JP5619125B2 - Bimシステム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、BIMシステムに関する。
従来、昇降機メーカの担当者は、昇降機を備える建築物を設計する客先に対して、平面図や断面図等の二次元図面及びカタログや納入実績等の写真を使用して、昇降機の設備計画を提案していた。そこで、近年、昇降機の設備計画を提案する際、建築物に昇降機を組み込んだ状態を視覚的に分かりやすく表示する技術が求められていた。
特開2009−15397号公報
本発明が解決しようとする課題は、昇降機の設備計画を提案する際、建築物に昇降機を組み込んだ状態を視覚的に分かりやすく表示することができるBIMシステムを提供することである。
実施形態のBIMシステムは、制御部と記憶部と表示部を少なくとも備える。前記記憶部は、建築物のBIMモデルを記憶するBIMモデル記憶手段と、前記BIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するためのパーツ情報を記憶するパーツ情報記憶手段と、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境情報を記憶する環境情報記憶手段と、を備える。前記制御部は、利用者により入力される、作成条件に対応する前記BIMパーツを、前記パーツ情報記憶手段に記憶された前記パーツ情報を用いて作成する昇降機モデリング手段と、前記昇降機モデリング手段により作成された前記BIMパーツを、前記BIMモデル記憶手段に記憶された前記BIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する統合モデリング手段と、前記統合モデリング手段により作成された前記統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する画面生成手段と、前記画面生成手段により生成された前記レイアウト画面を前記表示部に表示させる画面表示手段と、前記画面表示手段により表示された前記レイアウト画面上で、前記環境情報記憶手段に記憶された前記環境情報に含まれる、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、前記環境オブジェクトを変化させながら、前記統合BIMモデルの環境をシミュレーションする環境解析手段と、を備える。ここで、 前記画面生成手段は、前記環境解析手段によるシミュレーション結果に基づいて、前記統合BIMモデル内の前記BIMパーツが表す前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含む前記レイアウト画面を生成する。前記レイアウト画面には、前記環境オブジェクトとしての太陽が与える物理現象として、前記統合BIMモデル内での前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境の変化、及び、当該採光環境に伴う明るさの変化についてシミュレーションした環境解析結果が反映されている。
図1は、建築物の設計図書およびBIMモデルの一例を示す概念図である。 図2は、第1の実施形態におけるBIMシステムの構成の一例を示すブロック図である。 図3は、昇降機のBIMパーツの一例を示す図である。 図4は、建築物のBIMモデルに昇降機のBIMパーツを組み込んだ統合BIMモデルの一例を示す図である。 図5は、昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含むレイアウト画面の一例を示す図である。 図6は、統合BIMモデル内で移動可能なヒトオブジェクトを含むレイアウト画面の一例を示す図である。 図7は、採光環境および照明環境をヒトオブジェクトの視点で表すレイアウト画面の一例を示す図である。 図8は、改善前の照明環境を含むレイアウト画面の一例を示す図である。 図9は、改善後の照明環境を含むレイアウト画面の一例を示す図である。 図10は、第1の実施形態におけるBIMシステムの基本処理の一例を示すフローチャートである。 図11は、動作解析処理の一例を示すフローチャートである。 図12は、照度評価処理と改善項目特定処理の一例を示すフローチャートである。 図13は、改善計画生成処理の一例を示すフローチャートである。 図14は、変更処理の一例を示すフローチャートである。 図15は、第2の実施形態におけるBIMシステムの構成の一例を示すブロック図である。 図16は、第2の実施形態におけるBIMシステムの基本処理の一例を示すフローチャートである。 図17は、第3の実施形態におけるBIMシステムの構成の一例を示すブロック図である。 図18は、第3の実施形態におけるBIMシステムの基本処理の一例を示すフローチャートである。
以下に、実施形態にかかるBIMシステム、サーバ装置、端末装置、方法及びプログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
ここで、図1を参照して、実施形態において利用されるBIM(ビルディングインフォメーションモデリング)の概要について説明する。図1は、建築物の設計図書およびBIMモデルの一例を示す概念図である。図1では、建築物の設計図書による設計方法とBIMによる設計方法との違いを表している。図1の左側に示すように、建築物の設計図書による設計方法では、建築物の設計に関わる各業種が個々に専門図面を作成しているため、各々が関連性および整合性を各々とる必要がある。つまり、建築物の設計図書による設計方法では、例えば関連する設計図書の修正が必要となり、その整合性のチェックも必要となる。一方、図1の右側に示すBIMによる設計方法では、各業種にて建物全体データである建築物の3次元モデル(すなわち、建築物のBIMモデル)を共有することができるので、1個のデータ上で関連性および整合性の確認を行うことができる。
以下、実施形態の構成および処理について、第1の実施形態(BIMシステム(機能分散型))、第2の実施形態(BIMシステム(サーバ主導型))、第3の実施形態(BIMシステム(スタンドアロン型))の順にて詳細に説明する。
[第1の実施形態]
最初に、第1の実施形態について、図2乃至図14を参照して以下に説明する。なお、第1の実施形態で例示するBIMシステムにおけるサーバ側と端末側の機能分散の形態は以下に限られず、同様の効果や機能を奏し得る範囲において、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
[第1の実施形態におけるBIMシステムの構成]
まず、第1の実施形態におけるBIMシステムの構成の一例について、図2を参照して以下に説明する。図2は、第1の実施形態におけるBIMシステムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち主要な部分を概念的に示している。なお、本実施形態においては、通信型のBIMシステムを具体例として説明するが、これに限ることなく、スタンドアロン型のBIMシステムなどにも適用可能である。
図2に示すように、第1の実施形態のBIMシステムは、概略的に、昇降機の3次元モデル(すなわち、昇降機のBIMパーツ)等の情報を提供できるサーバ装置200、および、単数または複数のBIMアプリケーション等を搭載した端末装置100、を通信可能に接続して構成される。ここで、図2に示すように、通信には、一例として、ネットワーク300を介した有線・無線通信等の遠隔通信等を含む。また、これらBIMシステムの各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
図2に示すように、第1の実施形態のBIMシステムにおいて、サーバ装置200は、概略的に、制御部202と記憶部206とを少なくとも備えており、端末装置100は、出力部(表示部114および音声出力部116)と入力部118と制御部102と記憶部106とを少なくとも備える。
[サーバ装置200の構成]
ここで、図2において、サーバ装置200は、端末装置100から送信される作成条件に対応する昇降機のBIMパーツを作成し、端末装置100へ送信する等の機能を有する。
サーバ装置200は、通信制御インターフェース部204を介してネットワーク300を経由し、端末装置100と相互に通信可能に接続されており、制御部202と記憶部206とを備える。制御部202は、各種処理を行う制御手段である。通信制御インターフェース部204は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、サーバ装置200とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部204は、端末装置100等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。記憶部206は、HDD(Hard Disk Drive)等の固定ディスク装置またはSSD(Solid State Drive)等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブル(パーツ情報データベース206a等)を格納する。
これら記憶部206の各構成要素のうち、パーツ情報データベース206aは、建築物のBIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するためのパーツ情報を記憶するパーツ情報記憶手段である。本実施形態において、昇降機は、エレベータおよび乗客コンベアを含む概念であり、乗客コンベアは、エスカレータおよび動く歩道を含む。ここで、パーツ情報は、利用者が昇降機のBIMパーツを設計する上で必要となるあらゆる情報を含む。パーツ情報としては、例えば、用途、定員、積載量、動作速度、色、機種等といった昇降機の仕様、昇降機を建築物に設置する際に必要とされるスペース(設置位置)、寸法、各種付属設備、可動領域、昇降機を構成する必要部材の部材強度、価格、寸法、質量、色、素材、固有振動数といった構造情報の他、納期、在庫状況、据付時間、仕上げ材、耐用年数、メーカ情報、品番型番などが挙げられるが、上記に限定されない。
より具体的には、本実施形態において、パーツ情報は、例えば、後述の制御部102によりBIMパーツをBIMモデルに組み込む際等に用いられるBIMパーツのサイズ情報を含む。ここで、BIMパーツのサイズ情報は、BIMパーツを構成する各ユニット、構成部品のサイズ情報も含む。BIMパーツを構成する各ユニットとしては、例えば、本実施形態のように昇降機がエスカレータである場合には、トラス、踏段、踏段チェーン、移動手摺、乗降板、欄干、駆動装置、機械室、制御盤、電源設備、各種配線配管等が挙げられる。また、BIMパーツを構成する各ユニットとしては、例えば、昇降機がエレベータである場合には、昇降路、乗りかご、カウンタウェイト、メインロープ、巻上機、ガイドレール、乗り場ホール関連品、機械室、制御盤、電源設備、各種配線配管等が挙げられる。
また、パーツ情報は、例えば、後述の制御部102の処理により統合BIMモデルの環境をシミュレーションする際等に用いられるBIMパーツの各種機器の機器設定情報等を含む。機器設定情報は、各種機器の設定に関する情報であり、例えば、昇降機が備える照明機器や空調機器等の設置位置、設置個数、仕様、メーカ情報、品番型番等のうち少なくとも1つを含む。また、パーツ情報は、例えば、後述の制御部102によりBIMパーツをBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルの動作を解析する際に用いられるBIMパーツの動作パラメータを含む。ここで、動作パラメータは、昇降機の動作速度、動作パターン等を規定するパラメータである。また、パーツ情報は、例えば、後述の制御部102によりBIMパーツを変更する際に用いられる設定パラメータを含む。ここで、設定パラメータは、BIMパーツを構成する各ユニットのサイズ、色、材質等を規定するパラメータを含む。なお、BIMパーツは、典型的なBIMモデルと同様に、このBIMパーツ自体に対象の昇降機に関連するパーツ情報等の属性情報を含んでいる。
図2において、制御部202は、OS(Operating System)等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部202は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部202は、機能概念的に、作成条件受信部202a、昇降機モデリング部202b、および、情報提供部202cを備える。
このうち、作成条件受信部202aは、端末装置100から送信される作成条件を受信する作成条件受信手段である。ここで、作成条件は、利用者が所望する昇降機の仕様等を示す条件である。つまり、作成条件は、建築物のBIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するための条件を指定する。作成条件は、例えば、機種、色、素材、希望の価格、納期、利用者の嗜好性、昇降機に設置する照明機器等のうちの少なくとも1つを含んでもよい。また、作成条件は、利用者により端末装置100において入力部118を介して入力されたものであってもよいし、予め作成条件が記憶された外部記憶装置(図示せず)から読み込まれたものであってもよい。
また、昇降機モデリング部202bは、作成条件受信部202aにより受信された作成条件に対応する昇降機のBIMパーツを、パーツ情報データベース206aに記憶されたパーツ情報を用いて作成する昇降機モデリング手段である。昇降機モデリング部202bは、例えば、図3に示すようなエスカレータの3次元のBIMパーツを作成する。ここで、図3は、昇降機のBIMパーツの一例を示す図である。図3では、機種別に作成された3台のエスカレータのBIMパーツが示されている。
昇降機モデリング部202bは、利用者が後述のレイアウト画面で確認しながら選択可能なように、作成条件を満たす複数の昇降機のBIMパーツを作成してもよい。昇降機モデリング部202bは、例えば、作成条件受信部202aにより受信された作成条件に基づいた後述のBIMモデルの構造情報等に基づいて、建築物の概要、規模、設置位置、電源設備容量等から当該建築物に設置可能な昇降機のBIMパーツを単数あるいは複数作成する。また、昇降機モデリング部202bは、作成条件受信部202aにより受信された作成条件に基づいた納期、価格、あるいは、嗜好性に応じてBIMパーツを自動的に最適化して作成するようにしてもよい。例えば、昇降機モデリング部202bは、利用者によって昇降機の設置に際し納期優先の選択がなされている場合には、設置可能な昇降機のBIMパーツのうち納期が早いものから順に自動で複数作成するようにしてもよい。同様に、昇降機モデリング部202bは、利用者によって価格優先の選択がなされている場合には、設置可能な複数の昇降機のBIMパーツのうち価格が安いものから順に自動で複数作成するようにしてもよい。昇降機モデリング部202bは、利用者によって利用者の嗜好性が設定されている場合には、設置可能な複数の昇降機のBIMパーツのうち嗜好性にあったものから順に自動で複数作成するようにしてもよい。昇降機モデリング部202bは、作成した昇降機のBIMパーツを記憶部206に格納して、BIMパーツデータベース(図示せず)を構築してもよい。
また、情報提供部202cは、昇降機モデリング部202bにより作成された昇降機のBIMパーツ等を含むサーバ装置200の計算結果を端末装置100へ送信する情報提供手段である。ここで、情報提供部202eは、複数のBIMパーツを含む計算結果を端末装置100へ送信してもよい。
[端末装置100の構成]
図2において、端末装置100は、サーバ装置200へBIMパーツを作成するのに必要な作成条件を送信し、作成条件にしたがって作成されたBIMパーツをサーバ装置200から受信する等の機能を有する。また、端末装置100は、サーバ装置200から受信したBIMパーツを少なくとも含むレイアウト画面を生成し、当該レイアウト画面を表示部114に表示させる等の機能を有する。また、端末装置100は、レイアウト画面上で統合BIMモデルの環境をシミュレーションする機能(環境解析機能)や、昇降機やヒトの動作をシミュレーションする機能(動作解析機能)等を有する。ここで、端末装置100は、環境解析のシミュレーション結果に基づいて、統合BIMモデル内のBIMパーツが表す昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含むレイアウト画面を生成する。
端末装置100は、例えば、一般に市販されるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置、携帯電話、スマートフォン、PHS、およびPDA等の携帯端末装置等である。端末装置100は、インターネットブラウザ等を搭載していてもよく、BIMアプリケーション等を搭載していてもよい。端末装置100は、表示部114と音声出力部116とを少なくとも含む出力部を備えていてもよい。端末装置100は、データ入力等を行う入力部118を備えていてもよい。
図2において、表示部114は、アプリケーション等の表示画面を表示する表示手段(例えば、液晶または有機EL等から構成されるディスプレイ、モニタ、および、タッチパネル等)であってもよい。音声出力部116は、音声情報を音声として出力する音声出力手段(例えば、スピーカ等)であってもよい。入力部118は、例えば、キー入力部、タッチパネル、コントロールパッド(例えば、タッチパッド、および、ゲームパッド等)、マウス、キーボード、および、マイク等であってもよい。入出力制御インターフェース部108は、表示部114、音声出力部116、および、入力部118等の制御を行う。
図2において、通信制御インターフェース部104は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、端末装置100とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部104は、サーバ装置200等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。ネットワーク300は、端末装置100およびサーバ装置200と、図示しない外部機器または外部システム(例えば、BIMモデルデータベースサーバ等として機能する外部のデータベース装置など)とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット、電話回線網(携帯端末回線網および一般電話回線網等)、イントラネット、または、電力線通信(PLC)等であってもよい。
図2において、記憶部106は、HDDやSSD等の大容量のストレージ手段、および/または、SRAM(Static Random Access Memory)等を用いて構成される小容量高速メモリ(例えば、キャッシュメモリ)等のストレージ手段であり、各種のデータベースやファイルやテーブル(BIMモデルデータベース106a、環境情報データベース106b、および、ヒトオブジェクト情報データベース106c等)を格納してもよい。記憶部106は、各種のファイル等を一時的に記憶するものであってもよい。
このうち、BIMモデルデータベース106aは、建築物のBIMモデルを記憶するBIMモデル記憶手段である。本実施形態において、BIMモデルデータベース106aには、予め設計者により設計された建築物のBIMモデルが格納されている。BIMモデルには、例えば、建物形状、空間関係、地理情報、建物部材の数量や特性、部材強度、固有振動数、耐用年数、各種付属設備、各種配線配管、建築物が備える照明機器や空調機器等の設置位置、設置個数、仕様、メーカ情報、品番型番等、各種機器の設定等の情報のうちの少なくとも1つを含む構造情報が含まれるが、これに限定されない。本実施形態において構造情報には、採光条件や照明条件が含まれていてもよい。ここで、採光条件は、例えば、窓との距離、窓の大きさ、窓ガラスの種類等とった採光環境に影響を与える条件である。また、照明条件は、例えば、照明機器の取り付け場所、ワット数、個数等といった照明環境に影響を与える条件である。この他、構造情報は、例えば、建物用途、建物規模、階床数、階床名、階高、各階の使用用途、フロア人員、占有面積等から算出可能な昇降機の利用人数などの情報を含んでいてもよい。更に、構造情報は、対象の建築物を構成する各構造ユニットに関する寸法、位置等を示す情報を含んでいてもよい。ここで、BIMモデルを構成する各構造ユニットとしては、例えば、建築物に配置される部屋、壁、通路、非常階段、避難経路、ガス管、水道管、火災報知機、スプリンクラー、梁等が挙げられる。本実施形態において、上述の昇降機モデリング部202bによりBIMパーツを作成する際や、後述の制御部102の処理により統合BIMモデルの環境をシミュレーションする際等に、上述の構造情報が参照される。
環境情報データベース106bは、建築物のBIMモデル内外の環境に影響を及ぼす外的因子の環境情報を記憶する。建築物のBIMモデルの環境情報は、BIMモデルが示す建築物の内外の環境を定義する情報であり、例えば、建築物の内外の各種静的な環境条件、動的な環境条件等に関する情報を含む。環境条件は、例えば、BIMモデルが示す建築物の地理条件、天候・気候条件、日照条件、風速条件、寒冷条件、湿度条件、塩害条件等の情報のうちの少なくとも1つを含むが、これに限られない。また、建築物のBIMモデルの環境情報は、例えば、建築物のBIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報を含む。環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報は、環境オブジェクトを模した3次元モデルを構築するための形状データの他、例えば、各環境オブジェクトの移動条件や経時変化条件、環境オブジェクトが与える物理現象(温度変化、明るさの変化等)についての物理現象条件等に関する情報のうちの少なくとも1つを含む。ここで、環境オブジェクトは、BIMモデルが示す建築物の内外の環境に影響を及ぼす物体であり、例えば、太陽、月、樹木、人工物、各種地形等の他、東西南北を示す方位記号等のうちの少なくとも1つを含んでもよい。環境情報は、外部記憶装置(図示せず)から読み込まれたものであってもよいし、入力部118を介して格納されたものであってもよいし、ネットワーク300を介して格納されたものであってもよい。本実施形態において、後述の制御部102の処理により統合BIMモデルの環境をシミュレーションする際等に、上述の環境情報が参照される。
ヒトオブジェクト情報データベース106cは、建築物のBIMモデル内で移動可能なヒトオブジェクトに関するヒトオブジェクト情報を記憶するヒトオブジェクト情報記憶手段である。ヒトオブジェクト情報は、所定条件に従って移動可能なヒトを模した3次元モデルを定義する情報である。ヒトオブジェクト情報は、ヒトを模した3次元モデルを構築するための形状データの他、各ヒトオブジェクトについて出発地と目的地とを少なくとも含む移動条件を含む。ここで、移動条件は、ヒトオブジェクトの数、経由地、移動手段(例えば、階段利用、昇降機(エレベータ、乗客コンベア(エスカレータまたは動く歩道を含む))利用等)、出発時刻、経由時刻、到着時刻、移動速度、利用移動経路、および、移動パターンのうち少なくとも1つを含んでいてもよい。また、ヒトオブジェクト情報は、BIMモデルデータベース106aに記憶された建築物のBIMモデル内の経路網を規定するネットワークデータとしてBIMモデル内ネットワークデータを更に含む。BIMモデル内ネットワークデータは、例えば、建築物内の店舗、会社、事務所、およびトイレ等の出入口、エレベータおよびエスカレータの乗降口、階段の出入口等の、通路等を接続する結節点であるノードのノードデータと、ノード間を接続する通路、階段、動く歩道、エスカレータ、および、エレベータ等であるリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワークデータである。
図2において、制御部102は、OS(Operating System)等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部102は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部102は、機能概念的に、作成条件送信部102a、情報取得部102b、統合モデリング部102c、画面生成部102d、画面表示部102e、環境解析部102f、動作解析部102g、照度評価部102h、改善項目特定部102i、改善計画生成部102j、および、変更部102kを備える。
このうち、作成条件送信部102aは、利用者により入力される作成条件をサーバ装置200へ送信する作成条件送信手段である。ここで、作成条件は、利用者が所望する昇降機の仕様等を示す条件である。つまり、作成条件は、建築物のBIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するための条件を指定する。作成条件は、利用者により入力部118を介して入力されたものであってもよいし、予め作成条件が記憶された外部記憶装置(図示せず)から読み込まれたものであってもよい。
また、情報取得部102bは、サーバ装置200から送信される作成条件に対応するBIMパーツ等を含む計算結果を受信する情報取得手段である。ここで、情報取得部102bは、複数のBIMパーツを含む計算結果をサーバ装置200から受信してもよい。
また、統合モデリング部102cは、情報取得部102bにより受信されたBIMパーツを、BIMモデルデータベース106aに記憶された建築物のBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する統合モデリング手段である。統合モデリング部102cは、情報取得部102bにより受信されたBIMパーツを、BIMモデル内の設置位置に設置することで、統合BIMモデルを作成する。例えば、統合モデリング部102cは、図4に示すようなエスカレータのBIMパーツを建築物のBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する。ここで、図4は、建築物のBIMモデルに昇降機のBIMパーツを組み込んだ統合BIMモデルの一例を示す図である。図4では、建築物の完成時におけるエスカレータの設置状態を示す統合BIMモデルの一部が示されている。ここで、統合モデリング部102cは、作成した統合BIMモデルを記憶部106に格納して、統合BIMモデルデータベース(図示せず)を構築してもよい。
また、画面生成部102dは、統合モデリング部102cにより作成された統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する画面生成手段である。本実施形態において、画面生成部102dは、後述する環境解析部102fによるシミュレーション結果に基づいて、図5に示すように、統合BIMモデル内のBIMパーツが表す昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含むレイアウト画面を生成する。図5は、昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含むレイアウト画面の一例を示す図である。図5のレイアウト画面には、環境オブジェクトとしての太陽が与える物理現象として、統合BIMモデル内での昇降機の設置位置の周辺における採光環境の変化、それに伴う明るさの変化等についてシミュレーションした環境解析結果が反映されている。
一例として、図5に示す採光環境は、太陽が東側に位置するときに建築物の2階の東側に設置された窓からエスカレータ周辺に注がれる太陽光の範囲を示している。昇降機の設置位置の周辺における採光環境は、環境オブジェクト側の各種条件によっても変化するが、建築物側の採光条件、照明条件等によっても変化する。採光条件は、例えば、窓との距離、窓の大きさ、窓ガラスの種類等といった採光環境に影響を与える条件である。照明条件は、例えば、照明機器の取り付け場所、ワット数、個数等といった照明環境に影響を与える条件である。一例として、図5に示す建築物の1階の照明環境は、1階の天井面に設置される照明機器から、2階と1階を繋ぐ階段周辺の床面に注がれる照明光の範囲を示している。また、2階の照明環境は、2階の天井面に設置される照明機器から、2階と1階を繋ぐ階段周辺の床面およびこの階段の一部に注がれる照明光の範囲を示している。なお、図5において、建築物の2階部分では、2階の天井面に設置される照明機器から階段周辺に照明光が注がれており、かつ、建築物の2階の東側に設置された窓からエスカレータと階段周辺に太陽光が注がれている状態が示されている。つまり、図5において、建築物の2階部分では、採光環境と照明環境とがある時間帯において重複している状態が示されている。この重複部分の照度は、重複していない場所の照度に比べて比較的高い。
また、画面生成部102dは、後述する動作解析部102gによるシミュレーション結果に基づいて、図6に示すように、統合BIMモデル内で移動可能なヒトオブジェクトを含むレイアウト画面を生成してもよい。図6は、統合BIMモデル内で移動可能なヒトオブジェクトを含むレイアウト画面の一例を示す図である。図6では、窓の付近に設置された照明付きのエスカレータを利用して移動するヒトオブジェクトが示されている。
ここで、画面生成部102dは、後述する環境解析部102fおよび動作解析部102gによるシミュレーション結果に基づいて、図7に示すように、採光環境および照明環境をヒトオブジェクトの視点で表すレイアウト画面を生成してもよい。図7は、採光環境および照明環境をヒトオブジェクトの視点で表すレイアウト画面の一例を示す図である。図7では、窓の付近に設置された照明付きのエスカレータを利用して移動するヒトオブジェクトの視点で、統合BIMモデル内の採光環境および照明環境が示されている。図7の左側には窓からの太陽光に基づく採光環境が示されており、図7の右側にはエスカレータに設置された照明機器からの照明光に基づく照明環境が示されている。
更に、画面生成部102dは、図8に示すように、後述する改善項目特定部102iにより特定された改善項目の再検討を要求するメッセージを含むレイアウト画面を生成してもよい。図8は、改善前の照明環境を含むレイアウト画面の一例を示す図である。図8では、窓の付近に設置されたエスカレータの周囲の統合BIMモデルの一部が示されている。図8の左側の天井面には照明機器が設置されているため、図8の左側の床面には照明環境が確保されている。また、図8の左上には窓が設置されているため、図8の中央部分の階段には採光環境が確保されている。しかし、図8の右側のエスカレータが設置されている部分には、照明機器が設置されていないため、この部分には照明環境が確保されていない。そのため、図8のレイアウト画面には、改善項目特定部102iにより特定された改善項目の再検討を要求するメッセージとして、例えば「エスカレータ付近の照度が不足しています。照明を追加しますか?」との表示がされている。
ここで、画面生成部102dは、図9に示すように、後述する改善計画生成部102jにより生成された改善計画を含むレイアウト画面を生成してもよい。図9は、改善後の照明環境を含むレイアウト画面の一例を示す図である。図9では、図8に対応する位置における統合BIMモデルの一部が示されている。図8のレイアウト画面と異なり、図9のレイアウト画面には、図9の右側のエスカレータが設置されている部分の天井面に照明機器が設置されているため、この部分の照明環境は確保されている。
また、画面表示部102eは、画面生成部102dにより生成されたレイアウト画面を表示部114に表示させる画面表示手段である。
また、環境解析部102fは、画面表示部102eにより表示されたレイアウト画面上で、環境情報データベース106bに記憶された環境情報に基づいて、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする環境解析手段である。具体的には、環境解析部102fは、画面表示部102eにより表示されたレイアウト画面上で、環境情報データベース106bに記憶された環境情報に含まれる、BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、環境オブジェクトを変化させながら、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする。本実施形態において、環境解析部102fは、利用者により入力される、建築物の建築特性を示す構造情報、昇降機の設置位置、当該設置位置の周囲の採光条件、および、当該設置位置の周囲の照明条件のうち少なくとも一つを含む解析条件に従って、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする。環境解析部102fは、BIMモデルデータベース106aに記憶されているBIMモデルの構造情報に含まれる各種機器の設定に関する情報、環境情報データベース106bに記憶された環境情報に含まれる環境条件等に関する情報及び環境オブジェクト情報、情報取得部102bによって受信されるBIMパーツのパーツ情報に含まれる機器設定情報等に基づいて、レイアウト画面上で、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする。
例えば、環境解析部102fは、図5に例示するように、レイアウト画面上の統合BIMモデルにおいて、統合BIMモデルの日照条件についてシミュレーションする。この場合、環境解析部102fは、例えば、環境オブジェクト情報に基づいて、環境オブジェクトとして太陽の位置、東西南北を示す方位記号を、統合BIMモデルを含むレイアウト画面とともに表示部114に表示し、時間帯に応じて太陽の位置を変化させながら、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする。環境解析部102fは、時間帯だけでなく、夏至の太陽の位置、冬至の太陽の位置等、季節に応じて太陽の位置を変化させてシミュレーションしてもよい。あわせて、環境解析部102fは、環境オブジェクトが環境に与える物理現象(温度の変化、明るさの変化等)についてシミュレーションしてもよい。すなわち、環境解析部102fは、環境オブジェクトである太陽が与える物理現象として、例えば、図5に例示するように、統合BIMモデルを含むレイアウト画面上で、統合BIMモデル内での採光環境の変化、それに伴う明るさの変化等についてシミュレーションし、表示してもよい。また、環境解析部102fは、環境オブジェクトである太陽が環境に与える物理現象として、例えば、統合BIMモデルを含むレイアウト画面上で、日照による昇降路内の温度変化(温度上昇)についてシミュレーションしてもよい。また、環境解析部102fは、環境オブジェクト情報に基づいて、統合BIMモデルを含むレイアウト画面とともに、環境オブジェクトとして月、樹木、人工物、各種地形等を表示部114に表示し、時間帯、季節等に応じてこれら月、樹木、人工物、各種地形等を変化させながら、統合BIMモデルの環境をシミュレーションするようにしてもよい。この他、環境解析部102fは、レイアウト画面上の統合BIMモデルにおいて、統合BIMモデルの地理条件、天候・気候条件、風速条件、寒冷条件、湿度条件、塩害条件等についてシミュレーションするようにしてもよい。
また、動作解析部102gは、画面表示部102eにより表示されたレイアウト画面上で、ヒトオブジェクト情報データベース106cに記憶されたヒトオブジェクト情報に基づいて、ヒトオブジェクトを統合BIMモデル内で移動させながら、BIMパーツの動作をシミュレーションする動作解析手段である。本実施形態において、動作解析部102gは、画面表示部102eにより表示されたレイアウト画面上で、昇降機のBIMパーツに含まれるパーツ情報が示すBIMパーツの動作パラメータに基づいて、昇降機のBIMパーツの動作をシミュレーションする。ここで、動作パラメータは、昇降機の台数、定員、動作速度、動作パターン等を規定するパラメータである。また、本実施形態において、動作解析部102gは、画面表示部102eにより表示されたレイアウト画面上で、利用者に入力される移動条件に基づいて生成された移動経路上でヒトオブジェクトを移動させることにより、当該ヒトオブジェクトの移動をシミュレーションする。ここで、動作解析部102gは、利用者に入力される移動条件に応じて、ヒトオブジェクトの出発地、目的地、移動速度、数、利用移動経路、および、移動パターンのうち少なくとも1つを変更してもよい。例えば、動作解析部102gは、画面表示部102eにより表示されたレイアウト画面上で、昇降機のBIMパーツを移動手段として利用させながら、ヒトオブジェクトを移動させることで、統合BIMモデル内におけるヒトオブジェクトの移動をシミュレーションする。
また、照度評価部102hは、環境解析部102fによるシミュレーション結果、あるいは、環境解析部102fおよび動作解析部102gによるシミュレーション結果に基づいて、採光環境および照明環境のうち少なくとも一つに関する照度を評価する照度評価手段である。本実施形態において、照度評価部102hは、照度を不足状態、適合状態、または、過剰状態のいずれかに評価する。ここで、不足状態とは、対象の採光環境または照明環境の照度が、予め設定された第1閾値未満である状態をいう。また、適合状態とは、対象の採光環境または照明環境の照度が、予め設定された第1閾値以上であり、かつ、当該第1閾値より大きい第2閾値未満である状態をいう。また、過剰状態とは、対象の採光環境または照明環境の照度が、第2閾値以上である状態をいう。この他、照度評価部102hは、対象の採光環境または照明環境以外であって、統合BIMモデル内で利用者により選択された領域についても、照度を評価してもよい。図示しないが、照度評価部102hは、照度評価結果を領域毎に記憶部106に格納して照度評価記憶手段を構成してもよい。なお、照度評価部102hは、当該技術分野において既知の評価閾値および評価手法を用いて照度を評価するものとする。
例えば、照度評価部102hは、図5に示すような、環境解析部102fによるシミュレーション結果が反映されたレイアウト画面上で、利用者により選択された採光環境および照明環境のうち少なくとも一つについて、照度が不足状態にあるか、適合状態にあるか、または、過剰状態にあるかを評価する。一例として、照度評価部102hは、図5に示すようなレイアウト画面上で、採光環境と照明環境とが重複している2階の階段周辺の照度が第2閾値以上である場合、照度が過剰状態にあると評価する。また、照度評価部102hは、図5に示すようなレイアウト画面上で、1階の天井面に設置されている照明機器のワット数が低いため、この照明機器の照明光による1階の照明環境における照度が、第1閾値未満である場合、照度が不足状態にあると評価する。また、照度評価部102hは、図5に示すようなレイアウト画面上で、2階の窓からエスカレータに自然光が注がれている採光環境であって照明環境と重複しない部分の照度が、第1閾値以上でありかつ第2閾値未満である場合、照度が適合状態にあると評価する。ここで、第1閾値および第2閾値は、例えば、各種法規、用途に応じて要求される照度、環境工学等の見地などを踏まえて任意の値に設定すればよい。
また、照度評価部102hは、図7に示すような、環境解析部102fによるシミュレーション結果および動作解析部102gによるシミュレーション結果の両方が反映されたレイアウト画面上で、利用者により選択された採光環境および照明環境のうち少なくとも一つについて、照度が不足状態にあるか、適合状態にあるか、または、過剰状態にあるかを評価する。一例として、照度評価部102hは、図7に示すようなレイアウト画面上で、エスカレータを利用した場合のヒトオブジェクトの視点で、照度評価を行う。ヒトオブジェクトの視点は、前方を見る、天上を見上げる、床に視線を落とすなどの視点に設定可能である。例えば、照度評価部102hは、図7に示すような、ヒトオブジェクトの前方を見る視点で表示されるレイアウト画面上に含まれる採光環境および照明環境のうち少なくとも一つについて、照度評価を行う。このとき、照度評価部102hは、ヒトオブジェクトの視点が、天井を見上げる視点、または、床に視線を落とす視点に変更された場合、変更された視点で表示されるレイアウト画面上に含まれる採光環境および照明環境のうち少なくとも一つについて、照度評価を行う。この他、照度評価部102hは、ヒトオブジェクトの視点で表示されるレイアウト画面上で、利用者に照度評価を所望する領域を選択させた場合、当該選択された領域について照度評価を行ってもよい。
また、改善項目特定部102iは、照度評価部102hにより評価された照度の評価結果が、不足状態または過剰状態を示す場合、不足状態または過剰状態と評価された採光環境および照明環境のうち少なくとも一つにおける照度に影響する改善項目を特定する改善項目特定手段である。例えば、改善項目特定部102iは、不足状態または過剰状態と評価された対象が採光環境であれば、窓との距離、窓の大きさ、窓ガラスの種類等といった採光環境に影響を与える改善項目を特定する。また、改善項目特定部102iは、不足状態または過剰状態と評価された対象が照明環境であれば、照明機器の取り付け場所、ワット数、個数等といった照明環境に影響を与える改善項目を特定する。この他、改善項目特定部102iは、対象の採光環境または照明環境以外であって、統合BIMモデル内で利用者により選択された領域についての改善項目を特定してもよい。図示しないが、改善項目特定部102iは、特定した改善項目を記憶部106に格納して改善項目記憶手段を構成してもよい。
一例として、上述の照度評価部102hにより、図8に示すレイアウト画面上で、図8の右側のエスカレータが設置されている部分には照明機器が設置されておらず、この部分には照明環境が確保されていないため、照度が不足状態にあると評価された場合を例示する。この場合、改善項目特定部102iは、この照明環境が確保されていない領域について、エスカレータ付近の照度が不足しているため照明機器を追加するように、照明環境に影響を与える改善項目を特定する。このとき、上述の画面生成部102dは、改善項目特定部102iにより特定された改善項目の再検討を要求するメッセージ「エスカレータ付近の照度が不足しています。照明を追加しますか?」を含むレイアウト画面を生成する。そして、上述の画面表示部102eは、このメッセージを含むレイアウト画面を表示する。
また、改善計画生成部102jは、画面表示部102eにより表示されたレイアウト画面上で、改善項目特定部102iにより特定された改善項目に対する再検討の要求を受け付けた場合、照度を不足状態または過剰状態から、適合状態にさせるように改善項目を変更する改善計画を生成する改善計画生成手段である。例えば、改善計画生成部102jは、改善項目特定部102iにより、照度が不足状態または過剰状態にある対象の採光環境に対する改善項目が特定された場合、特定結果に基づいて、対象の採光環境の照度が第1閾値以上かつ第2閾値未満となるように、窓との距離の増減、窓の大きさの増減、窓ガラスの種類の変更等の調整をする改善計画を生成する。また、改善計画生成部102jは、改善項目特定部102iにより、照度が不足状態または過剰状態にある対象の照明環境に対する改善項目が特定された場合、特定結果に基づいて、対象の照明環境の照度が第1閾値以上かつ第2閾値未満となるように、照明機器の取り付け場所の変更、ワット数の変更、個数の増減、照明機器の種類の変更等の調整をする改善計画を生成する。図示しないが、改善計画生成部102jは、生成した改善計画を記憶部106に格納して改善計画記憶手段を構成してもよい。
一例として、上述の改善項目特定部102iにより、図8に示すレイアウト画面上で、図8の右側のエスカレータ部分の照明環境が確保されていない領域について照明環境に影響を与える改善項目が特定された場合を例示する。この場合、改善計画生成部102jは、図8のレイアウト画面上で表示したメッセージに対して、利用者が入力部118等を介して再検討を要求した場合、改善項目特定部102iによる特定結果に基づく改善計画として、図9の右側のエスカレータが設置されている部分の天井面に照明機器を追加する改善計画を生成する。このとき、上述の画面生成部102dは、改善計画生成部102jにより生成された改善計画に基づいて、図9に示すように、エスカレータが設置されている部分の天井面に照明機器を設置して照明環境を新たに確保した状態を示すレイアウト画面を生成する。そして、上述の画面表示部102eは、図9の右側に示すように照明機器を設置して照明環境を新たに確保した状態を示すレイアウト画面を表示する。
また、変更部102kは、画面表示部102eにより表示されたレイアウト画面上で、BIMモデルおよびBIMパーツのうち少なくとも一つを変更する変更手段である。具体的には、変更部102kは、画面表示部102eにより表示されたレイアウト画面上で検出された変更操作に応じて決定される変更条件に従って、BIMモデルデータベース106aに記憶されているBIMモデルに含まれる構造情報を変更することで、建築物のBIMモデルを変更する。また、変更部102kは、画面表示部102eにより表示されたレイアウト画面上で検出された変更操作に応じて決定される変更条件に従って、BIMパーツに含まれるパーツ情報の設定パラメータを変更することで、昇降機のBIMパーツを変更する。またこれにより、変更部102kは、変更条件に応じて、BIMモデルおよびBIMパーツの各種機器の機器設定を変更することもできる。
以上で、第1の実施形態におけるBIMシステムの構成の一例の説明を終える。
[第1の実施形態におけるBIMシステムの処理]
このように構成された第1の実施形態におけるBIMシステムの処理の一例について、以下に図10乃至図14を参照して詳細に説明する。ここで、図10は、第1の実施形態におけるBIMシステムの基本処理の一例を示すフローチャートである。
図10に示すように、端末装置100の作成条件送信部102aは、利用者により入力される作成条件をサーバ装置200へ送信する(ステップSA−1)。
そして、サーバ装置200の作成条件受信部202aは、ステップSA−1にて作成条件送信部102aの処理により送信される作成条件を受信する(ステップSA−2)。
そして、サーバ装置200の昇降機モデリング部202bは、ステップSA−2にて作成条件受信部202aの処理により受信された作成条件に対応する昇降機のBIMパーツを、パーツ情報データベース206aに記憶されたパーツ情報を用いて作成する(ステップSA−3)。
そして、サーバ装置200の情報提供部202cは、ステップSA−3にて昇降機モデリング部202bの処理により作成された昇降機のBIMパーツを端末装置100へ送信する(ステップSA−4)。
そして、端末装置100の情報取得部102bは、ステップSA−4にて情報提供部202cの処理によりサーバ装置200から送信された昇降機のBIMパーツを受信する(ステップSA−5)。
そして、端末装置100の統合モデリング部102cは、ステップSA−5にて情報取得部102bの処理により受信された昇降機のBIMパーツを、BIMモデルデータベース106aに記憶された建築物のBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する(ステップSA−6)。
そして、端末装置100の画面生成部102dは、ステップSA−6にて統合モデリング部102cの処理により作成された統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する(ステップSA−7)。このステップSA−7において、画面生成部102dは、例えば、図4に示すようなエスカレータのBIMパーツを建築物のBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する。
そして、端末装置100の画面表示部102eは、ステップSA−7にて画面生成部102dの処理により生成されたレイアウト画面を表示部114に表示させる(ステップSA−8)。このステップSA−8において、画面表示部102eは、例えば、図4に示すようなエスカレータのBIMパーツを建築物のBIMモデルに組み込んだ3次元の統合BIMモデルを含むレイアウト画面を表示部114に表示させる。
そして、端末装置100の制御部102は、環境解析のシミュレーションを実行する環境解析モードがON状態であるか否かを判定する(ステップSA−9)。
ステップSA−9において、制御部102の処理により環境解析モードがON状態であると判定された場合(ステップSA−9:Yes)、端末装置100の環境解析部102fは、ステップSA−8にて画面表示部102eの処理により表示されたレイアウト画面上で、環境情報データベース106bに記憶された環境情報に含まれる、BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、環境オブジェクトを変化させながら、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする(ステップSA−10)。
そして、ステップSA−10の処理を実行開始後、ステップSA−7の処理へ移行し、端末装置100の画面生成部102dは、ステップSA−10にて環境解析部102fの処理によるシミュレーション結果に基づいて、図5に示すように、統合BIMモデル内のBIMパーツが表す昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含むレイアウト画面を生成する。続いて、ステップSA−8の処理へ移行し、端末装置100の画面表示部102eは、画面生成部102dの処理により生成されたレイアウト画面を表示部114に表示させる。その後、ステップSA−9の処理へ移行し、環境解析モードがON状態である場合は、これらステップSA−10、ステップSA−7、ステップSA−8の処理を繰り返す。
一方、ステップSA−9において、制御部102の処理により環境解析モードがON状態ではない(すなわち、環境解析モードがOFF状態である)と判定された場合(ステップSA−9:No)、本処理を終了する。このように、本実施形態のBIMシステムにおいて実行される図10に示した基本処理によれば、利用者は、昇降機を建築物に組み込んだ状態を統合BIMモデル上で視覚的に分かり易く確認することができる。更に、昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境についても統合BIMモデル上で確認することができる。
本実施形態において、図10のステップSA−8の処理の後、動作解析モードがON状態にある場合は、図11に示すように、端末装置100は、動作解析処理を実行してもよい。図11は、動作解析処理の一例を示すフローチャートである。
なお、図11では、図10のステップSA−6にて統合モデリング部102cの処理により統合BIMモデルが作成された状態を前提としているため、ステップSA−7の処理から説明する。
図11に示すように、端末装置100の画面生成部102dは、統合モデリング部102cの処理により作成された統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する(ステップSA−7)。このステップSA−7において、画面生成部102dは、例えば、図4に示すようなエスカレータのBIMパーツを建築物のBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する。また、図10のステップSA−10にて環境解析が実行された場合は、図5に示すように、統合BIMモデル内のBIMパーツが表す昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含むレイアウト画面を生成してもよい。
そして、端末装置100の画面表示部102eは、ステップSA−7にて画面生成部102dの処理により生成されたレイアウト画面を表示部114に表示させる(ステップSA−8)。このステップSA−8において、画面表示部102eは、例えば、図4に示すようなエスカレータのBIMパーツを建築物のBIMモデルに組み込んだ3次元の統合BIMモデルを含むレイアウト画面を表示部114に表示させる。また、図10のステップSA−10にて環境解析が実行された場合は、図5に示すような昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含むレイアウト画面を表示部114に表示させてもよい。
そして、端末装置100の制御部102は、動作解析のシミュレーションを実行する動作解析モードがON状態にあるか否かを判定する(ステップSA−11)。
ステップSA−11において、制御部102の処理により動作解析モードがON状態にあると判定された場合(ステップSA−11:Yes)、端末装置100の動作解析部102gは、ステップSA−8にて画面表示部102eの処理により表示されたレイアウト画面上で、ヒトオブジェクト情報データベース106cに記憶されたヒトオブジェクト情報に基づいて、ヒトオブジェクトを統合BIMモデル内で移動させながら、BIMパーツの動作をシミュレーションする(ステップSA−12)。
そして、ステップSA−12の処理を実行開始後、ステップSA−7の処理へ移行し、端末装置100の画面生成部102dは、ステップSA−12にて動作解析部102gの処理によるシミュレーション結果に基づいて、図6に示すように、統合BIMモデル内で移動可能なヒトオブジェクトを含むレイアウト画面を生成する。ここで、画面生成部102dは、環境解析部102fおよび動作解析部102gの処理によるシミュレーション結果に基づいて、図7に示すように、採光環境および照明環境をヒトオブジェクトの視点で表すレイアウト画面を生成してもよい。続いて、ステップSA−8の処理へ移行し、端末装置100の画面表示部102eは、画面生成部102dの処理により生成されたレイアウト画面を表示部114に表示させる。その後、ステップSA−11の処理へ移行し、動作解析モードがON状態にある場合は、これらステップSA−12、ステップSA−7、ステップSA−8の処理を繰り返す。
一方、ステップSA−11において、制御部102の処理により動作解析モードがON状態ではない(すなわち、動作解析モードがOFF状態である)と判定された場合(ステップSA−11:No)、本処理を終了する。このように、本実施形態のBIMシステムにおいて実行される図11に示した動作解析処理によれば、利用者は、昇降機を建築物に組み込んだ状態の統合BIMモデル上で、昇降機の動作状態を確認することができる。更に、実際にこの昇降機を利用して移動するヒトの目線にて、昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境についても確認することができる。
本実施形態において、環境解析のシミュレーションを実行している場合、あるいは、環境解析および動作解析の両方のシミュレーションを実行している場合、図10および図11のステップSA−8の処理の後、照度評価モードがON状態にある場合は、図12に示すように、端末装置100は、照度評価処理と改善項目特定処理を実行してもよい。図12は、照度評価処理と改善項目特定処理の一例を示すフローチャートである。
なお、図12では、図10のステップSA−10にて環境解析部102fの処理により環境解析のシミュレーションが実行されている状態、あるいは、環境解析のシミュレーションの実行に加え、図11のステップSA−12にて動作解析部102gの処理により動作解析のシミュレーションが実行されている状態を前提としている。
図12に示すように、端末装置100の画面生成部102dは、環境解析部102fの処理によるシミュレーション結果に基づいて、図5に示すように、統合BIMモデル内のBIMパーツが表す昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含むレイアウト画面を生成する(ステップSA−7)。ここで、画面生成部102dは、環境解析部102fおよび動作解析部102gの処理によるシミュレーション結果に基づいて、図7に示すように、採光環境および照明環境をヒトオブジェクトの視点で表すレイアウト画面を生成してもよい。
そして、端末装置100の画面表示部102eは、ステップSA−7にて画面生成部102dの処理により生成されたレイアウト画面を表示部114に表示させる(ステップSA−8)。このステップSA−8において、画面表示部102eは、例えば、図5に示すような統合BIMモデル内のBIMパーツが表す昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含むレイアウト画面を表示部114に表示させる。ここで、画面表示部102eは、図7に示すような採光環境および照明環境をヒトオブジェクトの視点で表すレイアウト画面を表示部114に表示させてもよい。
そして、端末装置100の制御部102は、照度評価を実行する照度評価モードがON状態にあるか否かを判定する(ステップSA−13)。
ステップSA−13において、制御部102の処理により照度評価モードがON状態であると判定された場合(ステップSA−13:Yes)、端末装置100の照度評価部102hは、環境解析部102fの処理によるシミュレーション結果、あるいは、環境解析部102fおよび動作解析部102gの処理によるシミュレーション結果に基づいて、採光環境および照明環境のうち少なくとも一つに関する照度を評価する(ステップSA−14)。一方、ステップSA−13において、制御部102の処理により照度評価モードがON状態ではない(すなわち、照度評価モードがOFF状態である)と判定された場合(ステップSA−13:No)、本処理を終了する。
そして、端末装置100の制御部102は、ステップSA−14にて照度評価部102hの処理により評価された照度の評価結果が、不足状態または過剰状態を示すか否かを判定する(ステップSA−15)。
ステップSA−15において、制御部102の処理により不足状態または過剰状態を示すと判定された場合(ステップSA−15:Yes)、不足状態または過剰状態と評価された採光環境および照明環境のうち少なくとも一つにおける照度に影響する改善項目を特定する(ステップSA−16)。
そして、ステップSA−16の処理を実行開始後、ステップSA−7の処理へ移行し、端末装置100の画面生成部102dは、図8に示すように、ステップSA−16にて改善項目特定部102iの処理により特定された改善項目の再検討を要求するメッセージを含むレイアウト画面を生成する。続いて、ステップSA−8の処理へ移行し、端末装置100の画面表示部102eは、画面生成部102dの処理により生成されたレイアウト画面を表示部114に表示させる。その後、ステップSA−13の処理へ移行し、照度評価モードがON状態であり、かつ、照度の評価結果が不足状態または過剰状態を示す場合は、これらステップSA−14、ステップSA−16、ステップSA−7、ステップSA−8の処理を繰り返す。
一方、ステップSA−15において、制御部102の処理により不足状態または過剰状態を示さない(すなわち、適合状態を示す)と判定された場合(ステップSA−15:No)、本処理を終了する。このように、本実施形態のBIMシステムにおいて実行される図12に示した照度評価処理と改善項目特定処理によれば、利用者は、昇降機を建築物に組み込んだ状態の統合BIMモデル上で、採光環境および照明環境の照度が、不足状態、適合状態、または、過剰状態のいずれかにあるかを確認することができる。更に、利用者は、採光環境および照明環境の照度が不足状態または過剰状態である場合、これらの状態を適合状態に変えるために注目すべき改善項目についても確認することができる。
本実施形態において、改善項目を特定している場合、図12のステップSA−8の処理の後、再検討要求がある場合は、図13に示すように、端末装置100は、改善計画生成処理を実行してもよい。図13は、改善計画生成処理の一例を示すフローチャートである。
なお、図13では、図12のステップSA−16にて改善項目特定部102iの処理により改善項目が特定されている状態を前提としている。
図13に示すように、端末装置100の画面生成部102dは、例えば、図8に示すように、改善項目特定部102iの処理により特定された改善項目の再検討を要求するメッセージを含むレイアウト画面を生成する(ステップSA−7)。
そして、端末装置100の画面表示部102eは、ステップSA−7にて画面生成部102dの処理により作成された、例えば、図8に示すような改善項目の再検討を要求するメッセージを含むレイアウト画面を表示部114に表示させる(ステップSA−8)。
そして、端末装置100の制御部102は、ステップSA−8にて画面表示部102eの処理により表示されたレイアウト画面上で、改善項目特定部102iの処理により特定された改善項目に対する再検討の要求を受け付けたか否かを判定する(ステップSA−17)。
ステップSA−17において、制御部102の処理により改善項目に対する再検討の要求を受け付けたと判定した場合(ステップSA−17:Yes)、端末装置100の改善計画生成部102jは、照度を不足状態または過剰状態から、適合状態にさせるように改善項目を変更する改善計画を生成する(ステップSA−18)。
そして、ステップSA−18の処理を実行開始後、ステップSA−7の処理へ移行し、端末装置100の画面生成部102dは、図9に示すように、ステップSA−18にて改善計画生成部102jの処理により生成された改善計画を含むレイアウト画面を生成する。続いて、ステップSA−8の処理へ移行し、端末装置100の画面表示部102eは、画面生成部102dの処理により生成されたレイアウト画面を表示部114に表示させる。その後、ステップSA−17の処理へ移行し、再検討要求を受け付けたと判定された場合は、これらステップSA−18、ステップSA−7、ステップSA−8の処理を繰り返す。
一方、ステップSA−17において、制御部102の処理により再検討要求を受け付けていないと判定された場合(ステップSA−17:No)、本処理を終了する。このように、本実施形態のBIMシステムにおいて実行される図13に示した改善計画生成処理によれば、利用者は、採光環境および照明環境の照度を適合状態に変えるために生成された改善計画を確認することができる。
本実施形態において、図10〜図13に示したように、ステップSA−7にてレイアウト画面を生成し、ステップSA−8にてレイアウト画面を表示した後、変更操作がある場合は、図14に示すように、端末装置100は、変更処理を実行してもよい。図14は、変更処理の一例を示すフローチャートである。
図14に示すように、端末装置100の画面生成部102dは、例えば、図5〜図8に示すようなレイアウト画面を生成する(ステップSA−7)。そして、端末装置100の画面表示部102eは、ステップSA−7にて画面生成部102dの処理により作成された、例えば、図5〜図8に示すようなレイアウト画面を表示部114に表示させる(ステップSA−8)。
そして、端末装置100の制御部102は、画面表示部102eにより表示されたレイアウト画面上で、利用者の変更操作が検出されたか否かを判定する(ステップSA−19)。
ステップSA−19において、制御部102の処理により変更操作が検出されたと判定された場合(ステップSA−19:Yes)、端末装置100の変更部102kは、画面表示部102eの処理により表示されたレイアウト画面上で、BIMモデルおよびBIMパーツのうち少なくとも一つを変更する(ステップSA−20)。ここで、変更部102kは、変更操作が建築物のBIMモデルに対する操作である場合、検出された変更操作に応じて、建築物のBIMモデルに含まれる構造情報等の属性情報を変更することで、当該BIMモデルを変更する。また、変更部102kは、変更操作が昇降機のBIMパーツに対する操作である場合、検出された変更操作に応じて、昇降機のBIMパーツに含まれるパーツ情報等の属性情報を変更することで、当該BIMパーツを変更する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップSA−19において、制御部102の処理により変更操作が検出されなかったと判定された場合(ステップSA−19:No)、本処理を終了する。このように、本実施形態のBIMシステムにおいて実行される図14に示した変更処理によれば、利用者は、例えば、所望の採光環境および照明環境となるように、建築物のBIMモデルや昇降機のBIMパーツについても変更することができる。
以上で、第1の実施形態におけるBIMシステムの処理の一例の説明を終える。
以上説明したように、本実施形態によれば、昇降機の設備計画を提案する際、建築物に昇降機を組み込んだ状態を視覚的に分かりやすく表示することができる。また、本実施形態によれば、BIMシステムにて作成した統合BIMモデル上で、実際の建物に設置した昇降機の照明条件等を確認することができる。更に、本実施形態によれば、実際の昇降機の設置環境および昇降機周囲の採光条件(窓との距離など)や別光源(周囲の照明など)によって、その建物に取り付ける予定の昇降機の照明オプション仕様を決めることもできる。この際、照明装置の有無、各照明オプション仕様を、利用者が実際に昇降機を使用した際の視点にて明るさや周囲の明るさを確認した上で、ポイント毎に最適な照明装置を選択することもできる。
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態について、図15および図16を参照して以下に説明する。ここで、図15は、第2の実施形態におけるBIMシステムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち主要な部分を概念的に示している。
なお、第2の実施形態においては、サーバ装置200側で作成条件に対応する昇降機のBIMパーツを建築物のBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成し、端末装置100へ送信して、当該端末装置100の表示部114に表示させるように制御している。更に、第2の実施形態において、サーバ装置200側で解析条件に対応する環境解析や動作解析のシミュレーションを実行し、当該シミュレーション結果を反映させたレイアウト画面を生成し、端末装置100へ送信して、当該端末装置100の表示部114に表示させるように制御している。このように、第2の実施形態は、サーバ装置200にてサーバ主導で処理を行う点が、その他の実施形態と異なる。
[第2の実施形態におけるBIMシステムの構成]
まず、第2の実施形態におけるBIMシステムの構成の一例について、図15を参照して以下に説明する。
図15に示すように、第2の実施形態のサーバ装置200は、出力部(表示部114および音声出力部116)と入力部118と制御部102とを少なくとも備えた端末装置100に通信可能に接続され、制御部202と記憶部206とを少なくとも備える。通信には、一例として、ネットワーク300を介した有線・無線通信等の遠隔通信等を含む。また、これらサーバ装置200および端末装置100の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
図15において、サーバ装置200は、端末装置100から送信される作成条件に対応するBIMパーツを作成し、BIMパーツをBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する等の機能を有する。また、サーバ装置200は、統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成し、レイアウト画面を端末装置100へ送信して、当該端末装置100の表示部114に表示させるように制御する等の機能を有する。更に、サーバ装置200は、レイアウト画面上で検出されサーバ装置200へ送信される検出信号に応じて、BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、環境オブジェクトを変化させながら、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする等の機能を有する。このとき、サーバ装置200は、環境解析のシミュレーション結果に基づいて、統合BIMモデル内のBIMパーツが表す昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含むレイアウト画面を生成する。
なお、サーバ装置200における通信制御インターフェース部204および記憶部206(パーツ情報データベース206a、BIMモデルデータベース206b、環境情報データベース206c、および、ヒトオブジェクト情報データベース206d等)の機能、また、端末装置100における表示部114、音声出力部116、および、入力部118の機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
また、図15において、制御部202は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部202は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部202は、機能概念的に、作成条件受信部202a、昇降機モデリング部202b、統合モデリング部202d、画面生成部202e、画面表示制御部202f、環境解析部202g、動作解析部202h、照度評価部202i、改善項目特定部202j、改善計画生成部202k、および、変更部202mを備える。
このうち、作成条件受信部202aは、端末装置100から送信される作成条件を受信する作成条件受信手段である。ここで、作成条件は、利用者により端末装置100において入力部118を介して入力されたものであってもよいし、予め作成条件が記憶された外部記憶装置(図示せず)から読み込まれたものであってもよい。
また、昇降機モデリング部202bは、作成条件受信部202aにより受信された作成条件に対応する昇降機のBIMパーツを、パーツ情報データベース206aに記憶されたパーツ情報を用いて作成する昇降機モデリング手段である。昇降機モデリング部202bは、例えば、上述の図3に示すようなエスカレータの3次元のBIMパーツを作成する。ここで、昇降機モデリング部202bは、作成条件に合致する範囲内でBIMパーツを複数作成してもよい。昇降機モデリング部202bは、作成した昇降機のBIMパーツを記憶部206に格納して、BIMパーツデータベース(図示せず)を構築してもよい。
また、統合モデリング部202dは、昇降機モデリング部202bにより作成されたBIMパーツを、BIMモデルデータベース206bに記憶された建築物のBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する統合モデリング手段である。統合モデリング部202dは、昇降機モデリング部202bにより作成されたBIMパーツを、BIMモデルデータベース206bに記憶されたBIMモデル内の設置位置に設置することで、統合BIMモデルを作成する。例えば、統合モデリング部202dは、上述の図4に示すようなエスカレータのBIMパーツを建築物のBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する。ここで、統合モデリング部202dは、作成した統合BIMモデルを記憶部206に格納して、統合BIMモデルデータベース(図示せず)を構築してもよい。
また、画面生成部202eは、統合モデリング部202dにより作成された統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する画面生成手段である。本実施形態において、画面生成部202eは、後述する環境解析部202gによるシミュレーション結果に基づいて、上述の図5に示すように、統合BIMモデル内のBIMパーツが表す昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含むレイアウト画面を生成する。また、画面生成部202eは、後述する動作解析部202hによるシミュレーション結果に基づいて、上述の図6に示すように、統合BIMモデル内で移動可能なヒトオブジェクトを含むレイアウト画面を生成してもよい。ここで、画面生成部202eは、後述する環境解析部202gおよび動作解析部202hによるシミュレーション結果に基づいて、上述の図7に示すように、採光環境および照明環境をヒトオブジェクトの視点で表すレイアウト画面を生成してもよい。更に、画面生成部202eは、上述の図8に示すように、後述する改善項目特定部202jにより特定された改善項目の再検討を要求するメッセージを含むレイアウト画面を生成してもよい。ここで、画面生成部202eは、上述の図9に示すように、後述する改善計画生成部202kにより生成された改善計画を含むレイアウト画面を生成してもよい。
また、画面表示制御部202fは、画面生成部202eにより生成されたレイアウト画面を端末装置100へ送信し、当該レイアウト画面を端末装置100の表示部114に表示させるように制御する画面表示制御手段である。
また、環境解析部202gは、画面表示制御部202fにより表示されたレイアウト画面上で検出されサーバ装置200へ送信される検出信号に応じて、環境情報データベース206cに記憶された環境情報に基づいて、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする環境解析手段である。具体的には、環境解析部202gは、画面表示制御部202fにより表示されたレイアウト画面上で検出されサーバ装置200へ送信される検出信号に応じて、環境情報データベース206cに記憶された環境情報に含まれる、BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、環境オブジェクトを変化させながら、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする。本実施形態において、環境解析部202gは、サーバ装置200へ送信される検出信号に応じて決定される、建築物の建築特性を示す構造情報、昇降機の設置位置、当該設置位置の周囲の採光条件、および、当該設置位置の周囲の照明条件のうち少なくとも一つを含む解析条件に従って、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする。
また、動作解析部202hは、画面表示制御部202fにより表示されたレイアウト画面上で検出されサーバ装置200へ送信される検出信号に応じて、ヒトオブジェクト情報データベース206dに記憶されたヒトオブジェクト情報に基づいて、ヒトオブジェクトを統合BIMモデル内で移動させながら、BIMパーツの動作をシミュレーションする動作解析手段である。本実施形態において、動作解析部202hは、画面表示制御部202fにより表示されたレイアウト画面上で検出されサーバ装置200へ送信される検出信号に応じて、昇降機のBIMパーツに含まれるパーツ情報が示すBIMパーツの動作パラメータに基づいて、昇降機のBIMパーツの動作をシミュレーションする。また、本実施形態において、動作解析部202hは、画面表示制御部202fにより表示されたレイアウト画面上で検出されサーバ装置200へ送信される検出信号に応じて決定される移動条件に基づいて生成された移動経路上でヒトオブジェクトを移動させることにより、当該ヒトオブジェクトの移動をシミュレーションする。
また、照度評価部202iは、環境解析部202gによるシミュレーション結果、あるいは、環境解析部202gおよび動作解析部202hによるシミュレーション結果に基づいて、採光環境および照明環境のうち少なくとも一つに関する照度を評価する照度評価手段である。
また、改善項目特定部202jは、照度評価部202iにより評価された照度の評価結果が、不足状態または過剰状態を示す場合、不足状態または過剰状態と評価された採光環境および照明環境のうち少なくとも一つにおける照度に影響する改善項目を特定する改善項目特定手段である。
また、改善計画生成部202kは、画面表示制御部202fにより表示されたレイアウト画面上で検出されサーバ装置200へ送信される、改善項目特定部202jにより特定された改善項目に対する再検討の要求を受け付けた場合、照度を不足状態または過剰状態から、適合状態にさせるように改善項目を変更する改善計画を生成する改善計画生成手段である。
また、変更部202mは、画面表示制御部202fにより表示されたレイアウト画面上で検出されサーバ装置200へ送信される検出信号に応じて、BIMモデルおよびBIMパーツのうち少なくとも一つを変更する変更手段である。
以上で、第2の実施形態におけるBIMシステムの構成の一例の説明を終える。
[第2の実施形態におけるBIMシステムの処理]
次に、このように構成された第2の実施形態におけるBIMシステムの処理の一例について、以下に図16を参照して詳細に説明する。図16は、第2の実施形態におけるBIMシステムの基本処理の一例を示すフローチャートである。
図16に示すように、端末装置100の制御部102は、利用者により入力される作成条件をサーバ装置200へ送信する(ステップSB−1)。
そして、サーバ装置200の作成条件受信部202aは、ステップSB−1にて制御部102の処理により送信される作成条件を受信する(ステップSB−2)。
そして、サーバ装置200の昇降機モデリング部202bは、ステップSB−2にて作成条件受信部202aの処理により受信された作成条件に対応する昇降機のBIMパーツを、パーツ情報データベース206aに記憶されたパーツ情報を用いて作成する(ステップSB−3)。
そして、サーバ装置200の統合モデリング部202dは、ステップSB−3にて昇降機モデリング部202bの処理により作成されたBIMパーツを、BIMモデルデータベース206bに記憶された建築物のBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する(ステップSB−4)。
そして、サーバ装置200の画面生成部202eは、ステップSB−4にて統合モデリング部202dの処理により作成された統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する(ステップSB−5)。このステップSB−5において、画面生成部202eは、例えば、上述の図4に示すようなエスカレータのBIMパーツを建築物のBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する。
そして、サーバ装置200の画面表示制御部202fは、ステップSB−5にて画面生成部202eの処理により生成されたレイアウト画面を端末装置100へ送信し(ステップSB−6)、当該レイアウト画面を端末装置100の表示部114に表示させるように制御する(ステップSB−7)。このステップSB−6〜SB−7において、画面表示制御部202fは、例えば、上述の図4に示すようなエスカレータのBIMパーツを建築物のBIMモデルに組み込んだ3次元の統合BIMモデルを含むレイアウト画面を表示部114に表示させる。
そして、端末装置100の制御部102は、環境解析のシミュレーションを実行する環境解析モードがON状態であるか否かを判定する(ステップSB−8)。
ステップSB−8において、制御部102の処理により環境解析モードがON状態であると判定された場合(ステップSB−8:Yes)、端末装置100の制御部102は、ステップSB−6〜SB−7にて画面表示制御部202fの処理により表示されたレイアウト画面上で検出された検出信号に応じて環境解析の解析条件を決定し、当該解析条件をサーバ装置200へ送信する。そして、サーバ装置200の環境解析部202gは、端末装置100から受信した解析条件に従って、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする(ステップSB−9)。
そして、ステップSB−9の処理を実行後、ステップSB−5の処理へ移行し、サーバ装置200の画面生成部202eは、ステップSB−9にて環境解析部202gの処理によるシミュレーション結果に基づいて、上述の図5に示すように、統合BIMモデル内のBIMパーツが表す昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含むレイアウト画面を生成する。ここで、画面生成部202eは、環境解析部202gの処理によるシミュレーション結果が、端末装置100の表示部114に表示される際にレイアウト画面上で再現されるように表示制御信号を埋め込む。続いて、ステップSB−6〜SB−7の処理へ移行し、サーバ装置200の画面表示制御部202fは、画面生成部202eの処理により生成されたレイアウト画面を端末装置100へ送信し、当該レイアウト画面を端末装置100の表示部114に表示させるように制御する。その後、ステップSB−8の処理へ移行し、環境解析モードがON状態である場合は、これらステップSB−9、ステップSB−5、ステップSB−6、ステップSB−7の処理を繰り返す。
一方、ステップSB−8において、制御部102の処理により環境解析モードがON状態ではない(すなわち、環境解析モードがOFF状態である)と判定された場合(ステップSB−8:No)、本処理を終了する。
この他、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、動作解析処理、照度評価処理、改善項目特定処理、改善計画生成処理、変更処理を実行可能である。これらの処理の詳細については、第1の実施形態では、端末装置100で実行されている点が、第2の実施形態ではサーバ装置200で実行されている点以外は、基本的に同様であるため、説明を省略する。
以上で、第2の実施形態におけるBIMシステムの処理の一例の説明を終える。
なお、第2の実施形態にかかるBIMシステム(サーバ主導型)においても、上述の第1の実施形態にかかるBIMシステム(機能分散型)と同様の効果を奏する。
[第3の実施形態]
続いて、第3の実施形態について、図17および図18を参照して以下に説明する。ここで、図17は、第3の実施形態におけるBIMシステムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本実施形態に関係する部分を概念的に示している。ここで、第3の実施形態におけるBIMシステムは、スタンドアロン型に構成され単独で処理を行うBIM装置400により実現される。
なお、第3の実施形態においては、全ての機能をBIM装置400に集約し、当該BIM装置400は、利用者により入力される作成条件に対応する昇降機のBIMパーツを作成し、BIMパーツを建築物のBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する等の機能を有する。また、BIM装置400は、統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成し、レイアウト画面を表示部414に表示させる等の機能を有する。また、BIM装置400は、レイアウト画面上で、BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、環境オブジェクトを変化させながら、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする等の機能を有する。ここで、BIM装置400は、環境解析のシミュレーション結果に基づいて、統合BIMモデル内のBIMパーツが表す昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含むレイアウト画面を生成する。このように、第3の実施形態は、BIM装置400がスタンドアロン型に構成され単独で処理を行う点がその他の実施形態と異なる。
[第3の実施形態におけるBIMシステムの構成]
まず、第3の実施形態におけるBIMシステムの構成の一例について、図17を参照して以下に説明する。
図17に示すように、第3の実施形態のBIM装置400は、出力部(表示部414および音声出力部416)と入力部418と制御部402と記憶部406とを少なくとも備える。これらBIM装置400の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されてもよい。BIM装置400は、例えば、PND(Portable Navigation Device)等の各種情報処理端末、ノート型のパーソナルコンピュータ等の各種情報処理装置、または、携帯電話やPHSやPDA等の携帯端末装置等であってもよい。また、BIM装置400は、通信制御インターフェース部(図示せず)を介してネットワークを経由し、外部装置と相互に通信可能に接続されていてもよい。
図17において、入出力制御インターフェース部408、表示部414、音声出力部416、および、入力部418の各機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。また、記憶部406の各部(パーツ情報データベース406a、BIMモデルデータベース406b、環境情報データベース406c、および、ヒトオブジェクト情報データベース406d等)についても、サーバ装置200ではなくBIM装置400に備えられている点を除き、各機能が第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
また、制御部402の各部については、本実施形態のBIM装置400がスタンドアロン型であり、制御部402が各送信部を備えていない点を除き、各機能は第1の実施形態と基本的に同様である。
また、図17において、制御部402は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部402は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部402は、機能概念的に、作成条件設定部402a、昇降機モデリング部402b、統合モデリング部402c、画面生成部402d、画面表示部402e、環境解析部402f、動作解析部402g、照度評価部402h、改善項目特定部402i、改善計画生成部402j、および、変更部402kを備える。
このうち、作成条件設定部402aは、利用者により入力部418を介して入力される作成条件を設定する作成条件設定手段である。ここで、作成条件は、予め作成条件が記憶された外部記憶装置(図示せず)から読み込まれたものであってもよい。
また、昇降機モデリング部402bは、作成条件設定部402aにより設定された作成条件に対応する昇降機のBIMパーツを、パーツ情報データベース406aに記憶されたパーツ情報を用いて作成する昇降機モデリング手段である。昇降機モデリング部402bは、例えば、上述の図3に示すようなエスカレータの3次元のBIMパーツを作成する。ここで、昇降機モデリング部402bは、作成条件に合致する範囲内でBIMパーツを複数作成してもよい。昇降機モデリング部402bは、作成した昇降機のBIMパーツを記憶部406に格納して、BIMパーツデータベース(図示せず)を構築してもよい。
また、統合モデリング部402cは、昇降機モデリング部402bにより作成されたBIMパーツを、BIMモデルデータベース406bに記憶された建築物のBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する統合モデリング手段である。統合モデリング部402cは、昇降機モデリング部402bにより作成されたBIMパーツを、BIMモデルデータベース406bに記憶されたBIMモデル内の設置位置に設置することで、統合BIMモデルを作成する。例えば、統合モデリング部402cは、上述の図4に示すようなエスカレータのBIMパーツを建築物のBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する。ここで、統合モデリング部402cは、作成した統合BIMモデルを記憶部406に格納して、統合BIMモデルデータベース(図示せず)を構築してもよい。
また、画面生成部402dは、統合モデリング部402cにより作成された統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する画面生成手段である。本実施形態において、画面生成部402dは、後述する環境解析部402fによるシミュレーション結果に基づいて、上述の図5に示すように、統合BIMモデル内のBIMパーツが表す昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含むレイアウト画面を生成する。また、画面生成部402dは、後述する動作解析部402gによるシミュレーション結果に基づいて、上述の図6に示すように、統合BIMモデル内で移動可能なヒトオブジェクトを含むレイアウト画面を生成してもよい。ここで、画面生成部402dは、後述する環境解析部402fおよび動作解析部402gによるシミュレーション結果に基づいて、上述の図7に示すように、採光環境および照明環境をヒトオブジェクトの視点で表すレイアウト画面を生成してもよい。更に、画面生成部402dは、上述の図8に示すように、後述する改善項目特定部402iにより特定された改善項目の再検討を要求するメッセージを含むレイアウト画面を生成してもよい。ここで、画面生成部402dは、上述の図9に示すように、後述する改善計画生成部402jにより生成された改善計画を含むレイアウト画面を生成してもよい。
また、画面表示部402eは、画面生成部402dにより生成されたレイアウト画面を表示部414に表示させる画面表示手段である。
また、環境解析部402fは、画面表示部402eにより表示されたレイアウト画面上で、環境情報データベース406cに記憶された環境情報に基づいて、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする環境解析手段である。具体的には、環境解析部402fは、画面表示部402eにより表示されたレイアウト画面上で、環境情報データベース406cに記憶された環境情報に含まれる、BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、環境オブジェクトを変化させながら、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする。本実施形態において、環境解析部402fは、利用者により設定される、建築物の建築特性を示す構造情報、昇降機の設置位置、当該設置位置の周囲の採光条件、および、当該設置位置の周囲の照明条件のうち少なくとも一つを含む解析条件に従って、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする。
また、動作解析部402gは、画面表示部402eにより表示されたレイアウト画面上で、ヒトオブジェクト情報データベース406dに記憶されたヒトオブジェクト情報に基づいて、ヒトオブジェクトを統合BIMモデル内で移動させながら、BIMパーツの動作をシミュレーションする動作解析手段である。本実施形態において、動作解析部402gは、画面表示部402eにより表示されたレイアウト画面上で、昇降機のBIMパーツに含まれるパーツ情報が示すBIMパーツの動作パラメータに基づいて、昇降機のBIMパーツの動作をシミュレーションする。また、本実施形態において、動作解析部402gは、利用者により設定される移動条件に基づいて生成された移動経路上でヒトオブジェクトを移動させることにより、当該ヒトオブジェクトの移動をシミュレーションする。
また、照度評価部402hは、環境解析部402fによるシミュレーション結果、あるいは、環境解析部402fおよび動作解析部402gによるシミュレーション結果に基づいて、採光環境および照明環境のうち少なくとも一つに関する照度を評価する照度評価手段である。
また、改善項目特定部402iは、照度評価部402hにより評価された照度の評価結果が、不足状態または過剰状態を示す場合、不足状態または過剰状態と評価された採光環境および照明環境のうち少なくとも一つにおける照度に影響する改善項目を特定する改善項目特定手段である。
また、改善計画生成部402jは、画面表示部402eにより表示されたレイアウト画面上で、改善項目特定部402iにより特定された改善項目に対する再検討の要求を受け付けた場合、照度を不足状態または過剰状態から、適合状態にさせるように改善項目を変更する改善計画を生成する改善計画生成手段である。
また、変更部402kは、画面表示部402eにより表示されたレイアウト画面上で、BIMモデルおよびBIMパーツのうち少なくとも一つを変更する変更手段である。
以上で、第3の実施形態におけるBIMシステムの構成の一例の説明を終える。
[第3の実施形態におけるBIMシステムの処理]
次に、このように構成された第3の実施形態におけるBIMシステムの処理の一例について、以下に図18を参照して詳細に説明する。図18は、第3の実施形態におけるBIM装置400の基本処理の一例を示すフローチャートである。
図18に示すように、作成条件設定部402aは、利用者により入力される作成条件を設定する(ステップSC−1)。
そして、昇降機モデリング部402bは、ステップSC−1にて作成条件設定部402aの処理により設定された作成条件に対応するBIMパーツを、パーツ情報データベース406aに記憶されたパーツ情報を用いて作成する(ステップSC−2)。
そして、統合モデリング部402cは、ステップSC−2にて昇降機モデリング部402bの処理により作成されたBIMパーツを、BIMモデルデータベース406bに記憶された建築物のBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する(ステップSC−3)。
そして、画面生成部402dは、ステップSC−3にて統合モデリング部402cの処理により作成された統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する(ステップSC−4)。このステップSC−4において、画面生成部402dは、例えば、上述の図4に示すようなエスカレータのBIMパーツを建築物のBIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する。
そして、画面表示部402eは、ステップSC−4にて画面生成部402dの処理により生成されたレイアウト画面を表示部414に表示させるように制御する(ステップSC−5)。このステップSC−5において、画面表示部402eは、例えば、上述の図4に示すようなエスカレータのBIMパーツを建築物のBIMモデルに組み込んだ3次元の統合BIMモデルを含むレイアウト画面を表示部114に表示させる。
そして、制御部402は、環境解析のシミュレーションを実行する環境解析モードがON状態であるか否かを判定する(ステップSC−6)。
ステップSC−6において、制御部402の処理により環境解析モードがON状態であると判定された場合(ステップSC−6:Yes)、環境解析部402fは、ステップSC−5にて画面表示部402eの処理により表示されたレイアウト画面上で、環境情報データベース406cに記憶された環境情報に含まれる、BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、環境オブジェクトを変化させながら、統合BIMモデルの環境をシミュレーションする(ステップSC−7)。
そして、ステップSC−7の処理を実行開始後、ステップSC−4の処理へ移行し、画面生成部402dは、ステップSC−7にて環境解析部402fの処理によるシミュレーション結果に基づいて、上述の図5に示すように、統合BIMモデル内のBIMパーツが表す昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含むレイアウト画面を生成する。続いて、ステップSC−5の処理へ移行し、画面表示部402eは、画面生成部402dの処理により生成されたレイアウト画面を表示部414に表示させる。その後、ステップSC−6の処理へ移行し、環境解析モードがON状態である場合は、これらステップSC−7、ステップSC−4、ステップSC−5の処理を繰り返す。
一方、ステップSC−6において、制御部402の処理により環境解析モードがON状態ではない(すなわち、環境解析モードがOFF状態である)と判定された場合(ステップSC−6:No)、本処理を終了する。
この他、第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、動作解析処理、照度評価処理、改善項目特定処理、改善計画生成処理、変更処理を実行可能である。これらの処理の詳細については、第1の実施形態では、端末装置100で実行されている点が、第3の実施形態ではBIM装置400で実行されている点以外は、基本的に同様であるため、説明を省略する。
以上で、第3の実施形態におけるBIMシステムの処理の一例の説明を終える。
なお、第3の実施形態にかかるBIMシステム(スタンドアロン型)においても、上述の第1の実施形態にかかるBIMシステム(機能分散型)と同様の効果を奏する。
[他の実施の形態]
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上述の実施形態では、昇降機としてエスカレータを例にして説明したが、エレベータ、動く歩道等の乗客コンベアについても同様に本発明を適用できる。
また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
この他、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、端末装置100、サーバ装置200、および、BIM装置400に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、端末装置100、サーバ装置200、および、BIM装置400の各装置が備える処理機能、特に制御部102、制御部202、および、制御部402にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、後述する記録媒体に記録されており、必要に応じて端末装置100、サーバ装置200、および、BIM装置400に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDDなどの記憶部106、記憶部206、および、記憶部406などには、OS(Operating System)と協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、端末装置100、サーバ装置200、および、BIM装置400に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USBメモリ、SDカード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD、および、Blu−ray Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部106、記憶部206、および、記憶部406に格納される各種のデータベース等(BIMモデルデータベース106a、環境情報データベース106b、ヒトオブジェクト情報データベース106c、パーツ情報データベース206a、BIMモデルデータベース206b、環境情報データベース206c、ヒトオブジェクト情報データベース206d、パーツ情報データベース406a、BIMモデルデータベース406b、環境情報データベース406c、および、ヒトオブジェクト情報データベース406d)は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、端末装置100、サーバ装置200、および、BIM装置400は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、該情報処理装置に任意の周辺装置を接続して構成してもよい。また、端末装置100、サーバ装置200、および、BIM装置400は、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
以上で説明した実施形態、変形例に係るBIMシステム、サーバ装置、端末装置、方法およびプログラムによれば、その結果、昇降機の設備計画を提案する際、建築物に昇降機を組み込んだ状態を視覚的に分かりやすく表示することができる。
[付記]
実施形態のBIMシステムは、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置、および、制御部と記憶部と表示部とを少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続したBIMシステムであって、前記サーバ装置の前記記憶部は、建築物のBIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するためのパーツ情報を記憶するパーツ情報記憶手段、を備え、前記サーバ装置の前記制御部は、前記端末装置から送信される作成条件に対応する前記BIMパーツを、前記パーツ情報記憶手段に記憶された前記パーツ情報を用いて作成する昇降機モデリング手段と、前記昇降機モデリング手段により作成された前記BIMパーツを前記端末装置へ送信する情報提供手段と、を備え、前記端末装置の前記記憶部は、前記建築物のBIMモデルを記憶するBIMモデル記憶手段と、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境情報を記憶する環境情報記憶手段と、を備え、前記端末装置の前記制御部は、前記情報提供手段により前記サーバ装置から送信された前記BIMパーツを、前記BIMモデル記憶手段に記憶された前記BIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する統合モデリング手段と、前記統合モデリング手段により作成された前記統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する画面生成手段と、前記画面生成手段により生成された前記レイアウト画面を前記表示部に表示させる画面表示手段と、前記画面表示手段により表示された前記レイアウト画面上で、前記環境情報記憶手段に記憶された前記環境情報に含まれる、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、前記環境オブジェクトを変化させながら、前記統合BIMモデルの環境をシミュレーションする環境解析手段と、を備え、前記画面生成手段は、前記環境解析手段によるシミュレーション結果に基づいて、前記統合BIMモデル内の前記BIMパーツが表す前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含む前記レイアウト画面を生成することを特徴とする。
実施形態のサーバ装置は、表示部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置であって、前記記憶部は、建築物のBIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するためのパーツ情報を記憶するパーツ情報記憶手段、を備え、前記制御部は、前記端末装置から送信される作成条件に対応する前記BIMパーツを、前記パーツ情報記憶手段に記憶された前記パーツ情報を用いて作成する昇降機モデリング手段と、前記昇降機モデリング手段により作成された前記BIMパーツを前記端末装置へ送信する情報提供手段と、を備え、前記端末装置において、前記情報提供手段により前記サーバ装置から送信された前記BIMパーツが、前記建築物のBIMモデルに組み込まれた統合BIMモデルが作成され、当該統合BIMモデルを含むレイアウト画面が生成され、当該レイアウト画面が前記表示部に表示され、前記レイアウト画面上で、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、前記環境オブジェクトを変化させながら、前記統合BIMモデルの環境がシミュレーションされ、前記統合BIMモデルの環境のシミュレーション結果に基づいて、前記統合BIMモデル内の前記BIMパーツが表す前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含む前記レイアウト画面が生成されることを特徴とする。
実施形態の端末装置は、サーバ装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部と表示部とを少なくとも備えた端末装置であって、前記記憶部は、建築物のBIMモデルを記憶するBIMモデル記憶手段と、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境情報を記憶する環境情報記憶手段と、を備え、前記制御部は、前記サーバ装置において前記建築物のBIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するためのパーツ情報を用いて作成される、前記端末装置から送信された作成条件に対応する前記BIMパーツを、前記BIMモデル記憶手段に記憶された前記BIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する統合モデリング手段と、前記統合モデリング手段により作成された前記統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する画面生成手段と、前記画面生成手段により生成された前記レイアウト画面を前記表示部に表示させる画面表示手段と、前記画面表示手段により表示された前記レイアウト画面上で、前記環境情報記憶手段に記憶された前記環境情報に含まれる、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、前記環境オブジェクトを変化させながら、前記統合BIMモデルの環境をシミュレーションする環境解析手段と、を備え、前記画面生成手段は、前記環境解析手段によるシミュレーション結果に基づいて、前記統合BIMモデル内の前記BIMパーツが表す前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含む前記レイアウト画面を生成することを特徴とする。
実施形態の方法は、制御部と記憶部と表示部を少なくとも備えたBIMシステムにおいて実行される方法であって、前記記憶部は、建築物のBIMモデルを記憶するBIMモデル記憶手段と、前記BIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するためのパーツ情報を記憶するパーツ情報記憶手段と、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境情報を記憶する環境情報記憶手段と、を備え、前記制御部において実行される、利用者により入力される、作成条件に対応する前記BIMパーツを、前記パーツ情報記憶手段に記憶された前記パーツ情報を用いて作成する昇降機モデリングステップと、前記昇降機モデリングステップにて作成された前記BIMパーツを、前記BIMモデル記憶手段に記憶された前記BIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する統合モデリングステップと、前記統合モデリングステップにて作成された前記統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する画面生成ステップと、前記画面生成ステップにて生成された前記レイアウト画面を前記表示部に表示させる画面表示ステップと、前記画面表示ステップにて表示された前記レイアウト画面上で、前記環境情報記憶手段に記憶された前記環境情報に含まれる、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、前記環境オブジェクトを変化させながら、前記統合BIMモデルの環境をシミュレーションする環境解析ステップと、を含み、前記画面生成ステップにおいて、前記環境解析ステップによるシミュレーション結果に基づいて、前記統合BIMモデル内の前記BIMパーツが表す前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含む前記レイアウト画面を生成することを特徴とする。
実施形態の方法は、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置、および、制御部と記憶部と表示部とを少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続したBIMシステムにおいて実行される方法であって、前記サーバ装置の前記記憶部は、建築物のBIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するためのパーツ情報を記憶するパーツ情報記憶手段、を備え、前記端末装置の前記記憶部は、前記建築物のBIMモデルを記憶するBIMモデル記憶手段と、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境情報を記憶する環境情報記憶手段と、を備え、前記サーバ装置の前記制御部において実行される、前記端末装置から送信される作成条件に対応する前記BIMパーツを、前記パーツ情報記憶手段に記憶された前記パーツ情報を用いて作成する昇降機モデリングステップと、前記サーバ装置の前記制御部において実行される、前記昇降機モデリングステップにて作成された前記BIMパーツを前記端末装置へ送信する情報提供ステップと、前記端末装置の前記制御部において実行される、前記情報提供ステップにて前記サーバ装置から送信された前記BIMパーツを、前記BIMモデル記憶手段に記憶された前記BIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する統合モデリングステップ前記端末装置の前記制御部において実行される、前記統合モデリングステップにて作成された前記統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する画面生成ステップと、前記端末装置の前記制御部において実行される、前記画面生成ステップにて生成された前記レイアウト画面を前記表示部に表示させる画面表示ステップと、前記端末装置の前記制御部において実行される、前記画面表示ステップにて表示された前記レイアウト画面上で、前記環境情報記憶手段に記憶された前記環境情報に含まれる、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、前記環境オブジェクトを変化させながら、前記統合BIMモデルの環境をシミュレーションする環境解析ステップと、を含み、前記画面生成ステップにおいて、前記環境解析ステップによるシミュレーション結果に基づいて、前記統合BIMモデル内の前記BIMパーツが表す前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含む前記レイアウト画面を生成することを特徴とする。
実施形態の方法は、表示部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置において実行される方法であって、前記記憶部は、建築物のBIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するためのパーツ情報を記憶するパーツ情報記憶手段、を備え、前記制御部において実行される、前記端末装置から送信される作成条件に対応する前記BIMパーツを、前記パーツ情報記憶手段に記憶された前記パーツ情報を用いて作成する昇降機モデリングステップと、前記昇降機モデリングステップにて作成された前記BIMパーツを前記端末装置へ送信する情報提供ステップと、を含み、前記端末装置において、前記情報提供ステップにて前記サーバ装置から送信された前記BIMパーツが、前記建築物のBIMモデルに組み込まれた統合BIMモデルが作成され、当該統合BIMモデルを含むレイアウト画面が生成され、当該レイアウト画面が前記表示部に表示され、前記レイアウト画面上で、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、前記環境オブジェクトを変化させながら、前記統合BIMモデルの環境がシミュレーションされ、前記統合BIMモデルの環境のシミュレーション結果に基づいて、前記統合BIMモデル内の前記BIMパーツが表す前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含む前記レイアウト画面が生成されることを特徴とする。
実施形態の方法は、サーバ装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部と表示部とを少なくとも備えた端末装置において実行される方法であって、前記記憶部は、建築物のBIMモデルを記憶するBIMモデル記憶手段と、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境情報を記憶する環境情報記憶手段と、を備え、前記制御部において実行される、前記サーバ装置において前記建築物のBIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するためのパーツ情報を用いて作成される、前記端末装置から送信された作成条件に対応する前記BIMパーツを、前記BIMモデル記憶手段に記憶された前記BIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する統合モデリングステップと、前記統合モデリングステップにて作成された前記統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する画面生成ステップと、前記画面生成ステップにて生成された前記レイアウト画面を前記表示部に表示させる画面表示ステップと、前記画面表示ステップにて表示された前記レイアウト画面上で、前記環境情報記憶手段に記憶された前記環境情報に含まれる、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、前記環境オブジェクトを変化させながら、前記統合BIMモデルの環境をシミュレーションする環境解析ステップと、を含み、前記画面生成ステップにおいて、前記環境解析ステップによるシミュレーション結果に基づいて、前記統合BIMモデル内の前記BIMパーツが表す前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含む前記レイアウト画面を生成することを特徴とする。
実施形態の方法は、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置、および、表示部を少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続したBIMシステムにおいて実行される方法であって、前記記憶部は、建築物のBIMモデルを記憶するBIMモデル記憶手段と、前記BIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するためのパーツ情報を記憶するパーツ情報記憶手段と、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境情報を記憶する環境情報記憶手段と、を備え、前記制御部において実行される、前記端末装置から送信される作成条件に対応する前記BIMパーツを、前記パーツ情報記憶手段に記憶された前記パーツ情報を用いて作成する昇降機モデリングステップと、前記昇降機モデリングステップにて作成された前記BIMパーツを、前記BIMモデル記憶手段に記憶された前記BIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する統合モデリングステップと、前記統合モデリングステップにて作成された前記統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する画面生成ステップと、前記画面生成ステップにて生成された前記レイアウト画面を前記端末装置へ送信して、当該端末装置の前記表示部に表示させるように制御する画面表示制御ステップと、前記画面表示制御ステップにて表示された前記レイアウト画面上で検出され前記サーバ装置へ送信される検出信号に応じて、前記環境情報記憶手段に記憶された前記環境情報に含まれる、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、前記環境オブジェクトを変化させながら、前記統合BIMモデルの環境をシミュレーションする環境解析ステップと、を含み、前記画面生成ステップにおいて、前記環境解析ステップによるシミュレーション結果に基づいて、前記統合BIMモデル内の前記BIMパーツが表す前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含む前記レイアウト画面を生成することを特徴とする。
実施形態のプログラムは、制御部と記憶部と表示部を少なくとも備えたBIMシステムに実行させるためのプログラムであって、前記記憶部は、建築物のBIMモデルを記憶するBIMモデル記憶手段と、前記BIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するためのパーツ情報を記憶するパーツ情報記憶手段と、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境情報を記憶する環境情報記憶手段と、を備え、前記制御部において、利用者により入力される、作成条件に対応する前記BIMパーツを、前記パーツ情報記憶手段に記憶された前記パーツ情報を用いて作成する昇降機モデリングステップと、前記昇降機モデリングステップにて作成された前記BIMパーツを、前記BIMモデル記憶手段に記憶された前記BIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する統合モデリングステップと、前記統合モデリングステップにて作成された前記統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する画面生成ステップと、前記画面生成ステップにて生成された前記レイアウト画面を前記表示部に表示させる画面表示ステップと、前記画面表示ステップにて表示された前記レイアウト画面上で、前記環境情報記憶手段に記憶された前記環境情報に含まれる、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、前記環境オブジェクトを変化させながら、前記統合BIMモデルの環境をシミュレーションする環境解析ステップと、を実行させ、前記画面生成ステップにおいて、前記環境解析ステップによるシミュレーション結果に基づいて、前記統合BIMモデル内の前記BIMパーツが表す前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含む前記レイアウト画面を生成することを特徴とする。
実施形態のプログラムは、表示部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置に実行させるためのプログラムであって、前記記憶部は、建築物のBIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するためのパーツ情報を記憶するパーツ情報記憶手段、を備え、前記制御部において、前記端末装置から送信される作成条件に対応する前記BIMパーツを、前記パーツ情報記憶手段に記憶された前記パーツ情報を用いて作成する昇降機モデリングステップと、前記昇降機モデリングステップにて作成された前記BIMパーツを前記端末装置へ送信する情報提供ステップと、を実行させ、前記端末装置において、前記情報提供ステップにて前記サーバ装置から送信された前記BIMパーツが、前記建築物のBIMモデルに組み込まれた統合BIMモデルが作成され、当該統合BIMモデルを含むレイアウト画面が生成され、当該レイアウト画面が前記表示部に表示され、前記レイアウト画面上で、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、前記環境オブジェクトを変化させながら、前記統合BIMモデルの環境がシミュレーションされ、前記統合BIMモデルの環境のシミュレーション結果に基づいて、前記統合BIMモデル内の前記BIMパーツが表す前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含む前記レイアウト画面が生成されることを特徴とする。
実施形態のプログラムは、サーバ装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部と表示部とを少なくとも備えた端末装置に実行させるためのプログラムであって、前記記憶部は、建築物のBIMモデルを記憶するBIMモデル記憶手段と、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境情報を記憶する環境情報記憶手段と、を備え、前記制御部において、前記サーバ装置において前記建築物のBIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するためのパーツ情報を用いて作成される、前記端末装置から送信された作成条件に対応する前記BIMパーツを、前記BIMモデル記憶手段に記憶された前記BIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する統合モデリングステップと、前記統合モデリングステップにて作成された前記統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する画面生成ステップと、前記画面生成ステップにて生成された前記レイアウト画面を前記表示部に表示させる画面表示ステップと、前記画面表示ステップにて表示された前記レイアウト画面上で、前記環境情報記憶手段に記憶された前記環境情報に含まれる、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、前記環境オブジェクトを変化させながら、前記統合BIMモデルの環境をシミュレーションする環境解析ステップと、を実行させ、前記画面生成ステップにおいて、前記環境解析ステップによるシミュレーション結果に基づいて、前記統合BIMモデル内の前記BIMパーツが表す前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含む前記レイアウト画面を生成することを特徴とする。
100 端末装置
102 制御部
102a 作成条件送信部
102b 情報取得部
102c 統合モデリング部
102d 画面生成部
102e 画面表示部
102f 環境解析部
102g 動作解析部
102h 照度評価部
102i 改善項目特定部
102j 改善計画生成部
102k 変更部
104 通信制御インターフェース部
106 記憶部
106a BIMモデルデータベース
106b 環境情報データベース
106c ヒトオブジェクト情報データベース
108 入出力制御インターフェース部
114 表示部
116 音声出力部
118 入力部
200 サーバ装置
202 制御部
202a 作成条件受信部
202b 昇降機モデリング部
202c 情報提供部
202d 統合モデリング部
202e 画面生成部
202f 画面表示制御部
202g 環境解析部
202h 動作解析部
202i 照度評価部
202j 改善項目特定部
202k 改善計画生成部
202m 変更部
204 通信制御インターフェース部
206 記憶部
206a パーツ情報データベース
206b BIMモデルデータベース
206c 環境情報データベース
206d ヒトオブジェクト情報データベース
300 ネットワーク
400 BIM装置
402 制御部
402a 作成条件設定部
402b 昇降機モデリング部
402c 統合モデリング部
402d 画面生成部
402e 画面表示部
402f 環境解析部
402g 動作解析部
402h 照度評価部
402i 改善項目特定部
402j 改善計画生成部
402k 変更部
406 記憶部
406a パーツ情報データベース
406b BIMモデルデータベース
406c 環境情報データベース
406d ヒトオブジェクト情報データベース
408 入出力制御インターフェース部
414 表示部
416 音声出力部
418 入力部

Claims (7)

  1. 制御部と記憶部と表示部を少なくとも備えたBIMシステムであって、前記記憶部は、建築物のBIMモデルを記憶するBIMモデル記憶手段と、前記BIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するためのパーツ情報を記憶するパーツ情報記憶手段と、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境情報を記憶する環境情報記憶手段と、を備え、前記制御部は、利用者により入力される、作成条件に対応する前記BIMパーツを、前記パーツ情報記憶手段に記憶された前記パーツ情報を用いて作成する昇降機モデリング手段と、前記昇降機モデリング手段により作成された前記BIMパーツを、前記BIMモデル記憶手段に記憶された前記BIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する統合モデリング手段と、前記統合モデリング手段により作成された前記統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する画面生成手段と、前記画面生成手段により生成された前記レイアウト画面を前記表示部に表示させる画面表示手段と、前記画面表示手段により表示された前記レイアウト画面上で、前記環境情報記憶手段に記憶された前記環境情報に含まれる、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、前記環境オブジェクトを変化させながら、前記統合BIMモデルの環境をシミュレーションする環境解析手段と、を備え、前記画面生成手段は、前記環境解析手段によるシミュレーション結果に基づいて、前記統合BIMモデル内の前記BIMパーツが表す前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含む前記レイアウト画面を生成し、前記レイアウト画面には、前記環境オブジェクトとしての太陽が与える物理現象として、前記統合BIMモデル内での前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境の変化、及び、当該採光環境に伴う明るさの変化についてシミュレーションした環境解析結果が反映されていることを特徴とするBIMシステム。
  2. 前記環境解析手段は、
    前記建築物の建築特性を示す構造情報、前記昇降機の設置位置、当該設置位置の周囲の採光条件、および、当該設置位置の周囲の照明条件のうち少なくとも一つを含む解析条件に従って、前記統合BIMモデルの環境をシミュレーションすることを特徴とする請求項1に記載のBIMシステム。
  3. 前記記憶部は、
    前記BIMモデル内で移動可能なヒトオブジェクトに関するヒトオブジェクト情報を記憶するヒトオブジェクト情報記憶手段、
    を更に備え、
    前記制御部は、
    前記画面表示手段により表示された前記レイアウト画面上で、前記ヒトオブジェクト情報記憶手段に記憶された前記ヒトオブジェクト情報に基づいて、前記ヒトオブジェクトを前記統合BIMモデル内で移動させながら、前記BIMパーツの動作をシミュレーションする動作解析手段、
    を更に備え、
    前記画面生成手段は、
    前記動作解析手段によるシミュレーション結果に基づいて、前記採光環境および前記照明環境を前記ヒトオブジェクトの視点で表す前記レイアウト画面を生成することを特徴とする請求項1に記載のBIMシステム。
  4. 前記制御部は、
    前記環境解析手段によるシミュレーション結果、あるいは、前記環境解析手段および前記動作解析手段によるシミュレーション結果に基づいて、前記採光環境および前記照明環境のうち少なくとも一つに関する照度を評価する照度評価手段と、
    前記照度評価手段により評価された前記照度の評価結果が、不足状態または過剰状態を示す場合、前記不足状態または前記過剰状態と評価された前記採光環境および前記照明環境のうち少なくとも一つにおける前記照度に影響する改善項目を特定する改善項目特定手段と、
    を更に備え、
    前記画面生成手段は、
    前記改善項目特定手段により特定された前記改善項目の再検討を要求するメッセージを含む前記レイアウト画面を生成することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載のBIMシステム。
  5. 前記制御部は、
    前記画面表示手段により表示された前記レイアウト画面上で、前記改善項目特定手段により特定された前記改善項目に対する再検討の要求を受け付けた場合、前記照度を前記不足状態または前記過剰状態から、適合状態にさせるように前記改善項目を変更する改善計画を生成する改善計画生成手段、
    を更に備え、
    前記画面生成手段は、
    前記改善計画生成手段により生成された前記改善計画を含む前記レイアウト画面を生成する請求項4に記載のBIMシステム。
  6. 前記制御部は、
    前記画面表示手段により表示された前記レイアウト画面上で、前記BIMモデルおよび前記BIMパーツのうち少なくとも一つを変更する変更手段、
    を更に備えたことを特徴とする請求項1から5のうちいずれか一項に記載のBIMシステム。
  7. 制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置、および、表示部を少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続したBIMシステムであって、前記記憶部は、建築物のBIMモデルを記憶するBIMモデル記憶手段と、前記BIMモデルに組込可能な昇降機のBIMパーツを作成するためのパーツ情報を記憶するパーツ情報記憶手段と、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境情報を記憶する環境情報記憶手段と、を備え、前記制御部は、前記端末装置から送信される作成条件に対応する前記BIMパーツを、前記パーツ情報記憶手段に記憶された前記パーツ情報を用いて作成する昇降機モデリング手段と、前記昇降機モデリング手段により作成された前記BIMパーツを、前記BIMモデル記憶手段に記憶された前記BIMモデルに組み込んだ統合BIMモデルを作成する統合モデリング手段と、前記統合モデリング手段により作成された前記統合BIMモデルを含むレイアウト画面を生成する画面生成手段と、前記画面生成手段により生成された前記レイアウト画面を前記端末装置へ送信して、当該端末装置の前記表示部に表示させるように制御する画面表示制御手段と、前記画面表示制御手段により表示された前記レイアウト画面上で検出され前記サーバ装置へ送信される検出信号に応じて、前記環境情報記憶手段に記憶された前記環境情報に含まれる、前記BIMモデル内外の環境に影響を及ぼす環境オブジェクトに関する環境オブジェクト情報に基づいて、前記環境オブジェクトを変化させながら、前記統合BIMモデルの環境をシミュレーションする環境解析手段と、を備え、前記画面生成手段は、前記環境解析手段によるシミュレーション結果に基づいて、前記統合BIMモデル内の前記BIMパーツが表す前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境および照明環境を含む前記レイアウト画面を生成し、前記レイアウト画面には、前記環境オブジェクトとしての太陽が与える物理現象として、前記統合BIMモデル内での前記昇降機の設置位置の周辺における採光環境の変化、及び、当該採光環境に伴う明るさの変化についてシミュレーションした環境解析結果が反映されていることを特徴とするBIMシステム。
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