブ100は、上記補強絶縁層の表面全体に外部導電層が形成された普通接続箱ユニット(NJユニット)のみにしか適用されていない。このため、従来の熱収縮チューブ100は、66kV/77kVトリプレックスCVケーブル(3本の芯線が独立して絶縁・保護されたトリプレックス形架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブル)にしか使えないという問題点があった。
上記熱収縮チューブを用いないで、絶縁接続箱とする場合、上述したような絶縁筒付きの銅管や絶縁混和物等を必要とするため、材料コストがかさみ、必要部品点数が増し、部品サイズも大きくなり、電力ケーブルを接続する作業を行う現場での施工時間がかかり、組立スキルが必要となっていた。
本発明は、これらの課題を解決するために為されたもので、その目的は、絶縁接続箱ユニットに適用可能で、かつ、小型化及びコストの低減を図れる熱収縮チューブ及びこれを用いた電力ケーブル接続部を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、2本の電力ケーブルを接続する電力ケーブル接続部の外装に用いる熱収縮チューブであって、チューブの外周側に形成された熱収縮層と、チューブの内周側に形成された粘着層と、前記熱収縮層の内部に、チューブ内の全長にわたって形成された金属からなる遮水層と、を備え、前記遮水層に一部が途切れた縁切り部を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、遮水層に一部が途切れた縁切り部を設けたので、金属からなる遮水層により遮水性能を維持しながら、2本のケーブルを、縁切り部により、絶縁筒等を用いずに電気的に縁切りすることができる。
本発明の他の態様は、前記熱収縮層に、前記遮水層の縁切り部を覆う部分の肉厚を厚くした遮水性能補強部を設けたことを特徴とする。
熱収縮層の遮水性能補強部は、数10×E-8オーダの透湿係数を確保する程度の厚さとするのが好ましい。
本発明の他の態様は、前記熱収縮層の遮水性能補強部に、前記縁切り部近傍における円周方向の水分の浸入を防止する水分浸入防止部を設けたことを特徴とする。
本発明の他の態様は、前記水分浸入防止部は、防水層と、該防水層全体を覆う吸水防止層と、該吸水防止層の外面に設けた撥水層とを含むことを特徴とする。
この構成によれば、金属からなる遮水層がチューブ内の略全長にわたって形成されている従来の熱収縮チューブと同様の遮水性能が得られる。
本発明の他の態様は、前記水分浸入防止部は、前記遮水層の縁切り部及び該縁切り部近傍の遮水層外面に設けた吸水層を更に含み、該吸水層全体を覆うように前記防水層が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、水蒸気の透過をも防止することができる。
上記課題を解決するために、本発明の第2の態様は、2本の電力ケーブルを接続する電力ケーブル接続部であって、2本の電力ケーブルの接続部分を覆う筒状の補強絶縁層の表面に外部導電層が形成されていない部分があり、この部分で外部導電層が電気的に縁切りされる絶縁接続箱ユニットと、チューブの外周側に形成された熱収縮層と、チューブの内周側に形成された粘着層と、前記熱収縮層の内部に、チューブ内の全長にわたって形成された金属からなる遮水層と、を備え、前記遮水層に電気的に縁切りされた縁切り部を設けた熱収縮チューブと、を備え、前記熱収縮チューブを、前記絶縁接続箱ユニットに被せて熱収縮させたことを特徴とする。
本発明によれば、金属からなる遮水層に一部が途切れた縁切り部を設けたので、遮水層により遮水性能を維持しながら、2本のケーブルを、縁切り部により、絶縁筒等を用いずに電気的に縁切りすることができる。従って、絶縁接続箱ユニットに適用可能で、66kV/77kVトリプレックスCVケーブル以外の単心中長距離CVケーブル等の接続部にも使用可能な熱収縮チューブを実現することができる。例えば、66kV/77kVトリプレックスCVケーブル以外の単心中長距離CVケーブル(架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブル)および海外110kV電力ケーブル等への適用拡大が図れる。
また、絶縁接続箱ユニットに適用する場合、絶縁筒付きの銅管や絶縁混和物等を必要としないため、材料コストや必要部品点数が低減され、部品サイズも大きくなる。これにより、小型化及びコストの低減を図れる熱収縮チューブが得られる。さらに、電力ケーブルを接続する作業を行う現場での施工時間が短縮され、高度な組立スキルが不要になる。
本発明の一実施形態に係る熱収縮チューブの一部を示す縦断面図。 図1の熱収縮チューブ全体の概略構成を示す斜視図。 図1の熱収縮チューブを用いた電力ケーブル接続部の概略構成を示す半部縦断面図。 図4(A)は図3の電力ケーブル接続部の詳細な構成を示す半部縦断面図、図4(B)は図4(A)の一部を示す図で絶縁接続箱ユニット(IJユニット)の構成を示す半部縦断面図。 電力ケーブルの中間接続部の外装に用いられる従来の熱収縮チューブの概略構成を示す斜視図。
本発明に係る熱収縮チューブの一実施形態及びこれを用いた電力ケーブル接続部の一実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、各実施形態の説明において、同様の部位には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
<熱収縮チューブ>
熱収縮チューブの一実施形態を、図1及び図2に基づいて説明する。
一実施形態に係る熱収縮チューブ10は、2本の電力ケーブルを接続する電力ケーブル接続部、例えば電力ケーブルの中間接続部の外装に用いる。特に、熱収縮チューブ10は、2本の電力ケーブルの接続部分(導体接続部から絶縁体に至る部分)を覆う筒状の補強絶縁層の表面に外部導電層が形成されていない部分があり、この部分で外部導電層が電気的に縁切りされる絶縁接続箱ユニット(IJユニット)に用いることで、絶縁接続箱である電力ケーブル接続部を作製可能である。
この熱収縮チューブ10は、図1及び図2に示すように、全体が円筒状に形成されたチューブであり、チューブの外周側に形成された熱収縮層11と、チューブの内周側に形成された粘着層12,13と、熱収縮層11の内部に、チューブ内の全長にわたって形成された金属からなる遮水層14と、を備えている。
この熱収縮チューブ10の特徴は、金属からなる遮水層14に一部が途切れた縁切り部14aを設けた点にある。遮水層14は、粘着層13と熱収縮層11との間に円筒状に形成されたアルミ箔等の金属箔からなる金属筒である。
熱収縮層11は、難燃性能を有する材料、例えば、延伸難燃ポリエチレン(PE)を用いるのが好ましい。
また、粘着層12、13には、加熱により融け、接続する2本の電力ケーブルの各ケーブルシース及び接続部と強固に接着する材料が使用される。
粘着層12,13は、接着剤を予めフィルム化したものであり、例えば、接着剤に使用される公知のポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルイミド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、メラミン樹脂等やその混合物を使用することができる。
粘着層12,13はひとつのフィルムシートとなっており、チューブ成形時に重ねて加熱することによりフィルム同士接着している。
熱収縮層11には、遮水層14の縁切り部14aでの遮水性能の低下を補うために、縁切り部14aを覆う部分の肉厚を厚くした遮水性能補強部11aを設けてある。
遮水性能補強部11aは、数10×E-8オーダの透湿係数を確保する程度の厚さとするのが好ましい。
また、熱収縮層11の熱収縮後の厚さ(遮水性能補強部11aを除く部分の厚さ)は3mm以上であるのが好ましい。
熱収縮層11の遮水性能補強部11aには、図1に示すように、遮水層14の縁切り部14a近傍における円周方向の水分の浸入を防止する水分浸入防止部15が設けられている。
水分浸入防止部15は、図1に示すように、防水層16と、防水層16全体を覆う吸水防止層17と、吸水防止層17の外面に設けた撥水層(図示省略)とを含む。
また、水分浸入防止部15は、遮水層14の縁切り部14a及び縁切り部14a近傍の遮水層14外面に設けた吸水層18を更に含む。この吸水層18全体を覆うように防水層16が設けられている。
なお、熱収縮チューブ10は、吸水層18を防水層16の内側に設けた構成に限らず、吸水層18を防水層16と吸水防止層17との間に設けた構成であっても良い。
吸水層18は、例えば、吸水ポリマーを混合した材料からなる。防水層16には、例えば、JGIジャパンゴアテックス製のラミネート構造フィルムが使用される。また、吸水防止層17には、例えば、シランオリゴマー系の吸水防止剤が使用される。また、吸水防止層17の外面に設けた撥水層(図示省略)として、例えば、超撥水材料を用いたHIREC(NTTアドバンステクノロジー)等が塗布される。
このように、本例の熱収縮チューブ10は、熱収縮層11に遮水性能補強部11aを設けると共に、この遮水性能補強部11aに円周方向の水分の浸入を防止する水分浸入防止部15を設けることで、金属からなる遮水層がチューブ内の略全長にわたって形成されている従来の熱収縮チューブと同様の遮水性能が得られる構造になっている。
以上の構成を有する熱収縮チューブ10によれば、以下のような作用効果を奏する。
(1)金属からなる遮水層14に一部が途切れた縁切り部14aを設けたので、遮水層14により遮水性能を維持しながら、接続する2本のケーブルの内の一方の外導(外部導電層)とその他方の外導(外部導電層)とを、縁切り部14aにより、絶縁筒等を用いずに電気的に縁切りすることができる。
従って、絶縁接続箱ユニットに適用可能で、66kV/77kVトリプレックスCVケーブル以外の単心中長距離CVケーブル等の接続部にも使用可能な熱収縮チューブを実現することができる。例えば、66kV/77kVトリプレックスCVケーブル以外の単心中長距離CVケーブル(架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブル)および海外110kV電力ケーブル等への適用拡大が図れる。
(2)絶縁接続箱ユニットに適用する場合、絶縁筒付きの銅管や絶縁混和物等を必要としないため、材料コストや必要部品点数が低減され、部品サイズも大きくなる。これにより、小型化及びコストの低減を図れる熱収縮チューブが得られる。また、電力ケーブルを接続する作業を行う現場での施工時間が短縮され、高度な組立スキルが不要になる。
(3)水分浸入防止部15は、防水層16と、防水層16全体を覆う吸水防止層17と、吸水防止層17の外面に設けた撥水層(図示省略)とを含む構成になっている。この水分浸入防止部15と遮水層14とにより、円周方向(図1で上下方向)からの水の浸入を防止することができ、金属からなる遮水層がチューブ内の略全長にわたって形成されている従来の熱収縮チューブと同様の遮水性能が得られる。
(4)水分浸入防止部15は、遮水層14の縁切り部14a及び縁切り部14a近傍の遮水層14外面に設けた吸水層18を更に含む構成になっている。これにより、水蒸気の透過をも防止することができる。
(5)熱収縮層11を加熱すると、粘着層12,13が融け、熱収縮層11が装着される2本の電力ケーブルの接続部と強固に接着することによって、長手方向の隙間からの水の浸入を防止することができる。
<電力ケーブル接続部>
図1及び図2に示す上記熱収縮チューブ10を用いた電力ケーブル接続部の一実施形態を、図3に基づいて説明する。なお、図3では、上述した熱収縮チューブ10を、その一部を省略して示している。
電力ケーブル接続部20は、2本の電力ケーブル30,40を接続する電力ケーブル接続部に熱収縮チューブ10を被せて熱収縮させた構成になっている。
熱収縮チューブ10は、上述したように、チューブの外周側に形成された熱収縮層11と、チューブの内周側に形成された粘着層12,13と、熱収縮層11の内部に、チューブ内の全長にわたって形成された金属からなる遮水層14と、を備え、遮水層14に一部が途切れた縁切り部14aを設けた構成を有する。
電力ケーブル30,40はそれぞれ、導体(図示省略)と、導体を覆う絶縁体30b,40bと、絶縁体30b,40bを覆う外部半導電層30c,40cと、外部半導電層30c,40cを覆う布テープ層30d,40dと、布テープ層30d,40dを覆うケーブルシース30e,40eとを有している。図3で符号50は、電力ケーブル30,40それぞれの導体(図示省略)が導体接続管(図示省略)により接続された導体接続部である。
電力ケーブル30,40を接続する際には、各電力ケーブルを段剥ぎすることにより、導体と、絶縁体30b,40bと、外部半導電層30c,40cと、布テープ層30d,40dとをそれぞれ所定の長さ露出させた状態で、両電力ケーブル30,40が向かい合わせに配置される。
電力ケーブル30,40を段剥ぎした後、それぞれの導体が接続管により接続されて導体接続部50が構成される。
この後、上記熱収縮チューブ10を、図3に示すように、2本の電力ケーブル30,40の一方のケーブルシース30eからその他方(電力ケーブル40)のケーブルシース40aにかけて被せて熱収縮させることで、電力ケーブル接続部20が完成する。
上記構成を有する電力ケーブル接続部20によれば、以下のような作用効果を奏する。
(1) 縁切り部14aを設けた金属からなる遮水層14により遮水性能を維持しながら、接続する2本のケーブル30,40を、縁切り部14aにより、絶縁筒等を用いずに電気的に縁切りすることができる。
従って、絶縁接続箱ユニットに適用可能で、66kV/77kVトリプレックスCVケーブル以外の単心中長距離CVケーブル等の接続部にも使用可能となる。例えば、単心中長距離CVケーブルおよび海外110kV電力ケーブル等の接続部にも使用可能となる。
(2)絶縁接続箱ユニットに適用する場合、絶縁筒付きの銅管や絶縁混和物等を必要としないため、材料コストや必要部品点数が低減され、部品サイズも大きくなる。これにより、小型化及びコストの低減を図れる電力ケーブル接続部が得られる。また、電力ケーブル30,40を接続する作業を行う現場での施工時間が短縮され、高度な組立スキルが不要になる。
(3)熱収縮層11に遮水性能補強部11aを設けると共に、この遮水性能補強部11aに水分浸入防止部15を設けた熱収縮チューブ10を用いているので、遮水層がチューブ内の略全長にわたって形成されている従来の熱収縮チューブと同様の遮水性能が得られる電力ケーブル接続部を実現することができる。
(4)熱収縮層11を加熱すると、粘着層12,13(図1参照)が融け、電力ケーブル30,40の接続部及びケーブルシース30e,40eと強固に接着することによって、長手方向の隙間からの水の浸入を防止することができる。
<電力ケーブル接続部の一実施例>
次に、図1及び図2に示す上記熱収縮チューブ10を、単心中長距離CVケーブル等の接続部に用いた電力ケーブル接続部20Aの一実施例を、図4(A)、図4(B)に基づいて説明する。なお、図4(A)に示す電力ケーブル接続部では、図4(B)に示す絶縁接続箱ユニットの外部導電層71の図示を省略してある。
電力ケーブル接続部20Aは、2本の電力ケーブル30A,40Aを接続する電力ケーブル接続部であって、上記熱収縮チューブ10を、図4(B)に示す絶縁接続箱ユニット(IJユニット)70に被せて熱収縮させることで、絶縁接続箱である電力ケーブル接続部を構成している。
図4(A)、図4(B)において、符号30a,40aは電力ケーブル30,40の導体であり、符号50は導体30a,40aが導体接続管51により接続された導体接続部である。この導体接続部50の外周には、後述する内部半導電層と導体接続部50との間の隙間を埋めるために、半導電性テープ52が巻付けられる。
電力ケーブル30A,40Aの導体接続部50を覆うようにゴムユニット60が設けられている。このゴムユニット60は、図4(A)、図4(B)に示すように、電力ケーブル30A,40Aの接続部分(導体接続部50から絶縁体30b,40bに至る部分)を覆う筒状の補強絶縁層61と、補強絶縁層61の内周で導体接続部50を同心的に取り囲む環状の内部半導電層62と、少なくとも一部が補強絶縁層61内部に埋め込まれた1対のストレスコーン63,64とを有する。
図4(B)に示す絶縁接続箱ユニット(IJユニット)70は、2本の電力ケーブル30A,40Aの上記接続部分を覆う筒状の補強絶縁層61の表面に外部導電層71が形成されていない部分Xがあり、この部分Xで外部導電層71が電気的に縁切りされるようになっている。
外部導電層71は、例えば外導ペイントが塗布された層もしくは、導電ゴムが巻かれた層である。
また、図4(A)において、符号53は、一方の電力ケーブル30Aの布テープ層30dから他方の電力ケーブル40Aの布テープ層40dにわたって、ゴムユニット60の周囲に巻き付けられたCテープである。このCテープ53は、ブチルゴムをベースにした導電性加硫ゴムシートの片面に、半導電性のある粘着材を貼り合わせた半導電性テープである。
符号54は、Cテープ53の周囲に巻き付けられたシールドメッシュテープ(電磁波障害防止用テープ)である。また、符号55は、シールドメッシュテープの周囲に巻き付けられた融着テープである。この融着テープ55は、例えば、基材フィルムの材料としてポリエチレンを用い、かつ、基材フィルムの片面に粘着層としてブチルゴムを複合させた自己融着テープである。融着テープ55は、例えば、古河電気工業株式会社製のエフコテープ2号などが適する。
なお、図4(A)に示すように、Cテープ53とシールドメッシュテープ54は、図4(B)に示す絶縁接続箱ユニット70の外部導電層71が形成されていない部分Xには、電気的に縁切りするために巻かないようになっている。
なお、図4(B)に示す電力ケーブル接続部20Aでは、外部導電層(例えば外導ペイント)71が部分Xのみ形成されていない構造であるが、部分Xから図4(B)で左側に外部導電層71が形成されていない構造の電力ケーブル接続部20Aであっても良い。
上記構成を有する電力ケーブル接続部20Aによれば、縁切り部14aを設けた金属からなる遮水層14により遮水性能を維持しながら、接続する2本のケーブル30A,40Aを、縁切り部14aにより、絶縁筒等を用いずに電気的に縁切りすることができる。
従って、図4(B)に示す絶縁接続箱ユニット70に適用可能で、単心中長距離CVケーブル等の接続部である絶縁接続箱にも使用可能となる。
また、熱収縮層11を加熱すると、粘着層12,13が融け、電力ケーブル30,40の接続部及びケーブルシース30e,40eと強固に接着することによって、長手方向の隙間からの水の浸入を防止することができる。
なお、図4(A)で説明した電力ケーブル接続部20Aは、本発明に係る熱収縮チューブを用いた電力ケーブル接続部の一例であって、本発明は、図4(A)に示す電力ケーブル接続部20Aとは接続部の構造、つまり電力ケーブル30A,40Aの周囲の構造が異なる場合にも広く適用可能である。
10:熱収縮チューブ
11:熱収縮層
11a:遮水性能補強部
12,13:粘着層
14:遮水層
14a:縁切り部
15:水分浸入防止部
16:防水層
17:吸水防止層
18:吸水層
20,20A:電力ケーブル接続部
30,40,30A,40A:電力ケーブル
30e,40e:ケーブルシース
70:絶縁接続箱ユニット(IJユニット)
71:外部導電層

Claims (6)

  1. 2本の電力ケーブルを接続する電力ケーブル接続部の外装に用いる熱収縮チューブであって、
    チューブの外周側に形成された熱収縮層と、
    チューブの内周側に形成された粘着層と、
    前記熱収縮層の内部に、チューブ内の全長にわたって形成された金属からなる遮水層と、を備え、
    前記遮水層に一部が途切れた縁切り部を設けたことを特徴とする熱収縮チューブ。
  2. 前記熱収縮層に、前記遮水層の縁切り部を覆う部分の肉厚を厚くした遮水性能補強部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の熱収縮チューブ。
  3. 前記熱収縮層の遮水性能補強部に、前記縁切り部近傍における円周方向の水分の浸入を防止する水分浸入防止部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱収縮チューブ。
  4. 前記水分浸入防止部は、防水層と、該防水層全体を覆う吸水防止層と、該吸水防止層の外面に設けた撥水層とを含むことを特徴とする請求項3に記載の熱収縮チューブ。
  5. 前記水分浸入防止部は、前記遮水層の縁切り部及び該縁切り部近傍の遮水層外面に設けた吸水層を更に含み、該吸水層全体を覆うように前記防水層が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の熱収縮チューブ。
  6. 2本の電力ケーブルを接続する電力ケーブル接続部であって、
    2本の電力ケーブルの接続部分を覆う筒状の補強絶縁層の表面に外部導電層が形成されていない部分があり、この部分で外部導電層が電気的に縁切りされる絶縁接続箱ユニットと、チューブの外周側に形成された熱収縮層と、チューブの内周側に形成された粘着層と、前記熱収縮層の内部に、チューブ内の全長にわたって形成された金属からなる遮水層と、を備え、前記遮水層に電気的に縁切りされた縁切り部を設けた熱収縮チューブと、を備え、
    前記熱収縮チューブを、前記絶縁接続箱ユニットに被せて熱収縮させたことを特徴とする電力ケーブル接続部。
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