JP5619219B2 - 光分岐装置 - Google Patents

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Description

この発明は、光分岐装置、特に妨害光による障害特定及び障害除去を行う受動光ネットワーク(PON)に用いて好適な光分岐装置に関するものである。
PONシステムは、光ネットワークであって、インターネット接続サービスなど各種サービスを提供することができる。
図11を参照して、PONシステムについて説明する。図11はPONシステムの概略構成図である。PONシステム105では、キャリアの収容局205内に設置される局側装置(OLT:Optical Line Terminal)210と、加入者宅に設置される複数の加入者端末(ONU:Optical Network Unit)300−1〜nが、光ファイバ網で接続されている。
PONシステム105は、光分岐部405を備えている。収容局205と光分岐部405とは、1本の光ファイバで接続されている。この光ファイバは、光分岐部405に設けられた光スプリッタ420で複数の光ファイバに分岐され、それぞれONU300−1〜nに接続されている。
PONシステム105は、光ファイバやOLT210を共用することにより、局側の装置コストの大幅な削減を可能とする。
しかしながら、OLT210と各ONU300−1〜nの間の通信において障害が発生した場合の、障害発生場所の特定や障害の除去などに関しては、このようなPONシステム105では、光ファイバを共有しているために、以下のような課題がある。
第1に、あるONUに起因した障害が発生したときに、当該ONUからの信号が、共有ファイバを経由してOLTに送られる。このため、OLTでは、障害がどのONUに起因しているかを判別できない場合がある。第2に、OLTが障害の発生したONUを特定した場合であっても、その除去は簡単ではない。
そこで、この障害の特定や除去のために様々な提案がなされている。
例えば、ONUに対してループバック命令を送信し、PN(Pseudorandom−Noise)系列を用いた自己相関検出を行う方法がある。この自己相関検出には、ループバックテスタを用いており、妨害光を含む光信号のスペクトラム分析から、妨害下におけるONUの良否判断を可能としている(例えば、非特許文献1参照)。
また、各ONUに固有の波長フィルタを実装し、これに対応する波長パルスを活用したOTDR(Optical Time Domain Refectrometer)検出が提案されている(例えは、非特許文献2参照)。
また、光スプリッタと光スイッチを、電力供給機能を有する遠隔地に設置し、遠隔制御により加入者ごとの光分岐ファイバを保守用光ファイバと接続して、障害発生区間の保守管理を実現する方法もある(例えば、非特許文献3参照)。
また、OTDR測定値を初期状態と故障時とで比較することで、故障特定を実現する方法もある(例えば、非特許文献4参照)。
小原他「光妨害環境下におけるPONシステムのONU診断法」2003年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会B−8−16 K.Ozawa et al.,「Field Trial of Optical Maintenance of PONs using a tunable OTDR」ECOC2000 2.1.3 S.Roskes et al.,「Costs per Home Connected: The impacts of Automated Fiber Management On Fiber−to−the−Home deployments」NThB2,OFC/NFOEC2008 Y.Enomoto et al.,「Optical fiber management and testing system for PON enhanced with identification technologies using a mobile access terminal with a two−dimensional code scanner and fault isolation technologies using high spatial resolution OTDR」NTT AS、vol.6,no.5、May2007
しかしながら、非特許文献1に開示されている技術では、障害特定用のループバック測定器が必要であり、ONUにはループバックテスタからの制御信号に従ってループバックを実現する機能が必要である。また、PONシステムの発展に応じた制御信号が必要であり、新たな設備導入が必要となる。さらに、OLT側で、スペクトラム分析により障害箇所を特定できたとしても、この障害を除去しなければ、PONシステムの他の加入者へのサービスを再開できない。
また、非特許文献2に開示されている技術では、ファイバ故障箇所の特定のため、ONUごとに波長フィルタの実装が必要となる。このため、ONU固有のフィルタタイプや設置場所の情報管理が必要となる。さらに、OTDR専用機が必要となるなど、運用及び保守管理のコストが増大する。
また、非特許文献3の技術では、保守管理に電源供給が必要なため、無給電地には適用できない。
また、非特許文献4の技術では、ONUの新設ごとにOTDRによる反射光パターンの情報更新が必要になる。
この発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、この発明の目的は、OLTからの光注入により妨害光の影響を抑圧し、それにより、障害発生箇所の特定と、その除去を可能にする受動光ネットワークに用いて好適な光分岐装置を提供することである。
上述した目的を達成するために、この発明の光分岐装置は、受動光ネットワークの局側装置と複数の加入者端末の間に設けられ、分波器と、光スプリッタと、擬似スイッチ部とを備えて構成される。分波器は、収容局から受け取った下り光信号を下り信号及び制御信号に2分岐する。光スプリッタは、下り信号を複数の下り加入者信号に分岐し、及び、上り加入者信号を合成することにより上り光信号を生成する。擬似スイッチ部は、制御信号により上り加入者信号の通過及び遮断を制御する。
上述した光分岐装置の好適実施形態によれば、擬似スイッチ部が、制御信号を加入者制御信号に分波する波長フィルタと、加入者制御信号により上り加入者信号の通過及び遮断を切り換える複数の擬似光スイッチとを備えるのが良い。
また、擬似光スイッチは、入力される光信号の強度が閾値以下の場合は、入力光信号の光強度に比例する強度の光信号を出力し、入力される光信号の強度が閾値より大きいときは、一定の強度の光信号を出力する光リミッタデバイスを備えるのが良い。
また、加入者制御信号は、互いに異なる波長であり、かつ、上り光信号及び下り光信号とも波長が異なるのが好適である。
上述した光分岐装置のさらなる好適実施形態によれば、擬似光スイッチは、上り加入者信号と加入者制御信号を合成して、光リミッタデバイスに送るONU側フィルタと、光リミッタデバイスの出力に含まれる加入者制御信号の成分を遮断するOLT側フィルタとを備えるのが良い。
また、擬似光スイッチが、下り加入者信号と加入者制御信号を合成して、光リミッタデバイスに送るOLT側フィルタを備え、光リミッタデバイスには、上り加入者信号と加入者制御信号が逆方向から注入される構成にしても良い。
また、この発明の光分岐装置の他の好適実施形態によれば、光分岐装置は、光スプリッタと、擬似スイッチ部とを備えて構成される。
光スプリッタは、下り光信号を、複数の下り加入者信号及び加入者制御信号に分岐し、及び、複数の上り加入者信号を合成して上り光信号を生成する。
擬似スイッチ部は複数の擬似光スイッチを備え、擬似光スイッチは、加入者制御信号を復号化する復号化部と、入力光信号の強度が閾値以下の場合は、入力光信号の強度に比例する強度の出力光信号を出力し、入力光信号の強度が閾値より大きいときは、一定の強度の出力光信号を出力する光リミッタデバイスとを備える。ここで、加入者制御信号は光符号分割多重信号である。
この発明の光分岐装置を、受動光ネットワークに用いると、OLTからの光注入により妨害光の影響が抑圧され、それにより、障害発生箇所の特定と、その除去が可能になる。
光ネットワークの概略構成図である。 光リミッタデバイスの構造を説明する概略図である。 光リミッタデバイスの機能を説明する模式図(1)である。 擬似光スイッチを説明する模式図である。 障害発生箇所の特定方法を説明する模式図である。 OTDRを説明する模式図である。 擬似光スイッチの概略構成図である。 光リミッタデバイスの機能を説明する模式図(2)である。 光リミッタデバイスの機能を説明する模式図(3)である。 光ネットワークの概略構成図である。 PONシステムの概略構成図である。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態について説明するが、各構成要素の配置関係については、この発明が理解できる程度に概略的に示したものに過ぎない。また、以下、この発明の好適な構成例につき説明するが、数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の構成の範囲を逸脱せずにこの発明の効果を達成できる多くの変更又は変形を行うことができる。
(第1実施形態)
図1を参照して、第1実施形態の光分岐装置とこの光分岐装置が用いられる光ネットワークについて説明する。光ネットワーク100は、1台の局側装置(OLT:Optical Line Terminal)210と、複数の加入者端末(ONU:Optical Network Unit)300が、光ファイバ網で接続されている、いわゆるPONシステムである。光分岐装置(光分岐部とも称する。)400は、収容局200と光ファイバで接続されている。また、複数のONU300はそれぞれ光分岐部400と光ファイバで接続されている。
ここでは、PONシステムを構成するONU300の台数をn(nは2以上の整数)とし、各ONUを区別するときは、第k(kは1以上n以下の整数)のONU300−kとして説明する。以下の説明では、OLT210からONU300に向かう信号を下り信号と称し、特に、光分岐部400とONU300の間の下り信号を下り加入者信号と称する。また、ONU300からOLT210に向かう信号を上り信号又は上り光信号と称し、特に、光分岐部400とONU300の間の上り信号を上り加入者信号と称する。
収容局200は、その内部にOLT210、制御信号生成部220及び合波器230を備えている。OLT210は、一般にPONシステムで用いられる従来周知の構成にすればよい。
制御信号生成部220は、多波長光源224と、波長フィルタ226を備えて構成されていて、複数のONU300で生成される上り加入者信号を制御するための制御信号を生成する。
多波長光源224は、PONシステム100に接続されているONU300の台数nに等しい個数の加入者制御信号、すなわち、第1〜第nの加入者制御信号を生成する。第kの加入者制御信号は、第kのONU300−kからの上り加入者信号を透過させるか遮断するかの制御を行う。
第1〜第nの加入者制御信号は、中心波長が、それぞれ第1〜第nの波長λ1〜λnであり、互いに波長が異なっている。なお、これら第1〜第nの波長λ1〜λnは、OLTとONUの間の上り信号又は下り信号として用いられる信号とも、波長が異なっている。PONシステムでは、下り信号の波長として、1.49μmが用いられ、上り信号の波長として、1.31μmが用いられる。
多波長光源224で生成された第1〜第nの加入者制御信号は、波長フィルタ226に送られる。波長フィルタ226は、第1〜第nの加入者制御信号を合波して、制御信号を生成する。波長フィルタ226は、波長分割多重(WDM)技術で、波長多重あるいは波長分割の際に用いられる、いわゆるWDMフィルタとすることができる。
なお、制御信号は、後述するようにPONシステムで障害が発生した場合に、その場所の特定や除去に用いられる。制御信号は、第1〜第nの加入者制御信号を少なくとも1つ含んでいれば良く、全て含んでも良い。
合波器230は、OLT210で生成された下り信号と、制御信号生成部220で生成された制御信号を合波して、下り光信号として光分岐部400に送る。また、合波器230は、光分岐部400から受け取った上り信号を局側装置210に送る。
光分岐部400は、その内部に分波器410、光スプリッタ420及び擬似スイッチ部430を備えている。
分波器410は、収容局200から受け取った下り信号及び制御信号をそれぞれ光スプリッタ420及び擬似スイッチ部430へ送る。すなわち、分波器410は、下り光信号を下り信号の波長帯域の光と制御信号の波長帯域の光とに分波して、下り信号を光スプリッタ420へ送り、制御信号を擬似スイッチ部430へ送る。また、分波器410は、光スプリッタ420から受け取った上り信号を収容局200へ送る。
光スプリッタ420は、下り信号を複数の下り加入者信号に分岐して、擬似スイッチ部430へ送る。また、各ONU300で生成され、光分岐部400に送られた上り加入者信号を合成することにより上り信号を生成し、上り信号を分波器410へ送る。
擬似スイッチ部430は、制御信号を用いて、上り加入者信号の通過及び遮断を制御する。擬似スイッチ部430は、波長フィルタ436と、第1〜第nの擬似光スイッチ440−1〜nとを有している。第1〜第nの擬似光スイッチ440−1〜nは、光スプリッタ410で分岐された光路に、それぞれONU300−1〜nに対応して設けられている。
波長フィルタ436は、制御信号を第1〜nの加入者制御信号に分波して、各加入者制御信号をそれぞれ擬似光スイッチ440−1〜nへ送る。第kの擬似光スイッチ440−kは、第kの加入者制御信号により、第kのONU300−kからの上り加入者信号の制御を行う。擬似スイッチ部430が有する波長フィルタ436は、収容局200の内部に設けられる波長フィルタ226と同様のものを用いれば良い。
(擬似光スイッチ)
擬似光スイッチ440は、例えば、光リミッタデバイス(例えば、Kilolambda Technologies社製、又は、Molex Inc製)10を用いて構成される。光リミッタデバイス10は、入力される光信号の強度が閾値以下の場合は、入力される光信号の強度に比例する強度の光信号を出力し、入力される光信号の強度が閾値より大きいときは、一定の強度の光信号を出力する。
図2を参照して光リミッタデバイスについて説明する。光リミッタデバイス10は、ナノ構造薄膜24を1対の軸合わせスリーブ20及び21で挟む構成となっている。軸合わせスリーブ20及び21には、光ファイバ22及び23が内蔵されていて、入力光は、一方の軸合わせスリーブ20の光ファイバ22を経て、ナノ構造薄膜24に送られ、このナノ構造薄膜24を介して、他方の軸合わせスリーブ21の光ファイバ23を経て出力される。
図3を参照して、光リミッタデバイスの機能について説明する。光リミッタデバイスは、一定以上の強度の光信号を入力したときに生じる非線形効果による散乱現象を活用したものであり、出力光の強度を抑圧する機能を有する。
図3(A)は、ナノ構造薄膜24に異なる強度の光信号(Ii,IIi,IIIi)が入力された場合に出力される光信号(Io,IIo,IIIo)を、模式的に示す図である。ここでは、光リミッタデバイスが備えるナノ構造薄膜24を図示し、他の構成要素の図示を省略する。図3(B)は、入力される光信号の強度(入力光強度)と出力される光信号の強度(出力光強度)の関係を模式的に示す図であり、横軸に、入力光強度を取って示し、縦軸に、出力光強度を取って示している。図3(C)は、入力光強度と、ナノ構造薄膜24での光損失の関係を模式的に示す図であり、横軸に、入力光強度を取って示し、縦軸に、ナノ構造薄膜24での光損失を取って示している。
入力光強度が閾値Xthを超えている場合(IIi,IIIi)は、ナノ構造薄膜24からの出力光強度は一定値をとる。一方、入力光強度が閾値Xthよりも小さい場合(Ii)は、出力光強度は、入力光強度に比例する。
光損失についてみれば、入力光強度が閾値Xthより小さい場合は、ナノ構造薄膜24での光損失は一定値となり、入力光強度が閾値Xthより大きい場合は、入力光強度の増加につれて光損失の値も大きくなる。
次に、図4を参照して、光リミッタデバイスを用いた擬似光スイッチについて説明する。図4(A)は、ナノ構造薄膜24に信号光(入力信号とも称する)と制御光(制御信号とも称する)が入力された場合を、模式的に示す図である。ここでは、光リミッタデバイスが備えるナノ構造薄膜24を図示し、他の構成要素の図示を省略する。図4(B)は、入力される光信号の強度(入力光強度)と出力される光信号の強度(出力光強度)の関係を模式的に示す図であり、横軸に、入力光強度を取って示し、縦軸に、出力光強度を取って示している。図4(C)は、入力光強度と、ナノ構造薄膜24での光損失の関係を模式的に示す図であり、横軸に、入力光強度を取って示し、縦軸に、ナノ構造薄膜24での光損失を取って示している。
信号光の入力光強度Xiが閾値Xthよりも低く設定されている信号光の入力に対しては、入力光強度Xiに比例した大きさの光信号が出力される(図4(A)中、Ioで示す)。
信号光に加えて、信号光の入力光強度(信号強度)Xiと制御光の入力光強度(制御強度)Xcの総和(Xi+Xc)が閾値Xthを超えるように設定された制御光を入力すると、総和として光強度が一定値以下に抑圧される。例えば、入力光と制御光の光強度の総和Xi+Xcが閾値Xthの10倍程度になると、信号強度Xiと制御強度Xcはそれぞれ10分の1程度の光強度となる(図4(A)中、IIoで示す)。このように、制御光の光強度を強くする(IIi)か、弱くあるいは0にする(Ii)かによって、信号光に対して、信号光の透過(Io)及び遮断(IIo)が制御され、擬似的に信号光の遮断(光断とも称する)を実現する、いわゆる擬似光スイッチとして機能する。なお、ここでの信号光の遮断とは、信号光の光強度を一定値以下に抑圧することをいう。
再び、図1を参照して、擬似光スイッチ440について説明する。
擬似光スイッチ440は、光リミッタデバイス10のONU側とOLT側にそれぞれ、ONU側フィルタ444及びOLT側フィルタ446を備えている。
ONU側フィルタ444は、上り加入者信号と加入者制御信号を合成して、光リミッタデバイス10に送る。光リミッタデバイス10の出力には、上り加入者信号と加入者制御信号の波長成分が含まれている。ここで、上り加入者信号について、擬似的に光断が実現された場合であっても、光リミッタデバイス10からは、加入者制御信号の波長成分が出力される。OLT側フィルタ446は、光リミッタデバイス10の出力に含まれる加入者制御信号の成分を遮断する。この結果、制御光を入力すると、上り加入者信号の光強度を制御光の強度に応じて抑圧することができる。
(障害特定方法)
図5を参照して、障害発生箇所の特定方法について説明する。
PONシステム100では、各ONU300からの信号の送信時間は、OLT210からの指示で設定されていて、光分岐部400が備える光スプリッタでは、互いに衝突しないように合波される(図5(A))。
ここで、障害の例として、第1のONU300−1に障害が発生し、第1のONU300−1が許可されている時間よりも長い時間、光信号を送信した場合について説明する(図5(B))。この場合、第2のONU300−2及び第3のONU300−3からの上り信号と第1のONUからの上り信号が衝突してしまう。すなわち、第1のONU300−1からの信号が、正常に送信されている第2のONU300−2や第3のONU300−3の信号に対して、妨害光となってしまう。このとき、OLT210では、第1〜3のONU300−1〜3のいずれからも信号を正常に受け取れないので、そのままでは障害の発生箇所を特定できない。
そこで、OLT210から第1〜3のONU300−1〜3に対して第1〜3の加入者制御信号のいずれかを含む制御信号を生成して送信する。
これら、各加入者制御信号は、光分岐部400が備える擬似光スイッチに送られ、第1〜3のONU300−1〜3からの上り加入者信号を擬似的に遮断する。例えば、第1加入者制御信号を含まずに、第2加入者制御信号及び第3加入者制御信号を含む信号を送信すれば、第1のONU300−1からの上り加入者信号は、擬似光スイッチを透過するのでOLTは受け取ることができる。第2及び第3のONU300−2及び3からの上り加入者信号は、擬似光スイッチで遮断されるので、OLTはこれらを受け取らない。受け取った上り信号に異常があれば、第1のONU300−1に障害が発生したと認識できる。これを他の波長について行えば、障害が発生したONUの特定ができる。
次に、第1のONU300−1で障害が発生したと認識できた場合は、第1の波長の制御信号を送信する。この場合、第1のONU300−1からの信号のみが遮断、すなわち、第2及び第3のONU300−2及び3からの信号に与える影響がわずかになるように第1のONU300−1からの信号の光強度が抑圧される。この結果、第2及び第3のONU300−2及び3からの信号はOLTで正常に受信される。
従って、第1のONU300−1で障害が発生している場合であっても、他のONUとの間で速やかに通信を再開できる。
図6を参照してOTDRによる破断確認方法について説明する。既存のOTDR装置240を収容局201内に設ける。OTDR装置240からの診断光は、OTDR装置240から合波器250を経て各ONU300−1〜nに送られる。
例えば、第2〜nの加入者制御信号を含む制御信号として注入すれば、第2〜nのONU300−2〜nからの信号は遮断される。従って、OTDRによる破断確認を行えば、第1のONU300−1から光分岐部400までの光ファイバの状態が診断でき、ファイバが破断している場合は、その位置の特定ができる。
(第2実施形態)
図7を参照して、第2実施形態の光分岐装置について説明する。第2実施形態の光分岐装置は、擬似光スイッチの構成が第1実施形態と異なっており、それ以外の点は同様なので、重複する説明を省略する。
擬似スイッチ部432の擬似光スイッチ442は、光リミッタデバイス10と、光リミッタデバイス10のOLT側に設けられたOLT側フィルタ446を備えて構成される。OLT側フィルタ446は、下り加入者信号と加入者制御信号を合成して、光リミッタデバイス10に送る。すなわち、光リミッタデバイス10には、上り加入者信号と加入者制御信号が逆方向から注入される。
図8を参照して、加入者制御信号と上り加入者信号とが、互いに逆方向から注入された場合の光リミッタデバイスの機能について説明する。
図8(A)は、ナノ構造薄膜24に信号光と制御光が逆方向から入力された場合を、模式的に示す図である。ここでは、光リミッタデバイスが備えるナノ構造薄膜24を図示し、他の構成要素の図示を省略する。図8(B)は、入力光強度と出力光強度の関係を模式的に示す図であり、横軸に、入力光強度を取って示し、縦軸に、出力光強度を取って示している。図8(C)は、入力光強度と、ナノ構造薄膜24での光損失の関係を模式的に示す図であり、横軸に、入力光強度を取って示し、縦軸に、ナノ構造薄膜24での光損失を取って示している。
上り加入者信号の光強度が閾値Xthよりも低い場合は、上り加入者信号の光強度に比例した大きさの光信号が出力される。
これに、光強度がXcの加入者制御信号を入力すると、加入者制御信号と上り加入者信号とは、互いに逆方向から注入された場合であっても、上り加入者信号の光強度(信号強度)Xiと加入者制御信号の光強度(制御強度)Xcの総和(Xi+Xc)が閾値Xthを超えた場合、個々の光強度が閾値Xth以下であっても、光強度が抑圧される。例えば、入力光と制御光の光強度が、総和Xi+Xcが閾値Xthの10倍程度になると、総和Xi+Xcはそれぞれ10分の1程度の光強度となる。このように、擬似的に光断を実現できる。
第2実施形態の構成によれば、WDMフィルタ436で分岐された加入者制御信号は、OLT側フィルタ446を経て光リミッタデバイス10に送られる。この場合、加入者制御信号はONU方向に送られるので、擬似光スイッチ442では、光リミッタデバイス10から出力される加入者制御信号の波長成分を遮断する必要がない。このため加入者制御信号を遮断するためのフィルタが不要になる。
なお、上述した各実施形態では、上り加入者信号と加入者制御信号について説明したが、下り加入者信号が加わった場合でも同様である。図9を参照して、光リミッタデバイスに、上り加入者信号と加入者制御信号に加えて、下り加入者信号が入力された場合について説明する。
図9(A)は、ナノ構造薄膜24に上り加入者信号、下り加入者信号及び加入者制御信号が入力された場合を、模式的に示す図である。ここでは、光リミッタデバイスが備えるナノ構造薄膜24を図示し、他の構成要素の図示を省略する。図9(B)は、入力光強度の関係を模式的に示す図であり、縦軸に、入力光強度を取って示している。図9(C)は、出力光強度の関係を模式的に示す図であり、縦軸に、出力光強度を取って示している。
同時に光リミッタデバイスに入力される、下り加入者信号、上り加入者信号及び加入者制御信号の強度の総和が光リミッタデバイスの閾値を超えた場合には、それぞれ光強度が抑圧されて出力される。
(第3実施形態)
図10を参照して、第3実施形態の光分岐装置について説明する。第1実施形態及び第2実施形態の光分岐装置を用いる光ネットワークでは、制御信号として、各ONUに対して制御を行う加入者制御信号を波長多重したものを用いている。これに対し、第3実施形態の光分岐装置を用いる光ネットワーク103では、制御信号として、各ONUに対して制御を行う加入者制御信号を符号分割多重(CDM)したものを用いている点が異なっている。
収容局203の制御信号生成部223は、光源225、第1〜nの符号器228−1〜n、及び合波器227を備えて構成される。第1〜nの符号器228−1〜nは、各ONU300−1〜nに異なる符号を割り当てて符号化することにより、加入者制御信号を生成する。加入者制御信号は、異なる符号で符号化された光信号であり、互いに同一の波長である。なお、加入者制御信号の各波長は、上り信号及び下り信号とは異なっている。
各符号器228−1〜nで符号化された加入者制御信号は、合波器227で多重され、いわゆる光CDM信号として合波器230に送られる。
光分岐部403の擬似光スイッチ450は、光リミッタデバイス10と、光リミッタデバイス10のOLT側に復号化部443を備えている。
復号化部443は、分波器452、復号器454及び合波器456を備えている。加入者制御信号と下り加入者信号は分波器452で分波され、加入者制御信号は復号器454に送られ、下り加入者信号は合波器456に送られる。復号器454では、加入者制御信号が復号化される。復号器454が、制御信号生成部223で符号化された際に用いた符号と同一の符号を有しているとき、復号器454は、大振幅の自己相関パルスを生成する。一方、符号が異なっている場合は、自己相関パルスは生成されない。復号器454の出力は、合波器456に送られる。
復号器454の出力である復号化信号と、下り加入者信号は、合波器456で合波された後、光リミッタデバイス10に送られる。光リミッタデバイス10では、自己相関パルスにより、上り加入者信号を透過させるか遮断するかの制御を行う。
この場合、制御に用いる波長は1つにできるので、波長資源の有効活用が期待できる。また、OLTから送信される制御光の平均光強度を低く抑えることができる。
10 光リミッタデバイス
20、21 軸合わせスリーブ
22、23 光ファイバ
24 ナノ構造薄膜
100、103、105 光ネットワーク(PONシステム)
200、201、203、205 収容局
210 局側装置(OLT)
220、223 制御信号生成部
224 多波長光源
225 光源
226、436 波長フィルタ
227、230、250 合波器
228 符号器
240 OTDR装置
300 加入者端末(ONU)
400、403、405 光分岐装置(光分岐部)
410 分波器
420 光スプリッタ
430、432 擬似スイッチ部
440、442、450 擬似光スイッチ
443 復号化部
444 ONU側フィルタ
446 OLT側フィルタ
452 分波器
454 復号器
456 合波器

Claims (4)

  1. 局側装置、該局側装置と光ファイバで接続される光分岐装置、及び、該光分岐装置とそれぞれ光ファイバで接続された複数の加入者端末を備えて構成される受動光ネットワークで用いられる光分岐装置であって、
    前記局側装置で生成された下り信号と制御信号とを合波して生成された下り光信号を前記下り信号及び前記制御信号に2分岐する分波器と、
    前記下り信号を複数の下り加入者信号に分岐し、及び、上り加入者信号を合成して上り光信号を生成する光スプリッタと、
    前記制御信号により前記上り加入者信号の通過及び遮断を制御する擬似スイッチ部と
    を備え
    前記擬似スイッチ部は、
    前記制御信号を複数の加入者制御信号に分波する波長フィルタと、
    前記加入者制御信号により前記上り加入者信号の通過及び遮断を切り換える複数の擬似光スイッチと
    を備え、
    前記擬似光スイッチは、入力される光信号の強度が閾値以下の場合は、入力される光信号の強度に比例する強度の光信号を出力し、入力される光信号の強度が閾値より大きいときは、一定の強度の光信号を出力する光リミッタデバイスを備え、
    分波された前記加入者制御信号は、互いに異なる波長であり、かつ、前記上り光信号及び前記下り光信号とも波長が異な
    ことを特徴とする光分岐装置。
  2. 前記擬似光スイッチは、さらに、
    前記上り加入者信号と前記加入者制御信号を合成して、前記光リミッタデバイスに送るONU側フィルタと、
    前記光リミッタデバイスの出力に含まれる前記加入者制御信号の成分を遮断するOLT側フィルタと
    を備えることを特徴とする請求項に記載の光分岐装置。
  3. 前記擬似光スイッチは、さらに、
    前記下り加入者信号と前記加入者制御信号を合成して、前記光リミッタデバイスに送るOLT側フィルタを備え、
    前記光リミッタデバイスには、前記上り加入者信号と前記加入者制御信号が逆方向から注入される
    ことを特徴とする請求項に記載の光分岐装置。
  4. 局側装置、該局側装置と光ファイバで接続される光分岐装置、及び、該光分岐装置とそれぞれ光ファイバで接続された複数の加入者端末を備えて構成される受動光ネットワークで用いられる光分岐装置であって、
    前記局側装置で生成された下り信号と、制御信号とを合波して生成された下り光信号を複数に分岐し、及び、複数の上り加入者信号を合成して上り光信号を生成する光スプリッタと、
    記制御信号により前記上り加入者信号の通過及び遮断を切り換える複数の擬似光スイッチを含む擬似スイッチ部と
    を備え、
    記制御信号が光符号分割多重信号であり、かつ、前記上り光信号及び前記下り光信号とも波長が異なり、
    前記擬似光スイッチは、
    前記制御信号に含まれる加入者制御信号を復号化する復号化部と、
    入力される光信号の強度が閾値以下の場合は、入力される光信号の強度に比例する強度の光信号を出力し、入力される光信号の強度が閾値より大きいときは、一定の強度の光信号を出力する光リミッタデバイスと
    を備える
    ことを特徴とする光分岐装置。
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